JP6259551B1 - 滑り試験装置および滑り試験方法 - Google Patents

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Abstract

滑り試験装置(1)は、試験用部材(2)、滑りセンサ(3)、押圧機(4)、押圧力計(5)、保持部(11)および変位計(8)を備える。押圧機(4)は、荷重方向の動きが拘束され、試験用部材(2)の荷重方向に直交する方向の端面である側面との間に試料(20)を挟んで、試料(20)を荷重方向に直交する方向に押しつけ得る。保持部(11)は、試験用部材(2)の側面と押圧部(12)の間に試料(20)を保持する。押圧力計(5)は、試料(20)を試験用部材(2)の側面に押しつける力を計測する。変位計(8)は、試験用部材(2)の荷重方向の動きを計測する。滑りセンサ(3)は、押圧部(12)または試験用部材(2)に対する試料(20)の荷重方向の滑りを計測する。

Description

本発明は、滑り試験装置および滑り試験方法に関する。
2つの物体の間に介在して、それぞれの物体との境界面の作用をそれぞれ望ましい特性にするような、機能性材料がさまざまな場面で用いられている。例えば、作業用手袋では、それぞれの用途に応じて、強度、耐久性、フィット感が求められ、また、物を把持したときのグリップ力または滑り防止特性が求められる。スポーツにおいても、ゴルフクラブ、ラケット、スティック、ステアリングホイール、ハンドルまたはロープなどを把持して操作するのに、それぞれ適した手袋が開発されている。その他、物体の表面、例えば、レンズまたはガラスの表面の汚れを吸着して除去するための布帛、あるいは、物体の表面にコーティング材料、例えば、ワックスまたは潤滑剤を塗布して表面を平滑にするための布帛が用いられている。
それらの機能性材料の特性を表す指標として、境界面の滑りが挙げられる。代表的な滑り特性は、摩擦係数である。摩擦係数を測定する方法は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1の摩擦測定装置は、第1の測定対象物により形成された第1の測定面と、第2の測定対象物により形成された第2の測定面とを接触させた状態でこれら測定面に直交する方向の加圧力を付与する加圧手段と、第1の測定面と第2の測定面とを該測定面に沿って相対移動させる移動手段と、第1の測定面と第2の測定面との相対移動が開始される際と相対移動中の荷重を測定する荷重測定手段とを備える。
前述の機能性材料として、例えば、手袋から切り出された試料の片面の摩擦係数を測定することが特許文献2および特許文献3に記載されている。また、グリップ力は、単に対象物体と布帛との摩擦だけでなく、布帛と皮膚との摩擦にも影響されるため、布帛のグリップ力を測定することが、特許文献4に提案されている。
摩擦係数以外の境界面の特性に関して、滑り検出装置が知られている。特許文献5は、簡易な構成の初期滑り検出手段を開示している。特許文献5の滑り検出装置では、感圧導電シートを介して接触部材が接触受け部材に接触したとき、感圧導電シートから送出される検出信号を受けて感圧導電シートの抵抗値の変化に基づいて、接触部材の滑り変位発生直前に生じた高周波波形成分が所定の閾値を超えたとき滑り変位発生直前に初期滑りが発生したことを確認する。
特許文献6には、滑り及び滑り方向検出装置が記載されている。特許文献6の滑り及び滑り方向検出装置は、2つの電極を所定間隔離間して配される電極部が格子状に配され、電極部の上面に法線方向力に応じて抵抗値が変化する感圧導電シートが配されるセンサ部に対する接触部材による滑らす動作によって発生する高周波波形成分が所定の閾値を越えたとき、該センサ部に対する接触部材の滑り変位発生直前に生ずる初期滑りを検出すると共に、感圧導電シートの抵抗値の変化に基づいてセンサ部に対する荷重分布の中心位置を算出し、初期滑りが検出された際の荷重分布の中心位置の方向から滑り方向を同時に検出する。
特開2008−275562号公報 特開2001−192915号公報 特開2004−131885号公報 特開2011−185905号公報 特開2010−271242号公報 特開2013−130530号公報
