JP6265658B2 - ラベル連続体の継ぎ目検知方法、及びラベル連続体 - Google Patents
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一般に、ラベルの製造者とラベルの使用者とは異なっており、ラベルの製造者が製造したラベルを、使用者が購入し、それを被着体に装着している。
ラベルとしては、大別して、熱収縮などによって被着体に装着する筒状ラベル、被着体に巻き付けて装着する巻付けラベルなどが知られている。これらのラベルは、1枚毎の枚葉状の形態で使用者に提供されることもあるが、通常、ラベラー(ラベル装着装置)を用いてラベルを被着体に連続的に装着するために、複数のラベルが長手方向に連続的に繋がったラベル連続体の形態で提供される。このようなラベル連続体は、長尺状であるため、通常、ロール状に巻き取った巻物で使用者に提供される。
ところが、長尺状の原反基材の長さと、得ようとするラベル連続体の規定長さとは、通常、同じではなく、長尺状の原反基材の方が長いことが多い。このため、例えば、規定長さ1200mのラベル連続体を製造する際に、3000mの原反基材を用いた場合には、600mの長尺ラベル基材が端材(規定長さに満たない長尺ラベル基材)として残ってしまう。また、原反基材に印刷などを施す際に、印刷ミスや基材の縒れなどの予期せぬトラブルによって端材が生じることもある。前記端材は規定長さに満たないこと以外は、ラベルが連続的に繋がったものであるため、通常、このような端材は廃棄されず、それを長手方向に繋げて規定長さのラベル連続体を作製している。
例えば、特許文献1のように、規定長さに満たない長尺ラベル基材を、粘着テープで繋ぎ合わせて規定長さのラベル連続体を作製している。
他方、ラベルの製造者は、繋ぎ合わせた規定長さのラベル連続体の提供に際して、そのラベル連続体中の継ぎ目の数を使用者に伝達するようにしている。
使用者は、製造者から知らされた継ぎ目の数と、前記ライン中で排除された不良包装体の数とを照合し、正常な包装体の梱包の中に不良包装体が混入しないように管理している。
本発明の好ましいラベル連続体の継ぎ目検知方法は、前記連結部材が、比重3g/cm3以上の金属を含む層を有するシートと、前記シートの裏面に設けられた貼付層と、を有する貼付けテープである。
本発明のラベル連続体は、上記いずれかの検知方法に用いられるロール状に巻かれたラベル連続体であって、2つ以上の長尺ラベル基材と、長手方向に並べられた前記2つ以上の長尺ラベル基材の継ぎ目を繋ぐ連結部材と、を有し、前記連結部材が、比重5g/cm3以上の金属を含み、前記連結部材の一部又は全部が、前記長尺ラベル基材よりもX線透過量が小さい。
本発明の好ましいラベル連続体は、前記金属が、ニッケル及び銅族元素から選ばれる少なくとも1種である。
ただし、各部の用語の頭に第1、第2などを付す場合があるが、この第1、第2などは、用語を区別するために付加されたものであり、各部の優劣などを意味しない。本明細書において、「長尺」又は「長尺状」は、一方向における長さが他方向における長さよりも十分に長い形状を意味する。前記「長尺」又は「長尺状」は、例えば、前記一方向における長さが他方向における長さの10倍以上の細長い長方形状であり、好ましくは30倍以上であり、より好ましくは100倍以上である。「長手方向」は、前記長尺又は長尺状の一方向であり、「短手方向」は、その他方向である。また、「PPP〜QQQ」は、「PPP以上QQQ以下」を意味する。
各図における寸法、厚み及び形状などは、実際のものとは異なっていることに留意されたい。
本発明のラベル連続体は、概念的には、複数のラベルが連続的に繋がったものである。従って、1つのラベルのデザインが長尺状の基材の長手方向に同じ向きで且つ等間隔に施されている。
前記ラベル連続体は、2つ以上の長尺ラベル基材が長手方向に並べられ、その長尺ラベル基材を連結部材にて繋ぎ合わせて形成されている。前記繋ぎ合わせたラベル連続体は、規定長さの長尺状である。その規定長さは、特に限定されず、様々に設定される。
