JP6268805B2 - ガラス板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス板の製造方法及びガラス板に関し、具体的には、ガラスの厚みが小さくても、水平クラックが発生し難く、且つ折り割りに必要な垂直クラックが発生し易いスクライブ切断の方法及びこの方法により得られたガラス板に関する。
従来から、液晶ディスプレイ、OLED(Organic light emitting diode)ディスプレイ等のディスプレイには、厚み0.7mm以下のガラス板が使用されている。この薄いガラス板は、一般的に、刃先角度120度のスクライビングホイールを用いて、スクライブラインを形成した後、スクライブラインに沿って折り割りを行うことにより作製されている。
近年、ディスプレイの高精細化が進むにつれて、ガラス板の表面品位や端面強度が重要になってきている。特に、OLED照明、OLEDディスプレイでは、ガラス板の表面上に積層される導電膜や有機層の総厚が1μm未満になる。よって、この用途では、ガラス板の表面に僅か1μmの微小異物が付着している場合でも、不具合に繋がる虞がある。
特開平09−278474号公報 特開2013−112534号公報
液晶ディスプレイ、OLEDディスプレイ等のディスプレイには、実質的にアルカリ金属酸化物を含有しないガラス、つまり無アルカリガラスが使用されている。無アルカリガラスは、刃先角度が小さいスクライビングホイールを用いてスクライブラインを形成する場合、スクライブラインに対して水平方向の進展性クラック(以下、水平クラック)が発生し易い性質を有している。この水平クラックは、スクライブ時や折り割り時に微小なガラス片となって剥がれ落ち、ガラス板の表面に付着し易い。
特許文献1に記載のスクライビングホイールは、水平クラックを発生させ難いため、上記問題を解消し得るが、垂直クラックも発生させ難いため、スクライブラインの形成に高荷重が必要になり、薄いガラス板の切断には不適である。
また、特許文献2では、薄いガラスの切断やディスプレイの多面取りのために、折り割りに必要な垂直クラックが入り易い高浸透型スクライビングホイールが提案されている。しかし、高浸透型スクライビングホイールは、垂直クラックだけでなく、水平クラックも発生させ易いため、ガラス板の表面品位や端面強度を低下させ易い。
本発明は、上記事情に鑑み成されたものであり、その技術的課題は、ガラスの厚みが小さくても、水平クラックが発生し難く、且つ折り割りに必要な垂直クラックが発生し易いスクライブ切断の方法を創案することにより、ガラス板の表面品位や端面強度を高めることである。
本発明者は、鋭意努力の結果、所定の刃先角度を有するスクライビングホイールを用いると、水平クラックの発生を抑制した上で、薄いガラスを適正に切断し得ることを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明のガラス板の製造方法は、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いて、厚み3mm未満のガラスをスクライブ切断する工程を有することを特徴とする。なお、本発明では、スクライブラインを形成した後に、スクライブラインに沿って折り割りを行うことが好ましいが、スクライブラインの形成と同時に、分断が完了する場合も含むものとする。
本発明のガラス板の製造方法では、スクライブ時に発生する垂直クラックの深さを30μm以上に規制することが好ましい。これにより、スクライブラインに沿って折り割りを行うことが容易になり、折り割りの際に、意図しないクラックの進展を防止することができる。
垂直クラックは、スクライブラインからガラスの深さ方向に進展するクラックに相当する。ここで、「垂直クラックの深さ」は、120mm超のスクライブラインを形成した場合に、スクライブラインの開始点から10mmまでの領域と終了点直前の10mmの領域を除くスクライブラインについて、任意の100mmのスクライブラインを抽出し、そのスクライブラインから発生している垂直クラックの深さの平均値を指す。図1には、ガラスをスクライブラインに沿って折り割った後、得られたガラス板の端面の状態を示す顕微鏡像である。図1において、垂直クラックの深さは、Aの距離に相当している。
