JP2011229211A - 回生制御装置 - Google Patents

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一哉 荒川
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Abstract

【課題】駆動および制動を行う電動機を備えた車両に搭載されて、電動機により回生を行う場合に蓄電装置の過充電を抑制しつつ車両の挙動を安定させることのできる回生制御装置を提供する。
【解決手段】蓄電装置10に蓄電されている容量が前記蓄電装置10の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であるか否かを判断する蓄電容量判断手段と、所定値以上の制動要求があるか否かを判断する制動要求判断手段とを備えており、蓄電容量判断手段により前記蓄電装置10に蓄電されている容量が前記蓄電装置10の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であると判断され、かつ制動要求判断手段により所定値以上の制動要求があると判断された場合に、前記電動機3FL,3FRもしくは3RL,3RRを前記車両Ve1の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御する。
【選択図】図2

Description

この発明は、駆動および制動を行うモータを備えた車両に搭載される回生制御装置に関するものである。
従来より、各車輪にこれを個別に駆動および制動を行う電動機(インホイールモータ)を備えた車両が知られている。また、このようなインホイールモータは、車両の前後輪のいずれかを駆動するエンジンなどの原動機や車両の前後輪のいずれかをエンジンなどの原動機とモータとを協調させて回生制動および駆動するハイブリッドユニットに組み合わせても利用可能である。このようなインホイールモータが備えられた車両では、モータが、車両の状態に応じて駆動力を付与して車両を力行させたり、ブレーキ時にモータによる回生制動力を付与してバッテリやキャパシタなどの蓄電装置を充電したりするように制御される。
また、上記のようなモータによる回生制動力と、摩擦ブレーキによる摩擦制動力とを協調させて行うブレーキ制御が知られている。モータによって回生制動を行う場合、その回生制動にともなう回生電力によってキャパシタやバッテリなどの蓄電装置に充電が行われる。このインホイールモータによる回生を行う場合のブレーキ制御装置が、例えば、特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載されたブレーキ制御装置は、車両の左右輪を独立に駆動および回生するモータと、左右輪の各々に設けられる摩擦ブレーキと、車両の状態を取得する車両状態取得手段と、取得した車両状態に基づいて、モータの制動力または駆動力と、摩擦ブレーキの制動力との配分を左右輪の各々に対して導出する配分導出手段とを備えており、配分導出手段は、制動後の再加速時に、モータから所望の駆動力が得られるように配分を導出する。左右輪のモータの温度のいずれもが所定温度以下となるように、又は、バッテリが過充電状態とならないように、上記配分を決定する。そして、車両は、制動後の再加速する際、迅速かつ効率的に加速を行うことが可能となるように構成されている。
また、特許文献2には、一対の左右の駆動輪それぞれに独立した駆動機構、例えばインホイールモータが配置される車両のパーキングロック機構であって、インホイールモータと、駆動輪のブレーキロータ(ブレーキディスク)の間に、両者の係合状態を切換可能なクラッチ機構が配置され、アクチュエータによって駆動される係合部材と、インホイールモータの出力軸に配置され、パーキングロック時に係合部材と噛み合わされるギアとが、インホイールモータとクラッチ機構の間に配置されたパーキングロック機構が記載されている。また、パーキングロック機構作動時の各駆動輪におけるギヤ部と係合部材との係止状態を判定する判定手段と、判定手段により係止が成立していない駆動輪があると判定された場合には、ブレーキロータへ制動力を付与した状態で対応するクラッチ機構を解除し、駆動機構を作動させて該ギヤ部が前記係合部材により係止された後、該クラッチ機構を接続する制御部とをさらに備えており、制御部は、パーキングロック機構の作動時に、ブレーキロータへの制動力付与を指示した後、係合部材を駆動してギヤ部の係止を図り、判定手段による判定を行う構成となっている。そのため、左右の駆動輪で独立した駆動源を有する車両において、駐車時に予想外の車両挙動の発生を抑制しつつ、確実に駆動輪をロックすることが可能な構成となる。
特開2006−034053号公報 特開2006−224819号公報
上記の特許文献1に記載されている装置によれば、バッテリの充電量が所定値を超えた場合、モータを力行させるように、モータの制動力または駆動力と、摩擦ブレーキの制動力との左右輪の各々に対して配分して、バッテリが過充電状態を抑止することができる。その一例を挙げれば、モータによる駆動力を摩擦ブレーキの制動力によって相殺することで、バッテリの過充電を抑制する。しかしながら、このような制御では、モータを力行しつつ、摩擦ブレーキも併用するため、バッテリの電気エネルギーを消費することはできるが、走行中の車両の挙動が不安定になってしまう。
また、特許文献2に記載されている装置によれば、インホイールモータを備えた車両におけるパーキングロック時の各車輪に制動力を付与して駐車する際の車両挙動についての制御に関しては考慮されているが、車両の走行時の挙動を考慮して各車輪に制動力を付与する構成などの記載はない。このように電動機(インホイールモータ)を備えた車両の走行時などの種々の状況に応じて、車両のバッテリやキャパシタなどの蓄電装置の充電状態を考慮しつつ、車両に制動力および駆動力を付与する制御に関して、未だ改良の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、駆動および制動を行う電動機を備えた車両に搭載されて、電動機により回生を行う場合に蓄電装置の過充電を抑制しつつ車両の挙動を安定させることのできる回生制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかをそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機と、前記電動機による回生制動により蓄電される蓄電装置とを備えた回生制御装置において、前記蓄電装置に蓄電されている容量が前記蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であるか否かを判断する蓄電容量判断手段と、所定値以上の制動要求があるか否かを判断する制動要求判断手段とを備えており、蓄電容量判断手段により前記蓄電装置に蓄電されている容量が前記蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であると判断され、かつ制動要求判断手段により所定値以上の制動要求があると判断された場合に、前記電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記電動機は前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた第1電動機と、前記前二輪もしくは後二輪のいずれか他方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた第2電動機とからなり、前記第2電動機と前記前二輪もしくは後二輪のいずれか他方との間に動力の伝達状態を調整可能とする動力断接手段が備えられており、前記前二輪もしくは後二輪の一方に備えられた前記第1電動機を回生制動する場合、前記動力断接手段によって動力の伝達状態を調整しつつ前記第1電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することを特徴とする回生制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記前二輪もしくは後二輪の一方に備えられた前記第1電動機の回生制動による回生電力量と他方に備えられた前記第2電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することによる消費電力量とが平衡するように前記第2電動機では前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流が制御され、かつ要求される制動力を満たすように、前記動力断接手段が制御されることを特徴とする回生制御装置である。
