JP6271401B2 - 量子ドットナノワイヤの製造方法 - Google Patents

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本発明は、延在する方向に積層された超格子構造を備える量子ドットナノワイヤの製造方法に関する。
径がナノメータスケールのIII−V族半導体からなるナノワイヤの、発光素子やトランジスタなどへの応用が検討されている。このナノワイヤは、触媒金属の微粒子を用いた有機金属気相成長法による結晶成長によって、ボトムアップ的に作製することができる。このナノワイヤの作製方法は、原料の使用量を減らして効率よくナノワイヤを作製できる技術である。
ところが、例えば、三元化合物であるInAsPのナノワイヤ形成においては、次に示す問題が確認されている。この場合、TMIn(トリメチルインジウム)、TBAs(ターシャリブチルアルシン)、TBP(ターシャリブチルフォスフィン)をソースガスとした有機金属気相成長法(MOCVD)法により、金属微粒子を核としてナノワイヤを成長する。しかしながら、成長過程で原料の拡散速度が異なるために、成長方向(軸方向)に組成が変化し、さらに、径方向への成長も起こるため、組成の違いによる歪で折れ曲がるような、異常成長が発生する。
これに対し、成長中に(CH33CClガスなどの有機塩素ガスを導入することで、径方向への成長を抑制することで、上述した問題を解消することができる(非特許文献1参照)。また、この技術によれば、径方向への成長が抑制できるので、より高い温度による成長を可能とし、炭素などの不純物の混入を抑制し、また、積層欠陥も入りにくくすることができる。
ところで、上述したナノワイヤにおいて、いわゆる超格子構造を組み込むことで、例えば発光素子に適用した場合、より高い発光効率が期待できる。例えば、InPからなる結晶部と、InAsPからなる結晶部とを交互に配置した超格子構造で、InAsPからなる量子ドットを挾む構成が考えられる。この構造は、InPをベースとしてInAsPを途中に挿入する成長を繰り返すことで製造可能である。また、このような超格子構造の場合、前述したようなInAsPの部分の異常成長は起きない。
K.Tateno , G. Zhang ,H. Gotoh , "Etching effectoftertiary-butylchlorideduringInP-nanowiregrowth", Journal of Crystal Growth, vol.402, pp.2993-303, 2014. K. Tateno, G. Zhang, H. Gotoh, and T. Sogawa, "VLS Growth of Alternating InAsP/InP Heterostructure Nanowires for Multiple-Quantum-Dot Structures", Nano Letters, vol.12, pp.2888-2893, 2012.
しかしながら、上述した技術では、成長表面におけるAs原料のTBAsによる反応種の滞在時間が長いため、InAsPからなる結晶部を形成した後で、Asがバックグラウンドとしてその後のInP層中に比較的高く残ってしまうといった、いわゆる結晶成長におけるメモリー効果が問題となっていた(非特許文献2参照)。このため、隣り合う層間で急峻な界面が形成できず、発光素子とすることができる高品質な超格子構造を備えた量子ドットナノワイヤが形成できないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、発光素子とすることができる高品質な超格子構造を備えた量子ドットナノワイヤが形成できるようにすることを目的とする。
