JP6267485B2 - 4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、路外逸脱防止や障害物回避のために自車両にヨーモーメントを付加する制動力制御装置を搭載したプロペラシャフトを停止自在な4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置に関する。
近年、ハイブリッド車の普及はめざましく、全輪(4輪)駆動形式のハイブリッド車も多く実用化されている。ハイブリッド車の回生制動力を最適に配分する技術として、例えば、特開2008−301564号公報(以下、特許文献1)では、左右の駆動輪の回生制動力の配分が変更可能な車両に於いて、左右の駆動輪への回生制動力の配分量を決定し、左右輪の各々で最大発生可能制動力を決定して、左右輪のうちの最大発生可能制動力が大きい方の車輪の回生制動力の配分量を増大させる車両の回生制動制御装置の技術が開示されている。
特開2008−301564号公報
ところで、車両においては、高速旋回中にドライバがアクセルを急に緩めたり、ブレーキを踏んだ場合、ブレーキによる荷重移動等によって車両が旋回内側に向かっていくタックイン現象やスピン傾向の問題が生じることがある。これを抑制する技術として、旋回外輪を制動し、車両にアンダステア方向のヨーモーメントを加える等するブレーキ制御は既に実用化されている。こうしたドライバの操作に応じて車両を減速し、かつ安定した車両挙動を保つというブレーキの基本機能に加え、減速時に放出される運動エネルギの回収量を極力増やしたいというニーズも近年非常に高まっており、旋回外輪に摩擦ブレーキ力を新たに付加したり、別途決まっているエンジンブレーキ力や、上述の特許文献1に開示されるハイブリッド車の制御による回生制動力をタイヤのグリップ限界に応じて各輪へ最適に配分するだけでは不十分であるという課題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、減速時に摩擦(主)ブレーキを極力使わずに、その一方で回生量を最大化し、車両に車両挙動を安定させるヨーモーメントを付加して、操縦安定性の悪化を防止し、回生量の増加を図って燃費の向上を図ることができる4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置の一態様は、前軸と後軸のどちらか一方の主駆動軸と他方の副駆動軸との間に上記主駆動軸と上記副駆動軸との間の駆動力配分が可変設定自在な第1のクラッチ手段を設け、上記副駆動軸には左右輪間の差動機構に代えて左車輪側と右車輪側のそれぞれに駆動力の伝達を継断自在な第2のクラッチ手段を設け、減速トルクを主ブレーキが発生する主ブレーキトルクとモータが発生する回生ブレーキトルクの和で達成する4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置において、車両の車速及びバッテリ充電状態に基づき上記モータによる回生ブレーキ目標トルクを設定し、上記減速トルクから該回生ブレーキ目標トルクを減算して上記主ブレーキによる主ブレーキ目標トルクを設定する目標ブレーキトルク設定手段と、上記車両の上記車速及び横加速度及びブレーキマスタシリンダ圧を基に車両に付加すべきアンダーステア方向の目標ヨーモーメントを算出する目標ヨーモーメント算出手段と、上記目標ヨーモーメントに基づいて上記第1のクラッチ手段の締結力を算出するクラッチ締結力算出手段と、減速の際に上記締結力で上記第1のクラッチ手段を締結すると共に、旋回外輪側の上記第2のクラッチ手段を締結するクラッチ制御手段と、上記主ブレーキ目標トルクと上記回生ブレーキ目標トルクと上記第1のクラッチ手段の締結力に基づいて上記回生ブレーキ目標トルクの回生トルク補正量を算出するトルク補正量算出手段と、上記主ブレーキ目標トルクから上記回生トルク補正量を減算補正して上記主ブレーキトルクを算出すると共に、上記回生ブレーキ目標トルクに上記回生トルク補正量を加算補正して上記回生ブレーキトルクを算出する回生トルク補正手段とを備えた。
本発明による4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置によれば、減速時に摩擦(主)ブレーキを極力使わずに、その一方で回生量を最大化し、車両に車両挙動を安定させるヨーモーメントを付加して、操縦安定性の悪化を防止し、回生量の増加を図って燃費の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施の一形態による、車両の概略構成を示す説明図である。 本発明の実施の一形態による、ハイブリッド制御ユニットの回生機能の機能ブロック図である。 本発明の実施の一形態による、回生制御のフローチャートである。 本発明の実施の一形態による、目標ヨーモーメントの説明図で、図4(a)は車速感応ゲインの特性説明図を示し、図4(b)は横加速度感応ゲインの特性説明図を示す。 