JP2009064630A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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博志 堀内
Takehiko Tanaka
健彦 田中
Takeshi Meguro
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Abstract

【課題】収容部材の外側から電池素子に向かう外力により変形が生じた場合でも熱暴走を防止できる非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】第1電極および第2電極がセパレータを介して積層され且つ第1電極が表層に配置された電池素子12を収容部材13で覆い、収容部材13の外側に導電部材40を設けた非水電解質二次電池10において、収容部材13の外側すなわち導電部材40の外側から、電池素子12に向かって一定以上の外力が加わったとき、導電部材40が変形しその破断部が収容部材13を貫通して第1電極に接触する。従って、衝撃、変形などの力が電池10にかかった場合に電池素子12内で生じる電極間ショートよりも早く、第2端子31を介して第2電極と導通している導電部材40が第1電極との間で短絡するため、電池素子12内の電極間ショート時には電池素子12内のエネルギー密度が著しく低下しており、熱暴走を防止することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、互いに異なる極性を有する正極および負極がセパレータを介して積層された非水電解質二次電池に関するものである。
近年、携帯電子機器の小型化、高性能化に伴い、電池も小型で軽量のものが求められるようになってきている。特にリチウム二次電池の重要性は急速に高まっている。携帯電子機器の機能の増加に伴って高エネルギー密度化することを目的とした研究開発が行われ、電極を構成する材料と組成の改良が進められている。また、このような二次電池においては釘刺しや、圧壊などの異常状態において、熱暴走を生じ、破裂、発火による危険性が高くなることから、安全性の向上は特に重要とされる課題である。つまり、衝撃、変形などの力が電池にかかった場合でも、十分耐えうるものであることが必要である。
従来から用いられている安全化対策では、電池の通常使用範囲で使用している限りは発火しないよう設計されている。しかし、電源回路や充電器の故障、あるいはユーザーの誤使用によって所定以上の電気量が負荷された過充電状態において、衝撃、変形などの力が電池にかかった場合は必ずしも十分満足がいくものとは言えない。このような対策として、例えば、電池素子を構成する正極、負極の集電体をセパレータを介した構造で、電極素子最外周に設置することで、釘刺し時の安全性を著しく向上させる検討がなされている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、この構造は、釘刺しなど鋭利なもので電池に力を掛けた際には効果を発揮するものの、圧壊など電池に変形などの外力を加えたときには、安全性を向上させる手段として効果を示さない。
そこで、正極と電気的に接続された導電体からなる第1の導電手段と、負極と電気的に接続された導電体からなる第2の導電手段と、第1の導電手段と第2の導電手段とが電気的に非接触状態を保持する絶縁性の保持手段とを少なくとも備えてなる短絡手段を設けた二次電池において、前述した特許文献1に記載の非水系電池と同様な構造を有する検討や、電池容器外で同様な短絡手段を設ける検討が行われており、内部短絡を想定した釘刺し試験による評価では効果があると記載されている(例えば特許文献1参照)。
特許3200340号公報 特開平10−261427号公報
しかしながら、前述した特許文献2の技術においても、特許文献1に記載の非水系電池と同様な構造の場合には、圧壊など電池が変形などの外力を加えたときの安全性向上の手段としては不十分である。また、非接触を保持する絶縁性の保持手段が、複数の突起体や貫通孔を有するのもでは、電池ケース内にその構造を有すると充電時等に生じるセル内圧の上昇時に短絡する危険性がある。また、電池ケース外にその構造を有した場合においても、電池の通常使用時における衝撃等で短絡する可能性が十分あり、実際の使用を考えると十分な構造ではないという問題があった。
本発明は、前述した要望を満たすためになされたもので、その目的は、収容部材の外側から電池素子に向かう外力により変形が生じた場合でも熱暴走を防止できる非水電解質二次電池を提供することにある。
本発明の非水電解質二次電池は、互いに異なる極性を有する第1電極および第2電極がセパレータを介して積層され、かつ、前記第1電極が表層に配置された電池素子と、前記第1電極に接続された第1端子と、前記第2電極に接続された第2端子と、前記第1端子および前記第2端子が導通しないように、かつ、前記第1端子の一部および前記第2端子の一部が個別に露呈するように前記電池素子が収容されるとともに外表面に極性を備えない収容部材と、前記収容部材の外表面に設けられ、前記収容部材の外側において前記第2端子に接続された導電部材と、を備え、前記収容部材の外側から前記電池素子に向かって一定以上の外力が加わったとき、前記導電部材の一部が変形した破断部が前記収容部材を貫通して前記第1電極に接触する構成を有している。