請求項4の発明は、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機と、前記車両の前二輪もしくは後二輪のいずれか他方を制動および駆動するように備えられた内燃機関と少なくとも一つの電動機とを備えたハイブリッドユニットと、前記電動機による回生制動により蓄電される蓄電装置とを備えた回生制御装置において、前記蓄電装置に蓄電されている容量が前記蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であるか否かを判断する蓄電容量判断手段と、所定値以上の制動要求があるか否かを判断する制動要求判断手段とを備えており、蓄電容量判断手段により前記蓄電装置に蓄電されている容量が前記蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であると判断され、かつ制動要求判断手段により所定値以上の制動要求があると判断された場合に、前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機と該電動機が備えられている前記前二輪もしくは後二輪との間には、動力の伝達状態を調整可能とする動力断接手段が備えられており、前記前二輪もしくは後二輪の他方に備えられた前記ハイブリッドユニットを回生制動する場合、前記動力断接手段によって動力の伝達状態を調整しつつ前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することを特徴とする回生制御装置である。
請求項6の発明は、請求項4または5の発明において、前記前二輪もしくは後二輪の他方に備えられた前記ハイブリッドユニットの回生制動による回生電力量と、前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた前記電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することによる消費電力量とが平衡するように前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機では前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流が制御され、かつ要求される制動力を満たすように、前記動力断接手段が制御されることを特徴とする回生制御装置である。
請求項1の発明によれば、蓄電装置に蓄電されている容量が蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上になり、かつ制動要求判断手段により所定値以上の制動要求があると、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの一方の電動機を車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することから、該電動機を正転すなわち車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御して力行させる場合の電力消費に相対して電力消費が増大して、蓄電装置の容量の最大許容値を超えた状態となる、いわゆる過充電状態を回避できる。また、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの一方の電動機による蓄電装置の電力消費を、車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に該電動機に対する電流を制御させて行うため、車輪は路面に対して制動方向の負荷を作用させることから、例えば、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの他方の電動機で回生制動させた場合であっても、この回生制動と同じ方向に制動力が付与されて車両の挙動を安定させた状態とすることができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果と同様の効果に加えて、動力断接手段によって動力の伝達状態を調整しつつ車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの他方に備えられた第2電動機を車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御するため、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの一方に備えられた第1電動機による回生制動による制動力および回生電力量に応じて車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの他方の第2電動機による制動力および消費電力量を調整することができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明による効果と同様の効果に加えて、回生電力量と消費電力量とが平衡とされるため、蓄電装置がその容量の最大許容値を超えた状態となる、いわゆる過充電状態を回避できる。また、この過充電状態の回避を行いつつ、要求される制動力を満たすことができる。
請求項4の発明によれば、蓄電装置に蓄電されている容量が蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上になり、かつ制動要求判断手段により所定値以上の制動要求があると、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの一方に備えられた電動機を車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することから、該電動機を正転すなわち車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御して力行させる場合の電力消費に相対して電力消費が増大して、蓄電装置の容量の最大許容値を超えた状態となる、いわゆる過充電状態を回避できる。また、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの一方の電動機による蓄電装置の電力消費を、車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に該電動機に対する電流を制御させて行うため、車輪は路面に対して制動方向の負荷を作用させることから、例えば、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの他方のハイブリッドユニットで回生制動させた場合であっても、この回生制動と同じ方向に制動力が付与されて車両の挙動を安定させた状態とすることができる。
請求項5の発明によれば、請求項4の発明による効果と同様の効果に加えて、動力断接手段によって動力の伝達状態を調整しつつ車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの一方の電動機を車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御するため、車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの一方に備えられた電動機による回生制動による制動力および回生電力量に応じて車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかの一方に備えられた電動機による制動力および消費電力量を調整することができる。
請求項6の発明によれば、請求項4または5の発明による効果と同様の効果に加えて、回生電力量と消費電力量とが平衡とされるため、蓄電装置がその容量の最大許容値を超えた状態となる、いわゆる過充電状態を回避できる。また、この過充電状態の回避を行いつつ、要求される制動力を満たすことができる。
