JP6260563B2 - フェロコークスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フェロコークスの製造方法、詳細には、石炭、鉄源原料及びバインダーを含む原料を成型し、その成型物を乾留してフェロコークスを製造する方法に関するものである。
高炉操業では、石炭をコークス炉で乾留して製造した冶金用コークスが一般的に用いられている。冶金用コークスには、高炉内の通気を良くするためのスペーサーの役割、還元材としての役割、熱源としての役割などがある。近年、コークスの反応性を向上させる、或いは鉄鉱石中の鉄源を有効利用するという観点から、石炭と鉄鉱石を混合した原料を乾留して冶金用のフェロコークスを得る技術が開発され、このフェロコークスの製造方法として、石炭と鉄鉱石を混合した原料を塊状に成型し、この成型物を乾留炉で乾留する方法が知られている。この製法において、原料を塊状に成型する方法には、(i)原料にバインダーを添加して成型する方法、(ii)バインダーを添加せず、原料中の石炭を250℃以上の高温で軟化溶融させ、この石炭の粘結性を利用して原料を熱間で成型する方法、がある。
ここで、上記(ii)の方法において、石炭と鉄鉱石の混合物を熱間の状態で成型するには、粘結性の高い石炭を使用する必要があり、また、加熱しながらの成型となるため、発生ガスの影響などで成型自体も容易ではない。したがって、粘結性の高い石炭だけでなく通常の石炭を用いても原料の成型が可能な上記(i)の方法を採用し、バインダーの使用量をできるだけ削減することが望ましいと考えられる。しかし、上記(i)の方法で単純にバインダーの使用量を削減すると、成型物の強度やこの成型物から製造されるフェロコークスの製品強度が低下してしまう問題がある。
このような問題に対して、特許文献1には、成型物のハンドリング強度やフェロコークスの製品強度を高めるために、原料に配合するバインダーとして、軟化点が150℃以上の高軟化点バインダーと、軟化点が150℃未満の低軟化点バインダーを用い、原料を120℃〜240℃の範囲で加熱しながら撹拌した後、成型する方法が提案されている。この方法では、高軟化点バインダーとしてアスファルトピッチ(ASP)などを、低軟化点バインダーとして軟ピッチ(SOP)などを、それぞれ用いるものである。
特開2007−277489号公報
しかし、特許文献1のように高軟化点バインダーと低軟化点バインダーを併用しただけでは、必要な成型物強度や製品強度が得られない場合がある。特に微細な細孔が多い劣質な石炭や鉄鉱石を使用した場合には、多量のバインダーを添加しないと十分な成型物強度や製品強度が得られない。特許文献1で使用するバインダー、特に軟ピッチなどの低軟化点バインダーは高価であるため、製造コストが高くなる問題がある。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、石炭、鉄源原料及びバインダーを含む原料を成型し、その成型物を乾留してフェロコークスを製造する方法において、高価なバインダーの使用量を抑えつつ、成型後の成型物が十分なハンドリング強度を有するとともに、高い製品強度を有する高品質のフェロコークスを製造することができるフェロコークスの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために実験と検討を重ねた結果、バインダーとして、高軟化点バインダーと低軟化点バインダーとともに、石炭を乾留する工程で生成し、低軟化点バインダーよりも軟化点が低いタールを用いること、好ましくは、これら3種類のバインダーを特定の順序で原料に添加し、加熱混合することにより、高価なバインダー(特に低軟化点バインダー)の使用量を抑えつつ、成型後の成型物のハンドリング強度及びこの成型物から製造されるフェロコークスの製品強度を効果的に発現させ得ることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]石炭、鉄源原料及びバインダーを含む原料を成型し、その成型物を乾留してフェロコークスを製造する方法において、バインダーとして、軟化点が150℃以上の高軟化点バインダー(a1)、軟化点が100℃未満の低軟化点バインダー(a2)、及び石炭を乾留する工程で生成し、軟化点が低軟化点バインダー(a2)よりも低いタール(a3)を含む原料を加熱しながら混練する工程(A)と、該工程(A)を経た原料を成型して成型物とする工程(B)と、該工程(B)で得られた成型物を乾留してフェロコークスとする工程(C)を有することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[2]上記[1]の製造方法において、工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダー(a1)を混練し、この混練原料に対してタール(a3)を添加して混練し、さらに、この混練原料に対して低軟化点バインダー(a2)を添加して混練することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[3]上記[2]の製造方法において、工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダー(a1)を混練し、この混練原料に対して原料温度が100℃以上130℃未満の範囲でタール(a3)を添加して混練し、さらに、この混練原料に対して原料温度が130℃以上で且つ[原料排出温度−30℃]〜[原料排出温度−10℃]の範囲で低軟化点バインダー(a2)を添加して混練することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[4]上記[1]の製造方法において、工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダー(a1)を混練し、この混練原料に対して低軟化点バインダー(a2)とタール(a3)を添加して混練することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[5]上記[4]の製造方法において、工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダー(a1)を混練し、この混練原料に対して原料温度が120℃以上で且つ[原料排出温度−10℃]〜[原料排出温度−30℃]の範囲で低軟化点バインダー(a2)とタール(a3)を添加して混練することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかの製造方法において、タール(a3)が、フェロコークスを製造する際の乾留工程で生成するフェロコークスタールであることを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[7]上記[6]の製造方法において、フェロコークスタールが工程(C)で生成したものであることを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[8]上記[1]〜[7]のいずれかの製造方法において、工程(A)において、加熱しながら混練した原料を原料温度150〜170℃で混練機から排出し、この原料を工程(B)で成型して成型物とすることを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[9]上記[1]〜[8]のいずれかの製造方法において、工程(C)において、成型物を竪型乾留炉で乾留することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
本発明によれば、石炭、鉄源原料及びバインダーを含む原料を成型し、その成型物を乾留してフェロコークスを製造する方法において、バインダーとして、高軟化点バインダー(a1)と低軟化点バインダー(a2)とともに、石炭を乾留する工程で生成し、低軟化点バインダー(a2)よりも軟化点が低い低粘性タール(a3)を用いることにより、低軟化点バインダーなどの高価なバインダーの使用量を抑えつつ、成型後の成型物が十分なハンドリング強度を有するとともに、高い製品強度を有する高品質のフェロコークスを安定的に製造することができる。
また、フェロコークスを製造する際の乾留工程で生成するフェロコークスタールは、低分子量成分が多く、粘度も低いため単独使用した場合にはバインダーとしての性能が劣り、さらに、鉄源原料由来の鉄分を含むため、精製してピッチ等を製造することも困難であり、産業廃棄物として処理せざるを得なかったものであるが、本発明において、このフェロコークスタールを低粘性タール(a3)として利用することにより、フェロコークスタールの有効利用を図ることができる。しかも、本発明の製造方法でフェロコークスを製造する際に生成するフェロコークスタールをバインダーの一部として再利用でき、生成したフェロコークスタールを系内で自己完結的に再利用できる利点がある。
本発明において、バインダーの一部として低粘性タールa3を添加することにより低軟化点バインダーa2によるバインダー効果が向上する原理を模式的に示す説明図 低軟化点バインダーa2である軟ピッチと、低粘性タールa3であるフェロコークスタールの70〜140℃での粘度を示すグラフ フェロコークス製造設備とこの製造設備を用いた本発明の一実施形態を模式的に示す説明図 バインダーの軟化点の測定方法を示す説明図 本発明で用いる混練機の一実施形態を模式的に示す説明図 本発明で用いる成型機の一実施形態を模式的に示す説明図 図6に示す成型機を構成する1対の成型ロールを示すもので、図7(ア)は斜視説明図、図7(イ)は1対の成型ロールの接触点にかかる成型圧を示す説明図
