JP6271229B2 - 診療情報処理装置および方法並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、対象患者の診療情報を解析して処理する診療情報処理装置および方法並びにプログラムに関するものである。
近年、医療分野においては、患者の診療のために取得した様々な診療情報を診断支援のために利用する技術が注目されている。例えば、特許文献1、2は医薬品の副作用を抽出する技術に関し、蓄積された過去の患者の情報から特定の薬剤量の急変などの異常性を示す情報を抽出し、抽出された異常性を示す情報から、薬剤の副作用によるものである蓋然性が高い情報を検出する技術を開示している。
また、病名の診断や治療方針などの決定の参考情報のために、様々な検査データに基づいて、対象患者の症状の把握を支援する技術が期待されている。疾患には急激に発症し、経過の短い急性疾患と、治りにくく、経過が長引く慢性疾患があり、慢性疾患の場合には数ヶ月など長期にわたって経過を観察して患者の症状の変化を把握したいという要望がある。
国際公開第2012/001920号 国際公開第2012/001921号
慢性的な疾患の場合には、患者の症状が増悪していないかを各種の検査データから把握しつつ、疾患を安定的な状態に保つように治療が行われる。しかし、患者が慢性的な疾患に罹患している場合には、患者の症状を判定するために用いる検査項目について、中長期間にわたって異常を示す検査データが継続しており、検査データの異常を示す態様も患者によってまちまちである。このため、検査データを決まった基準値との比較で判定するような手法によって、慢性的な疾患に罹患している患者の症状の増悪を判断することは難しい場合が多い。さらに、慢性疾患と並行して他の疾患にも罹患している場合には、検査データが他の疾患の影響によって変動する可能性もあるため、他の疾患の影響を排除して検査データから対象患者の症状の増悪を判断することが求められる。
このような事情から、慢性的な疾患による症状を判定する際には、医師らがカルテなどの診療情報を検討し、対象患者の既往症などを総合的に判断して、患者の慢性的な疾患による症状が安定しているか増悪しているかを判断することが行われている。このような対象患者の検査データや診療情報から慢性的な疾患の症状を把握するための作業を支援できれば、診断効率の向上、診断精度の向上のために有益であると考えられる。
本発明者は、鋭意検討により、慢性的な疾患に罹患した対象患者に対して、慢性的な疾患の症状を安定した状態に保つ治療が継続される点に着目し、このような慢性的な疾患の症状の把握のために、対象患者の慢性的な疾患を安定した状態に保つ治療が継続される期間を特定して提供することによって、医師らが対象患者の症状の把握のために役立つ情報を提供することができることを見出した。
本発明は、上記事情に鑑み、慢性的な疾患に対して患者の症状を安定的に維持する治療が実施されている安定投薬期間を推定して取得することができる診療情報処理装置および方法並びにプログラムを提供することを目的とするものである。
上記に鑑み、本発明の診療情報処理装置は、対象患者に投薬された薬剤を特定する情報と、薬剤量と、薬剤の投薬日とを互いに対応付けた投薬内容を複数取得する投薬内容取得部と、取得した複数の投薬内容に基づいて、薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間を識別し、識別された投薬期間を投薬内容共通期間として特定し、特定された投薬内容共通期間のうち、初期または終期の一定期間を除いた期間を安定投薬期間として決定する安定投薬期間決定部を備えたことを特徴とする。
本発明の診療情報表示制御方法は、診療情報処理装置に実行させる診療情報処理方法であって、対象患者に投薬された薬剤を特定する情報と、薬剤量と、薬剤の投薬日とを互いに対応付けた投薬内容を複数取得する投薬内容取得ステップと、取得した複数の投薬内容に基づいて、薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間を識別し、識別された投薬期間を投薬内容共通期間として特定し、特定された投薬内容共通期間のうち、初期または終期の一定期間を除いた期間を安定投薬期間として決定する安定投薬期間決定ステップとを有することを特徴とする。
本発明の診療情報表示制御プログラムは、上記方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
上記「薬剤を特定する情報」は、薬剤の種類を特定可能なあらゆる情報を含む。一例として、薬剤を特定する情報を、薬効分類番号としてもよく、薬剤コードとしてもよく、薬剤名としてもよい。
上記「薬剤量」は、所定の時間単位に患者に投薬される薬剤の量を意味する。また、例えば、薬剤量は、1日単位の薬剤の量を表すようにすることが好ましく、1日に複数回に分けて薬剤を投薬した場合には1日の投薬の合計量を薬剤量とすることができる。また、1週間に1回の投薬を行う場合には、1回の投薬により投薬される薬剤の量を、1日単位に平均して薬剤量としてもよく、週単位の薬剤の量を薬剤量としてもよい。
上記「薬剤の投薬日」は、薬剤が患者に投薬されて服用されている日を意味する。例えば、注射によって投薬された薬剤であれば、薬剤の注射をした日を薬剤の投薬日とすることができる。また、処方された薬剤であれば、処方時の情報等に基づいて、1日に服用する薬剤量と服用予定日を特定して、服用予定日を薬剤の投薬日とすることができる。
また、上記「薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間」は、実質的に薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなせる期間であればよい。慢性疾患の安定的な維持を目的にした治療が患者に実施されている場合、一定期間以上の期間にわたって特定の薬剤が一定の薬剤量を維持して患者に適用される場合が多い。このため、薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通している期間を特定することによって、慢性疾患の安定的な維持を目的とした治療の実施期間を特定することができる。ここでは、医師によって患者に対して実質的に同じ薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量を維持管理していると見なせる場合であれば、薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなす。例えば、患者が処方された薬剤の服用忘れ期間が一時的に生じている場合や、患者が診察を受ける間隔が延びてしまい処方された薬剤を服用し終えてしまって薬剤の未服用期間が一時的に生じている場合なども、実質的に薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなすことができる。また、医師らが患者の状態を見ながら薬剤量を微調整する場合も有りうるため、あるしきい値以下の薬剤量の変化は実質的に薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなすことができる。また、例えば、先発医薬品を後発医薬品(ジェネリック医薬品)に置き換える場合も、実質的に薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなすことができる。実質的に同じ薬剤を特定する情報とは薬効(薬効分類番号)が共通するものであってもよい。
また、「薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間」とは、慢性疾患の安定的な維持を目的とした治療が行われていると推測できる期間を所定期間とすることができ、例えば、所定期間を数週間〜数ヶ月以上とすることができる。
また、上記「安定投薬期間」は、投薬内容共通期間から初期の一定期間および終期の一定期間の少なくとも一方を除いた期間を意味する。慢性疾患の安定的な維持を目的とした投薬内容共通期間において、初期の一定期間は投薬前の治療からの治療内容の変更による症状の変動が生じている可能性があり、終期の一定期間は、投薬内容共通期間の投薬内容を変更して投薬内容共通期間が終了する原因となるような症状の変動が生じている可能性があるため、初期の一定期間および終期の一定期間の少なくとも一方を除いた期間を安定投薬期間とすることにより、慢性疾患の安定的な状態を把握するための期間として安定投薬期間を好適に用いることができる。また、安定投薬期間は、医学診断上の知見に基づいて、検査データの特徴を抽出可能な適切な期間が設定されることが好ましい。例えば、疾患または判定目的ごとに、それぞれ適切な期間が安定投薬期間として設定されることが好ましい。また、「初期の一定期間」は、投薬前の治療からの治療内容の変更による症状の変動が生じていると考えられる期間を排除可能な期間であって、予め定められた1日以上の期間であればよく、患者の疾患や投薬内容共通期間に要求される事項に応じて適切に設定されることが好ましい。「終期の一定期間」は、投薬内容共通期間の投薬内容を変更して投薬内容共通期間が終了する原因となるような症状の変動が生じていると考えられる期間を排除可能な期間であって、予め定められた1日以上の期間であればよく、患者の疾患や投薬内容共通期間に要求される事項に応じて適切に設定されることが好ましい。
本発明に係る診療情報処理装置において、投薬内容取得部は、対象患者の疾患を対象疾患として取得し、取得した対象患者の投薬内容のうち、対象疾患に対応して投薬されることが既知である疾患対応薬剤に対応する投薬内容を選択して取得することが好ましい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、対象患者に実施された検査項目と、各検査項目に対応する対象患者の検査データと検査データの検査時とを含む診療情報を取得する診療情報取得部と、取得した診療情報のうち安定投薬期間に含まれる検査時に対応する診療情報を特定診療情報として抽出し、抽出された特定診療情報に対応する検査データである特定検査データから特徴量を取得する特徴量解析部を備えることが好ましい。
上記「検査データの検査時」は、月、週、日または時刻など任意の単位で表したものであってよく、その検査データが患者のいつの時点の状態を表すデータであるかを実質的に示す時であればよく、血液検査などでは検体(血液)を採取した時が望ましい。検査実施の時が明確でない場合は、検査データの取得時や検査データが取得されたと実質的に見なせる時など検査項目毎に任意に設定された所定の時でもよく、例えば、検査データが最初に入力(または取得)された時、検査データが最後に更新された時を検査時として用いてもよい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、特徴量解析部は、判定対象患者の判定時を取得し、判定時以前の安定投薬期間に含まれる特定検査データから抽出した特徴量に基づいて判定時の異常の有無を判定する判定部をさらに備えることが好ましい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、特徴量解析部は、疾患と、疾患に応じた所定の検査項目である第1検査項目と、第1検査項目に対応する検査データから特徴量を特定する情報である特徴量特定情報と、特徴量特定情報に対応する判定条件とがそれぞれ対応付けられた判定情報を取得し、判定情報に基づいて、対象患者の疾患に対応する特徴量特定情報に従って特徴量を取得し、判定部は、取得された判定情報に基づいて、特徴量特定情報に対応する判定条件に従って判定時の異常の有無を判定することが好ましい。
なお、「特徴量」には、安定投薬期間の検査データから抽出することができ、判定時の異常の有無を判定できるものであれば、任意の特徴量を用いてよい。
また、各特徴量の算出に用いられる「検査項目」は、所望の特徴量を算出可能であれば、対象診療情報に含まれる診療項目のうち1つ以上の検査項目を任意に設定してよい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、判定情報に基づいて、判定時の異常があると判定された場合に、判定に対応する判定情報に含まれる情報の少なくとも1つを表示画面に表示させる第1表示制御部をさらに備えることが好ましい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、安定投薬期間決定部は、判定時より前の安定投薬期間である第1安定投薬期間のうち、判定時の直前の第1安定投薬期間を決定し、特徴量解析部は、判定時の直前の第1安定投薬期間の特定検査データから決定された特徴量である比較特徴量と、判定時における対象患者の検査データから決定した比較特徴量に対応する特徴量である第1判定特徴量とを取得し、判定部は、比較特徴量と第1判定特徴量に基づいて判定時の異常の有無を判定する第1判定条件を満足するか否か判定する第1判定部を備えるようにすることができる。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、安定投薬期間決定部は、判定時の直前の第1安定投薬期間のうち判定時から所定期間前である第1基準時以降に開始時を有し、かつ、開始時より後であって判定時からさらなる所定期間以前である第2基準時以前に終了時を有する期間を比較安定投薬期間としてさらに決定し、特徴量解析部は、比較安定投薬期間に含まれる特定検査データから比較特徴量を決定することが好ましい。
また、上記場合に、安定投薬期間決定部は、疾患と、第1基準時と第2基準時とが対応付けられた期間特定情報を取得し、期間特定情報に基づいて、対象患者の疾患である対象疾患に応じた第1基準時と第2基準時を取得し、第1基準時と第2基準時に基づいて比較安定投薬期間を決定することが好ましい。
上記「第1基準時」と「第2基準時」は、医学診断上の知見に基づいて、安定投薬期間が検査データの特徴を抽出可能な適切な期間となるように任意に設定されることが好ましい。例えば、疾患または判定目的ごとに、それぞれ適切な第1基準時と第2基準時を設定することが好ましい。
さらに、特徴量解析部は、判定時の直前の第1安定投薬期間中の終了時から時系順に過去に遡って所定数個の特定検査データを用いて比較特徴量を取得してもよい。
また、本発明において、比較特徴量が、所定の検査項目である第2検査項目に対応する第1安定投薬期間中の複数の特定検査データの平均値であってもよい。
また、本発明において、比較特徴量は、所定の検査項目である第3検査項目に対応する第1安定投薬期間中の複数の特定検査データから算出された近似曲線における、判定時に対応する近似曲線の値であってもよい。
また、本発明において、第1判定条件が、比較特徴量と第1判定特徴量の差、または、比較特徴量と第1判定特徴量の比が第1しきい値条件を満足しない場合に判定時に異常があると判定する条件であってもよい。
また、本発明において、第1しきい値条件は、過去の複数の比較用被検者の複数の検査データを用いて、比較特徴量に対応する特徴量である統計用比較特徴量と第1判定特徴量に対応する統計用第1判定特徴量とを算出し、算出された統計用比較特徴量と統計用第1判定特徴量を用いて、第1判定条件においてしきい値判定される判定パラメータに対応する統計用判定パラメータを複数算出し、算出された複数の統計用判定パラメータの平均値から統計用判定パラメータのばらつきの範囲以上離れた値がしきい値として設定されているようにしてもよい。