本発明に係る量子ドットナノワイヤの製造方法は、基板の上に触媒金属の微粒子を配置する第1工程と、微粒子を配置した基板の上に有機金属から構成された第1原料ガス群および第2原料ガス群を交互に供給し、微粒子を触媒として第1原料ガス群および第2原料ガス群より結晶化した第1化合物半導体からなる第1結晶部および第2化合物半導体からなる第2結晶部が交互に積層した超格子構造の下部ナノワイヤ部を形成する第2工程と、下部ナノワイヤ部が形成された基板の上に有機金属から構成された第3原料ガス群を供給し、微粒子を触媒として第3原料ガス群が結晶化した第3化合物半導体からなる量子ドットを下部ナノワイヤ部の上に形成する第3工程と、下部ナノワイヤ部および量子ドットが形成された基板の上に、第1原料ガス群および第2原料ガス群を交互に供給し、微粒子を触媒として第1結晶部および第2結晶部が交互に積層した超格子構造の上部ナノワイヤ部を量子ドットの上に形成する第4工程とを備え、バンドギャップエネルギーの大小関係は、第1結晶部>第2結晶部>量子ドットとし、第2結晶部の成長において、第2原料ガス群の第1原料ガス群と異なる原料ガスは1秒以下のパルス状に供給し、第1化合物半導体は、InPであり、第2化合物半導体および第3化合物半導体は、InAsPである。
上記量子ドットナノワイヤの製造方法において、第3工程では、第3原料ガス群に加えて有機金属から構成された第4原料ガス群を用い、基板の上に第3原料ガス群と第4原料ガス群とを交互に供給し、微粒子を触媒として第3化合物半導体と第4原料ガス群が結晶化したInPからなる第4化合物半導体とを交互に形成して量子ドットを形成し、第3原料ガス群の第4原料ガス群と異なる原料ガスは1秒以下のパルス状に供給するようにしてもよい
上記量子ドットナノワイヤの製造方法において、第2工程、第4工程では、第1原料ガス群、第2原料ガス群に加えて有機塩素化合物のガスも供給する。
なお、量子ドットナノワイヤは、基板の上に形成された第1化合物半導体からなる第1結晶部および第2化合物半導体からなる第2結晶部が交互に積層した超格子構造の下部ナノワイヤ部と、下部ナノワイヤ部の上に形成された第3化合物半導体からなる量子ドットと、量子ドットの上に形成された第1化合物半導体からなる第1結晶部および第2化合物半導体からなる第2結晶部が交互に積層した超格子構造の上部ナノワイヤ部とを備え、バンドギャップエネルギーの大小関係は、第1結晶部>第2結晶部>量子ドットとされている。
また、発光素子は、基板の上に設けられた第1化合物半導体からなる第1結晶部および第2化合物半導体からなる第2結晶部が交互に積層した超格子構造の下部ナノワイヤ部と、下部ナノワイヤ部の上に形成された第3化合物半導体からなる量子ドットと、量子ドットの上に形成された第1化合物半導体からなる第1結晶部および第2化合物半導体からなる第2結晶部が交互に積層した超格子構造の上部ナノワイヤ部と、下部ナノワイヤ部に接続する第1電極と、上部ナノワイヤ部に接続する第2電極とを備え、バンドギャップエネルギーの大小関係は、第1結晶部>第2結晶部>量子ドットとされ、下部ナノワイヤ部は第1導電型とされ、上部ナノワイヤ部は第2導電型とされている。
以上説明したことにより、本発明によれば、発光素子とすることができる高品質な超格子構造を備えた量子ドットナノワイヤが形成できるという優れた効果が得られる。
図1Aは、本発明の実施の形態における量子ドットナノワイヤの製造方法を説明するための各工程における状態を示す断面図である。 図1Bは、本発明の実施の形態における量子ドットナノワイヤの製造方法を説明するための各工程における状態を示す断面図である。 図1Cは、本発明の実施の形態における量子ドットナノワイヤの製造方法を説明するための各工程における状態を示す断面図である。 図1Dは、本発明の実施の形態における量子ドットナノワイヤの製造方法を説明するための各工程における状態を示す断面図である。 図2は、作製した超格子構造のナノワイヤを、高角散乱環状暗視野走査透過顕微鏡法(HAADF−STEM)により観察した結果を示す写真である。 図3は、発明の実施の形態における量子ドットナノワイヤ111を用いた発光素子の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1A〜図1Dは、本発明の実施の形態における量子ドットナノワイヤの製造方法を説明するための各工程における状態を示す断面図である。