本発明は、石炭、鉄源原料及びバインダーを含む原料を成型し、その成型物を乾留してフェロコークスを製造する方法であり、この方法において、原料に添加するバインダーとして、軟化点が150℃以上の高軟化点バインダー(a1)、軟化点が100℃未満の低軟化点バインダー(a2)、及び石炭を乾留する工程で生成し、低軟化点バインダー(a2)よりも軟化点が低いタール(a3)という3種類のバインダー成分を用いることを特徴とする。本発明では、バインダーの一部に上記タール(a3)を用いることで、低軟化点バインダー(a2)にその添加量に見合う働き(バインダー機能)をさせることができ、その結果、高価な低軟化点バインダーの使用量を抑えつつ、成型後の成型物が十分なハンドリング強度を有するとともに、高い製品強度を有するフェロコークスを製造することができる。したがって、特許文献1の製造方法と較べた場合、高価な低軟化点バインダーの添加量を削減しても、同等の強度(ハンドリング強度、製品強度)を有する成型物及びフェロコークス製品が得られ、また、低軟化点バインダーと高軟化点バインダーの添加量が同等の場合には、より高い強度(ハンドリング強度、製品強度)を有する成型物及びフェロコークス製品が得られる。
鉄源原料としては、高炉の鉄源となり得るものであって、かつ成型物の原料にできる粉粒物であれば特別な制限はないが、通常、鉄鉱石が用いられる。また、例えば、高炉ダスト、転炉ダスト、圧延スラッジなどの製鉄所内で副生する鉄源原料を用いてもよい。したがって、鉄鉱石、その他の鉄源原料の中から選ばれる1種以上を用いることができる。
軟化点が150℃以上の高軟化点バインダーa1(以下、説明の便宜上「高軟化点バインダーa1」という)はピッチ系バインダーであり、この高軟化点バインダーa1としては、例えば、アスファルトピッチ(ASP,軟化点:190℃)などが挙げられる。
また、軟化点が100℃未満の低軟化点バインダーa2(以下、説明の便宜上「低軟化点バインダーa2」という)もピッチ系バインダーであり、この低軟化点バインダーa2としては、例えば、軟ピッチ(SOP,軟化点55℃)、プロパン脱瀝アスファルト(PDA,軟化点:65℃)、中ピッチ(軟化点70℃)などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
また、石炭を乾留する工程で生成し、低軟化点バインダーa2よりも軟化点が低いタールa3(以下、説明の便宜上「低粘性タールa3」という)は、主に中低温の乾留で生成するタールであり、この低粘性タールa3としては、成型コークス製造プロセス(非粘結炭を主原料としてバインダーを用いて成型炭を作り、これを竪型乾留炉でその形状のまま乾留してコークスを得るプロセス)の乾留工程で生成するタール、フェロコークスを製造する際の乾留工程で生成するフェロコークスタールなどがあり、これらの1種以上を用いることができる。この低粘性タールa3は、低軟化点バインダーa2よりも軟化点が低く、低粘性であり、常温では液相である。
フェロコークスタールは、フェロコークスを製造する際の乾留工程で生成するタールであり、石炭の揮発分が冷却されたものである。フェロコークスの製造方法としては、例えば、本発明のように石炭と鉄源原料とバインダーを含む原料の成型物を乾留炉で乾留する方法があるが、これに限定されない。フェロコークスタールは、通常コークス炉から発生するタールと異なり、乾留温度が低いため低分子量成分が多く、粘度も低い。そのためバインダーとしての性能に劣る。さらに、フェロコークスは鉄分を含むため、フェロコークスタール中にも鉄分が含まれる。鉄分が含まれるタールは、タールを精製してピッチ等を製造するケミカル工程では使用が困難である。産業廃棄物として処理するためにはコストもかかる。これに対して本発明では、そのようなフェロコークスタールの性状を活かし、バインダーの一部(低粘性タールa3)として有効利用することができる。
また、フェロコークスタールを用いる場合、本発明の製造方法(工程(C))において成型物を乾留した際に生成するフェロコークスタールを利用することが好ましく、これにより、生成したフェロコークスタールを系内で自己完結的に再利用できる利点がある。
なお、バインダーの軟化点は、例えば、METTER社製の滴点・軟化点測定炉「EP83」を用いて測定することができる。この軟化点の測定では、図4に示すように、白金製試料容器4に試料を充填し、加熱して2℃/minで昇温させ、この加熱により試料を軟化させる。LED5とフォトダイオード6の間に試料が滴下した温度を測定し、これを軟化点とする。
本発明法は、上記3種類のバインダー成分を含む原料を加熱しながら混練する工程(A)と、この工程(A)を経た原料を成型して成型物とする工程(B)と、この工程(B)で得られた成型物を乾留してフェロコークスとする工程(C)を有する。通常、工程(A)では、原料の加熱機能を有する混練機を用いて原料を加熱しながら混練する(以下、説明の便宜上「加熱・混練する」という場合がある)。また、工程(B)では、成型機を用いて原料を成形し、工程(C)では、乾留炉を用いて成型物の乾留を行う。
工程(A)で原料を加熱しながら混練するのは、添加したバインダーを軟化させて原料中に分散させるためである。
前記工程(A)では、石炭と鉄源原料に対して、高軟化点バインダーa1、低軟化点バインダーa2及び低粘性タールa3を同時に添加して加熱・混練してもよいが、バインダーの効果を最大限に発揮させるには、以下のように実施形態で添加することが好ましい。