本発明の実施の一形態による、要求される減速トルクの主ブレーキ目標トルクと回生ブレーキ目標トルクの補正の説明図である。 本発明の実施の一形態による、主ブレーキ目標トルクと回生ブレーキ目標トルクの補正により変化する主ブレーキと回生制動力と付加されるヨーモーメントの一例の説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は、全輪(4輪)駆動形式のハイブリッド車両のパワーユニットであり、同図においては、ガソリン等の燃料を燃焼させて駆動力を発生するエンジン2と、電気エネルギによって機械的な駆動力を発生するモータ3とを走行駆動源として併用するシリーズ・パラレル方式のパワーユニットを示す。このパワーユニット1は、エンジン2に、モータ3を内蔵した変速装置4が連設されて主要部が構成されている。
変速装置4は、エンジン2に連設するトルクコンバータ5を有し、トルクコンバータ5には、自動変速機としての無段変速機(CVT)6が、前後進切換装置7を介して連設されている。
トルクコンバータ5は、エンジン2の出力軸2aに連結するポンプインペラ5aと、このポンプインペラ5aに対向するタービンランナ5b等を有して構成されている。ポンプインペラ5aには中空のポンプ軸5cが連結され、このポンプ軸5cを介して図示しないオイルポンプが駆動され、オイルポンプで発生した油圧がコントロールバルブユニット34aに供給される。さらに、このポンプ軸5cの内部には、タービンランナ5bに連結するタービン軸5dが挿通されている。
また、トルクコンバータ5のタービン軸5dは、後述するCVT6のプライマリ軸6aと同軸上に配置され、これらタービン軸5dとプライマリ軸6aとの間に前後進切換装置7が介装されている。前後進切換装置7は、例えば、ダブルピニオン式の遊星歯車列7aと、前進クラッチ7bと、後進ブレーキ7cと、を有して構成されている。
この前後進切換装置7は、前進クラッチ7bと後進ブレーキ7cとがともに開放状態にあるとき、ニュートラル状態となり、タービン軸5dとプライマリ軸6aとの間を遮断する。また、前進クラッチ7bのみを締結させると、前後進切換装置7は、遊星歯車列7aを介してタービン軸5dとプライマリ軸6aとを一体回転させ、両軸5d,6a間に動力を伝達する。一方、前進クラッチ7bが開放され、後進ブレーキ7cが締結されると、前後進切換装置7は、遊星歯車列7aを介してタービン軸5dとプライマリ軸6aとを逆回転させ、両軸5d,6a間に動力を逆転させた状態で伝達する。
CVT6は、前後進切換装置7に連結するプライマリ軸6aと、このプライマリ軸6aに平行なセカンダリ軸6bとを有し、これら各軸6a,6bにプライマリプーリ6cとセカンダリプーリ6dとが各々軸着されている。また、これら両プーリ6c,6dにはベルト或いはチェーン等からなる巻き掛け式の駆動力伝達部材8が巻装されている。
そして、CVT6は、各プーリ6c,6dに対する駆動力伝達部材8の巻掛け半径を変化させることにより(すなわち、プーリ比を変化させることにより)、プライマリ軸6aとセカンダリ軸6bとの間において、任意の変速比で変速した駆動力を伝達することが可能となっている。CVT6のプライマリ軸6aの軸端部は、プライマリプーリ6cを挟んで前後進切換装置7の反対側へと延出されており、このプライマリ軸6aの軸端部には、モータ3のロータ軸3aが連結されている。
モータ3には、インバータ9を介して、車両の主電源を構成するバッテリ10が接続されている。インバータ9は、バッテリ10からの直流電力を交流電力に変換し、モータ3を駆動する。また、回生時等において、インバータ9は、モータ3を発電機として駆動し、当該モータ3で発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ10に充電する。
一方、CVT6のセカンダリ軸6bには、減速ギヤ列11、出力クラッチ12を介して、ドライブ軸13が連設されており、この出力クラッチ12が締結状態にあるとき、セカンダリ軸6bとドライブ軸13との間の動力伝達が可能となっている。このドライブ軸13の先端側にはドライブピニオン14が設けられ、このドライブピニオン14が前輪終減速装置15に噛合されている。
また、ドライブ軸13の後端側には、減速ギヤ列16が連設され、この減速ギヤ列16にトランスファクラッチ17を介してリヤドライブ軸18が連設されている。トランスファクラッチ17に伝達された駆動力は、リヤドライブ軸18、プロペラシャフト19、ドライブピニオン軸部20を介して後輪終減速装置21に入力される。
後輪終減速装置21に入力された駆動力は、後輪左ドライブ軸22rlを経て左後輪23rlに、更に、後輪右ドライブ軸22rrを経て右後輪23rrに伝達自在に構成されている。また、前輪終減速装置15に入力された駆動力は、前輪左ドライブ軸22flを経て左前輪23flに、前輪右ドライブ軸22frを経て右前輪23frに伝達される。
