JP6265304B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、空気調和機等の家電機器に実装され、交流電力を直流電力へ変換するコンバータ動作を行う電力変換装置に関するものであり、特に過電圧保護回路を備えた電力変換装置に関するものである。
空気調和機等の家電機器の過電圧保護回路として、100V電源仕様の家電機器に誤って200V電源を印可した場合に対処するものがある(例えば、特許文献1参照)。この過電圧保護回路では、交流電力を整流して得た直流電力を平滑する平滑コンデンサの電圧を電圧検出回路で検出し、平滑コンデンサの過電圧状態を検出した際にはリレースイッチを切り替えることにより負荷側への電力供給を遮断するとともに、発光素子やブザーを用いて光や音で家電機器の利用者に電源の過電圧状態を報知するものである。
また、車両のエンジンコントロールユニット(ECU)の過電圧保護回路として、電源電圧を保持する電解コンデンサの過電圧を検知した際には積極的に過電圧状態を解消するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。この過電圧保護回路では、昇圧回路により充電される電解コンデンサの充電電圧をマイコンで監視し、電解コンデンサの充電電圧が所定の耐電圧を超えた場合には電解コンデンサの電荷を放電させる放電手段を設けることにより、積極的に過電圧状態を解消するようにしている。
特開平2−311125号公報 特開平9−127174号公報
特許文献1記載の過電圧保護回路は、過電圧検出時に過電圧状態を家電機器の利用者に報知する機能と負荷側への直流電力供給を遮断する機能を有しているものの、リレースイッチより電源側にある整流回路や電圧検出回路等の回路には過電圧が印加され続ける構成になっている。この為、リレースイッチより電源側にある回路部品の耐電圧特性によっては部品破壊若しくは部品不良が起こる可能性がある。
また、特許文献2記載の過電圧保護回路は、過電圧検出時に電解コンデンサの電荷を放電させる放電手段を設けているものの、過電圧状態が昇圧回路の故障により発生し、昇圧回路からの充電電荷量が放電手段による放電電荷量よりも大きくなる状態が継続した場合には、放電手段が動作しても過電圧状態が解消されず、電解コンデンサ等の回路部品が耐圧故障となる可能性がある。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の目的は、交流電力から変換して得た直流電力を平滑する平滑コンデンサの過電圧状態を検出するとともに、過電圧状態が昇圧回路の故障により発生した場合でも、平滑コンデンサ、及びその他の回路構成部品を耐電圧故障から保護することができる電力変換装置を得ることである。また、本発明の第2の目的は、過電圧保護機能を有する電力変換装置を備えた空気調和機等の家電機器を得ることである。
本発明の電力変換装置は、交流電源の交流電圧を整流して直流電圧を出力する第1の整流回路と、前記第1の整流回路の直流電圧出力を変換して変換後の直流電圧を出力するコンバータ主回路と、前記コンバータ主回路の直流電圧出力を平滑する主回路コンデンサと、前記交流電源と前記第1の整流回路間の交流電圧経路に設けられた第1の開閉手段と、前記第1の開閉手段の交流電源側端子と前記主回路コンデンサの正極端子間に直列接続された第2の開閉手段及び逆流防止用ダイオードと、コンデンサを有し、前記交流電源の交流電圧を整流して直流電圧を出力する第2の整流回路と、前記第2の整流回路が出力する直流電圧に基づき過電圧状態を検出する過電圧検出回路と、前記過電圧検出回路が過電圧状態を検出した際に、前記第2の整流回路のコンデンサの電荷を放電する放電回路と、前記過電圧検出回路が検出した過電圧状態に基づき、前記第1の開閉手段及び前記第2の開閉手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記過電圧状態が所定の時間以上継続した際には、閉状態にある前記第1の開閉手段及び前記第2の開閉手段を開放することを特徴とするものである。

本発明の電力変換装置は、整流回路のコンデンサの電荷を放電する放電回路とともに、第1の開閉手段及び前記第2の開閉手段を制御する制御手段を備えたので、整流回路のコンデンサの端子間電圧が部品耐圧を超えない電圧レベルに抑えることが可能であるとともに、コンバータ主回路を含む回路部品を過電圧による部品故障から保護することができる。
実施の形態における電力変換装置を含む空気調和機システムの構成を示す図。 実施の形態における全体動作モードの遷移パターンを示す図。 動作モードが起動(1)モードである時の電流経路(電源電圧位相が正のケース)を示す図 動作モードが起動(1)モードである時の電流経路(電源電圧位相が負のケース)を示す図 動作モードが無効電力削減モードである時の電流経路(電源電圧位相が負のケース)を示す図 動作モードが無効電力削減モードである時の電流経路(電源電圧位相が正のケース)を示す図 過電圧保護回路の動作を示す図(マイコンが過電圧継続状態を検出しなかったケース) 過電圧保護回路の動作を示す部分図(マイコンが過電圧継続状態を検出しなかったケース) マイコンの制御動作フロー図 動作モードが起動(2)モードである時の電流経路(電源電圧位相が正のケース)を示す図 動作モードが起動(2)モードである時の電流経路(電源電圧位相が負のケース)を示す図 過電圧保護回路の動作を示す図(マイコンが過電圧継続状態を検出したケース) 過電圧検出回路及び放電回路の動作を示す部分図(マイコンが過電圧継続状態を検出したケース)
