JP6270441B2 - ガス遮断器 - Google Patents
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(構成)
図1は、本実施形態のガス遮断器を説明するための断面図である。以下、図1を参照しつつ本実施形態のガス遮断器について説明する。
まず、本実施形態のガス遮断器の全体構成を概略的に説明すると、本実施形態のガス遮断器は、図1に示すように、円筒形状を主体とする形状を有する複数の部材で構成され、各部材は中心軸を一致させて密閉容器1内に配置されている。
さらに、詳細に説明する。密閉容器1は、内部に各部材を収容し、消弧性ガスを充填した密閉された収容体である。消弧性ガスは、消弧性能及び絶縁性能に優れたガスであり、例えば六フッ化硫黄ガス(SF6ガス)が挙げられる。但し、SF6ガスは、二酸化炭素ガスの23900倍の地球温暖化効果を有すると言われており、環境保全の観点から、SF6ガスよりも地球温暖化係数の小さいガスを用いるようにしても良い。この地球温暖化係数の小さいガスとしては、空気、二酸化炭素、酸素、窒素またはそれらの混合ガス等が挙げられる。
以上の構成を有するガス遮断器の電流遮断動作及び作用効果を以下に説明する。
電流遮断動作は、数kAオーダーの事故電流、進み小電流、リアクトル遮断等の遅れ負荷電流、又は極めて小さな事故電流の遮断を要する場合など、ガス遮断器を電流の通電状態から遮断状態に切り替える操作である。
(構成)
第2の実施形態について、図3を用いて説明する。この第2の実施形態は、前述の第1の実施形態と基本構成は同じである。第1の実施形態と異なる点のみを説明し、同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様な作用効果に加えて、以下のような作用効果を得ることができる。すなわち、極間絶縁筒19を設けた場合において、冷却筒13の遮断部13gの内周面に気密部18bを設けたことにより、極間絶縁筒19内はガス排気流路から区分される。そのため、遮断動作過程において、アーク空間で発生した高温ガスは、アーク空間から操作ロッド9、連通穴9a、11c及び排気穴13aを介して形成されるガス排気流路を通じて密閉容器1内に排出されるので、極間絶縁筒19に直接高温ガスが吹き付けられることがなく、極間絶縁筒19の絶縁性能の低下を抑制することができる。
(構成)
第3の実施形態について、図4を用いて説明する。この第3の実施形態は、前述の第2の実施形態と基本構成は同じである。第2の実施形態と異なる点のみを説明し、同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施形態によれば、第2の実施形態と同様な作用効果に加えて、以下のような作用効果を得ることができる。すなわち、電流遮断動作過程において、高温ガスはガス排気流路を通じて密閉容器1内に排出される。その際、ピストン支え11bは途中から排気穴13aに向けて拡径していることで、高温ガスはスムーズに排気穴13aを介し密閉容器1内に排気されるとともに、ピストン支え11bによって空間EとFとが区分されるので、パッファシリンダ8が高温ガスに曝されることがない。そのため、パッファシリンダ8の熱的損傷や分解生成物の付着を防ぐことができ、通電接触子16との通電性能を良好に維持することができる。
(構成)
第4の実施形態について、図5を用いて説明する。第4の実施形態は、第1の実施形態乃至第3の実施形態に用いられる気密部を、帯状リングとOリングから構成される気密部としている。図5は、気密部18a、18bの具体的構成を示す断面図である。
本実施形態によれば、第1の実施形態乃至第3の実施形態と同様な作用効果に加えて、Oリング21から帯状リング20に押付け力が作用するため、気密性をさらに高めることができる。
(構成)
第5の実施形態について、図6及び図7を用いて説明する。第5の実施形態は、第1の実施形態乃至第3の実施形態に用いられる気密部を、帯状リングと波板ばねとから構成される気密部としている。図6は、気密部18a、18bの具体的構成を示す断面図である。図7は、図6のA―A断面図である。
本実施形態によれば、波板ばね22から帯状リング20に押付け力が作用するため、第4の実施形態と同様の作用効果を奏する。さらに、Oリング21に比べて波板ばね22は金属製なので耐熱性が高く、熱劣化の虞がないため、気密部18a、18bの耐久性を高めることができる。また、図7に示すように、波板ばね22は波状に成形されているので、波の山と谷の部分でのみ帯状リング20と、遮断部13cの溝13f及び遮断部13gの溝13hとに線で接触する。このため、面接触より接触面積が小さくなるので、摩擦を軽減でき、操作ロッド9及びパッファシリンダ8の摺動性を高めることができる。