(i)工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダーa1を混練し、この混練原料に対してタールa3を添加して混練し、さらに、この混練原料に対して低軟化点バインダーa2を添加して混練する。
(ii)工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダーa1を混練し、この混練原料に対して低軟化点バインダーa2とタールa3を添加して混練する。
以下、本発明において、原料に配合するバインダーとして、高軟化点バインダーa1及び低軟化点バインダーa2とともに低粘性タールa3を用いることにより得られる作用効果と、上記(i)、(ii)の好ましい実施形態について説明する。
本発明において、低軟化点バインダーa2は、成型後の成型物のハンドリング強度を向上させ(その結果として製品強度も向上させる)、高軟化点バインダーa1は、成型後の成型物のハンドリング強度だけでなく、乾留後のフェロコークスの製品強度をも向上させる。このように軟化点が異なり、そのバインダー機能に違いがある2種類のバインダーを併用することにより、成型物のハンドリング強度とフェロコークスの製品強度を向上させようとするものである。
フェロコークスの原料である石炭、鉄鉱石(鉄源原料)には微細な細孔が存在する。なかでも劣質な石炭や鉄鉱石には微細な細孔が多く存在し、一般炭や高結晶水鉱石などがそれに相当する。高軟化点バインダーa1及び低軟化点バインダーa2は、ともに石炭、鉄鉱石の粒子表面に存在することで粒子どうしを接着するバインダー機能が期待される。軟化点が150℃以上の高軟化点バインダーa1は溶融粘度が高いため、石炭、鉄鉱石の粒子表面に存在してバインダー機能を発揮できる。これに対して軟化点が100℃未満の低軟化点バインダーa2は、高軟化点バインダーa1に較べて溶融粘度が低く、100℃以上では水のように粘度が低くなるため、石炭や鉄鉱石の細孔に浸透しやすく、特に劣質な石炭、鉄鉱石には微細な細孔が多く存在するため、多くの低軟化点バインダーa2が細孔に浸透してしまい、粒子表面に残存する低軟化点バインダーa2の量が低下する。細孔に浸透した低軟化点バインダーa2は粒子間の接着強度には寄与しないため、得られる成型物の強度が低下し、その結果としてフェロコークスの製品強度も低下してしまう。
本発明において、高軟化点バインダーa1及び低軟化点バインダーa2とともに、バインダーとして添加する低粘性タールa3は、低軟化点バインダーa2よりも軟化点が低く、常温で液体状態であり、そのため高温での粘度も低く、バインダーとしての性能も劣る。図2は、低軟化点バインダーa2である軟ピッチと、低粘性タールa3であるフェロコークスタールの70〜140℃での粘度を示すものであり、70〜140℃のいずれの温度域においても、フェロコークスタールの粘度は軟ピッチよりもかなり低い。本発明は、このような低粘性タールa3の低い粘度(特にフェロコークスタールは粘度が極端に低い)を利用し、以下のような作用効果を得るものである。すなわち、本発明のように低軟化点バインダーa2よりもさらに粘度が低い低粘性タールa3を添加すると、粘度の低い低粘性タールa3が優先的に(すなわち、低軟化点バインダーa2よりも先に)石炭や鉄鉱石の粒子中に存在する微細な細孔に浸透し、その結果、微細な細孔に浸透する低軟化点バインダーa2の量を少なく抑えることができる。このため、高いバインダー性能を有する低軟化点バインダーa2を粒子表面に存在させ、低軟化点バインダーa2にその添加量に見合う働きをさせることができる。図1は、その原理を模式的に示したものであり、粘度の低い低粘性タールa3が原料(石炭、鉄鉱石)の細孔に優先的に浸透し、低軟化点バインダーa2の細孔への浸透が抑えられるため、低軟化点バインダーa2が粒子表面を覆った状態となり、その高いバインダー性能を十分に発揮することができる。これにより、成型後の成型物のハンドリング強度、乾留後のフェロコークスの製品強度をいずれも向上させることができる。
次に、上記(i)、(ii)の好ましい実施形態について説明する。これらの実施形態では、バインダーを特定の順序で原料に添加し、順次加熱混合することにより、本発明の効果をより高めることができる。
上記(i)、(ii)の実施形態では、最初に、石炭、鉄源原料に対して高軟化点バインダーa1を添加して加熱・混練を行い、その後、低軟化点バインダーa2や低粘性タールa3を添加して加熱・混練を行う。
軟化点が150℃以上の高軟化点バインダーa1(150℃で固体状態のバインダー)は溶融粘度が高い。この高軟化点バインダーa1は、原料である石炭、鉄源原料と十分に馴染ませるためにも、また揮発分をある程度放出させるためにも、混合初期から添加することが好ましい。すなわち、最初に、石炭、鉄源原料に高軟化点バインダーa1を添加して加熱・混練を行うのが好ましい。この高軟化点バインダーa1は、成型後の成型物のハンドリング強度だけでなく、乾留後のフェロコークスの製品強度をも向上させる。揮発分を放出させるのは、乾留の際、揮発分の影響で成型物に膨れや亀裂といった欠陥が発生するのを抑制するためである。