この構成により、第1電極および第2電極がセパレータを介して積層され且つ第1電極が表層に配置された電池素子を収容部材で覆い、収容部材の外側に導電部材を設けた非水電解質二次電池において、収容部材の外側すなわち導電部材の外側から、電池素子に向かって一定以上の外力が加わったとき、導電部材の一部が変形しその破断部が収容部材を貫通して第1電極に接触する。従って、衝撃、変形などの力が電池にかかった場合に電池素子内で生じる電極間ショートよりも早く、第2端子を介して第2電極と導通している導電部材が第1電極との間で短絡するため、電池素子内の電極間ショート時には電池素子内のエネルギー密度が著しく低下している。これにより、収容部材の外側から電池素子に向かう外力により変形が生じた場合でも熱暴走を防止することができ、安全性が向上することとなる。
また、本発明の非水電解質二次電池は、前記収容部材が金属箔を有するラミネートフィルムにより形成されている構成を有している。
この構成により、ラミネートが電位を有していないので、絶縁層を設ける必要がなく、エネルギー密度の面から有利となる。
また、本発明の非水電解質二次電池は、前記金属箔がアルミニウム箔である構成を有している。
この構成により、アルミ箔を用いるので、収容部材を薄く形成することができるとともに、導電部材の変形した破断部が収容部材を容易に貫通することができ、確実にショートさせることができる。
また、本発明の非水電解質二次電池は、前記導電部材が板状である構成を有している。
この構成により、非水電解質二次電池を薄く形成することが可能になる。
また、本発明の非水電解質二次電池は、前記導電部材に溝が形成されている構成を有している。
この構成により、導電部材に外力が作用した際に、導電部材は溝に沿って変形するので、破断部が容易に収容部材を貫通することができる。
さらに、本発明の非水電解質二次電池は、前記電池素子が、リチウムをドープ脱ドープできる、もしくは、析出溶解できる負極と、前記リチウムをドープ脱ドープできる正極と、非水溶媒に電解質が溶解されてなる非水電解液とを有している構成を有している。
この構成により、収容部材の外側から電池素子に向かう外力により変形が生じた場合でも熱暴走を防止することができ、安全性が向上するリチウムイオン二次電池を得ることができる。
本発明は、第1電極および第2電極がセパレータを介して積層され且つ第1電極が表層に配置された電池素子を収容部材で覆い、収容部材の外側に導電部材を設けた非水電解質二次電池において、収容部材の外側すなわち導電部材の外側から、電池素子に向かって一定以上の外力が加わったとき、導電部材の一部が変形しその破断部が収容部材を貫通して第1電極に接触する。従って、衝撃、変形などの力が電池にかかった場合に電池素子内で生じる電極間ショートよりも早く、第2端子を介して第2電極と導通している導電部材が第1電極との間で短絡するため、電池素子内の電極間ショート時には電池素子内のエネルギー密度が著しく低下している。これにより、収容部材の外側から電池素子に向かう外力により変形が生じた場合でも熱暴走を防止することができ、安全性が向上するという効果を有する非水電解質二次電池を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態の非水電解質二次電池について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態の非水電解質二次電池を示す斜視図、図2は図1中II−II位置の断面図、図3(A)〜(C)は導電部材の溝形状を示す平面図、図4(A)は外力が作用する前の導電部材の状態を示す断面図、図4(B)は外力により導電部材の破断部が収容部材を貫通してショートした状態を示す団面図、図5(A)および(B)は電池素子の製造工程を示す説明図、図6は電池素子を収容部材で覆う工程を示す斜視図、図7は収容部材の内部に電解液を入れて閉じる工程を示す斜視図、図8は収容部材の外側に導電部材を取り付ける工程を示す斜視図である。
図1および図2に示すように、本発明にかかる非水電解質二次電池10は、互いに異なる極性を有する第1電極としての負極20(図5(A)参照)および第2電極としての正極30(図5(A)参照)がセパレータ11(図5参照)を介して積層されて電池素子12(図6参照)が形成されており、第2電極である正極30が電池素子12の表層側(すなわち外側)に配置されている。すなわち、負極20、セパレータ11、正極30、セパレータ11を積層して巻回する場合には、正極30が外側に配置されるように巻回する。また、負極20には第1端子である負極端子21が接続されており、正極30には第2端子である正極端子31が接続されている。
電池素子12は収容部材13に収容されており、負極端子21および正極端子31の一部が露出し且つ両端子21、31が導通しないように収容部材13が設けられている。収容部材13の内部には電解液15(図7参照)が充填されており、電解液15が漏れないように収容部材13は密封されている。従って、電池素子12は電解液15に浸されていることになる。
収容部材13は外表面に極性を有しておらず、例えば、金属箔、特にアルミニウム箔をラミネートしたものを用いることが望ましい。ラミネートは電位を有していないので、絶縁層を設ける必要がなく、エネルギー密度の面から有利となる。なお、熱収縮フィルムなどの非導電性の樹脂でも収容部材13として使用可能である。また、薄い形態ではなく、厚さのある容器であってもよい。