本発明に係る電力変換装置の実施の形態について、図に基づいて構成及び動作を説明する。図1に本実施の形態の電力変換装置を搭載した空気調和機を含むシステム構成を示す。なお、空気調和機の電力変換装置に関連する部分のみ図示し、熱交換器、冷媒配管等の空気調和機が通常備えている構成部分については適宜省略している。
本システムは、空気調和機の室外機1及び室内機2と、室外機1に交流電力を供給する交流電源(AC)3と、交流電源3と室外機1を接続する電源線上に設けられたブレーカ(BR)4とから構成される。
次に、室外機1内部の電力変換装置の構成を説明する。交流電源3からの電源線はブレーカ4を経由してノイズフィルタ5及びノイズフィルタ6の電源側端子に接続される。ノイズフィルタ6の負荷側端子には室内機2が接続される。ブレーカ4をオン(ON)することにより、交流電源3の交流電力が室外機1のノイズフィルタ6経由で室内機2に供給されるとともに、ノイズフィルタ5経由で室外機1内部の後述するコンバータ主回路やインバータ主回路等を含んだ電力変換装置にも供給される。
ノイズフィルタ5の負荷側端子の一端には第1の開閉手段であるリレー(RL)7の一端が接続され、リレー7の他端とノイズフィルタ5の負荷側端子の他端の間にはノイズ除去用のコンデンサ8が接続される。コンデンサ8の両端には第1の整流回路であるダイオードブリッジで構成した全波整流回路(DB)9の電源側端子が接続される。全波整流回路9は交流電源3から供給される交流電圧を整流して直流電圧を出力する。リレー7は交流電源3と全波整流回路9間の交流電圧経路に設けられているので、リレー7を開放することで交流電源3から全波整流回路9への交流電圧の供給を遮断することができる。
全波整流回路9の負荷側端子にはコンバータ主回路10が接続される。コンバータ主回路10は、全波整流回路9の直流電圧出力を変換して変換後の直流電圧を出力する。ここではコンバータ主回路10として力率改善(PFC)コンバータを用いた場合で説明する。なお、コンバータ主回路10の構成はこれに限定されるものではなく、公知の技術を適用してこれ以外のコンバータ主回路を構成するようにしてもよい。
力率改善(PFC)コンバータであるコンバータ主回路10は、リアクタ11a,11bと、MOSFET(電解効果トランジスタ)等のスイッチング素子12a,12bと、逆流防止用ダイオード13a,13bと、電流検出用のシャント抵抗14a,14bとで構成される。そして、図示しないコンバータ制御用マイコンを用いて、シャント抵抗14a,14bで検出した電流値等の情報に基づいて、リアクタ11a,11bとに流れる電流に位相差が生じるようにスイッチング素子12a,12bを制御することで、コンバータ出力として昇圧された電圧を得ることができる。コンバータ主回路10の出力側には主回路コンデンサ15が設けられ、コンバータ出力電圧により主回路コンデンサ15が充電されることで、主回路コンデンサ15の端子間に平滑化した直流電圧が生成される。主回路コンデンサ15としては電解コンデンサが好適である。なお、力率改善コンバータの詳細構成については例えば特許公報(特許第5443364号)に開示されているものを利用することができる。
リレー7の交流電源側端子にはPTCサーミスタ16(PTC: Positive Temperature Coefficient)の一端が接続され、PTCサーミスタ16の他端には第2の開閉手段であるリレー(RL)17の一端が接続される。リレー17の他端には逆流防止用ダイオード18のアノードが接続され、逆流防止用ダイオード18のカソードには主回路コンデンサ15の正極端子が接続される。このようにリレー7の交流電源側端子と主回路コンデンサ15の正極端子間にPTCサーミスタ16、リレー17、逆流防止用ダイオード18が直列接続されることで、主回路コンデンサ15へのバイパス充電経路が形成される。このバイパス充電経路にPTCサーミスタ16を設けることで、主回路コンデンサ15を充電する際の突入電流を抑制することができる。なお、主回路コンデンサ15等の回路部品のデバイス特性に応じて、PTCサーミスタ16の代わりに通常の抵抗素子を用いてもよい。また、ダイオード18には全波整流回路9やコンバータ主回路10内のダイオードよりも電流耐量が大きいスペックの素子を用いることが望ましい。
主回路コンデンサ15の端子間にはインバータ主回路19が接続され、インバータ主回路19には室外機1に搭載される圧縮機のモータ20が接続される。モータ20には例えばブラシレスDCモータが適用される。インバータ主回路19は図示しないインバータ制御用マイコンを用いて、インバータ主回路19内のスイッチング素子をオン・オフ駆動することにより、モータ20を回転駆動する。なお、インバータ主回路19はIPM(Intelligent Power Module)で構成してもよい。
リレー7の交流電源側端子にはもう1つのPTCサーミスタ21の一端が接続され、PTCサーミスタ21の他端にはダイオード22のアノードとダイオード23のカソードが接続される。ダイオード22のカソードには平滑コンデンサ24の正極端子が接続され、ダイオード23のアノードには平滑コンデンサ24の負極端子が接続される。ダイオード22、ダイオード23、及び平滑コンデンサ24で交流電源3の交流電圧を整流して直流電圧を出力する第2の整流回路を構成する。平滑コンデンサ24としては電解コンデンサが好適である。また、後述するように、平滑コンデンサ24の電圧は室外機1の起動時に利用されるものであるため、平滑コンデンサ24の容量は主回路コンデンサ15よりも小容量でよい。