なお、前記長尺ラベル基材とラベル連続体は、長手方向の長さが異なることを除いて、実質的に同様な構成である。つまり、本発明のラベル連続体は、複数のラベルが連続的に繋がった規定長さのラベル連続体であり、長尺ラベル基材は、複数のラベルが連続的に繋がった規定長さに満たないラベル連続体である。
第1実施形態のラベル連続体は、複数の筒状ラベルが連続的に繋がったものである。
図1は、筒状ラベル連続体の平面図(ただし、一部を省略している)で、図2及び図3は、その長手方向及び短手方向において切断したときの切り口(切断面)の図である。
図1乃至図3において、本実施形態のラベル連続体1は、複数の筒状ラベルが連続的に繋がった筒状ラベル連続体である。従って、1つの筒状ラベルのデザインが長手方向に同じ向きで且つ等間隔に施されている。この筒状ラベル連続体11は、被着体に装着する際に、図1の一点鎖線で示す箇所で切断され、個々の筒状ラベルが得られる。以下、図5、図7、図12及び図14のラベル連続体においても、被着体に装着時に切断される箇所(切断予定線)を一点鎖線で示している。
図1においては、2つの長尺ラベル基材2,2の継ぎ目Aを連結部材3で繋ぎ合わせた状態を例示している。なお、1つの筒状ラベル連続体11において、継ぎ目Aは、図1に示すように1箇所に限られず、2箇所以上の場合もある。継ぎ目Aが2箇所以上の場合には、連結部材3もそれに対応して2箇所以上設けられる。
筒状ラベル連続体11は、その長手方向に延び且つ互いに対向する第1及び第2折り目1a,1bにて折り畳まれて扁平状とされている。
継ぎ目Aにおいて、2つの長尺ラベル基材2,2の端縁が突き合わせられている。隣接する2つの長尺ラベル基材2,2は、継ぎ目Aにおいて、意匠印刷層22で表されたデザインが連続するように位置合わせされている。
なお、継ぎ目Aにおいて、2つの長尺ラベル基材2,2はその端縁が突き合わせられている場合に限られず、2つの長尺ラベル基材2,2の端部が多少離れていてもよいし、或いは、2つの端部が表裏で重ねられていてもよい。また、本実施形態のように2つの長尺ラベル基材2,2が筒状である場合には、1つの長尺ラベル基材2の端部を、もう1つの長尺ラベル基材2の端部に差し込むことによって、2つの端部が重ねられていてもよい。
熱収縮性を有する筒状ラベル連続体(筒状ラベル)は、熱収縮性を有する合成樹脂製の原反基材を用いて作製でき、自己伸縮性を有する筒状ラベル連続体(筒状ラベル)は、自己伸縮性を有する合成樹脂製の原反基材を用いて作製でき、熱収縮性及び自己伸縮性を有する筒状ラベル連続体(筒状ラベル)は、熱収縮性及び自己伸縮性を有する合成樹脂製の原反基材を用いて作製できる。熱収縮性を有する筒状ラベル連続体(筒状ラベル)は、熱収縮性筒状ラベル、シュリンクラベル、シュリンクフィルムなどとも呼ばれ、例えば、飲料入り容器の装飾、各種容器のキャップシールなどの様々な用途に使用されている。自己伸縮性を有する筒状ラベル連続体(筒状ラベル)は、ストレッチラベル、自己伸縮性筒状ラベルなどとも呼ばれ、炭酸飲料入り容器の装飾などの様々な用途に使用されている。熱収縮性及び自己伸縮性を有する筒状ラベル連続体(筒状ラベル)は、ストレッチシュリンクラベルなどとも呼ばれ、同様に様々な用途に使用されている。
これらの筒状ラベルの用途、材質及び構成などは、特開2011−207502、特開2013−050711などの多くの文献に開示されているので、それらを参照されたい。
図示例では、連結部材3として、貼付けテープが用いられている。この貼付けテープは、シート31と、シート31の裏面に設けられた貼付層32と、を有する。連結部材3は、継ぎ目Aを覆うように貼付けられている。
例えば、図1乃至図3に示すように、帯状の連結部材3は、隣接する2つの長尺ラベル基材2,2の端部が付き合わせた部分である継ぎ目Aを覆い且つ筒状の長尺ラベル基材2の周方向全体に巻き付け、その一端部3aを他側端部3bに重ねて貼付けられている。このように連結部材3を長尺ラベル基材2の周囲に設けることにより、X線を照射した際に、連結部材3の位置をより検知し易くなる。
例えば、図4に示すように、連結部材3は、長尺ラベル基材2の周方向に巻き付けられ、長尺ラベル基材2の両側端部21a,21bの間に連結部材3の他側端部3bが挟み込まれるように貼付けられていてもよい。このような連結構造は、ラベル連続体の製造工程において、長尺基材を筒状に形成する前に2つの長尺基材を連結部材で繋ぎ合わせ、その繋ぎ合わせた長尺基材を筒状に丸め、その両側端部を接着した場合に得られる構造である。