この発明に係る回生制御装置による制御の一例を示す制御フローチャートである。 この発明に係る回生制御装置を適用できる車両の一例を示す模式図である。 この発明に係る回生制御装置による制御の他の例を示す制御フローチャートである。 この発明に係る回生制御装置を適用できる車両の他の例を示す模式図である。 この発明に係る回生制御装置を適用できる車両のさらに他の例を示す模式図である。
つぎにこの発明に係る回生制御装置について図面を参照して説明する。この発明に係る回生制御装置を適用できる車両には、車輪が備えられ、その車輪の駆動および制動を個別に行う電動機(インホイールモータ)が前方側の2つの車輪と後方側の2つの車輪とのいずれかに備えられている。インホイールモータは、動力を車輪に伝達する車軸、インホイールモータから車輪までの駆動力および制動力の伝達を接続(係合)および遮断(解放)する車軸に設けられたクラッチ、車輪側に備えられブレーキパッドやブレーキディスクなどを備えた摩擦ブレーキ、遊星歯車機構などから構成される増減速装置、各部位を冷却する冷却装置および各部位を潤滑する潤滑装置から構成されたインホイールモータユニットに備えられている。このようにインホイールモータユニットに収容されたインホイールモータは、力行することなくクラッチを係合させて車輪に対して制動力を付与しつつ発電機としても使用されて、回生ブレーキとして機能する。
インホイールモータが回生ブレーキとして機能して、これにより発生した回生電力によってバッテリやキャパシタなどの蓄電装置(蓄電池)の充電が行われる。蓄電装置は、電力を蓄える許容量が決まっており、回生ブレーキにより回生電力が発生したとしても、蓄電装置の許容量を超えて電力を蓄えておくことはできない。このような状況では、回生ブレーキは、使用することができないため、蓄電装置が過充電となる虞がある場合であっても回生ブレーキを使用したい場合には、蓄電装置に蓄えられた電力を消費させる必要がある。この発明に係る回生制御装置では、インホイールモータによる回生ブレーキを使用する場合に、蓄電装置の電力を蓄える許容量に応じて、他のインホイールモータにより電力を消費する制御を行わせるものである。このインホイールモータにより電力を消費する制御は、インホイールモータを逆転力行すなわち車両の進行方向とは反対向きにインホイールモータが回転するように電流の制御が行われる。また、回生ブレーキによる制動力および回生電力(充電量)に応じてインホイールモータを逆転力行する場合には、クラッチの係合および解放状態を調節して、逆転力行による電力消費量と制動力とが調整される。以下に、図面を参照しつつ実施例に基づいて説明する。
図2には、この発明に係る回生制御装置の制御の対象とする車両の一例が記載されている。符号Ve1は、その制御の対象とする車両である。車両Ve1には、走行するための車輪1FL,1FR,1RL,1RRが備えられ、前方に前二輪1FL,1FRと後方に後二輪1RL,1RRとが備えられている。この車輪1FL,1FR,1RL,1RRが回転して路面に駆動力を伝達して車両Ve1が走行する構成となっている。車輪1FL,1FR,1RL,1RRの駆動は、車輪1FL,1FR,1RL,1RRのそれぞれに個別に駆動および制動可能に備えられたインホイールモータユニット2FL,2FR,2RL,2RRのインホイールモータ(電動機)3FL,3FR,3RL,3RRが回転することによって行われる。
インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRは、インホイールモータユニット2FL,2FR,2RL,2RRに備えられている。このインホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRは、動力伝達可能に車軸4FL,4FR,4RL,4RRの一方側に連結されており、車軸4FL,4FR,4RL,4RRの他方側には車輪1FL,1FR,1RL,1RRが動力伝達可能に連結されている。また、車軸4FL,4FR,4RL,4RRには、クラッチ5FL,5FR,5RL,5RRが設けられており、インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRから車輪1FL,1FR,1RL,1RRまでの動力伝達状態をクラッチ5FL,5FR,5RL,5RRを係合および解放して動力伝達状態を調整可能となっている。すなわち、インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRは、車軸4FL,4FR,4RL,4RRを介してクラッチ5FL,5FR,5RL,5RRを接続(係合)および遮断(解放)状態を調整して車輪1FL,1FR,1RL,1RRに動力を伝達可能に、また動力伝達状態を調整可能に連結される構成となっている。また、インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRから車輪1FL,1FR,1RL,1RRまでの動力伝達経路には、複数のギヤや遊星歯車機構などがアクチュエータなどによりギヤ比が変更可能なように噛み合わされた増減速装置6FL,6FR,6RL,6RRが備わっている構成であってよい。
また、このインホイールモータユニット2FL,2FR,2RL,2RRには、車輪1FL,1FR,1RL,1RRに対して制動力を付与する摩擦ブレーキ7FL,7FR,7RL,7RRとインホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRなどを冷却する冷却装置8FL,8FR,8RL,8RRとインホイールモータユニット2FL,2FR,2RL,2RRの動力伝達経路を潤滑する潤滑装置9FL,9FR,9RL,9RRとが備えられている。
上述のように構成されるインホイールモータユニット2FL,2FR,2RL,2RRは、車両Ve1に備えられた電子制御装置ECU1に電気通信可能に接続され、また、バッテリなどの二次電池やキャパシタなどの蓄電装置(蓄電池)10に電気エネルギーが授受可能なように接続されている。また、インホイールモータユニット2FL,2FR,2RL,2RRは、電気エネルギーを伝達可能なように図示しない昇圧コンバータとインバータとを介して蓄電装置10に接続される構成であってよい。また、電子制御装置ECU1には、車両Ve1の走行状態や運転者の操作状況を検知する車両Ve1に備えられた各種センサ、例えば速度センサ、加速度センサ、操舵角センサ、およびアクセルペダルの踏み込み状態を検知するセンサ(いずれも図示せず)などが備えられており、これら各種センサからの電気信号が電子制御装置ECU1に電気通信によって伝達されて蓄電装置10から電気エネルギーが前述のインバータや電子制御装置ECU1などに電流が調節されて供給されて、インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRを駆動させる構成となっている。また、この電子制御装置ECU1にこの発明に係る回生制御装置による制御の機能が備えられている。
さらに、インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRは、運転者からの制動の指示があった場合には、前述のクラッチ5FL,5FR,5RL,5RRを係合させて車輪1FL,1FR,1RL,1RRからの動力を伝達させてインホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RR内の回転子を回転させて発電機として動作させつつ制動を行う構成となっている。このインホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRによって回生を行う場合、前述の蓄電装置10の蓄電できる許容量(SOC)を超えて電力を蓄えておくことはできず、そのため、このような状況でインホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRによって回生を行う場合には、蓄電装置10の電力を消費させる必要がある。例えば、山下りなどの急下降時に蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値以上である場合、回生制動を実施すると蓄電装置10が閾値を超えて過充電となる虞があり、運転者が緊急ブレーキを意図してブレーキを踏み込んだ場合であっても、最大制動力が使えない状況が発生してしまう。