収容部材13の外表面(上下両面)には、導電部材40、40が設けられており、この導電部材40は、連結端子32によって正極端子31に接続されている。図3(A)〜(C)に示すように、導電部材40は矩形状をした薄い(例えば板厚100μm程度)板状(例えばステンレス板)であり、全面にわたって多数の溝41が形成されている。溝41の形状としては、図3(A)に示すようにW字形状のものや、図3(B)に示すようにクランク形状、図3(C)に示すように連続した山形形状のものを例示することができる。何れの形状の場合にも、溝41が変形すると、先端が尖った破断部41aが形成される形状となっている。
また、溝41の大きさとしては、図3(A)に示す例においては、導電部材40の平面的な寸法をB×H=34mm×36mm程度とした場合に、溝41の切抜き幅α=0.5mm、幅W=3.0mm、長さL=6.0mm、溝41の間隔d1=2.0mm、d2=3.5mmとすることができる。同様に、図3(B)に示す例においては、溝41の切抜き幅α=0.5mm、幅W=6.0mm、長さL=6.0mm、溝41の間隔d1=2.0mm、d2=2.0mmとすることができる。また、図3(C)に示す例においては切抜き幅α=0.5mm、幅W=3.0mmで図3(A)の例と同様であるが、全長についてはL=6.0mmの溝41が4個連続して形成されており、L=24.0mmとなっている。
このように溝41を形成することにより、図4(A)に示すように、導電部材40に外力F(導電部材40を収容部材13側へ押圧する外力)が作用した際には、導電部材40が溝41に沿って変形する。このため、図4(B)に示すように、先端が尖った破断部41aが収容部材13を押圧することになり、破断部41aが容易に収容部材13を破って貫通して収容部材13の内側にある負極20に接触する。導電部材40は正極30に接続されているので、破断部41aが正極30に接触して、ショートすることになる。
非水電解液二次電池を構成する負極20としては、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んでいる。リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、スズまたはケイ素を構成元素として含む材料が挙げられる。スズおよびケイ素はリチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
このような負極材料としては、具体的には、スズの単体,合金,あるいは化合物、またはケイ素の単体,合金,あるいは化合物、またはこれらの1種あるいは2種以上の相を少なくとも一部に有する材料が挙げられる。なお、本発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体,共晶(共融混合物),金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
ケイ素を含む化合物としては、例えば、ケイ素粉末、ケイ素を電子ビーム蒸着法により堆積させたもの、ケイ素をスパッタリング法により堆積させたもの、ケイ素をCVDにより堆積させたもの、ケイ素を例えば炭素類で被覆したもの、ケイ素を二酸化ケイ素で被覆したもの等が使用でき、少なくとも1種以上の混合による使用も可能である。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素,ニッケル,銅,鉄,コバルト,マンガン,亜鉛(Zn),インジウム(In),銀(Ag),チタン(Ti),ゲルマニウム(Ge),ビスマス(Bi),アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ,ニッケル,銅,鉄,コバルト,マンガン,亜鉛,インジウム,銀,チタン,ゲルマニウム,ビスマス,アンチモンおよびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物あるいはケイ素の化合物としては、例えば、酸素(O)あるいは炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。中でも、スズを含む化合物としては、スズと、コバルトと、炭素とを構成元素として含み、炭素の含有量が9.9質量%以上29.7質量%以下であり、かつスズとコバルトとの合計に対するコバルトの割合Co/(Sn+Co)が30質量%以上70質量%以下であるCoSnC含有材料が好ましい。このような組成範囲において高いエネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるからである。
このCoSnC含有材料は、必要に応じて更に他の構成元素を含んでいてもよい。他の構成元素としては、例えば、ケイ素,鉄,ニッケル,クロム,インジウム,ニオブ(Nb),ゲルマニウム,チタン,モリブデン(Mo),アルミニウム,リン(P),ガリウム(Ga)またはビスマスが好ましく、2種以上を含んでいてもよい。容量またはサイクル特性を更に向上させることができるからである。
なお、このCoSnC含有材料は、スズと、コバルトと、炭素とを含む相を有しており、この相は結晶性の低いまたは非晶質な構造を有していることが好ましい。また、このCoSnC含有材料では、構成元素である炭素の少なくとも一部が、他の構成元素である金属元素または半金属元素と結合していることが好ましい。サイクル特性の低下はスズなどが凝集あるいは結晶化することによるものであると考えられるが、炭素が他の元素と結合することにより、そのような凝集あるいは結晶化を抑制することができるからである。