DC/DCコンバータ25は平滑コンデンサ24に並列接続され、平滑コンデンサ24の端子間電圧を入力してマイコン26等の室外機1内の回路素子で使用する各種の直流電圧(VCC)を生成する。マイコン26は室外機1の全体制御を統括するマイコンであり、室外機1が起動し、運転を行うためにはマイコン26が動作していることが必要になる。
主回路コンデンサ15の端子間電圧は、ダイオード27とダイオード28を介してDC/DCコンバータ25にも入力される。DC/DCコンバータ25は主回路コンデンサ15の端子間電圧と平滑コンデンサ24の端子間電圧の両方の電圧に対応可能な入力電圧範囲を持つものを使用する。ダイオード27,28は平滑コンデンサ24から主回路コンデンサ15方向への直流電流を阻止する役割も有している。また、出力電圧検出部40は主回路コンデンサ15の端子間電圧を検出し、検出した電圧値をコンバータ出力電圧値としてマイコン26の入力ポート(IN−1)に出力する。
次に、過電圧保護回路41の構成を説明する。過電圧保護回路41は、平滑コンデンサ24の端子間電圧に基づいて過電圧状態を検出する過電圧検出回路41aと、平滑コンデンサ24の電荷を放電する放電回路41bとからなる。まず、過電圧検出回路41aの回路構成について説明する。
抵抗29、30は平滑コンデンサ24の正極端子と接地(GND)間に直列接続される。これにより、抵抗29、30は平滑コンデンサ24の端子間電圧を分圧して検出電圧Vdetを生成する。過電圧状態検出用のスイッチング素子32(ここでは一例としてトランジスタとする。)は、ベースが抵抗29、30の相互接続点に接続され、エミッタと接地間には定電圧ダイオード31が接続される。ここで定電圧ダイオード31の基準電圧(降伏電圧)をVzとする。また、トランジスタであるスイッチング素子32のベース・エミッタ間電圧をVbeとする。そうすると、スイッチング素子32は、検出電圧Vdetが基準電圧Vzとエミッタ・ベース間電圧Vbeの和(Vz+Vbe)より大きくなるとオン状態になり、検出電圧Vdetが基準電圧Vzとエミッタ・ベース間電圧Vbeの和(Vz+Vbe)より小さくなるとオフ状態になる。
抵抗33、34は平滑コンデンサ24の正極端子とスイッチング素子32のコレクタ間に直列接続される。フォトカプラ35のフォトダイオードは抵抗34に並列接続される。抵抗33、34はフォトカプラ35のフォトダイオードに流れる電流を制限する。抵抗36の一端はDC/DCコンバータ25が生成する直流電源(VCC)に接続され、抵抗36の他端はフォトカプラ35のフォトトランジスタのコレクタに接続される。フォトカプラ35のフォトトランジスタのコレクタとエミッタ間にはコンデンサ37が接続され、フォトカプラ35のフォトトランジスタのエミッタは接地される。抵抗36はフォトカプラ35のフォトトランジスタに流れる電流を制限し、コンデンサ37はフォトカプラ35出力に重畳するノイズを除去する為のものである。そして、フォトカプラ35のフォトトランジスタのコレクタ端子がマイコン26へ接続される。
過電圧検出回路41aは以上のように構成されているので、平滑コンデンサ24が過電圧状態になると、スイッチング素子32がオン状態となり、フォトカプラ35が導通することで、フォトカプラ35から低電位(GND電位)がマイコン26の入力ポート(IN−2)へ出力される。一方、平滑コンデンサ24が過電圧状態でない時には、スイッチング素子32がオフ状態となり、フォトカプラ35が非導通状態になり、フォトカプラ35から高電位(VCC)がマイコン26へ出力される。このようにして、マイコン26は平滑コンデンサ24の過電圧状態を把握することができる。マイコン26は過電圧状態の把握に基づいてリレー7及びリレー17の開閉を制御する。リレー7,17の開閉制御手順については後述する。なお、ブレーカ4及びリレー7,17の開閉状態を表記するのに、開状態をオフ、閉状態をオンとも表記することにする。
次に、平滑コンデンサ24の電荷を放電させる放電回路41bの構成を説明する。放電用のスイッチング素子38(ここでは一例としてトランジスタとする。)のベースがスイッチング素子32のコレクタに接続され、スイッチング素子38のコレクタが接地されている。平滑コンデンサ24の正極端子とスイッチング素子38のエミッタ間には抵抗39が接続されている。
放電回路41bは以上のように構成されているので、過電圧状態検出用のスイッチング素子32がオン状態(過電圧状態を検出時)になると、スイッチング素子38がオンし、平滑コンデンサ24の電荷が抵抗39経由で放電される。一方、過電圧状態でない時はスイッチング素子32がオフ状態であるので、スイッチング素子38がオフし、平滑コンデンサ24の電荷は放電されない。
次に、室外機1全体の動作状態と関連させて、本実施の形態の電力変換装置の動作を説明する。図2に室外機1が停止している状態から起動し、通常モード、及び無効電力削減モードに移行する場合の動作タイミング図を示す。なお、各モードの詳細は後述する。
[1]停止
最初に室外機1が停止状態にある時(図2:停止)には、ブレーカ4がオフ状態であるので交流電源3の交流電力は室外機1及び室内機2に給電されていない。また、リレー17,リレー7もともにオフ状態であり、交流電源3から主回路コンデンサ15への充電経路が遮断されている。
[2]起動(1)