上記「比較特徴量に対応する統計用比較特徴量」は、過去の複数の比較用被検者の複数の検査データのうち、比較特徴量と同じ検査項目の検査データを用いて、比較特徴量と同じ方法で特定される特徴量を意味する。また、上記「第1判定特徴量に対応する統計用第1判定特徴量」は、過去の複数の比較用被検者の複数の検査データのうち、第1判定特徴量と同じ検査項目の検査データを用いて、第1判定特徴量と同じ方法で特定される特徴量を意味する。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、特徴量解析部は、第1安定投薬期間中の特定検査データの値が所定の正常範囲内である場合に、特定検査データの値を正常範囲の上限または下限値に置き換えて比較特徴量を算出してもよい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、安定期間決定部が、判定時を終期に含む安定投薬期間である第2安定投薬期間を決定し、特徴量解析部は、第2安定投薬期間中の対象患者の複数の検査データから第2判定特徴量を取得し、判定部は、第2判定特徴量に基づいて判定時の異常の有無を判定する第2判定条件を満足するか否かを判定する第2判定部をさらに備えることが好ましい。
上記場合に、第2判定特徴量は、所定の検査項目である第4検査項目に対応する第2安定投薬期間中の複数の特定検査データから算出された近似曲線の係数であってよい。
また、本発明において、第2判定条件は、第2判定特徴量が第2しきい値条件を満足しない場合に判定時に異常があると判定する条件であってよい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、判定部は、第2判定特徴量に基づいて、第2判定特徴量を悪化傾向と良化傾向と他の傾向とのいずれか1つに分類し、第2判定部は、第2判定特徴量が悪化傾向である場合に、第2判定条件を満足するか否かを判定し、第1判定部は、第2判定特徴量が良化傾向である場合に、第1判定条件を満足するか否かを判定し、第1判定部は、第2判定特徴量が他の傾向である場合に、さらなる第1判定条件を満足するか否かを判定し、第1判定条件は、比較特徴量が、第1安定投薬期間中の所定の検査項目である第5検査項目に対応する複数の検査データから算出された近似曲線に基づいて得られる、判定時に対応する近似曲線の値である判定時比較特徴量であり、判定時比較特徴量と第1判定特徴量との差、または、判定時比較特徴量と第1判定特徴量との比が第3しきい値条件を満足しない場合に異常があると判定する条件であり、さらなる第1判定条件は、比較特徴量が、第1安定投薬期間中の所定の検査項目である第6検査項目に対応する複数の検査データの平均値であり、平均値と第1判定特徴量の差、または、平均値と第1判定特徴量の比が第4しきい値条件を満足しない場合に判定時に異常があると判定する条件であるようにすることができる。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、安定投薬期間を表示画面に表示させる第2表示制御部をさらに備え、安定投薬期間決定部は、表示された安定投薬期間を変更する入力を受け付けて取得し、安定投薬期間の期間を変更することが好ましい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、投薬内容取得部は、疾患ごとに疾患に対応して投薬されることが既知である疾患対応薬剤をそれぞれ対応付けた薬剤特定情報を取得し、取得した薬剤特定情報に基づいて、対象疾患に対応する疾患対応薬剤に対応する投薬内容を選択して取得することが好ましい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、判定部は、判定時の所定の検査項目である第7検査項目に対応する検査データの値と判定時より直前の第7検査項目に対応する検査データの値の差、または、判定時の所定の検査項目である第8検査項目に対応する検査データの値と判定時より直前の第8検査項目に対応する検査データの値の比に基づいて判定時の異常の有無を判定する第3判定条件を満足するか否かを判定する第3判定部をさらに備え、判定部は、第3判定部が第3判定条件を満足するか否かを判定し、第3判定条件に基づいて異常が無いと判定された場合にのみ、第1判定部が第1判定条件に従って判定時の異常の有無を判定することが好ましい。
また、本発明に係る診療情報処理装置において、判定部は、判定時の所定の検査項目である第9検査項目に対応する検査データの値と判定時より直前の第9検査項目に対応する検査データの値の差、または、判定時の所定の検査項目である第9検査項目に対応する検査データの値と判定時より直前の第9検査項目に対応する検査データの値の比に基づいて判定時の異常の有無を判定する第3判定条件を満足するか否かを判定する第3判定部をさらに備え、判定部は、第3判定部が第3判定条件を満足するか否かを判定し、第3判定条件に基づいて異常が無いと判定された場合にのみ、第2判定部が第2判定条件に従って判定時の異常の有無を判定することが好ましい。
なお、上記「対象疾患」は、いかなる方法で取得されたものであってもよい。例えば、診療情報に含まれる電子カルテや退院サマリなどの診断情報から抽出した疾患を、対象疾患として用いることができる。また、ユーザによる対象患者の疾患の入力を受け付けて、受け付けた疾患を対象疾患として取得してもよい。また、対象患者の過去の検査情報などから任意の技術によって推定した疾患を対象疾患として用いてもよい。
なお、上記第1検査項目乃至第9検査項目は、所望の特徴量を算出可能な検査項目であれば、互いに同じ検査項目であってもよく、異なる検査項目であってよい。
上記第1しきい値条件乃至第4しきい値条件は、所望の特徴量を判定可能であれば互いに同じ種類の特徴量を判定に用いてもよく、異なる種類の特徴量を判定に用いてもよい。また、上記第1しきい値条件乃至第4しきい値条件は、医学診断上の知見に基づいて所望の判定を行うことができるように設定されたしきい値であれば任意の値をしきい値としてよい。例えば、第1しきい値条件乃至第4しきい値条件は、同じ値をしきい値としてもよく、異なる値をしきい値としてもよい。また、第1しきい値条件乃至第4しきい値条件は、異常の有無を判定するために、しきい値以上またはしきい値より大きい場合に異常があると判定するものであってもよく、しきい値以下またはしきい値より小さい場合に異常があると判定するものであってもよい。
本発明の診療情報処理装置および方法並びにプログラムは、対象患者に投薬された薬剤を特定する情報と、薬剤量と、薬剤の投薬日とを互いに対応付けた投薬内容を複数取得する投薬内容取得部と、取得した複数の投薬内容に基づいて、薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間を識別し、識別された投薬期間を投薬内容共通期間として特定し、特定された投薬内容共通期間のうち、初期または終期の一定期間を除いた期間を安定投薬期間として決定するようにしたので、安定投薬期間を慢性的な疾患を安定して維持するための治療が行われている推定できる期間として利用することで、医師らの慢性疾患の治療に役立つ情報を提供でき、診断精度と診断効率の向上を支援できる。
本発明の第1の実施形態に係る診療情報処理装置を用いた医療情報システムの概略構成を示す図 本発明の第1の実施形態に係る診療情報処理装置の概略構成を示すブロック図 診療情報表示画面の表示例を示す図 投薬内容共通期間の決定方法を説明するための図 安定投薬期間の決定方法と第1判定条件用の特徴量の算出方法を説明するための図 第1判定条件用の特徴量の算出方法の変形例を説明するための図 第1判定条件用の特徴量の算出方法のさらなる変形例を説明するための図 第2判定特徴量の算出方法を説明するための図 本発明の第1の実施形態に係る診療情報処理装置を用いた医療情報システムの処理の流れを説明するためのフローチャート 本発明の第2の実施形態に係る診療情報処理装置を用いた医療情報システムの処理の流れを説明するためのフローチャート 本発明の第3の実施形態に係る診療情報処理装置の概略構成を示すブロック図 本発明の第3の実施形態に係る診療情報処理装置を用いた医療情報システムの処理の流れを説明するためのフローチャート
本発明の診療情報処理装置の実施の形態について、以下図1、図2に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る診療情報処理装置を適用した医療情報システムの概略構成を示す図であり、図2は、本発明の一実施形態における診療情報処理装置の機能ブロック図である。
図1に示したように、医療情報システム10は、診療情報処理装置1、診療科端末2、電子カルテ管理サーバ4、画像診断システム6、および検査データ管理サーバ7がネットワークを介して通信可能に接続されて構成されている。
電子カルテ管理サーバ4は、電子カルテが記憶された電子カルテデータベースを備えたコンピュータであり、オペレーティングシステムやデータベース管理用ソフトウェアに加え、診療科端末2等の要求に応じて、各電子カルテに対応付けられた画像や、検査結果等の診療情報の検索および検索結果の送受信を行なうためのソフトウェアが組み込まれている。電子カルテ管理サーバ4は、電子カルテに管理付けられた各診療情報を取得可能に、診療情報処理装置1、診療科端末2、検査データ管理サーバ7、画像診断システム6などとネットワークを介して接続されている。
検査データ管理サーバ7は、検査データが記憶された検査データ管理データベースを備えたコンピュータであり、オペレーションシステムなどの標準的なソフトウェアに加え、検査データの管理用ソフトウェアが組み込まれている。各診療科端末2から入力された検査オーダにしたがって検査室で実施された検体検査の検査日とその検査結果データの検体検査情報は、各検査室に配置される不図示の検査室端末において、検査オーダや患者IDと関連づけて入力され、ネットワークを介して検査データ管理データベースに記憶される。
画像診断システム6は、公知のコンピュータシステムであり、ここでは、画像診断医用ワークステーション(不図示)と、CT、MRI等のモダリティ(不図示)と、CT、MRI等のモダリティでの撮影によって得られた画像データが格納された画像データベースを備えた画像管理サーバ61と、撮影で得られた画像の読影結果を含む読影レポートが格納された読影レポートデータベースを備えた読影レポートサーバ62とがネットワークを介して通信可能に接続された構成となっている。画像診断医用ワークステーションは、種々の画像解析処理ソフトウェアがインストールされ、診断目的・対象に応じて、種々の画像解析処理を実行することが可能なように構成されている。
診療科端末2は、診療科の医師などが患者の診療情報の閲覧や検査オーダの入力などに利用するコンピュータであり、一般的なディスプレイである表示部2Aと、キーボード及びマウスからなる入力部2Bとを備えている。また、診療科端末2は、各診療科で実施された検査結果データや、作成された電子カルテなどの診療情報を表示して参照するためにも利用され、オペレーションシステムなどの標準的なソフトウェアと、作成された電子カルテなどの診療情報を表示するためのアプリケーションソフトウェアとがそれぞれインストールされている。
また、本実施形態においては、診療科端末2は、診療科端末2のマウスやキーボード等の入力部2Bが、医師らのユーザによる診療情報表示の開始を指示する操作と患者IDなどの必要な情報の指定(または入力)操作を受け付けて、診療情報表示のための各種指示と該各種指示に応じた必要な情報とを入力すると、各種指示と必要に応じて各種指示に対応するデータを後述の診療情報処理装置1に送信する。診療情報処理装置1は、これらの各種指示(および必要に応じて対応するデータ)を受信して、表示設定を規定する表示設定情報及び入力された患者IDに対応する複数の診療情報等の本実施形態の診療情報表示に必要な情報を診療科端末2に送信する。すると、診療科端末2はこれらの表示設定情報および必要な情報を受信し、受信した表示設定情報および必要な情報に基づいて、診療科端末2の表示部2Aの表示画面に後述の診療情報表示画面を表示する。
診療情報処理装置1は、診療情報管理データベース1Aを備えたコンピュータである。また、診療情報処理装置1は、オペレーティングシステムやデータベース管理用ソフトウェアがインストールされており、診療情報の管理サーバとしての機能を兼ね備えている。診療情報処理装置1は、電子カルテ管理サーバ4と、診療科端末2と、検査データ管理サーバ7と、画像管理サーバ61と、読影レポートサーバ62にネットワークを介して接続され、接続された各サーバ等から、患者IDに基づいて、その患者の電子カルテ、各種検査結果データ、画像データ、読影レポートなどの診療情報を検索して取得し、患者IDごとに対応付けて診療情報管理データベース1Aに記憶する。また各診療情報において、各診療情報に含まれる各診療データは、検査時(検査実施日など)とそれぞれ対応付けられて記憶されている。診療情報として、検体検査情報や画像検査情報などの検査情報と、投薬内容などの治療情報と、表示対象者の診断、症状、外科的な処置など診断に関する情報を医師らが記録した電子カルテや退院サマリなどの診断情報と、表示対象者の体温、血圧、呼吸数などの患者の生体情報、超音波診断装置、CT装置、MRI装置、CR装置などの各種モダリティにより撮影された画像およびその読影レポートなどの画像検査情報などがあげられる。なお、診療情報処理装置1は、管理する診療情報を毎日定時に更新する。その他、診療情報処理装置1は、上記各サーバ等からの要求に応じて、適宜各サーバ等から送信された各診療情報を受信して更新し、また、診療情報処理装置の必要に応じて、適宜上記各サーバ等から各診療情報を取得して更新する。
また、図2に示すように、本実施形態における診療情報処理装置1は、本実施形態にかかる診療情報表示制御プログラムがインストールされている。そして、この診療情報表示制御プログラムの実行により、診療情報処理装置1は、投薬内容取得部11と、安定投薬期間決定部12と、診療情報取得部16と、特徴量解析部13と、表示制御部15として機能する。
診療情報取得部16は、診療科端末2から送信された患者IDを取得して、この患者IDに対応する複数の診療情報を診療情報管理データベース1Aから取得する。
また、本明細書の各実施形態では、診療情報取得部16は、患者IDに基づいて、患者IDと対応付けられた全ての診療情報を診療情報管理データベース1Aから取得する。ここでは、電子カルテなどの診断情報、画像検査情報、検体検査情報、生体情報、治療情報を取得する。
また、診療情報処理装置1の診療情報管理データベース1Aには、複数の診療情報を所定の表示形式で診療科端末2に表示させるために必要な表示設定情報が記憶されている。また、診療情報管理データベース1Aには、疾患に、医学診断上その疾患の治療に用いられる薬剤に対応する薬効番号を医師らが選択して対応付けた薬剤特定情報Eが疾患ごとに作成されて記憶されている。また、診療情報管理データベース1Aには、疾患と期間特定情報と、特徴量決定情報と、判定条件とが対応付けられた複合テーブルである判定情報Fが医学診断上の知見に基づいて予め作成されて記憶されている。
投薬内容取得部11は、対象患者に投薬された薬剤を特定する情報と、薬剤量と、薬剤の投薬日とを互いに対応付けた投薬内容を複数取得する。また、ここでは、投薬内容取得部11は、対象患者の疾患である対象疾患を取得する。
上記「薬剤を特定する情報」は、薬剤の種類を特定可能なあらゆる情報を含む。一例として、薬剤を特定する情報を、薬効分類番号としてもよく、薬剤コードとしてもよく、薬剤名とすることもできる。
上記「薬剤量」は、所定の時間単位に患者に投薬される薬剤の量を意味する。また、例えば、薬剤量は、1日単位の薬剤の量を表すようにすることが好ましく、1日に複数回に分けて薬剤を投薬した場合には1日の投薬の合計量を薬剤量とすることができる。また、1週間に1回の投薬を行う場合には、1回の投薬により投薬される薬剤の量を、1日単位に平均して薬剤量としてもよく、週単位の薬剤の量を薬剤量としてもよい。
上記「薬剤の投薬日」は、薬剤が患者に投薬されて服用されている日を意味する。例えば、注射によって投薬された薬剤であれば、薬剤の注射をした日を薬剤の投薬日とすることができる。また、処方された薬剤であれば、処方時の情報等に基づいて、1日に服用する薬剤量と服用予定日を特定して、服用予定日を薬剤の投薬日とすることができる。