また、例えば、図5及び図6に示すように、2つの長尺ラベル基材2,2の端縁が突き合わせられ、その端縁間に生じる継ぎ目Aを覆うように、連結部材3を、長尺ラベル基材2,2の端部の少なくとも一方面に(好ましくは一方面及び他方面にそれぞれ)貼り付けてもよい。
さらに、例えば、図7乃至図9に示すように、1つの長尺ラベル基材2の端部2cを、もう1つの長尺ラベル基材2の端部2dの内側に差し込んで繋ぎ合わせた後、連結部材3を、その2つの長尺ラベル2,2の継ぎ目Aを覆うように、長尺ラベル基材2,2の端部の一方面に貼り付けてもよい。好ましくは、図8に示すように、連結部材3は、長尺ラベル基材2,2の一方面及び他方面にそれぞれ貼り付けられる。このように2つの連結部材3をそれらの間に長尺ラベル基材2を挟むように設けることにより、上述の連結部材2を周囲に設けた場合と同様に、X線を照射した際に連結部材3の位置をより検知し易くなる。
例えば、連結部材3の一部又は全部と長尺ラベル基材2の厚みが同じである場合には、その一部又は全部の比重が長尺ラベル基材2の比重よりも大きい又は小さい連結部材3が用いられ、連結部材3の一部又は全部と長尺ラベル基材2の比重が同じである場合には、その一部又は全部の厚みが長尺ラベル基材2の厚みよりも大きい又は小さい連結部材3が用いられる。好ましくは、両者の厚みが同じである場合には、その一部又は全部の比重が長尺ラベル基材2の比重よりも大きい連結部材3が用いられ、両者の比重が同じである場合には、その一部又は全部の厚みが長尺ラベル基材2の厚みよりも大きい連結部材3が用いられる。
一般に、長尺ラベル基材2の比重は意匠印刷層を含めて十分に小さいことを考慮すると、X線透過量の差がより大きくなることから、一部又は全部の比重が長尺ラベル基材2の比重よりも大きい連結部材3を用いることが好ましく、一部又は全部の比重及び厚みが長尺ラベル基材2の比重及び厚みよりも大きい連結部材3を用いることがより好ましい。
なお、例えば、連結部材3の比重が長尺ラベル基材2の比重よりもかなり大きい場合には、長尺ラベル基材2の厚みよりも小さい厚みの連結部材3を用いることも可能であり、また、連結部材3の厚みが長尺ラベル基材2の厚みよりもかなり大きい場合には、長尺ラベル基材2の比重よりも小さい比重の連結部材3を用いることも可能である。要は、X線透過量が長尺ラベル基材2のX線透過量とは異なる部分を有する連結部材3を用いればよい。
かかる筒状ラベルを構成する長尺ラベル基材も、厚み10μm〜100μmで、比重0.80g/cm3〜1.5g/cm3である。
このような長尺ラベル基材2を繋ぐ連結部材3は、好ましくはX線透過量を低くする材料を含み、より好ましくは金属を含み、さらに好ましくは比重3g/cm3以上の金属を含む。また、連結部材3は、好ましくはX線透過量の小さい層を有し、より好ましくは金属を含む層を有し、さらに好ましくは金属を含み且つ比重3g/cm3以上の層を有し、特に好ましくは金属を含み且つ比重5g/cm3以上の層を有する。
なお、長尺ラベル基材2も金属を含んでいる場合もあるが、その量は微量であって、X線透過量を低くするほどに緻密に含まれているわけではなく、また、その金属を含む層の厚みも極めて小さい。例えば、意匠印刷層22のインキ成分に金属又はその酸化物などが含まれている場合があるが、その金属含有印刷層の厚みは数μm程度である。つまり、連結部材5は、その一部又は全部の厚みが長尺ラベル基材2の金属含有印刷層の厚みよりも大きい。
詳しくは、シート31は、例えば、柔軟性を有する平面視所要形状(例えば、平面視矩形状)の枚葉体である。
シート31の形成材料は、長尺ラベル基材2とは異なるX線透過量を示す層を有していれば特に限定されない。シート31の形成材料は、例えば、1種又は2種以上の金属からなる単層の金属箔又は複層の金属箔、金属以外のフィルムに前記金属箔を積層した金属積層フィルム、金属以外のフィルムに金属蒸着膜を積層した金属蒸着フィルム、金属以外のフィルムに金属含有印刷層を塗工したフィルムなどが挙げられる。連結部材3のシート31は、前記金属箔、金属蒸着膜、金属含有印刷層のような金属層を有していることが好ましい。
