JP6265047B2 - フッ素系樹脂多孔体 - Google Patents
フッ素系樹脂多孔体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6265047B2 JP6265047B2 JP2014106491A JP2014106491A JP6265047B2 JP 6265047 B2 JP6265047 B2 JP 6265047B2 JP 2014106491 A JP2014106491 A JP 2014106491A JP 2014106491 A JP2014106491 A JP 2014106491A JP 6265047 B2 JP6265047 B2 JP 6265047B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- porous
- resin
- fluororesin
- porous body
- core
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Cell Separators (AREA)
Description
本発明はまた、このフッ素系樹脂多孔体を用いた電池用セパレータ及び電池に関する。
一方、大型の二次電池はロードレベリング、UPS、電気自動車をはじめ、エネルギー/環境問題に関連する多くの分野において研究開発が進められ、大容量、高出力、高電圧および長期保存性に優れている点より、リチウムイオン二次電池の用途が広がっている。
[1] フッ素系樹脂(A)を主成分とし、かつ、コアシェル型多層構造ゴム(B)を(A)と(B)の合計質量に対し1質量%以上、45質量%以下含有する樹脂組成物からなる多孔層を少なくとも一層有し、当該多孔層が、少なくとも一軸方向に延伸されることにより多孔化された層であることを特徴とするフッ素系樹脂多孔体。
[2] 前記フッ素系樹脂(A)が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂及び/又はポリテトラフルオロエチレン系樹脂であることを特徴とする[1]に記載のフッ素系樹脂多孔体。
[3] 前記コアシェル型多層構造ゴム(B)が、下記(1)〜(3)のうち少なくとも1種から構成されている軟質層を、1層以上有することを特徴とする[1]又は[2]に記載のフッ素系樹脂多孔体。
(1)アクリル成分の単独重合体
(2)シリコーン成分の単独重合体
(3)アクリル成分及び/又はシリコーン成分を含む共重合体
[4] 前記コアシェル型多層構造ゴム(B)の最外層が、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位、グリシジル基含有ビニル系単位、及び不飽和ジカルボン酸無水物系単位からなる群より選ばれる1種以上の単位を含有する重合体から構成されることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のフッ素系樹脂多孔体。
[5] 前記多孔層の示差走査型熱量測定(DSC)における前記フッ素系樹脂(A)に由来する結晶融解エンタルピー(ΔHm)が10J/g以上であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のフッ素系樹脂多孔体。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載のフッ素系樹脂多孔体を用いてなる電池用セパレータ。
[7] [6]に記載の電池用セパレータを用いてなる電池。
本多孔体を構成する樹脂組成物は、フッ素系樹脂(A)を主成分とすることが重要である。ここで主成分とは、本多孔体を構成する樹脂組成物において最も多い質量比率を占める成分であることをいい、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。
また、前記フッ素系樹脂(A)が、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、即ち、テトラフルオロエチレンの単独重合体又はテトラフルオロエチレンと他のモノマーとの共重合体である場合、テトラフルオロエチレンに由来する構成単位を、全構成単位中に20モル%以上含有すること(100モル%を含む)が好ましい。
本発明において、コアシェル型多層構造ゴム(B)とは、最内層(コア層)とそれを覆う1層以上の層(シェル層)から構成され、また、隣接し合った層が異種の重合体から構成される重合体である。
具体的には、前記フッ素系樹脂(A)を主成分としてなるマトリックスに対し、ドメインとして存在する前記コアシェル型多層構造ゴム(B)が、粒子状に存在することが重要である。
