JP6269073B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両に関する。
特許文献1には、エンジンと、エンジンの出力軸に結合された変速機と、変速機の出力軸にデファレンシャルを介して結合された駆動輪と、駆動輪に減速機構を介して結合された電動機と、を備えたハイブリッド車両が開示されている。
特許第3584680号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、電動機の減速機構が変速機のケース外側に配置されているため、減速機構潤滑用の潤滑手段を別途設ける必要があり、部品点数増を招くという問題があった。
本発明の目的は、専用の潤滑手段を別途設けることなく、電動機の減速機構を潤滑できるハイブリッド車両を提供することにある。
本発明では、デファレンシャルを変速機のケース内に配置し、電動機の減速機構をケース内で、リングギヤに対してデフケース側の径方向位置であって、デフケースのリングギヤと反対側の端面からリングギヤのデフケース側端面までの範囲と軸方向にオーバーラップするように設けた
よって、デファレンシャルから飛散する油により減速機構を潤滑できるため、専用の潤滑手段を別途設けることなく、電動機の減速機構を潤滑できるとともに、デフケースから飛散するCVTフルードLを効率良く電動機用減速機構に供給することができ、電動機用減速機構の潤滑性能を向上させることができる
実施例1のハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図である。 実施例1のハイブリッド車両において、(a)は当該ハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図であり、(b)は当該ハイブリッド車両の駆動系におけるVベルト式無段変速機に内蔵された副変速機内におけるクラッチの締結論理図である。 実施例1の無段変速機4のケース内下部を車両後方側から見た模式図である。 実施例1の減速機構11およびデファレンシャル51を車両側方(車両後方から向かって右側)から見た模式図である。
〔実施例1〕
[全体構成]
図1は、実施例1のハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図である。図1のハイブリッド車両は、エンジン1および電動モータ(電動機)2を動力源として搭載され、エンジン1は、スタータモータ3により始動する。エンジン1は、Vベルト式の無段変速機(変速機)4を介して駆動輪5に適宜切り離し可能に駆動結合する。
無段変速機4のバリエータCVTは、プライマリプーリ6と、セカンダリプーリ7と、これらプーリ6,7間に掛け渡したVベルト8とからなるVベルト式無段変速機構である。なお、Vベルト8は複数のエレメントを無端ベルトによって束ねる構成を採用したが、チェーン方式等であってもよく特に限定しない。プライマリプーリ6はトルクコンバータT/Cを介してエンジン1のクランクシャフトに結合し、セカンダリプーリ7はクラッチCLおよび変速機用ギヤ列9を順次介して駆動輪5と結合されたリングギヤ52に結合する。なお、実施例1にあっては、動力伝達経路を断接する要素(クラッチやブレーキ等)を総称してクラッチと記載する。図1は、動力伝達経路を概念的に示すものであり、後述する副変速機31内に設けられたハイクラッチH/C,リバースブレーキR/BおよびローブレーキL/Bを、総称してクラッチCLと記載している。クラッチCLが締結状態のとき、エンジン1からの動力はトルクコンバータT/Cを経てプライマリプーリ6へ入力され、その後Vベルト8、セカンダリプーリ7、クラッチCLおよび変速機用ギヤ列9を順次経て駆動輪5に達し、ハイブリッド車両の走行に供される。
エンジン動力伝達中、プライマリプーリ6のプーリV溝幅を小さくしつつ、セカンダリプーリ7のプーリV溝幅を大きくすることで、Vベルト8とプライマリプーリ6との巻き掛け円弧径を大きくすると同時にセカンダリプーリ7との巻き掛け円弧径を小さくする。これにより、バリエータCVTはHigh側プーリ比(High側変速比)へのアップシフトを行う。High側変速比へのアップシフトを限界まで行った場合、変速比は最高変速比に設定される。
逆にプライマリプーリ6のプーリV溝幅を大きくしつつ、セカンダリプーリ7のプーリV溝幅を小さくすることで、Vベルト8とプライマリプーリ6との巻き掛け円弧径を小さくすると同時にセカンダリプーリ7との巻き掛け円弧径を大きくする。これにより、バリエータCVTはLow側プーリ比(Low側変速比)へのダウンシフトを行う。Low側変速比へのダウンシフトを限界まで行った場合、変速は最低変速比に設定される。