次に、ブレーカ4をオフからオンに切り替えることで、室外機1が起動する(図2:起動(1))。ブレーカ4の操作は空気調和機のユーザが手動で行う。この時、リレー7とリレー17はオフ状態のままである。これにより、交流電源3の交流電力により平滑コンデンサ24を充電する電流経路が形成される。図3は交流電源3の電圧位相が正の半波の時の電流経路である。ここで、交流電源3のブレーカ4側の電位がブレーカ4に接続していない側の電位より高い時に、交流電源3の電圧位相を「正」とし、ブレーカ4側の電位がブレーカ4に接続していない側の電位より低い時に、交流電源3の電圧位相を「負」と定義する。交流電源3の電圧位相が正の半波の時は、交流電源3→ノイズフィルタ5→PTCサーミスタ21→ダイオード22→平滑コンデンサ24→ダイオード28→全波整流回路9→ノイズフィルタ5→交流電源3の経路で電流が流れ、平滑コンデンサ24が充電される。ここで、PTCサーミスタ21は室外機1の起動時に交流電源3から平滑コンデンサ24への突入電流を抑制するために設けたものである。
一方、交流電源3の電圧位相が負の半波の時には、図4に示す電流経路が形成される。これにより、交流電源3→ノイズフィルタ5→全波整流回路9→コンバータ主回路10→ダイオード27→平滑コンデンサ24→ダイオード23→PTCサーミスタ21→ノイズフィルタ5→交流電源3の経路で電流が流れ、平滑コンデンサ24が充電される。
このようにして、平滑コンデンサ24の端子間には交流電源3を整流した直流電圧が発生する。この直流電圧はDC/DCコンバータ25に入力され、DC/DCコンバータ25がマイコン26用の直流電源を生成することで、マイコン26が起動する。マイコン26は図示しない記憶素子に予め記憶されたプログラムを実行することで、室外機1全体を管理・制御することが可能になる。
[3]起動(2)
次にマイコン26の制御により、リレー17をオン状態に切り替える(図2:起動(2))。これにより、交流電源3の電圧位相が正の半波の時に、交流電源3→ノイズフィルタ5→PTCサーミスタ16→リレー17→ダイオード18→主回路コンデンサ15→全波整流回路9→ノイズフィルタ5→交流電源3の経路で電流が流れ、主回路コンデンサ15が充電される。こうして、主回路コンデンサ15の端子間には交流電源3を半波整流した直流電圧が発生する。
[4]起動(3)
次にマイコン26は出力電圧検出部40の検出値に基づいて、コンバータ出力電圧(主回路コンデンサ15の端子間電圧)が所定の電圧閾値以上になったことを確認後、リレー7をオン状態にする(図2:起動(3))。これにより、全波整流回路9及びコンバータ主回路10を経由した主回路コンデンサ15への充電経路が形成される。
また、リレー7をオン状態に切り替える時点では、主回路コンデンサ15はある程度充電された状態にあるので、リレー7をオン状態に切り替えた際に全波整流回路9及びコンバータ主回路10に過大な突入電流が流れることを防止できる。前述したコンバータ出力電圧の電圧閾値はこの突入電流が抑制できる効果を考慮して設定すればよい。
[5]通常モード
次にマイコン26はリレー7をオン状態に切り替え後、所定の時間経過後にリレー17をオフ状態にする(図2:通常モード))。これにより、ダイオード18を経由する主回路コンデンサ15へのバイパス充電経路が遮断され、主回路コンデンサ15はコンバータ主回路10を経由した充電経路のみで充電される。また、通常モード時にはコンバータ主回路10に昇圧動作(スイッチング素子12a,12bのオン・オフ制御)をさせることにより、全波整流回路9の出力電圧を昇圧した直流電圧が主回路コンデンサ15の端子間に生成される。
主回路コンデンサ15の端子間電圧であるコンバータ出力電圧はインバータ主回路19に供給され、インバータ主回路19はコンバータ出力電圧を電源としてモータ20を回転駆動することで、空気調和機の通常の運転動作が実行される。
以下では、室外機1が通常モードで動作している時の過電圧保護回路41の動作について説明する。まず平滑コンデンサ24が過電圧状態になっていない場合について説明する。前述したように、平滑コンデンサ24の端子間電圧を分圧した検出電圧Vdetが定電圧ダイオード31の基準電圧Vzとスイッチング素子32のエミッタ・ベース間電圧Vbeの和(Vz+Vbe)以下であればスイッチング素子32はオフ状態であり、マイコン26へ過電圧の検出状態を伝達するフォトカプラ35は非導通となる。そしてマイコン26の入力ポートには高電位(VCC)が入力されるので、マイコン26は平滑コンデンサ24の端子間電圧が「通常状態(過電圧状態ではない)」であると認識する。
ここで平滑コンデンサ24の端子間電圧をVc、抵抗29、30の抵抗値をそれぞれR29,R30とするとマイコン26が平滑コンデンサ24の端子間電圧が「通常状態(過電圧状態ではない)」であると判定する条件は、(式1)、(式2)から(式3)となる。
(式1)Vdet≦Vz+Vbe
(式2)Vdet=Vc・R30/(R29+R30)
(式3)Vc≦(R29/R30+1)・(Vz+Vbe)
従って、マイコン26は(式4)で定義される過電圧検出の判定電圧閾値Vth1に基づいて過電圧検出していることになる。
(式4)Vth1=(R29/R30+1)・(Vz+Vbe)
従って、判定電圧閾値Vth1は、抵抗29、30の抵抗値で決まる抵抗比R29/R30、及び定電圧ダイオード31の基準電圧Vzとスイッチング素子32のエミッタ・ベース間電圧Vbeの和(Vz+Vbe)に基づいて決まる。ここで判定電圧閾値Vth1は、平滑コンデンサ24を含む使用している電子部品の耐圧定格よりも判定電圧閾値Vth1が小さくなるように設定すればよい。