上述の摩擦係数測定はいずれも、1つの境界面の摩擦係数を測定するものである。しかし、例えば手袋の使用感の評価は、片面ずつ独立に測定された摩擦係数だけでは得られない。
特許文献4では、対象物体と布帛との摩擦、および、布帛と皮膚との摩擦を合わせたグリップ力を測定している。しかし、特許文献4のグリップ力測定では、物体と布帛の間の滑りと、布帛と皮膚との間の滑りを別けて評価することができない。特許文献4のグリップ力評価で同じグリップ力であっても、主に物体と布帛の間で滑りが発生するのと、主に布帛と皮膚の間で滑りが発生するのでは、実際の使用感が異なるであろうことが予想される。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたもので、試料の両面それぞれの滑りを同時に計測することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る滑り試験装置は、
試験用部材と、
前記試験用部材の荷重方向の動きが拘束され、前記試験用部材の前記荷重方向に直交する方向の端面との間に試料を挟んで、前記試料を前記端面に押しつけ得る押圧機構と、
前記試験用部材の前記端面と前記押圧機構の間に前記試料を保持する保持部と、
前記押圧機構が前記試料を前記試験用部材の前記端面に押しつける力を計測する押圧力計と、
前記試験用部材の前記荷重方向の動きを計測する変位計と、
前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記試料の前記荷重方向の滑りを計測する滑り計測部と、
を備える。
本発明の第2の観点に係る滑り試験方法は、
試験用部材の荷重方向に直交する方向の端面に、前記荷重方向の動きが拘束された押圧機構で、試料を前記荷重方向に直交する方向に押しつけ、
前記押圧機構が前記試料を前記試験用部材の前記端面に押しつける力を、押圧力計で計測し、
前記試験用部材が前記荷重方向に動かない大きさの押しつける力を前記端面と前記試料との間に前記押圧機構で加えた状態から、前記押しつける力を減少させながら、変位計で前記試験用部材の前記荷重方向の動きを計測し、かつ、滑り計測部で前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記試料の前記荷重方向の滑りを計測する。
本発明によれば、試料の両面それぞれの滑りを同時に計測することができる。
本発明の実施の形態1に係る滑り試験装置の構成図 実施の形態1に係る滑り試験装置のブロック図 実施の形態1に係る滑り試験結果の概念図 本発明の実施の形態2に係る滑り試験装置の構成図 本発明の実施の形態3に係る滑り試験装置の構成図 実施の形態3に係る滑り試験装置のブロック図 実施の形態3に係る滑り試験の動作の一例を示すフローチャート 実施の形態3に係る滑り試験を繰り返す動作のフローチャート 本発明の実施の形態4に係る滑り試験装置の構成図 実施の形態4に係る滑り試験装置のブロック図 実施の形態4に係る滑り試験の動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態5に係る滑り試験装置の構成図 実施の形態5に係る滑り試験装置の構造断面図 本発明の実施の形態6に係る滑り試験装置の構成図
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、図中、同一または相当する部分には、同じ符号を付す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る滑り試験装置の構成図である。図1では、下向きが重力の方向である。滑り試験装置1は、試験用部材2、保持部11、滑りセンサ3、押圧部12、押圧力計5、押圧機4、対向部9および変位計8を備える。押圧部12、押圧機4および対向部9は、押圧機構を構成する。押圧機構は、図示しない筐体に支持されており、少なくとも、鉛直方向には拘束されて動かない。保持部11は、例えば、図示しないバランサと釣り合って支持されており、鉛直方向に自由に動かし得るが、自重では動かない。
