JP6151169B2 - フェロコークスの製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄鉱石等の鉄源原料と石炭とを原料として冶金用のフェロコークスを製造するフェロコークスの製造方法および製造装置に関する。
高炉の操業を効率よく行うために、石炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークスを高炉に投入することが行われている。高炉内でのコークスには、高炉内の通気をよくするためのスペーサーの役割、還元材としての役割、熱源としての役割などがある。
近年、コークスの反応性を向上させるという観点から、石炭に鉄鉱石を混合して冶金用のフェロコークスを得る技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。石炭に鉄鉱石を混合する際には、石炭リッチの配合比にするか、鉄鉱石リッチの配合比にするかは、コークス代替を目指すか、鉄源として利用するかによって定められている。
コークス代替として、石炭リッチな配合によるフェロコークスを製造する際には、基本原料(石炭、鉄鉱石)を成型機で塊成化する必要がある。塊成化する方法として、基本原料にバインダーを添加して成型する方法がある。例えば、特許文献2、3には、成型用原料(石炭、鉄鉱石、バインダー)を撹拌機で加熱しながら撹拌・混練し、その後、成型機で成型する方法が開示されている。
特開2005−15700号公報 特開昭64−81889号公報 特開2009−235222号公報
フェロコークスを製造する場合は、上述のように原料を撹拌機で加熱しながら混練し成型機で成型して塊成化する成型工程と、その後、塊成化された原料(成型物)を乾留炉で乾留して製品を得る乾留工程とがある。
したがって、フェロコークスを製造するに際して、塊成化された成型物のハンドリング強度(成型物強度)が高いことが要求されるとともに、製品(フェロコークス)は高炉に投入されるため、乾留後の製品の強度(製品強度:フェロコークス強度)も高いことが要求される。また、製造コストという点では、特に、成型工程における良好な成型物の歩留まり(成型物歩留まり)が重要となる。
しかし、一対の成型ロールを備えたダブルロール成型機を用いて成型する場合、両側の成型ロールの外周面に形成されている凹みに充填された原料が結合した形状の成型物が加圧成型されるが、成型条件によっては、未成型物として、成型ロールのそれぞれの凹みに充填された原料が互いに反発しあって結合しないで反発割れを起こし片方の成型ロールの凹みのみの形状に成型されたもの(反発割れ片)が発生し、成型物歩留まりの低下や成型物強度・製品強度の低下を招く可能性がある。しかも、これらの未成型物(反発割れ片)は、乾留炉に搬送されると、乾留炉内で装入物の棚つりを生じさせたり、乾留炉内の通気性を悪化させたりする原因となり、乾留工程に支障をきたす。
これに対して、上記特許文献2、3では、成型する温度や使用する原料の種類の検討が行われているが、反発割れ片の発生については考慮されていない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、石炭と鉄源原料とバインダーを含む成型用原料を撹拌機で加熱しながら混練してダブルロール成型機によって成型物に成型し、該成型物を乾留してフェロコークスを製造するに際して、反発割れ片の発生を抑止することによって、成型物強度・製品強度を確保しながら、成型物歩留まりの向上と乾留の円滑化を図ることができる効率的なフェロコークスの製造方法および製造装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意検討を行った結果、ダブルロール成型機を用いて成型する際に反発割れ片が発生する原因は、撹拌機で加熱しながら混練されて高温になった成型用原料がダブルロール成型機の成型ロールの凹みに付着したままになることであり、この現象を解消して、成型用原料が成型ロールの凹みから確実に剥離するようにするためには、成型ロールの表面温度を低温にすることが有効であることを見出した。
本発明は上記の知見に基づいており、以下の特徴を有している。
[1]石炭と鉄源原料とバインダーを含む成型用原料を撹拌機で加熱しながら混練してダブルロール成型機によって成型物に成型し、該成型物を乾留してフェロコークスを製造するフェロコークスの製造方法において、