まず、図1Aに示すように、基板101の上に触媒金属の微粒子102を配置する(第1工程)。例えば、主表面の面方位を(111)B面としたInP基板の上に、Auからなる直径40nm程度の微粒子102を配置する。例えば、微粒子が分散している塗布液を塗布することで、基板101の上に微粒子102を配置すればよい。
次に、図1Bに示すように、微粒子102を配置した基板101の上に、下部ナノワイヤ部103を形成する(第2工程)。下部ナノワイヤ部103は、第1結晶部131および第2結晶部132が交互に積層した超格子構造である。ここでは、有機金属から構成された第1原料ガス群および第2原料ガス群を交互に供給し、微粒子102を触媒として第1原料ガス群および第2原料ガス群より結晶化した第1化合物半導体からなる第1結晶部131および第2化合物半導体からなる第2結晶部132が交互に積層する。
ここでは、第2結晶部132の成長において、第2原料ガス群の第1原料ガス群と異なる原料ガスは1秒以下のパルス状に供給することが重要である。このようにすることで、結晶成長におけるメモリー効果が抑制でき、第1結晶部131と第2結晶部132との界面を急峻にすることができる。例えば、第1原料ガス群は、TMIn(トリメチルインジウム)、TBP(ターシャリブチルフォスフィン)である。また、第2原料ガス群は、TMIn、TBAs(ターシャリブチルアルシン)、およびTBPである。また、これら原料ガスに加え、TBCl(ターシャリブチルクロライド:(CH33CCl)ガスなどの有機塩素ガスを供給することで、径方向の成長が抑制できるようになる。
例えば、金微粒子102を配置した基板101を所定の有機金属気相成長装置の成長室内に搬入し、TMInを3×10-6mol/min、TBPを1.25×10-4mol/min、およびTBClを2.6×10-6mol/minで成長装置の成長室内に導入し、20秒成長することで、InPからなる第1結晶部131を形成する。成長温度条件は430℃とすればよい。
引き続き、成長室内にTBAsを3×10-5mol/minで0.2秒導入してInAsPからなる第2結晶部132を形成する。引き続き、TBClを2.6×10-6mol/minで5秒間導入することで、横方向の成長を抑制する。このとき、TBPも1.25×10-4mol/min導入することで、既に形成されている部分からのPの脱離を抑制する。これら第1結晶部131と第2結晶部132との成長を交互に50回繰り返し、超格子構造の下部ナノワイヤ部103を形成する。
次に、図1Cに示すように、下部ナノワイヤ部103の上に、量子ドット104を形成する(第3工程)。上述したように下部ナノワイヤ部103を形成した後、引き続き、有機金属から構成された第3原料ガス群を供給し、微粒子102を触媒として第3原料ガス群が結晶化した第3化合物半導体からなる量子ドット104を下部ナノワイヤ部103の上に形成する。例えば、TMInを3×10-6mol/min、TBPを1.25×10-4mol/min、TBAsを3×10-5mol/minで、2秒間成長すればよい。このように形成した量子ドット104は、第2結晶部132より厚く形成され、量子閉じ込め効果が比較すると小さくなるので、第2結晶部132よりバンドギャップが小さくなる。
ここで、量子ドット104は、下部ナノワイヤ部103の形成と同様に、InAsPの層とInの層とを交互に形成して構成してもよい。例えば、まず、直前の第1結晶部131の成長に引き続き、TBAsを3×10-5mol/minで0.2秒導入してInAsPの第1パルス層を形成する。次いで、TMInを3×10-6mol/min、TBPを1.25×10-4mol/min、およびTBClを2.6×10-6mol/minで成長装置の成長室内に導入し、InP層を2秒成長する。次いで、TBAsを3×10-5mol/minで0.2秒導入してInAsPの第2パルス層を形成する。