このドメインが流れ方向(押出方向)に伸長した樹脂組成物を延伸する際に、変形により付与される応力が樹脂組成物全体に均一に加わりやすくなり、マトリックス/ドメインの界面への応力集中を妨げる。これは、ドメインが予め伸長していることにより、応力を受ける界面の断面積が小さい為である。
前記コアシェル型多層構造ゴム(B)が軟質層を有することにより、延伸前の樹脂組成物における前記フッ素系樹脂(A)と前記コアシェル型多層構造ゴム(B)との弾性率差が大きくなり、延伸により付与される応力がマトリックス/ドメインの界面に集中し、界面剥離が生じやすくなり、その結果として均一な多孔構造を形成しやすくなる。より具体的には、前記コア層が軟質層であっても良く、前記シェル層が軟質層であっても良い。また、複数の層が軟質層であっても良い。
中でも、少なくとも前記コア層が軟質層であることが好ましい。また、前記シェル層が軟質層である場合には、前記コアシェル型多層構造ゴム(B)が前記シェル層を2層以上有し、最外層以外の少なくとも1のシェル層が軟質層であることが好ましい。最外層以外の層を軟質層にすることにより、コアシェル型多層構造ゴム(B)が使用過程においてブロッキング(塊化)したり、前記フッ素樹脂との混合時に凝集したりする現象を抑止することが可能となる。
また、これらの成分の他に、ジビニルベンゼン単位、アリルアクリレート単位、ブチレングリコールジアクリレート単位などの架橋性成分を共重合し架橋させた材料も使用することができる。
(1)アクリル成分の単独重合体
(2)シリコーン成分の単独重合体
(3)アクリル成分及び/又はシリコーン成分を含む共重合体
前記(1)〜(3)に該当する材料の具体例は前述の通りである。
熱可塑性を有する重合体としては、例えば、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位、グリシジル基含有ビニル系単位、不飽和ジカルボン酸無水物系単位、脂肪族ビニル系単位、芳香族ビニル系単位、シアン化ビニル系単位、マレイミド系単位、不飽和ジカルボン酸系単位、またはその他のビニル系単位などから選ばれる少なくとも1種以上の単位を含有する重合体が挙げられる。中でも、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位、グリシジル基含有ビニル系単位、及び、不飽和ジカルボン酸無水物系単位からなる群より選ばれる1種以上の単位を含有する重合体が好ましい。
中でも、前記フッ素系樹脂(A)に対してコアシェル型多層構造ゴム(B)が良好な分散性を発現するという観点から、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位、グリシジル基含有ビニル系単位、及び不飽和ジカルボン酸無水物系単位からなる群より選ばれる1種以上の単位を含有する重合体が好ましい。これらの単位の好ましい具体例としては前述の通りであるが、中でも特に不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位を含有することが好ましく、その中でもとりわけ(メタ)アクリル酸メチルや、(メタ)アクリル酸イソブチルを含有することが好ましい。
また、前記樹脂組成物中の前記コアシェル型多層構造ゴム(B)の含有量が(A)と(B)の合計質量に対し1質量%未満の場合、前記フッ素系樹脂(A)と前記コアシェル型多層構造ゴム(B)との界面における多孔化が形成し難いおそれがある。
そのため、前記樹脂組成物中の前記コアシェル型多層構造ゴム(B)の含有量は(A)と(B)の合計質量に対し、5質量%以上、43質量%以下が好ましく、10質量%以上、41質量%以下がより好ましく、15質量%以上、39質量%以下がさらに好ましく、20質量%以上、37質量%以下が特に好ましい。
本多孔体を構成する樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、前記のフッ素系樹脂(A)及びコアシェル型多層構造ゴム(B)以外の成分、例えばフッ素系樹脂(A)以外の他の樹脂を含有することを許容することができる。他の樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩素化ポリエチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、アクリル系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミドビスマレイミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、アラミド系樹脂等が挙げられる。中でも、前記フッ素系樹脂(A)として、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を用いる場合、相溶性の観点から、アクリル系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂が好ましい。