投薬内容取得部11は、対象患者の電子カルテや退院サマリなどの診療情報から対象患者の疾患を抽出し、抽出した疾患の疾患リストを表示制御部15に指示して表示させる。図3に、詳細は後述するが、診療情報を時系列表示した診療情報表示画面において、疾患リストが疾患リスト表示欄R2に表示された例を示す。そして、投薬内容取得部11は、ユーザの疾患リスト中の疾患の選択入力を受付けて、対象患者の疾患を取得する。
なお、上記「対象疾患」は、いかなる方法で取得されたものであってもよい。例えば、診療情報に含まれる電子カルテや退院サマリなどの診断情報から抽出した疾患を、対象疾患として用いることができる。また、ユーザによる対象患者の疾患の入力を受け付けて、受け付けた疾患を対象疾患として取得してもよい。また、対象患者の過去の検査情報などから任意の技術によって推定した疾患を対象疾患として用いてもよい。
また、投薬内容取得部11は、疾患ごとに疾患に対応して投薬されることが既知である疾患対応薬剤をそれぞれ対応付けた薬剤特定情報Eを取得し、取得した薬剤特定情報Eに基づいて、取得した対象疾患に対応する疾患対応薬剤を特定し、特定された疾患対応薬剤に対応する投薬内容を選択して取得する。このように、投薬内容取得部11が、対象患者の疾患を取得し、該疾患に対して影響があり、治療に用いられることが既知である薬剤についての投薬内容を選択的に取得した場合には、対象患者に他の疾患のための投薬内容が存在する場合であっても、慢性疾患の治療のための投薬内容が共通している期間を好適に抽出できる。
表1に、薬剤特定情報Eの例を示す。表1の薬剤特定情報Eは、ユーザ設定により疾患に薬効分類番号を対応付けて作成されたものである。一般に薬剤は、薬剤の効果ごとに分類されており、該当する薬剤の効果の分類に対応する薬効分類番号が付されている。なお、表1には、参考のために、各薬効分類番号に対応する薬効を補足欄に示す。投薬内容取得部11は、薬剤特定情報Eに基づいて、対象患者の対象疾患に対応する薬効分類番号を特定し、特定された薬効分類番号に対応する薬剤を疾患対応薬剤として特定し、特定された疾患対応薬剤に基づいて投薬内容共通期間を特定する。このように、疾患に対して薬効を特定する情報を対応付けた薬剤特定情報Eを用いた場合には、疾患に対して、薬効を特定する情報に対応する全ての疾患対応薬剤を対応付けることができ、疾患対応薬剤の検出漏れを防ぐことができ、正確に疾患に対応する疾患対応薬剤を特定することができる。
表2に、薬効分類番号と薬剤コードの対応表の例を示し、表3に対象患者の複数の投薬内容に含まれる薬剤の例を示す。ここでは、表1の薬剤特定情報Eに基づいて、対象患者の対象疾患である間質性肺炎に対応する各薬効分類番号が特定され、表2の対応表に基づいて、特定された薬効分類番号に対応する薬剤コードが特定され、該薬剤コードに対応するバクタ、バンコマイシン、ユナシンが疾患対応薬剤として特定される。そして、表3に示すように、対象患者の投薬内容に含まれる疾患対応薬剤が特定される。
なお、薬剤特定情報Eは、疾患に該疾患に対して影響があり、治療に用いられることが既知である薬剤(または薬効分類番号のような薬剤を特定できる情報)を対応付けたものであれば、任意の方法で疾患と薬剤(または薬効分類番号のような薬剤を特定できる情報)が対応付けられていてよい。例えば、対象患者毎に、ユーザが慢性疾患の治療に適用されていると考えられる薬剤を選択して設定したものでもよい。この場合には、ユーザの設定負担があるものの、ユーザ判断が判断されているため慢性疾患の治療に用いられている薬剤を好適に特定して、慢性疾患を安定的に維持するための特定の薬剤について投薬内容が共通している安定投薬期間を好適に抽出できる。また、薬剤特定情報Eは、過去の患者の複数の診療情報を解析してから疾患と疾患に対応する投薬内容を任意の手法により自動抽出して生成されたものであってもよい。また、対象疾患や薬剤特定情報Eにおける疾患は、例えば、疾患名や症状名や症候群名を用いることができ、詳細な小分類に分類された疾患名を用いてもよく、より上位階層の分類である中分類や大分類における疾患名を用いてもよい。
安定投薬期間決定部12は、取得した複数の投薬内容に基づいて、薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間を識別し、識別された投薬期間を投薬内容共通期間として特定し、特定された投薬内容共通期間のうち、初期または終期の一定期間を除いた期間を安定投薬期間として決定する。
上記「薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間」は、実質的に薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなせる期間であればよい。慢性疾患の安定的な維持を目的にした治療が患者に実施されている場合、一定期間以上の期間にわたって特定の薬剤が一定の薬剤量を維持して患者に適用される場合が多い。このため、薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通している期間を特定することによって、慢性疾患の安定的な維持を目的とした治療の実施期間を特定することができる。ここでは、医師によって患者に対して実質的に同じ薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量を維持管理していると見なせる場合であれば、薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなす。例えば、患者が処方された薬剤の服用忘れ期間が一時的に生じている場合や、患者が診察を受ける間隔が延びてしまい処方された薬剤を服用し終えてしまって薬剤の未服用期間が一時的に生じている場合なども、実質的に薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなすことができる。また、医師らが患者の状態を見ながら薬剤量を微調整する場合も有りうるため、あるしきい値以下の薬剤量の変化は実質的に薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなすことができる。また、例えば、先発医薬品を後発医薬品(ジェネリック医薬品)に置き換える場合も、実質的に薬剤を特定する情報とその薬剤の薬剤量の双方が共通しているとみなすことができる。実質的に同じ薬剤を特定する情報とは薬効(薬効分類番号)が共通するものであってもよい。
また、「薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間」とは、慢性疾患の安定的な維持を目的とした治療が行われていると推測できる期間を所定期間とすることができ、例えば、所定期間を数週間〜数ヶ月以上とすることができる。
また、上記「安定投薬期間」は、投薬内容共通期間から初期の一定期間および終期の一定期間の少なくとも一方を除いた期間を意味する。慢性疾患の安定的な維持を目的とした投薬内容共通期間において、初期の一定期間は投薬前の治療からの治療内容の変更による症状の変動が生じている可能性があり、終期の一定期間は、投薬内容共通期間の投薬内容を変更して投薬内容共通期間が終了する原因となるような症状の変動が生じている可能性があるため、初期の一定期間および終期の一定期間の少なくとも一方を除いた期間を安定投薬期間とすることにより、慢性疾患の安定的な状態を把握するための期間として安定投薬期間を好適に用いることができる。また、安定投薬期間は、医学診断上の知見に基づいて、検査データの特徴を抽出可能な適切な期間が設定されることが好ましい。例えば、疾患または判定目的ごとに、それぞれ適切な期間が安定投薬期間として設定されることが好ましい。
また、「初期の一定期間」は、投薬前の治療からの治療内容の変更による症状の変動が生じていると考えられる期間を排除可能な期間であって、予め定められた1日以上の期間であればよく、患者の疾患や投薬内容共通期間に要求される事項に応じて適切に設定されることが好ましい。「終期の一定期間」は、投薬内容共通期間の投薬内容を変更して投薬内容共通期間が終了する原因となるような症状の変動が生じていると考えられる期間を排除可能な期間であって、予め定められた1日以上の期間であればよく、患者の疾患や投薬内容共通期間に要求される事項に応じて適切に設定されることが好ましい。
また、安定投薬期間決定部12は、判定時Ttと判定目的とを取得する。ここでは、図3に示す、ユーザが診療科端末2の表示部2Aの診療情報を時系列表示する表示画面上で、時間軸に沿って対象患者の検査情報の有無を表示する検査期間表示欄R3のタイムライン上で所望の時を指定し、指定された時を判定時Ttとして決定する入力を行う。すると、診療科端末2が判定時Ttとして指定された時を受け付けて診療情報処理装置1に送信し、診療情報処理装置1の安定投薬期間決定部12がこれを受信して指定された時を判定時Ttとして取得する。
また、表示制御部15によって、診療科端末2の表示部2Aの表示画面には、判定目的の選択を受け付け可能に不図示の判定目的リストがダイアログ表示される。そして、診療科端末2がユーザよる判定目的の選択を受け付けて診療情報処理装置1に送信し、診療情報処理装置1の安定投薬期間決定部12がこれを受診して選択された判定目的を取得する。
なお、上記「判定時Tt」は、いかなる方法で取得されたものであってもよい。たとえば、診察当日を判定時Ttとして取得してもよく、表示画面上でユーザによる判定時Ttの数字入力を受け付けて、受け付けた時を判定時Ttとして取得してもよい。また、上記「判定目的」は、いかなる方法で取得されたものであってもよい。例えば、判定目的は、表示画面上でユーザによる判定目的のテキスト入力を受け付けて、受け付けたテキスト情報を判定目的として取得してもよい。
図4は、対象患者の投薬内容を時系列に示す図である。ここでは、安定投薬期間決定部12は、表2に示す例で、疾患対応薬剤として特定されたバクタ、バンコマイシン、ユナシンについて薬剤を特定する情報と薬剤量の双方が共通するとみなせる薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間を抽出する。図4に示す例では、バクタ、ユナシン、バンコマイシンのいずれもが投与されていない2月から5月の期間と、バクタが投与されており、ユナシン、バンコマイシンが投与されていない6月から11月の期間が投薬内容共通期間として抽出される。また、安定投薬期間決定部12は、一例として、図4に示すように、投薬内容共通期間から初期の一定期間(1ヶ月)と終期の一定期間(1週間)を除いた期間を安定投薬期間Tcaとして決定することができる。
ところで、間質性肺炎と細菌性肺炎のように並行して罹患する可能性があり類似の症状を有する疾患には、治療に用いられる薬剤が共通する場合がある。例えば表2に示すように、ステロイドと、抗生物質製剤は細菌性肺炎と間質性肺炎の両方の疾患に対して投与される可能性がある。このため、図4に示す、抗生物質製剤であるバンコマイシンの12月前半の投与は、間質性肺炎の症状の変化により投与された可能性があり、一時的に罹患した細菌性肺炎の症状にために投与された可能性もある。このため、間質性肺炎に対応する疾患対応薬剤に基づいて投薬内容共通期間を決定すると、間質性肺炎と共通する薬剤が用いられる疾患である細菌性肺炎による症状の変化が生じている期間も除かれて投薬内容共通期間が決定される。
また、安定投薬期間決定部12は、判定時Ttの直前に生じた症状の変化を排除したい場合には、判定時Ttの直前に生じた症状の変化を排除可能となるように、判定時Ttより前の安定投薬期間である第1安定投薬期間を決定することが好ましい。この場合には、第1安定投薬期間は、判定時Ttの直前に生じた対象患者の症状の変化が排除されている可能性が高いので、慢性的な疾患の症状が安定した期間である可能性が高い。このため、第1安定投薬期間に含まれる検査データを用いることにより、対象患者の症状が安定している状態における検査データの特徴を好適に抽出することができる。このため、第1安定投薬期間の所定の検査項目の検査データの傾向を示す特徴量を算出して、算出された特徴量と判定時の所定の検査項目の検査データとの違いを判定することにより、対象患者の慢性疾患の症状が安定している際の検査データの特徴と、判定時の検査データの特徴を好適に判定できる。
また、安定投薬期間決定部12は、複数の投薬共通期間に対してそれぞれ第1安定投薬期間を算出した場合に、任意の方法により判定時Ttを取得し、そのうち判定時Ttの直前の安定投薬期間を、判定時Ttの異常判定に用いるための第1安定投薬期間Tcとして決定することが好ましい。判定時Ttからあまりにも長時間離れた期間の検査データは、種々の事情による対象患者の状態の変動が発生している可能性が高くなる。このため、判定時Ttからあまりにも長時間離れた期間の検査データを特徴量の算出対象から除いて、判定時Ttに許容可能な程度に近い期間を判定時Ttの異常判定に用いるための第1安定投薬期間Tcとして、該期間に含まれる検査データに基づいて判定時Ttの異常の有無を判定することにより、判定時Ttの対象患者の異常をより正確に判定することができる。
また、上記効果をさらに高めるために、安定投薬期間決定部12は、判定時の直前の第1安定投薬期間のうち、判定時Ttから所定期間前を規定する第1基準時T1以降に開始時を有し、かつ、該開始時より後であって判定時Tt以前である第2基準時T2以前に終了時を有する期間を比較安定投薬期間Tcとしてさらに決定することが好ましい。
第1基準時T1は、判定時Ttからあまりにも長時間離れた期間の検査データを特徴量の算出対象から除いて、判定時Ttから許容可能な程度に近い時期を限定可能であると判断される時が設定されることが好ましい。第2基準時T2は、判定時Ttの直前に生じた症状の変化を排除したい場合には、判定時Ttの直前に生じた症状の変化を排除可能であると判断される時が設定されることが好ましい。第1基準時T1と第2基準時T2は、例えば、疾患ごと(または疾患と判定目的の組合せごと)に、それぞれ適切な時が設定されることが好ましい。疾患または所望の判定目的に応じて第1基準時と第2基準時を適切に設定することにより、比較安定投薬期間を適切に決定することができる。
一方、安定投薬期間決定部12は、判定時Ttの直前に生じた症状の変化を観察したい場合には、判定時Ttを終期に含む安定投薬期間である第2安定投薬期間を決定することが好ましい。このように、判定時を終期に含むように設定された安定投薬期間である第2安定投薬期間は、判定時の直前に生じた対象患者の症状の変化が検査データに反映されていると考えられる。このため、第2安定投薬期間の所定の検査項目の検査データの傾向を示す特徴量を算出して、算出された特徴量を判定することにより、第2安定投薬期間の開始時から判定時までの症状の変化を把握できる可能性が高い。
また、安定投薬期間決定部12は、判定時Ttから所定期間前を規定するさらなる第1基準時以降に開始時を有し、判定時Tt以降であるさらなる第2基準時以前に終了時を有する期間を第2安定投薬期間として決定することができる。
さらなる第1基準時T1は、第1基準時T1同様に、判定時Ttからあまりにも長時間離れた期間の検査データを特徴量の算出対象から除いて、判定時Ttから許容可能な程度に近い時期を限定可能であると判断される時が設定されることが好ましい。さらなる第2基準時T2は、判定時Ttの直前に生じた症状の変化を把握するために、判定時Ttの直前に生じた症状の変化を好適に含むような時が適切に設定されることが好ましい。例えば、第2基準時T2を判定時Ttと同日としてもよく、第2基準時T2を判定時Ttの1日後〜1週間後としてもよく、第2安定投薬期間の全期間の最後の1割など所定の期間を終期として、終期の中に判定時Ttが含まれるように第2基準時を決定してもよい。終了時からさらなる第1基準時T1とさらなる第2基準時T2は、例えば、疾患ごと(または疾患と判定目的の組合せごと)に、それぞれ適切な時が設定されることが好ましい。疾患または所望の判定目的に応じてさらなる第1基準時とさらなる第2基準時を適切に設定することにより、第2安定投薬期間を適切に決定することができる。