このようにして形成することで、InP層が第1結晶部131より薄く、2つのパルス層の間隔が小さいため、2つのパルス層の波動関数の重なりが大きく、実効的に、第2結晶部132より厚くAs濃度がより高い単層の量子ドット104とすることができる。なお、この場合、超格子構造の側の第1結晶部131をより厚く形成しておくことで、第2結晶部132における量子効果をより高め、第2結晶部132におけるバンドギャップを大きくしておくとよい。また、パルス層形成時のTBAs濃度あるいは供給時間を、第2結晶部132の形成時より大きくするあるいは長くしてもよい。
次に、図1Dに示すように、量子ドット104の上に超格子構造の上部ナノワイヤ部105を形成する(第4工程)。基板101の上に、第1原料ガス群および第2原料ガス群を交互に供給し、微粒子102を触媒として第1結晶部151および第2結晶部152が交互に積層した超格子構造の上部ナノワイヤ部105を形成する。上部ナノワイヤ部105の形成においても、下部ナノワイヤ部103の場合と同様に、第2原料ガス群の第1原料ガス群と異なる原料ガスは1秒以下のパルス状に供給することが重要である。
例えば、下部ナノワイヤ部103と同様に、TMInを3×10-6mol/min、TBPを1.25×10-4mol/min、およびTBClを2.6×10-6mol/minで成長装置の成長室内に導入し、20秒成長することで、InPからなる第1結晶部151を形成する。成長温度条件は430℃とする。
引き続き、成長室内にTBAsを3×10-5mol/minで0.2秒導入してInAsPからなる第2結晶部152を形成する。引き続き、TBPを1.25×10-4mol/minおよびTBClを2.6×10-6mol/minで5秒間導入することで、横方向の成長を抑制する。これら第1結晶部151と第2結晶部152との成長を交互に50回繰り返し、超格子構造の上部ナノワイヤ部105を形成する。
以上のことにより、基板101の上に形成された第1結晶部131および第2結晶部132が交互に積層した超格子構造の下部ナノワイヤ部103と、下部ナノワイヤ部103の上に形成された量子ドット104と、量子ドット104の上に形成された第1結晶部151および第2結晶部152が交互に積層した超格子構造の上部ナノワイヤ部105とを備える量子ドットナノワイヤ111が得られる。なお、バンドギャップエネルギーの大小関係は、第1結晶部131,151>第2結晶部132,152>量子ドット104とされている。
上述した実施の形態における量子ドットナノワイヤ111において、フォトルミネッセンス測定を行うと、励起された電子とホールはバンドギャップの小さい量子ドット104の部分に拡散されるため、量子ドット104の部分での発光が強くなる。
ここで、実際に作製した超格子構造のナノワイヤについて説明する。まず、基板としては、主表面の面方位を(111)B面としたn型のInP基板を用いた。このInP基板の上に、直径40nm程度のAu微粒子を配置する。Au微粒子が分散している塗布液を塗布することで、InP基板の上にAu微粒子を配置する。
次に、上記InP基板を有機金属気相成長装置の成長室内に搬入し、TMInを3×10-6mol/min、TBPを1.25×10-4mol/min、およびTBClを2.6×10-6mol/minで成長装置の成長室内に導入し、5秒成長することで、InPからなる第1結晶部を形成する。成長温度条件は430℃とする。
引き続き、成長室内にTBAsを3×10-5mol/minで0.2秒導入してInAsPからなる第2結晶部を形成する。引き続き、TBPを1.25×10-4mol/minおよびTBClを2.6×10-6mol/minで5秒間導入することで、横方向の成長を抑制する。これら第1結晶部と第2結晶部との成長を交互に100回繰り返し、超格子構造のナノワイヤを形成する。