本明細書においては、本発明に係る複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。具体的には、第1乃至第5の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせたものも包含される。
2 可動通電接触子
3 固定通電接触子
4 可動アーク接触子
5 固定アーク接触子
6 固定支え
6a 支持部
6b フランジ部分
7 絶縁ノズル
8 パッファシリンダ
9 操作ロッド
9a 連通穴
10 絶縁ロッド
11 パッファピストン
11a 摺動面
11b ピストン支え
11c 連通穴
12 パッファ室
13 冷却筒
13a 排気穴
13b 排気穴
13c 遮断部
13d ピストン固定部
13e フランジ部
13f 溝
13g 遮断部
13h 溝
14 対地絶縁筒
15 導体
16 通電接触子
17 アーク放電
18a 気密部
18b 気密部
19 極間絶縁筒
20 帯状リング
21 Oリング
22 波板ばね
A〜F 空間
Claims (6)
- 消弧性ガスが充填された密閉容器を有し、通電又は遮断を切り替えて電路を開閉するガス遮断器であって、
前記遮断過程において、互いに開離させて両者の間に形成されるアーク空間にアーク放電を発生させる第1のアーク接触子及び第2のアーク接触子と、
中空部分を有し、先端に前記第1のアーク接触子を取り付けた操作ロッドと、
前記操作ロッドの側壁に設けられ、前記操作ロッドの中空部分と外部とを連通する連通穴と、
前記連通穴よりも前記操作ロッドの後端側に配置される絶縁物と、
前記アーク放電により熱せられた前記消弧性ガスを、前記アーク空間から前記操作ロッドの中空部分及び前記連通穴を介して前記密閉容器内へ排出するガス排気流路と、
前記連通穴と前記絶縁物との間に介在し、前記連通穴が連通する前記操作ロッド外部の空間と、前記絶縁物が配置される空間とを区分する第1の遮断部と、
前記操作ロッドの外周を囲むように前記密閉容器内に配置される冷却筒と、
前記冷却筒の側壁に設けられる排気穴と、
前記消弧性ガスを蓄圧し、前記アーク放電に吹き付けるためのガス流を発生させるパッファ室と、
前記パッファ室の一端面となる摺動面と、
前記摺動面に接続されたピストン支えと、を備え、
前記絶縁物は、前記冷却筒の前記操作ロッド後端側の下端に接続される第1の絶縁筒を含み、
前記連通穴と前記排気穴は、前記操作ロッドの中空部分、前記冷却筒内部、及び前記密閉容器内部を連通して前記ガス排気流路の一部を構成し、
前記第1の遮断部は、前記連通穴及び前記排気穴より前記第1の絶縁筒が配置される空間側において、前記冷却筒の内壁から前記操作ロッドに向けて前記冷却筒内に横たわる障壁であり、
前記ピストン支えは、前記操作ロッドの外周であって前記冷却筒内に配置され、前記摺動面から前記第1の絶縁筒側に延びて前記操作ロッドとの間で前記ガス排気流路の一部を形成し、前記排気穴よりも前記第1のアーク接触子側で拡径し、前記冷却筒との間の前記排気穴を含まない空間と、前記排気穴を含む前記ガス排気流路とを区分することを特徴とするガス遮断器。 - 前記第1の遮断部が、凹みを有する形状であり、前記冷却筒の前記第1の絶縁筒側の端面として形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガス遮断器。
- 前記第1の遮断部の内周面に気密部が設けられ、前記気密部に対し前記操作ロッドが摺動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス遮断器。
- 前記気密部は、帯状リングにより構成されていることを特徴とする請求項3に記載のガス遮断器。
- 前記気密部は、帯状リングと、前記帯状リングの外周に密着するように配置されたOリングとにより構成されていることを特徴とする請求項3に記載のガス遮断器。
- 前記気密部は、帯状リングと、前記帯状リングの外周に配置されたリング状でかつ波状に成形された金属製の波板ばねとにより構成されていることを特徴とする請求項3に記載のガス遮断器。
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