また、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、また例えば、リチウムと合金を形成可能な他の金属元素または他の半金属元素を構成元素として含む材料を用いることもできる。このような金属元素あるいは半金属元素としては、マグネシウム(Mg),ホウ素(B),アルミニウム,ガリウム,インジウム,ゲルマニウム,鉛(Pb),ビスマス,カドミウム(Cd),銀,亜鉛,ハフニウム(Hf),ジルコニウム(Zr),イットリウム(Y),パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)が挙げられる。
また、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、天然黒鉛,人造黒鉛,難黒鉛化性炭素あるいは易黒鉛化性炭素などの炭素材料を用いてもよく、また、これらの炭素材料と、上述した負極材料とを共に用いるようにしてもよい。炭素材料は、リチウムの吸蔵および放出に伴う結晶構造の変化が非常に少なく、例えば上述した負極材料と共に用いるようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができ、更に導電剤としても機能するので好ましい。
粉体状の負極活物質を用いる場合、通常、結着剤(バインダー)を用いる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデンやクロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、エチレンの内少なくとも2種類以上を用いた共重合体、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、エンジニアリングプラスチックに分類される化合物(ポリイミド樹脂など)等が掲げられるが、これらに限定されない。また、粘度調整剤、導電剤、などの充電に寄与しない他の材料を含んでいてもよい。導電剤としては、黒鉛及び、石油系コークス、石炭系コークス、石油系ピッチの炭化物、石炭系ピッチの炭化物、フェノール樹脂・結晶セルロース等樹脂の炭化物等およびこれらを一部炭化した炭素材、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、黒鉛繊維、ケッチェンブラック、気相成長炭素、カーボンナノチューブ、金属粉等が挙げられる。粘度調整剤としては、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
また、正極30としては、通常、正極活物質と結着剤(バインダー)と導電材とをスラリー化したものを集電体に塗布し、乾燥してシート状にしたものが使用される。正極活物質としては、リチウムと遷移金属の複合酸化物が好ましい。リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物の具体例としては、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケル複合酸化物(LixNiO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LixNi1-zCozO2(z<1))、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LixNi(1-v-W)CoV MnwO2(v+w<1))、あるいはスピネル型構造を有するリチウムマンガン複合酸化物(LiMn24)などが挙げられる。リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物の具体例としては、例えばリチウム鉄リン酸化合物(LiFePO4)あるいはリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1-u Mnu PO4(u<1))が挙げられる。また、上記リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物の中の遷移金属の一部が他の金属元素、例えばAlやMg等に置換されたものであっても構わない。また、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)核として、その表面にNi系やMn系、F系などの化合物を被覆したコアシェル型正極を用いてもかまわない。
正極結着剤(バインダー)としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデンやクロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、エチレンの内少なくとも2種類以上を用いた共重合体、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム等が掲げられるが、これらに限定されない。
正極30の導電剤としては、黒鉛の微粒子、アセチレンブラック等のカーボンブラック、ニードルコークス等の無定形炭素の微粒子や、気相成長炭素、カーボンナノチューブ等が使用されるが、これらに限定されない。スラリー化する溶媒としては、通常は結着剤を溶解する有機溶剤が使用される。例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン,N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等を掲げる事ができるがこれらに限定されない。また、水に分散剤、増粘剤等を加えてSBR等のラテックスで活物質をスラリー化する場合もある。