通常状態(過電圧状態ではない)時は、スイッチング素子32はオフ状態を維持しているので、放電回路のスイッチング素子38はオフ状態となり平滑コンデンサ24に蓄積されている電荷が放電されることはない。
このように、平滑コンデンサ24の端子間電圧Vcが過電圧検出の判定電圧閾値Vth1以下の時は、マイコン26は平滑コンデンサ24の端子間電圧が「通常状態(過電圧状態ではない)」であると認識するとともに、放電回路は動作せず、平滑コンデンサ24の電荷は放電されない。また、マイコン26はリレー7及びリレー17のオン・オフ状態を変更することはしない。
室外機1が通常モードで動作している時には、マイコン26は出力電圧検出部40が検出したコンバータ出力電圧値に基づいて過電圧状態を検出している。この時、コンバータ出力電圧値に基づく過電圧検出の判定閾値Vth2を前述した過電圧検出回路41aの信号に基づく過電圧検出の判定電圧閾値Vth1より小さく設定すれば(即ちVth2<Vth1)、マイコン26は過電圧検出回路で過電圧を検出する前に過電圧に対する保護動作を実行できる。従って、通常モードで動作時には過電圧検出回路41aが過電圧状態を検出するケースは実運用上少ないと考えられる為、そのようなケースでの回路動作の説明は割愛する。
[5]無効電力削減モード
次に、無効電力削減モードでの過電圧検出回路及び放電回路の動作について説明する。ここで、無効電力削減モードとは、通常モード時のモータ20の運転が終了し、コンバータ主回路10及びインバータ主回路19への電力供給が不要になった時に、コンデンサ8を流れる無効電流を減らすことで無効電力を削減させる動作モードである。
無効電力削減モードへの移行は、通常モード時のモータ20の運転が終了した後、あらかじめ設定した所定時間経過後にマイコン26の制御により、リレー7をオフにすることで行われる。なおリレー17はオフ状態を維持する(図2:無効電力削減モード)。
無効電力削減モードへの移行でリレー7がオン状態からオフ状態に切り替わる際に、コンデンサ8に電荷が残留していた場合、この残留電荷によるコンデンサ8の端子間電圧の極性と交流電源3の電圧極性の関係に応じて、平滑コンデンサ24の端子間に過電圧状態を発生させる電流経路が形成される。
ここでは説明しやすいように、コンデンサ8の2つの端子のうち、ブレーカ4と接続されている端子をコンデンサ8の第1端子、他方の端子をコンデンサ8の第2端子と定義する。そして、コンデンサ8の第1端子がコンデンサ8の第2端子より高電位の時、コンデンサ8の端子間電圧が正極性とし、コンデンサ8の第1端子がコンデンサ8の第2端子より低電位の時、コンデンサ8の端子間電圧が負極性と定義する。
平滑コンデンサ24の端子間に過電圧状態が発生する1つ目の電流経路は、コンデンサ8の第1端子に正電荷が残留している状態で、かつ交流電源3の電圧位相が負である時に無効電力削減モードに移行した場合に形成される。具体的には図5に示すように、交流電源3→ノイズフィルタ5→コンデンサ8→全波整流回路9→コンバータ主回路10→ダイオード27→平滑コンデンサ24→ダイオード23→PTCサーミスタ21→ノイズフィルタ5→交流電源3の経路で電流が流れる。この為、コンデンサ8の端子間電圧と交流電源3の電源電圧を加算した電圧が平滑コンデンサ24の端子間に印加されることで、平滑コンデンサ24の端子間に過電圧状態が発生する。なお、図5ではコンデンサ8の残留電荷の極性を示すプラス(+)・マイナス(−)記号を付記している。
平滑コンデンサ24の端子間に過電圧状態が発生する2つ目の電流経路は、コンデンサ8の第1端子に負電荷が残留している状態で、かつ交流電源3の電圧位相が正である時に無効電力削減モードに移行した場合に形成される。具体的には図6に示すように、交流電源3→ノイズフィルタ5→PTCサーミスタ21→ダイオード22→平滑コンデンサ24→ダイオード28→全波整流回路9→コンデンサ8→ノイズフィルタ5→交流電源3の経路で電流が流れる。この為、コンデンサ8の端子間電圧と交流電源3の電圧を加算した電圧が平滑コンデンサ24の端子間に印加されることで、平滑コンデンサ24の端子間に過電圧状態が発生する。なお、図6ではコンデンサ8の残留電荷の極性を示すプラス(+)・マイナス(−)記号を付記している。
この為、電力変換装置の動作時に想定されるコンデンサ8の残留電荷量の最大値及び交流電源3の電圧変動範囲を予め規定することで平滑コンデンサ24に必要な耐圧を算定し、平滑コンデンサ24としてこの耐圧特性を満たす部品を選定することができればよい。しかしながら、実際に選定可能なコンデンサ部品の耐圧特性には限度があること、及び外部の電源供給系統の異常等で規定した範囲を逸脱する交流電源3の大きな電圧変動が発生しうることから、あらゆる状況に対処できるようなコンデンサ部品を予め選定することは難しい。
次に、平滑コンデンサ24の端子間に過電圧状態が発生した場合の過電圧保護回路41の動作を説明する。図7は過電圧保護回路41の各部の動作波形を示す図である。図7において、(a)は平滑コンデンサ24の端子間電圧を示し、(b)及び(c)はそれぞれスイッチング素子32,38のオン・オフ状態を示す。(d)はマイコン26の入力ポート(IN−2)の入力電圧であり、これはフォトカプラ35のコレクタ電圧でもある。(e)及び(f)はそれぞれリレー17,7のオン・オフ状態を示す。