成型用原料をダブルロール成型機によって成型物に成型する際に、前記攪拌機で混練した成型用原料の温度を160〜240℃とし、ダブルロール成型機の成型ロールの表面温度を80℃以下にして成型することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
[2]成型ロールの表面に冷却媒体を吹き付けて、成型ロールの表面温度を80℃以下に冷却することを特徴とする前記[1]に記載のフェロコークスの製造方法。
[3]他方の成型ロールと対向しない側の成型ロール表面に冷却媒体を吹き付けることとし、成型ロールの半径をRとした時に、成型ロールの回転軸心の高さ位置を基準にして、冷却媒体を吹き付ける成型ロール表面の高さ位置hを、−R≦h≦R/2とすることを特徴とする前記[2]に記載のフェロコークスの製造方法。
[4]石炭と鉄源原料とバインダーを含む成型用原料を加熱しながら混練する撹拌機と、該撹拌機で混練された160〜240℃の成型用原料を成型物に成型するダブルロール成型機と、ダブルロール成型機の冷却後の成型ロールの表面温度を80℃以下にする冷却手段を備えていることを特徴とするフェロコークスの製造装置。
本発明においては、成型用原料が成型ロールの凹みから確実に剥離するようにすることによって、成型物強度・製品強度を確保しながら、反発割れ片の発生を抑止して、成型物歩留まりの向上を図るとともに、乾留炉内での装入物の棚つり等を抑止して、乾留の円滑化を図ることが可能となり、効率的にフェロコークスの製造を行うことができる。
フェロコークスの製造設備を示す概略図である。 撹拌機を示す図である。 ダブルロール成型機を示す図である。 ダブルロール成型機の成型ロールの斜視図である。 空気吹き付け手段を示す図である。 空気の吹き付け位置を示す図である。 成型物の強度に及ぼす成型ロール表面温度の影響を示す図である(成型原料温度180℃)。 フェロコークスの強度に及ぼす成型ロール表面温度の影響を示す図である(成型原料温度180℃)。 成型物の強度に及ぼす成型ロール表面温度の影響を示す図である(成型原料温度160℃)。 フェロコークスの強度に及ぼす成型ロール表面温度の影響を示す図である(成型原料温度160℃)。 成型物の強度に及ぼす成型ロール表面温度の影響を示す図である(成型原料温度200℃)。 フェロコークスの強度に及ぼす成型ロール表面温度の影響を示す図である(成型原料温度200℃)。 成型物の強度に及ぼす成型ロール表面温度の影響を示す図である(成型原料温度240℃)。 フェロコークスの強度に及ぼす成型ロール表面温度の影響を示す図である(成型原料温度240℃)。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この実施形態におけるフェロコークスの製造設備を示している。
石炭20と鉄源原料(ここでは、鉄鉱石21)が、粉砕機(図示せず)にて所定の粒度以下に粉砕された後、所定の割合で配合される。例えば、石炭は2mm以下の粒度に、鉄源原料は0.5mm以下の粒度に粉砕される。そして、例えば、石炭60〜90質量%、鉄源原料10〜40質量%の割合で配合される。なお、鉄源原料としては、主に鉄鉱石が使用されるが、鉄鉱石の全部または一部の替わりに、高炉ダスト、転炉ダスト、圧延スラッジなどの製鉄所内で副生する鉄源原料を用いてもよい。
配合された石炭20と鉄鉱石21は混練機(撹拌機)1に投入され、加熱されながら撹拌・混練される。その際、撹拌機1には、バインダータンク5からバインダーが添加される。バインダーには通常使用されるSOP(軟ピッチ)、中ピッチ、PDA(プロパン脱瀝アスファルト)、ASP(アスファルトピッチ)などが使用され、1種類もしくは2種類以上を併用して使うこともできる。ちなみに、乾留後のフェロコークスの強度を高めるには、混練機1には、軟化点が150℃以上の高軟化点バインダーであるASP、及び軟化点が150℃未満の低軟化点バインダーであるSOPを添加するのがより好ましい。
撹拌機1から排出された混練後の原料(混合原料)は、ダブルロール成型機2で高圧成型される。ダブルロール成型機2は撹拌機1からの排出直後に混合原料を成型する。すなわち、撹拌機1から排出された原料は成型ロール12で接触面から冷却されながら成型される。