正極合剤中に過充電防止剤など安全性に寄与する化合物などが混合されていても構わない。具体的には、テルフェニル、クォーターフェニルなど、芳香環を有する化合物や炭酸リチウムなどである。
また、セパレータ11は、正極と負極とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。このセパレータは、例えば、ポリテトラフルオロエチレン,ポリプロピレン、ポリエチレンあるいはアラミドなどの合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。また、上記多孔質膜にポリフッ化ビニリデンや、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー等、バインダーに使用可能な樹脂又はゴム、また、これらの混合物やこれにアルミナのような熱容量の大きな材料が混合された樹脂又はゴムが塗布された構造とされてもよい。
負極の集電体には、通常、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が使用され、正極集電体には、通常、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が使用される。
セルの形状としては、角型等が揚げられるが、これら形状には限定されない。また、セル外装の材料としては、Alラミネートフィルムなど金属薄膜を樹脂で挟んだ構造を有するフィルムが揚げられるが、これらに限定されない。例えば、熱収縮フィルムなどの非導電性の樹脂のみで構成されたフィルムでも構わない。また、必ずしもフィルムのような薄い形態である必要はなく、厚さのある容器や樹脂による加工品であっても構わない。絶縁を保つことができるものであれば限定されない。
また、電池素子に使用する電解液15の非水溶媒としては、リチウム二次電池に用いられ得る任意のものを使用することができる。例えば、
(1)4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4,5−トリフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4,5,5−テトラフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ジフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ジフェニルカーボネート及びブチレンカーボネート等の環状カーボネート類やフッ素含有環状カーボネート類。
(2)ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジ-iso-プロピルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、ジ-n-ブチルカーボネート、ジ-tert-ブチルカーボネート、モノフルオロメチルメチルカーボネート、エチル(2−フルオロエチル)カーボネート、メチル(2−フルオロ)エチルカーボネート、ビス(2−フルオロエチル)カーボネート、フルオロプロピルメチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類やフッ素含有鎖状カーボネート類。
(3)γ−ブチロラクトン及びγ−バレロラクトン等の環状エステル類。
(4)酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の鎖状エステル類。
(5)テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、4−メチル−1,3−ジオキサン、1,3−ベンゾジオキソール等の環状エーテル類。
(6)1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ジエチルエーテル等の鎖状エーテル
(7)エチレンサルファイト、プロパンスルトン、スルホラン、メチルスルホラン、及びジエチルスルフィン等の含硫黄有機溶媒
(8)アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類。
(9)N,N‘−ジメチルカーバメート、N,N‘−ジエチルカーバメート等のカーバメート類。
(10)ビニレンカーボネート、4,5−ジフェニルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、アリルメチルカーボネート、ジアリルカーボネート等の不飽和結合含有カーボネート類。
等が挙げられる。
これらの溶媒は2種類以上を併用してもよい。中でも、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの粘度が1mPa・s以下である低粘度溶媒と、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどの高誘電率溶媒を混合して用いることが好ましい。より高いイオン伝導性を得ることができるからである。
また、ビフェニルやシクロヘキシルベンゼン、テルフェニル、フルオロベンゼンなどの芳香族系化合物やアニソール系の化合物など、安全性に寄与する化合物やイオン性液体やホスファゼン類、トリメチルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、2,2,2-トリフルオロエチルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリトリルフォスフェートなどの難燃効果を有するリン酸エステル類などが混合されていても構わない。