トランスファクラッチ17は、減速ギヤ列16側に設けたドライブプレート17aとリヤドライブ軸18側に設けたドリブンプレート17bとを交互に重ねて構成したトルク伝達容量可変型クラッチである湿式多板クラッチであり、このトランスファクラッチ17の締結力(トラスファクラッチトルク)は、ピストン17cの押圧力を制御することにより付与される。
また、後輪終減速装置21は、差動機構を有すること無く、後輪左ドライブ軸22rlには、駆動力の伝達を継断自在な左ホイールクラッチ24lが介装される一方、後輪右ドライブ軸22rrには、駆動力の伝達を継断自在な右ホイールクラッチ24rが介装されている。これら左右のホイールクラッチ24l,24rは、それぞれのドライブ軸22rl,22rr間を継断するにあたり、公知の回転数の同期がとられて実行されるように構成されている。
従って、本実施の4輪駆動形式ハイブリッド車では、トランスファクラッチ17と左右のホイールクラッチ24l,24rが全て開放された状態では、プロペラシャフト19が停止される状態となり、前輪左ドライブ軸22flと前輪右ドライブ軸22frで主駆動軸が構成され、後輪左ドライブ軸22rlと後輪右ドライブ軸22rrで副駆動軸が構成され、トランスファクラッチ17が第1のクラッチ手段として設けられ、左右のホイールクラッチ24l,24rが第2のクラッチ手段として設けられている。
そして、ピストン17cによる押圧力でトランスファクラッチ17を制御することにより、プロペラシャフト19に対して回転トルクが付与されてプロペラシャフト19と主駆動軸との回転同期が制御され、また、車両の前後駆動力配分制御が行われる。更に、車両の減速回生時に、左右のホイールクラッチ24l,24rの旋回外側のホイールクラッチを締結することにより回生ブレーキトルクを旋回外輪に伝達して車両にアンダーステア方向のヨーモーメントを付加することが可能となっている。
ここで、トランスファクラッチ17のピストン17cの押圧力は、複数のソレノイドバルブ等を擁した油圧回路で構成するトランスファクラッチ駆動部35trcで与えられる。このトランスファクラッチ駆動部35trcを駆動させる制御信号(トランスファクラッチトルク)Ttは、後述する4輪駆動(4WD)制御ユニット35から出力される。また、左右のホイールクラッチ24l,24rは、それぞれ複数のソレノイドバルブ等を擁した油圧回路で構成する左右のホイールクラッチ駆動部35wcl,35wcrにより作動される。そして、これら左右のホイールクラッチ駆動部35wcl,35wcrを駆動させる制御信号は、後述する4輪駆動(4WD)制御ユニット35から出力される。
一方、符号36aは車両のブレーキ駆動部を示し、このブレーキ駆動部36aには、ドライバにより操作される、ブレーキペダル36bと接続されたマスターシリンダ(図示せず)が接続されており、ドライバがブレーキペダル36bを操作する(踏み込む)とマスターシリンダにより、ブレーキ駆動部36aを通じて、4輪23fl,23fr,23rl,23rrの各ホイールシリンダ(左前輪ホイールシリンダ25fl,右前輪ホイールシリンダ25fr,左後輪ホイールシリンダ25rl,右後輪ホイールシリンダ25rr)にブレーキ圧が導入され、これにより4輪にブレーキがかかって制動される。
ブレーキ駆動部36aは、加圧源、減圧弁、増圧弁等を備えたハイドロリックユニットで、ブレーキ制御ユニット36等からの入力信号に応じて、各ホイールシリンダ25fl,25fr,25rl,25rrに対して、それぞれ独立にブレーキ圧を導入自在に形成されている。本実施の形態では、このブレーキ駆動部36aを通じて出力される各輪の摩擦ブレーキを主ブレーキと称している。
そして、本実施の形態による4輪駆動形式ハイブリッド車の、エンジン2、モータ3、バッテリ10、コントロールバルブユニット34a、各クラッチ駆動部35trc,35wcl,35wcr、ブレーキ駆動部36aは、ぞれぞれエンジン制御ユニット31、モータ制御ユニット32、バッテリ管理ユニット33、トランスミッション制御ユニット34、4WD制御ユニット35、ブレーキ制御ユニット36によって制御される。
上述の各制御ユニット31〜36等の制御部、及び、各車輪23fl,23fr,23rl,23rrの車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrを検出する車輪速度センサ(左前輪車輪速度センサ41fl,右前輪車輪速度センサ41fr,左後輪車輪速度センサ41rl,右後輪車輪速度センサ41rr)、ブレーキマスタシリンダ圧Pbを検出するブレーキマスタシリンダ圧センサ42、横加速度Gyを検出する横加速度センサ43、その他のセンサ・スイッチ類50は、システム全体を統括制御する中央のハイブリッド制御ユニット30に接続されている。尚、本実施の形態では、主駆動軸の回転速度ωmとして左前輪車輪速度ωflと右前輪車輪速度ωfrの平均回転速度を採用し、副駆動軸の回転速度ωsとして左後輪車輪速度ωrlと右後輪車輪速度ωrrの平均回転速度を採用し、車速Vとして各車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrの平均を採用するものとする。
