JP6269310B2 - 電池、および電子機器 - Google Patents

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Description

本技術は、電池、および電子機器に関する。詳しくは、電池素子と柔軟性を有する外装材とを備える電池、およびそれを備える電子機器に関する。
現代の情報社会における情報デバイス機器、特に薄型ディスプレイの技術開発が目覚ましく、これに伴い、情報デバイス機器の軽量化やモバイル化が急速に高まっている。このため、スマートウオッチやスマートグラスなどの身に着けることが可能な機器、すなわちウェアラブルデバイスが、次世代スマートフォンとして今後新たな市場を形成していくことが予想される。
これまでのバッテリー技術においては、安全性という観点からもバッテリーの形状安定性は重要であり、バッテリーは硬いものとされてきた。これに対して、上述したウェアラブルデバイスに用いられるバッテリーは、柔軟で変形可能なものでなければならない。
スマートフォンなどの情報デバイス機器の電池としては、成型自由度の高いフィルム状外装材に扁平状の電池素子を収容したものが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような構成を有する電池をフレキシブル化して、ウェアラブルデバイスに適用可能なものとすることが望まれる。
特開2000−133215号公報
したがって、本技術の目的は、柔軟性を有する電池、およびそれを備える電子機器を提供することにある。
上述の課題を解決するために、第1の技術は、
電池素子と、
柔軟性を有する外装材と、
電池素子と外装材の間に設けられた微粒子を含む潤滑剤と
を備える電池である。
第2の技術は、
電池素子と、
柔軟性を有する外装材と、
電池素子と外装材の間に設けられた微粒子を含む潤滑剤と
を備える電池を備え、
電池から電力の供給を受ける電子機器である。
本技術では、電池素子と外装材の間に潤滑剤が設けられているので、電池素子と外装材の間が滑りやすくなる。これにより、電池を折り曲げなどにより変形しやすくなる。
以上説明したように、本技術によれば、柔軟性を有する電池を実現できる。
図1Aは、本技術の第1の実施形態に係る電池の外観の一例を示す斜視図である。図1Bは、図1AのA−A線に沿った断面の一例を示す概略断面図である。 図2は、本技術の第1の実施形態に係る電池の構成の一例を示す分解斜視図である。 図3は、電池素子の構成の一例を示す概略断面図である。 図4Aは、正極集電体の構成の一例を示す平面図である。図4Bは、負極集電体の構成の一例を示す平面図である。 図5は、本技術の第2の実施形態に係るウェアラブル端末の外観の一例を示す斜視図である。 図6は、本技術の第2の実施形態に係るウェアラブル端末の構成の一例を示すブロック図である。
上記電池を備える電子機器は、携帯情報端末の機能を有するウェアラブル機器、いわゆるウェアラブル端末であることが好ましい。ウェアラブル端末としては、例えば腕時計型端末、メガネ型端末などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
電池素子としては、例えば、電解質として電解液を備える電池素子、電解質としてゲル状電解質を備える電池素子、電解質として固体電池質を備える電池素子を用いることができるが、電池を繰り返し折り曲げなどにより変形させたときに、電極にずれが発生することを抑制する観点からすると、電解質としてゲル状電解質を備える電池素子を用いることが好ましい。
潤滑剤は、有機溶媒、電解液およびイオン液体からなる群より選ばれる1種以上の液体を含んでいることが好ましい。この場合、電池素子が有機溶媒、電解液およびイオン液体からなる群より選ばれる1種以上の液体を含む電解質を備えるときには、潤滑剤と電解質に含まれる液体の種類が異なるようにしてもよい。例えば、潤滑剤と電解質が、異なる種類の有機溶媒、電解液、またはイオン液体を含むようにしてもよい。
本技術の実施形態について図面を参照しながら以下の順序で説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
1 第1の実施形態(電池の例)
1.1 電池の構成
1.2 電池の製造方法
1.3 効果
1.4 変形例
2 第2の実施形態(ウェアラブル端末の例)
2.1 ウェアラブル端末の構成
2.2 効果
2.3 変形例
<1 第1の実施形態>
[1.1 電池の構成]
図1Aに示すように、本技術の第1の実施形態に係る電池10は、繰り返し折り曲げなどの変形が可能なフレキシブルな扁平状の電池である。正極リード14Aおよび負極リード14Bが、電池10の一端から同一方向に導出されている。電池10は、フレキシブルデバイスに適用して好適なものである。
図1Bに示すように、電池10は、電池素子11と、電池素子11を外装する外装材12と、電池素子11と外装材12との間に設けられた潤滑剤13とを備える。以下では、正極リード14Aおよび負極リード14Bが導出された電池素子11の端部側をトップ側、それとは反対側の端部側をボトム側と称する。また、トップ側とボトム側の間に位置する両端部の側をサイド側と称する。
図2に示すように、外装例12は、矩形状を有し、その中央部から各辺が重なるようにして折り返されている。折返しの境界には、切り込みなどが予め設けられていてもよい。折り返された外装材12の間には、電池素子11が挟み込まれ、電池素子11の周囲のうちトップ側およびサイド側にて外装材12が封止されている。封止の形態としては、例えば、熱融着などの接着が挙げられる。外装材12は、重ね合わされる一方の面に、電池素子11を収容するための収容部16を有している。この収容部16は、例えば、深絞り加工により形成される。
正極リード14Aおよび負極リード14Bは、外装材12の一辺から同一方向に導出されている。正極リード14Aおよび負極リード14Bは、例えば、薄板状または網目状を有している。正極リード14Aおよび負極リード14Bは、例えば、アルミニウム、銅、ニッケルまたはステンレスなどの金属材料により構成されている。
以下、電池10を構成する外装材12、潤滑剤13、および電池素子11について説明する。
(外装材)