次に、作製した超格子構造のナノワイヤを、高角散乱環状暗視野走査透過顕微鏡法(HAADF−STEM)により観察した結果について、図2を用いて説明する。図2の(a)は、HAADF−STEM像である。また、図2の(b)は、一部を拡大したHAADF−STEM像である。濃淡により第1結晶部と第2結晶部とが、交互に積層されている状態がわかる。また、図2の(a)に示すように、根元(図面右側)の部分を除くほとんどの領域が、TBClのエッチングの効果で径方向に広がっていないことが分かる。このため、図2の(c)に濃淡で示すように、第1結晶部と第2結晶部との格子定数差による歪は軸方向に周期的であり、直線状のナノワイヤを形成することができた。
また、エネルギー分散型X線分析では、軸方向のAs濃度の周期変化が一定で、InPの部分のバックグラウンドが上がってくるような傾向は見られなかった。このことから、パルス状にAsを供給することで、InPへのAsのメモリー効果が抑えられたことがわかる。Asをパルス状に供給した後でInPを成長すると、InAsP層とInP層との界面が急峻になることが分かった。
また、TBClも供給する場合は、InAsP層が形成される間、表面上のP反応種がTBClの選択エッチングにより徐々に少なくなり、As反応種の濃度が高くなった状態でTMInとTBPが供給されたため、InAsPが成長点である金微粒子触媒へ押し込まれるように拡散し、成長したものと考えられる。
次に、本発明の実施の形態における発光素子について図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態における量子ドットナノワイヤ111を用いた発光素子の構成を示す斜視図である。この発光素子は、まず、基板301の上に、上述同様の量子ドットナノワイヤ111が設けられている。量子ドットナノワイヤ111は、下部ナノワイヤ部103と量子ドット104と上部ナノワイヤ部105とから構成されている。
下部ナノワイヤ部103は、第1化合物半導体からなる第1結晶部131および第2化合物半導体からなる第2結晶部132が交互に積層した超格子構造とされている。また、量子ドット104は、第3化合物半導体から構成されている。また、上部ナノワイヤ部105は、第1化合物半導体からなる第1結晶部151および第2化合物半導体からなる第2結晶部152が交互に積層した超格子構造とされている。
また、この発光素子は、下部ナノワイヤ部103に接続する第1電極302と、上部ナノワイヤ部105に接続する第2電極303とを備える。また、この発光素子において、下部ナノワイヤ部103は、第1導電型(例えばn型)とされ、上部ナノワイヤ部105は、第2導電型(例えばp型)とされている。
例えば、下部ナノワイヤ部103の第1結晶部131形成時に、DTBS(ジターシャリブチル硫黄)も1×10-8mol/minで供給することで、下部ナノワイヤ部103の第1結晶部131をn型とすることができる。一方、上部ナノワイヤ部105の第1結晶部151形成時に、DEZn(ジエチル亜鉛)も1×10-8mol/minで供給することで、上部ナノワイヤ部105の第1結晶部151をp型とすることができる。他は、前述した量子ドットナノワイヤ111の作製と同様である。このようにして作製したPin型の量子ドットナノワイヤ111を、InP基板より分離し、例えばサファイアなどによる基板301の上に配置する。
以上のようにして基板301の上に量子ドットナノワイヤ111を配置した後、AuGeNiからなる第1電極302をn型とした下部ナノワイヤ部103に接続させ、AuZnNiからなる第2電極303をp型とした上部ナノワイヤ部105に接続させる。
例えば、量子ドットナノワイヤ111上の位置を走査型電子顕微鏡で確認し、次いで、電子ビームリソグラフィにより電極パターンを片側ずつ形成する。次いで、AuGeNiおよびAuZnNiを、各々電子ビーム蒸着装置により蒸着し、電極パターンをリフトオフし、上記各電極を形成する。また、各電極を形成した後、350℃まで加熱処理し、各電極と下部ナノワイヤ部103,上部ナノワイヤ部105とのオーミックコンタクトをとる。