一方、軟化点が100℃以下の低軟化点バインダーa2は、成型後の成型物のハンドリング強度を向上させる(その結果として製品強度も向上させる)ために使用される。低軟化点バインダーa2は溶融粘度が低い上、揮発分が多いため、混合初期から添加すると、その多くが揮発してしまい、バインダーとしての効力を十分に発揮できないおそれがある。さらに、低軟化点バインダーa2の原料への分散性、濡れ性を十分に引き出すためにも原料が十分乾いた状態で添加することが好ましい。このため低軟化点バインダーa2は、後の段階で添加するのが好ましく、特に、混練機から混練原料を排出する直前に添加することが好ましい。具体的には、加熱・混練される原料の温度が[原料排出温度−20℃]程度になったときに低軟化点バインダーa2を添加するのが好ましい。例えば、原料排出温度が160℃である場合は140℃のときに低軟化点バインダーa2を添加し、原料排出温度が220℃である場合は200℃のときに低軟化点バインダーa2を添加する。ここで、原料排出温度とは、原料が混練機から排出される際の温度(加熱・混練工程での最高温度)である。なお、実操業の際には、この原料排出温度は目標温度として設定される。
そして、さきに述べたように、本発明では、低軟化点バインダーa2よりもさらに粘度が低い低粘性タールa3を添加し、粘度の低い低粘性タールa3が優先的に(すなわち、低軟化点バインダーa2よりも先に)石炭や鉄鉱石の粒子中に存在する微細な細孔に浸透し、低軟化点バインダーa2の細孔への浸透が抑えられるようにするものであり、このため、上記(i)の実施形態では、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダーa1を加熱・混練した後、この混練原料に対して低粘性タールa3を添加して加熱・混練し、さらに、この混練原料に対して低軟化点バインダーa2を添加して加熱・混練する。また、上記(ii)の実施形態では、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダーa1を加熱・混練し、この混練原料に対して低軟化点バインダーa2と低粘性タールa3を添加して加熱・混練する。
ここで、低粘性タールa3を優先的に(すなわち、低軟化点バインダーa2よりも先に)石炭や鉄鉱石の粒子中に存在する微細な細孔に浸透させるには、上記(i)の実施形態の方が有利であるが、上記(ii)の実施形態でも、低粘性タールa3と低軟化点バインダーa2には粘性の違いがあるため、好ましい作用効果を得ることができる。なお、上記(i)、(ii)の実施形態ではなく、低軟化点バインダーa2と低粘性タールa3を、高軟化点バインダーa1とともに混合初期から添加した場合でも、低粘性タールa3と低軟化点バインダーa2には粘性の違いがあるため、一定の作用効果を得ることができる。
また、上記(i)の実施形態では、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダーa1を加熱・混練し、この混練原料に対して原料温度が100℃以上130℃未満の範囲で低粘性タールa3を添加して加熱・混練し、さらに、この混練原料に対して原料温度が130℃以上で且つ[原料排出温度−30℃]〜[原料排出温度−10℃]の範囲(例えば、130〜150℃の範囲)で低軟化点バインダーa2を添加して加熱・混練することが好ましい。なお、実操業の際には、この原料排出温度は目標温度として設定される。低粘性タールa3を添加する際の原料温度が100℃未満では、粘度が高いため混練原料への分散性が不十分となる場合がある。また、低軟化点バインダーa2を添加する際の原料温度を130℃以上で且つ[原料排出温度−30℃]〜[原料排出温度−10℃]の範囲とするのは、細孔や表面の凹凸に低粘性タールa3が浸透した石炭粒子、鉄鉱石粒子の外表面に、低軟化点バインダーa2を効果的に分散させるためである。
また、上記(ii)の実施形態では、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダーa1を加熱・混練し、この混練原料に対して原料温度が120℃以上で且つ[原料排出温度−30℃]〜[原料排出温度−10℃]の範囲(例えば、120〜150℃の範囲)で低軟化点バインダーa2と低粘性タールa3を添加して加熱・混練することが好ましい。なお、実操業の際には、この原料排出温度は目標温度として設定される。低軟化点バインダーa2と低粘性タールa3を添加する際の原料温度を120℃以上で且つ[原料排出温度−30℃]〜[原料排出温度−10℃]の範囲とするのは、低軟化点バインダーa2と低粘性タールa3の粘度の温度依存性を利用するためである。すなわち、温度の低下により低軟化点バインダーa2、低粘性タールa3ともに粘度が高くなるが、低軟化点バインダーa2の粘度の温度依存性が大きく、低温になればなるほど低軟化点バインダーa2と低粘性タールa3の粘度差は広がる。この粘度差が低粘性タールa3の石炭粒子や鉄鉱石粒子への優先的な浸透の駆動力となる。但し、温度が低すぎると低軟化点バインダーa2の粘度が高くなり、混練原料への均一な分散性が損なわれる可能性がある。