本発明のガラス板の製造方法では、スクライブ時に発生する水平クラックの長さを10μm以下に規制することが好ましい。これにより、スクライブ時や折り割り時に微小なガラス片が発生し難くなり、ガラス板の表面品位や端面強度を高めることができる。
水平クラックの長さは、120mm超のスクライブラインを形成した場合に、スクライブラインの開始点から10mmまでの領域と終了点直前の10mmの領域を除くスクライブラインについて、任意の100mmのスクライブラインを抽出し、そのスクライブラインから発生している水平クラックの両端の長さの最大値を指す。図2は、ガラスの上方から水平クラックの状態を観察した顕微鏡像である。図2において、水平クラックの長さは、距離Bに相当している。
本発明のガラス板の製造方法では、スクライブ荷重を6N以上24N以下に規制することが好ましい。スクライブ荷重が低過ぎると、折り割りに必要な垂直クラックが発生し難くなる。一方、スクライブ荷重が高過ぎると、水平クラックの長さが大きくなり易い。
本発明のガラス板の製造方法では、稜線上に溝を有しないスクライビングホイール、或いは稜線上に長さ、幅、深さの何れかが5μm以下の溝を有するスクライビングホイールを用いることが好ましい。これにより、水平クラックの発生を抑制し易くなり、ガラス板の表面品位や端面強度を高めることができる。なお、本発明では、溝の全部ではなく、溝の一部が稜線上に存在している場合も、「稜線上に溝を有する」として取り扱う。
本発明のガラス板の製造方法は、厚み0.7mm以下のガラスをスクライブ切断することが好ましい。このようにすれば、ガラスの厚みに対して垂直クラックの深さが大きくなり、スクライブラインに沿って折り割りを行い易くなる。
本発明のガラス板の製造方法は、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いて、ガラス組成中のSiOの含有量が50質量%以下であるガラスをスクライブ切断する工程を有することを特徴とする。ガラス組成中のSiOの含有量が50質量%以下になると、ガラスが脆くなるため、スクライブ時に水平クラックが発生し易くなる。そこで、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いて、スクライブ切断すると、ガラス組成中のSiOの含有量が50質量%以下であっても、水平クラックの発生を抑制することができる。
本発明のガラス板は、上記のガラス板の製造方法により作製されたことを特徴とする。
本発明のガラス板は、ガラス組成中に実質的にアルカリ金属酸化物を含まないことが好ましい。これにより、OLED照明、OLEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等に好適に使用可能になる。ここで、「実質的にアルカリ金属酸化物を含まない」とは、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物(LiO、NaO、KO)の含有量が1質量%未満の場合を指す。
本発明のガラス板は、ガラス組成中のSiOの含有量が30質量%以上50質量%以下であることが好ましい。ガラス組成中のSiOの含有量が50質量%以下になると、ガラスが脆くなるため、スクライブ時に水平クラックが発生し易くなる。そこで、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いて、スクライブ切断すると、ガラス組成中のSiOの含有量が50質量%以下であっても、水平クラックの発生を抑制することができる。一方、SiOの含有量が少な過ぎると、溶融ガラスを板状に成形し難くなる。なお、SiOの含有量が多過ぎると、スクライビングホイールの刃先角度が大きい場合に、垂直クラックの深さを大きくすることが困難になる。
本発明のガラス板は、OLED照明に用いることが好ましい。
本発明のガラス板は、OLEDディスプレイに用いることが好ましい。
本発明のガラス板は、液晶ディスプレイに用いることが好ましい。
本発明のガラス板は、太陽電池に用いることが好ましい。
本発明のガラス板の製造方法では、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いるため、ガラスの厚みが小さくても、水平クラックが発生し難く、且つ折り割りに必要な垂直クラックが発生し易い。結果として、スクライブ切断に際して、微小ガラス片が発生し難く、ガラス板の表面品位や端面強度を高めることができる。更に、スクライブ荷重が低くても、垂直クラックが入り易いため、スクライビングホイールへの負荷が軽減されて、スクライビングホイールの寿命を延ばすことができる。