本多孔体は、フッ素系樹脂(A)を主成分とし、かつ、コアシェル型多層構造ゴム(B)を(A)と(B)の合計質量に対し1質量%以上、45質量%以下含有する樹脂組成物からなる多孔層を少なくとも一層有し、当該多孔層が、少なくとも一軸方向に延伸されることにより多孔化された層である。
また、本多孔体がシート状物の場合は、シート状物の厚み方向に積層された積層シート状多孔体でもよく、繊維状物の場合は、いわゆる芯鞘構造状多孔体でもよく、中空状の場合は、中空体の径方向に積層された多孔体でもよい。
特に、本多孔体を電池用セパレータとして用いる場合、シート状物が好ましい。さらに、前記樹脂組成物からなる多孔層を、電池用セパレータとして一般的に用いられているポリオレフィン系樹脂多孔膜と積層させて本多孔体を形成してもよく、その場合、前記樹脂組成物からなる多孔層は本多孔体の最表層に配置されることが好ましい。
また、厚みが60μm以下、好ましくは50μm以下であれば、電池用セパレータの電気抵抗を小さくできるので電池の性能を十分に確保することができる。
透気度は厚み方向の空気の通り抜け難さを表し、具体的には100mLの空気が当該多孔体を通過するのに必要な秒数で表現されている。そのため、数値が小さい方が通り抜け易く、数値が大きい方が通り抜け難いことを意味する。すなわち、その数値が小さい方が厚み方向の連通性が良いことを意味し、その数値が大きい方が厚み方向の連通性が悪いことを意味する。連通性とは厚み方向の孔のつながり度合いである。本多孔体の透気度が低ければ様々な用途に使用することができる。例えば電池用セパレータとして使用した場合、透気度が低いということはリチウムイオンの移動が容易であることを意味し、電池性能に優れるため好ましい。
なお、本多孔体の透気度の下限には特に制限はないが、通常1秒/100mL程度である。
透気度は後述の実施例の項に測定方法が記載されている。
一方、空孔率の上限については80%以下が好ましく、75%以下がより好ましく、70%以下が更に好ましい。空孔率が80%以下であれば、微細孔が増えすぎて本多孔体の強度が低下する問題もなくなり、ハンドリングの観点からも好ましい。
なお、空孔率は後述の実施例の項に測定方法が記載されている。
具体的には、前記フッ素系樹脂(A)を主成分としてなるマトリックスに対し、前記コアシェル型多層構造ゴム(B)からなるドメインから形成される海島構造を有する樹脂組成物を溶融押出し、冷却固化した後、少なくとも一方向に延伸して、多孔構造を形成する際、マトリックス/ドメインの界面に応力集中させることにより、マトリックス/ドメインの界面にて解離が生じ、多孔の起点となる。しかしながら、前記樹脂組成物からなる多孔層の前記フッ素系樹脂(A)に由来するΔHmが小さい場合、マトリックスであるフッ素系樹脂(A)において、高い弾性率を有する結晶成分が少なく、マトリックス/ドメイン間の弾性率差が小さくなるため、前記樹脂組成物を延伸する際の変形により付与される応力が組成物全体に均一に加わりやすくなり、マトリックス/ドメインの界面への応力集中を妨げる場合がある。
一方、前記樹脂組成物からなる多孔層の前記フッ素系樹脂(A)に由来するΔHmが大きい場合、マトリックスであるフッ素系樹脂(A)の結晶成分によりマトリックスの弾性率が向上するため、得られた樹脂組成物を延伸する際において、変形により付与される応力をマトリックス/ドメインの界面に集中させやすく、界面剥離が生じやすくなり、均一な多孔構造を形成しやすくなる。
なお、本発明の規定するΔHmは、前記再昇温過程において、半結晶性樹脂にみられるような冷結晶化が生じる場合においても、再昇温過程で生じる結晶融解ピークから算出されたΔHmを適用する。すなわち、再昇温過程において生じる冷結晶化における発熱ピーク面積から算出される結晶化エンタルピー(ΔHc)を、再昇温過程で得られるΔHmからの差し引くことは行わない。さらに本発明は、前記樹脂組成物からなる多孔層を少なくとも一層有していればよいが、本多孔体が他の層と積層される場合、積層体についてそのままDSC測定を行うと、前記フッ素系樹脂(A)に由来するΔHmが低く見積もられるおそれがある。そのため、本多孔体が積層体の場合、本発明の多孔層を剥離し、この多孔層についてΔHmを測定することができる。剥離が困難である場合は、DSC測定によって積層体全体における前記フッ素系樹脂(A)に由来するΔHmを算出するとともに、積層体全体における前記多孔層の積層比を算出し、以下の計算式より、本発明の規定するΔHmを算出することができる。なお、積層比の算出は、特に限定されるものではないが、光学顕微鏡、電子顕微鏡等による断面観察により算出されることが好ましい。