前記金属箔の厚みは、特に限定されないが、余りに小さいと、X線を照射した際に長尺ラベル基材2の像と明確に区別し難くなるおそれがあることから、3μm以上が好ましく、さらに、5μm以上がより好ましく、8μm以上がさらに好ましい。他方、金属箔の厚みが余りに大きいと、柔軟性に欠け、ラベル連続体1をロール状に巻き難くなる上、ラベラーを用いたラベルの装着適性が悪くなることから、金属箔の厚みは、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下が特に好ましい。また、前記金属蒸着膜及び金属含有層の厚みは、特に限定されないが、余りに小さいと、X線を照射した際に長尺ラベル基材2の像と明確に区別し難くなるおそれがあることから、0.3μm以上が好ましく、さらに、0.5μm以上がより好ましく、1μm以上がさらに好ましい。他方、余りに厚い金属蒸着膜などは、製造困難であることから、前記金属蒸着膜及び金属含有層の厚みは、3μm以下が好ましい。
前記金属以外のフィルムは、紙;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルムなどの合成樹脂製フィルム;などが挙げられる。金属以外のフィルムの厚みは、例えば、10μm〜100μmである。
連結部材3として金属層を使用する場合、ラベル連続体1をロール状に巻き取った際に、連結部材3に接するラベル連続体1の表面の腐食等を防止するために、連結部材3の金属層の表面を合成樹脂製フィルムで被覆しておくことが好ましい。
また、本発明者らの研究によれば、比重が大きいほどX線透過量が低くなるので、長尺ラベル基材2は、その全ての構成要素が比重3g/cm3未満が好ましく、さらに、比重2.5g/cm3以下が好ましく、特に、比重2g/cm3未満が好ましい。前記長尺ラベル基材2の構成要素の比重の下限は、理論上、零を越えるが、一般的には、0.8g/cm3以上である。
本明細書において、比重は、20℃の水の密度に対する比重である。
本実施形態では、貼付剤として感圧型粘着剤が用いられ、その粘着剤がシート31の裏面にベタ状に積層されることによって前記貼付層32が形成されている。
なお、上記では、連結部材3のシート31が長尺ラベル基材2とX線透過量が異なるように構成されているが、これに代えて又はこれに併用して、前記貼付層32を長尺ラベル基材2とX線透過量が異なるように構成してもよい。例えば、X線の透過量を低くする上記のような金属を貼付剤に混入して貼付層32を形成してもよい。
本発明の筒状ラベル連続体11は、図10及び図11に示すように、芯材4の周囲にロール状に巻き取った巻物100の状態で、後述する継ぎ目の数を検知し、保管・運搬に供される。
第2実施形態のラベル連続体は、複数のラベルが連続的に繋がった巻付けラベル連続体である。
図12は、巻付けラベル連続体の平面図(ただし、一部を省略している)で、図13は、その長手方向及び短手方向において切断したときの切り口(切断面)の図である。
図12及び図13において、本実施形態のラベル連続体1は、2つ以上の帯状の長尺ラベル基材2,2が長手方向に並べられ、連結部材3によって継ぎ目Aにおいて繋ぎ合わされた巻付けラベル連続体12である。
本実施形態の長尺ラベル基材2は、少なくとも裏面に意匠印刷層22が設けられた長尺帯状の原反基材21に、感熱性接着剤層23が設けられている。前記感熱性接着剤層23は、感熱性接着剤を原反基材21に塗布することによって形成されている。感熱接着剤層23は、例えば、ラベル連続体1の切断予定線を含む所要幅の領域のみに設けられている。もっとも、感熱接着剤層23は、ラベル連続体1の裏面の全体に設けられていてもよい。感熱性接着剤は、常温で接着性を示す、加熱することによって接着性を発揮する接着剤である。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
この巻付けラベル連続体12(巻付けラベル)は、感熱性接着剤によって被着体に貼り付けられる。巻付けラベルの用途、材質及び構成などは、特開2006−106234や特開2006−330452などに開示されているので、それを参照されたい。