一例として、図4において、判定時Ttを12月1日とすると、6月から11月までが投薬内容共通期間であり、そのうち、所定の一定期間である初期の1ヶ月と終期の1ヶ月を除いた7月から10月までが判定時Ttの直前の第1安定投薬期間として決定することができる。さらに、第1基準時を4ヶ月とし、第2基準時を1ヶ月とすると、判定時Ttの直前の安定投薬期間のうち、判定時Ttから4ヶ月以内の期間であって終期の1ヶ月を除いた期間を、比較安定投薬期間Tcbとして決定することができる。
また、ここでは、安定投薬期間決定部12は、疾患と、判定目的と、期間特定情報と、後述の特徴量特定情報と、後述の判定条件とを対応付けた判定情報Fである複合テーブルを取得し、複合テーブルに基づいて、対象疾患と判定目的に応じた期間特定情報を特定して、特定した期間特定情報に従って、安定投薬期間(比較安定投薬期間Tcまたは第2安定投薬期間)を決定する。このように、安定投薬期間決定部12が、対象疾患と判定目的と期間特定情報を対応付けた複合テーブルに基づいて、対象疾患と判定目的に応じた期間特定情報を特定して、特定した期間特定情報に従って、安定投薬期間を決定することにより、対象疾患と判定目的に応じた適切な安定投薬期間を決定することができる。なお、対象疾患と判定目的と期間特定情報を対応付けた対応付けテーブルに替えて、対象疾患と判定目的と期間特定情報を対応付けた対応付けテーブルを用いてもよい。また、ここでは、期間特定情報は、第1基準時と第2基準時から構成されている。
表4は、複合テーブルの例を示す。複合テーブルは、疾患と判定目的と期間特定情報とが対応付けられた対応付け情報と、疾患と判定目的と特徴量特定情報とが対応付けられた対応付け情報と、疾患と判定目的と判定条件とが対応付けられた対応付け情報とを個別に参照可能であれば、1つのテーブルではなく複数のテーブルとして構成されていてもよい。また、期間特定情報は疾患と判定目的に加えてさらなる情報が対応付けられていてもよく、判定目的との対応付けが省略されていてもよい。同様に、特徴量特定情報は、疾患と判定目的に加えてさらなる情報が対応付けられていてもよく、判定目的との対応付けが省略されていてもよい。また、判定条件は、疾患と判定目的に加えてさらなる情報が対応付けられていてもよく、判定目的との対応付けが省略されていてもよい。
なお、表4では、第1基準時と、さらなる第1基準時を区別せずに記載しており、第2基準時と、さらなる第2基準時を区別せずに記載している。表4において、第2基準時T2が判定時Ttより過去である場合は、判定時Ttより前の安定投薬期間である第1安定投薬期が決定される例であり、判定時Ttが第2基準時T2と同じまたは過去である場合は、判定時Ttを含む安定投薬期間である第2安定投薬期が決定される例である。なお判定時Ttが第2基準時T2より過去であるようにするには、表4の第2期準時はマイナスに設定される。
また、期間特定情報は、所定の期間を特定可能であれば、任意の方法で所定の期間を規定したものであってもよい。例えば、安定投薬期間を、第1基準時(または第2基準時)と所定の期間によって規定してもよい。また、特徴量特定情報は、検査項目と検査データからの特徴量の算出方法を特定可能であれば任意の方法で特徴量を規定していてよい。また、判定条件は、特徴量に基づいて異常を判定可能な任意の条件であってよい。
表4と図5を用いて、複合テーブルを用いて取得した第1基準時(またはさらなる第1基準時)と第2基準時(またはさらなる第2基準時)に基づいて安定投薬期間を決定する決定方法を説明する。図5の例では、判定時が12月1日であり、対象患者の疾患が間質性肺炎であり、判定目的として急性憎悪が選択されたとする。すると、表4に示す期間特定情報に基づいて、間質性肺炎と急性増悪に対応する第1基準時T1は6ヶ月、第2基準時T2は1ヶ月となる。すなわち、図5に示すように、6月から11月までの投薬内容共通期間のうち、初期の一定期間である1ヶ月を除いた7月から11月までの第1安定投薬期間と、2月から5月までの投薬内容共通期間のうち3月から5月までの第1安定投薬期間とが特定され、さらに、これらの第1安定投薬期間のうち、判定時Ttの直前の第1安定投薬期間Tccが特定され、判定時Ttの直前の第1安定投薬期間Tccのうち、判定時Ttから6ヶ月以降かつ判定時Ttから1ヶ月以前の期間である、7月から10月までの期間が比較安定投薬期間Tcとして特定される。また、図5には図示しないが、表4を用いて第2安定投薬期間を決定する方法を説明する。例えば、判定時が12月1日であり、対象患者の疾患が間質性肺炎であり、判定目的として慢性憎悪が選択されたとすると、表4に示す期間特定情報に基づいて、間質性肺炎と慢性増悪に対応する第1基準時T1は6ヶ月、第2基準時T2は0ヶ月となる。そして、判定時Ttから6ヶ月前を開始時とし、判定時Ttを終了時とする期間が第2安定投薬期間として特定される。
また、安定投薬期間決定部12は、後述の表示制御部15によって表示された安定投薬期間を変更する入力を受け付けて取得し、安定投薬期間の変更がある場合には、変更された期間によって安定投薬期間を更新し、新たな安定投薬期間として決定する。本機能については、第2表示制御部15Bの説明において、詳細に説明する。
特徴量解析部13は、取得した診療情報のうち安定投薬期間に含まれる検査時に対応する診療情報を特定診療情報として抽出し、抽出された特定診療情報に対応する検査データである特定検査データから特徴量を取得する。
また、特徴量解析部13は、特徴量を用いて対象患者の異常の有無を判定する判定部14を備える。判定部14は、対象患者の判定時Ttより前の安定投薬期間である第1安定投薬期間に含まれる特定検査データから決定された比較特徴量Vcと、対象患者の判定時の検査データから決定された第1判定特徴量Vt1を取得して、取得した比較特徴量と第1判定特徴量に基づいて対象患者の異常の有無を判定する第1判定部14Aと、対象患者の判定時Ttを終期に含む安定投薬期間である第2安定投薬期間に含まれる対象患者の複数の検査データから決定された第2判定特徴量Vt2に基づいて対象患者の異常の有無を判定する第2判定部14Bを備える。
特徴量解析部13は、表4に示す複合テーブルに基づいて、対象患者の疾患と、判定目的と、判定時Ttとに対応する、特徴量特定情報を取得する。ここでは、特徴量情報は、検査項目と、該検査項目に対応する検査データからの特徴量の特定方法から構成されている。そして、特徴量解析部13は、特徴量特定情報に基づいて、安定投薬期間に含まれる所定の検査項目の検査データを特定検査データとして取得し、特定検査データから特徴量を取得する。
なお、特徴量には、安定投薬期間の検査データから抽出することができ、判定時の異常の有無を判定できるものであれば、任意の特徴量を用いてよい。
また、各特徴量の算出に用いられる検査項目は、所望の特徴量を算出可能であれば、対象診療情報に含まれる診療項目のうち1つ以上の検査項目を任意に設定してよい。
安定投薬期間決定部12によって決定された安定投薬期間が判定基準時を含まない第1安定投薬期間である場合には、第1判定部14Aは、第1安定投薬期間Tcに含まれる所定の検査項目に対応する検査データから第1安定投薬期間の特徴量である第1安定投薬期間の比較特徴量を取得し、判定時Ttに基づいて第1判定対象特徴量を取得する。なお、第1判定部14Aは、第1安定投薬期間Tcのうち判定時の直前の第1安定投薬期間に含まれる所定の検査項目に対応する検査データのみに基づいて比較特徴量を取得してもよく、さらに、判定時の直前の第1安定投薬期間のうち比較安定投薬期間に含まれる所定の検査項目に対応する検査データのみに基づいて比較特徴量を取得してもよい。
以下に、比較安定投薬期間に含まれる所定の検査項目に対応する検査データのみに基づいて比較特徴量と第1判定特徴量を取得する例を説明する。例えば、表4において、対象疾患である間質性肺炎と判定目的である急性増悪とに対応する特徴量特定情報として、検査項目KL−6が特定されて、第1判定特徴量が判定時の検査データであり、比較特徴量が特定検査データの平均値であるものとして特定されたとする。表5は、対象患者の検査項目KL−6の検査データの例を示す。
上記の場合には、表5の太枠で示すように、7月から10月に検査日がある4回分の検査データが特定検査データとして抽出される。なお、これらの特定検査データは、図5の楕円で示す検査データに対応している。特徴量解析部13は、この4つの特定検査データの平均値を比較特徴量Vc(=1332.5)として取得し、表5の二重枠部分に示す判定時Ttの検査データを第1判定特徴量Vt1(=1930)として取得する。また、特徴量解析部13は、同様に、表5に示すように、間質性肺炎と急性増悪とに対応づけられた検査項目SP−D、SP−Aについても、表4に規定された特徴量特定情報に基づいて第1判定特徴量と比較特徴量をそれぞれ取得する。
特徴量解析部13が、対象疾患と比較特徴量Vcと第1判定特徴量Vt1を取得した場合には、第1判定部14Aは、表4に示す複合テーブルを取得し、複合テーブルに基づいて、対象患者の疾患と判定目的とに対応する判定条件を取得する。そして、比較特徴量と第1判定特徴量とに基づいて判定時Ttの異常の有無を判定する第1判定条件である場合には、第1判定部14Aは、比較特徴量と第1判定特徴量とに基づいて第1判定条件が満足されているか否かを判定する。なお、表4において、判定条件は、判定方法としきい値から構成される。
例えば、第1判定部14Aは、複合テーブルに基づいて、先述の間質性肺炎と急性増悪とに対応する判定条件として、第1判定特徴量Vt1を判定時の検査項目KL−6の検査データとし、比較特徴量Vcを検査項目KL−6の特定検査データの平均値とした場合に、比較特徴量Vcに対する第1判定特徴量Vt1の比(Vt1/Vc)がしきい値1.35以下であるという条件を取得する。そして、第1判定部14Aは、比較特徴量Vc(=1332.5)と第1判定特徴量Vt1(=1930)とを取得し、Vt1/Vc≦1.35という条件を満足するか否かを判定する。この例は、Vt1/Vc=1.45>1.35であり第1判定条件を満足しないため、異常有りと判定される。また、第1判定部14Aは、同様に、表4に示すように、間質性肺炎と急性増悪とに対応づけられた検査項目SP−D、SP−Aについても、表4に規定された判定条件を満足するか否かをそれぞれ判定する。また、表4に示すように、検査項目によっては判定パラメータとして、比較特徴量と第1判定特徴量の比ではなく差を指標値として用いてもよい。
上記のように比較特徴量を、所定の検査項目に対応する第1安定投薬期間中の複数の特定検査データの平均値とした場合には、比較特徴量を対象患者の慢性的な疾患の症状が比較的落ち着いた状態の期間に含まれる検査データの特徴を好適に示すことができ、第1判定特徴量と比較特徴量とに基づいて、慢性的な疾患の症状について第1安定投薬期間に対する判定時の変化を好適に判定することができる。
なお、比較特徴量の算出方法として、所望の検査項目の特定検査データの特徴を表せるものであれば、検査項目に応じて種々の特徴量の算出方法を採用してよい。また、判断時の異常を判定できるものであれば、任意の検査項目についての比較特徴量を用いてもよい。また、第1判定特徴量として、判定時Ttの所定の検査データから特定でき、比較特徴量に対応する特徴量であれば任意の特徴量の算出方法を適用できる。また、第1判定特徴量は、比較特徴量に対応するものであれば任意の検査項目についての特徴量であってよい。
図6、7は、比較特徴量の算出方法の他の例を示す。例えば、特徴量解析部13は、比較安定投薬期間Tcの終了時から時系順に過去に遡って所定数個の特定検査データを用いて第1判定条件の比較特徴量Vcを取得してもよい。図6に示すように、比較安定投薬期間Tcの終了時から時系列に過去に遡って3個の特定検査データを用いて比較特徴量Vcを算出することができる。
比較安定投薬期間の終了時から時系列に過去に遡って所定の複数個の特定検査データを用いて比較特徴量を算出する場合には、特定検査データの数が多い場合に、判定時に検査時が近い特定検査データを優先的に用いて比較特徴量を算出することができるため、この比較特徴量を用いることにより好適に対象患者の判定を行うことができる。また、所定の複数個の特定検査データを用いて比較特徴量を算出することにより、検査データのばらつきの影響を低減することができる。また、この方法によれば、判定時に近い時期の特定検査データが同じような値を示す安定的な状態の時に、比較特徴量と第1判定特徴量との違いが顕著となるため、対象患者の異常を好適に判定することができる。
図6に示すように、比較安定投薬期間Tcに含まれる特定検査データの平均値を第1判定条件の比較特徴量Vcとした場合には、Vc=1490となり、第1判定特徴量Vt1=1840となる。また、比較安定投薬期間Tcの終了時から時系順に過去に遡って3個の特定検査データの平均値を第1判定条件の比較特徴量Vc’とした場合には、Vc’=1280となり、第1判定特徴量Vt1=1840となる。
もし第1判定条件が、例えば、VcとVt1との差(Vt1−Vc)の絶対値またはVcに対するVt1の比(Vt1/Vc)の絶対値が所定のしきい値条件以下であることを規定する判定条件である場合には、図6の例では、比較安定投薬期間Tcの終了時から時系順に過去に遡って3個の特定検査データの平均値を第1判定条件の比較特徴量Vc’とした場合の方が、比較安定投薬期間Tcに含まれる特定検査データの平均値を第1判定条件の比較特徴量Vcとした場合よりも、比較特徴量と第1判定特徴量Vt1との違いが顕著であり、好適に第1判定特徴量Vt1の異常を判別することができる。また、図6の例において、比較安定投薬期間の終了時から時系順に過去に遡って所定数個の特定検査データに基づいて比較特徴量を決定する代わりに、判定時の直前の第1安定投薬期間の終了時から時系順に過去に遡って所定数個の特定検査データに基づいて比較特徴量を決定してもよい。
また、図7に示す例のように、第1判定条件を、所定の検査項目に対応する第1安定投薬期間中(例えば比較安定投薬期間中Tc)の複数の特定検査データから算出された近似曲線Qcに基づいて、判定時Ttに対応する近似曲線の値である判定時比較特徴量Vctと第1判定特徴量Vtとの差、または、判定時比較特徴量Vctと第1判定特徴量Vtとの比が所定のしきい値条件を満足しない場合に異常があると判定するように規定してもよい。
比較特徴量が、所定の検査項目に対応する第1安定投薬期間中の複数の特定検査データから算出された近似曲線における、判定時に対応する近似曲線の値である場合には、対象患者の慢性的な疾患の症状が比較的落ち着いた状態の期間の検査データの傾向を比較特徴量に反映して、比較特徴量を判定時の予想検査データ値を示すものとでき、第1判定特徴量と比較特徴量とに基づいて、慢性的な疾患の症状について第1安定投薬期間に対する判定時の変化を好適に判定することができる。
図7では、安定投薬期間Tcに含まれる特定検査データを最小2乗法により近似直線を算出し、判定時Ttにおける近似直線の値を比較特徴量である判定時比較特徴量Vctとして用いている。
判定時比較特徴量Vctは、比較安定投薬期間Tcの傾向に従って推定した判定時Ttにおける検査データの推測値を表している。このため、判定時比較特徴量Vctと第1判定時特徴量Vtとを比較することにより、比較安定投薬期間Tcの傾向に、第1判定時特徴量Vtが従っているか否かを好適に判定することができる。図7の例では、特定検査データは徐々に低下して良化傾向にあったが、判定時Ttの検査データは特定検査データの傾向に反して大きい値を示している。比較安定投薬期間Tcの傾向に従って推定した判定時Ttにおける検査データの推測値を判定時比較特徴量Vctとした場合には、図7のような場合に、第1判定時特徴量Vtと比較特徴量との違いを顕著に判別することができる。図7の例で、判定時比較特徴量Vctは1220であり、第1判定時特徴量Vtは1840であるため、判定パラメータを判定時比較特徴量Vctに対する第1判定特徴量の比(Vt/Vct)とした場合、Vt/Vct=1.5となり、特定検査データの平均値Vmean1490を比較特徴量とした場合のVt/Vct=1.23よりも、第1判定時特徴量Vtと比較特徴量との違いがより顕著に表されている。