上述した発光素子によれば、第1電極302および第2電極303により印加した電流は効率よく活性層となる量子ドット104へ注入され、発光が得られる。ここで、量子ドット104の形成において、InP層を挾んで形成する2つのパルス層の間隔、In原料(TMIn)を供給しない保持時間、繰り返し数、As原料(TBAs)供給時間・供給量を変えることによる量子ドット104のバンド構造制御などにより、上記発光素子により通信波長帯の1.3−1.55μmの光を得ることが可能となる。
以上に説明したように、本発明によれば、第2結晶部の成長においては、第2原料ガス群の第1原料ガス群と異なる原料ガスは1秒以下のパルス状に供給するようにしたので、発光素子とすることができる高品質なヘテロ超格子構造を備えた量子ドットナノワイヤが、よく知られた有機金属気相成長法により形成できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、第1結晶部をn型とすることで下部ナノワイヤ部をn型とし、第1結晶部をp型とすることで上部ナノワイヤ部をp型としたが、これに限るものではない。第2結晶部もn型として下部ナノワイヤ部をn型とし、第2結晶部もp型として上部ナノワイヤ部をp型としてもよい。また、上述では、下部ナノワイヤ部をn型とし、上部ナノワイヤ部をp型としたが、下部ナノワイヤ部をp型とし、上部ナノワイヤ部をn型としてもよい。
101…基板、102…微粒子、103…下部ナノワイヤ部、104…量子ドット、105…上部ナノワイヤ部、111…量子ドットナノワイヤ、131…第1結晶部、132…第2結晶部。

Claims (3)

  1. 基板の上に触媒金属の微粒子を配置する第1工程と、
    前記微粒子を配置した前記基板の上に有機金属から構成された第1原料ガス群および第2原料ガス群を交互に供給し、前記微粒子を触媒として前記第1原料ガス群および前記第2原料ガス群より結晶化した第1化合物半導体からなる第1結晶部および第2化合物半導体からなる第2結晶部が交互に積層した超格子構造の下部ナノワイヤ部を形成する第2工程と、
    前記下部ナノワイヤ部が形成された前記基板の上に有機金属から構成された第3原料ガス群を供給し、前記微粒子を触媒として前記第3原料ガス群が結晶化した第3化合物半導体からなる量子ドットを前記下部ナノワイヤ部の上に形成する第3工程と、
    前記下部ナノワイヤ部および前記量子ドットが形成された前記基板の上に、前記第1原料ガス群および前記第2原料ガス群を交互に供給し、前記微粒子を触媒として前記第1結晶部および前記第2結晶部が交互に積層した超格子構造の上部ナノワイヤ部を前記量子ドットの上に形成する第4工程と
    を備え、
    バンドギャップエネルギーの大小関係は、前記第1結晶部>前記第2結晶部>前記量子ドットとし、
    前記第2結晶部の成長において、前記第2原料ガス群の前記第1原料ガス群と異なる原料ガスは1秒以下のパルス状に供給し、
    前記第1化合物半導体は、InPであり、
    前記第2化合物半導体および前記第3化合物半導体は、InAsPである
    ことを特徴とする量子ドットナノワイヤの製造方法。
  2. 請求項1記載の量子ドットナノワイヤの製造方法において、
    前記第3工程では、
    前記第3原料ガス群に加えて有機金属から構成された第4原料ガス群を用い、前記基板の上に前記第3原料ガス群と前記第4原料ガス群とを交互に供給し、前記微粒子を触媒として前記第3化合物半導体と前記第4原料ガス群が結晶化したInPからなる第4化合物半導体とを交互に形成して前記量子ドットを形成し、
    前記第3原料ガス群の前記第4原料ガス群と異なる原料ガスは1秒以下のパルス状に供給する
    ことを特徴とする量子ドットナノワイヤの製造方法。
  3. 請求項1または2記載の量子ドットナノワイヤの製造方法において、
    前記第2工程、前記第4工程では、前記第1原料ガス群、前記第2原料ガス群に加えて有機塩素化合物のガスも供給することを特徴とする量子ドットナノワイヤの製造方法。
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