本発明の規定するΔHm(J/g)=積層体全体における前記フッ素系樹脂(A)に由来するΔHm(J/g)/積層体全体における前記多孔層の積層比(%)/100(%)
次に、本多孔体の製造方法について説明する。前記の通り、本多孔体においては、フッ素系樹脂(A)を主成分とし、かつ、コアシェル型多層構造ゴム(B)を(A)と(B)の合計質量に対し1質量%以上、45質量%以下含有する樹脂組成物からなる多孔層を少なくとも一層有し、当該多孔層が、少なくとも一軸方向に延伸されることにより多孔化されてなることが重要である。
より具体的には、本多孔体は、前記樹脂組成物を(a)溶融押出し、前記樹脂組成物からなる層を少なくとも一層有するシート状物、又は繊維状物、又は中空状物に、冷却固化し成形する工程と、(b)前記工程(a)で成形した該シート状物、又は繊維状物、又は中空状物を、−20℃以上90℃以下の温度で延伸する工程と、(c)前記工程(b)で延伸した該シート状物、又は繊維状物、又は中空状物を、さらに100℃以上160℃以下の温度で延伸する工程と、を経由して製造されることが好ましい。
前記樹脂組成物を溶融押出し、前記樹脂組成物からなる実質的に無孔状の層を少なくとも一層有するシート状物、又は繊維状物、又は中空状物に、冷却固化し成形する方法としては特に限定されず、公知の方法を用いてよいが、例えば押出機を用いて前記樹脂組成物を溶融押出し、Tダイ、丸ダイ、ノズル、中空ノズル等の賦形設備より押出し、キャストロール(冷却ロール)や、空冷、水冷等の設備で冷却固化するという方法が挙げられる。また、インフレーション法や、チューブラー法により製造した膜状物を切り開いて平面状とする方法も適用できる。
なお、「実質的に無孔状の層」とは、前記樹脂組成物を溶融押出し、冷却固化し成形する工程において、意図的に当該層に空孔を設けないことを意味し、当該工程における不測の要因で意図せず微細なピンホールが生じている場合も含むことを意味する。
また、冷却固化温度、例えばキャストロールの冷却固化温度は好ましくは20〜160℃、より好ましくは40〜140℃、更に好ましくは50〜130℃である。冷却固化温度を前記下限以上とすることで、前記フッ素系樹脂(A)の結晶化を促進し、前記コアシェル型多層構造ゴム(B)との弾性率差が生じやすく、延伸時において多孔体を形成しやすいために好ましい。また、前記上限以下とすることで押出された溶融樹脂がキャストロールへ粘着し巻き付いてしまうなどのトラブルが起こりにくく、効率よく成形することが可能であるので好ましい。
工程(b)では、工程(a)により得られたシート状物、又は繊維状物、又は中空状物を−20℃以上90℃以下の温度で延伸する(以下、この工程(b)を「低温延伸工程」と称す場合がある。)。工程(b)における延伸方法については、ロール延伸法、圧延法、テンター延伸法、同時二軸延伸法などの手法があり、これらは単独で行っても2つ以上組み合わせて行ってもよい。中でも、生産性の観点から、工程(a)における流れ方向(即ち、押出方向又は引き取り方向、以下「縦方向」又は「MD」と称す場合がある。)への延伸が好ましく、前記樹脂組成物内の前記コアシェル型多層構造ゴム(B)への応力集中をさせる観点から、延伸速度を上げやすいロール延伸法が好ましい。
工程(c)では、工程(b)により得られた前記樹脂組成物からなる多孔性層を100℃以上160℃以下の温度でさらに延伸する(以下、この工程(c)を「高温延伸工程」と称す場合がある。)。工程(c)における延伸方法については、前述の工程(b)と同様の方法を採用することができるが、中でも、ロール延伸法や、テンター延伸法が好ましく、特に、工程(b)により形成された孔を拡張する観点から、ロール延伸法により、さらに流れ方向(縦方向)へ延伸することが好ましい。
ここで、100℃以上の温度で延伸することで、工程(b)で形成された孔を伸長し、孔径を拡大できる。一方、160℃以下の温度で延伸することで、工程(b)で形成された孔の閉塞を抑制することができる。高温延伸工程における温度は、特に110℃以上150℃以下であることが好ましい。
また、工程(c)の後に熱処理を行う場合、熱処理工程における温度は120℃以上200℃以下、特に140℃以上180℃以下であることが、寸法安定性の点において好ましい。
続いて、本多孔体を電池用セパレータとして収容している非水電解液二次電池について、図1を参照して説明する。
正極板21、負極板22の両極は電池用セパレータ10を介して互いに重なるようにして渦巻き状に捲回し、巻き止めテープで外側を止めて捲回体とする。