前述したように通常モードで動作中にはリレー17はオフ状態で、リレー7はオン状態にある。ここで、リレー7をオフ状態に切り換える(時間T1)ことにより無効電力削減モードに移行すると、図5もしくは図6に示した電流経路で平滑コンデンサ24に過電圧が印加され、平滑コンデンサ24の端子間電圧が上昇する。そして、平滑コンデンサ24の端子間電圧が、前述した過電圧検出の判定電圧閾値Vth1より大きくなると(時間T2)、スイッチング素子32がターンオンする。なお、ターンオンとはスイッチング素子がオフ状態からオン状態に移行することを意味する。
スイッチング素子32がオン状態になった後、引き続いて放電用のスイッチング素子38がターンオンする(時間T3)とともに、フォトカプラ35もターンオンする。スイッチング素子38がオン状態になることで、平滑コンデンサ24から抵抗39を経由して放電電流が流れ、平滑コンデンサ24の端子間電圧は低下していく。また、フォトカプラ35がオン状態になることで、マイコン26の入力ポート(IN−2)には低電位(GND電位)が入力され、マイコン26は平滑コンデンサ24の端子間電圧が過電圧状態であることを認識する。
このようにして、平滑コンデンサ24の端子間電圧は部品の耐圧レベルに到達する前に低下していくので、過電圧で部品故障になることを防止することができる。平滑コンデンサ24の端子間電圧が、過電圧検出の判定電圧閾値Vth1より小さくなると(時間T4)、スイッチング素子32がターンオフする。なお、ターンオフとはスイッチング素子がオン状態からオフ状態に移行することを意味する。
スイッチング素子32がオフ状態になった後、引き続いて放電用のスイッチング素子38がターンオフする(時間T5)とともに、フォトカプラ35もターンオフする。スイッチング素子38がオフ状態になることで、平滑コンデンサ24から抵抗39を経由して流れていた放電電流の流れが停止し、平滑コンデンサ24の端子間電圧の低下も停止する。この時、電圧低下が停止した時点の平滑コンデンサ24の端子間電圧値は、スイッチング素子32及びスイッチング素子38のターンオフの時間遅延幅、及び抵抗39の抵抗値に依存する。なお、図7では説明をしやすくするために、スイッチング素子32及びスイッチング素子38のターンオン及びターンオフの時間遅延を誇張して示している。また、フォトカプラ35がオフ状態になることで、マイコン26の入力ポート(IN−2)には高電位(VCC電位)が入力され、マイコン26は平滑コンデンサ24の端子間が過電圧状態でなくなったことを認識する。
図8は、図7におけるマイコン26の入力ポート(IN−2)の入力電圧が低電位(GND電位)になった部分を拡大して示したものである。図8において、(d)及び(f)は図7に示したものと同じ信号波形であり、(g)は入力ポート(IN−2)の入力電圧をマイコン26でサンプリングするサンプリングタイミングを示したものである。マイコン26は周期Tsで入力ポート(IN−2)の入力電圧をサンプリングする。ここで、周期Tsの値は図示しない記憶媒体にマイコン26が実行する処理プログラムの一部として予め設定しておけばよい。
マイコン26はこのサンプリングした電圧値に基づいて、過電圧状態検出の有無を判断する。具体的には、図9に示すフロチャートに従って判断する。最初の処理(ステップS1)として、カウント値nをクリアする(n=0)。ここでカウント値nは、サンプリングした入力電圧が低電位であった回数をカウントするためのカウンタとして使用する。また、マイコン26はこの初期状態時には平滑コンデンサ24の端子間電圧が「正常状態」であるとみなす。ここで、「正常状態」とは後述する「過電圧状態」に至っていないことを意味する。
次にマイコン26の入力ポート(IN−2)の入力電圧をサンプリングする(ステップS2)。サンプリングは周期Ts毎に行われる。以下の処理は1回のサンプリング値取得に対応して行う処理である。次に、サンプリングした電圧が低電位(GND電位)であるか否か判定する(ステップS3)。ここでサンプリングした電圧が低電位か否かは予め決めた閾値電圧により判断すればよく、低電位でない場合は高電位(VCC電位)であるとみなされる。サンプリングした電圧が高電位である場合には、カウンタnをクリアし(n=0)、マイコン26は電圧状態が「正常状態」であると判断する(ステップS4)。一方、サンプリングした電圧が低電位である場合にはカウンタnをカウントアップする(n→n+1)(ステップS5)。
次にカウンタnがNs以上か否か判定する(ステップS6)。ここでNs値は過電圧継続状態判定閾値として、図示しないメモリ素子等に予め保持しておくか、マイコン26の処理プログラム内で規定しておけばよい。n≧Nsの場合は、連続してNs回以上分のサンプリング電圧が全て低電位であったことを意味する。入力ポート(IN−2)の入力電圧が低電位になるのは過電圧検出回路41aが過電圧状態を検出した場合であるから、n≧Nsになったということは、放電回路41bによる平滑コンデンサ24の放電を実施したにもかかわらず、少なくとも(Ns−1)×Ts時間にわたって過電圧状態が解消されなかったことを意味する。このような過電圧状態が継続している時間長を過電圧継続時間Tdとする。そして、マイコン26は過電圧継続時間Tdが(Ns−1)×Ts以上の時「過電圧継続状態」と判断する(ステップS7)。そして、「過電圧継続状態」と判断した時は、マイコン26の制御によりリレー7,17をそれぞれオフ状態にする。なお、リレー7,17が既にオフ状態になっている場合にはそれぞれのリレーのオフ状態を維持するようにする(ステップS8)。リレー7,17をオフ状態にして交流電源3からの電力を遮断することで、過電圧状態を解消するようにする。これはソフトウェア制御による過電圧解消動作である。ここで、リレー7,17による電力遮断を実施したことを図示しない表示装置により電力変換装置の利用者に過電圧継続状態の発生を通知してもよい。