バリエータCVTは、プライマリプーリ6の回転数を検出するプライマリ回転数センサ6aと、セカンダリプーリ7の回転数を検出するセカンダリ回転数センサ7aとを有し、これら両回転数センサにより検出された回転数に基づいて実変速比を算出し、この実変速比が目標変速比となるように各プーリの油圧制御等が行われる。
電動モータ2は減速機構11を介して駆動輪5と結合されたリングギヤ52に常時結合され、この電動モータ2は、バッテリ12の電力によりインバータ13を介して駆動される。
インバータ13は、バッテリ12の直流電力を交流電力に変換して電動モータ2へ供給すると共に、電動モータ2への供給電力を加減することにより、電動モータ2を駆動力制御および回転方向制御する。
なお電動モータ2は、上記のモータ駆動のほかに発電機としても機能し、回生制動の用にも供する。この回生制動時はインバータ13が、電動モータ2に回生制動力分の発電負荷をかけることにより、電動モータ2を発電機として作用させ、電動モータ2の発電電力をバッテリ12に蓄電する。
実施例1のハイブリッド車両は、クラッチCLを解放すると共にエンジン1を停止させた状態で電動モータ2を駆動することで、電動モータ2の動力のみが減速機構11を経て駆動輪5に達し、電動モータ2のみによる電気走行モード(EVモード)で走行を行う。この間、クラッチCLを解放することで、停止状態のエンジン1およびバリエータCVTのフリクションを低減し、EV走行中の無駄な電力消費を抑制する。
上記のEVモードによる走行状態において、エンジン1をスタータモータ3により始動させると共にクラッチCLを締結させると、エンジン1からの動力がトルクコンバータT/C、プライマリプーリ6、Vベルト8、セカンダリプーリ7、クラッチCLおよび変速機用ギヤ列9を順次経て駆動輪5に達するようになり、ハイブリッド車両はエンジン1および電動モータ2によるハイブリッド走行モード(HEVモード)で走行する。
ハイブリッド車両を上記の走行状態から停車させる、もしくは、この停車状態に保つに際しては、駆動輪5と共に回転するブレーキディスク14をキャリパ15により挟圧して制動することで目的を達する。キャリパ15は、運転者が踏み込むブレーキペダル16の踏力に応動する負圧式ブレーキブースタ17による倍力下で、ブレーキペダル踏力対応のブレーキ液圧を出力するマスタシリンダ18に接続されている。マスタシリンダ18により発生したブレーキ液圧によりキャリパ15を作動させてブレーキディスク14の制動を行う。ハイブリッド車両はEVモードおよびHEVモードのいずれにおいても、運転者がアクセルペダル19を踏み込んで指令する駆動力指令に応じたトルクで駆動輪5を駆動し、運転者の要求に応じた駆動力をもって走行する。
ハイブリッドコントローラ21は、ハイブリッド車両の走行モード選択と、エンジン1の出力制御と、電動モータ2の回転方向制御および出力制御と、バリエータCVTの変速制御と、副変速機31の変速制御およびクラッチCLの締結、解放制御と、バッテリ12の充放電制御とを実行する。このとき、ハイブリッドコントローラ21は、対応するエンジンコントローラ22、モータコントローラ23、変速機コントローラ24、およびバッテリコントローラ25を介してこれら制御を行う。
ハイブリッドコントローラ21には、ブレーキペダル16を踏み込む制動時にOFFからONに切り替わる常開スイッチであるブレーキスイッチ26からの信号と、アクセルペダル踏み込み量(アクセルペダル開度)APOを検出するアクセルペダル開度センサ27からの信号とが入力される。ハイブリッドコントローラ21はさらに、エンジンコントローラ22、モータコントローラ23、変速機コントローラ24、およびバッテリコントローラ25との間で、内部情報のやり取りを行う。
エンジンコントローラ22は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答して、エンジン1を出力制御し、モータコントローラ23は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答してインバータ13を介し電動モータ2の回転方向制御および出力制御を行う。変速機コントローラ24は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答し、エンジン駆動される機械式オイルポンプO/P(もしくはポンプ用モータに駆動される電動式オイルポンプEO/P)からのオイルを媒体として、バリエータCVT(Vベルト式無段変速機構CVT)の変速制御および副変速機31の変速制御およびクラッチCLの締結、解放制御を行う。バッテリコントローラ25は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答し、バッテリ12の充放電制御を行う。