この発明では、蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値を設定して、この閾値以上となった場合に、前輪側インホイールモータ3FL,3FRと後輪側インホイールモータ3RL,3RRとのいずれかにおいて、車輪1FL,1FR,1RL,1RRを力行駆動させるように制御を行う構成となっている。蓄電装置10の蓄電できる許容量に応じた閾値を超えたとの判断もしくは前輪側インホイールモータ3FL,3FRと後輪側インホイールモータ3RL,3RRとのいずれかにおいて、要求された制動力に応じた回生制動を行うと蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値を超えるとの判断は、蓄電装置10に備えられたセンサ(図示せず)などから電気信号が電子制御装置ECU1に送信されて例えば電子制御装置ECU1での演算により判断、もしくは電子制御装置ECU1に備えられたマップなどにより判断される構成となっている。
また、前述のインバータや電子制御装置ECU1などにより電流が制御されて前輪側インホイールモータ3FL,3FRと後輪側インホイールモータ3RL,3RRとのいずれかにおける車輪1FL,1FRもしくは1RL,1RRの力行駆動は、車両Ve1の進行方向とは反対方向に回転して制動力として作用する。したがって、この前輪側インホイールモータ3FL,3FRと後輪側インホイールモータ3RL,3RRとのいずれかによる力行駆動は、逆転力行である。具体的には、この逆転力行を行う前輪側インホイールモータ3FL,3FRもしくは後輪側インホイールモータ3RL,3RRのいずれかに連結された車軸4FL,4FRに備えられたクラッチ5FL,5FRもしくは車軸4RL,4RRに備えられたクラッチ5RL,5RRの係合状態を調整しつつ、車両Ve1の進行方向とは反方向対に作用するように前輪側インホイールモータ3FL,3FRもしくは後輪側インホイールモータ3RL,3RRのいずれかを回転させる制御が行われる。また、車軸4FL,4FRに備えられたクラッチ5FL,5FRもしくは車軸4RL,4RRに備えられたクラッチ5RL,5RRの係合状態の調整は、要求された制動力に応じた回生制動による回生電力や蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値などに基づいて消費する電力を設定するように制御される構成となっている。さらにクラッチ5RL,5RRの係合および解放状態の調整は、要求された制動力を満たしつつ、蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値を超えないように前輪側インホイールモータ3FL,3FRによる回生電力と後輪側インホイールモータ3RL,3RRによる消費電力とを平衡させて制御することもある。この制御に関して以下に図1のフローチャートを用いて説明する。
図1には、この発明に係る回生制御装置による制御の一例がフローチャートを用いて示されている。まず、ステップS1において、蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値(所定値)以上であるか否か、言い換えると蓄電装置10は閾値以上の回生電力(充電量)であるか否かが、蓄電装置10に備えられたセンサ(図示せず)などから電気信号が電子制御装置ECU1に送信されて判断される。ステップS1において否定的に判断すなわち蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値以上でないと判断されると、この制御ルーチンによる制御は行われずにリターンされる。一方、ステップS1において肯定的に判断すなわち蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値以上であると判断されると、運転者がブレーキを踏む制動動作による制動要求によって回生制動すると蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値(所定値)を超えるか否かが判断される(ステップS2)。
ステップS2において、否定的に判断すなわち運転者がブレーキを踏む制動動作による制動要求によって回生制動しても蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値を超えないと判断されると、この制御ルーチンによる制御は行わずリターンされる。ステップS2において、肯定的に判断すなわち運転者がブレーキを踏む制動動作による制動要求によって回生制動すると蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値を超えると判断されると、運転者がブレーキを踏む制動動作による制動要求や車速などに応じた必要制動力が電子制御装置ECU1によって算出される(ステップS3)。
このとき、算出される必要制動力は、インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRによる回生ブレーキと前述の摩擦ブレーキ7FL,7FR,7RL,7RRとを合わせたものであってよく、蓄電装置10の蓄電もしくは充電状態がインホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRの回生を行っても前述の閾値を超えない充分な空き容量、言い換えると充電できる容量が残されている場合には、車両Ve1の走行状態に応じてインホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRによる回生ブレーキを使用する割合を最大とすることも可能である。
ついで、ステップS4において、前述のステップS3における必要制動力に応じた要求回生ブレーキによる制動力が算出される。また、ついで、ステップS5において、前輪1FL,1FRでは、前述のステップS4で算出された制動力に応じたインホイールモータ3FL,3FRの回生ブレーキによる制動が実行されて蓄電装置10に対して蓄電が行われる。さらに、ついで、ステップS6において、後輪1RL,1RRでは、前述のステップS3で算出された必要制動力に応じたインホイールモータ3RL,3RRによる力行制動が行われる。
このステップS6におけるインホイールモータ3RL,3RRによる力行制動は、インホイールモータ3RL,3RRを逆転力行させることにより行われる。そして、インホイールモータ3RL,3RRを逆転力行させることにより、蓄電装置10に蓄えられている電気エネルギーが消費される。なお、この図1に示した制御ルーチンとは、前輪側と後輪側とで回生制動させる側と逆転力行させる側とを入れ替えて、後輪1RL,1RRで、前述のステップS4で算出された制動力に応じたインホイールモータ3RL,3RRの回生ブレーキによる制動が実行されて蓄電装置10に対して蓄電が行われ、前輪1FL,1FR側でインホイールモータ3FL,3FRを逆転力行させる制御であってよく、いずれも車両Ve1の挙動が各輪1FL,1FR,1RL,1RRで制動がおこなわれて安定された状態となるように制御される。
また、ステップS6におけるこの逆転力行とは、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRを車両Ve1の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御するものであり、車両Ve1において制動力として作用する。車両Ve1は、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRにより回生ブレーキによる制動状態となっており、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRによる逆転力行は、車両Ve1に対して制動力として作用することから、蓄電装置10に蓄えられている電気エネルギーを消費するためにインホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRを正転力行する場合と相対して車両Ve1の挙動が安定したものとなる。また、この回生制御装置による制御では、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの回生制御およびインホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRでの力行制御をする場合、エネルギー収支を合わせたり、燃費悪化させないようにしつつ、適切な制動力が確保される。