試料20は典型的にはシートであり、保持部11は、例えば試料20の対向する2つの辺を挟んで保持する。例えば、2つの辺を挟む枠の距離を調節して、試料20に張力をかけられるようになっていてもよい。あるいは、太鼓の皮を張るように、2つの円環の間に試料20の外周を挟む構成でもよい。その場合、2つの円環の押し込み量を調節して、試料20に張力をかけられるようにしてもよい。
滑り試験の対象の試料20は、例えば、手袋または靴下から切り出されたシート、あるいは、汚れ除去用クロスまたは研磨用布帛である。試料20は、保持部11に保持され、滑りセンサ3を挟んで、押圧機構で試験用部材2に押しつけられる。保持部11は、例えば、試験用部材2および押圧機構に対して、荷重方向に移動可能に試料20を保持する。実施の形態1では、試験用部材2は、押圧力による試料20との摩擦力で保持され、摩擦力が自重より小さくなれば、重力で下に滑る。試験用部材2には、重力が作用しており、重力方向が荷重方向である。試験用部材2は、例えば、断面が多角形、円もしくは楕円または任意の閉じた曲線の柱状である。荷重方向は、柱状の中心軸の方向である。対向部9は、回転自在に支持されたローラで試験用部材2に接し、試験用部材2を挟んで試料20に対向している。対向部9は、試験用部材2の重力方向の動きを許容し、かつ、試料20および滑りセンサ3を押しつける力に抗して試験用部材2の重力方向に直交する方向の位置を保持する。
押圧機4は、例えば、モータとボールねじで構成することができる。その場合、押圧機4と対向部9は、筐体に固定され、押圧機4は、試験用部材2を対向部9に押しつける。図1では、押圧機4と対向部9が固定されている場合を想定しているが、その構造には限らない。例えば、対向して平行な2つのラックが1つのピニオンに噛み合って互いに逆向きに動くラックとピニオンを用いることができる。押圧部12と対向部9それぞれを互いに逆向きに動くラックに固定し、ピニオンの回転でラックを動かして、押圧部12と対向部9で試験用部材2を挟む構造としてもよい。その場合、ピニオンを回転させるモータおよびラックとピニオンが、押圧機4である。
押圧力計5は、押圧部12と押圧機4との間に介在し、押圧機構で試料20を試験用部材2に押しつける押圧力を計測する。押圧力計5で計測した押圧力の値は押圧機4にフィードバックされ、押圧機4は指令された押圧力で押しつけるように制御される。
滑り計測部である滑りセンサ3は、試料20と共に押圧機構で試験用部材2に押しつけられる。図1の構成では、滑りセンサ3は、押圧部12に固定されており、試料20との間の滑りを検出する。滑りセンサ3と試料20とは順序が逆でもよい。つまり、滑りセンサ3が試験用部材2に固定され、押圧部12は試料20に接して、試料20と滑りセンサ3を試験用部材2に押しつける構成でもよい。その場合でも、滑りセンサ3は試料20との間の滑りを検出する。
滑りセンサ3として、例えば、特許文献5の感圧導電シートおよび電極シートから構成される滑り検出部材を用いることができる。あるいは、特許文献6の感圧導電シートおよび電極部から構成されるセンサ部を用いることができる。滑りセンサ3が押圧部12に固定される場合、滑りセンサ3は、押圧機構の一部である押圧部12に対する試料20の荷重方向の滑りを計測する。滑りセンサ3が試験用部材2に固定される場合は、滑りセンサ3は、試験用部材2に対する試料20の荷重方向の滑りを検出する。
変位計8は、試験用部材2の鉛直方向すなわち荷重方向の動きを計測する。変位計8は、例えば、非接触のレーザー変位計である。変位計8で計測した試験用部材2の荷重方向の動き、すなわち変位は、試験用部材2に対する試料20の滑り量と、試料20の押圧機構に対する滑り量の合計である。したがって、変位計8で計測した変位と、滑りセンサ3で計測した滑り量の差が、試験用部材2に対する試料20の滑り量である。
試料20と滑りセンサ3の順序が図1の構成と逆で、滑りセンサ3が試験用部材2に固定される場合は、変位計8で計測される変位は、滑りセンサ3と試料20との滑り量と、試料20の押圧部12に対する滑り量の合計である。その場合、試料20の押圧部12に対する滑り量は、変位計8で計測された変位と滑りセンサ3で計測された滑り量の差である。