前記捲回工程について詳しく説明する。電池用セパレータの片端をピンのスリット部の間に通し、ピンを少しだけ回転させて電池用セパレータの一端をピンに巻きつけておく。この時、ピンの表面と電池用セパレータの被覆層とが接触している。その後、電池用セパレータを間に挟むようにして正極と負極を配置し、捲回機によってピンを回転させて、正負極と電池用セパレータを捲回する。捲回後、ピンは捲回物から引き抜かれる。
得られた多孔性フィルムを1/1000mmのダイヤルゲージにて、面内を不特定に5箇所測定しその平均を厚みとした。
得られた多孔性フィルムから直径φ40mmの大きさでサンプルを切り出し、JIS P8117(2009年)に準拠して透気度(秒/100mL)を測定した。
得られた多孔性フィルムの実質量W1を測定し、樹脂組成物の密度と厚みから空孔率0%の場合の質量W0を計算し、それらの値から下記式に基づき算出した。
空孔率(%)={(W0−W1)/W0}×100
得られた多孔性フィルムのDSC測定を行った。30℃から高温保持温度まで加熱速度10℃/分で昇温後、1分間保持し、次に高温保持温度から30℃まで冷却速度10℃/分で降温後、1分間保持し、更に30℃から高温保持温度まで加熱速度10℃/分で再昇温させた。このとき再昇温過程におけるフッ素系樹脂に由来する結晶融解ピーク温度、及び、該結晶融解ピーク面積から結晶融解エンタルピー(ΔHm)を算出した。なお、実施例、比較例において、フッ素系樹脂として、ポリフッ化ビニリデンを用いた場合、前記高温保持温度は200℃とした。また、フッ素系樹脂として、テトラフルオロエチレン・エチレン・パーフルオロブチルエチレン共重合体を用いた場合、前記高温保持温度は300℃とした。
・A−1;ポリフッ化ビニリデン(グレード名;KYNAR710、アルケマ社製、融点;170℃、MFR;9g/10分)
・A−2;テトラフルオロエチレン・エチレン・パーフルオロブチルエチレン共重合体(グレード名;FluonETFE LM740AP、旭硝子株式会社製、融点;228℃、MFR;32g/10分)
・B−1;コアシェル型多層構造ゴム(コア層(軟質層):シリコーン/アクリル共重合体、シェル層:メタクリル酸メチル共重合体、グレード名;メタブレンS2006、三菱レイヨン株式会社製)
・B−2;コアシェル型多層構造ゴム(コア層(軟質層):シリコーン/アクリル共重合体、シェル層:メタクリル酸メチル共重合体、グレード名;メタブレンS2100、三菱レイヨン株式会社製)
・B−3;コアシェル型多層構造ゴム(コア層(軟質層):シリコーン/アクリル共重合体、シェル層:メタクリル酸メチル共重合体、グレード名;メタブレンSX005、三菱レイヨン株式会社製)
・B−4;コアシェル型多層構造ゴム(コア層(軟質層):アクリル酸エステル系共重合体、シェル層:メタクリル酸メチル共重合体、グレード名;メタブレンW300A、三菱レイヨン株式会社製)
・B−5;コアシェル型多層構造ゴム(コア層(軟質層):アクリル酸エステル系共重合体、シェル層:メタクリル酸メチル共重合体、グレード名;メタブレンW450A、三菱レイヨン株式会社製)
フッ素系樹脂(A−1)を70質量%、コアシェル型多層構造ゴム(B−1)を30質量%の割合で配合し、2軸押出機(スクリュー径25mmφ)に投入し、設定温度200℃で溶融混練し、Tダイにてシート状に賦形した後、100℃に設定したキャストロールにて冷却固化を行い、厚み100μmの未延伸シート状物を得た。その後、得られた未延伸シート状物を、20℃に設定したロール(X)と20℃に設定したロール(Y)間において、ドロー比50%(延伸倍率1.50倍)を掛けてMDに低温延伸を行い、MD延伸多孔フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1にまとめた。
フッ素系樹脂(A−2)を70質量%、コアシェル型多層構造ゴム(B−1)を30質量%の割合で配合し、2軸押出機(スクリュー径25mmφ)に投入し、設定温度250℃で溶融混練し、Tダイにてシート状に賦形した後、100℃に設定したキャストロールにて冷却固化を行い、厚み100μmの未延伸シート状物を得た。その後、得られた未延伸シート状物を、20℃に設定したロール(X)と40℃に設定したロール(Y)間において、ドロー比50%(延伸倍率1.50倍)を掛けてMDに低温延伸を行った。次いで、115℃に設定したロール(P)と115℃に設定したロール(Q)間において、ドロー比50%(延伸倍率1.50倍)を掛けてMDに高温延伸を行い、MD延伸多孔フィルムを得た。さらに、得られたMD延伸多孔フィルムを、京都機械社製フィルムテンター設備にて、予熱温度145℃、予熱時間12秒間で予熱した後、延伸温度145℃、延伸時間6秒間で2.1倍TDに延伸した後、160℃で18秒間熱処理を行い、二軸延伸多孔フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1にまとめた。