電解質塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiSbF6、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、(CF3SO23CLi、(C25SO22NLi、LiCl、LiBr、LiI、LiB(C、LiPF4(CF32、LiPF3(C253 、LiPF3(CF33、LiPF3(iso−C373、LiPF5(iso−C37)、Lithium Bis(Oxalate)Borate(略称:LiBOB)、ジフルオロ[オキソラト-O,O’]ホウ酸リチウム(略称:LiBF(Ox))などのリチウム塩が挙げられる。電解質塩は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。電解液中の電解質の濃度は、通常、0.1〜3mol/kg、好ましくは0.5〜1.5mol/kgである。
次に、非水電解質二次電池10の製造方法について説明する。
図5(A)および図5(B)に示すように、電池素子12は、正極集電体に正極活物質が設けられるとともに正極端子31が接続された帯状の正極30と、負極集電体に負極活物質が設けられるとともに負極端子21が接続された帯状の負極20と、正極30および負極20間に介装される帯状のセパレータ11と、正極30の正極活物質に沿うセパレータとを有している(図5(A)参照)。図5(B)に示すように、この電池素子12は、互いに積層された負極20、セパレータ11、正極30、セパレータ11が一括して巻回される。正極端子31および負極端子21には、熱融着部材14、14があらかじめ設けられている(図4参照)。
次いで、図6に示すように、電池素子12の上下両外側面から収容部材用素材13a、13aで挟み、図7に示すように、3辺を閉じて、内部に電解液15を注入して、収容部材13を密封する。このとき、両極端子21、31の熱融着部材14、14を介して両極端子21、31が外部に露出するようにする。その後、図8に示すように、収容部材13の両外側面に導電部材40を取り付けて、非水電解質二次電池10を製造する(図1参照)。
以上、説明した非水電解質二次電池10によれば、収容部材13の外側すなわち導電部材40の外側から、電池素子12に向かって一定以上の外力が加わったとき、導電部材40の一部が変形しその破断部41aが収容部材13を貫通して正極30に接触する。従って、衝撃、変形などの力が非水電解質二次電池10にかかった場合に電池素子12内で生じる電極間ショートよりも早く、負極端子21を介して負極20と導通している導電部材40が正極30との間で短絡するため、電池素子12内の電極間ショート時には電池素子12内のエネルギー密度が著しく低下している。これにより、収容部材13の外側から電池素子12に向かう外力により変形が生じた場合でも熱暴走を防止することができ、安全性が向上する。
なお、本発明の非水電解質二次電池10は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態においては、巻回型の電池素子12について説明したが、スタック型の電池素子を用いることも可能である。
また、前述した実施形態においては、電池素子12の表層側に配置される第1電極として正極30を配置したが、第1電極として負極20を採用することも可能である。
(実施例)
次に、本発明にかかる具体的な実施例を示すとともに、外力が作用した際の安全性について、従来の構成を有する比較例と比較する。
まず、実施例における正極30の製造方法について説明する。
炭酸リチウム(Li2CO3)と炭酸コバルト(CoCO3)とをLi2CO3:CoCO3=0.5:1のモル比で混合し、空気中において900℃で5時間焼成して正極活物質としてのリチウム・コバルト複合酸化物(LiCoO2)を得た。次いで、このリチウム・コバルト複合酸化物と、導電材としてグラファイトと、結着材としてポリフッ化ビニリデンと、過充電防止剤とを混合して正極合剤を調製したのち、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとした。続いて、この正極合剤スラリーを厚み15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体の両面に均一に塗布して乾燥させたのち圧縮成型して正極活物質層を形成した。
次に、負極20の製造方法について説明する。
焼結ケイ素
ケイ素粉末とポリイミド製バインダーをバインダー構成比20wt.%で混合し、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーとした。続いて、この負極合剤スラリーを算術平均粗さRaが0.5μm、厚みが15μmの電解銅箔よりなる負極集電体に均一に塗布して乾燥させ加圧したのち、真空雰囲気下において、400℃で12時間加熱することにより、負極活物質層を形成した。
電子ビーム蒸着ケイ素
算術平均粗さRaが0.5μm、厚みが15μmの電解銅箔よりなる負極集電体にケイ素を電子ビーム蒸着法により堆積させて負極活物質層を形成したのち、これを加熱真空乾燥させて負極を作製した。
炭素系負極
負極材料として人造黒鉛粉末を用い、この人造黒鉛粉末と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンとを、分散媒としてN−メチル−2−ピロリドンに分散させたのち、銅箔よりなる負極集電体に塗布し、乾燥させて負極活物質層を形成し、負極を作製した。