その後、ダブルロール成型機2で成型された成型物は、篩い3によって篩い分けられ、成型物(篩い3の篩い上)は乾留用原料として成型物搬送ライン6を経由して乾留炉4に搬送され、乾留炉4で乾留されることで、フェロコークスが製造される。一方、未成型物(篩い3の篩い下)は未成型物搬送ライン7を経由して撹拌機1に搬送され、成型用原料として再利用される。
図2は、撹拌機1の詳細を示している。撹拌機1は、原料が装入される容器本体8と、この容器本体8の内部に設けられて原料を撹拌する撹拌羽根9を有している。石炭20と鉄鉱石21の分散性を考えると、スクリューで撹拌するスクリュー式の撹拌機よりも高速回転する撹拌羽根9で撹拌する撹拌羽根式の撹拌機1が望ましい。容器本体8の周囲には、加熱部として高温オイルまたは高圧水蒸気が流れ込むジャケット10が設けられている。ジャケット10は、バインダーの効果を効率よく発現させるために、原料が例えば160℃〜240℃の範囲(好ましくは、180℃〜240℃の範囲)になるように容器本体8を加熱する。撹拌・混練された混合原料は、排出部11から排出される。バインダーは、石炭20と鉄鉱石21を撹拌機1に投入すると同時にもしくは撹拌の最中にバインダータンク5から添加される。
図3、図4は、ダブルロール成型機2の詳細を示している。図3に示すように、ダブルロール成型機2は、互いに反対方向に回転する一対の成型ロール12を有し、図4に示すように、成型ロール12の外周面には凹み13が形成されている。
ダブルロール成型機2では、一対の成型ロール12の接触点に成型圧がかかる。成型圧は、線圧(ton/cm)=加圧力(ton)/ロール幅(cm)で表される。ダブルロール成型機2の線圧は2〜8ton/cmが好ましく、特に4〜6ton/cmが好ましい。成型圧が2ton/cmよりも小さいと、成型物の密度が小さくなり、ハンドリング強度及び乾留後強度共に期待できない。成型圧が8ton/cmより大きくなると、成型物の密度は高くなるが、反発割れが多くなり、成型歩留が下がる。
このようにして、一対の成型ロール12の接触箇所で混合原料が加圧成型されて、凹み13の形状に合わせた成型物22が成型される。成型物のサイズは特に限定されるものではなく、3〜95cm程度、好ましくは6〜60cm程度である。高炉での使用用途によって、成型サイズは異なる。
ただし、上述したように、一対の成型ロール12を有するダブルロール成型機2を用いて成型する場合、それぞれの成型ロール12の外周面に形成されている凹み13に充填された原料が結合した形状の成型物22が加圧成型されるが、成型条件によっては、未成型物として、それぞれの成型ロール12の凹み13に充填された原料が互いに反発しあって結合しないで反発割れを起こし片方の成型ロール12の凹み13のみの形状に成型されたもの(反発割れ片)が発生し、成型物歩留まりの低下や成型物強度・製品強度の低下を招く可能性がある。しかも、反発割れにより発生する反発割れ片は、10〜20質量%にも達する場合があり、篩い3の篩い上になって乾留炉4に搬送された場合、乾留炉4内で装入物の棚つりを生じさせたり、乾留炉4内の通気性を悪化させたりする原因となり、乾留に支障をきたす。
このような反発割れ片の発生メカニズムは以下の如くであると考えられる。
すなわち、撹拌機1で成型用原料を撹拌する際に、バインダーの効果を効率よく発現させるために、成型用原料を撹拌機1で加熱しながら(撹拌機1に投入する前に予め加熱する場合も含む)撹拌するので、高温(例えば、160〜240℃(好ましくは、180℃〜240℃))になった成型用原料がダブルロール成型機2で成型されることになる。そのため、高温になった成型用原料の粘着力によって、成型用原料がダブルロール成型機2の成型ロール12の凹み13から離れずに付着したままの状態になる現象が生じる。この現象が生じると、凹み13に成型用原料が付着したままの成型ロール12に新たな成型用原料が供給された場合、それまでに比べて対向する凹み13間の空間が狭くなった状態のところへ、それまでと同じ量の成型原料が供給されることになり、成型圧が急激に上昇し、対向する凹み13に充填された原料が互いに反発しあって、反発割れが生じ、反発割れ片(片方の成型ロール12の凹み13のみの形状の未成型物)が発生することになる。
つまり、成型ロール12の凹み13からの成型用原料の離れ易さ(剥離性)を型離れと呼ぶとすると、成型用原料の型離れの悪化が反発割れ片の発生を招いているということになる。
そこで、この実施形態においては、成型用原料の型離れを良好にするために、成型用原料を成型する際の成型ロール12の表面温度を低温になるようにしている。