実施例2のコアシェル型多層構造ゴム(B−1)をコアシェル型多層構造ゴム(B−2)に変更した以外は、実施例2と同様の条件で、二軸延伸多孔フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1にまとめた。
実施例2のコアシェル型多層構造ゴム(B−1)をコアシェル型多層構造ゴム(B−3)に変更した以外は、実施例2と同様の条件で、二軸延伸多孔フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1にまとめた。
実施例2のコアシェル型多層構造ゴム(B−1)をコアシェル型多層構造ゴム(B−4)に変更した以外は、実施例2と同様の条件で、二軸延伸多孔フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1にまとめた。
実施例2のコアシェル型多層構造ゴム(B−1)をコアシェル型多層構造ゴム(B−5)に変更した以外は、実施例2と同様の条件で、二軸延伸多孔フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1にまとめた。
コアシェル型多層構造ゴムを添加せず、フッ素系樹脂(A−1)単体とした以外は、実施例1と同様の条件で、厚み100μmの未延伸シート状物を得た。その後、得られた未延伸シート状物を、20℃に設定したロール(X)と20℃に設定したロール(Y)間において、ドロー比50%(延伸倍率1.50倍)を掛けてMDに低温延伸を行ったところ、表2に記載したようにフィルムが破断した。なお、多孔フィルムが得られなかったため、DSCによるΔHmの算出は、前記未延伸シート状物にて行った。
比較例1で得られた未延伸シート状物を、20℃に設定したロール(X)と20℃に設定したロール(Y)間において、ドロー比25%(延伸倍率1.25倍)を掛けてMDに低温延伸を行ったが、得られたMD延伸フィルムは鱗状のムラが見られた。得られたフィルムの評価結果を表2にまとめた。
コアシェル型多層構造ゴムを添加せず、フッ素系樹脂(A−2)単体とした以外は、実施例1と同様の条件で、厚み100μmの未延伸シート状物を得た。その後、得られた未延伸シート状物を、20℃に設定したロール(X)と40℃に設定したロール(Y)間において、ドロー比50%(延伸倍率1.50倍)を掛けてMDに低温延伸を行った。次いで、115℃に設定したロール(P)と115℃に設定したロール(Q)間において、ドロー比50%(延伸倍率1.50倍)を掛けてMDに高温延伸を行い、MD延伸多孔フィルムを得た。さらに、得られたMD延伸多孔フィルムを、京都機械社製フィルムテンター設備にて、予熱温度145℃、予熱時間12秒間で予熱した後、延伸温度145℃、延伸時間6秒間で2.1倍TDに延伸した後、160℃で18秒間熱処理を行い、二軸延伸多孔フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2にまとめた。
フッ素系樹脂(A−1)を50質量%、コアシェル型多層構造ゴム(B−1)を50質量%の割合で配合し、2軸押出機(スクリュー径25mmφ)に投入し、設定温度200℃で溶融混練後、Tダイにてシート状に賦形しようとしたが、Tダイより吐出された溶融樹脂が流れにくく、キャストロールで引き取る際に、シートがちぎれてしまい、表2に記載したように未延伸シート状物が得られなかった。なお、未延伸シート状物が得られなかったため、DSCによるΔHmの算出は、行わなかった。
フッ素系樹脂(A−2)を50質量%、コアシェル型多層構造ゴム(B−1)を50質量%の割合で配合し、2軸押出機(スクリュー径25mmφ)に投入し、設定温度200℃で溶融混練後、Tダイにてシート状に賦形しようとしたが、Tダイより吐出された溶融樹脂が流れにくく、キャストロールで引き取る際に、シートがちぎれてしまい、表2に記載したように未延伸シート状物が得られなかった。なお、未延伸シート状物が得られなかったため、DSCによるΔHmの算出は、行わなかった。
比較例4、5では、本発明が規定するコアシェル型多層構造ゴムの重量比を逸脱しているため、未延伸シート状物が得られなかった。これは、コアシェル型多層構造ゴムの重量比が45質量%を超えるため、コアシェル型多層構造ゴムが海島構造のマトリックスとして形成されることに起因すると考えられる。
20 二次電池
21 正極板
22 負極板
24 正極リード体
25 負極リード体
26 ガスケット
27 正極蓋
Claims (7)