試験を行うには、まず、試験用部材2を何らかの方法で図1で示す位置に保持しておき、押圧部12を押圧機4の側に後退させ、保持部11をはずして、保持部11に試料20を取り付ける。試料20が試験用部材2の荷重方向に直交する方向の端面(側面)に接するように配置して、押圧機4で押圧部12を試料20に押しつける。試験用部材2の保持を外しても試験用部材2が動かないことを確認してから、押圧機4で押しつける押圧力を変化させて、変位と滑り量を計測する。
試料20を取り付けるときに試験用部材2を保持しておくには、例えば、試験用部材2を吊り下げるワイヤと滑車を用いて、ワイヤを掛けた滑車を制動することによって吊っておくことができる。試料20をセットしたのち、試験用部材2が自由落下しうるように、滑車の制動を解除する。
図2は、実施の形態1に係る滑り試験装置のブロック図である。滑りセンサ3、押圧力計5、押圧機4および変位計8は、制御部10に接続され、制御部10からの指令で作動し、制御部10に計測値を送る。制御部10は、例えば、コンピュータで構成される。制御部10は、押圧力が指令された値になるように押圧機4を制御し、変位計8で試験用部材2の荷重方向の動きを計測し、滑りセンサ3と試料20の滑り量を計測する。制御部10は、指令された押圧力と変位および滑り量を表示部または外部に出力するだけでもよいし、記憶部に記憶してもよい。
制御部10は、さらに、押圧機4で押しつける押圧力を何らかの規則に従って変化させ、どのような押圧力のときに、試験用部材2の荷重方向の動きと滑りが発生するか計測してもよい。例えば、初めに試験用部材2が動かない大きさの押圧力をかけ、押圧力を減少させながら、どの押圧力で、荷重方向の動きと滑りが発生するかを計測することができる。変位と滑り量の差が、試験用部材2に対する試料20の滑り量であるから、試料20の両面それぞれの滑りを同時に計測することができる。試料20の使用の官能性試験と、滑り試験装置1の計測結果を比較することによって、試料20の官能性の評価と両面の滑り特性の関係を調べることができる。
図3は、実施の形態1に係る滑り試験結果の概念図である。図3は、滑りセンサ3が押圧部12に固定されている場合を想定している。初めに試験用部材2が動かない大きさの押圧力をかけておき、その状態から押圧力を小さくしていく。すると、どこかで試験用部材2の変位が発生し始め、それと同時またはそののちに、押圧機構に固定された滑りセンサ3に対する試料20の滑りが発生する。試験用部材2の変位から押圧機構に対する試料20の滑り量を引いた差が、試験用部材2に対する試料20の滑り量である。試験用部材2の変位が発生し始めるのと、押圧機構に対する試料20の滑りが発生し始めるのは同時とは限らない。
実施の形態1では、試験用部材2が柱状であることを想定しているが、試験用部材2は、柱状に限らない。例えば、試料20の実際の使用に合わせて、螺旋状にテープを貼ったグリップ、網ロープもしくは縒りロープ、ボールを模擬する球体、または卵を模した回転楕円体などであってもよい。その場合、対向部9とは直線に動くように、対向部9に当たる面を柱状の側面にしておくことが望ましい。柱状の側面は、荷重方向に平行な直線を断面形状に沿って動かしてできる面である。また、試料20と滑りセンサ3が試験用部材2の表面に沿うように、押圧部12が弾性体であってもよい。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る滑り試験装置の構成図である。実施の形態2では、滑りセンサ3に代えて、試料変位計21を用いる。実施の形態2では、保持部11の端部がワイヤ23の一端に固定されてワイヤ23で吊られている。ワイヤ23の他端には、保持部11および試料20と同じ質量の錘24が固定されている。ワイヤ23は滑車25に掛けられて、保持部11は鉛直方向に自在に動かし得る。保持部11および試料20は錘24と釣り合っているので、保持部11は自重では動かない。保持部11は、試料20に張力をかけられるようになっていてもよい。