本実施形態のラベル連続体1も、ロール状に巻き取った巻物100の状態で継ぎ目Aの数が検知される。
その他、本発明のラベル連続体は、複数のグルーラベルが連続的に繋がったもの、複数のタックラベルが連続的に繋がったものなどでもよい(いずれも図示せず)。前記グルーラベルは、使用時に粘着剤又は接着剤を塗布するラベルであり、そのため、グルーラベルのラベル連続体には、その裏面に上記感熱性接着剤などは設けられていない。また、前記タックラベルは、予め感圧型粘着剤が設けられているラベルであり、そのため、タックラベルのラベル連続体は、感圧型粘着剤が設けられたタックラベルを仮貼付する長尺状の離型紙を有する。
第3実施形態のラベル連続体は、2つの長尺ラベル基材の端部の間に連結部材を介在させて繋ぎ合わされている。
第3実施形態のラベル連続体13は、図14及び図15に示すように、長尺ラベル基材2,2の端部2c,2dが重ねられ、その間に連結部材3が介在されることにより、連結部材3にて2つの長尺ラベル基材2,2の継ぎ目Aが繋がれている。
連結部材3は、上記第1実施形態と同様に、シート31を有し、そのシート31の一方面に第1貼付層33と、そのシート31の他方面に第2貼付層34と、を有する。第1及び第2貼付層33,34は、上記第1実施形態の連結部材3の貼付層32で示したような粘着剤などから形成できる。
なお、図14及び図15では、長尺ラベル基材2,2として第2実施形態の巻付けラベルを図示しているが、第3実施形態においても、長尺ラベル基材は限定されるわけではない。
第3実施形態のラベル連続体13も、ロール状に巻き取った巻物100の状態で継ぎ目Aの数が検知される。
本発明の継ぎ目検知方法は、上記ラベル連続体をロール状に巻き取った状態で、その巻物の任意の方向からX線を照射し、連結部材と長尺ラベル基材とのX線透過量の差に基づいて継ぎ目の数を検知する。
具体的には、図16に示すように、ラベル連続体1の巻物100の一方の側面側にX線照射装置91を配置する。他方、ラベル連続体1の巻物100の他方の側面側に、X線検出器92を配置する。このX線検出器92には、撮像装置(図示せず)が接続されている。X線照射装置91から巻物100にX線を照射する(図16の太矢印)。照射されたX線は、ラベル連続体1の巻物100に当たり、一部のX線が吸収又は反射されつつ、X線がラベル連続体1の巻物100を透過し、透過したX線がX線検出器92で検出される。透過したX線を白抜き矢印で示す。X線検出器92で検出されたX線透過量データが撮像装置に送られ、撮像装置では、X線透過量の大小に従い、画像を作成する。撮像装置としては、印刷機能又は画像表示装置が付随したデジタルカメラなどのコンピュータX線撮影機が挙げられる。なお、撮影方式としては、巻物100をラインカメラにてライン状に撮影しそれらの画像を合成して全体画像を作成する方式であってもよいし、エリアカメラで全体を一時に撮影し全体画像を作成する方式であってもよい。
通常、撮像装置は、X線透過量の大きい箇所を薄い像で、且つX線透過量の小さい箇所を濃い像で表示する。もっとも、X線透過量の大きい箇所を濃い像で、且つX線透過量の小さい箇所を薄い像で表示してもよい。
X線照射装置91のX線照射部位及びX線検出器92の検出部位が、ラベル連続体1の巻物100よりも小さいものを用いた場合には、X線照射装置及びX線検出器を複数組用いてもよいし、或いは、一組のX線照射装置及びX線検出器を用いてもよい。前記一組を用いる場合、(1)巻物100を固定し、X線照射装置91とX線検出器92を同期させながら巻物100に対して移動させる、(2)X線照射装置91とX線検出器92を固定し、巻物100をX線照射装置91に対して移動させる、又は、(3)X線照射装置91とX線検出器92及び巻物100を相互に移動させる、などにより、ラベル連続体1の巻物100の全体にX線を照射し、透過したX線を検出できる。もっとも、複数組を用いる場合でも、X線照射装置及び/又はX線検出器を移動させてもよい。