- フッ素系樹脂(A)を主成分とし、かつ、コアシェル型多層構造ゴム(B)を(A)と(B)の合計質量に対し1質量%以上、45質量%以下含有する樹脂組成物からなる多孔層を少なくとも一層有し、当該多孔層が、少なくとも一軸方向に延伸されることにより多孔化された層であることを特徴とするフッ素系樹脂多孔体。
- 前記フッ素系樹脂(A)が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂及び/又はポリテトラフルオロエチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のフッ素系樹脂多孔体。
- 前記コアシェル型多層構造ゴム(B)が、下記(1)〜(3)のうち少なくとも1種から構成されている軟質層を、1層以上有することを特徴とする請求項1又は2に記載のフッ素系樹脂多孔体。
(1)アクリル成分の単独重合体
(2)シリコーン成分の単独重合体
(3)アクリル成分及び/又はシリコーン成分を含む共重合体 - 前記コアシェル型多層構造ゴム(B)の最外層が、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位、グリシジル基含有ビニル系単位、及び不飽和ジカルボン酸無水物系単位からなる群より選ばれる1種以上の単位を含有する重合体から構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフッ素系樹脂多孔体。
- 前記多孔層の示差走査型熱量測定(DSC)における前記フッ素系樹脂(A)に由来する結晶融解エンタルピー(ΔHm)が10J/g以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフッ素系樹脂多孔体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフッ素系樹脂多孔体を用いてなる電池用セパレータ。
- 請求項6に記載の電池用セパレータを用いてなる電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014106491A JP6265047B2 (ja) | 2014-05-22 | 2014-05-22 | フッ素系樹脂多孔体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014106491A JP6265047B2 (ja) | 2014-05-22 | 2014-05-22 | フッ素系樹脂多孔体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015221861A JP2015221861A (ja) | 2015-12-10 |
JP6265047B2 true JP6265047B2 (ja) | 2018-01-24 |
Family
ID=54785061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014106491A Active JP6265047B2 (ja) | 2014-05-22 | 2014-05-22 | フッ素系樹脂多孔体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6265047B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6025956B1 (ja) * | 2015-11-30 | 2016-11-16 | 住友化学株式会社 | 非水電解液二次電池用セパレータ、非水電解液二次電池用積層セパレータ、非水電解液二次電池用部材および非水電解液二次電池 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5117274A (ja) * | 1974-08-01 | 1976-02-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Takoshitsufuirumu |
JPS59126452A (ja) * | 1983-01-06 | 1984-07-21 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 高分子圧電材料 |
JPS6341544A (ja) * | 1986-08-04 | 1988-02-22 | バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド | 多孔質高膨張性フルオロポリマ−類及びその製造方法 |
JPH0763505B2 (ja) * | 1987-03-20 | 1995-07-12 | 宇部興産株式会社 | 人工肺用多孔質中空糸の製造法 |