具体的には、上述したように、ダブルロール成型機2で成型される際の成型用原料の温度が160〜240℃(好ましくは、180℃〜240℃)であるとすると、成型用原料からの熱伝導によって成型ロール12の表面温度は85℃以上に上昇する(放射温度計での測定結果)。そこで、成型ロール12を強制冷却して、成型用原料を成型する際に、成型ロール12の凹みに成型用原料が到達する直前の成型ロール12の表面温度を80℃以下になるようにする。好ましくは、80℃以下65℃以上(より好ましくは、80℃以下70℃以上)にする。
これによって、低温になった成型ロール12の表面に接触した成型用原料は、それまでに比べて表面温度が低下して粘着力が減少すること等から、成型用原料の型離れが良好になる。その結果、反発割れ片の発生が抑止される。
なお、成型用原料を成型する際の成型ロール12の表面温度を80℃以下65℃以上(さらには、80℃以下70℃以上)にするのが好ましいのは、この温度範囲であれば、適切な型離れが得られるともに、過剰な冷却によるエネルギーロス等を招かないからである。
ここで、図5(a)、(b)に、成型ロール12の表面を強制冷却するための冷却手段の例を示す。いずれも、成型ロール12の表面に冷却媒体(ここでは、空気)を吹き付けることによって、成型ロール12の表面温度を低下させるものである。図5(a)はパイプノズル14であり、パイプの表面に所定の間隔pで複数の空気吹き付け口(空気吹き付け部)15を備えたものである。また、図5(b)はエアーナイフ16であり、側面に空気吹き付けスリット(空気吹き付け部)17を備えたものである。
そして、図6に示すように、冷却手段14、16で強制冷却する際には、他方の成型ロールと対向しない側の表面に空気を吹き付けることとし、成型ロール12の半径をRとした時に、成型ロール12の回転軸心の高さ位置を基準にして、空気を吹き付ける成型ロール表面の高さ位置hを、−R≦h≦R/2とするのが好ましい。成型用原料が成型ロール12の上部より供給されるため、h>R/2とすると、吹き付けた空気によって成型用原料が吹き飛ばされ、成型ロール12への成型用原料の供給量が減少したり、粉塵が発生して、環境上問題となったりする。これに対して、−R≦h≦R/2とすることによって、型離れを促進し、安定した操業を実現することが可能となる。
なお、成型ロール12の表面温度については、成型ロール12の上方に温度計(例えば、放射温度計)18を設置し、その温度計18の測定結果に基づいて、所望の表面温度(例えば、80℃以下65℃以上(より好ましくは、80℃以下70℃以上))となるように、冷却手段14、16の冷却条件(空気吹き付け量等)を調整すればよい。
このようにして、この実施形態においては、成型用原料が成型ロールの凹みから確実に剥離するようにすることによって、成型物強度・製品強度を確保しながら、反発割れ片の発生を抑止して、成型物歩留まりの向上を図るとともに、乾留炉内での装入物の棚つり等を抑止して、乾留の円滑化を図ることが可能となり、効率的にフェロコークスの製造を行うことができる。
本発明の実施例として、上記の本発明の一実施形態に基づいて、以下の手順でフェロコークスを製造し、その品質評価を行った。なお、比較のために、成型ロールを強制冷却しないで、フェロコークスを製造した。
まず、フェロコークス用原料(石炭、鉄鉱石)の調整を行って、石炭はジョークラッシャーで粒径2mm以下(−2mm)に調整したものを使用し、この石炭に篩い目3mmで篩った鉄鉱石(ペレットフィード)を30質量%の割合で配合した。石炭には、揮発分19.4質量%、灰分7.2質量%、固定炭素73.4質量%の微粘炭と、揮発分15.2質量%、灰分10.7質量%、固定炭素74.1質量%の非粘炭を50%ずつ配合した配合炭を用いた。鉄鉱石には、ヘマタイト鉱石のペレットフィードを用いた。石炭と鉱石の性状をそれぞれ表1と表2に示す。
Figure 0006151169
Figure 0006151169
石炭と鉄鉱石を撹拌機に投入して加熱撹拌し、原料の排出直前にバインダーとして軟ピッチを5質量%添加してさらに撹拌を続け、180℃で原料を排出した。排出した原料を原料排出部の直下に設置されたダブルロール成型機により6cmの成型物に成型した。図6に示した位置の温度計で測定した成型時の成型ロールの表面温度は85℃であった。成型物は乾留温度900℃で2時間乾留して、フェロコークスを製造した。