試料変位計21は、試料20を保持する保持部11の鉛直方向すなわち荷重方向の動きを計測する。試料変位計21は、例えば、非接触のレーザー変位計である。試料変位計21で計測した保持部11の荷重方向の動きは、押圧機構の一部である押圧部12に対する試料20の滑りである。試料変位計21は、滑り計測部である。
実施の形態2では、滑りセンサ3に代えて試料変位計21が制御部10に接続される。試料変位計21は、押圧機構に対する試料20の滑りを計測し、制御部10に送る。制御部10は、変位計8で計測した試験用部材2の変位から試料変位計21で計測した滑り量を引いて、試験用部材2に対する試料20の滑り量を算出する。試験用部材2の変位と試料変位計21で計測した滑り量の差が、試験用部材2に対する試料20の滑り量であるから、試料20の両面それぞれの滑りを同時に計測することができる。
実施の形態2では、試料変位計21と滑りセンサ3を併用することができる。あるいは、滑りセンサ3を試験用部材2に固定して、試験用部材2に対する試料20の滑りを滑りセンサ3で計測することができる。その場合、押圧機構に対する試料20の滑りを試料変位計21で計測できるので、変位計8がなくても、試料20の両面の滑りを同時に計測することができる。この場合、試験用部材2に固定された滑りセンサ3は、試験用部材2の荷重方向の動きを計測する変位計とみなすことができる。試料変位計21は、押圧機構に対する試料20の滑りを計測する滑り計測部である。
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係る滑り試験装置の構成図である。実施の形態3では、試験用部材2が懸垂支持され、荷重方向の力を加え得る荷重機6を備える。その他の構成は、実施の形態1と同様である。実施の形態3においても、保持部11は、試料20に張力をかけられるようになっていてもよい。
実施の形態3の試験用部材2は、端部がワイヤ13の一端に固定されてワイヤ13で吊られている。ワイヤ13の他端には、試験用部材2と同じ質量の錘14が固定されている。ワイヤ13は滑車15に掛けられて、試験用部材2は鉛直方向に自在に動かし得る。試験用部材2は錘14と釣り合っているので、試験用部材2は自重では動かない。
試験用部材2のワイヤ13に固定されているのと反対の端には、荷重計7を介して、荷重機6が接続している。荷重機6は、試験用部材2に鉛直下方または鉛直上方の力を加え得る。荷重方向は、鉛直下方または鉛直上方である。荷重機6は、例えば、モータとボールねじで構成できる。荷重計7は、荷重機6で試験用部材2に加える力を計測する。
実施の形態3では、試験用部材2は懸垂支持され、試験用部材2の水平面内の位置は決まっているので、試験用部材2に合わせて、対向部9の位置を調節できるようにしておくことが望ましい。対向して平行な2つのラックが1つのピニオンに噛み合って互いに逆向きに動くラックとピニオンで、押圧機構を構成する場合、モータおよびラックとピニオンを含む押圧機構全体が、押圧力の方向に自由に移動しうるように構成してもよい。
図6は、実施の形態3に係る滑り試験装置のブロック図である。実施の形態1の構成に加えて、荷重計7と荷重機6が制御部10に接続されている。荷重計7で計測した荷重の値は、荷重機6にフィードバックされ、荷重機6は指令された力を試験用部材2に加えるように制御される。
実施の形態3では、試験用部材2は懸垂支持されて錘14と釣り合っているので、荷重機6で力を加えなければ、試験用部材2は動かない。荷重機6で力を加えない状態で、試料20を取り付けて、押圧機4で押圧力を掛けることができる。押圧力を掛けた状態で、荷重機6で荷重方向の力を加え、押圧力を減少させながら、荷重方向の動きと滑り量を計測することができる。
図7は、実施の形態3に係る滑り試験の動作の一例を示すフローチャートである。滑り試験装置1に試料20を取り付けて、滑り試験を開始する。制御部10は、指令された定めた押圧力を試料20に掛ける(ステップS11)。定めた押圧力を掛けた状態で、荷重機6で荷重方向の定めた力を加える(ステップS12)。例えば、指令された押圧力で、試験用部材2が動かない大きさの一定の力を加える。その状態で、変位と滑りを計測する(ステップS13)。