[無段変速機の構成]
図2(a)は、実施例1のハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図であり、図2(b)は、実施例1のハイブリッド車両の駆動系における無段変速機4に内蔵された副変速機31内におけるクラッチCL(具体的には、H/C, R/B, L/B)の締結論理図である。図2(a)に示すように、副変速機31は、複合サンギヤ31s-1および31s-2と、インナピニオン31pinと、アウタピニオン31poutと、リングギヤ31rと、ピニオン31pin, 31poutを回転自在に支持したキャリア31cとからなるラビニョオ型プラネタリギヤセットで構成する。
複合サンギヤ31s-1および31s-2のうち、サンギヤ31s-1は入力回転メンバとして作用するようセカンダリプーリ7に結合し、サンギヤ31s-2はセカンダリプーリ7に対し同軸に配置するが自由に回転し得るようにする。
サンギヤ31s-1にインナピニオン31pinを噛合させ、このインナピニオン31pinおよびサンギヤ31s-2をそれぞれアウタピニオン31poutに噛合させる。
アウタピニオン31poutはリングギヤ31rの内周に噛合させ、キャリア31cを出力回転メンバとして作用するよう変速機用ギヤ列9に結合する。
キャリア31cとリングギヤ31rとをクラッチCLであるハイクラッチH/Cにより適宜結合可能となし、リングギヤ31rをクラッチCLであるリバースブレーキR/Bにより適宜固定可能となし、サンギヤ31s-2をクラッチCLであるローブレーキL/Bにより適宜固定可能となす。
副変速機31は、ハイクラッチH/C、リバースブレーキR/BおよびローブレーキL/Bを、図2(b)に○印により示す組み合わせで締結させ、それ以外を図2(b)に×印で示すように解放させることにより前進第1速、第2速、後退の変速段を選択することができる。ハイクラッチH/C、リバースブレーキR/BおよびローブレーキL/Bを全て解放すると、副変速機31は動力伝達を行わない中立状態であり、この状態でローブレーキL/Bを締結すると、副変速機31は前進第1速選択(減速)状態となり、ハイクラッチH/Cを締結すると、副変速機31は前進第2速選択(直結)状態となり、リバースブレーキR/Bを締結すると、副変速機31は後退選択(逆転)状態となる。
図2(a)の無段変速機4は、全てのクラッチCL(H/C, R/B, L/B)を解放して副変速機31を中立状態にすることで、バリエータCVT(セカンダリプーリ7)と駆動輪5との間を切り離すことができる。
図2(a)の無段変速機4は、エンジン駆動される機械式オイルポンプO/Pもしくはポンプ用モータに駆動される電動式オイルポンプEO/Pからのオイルを作動媒体として制御されるもので、変速機コントローラ24がライン圧ソレノイド35、ロックアップソレノイド36、プライマリプーリ圧ソレノイド37-1、セカンダリプーリ圧ソレノイド37-2、ローブレーキ圧ソレノイド38、ハイクラッチ圧&リバースブレーキ圧ソレノイド39およびスイッチバルブ41を介し、バリエータCVTの当該制御を以下のように制御する。なお、変速機コントローラ24には、図1につき前述した信号に加えて、車速VSPを検出する車速センサ32からの信号、および車両加減速度Gを検出する加速度センサ33からの信号を入力する。
ライン圧ソレノイド35は、変速機コントローラ24からの指令に応動し、機械式オイルポンプO/Pからのオイルを車両要求駆動力対応のライン圧PLに調圧する。また、機械式オイルポンプO/Pとライン圧ソレノイド35との間には電動式オイルポンプEO/Pが接続されており、変速機コントローラ24からの指令に応動してポンプ吐出圧を供給する。
ロックアップソレノイド36は、変速機コントローラ24からのロックアップ指令に応動し、ライン圧PLを適宜トルクコンバータT/Cに向かわせることで、トルクコンバータT/Cを所要に応じて入出力要素間が直結されたロックアップ状態にする。