ハイブリッド制御ユニット30をはじめとする各制御ユニット30〜36は、マイクロコンピュータを中心として各種インターフェースや周辺機器等を備えて構成され、例えばCAN(Controller Area Network)等の通信ラインを介して双方向通信可能に接続され、制御情報や制御対象の動作状態に係わるセンシング情報を相互に通信する。
各制御ユニット30〜36の機能について概略すると、エンジン制御ユニット31は、ハイブリッド制御ユニット30からの制御指令を受け、エンジン2に備えられたセンサ類からの信号に基づいて、スロットル開度、点火時期、燃料噴射量等のパラメータを演算する。そして、これらのパラメータの制御信号によってアクチュエータ類を駆動し、エンジン2の出力が制御指令値に一致するよう、エンジン2の運転状態を制御する。
モータ制御ユニット32は、ハイブリッド制御ユニット30からの制御指令を受け、インバータ9を介してモータ3を制御するものであり、モータ3の回転数や電圧・電流等の情報に基づいて、インバータ9への電流指令や電圧指令を出力し、モータ3の出力が制御指令値に一致するよう、モータ3を制御する。
バッテリ管理ユニット33は、バッテリ10の充電状態(State of charge:SOC)で示される残存容量、バッテリ10における入出力可能な最大電力で示される入出力可能パワー量、バッテリ10の劣化度等によるバッテリ状態の把握、このバッテリ状態を把握した上でのバッテリ10の冷却や充電の制御、異常検出及び異常検出時の保護動作等を管理する。
トランスミッション制御ユニット34は、ハイブリッド制御ユニット30からの制御指令を受けてCVT6の変速比を決定し、運転状態に応じた適切な変速比に制御する。また、トランスミッション制御ユニット34は、例えば、ハイブリッド制御ユニット30からの制御指令を受けて前後進切換装置7、出力クラッチ12等の制御を行うことで走行モードの切換を行う。
ここで、各走行モードについて以下説明する。本実施の形態のハイブリッド車は、前述の如くエンジン2とモータ3を備えるため、エンジン2の駆動力(エンジントルク)のみを用いて走行するエンジン走行モードと、モータ3の駆動力(モータトルク)のみを用いて走行するモータ走行モードと、エンジン2の駆動力とモータ3の駆動力とを用いて走行するハイブリッド走行モードの各走行モードが可能である。
具体的には、エンジン走行モードでは、前進クラッチ7bを締結し、出力クラッチ12を締結して、モータ3は、モータ3から不要なモータトルクが付加されないように制御し、エンジン2の駆動力で走行する。
このクラッチの締結状態で、モータ3にバッテリ10から電気を供給してエンジン2の駆動力にモータ3の駆動力を付加することによりハイブリッド走行モードが実現できる。更に、このクラッチの締結状態で、エンジン2の駆動力でモータ3のロータを回転させることにより、走行中であってもエンジン2の駆動力で発電・充電が可能となっている。
一方、前進クラッチ7bを切断し、出力クラッチ12を締結して、モータ3のみを駆動して走行することでモータ走行モードが実現できる。また、このクラッチの状態で、減速時等によりモータ3のロータが回転されることにより、後述する、図2、3で説明する回生制御の回生が行われる。
更に、前進クラッチ7bを接続し、出力クラッチ12を切断状態とすることにより、停車中にエンジン2によりモータ3のロータを回転することでエンジン2の駆動力で発電・充電が可能となっている。
4輪駆動(4WD)制御ユニット35は、通常、例えば、車両のアンダーステア傾向を抑制するヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして算出し、前軸の左右輪の平均車輪速((ωfl+ωfr)/2)が後軸の旋回外輪の車輪速を越えている場合には、車両に上述の目標ヨーモーメントを付加する際に、後軸の旋回外輪側のホイールクラッチを締結すると共に、旋回内輪側のホイールクラッチを開放し、目標ヨーモーメントに基づいてトランスファクラッチ17の締結力を制御するが、ハイブリッド制御ユニット30からの制御指令を受けてトランスファクラッチ17の締結と旋回外輪側のホイールクラッチの締結と旋回内輪側のホイールクラッチの開放を実行し、車両のオーバーステア傾向を抑制するヨーモーメントを付加する機能も有する。尚、このハイブリッド制御ユニット30により制御される各クラッチ17、24l、24rの制御については後述する。
ブレーキ制御ユニット36は、公知の、車輪のロックを防止するアンチロック・ブレーキ・システム(Antilock Brake System)、横すべり防止制御等のブレーキ力を用いた制御が実現可能となっている。また、ブレーキ制御ユニット36は、ハイブリッド制御ユニット30からの制御指令に基づいて、ドライバがアクセルペダルから足を放したり、ブレーキペダル36bを踏み込んだりした減速時に、ドライバ要求の減速度に対し、モータ3による回生ブレーキトルクのみでブレーキトルクが不足する場合は、主ブレーキトルクを発生させるという、回生協調ブレーキ機能を有する。