変位が既定値以下なら(ステップS14;N)、押圧力を微小値減少させて(ステップS15)、変位と滑りを計測する(ステップS13)。押圧力を微小値減少させて変位と滑りを計測する動作を繰り返し、変位が既定値より大きくなったら(ステップS14;Y)、試験を終了する。試験の終了を判定する条件は、押圧力を微小値減少させる回数または経過時間でもよいし、滑りセンサ3で計測した滑り量が既定の値を超えることでもよい。
実施の形態3では、試験用部材2の質量によらず、荷重方向の力を自由に設定できるので、実施の形態1に比べて試験できる範囲が広い。また、試験中に荷重方向の力を変化させることができる。例えば、押圧機4で掛ける押圧力を一定に保持しておいて、荷重機6で加える荷重方向の力を増加させて、滑りの発生を試験することができる。さらに、荷重方向を反転させることができるので、加わる力が反転するような動作を模擬することができる。
図8は、実施の形態3に係る滑り試験を繰り返す動作のフローチャートである。図8の滑り試験では、押圧力を減少させながら変位と滑りを計測する動作を繰り返し行う。図8のステップS11からステップS15までの動作は、図7の滑り試験と同じである。変位が既定値を超えたときに(ステップS14;Y)、試料20に改めて指令された定めた押圧力を掛ける(ステップS16)。この場合の定めた押圧力は、最初に掛ける押圧力から変化させてもよい。そして、そのときの試験用部材2の位置を変位の原点とし、繰り返し回数をインクリメントする(ステップS17)。
繰り返し回数が既定値以下なら(ステップS18;N)、ステップS13に戻って、変位と滑りを計測する(ステップS13)。繰り返し回数が既定値を超えたら(ステップS18;Y)、試験を終了する。
図8の滑り試験では、滑りを感知したときに握り直すような動作を模擬することができる。また、例えば、試料20が低反発材料の場合に、押圧を繰り返すときの挙動を調べることができる。
図8の滑り試験で、再び定めた押圧力を掛けることを判定する条件は、変位が既定値を超えたかどうかに限らず、押圧力を微小値減少させる回数または経過時間でもよいし、滑りセンサ3で計測した滑り量が既定の値を超えることでもよい。また、定めた押圧力は繰り返すごとに変化させてもよい。例えば、次第に強くする、または、次第に弱くする、あるいは、ある範囲でランダムに変化させるというように変化させてもよい。
実施の形態3では、荷重機6は鉛直方向の力だけではなく、鉛直方向の軸の周りに試験用部材2を回転させるトルクを加えるようにしてもよい。その場合、試験用部材2は円柱であることが望ましい。少なくとも、対向部9に接する部分を円柱面とする。そして、対向部9は、ローラではなく、全方向に回転しうるボールで試験用部材2に接して、試験用部材2の荷重方向に直交する方向の位置を保持する。対向部9は少なくとも三角形の頂点に配置される3つのボールを含む。試験用部材2を回転させるトルクを加えることによって、捩りながら引いたり押したりする動作を模擬することができる。
実施の形態3においても、実施の形態2のように、滑りセンサ3に代えて試料変位計21を用いることができる。また、滑りセンサ3と試料変位計21を併用してもよい。あるいは、試料変位計21で押圧機構に対する試料20の滑りを計測し、滑りセンサ3を試験用部材2に固定して、試験用部材2に対する試料20の滑りを計測することができる。この場合、試験用部材2に固定された滑りセンサ3は、試験用部材2の荷重方向の動きを計測する変位計とみなすことができる。試料変位計21は、押圧機構に対する試料20の滑りを計測する滑り計測部である。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4に係る滑り試験装置の構成図である。実施の形態4の滑り試験装置1は、試験用部材2を間に挟んで対向する2つの滑りセンサ3A、3Bを備える。滑り試験装置1は、それぞれの滑りセンサ3A、3Bに対応して、それぞれ試料20A、20Bを保持する2つの保持部11A、11Bを備える。図9の構成では、押圧機構は、2つの押圧機4A、4B、2つの押圧力計5A、5Bおよび2つの押圧部12A、12Bを備え、試験用部材2の荷重方向に直交する方向の一方の端面に、試料20Aおよび滑りセンサ3Aを押しつけ、かつ、試験用部材2の荷重方向に直交する方向の他方の端面に、試料20Bおよび滑りセンサ3Bを押しつける。