ガラスをスクライブラインに沿って折り割った後、得られたガラス板の端面の状態を示す顕微鏡像である。 ガラスの上方から水平クラックの状態を観察した顕微鏡像である。 スクライビングホイールを用いて、ガラスをスクライブする状態を示す概念断面図である。 スクライビングホイールを移動させて、ガラスの表面上にスクライブラインを形成する状態を示す概念斜視図である。
本発明のガラス板の製造方法では、厚み3mm未満のガラスを用いる。ガラスの厚みが大き過ぎると、ガラス板の質量が大きくなり、それに応じて、デバイスの質量も大きくなる。また、ガラスの厚みが大き過ぎると、折り割りを行い難くなる。ガラスの厚みは、好ましくは1.4mm以下、1.1mm以下、0.7mm以下、特に0.5mm以下である。一方、ガラスの厚みが小さ過ぎると、スクライブ時に垂直クラックがガラスを貫通し易くなり、その後のハンドリングが困難になる。よって、ガラスの厚みは、好ましくは50μm以上、特に100μm以上である。
本発明のガラス板の製造方法では、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いる。スクライビングホイールの刃先角度が小さ過ぎると、スクライブ時に水平クラックが発生し易くなる。よって、スクライビングホイールの刃先角度は、好ましくは135度以上、特に140度以上である。一方、スクライビングホイールの刃先角度が大き過ぎると、スクライブ時に垂直クラックが発生し難くなる。よって、スクライビングホイールの刃先角度は、好ましくは155度以下、特に150度以下である。
本発明では、スクライビングホイールの刃先角度が大きいため、スクライブの際に、スクライビングホイールの先端に不当な荷重がかからない。よって、スクライビングホイールの径は、特に限定されず、任意に変更することができる。例えば、外径3.0mm、内径1.1mm、厚み1.0mmのスクライビングホイールを用いることができる。
スクライビングホイールは、中心部分に貫通孔を有し、その貫通孔に回転軸を通す構造であることが好ましい。このようにすれば、回転軸を中心にスクライビングホイールを回転させることが可能になる。
スクライビングホイールの材質は、特に限定されないが、耐久性の観点から、多結晶ダイヤモンドが好ましい。
本発明のガラス板の製造方法では、稜線上に溝を有しないスクライビングホイール、或いは稜線上に長さ、幅、深さの何れかが5μm以下(望ましくは3μm以下、2μm以下、特に1μm以下)の溝を有するスクライビングホイールを用いることが好ましい。スクライビングホイールの稜線上に大きな溝を設けると、スクライブ時に垂直クラックが発生し易くなるが、同時に水平クラックも発生し易くなり、スクライブ時や折り割り時に微小なガラス片が発生し易くなる。
スクライビングホイールの移動速度は、好ましくは10mm/分以上、50mm/分以上、100mm/分以上、特に500mm/分以上である。スクライビングホイールの移動速度が遅過ぎると、スクライブ切断に長時間を要し、ガラス板の製造効率が低下し易くなる。一方、スクライビングホイールの移動速度が速過ぎると、スクライビングホイールを安定して回転させることが困難になる。よって、スクライビングホイールの移動速度は、好ましくは20000mm/分以下、15000mm/分以下、特に10000mm/分以下である。
本発明のガラス板の製造方法では、スクライブ時に発生する垂直クラックの深さを30μm以上、40μm以上、50μm以上、特に60μm以上500μm以下に規制することが好ましい。垂直クラックの深さが小さ過ぎると、スクライブラインに沿った折り割りが困難になる。なお、垂直クラックの深さが大き過ぎると、スクライブ時に垂直クラックがガラスを貫通し易くなり、その後のハンドリングが困難になる。
本発明のガラス板の製造方法では、スクライブ時に発生する水平クラックの長さを10μm以下、8μm以下、5μm以下、特に3μm以下に規制することが好ましい。水平クラックの長さが大き過ぎると、スクライブ時や折り割り時に微小なガラス片が発生し易くなり、ガラス板の表面品位や端面強度が低下し易くなる。またガラス板の端面に水平クラックが存在している場合、事後的に水平クラックが進展し、ガラス板が破損する虞もある。