次に、セパレータ11の製造方法について説明する。
セパレータ11には、ポリエチレン微多孔膜を用いた。
また、ラミネートセルとしては、正極30および負極20をそれぞれ作製したのち、厚み16μmのセパレータ11上にPVdF層を設けたものを用意し、負極20,セパレータ11,正極30,セパレータ11の順に積層してこの積層体を渦巻状に多数回巻回し、粘着テープを用いて巻き終わり部分を固定して電池素子12を作製した。そののち、収容部材用素材13a、13aの間に電池素子12を挟み込み、収容部材用素材13aの2辺の外縁部同士を熱融着などにより密着させ、空いた一方から電解液15を注入する。その後、真空シーラーにより電解液15を注入した一方を熱融着で密着させ封入する。その際、正極端子31および負極端子21と収容部材用素材13aとの間には密着フィルムを挿入する。その後、作成したセルにヒートプレスを行い、厚さ3.8mm、幅34mm、高さ50mmの二次電池10が完成する。
次に、実施例1〜4について、比較例と比較して、図9(A)〜(D)に圧壊試験の結果が示されている。
(実施例1−1〜1−3)(比較例1−1,1−2)
実施例1においては、上記ラミネート電池に、導電部材40として、図3に示すように、平面的な寸法をB×H=34mm×36mm、圧さ100μmとした。また、実施例1−1では、図3(A)に示す形状の導電部材40を図1および図2に示すような形態で設置した。実施例1−2では図3(B)に示す導電部材40を用い、実施例1−3では図3(C)に示した導電部材40を用いた。負極20には電子ビーム蒸着ケイ素,電解液には、LiPF6 を1mol/kg含む4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン:ジエチルカーボネート=1:1(重量比)の混合液を用いた。ラミネートセルのサイズは、厚さ5.5mm、幅34mm、高さ36mmとした。
比較例1−1として上記ラミネート電池に導電部材40を設けない以外は、実施例1−1〜1−3と同様な仕様とした。又、比較例1−2として、平面的な寸法をB×H=34mm×36mm、圧さ100μmで溝41が形成されていない平板を図1および図2に示すような形態で設置した以外は、実施例1−1〜1−3と同様な仕様とした。
実施例1−1〜1−3、比較例1−1,1−2ともに、電池容量は、下記0.2C,4.2V充電、0.2C,2.5V放電時で1000mAhである。
これらの電池は、23℃環境下で、0.2Cで4.2Vまで定電流低電圧充電(CCCV充電)を行い(トータル充電時間:10時間)、その後、0.2Cで2.5Vまで放電した後、1.0C,4.2V充電(CCCV充電でトータル充電時間は3時間)、1.0C,2.5V放電を3サイクル行い、その後、4.25VまでCCCV充電(トータル充電時間:3時間)を行い、φ16mmの丸棒でセル中央部の圧壊試験を各々の電池5個を用いて行った。
図9(A)に上記圧壊試験の結果を示す。図9(A)より、比較例1−1,1−2では、発火、発煙が見られたものの、実施例1−1〜1−3については、発火は見られず、本発明にかかる構造の効果が確認された。
(実施例2−1〜2−3)(比較例2−1,2−2)
実施例2においては、負極活物質として焼結ケイ素を用い、負極20の製造方法を変えたことを除き、他は実施例2−1〜2−3は、実施例1−1〜1−3、比較例2−1,2−2は、比較例1−1,1−2と同様にして二次電池を作製した。
実施例2−1〜2−3、比較例2−1,2−2ともに、電池容量は、0.2C,4.2V充電、0.2C,2.5V放電時で950mAhである。
作成した実施例2−1〜2−3、比較例2−1,2−2について、実施例1−1〜1−3と同様な圧縮試験を行った。
図9(B)に上記圧壊試験の結果を示す。図9(B)より、比較例2−1,2−2では、発火、発煙が見られたものの、実施例2−1〜2−3については、発火は見られず、本発明にかかる構造の効果が確認された。
(実施例3−1〜3−3)(比較例3−1,3−2)
実施例3においては、負極活物質として上記炭素系負極を用い、負極20の製造方法を変えたことと、電解液15に、LiPF を1mol/kg含む1,3−ジオキソラン−2−オン:ジエチルカーボネート=3:7(重量比)の混合液を用い、電池サイズを厚さ3.8mm、幅34mm、高さ50mmにしたことを除き、他は実施例3−1〜3−3は実施例1−1〜1−3、比較例3−1,3−2は比較例1−1,1−2と同様にして二次電池を作製した。尚、導電部材40は、平面的な寸法をB×H=34mm×50mm、圧さ100μmで、図3(A)〜(C)に示す形状の板を図1および図2に示すような形態で設置した。
実施例3−1〜3−3、比較例3−1,3−2ともに、電池容量は、下記0.2C,4.2V充電、0.2C,3.0V放電時で850mAhである。
これらの電池は、23℃環境下で、0.2Cで4.2Vまで定電流低電圧充電(CCCV充電)を行い(トータル充電時間:10時間)、その後、0.2Cで3.0Vまで放電した後、1.0C,4.2V充電(CCCV充電でトータル充電時間は3時間)、1.0C,3.0V放電を3サイクル行い、その後、4.35VまでCCCV充電(トータル充電時間:3時間)を行い、φ16mmの丸棒でセル中央部の圧壊試験を各々の電池5個を用いて行った。
図9(C)に上記圧壊試験の結果を示す。図9(C)より、比較例3−1,3−2では、発火、発煙が見られたものの、実施例3−1〜3−3については、発火は見られず、本発明にかかる構造の効果が確認された。