以上のように、システム全体を統括制御するハイブリッド制御ユニット30で実行される減速時(ドライバがアクセルペダルを踏むのを止め、或いは、ブレーキペダル36bを踏み込んだ時)の回生制御の機能について説明する。ハイブリッド制御ユニット30では、車両の走行状態に基づいて減速トルクの主ブレーキによる主ブレーキ目標トルクTb0とモータ3による回生ブレーキ目標トルクTg0とを設定し、車両の運動状態を基に車両に付加すべきアンダーステア方向の目標ヨーモーメントMztを算出し、目標ヨーモーメントMztに基づいてトランスファクラッチトルクTtを算出し、減速の際にトランスファクラッチトルクTtでトランスファクラッチ17を締結すると共に、旋回外輪側のホイールクラッチ(左ホイールクラッチ24lと右ホイールクラッチ24rのどちらか)を締結し、主ブレーキ目標トルクTb0と回生ブレーキ目標トルクTg0とトランスファクラッチトルクTtに基づいて主ブレーキ目標トルクTb0と回生ブレーキ目標トルクTg0の回生トルク補正量ΔTを算出し、主ブレーキ目標トルクTb0から回生トルク補正量ΔTを減算補正して主ブレーキトルクTbを算出してブレーキ制御ユニット36に出力すると共に、回生ブレーキ目標トルクTg0に回生トルク補正量ΔTを加算補正して回生ブレーキトルクTgを算出してモータ制御ユニット32出力する。
このため、ハイブリッド制御ユニット30の減速時の回生制御の機能部分は、図2に示すように、回生ブレーキ目標トルク、主ブレーキ目標トルク算出部30a、目標ヨーモーメント算出部30b、トランスファクラッチトルク算出部30c、ロールオーバ判定部30d、回生トルク補正量算出部30e、主ブレーキトルク算出部30f、回生ブレーキトルク算出部30gから主要に構成されている。
回生ブレーキ目標トルク、主ブレーキ目標トルク算出部30aは、4輪車輪速センサ41fl、41fr、41rl、41rrから各車輪23fl,23fr,23rl,23rrの車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrが入力され、ブレーキマスタシリンダ圧センサ42からブレーキマスタシリンダ圧Pbが入力され、バッテリ管理ユニット33からバッテリ10の充電状態SOCが入力される。そして、例えば、ブレーキマスタシリンダ圧Pbに基づいてドライバの要求減速度である目標減速度(目標減速トルク)Td1を算出し、車速V、及び、バッテリ充電状態SOCに応じて予め設定しておいた回生ブレーキのマップ、テーブル等を参照して回生ブレーキ目標トルクTg0を設定し、回生ブレーキ目標トルクTg0がドライバの要求する目標減速トルクTd1に対して不足する減速トルク分を主ブレーキ目標トルクTb0として算出する(すなわち、Td1=Tb0+Tg0:図5参照)。こうして算出した主ブレーキ目標トルクTb0は、回生トルク補正量算出部30e、主ブレーキトルク算出部30fに出力され、回生ブレーキ目標トルクTg0は、回生トルク補正量算出部30e、回生ブレーキトルク算出部30gに出力される。このように、回生ブレーキ目標トルク、主ブレーキ目標トルク算出部30aは、目標ブレーキトルク設定手段として設けられている。尚、主ブレーキ目標トルクTb0、回生ブレーキ目標トルクTg0は、他にも、特開2012−81814号公報等に開示される技術で算出することができる。
目標ヨーモーメント算出部30bは、4輪車輪速センサ41fl、41fr、41rl、41rrから各車輪23fl,23fr,23rl,23rrの車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrが入力され、ブレーキマスタシリンダ圧センサ42からブレーキマスタシリンダ圧Pbが入力され、横加速度センサ43から横加速度Gyが入力される。そして、例えば、以下の(1)式により、車両に付加すべきアンダーステア方向の目標ヨーモーメントMztを算出し、トランスファクラッチトルク算出部30cに出力する。
Mzt=Kv・KGY・Pb …(1)
ここで、Kvは車速感応ゲインで、例えば、図4(a)に示すように、予め設定しておいたマップ等を参照して設定される。また、KGYは横加速度感応ゲインで、例えば、図4(b)に示すように、予め設定しておいたマップ等を参照して設定される。車速感応ゲインKv、横加速度感応ゲインKGYも、それぞれ、図4(a)、図4(b)に示すように、車速Vが高くなるほど、横加速度の絶対値|Gy|が大きくなるほど車両に不安定な挙動が生じることを反映して大きな値に設定されるようになっている。尚、目標ヨーモーメントMztは、その絶対値|Mzt|が予め実験・計算等により設定しておいた制御実行の不感帯を定める閾値CL以上(|Mzt|≧CL)の場合にのみトランスファクラッチトルク算出部30cに出力される。このように、目標ヨーモーメント算出部30bは、目標ヨーモーメント算出手段として設けられている。