外装材12は、例えば、柔軟性を有するラミネートフィルムなどのフィルム状外装材である。外装材12は、例えば、熱融着樹脂層、金属層、表面保護層を順次積層した構成を有する。なお、熱融着樹脂層側の面が、電池素子11を収容する側の面となる。熱融着樹脂層の材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などの高分子材料が挙げられる。金属層の材料としては、例えばアルミニウム(Al)またはその合金などの金属材料が挙げられる。表面保護層の材料としては、例えばナイロン(Ny)などの高分子材料が挙げられる。具体的には例えば、外装材12は、例えば、ナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に貼り合わせた矩形状のアルミラミネートフィルムにより構成されている。外装材12は、例えば、ポリエチレンフィルム側と電池素子11とが対向するように配設され、トップ側およびサイド側の辺部が融着または接着剤により互いに密着されている。外装材12と正極リード14Aの間、外装材12と負極リード14Bの間にはそれぞれ、封止性を向上するための密着フィルム15A、15Bが挿入されている。密着フィルム15A、15Bは、正極リード14Aおよび負極リード14Bに対して密着性を有する材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンまたは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されている。
なお、外装材12としては、上述した構造を有するラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルムまたは金属フィルムなどを用いてもよい。
(潤滑剤)
潤滑剤13は、電池素子11と外装材12の収容面との間に設けられている。より具体的には、潤滑剤13は、扁平形状を有する電池素子11の両主面と、この両主面にそれぞれ対向する外装材12の内側面の間に設けられていることが好ましく、扁平形状を有する電池素子11の周面全体と、この周面全体に対向する外装材12の内側面の間に設けられていることがより好ましい。
潤滑剤13としては、例えば、無機材料、有機材料、またはそれらの混合物を用いることができる。無機材料を2種以上組み合わせて用いてもよいし、同様に有機材料を2種以上組み合わせて用いてもよい。
潤滑剤13は、例えば、室温(25℃)において固体状、液体状または半固体状を有している。固体状の潤滑剤13としては、例えば、微粒子などを用いることができる。液体状の潤滑剤13としては、例えば、有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルなどからなる群より選ばれる1種以上を用いることができる。半固体状の潤滑剤13としては、例えば、グリースなどを用いることができる。半固体状または固体状の潤滑剤13としては、例えばゲルなどを用いることができる。ゲルとしては、例えば、有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルなどからなる群より選ばれる1種以上の液体とこの液体に分散された微粒子とを含むもの、有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルなどからなる群より選ばれる1種以上の液体とこの液体を保持する化合物とを含むものを用いることができる。
以下に、潤滑剤13に用いられる微粒子、有機溶媒、電解液、イオン液体、シリコーンオイルおよび化合物について順次説明する。
(微粒子)
微粒子としては、電気的絶縁性を有する無機微粒子を用いることが好ましい。このような特性を有する無機微粒子としては、例えば、セラミック材料を主成分とするセラミック粒子を用いることができる。セラミック材料としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物または金属硫化物などを用いることができる。金属酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al23)、水和酸化アルミニウム(ベーマイト)、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム(マグネシア、MgO)、酸化チタン(チタニア、TiO2)、酸化ジルコニウム(ジルコニア、ZrO2)、酸化ケイ素(シリカ、SiO2)または酸化イットリウム(イットリア、Y23)などを用いることができる。金属窒化物としては、例えば、窒化ケイ素(Si34)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化硼素(BN)または窒化チタン(TiN)などを用いることができる。金属炭化物としては、例えば、炭化ケイ素(SiC)または炭化ホウ素(B4C)などを用いることができる。金属硫化物としては、例えば、硫酸バリウム(BaSO4)などを用いることができる。また、ゼオライト(M2/nO・Al23・xSiO2・yH2O、Mは金属元素、x≧2、y≧0)などの多孔質アルミノケイ酸塩、層状ケイ酸塩、チタン酸バリウム(BaTiO3)またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)などの鉱物を用いてもよい。
これらのセラミック材料は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、無機微粒子としては、単一種類の無機微粒子を用いてもよいし、2種以上の無機微粒子を混合して用いてもよい。
微粒子の形状としては、例えば、球状、楕円体状、針状、板状、鱗片状、チューブ状、ワイヤー状、棒状(ロッド状)、不定形状などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。なお、上記形状の粒子を2種以上組み合わせて用いてもよい。ここで、球状には、真球状のみならず、真球状がやや扁平または歪んだ形状、真球状の表面に凹凸が形成された形状、またはこれらの形状が組み合わされた形状なども含まれる。楕円体状には、数学的に厳密な楕円体状のみならず、厳密な楕円体状がやや扁平または歪んだ形状、厳密な楕円体状の表面に凹凸が形成された形状、またはこれらの形状が組み合わされた形状なども含まれる。微粒子の平均粒径は、例えば1μm以上である。
(有機溶媒)
有機溶媒としては、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピロニトリル、N,N−ジメチルフォルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、ジメチルスルフォキシド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、エチレンスルフィトなどが挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