以上の(i)、(ii)のいずれの実施形態においても、原料の水分が乾燥した温度領域で、粘度の異なる2種類のバインダーを添加することで、成型後の成型物のハンドリング強度と乾留後のフェロコークスの製品強度を特に向上させることができる。
また、本発明の工程(A)において、混練機から原料を排出する際の原料温度に特に制限はないが、バインダーの分散性の確保と、バインダー成分の揮発によるバインダー効果の低下抑制、石炭の変質の抑制などの観点からは、加熱・混練後の原料を原料温度150〜170℃で混練機から排出し、この原料を工程(B)で成型して成型物とすることが好ましい。混練機から排出する際の原料温度が150℃未満では、バインダーの分散性が不均一になる可能性があり、一方、170℃を超えるとバインダー効果そのものが低下し、石炭も改質する可能性がある。
石炭と鉄源原料の配合比は、高炉用原料として必要とされるコークス量、鉄源量に応じて適宜選択すればよいが、例えば、石炭60〜90質量%、鉄源原料10〜40質量%程度の割合で配合される。また、バインダーの配合量も特に限定されないが、例えば、混練原料中の割合で、高軟化点バインダーが0.5〜2.0質量%、低軟化点バインダーa2が1.0〜4.0質量%、低粘度タールが1.0〜5.0質量%程度の割合で配合される。
以下、本発明法を、図3に示す実施形態を例に説明する。
図3は、フェロコークス製造設備とこの製造設備を用いた本発明の一実施形態を模式的に示したものであり、1は混練機、2は成型機、3は乾留炉である。この実施形態は、鉄源原料として鉄鉱石を用いた場合の例を示している。
使用する石炭と鉄鉱石はいずれも粉粒状であり、例えば、石炭は3mm以下、鉄鉱石は0.5mm以下の各粒度とする。この粒度とするために、必要に応じて石炭と鉄鉱石をそれぞれ粉砕機により粉砕する。
石炭と鉄鉱石の配合比は、上述したように高炉用原料として必要とされるコークス量、鉄源量に応じて適宜選択されるが、例えば、石炭60〜90質量%、鉄鉱石10〜40質量%の割合で配合される。
図5は混練機1の一実施形態を示すものであり、この混練機1は、原料が装入される本体8と、この本体8の内部に設けられる原料混練用の撹拌手段9(撹拌羽根)と、本体8に付設される加熱手段10などを備えている。この加熱手段10は、高温のオイル又は高圧水蒸気などが流れるジャケットなどで構成され、本体8に装入された原料を120℃〜240℃程度の温度範囲に加熱できるようにしている。
本体8は上部が開放し、この上部から原料が装入される。また、本体8の下部には原料排出部11が設けられ、撹拌手段9で混練された原料は、この原料排出部11から排出される。
なお、混練機1としては、本実施形態のような撹拌羽根方式以外にも、スクリュー式など種々の方式のものを用いることができるが、石炭及び鉄源原料の分散性を考えると、スクリュー式などの混練機よりも高速回転する撹拌羽根で混練する混練機が望ましい。
工程(A)では、混練機1に対して、上記のように配合された石炭及び鉄鉱石と、バインダーである高軟化点バインダーa1、低軟化点バインダーa2及び低粘性タールa3を装入し、これらの原料を加熱しつつ混練する。また、好ましい実施形態では、最初に、石炭及び鉄鉱石と高軟化点バインダーa1を混練機1に装入して、加熱しつつ混練した後、上記(i)の実施形態では、低粘性タールa3を装入して引き続き加熱・混練し、その後さらに低軟化点バインダーa2を装入して引き続き加熱・混練する。また、上記(ii)の実施形態では、低粘性タールa3と低軟化点バインダーa2を装入して引き続き加熱・混練する。
工程(B)では、工程(A)において混練機1で加熱・混練した原料を成型機2で成型し、塊状の成型物とする。成型機2は、任意の方式のものを用いることができる。混練機1で加熱・混練された原料は、速やかに成型機2により成型され、したがって混練機1で加熱された温度に近い温度で成型される。本発明は、熱間で軟化溶融させた石炭の粘結性を利用して原料を成型する方法ではなく、添加したバインダーで原料を成型保持させるものであるが、原料のハンドリングや成型性の点からは、混練機1で加熱された温度を保持した原料を成型する方が有利である。
図6及び図7は、成型機2の一実施形態を示すものであり、この成型機2はダブルロール成型機である。図6は成型機の全体説明図、図7は1対の成型ロールを示すもので、図7(ア)は斜視説明図、図7(イ)は1対の成型ロールの接触点にかかる成型圧を示す説明図である。
このダブルロール成型機は、互いに反対方向に回転する1対の成型ロール13を有し、この1対の成型ロール13の接触箇所で混合原料を加圧成型する。成型ロール13の外周面には凹み13a(型)が形成されていて、この凹み13aの形状に合せた塊状の成型物が成型される。1対の成型ロール13の接触箇所には、スクリューフィーダ15により混合原料が供給される。成型された成型物は受けボックス16に収容される。