スクライブに際し、スクライブ荷重が低過ぎると、折り割りに必要な垂直クラックが発生し難くなる。よって、スクライブ荷重は、好ましくは6N以上、8N以上、10N以上、特に12N以上である。一方、スクライブ荷重が高過ぎると、水平クラックの長さが大きくなり易い。よって、スクライブ荷重は、好ましくは24N以下、20N以下、18N以下、特に16N以下である。なお、スクライブ荷重は、例えばスクライビングホイールを回転させる回転装置のエア圧力を変更することにより調整することができる。
本発明のガラス板は、ガラス組成中に実質的にアルカリ金属酸化物を含まないことが好ましい。ガラス組成中にアルカリ金属酸化物を含むと、液晶ディスプレイ、OLEDディスプレイ等のディスプレイ、特に高精細、高強度が要求されるディスプレイに用いた場合に、デバイスの基本性能が劣化する虞が生じる。
本発明のガラス板の製造方法では、スクライブラインを形成した後に、スクライブラインに沿って折り割りを行うことが好ましい。このようにすれば、意図しないクラックが進展し難くなり、ガラス板の製造効率が向上する。折り割りの方法は、特に限定されず、周知の方法を採択すればよい。例えば、スクライブラインに対応するように、スクライブラインが形成されていない側のガラスに棒状部材を当接した状態で、ガラスの両端を押圧部材により押圧することにより、垂直クラックを進展させて折り割りを行う方法を採用することができる。
ガラス組成中のSiOの含有量が50質量%以下になると、ガラスが脆くなるため、スクライブ時に水平クラックが発生し易くなる。そこで、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いて、スクライブ切断すると、ガラス組成中のSiOの含有量が50質量%以下であっても、水平クラックの発生を抑制することができる。SiOの含有量は、好ましくは50質量%以下、50質量%未満、45質量%以下、特に40質量%以下である。一方、SiOの含有量が少な過ぎると、溶融ガラスを板状に成形し難くなる。よって、SiOの含有量は、好ましくは30質量%以上、特に33質量%以上である。なお、SiOの含有量が多過ぎると、スクライビングホイールの刃先角度が大きい場合に、垂直クラックの深さを大きくすることが困難になる。
本発明のガラス板は、ガラス組成として、質量%で、SiO 30〜50%、Al 0〜20%、B 0〜10%、MgO 0〜10%、CaO 0〜12%、SrO 0〜20%、BaO 0〜45%、ZnO 0〜10%、ZrO 0〜10%、TiO 0〜15%を含有することが好ましい。各成分の含有範囲の説明において、以下の%表示は、質量%を指す。
ガラス組成中のSiOの含有量は30〜50%が好ましい。SiOの好適な含有範囲、限定理由等は上記の通りである。
Alの含有量は0〜20%が好ましい。Alの含有量が多くなると、ガラスに失透結晶が析出し易くなって、液相粘度が低下し易くなる。よって、Alの含有量は、好ましくは20%以下、15%以下、10%以下、特に8%以下である。なお、Alの含有量が少なくなると、ガラス組成のバランスを欠いて、逆にガラスが失透し易くなる。よって、Alの含有量は、好ましくは0.1%以上、0.5%以上、1%以上、特に3%以上である。
の含有量は、好ましくは10%以下、8%以下、5%以下、特に3%以下である。Bの含有量が多過ぎると、スクライブ時に垂直クラックの深さが小さくなり易い。なお、Bの含有量が少なくなると、液相温度が低下し易くなる。よって、Bの含有量は、好ましくは0.1%以上、1%以上、特に2%以上である。
MgOは、ヤング率を高める成分であると共に、高温粘度を低下させる成分であるが、MgOを多量に含有させると、液相温度が上昇して、耐失透性が低下し易くなったり、密度、熱膨張係数が高くなり易い。よって、MgOの含有量は、好ましくは10%以下、5%以下、3%以下、2%以下、特に1%以下である
CaOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数が高くなり易く、その含有量が過剰になると、ガラス組成のバランスを欠いて、耐失透性が低下し易くなる。よって、CaOの含有量は、好ましくは12%以下、10%以下、特に8%以下である。なお、CaOの含有量が少なくなると、溶融性、ヤング率が低下し易くなる。よって、CaOの含有量は、好ましくは0.1%以上、0.5%以上、1%以上、特に2%以上である。