(電解液)
非水電解液は、有機溶媒と電解質塩とを含んでいる。有機溶媒としては、上述のものを用いることができる。電解質塩としては、例えばリチウム塩が挙げられ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。リチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(Li(C25SO2)2N)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiSO3CF3)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(Li(CF3SO22N)、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルリチウム(LiC(SO2CF33)、塩化リチウム(LiCl)および臭化リチウム(LiBr)などが挙げられる。
(イオン液体)
イオン性液体は、例えば、室温(25℃)で液状を呈する溶融塩(イオン性化合物)である。イオン液体としては、具体的には例えば、イミダゾリウム、アンモニウム、ピリジニウム、ピペリジニウムなどのカチオンと、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド(TFSI)、ビス(ペンタフルオロエチルスルフォニル)イミド(BETI)、テトラフルオロボレート、パークロレート、ハロゲンアニオンなどのアニオンとの塩を挙げることができる。
(シリコーンオイル)
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルなどのストレートシリコーンオイル、またはそれらのストレートシリコーンオイルの側鎖および末端の少なくとも一方に有機基を導入した変性シリコーンオイルを用いることができる。シリコーンオイルの動粘度は、100万mm2/s以下であることが好ましい。
(化合物)
化合物としては、高分子化合物が用いられる。高分子化合物は、有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルなどからなる群より選ばれる1種以上の液体により膨潤され、ゲル状を有していてもよい。高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンまたはポリカーボネートが挙げられる。特に電気化学的な安定性の点からはポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレンあるいはポリエチレンオキサイドが好ましい。
(電池素子)
図2に示すように、電池素子11は、扁平形状を有するスタック型電極構造の電池素子である。正極リード14Aおよび負極リード14Bは、例えば電池素子11の一端から同一方向に導出されている。電池素子11は、いわゆるリチウムイオンポリマー二次電池である。
図3に示すように、電池素子11は、正極21と、負極22と、セパレータ23と、電解質層24とを備え、正極21、負極22およびセパレータ23は、例えば矩形状を有している。電池素子11は、例えば、正極21と負極22とをセパレータ23を介して積層した構造を有している。正極21とセパレータ23との間、および負極22とセパレータ23との間にはそれぞれ、電解質層24が設けられている。
(正極)
正極21は、例えば、正極集電体21Aと、正極集電体21Aの両面に設けられた正極活物質層21Bとを備える。なお、図示はしないが、正極集電体21Aの片面のみに正極活物質層21Bを設けるようにしてもよい。正極リード14Aは、正極集電体21Aに溶接などにより取り付けられている。
図4Aに示すように、正極集電体21Aは、正極活物質層形成部21Mと正極集電体露出部21Nとを備える。正極活物質層形成部21Mは、正極集電体21Aの主面に垂直な方向から見ると、例えば矩形状を有している。正極活物質層形成部21Mの両面または片面には、正極活物質層21Bが設けられる。正極集電体露出部21Nは、正極活物質層形成部21Mの周縁に延設されて設けられる。正極21と負極22とセパレータ23とが積層された状態において、複数の正極集電体露出部21N同士が接合され、この接合された正極集電体露出部21Nが正極リード14Aに電気的に接続されている。正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム箔、ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
正極活物質層21Bは、例えば、正極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料の1種または2種以上を含んでおり、必要に応じて導電剤および結着剤を含んでいる。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、リチウム酸化物、リチウムリン酸化物、リチウム硫化物あるいはリチウムを含む層間化合物などのリチウム含有化合物が適当であり、これらの2種以上を混合して用いてもよい。エネルギー密度を高くするには、リチウムと遷移金属元素と酸素(O)とを含むリチウム含有化合物が好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えば、式(A)に示した層状岩塩型の構造を有するリチウム複合酸化物、式(B)に示したオリビン型の構造を有するリチウム複合リン酸塩などが挙げられる。リチウム含有化合物としては、遷移金属元素として、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)および鉄(Fe)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものであればより好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えば、式(C)、式(D)もしくは式(E)に示した層状岩塩型の構造を有するリチウム複合酸化物、式(F)に示したスピネル型の構造を有するリチウム複合酸化物、または式(G)に示したオリビン型の構造を有するリチウム複合リン酸塩などが挙げられ、具体的には、LiNi0.50Co0.20Mn0.302、LiaCoO2(a≒1)、LibNiO2(b≒1)、Lic1Nic2Co1-c22(c1≒1,0<c2<1)、LidMn24(d≒1)あるいはLieFePO4(e≒1)などがある。