図7に示されるように、ダブルロール成型機では、1対の成型ロール13の接触点に成型圧がかかる。成型圧は、線圧(ton/cm)=加圧力(ton)/ロール幅(cm)で表される。ダブルロール成型機の線圧は2〜8トン/cmが好ましく、特に4〜6トン/cmが好ましい。成型圧が2トン/cmよりも小さいと、成型物の密度が小さくなり、ハンドリング強度及び乾留後の製品強度ともに期待できない。成型圧が8トン/cmより大きくなると、成型物の密度は高くなるが、反発割れが多くなり、成型歩留が低下する。成型物のサイズは特に限定されないが、通常、3〜95cm程度、好ましくは6〜60cm程度である。高炉での使用用途によっても成型サイズは異なる。
工程(C)では、工程(B)で得られた成型物が乾留炉3で乾留され、フェロコークスが製造される。乾留炉3としては、シャモット煉瓦を有する竪型シャフト炉式の竪型乾留炉を用いてもよいし、室炉式コークス炉と同様の室炉式乾留炉を用いてもよい。成型物の乾留は、例えば800℃〜950℃で行われる。乾留中に高軟化点バインダーが軟化溶融し、乾留後のフェロコークス中で高軟化点バインダーがバインダー効果を発揮する。
フェロコークス製造方法において、成型条件が成型物のハンドリング強度及び乾留後のフェロコークスの製品強度に及ぼす影響を調べるために、実験的にフェロークスを製造し、成型物と製品の品質評価を行った。
[実施例1]
フェロコークスを以下の方法で製造した。まず、フェロコークス用原料の調整を行った。石炭はジョークラッシャで粒径2mm以下(−2mm)に粒度調整したものを使用し、この石炭に、ロールミルで粒径0.5mm以下(−0.5mm)に粉砕した鉄鉱石を所定の割合で配合した。本発明例では、石炭及び鉄鉱石を混練機に投入し、アルファルトピッチ(高軟化点バインダーa1)を全混合原料中での割合で2質量%添加した後、加熱・混練し、原料温度が140℃に到達した段階でフェロコークスタール(低粘性タールa3)と軟ピッチ(SOP,低軟化点バインダーa2)を所定量同時に添加した。さらに加熱・混練を続け、原料温度160℃で原料を排出した。排出した原料を直ちにダブルロール成型機により6cmの成型物に成型した。この成型物を竪型乾留炉において850℃で2時間以上滞留する条件で乾留してフェロコークスを製造した。また、従来例、比較例では、全バインダーを最初から添加し、それ以外は発明例と同じ条件でフェロコークスを製造した。
製造工程中の成型物及び製造されたフェロコークスの品質評価はI型試験機を用いて行った。成型物は30回転6mm指数(ID30/6)を用いて、また、フェロコークスは160回転6mm指数(ID160/6)を用いて、それぞれ強度評価を行った。成型物の目標強度は88、フェロコークスの目標強度は82にそれぞれ設定した。また、成型物の成型歩留りを評価するために、成型物を15mmの篩いでふるい、篩い上で原形を留めている成型物の質量割合を調べた。
表1に、原料の配合、成型条件と、成型物及びフェロコークス製品の品質評価結果を示す。
表1において、No.1(従来例)は、従来法の添加方法でアスファルトピッチ、軟ピッチを使用した例である。成型物強度、製品強度(フェロコークス強度)は目標値を満たしている。No.2(従来例)は、No.1に対して軟ピッチの添加量を1mass%増やした例であり、No.1よりも歩留り、強度は向上している。No.3、No.4の比較例は、軟ピッチに代えてフェロコークスタールを添加した例であり、軟ピッチを同量添加した従来例よりも強度が低く、フェロコークスタールはバインダーの性能としては軟ピッチよりも劣ることが判る。
No.2の軟ピッチ4mass%に対し、No.5の発明例は軟ピッチ3mass%、フェロコークスタール1mass%、トータル4mass%であるが、歩留り、強度ともにNo.2とほぼ同等の値が得られている。また、No.6の発明例は、さらに軟ピッチを1mass%減らし、逆にフェロコークスタールを1mass%増やした例であるが、歩留り、強度ともに目標値を超える値が得られている。No.7の発明例は、No.6より軟ピッチを0.5mass%減らした例であるが、軟ピッチ3mass%のNo.1と同等の値が得られている。
以上のように、粘度の低いフェロコークスタールをバインダーとして使用し、このフェロコークスタールを軟ピッチよりも先に原料に添加することで、フェロコークスタールが原料の細孔に浸透し、その後、軟ピッチが粒子表面に被覆される結果、軟ピッチによるバインダー効果が適切に得られ、成型物強度及び製品強度が向上することが判る。
Figure 0006260563
[実施例2]
フェロコークスを以下の方法で製造した。石炭と鉄鉱石は実施例1と同様のものを用い、これらを所定の割合で配合した。本発明例では、石炭及び鉄鉱石を混練機に投入し、アルファルトピッチ(高軟化点バインダーa1)を全混合原料中での割合で2質量%添加した後、加熱・混練し、原料温度が120℃に到達した段階でフェロコークスタール(低粘性タールa3)を所定量添加した。さらに加熱混練を続け、原料温度が140℃に到達した段階で軟ピッチ(SOP,低軟化点バインダーa2)を所定量添加し、さらに加熱・混練を続け、原料温度160℃で原料を排出した。排出した原料を直ちにダブルロール成型機により6cmの成型物に成型した。この成型物を竪型乾留炉において850℃で2時間以上滞留する条件で乾留してフェロコークスを製造した。