マイコン26は「過電圧継続状態」と判断するまでは、入力ポート(IN−2)の入力電圧をサンプリングする毎にステップS2〜S6の処理を繰り返し実行する。図8の無効電力削減モード時の動作では、Ns=3とした場合の動作を例示している。この事例では、過電圧継続時間Tdが小さい為に、連続したNs回分のサンプリング電圧が全て低電位とはなっていないので、マイコン26は「過電圧継続状態」とは判断していない。なお、無効電力削減モード時にはリレー7,17は既にオフ状態で交流電源3からの交流電力は遮断されているので、マイコン26が「過電圧継続状態」と判断する状況は通常は発生しにくい。この為、交流電源3の電圧が瞬間的に変動した場合でも、過電圧保護回路41のハードウェア動作のみで過電圧状態を解消させることができる。
[6]コンバータ主回路10の短絡故障時
次に過電圧状態が継続して、ソフトウェア制御による過電圧解消動作が実行されるケースについて動作を説明する。ここではコンバータ主回路10内部のスイッチング素子12aが短絡故障している状態で室外機1を起動した場合を例にして説明する。
室外機1が「停止」状態(ブレーカ4,リレー7,17はいずれもオフ状態にある。図2参照)にある時に、ブレーカ4をオフ状態からオン状態に切り替えることで、室外機1の動作モードを「起動(1)」状態へと移行させると、前述した図3及び図4の電流経路で交流電力が室外機1に供給され、平滑コンデンサ24が充電される。これにより、DC/DCコンバータ25からの直流電圧でマイコン26が起動する。
引き続いて、リレー17をオフ状態からオン状態に切り替えることで、室外機1の動作モードを「起動(2)」状態へと移行させると、交流電源3から室外機1に図10及び図11の経路でも電流が流れるようになる。ここで、図10は交流電源3の電圧位相が正の場合の電流経路を示し、図11は交流電源3の電圧位相が負の場合の電流経路を示している。
具体的には交流電源3の電圧位相が正の場合には図10に示すように、交流電源3→ノイズフィルタ5→PTCサーミスタ16→ダイオード18→主回路コンデンサ15→全波整流回路9→ノイズフィルタ5→交流電源3の経路で電流が流れる。これにより、主回路コンデンサ15が充電される。一方、交流電源3の電圧位相が負の場合には図11に示すように、交流電源3→ノイズフィルタ5→全波整流回路9→コンバータ主回路10→主回路コンデンサ15→ダイオード27→平滑コンデンサ24→ダイオード23→PTCサーミスタ21→ノイズフィルタ5→交流電源3の経路で電流が流れる。このときコンバータ主回路10はまだ昇圧動作を開始しておらず、スイッチング素子12a,12bはオン・オフ駆動されていないが、スイッチング素子12aが短絡故障している為にスイッチング素子12a内部が導通して、前述の経路で電流が流れるものである。これにより、主回路コンデンサ15の端子間電圧と交流電源3の電圧を加算した電圧が平滑コンデンサ24の端子間に印加されることで、平滑コンデンサ24の端子間に過電圧状態が発生する。以後、交流電源3の電圧周期毎に平滑コンデンサ24に対する昇圧動作が反復することで、平滑コンデンサ24の過電圧状態は継続して発生することになる。
この現象が発生した時の過電圧保護回路41の動作を図12及び図13で説明する。図12及び図13は室外機1の動作モードが「起動(1)」状態から「起動(2)」状態に遷移する時の過電圧保護回路41の動作タイミングを図7及び図8と同様に示したものである。
前述したように起動(1)モードで動作中にはリレー17及びリレー7はオフ状態にある。ここで、リレー17をオン状態に切り換える(時間T11)ことにより起動(2)モードに移行すると、交流電源3の電圧位相に対応して図10及び図11に示した電流経路で電流が流れることで平滑コンデンサ24に過電圧が印加され、平滑コンデンサ24の端子間電圧が上昇する。そして、平滑コンデンサ24の端子間電圧が、過電圧検出の判定電圧閾値Vth1より大きくなると(時間T12)、スイッチング素子32がターンオンする。
スイッチング素子32がオン状態になった後、引き続いて放電用のスイッチング素子38がターンオンする(時間T13)とともに、フォトカプラ35もターンオンする。スイッチング素子38がオン状態になることで、平滑コンデンサ24から抵抗39を経由して放電電流が流れる。また、フォトカプラ35がオン状態になることで、マイコン26の入力ポート(IN−2)には低電位(GND電位)が入力され、マイコン26は平滑コンデンサ24の端子間が過電圧状態であることを認識する。
時間T13以後は、放電回路41bが動作することで平滑コンデンサ24の電荷は放電されるものの、交流電源3の電圧周期で昇圧動作が繰り返される為、平滑コンデンサ24は図10及び図11に示した電流経路で繰り返し充電される。この為、平滑コンデンサ24の端子間電圧は依然として増加し続ける。