LipNi(1-q-r)MnqM1r(2-y)z ・・・(A)
(但し、式(A)中、M1は、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)を除く2族〜15族から選ばれる元素のうち少なくとも一種を示す。Xは、酸素(O)以外の16族元素および17族元素のうち少なくとも1種を示す。p、q、y、zは、0≦p≦1.5、0≦q≦1.0、0≦r≦1.0、−0.10≦y≦0.20、0≦z≦0.2の範囲内の値である。)
LiaM2bPO4 ・・・(B)
(但し、式(B)中、M2は、2族〜15族から選ばれる元素のうち少なくとも一種を示す。a、bは、0≦a≦2.0、0.5≦b≦2.0の範囲内の値である。)
LifMn(1-g-h)NigM3h(2-j)k ・・・(C)
(但し、式(C)中、M3は、コバルト(Co)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。f、g、h、jおよびkは、0.8≦f≦1.2、0<g<0.5、0≦h≦0.5、g+h<1、−0.1≦j≦0.2、0≦k≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、fの値は完全放電状態における値を表している。)
LimNi(1-n)M4n(2-p)q ・・・(D)
(但し、式(D)中、M4は、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。m、n、pおよびqは、0.8≦m≦1.2、0.005≦n≦0.5、−0.1≦p≦0.2、0≦q≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、mの値は完全放電状態における値を表している。)
LirCo(1-s)M5s(2-t)u ・・・(E)
(但し、式(E)中、M5は、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。r、s、tおよびuは、0.8≦r≦1.2、0≦s<0.5、−0.1≦t≦0.2、0≦u≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、rの値は完全放電状態における値を表している。)
LivMn2-wM6wxy ・・・(F)
(但し、式(F)中、M6は、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。v、w、xおよびyは、0.9≦v≦1.1、0≦w≦0.6、3.7≦x≦4.1、0≦y≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、vの値は完全放電状態における値を表している。)
LizM7PO4 ・・・(G)
(但し、式(G)中、M7は、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)およびジルコニウム(Zr)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。zは、0.9≦z≦1.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、zの値は完全放電状態における値を表している。)
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、これらの他にも、リチウムを含まない金属硫化物または金属酸化物などの無機化合物を用いてもよい。例えば、TiS2、TiS3、NiS、MoS3、FeS2、MnO2、MoO3、Fe23、Fe34、V25、V613、NbSe2などを用いてもよい。これらの正極材料を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料は、上記以外のものであってもよい。また、上記で例示した正極材料は、任意の組み合わせで2種以上混合されてもよい。
導電剤としては、例えば、カーボンブラックまたはグラファイトなどの炭素材料などが挙げられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが挙げられる。
(負極)
負極22は、例えば、負極集電体22Aと、負極集電体22Aの両面に設けられた負極活物質層22Bとを備える。なお、図示はしないが、負極集電体22Aの片面のみに負極活物質層22Bを設けるようにしてもよい。負極リード14Bは、負極集電体22Aに溶接などにより取り付けられている。
図4Bに示すように、負極集電体22Aは、負極活物質層形成部22Mと負極集電体露出部22Nとを備える。負極活物質層形成部22Mは、負極集電体22Aの主面に垂直な方向から見ると、例えば矩形状を有している。負極活物質層形成部22Mの両面または片面には、負極活物質層22Bが設けられる。負極集電体露出部22Nは、負極活物質層形成部22Mの周縁に延設されて設けられる。正極21と負極22とセパレータ23とが積層された状態において、複数の負極集電体露出部22N同士が接合され、この接合された負極集電体露出部22Nが負極リード14Bに電気的に接続されている。負極集電体22Aは、例えば、銅箔、ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含み、必要に応じて結着剤を含んでいる。