トランスファクラッチトルク算出部30cは、目標ヨーモーメント算出部30bから目標ヨーモーメントMztが入力される。そして、例えば、以下の(2)式により、トランスファクラッチトルクTtを算出して、回生トルク補正量算出部30eに出力すると共に、4輪駆動(4WD)制御ユニット35に出力してトランスファクラッチ駆動部35trcを駆動させてトランスファクラッチ17を締結させる。尚、トランスファクラッチ17を締結させる際は、旋回外輪側のホイールクラッチを締結させ(旋回内輪側のホイールクラッチは開放させ)る信号を出力する。
Tt=(Mzt・Rt)/((d/2)・Gf) …(2)
ここで、Rtはタイヤ径、dはトレッド、Gfはファイナルギヤ比である。
このように、トランスファクラッチトルク算出部30cは、クラッチ締結力算出手段として設けられ、4輪駆動(4WD)制御ユニット35は、クラッチ制御手段として設けられている。
ロールオーバ判定部30dは、横加速度センサ43から横加速度Gyが入力される。そして、横加速度の絶対値|Gy|と、予め実験・計算等により設定しておいた閾値Grとを比較して、横加速度の絶対値|Gy|が閾値Gr以上(|Gy|≧Gr)の場合にはロールオーバの可能性があると予測して、判定結果を回生トルク補正量算出部30eに出力する。尚、ロールオーバの判定は、他に、ロール角の絶対値やロール角速度の絶対値を予め設定しておいた閾値と比較することにより予測判定しても良い。このように、ロールオーバ判定部30dは、ロールオーバ予測手段として設けられている。
回生トルク補正量算出部30eは、回生ブレーキ目標トルク、主ブレーキ目標トルク算出部30aから主ブレーキ目標トルクTb0、回生ブレーキ目標トルクTg0が入力され、トランスファクラッチトルク算出部30cからトランスファクラッチトルクTtが入力され、ロールオーバ判定部30dからロールオーバの予測判定結果が入力される。そして、ロールオーバが予測されない場合に、以下の(3)式により、回生トルク補正量ΔTを算出し、主ブレーキトルク算出部30f、回生ブレーキトルク算出部30gに出力する。
ΔT=min(max((Tt−Tg0),0),Tb0) …(3)
ここで、max((Tt−Tg0),0)は、「(Tt−Tg0)」と「0」の大きな方を採用することを意味し、「(Tt−Tg0)」は「0」が下限値であることを意味する。すなわち、「回生ブレーキ目標トルクTg0」が「トランスファクラッチトルクTt」よりも大きく十分な「回生ブレーキ目標トルクTg0」が設定されている場合には、十分な回生制御が行われると判断できるため回生トルク補正量ΔTを0に設定するのである。逆に、「回生ブレーキ目標トルクTg0」が「トランスファクラッチトルクTt」以下の場合には、「回生ブレーキ目標トルクTg0」を増加させて燃費を向上させる余地が、まだ有ると判断されるため、「Tt−Tg0」を求めるのである。
また、min(max((Tt−Tg0),0),Tb0)は、「max((Tt−Tg0),0)」と「Tb0」の小さな方を採用することを意味し、「回生ブレーキ目標トルクTg0」を増加させて燃費を向上させる補正量は「主ブレーキ目標トルクTb0」が上限値であることを意味する(図5のΔT参照)。このように、回生トルク補正量算出部30eは、トルク補正量算出手段として設けられている。
主ブレーキトルク算出部30fは、回生ブレーキ目標トルク、主ブレーキ目標トルク算出部30aから主ブレーキ目標トルクTb0が入力され、回生トルク補正量算出部30eから回生トルク補正量ΔTが入力される。そして、以下の(4)式により、主ブレーキ目標トルクTb0を減算補正して主ブレーキトルクTbを算出し、ブレーキ制御ユニット36に出力してブレーキ駆動部36aを作動させて前輪にブレーキトルクを発生させる(図5のTb参照)。
Tb=Tb0−ΔT …(4)
回生ブレーキトルク算出部30gは、回生ブレーキ目標トルク、主ブレーキ目標トルク算出部30aから回生ブレーキ目標トルクTg0が入力され、回生トルク補正量算出部30eから回生トルク補正量ΔTが入力される。そして、以下の(5)式により、回生ブレーキ目標トルクTg0を加算補正して回生ブレーキトルクTgを算出し、モータ制御ユニット32に出力してモータ3に回生ブレーキトルクを発生させる(図5のTg参照)。
Tg=Tg0+ΔT …(5)
このように、主ブレーキトルク算出部30f、回生ブレーキトルク算出部30gは、回生トルク補正手段として設けられている。
次に、ハイブリッド制御ユニット30で実行される上述の減速時の回生制御について、図3のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、必要パラメータ、すなわち、各車輪23fl,23fr,23rl,23rrの車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrr、ブレーキマスタシリンダ圧Pb、横加速度Gy等を読み込む。