(実施例4−1〜4−3)(比較例4−1,4−2)
実施例4においては、高分子材料として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)とをPVDF:HFP=93:7の質量比でブロック共重合させた共重合体を用意し、この高分子材料と、作製した電解液15(LiPF6 を1mol/kg含む4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン:1,3−ジオキソラン−2−オン:ビニレンカーボネート=49.5:49.5:1.0(重量比)の混合液)とを混合溶媒を用いて混合し、前駆溶液を作製した。そののち、この前駆溶液を正極30および負極20の両面にそれぞれ塗布し、混合溶媒を揮発させることにより電解質層を形成し電極として用いたことと、セパレータ11として厚さ9μmのポリエチレン製微多孔膜を用い、負極20として、上記炭素系負極を用いたことを除き、他は実施例4−1〜4−3は実施例3−1〜3−3、比較例4−1,4−2は比較例3−1,3−2と同様にして二次電池を作製した。
実施例4−1〜4−3、比較例4−1,4−2ともに、電池容量は、0.2C,4.2V充電、0.2C,3.0V放電時で800mAhである。
作成した実施例4−1〜4−3、比較例4−1,4−2について、実施例3−1〜3−3と同様な圧縮試験を行った。
図9(D)に上記圧壊試験の結果を示す。表4より、比較例4−1,4−2では、発火、発煙が見られたものの、実施例4−1〜4−3については、発火は見られず、本発明にかかる構造の効果が確認された。
以上のように、本発明にかかる非水電解質二次電池は、第1電極および第2電極がセパレータを介して積層され且つ第1電極が表層に配置された電池素子を収容部材で覆い、収容部材の外側に導電部材を設けた非水電解質二次電池において、収容部材の外側すなわち導電部材の外側から、電池素子に向かって一定以上の外力が加わったとき、導電部材の一部が変形しその破断部が収容部材を貫通して第1電極に接触する。従って、衝撃、変形などの力が電池にかかった場合に電池素子内で生じる電極間ショートよりも早く、第2端子を介して第2電極と導通している導電部材が第1電極との間で短絡するため、電池素子内の電極間ショート時には電池素子内のエネルギー密度が著しく低下している。これにより、収容部材の外側から電池素子に向かう外力により変形が生じた場合でも熱暴走を防止することができ、安全性が向上するという効果を有し、互いに異なる極性を有する正極および負極がセパレータを介して積層された非水電解質二次電池等として有用である。
本発明の非水電解質二次電池の斜視図 図1中II−II位置の断面図 (A)〜(C)は導電部材の例を示す平面図 (A)は外力が作用して変形前の状態を示す断面図、(B)は外力が作用して導電部材が変形した状態を示す断面図 (A)は積層する状態を示す斜視図、(B)は巻回する状態を示す平面図 セパレータ、負極、セパレータ、正極を巻回して作製した電池素子を収容部材の内部に収容する状態を示す分解斜視図 電池素子を収容した収容部材13の内部に電解液を充填した状態を示す斜視図 収容部材の外側に導電部材を設ける状態を示す分解斜視図 (A)〜(D)は、実施例と比較例の圧壊試験結果を示す表
符号の説明
11 セパレータ
12 電池素子
13 収容部材
20 負極(第1電極)
21 負極端子(第1端子)
30 正極(第2電極)
31 正極端子(第2端子)
40 導電部材
41 溝
F 外力

Claims (6)

  1. 互いに異なる極性を有する第1電極および第2電極がセパレータを介して積層され、かつ、前記第1電極が表層に配置された電池素子と、
    前記第1電極に接続された第1端子と、
    前記第2電極に接続された第2端子と、
    前記第1端子および前記第2端子が導通しないように、かつ、前記第1端子の一部および前記第2端子の一部が個別に露呈するように前記電池素子が収容されるとともに外表面に極性を備えない収容部材と、
    前記収容部材の外表面に設けられ、前記収容部材の外側において前記第2端子に接続された導電部材と、を備え、
    前記収容部材の外側から前記電池素子に向かって一定以上の外力が加わったとき、前記導電部材の一部が変形した破断部が前記収容部材を貫通して前記第1電極に接触することを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記収容部材が金属箔を有するラミネートフィルムにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記金属箔がアルミニウム箔であることを特徴とする請求項2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記導電部材が板状であることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記導電部材に溝が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記電池素子が、リチウムをドープ脱ドープできる、もしくは、析出溶解できる負極と、
    前記リチウムをドープ脱ドープできる正極と、
    非水溶媒に電解質が溶解されてなる非水電解液とを有していることを特徴とする請求項1〜請求項4に記載の非水電解質二次電池。
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