プライマリプーリ圧ソレノイド37-1は、変速機コントローラ24からのCVT変速比指令に応動してライン圧PLをプライマリプーリ圧に調圧し、これをプライマリプーリ6へ供給することにより、プライマリプーリ6のV溝幅と、セカンダリプーリ7のV溝幅とを、CVT変速比が変速機コントローラ24からの指令に一致するよう制御して変速機コントローラ24からのCVT変速比指令を実現する。
セカンダリプーリ圧ソレノイド37-2は、変速機コントローラ24からのクランプ力指令に応じてライン圧PLをセカンダリプーリ圧に調圧し、これをセカンダリプーリ7に供給することにより、セカンダリプーリ7がVベルト8をスリップしないよう挟圧する。
ローブレーキ圧ソレノイド38は、変速機コントローラ24が副変速機31の第1速選択指令を発しているとき、ライン圧PLをローブレーキ圧としてローブレーキL/Bに供給することによりこれを締結させ、第1速選択指令を実現する。
ハイクラッチ圧&リバースブレーキ圧ソレノイド39は、変速機コントローラ24が副変速機31の第2速選択指令または後退選択指令を発しているとき、ライン圧PLをハイクラッチ圧&リバースブレーキ圧としてスイッチバルブ41に供給する。
実施例1の電動式オイルポンプEO/Pの最大吐出能力は、機械式オイルポンプO/Pに比べて小さく設定されており、バリエータCVTを変速させる程度の吐出能力は有しておらず、変速比を維持する程度の吐出能力、もしくは潤滑油を供給する程度の吐出能力を確保することで、電動式オイルポンプEO/Pのモータおよびポンプの小型化を図っている。
第2速選択指令時はスイッチバルブ41が、リバースブレーキ圧ソレノイド39からのライン圧PLをハイクラッチ圧としてハイクラッチH/Cに向かわせ、これを締結することで副変速機31の第2速選択指令を実現する。
後退選択指令時はスイッチバルブ41が、リバースブレーキ圧ソレノイド39からのライン圧PLをリバースブレーキ圧としてリバースブレーキR/Bに向かわせ、これを締結することで副変速機31の後退選択指令を実現する。
[減速機構の構成]
図3は、実施例1の無段変速機4のケース内下部を車両後方側から見た模式図である。
無段変速機4の外周を覆う変速機ケース(変速機のケース)50の内部には、デファレンシャル51と電動モータ2の減速機構11とが収容されている。
デファレンシャル51は、変速機ケース50の最下端部に配置されている。デファレンシャル51は、リングギヤ52と、リングギヤ52と一体に設けられリングギヤ52と一体回転するデフケース53と、デフケース53の内部に設けられ、ピニオンシャフト、ピニオンギヤおよび左右サイドギヤで形成される差動機構部(不図示)とを有する。左右サイドギヤは、左右ドライブシャフト54a,54bと結合されている。デフケース53には、周囲4カ所に約90度間隔で内外に通じるデフ窓53aが設けられている。変速機ケース50内の最下部に貯留されるCVTフルード(トランスミッションオイル)Lの油面OLは、リングギヤ52およびデフケース53の下側半分が浸かる高さに設定されている。
減速機構11は、変速機ケース50の下部であって、デファレンシャル51よりも上方の位置に配置されている。減速機構11は、電動機用最終減速ギヤ55と電動機用ギヤ列56とを備える。電動機用最終減速ギヤ55は、デファレンシャル51のリングギヤ52と噛み合う。電動機用ギヤ列56は、互いに噛み合った2個のギヤ(第1ギヤ56a、第2ギヤ56b)を有するギヤ列である。ギヤ56aは電動機用最終減速ギヤ55と結合されている。ギヤ56bはギヤ56cおよびモータ出力軸2aと結合されたピニオン2bを介して電動モータ2と結合されている。電動機用ギヤ列56の軸方向(車両の左右方向であって、左右ドライブシャフト54a,54bの軸方向と同一方向)位置は、デフケース53のリングギヤと反対側の端面53bからリングギヤ52のデフケース側端面52aまでの軸方向範囲をHとした場合、範囲H内に収められている。
図4は、実施例1の減速機構11およびデファレンシャル51を車両側方(車両後方から向かって右側)から見た模式図である。