ラベル連続体1の巻物100の継ぎ目を検出するための具体的な検知条件としては、例えば、X線照射装置91からX線検出器92までの照射距離を500mm〜1500mm、X線検出器92からラベル連続体1までの距離を10mm〜50mmとし、X線照射装置91の管電圧を50kV〜150kV、管電流を2mA〜10mAに設定する。
例えば、連結部材3の一部又は全部が長尺ラベル基材2,2よりもX線透過量が小さい場合には、薄く表れる長尺ラベル基材2,2の像の中に、連結部材3の存在箇所を示す濃い像が表われる。この像の違いにより、1つのラベル連続体1の巻物100の中に、連結部材3が何箇所存在しているかを簡単に読み取ることができる。なお、図示例では、薄い巻き模様画像(長尺ラベル基材2,2)の中に、3つの濃い像が表れていることから、3箇所に連結部材3が存在することが判り、従って、このラベル連続体1は、4つの長尺ラベル基材2,2が3つの継ぎ目Aで繋がれていることが判る。
作成された画像を基にした継ぎ目Aの数の計測は、人が目視によって行ってもよいし、コンピュータで像の濃淡を解析して機械的に行ってもよい。人為的エラーを極力少なくする観点から、前記X線照射装置91、X線検出器92の動作、及び、X線透過量の大小に基づく継ぎ目A(連結部材3)の数の計測は、コンピュータによって自動で行うことが好ましい。なお、コンピュータにて自動で行う場合には、人の視覚で認識するための画像は必ずしも必要ではないので、前記撮像装置を省略することもできる。
この点、本発明の方法によれば、X線を利用して、出来上がったラベル連続体1の継ぎ目Aの数を計測するので、人為的なミスを防止できる。また、ラベル連続体1を巻物100とした際には、その巻物100の中に連結部材3(継ぎ目A)が埋もれてしまい、その数を計測することはできないが、X線を利用すれば、ラベル連続体1をロール状に巻いた状態で連結部材3を検知できるので、継ぎ目Aの計測作業を容易に行える。
また、本発明によれば、作業者が、継ぎ合わせ作業と継ぎ目Aの数の記録を行った後、別の検品者が、X線を利用してそのラベル連続体1の継ぎ目Aの数を計測することもできる。つまり、検品者が、作業者のカウント数と計測数とを照合することにより、継ぎ目Aの数の正確をより高めることもできる。また、巻物を提供された使用者が、別途、X線を利用して、提供された巻物の継ぎ目Aの数を計測することもできる。
また、本発明の方法は、繋ぎ合わされたラベル連続体1のみならず、繋ぎ目のないラベル連続体に対して行ってもよい。繋ぎ目のないラベル連続体にX線を照射した際には、連結部材が検知できないので、繋ぎ目がないことを確認できる(つまり、繋ぎ目の数が零のラベル連続体であることを確認できる)。
Claims (5)
- 検品の際の照合元とされる継ぎ目の数を知るために、2つ以上の長尺ラベル基材を連結部材にて繋ぎ合わして形成されたラベル連続体の継ぎ目の数を検知する方法であって、
ロール状に巻き取った状態の前記ラベル連続体にX線を照射し、前記連結部材と前記長尺ラベル基材とのX線透過量の差に基づいて継ぎ目の数を検知する、ラベル連続体の継ぎ目検知方法。 - 前記連結部材が、金属を含み、前記長尺ラベル基材が、前記連結部材の金属を実質的に含まない、請求項1に記載のラベル連続体の継ぎ目検知方法。
- 前記連結部材が、比重3g/cm3以上の金属を含む層を有するシートと、前記シートの裏面に設けられた貼付層と、を有する貼付けテープである、請求項1または2に記載のラベル連続体の継ぎ目検知方法。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法に用いられるラベル連続体であって、
2つ以上の長尺ラベル基材と、長手方向に並べられた前記2つ以上の長尺ラベル基材の継ぎ目を繋ぐ連結部材と、を有し、
前記連結部材が、比重5g/cm3以上の金属を含み、
前記連結部材の一部又は全部が、前記長尺ラベル基材よりもX線透過量が小さい、ロール状に巻かれたラベル連続体。 - 前記金属が、ニッケル及び銅族元素から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載のラベル連続体。
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