次に、成型時の成型ロールの表面温度が、それぞれ80℃、75℃、70℃、65℃になるように、成型ロールの表面に図6に示した位置の冷却手段から空気を吹き付けながら、6cmの成型物を成型した。それらの成型物は乾留温度900℃で2時間乾留して、フェロコークスを製造した。
表3に、成型開始から4時間経過後の成型ロールに付着した成型用原料の割合(付着率)を示す。なお、付着率Fは、成型用原料が付着した凹みの数Nと成型ロール表面の全凹み数Mとの比として、下記の式で算出した。
F(%)=N/M×100
Figure 0006151169
そして、図7に、それぞれの条件で成型した成型物の強度を示す。また、図8に、それぞれの条件で成型・乾留して製造したフェロコークスの強度を示す。ここで強度としてはI型ドラム強度で評価した。I型ドラム強度は、径130mm、長さ700mmの円筒状の鉄製容器に試料を20個投入し、円筒の長手方向中間位置(両端から350mm)の位置で長手方向に直交し、断面の円の中心を通る軸を中心軸として、20rpmで600回転させた後、容器内の試料を6mmの篩で篩った時の、投入した試料の総重量に対する篩い上の重量割合を表し、数値が大きいほど強度が高いと評価できる。
同様に、加熱攪拌する成型用原料の温度を160℃、200℃、240℃にして排出し、成型・乾留してフェロコークスを製造した。
成型用原料温度160℃、200℃、240℃のそれぞれの付着率を表4、表5、表6に示す。また、成型用原料温度160℃の時の成型物の強度とフェロコークスの強度を図9、図10に示し、成型用原料温度200℃の時の成型物の強度とフェロコークスの強度を図11、図12に示し、成型用原料温度240℃の時の成型物の強度とフェロコークスの強度を図13、図14に示す。
Figure 0006151169
Figure 0006151169
Figure 0006151169
比較のために行った、成型ロール表面温度が85℃の場合は、成型用原料の付着率が17〜20%と高く、成型物強度とフェロコークス強度が低かった。
これに対して、本発明の一実施形態に基づいて、成型ロール表面温度が80℃以下(80℃、75℃、70℃、65℃)の場合は、成型用原料の付着率が0〜2%と非常に低く、成型物強度とフェロコークス強度が高かった。
これによって、本発明の有効性が確認された。
1 混練機(撹拌機)
2 ダブルロール成型機
3 篩い
4 乾留炉
5 バインダータンク
6 成型物搬送ライン
7 未成型物搬送ライン
8 容器本体
9 撹拌羽根
10 ジャケット
11 排出部
12 成型ロール
13 凹み
14 空気吹き付け手段(パイプノズル)
15 空気吹き付け部(空気吹き付け口)
16 空気吹き付け手段(エアーナイフ)
17 空気吹き付け部(空気吹き付けスリット)
18 温度計(放射温度計)
20 石炭
21 鉄鉱石
22 成型物

Claims (4)

  1. 石炭と鉄源原料とバインダーを含む成型用原料を撹拌機で加熱しながら混練してダブルロール成型機によって成型物に成型し、該成型物を乾留してフェロコークスを製造するフェロコークスの製造方法において、
    成型用原料をダブルロール成型機によって成型物に成型する際に、前記攪拌機で混練した成型用原料の温度を160〜240℃とし、ダブルロール成型機の成型ロールの表面温度を80℃以下70℃以上にして成型することを特徴とするフェロコークスの製造方法。
  2. 成型ロールの表面に冷却媒体を吹き付けて、成型ロールの表面温度を80℃以下に冷却することを特徴とする請求項1に記載のフェロコークスの製造方法。
  3. 他方の成型ロールと対向しない側の成型ロール表面に冷却媒体を吹き付けることとし、成型ロールの半径をRとした時に、成型ロールの回転軸心の高さ位置を基準にして、冷却媒体を吹き付ける成型ロール表面の高さ位置hを、−R≦h≦R/2とすることを特徴とする請求項2に記載のフェロコークスの製造方法。
  4. 請求項1に記載のフェロコークスの製造方法に用いるフェロコークスの製造装置であって、石炭と鉄源原料とバインダーを含む成型用原料を加熱しながら混練する撹拌機と、該撹拌機で混練された160〜240℃の成型用原料を成型物に成型するダブルロール成型機と、ダブルロール成型機の冷却後の成型ロールの表面温度を80℃以下70℃以上にする冷却手段を備えていることを特徴とするフェロコークスの製造装置。
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