製造工程中の成型物及び製造されたフェロコークスの品質評価は、実施例1と同様にして行った。表2に、原料の配合、成型条件と、成型物及びフェロコークス製品の品質評価結果を示す。
No.8の発明例は軟ピッチ3mass%、フェロコークスタール1mass%、トータル4mass%であるが、歩留り、強度ともに実施例1のNo.2とほぼ同等の値が得られている。また、No.9の発明例は、さらに軟ピッチを1mass%減らし、逆にフェロコークスタールを1mass%増やした例であるが、歩留り、強度ともに目標値を超える値が得られている。No.10の発明例は、No.9より軟ピッチを0.5mass%減らした例であるが、軟ピッチ3mass%の実施例1のNo.1と同等の値が得られている。
以上のように、粘度の低いフェロコークスタールをバインダーとして使用し、軟ピッチとともに原料に添加することで、軟ピッチよりも粘性が低いフェロコークスタールが優先的に原料の細孔に浸透し、その後、軟ピッチが粒子表面に被覆される結果、軟ピッチによるバインダー効果が適切に得られ、成型物強度及び製品強度が向上することが判る。
Figure 0006260563
1 混練機
2 成型機
3 乾留炉
8 本体
9 撹拌手段
10 加熱手段
11 原料排出部
13 成型ロール
15 スクリューフィーダ

Claims (9)

  1. 石炭、鉄源原料及びバインダーを含む原料を成型し、その成型物を乾留してフェロコークスを製造する方法において、
    バインダーとして、軟化点が150℃以上の高軟化点バインダー(a1)、軟化点が100℃未満の低軟化点バインダー(a2)、及び石炭を乾留する工程で生成し、軟化点が低軟化点バインダー(a2)よりも低いタール(a3)を含む原料を加熱しながら混練する工程(A)と、該工程(A)を経た原料を成型して成型物とする工程(B)と、該工程(B)で得られた成型物を乾留してフェロコークスとする工程(C)を有することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
  2. 工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダー(a1)を混練し、この混練原料に対してタール(a3)を添加して混練し、さらに、この混練原料に対して低軟化点バインダー(a2)を添加して混練することを特徴とする請求項1に記載のフェロコークスの製造方法。
  3. 工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダー(a1)を混練し、この混練原料に対して原料温度が100℃以上130℃未満の範囲でタール(a3)を添加して混練し、さらに、この混練原料に対して原料温度が130℃以上で且つ[原料排出温度−30℃]〜[原料排出温度−10℃]の範囲で低軟化点バインダー(a2)を添加して混練することを特徴とする請求項2に記載のフェロコークスの製造方法。
  4. 工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダー(a1)を混練し、この混練原料に対して低軟化点バインダー(a2)とタール(a3)を添加して混練することを特徴とする請求項1に記載のフェロコークスの製造方法。
  5. 工程(A)において原料を加熱しながら混練する際に、最初に、石炭、鉄源原料及び高軟化点バインダー(a1)を混練し、この混練原料に対して原料温度が120℃以上で且つ[原料排出温度−30℃]〜[原料排出温度−10℃]の範囲で低軟化点バインダー(a2)とタール(a3)を添加して混練することを特徴とする請求項4に記載のフェロコークスの製造方法。
  6. タール(a3)が、フェロコークスを製造する際の乾留工程で生成するフェロコークスタールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフェロコークスの製造方法。
  7. フェロコークスタールが工程(C)で生成したものであることを特徴とする請求項6に記載のフェロコークスの製造方法。
  8. 工程(A)において、加熱しながら混練した原料を原料温度150〜170℃で混練機から排出し、この原料を工程(B)で成型して成型物とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフェロコークスの製造方法。
  9. 工程(C)において、成型物を竪型乾留炉で乾留することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のフェロコークスの製造方法。
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