この為、マイコン26の入力ポート(IN−2)の入力電圧は低電位である時間が長くなる。そして、マイコン26の入力ポート(IN−2)の入力電圧をサンプリングした電圧がNs回(ここではNs=3)連続して低電位となった時点(時間T14)で、「過電圧継続状態」であると判断し、リレー17をオン状態からオフ状態に切り替える。なお、起動(2)モードではリレー7はオフ状態であるので、このオフ状態を維持するようにする。なお、誤動作等の理由でリレー7がオン状態にあった場合には、リレー7もオフ状態に切り替える。リレー17がオフ状態になることにより、平滑コンデンサ24の充電経路が遮断される。そして、放電回路41bによる平滑コンデンサ24の放電は継続することで、平滑コンデンサ24の端子間電圧は部品の耐圧レベルに到達する前に低下していく。このようにして過電圧で部品故障になることを防止することができる。
平滑コンデンサ24の端子間電圧が、過電圧検出の判定電圧閾値Vth1より小さくなると(時間T15)、スイッチング素子32がターンオフし、引き続いて放電用のスイッチング素子38及びフォトカプラ35もターンオフする(時間T16)。これにより、マイコン26の入力ポート(IN−2)の入力電圧は高電位に変化するが、マイコン26は室外機1を含む空気調和機全体を再起動するまでリレー17のオフ状態を維持する。
その後、マイコン26は空気調和機システム全体を再起動することで、「停止」状態の動作モードから処理を再開する。空気調和機システムの再起動後も同様にマイコン26が「過電圧継続状態」を検出した場合には再度再起動を行う。Nf回連続して再起動後に「過電圧継続状態」を検出した場合には、過電圧状態の発生が一時的なものではなく、コンバータ主回路10の故障である可能性が高いので、それ以降の再起動処理を停止させる。なおNf値はシステム故障判定閾値として、図示しないメモリ素子等に予め保持しておくか、マイコン26の処理プログラム内で規定しておけばよい。
以上説明したように、無効電力削減モード移行時や、コンバータ主回路10の短絡故障時等に平滑コンデンサ24の端子間電圧が過電圧状態になっても過電圧検出回路41aが過電圧状態を検出し、放電回路41bが平滑コンデンサ24の電荷を放電するように過電圧保護回路41を構成したので、平滑コンデンサ24の端子間電圧が部品耐圧を超えない電圧レベルに抑えることが可能である。
また、放電回路41bによる放電を行っても過電圧状態が解消しない場合には、マイコン26の制御によりリレー7及びリレー17をオフ状態にすることで、平滑コンデンサ24の充電経路、及びコンバータ主回路10への通電経路が遮断されるので、このような場合でも平滑コンデンサ24の端子間電圧が部品耐圧を超えない電圧レベルに抑えることが可能であるとともに、コンバータ主回路10を含む回路部品を過電圧による部品故障から保護することができる。
なお、以上の説明では本発明の電力変換装置を空気調和機に適用した例で説明したが、その他の家電機器、産業用機器に適用することも可能である。
1 室外機
2 室内機
3 交流電源
4 ブレーカ(BR)
5,6 ノイズフィルタ
7,17 リレー
8 コンデンサ
9 全波整流回路
10 コンバータ主回路
15 主回路コンデンサ
16,21 PTCサーミスタ
18 逆流防止用ダイオード
19 インバータ主回路
20 モータ
24 平滑コンデンサ
25 DC/DCコンバータ
26 マイコン
40 出力電圧検出部
41 過電圧保護回路
41a 過電圧検出回路
41b 放電回路

Claims (5)

  1. 交流電源の交流電圧を整流して直流電圧を出力する第1の整流回路と、
    前記第1の整流回路の直流電圧出力を変換して変換後の直流電圧を出力するコンバータ主回路と、
    前記コンバータ主回路の直流電圧出力を平滑する主回路コンデンサと、
    前記交流電源と前記第1の整流回路間の交流電圧経路に設けられた第1の開閉手段と、
    前記第1の開閉手段の交流電源側端子と前記主回路コンデンサの正極端子間に直列接続された第2の開閉手段及び逆流防止用ダイオードと、
    コンデンサを有し、前記交流電源の交流電圧を整流して直流電圧を出力する第2の整流回路と、
    前記第2の整流回路が出力する直流電圧に基づき過電圧状態を検出する過電圧検出回路と、
    前記過電圧検出回路が過電圧状態を検出した際に、前記第2の整流回路のコンデンサの電荷を放電する放電回路と、
    前記過電圧検出回路が検出した過電圧状態に基づき、前記第1の開閉手段及び前記第2の開閉手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記過電圧状態が所定の時間以上継続した際には、閉状態にある前記第1の開閉手段及び前記第2の開閉手段を開放することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記過電圧検出回路は、前記第2の整流回路が出力する直流電圧が所定の電圧閾値より大きい時に過電圧状態と判断することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記制御手段は、閉状態にある前記第1の開閉手段又は前記第2の開閉手段を開放した後に、再起動を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記コンバータ主回路は、スイッチング素子を用いた力率改善コンバータであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電力変換装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の電力変換装置を備えることを特徴とする空気調和機。
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