SrOの含有量が多くなると、屈折率が高くなるが、密度、熱膨張係数も高くなり易い。また、SrOの含有量が過剰になると、ガラス組成のバランスを欠いて、耐失透性が低下し易くなる。よって、SrOの含有量は、好ましくは20%以下、特に15%以下である。なお、SrOの含有量が少なくなると、屈折率が低下し易くなり、OLED照明に用いた場合に、光取り出し効率を高め難くなる。よって、SrOの含有量は、好ましくは0.1%以上、1%以上、3%以上、特に5%以上である。
BaOは、アルカリ土類金属酸化物の中ではガラスの粘性を極端に低下させずに、屈折率を高める成分である。しかし、BaOの含有量が多くなると、屈折率、密度、熱膨張係数が高くなり易く、液相粘度が低くなり易い。また、BaOの含有量が多過ぎると、ガラス組成のバランスを欠いて、耐失透性が低下し易くなる。よって、BaOの含有量は、好ましくは40%以下、35%以下、特に30%以下である。但し、BaOの含有量が少なくなると、屈折率が低下し易くなり、OLED照明に用いた場合に、光取り出し効率を高め難くなる。更に、高い液相粘度を確保し難くなる。よって、BaOの含有量は、好ましくは0.1%以上、1%以上、5%以上、10%以上、15%以上、特に20%以上である。
ZnOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数が高くなったり、ガラス組成の成分バランスを欠いて、耐失透性が低下したり、高温粘性が低下し過ぎて、高い液相粘度を確保し難くなる。よって、ZnOの含有量は、好ましくは10%以下、特に6%以下である。但し、ZnOの含有量が少なくなると、高い液相粘度を確保し難くなる。よって、ZnOの含有量は、好ましくは0.1%以上、0.5%以上、1%以上、特に1%超である。
TiOは、バッチコストを高騰させずに、屈折率を効果的に高める成分である。しかし、TiOの含有量が多くなると、ガラスが着色したり、耐失透性が低下し易くなる。よって、TiOの含有量は、好ましくは0〜15%、0.1〜15%、特に1〜12%である。
ZrOは、バッチコストを高騰させずに、屈折率を効果的に高める成分である。但し、ZrOの含有量が多くなると、スクライブ時に水平クラックが発生し易くなり、また液相温度が低下し易くなる。よって、ZrOの含有量は、好ましくは0〜10%、0.01〜10%、0.1〜8%、特に0.5〜7%である。
上記成分以外にも、他の成分を例えば15%まで、特に10%まで導入してもよい。
以下、図面を参酌しながら、本発明を更に説明する。
図3は、スクライビングホイール1を用いて、ガラス2をスクライブする状態を示す概念断面図である。本発明では、スクライビングホイール1の刃先角度3が130度以上160度以下になっている。スクライブ時には、スクライビングホイール1の先端の直下に向かって垂直クラック4が発生すると共に、スクライビングホイール1の先端からガラスの両端に向かって円弧状に水平クラック5が発生する。なお、図1では、水平クラック5は、ガラス2の表面まで進展しておらず、またスクライビングホイール1の稜線6には、溝が形成されていない。
図4は、ガラス7の表面上にスクライビングホイール8を移動させて、スクライブライン9を形成する状態を示す概念斜視図である。図4において、スクライブライン9は、ガラス7の一方の端縁から形成されているが、ガラス7の端縁から少し離間した領域(例えば約5mm離間した領域)から形成されていてもよい。同様にして、スクライブライン9は、ガラス7の他方の端縁まで形成してもよいが、その少し前の領域(例えば約5mm手前の領域)でスクライブライン9の形成を終了してもよい。
(実施例1)
まず表1に記載のガラス組成Aになるように、ガラス原料を調合し、得られたガラスバッチを白金ポットに入れて、溶融した後、0.7mm厚の板状になるように、成形し、徐冷した。
次に、表2、3に記載の刃先角度を有する多結晶ダイヤモンドホイールを用いて、ガラスを100mm/分の速度でスクライブした後、折り割りを行うことによりスクライブ切断して、ガラス板を得た。スクライブの際に、表2、3に記載のスクライブ荷重に規制した。
最後に、スクライブ時に発生する垂直クラックの深さと水平クラックの長さを評価した。その結果を表2、3にそれぞれ示す。