JP6191323B2 (ja) * | 2013-08-07 | 2017-09-06 | 三菱ケミカル株式会社 | フッ素系樹脂多孔体、及びその製造方法 |
JP6248459B2 (ja) * | 2013-08-07 | 2017-12-20 | 三菱ケミカル株式会社 | フッ素系樹脂多孔体 |
JP2015105365A (ja) * | 2013-12-02 | 2015-06-08 | 三菱樹脂株式会社 | フッ素系樹脂多孔体 |
-
2014
- 2014-05-22 JP JP2014106491A patent/JP6265047B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015221861A (ja) | 2015-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4936960B2 (ja) | 複合微多孔膜、電池用セパレータ、及び複合微多孔膜の製造方法 | |
JP4734397B2 (ja) | 積層多孔性フィルム、それを利用したリチウムイオン電池用セパレータ、および電池 | |
JP5164413B2 (ja) | 複合微多孔膜、電池用セパレータ、及び複合微多孔膜の製造方法 | |
WO2019093184A1 (ja) | ポリオレフィン複合多孔質膜及びその製造方法、並びに電池用セパレータ及び電池 | |
WO2010053172A1 (ja) | 積層多孔性フィルム、リチウム電池用セパレータおよび電池 | |
JP6248459B2 (ja) | フッ素系樹脂多孔体 | |
JP5858696B2 (ja) | 多孔性フィルム、電池用セパレータ及び電池 | |
JP6093636B2 (ja) | 積層多孔フィルム、非水電解液二次電池用セパレータ、及び非水電解液二次電池 | |
JP2010245028A (ja) | 積層微多孔膜及び非水電解質二次電池用セパレータ | |
JP5398016B2 (ja) | 微多孔膜及びその製造方法、並びに非水電解液2次電池用セパレータ | |
JP6222087B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂多孔性フィルム | |
JP2010111095A (ja) | 積層多孔性フィルム、それを利用したリチウム電池用セパレータおよび電池 | |
JP2014012857A (ja) | 微多孔膜及びその製造方法、並びに非水電解液2次電池用セパレータ | |
WO2020137336A1 (ja) | ポリオレフィン微多孔膜及びポリオレフィン微多孔膜の製造方法 | |
JP6191323B2 (ja) | フッ素系樹脂多孔体、及びその製造方法 | |
JP2010061974A (ja) | セパレータ用積層多孔性フィルム、およびその製造方法 | |
JP2015105365A (ja) | フッ素系樹脂多孔体 | |
JP6265047B2 (ja) | フッ素系樹脂多孔体 | |
JP6311585B2 (ja) | 多孔体及びその製造方法 | |
JP6201500B2 (ja) | フッ素系樹脂多孔体 | |
JP5539604B2 (ja) | 多孔体の製造方法および多孔体 | |
JP2021504874A (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ | |
JP6318997B2 (ja) | フッ素系樹脂多孔体 | |
JP6398742B2 (ja) | 多孔体及びその製造方法 | |
JP2014124780A (ja) | 積層多孔性フィルム、電池用セパレータ、および電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170321 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170424 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171122 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171128 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171211 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6265047 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |