JP6263501B2 - ワイヤーハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤーハーネスに関する。
従来、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両では、インバータとモータとの間を三相の電線で繋ぎ、インバータからモータへの電力供給が行われる。このようなインバータからモータへの電力供給において、インバータからの出力に含まれる立ち上がりの急峻な電圧によって、インバータとモータとを接続するワイヤーハーネス内で過大なサージ電圧が発生してモータに入力される場合がある。このようなサージ電圧を抑制させる手法が提案されている。例えば特許文献1には、インバータとモータとの間にサージ電圧抑制回路を設ける構成が開示されている。
特開2004−343832号公報
ところで、サージ電圧は、インバータとモータとの間のインピーダンス不整合によって、両者を接続するワイヤーハーネス内で反射や輻射が繰り返されることで増幅されるので、インバータとモータとの間を接続するワイヤーハーネスの全長が長くなるほど、サージ電圧の発生量も増大する傾向にある。このようにサージ電圧の発生量が多くなる場合には、特許文献1に記載されるような従来のサージ電圧の抑制手法では、充分なサージ低減効果が得られない場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、サージ電圧を好適に抑制できるワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るワイヤーハーネスは、3本以上の電線を同一方向に纏めた電線部と、前記電線部の端部に接続されるコネクタと、前記電線部に設けられ、サージ電圧を低減する電線側サージ低減手段と、前記コネクタに設けられ、前記サージ電圧を低減するコネクタ側サージ低減手段と、前記電線部の外周側を一括して包囲するシールド部材と、を具備し、前記電線側サージ低減手段は、前記電線部の中心軸線周りの前記電線の配置を保持する第一電線保持部材を備え、前記電線部の前記電線は、導体部と前記導体部の外周を被覆する絶縁部とを有し、前記第一電線保持部材は、前記電線部及び前記シールド部材のさらに外周側を包囲する外形保持部と、前記中心軸線周りの周方向に沿って隣接する前記電線部の2本の電線の間にて、前記外形保持部の内周面から前記中心軸線の方向にそれぞれ突設され、前記中心軸線に沿った軸方向から視た断面において、前記2本の電線の前記導体部同士を結ぶ外周側接線より前記中心軸線側に前記シールド部材を進入させるよう形成される複数のシールド部材形状矯正部と、を有することを特徴とする。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記電線部の前記電線は、前記断面において円形状であり、前記周方向に沿って等間隔に配置され、前記第一電線保持部材の前記シールド部材形状矯正部は、前記断面において、前記周方向に隣接する前記電線部の2本の電線の間にて、前記2本の電線の重心点同士を結んだ線分より前記中心軸線側に前記シールド部材を進入させるよう形成されることが好ましい。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記第一電線保持部材の前記シールド部材形状矯正部は、前記断面において、前記2本の電線の間から前記中心軸線まで前記シールド部材を進入させ、前記電線部の前記電線のそれぞれの外周側を包囲するよう形成されることが好ましい。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記シールド部材は、接地されていることが好ましい。
また、上記の課題を解決するため、本発明に係るワイヤーハーネスは、3本以上の電線を同一方向に纏めた電線部と、前記電線部の端部に接続されるコネクタと、前記電線部に設けられ、サージ電圧を低減する電線側サージ低減手段と、前記コネクタに設けられ、前記サージ電圧を低減するコネクタ側サージ低減手段と、を具備し、前記電線側サージ低減手段は、前記電線部の前記電線のそれぞれの中心軸線周りの配置を保持する第二電線保持部材を備え、前記第二電線保持部材は、前記中心軸線を軸心とする円柱形状で形成される本体部と、それぞれが前記中心軸線に沿って前記本体部を貫通して設けられ、前記電線を個別に収容可能に形成され、かつ、前記中心軸線に沿った軸方向から視た断面において、前記中心軸線周りの周方向に沿って等間隔に配置される、複数の電線収容部と、前記複数の電線収容部のうち前記周方向に沿って隣接する2本の電線収容部の間にて、前記中心軸線に沿って前記本体部を貫通して形成される空間部と、を有することを特徴とする。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記第二電線保持部材の前記電線収容部は、前記断面において、当該電線収容部に収容される前記電線の外形線が、前記本体部の前記円柱形状の外形線と内周側から少なくとも接触するよう形成されることが好ましい。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記第二電線保持部材の前記空間部は、前記断面において、前記複数の電線収容部のうち前記周方向に沿って隣接する2本の電線収容部の間から前記中心軸線までを含んで一体的に形成されることが好ましい。
また、上記のワイヤーハーネスは、前記コネクタ間の前記電線部の中間位置に設置される中間部と、前記中間部に設けられ、前記サージ電圧を低減する中間部側サージ低減手段と、を具備することが好ましい。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記コネクタ側サージ低減手段は、前記電線部を内部に収容する前記コネクタの筐体の内部にて、環形状に形成され、前記電線部の前記3本以上の電線または前記3本以上の電線にそれぞれ接続される複数の導体の外周側を包囲して設置される磁性材を有することが好ましい。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記中間部側サージ低減手段は、前記電線部を内部に収容する前記中間部の筐体の内部にて、環形状に形成され、前記電線部の前記3本以上の電線または前記3本以上の電線にそれぞれ接続される複数の導体の外周側を包囲して設置される磁性材を有することが好ましい。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記磁性材は、前記3本以上の電線または前記複数の導体のそれぞれに個別に設置されることが好ましい。
また、上記のワイヤーハーネスにおいて、前記磁性材は、前記3本以上の電線または前記複数の導体を纏めた外周側を一括して包囲して設置されることが好ましい。
本発明に係るワイヤーハーネスは、複数のサージ低減手段を適宜組み合わせて用いることで、サージ電圧の適切な低減量を実現できるので、サージ電圧を好適に抑制できるという効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスによりモータとインバータとを接続する構成を示す模式図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの斜視図である。 図3は、図2に示すワイヤーハーネスによるサージ電圧低減の仕組みを説明するための図であり、ハーネス長に応じたサージ電圧の特性を示す図である。 図4は、図2に示すワイヤーハーネスにおいて、第一電線保持部材を含むコルゲートチューブに被覆される部分の中の構成を示す斜視図である。 図5は、図4中のV−V断面図であり、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスのうち第一電線保持部材を含む部分の軸方向断面図であり、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの軸方向に直交する断面の一例を示す図である。 図6は、図4,5中の第一電線保持部材を展開した状態を示す斜視図である。 図7は、図8中のVII−VII断面図であり、図2に示すワイヤーハーネスのうち第二電線保持部材を含む部分の軸方向断面図である。 図8は、図2に示すワイヤーハーネスにおいて、第二電線保持部材を含むコルゲートチューブに被覆される部分の中の構成を示す斜視図である。 図9は、図7,8中の第二電線保持部材の斜視図である。 図10は、図2中のコネクタの縦断面図である。 図11は、図10中のXI−XI断面図である。 図12は、図10,11中の磁性材(フェライトコア)の斜視図である。 図13は、中間部側サージ低減手段としての中間部の磁性材の第一変形例の一形態を示す平面図である。 図14は、図13に示す磁性体に電線を巻き付けた状態を示す斜視図である。 図15は、図13に示す磁性体の内周面形状の他の形態を示す平面図である。 図16は、中間部側サージ低減手段としての中間部の磁性材の第二変形例を示す斜視図である。 図17は、図16に示すホルダー部を本体部へ圧入した状態を示す第二変形例に係る磁性材の斜視図である。 図18は、中間部側サージ低減手段としての中間部の磁性材の第三変形例を示す正面図である。 図19は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第一段階を示す斜視図である。 図20は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第二段階を示す斜視図である。 図21は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第三段階を示す斜視図である。 図22は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第四段階を示す斜視図である。 図23は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第五段階を示す斜視図である。 図24は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第六段階を示す斜視図である。 図25は、中間部側サージ低減手段としての中間部の磁性材の第四変形例を示す正面図である。 図26は、第四変形例に係る磁性材の組み立て工程の第一段階を示す斜視図である。 図27は、第四変形例に係る磁性材の組み立て工程の第二段階を示す斜視図である。 図28は、第四変形例に係る磁性材の組み立て工程の第三段階を示す斜視図である。 図29は、従来のワイヤーハーネスの一括シールド構造を説明するためのワイヤーハーネスの軸方向断面図である。
以下に、本発明に係るワイヤーハーネスの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[実施形態]
図1,2,5を参照して本実施形態に係るワイヤーハーネス1の概略構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスによりモータとインバータとを接続する構成を示す模式図である。図2は、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの斜視図である。図5は、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの軸方向に直交する断面の一例を示す図である。
図1に示すインバータ50(図1中の「INV」)及びモータ60(図1中の「MG1」及び「MG2」)は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に搭載されている。インバータ50は、車両に搭載された電源(図示せず)からの直流出力を三相交流出力に変換する装置である。インバータ50は、PWM波形を出力するものでもよいが、正弦波形を出力するものでもよい。モータ60は、インバータ50から出力された三相交流出力により駆動する装置であり、例えばY字結線の三相モータである。
本実施形態に係るワイヤーハーネス1は、上記の三相交流型のインバータ50とモータ60とを接続する電力供給線として用いられる。ワイヤーハーネス1は、図2に示すように、三相交流電力を3本の電線3a,3b,3cを用いて供給する三相3線方式の電線群から成る三相電線である。
図2に示すように、ワイヤーハーネス1は、3本の電線3a,3b,3cを同一方向に纏めた電線部2の両端末に、インバータ50及びモータ60とそれぞれ連結するためのインバータ側コネクタ8(以降では単に「コネクタ8」とも表記する)及びモータ側コネクタ9(以降では単に「コネクタ9」とも表記する)が接続される。また、図5に示すように、ワイヤーハーネス1は、電線部2の外周側を筒状の編組線6(シールド部材)及びコルゲートチューブ7(保護部材)で被覆されて構成されている。また、本実施形態のワイヤーハーネス1は、電線部2の中間位置に中間部40を備える。
図5に示すように、電線部2の3本の電線3a,3b,3cは、所定の中心軸線X1に沿って延在し、かつ、中心軸線X1周りの周方向に沿って等間隔に配置される。3本の電線3a,3b,3cのそれぞれは、ノンシールドタイプの電線であり、断面円形状の導体部4a,4b,4cと、この導体部4a,4b,4cの外周を被覆して形成される絶縁部5a,5b,5cと、を有する。つまり、電線3a,3b,3cの形状は、図5に示す中心軸線X1に沿った軸方向から視たワイヤーハーネス1の断面(軸方向断面、すなわち中心軸線X1に直交する断面)において略円形状である。電線3a,3b,3cの導体部4a,4b,4cは、例えば、金属製(アルミニウム合金や銅合金など)の複数の素線をらせん状に撚り合わせた撚り線、または棒状の単芯線などから成る。電線3a,3b,3cの絶縁部5a,5b,5cは、例えば合成樹脂により形成される。
電線部2の各電線3a,3b,3cは、図5に示す軸方向断面において、それぞれの中心軸(重心点)Ya,Yb,Ycが略正三角形をなす配置、所謂、俵積み状の配置となっている。また、3本の電線3a,3b,3cは、後述する第一電線保持部材10及び第二電線保持部材20によって、中心軸線X1周りの周方向に隣接する2本の電線同士が接触せず間隙をとるよう配置されている。電線部2は、各電線3a,3b,3cの導体部4a,4b,4c及び絶縁部5a,5b,5cが共に可塑性を有しているので、曲げ変形可能となっている。
編組線6は、金属製(例えば銅金属製)の素線(金属細線)を網目状に編み込んで形成され、全体として筒状をなしている。編組線6は、電線部2の外周側を一括して包囲することでノイズを抑制するシールド部材として機能するものである。編組線6は、素線の有する可塑性により伸縮可能となっており、電線部2と共に自在に曲げ変形することができる。
コルゲートチューブ7は、合成樹脂製であって、例えば蛇腹状に形成される。これにより、自在に弾性変形可能であると共に、弾性復元力によって円筒形状を良好に保持可能とされている。コルゲートチューブ7は、電線部2及び編組線6を円筒形状の内部に収容できるように形成されており、これにより、電線部2の外周側を被覆して電線を保護できるよう構成されている。
中間部40は、電線部2の延在方向の中間位置に設けられる。中間部40は、電線部2のノイズを抑制する機能を有する。中間部40は、例えばワイヤーハーネス1のハーネス長(全長)が比較的長く、電線部2に発生するサージ電圧の発生量が多い場合に設置することができる。中間部40の構成については後述する。
ここで、図29を参照して、比較例としての従来のワイヤーハーネス101の一括シールド構造について説明する。図29は、従来のワイヤーハーネスの一括シールド構造を説明するためのワイヤーハーネスの軸方向断面図である。
図29に示すように、従来のワイヤーハーネス101は、本実施形態のワイヤーハーネス1と同様に、電線部102と、編組線106と、コルゲートチューブ7とを備える。
電線部102は、本実施形態のワイヤーハーネス1の電線部2と同様の3本の電線3a,3b,3cを有している。電線3a,3b,3cは、図29に示す軸方向断面において俵積み状の配置となっている。また、電線3a,3b,3cは、中心軸線X1周りの周方向に隣接する2本の電線同士が接触可能とされている。電線3a,3b,3cを構成する導体部4a,4b,4c及び絶縁部5a,5b,5cの材質や性状などは本実施形態のワイヤーハーネス1のものと同様である。
編組線106は、本実施形態のワイヤーハーネス1の編組線6と同様の材質及び性状で筒状に形成されたものであり、編組線6と同様に電線部102の外周側を一括して包囲している。
このようなワイヤーハーネス101をインバータ50とモータ60との間に接続して電力供給を行った場合(図1参照)、インバータ50のスイッチングによって、インバータ50からの出力には立ち上がりの急峻な電圧(サージ電圧)が含まれる。サージ電圧は、インバータ50の出力に含まれる高周波ノイズである。このようなサージ電圧は、インバータ50、ワイヤーハーネス101、及びモータ60の間におけるインピーダンス不整合によって、インバータ50とモータ60との間で何度も反射や輻射を繰り返すことで増幅される。この結果、モータ60に過大なサージ電圧がかかる場合がある。
また、図29に示す従来のワイヤーハーネス101では、電線部102の各電線3a,3b,3c同士の電線間距離が小さいため、各電線3a,3b,3c間の静電容量cが大きくなり、各電線3a,3b,3cにノイズが発生しやすくなる。また、各電線3a,3b,3cの電線間距離が近いために、各電線3a,3b,3cのそれぞれは、隣接する他の電線に発生するノイズの影響を受けやすい。このため、各電線3a,3b,3cにノイズが発生した場合には、電線部102の放射ノイズが増大する傾向があり、この結果によっても過大なサージ電圧が発生する場合があった。
このように過大なサージ電圧が発生してモータ60へ入力されると、内部の絶縁破壊が起きるなどモータ60がダメージを受けることになるため、従来より、例えば、モータ60内のコイル被膜などの絶縁体被膜の膜厚を増加させて、モータ60のサージ電圧に対する耐性を向上させたり、または、特許文献1のように、サージ電圧の発生量を低減させる、などの対策が取られている。
図3は、図2に示すワイヤーハーネスによるサージ電圧低減の仕組みを説明するための図であり、ハーネス長に応じたサージ電圧の特性を示す図である。図3の横軸はワイヤーハーネス1,101の全長(ハーネス長)(m)を表し、縦軸は、図1に示すインバータ50〜モータ60系においてモータ60へ入力される電圧(V)を表す(以下では「モータ入力電圧」とも表記する)。図3中の実線のグラフV1は、従来のワイヤーハーネス101におけるハーネス長に応じて変動するモータ入力電圧の特性を示す。一方、図3中の点線のグラフV2は、本実施形態のワイヤーハーネス1におけるモータ入力電圧の特性を示す。グラフV1には、モータ60の定格電圧に加えて、ワイヤーハーネス101内で発生するサージ電圧も含まれており、定格電圧より増加している部分が、ハーネス長に応じたサージ電圧の特性を示す。上述のとおり、サージ電圧は、インバータ50とモータ60との間のワイヤーハーネス101において増幅されるため、図3に示すように、インバータ50とモータ60との間を接続するワイヤーハーネス101の全長が長くなるほど、サージ電圧の発生量も増大する傾向にある。
したがって、ワイヤーハーネスの全長に応じて、サージ電圧低減量を変更できることが好ましい。特許文献1のように、従来よりサージ電圧を低減するための構成が提案されているが、例えばワイヤーハーネスの全長が、当該構成のサージ電圧低減量を超えるサージ電圧を発生しうる長さである場合、充分なサージ電圧低減効果を得られない状況が考えられる。
これに対して、本実施形態に係るワイヤーハーネス1は、ハーネス長に応じてワイヤーハーネス1の構成要素の各所に、サージ電圧を低減するための複数のサージ低減手段を分散配置して、サージ電圧低減量を確保できるよう構成されている。本実施形態に係るワイヤーハーネス1は、複数のサージ低減手段として、ワイヤーハーネス1の電線部2に設けられる「電線側サージ低減手段S1」と、ワイヤーハーネス1のコネクタ8,9に設けられる「コネクタ側サージ低減手段S2」と、ワイヤーハーネス1の中間部40に設けられる「中間部側サージ低減手段S3」と、を備える。
電線側サージ低減手段S1、コネクタ側サージ低減手段S2、及び、中間部側サージ低減手段S3は、それぞれサージ電圧の低減量が構成上の制約等に基づき画定されている。本実施形態のワイヤーハーネス1は、図3に示すようにハーネス長に応じたサージ電圧の所望の低減量を実現できるように、電線側サージ低減手段S1、コネクタ側サージ低減手段S2、及び、中間部側サージ低減手段S3から少なくとも2つを選択し、これらを組み合わせて適用することができる。
このようにハーネス長に応じて複数のサージ低減手段を適用する例を図3を参照して説明する。なお、本実施形態の電線側サージ低減手段S1は、後述する第一電線保持部材10及び第二電線保持部材20の2種類の手段を有するものであり、図3では、これらの第一電線保持部材10及び第二電線保持部材20の符号をS1(10),S1(20)で表わしている。
ここで、図3に示すように、ハーネス長として、相対的に短いL1、相対的に長いL3、及び、L1とL3との中間の長さであるL2を設定する。最短のハーネス長L1では、コネクタ側サージ低減手段S2と、電線側サージ低減手段S1の第一電線保持部材10(S1(10))とのサージ低減手段の組がワイヤーハーネス1に組み込まれることで、相対的に小さいサージ低減量となっている。これにより、モータ入力電圧は定格電圧まで低減される。
中間長のハーネス長L2では、図3に示すように、サージ電圧がハーネス長L1の場合より増加している。そこで、ハーネス長L2では、S2及びS1(10)に、さらに電線側サージ低減手段S1の第二電線保持部材20(S1(20))が追加されたサージ低減手段の組がワイヤーハーネス1に組み込まれることで、ハーネス長L1の場合より大きいサージ低減量となっている。これにより、ハーネス長L2におけるモータ入力電圧も定格電圧まで低減される。
最長のハーネス長L3では、図3に示すように、サージ電圧がハーネス長L2の場合よりさらに増加している。そこで、ハーネス長L3では、S2,S1(10)及びS1(20)に、さらに、中間部側サージ低減手段S3が追加されたサージ低減手段の組がワイヤーハーネス1に組み込まれることで、ハーネス長L2の場合より大きいサージ低減量となっている。これにより、ハーネス長L3におけるモータ入力電圧も定格電圧まで低減される。
このように、本実施形態のワイヤーハーネス1は、電線部2に設けられ、サージ電圧を低減する電線側サージ低減手段S1と、電線部2の端部に接続されるコネクタ8,9に設けられ、サージ電圧を低減するコネクタ側サージ低減手段S2と、中間部40に設けられ、サージ電圧を低減する中間部側サージ低減手段S3と、を備える。ワイヤーハーネス1は、これらの複数のサージ低減手段を適宜組み合わせて用いることで、ハーネス長L1,L2,L3に応じた適切な低減量でサージ電圧を低減することができるので、ハーネス長に依存することなくモータ入力電圧を一定の定格電圧に維持することができ、この結果、サージ電圧を好適に抑制できる。また、車両毎にワイヤーハーネス長(サージ電圧)が変化しても、ワイヤーハーネス1内の複数のサージ低減手段の抜き差しによって必要なサージ低減量を容易に調整できるので、汎用性を向上できる。さらに、モータ入力電圧を好適に低減できるので、モータ60の絶縁体被膜厚(コイル被膜など)の薄肉化、インバータ50の高出力(高電力)化、インバータ50のスイッチングスピードの高速化が可能となる。
なお、図3に示した複数のサージ低減手段S1,S2,S3の組み合わせはあくまで一例であって、他の組み合わせでもよい。電線側サージ低減手段S1、コネクタ側サージ低減手段S2、中間部側サージ低減手段S3の少なくとも2つを用いればよい。例えば、図3に示す組み合わせの他に、コネクタ側サージ低減手段S2と中間部側サージ低減手段S3との組み合わせ、電線側サージ低減手段S1の第一電線保持部材10と中間部側サージ低減手段S3との組み合わせ、または、電線側サージ低減手段S1の第二電線保持部材20と中間部側サージ低減手段S3との組み合わせも適用することができる。
また、ワイヤーハーネス1の全長が短い場合には、中間部40自体を設けない構成が考えられる。この場合には、電線側サージ低減手段S1の第一電線保持部材10とコネクタ側サージ低減手段S2との組み合わせや、電線側サージ低減手段S1の第二電線保持部材20とコネクタ側サージ低減手段S2との組み合わせを適用することができる。
次に、電線側サージ低減手段S1、コネクタ側サージ低減手段S2、中間部側サージ低減手段S3のそれぞれの具体的な構成について個別に説明する。
<電線側サージ低減手段S1>
電線側サージ低減手段S1は、ワイヤーハーネス1の構成要素のうち電線部2に設けられるサージ低減手段である。電線側サージ低減手段S1は、第一電線保持部材10と、第二電線保持部材20とを備える。本実施形態のワイヤーハーネス1は、ハーネス長に応じて、サージ電圧の所望の低減量を実現すべく、電線側サージ低減手段S1の第一電線保持部材10及び第二電線保持部材20の両方または一方を選択的に適用することができる。以下、第一電線保持部材10及び第二電線保持部材20の具体的な構成を個別に説明する。
<第一電線保持部材10>
図4〜6を参照して第一電線保持部材10について説明する。図4は、図2に示すワイヤーハーネスにおいて、第一電線保持部材を含むコルゲートチューブに被覆される部分の中の構成を示す斜視図である。図5は、図4中のV−V断面図であり、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスのうち第一電線保持部材を含む部分の軸方向断面図である。図6は、図4,5中の第一電線保持部材を展開した状態を示す斜視図である。
第一電線保持部材10は、電線部2と、この電線部2の外周側を一括して包囲する編組線6とを、さらに外周側から包囲する部材である。第一電線保持部材10は、電線部2及び編組線6の外周側に設置されることで、電線部2の各電線3a,3b,3cの中心軸線X1周りの配置を保持すると共に、編組線6による電線部2に対する被覆形状を下記の構成(1)〜(4)のように維持することができるよう構成されている。第一電線保持部材10は、例えば合成樹脂により形成される。
第一電線保持部材10は、電線部2の3本の電線3a,3b,3cと編組線6とを、電線部2の中心軸線X1周りの周方向に沿って交互に配置する。言い換えると、中心軸線X1周りの周方向に沿って均等配置される3本の電線3a,3b,3cにおいて、周方向に隣接する2本の電線の間に編組線6が介在するように、第一電線保持部材10は編組線6を電線部2に被覆させる。つまり、第一電線保持部材10が電線部2及び編組線6の外周に取り付けられた状態では、電線部2の3本の電線3a,3b,3cのうち周方向に隣接する2本の電線の間には、編組線6が挟み込まれている。
より詳細には、図5に示すように、中心軸線X1に沿った軸方向から視たワイヤーハーネス1の断面において、(1)電線部2の外周側を一括して包囲し、かつ、(2)電線部2の3本の電線3a,3b,3cと編組線6とは、電線部2の中心軸線X1周りの周方向に沿って隣接する電線部2の2本の電線間にて、これらの2本の電線の導体部同士を結ぶ外周側接線より中心軸線X1側に編組線6が介在するように配置される。
上記(2)について具体的に説明すると、編組線6は、周方向に隣接する電線部2の電線3aと電線3bとの間にて、電線3aの導体部4aと電線3bの導体部4bと共に外周側から接する外周側接線A1より中心軸線X1側に進入している。同様に、編組線6は、周方向に隣接する電線部2の電線3bと電線3cとの間にて、電線3bの導体部4bと電線3cの導体部4cと共に外周側から接する外周側接線A2より中心軸線X1側に進入している。同様に、編組線6は、周方向に隣接する電線部2の電線3cと電線3aとの間にて、電線3cの導体部4cと電線3aの導体部4aと共に外周側から接する外周側接線A3より中心軸線X1側に進入している。
さらに言えば、編組線6は、図5に示すワイヤーハーネス1の断面において、(1)電線部2の外周側を一括して包囲し、かつ、(3)周方向に隣接する電線部2の2本の電線の間にて、2本の電線の重心点同士を結んだ線分より中心軸線X1側に進入するよう形成される。上記(3)について具体的に説明すると、編組線6は、周方向に隣接する電線3aと電線3bとの間にて、電線3aの重心点Yaと電線3bの重心点Ybとを結んだ線分B1より中心軸線X1側に進入している。同様に、編組線6は、周方向に隣接する電線3bと電線3cとの間にて、電線3bの重心点Ybと電線3cの重心点Ycとを結んだ線分B2より中心軸線X1側に進入している。同様に、編組線6は、周方向に隣接する電線3cと電線3aとの間にて、電線3cの重心点Ycと電線3aの重心点Yaとを結んだ線分B3より中心軸線X1側に進入している。
さらに言えば、編組線6は、図5に示すワイヤーハーネス1の断面において、(4)周方向に隣接する電線部2の2本の電線の間から中心軸線X1まで進入し、電線部2の電線3a,3b,3cのそれぞれの外周側を包囲するよう形成される。
図5,6に示すように、第一電線保持部材10は、外形保持部11と、複数の編組形状矯正部12(12a,12b,12c)(シールド部材形状矯正部)とを有する。外形保持部11は、電線部2及び編組線6の外周側を包囲する。外形保持部11は、図6に示すように略矩形状のシート材であり、電線部2の中心軸線X1周りの外周側を包囲できるように形成されている。また、外形保持部11の長辺は、電線部2を包囲するのに十分な寸法で形成されており、外形保持部11の短辺は、電線部2の各電線3a,3b,3cの長手方向の一部を覆う程度の寸法で形成されている(図4も参照)。また、外形保持部11の長辺方向の一方の端部には、短辺方向の全域に亘って一方の主面11a(電線部2への巻き付け時に電線部2と当接する面。以降では「内周面11a」とも表記する)から他方の主面側に凹むように段差を付けられた段差部11bが設けられている。段差部11bの段差量は、外形保持部11の厚さとほぼ同等である。外形保持部11は、長辺方向の段差部11bとは反対側の端部11cがこの段差部11bに突き当たるように電線部2の周囲に巻き付けることで、電線部2の外周側を完全に包囲することができる。
複数の編組形状矯正部12のそれぞれは、図6に示すように、外形保持部11の内周面11aから直立し、短辺方向に延在して設けられる板状の部材である。複数の編組形状矯正部12は、外形保持部11の長辺方向に等間隔に配置されている。編組形状矯正部12の個数は、電線部2が有する電線の本数と同数であり、本実施形態では、3個の編組形状矯正部12a,12b,12cが、外形保持部11の内周面11a上にて長辺方向に等間隔に配置されている。編組形状矯正部12a,12b,12cは、図5に示すように、第一電線保持部材10が電線部2の外周側に巻き付けられた状態において、外形保持部11の内周面11aから中心軸線X1の方向にそれぞれ突設されるように構成されている。
編組形状矯正部12a,12b,12cの個々の間隔と高さ寸法は、第一電線保持部材10が電線部2の外周側に巻き付けられた状態において、編組形状矯正部12a,12b,12cのそれぞれが、電線部2の中心軸線X1周りの周方向に沿って隣接する電線部2の2本の電線の間に挿入されて、その先端部13が、上記の編組線6による電線部2の被覆構成(2)〜(4)のいずれかを満たす位置(本実施形態では(4)、すなわち、中心軸線X1の位置)まで到達するように設定されている。本実施形態では、図5に示すように、編組形状矯正部12aは、周方向に隣接する電線3aと電線3bとの間に挿入されて、その先端部13が中心軸線X1まで到達するように形成されている。同様に、編組形状矯正部12bは、周方向に隣接する電線3bと電線3cとの間に挿入されて、その先端部13が中心軸線X1まで到達するように形成されている。同様に、編組形状矯正部12cは、周方向に隣接する電線3cと電線3aとの間に挿入されて、その先端部13が中心軸線X1まで到達するように形成されている。
これにより、編組形状矯正部12は、第一電線保持部材10が電線部2の外周側を包囲したときに、電線部2と第一電線保持部材10との間に配置される編組線6を、電線部2の中心軸線X1周りの周方向に沿って隣接する電線部2の2本の電線の間にて、上記の編組線6による電線部2の被覆構成(2)〜(4)のいずれかを満たす位置(本実施形態では(4)、すなわち、中心軸線X1の位置)まで進入させることができるよう構成されている。
編組形状矯正部12a,12b,12cの先端部13は、中心軸線X1に沿った軸方向から視た断面において円形状であり、これにより、第一電線保持部材10が電線部2の外周側を包囲したときに、編組線6を中心軸線X1側に押し込む先端部13によって編組線6が傷付くのを抑制できるよう構成されている。なお、ここで用いる「円形状」とは、必ずしも真円である必要はなく、角部を持たない凸曲線形状まで包含するものである。
このような構成の第一電線保持部材10について、本実施形態のワイヤーハーネス1では、図4に示すように、電線部2の各電線3a,3b,3cの延在方向(中心軸線X1の方向)に沿って所定間隔を空けて複数の第一電線保持部材10が設置されている。個々の第一電線保持部材10は、電線の長手方向の寸法(外形保持部11の短辺方向の寸法)が、電線部2の長手方向の一部を包囲できる程度の長さに設定されている。
上記のような構成をとる第一電線保持部材10は、例えば以下の(i)〜(vi)の手順でワイヤーハーネス1に組み込むことができる。
(i)まず、図6に示すように外形保持部11を内周面11aが上方となるように展開した状態で、複数の第一電線保持部材10が一平面上に載置される。このとき、複数の第一電線保持部材10は、編組形状矯正部12a,12b,12cの延在方向(外形保持部11の短辺方向)に沿って所定間隔を空けて配置される。また、複数の第一電線保持部材10は、それぞれの編組形状矯正部12a,12b,12cの位置を揃えて配置される。複数の第一電線保持部材10の個数は、電線部2の長さに応じて用意される。
(ii)次に、上記(i)にて一平面上に載置された複数の第一電線保持部材10の上に、編組線6が載置される。編組線6は、複数の第一電線保持部材10の全体を覆う程度のサイズで形成されている。
(iii)次に、上記(ii)にて載置された編組線6の上に、さらに電線3a,3b,3cが編組形状矯正部12a,12b,12cの延在方向に沿って載置される。より詳細には、外形保持部11の端部11cと編組形状矯正部12aとの間に電線3aが載置され、編組形状矯正部12aと編組形状矯正部12bとの間に電線3bが載置され、編組形状矯正部12bと編組形状矯正部12cとの間に電線3cが載置される。
(iv)次に、上記(iii)のように載置された複数の第一電線保持部材10のそれぞれにおいて、編組形状矯正部12a,12b,12cの先端部13を集約させる方向に、外形保持部11が丸められてゆき、端部11cの外周側に段差部11bが重畳された状態となって、外形保持部11が電線部2を包囲した状態となる。
(v)次に、上記(iv)にて電線部2を包囲した状態となった外形保持部11の外周に、図4に示すようにテープ14が巻き付けられて、第一電線保持部材10が電線部2及び編組線6の周囲に固定される。テープ14を巻き付けることで、第一電線保持部材10の外形保持部11が開いて電線部2の周囲から外れるのを防止できる。このとき、電線部2は、各電線3a,3b,3cが中心軸線X1周りに均等配置された状態となる。また、複数の第一電線保持部材10は、それぞれが電線部2の長手方向の一部を包囲するよう形成され、電線部2の長手方向に沿って所定間隔をあけて設置されている。
(vi)次に、図2に示すように、上記(v)にて第一電線保持部材10が固定された電線部2の外周にさらにコルゲートチューブ7が装着され、電線部2の両端にコネクタ8,9が接続されて、ワイヤーハーネス1が組み立てられる。
次に、第一電線保持部材10の効果について説明する。
第一電線保持部材10は、外形保持部11と、複数の編組形状矯正部12a,12b,12cとを備える。外形保持部11は、それぞれが導体部4a,4b,4cとこれらの導体部4a,4b,4cの外周を被覆する絶縁部5a,5b,5cとを有する3本の電線3a,3b,3cを同一方向に纏めた電線部2、及び、電線部2の外周側を一括して包囲する編組線6のさらに外周側を包囲する。複数の編組形状矯正部12a,12b,12cは、電線部2の各電線3a,3b,3cのうち電線部2の中心軸線X1周りの周方向に沿って隣接する電線部2の2本の電線の間にて、外形保持部11の内周面11aから電線部2の中心軸線X1の方向にそれぞれ突設され、中心軸線X1に沿った軸方向から視た断面において、これらの2本の電線の導体部4a,4b,4c同士を結ぶ外周側接線A1,A2,A3より中心軸線X1側に編組線6を進入させるよう形成される。
これらの構成により、電線部2の電線3a,3b,3cのうち周方向に隣接する2本の電線の間には必ず編組線6を介在させることで、これらの電線同士が相互に直面する部分の少なくとも半分を編組線6により遮蔽できるので、電線部2の各電線3a,3b,3c間の静電容量cを低減でき、各電線3a,3b,3cのノイズ発生を抑制できると共に、隣接する他の電線に発生するノイズの影響を低減できる。また、各電線3a,3b,3cの間に編組線6を挟み込む構成のために周方向に隣接する電線間に間隙を設ける必要があるため、従来のワイヤーハーネス101と比較して電線間距離が大きくなる。このため、隣接する他の電線に発生するノイズの影響をさらに低減できる。従って、本実施形態のワイヤーハーネス1は、電線側サージ低減手段S1として第一電線保持部材10を適用することで、電線部2の放射ノイズを充分に低減することが可能となり、この結果、サージ電圧の発生を好適に抑制できる。
また、第一電線保持部材10は、電線部2及び編組線6の外周側に取り付けられることで、内周側に突設される複数の編組形状矯正部12a,12b,12cによって、編組線6を電線部2の各電線間に押し込んだ状態を保持できる。すなわち、上記のようにサージ電圧の発生を好適に抑制できる編組線6の形状や、編組線6と電線部2の各電線3a,3b,3cとの適切な位置関係を好適に維持することができる。これにより、第一電線保持部材10は、当該第一電線保持部材10が組み込まれるワイヤーハーネス1においてサージ電圧の抑制効果を長く継続させることができる。
また、第一電線保持部材10において、編組形状矯正部12a,12b,12cの先端部13は、中心軸線X1に沿った軸方向から視た断面において円形状である。第一電線保持部材10を電線部2及び編組線6の周囲に巻き付ける際には、編組形状矯正部12a,12b,12cの先端部13が編組線6を電線間に押し込むことになる。本実施形態では、上記構成のように先端部13を円形状とすることで、先端部13が編組線6から抵抗を受けにくくできるので、編組形状矯正部12a,12b,12cによる編組線6の電線間への押し込み動作をスムーズに行うことができると共に、この動作によって編組線6が傷付くことも抑制できる。
また、本実施形態に係るワイヤーハーネス1では、電線部2の電線3a,3b,3cは、図5に示すワイヤーハーネス1の断面において円形状であり、周方向に沿って均等に配置される。第一電線保持部材10の編組形状矯正部12a,12b,12cは、図5に示すワイヤーハーネス1の断面において、電線部2の各電線3a,3b,3cのうち周方向に隣接する2本の電線の間にて、これらの2本の電線の重心点同士を結んだ線分B1,B2,B3より中心軸線X1側に編組線6を進入させるよう形成される。
この構成により、電線部2の電線3a,3b,3cのうち、周方向に隣接する2本の電線同士が相互に直面する部分の半分以上を編組線6により遮蔽できるので、電線部2の各電線3a,3b,3c間の静電容量cをほぼ0まで低減でき、各電線3a,3b,3cのノイズ発生を確実に抑制できると共に、隣接電線のノイズの影響を確実に低減できる。これにより、電線部2の放射ノイズを確実に低減でき、この結果、サージ電圧の発生をより一層確実に抑制できる。
また、本実施形態に係るワイヤーハーネス1では、第一電線保持部材10の編組形状矯正部12a,12b,12cは、図5に示すワイヤーハーネス1の断面において、周方向に隣接する電線部2の2本の電線の間から中心軸線X1まで編組線6を進入させ、電線部2の電線3a,3b,3cのそれぞれの外周側を包囲するよう形成される。この構成により、電線部2の各電線3a,3b,3cが編組線6により個別に被覆された状態となるので、電線部2の各電線3a,3b,3c間の静電容量cを0にできる。これにより、各電線3a,3b,3cのノイズ発生をより一層確実に抑制できると共に、隣接電線のノイズの影響を遮蔽でき、この結果、サージ電圧の発生をより一層確実に抑制できる。
また、本実施形態に係るワイヤーハーネス1では、金属細線を網目状に編み込んで成る編組線6をシールド部材として用いる。この構成によれば、編組線6は細線の網目形状によって伸縮自在であるので、電線部2への被覆を容易にできると共に、ワイヤーハーネス1の曲げやすさを維持できる。
ここで、本実施形態に係るワイヤーハーネス1では、電線部2の各電線3a,3b,3cの間に編組線6が挟み込まれる構成であり、周方向に沿って電線3a,3b,3cと編組線6とが対向配置される。このため、電線3a,3b,3cと編組線6との距離が短くなり、電線3a,3b,3cと編組線6との間でノイズが発生しやすくなる。これに対して、本実施形態に係るワイヤーハーネス1では、編組線6が接地されているため、接地されている編組線6からノイズを逃がすことが可能となる。また、電線3a,3b,3cと編組線6との間の帯電面積が増加するため、電線3a,3b,3cと編組線6との間の静電容量cが増加し、電線3a,3b,3cと編組線6との間でノイズが通りやすくなる。つまり、電線3a,3b,3cと編組線6との間で発生したノイズを、編組線6で吸収することを促進できる。これにより、電線部2の放射ノイズをさらに低減でき、サージ電圧の発生をより一層抑制できる。
また、本実施形態に係るワイヤーハーネス1において、第一電線保持部材10は、電線部2の長手方向の一部を包囲するよう形成され、電線部2の長手方向に沿って所定間隔をあけて複数個が設置される。この構成により、電線部2が第一電線保持部材10によって包囲される領域を長手方向の一部に絞ることができるので、第一電線保持部材10が包囲していない電線部2の可塑性(曲げやすさ)を維持できる。これにより、本実施形態のワイヤーハーネス1は、第一電線保持部材10の設置によるサージ電圧低減効果を発揮しつつ、電線部2の可塑性を良好に維持できる。
なお、上記実施形態では、図4に示したように、ワイヤーハーネス1が複数の第一電線保持部材10を備え、個々の第一電線保持部材10は電線部2の長手方向の一部を包囲するよう形成される構成を例示したが、第一電線保持部材10の構成はこれに限られない。例えば、ワイヤーハーネス1が単一の第一電線保持部材10を備え、この第一電線保持部材10が、電線部2の長手方向の全域を包囲するよう形成される構成でもよい。この構成により、第一電線保持部材10と電線部2との接触領域を増加できるので、サージ電圧の発生を好適に抑制できる編組線6の形状や、編組線6と電線部2の各電線3a,3b,3cとの配置をより強固に保持することができ、ワイヤーハーネス1のサージ電圧の抑制効果をさらに長く継続させることができる。
また、上記実施形態では、図4に示したように、第一電線保持部材10の外周側にテープ14を巻き付けることで、第一電線保持部材10を電線部2の外周側に固定する構成を例示したが、第一電線保持部材10の固定手法は他の手法でもよい。例えば、第一電線保持部材10が結束バンド機構を備え、この結束バンド機構によって第一電線保持部材10を電線部2の外周側に固定することもできる。
<第二電線保持部材20>
図7〜9を参照して第二電線保持部材20について説明する。図7は、図8中のVII−VII断面図であり、図2に示すワイヤーハーネスのうち第二電線保持部材を含む部分の軸方向断面図である。図8は、図2に示すワイヤーハーネスにおいて、第二電線保持部材を含むコルゲートチューブに被覆される部分の中の構成を示す斜視図である。図9は、図7,8中の第二電線保持部材の斜視図である。
第二電線保持部材20は、電線部2の各電線3a,3b,3cの中心軸線X1周りの配置を保持する部材である。第二電線保持部材20は、図7,8に示すように、電線部2の各電線3a,3b,3cを内部に収容して保持することで、電線部2の各電線3a,3b,3cの適切な位置関係を維持することができるよう構成されている。第二電線保持部材20は、例えば合成樹脂により一体成形される。第二電線保持部材20の材質は、低誘電率材であることが好ましい。
第二電線保持部材20は、図7,9に示すように、本体部21と、複数の電線収容部22(22a,22b,22c)と、空間部23と、外縁部24とを備える。
本体部21は、中心軸線X1を軸心とする円柱形状で形成される部材である。本体部21は、中心軸線X1周りに外周面21aを有する。この外周面21aは、複数の電線収容部22によって中心軸線X1周りの周方向に沿って複数に区分されている。本実施形態では、3個の電線収容部22a,22b,22cによって、本体部21の外周面21aは周方向に沿って3つに区分されている。
複数の電線収容部22は、それぞれが中心軸線X1に沿って本体部21を貫通して設けられ、電線部2の各電線3a,3b,3cを個別に収容可能に形成される。電線収容部22のそれぞれは、図7に示す中心軸線X1に沿った軸方向から視た断面(軸方向断面)において、中心軸線X1周りの周方向に沿って等間隔に配置されている。電線収容部22の個数は、電線部2が有する電線の本数と同数であり、本実施形態では、3個の電線収容部22a,22b,22cが、中心軸線X1に沿って本体部21を貫通して設けられ、電線部2の3本の電線3a,3b,3cを個別に収容可能に形成されている。また、3個の電線収容部22a,22b,22cは、中心軸線X1に沿った軸方向から視た断面において、中心軸線X1周りの周方向に沿って等間隔に配置されている。つまり、電線収容部22a,22b,22cは、電線部2の各電線3a,3b,3cと同様に俵積み状の配置となっている。このように配置される電線収容部22a,22b,22cに電線3a,3b,3cを個別に収容することで、電線部2の各電線3a,3b,3cの適切な位置関係を維持しつつ電線部2を保持できる。
電線収容部22a,22b,22cは、図7に示す軸方向断面において、当該電線収容部22a,22b,22cに収容される電線3a,3b,3cの外形線が、本体部21の円柱形状の外形線と内周側から少なくとも接触するよう形成される。より詳細には、図7に示す軸方向断面において、電線収容部22a,22b,22cに収容される各電線3a,3b,3cの外形線が、本体部21の外周面21aの外形線に内側(中心軸線X1側)から接するように、電線収容部22a,22b,22cが形成されている。このような構成によって、電線3a,3b,3cが電線収容部22a,22b,22cに収容された状態では、電線3a,3b,3cの最も外周側の周面を、本体部21の外周面21aと同一の外周面上に配置させることができ、外周面21aへのテープ26の巻き付けを容易にできる。図8に示すように、電線収容部22a,22b,22cに電線3a,3b,3cを収容して、本体部21の外周面21aにテープ26を巻き付けることで、電線部2の電線3a,3b,3cを第二電線保持部材20に固定させることができる。
また、電線収容部22a,22b,22cは、本体部21の外周側から電線3a,3b,3cを嵌合可能に形成されている。図9に示すように、電線収容部22a,22b,22cは、本体部21の外周面21a上に、中心軸線X1方向に沿って本体部21の全域に亘って形成される開口部25a,25b,25cを有する。つまり、電線収容部22a,22b,22cは、外周面21a上にて中心軸線X1の方向に延在し、その断面が円弧形状の溝として形成されている。また、電線収容部22a,22b,22cの内周面の曲率半径は、それぞれに収容される電線3a,3b,3cの断面円の半径と同等となるように形成されている。つまり、図7に示すように、電線収容部22a,22b,22cに電線3a,3b,3cが収容された状態では、電線3a,3b,3cの外周面が電線収容部22a,22b,22cの内周面と当接し、図7に示す軸方向断面において、電線収容部22a,22b,22cと電線3a,3b,3cとが同心円状に配置される。このような構成によって、電線収容部22a,22b,22cは、本体部21の外周面21a上の開口部25a,25b,25cから電線3a,3b,3cを内部に嵌合させることができる。
なお、電線収容部22a,22b,22cの開口部25a,25b,25cの周方向の開口幅は、電線3a,3b,3cの断面円の直径より小さく設定され、これにより、電線収容部22a,22b,22cに電線3a,3b,3cが収容された状態から、電線3a,3b,3cが抜け出し難く構成するのが好ましい。
空間部23は、複数の電線収容部22a,22b,22cと区分されて、中心軸線X1に沿って本体部21を貫通して形成される貫通孔部である。空間部23は、図7に示す軸方向断面において、複数の電線収容部22a,22b,22cのうち中心軸線X1周りの周方向に沿って隣接する2本の電線収容部の間から、中心軸線X1までを含んで一体的に形成される。言い換えると、空間部23は、図7に示す軸方向断面において、中心軸線X1から、各電線収容部22a,22b,22cの間隙を通って外周面21aの裏まで到達するように三方向へ放射状に形成されている。このような空間部23を設けることで、複数の電線収容部22a,22b,22cは、中心軸線X1周りの周方向では相互に接触せずに間隙を取って配置されている。
外縁部24は、本体部21の円柱形状の外周面21aから立設され、周方向に沿って延在して形成される。本実施形態では、外縁部24は、本体部21の軸方向の両端部に設けられている。外縁部24は、第二電線保持部材20の周囲に編組線6及びコルゲートチューブ7が外装されたときに、編組線6及びコルゲートチューブ7と接触することで、コルゲートチューブ7の外形を円形に保持させる、外形保持部として機能する。
このような構成の第二電線保持部材20について、本実施形態のワイヤーハーネス1では、図8に示すように、電線部2の各電線3a,3b,3cの延在方向(中心軸線X1の方向)に沿って所定間隔を空けて複数の第二電線保持部材20が設置されている。個々の第二電線保持部材20は、中心軸線X1方向の寸法が、電線部2の長手方向の一部を包囲できる程度の長さに設定されている。
上記のような構成をとる第二電線保持部材20は、例えば次のような手順でワイヤーハーネス1に組み込むことができる。図8に示すように、まず、複数の第二電線保持部材20が、所定の中心軸線X1に沿って所定間隔を空けて配置され、各第二電線保持部材20の電線収容部22a,22b,22cに、それぞれ電線3a,3b,3cが嵌合される。次に、本体部21の外周面21aにテープ26が巻き付けられて、電線部2の各電線3a,3b,3cが第二電線保持部材20に固定される。これにより、電線部2の各電線3a,3b,3cが適切な位置関係に保持される。
そして、第二電線保持部材20に保持された電線部2の外周側に編組線6が被覆され、さらにその外周に、図2,7に示すようにコルゲートチューブ7が装着される。このとき、図7に示すように、第二電線保持部材20の外縁部24が編組線6及びコルゲートチューブ7に内周側から突き当たることで、コルゲートチューブ7の外形が円形状に保持される。この後、電線部2の両端にコネクタ8,9が接続されて、ワイヤーハーネス1が組み立てられる。
次に、第二電線保持部材20の効果について説明する。
第二電線保持部材20は、中心軸線X1を軸心とする円柱形状で形成される本体部21と、それぞれが中心軸線X1に沿って本体部21を貫通して設けられ、電線部2の各電線3a,3b,3cを個別に収容可能に形成され、図7に示すように、中心軸線X1に沿った軸方向から視た断面において、中心軸線X1周りの周方向に沿って等間隔に配置される、複数の電線収容部22a,22b,22cと、複数の電線収容部22a,22b,22cのうち周方向に沿って隣接する2本の電線収容部の間にて、中心軸線X1に沿って本体部21を貫通して形成される空間部23と、を有する。
これらの構成により、第二電線保持部材20の各電線収容部22a,22b,22cの間には、周方向に沿って必ず空間部23が介在するため、電線部2の各電線3a,3b,3cを第二電線保持部材20の各電線収容部22a,22b,22cに収容させることで、電線部2の各電線間に空間部23の周方向の寸法分の距離を確保できる。このため、従来のワイヤーハーネス101(図29参照)と比較して、電線部2の各電線3a,3b,3cの間の距離を大きくとることができるので、電線部2の各電線3a,3b,3c間の静電容量cを低減でき、各電線3a,3b,3cのノイズ発生を抑制できると共に、隣接する他の電線に発生するノイズの影響を低減できる。また、電線収容部22a,22b,22cの間に空間部23を設けることで、電線収容部22a,22b,22cに収容される各電線3a,3b,3cの間に誘電率の低い空気層を設けることができるので、各電線3a,3b,3c間の静電容量cをさらに低減できる。従って、本実施形態のワイヤーハーネス1は、電線側サージ低減手段S1として第二電線保持部材20を適用することで、電線部2の放射ノイズを充分に低減することが可能となり、この結果、サージ電圧の発生を好適に抑制できる。
また、第二電線保持部材20は、電線収容部22a,22b,22cに電線部2の各電線3a,3b,3cを収容することで、上記のようにサージ電圧の発生を好適に抑制できる電線部2の各電線3a,3b,3cの適切な位置関係を好適に維持することができる。これにより、第二電線保持部材20は、当該第二電線保持部材20が組み込まれるワイヤーハーネス1においてサージ電圧の抑制効果を長く継続させることができる。
また、第二電線保持部材20では、電線収容部22a,22b,22cは、図7に示す軸方向断面において、当該電線収容部22a,22b,22cに収容される電線3a,3b,3cの外形線が、本体部21の円柱形状の外形線(外周面21aの外形線)と内周側から接触するよう形成される。
この構成により、電線収容部22a,22b,22cに収容されている各電線3a,3b,3cを、本体部21の円柱形状の制約の範囲内で、中心軸線X1から外周方向に極力離して配置できるので、電線部2の各電線3a,3b,3cの間の周方向の距離を極力大きくとることができる。これにより、電線部2の各電線3a,3b,3c間の静電容量cをより一層低減でき、サージ電圧の発生をより一層抑制できる。
また、電線部2の各電線3a,3b,3cを第二電線保持部材20の各電線収容部22a,22b,22cに収容したときに、電線3a,3b,3cが第二電線保持部材20の本体部21の外周面21aから突出しないので、外周面21aへのテープ26の巻き付けを容易にできる。なお、電線収容部22a,22b,22cに収容される電線3a,3b,3cは、外縁部24より突出しない程度であれば、本体部21の外周面21aより外周側に突出してもよい。
また、第二電線保持部材20において、電線収容部22a,22b,22cは、本体部21の外周側から電線3a,3b,3cを嵌合可能に形成される。すなわち、電線収容部22a,22b,22cは、本体部21の外周面21a上に設けられる開口部25a,25b,25cから電線3a,3b,3cを内部に嵌合させることができる。この構成により、電線収容部22a,22b,22cに電線3a,3b,3cを容易に収容させることが可能となり、第二電線保持部材20への電線部2の組み付け作業性を向上できる。
また、第二電線保持部材20では、空間部23は、図7に示す軸方向断面において、複数の電線収容部22a,22b,22cのうち周方向に沿って隣接する2本の電線収容部の間から中心軸線X1までを含んで一体的に形成される。
この構成により、電線収容部22a,22b,22cに収容される各電線3a,3b,3cの間に空気層をより多く設けることができるので、各電線3a,3b,3c間の静電容量cをさらに低減できる。また、第二電線保持部材20の本体部21が中空状になるので、外力に対して柔軟に変形しやすくでき、衝撃吸収性を向上できる。
また、第二電線保持部材20は、本体部21の円柱形状の外周面21aから立設され、周方向に沿って延在して形成される外縁部24を備える。この構成により、第二電線保持部材20の周囲に編組線6及びコルゲートチューブ7が外装されたときに、外縁部24が編組線6及びコルゲートチューブ7に内周側から突き当てられて、コルゲートチューブ7の外形を、外縁部24の外形に沿った円形状に強固に保持できる。
また、本実施形態に係るワイヤーハーネス1において、第二電線保持部材20は、電線部2の長手方向の一部を包囲するよう形成され、電線部2の長手方向に沿って所定間隔を空けて複数個が設置される。この構成により、電線部2が第二電線保持部材20によって包囲される領域を長手方向の一部に絞ることができるので、第二電線保持部材20が包囲していない電線部2の可塑性(曲げやすさ)を維持できる。これにより、本実施形態のワイヤーハーネス1は、第二電線保持部材20の設置によるサージ電圧低減効果を発揮しつつ、電線部2の可塑性を良好に維持できる。
なお、上記実施形態では、図8に示したように、ワイヤーハーネス1が複数の第二電線保持部材20を備え、個々の第二電線保持部材20は電線部2の長手方向の一部を包囲するよう形成される構成を例示したが、第二電線保持部材20の構成はこれに限られない。例えば、ワイヤーハーネス1が単一の第二電線保持部材20を備え、この第二電線保持部材20が、電線部2の長手方向の全域を包囲するよう形成される構成でもよい。この構成により、第二電線保持部材20と電線部2との接触領域を増加できるので、サージ電圧の発生を好適に抑制できる電線部2の各電線3a,3b,3cの配置をより強固に保持することができ、ワイヤーハーネス1のサージ電圧の抑制効果をさらに長く継続させることができる。
また、上記実施形態では、第二電線保持部材20の各電線収容部22a,22b,22cは、本体部21の外周面21a上に設けられた開口部25a,25b,25cから電線3a,3b,3cを嵌合する構成を例示したが、開口部25a,25b,25cを備えない構成でもよい。この場合、電線収容部22a,22b,22cは、円孔形状となり、本体部21の軸方向の両端面に開口する形状となる。
<コネクタ側サージ低減手段S2>
コネクタ側サージ低減手段S2は、ワイヤーハーネス1の構成要素のうちコネクタ8,9に設けられるサージ低減手段である。本実施形態のワイヤーハーネス1は、ハーネス長に応じて、サージ電圧の所望の低減量を実現すべく、コネクタ側サージ低減手段S2を選択的に適用することができる。本実施形態では、コネクタ側サージ低減手段S2とは、具体的には、コネクタ8,9内に設けられる磁性材38である。
ここで、図10〜12を参照して、コネクタ8,9の構成と、コネクタ側サージ低減手段S2としての磁性材38の構成について説明する。図10は、図2中のコネクタの縦断面図である。図11は、図10中のXI−XI断面図である。図12は、図10,11中の磁性材(フェライトコア)の斜視図である。なお、コネクタ8,9は、共に同様の構成であるので、図10〜12を参照して纏めて説明する。
図10に示すように、コネクタ8,9は、端子31と、この端子31を収容する収容室32が形成されたハウジング33(筐体)とを備える。端子31は、例えば導電性の金属材料を所定の雄型形状に成形した端子金具である。端子31は、電線部2の電線3a,3b,3cの本数に応じて用意され、本実施形態では三相の高電圧ケーブル用の3つの端子が収容室32に収容されている。収容室32には、端子31と電線3a,3b,3cとの接続部34も収容されている。端子31の先端部は、中心軸線X1に沿った電線部2と反対側にて、収容室32内からハウジング33の外部へ突出して設置されている。収容室32をなすハウジング33は、合成樹脂等の絶縁性の高分子材料で成形される。
ハウジング33は、端子31と反対側に開口部33aが設けられ、この開口部33aから内部に電線3a,3b,3cが挿入されている。コネクタ8,9は、パッキン35とリアホルダー36(筐体)を備え、ハウジング33の開口部33aは、パッキン35により封止され、さらにリアホルダー36が固定されている。パッキン35は、例えば円筒状に形成され、その内方に挿入された電線3a,3b,3cを内周面で保持すると共に、外周面で開口部33aの内周面に保持される。パッキン35は、ゴム(例えば硬質ゴム)等の弾性を有する高分子材料で成形される。リアホルダー36も、パッキン35と同様に孔部を有し、この孔部に挿入された電線3a,3b,3cを孔部の内周面で保持している。リアホルダー36は、ハウジング33と同様に、合成樹脂等の絶縁性の高分子材料で成形される。リアホルダー36は、開口部33a内に嵌合する部分はパッキン35の端面と当接し、開口部33aの外側の部分はハウジング33の端部と当接している。
また、コネクタ8,9は、ハウジング33を外装するシェル37を備える。シェル37は、中心軸線X1周りのハウジング33の外周側にて、ハウジング33を包囲するよう形成されており、これによりコネクタを保護するよう構成されている。シェル37は、例えば剛性の高い金属材料で成形される。
図10,11に示すように、コネクタ8,9は、内部に収容される電線3a,3b,3cのノイズを低減するための磁性材38を備える。図10に示すように、磁性材38は、ハウジング33の収容室32内において、パッキン35と隣接して設置されると共に、図11に示すように、電線3a,3b,3cの外周側を包囲して設置されている。図11,12に示すように、磁性材38は、環形状に形成され、孔部38aに電線3a,3b,3cが挿通されている。磁性材38は、例えばフェライトコアである。このような環形状の磁性材38に電線3a,3b,3cを通すことで、磁性材38に磁束が発生し、電流エネルギが磁気エネルギへ変換される。そして、電磁誘導によって再び電流エネルギに戻ろうとしたとき、磁気損失が起き、ノイズ電流の一部が抑制される。このように、円環形状の磁性材38で電線3a,3b,3cの外周側を包囲することで、電線3a,3b,3cのノイズを低減できる。
この磁性材38は、電線部2の電線3a,3b,3cの本数に応じて用意され、本実施形態では電線部2の3本の電線3a,3b,3cに対応する3個の磁性材38が収容室32内に収容されている。3個の磁性材38のそれぞれは、電線部2の各電線3a,3b,3cに個別に設置されている。このような磁性材38と電線3a,3b,3cとの配置は、一般にノーマルモードと呼ばれている。
また、磁性材38には、環形状の外周面38bに切欠き38c(凹部)が設けられている。図12に示すように、切欠き38cは、外周面38bから軸心側に掘り下げられると共に、軸方向に沿って両端面間に連続して延在するよう形成されている。この切欠き38cは、磁性材38内の磁束を漏らし、磁束の飽和を抑制するための磁束飽和抑制用に一般的に設けられるものである。本実施形態では、磁性材38に軸心を基準とする対向位置に2個の切欠き38cを設ける構成を例示しているが、切欠き38cの数はこれに限られない。
一方、ハウジング33の内周面のうち、磁性材38の設置時にこの磁性材38の外周面38bと当接する部分には、図11に示すように、ハウジング33の内部に設置された状態の磁性材38の切欠き38cと嵌合するリブ33b(凸部)が設けられている。
このように、本実施形態に係る電線収容部材としてのコネクタ8,9は、電線3a,3b,3cを内部に収容するハウジング33と、環形状に形成され、ハウジング33の内部にて、電線3a,3b,3cの外周側を包囲して設置される磁性材38と、磁性材38の外周面38b上に設けられる凹部としての切欠き38cと、ハウジング33の内部に設けられる凸部としてのリブ33bとを備える。磁性材38をハウジング33の内部に設置するとき、磁性材38の切欠き38cにハウジング33のリブ33bが嵌合する。また、本実施形態に係るワイヤーハーネス1は、電線3a,3b,3cと、電線3a,3b,3cの両端部に接続される電線収容部材としてのコネクタ8,9とを備える。
この構成により、電線3a,3b,3cのノイズ抑制用に磁性材38をコネクタ8,9に内蔵するときに、磁性材38の切欠き38cにハウジング33のリブ33bが嵌合された状態とすることで、磁性材38をコネクタ8,9の収容室32内に好適に保持することができる。これにより、例えば振動等が生じた場合でも、磁性材38が回転したり周辺部品と干渉することを回避できるので、コーティング材の剥がれなどの磁性材38の摩耗を抑制できる。磁性材38の摩耗を抑制することで、磁性材38による電線のノイズ低減効果を長く持続させることが可能となる。
また、本実施形態のコネクタ8,9では、磁性材38をコネクタ8,9内に設置する際にハウジング33のリブ33bと嵌合する要素として、従来より磁性材38に磁束飽和抑制用に設けられる切欠き38cを利用する。これにより、磁性材38をコネクタ8,9に内蔵するときに、磁性材38を収容室32内に保持するための係合要素を新たに設ける必要がないので、加工コストを抑えつつ、磁性材38の摩耗を抑制できる。
また、本実施形態のコネクタ8,9では、ハウジング33は、複数の電線3a,3b,3cを内部に収容し、磁性材38は、複数の電線3a,3b,3cのそれぞれに個別に設置される。この構成により、所謂ノーマルモードによるノイズ除去が可能となる。また、三相電線の各相に個別に磁性材38を設置すると、各電線3a,3b,3cのインダクタンスを変更し(大きくし)、各電線3a,3b,3c間の共振点をずらすことができる。また、各電線3a,3b,3cのノイズからサージ電圧の周波数成分だけ除去できるように、サージ電圧の周波数に合わせて磁性材38の性状を各電線3a,3b,3cごとに個別に選定できるので、ワイヤーハーネス1のサージ電圧を効率よく抑制できる。
上記実施形態では、コネクタ8,9内に磁性材38を設置する際に、磁性材38の切欠き38cが嵌合する凸部(リブ33b)を、コネクタ8,9のハウジング33に設ける構成を例示したが、コネクタ8,9内に磁性材38を設置したときに磁性材38の切欠き38cを嵌合可能であれば、例えばリアホルダー36などハウジング33以外の他の筐体に凸部を設けることもできる。また、図10,11に例示した設置位置とは異なる位置にてハウジング33内に磁性材38を設置する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、コネクタ8,9内に収容される複数の電線3a,3b,3cのそれぞれに磁性材38を個別に設置する、所謂ノーマルモードによるノイズ低減手法の構成を例示したが、この代わりに、複数の電線3a,3b,3cを纏めた外周側を一括して包囲するように単一の磁性材を設置する、所謂コモンモードによるノイズ低減手法の構成とすることもできる。
また、上記実施形態では、コネクタ8,9の内部にて、磁性材38が電線3a,3b,3cの外周側を包囲して設置される構成を例示したが、磁性材38が、電線3a,3b,3cに接続される導体(例えばバスバーや端子など)の外周側を包囲して設置される構成としてもよい。
なお、本実施形態では、コネクタ側サージ低減手段S2として、コネクタ8,9内に設けられ、環形状に形成され、電線部2の各電線3a,3b,3cの外周側を包囲する磁性材38を例示したが、コネクタ8,9内にて電線部2のサージ電圧を低減できればよく、例えば保護回路や空芯コイルなど磁性材38以外のものを適用してもよい。
<中間部側サージ低減手段S3>
中間部側サージ低減手段S3は、ワイヤーハーネス1の構成要素のうち中間部40に設けられるサージ低減手段である。本実施形態のワイヤーハーネス1は、ハーネス長に応じて、サージ電圧の所望の低減量を実現すべく、中間部側サージ低減手段S3を選択的に適用することができる。中間部側サージ低減手段S3とは、具体的には、中間部40内に設けられる磁性材42である。
図2に示すように、中間部40は、外郭部41(筐体)と磁性材42とを有する。外郭部41は、中心軸線X1に沿った軸方向の両端に開口部を有し、これらの開口部によってコルゲートチューブ7と接続されている。電線部2の各電線3a,3b,3cは、これらの開口部を介して外郭部41の内部に挿通されている。磁性材42は、環形状の部材であり、外郭部41に内蔵されている。磁性材42は、例えばフェライトコアである。このような環形状の磁性材42に電線3a,3b,3cを通すことで、上述したコネクタ8,9内の磁性材38と同様に、電線3a,3b,3cのノイズを低減できる。
磁性材42は、中心軸線X1周りの周方向に沿って、外郭部41に挿通される電線部2の各電線3a,3b,3cを一括して包囲するように設置されている。つまり、中間部40では、環形状の磁性材42の中央の貫通孔に、電線部2の3本の電線3a,3b,3cが纏めて挿通されている。このような磁性材42と電線3a,3b,3cとの配置は、一般にコモンモードと呼ばれている。コモンモードでは、単一の磁性材42によって、電線部2の各電線3a,3b,3cのノイズ低減が可能となっている。
なお、本実施形態では、中間部40の内部にて、磁性材42が電線3a,3b,3cの外周側を包囲して設置される構成を例示したが、磁性材42が、電線3a,3b,3cに接続される導体(例えばバスバーや端子など)の外周側を包囲して設置される構成としてもよい。
また、本実施形態では、中間部側サージ低減手段S3として、中間部40内に設けられ、環形状に形成され、電線部2の各電線3a,3b,3cの外周側を包囲する磁性材42を例示したが、中間部40内にて電線部2のサージ電圧を低減できればよく、例えば保護回路や空芯コイルなど磁性材42以外のものを適用してもよい。
<中間部側サージ低減手段S3の変形例>
図13〜15を参照して、中間部側サージ低減手段S3(磁性材42)の第一変形例を説明する。図13は、中間部側サージ低減手段としての中間部の磁性材の第一変形例の一形態を示す平面図である。図14は、図13に示す磁性体に電線を巻き付けた状態を示す斜視図である。図15は、図13に示す磁性体の内周面形状の他の形態を示す平面図である。
上記実施形態では、図2に示すように、中間部側サージ低減手段S3としての中間部40の磁性材42には、環形状の中央の孔部に電線部2の各電線3a,3b,3cが挿通されている。この構成に対して、図13〜15に示す第一変形例のように、電線3a,3b,3cを磁性材42a,42b(フェライトコア)の環状部分に複数回巻き付けることで、電線3a,3b,3cを磁性材42aの孔部に複数回挿通させ、これにより、サージ低減効果を向上させる構成とすることもできる。
図13に示すように、第一変形例の磁性材42aは、孔部の内周面に蟻溝43が設けられている。磁性材42aに電線3a,3b,3cを巻き付ける際には、図14に示すように、この蟻溝43に各電線3a,3b,3cを圧入させる。これにより、磁性材42aに巻き付けた電線3a,3b,3c同士を交差させることなく固定でき、電線3a,3b,3cと磁性材42aとの間にエアギャップが生じることを防止できる。エアギャップが生じないため、磁束が漏れずインダクタンスが低下しないので、磁性材42aのノイズ低減効果の性能を向上できる。また、磁性材42aに巻き付けた電線3a,3b,3cが緩むことも防止できる。さらに、電線の緩み防止用に別部品を用意することも不要となるのでコストを低減できる。
なお、磁性材42aの内周面に設ける溝部の形状は、図13,14に示した蟻溝43以外の形状でもよい。例えば図15に示す磁性材42bのように、孔部の内周面に電線3a,3b,3cの軸方向に直交する断面の外形をかたどった形状の溝部44を設けてもよい。
図16〜17を参照して、中間部側サージ低減手段S3(磁性材42)の第二変形例を説明する。図16は、中間部側サージ低減手段としての中間部の磁性材の第二変形例を示す斜視図である。図17は、図16に示すホルダー部を本体部へ圧入した状態を示す第二変形例に係る磁性材の斜視図である。
図16,17に示す第二変形例の磁性材42cも、第一変形例と同様に、電線3a,3b,3cを磁性材42aに巻き付けたときに、電線3a,3b,3cの固定と緩み防止を好適に行うための構成である。図16に示すように、磁性材42cは、実施形態の磁性材42と同形状である環形状の本体部45aと、この本体部45aの孔部に嵌合可能なホルダー部45bとを有する。嵌合時に本体部45aの内周面と当接するホルダー部45bの外周面には、電線3a,3b,3cの軸方向に直交する断面の外形をかたどった形状の溝部45cが設けられている。
第二変形例の磁性材42cは、本体部45aに電線3a,3b,3cを巻き付けた状態で、図17に示すようにホルダー部45bを本体部45aの孔部に圧入し、溝部45cに電線3a,3b,3cを嵌合させる。これにより、磁性材42cに巻き付けた電線3a,3b,3c同士を交差させることなく固定でき、電線3a,3b,3cと磁性材42cとの間にエアギャップが生じることを防止できる。また、磁性材42cに巻き付けた電線3a,3b,3cが緩むことも防止できる。また、電線3a,3b,3cの仕様が変更された場合には、ホルダー部45bの形状を変更するだけで対応でき、本体部45a(既存のフェライトコアと同様のもの)を新設する必要がないので、コストを低減できる。
ところで、上記実施形態では、図2に示すように、中間部側サージ低減手段S3としての中間部40の磁性材42は、電線部2の各電線3a,3b,3cを一括して包囲する構成、つまりコモンモードによるノイズ低減手法の構成であったが、この代わりに、上記のコネクタ8,9内の磁性材38と同様に、外郭部41に挿通される複数の電線3a,3b,3cのそれぞれに磁性材42を個別に設置する、所謂ノーマルモードによるノイズ低減手法の構成を適用することもできる。このようなノーマルモードの構成について、以下に第三変形例及び第四変形例を挙げる。
図18〜24を参照して、中間部側サージ低減手段S3(磁性材42)の第三変形例を説明する。図18は、中間部側サージ低減手段としての中間部の磁性材の第三変形例を示す正面図である。図19は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第一段階を示す斜視図である。図20は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第二段階を示す斜視図である。図21は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第三段階を示す斜視図である。図22は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第四段階を示す斜視図である。図23は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第五段階を示す斜視図である。図24は、第三変形例に係る磁性材の組み立て工程の第六段階を示す斜視図である。
図18に示すように、第三変形例の磁性材42dは、電線3a,3b,3cのそれぞれを個別に挿通する複数のフェライトコア46a,46b,46cを有する。各フェライトコア46a,46b,46cは、電線3a,3b,3cを環状部分に巻き付け可能に形成されている。また、各フェライトコア46a,46b,46cは、相互に接続(接合)可能な構造となっている。
図19に示すように、各フェライトコア46a,46b,46cは、円環形状の一部である接続部47a,47b,47cが分離可能となっている。磁性材42dの組み立て工程では、図20に示すように、各フェライトコア46a,46b,46cから接続部47a,47b,47cを分離した状態で、フェライトコア46a,46b,46cに電線3a,3b,3cが巻き付けられる。このとき、フェライトコア46a,46b,46cの円環形状の一部(接続部47a,47b,47c)が欠落している状態のため、この欠落箇所からフェライトコア46a,46b,46cの孔部に電線3a,3b,3cを挿通させることができるので、フェライトコア46a,46b,46cに電線3a,3b,3cを容易に巻き付けることができる。電線3a,3b,3cの巻き付けが完了すると、図20〜21に示すように、フェライトコア46a,46b,46cに接続部47a,47b,47cがスライド係合される。