表2、3から分かるように、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いた場合、刃先角度125度のスクライビングホイールを用いた場合に比べて、水平クラックの長さが小さかった。そして、刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いた場合でも、30μm以上の垂直クラックを形成することができた。
(実施例2)
まず表1に記載のガラス組成Bになるように、ガラス原料を調合し、得られたガラスバッチを白金ポットに入れて、溶融した後、0.7mm厚の板状になるように、成形し、徐冷した。
得られたガラスについて、刃先角度140度の多結晶ダイヤモンドスクライビングホイールを用いて、移動速度100mm/分、スクライブ荷重16Nで移動させることにより、100mmのスクライブラインを形成した。スクライブ後のガラスを観察したところ、水平クラックの発生は認められなかった。なお、同一のスクライブ条件でガラス組成Aとガラス組成Bとを比較すると、ガラスの厚みに対する垂直クラック深さは、ガラス組成Aの方が大きかった。
(比較例)
まず表1に記載のガラス組成Bになるように、ガラス原料を調合し、得られたガラスバッチを白金ポットに入れて、溶融した後、3.1mm厚の板状になるように、成形し、徐冷した。
得られたガラスについて、刃先角度140度の多結晶ダイヤモンドスクライビングホイールを用いて、移動速度100mm/分、スクライブ荷重16Nで移動させることにより、100mmのスクライブラインを形成した。スクライブ後のガラスを観察したところ、水平クラックの発生は認められなかったが、ガラスの厚みに対する垂直クラック深さが小さかったため、スクライブラインに沿った折り割りを行うことが困難であった。
1、8 スクライビングホイール
2、7 ガラス
3 刃先角度
4 垂直クラック
5 水平クラック
6 稜線
9 スクライブライン

Claims (9)

  1. 刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いて、厚み3mm未満、且つガラス組成中のSiOの含有量が45質量%以下であるガラス板をスクライブ切断すると共に、該ガラス板の端縁から離間した領域からスクライブラインを形成する工程を有することを特徴とするガラス板の製造方法。
  2. スクライブ時に発生する垂直クラックの深さを30〜500μmに規制して、スクライブラインを形成することを特徴とする請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  3. スクライブ時に発生する水平クラックの長さを10μm以下に規制することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス板の製造方法。
  4. スクライブ荷重を6N以上24N以下に規制することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のガラス板の製造方法。
  5. ガラス板の一方の端縁から離間した領域からスクライブラインの形成を開始し、且つガラス板の他方の端縁から離間した領域でスクライブラインの形成を終了することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のガラス板の製造方法。
  6. 厚み0.7mm以下のガラス板をスクライブ切断することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のガラス板の製造方法。
  7. 刃先角度130度以上160度以下のスクライビングホイールを用いて、ガラス組成中のSiOの含有量が30〜45質量%であるガラス板をスクライブ切断する工程を有することを特徴とするガラス板の製造方法。
  8. ガラス板が、ガラス組成として、質量%で、SiO 30〜45%、Al 0〜20%、B 0〜10%、MgO 0〜10%、CaO 0〜12%、SrO 0〜20%、BaO 0〜45%、ZnO 0〜10%、ZrO 0〜10%、TiO 0〜15%を含有することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のガラス板の製造方法。
  9. ガラス板をOLED照明に用いることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のガラス板の製造方法。
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