すなわち、具体的には、この発明に係る回生制御装置では、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRによる回生ブレーキを使用する場合に、蓄電装置10の電力を蓄える許容量に応じて、他のインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRにより電力を消費する制御を行わせるものである。このインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRにより電力を消費する制御は、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRを逆転力行すなわち車両の進行方向とは反対向きにインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRが回転するように電流の制御が行われる。また、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRによる回生ブレーキによる制動力および回生電力(充電量)に応じてインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRを逆転力行する場合には、クラッチ5RL,5RRもしくは5FL,5FRの係合および解放状態を調節して、逆転力行による電力消費量と制動力との調整が行われる。
さらに、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRでの回生ブレーキによる制動力および回生電力(充電量)に応じて、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRによる逆転力行は、クラッチ5RL,5RRもしくは5FL,5FRの係合および解放状態を調整して、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRでの回生ブレーキによる制動力とインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの逆転力行による制動力とを調整する、すなわち、制動力配分が制御される。またさらに、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRでの回生ブレーキによる回生電力とインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの逆転力行による消費電力とを平衡させる制御が行われる。
上述したこの発明に係る回生制御装置による制御の一例では、インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRによる回生制動を行うと、蓄電装置10に蓄電されている容量が許容量に応じた閾値を超えて、過充電となる場合には、インホイールモータ3FL,3FRもしくはインホイールモータ3RL,3RRで回生制動が行われ、インホイールモータ3RL,3RRもしくはインホイールモータ3FL,3FRで前述した逆転力行が行われる。そのため、インホイールモータ3FL,3FRもしくはインホイールモータ3RL,3RRによる回生制動が行われることから、蓄電装置10に蓄電されている容量が許容量に応じた閾値を超えて、過充電となることを抑止できる。また、蓄電装置10に蓄電されている容量が許容量に応じた閾値を超えて、過充電となる虞があっても、インホイールモータ3RL,3RRもしくはインホイールモータ3FL,3FRで前述した逆転力行が行われて蓄電装置10の電力消費が行われるので、インホイールモータ3FL,3FRもしくはインホイールモータ3RL,3RRで回生ブレーキによる制動が使用できる。
さらに、車両Ve1は、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRにより回生ブレーキによる制動状態となっており、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRによる逆転力行は、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRにより回生ブレーキによる制動と同じ方向に制動力を付与するように車両Ve1に対して制動力として作用することから、蓄電装置10に蓄えられている電気エネルギーを消費するためにインホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRを正転力行する場合と相対して車両Ve1の挙動を安定させることができる。
そして、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRでの回生ブレーキによる制動力および回生電力(充電量)に応じて、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRによる逆転力行は、クラッチ5RL,5RRもしくは5FL,5FRの係合および解放状態を調整しておこなわれることから、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRでの回生ブレーキによる制動力とインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの逆転力行による制動力とを調整して車両Ve1の挙動を安定させることができる。また、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRでの回生ブレーキによる回生電力とインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの逆転力行による消費電力とが平衡とされて、蓄電装置10が過充電となることを抑止できる。
つぎに、この発明に係る回生制御装置の制御の対象とする車両の他の例、およびその車両の制御例であってこの発明に係る回生制御装置による制御の他の例について説明する。なお、以下に示す車輪1FL,1FR,1RL,1RR、インホイールモータユニット2FL,2FR,2RL,2RR、インホイールモータ3FL,3FR,3RL,3RRの各構成要素および蓄電装置10など前述の車両Ve1の一例と同様の構成については、説明を適宜に省略する。
図4には、この発明に係る回生制御装置の制御の対象とする車両の他の例が記載されている。符号Ve2は、その制御の対象とする車両である。車両Ve2には、走行するための車輪1FL,1FR,1RL,1RRが備えられ、前方に前二輪1FL,1FRと後方に後二輪1RL,1RRとが備えられている。この車輪1FL,1FR,1RL,1RRが回転して路面に駆動力を伝達して車両Ve2が走行する構成となっている。この車両の他の例の構成では、車輪1FL,1FR,1RL,1RRの駆動は、前輪1FL,1FRでは、駆動および制動可能に設けられたハイブリッドユニット20により行われ、後輪1RL,1RRでは、両輪を個別に駆動および制動可能に連結されたインホイールモータユニット2RL,2RRに備えられたインホイールモータ3RL,3RRが回転することによって行われる。
後輪1RL,1RR側に備えられたインホイールモータユニット2RL,2RRおよびインホイールモータ3RL,3RRなどの構成および動作は、前述の図2に示した車両Ve1の構成例と同様である。また、前輪1FL,1FR側に備えられたハイブリッドユニット20には、エンジンE、モータジェネレータMG、トランスミッションTMが備えられている。エンジンEは、ガソリンエンジンなどの内燃機関であってよく、また、モータジェネレータMGは、電力により回転子が回転して動力を発生し、回転子に車輪1FL,1FRからの動力もしくはエンジンEからの動力が入力されて回転させて発電(回生)を行える構成となっている。
トランスミッションTMは、遊星歯車機構などにより構成され、エンジンEとモータジェネレータMGとの駆動配分やモータジェネレータMGの回転子を回転させる動力の入力状態を変更できる構成となっている。このように構成されてハイブリッドユニット20は、車輪1FL,1FRを駆動もしくは車輪1FL,1FRからの動力をトランスミッションTMを介してモータジェネレータMGに伝達させて回生制動する構成となっている。なお、この図4に示した構成例では、ハイブリッドユニット20にモータジェネレータMGが一つ備えられた構成が示されているが、他にもモータジェネレータがトランスミッションTMに動力伝達可能に備えられた構成であってもよい。また、トランスミッションTMの出力側にはデファレンシャル21が動力伝達可能に連結されている。デファレンシャル21には、車軸22,23が動力伝達可能に連結されている。車軸22,23のデファレンシャル21に連結されている端部と反対側の端部には、車輪1FL,1FRが動力伝達可能に連結されている。
上述のように構成されるインホイールモータユニット2FL,2FR,2RL,2RRおよびハイブリッドユニット20とは、車両Ve2に備えられた電子制御装置ECU2に電気通信可能に接続され、また、バッテリなどの二次電池やキャパシタなどの蓄電装置10に電気エネルギーが授受可能なように接続されている。また、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGおよびインホイールモータユニット2RL,2RRは、電気エネルギーを伝達可能なように図示しない昇圧コンバータとインバータとを介して蓄電装置10に接続される構成であってよい。また、電子制御装置ECU2には、車両Ve2の走行状態や運転者の操作状況を検知する車両Ve2に備えられた各種センサ、例えば速度センサ、加速度センサ、操舵角センサ、およびアクセルペダルの踏み込み状態を検知するセンサ(いずれも図示せず)などが備えられており、これら各種センサからの電気信号が電子制御装置ECU2に電気通信によって伝達されて蓄電装置10から電気エネルギーが供給されて、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGおよびインホイールモータ3RL,3RRを駆動させる構成となっている。また、この電子制御装置ECU2にこの発明に係る回生制御装置による制御の機能が備わっている。
さらに、インホイールモータ3RL,3RRは、運転者からの制動の指示があった場合には、前述のクラッチ5RL,5RRを係合させて後輪1RL,1RRからの動力を伝達させてインホイールモータ3RL,3RR内の回転子を回転させて発電機として動作させつつ制動を行う構成となっている。さらにハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGも、運転者からの制動の指示があった場合には、車軸22,23を係合させて車輪1FL,1FRからの動力を伝達させてモータジェネレータMG内の回転子を回転させて発電機として動作させつつ制動を行える構成となっている。
このハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGもしくはインホイールモータ3RL,3RRによって回生を行う場合、前述の蓄電装置10の蓄電できる許容量(SOC)を超えて電力を蓄えておくことはできず、そのため、このような状況で前輪側に備えられたハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGもしくは後輪側インホイールモータ3RL,3RRによって回生を行う場合には、蓄電装置10の電力を消費させる必要がある。例えば、山下りなどの急下降時に蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値以上である場合、回生制動を実施すると蓄電装置10が閾値を超えて過充電となる虞があり、運転者が緊急ブレーキを意図してブレーキを踏み込んだ場合であっても、最大制動力が使えない状況が発生してしまう。
この発明では、蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値を設定して、この閾値以上となった場合に、後輪側インホイールモータ3RL,3RRにおいて、後輪1RL,1RRを力行駆動させるように制御を行う構成となっている。蓄電装置10の蓄電できる許容量に応じた閾値を超えたとの判断もしくは前輪側に備えられたハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGと後輪側インホイールモータ3RL,3RRとのいずれかにおいて、要求された制動力に応じた回生制動を行うと蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値を超えるとの判断は、蓄電装置10に備えられたセンサ(図示せず)などから電気信号が電子制御装置ECU2に送信されて例えば電子制御装置ECU2での演算により判断、もしくは電子制御装置ECU2に備えられたマップなどにより判断される構成となっている。
また、インバータや電子制御装置ECU2などにより電流が制御されて後輪側インホイールモータ3RL,3RRにおける後輪1RL,1RRの力行駆動は、車両Ve2の進行方向とは反対方向に回転して制動力として作用する。したがって、この後輪側インホイールモータ3RL,3RRによる力行駆動は、逆転力行である。具体的には、この逆転力行を行う後輪側インホイールモータ3RL,3RRに連結された車軸4RL,4RRに備えられたクラッチ5FL,5FRの係合状態を調整しつつ、車両Ve2の進行方向とは反対方向に作用するように後輪側インホイールモータ3RL,3RRのいずれかを回転させる制御が行われる。また、車軸4RL,4RRに備えられたクラッチ5RL,5RRの係合状態の調整は、要求された制動力に応じた回生制動による回生電力や蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値などに基づいて消費する電力を設定するように制御される構成となっている。さらにクラッチ5RL,5RRの係合および解放状態の調整は、要求された制動力を満たしつつ、蓄電装置10に蓄電できる許容量に応じた閾値を超えないようにハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGによる回生電力と後輪側インホイールモータ3RL,3RRによる消費電力とを平衡させて制御することもある。この制御に関して以下に図3のフローチャートを用いて説明する。
図3には、この発明に係る回生制御装置による制御の他の例がフローチャートを用いて示されている。この制御の他の例では、前輪側に備えられたハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGで回生制動を行い、後輪側インホイールモータ3RL,3RRで上記に説明した逆転力行を行うように制御するほかは、図1に示したフローチャートの制御と同様の制御が行われる。まず、ステップS11において、蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値(所定値)以上であるか否か、言い換えると蓄電装置10は閾値以上の充電量であるか否かが、蓄電装置10に備えられたセンサ(図示せず)などから電気信号が電子制御装置ECU2に送信されて判断される。ステップS11において否定的に判断すなわち蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値以上でないと判断されると、この制御ルーチンによる制御は行われずにリターンされる。一方、ステップS11において肯定的に判断すなわち蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値以上であると判断されると、運転者がブレーキを踏む制動動作による制動要求によって回生制動すると蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値(所定値)を超えるか否かが判断される(ステップS12)。
ステップS12において、否定的に判断すなわち運転者がブレーキを踏む制動動作による制動要求によって回生制動しても蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値を超えないと判断されると、この制御ルーチンによる制御は行わずリターンされる。ステップS12において、肯定的に判断すなわち運転者がブレーキを踏む制動動作による制動要求によって回生制動すると蓄電装置10の状態が蓄電できる許容量に応じて設定された閾値を超えると判断されると、運転者がブレーキを踏む制動動作による制動要求に応じた必要制動力が電子制御装置ECU2によって算出される(ステップS13)。
このとき、算出される必要制動力は、前輪側に備えられたハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGでの回生ブレーキと後輪側インホイールモータ3RL,3RRによる回生ブレーキと前述の摩擦ブレーキ7FL,7FR,7RL,7RRとを合わせたものであってよく、蓄電装置10の蓄電もしくは充電状態が前輪側に備えられたハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGと後輪側インホイールモータ3RL,3RRとの回生を行っても前述の閾値を超えない充分な空き容量、言い換えると充電できる容量が残されている場合には、車両Ve2の走行状態に応じて前輪側に備えられたハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGでの回生ブレーキと後輪側インホイールモータ3RL,3RRによる回生ブレーキを使用する割合を最大とすることも可能である。
ついで、ステップS14において、前述のステップS13における必要制動力に応じた要求回生ブレーキによる制動力が算出される。また、ついで、ステップS15において、前輪1FL,1FRでは、前述のステップS14で算出された制動力に応じた前輪側に備えられたハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGの回生ブレーキによる制動によって発電される電気エネルギーが算出される。さらに、ついで、ステップS16において、後輪1RL,1RRでは、前述のステップS13で算出された必要制動力に応じて、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGの回生ブレーキによる制動によって発生する電気エネルギーと同じ量の電気エネルギーを放出するため、インホイールモータ3RL,3RRによる力行制動が行われる。
このステップS16におけるインホイールモータ3RL,3RRによる力行制動は、インホイールモータ3RL,3RRを逆転力行させることにより行われる。そして、インホイールモータ3RL,3RRを逆転力行させることにより、蓄電装置10に蓄えられている電気エネルギーが消費される。ついで、ステップS17において、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGによる回生制動が実施される。
なお、この図3に示した制御ルーチンとは、前輪側と後輪側とで回生制動させる側と逆転力行させる側とを入れ替えてもよい。すなわち、図5に示すこの発明に係る回生制御装置を適用できる車両のさらに他の例では、図2に示した構成例と同様の構成である前輪1FL,1FR側でインホイールモータユニット2FL,2FRが備えられ、後輪を駆動するようにハイブリッドユニット30、プロペラシャフト31、デファレンシャル32および車軸33,34が備えられている。そして、後輪1RL,1RRで、前述のステップS14で算出された制動力に応じた後輪1RL,1RRを駆動するように備えられたハイブリッドユニット30のモータジェネレータMGでの回生ブレーキによる制動が実行されて蓄電装置10に対して蓄電が行われ、前輪1FL,1FR側でインホイールモータ3FL,3FRを逆転力行させる制御を行ってもよい。これにより車両Ve3の挙動が各輪1FL,1FR,1RL,1RRで制動がおこなわれて安定された状態となるように制御される。
また、ステップS16におけるこの逆転力行とは、図4もしくは図5の構成において、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRを車両Ve2もしくはVe3の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御するものであり、車両Ve2もしくはVe3において制動力として作用する。車両Ve2もしくはVe3は、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRにより回生ブレーキによる制動状態となっており、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRによる逆転力行は、車両Ve2もしくはVe3に対して制動力として作用することから、蓄電装置10に蓄えられている電気エネルギーを消費するためにインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRを正転力行する場合と相対して車両Ve2もしくはVe3の挙動が安定したものとなる。また、この回生制御装置による制御では、ハイブリッドユニット30での回生制御およびインホイールモータ3RL,3RR(図5の構成においてはインホイールモータ3FL,3FR)での力行制御をする場合、エネルギー収支を合わせたり、燃費悪化させないようにしつつ、適切な制動力が確保される。
すなわち、具体的には、この発明に係る回生制御装置では、ハイブリッドユニット30による回生ブレーキを使用する場合に、蓄電装置10の電力を蓄える許容量に応じて、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRにより電力を消費する制御を行わせるものである。このインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRにより電力を消費する制御は、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRを逆転力行すなわち車両の進行方向とは反対向きにインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRが回転するように電流の制御が行われる。また、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRによる回生ブレーキによる制動力および回生電力(充電量)に応じてインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRを逆転力行する場合には、クラッチ5RL,5RRもしくは5FL,5FRの係合および解放状態を調節して、逆転力行による電力消費量と制動力とを調整が行われる。
さらに、ハイブリッドユニット30での回生ブレーキによる制動力および回生電力(充電量)に応じて、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRによる逆転力行は、クラッチ5RL,5RRもしくは5FL,5FRの係合および解放状態を調整して、ハイブリッドユニット30での回生ブレーキによる制動力とインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの逆転力行による制動力とを調整する、すなわち、制動力配分が制御される。またさらに、ハイブリッドユニット30での回生ブレーキによる回生電力とインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの逆転力行による消費電力とを平衡させる制御が行われる。
上述したこの発明に係る回生制御装置による制御の他の例では、前述したこの発明に係る回生制御装置による制御の一例と同様の効果を得ることができる。ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRによる回生制動を行うと、蓄電装置10に蓄電されている容量が許容量に応じた閾値を超えて、過充電となる場合には、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3FL,3FRもしくはインホイールモータ3RL,3RRで回生制動が行われ、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3RL,3RRもしくはインホイールモータ3FL,3FRで前述した逆転力行が行われる。そのため、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3FL,3FRもしくはインホイールモータ3RL,3RRによる回生制動が行われることから、蓄電装置10に蓄電されている容量が許容量に応じた閾値を超えて、過充電となることを抑止できる。また、蓄電装置10に蓄電されている容量が許容量に応じた閾値を超えて、過充電となる虞があっても、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3RL,3RRもしくはインホイールモータ3FL,3FRで前述した逆転力行が行われて蓄電装置10の電力消費が行われるので、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3FL,3FRもしくはインホイールモータ3RL,3RRで回生ブレーキによる制動が使用できる。
さらに、車両Ve2もしくはVe3は、インホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRにより回生ブレーキによる制動状態となっており、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRによる逆転力行は、ハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRにより回生ブレーキによる制動と同じ方向に制動力を付与するように車両Ve2もしくはVe3に対して制動力として作用することから、蓄電装置10に蓄えられている電気エネルギーを消費するためにハイブリッドユニット20のモータジェネレータMGまたはインホイールモータ3FL,3FRもしくは3RL,3RRを正転力行する場合と相対して車両Ve2もしくはVe3の挙動を安定させることができる。
そして、ハイブリッドユニット20での回生ブレーキによる制動力および回生電力(充電量)に応じて、インホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRによる逆転力行は、クラッチ5RL,5RRもしくは5FL,5FRの係合および解放状態を調整しておこなわれることから、ハイブリッドユニット20での回生ブレーキによる制動力とインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの逆転力行による制動力とを調整して車両Ve2もしくはVe3の挙動を安定させることができる。また、ハイブリッドユニット20での回生ブレーキによる回生電力とインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRでの逆転力行による消費電力とを平衡として、蓄電装置10が過充電となることを抑止できる。
以下、上記に説明した実施例とこの発明との対応関係について説明する。本願請求項1ないし3すなわち特許請求の範囲における請求項1ないし3に記載の「第1電動機」とは、実施例におけるインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRを含み、「第2電動機」とは、実施例におけるインホイールモータ3RL,3RRもしくは3FL,3FRを含むものであり、また、本願請求項1または4すなわち特許請求の範囲における請求項1または4に記載の「蓄電容量判断手段」とは、実施例におけるステップ1およびステップ11の判断手段を含むものであり、さらに、「制動要求判断手段」とは、実施例におけるステップ2およびステップ12の判断手段を含むものであり、またさらに、本願請求項2または5すなわち特許請求の範囲における請求項2または5に記載の「動力断接手段」とは、実施例におけるクラッチ5RL,5RRもしくは5FL,5FRを含むものである。
3FL,3FR,3RL,3RR…電動機(インホイールモータ)、 10…蓄電装置、 Ve1…車両。

Claims (6)

  1. 少なくとも車両の前二輪もしくは後二輪のいずれかをそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機と、
    前記電動機による回生制動により蓄電される蓄電装置とを備えた回生制御装置において、
    前記蓄電装置に蓄電されている容量が前記蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であるか否かを判断する蓄電容量判断手段と、
    所定値以上の制動要求があるか否かを判断する制動要求判断手段とを備えており、
    蓄電容量判断手段により前記蓄電装置に蓄電されている容量が前記蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であると判断され、かつ
    制動要求判断手段により所定値以上の制動要求があると判断された場合に、前記電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することを特徴とする回生制御装置。
  2. 前記電動機は前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた第1電動機と、前記前二輪もしくは後二輪のいずれか他方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた第2電動機とからなり、前記第2電動機と前記前二輪もしくは後二輪のいずれか他方との間に動力の伝達状態を調整可能とする動力断接手段が備えられており、前記前二輪もしくは後二輪の一方に備えられた前記第1電動機を回生制動する場合、前記動力断接手段によって動力の伝達状態を調整しつつ前記第1電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することを特徴とする請求項1に記載の回生制御装置。
  3. 前記前二輪もしくは後二輪の一方に備えられた前記第1電動機の回生制動による回生電力量と他方に備えられた前記第2電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することによる消費電力量とが平衡するように前記第2電動機では前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流が制御され、かつ要求される制動力を満たすように、前記動力断接手段が制御されることを特徴とする請求項1または2に記載の回生制御装置。
  4. 車両の前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機と、
    前記車両の前二輪もしくは後二輪のいずれか他方を制動および駆動するように備えられた内燃機関と少なくとも一つの電動機とを備えたハイブリッドユニットと、
    前記電動機による回生制動により蓄電される蓄電装置とを備えた回生制御装置において、
    前記蓄電装置に蓄電されている容量が前記蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であるか否かを判断する蓄電容量判断手段と、
    所定値以上の制動要求があるか否かを判断する制動要求判断手段とを備えており、
    蓄電容量判断手段により前記蓄電装置に蓄電されている容量が前記蓄電装置の容量の最大許容値に応じて予め定められた所定値以上であると判断され、かつ
    制動要求判断手段により所定値以上の制動要求があると判断された場合に、前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することを特徴とする回生制御装置。
  5. 前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機と該電動機が備えられている前記前二輪もしくは後二輪との間には、動力の伝達状態を調整可能とする動力断接手段が備えられており、前記前二輪もしくは後二輪の他方に備えられた前記ハイブリッドユニットを回生制動する場合、前記動力断接手段によって動力の伝達状態を調整しつつ前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することを特徴とする請求項4に記載の回生制御装置。
  6. 前記前二輪もしくは後二輪の他方に備えられた前記ハイブリッドユニットの回生制動による回生電力量と、前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた前記電動機を前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流を制御することによる消費電力量とが平衡するように前記前二輪もしくは後二輪のいずれか一方をそれぞれ個別に制動および駆動するように備えられた電動機では前記車両の進行方向とは逆向きに駆動力を付与する方向に電流が制御され、かつ要求される制動力を満たすように、前記動力断接手段が制御されることを特徴とする請求項4または5に記載の回生制御装置。
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