図21に示すフェライトコア46a,46b,46cに接続部47a,47b,47cが嵌合した状態において、接続部47a,47b,47cの一部分がフェライトコア46a,46b,46cの外周面から突出するよう形成されている。この接続部47a,47b,47cの突出部分は、他のフェライトコア46a,46b,46cとの係合部として機能する。また、フェライトコア46a,46b,46cの外周面には、他のフェライトコア46a,46b,46cの接続部47a,47b,47cがスライド係合できる被係合部48a,48b,48cが設けられている。図22に示すように、フェライトコア46cの接続部47cが、フェライトコア46aの被係合部48aに係合し、図23に示すように、フェライトコア46bの接続部47bが、フェライトコア46cの被係合部48cに係合し、これに伴って、フェライトコア46aの接続部47abが、フェライトコア46bの被係合部48bに係合することで、図24に示すように、フェライトコア46a,46b,46cが一体的な磁性材42dとして組み立てられる。このように、第三変形例の磁性材42dは、複数のフェライトコア46a,46b,46cを相互に接続(接合)可能な構造のため、複数のフェライトコア46a,46b,46cを束ねるための他部品が不要となり、コストや部品点数を削減できる。また、複数のフェライトコア46a,46b,46cを一体的に纏めることができるので、省スペース化、小型化が可能となる。
図25〜28を参照して、中間部側サージ低減手段S3(磁性材42)の第四変形例を説明する。図25は、中間部側サージ低減手段としての中間部の磁性材の第四変形例を示す正面図である。図26は、第四変形例に係る磁性材の組み立て工程の第一段階を示す斜視図である。図27は、第四変形例に係る磁性材の組み立て工程の第二段階を示す斜視図である。図28は、第四変形例に係る磁性材の組み立て工程の第三段階を示す斜視図である。
図25に示すように、第四変形例の磁性材42eは、電線3a,3b,3cのそれぞれを個別に挿通する複数のフェライトコア49a,49b,49cを有する。各フェライトコア49a,49b,49cは、電線3a,3b,3cを環状部分に巻き付け可能に形成されている。
図26に示すように、各フェライトコア49a,49b,49cは、円環形状の一部が共通の接続部51により分離可能となっている。この接続部51は、第三変形例の接続部47a,47b,47cの機能を集約したものである。磁性材42eの組み立て工程では、図27に示すように、各フェライトコア49a,49b,49cから接続部51を分離した状態で、フェライトコア49a,49b,49cに電線3a,3b,3cが巻き付けられる。このとき、フェライトコア49a,49b,49cの円環形状の一部(接続部51)が欠落している状態のため、この欠落箇所からフェライトコア49a,49b,49cの孔部に電線3a,3b,3cを挿通させることができるので、フェライトコア49a,49b,49cに電線3a,3b,3cを容易に巻き付けることができる。電線3a,3b,3cの巻き付けが完了すると、図28に示すように、フェライトコア49a,49b,49cに接続部51がスライド係合されて、各フェライトコア49a,49b,49cが一体的な磁性材42eとして組み立てられる。このように、第四変形例の磁性材42eは、複数のフェライトコア49a,49b,49cを相互に接続(接合)可能な構造のため、複数のフェライトコア49a,49b,49cを束ねるための他部品が不要となり、コストや部品点数を削減できる。また、複数のフェライトコア49a,49b,49cを一体的に纏めることができるので、省スペース化、小型化が可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上記実施形態では、実施形態に係るワイヤーハーネス1が接続する2つの要素としてインバータ50及びモータ60を例示したが、2つの要素間でサージ電圧が発生しうるものであれば、他の要素間にワイヤーハーネス1を適用することもできる。
また、上記実施形態では、実施形態に係るワイヤーハーネス1を、三相交流型のインバータ50とモータ60とを接続する電力供給線として用いる構成を例示したが、インバータ50とモータ60は三相交流型以外のものでもよい。つまり、実施形態に係るワイヤーハーネス1は、例えば四相配線など三相配線以外のものでもよく、電線部2が3本以上の電線を有する構成であればよい。
また、上記実施形態では、ノイズを抑制するシールド部材の一例として編組線6を例示したが、例えば銅やアルミなどの金属テープや箔などをシールド部材として適用してもよいし、これらと編組線6との組み合わせでシールド部材を構成することもできる。
また、電線部2の各電線は、同軸ケーブルでもよい。つまり、各電線の導体部の周り、導体部と被覆部との間に、電線ごとに個別にシールド部材が設けられる構成でもよい。また、電線部2の各電線は、中心軸線X1に沿って同一方向に延在していればよく、上記実施形態のように中心軸線X1周りの周方向に沿って均等に配置されない構成でもよい。
また、上記実施形態では、シールド部材としての編組線6が接地されている構成を例示したが、接地しない構成でもよい。
1 ワイヤーハーネス
2 電線部
3a,3b,3c 電線
4a,4b,4c 導体部
5a,5b,5c 絶縁部
6 編組線(シールド部材)
8 インバータ側コネクタ(コネクタ)
9 モータ側コネクタ(コネクタ)
10 第一電線保持部材
11 外形保持部
12,12a,12b,12c 編組形状矯正部(シールド部材形状矯正部)
20 第二電線保持部材
21 本体部
21a 外周面
22,22a,22b,22c 電線収容部
23 空間部
24 外縁部
33 ハウジング(筐体)
36 リアホルダー(筐体)
38 磁性材
40 中間部
41 外郭部(筐体)
42 磁性材
S1 電線側サージ低減手段
S2 コネクタ側サージ低減手段
S3 中間部側サージ低減手段
Ya,Yb,Yc 重心点
A1,A2,A3 外周側接線
B1,B2,B3 線分
X1 中心軸線

Claims (12)

  1. 3本以上の電線を同一方向に纏めた電線部と、
    前記電線部の端部に接続されるコネクタと、
    前記電線部に設けられ、サージ電圧を低減する電線側サージ低減手段と、
    前記コネクタに設けられ、前記サージ電圧を低減するコネクタ側サージ低減手段と、
    前記電線部の外周側を一括して包囲するシールド部材と、
    を具備し、
    前記電線側サージ低減手段は、前記電線部の中心軸線周りの前記電線の配置を保持する第一電線保持部材を備え、
    前記電線部の前記電線は、導体部と前記導体部の外周を被覆する絶縁部とを有し、
    前記第一電線保持部材は、
    前記電線部及び前記シールド部材のさらに外周側を包囲する外形保持部と、
    前記中心軸線周りの周方向に沿って隣接する前記電線部の2本の電線の間にて、前記外形保持部の内周面から前記中心軸線の方向にそれぞれ突設され、前記中心軸線に沿った軸方向から視た断面において、前記2本の電線の前記導体部同士を結ぶ外周側接線より前記中心軸線側に前記シールド部材を進入させるよう形成される複数のシールド部材形状矯正部と、
    を有することを特徴とするワイヤーハーネス。
  2. 前記電線部の前記電線は、前記断面において円形状であり、前記周方向に沿って等間隔に配置され、
    前記第一電線保持部材の前記シールド部材形状矯正部は、前記断面において、前記周方向に隣接する前記電線部の2本の電線の間にて、前記2本の電線の重心点同士を結んだ線分より前記中心軸線側に前記シールド部材を進入させるよう形成される、
    請求項1に記載のワイヤーハーネス。
  3. 前記第一電線保持部材の前記シールド部材形状矯正部は、前記断面において、前記2本の電線の間から前記中心軸線まで前記シールド部材を進入させ、前記電線部の前記電線のそれぞれの外周側を包囲するよう形成される、
    請求項2に記載のワイヤーハーネス。
  4. 前記シールド部材は、接地されている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス。
  5. 3本以上の電線を同一方向に纏めた電線部と、
    前記電線部の端部に接続されるコネクタと、
    前記電線部に設けられ、サージ電圧を低減する電線側サージ低減手段と、
    前記コネクタに設けられ、前記サージ電圧を低減するコネクタ側サージ低減手段と、
    を具備し、
    前記電線側サージ低減手段は、前記電線部の前記電線のそれぞれの中心軸線周りの配置を保持する第二電線保持部材を備え、
    前記第二電線保持部材は、
    前記中心軸線を軸心とする円柱形状で形成される本体部と、
    それぞれが前記中心軸線に沿って前記本体部を貫通して設けられ、前記電線を個別に収容可能に形成され、かつ、前記中心軸線に沿った軸方向から視た断面において、前記中心軸線周りの周方向に沿って等間隔に配置される、複数の電線収容部と、
    前記複数の電線収容部のうち前記周方向に沿って隣接する2本の電線収容部の間にて、前記中心軸線に沿って前記本体部を貫通して形成される空間部と、
    を有することを特徴とするワイヤーハーネス。
  6. 前記第二電線保持部材の前記電線収容部は、前記断面において、当該電線収容部に収容される前記電線の外形線が、前記本体部の前記円柱形状の外形線と内周側から少なくとも接触するよう形成される、
    請求項5に記載のワイヤーハーネス。
  7. 前記第二電線保持部材の前記空間部は、前記断面において、前記複数の電線収容部のうち前記周方向に沿って隣接する2本の電線収容部の間から前記中心軸線までを含んで一体的に形成される、
    請求項5または6に記載のワイヤーハーネス。
  8. 前記コネクタ間の前記電線部の中間位置に設置される中間部と、
    前記中間部に設けられ、前記サージ電圧を低減する中間部側サージ低減手段と、
    を具備する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス。
  9. 前記コネクタ側サージ低減手段は、
    前記電線部を内部に収容する前記コネクタの筐体の内部にて、環形状に形成され、前記電線部の前記3本以上の電線または前記3本以上の電線にそれぞれ接続される複数の導体の外周側を包囲して設置される磁性材を有する、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス。
  10. 前記中間部側サージ低減手段は、
    前記電線部を内部に収容する前記中間部の筐体の内部にて、環形状に形成され、前記電線部の前記3本以上の電線または前記3本以上の電線にそれぞれ接続される複数の導体の外周側を包囲して設置される磁性材を有する、
    請求項に記載のワイヤーハーネス。
  11. 前記磁性材は、前記3本以上の電線または前記複数の導体のそれぞれに個別に設置される、
    請求項9または10に記載のワイヤーハーネス。
  12. 前記磁性材は、前記3本以上の電線または前記複数の導体を纏めた外周側を一括して包囲して設置される、
    請求項9または10に記載のワイヤーハーネス。
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