次いで、S102に進み、回生ブレーキ目標トルク、主ブレーキ目標トルク算出部30aで、例えば、ブレーキマスタシリンダ圧Pbに基づいてドライバの要求減速度である目標減速度(目標減速トルク)を算出し、車速V、及び、バッテリ充電状態SOCに応じて予め設定しておいた回生ブレーキのマップ、テーブル等を参照して回生ブレーキ目標トルクTg0を設定し、回生ブレーキ目標トルクTg0がドライバの要求する目標減速トルクに対して不足する減速トルク分を主ブレーキ目標トルクTb0として算出する。
次に、S103に進み、目標ヨーモーメント算出部30bで、例えば、前述の(1)式により、車両に付加すべきアンダーステア方向の目標ヨーモーメントMztを算出する。
次いで、S104に進み、目標ヨーモーメントの絶対値|Mzt|と予め実験・計算等により設定しておいた制御実行の不感帯を定める閾値CLとを比較する。
この比較の結果、目標ヨーモーメントの絶対値|Mzt|が閾値CL以上(|Mzt|≧CL)の場合、S105に進み、トランスファクラッチトルク算出部30cで、例えば、前述の(2)式により、トランスファクラッチトルクTtが算出される。
そして、S106に進み、4輪駆動(4WD)制御ユニット35は、トランスファクラッチ駆動部35trcを駆動させ、トランスファクラッチトルクTtで、トランスファクラッチ17を締結させる。
次いで、S107に進み、4輪駆動(4WD)制御ユニット35は、旋回外輪側のホイールクラッチを締結(旋回内輪側のホイールクラッチを開放)する。
その後、S108に進み、ロールオーバ判定部30dで、車両のロールオーバの予測判定を行い、ロールオーバが予測されない場合は、S109に進み、回生トルク補正量算出部30eで、前述の(3)式により、回生トルク補正量ΔTを算出する。
次いで、S110に進み、主ブレーキトルク算出部30fが、前述の(4)式により、主ブレーキ目標トルクTb0を補正して主ブレーキ目標トルクTbを算出し、ブレーキ制御ユニット36に出力してブレーキ駆動部36aを作動させて前輪にブレーキトルクを発生させる。また、回生ブレーキトルク算出部30gが、前述の(5)式により、回生ブレーキ目標トルクTg0を加算補正して回生ブレーキトルクTgを算出し、モータ制御ユニット32に出力してモータ3に回生ブレーキトルクを発生させる。
一方、前述のS104で、|Mzt|<CLであり、車両に付加するアンダステア方向の目標ヨーモーメントの絶対値|Mzt|が小さい場合、或いは、S108で、ロールオーバが予測される場合は、主ブレーキ目標トルクTb0と回生ブレーキ目標トルクTg0の比率を変えることなくそのままとするべくプログラムを抜ける。
このように、本発明の実施の形態によれば、ハイブリッド制御ユニット30は、車両の走行状態に基づいて減速トルクの主ブレーキによる主ブレーキ目標トルクTb0とモータ3による回生ブレーキ目標トルクTg0とを設定し、車両の運動状態を基に車両に付加すべきアンダーステア方向の目標ヨーモーメントMztを算出し、目標ヨーモーメントMztに基づいてトランスファクラッチトルクTtを算出し、減速の際にトランスファクラッチトルクTtでトランスファクラッチ17を締結すると共に、旋回外輪側のホイールクラッチを締結し、主ブレーキ目標トルクTb0と回生ブレーキ目標トルクTg0とトランスファクラッチトルクTtに基づいて回生トルク補正量ΔTを算出し、主ブレーキ目標トルクTb0から回生トルク補正量ΔTを減算補正して主ブレーキトルクTbを算出してブレーキ制御ユニット36に出力すると共に、回生ブレーキ目標トルクTg0に回生トルク補正量ΔTを加算補正して回生ブレーキトルクTgを算出してモータ制御ユニット32出力する。すなわち、図6に示すように、減速時、トランスファクラッチ17をトランスファクラッチトルクTtで締結し、且つ、旋回外輪側のホイールクラッチを締結する(旋回内輪側のホイールクラッチは開放する)と車両にはアンダーステア方向の目標ヨーモーメントMztが付加され、タックイン現象やスピン傾向が抑制されて車両挙動の安定性が向上される。ここで、旋回外輪に生じるブレーキトルク分を回生トルク補正量ΔTとして主ブレーキ目標トルクTb0から減算補正するのである(図6の破線のブレーキトルクから白抜矢印へのブレーキトルクの補正)。このように、旋回外側後輪側へ回生ブレーキトルクを分配することで、前輪への回生負荷(回生ブレーキトルク)は軽減されるので、前輪のグリップ限界による操縦性の悪化を防止することができる。また、旋回外側後輪の回生ブレーキは、回生ブレーキ目標トルクTg0に加え、増加補正されるので回生量が増加し、この回生量の増加により燃費を更に改善することが可能となる。
また、本発明の実施の形態では、車両のロールオーバの予測判定を行って、ロールオーバが予測される場合は、主ブレーキ目標トルクTb0と回生ブレーキ目標トルクTg0の配分比の変更を行わないようになっているため、重心点の高い車両等の場合は、意図せぬブレーキ目標トルクTb0と回生ブレーキ目標トルクTg0の配分比の変更によりロールオーバが生じることがなく、前輪へのブレーキトルクを維持して車両の減速度を高めて車両挙動を安定させることができる。
1 パワーユニット
2 エンジン
3 モータ
4 変速装置
5 トルクコンバータ
6 CVT
6a プライマリ軸
6b セカンダリ軸
6c プライマリプーリ
6d セカンダリプーリ
7 前後進切換装置
7a 遊星歯車列
7b 前進クラッチ
7c 後進ブレーキ
8 駆動力伝達部材
9 インバータ
10 バッテリ
15 前輪終減速装置
17 トランスファクラッチ(第1のクラッチ手段)
18 リヤドライブ軸
19 プロペラシャフト
20 ドライブピニオン軸部
21 後輪終減速装置
22fl、22fr 前輪ドライブ軸(主駆動軸)
22rl、22rr 後輪ドライブ軸(副駆動軸)
23fl、23fr 前輪
23rl、23rr 後輪
24l、24r ホイールクラッチ(第2のクラッチ手段)
25fl、25fr、25rl、25rr ホイールシリンダ
30 ハイブリッド制御ユニット
30a 回生ブレーキ目標トルク、主ブレーキ目標トルク算出部(目標ブレーキトルク設定手段)
30b 目標ヨーモーメント算出部(目標ヨーモーメント算出手段)
30c トランスファクラッチトルク算出部(クラッチ締結力算出手段)
30d ロールオーバ判定部(ロールオーバ予測手段)
30e 回生トルク補正量算出部(トルク補正量算出手段)
30f 主ブレーキトルク算出部(回生トルク補正手段)
30g 回生ブレーキトルク算出部(回生トルク補正手段)
31 エンジン制御ユニット
32 モータ制御ユニット
33 バッテリ管理ユニット
34 トランスミッション制御ユニット
34a コントロールバルブユニット
35 4輪駆動制御ユニット(クラッチ制御手段)
35trc トランスファクラッチ駆動部
35wcl、35wcr ホイールクラッチ駆動部
36 ブレーキ制御ユニット
36a ブレーキ駆動部
41fl、41fr、41rl、41rr 車輪速度センサ
42 ブレーキマスタシリンダ圧センサ
43 横加速度センサ

Claims (3)

  1. 前軸と後軸のどちらか一方の主駆動軸と他方の副駆動軸との間に上記主駆動軸と上記副駆動軸との間の駆動力配分が可変設定自在な第1のクラッチ手段を設け、上記副駆動軸には左右輪間の差動機構に代えて左車輪側と右車輪側のそれぞれに駆動力の伝達を継断自在な第2のクラッチ手段を設け、減速トルクを主ブレーキが発生する主ブレーキトルクとモータが発生する回生ブレーキトルクの和で達成する4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置において、
    車両の車速及びバッテリ充電状態に基づき上記モータによる回生ブレーキ目標トルクを設定し、上記減速トルクから該回生ブレーキ目標トルクを減算して上記主ブレーキによる主ブレーキ目標トルクを設定する目標ブレーキトルク設定手段と、
    上記車両の上記車速及び横加速度及びブレーキマスタシリンダ圧を基に車両に付加すべきアンダーステア方向の目標ヨーモーメントを算出する目標ヨーモーメント算出手段と、
    上記目標ヨーモーメントに基づいて上記第1のクラッチ手段の締結力を算出するクラッチ締結力算出手段と、
    減速の際に上記締結力で上記第1のクラッチ手段を締結すると共に、旋回外輪側の上記第2のクラッチ手段を締結するクラッチ制御手段と、
    上記主ブレーキ目標トルクと上記回生ブレーキ目標トルクと上記第1のクラッチ手段の締結力に基づいて上記回生ブレーキ目標トルクの回生トルク補正量を算出するトルク補正量算出手段と、
    上記主ブレーキ目標トルクから上記回生トルク補正量を減算補正して上記主ブレーキトルクを算出すると共に、上記回生ブレーキ目標トルクに上記回生トルク補正量を加算補正して上記回生ブレーキトルクを算出する回生トルク補正手段と、
    を備えたことを特徴とする4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置。
  2. 上記車両のロールオーバを予測するロールオーバ予測手段を有し、
    上記車両の上記ロールオーバが予測される場合は、上記主ブレーキ目標トルクと上記回生ブレーキ目標トルクの補正は禁止することを特徴とする請求項1記載の4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置。
  3. 上記トルク補正量算出手段は、上記回生ブレーキ目標トルクが上記第1のクラッチ手段の締結力よりも大きく、かつ、上記主ブレーキ目標トルクが0に設定されている場合には、上記回生トルク補正量を0に設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の4輪駆動形式ハイブリッド車の制御装置。
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