なお、この電池では、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料の電気化学当量が、正極21の電気化学当量よりも大きくなっており、充電の途中において負極22にリチウム金属が析出しないようになっている。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維あるいは活性炭などの炭素材料が挙げられる。黒鉛としては、球形化処理などを施した天然黒鉛、略球状の人造黒鉛を用いることが好ましい。人造黒鉛としては、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)を黒鉛化した人造黒鉛、またはコークス原料を黒鉛化、粉砕した人造黒鉛が好ましい。コークス類には、ピッチコークス、ニードルコークスあるいは石油コークスなどがある。有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいい、一部には難黒鉛化性炭素または易黒鉛化性炭素に分類されるものもある。また、高分子材料としてはポリアセチレンあるいはポリピロールなどがある。これら炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好なサイクル特性を得ることができるので好ましい。特に黒鉛は、電気化学当量が大きく、高いエネルギー密度を得ることができ好ましい。また、難黒鉛化性炭素は、優れた特性が得られるので好ましい。更にまた、充放電電位が低いもの、具体的には充放電電位がリチウム金属に近いものが、電池の高エネルギー密度化を容易に実現することができるので好ましい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、リチウムを吸蔵および放出することが可能であり、金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料も挙げられる。ここでは、このような負極材料を含む負極22を合金系負極と称する。このような材料を用いれば、高いエネルギー密度を得ることができるからである。特に、炭素材料と共に用いるようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるのでより好ましい。この負極材料は金属元素あるいは半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。なお、本技術において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
この負極材料を構成する金属元素あるいは半金属元素としては、例えば、マグネシウム(Mg)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)が挙げられる。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
中でも、この負極材料としては、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素を構成元素として含むものが好ましく、特に好ましいのはケイ素(Si)およびスズ(Sn)の少なくとも一方を構成元素として含むものである。ケイ素(Si)およびスズ(Sn)は、リチウム(Li)を吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
スズ(Sn)の合金としては、例えば、スズ(Sn)以外の第2の構成元素として、ケイ素(Si)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。ケイ素(Si)の合金としては、例えば、ケイ素(Si)以外の第2の構成元素として、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズ(Sn)の化合物あるいはケイ素(Si)の化合物としては、例えば、酸素(O)あるいは炭素(C)を含むものが挙げられ、スズ(Sn)またはケイ素(Si)に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、更に、他の金属化合物あるいは高分子材料が挙げられる。他の金属化合物としては、MnO2、V25、V613などの酸化物、NiS、MoSなどの硫化物、あるいはLiN3などのリチウム窒化物が挙げられ、高分子材料としてはポリアセチレン、ポリアニリンあるいはポリピロールなどが挙げられる。
結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)などが挙げられる。
(セパレータ)
セパレータ23は、正極21と負極22とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどよりなる合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の多孔質膜により構成されており、これらの2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。中でも、ポリオレフィン製の多孔質膜は短絡防止効果に優れ、かつシャットダウン効果による電池の安全性向上を図ることができるので好ましい。特にポリエチレンは、100℃以上160℃以下の範囲内においてシャットダウン効果を得ることができ、かつ電気化学的安定性にも優れているので、セパレータ23を構成する材料として好ましい。また、ポリプロピレンも好ましく、他にも、化学的安定性を備えた樹脂であればポリエチレンあるいはポリプロピレンと共重合させたり、またはブレンド化することで用いることができる。電池素子11が最表面にセパレータ23を有する場合には、セパレータ23に潤滑剤13が含まれていてもよい。
(電解質層)
電解質層24は、非水電解液と、この非水電解液を保持する保持体となる高分子化合物とを含み、高分子化合物は非水電解液により膨潤されている。高分子化合物の含有比率は適宜調整可能である。このような構成を有する電解質層24としては、ゲル状の電解質層が好ましい。高いイオン伝導率を得ることができると共に、電池の漏液を防止することができるからである。
非水電解液は、例えば、溶媒と電解質塩とを含んでいる。溶媒としては、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピロニトリル、N,N−ジメチルフォルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、ジメチルスルフォキシド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、エチレンスルフィト、およびビストリフルオロメチルスルホニルイミドトリメチルヘキシルアンモニウムなどの常温溶融塩が挙げられる。中でも、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ビニレン、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルおよびエチレンスルフィトからなる群のうちの少なくとも1種を混合して用いるようにすれば、優れた充放電容量特性および充放電サイクル特性を得ることができるので好ましい。電解質層24が、電池特性を向上するために、公知の添加剤を含んでいてもよい。
電解質塩は、1種または2種以上の材料を混合して含んでいてもよい。電解質塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(Li(C25SO2)2N)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiSO3CF3)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(Li(CF3SO22N)、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルリチウム(LiC(SO2CF33)、塩化リチウム(LiCl)および臭化リチウム(LiBr)が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンまたはポリカーボネートが挙げられる。特に電気化学的な安定性の点からはポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレンあるいはポリエチレンオキサイドが好ましい。
[1.2 電池の製造方法]
次に、本技術の第1の実施形態に係る電池の製造方法の一例について説明する。
(正極の作製工程)
正極21を以下のようにして作製する。まず、例えば、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーを作製する。次に、この正極合剤スラリーを帯状の正極集電体21Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより正極活物質層21Bを形成し、帯状の正極21を作製する。次に、正極21に、溶媒と、電解質塩と、高分子化合物と、混合溶剤とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶剤を揮発させて電解質層24を形成する。次に、この正極21を電池素子11に応じた形状に裁断する。なお、正極21を裁断後に電解質層24を形成するようにしてもよい。
(負極の作製工程)
負極22を以下のようにして作製する。まず、例えば、負極活物質と、結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)またはメチルエチルケトン(MEK)などの溶剤に分散させてペースト状の負極合剤スラリーを作製する。次に、この負極合剤スラリーを帯状の負極集電体22Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより負極活物質層22Bを形成し、帯状の負極22を作製する。次に、負極22に、溶媒と、電解質塩と、高分子化合物と、混合溶剤とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶剤を揮発させて電解質層24を形成する。次に、この負極22を電池素子11に応じた形状に裁断する。なお、負極22を裁断後に電解質層24を形成するようにしてもよい。
(電池素子の作製工程)
電池素子11を以下のようにして作製する。まず、ポリプロピレン製微多孔フィルムなどを矩形状に切断し、セパレータ23を作製する。次に、上述のようにして得られた複数枚の正極21、負極22およびセパレータ23を、例えば図3に示すように、セパレータ23、正極21、セパレータ23、負極22、セパレータ23、・・・、セパレータ23、負極22、セパレータ、正極21、セパレータ23の順で積層して、扁平形状を有する電池素子11を作製する。次に、積層した複数の正極21の正極集電体露出部21N同士を接合するとともに、この接合した正極集電体露出部21Nに対して正極リード14Aを電気的に接続する。また、積層した複数の負極22の負極集電体露出部22N同士を接合するとともに、この接合した負極集電体露出部22Nに対して負極リード14Bを電気的に接続する。接続の方法としては、例えば、超音波溶接、抵抗溶接、半田付けなどが挙げられるが、熱による接続部のダメージを考慮すると、超音波溶、抵抗溶接などの熱影響の少ない方法を用いることが好ましい。
(潤滑剤の塗布工程)
扁平状を有する電池素子11の表面、および外装材12の内側面の少なくとも一方に、潤滑剤13を塗布する。この際、潤滑剤13を塗布する電池素子11の表面としては、電池素子11の両主面が好ましい。電池素子11の一主面または両主面にセパレータ23が最外層として露出している場合には、セパレータ23に潤滑剤13を含浸などにより含ませるようにしてもよい。ここで、塗布には、滴下や印刷なども概念的に含まれるものとする。
(電池素子の封止工程)
次に、外装材12の収容部16に電池素子11を収容した後、外装材12を中央から折り返して、外装材12の間に電池素子11を挟み込みつつ、外装材12を重ね合わせる。その際、正極リード14Aおよび負極リード14Bと外装材12との間には密着フィルム15A、15Bを挿入する。次に、電池素子11の周囲のうちトップ側およびサイド側にて、重ね合わせた外装材12の熱融着樹脂層同士を熱融着により貼り合わせる。これにより、電池素子11が外装材12により封止され、電池10が得られる。次に、必要に応じて、この電池10が収容される電子機器の形状に応じて、電池10を円弧状などに変形させるようにしてもよい。
[1.3 効果]
第1の実施形態に係る電池10では、電池素子11と外装材12の間に潤滑剤13が存在しているので、電池素子11と外装材12との間が滑りやすくなる。これにより、電池10の全体を折り曲げなどにより変形しやすくなり、柔軟性に優れた電池10を実現できる。したがって、繰り返し屈曲などしても正極21および負極22にクラックが生じにくく、電池特性の低下を抑制することができる。具体的には、繰り返し屈曲などしても充放電特性、負荷特性、サイクル特性、およびインピーダンス特性などの低下を抑制することができる。また、屈曲により折れた正極集電体21Aまたは負極集電体22Aが電池素子11内で隣接する正極21または負極22に刺さり、ショートなどが発生することを抑制することもできる。すなわち、安全性を向上することができる。
一般的に高容量の電池では電極の積層数または巻回数を増加させているため、電池が硬く、大きな荷重をかけて電池を無理やり曲げると、電極にクラックが入り、電池特性が低下する虞がある。これに対して、第1の実施形態に係る電池10では、電極の積層数または巻回数を増加させて高容量化した場合であっても、電池素子11と外装材12の間に潤滑剤13を設けているので、電池10の柔軟性が向上し、電池特性の低下が抑制される。したがって、フレキシブルデバイスに搭載可能な高容量の電池10を提供できる。
一般的な電池では、電池素子の最表面がセパレータであると、セパレータと外装材とが接触する構成となるため、セパレータと外装材との間の摩擦力の増加が特に大きくなる。したがって、このような構成の電池では、電池の折り曲げが特に困難である。これに対して、第1の実施形態では、電池素子11の最表面にセパレータ23を有する構成である場合、セパレータ23と外装材12の間に潤滑剤13を設けることで、セパレータ23と外装材12の間の摩擦力を低減できる。したがって、電池10の折り曲げなどが容易となる。なお、電池10がこのような構成を有する場合、セパレータ23に液体状などの潤滑剤13を含ませておくようにしてもよい。
[1.4 変形例]
第1の実施形態では、1つの外装材により電池素子を封止する構成を例として説明したが、外装材の構成はこれに限定されるものではない。例えば、2つの矩形状の外装材の間に電池素子を挟み込みつつ、辺部同士を重ね合わせて、熱融着などにより電池素子の周囲を封止するようにしてもよい。
上述の実施形態では、電池素子がスタック電極構造を有する構成を例として説明したが、電池素子の構成はこれに限定されるものではない。例えば、巻回電極構造を有する電池素子、または正極および負極を折り畳んだ電極構造を有する電池素子などに対しても本技術は適用可能である。
第1の実施形態では、正極リードおよび負極リードが、外装材の同一の辺から同一方向に導出されている構成を例として説明したが、正極リードおよび負極リードの構成はこれに限定されるものではない。例えば、正極リードおよび負極リードが、外装材の異なる辺から異なる方向に導出されていてもよい。
第1の実施形態では、リチウムイオン電池に対して本技術を適用した例を示したが、本技術はこの種の電池に限定されるものではなく、電池素子を柔軟性を有する外装材により外装する構成を有する電池であれば、本技術を適用可能である。また、本技術は、二次電池に限定されるものではなく、一次電池に適用することも可能である。
<2 第2の実施形態>
[2.1 ウェアラブル端末の構成]
図5に示すように、本技術の第2の実施形態に係るウェアラブル端末30は、変形が可能なフレキシブルな腕時計型端末であり、その内部に電池10を有している。
図6に示すように、本技術の第2の実施形態に係るウェアラブル端末30は、電子機器本体の電子回路31と、電池パック32とを備える。電池パック32は、電子回路31に対して電気的に接続されている。ウェアラブル端末30は、例えば、ユーザにより電池パック32を着脱自在な構成を有している。なお、ウェアラブル端末30の構成はこれに限定されるものではなく、ユーザにより電池パック32をウェアラブル端末30から取り外しできないように、電池パック32がウェアラブル端末30内に内蔵されている構成を有していてもよい。
電池パック32の充電時には、電池パック32の正極端子34A、負極端子34Bがそれぞれ、充電器(図示せず)の正極端子、負極端子に接続される。一方、電池パック32の放電時(ウェアラブル端末30の使用時)には、電池パック32の正極端子34A、負極端子34Bがそれぞれ、電子回路31の正極端子、負極端子に接続される。
(電子回路)
電子回路31は、例えば、CPU、周辺ロジック部、インターフェース部および記憶部などを備え、ウェアラブル端末30の全体を制御する。
(電池パック)
電池パック32は、電池10と、充放電回路33とを備える。電池10としては、上述の第1の実施形態およびその変形例のいずれかの電池10を用いることができる。
充電時には、充放電回路33は、電池10に対する充電を制御する。一方、放電時(すなわちウェアラブル端末30の使用時)には、充放電回路33は、ウェアラブル端末30に対する放電を制御する。
[2.2 効果]
第2の実施形態に係るウェアラブル端末30は、第1の実施形態またはその変形例に係る電池10を備えているので、ウェアラブル端末30の変形が容易である。また、ウェアラブル端末30を繰り返し装着後における電池特性の低下を抑制できる。
[2.3 変形例]
第2の実施形態において、一つの電池10に代えて、組電池を用いるようにしてもよい。組電池は、複数の電池を並列および直列の少なくとも一方で電気的に接続して構成されている。複数の電池は、例えばn並列m直列(n、mは正の整数)に接続される。
以下、実施例により本技術を具体的に説明するが、本技術はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
参考例1)
まず、6枚の正極と、6枚の負極と、13枚のセパレータとを、セパレータ、正極、セパレータ、負極、セパレータ、・・・の順序で積層することにより、扁平形状を有する電池素子を得た。次に、電池素子の両主面にそれぞれ、潤滑剤としてジメチルシリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、信越シリコーン(登録商標):KF−965)を塗布した。
次に、ナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に貼り合わせた矩形状のアルミラミネートフィルムを準備し、このラミネートフィルムを中央から折り返して、ラミネートフィルムの間に電池素子を挟み込みつつ、ラミネートフィルムを重ね合わせた。その際、正極リードおよび負極リードとラミネートフィルムとの間には密着フィルムを挿入した。次に、電池素子の周囲のうちトップ側およびサイド側にて、重ね合わせたラミネートフィルムのポリエチレンフィルム同士を熱融着により貼り合わせ、電池素子をラミネートフィルムにより封止した。これにより、電池が得られた。
参考例2)
有機溶媒として炭酸エチレン(EC)と炭酸プロピレン(PC)と炭酸ジメチル(DMC)との混合溶媒を準備した。この有機溶媒を潤滑剤として用いる以外のことは参考例1と同様にして電池を得た。
参考例3)
イオン液体として環状四級アンモニウムカチオンとイミドアニオンからなるN-methyl-N-propylpiperidinium bis (trifluoromethanesulfonyl)imide(PP13−TFSI)(関東化学株式会社製)を準備した。このイオン液体を潤滑剤として用いる以外のことは参考例1と同様にして電池を得た。
(実施例4)
まず、炭酸エチレン(EC)と炭酸プロピレン(PC)と炭酸ジメチル(DMC)と炭酸ビニレン(VC)との混合溶媒に対して、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を添加して電解液を調製した。次に、この電解液にアルミナ(Al23)粒子の粉末を分散させることにより、ゲルを得た。このゲルを潤滑剤として用いる以外のことは参考例1と同様にして電池を得た。
(実施例5)
シリコーンオイルにシリカ(SiO2)粒子の粉末を分散させた高真空グリースを準備した。この高真空グリースを潤滑剤として用いる以外のことは参考例1と同様にして電池を得た。
(比較例1)
電池素子の両主面に潤滑剤を塗布せずに、電池素子をラミネートフィルムにより封止する以外のことは参考例1と同様にして電池を得た。
上述のようにして得られた実施例4、5、参考例1〜3、比較例1の電池に対して、以下の評価を行った。
(折り曲げ荷重)
U字型の試料台に橋かけするように電池を設置し、圧縮試験機(インストロン社製)に設置した試料棒(φ20mm)を電池の上部から押し込み、曲げ荷重に対する曲げ歪みを測定した。その結果を表1に示す。
(放電容量維持率)
電池を1Cで4.2Vを上限として充電した後、1Cで2.5Vまで放電して、折り曲げ試験前の放電容量を求めた。次に、電池を100回折り曲げる折り曲げ試験を実施した後、上記と同様の充放電条件にて、折り曲げ試験後の放電容量を求めた。なお、「1C」とは、電池の定格容量を1時間で定電流放電させる電流値のことである。次に、以下の式から、折り曲げ試験後の放電容量維持率を求めた。その結果を表1に示す。
(折り曲げ試験後の放電容量維持率)[%]=(折り曲げ試験後の放電容量/折り曲げ試験前の放電容量)×100
表1は、実施例4、5、参考例1〜3、比較例1の電池の評価結果を示す。
Figure 0006269310
表1から以下のことがわかる。
電池素子とラミネートフィルムとの間に、潤滑剤としてシリコーンオイル、有機溶媒、イオン液体、ゲルまたは高真空グリースを設けることで、折り曲げ加重を低減し、かつ、折り曲げ試験後の放電容量維持率の低下を抑制することができる。特に、潤滑剤として、シリコーンオイル、有機溶媒、イオン液体またはゲルを用いた場合に、折り曲げ加重を低減し、かつ、折り曲げ試験後の放電容量維持率の低下を抑制する効果の発現が顕著である。
以上、本技術の実施形態およびその変形例、ならびに実施例について具体的に説明したが、本技術は、上述の実施形態およびその変形例、ならびに実施例に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態およびその変形例、ならびに実施例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
また、上述の実施形態およびその変形例、ならびに実施例の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本技術の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
また、本技術は以下の構成を採用することもできる。
(1)
電池素子と、
柔軟性を有する外装材と、
上記電池素子と上記外装材の間に設けられた潤滑剤と
を備える電池。
(2)
上記潤滑剤は、有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルからなる群より選ばれる1種以上を含んでいる(1)に記載の電池。
(3)
上記潤滑剤は、ゲルである(1)に記載の電池。
(4)
上記潤滑剤は、有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルからなる群より選ばれる1種以上の液体と該液体に分散された微粒子とを含むもの、または有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルからなる群より選ばれる1種以上の液体と該液体を保持する化合物とを含むものを含んでいる(1)または(3)に記載の電池。
(5)
上記潤滑剤は、微粒子である(1)に記載の電池。
(6)
上記潤滑剤は、グリースである(1)に記載の電池。
(7)
上記電池素子は、電解液と、該電解液を保持する化合物とを含む電解質層を備える(1)から(6)のいずれかに記載の電池。
(8)
上記外装材は、ラミネートフィルムである(1)から(7)のいずれかに記載の電池。
(9)
上記電池素子は、上記潤滑剤を含んでいるセパレータを表面に有する(1)から(8)のいずれかに記載の電池。
(10)
(1)から(9)のいずれかに記載の電池を備え、
上記電池から電力の供給を受ける電子機器。
10 電池
11 電池素子
12 外装材
13 潤滑剤
14A 正極リード
14B 負極リード
15A、15B 密着フィルム
21 正極
21A 正極集電体
21B 正極活物質層
22 負極
22A 負極集電体
22B 負極活物質層
30 ウェアラブル端末
31 ウェアラブル端末本体の電子回路
32 電池パック
33 充放電回路
34A 正極端子
34B 負極端子

Claims (10)

  1. 電池素子と、
    柔軟性を有する外装材と、
    上記電池素子と上記外装材の間に設けられた微粒子を含む潤滑剤と
    を備える電池。
  2. 上記潤滑剤は、更に有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルからなる群より選ばれる1種以上の液体を含んでいる請求項1に記載の電池。
  3. 上記潤滑剤は、ゲルである請求項に記載の電池。
  4. 上記潤滑剤は、グリースである請求項に記載の電池。
  5. 上記電池素子は、電解液と、該電解液を保持する化合物とを含む電解質層を備える請求項1乃至4のいずれか一に記載の電池。
  6. 上記外装材は、ラミネートフィルムである請求項1乃至5のいずれか一に記載の電池。
  7. 上記電池素子は、上記潤滑剤を含んでいるセパレータを表面に有する請求項1乃至6のいずれか一に記載の電池。
  8. 電池素子と、
    柔軟性を有する外装材と、
    上記電池素子と上記外装材の間に設けられた微粒子を含む潤滑剤と
    を備える電池を備え、
    上記電池から電力の供給を受ける電子機器。
  9. 上記潤滑剤は、更に有機溶媒、電解液、イオン液体およびシリコーンオイルからなる群より選ばれる1種以上の液体を含んでいる請求項8に記載の電子機器。
  10. ウェアラブル端末である、請求項8又は9に記載された電子機器。
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