また、このような近似直線を求める際に、判定時に近い時期の特定検査データほど重みを大きくして近似直線を求めることが好ましい。この場合には、より判定時に近い時期の検査データの傾向をより反映して、判定時の検査データの推測値を好適に推測して、推測された推測値を比較特徴量とすることができる。このため、判定時比較特徴量と第1判定特徴量を比較することにより、第1判定特徴量が判定時に近い検査データの傾向に反するケースを好適に検出して、対象患者の異常を精度良く判定することができる。
また、本明細書において、各第1判定条件に規定されるしきい値条件において、過去の複数の比較用被検者の複数の検査データを用いて、比較特徴量に対応する特徴量である統計用比較特徴量と第1判定特徴量に対応する統計用第1判定特徴量とを算出し、算出された統計用比較特徴量と統計用第1判定特徴量を用いて、第1判定条件においてしきい値判定される判定パラメータに対応する統計用判定パラメータを複数算出し、算出された複数の統計用判定パラメータの平均値から統計用判定パラメータのばらつきの範囲以上離れた値がしきい値として設定されているようにしてもよい。
上記場合には、検査データ毎にばらつきの度合いが異なる場合であっても、ばらつきの影響によって第1判定条件の判定精度が低下することを抑制して、好適に第1判定条件に基づいて対象患者の異常を判定することができる。また、上記「比較特徴量に対応する統計用比較特徴量」は、過去の複数の比較用被検者の複数の検査データのうち、比較特徴量と同じ検査項目の検査データを用いて、比較特徴量と同じ方法で特定される特徴量である。また、上記「第1判定特徴量に対応する統計用第1判定特徴量」は、過去の複数の比較用被検者の複数の検査データのうち、第1判定特徴量と同じ検査項目の検査データを用いて、第1判定特徴量と同じ方法で特定される特徴量である。
なお、統計用比較特徴量および統計用第1判定特徴量は、比較用被検者に対して対象患者と同じ疾患の治療のために慢性的な疾患を安定的に維持する治療が行われており、対象患者の症状の変化が伴う可能性のある判定時を除いた期間に含まれる複数の検査データから算出された特徴量であることが好ましい。この場合には、比較用被検者が対象疾患に対して安定した症状である蓋然性が高い期間における統計用比較特徴量と統計用第1判定特徴量を算出して用いることができ、第1判定条件において、増悪と非増悪を判定するためのしきい値を好適に設定できる可能性が高い。
一例として、第1判定条件のしきい値の決定方法の例を説明する。この場合には、対象患者と同じ疾患に対する治療が行われている過去の比較用のn人の患者M1〜Mnについて、第1判定条件のしきい値条件でしきい値判定される判定パラメータに対応する複数の統計用判定パラメータを算出して取得する。
一例として、しきい値条件の判定パラメータが、所定の検査項目の特定検査データの平均値である比較特徴量に対する判定時の検査データの比である場合を例に説明する。まず、対象患者と同じ疾患に対する治療が行われている過去の比較用のn人の患者M1〜Mnについて複数の診療情報を取得する。そして、過去の比較用の患者Mp(1≦p≦n)について、対象患者の疾患に対応する疾患対応薬剤に基づいて、比較用の患者Mpの投薬内容共通期間を決定する。そして、この比較用の患者Mpの投薬内容共通期間から対象患者の安定投薬期間の決定時に用いたものとそれぞれ同じ期間である初期の一定期間および終期の一定期間を除外して、比較用の患者Mpのばらつき算出用の安定投薬期間(対象患者の安定投薬期間に相当する期間)を決定する。そして、比較用の患者Mpのばらつき算出用の安定投薬期間において、所定の検査項目について、m個の検査時L1〜Lmを取得する。次に、対象疾患の疾患対応薬剤に基づいて検査時Lq(1≦q≦m)について、検査時Lqから、検査時から所定期間前である第1基準時以降に開始時を有し、第1基準時以降検査時Lqより前の第2基準時を終了時とする比較安定投薬期間(検査時Lqに対応する比較安定投薬期間)を決定する。そして、所定の検査項目について、検査時Lqに対応する比較安定投薬期間に含まれる統計処理用の特定検査データの平均値を統計用比較特徴量として取得し、検査時Lqの検査データを統計用第1判定特徴量として取得する。そして、統計用比較特徴量に対する統計用第1判定特徴量の比を、判定パラメータに対応する統計用判定パラメータUqとして取得する。同様に、検査時L1〜Lmのそれぞれに対して患者Mpについての判定パラメータに対応する統計用判定パラメータU1〜Umを取得する。また、同様に、患者M1〜Mnのそれぞれに対して同様に対応する統計用判定パラメータU1’〜Um’を取得する。
そして、取得した複数の統計用判定パラメータUから平均、分散σを算出して、非異常時の統計用判定パラメータ値の分布を把握し、この分布からしきい値を決定する。例えば、判定パラメータ値の分布の平均値と標準偏差σとに基づいて、平均値+2σ以上離れた値を異常と判定するようにしきい値条件を設定することにより、非異常検査データの内、97.7%を正しく非異常と判定するようにできる。なお、標準偏差を利用する方法に変えて、判定パラメータに対応する複数のパラメータUを数値の大きい順に並べたヒストグラムとし、パラメータの数値の小さい方からパラメータUのサンプル数を積算し、積算したサンプル数がパラメータUの全数に対して97.7%に該当する際の、積算したサンプルの最大の数値をしきい値として用いてもよい。
上記のように、比較用被検者のばらつき算出用の安定投薬期間に含まれる検査データのみを用いて、判定パラメータに対応する統計用判定パラメータ値の分布を算出し、算出された統計用判定パラメータ値の分布に基づいてしきい値を決定する場合には、比較用被検者の診療情報に関して増悪の期間の情報が取得できない場合であっても、比較用被検者が対象疾患について増悪していない可能性が高い期間に含まれる検査データの値を用いて、統計用特徴量を算出することができ、第1判定条件において、異常と非異常を判定するためのしきい値を好適に設定できる可能性が高い。
また、特徴量解析部13は、第1安定投薬期間中の特定検査データの値が所定の正常範囲内である場合に、特定検査データの値を正常範囲の上限または下限値に置き換えて比較特徴量を算出してもよい。検査データの値の正常と判断される範囲が広い検査項目の場合に、正常範囲に第1判定特徴量が属していれば、比較特徴量と第1判定特徴量とに違いがあっても異常ではないため、異常と判定することは適切でない。もし、特徴量解析部13が、正常範囲に属する検査データの値を基準範囲の上限または下限値に置き換えた場合には、比較特徴量を基準範囲の上限または下限に近い値とすることができる。このため、比較特徴量と第1判定特徴量との比較により異常の判定をする際に、検査データの値が正常範囲に広く分布している場合であっても、基準範囲の上限または下限に近い値を比較特徴量として第1判定特徴量との違いを判定することにより、正常範囲内での特定検査データの値のばらつきの影響を抑制して、対象患者の異常を正確に判定しやすくすることができる。なお、特徴量解析部13は、後述の第2安定投薬期間中の特定検査データの値が所定の正常範囲内である場合にも、正常範囲内での特定検査データの値のばらつきの影響を抑制するために、特定検査データの値を正常範囲の上限または下限値に置き換えて後述の第2判定特徴量を算出することが有効である。
上記のように、判定部14が、対象患者の判定時より前の安定投薬期間である第1安定投薬期間に含まれる特定検査データから決定された比較特徴量と、対象患者の判定時の検査データから決定された第1判定特徴量を取得して、取得した比較特徴量と第1判定特徴量に基づいて対象患者の異常の有無を判定する第1判定部14Aを備えた場合には、第1安定投薬期間が、慢性的な疾患を安定的に維持する治療が行われており、対象患者の症状の変化が伴う可能性のある判定時を除いた期間となっているので、対象患者の慢性的な疾患の症状が比較的落ち着いた状態の期間に含まれる検査データから取得した特徴量を比較特徴量とすることができ、判定時の症状を示す第1判定特徴量と比較特徴量を比較することにより、慢性的な疾患の症状について第1安定投薬期間に対する判定時の変化を好適に判定することができる。
また、第1判定条件が、比較特徴量に対する第1判定特徴量の比または比較特徴量と第1判定特徴量との差が所定のしきい値条件を満足しない場合に第1判定特徴量に異常があると判定する条件である場合には、第1判定条件に基づいて、第1判定部14Aは、第1判定特徴量に基づく症状の変化の有無を簡易かつ好適に判定することができる。
一方、安定投薬期間決定部12によって決定された安定投薬期間が判定基準時を終期に含む第2安定投薬期間である場合には、特徴量解析部13は、第2安定投薬期間Tcに含まれる所定の検査項目に対応する検査データから第2判定対象特徴量を取得する。
以下に、第2判定特徴量の取得例を説明する。図8は、第2安定投薬期間Tcから第2判定特徴量を取得する方法を説明する図である。ここでは、図8に示すように、第2判定特徴量を、所定の検査項目に対応する第2安定投薬期間中の複数の特定検査データから算出された近似曲線の係数とすることができる。図8の例では、特定検査データに基づいて近似直線Qcを算出し、近似直線の傾き(検査データの変化率)を第2判定特徴量Vt2として取得する。
なお、判断時の異常を判定できるものであれば、任意の検査項目に基づいて第2判定特徴量を算出してもよい。また、第2判定特徴量の算出方法として、所望の検査項目の特定検査データの特徴を表せるものであれば、検査項目に応じて種々の特徴量の算出方法を採用してよい。
複合テーブルに基づいて取得した判定条件が第2判定特徴量に基づいて判定時Ttの異常の有無を判定する第2判定条件である場合には、第2判定部14Bは、第2判定特徴量を取得すると、第2判定特徴量に基づいて第2判定条件が満足されているか否かを判定する。
例えば、第2判定部14Bは、複合テーブルに基づいて、間質性肺炎と慢性増悪とに対応する第2判定条件として、検査項目KL−6の特定検査データの変化率である第2判定特徴量Vt2がしきい値1.1以下であるという条件を取得する。そして、第2判定部14Bは、KL−6についての特定検査データの近似直線の傾きである第2判定特徴量Vt2を取得し、Vt2≦1.1という条件を満足するか否かを判定する。また、第1判定部14Aは、同様に、表4に示すように、間質性肺炎と慢性増悪とに対応づけられた検査項目SP−D、SP−Aについても、表4に規定された判定条件を満足するか否かをそれぞれ判定する。
上記のように、判定部14が、対象患者の判定時を終期に含む安定投薬期間である第2安定投薬期間に含まれる対象患者の複数の検査データから決定された第2判定特徴量に基づいて対象患者の異常の有無を判定する第2判定部14Bを備えた場合には、第2安定投薬期間が、慢性的な疾患を安定的に維持する治療が行われており、対象患者の症状の変化が伴う可能性のある判定時を含む期間となっているので、第2安定投薬期間に含まれる特定検査データから、判定時とその周辺期間の対象患者の慢性的な疾患の症状の変化を表す第2判定特徴量を取得することができ、第2判定特徴量により、判定時とその周辺期間の対象患者の慢性的な疾患の症状の変化を好適に判定することができる。
第2判定特徴量が、所定の検査項目に対応する第2安定投薬期間中の複数の特定検査データから算出された近似曲線の係数である場合には、第2判定特徴量を、判定時とその周辺期間の対象患者の慢性的な疾患の症状の変化を表すものとすることができ、第2判定特徴量により、判定時とその周辺期間の対象患者の慢性的な疾患の症状の変化を好適に判定することができる。
また、第2判定特徴量が、所定の検査項目に対応する第2安定投薬期間中の複数の特定検査データから算出された近似曲線の係数である場合に、近似曲線の係数の絶対値を判定パラメータとして用いてもよく、第2判定特徴量を所定の基準特徴量によって正規化し、正規化された第2判定特徴量を判定パラメータとして用いて所定のしきい値条件を判断するようにしてもよい。この場合、所定の基準特徴量は、特定検査データの最大値、最小値、平均値など、第2判定特徴量に対応する基準となる適切な値を設定すればよい。第2判定条件を、正規化された判定パラメータを用いてしきい値条件を判定する条件とした場合には、検査データのばらつき等の影響を低減して、第2判定特徴量に基づく症状の変化の有無を好適に判定することができる。
第2判定条件が、第2判定特徴量が所定のしきい値条件を満足しない場合に第2判定特徴量に異常があると判定する条件である場合には、第2判定条件に基づいて、第2判定部14Bが第2判定特徴量に基づく症状の変化の有無を簡易かつ好適に判定することができる。
上記のように、特徴量解析部13が、疾患と、判定目的と、疾患と判定目的とに応じた所定の検査項目と、所定の検査項目に対応する検査データから特徴量を特定する情報である特徴量特定情報と、特徴量特定情報に対応する判定条件とがそれぞれ対応付けられた判定情報(複合テーブル)を取得し、判定情報に基づいて、対象患者の疾患と所望の判定目的に対応する特徴量特定情報に従って特徴量を取得し、判定部(第1判定部14Aまたは第2判定部14B)が、判定情報に基づいて、対象患者の疾患と所望の判定目的に対応する判定条件に従って判定時の異常の有無を判定した場合には、疾患と判定目的に応じた適切な判定条件に従って異常の有無を判定することができる。
また、判定情報が、疾患と判定目的との組合せに対して、期間特定情報と、特徴量特定情報と、判定条件とを対応付けたものである場合には、疾患に応じて適切に設定された安定投薬期間の特定検査データに基づいて特徴量を取得することができるため、異常の判定の精度をより高めることができる。
なお、上記複合テーブルから判定目的の対応付けを省略して、疾患に基づいて検査項目と、特徴量特定情報と判定条件が対応付けられたものとしてもよい。この場合には、特徴量解析部13は、判定条件に基づいて、対象疾患に対応づけられた検査項目と、特徴量特定情報と判定情報を取得すればよい。このように、判定情報が、疾患と、安定投薬期間と、特徴量特定情報と、判定条件とを対応付けたものである場合には、疾患に応じて適切に設定された安定投薬期間の特定検査データに基づいて適切な特徴量を取得し、疾患に応じた適切な判定条件に従って精度よく異常の有無を判定することができる。
表示制御部15は、各部から得られる情報を必要に応じて表示部2Aの表示画面に表示させる。また、表示制御部15は、対象患者の異常があると判定された場合に、判定に対応する後述の判定情報に含まれる情報の少なくとも1つを表示画面に表示させる第1表示制御部15Aと、安定投薬期間の変更を受け付け可能な態様で、安定投薬期間を表示画面に表示させる第2表示制御部15Bとを備える。
表示制御部15によって表示制御される診療情報表示画面について説明する。図3は、本実施形態の診療情報処理装置によって制御されて診療科端末2に表示される表示画面の一例を示すものである。図3を用いて、診療情報表示画面の各欄について説明する。
診療情報表示画面は、図3に示すように、患者の識別情報(患者ID)、名前、年齢、性別、疾患などといった基本情報が表示される基本情報表示欄R1と、対象患者の罹患した疾患を表示する疾患リスト表示欄R2と、時間軸に沿って対象患者の検査情報の有無を表示する検査期間表示欄R3と、対象患者の各種の検査情報を表示する診療情報表示欄R4と検査項目表示欄R5と後述の参照情報表示欄R6を備えている。診療情報表示欄R4は、生体検査、検体検査などのグラフ化可能な各検査の検査データを検査時に応じた位置に時系列グラフ形式で表示するグラフ表示欄R43と、対象患者に投薬された薬剤の種類と、投薬期間を横棒グラフで示す投薬内容表示欄R42と、患者をCR装置やMRI装置などの撮像装置で撮影した画像のサムネイル画像が、画像の撮影日に応じた位置に表示される画像データ表示欄R41とを備えている。
ここでは、第2表示制御部15Bは、図3に示すように、診療情報表示画面上に、比較安定投薬期間TCの開始時と終了時を示す棒状の指標Ks、Keを表示する。また、診療情報表示画面で、ユーザがKcに示す矢印指標をマウス等で操作して指標Ks、Ke移動させる操作を受け付けて、診療情報処理装置1の安定投薬期間決定部12は、移動後のKs、Keの位置に対応する時を取得する。そして、安定投薬期間決定部12は、取得したKs(またはKe)の位置に対応する時を、安定投薬期間Tcの開始時(または終了時)とするように変更する。
上記の例のように、第2表示制御部15Bが安定投薬期間を表示画面に表示させた場合には、医師らは安定投薬期間の診療情報を、他の期間の診療情報と容易に区別することができ、安定投薬期間の検査データと、判定時Ttの検査データとをより容易に把握することができる。このため、医師らの診断の効率化と診断精度の向上を支援することができる。
また、安定投薬期間をユーザの入力を受け付けて変更可能とした場合には、医師らの判断を反映してより適切に安定投薬期間を決定することができるため、決定された安定投薬期間の検査データに基づいて判定時Ttの異常の有無を判定することにより、より精度よく検査データの判定を行うことができる。
なお、安定投薬期間の表示方法として任意の方法を採用でき、また、安定投薬期間の変更方法として任意の方法を採用できる。安定投薬期間の変更方法として、マニュアル操作による期間の入力を受け付けて、受け付けた期間に基づいて安定投薬期間を変更とする場合には、任意のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を採用して、マウスやキーボードなどの入力部からの期間の入力を受け付けて入力された期間を安定投薬期間とすることができる。例えば、ダイアログ等にキーボードから直接安定投薬期間の数値を入力してもよく、ドロップダウンリストなどにより選択的に安定投薬期間を入力させてもよい。また、第2表示制御部2によって、ユーザの入力を受け付けて変更可能とされる安定投薬期間は、安定投薬期間であればいかなるものでもよい。例えば、第1安定投薬期間であってもよく、判定時直前の第1安定投薬期間であってもよく、比較安定投薬期間であってもよく、第2安定投薬期間であってよく、これらの任意の組合せであってもよい。
また、表示制御部15は、第1判定部14Aの判定結果を取得すると、判定結果を診療科端末2に送信して、診療情報表示画面に表示させる。すると、診療科端末2の表示画面に図3の参考情報表示欄R6に、判定結果が表示される。
第1表示制御部15Aは、いずれか1つ以上の判定結果が判断時の異常があることを示すものであった場合に、表4に示すような疾患と判定目的と判定条件が対応付けられた判定情報に基づいて、異常があるという判定(および/または異常がないという判定)に対応する判定条件に対応付けられた疾患や判定目的や判定条件に対応する情報の少なくとも1つ以上を参考情報として表示画面に表示させる。
例えば、図3の参考情報表示欄R6には、上述のように検査項目KL−6が判定条件を満足しなかったため、KL−6の判定条件に対応付けられた疾患(間質性肺炎)と検査項目(KL−6)と、第1判定特徴量(KL−6の検査データの値:1930)が表示されている。また、その他にも、疾患と判定目的に応じた判定が行われて異常有り(図3では、ALT(アラニンアミノ基転移酵素)の異常がある)と判定されている場合には、さらなる参照情報が図3の参考情報表示欄R6に表示される。
上記のように、第1表示制御部15Aが、疾患と判定目的と判定条件が対応付けられた判定情報に基づいて、異常があるという判定(および/または異常がないという判定)に対応する判定条件に対応付けられた疾患や判定目的や判定条件に対応する情報の少なくとも1つ以上を参考情報として表示した場合には、注意すべき異常や症状の手がかりとなる情報を医師らに提示して、検査データの異常の見落としを低減し、診断の効率化や診断精度の向上を支援することができる。
また、第1表示制御部15Aが、異常が検出された対象疾患を表示した場合には、対象患者が複数の疾患に併行して罹患している場合に、医師らがどの疾患に異常があるかを容易かつ迅速に把握する支援を行うことができる。また、異常のある対象疾患を表示すると共に、異常のある対象疾患に関連する診療情報を詳細表示する、または、異常のある対象疾患に関連する診療情報を詳細表示させるリンクやボタン等を表示画面に表示することが好ましい。この場合には、医師らが異常のある対象疾患に注目して対象患者の各種の診断情報を参照して症状を診断する作業を軽減し、該作業を効率化することができる。
また、第1表示制御部15Aが、異常が検出された検査項目を表示した場合には、医師らが該検査項目に対応する診療情報を特定して観察する作業負担を低減することができる。また、異常のある検査項目を表示すると共に、異常のある検査項目に関連する検査データを識別表示する、または、異常のある検査項目に関連する検査データを識別表示させるリンクやボタン等を表示画面に表示することが好ましい。この場合には、医師らが異常のある検査項目に対応する検査データの情報を参照して症状を診断する作業を軽減し、該作業を効率化することができる。
なお、判定結果の表示方法として、任意の表示形式および任意の表示方法を採用することができる。
図9は、第1の実施形態に係る診療情報処理装置1の処理の流れを表すフローチャートである。図9に従って、第1の実施形態に係る診療情報処理装置1の処理の流れを説明する。ここでは、対象患者が慢性疾患である間質性肺炎に罹患しており、間質性肺炎を治療するための長期的な治療が行われている例について説明する。慢性的な疾患である間質性肺炎は、急性増悪となった場合に死亡につながる可能性が高く、定期的に症状を把握するための検査を実施して、経過を観察することが重要である。定期的に症状を把握するための検査の検査項目としては、例えば、KL−6、SP−A、SP−Dなどがあげられる。しかし、間質性肺炎の症状の指標となる上記3つの検査項目の検査データは、患者毎のばらつきが大きく、全ての患者に対して決まったしきい値等で増悪を判定することが難しい。さらに、上記3つの検査項目の検査データは、同じ患者であっても、検査データの値がばらつくため、例えば直前の1回だけの検査データの値を基準に、判定時の検査データが悪化したと判断することは適切でない。このため、上記3つの検査項目については、同じ患者であっても、判定時の3つの検査項目の検査データと、それ以前の同患者の対応する検査項目の複数の検査データを用いて、判定時の上記3つの検査項目の検査データの異常の判定を行うことが求められる。
まず、診療科端末2において、医師らのユーザ操作に基づいて、本実施形態に係る診療情報処理の指示と、対象患者の患者IDとを入力部2Bが入力すると、診療科端末2は、入力された患者IDと診療情報処理の開始指示とを診療情報処理装置1に送信する。すると、診療情報処理装置1は、患者IDと診療情報処理の開始指示とを受け付けて本実施形態に係る診療情報処理を実施する。
まず、診療情報取得部16は、診療科端末2から送信された患者IDを取得して、この患者IDに対応する複数の診療情報を診療情報管理データベース1Aから取得する(S01)。
次に、投薬内容取得部11は、取得した複数の診療情報から対象患者の複数の投薬内容を抽出して取得する(S02)。なお、投薬内容取得部11は、薬剤特定情報Eに基づいて、対象患者の対象疾患に対応する疾患対応薬剤を特定して、疾患対応薬剤に対応する投薬内容を選択的に取得する。
続いて、安定投薬期間決定部12は、判定時Ttと判定目的とを取得する(S03)。そして、複合テーブルに基づいて、疾患と判定目的に対応する期間特定情報を取得し、取得した期間特定情報と判定時Ttに従って安定投薬期間を決定する(S04)。
ここでは、第1判定部14Aは、複合テーブルに基づいて、先述の間質性肺炎と急性増悪とに対応する期間特定情報に基づいて、検査項目KL−6、SP−D、SP−Aのそれぞれについて、表4に規定された第1基準時と第2基準時を取得し、安定投薬期間(比較安定投薬期間または第2安定投薬期間)を決定する。
次に、第2表示制御部15Bは、決定された安定投薬期間を表示画面に表示させる。そして、安定投薬期間決定部12は、表示された安定投薬期間を変更する入力を受け付けて取得し、安定投薬期間の変更がある場合には(S05,Yes)、変更された期間によって安定投薬期間を更新し、新たな安定投薬期間として決定する(S04)。
次に、特徴量解析部13は、安定投薬期間の変更がない場合には(S05,No)、表4に示す複合テーブルに基づいて、対象患者の疾患と、判定目的と、判定時Ttとに対応する、特徴量特定情報を取得する。そして、特徴量解析部13は、特徴量特定情報に基づいて、安定投薬期間に含まれる所定の検査項目の検査データを特定検査データとして取得し、特定検査データから特徴量を取得する(S06)。なお、複合テーブルに基づいて取得した特徴量特定情報が第1判定特徴量と比較特徴量を規定する場合には、特徴量解析部13は、特徴量特定情報に従って、第1判定特徴量と比較特徴量を取得する。また、複合テーブルに基づいて取得した特徴量特定情報が第2判定特徴量を規定する場合には、特徴量解析部13は、特徴量特定情報に従って、第2判定特徴量を取得する。
ここでは、第1判定部14Aは、表4に示すような複合テーブルに基づいて、先述の間質性肺炎と急性増悪とに対応する特徴量特定情報に基づいて、検査項目KL−6、SP−D、SP−Aのそれぞれについて、比較特徴量と第1判定特徴量を取得する。
次に判定部14は、複合テーブルに基づいて取得した判定条件に基づいて、判定条件が満たされているか否かを判定する(S07)。なお、複合テーブルに基づいて取得した判定条件が第1判定条件である場合には、第1判定部14Aが、第1判定条件を満足しているか否かを判定する。また、複合テーブルに基づいて取得した判定条件が第2判定条件である場合には、第2判定部14Bが、第2判定条件が満足されているか否かを判定する(S07)。
ここでは、第1判定部14Aは、複合テーブルに基づいて、先述の間質性肺炎と急性増悪とに対応する判定条件として、検査項目KL−6、SP−D、SP−Aについて、表4に規定された判定条件を満足するか否かをそれぞれ判定する。
続いて、表示制御部15は、判定結果を取得し、判定結果を診療科端末2に送信して、診療情報表示画面に表示させる(S08)。すると、診療科端末2の表示画面に図3の参考情報表示欄R6に、判定結果が表示される。また、判定情報において、1つの対象疾患に複数の判定条件が対応付けられていた場合には、複数の判定条件についての判定結果を表示する。また、複数の判定条件の判定結果のうち、異常と判定されたものについては、判定情報に基づいて、対象疾患名、検査項目、異常と判定された検査データ、異常と判定された判定条件のうち、1つ以上の情報が表示画面に表示される。
ここでは、図3の参考情報表示欄R6には、異常が検出された検査項目KL−6と異常が検出された検査データの値、判定目的が表示される。
本第1の実施形態によれば、対象患者に投薬された薬剤の投薬内容と、各薬剤に対応する投薬時をそれぞれ対応付けた投薬内容を複数取得し、取得した複数の投薬内容に基づいて、薬剤の投薬内容が共通するとみなせる所定期間以上の投薬内容共通期間を特定し、特定された投薬内容共通期間のうち、初期または終期を除いた期間を安定投薬期間として決定するようにしたので、慢性的な疾患を安定して維持するための治療が行われている推定できる期間を判定でき、この安定投薬期間中の対象患者の診療データを診断に活用することで、医師らの慢性疾患の治療に役立つ情報を提供でき、診断精度と診断効率の向上を支援できる。
また、上記実施形態に示すように、診療情報のうち安定投薬期間に含まれる検査時に対応する診療情報を特定診療情報として抽出し、抽出された特定診療情報に対応する検査データである特定検査データから特徴量を取得する特徴量解析部13を備えている場合には、慢性的な疾患を安定的に維持する治療が行われていると推定される期間の対象患者の症状についての情報を示す特徴量が得られるため、特徴量を対象患者の診断のための参考情報として役立てることができる。
さらに、上記のように特徴量解析部13が、特徴量に基づいて対象患者の異常の有無を判定する判定部14を備えた場合には、医師らの特徴量に基づく対象患者の把握の容易化と診断精度向上を支援することができる。
また、特徴量解析部13は、比較特徴量と第1判定特徴量といずれを先に取得してもよい。また、判定情報など各実施形態に必要な処理に判定目的を用いない場合には、判定目的の取得を省略してよい。また、判定時の取得処理(S03)は、比較安定投薬期間の決定処理と第1判定特徴量の取得処理などの判定時を用いる処理に先だって行われるものであれば任意のタイミングに行われてよい。
また、第1の実施形態において、診療情報取得部、特徴量解析部、判定部、表示制御部のいずれか1つ、または、任意の組合せを省略した構成としてもよい。判定部14は、第1判定部14A、第2判定部14Bのいずれか一方のみを備えた構成としてもよい。表示制御部15は、第1表示制御部15A、第2表示制御部15Bのいずれか一方のみを備えた構成としてもよく、第1表示制御部15Aと第2表示制御部15Bを省略した構成としてもよい。
また、第2の実施形態として、診療情報処理装置1は、第1判定条件と第2判定条件を好適に組み合わせて採用適用してもよい。図10は、第2の実施形態における医療情報システムの処理の流れを示すフローチャートである。第2の実施形態は、第1判定条件に従った判定処理と第2判定条件に従った判定処理を好適に組み合わせて実施する点以外は、各構成要素および各構成要素の機能は第1の実施形態と共通であるため詳細な説明を省略する。
図10に従って、第2の実施形態の処理の流れを説明する。まず、診療情報取得部16は、第1の実施形態同様に対象患者の診療情報を取得する(S21)。次に、投薬内容取得部11は、第1の実施形態同様に取得した複数の診療情報から対象患者の複数の投薬内容を抽出して取得する(S22)。安定投薬期間決定部12は、第1の実施形態と同様に対象患者の判定時Ttを取得する(S23)。
第2の実施形態では、疾患ごとに、4つの判定処理(傾向判定処理PT、判定処理PA、判定処理PB、判定処理PC)が設けられ、判定処理ごとに、期間特定情報と、期間特定情報と、特徴量特定情報と、判定条件とが対応付けられた対応付けテーブルである判定情報Fが診療情報管理データベース1Aに記憶されている。
次に、第2の実施形態における診療情報処理装置1は、傾向判定処理PTを行う(S24)。
傾向判定処理PTにおいて、安定投薬期間決定部12は、対応付けテーブルを取得し、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の傾向判定処理PTに対応付けられた期間特定情報を取得する。ここでは、期間特定情報は、第1の実施形態と同様に、第1基準時と第2基準時から構成されているものとする。そして、安定投薬期間決定部12は、期間特定情報に基づいて、判定時を含む投薬内容共通期間のうち、初期の一定期間である1ヶ月を除いた期間であって、第1基準時以降に開始時を有し、判定時Ttが終了時となるように第2安定投薬期間Tcを決定する。そして、特徴量解析部13は、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の傾向判定処理PTに対応付けられた特徴量特定情報を取得する。ここでは、特徴量特定情報は、所定の検査項目と、第2安定投薬期間の特定の検査項目の検査データの傾向を表す第2判定特徴量Vt2の算出方法とを特定する情報であるとする。そして、特徴量解析部13は、傾向判定処理PTに対応付けられた特徴量特定情報に従って、第2判定特徴量Vt2である特定検査データの近似曲線の傾きを取得する。次に、特徴量解析部13は、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の傾向判定処理PTに対応付けられた判定条件を取得する。そして判定条件に規定されたしきい値条件により第2判定特徴量Vt2が悪化傾向であるか、良化傾向であるか、その他の傾向であるかを判定する。
もし、第2判定特徴量Vt2が悪化傾向である場合には(S25,Yes)、診療情報処理装置1は、悪化傾向に対応付けられた判定処理PAを行う(S30)。第2判定特徴量Vt2が悪化傾向でない場合には(S25,No)、特徴量解析部13は、対象疾患の傾向判定処理PTに対応付けられた判定条件に含まれるさらなるしきい値条件により第2判定特徴量Vt2が良化傾向であるかを判定する(S26)。もし、第2判定特徴量Vt2が良化傾向である場合には(S26,Yes)、診療情報処理装置1は、良化傾向に対応付けられた判定処理PBを行う(S27)。また、第2判定特徴量Vt2が良化傾向でも悪化傾向でもない場合には(S26,No)、診療情報処理装置1は、その他傾向に対応付けられた判定処理PCを行う(S29)。
判定処理PAには、安定投薬期間決定部12が、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の判定処理PAに対応付けられた期間特定情報を取得し、取得した期間特定情報に従って、所定の第2安定投薬期間を決定する処理(この第2安定投薬期間は傾向判定処理PT(S24)の第2安定投薬期間と同じであってもよく、異なっていてもよい。)と、特徴量解析部13は、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の判定処理PAに対応付けられた特徴量特定情報を取得し、取得した特徴量特定情報に従って、第2判定特徴量Vt2を取得する処理(この第2判定特徴量は傾向判定処理PT(S24)の第2判定特徴量と同じであってもよく、異なっていてもよい。)と、第2判定部14Bが、対応付けテーブルに基づいて、判定処理PAに対応付けられた判定条件を取得し、取得した第2判定条件に従って、第2判定条件を満足するか否かを判定する処理とを含む。
ここでは、第2判定条件は、図8の例で説明したように、第2安定投薬期間に含まれる特定検査データの近似直線の傾きの絶対値である第2判定特徴量が所定のしきい値条件より大きい場合に異常であると判定する条件であることを規定する。この第2判定条件によれば、慢性的な疾患の症状が徐々に悪化してきたことを好適に検出することができるため、上記第2判定条件に基づいて判定処理PAを実施することで、好適に異常判定を行うことができる。なお、判定処理PAに、症状が悪化している場合に生じた慢性的な疾患の症状の変化が生じていることを判定可能な任意の判定条件を適用することが好ましい。なお、図5の例で示したように、比較特徴量Vcが所定の検査項目に対応する第1安定投薬期間中Tcの複数の特定検査データの平均値であり、第1判定特徴量Vtが判定の検査データであり、比較特徴量に対する第1判定特徴量の比Vt/Vcが第3しきい値条件を満足しない場合に異常があると判定する条件とする方法は、狭い数値範囲で緩やかに症状が悪化しているケースの検出にはやや不向きである。
判定処理PBには、安定投薬期間決定部12が、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の判定処理PBに対応付けられた期間特定情報を取得し、取得した期間特定情報に従って、所定の第1安定投薬期間である比較安定投薬期間を決定する処理と、特徴量解析部13が、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の判定処理PBに対応付けられた特徴量特定情報を取得し、取得した特徴量特定情報に従って、比較特徴量と第1判定特徴量Vt1を取得する処理と、第1判定部14Aが、対応付けテーブルに基づいて、判定処理PBに対応付けられた第11判定条件を取得し、取得した第11判定条件に従って、第11判定条件を満足するか否かを判定する処理とを含む。
ここでは、第11判定条件を、図7の例で説明したように、所定の検査項目に対応する比較安定投薬期間中Tcの複数の特定検査データから算出された近似曲線Qcに基づいて、判定時Ttに対応する近似曲線の値である判定時比較特徴量Vctと第1判定特徴量Vtとの差、または、判定時比較特徴量Vctと第1判定特徴量Vtとの比が第2しきい値条件を満足しない場合に異常があると判定する条件とする。このように、判定時比較特徴量と第1判定特徴量との違いにより異常を判定する方法は、対象患者の症状が良化している傾向に反する特定検査データの異常を判定するために適しているため、対象患者の症状が良化している際に上記第1判定条件に基づく判定処理PBを実施することで、より正確に異常判定を行うことができる。
判定処理PCには、安定投薬期間決定部12が、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の判定処理PCに対応付けられた期間特定情報を取得し、取得した期間特定情報に従って、所定の第1安定投薬期間である比較安定投薬期間を決定する処理と、特徴量解析部13は、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の判定処理PCに対応付けられた特徴量特定情報を取得し、取得した特徴量特定情報に従って、比較特徴量と第1判定特徴量Vt1を取得する処理と、第1判定部14Aが、対応付けテーブルに基づいて、判定処理PCに対応付けられた第12判定条件を取得し、取得した第12判定条件に従って、第12判定条件を満足するか否かを判定する処理とを含む。
ここでは、第12判定条件を、図5の例で説明したように、所定の検査項目に対応する比較安定投薬期間中Tcの複数の特定検査データの平均値を比較特徴量Vcと第1判定特徴量Vtとの比が所定のしきい値条件を満足しない場合に異常があると判定する条件とする。このように、特定検査データの平均値を表す比較特徴量と第1判定特徴量との違いにより異常を判定する第1判定条件を用いた場合には、安定投薬期間中の特定検査データの検査時が時期的に偏りがある場合や、特定検査データの個数が少ない場合であっても、対象患者の症状の判定に広く適用可能である。このため、対象患者の症状が良化でも悪化でもない場合に、上記第12判定条件に基づく判定処理PCを実施することで、好適に異常判定を行うことができる。また、第12判定条件において、比較特徴量Vcに対する第1判定特徴量Vtとの比に替えて、比較特徴量Vcと第1判定特徴量Vtとの差としても同様の効果が得られる。
表示制御部15は、第1実施形態と同様に、判定結果を表示画面に表示するよう指示を診療科端末2に送信して第2の実施形態の処理を終了する(S28)。
第3の実施形態によれば、傾向解析処理において、対象患者の所望の検査データに基づいて症状の傾向を把握し、各傾向に適した判定処理を実施している。このため、精度良く対象患者の異常を判定することができる。なお、各傾向に適切なものであれば、良化傾向に対応する判定条件、悪化傾向に対応する判定条件、その他傾向に対応する判定条件として、任意の判定条件を適用してよい。また、症状の傾向を、悪化とその他など、他のカテゴリ分類方法で分類してもよい。その場合には、他のカテゴリ分類に適した判定条件をそれぞれ対応付けて設定すればよい。
また、第3の実施形態を説明する。図11は、第3の実施形態に係る診療情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。図12は、第3の実施形態に係る診療情報処理装置を用いた医療情報システムの処理の流れを説明するためのフローチャートである。第3の実施形態は、判定部14が第3判定部14Cを備え、第3判定部14Cが、判定時の異常の有無を半手する第3判定条件を満足するか否かを判定する点が第1の実施形態と異なる。その他の部分については、第1の実施形態と第3の実施形態は各構成要素や各構成要素の機能は共通するため、共通部分については説明を省略する。
図12に従って、第3の実施形態の処理の流れを説明する。まず、診療情報取得部16は、第1の実施形態同様に対象患者の診療情報を取得する(S41)。次に、投薬内容取得部11は、第1の実施形態同様に取得した複数の診療情報から対象患者の複数の投薬内容を抽出して取得する(S42)。安定投薬期間決定部12は、第1の実施形態と同様に対象患者の判定時Ttを取得する(S43)。
第3の実施形態では、疾患ごとに、3段階の判定処理(第1段階判定処理P1、第2段階判定処理P2、第3段階判定処理P3)が設けられ、判定処理ごとに、期間特定情報と、期間特定情報と、特徴量特定情報と、判定条件とが対応付けられた対応付けテーブルが診療情報管理データベース1Aに記憶されている。
次に、第3の実施形態における診療情報処理装置1は、第1段階判定処理P1を行う(S44)。
第1段階判定処理P1において、第3判定部14Cは、対応付けテーブルを取得し、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の第1段階判定処理P1に対応付けられた所定の検査項目に対応する、判定時の直前の検査データと、判定時の検査データを取得する。そして、第3判定部14Cは、対応付けテーブルに基づいて、第3判定条件を取得する。第3判定条件は、直前検査データに対する判定時の検査データの比が所定のしきい値以下である場合に異常がないと判断する条件である。なお、例えば、第3判定条件は、直前検査データに対する判定時の検査データの差が所定のしきい値以下である場合に異常がないと判断する条件であってもよい。そして、第3判定部14は、第3判定条件に従って、直前検査データに対する判定時の検査データの比が規定されたしきい値条件を満たすか否かを判定する。
第1段階判定処理P1の判定条件が満足されていると判定された場合には(S45,Yes)、診療情報処理装置1は、第2段階判定処理P2を行う(S46)。
第2段階判定処理P2において、安定投薬期間決定部12は、対応付けテーブルを取得し、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の第2段階判定処理P2に対応付けられた期間特定情報を取得する。ここでは、期間特定情報は、第1の実施形態と同様に、第1基準時と第2基準時から構成されているものとする。そして、安定投薬期間決定部12は、期間特定情報に基づいて、投薬内容共通期間のうち、初期の一定期間である1ヶ月を除いた期間である安定投薬期間を決定し、さらに安定投薬期間のうち第1安定投薬期間を決定し、さらに第1安定投薬期間のうち判定時Ttの直前の第1安定投薬期間を決定し、この第1安定投薬期間に基づいて、第1基準時以降に開始時を有し、判定時Ttより前の第2基準時が終了時となるように比較安定投薬期間Tcを決定する。そして、特徴量解析部13は、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の第2段階判定処理P2に対応付けられた特徴量特定情報を取得する。ここでは、特徴量特定情報は、所定の検査項目と、比較安定投薬期間の特定の検査項目の検査データから得られる比較特徴量Vcと、判定時の特定の検査項目の検査データの値を表す第1判定特徴量Vt1の算出方法とを特定する情報であるとする。そして、特徴量解析部13は、第2段階判定処理P2に対応付けられた特徴量特定情報に従って、第1判定特徴量Vt1と比較特徴量Vcである特定検査データの平均値を取得する。次に、特徴量解析部13は、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の第2段階判定処理P2に対応付けられた判定条件を取得する。そして、第1判定部14Aは、判定条件に規定されたしきい値条件により比較特徴量Vcに対する第1判定特徴量Vt1の比が所定のしきい値以下であるという第1条件を満足しているか否かを判定する。
第2段階判定処理P2の判定条件が満足されていると判定された場合には(S47,Yes)、診療情報処理装置1は、第3段階判定処理P3を行う(S48)。
第3段階判定処理P3において、安定投薬期間決定部12は、対応付けテーブルを取得し、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の第3段階判定処理P2に対応付けられた期間特定情報を取得する。ここでは、期間特定情報は、第1の実施形態と同様に、第1基準時と第2基準時から構成されているものとする。そして、安定投薬期間決定部12は、期間特定情報に基づいて、投薬内容共通期間のうち、初期の一定期間である1ヶ月を除いた期間を安定投薬期間として決定し、さらに、第1基準時以降に開始時を有し、判定時Ttが終了時となるように第2安定投薬期間Tcを決定する。そして、特徴量解析部13は、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の第3段階判定処理P3に対応付けられた特徴量特定情報を取得する。ここでは、特徴量特定情報は、所定の検査項目と、第2安定投薬期間の特定の検査項目の検査データの傾向を表す第2判定特徴量Vt2の算出方法とを特定する情報であるとする。そして、特徴量解析部13は、第3段階判定処理P3に対応付けられた特徴量特定情報に従って、第2判定特徴量Vt2として特定検査データの近似曲線の傾きを取得する。次に、特徴量解析部13は、対応付けテーブルに基づいて、対象疾患の第3段階判定処理P3に対応付けられた判定条件を取得する。そして、第2判定部14Bは、判定条件に規定されたしきい値条件により第2判定特徴量Vt2が所定のしきい値以下であるという第2条件を満足しているか否かを判定する。
第3段階判定処理P3が終了した場合には、表示制御部15は、判定結果を表示する(S49)。また、第1段階判定処理P1の判定条件を満足していないと判定された場合(S45,No)、第2段階判定処理P2の判定条件を満足していないと判定された場合(S47,No)にも同様に、表示制御部15は、判定結果を表示する(S49)。
第3の実施形態によれば、第1段階判定処理において、直前検査データに対する判定時の検査データの比(の絶対値)または直前検査データに対する判定時の検査データの差(の絶対値)が所定のしきい値以下である場合に異常がないと判断する第3判定条件を満足するか判定することにより、検出負荷の低い簡易な方法でまず異常を判定し、第1段階判定処理で異常が検出されなかった場合にのみ、第2段階以降のその他の判定処理を行っているため、計算負荷を低減しつつ、精度良く異常の有無を判定することができる。また、第2段階判定処理P2と第3段階判定処理P3に、第1段階判定処理と異なる適切な判定条件を任意に採用することができる。また、第3段階判定処理P3を省略しても良い。また、第3段階判定処理P3にさらに加えて任意の回数のさらなる判定処理を行ってもよい。また、各段階の判定処理に、第1段階判定処理と異なる適切な判定処理を任意の組合せで、任意の判定条件を採用することができる。例えば、第2段階以降の判定処理は、異なる判定条件を用いるものであれば、各段階の判定処理に、種々の第1判定条件と第2判定処理条件のいずれを任意の回数、任意の組合せで採用してよい。
また、第2および第3の実施形態においても、表示制御部15は、第1表示制御部15Aを備え、いずれか1つ以上の判定結果が判断時の異常があることを示すものであった場合に、異常判定に対応する判定条件に関連する参考情報を表示画面に表示させることが好ましい。また、第2および第3の実施形態においても、表示制御部15が決定された安定投薬期間を表示画面に表示させる第2表示制御部15Bを備えることが好ましい。この場合、安定投薬期間決定部12は、第1の実施形態同様に表示された安定投薬期間を変更する入力を受け付けて取得し、安定投薬期間の変更がある場合には、変更された期間によって安定投薬期間を更新し、新たな安定投薬期間として決定すればよい。
また、本明細書のしきい値条件は、医学診断上の知見に基づいて、検査項目ごとに、診療データの値が注意すべき水準である値であれば、任意に設定されてよい。また、各実施形態に示すしきい値条件は、判定に用いる値が大きいほど異常の可能性が大きい場合には、しきい値以上となる場合を異常と判定するものであり、判定に用いる値が小さいほど異常の可能性が大きい場合には、しきい値以下となる場合を異常と判定するものとする。また、疾患毎に、同じ検査項目であっても、異常値と判断される数値範囲を異ならせてもよく、この場合には、例えば、対象患者の対象疾患を取得し、対象疾患に応じて、対象患者の診療データに適用する異常値の数値範囲を異ならせることが考えられる。また、判定目的に応じて、同じ検査項目であっても、異常値と判断される数値範囲を異ならせてもよい。
なお、上記各実施形態に限定されず、診療情報処理装置の構成要素の一部または全部は、1台のワークステーションにより構成されたものであってもよく、ネットワークを介して接続された一台以上のワークステーション、サーバ、記憶装置によって構成されたものであってもよい。なお、各機器は、CD−ROM等の記録媒体からインストールされた本明細書の診療情報表示を行うプログラムによって制御される。また、プログラムは、インターネット等のネットワーク経由で接続されたサーバの記憶装置からダウンロードされた後にインストールされたものであってもよい。
また、上述した各実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で任意に変形および応用が可能である。
1 診療情報処理装置
1A 診療情報管理データベース
11 投薬内容取得部
12 安定投薬期間決定部
13 特徴量解析部
14 判定部
14A 第1判定部
14B 第2判定部
14C 第3判定部
15 表示制御部
15A 第1表示制御部
15B 第2表示制御部
16 診療情報取得部
2 診療科端末
T1 第1基準時
T2 第2基準時
Tc 安定投薬期間
Tt 判定時
Vc 比較特徴量
Vt 判定特徴量

Claims (26)

  1. 対象患者に投薬された薬剤を特定する情報と、該薬剤の薬剤量と、該薬剤の投薬日とを互いに対応付けた投薬内容を複数取得する投薬内容取得部と、
    取得した複数の前記投薬内容に基づいて、前記薬剤を特定する情報と前記薬剤量の双方が共通するとみなせる該薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間を識別し、識別された該投薬期間を投薬内容共通期間として特定し、該特定された投薬内容共通期間のうち、初期または終期の一定期間を除いた期間を安定投薬期間として決定する安定投薬期間決定部を備えたことを特徴とする診療情報処理装置。
  2. 前記投薬内容取得部は、前記対象患者の疾患を対象疾患として取得し、前記取得した前記対象患者の前記投薬内容のうち、該対象疾患に対応して投薬されることが既知である疾患対応薬剤に対応する前記投薬内容を選択して取得することを特徴とする請求項1記載の診療情報処理装置。
  3. 前記対象患者に実施された検査項目と、該各検査項目に対応する前記対象患者の検査データと該検査データの検査時とを含む診療情報を取得する診療情報取得部と、
    前記取得した診療情報のうち前記安定投薬期間に含まれる前記検査時に対応する前記診療情報を特定診療情報として抽出し、抽出された該特定診療情報に対応する前記検査データである特定検査データから特徴量を取得する特徴量解析部を備えたことを特徴とする請求項2記載の診療情報処理装置。
  4. 前記特徴量解析部は、前記対象患者の判定時を取得し、前記判定時以前の前記安定投薬期間に含まれる前記特定検査データから抽出した前記特徴量に基づいて前記判定時の異常の有無を判定する判定部をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の診療情報処理装置。
  5. 前記特徴量解析部は、疾患と、前記疾患に応じた所定の前記検査項目である第1検査項目と、該第1検査項目に対応する前記検査データから前記特徴量を特定する情報である特徴量特定情報と、該特徴量特定情報に対応する判定条件とがそれぞれ対応付けられた判定情報を取得し、該判定情報に基づいて、前記対象患者の疾患に対応する前記特徴量特定情報に従って前記特徴量を取得し、
    前記判定部は、取得された前記判定情報に基づいて、前記特徴量特定情報に対応する前記判定条件に従って前記判定時の異常の有無を判定することを特徴とする請求項4記載の診療情報処理装置。
  6. 前記判定情報に基づいて、前記判定時の異常があると判定された場合に、該判定に対応する前記判定情報に含まれる情報の少なくとも1つを表示画面に表示させる第1表示制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の診療情報処理装置。
  7. 前記安定投薬期間決定部は、前記判定時より前の前記安定投薬期間である第1安定投薬期間のうち、前記判定時の直前の前記第1安定投薬期間を決定し、
    前記特徴量解析部は、前記判定時の直前の前記第1安定投薬期間の前記特定検査データから決定された前記特徴量である比較特徴量と、前記判定時における前記対象患者の前記検査データから決定した前記比較特徴量に対応する特徴量である第1判定特徴量とを取得し、
    前記判定部は、前記比較特徴量と前記第1判定特徴量に基づいて前記判定時の異常の有無を判定する第1判定条件を満足するか否か判定する第1判定部を備えたことを特徴とする請求項4から6のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  8. 前記安定投薬期間決定部は、前記判定時の直前の前記第1安定投薬期間のうち前記判定時から所定期間前である第1基準時以降に開始時を有し、かつ、該開始時より後であって前記判定時からさらなる所定期間以前である第2基準時以前に終了時を有する期間を比較安定投薬期間としてさらに決定し、
    前記特徴量解析部は、前記比較安定投薬期間に含まれる前記特定検査データから前記比較特徴量を決定することを特徴とする請求項7記載の診療情報処理装置。
  9. 前記安定投薬期間決定部は、疾患と、前記第1基準時と前記第2基準時とが対応付けられた期間特定情報を取得し、前記期間特定情報に基づいて、前記対象患者の疾患である対象疾患に応じた前記第1基準時と前記第2基準時を取得し、前記第1基準時と前記第2基準時に基づいて前記比較安定投薬期間を決定することを特徴とする請求項8記載の診療情報処理装置。
  10. 前記特徴量解析部は、前記判定時の直前の前記第1安定投薬期間中の終了時から時系順に過去に遡って所定数個の前記特定検査データを用いて前記比較特徴量を取得することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  11. 前記比較特徴量は、所定の前記検査項目である第2検査項目に対応する前記第1安定投薬期間中の複数の前記特定検査データの平均値であることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  12. 前記比較特徴量は、所定の前記検査項目である第3検査項目に対応する前記第1安定投薬期間中の複数の前記特定検査データから算出された近似曲線における、前記判定時に対応する前記近似曲線の値であることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  13. 前記第1判定条件は、前記比較特徴量と前記第1判定特徴量の差、または、前記比較特徴量と前記第1判定特徴量の比が第1しきい値条件を満足しない場合に前記判定時に異常があると判定することを特徴とする請求項7から11のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  14. 前記第1しきい値条件は、過去の複数の比較用被検者の複数の検査データを用いて、前記比較特徴量に対応する特徴量である統計用比較特徴量と前記第1判定特徴量に対応する統計用第1判定特徴量とを算出し、算出された統計用比較特徴量と統計用第1判定特徴量を用いて、前記第1判定条件においてしきい値判定される判定パラメータに対応する統計用判定パラメータを複数算出し、算出された複数の前記統計用判定パラメータの平均値から前記統計用判定パラメータのばらつきの範囲以上離れた値がしきい値として設定されていることを特徴とする請求項13記載の診療情報処理装置。
  15. 前記特徴量解析部は、前記第1安定投薬期間中の前記特定検査データの値が所定の正常範囲内である場合に、前記特定検査データの値を前記正常範囲の上限または下限値に置き換えて前記比較特徴量を算出することを特徴とする請求項7から14のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  16. 前記安定投薬期間決定部が、前記判定時を終期に含む前記安定投薬期間である第2安定投薬期間を決定し、
    前記特徴量解析部は、前記第2安定投薬期間中の前記対象患者の複数の前記検査データから第2判定特徴量を取得し、
    前記判定部は、第2判定特徴量に基づいて前記判定時の異常の有無を判定する第2判定条件を満足するか否かを判定する第2判定部をさらに備えたことを特徴とする請求項4から15のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  17. 前記安定投薬期間決定部が、前記判定時を終期に含む前記安定投薬期間である第2安定投薬期間を決定し、
    前記特徴量解析部は、前記第2安定投薬期間中の前記対象患者の複数の前記検査データから第2判定特徴量を取得し、
    前記判定部は、第2判定特徴量に基づいて前記判定時の異常の有無を判定する第2判定条件を満足するか否かを判定する第2判定部をさらに備え、
    前記判定部は、前記第2判定特徴量に基づいて、前記第2判定特徴量を悪化傾向と良化傾向と他の傾向とのいずれか1つに分類し、
    前記第2判定部は、前記第2判定特徴量が悪化傾向である場合に、前記第2判定条件を満足するか否かを判定し、
    前記第1判定部は、前記第2判定特徴量が良化傾向である場合に、前記第1判定条件を満足するか否かを判定し、
    前記第1判定部は、前記第2判定特徴量が他の傾向である場合に、さらなる前記第1判定条件を満足するか否かを判定し、
    前記第1判定条件は、前記比較特徴量が、前記第1安定投薬期間中の所定の前記検査項目である第5検査項目に対応する複数の前記検査データから算出された近似曲線に基づいて得られる、前記判定時に対応する前記近似曲線の値である判定時比較特徴量であり、該判定時比較特徴量と前記第1判定特徴量との差、または、前記判定時比較特徴量と前記第1判定特徴量との比が第3しきい値条件を満足しない場合に異常があると判定する条件であり、
    前記さらなる第1判定条件は、前記比較特徴量が、前記第1安定投薬期間中の所定の前記検査項目である第6検査項目に対応する複数の前記検査データの平均値であり、該平均値と前記第1判定特徴量の差、または、前記平均値と前記第1判定特徴量の比が第4しきい値条件を満足しない場合に前記判定時に異常があると判定する条件であることを特徴とする請求項7から15のいずれか1項に記載の診療情報処理装置。
  18. 前記第2判定特徴量は、所定の前記検査項目である第4検査項目に対応する前記第2安定投薬期間中の複数の前記特定検査データから算出された近似曲線の係数であることを特徴とする請求項16または17記載の診療情報処理装置。
  19. 前記第2判定条件は、前記第2判定特徴量が第2しきい値条件を満足しない場合に前記判定時に異常があると判定する条件であることを特徴とする請求項18記載の診療情報処理装置。
  20. 前記安定投薬期間を表示画面に表示させる第2表示制御部をさらに備え、
    前記安定投薬期間決定部は、表示された前記安定投薬期間を変更する入力を受け付けて取得し、前記安定投薬期間の期間を変更することを特徴とする請求項1から19のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  21. 前記投薬内容取得部は、疾患ごとに該疾患に対応して投薬されることが既知である前記疾患対応薬剤をそれぞれ対応付けた薬剤特定情報を取得し、取得した該薬剤特定情報に基づいて、前記対象疾患に対応する前記疾患対応薬剤に対応する前記投薬内容を選択して取得することを特徴とする請求項2から19のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  22. 前記判定部は、前記判定時の所定の前記検査項目である第7検査項目に対応する前記検査データの値と前記判定時より直前の前記第7検査項目に対応する検査データの値の差、または、前記判定時の所定の前記検査項目である第8検査項目に対応する前記検査データの値と前記判定時より直前の前記第8検査項目に対応する検査データの値の比に基づいて前記判定時の異常の有無を判定する第3判定条件を満足するか否かを判定する第3判定部をさらに備え、
    前記判定部は、前記第3判定部が第3判定条件を満足するか否かを判定し、前記第3判定条件に基づいて異常が無いと判定された場合にのみ、前記第1判定部が前記第1判定条件に従って前記判定時の異常の有無を判定することを特徴とする請求項7から15、および17のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  23. 前記判定部は、前記判定時の所定の前記検査項目である第9検査項目に対応する前記検査データの値と前記判定時より直前の前記第9検査項目に対応する検査データの値の差、または、前記判定時の所定の前記検査項目である第9検査項目に対応する前記検査データの値と前記判定時より直前の前記第9検査項目に対応する検査データの値の比に基づいて前記判定時の異常の有無を判定する第3判定条件を満足するか否かを判定する第3判定部をさらに備え、
    前記判定部は、前記第3判定部が第3判定条件を満足するか否かを判定し、前記第3判定条件に基づいて異常が無いと判定された場合にのみ、前記第2判定部が前記第2判定条件に従って前記判定時の異常の有無を判定することを特徴とする請求項16から19のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  24. 前記対象患者に実施された検査項目と、該各検査項目に対応する前記対象患者の検査データと該検査データの検査時とを含む診療情報を取得する診療情報取得部と、
    前記取得した診療情報のうち前記安定投薬期間に含まれる前記検査時に対応する前記診療情報を特定診療情報として抽出し、抽出された該特定診療情報に対応する前記検査データである特定検査データから特徴量を取得する特徴量解析部を備えたことを特徴とする請求項1記載の診療情報処理装置。
  25. 診療情報処理装置に実行させる診療情報処理方法であって、
    対象患者に投薬された薬剤を特定する情報と、該薬剤の薬剤量と、該薬剤の投薬日とを互いに対応付けた投薬内容を複数取得する投薬内容取得ステップと、
    取得した複数の前記投薬内容に基づいて、前記薬剤を特定する情報と前記薬剤量の双方が共通するとみなせる該薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間を識別し、識別された該投薬期間を投薬内容共通期間として特定し、該特定された投薬内容共通期間のうち、初期または終期の一定期間を除いた期間を安定投薬期間として決定する安定投薬期間決定ステップとを有することを特徴とする診療情報処理方法。
  26. コンピュータに、
    対象患者に投薬された薬剤を特定する情報と、該薬剤の薬剤量と、該薬剤の投薬日とを互いに対応付けた投薬内容を複数取得する投薬内容取得ステップと、
    取得した複数の前記投薬内容に基づいて、前記薬剤を特定する情報と前記薬剤量の双方が共通するとみなせる該薬剤の投薬期間のうち所定期間以上の期間を有する投薬期間を識別し、識別された該投薬期間を投薬内容共通期間として特定し、該特定された投薬内容共通期間のうち、初期または終期の一定期間を除いた期間を安定投薬期間として決定する安定投薬期間決定ステップとを実行させることを特徴とする診療情報処理プログラム。
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