リングギヤ52の回転中心Oを原点として車両前後方向をx軸(車両前方側が正方向)、車両上下方向をz軸(車両上方側が正方向)とする平面座標を規定する。この平面座標上において、電動機用ギヤ列56を構成する2個のギヤ56a,56bは、いずれも第2象限(x<0,z>0)内、すなわち、デファレンシャル51の回転中心Oよりも後方かつ上方に配置されている。さらに、電動機用ギヤ列56は、図4の平面座標上において、デフケース外周上の最大減速時のCVTフルードLの油面OLとの接点における接線の方向(矢印Bの方向)に配置されている。デフケース53の外周から飛散するCVTフルードLの主飛散方向は、CVTフルードLの油面OLに対して直交する方向となるため、電動機用ギヤ列56は、最大減速時におけるCVTフルードLの主飛散方向、すなわち、最大減速時に最もCVTフルードLが供給される位置に配置されている。なお、車両の最大限速度はタイヤの諸元やブレーキ装置の性能で決まり、最大減速時における油面OLの傾きおよび矢印Bの方向はあらかじめ実験等により確認できるため、電動機用ギヤ列56を矢印Bの方向に配置することは容易である。
次に、作用を説明する。
[減速機構潤滑作用]
従来のハイブリッド車両では、電動モータの減速機構を変速機ケース外側に配置しているため、減速機構潤滑用の潤滑手段を別途設ける必要があり、部品点数増や重量増が課題であった。これに対し、実施例1では、デファレンシャル51を変速機ケース50内に配置し、電動モータ2の減速機構11を変速機ケース50内でデファレンシャル51の径方向位置に配置した。これにより、デファレンシャル51(リングギヤ52およびデフケース53)から飛散するCVTフルードLによって、電動モータ2の減速機構11を潤滑できる。よって、専用の潤滑手段を別途設けることなく、電動モータ2の減速機構11を潤滑できる。
[減速機構の潤滑性能向上作用]
実施例1では、電動機用ギヤ列56を、デファレンシャル51のリングギヤ52に対してデフケース53側の径方向位置であって、デフケース53のリングギヤ52と反対側の端面53bからリングギヤ52のデフケース側端面52aまでの軸方向範囲H内に設けた。すなわち、デファレンシャル51から飛散するCVTフルードLの軸方向範囲H内に電動機用ギヤ列56を配置することで、デファレンシャル51から飛散するCVTフルードLを効率良く電動機用ギヤ列56に供給することができ、電動機用ギヤ列56の潤滑性能を向上させることができる。
また、実施例1では、電動機用ギヤ列56を、図4に示した座標系の第2象限に配置した。車両の走行時、デファレンシャル51は駆動輪5と同一方向に回転するため、車両の前進時、デフケース53は図4の右回り(時計回り)に回転する。このとき、デフケース53から飛散するCVTフルードLは、図4の第2象限に向かうこととなる。よって、電動機用ギヤ列56を第2象限、すなわち、デファレンシャル51の回転中心Oよりも後方かつ上方に配置することにより、デフケース53のCVTフルード掻き上げ位置に電動機用ギヤ列56を近接させることができる。よって、デフケース53から飛散するCVTフルードLを効率良く電動機用ギヤ列56に供給することができ、電動機用ギヤ列56の潤滑性能をさらに向上させることができる。
さらに、実施例1では、電動機用ギヤ列56を、車両の前後方向をx軸、上下方向をz軸とする平面座標上において、デフケース外周上の最大減速時のCVTフルードLの油面OLとの接点における接線の方向(矢印B)に配置した。図4に示すように、車両に前後加速度が発生していない定常走行時は、CVTフルードLの油面OLの高さは地面に対して平行であるが、制動時には、車両の減速度が高くなるほど油面OLは左回り(反時計回り)の傾斜が大きくなる。このため、仮に電動機用ギヤ列56を、定常走行時におけるCVTフルードLの主飛散方向(図4の矢印A)に配置した場合、電動機用ギヤ列56の潤滑が必要となる回生制動時において、回生制動力が大きくなるほど電動機用ギヤ列56に供給されるCVTフルードLが減少するため、潤滑性能の低下が懸念される。これに対し、実施例1では、電動機用ギヤ列56を、車両の制動力最大時におけるデファレンシャル51からのCVTフルードLの主飛散方向に配置したため、電動モータ2による回生制動力が最大となり、電動機用ギヤ列56の潤滑が最も必要となる最大減速時において、電動機用ギヤ列56に対し最大のCVTフルードLを供給でき、CVTフルードLの飛散による電動機用ギヤ列56の潤滑性能をさらに向上させることができる。
実施例1のハイブリッド車両にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) エンジン1と、エンジン1の出力軸に結合された無段変速機4と、無段変速機4の出力軸にデファレンシャル51を介して結合された駆動輪5と、駆動輪5に減速機構11を介して結合された電動モータ2と、を備えたハイブリッド車両において、デファレンシャル51を、変速機ケース50内に配置し、減速機構11を、変速機ケース50内でデファレンシャル51の径方向位置に配置した。
よって、専用の潤滑手段を別途設けることなく、電動モータ2の減速機構11を潤滑できる。
(2) 減速機構11は、デファレンシャル51のリングギヤ52と噛み合う電動機用最終減速ギヤ55と、互いに噛み合った2個のギヤ56a,56bを有するギヤ列であり、ギヤ列の一端が電動機用最終減速ギヤ55と結合すると共に他端が電動モータ2と結合する電動機用ギヤ列56と、を備え、電動機用ギヤ列56を、リングギヤ52に対してデフケース53側の径方向位置であって、デフケース53のリングギヤ52と反対側の端面53bからリングギヤ52のデフケース側端面52aまでの軸方向範囲H内に設けた。
よって、デフケース53から飛散するCVTフルードLを効率良く電動機用ギヤ列56に供給することができ、電動機用ギヤ列56の潤滑性能を向上させることができる。
(3) デファレンシャル51の回転中心Oを原点とし、車両の前後方向をx軸、上下方向をz軸とする平面座標を規定したとき、電動機用ギヤ列56を、x軸方向が負となり、z軸方向が正となる第2象限内に配置した。
よって、デフケース53から飛散するCVTフルードLを効率良く電動機用ギヤ列56に供給することができ、電動機用ギヤ列56の潤滑性能をさらに向上させることができる。
(4) 電動機用ギヤ列56を、車両の前後方向をx軸、上下方向をz軸とする平面座標上において、デフケース外周上の最大減速時のCVTフルードLの油面OLとの接点における接線の方向(矢印B)に配置した。
よって、電動機用ギヤ列56の潤滑が最も必要となる最大減速時において、電動機用ギヤ列56に対し最大のCVTフルードLを供給できるため、CVTフルードLの飛散による電動機用ギヤ列56の潤滑性能をさらに向上させることができる。
〔他の実施例〕
以上、本願発明を実施例に基づいて説明したが、上記構成に限られず、他の構成であっても本願発明に含まれる。
例えば、電動機用ギヤ列はデフケースと軸方向にオーバーラップしていればよい。
また、変速機のケース内に貯留される油の油面は、少なくともデフケースの一部が浸かる高さであればよい。
電動機用ギヤ列を3個以上のギヤから構成してもよい。
減速機構と駆動輪との結合は任意である。
1 エンジン
2 電動モータ(電動機)
4 無段変速機(変速機)
5 駆動輪
11 減速機構
50 変速機ケース(変速機のケース)
51 デファレンシャル
52 リングギヤ
52a デフケース側端面
53 デフケース
53a デフ窓
53b リングギヤと反対側の端面
55 電動機用最終減速ギヤ
56 電動機用ギヤ列
56a 第1ギヤ
56b 第2ギヤ

Claims (4)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの出力軸に結合された変速機と、
    前記変速機の出力軸に、リングギヤを有するデファレンシャルを介して結合された駆動輪と、
    前記駆動輪に減速機構を介して結合された電動機と、
    を備えたハイブリッド車両において、
    前記デファレンシャルを、前記変速機のケース内に配置し、
    前記減速機構を、前記ケース内で、前記リングギヤに対してデフケース側の径方向位置であって、前記デフケースのリングギヤと反対側の端面からリングギヤのデフケース側端面までの範囲と軸方向にオーバーラップするように設けた
    ことを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両において、
    前記減速機構は、前記デファレンシャルのリングギヤと噛み合う電動機用最終減速ギヤと、互いに噛み合った複数のギヤを有するギヤ列であり、前記ギヤ列の一端が前記電動機用最終減速ギヤと結合すると共に他端が前記電動機と結合する電動機用ギヤ列と、
    を備え
    ことを特徴とするハイブリッド車両。
  3. 請求項2に記載のハイブリッド車両において、
    前記デファレンシャルの回転中心を原点とし、車両の前後方向と上下方向を座標軸とする平面座標を規定したとき、
    前記電動機用ギヤ列を、前後方向が負となり、上下方向が正となる第2象限内に配置したことを特徴とするハイブリッド車両。
  4. 請求項3に記載のハイブリッド車両において、
    前記電動機用ギヤ列を、前記平面座標上において、デフケース外周上の最大減速時のトランスミッションオイルの油面との接点における接線の方向に配置したことを特徴とするハイブリッド車両。
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