実施の形態4の滑り試験装置1は、実施の形態3の構成の対向部9を、保持部11B、滑りセンサ3B、押圧部12B、押圧力計5B、および押圧機4Bに置き換えた構成である。試験用部材2とその懸垂支持機構、変位計8、荷重計7および荷重機6は、実施の形態3と同じである。実施の形態4においても、保持部11A、11Bは、試料20A、20Bに張力をかけられるようになっていてもよい。
図9の滑り試験装置1では、2つの押圧機4A、4Bの作動を調節して、試験用部材2の荷重方向に直交する押圧方向の位置が基準の位置からずれないように制御することが望ましい。
図9の押圧機構は、それぞれ独立に作動する2つの押圧機4A、4Bを備えるが、対向して平行な2つのラックが1つのピニオンに噛み合って互いに逆向きに動くラックとピニオンを用いて、1つの押圧機で構成することもできる。押圧部12Aと押圧部12Bそれぞれを互いに逆向きに動くラックに固定し、ピニオンでラックを動かして、押圧部12Aと押圧部12Bで試験用部材2を挟む構造とすることができる。押圧機構をラックとピニオンで構成する場合は、モータおよびラックとピニオンを含む押圧機構全体が、押圧力の方向に自由に移動しうるように構成してもよい。
図10は、実施の形態4に係る滑り試験装置のブロック図である。実施の形態4では、それぞれ2つずつ滑りセンサ3A、3B、押圧力計5A、5Bおよび押圧機4A、4Bを備えるので、滑りセンサ3A、3B、押圧力計5A、5Bおよび押圧機4A、4Bが制御部10に接続され、制御部10からの指令で作動し、制御部10に計測値を送る。
図11は、実施の形態4に係る滑り試験の動作の一例を示すフローチャートである。図11の滑り試験の動作は、図7の動作を2つの滑りセンサ3A、3Bを有する場合に拡張したものである。滑りセンサ3A、3Bは同じ押圧力で試験用部材2に押しつけられるので、2つの滑りセンサ3A、3Bでそれぞれ滑りを計測することを除けば、実施の形態3の動作と変わるところはない。
滑り試験装置1に試料20A、20Bを取り付けて、滑り試験を開始する。制御部10は、指令された定めた押圧力を試料20A、20Bに掛ける(ステップS21)。定めた押圧力を掛けている状態で、荷重機6で荷重方向の定めた力を加える(ステップS22)。例えば、指令された押圧力で、試験用部材2が動かない大きさの一定の力を加える。その状態で、変位と滑りを計測する(ステップS23)。
変位が既定値以下なら(ステップS24;N)、2つの試料20A、20Bに掛ける押圧力を微小値減少させて(ステップS25)、変位と滑りを計測する(ステップS23)。押圧力を微小値減少させて変位と滑りを計測する動作を繰り返し、変位が既定値より大きくなったら(ステップS24;Y)、試験を終了する。試験の終了を判定する条件は、押圧力を微小値減少させる回数または経過時間でもよいし、滑りセンサ3Aまたは滑りセンサ3Bで計測した滑り量が既定の値を超えることでもよい。
実施の形態4の構成においても、実施の形態3の図8の動作と同様に、押圧力を減少させながら変位と滑りを計測する動作を繰り返し行うことができる。
実施の形態4でも、荷重機6は鉛直方向の力だけではなく、鉛直方向の軸の周りに試験用部材2を回転させるトルクを加えるようにしてもよい。実施の形態4では、試験用部材2は円柱には限らない。例えば、螺旋状にテープを貼ったグリップ、または、網ロープもしくは縒りロープであってもよい。実施の形態4では、懸垂支持するワイヤ13と試験用部材2の接合部が、鉛直方向の軸の周りに相互に回転可能であることが望ましい。試験用部材2を回転させるトルクを加えることによって、捩りながら引いたり押したりする動作を模擬することができる。
実施の形態4においても、実施の形態2のように、滑りセンサ3A、3Bの少なくとも1つに代えて試料変位計21を用いることができる。また、滑りセンサ3A、3Bと試料変位計21を併用してもよい。あるいは、試料変位計21で押圧機構に対する試料20Aまたは20Bの滑りを計測し、滑りセンサ3Aまたは3Bを試験用部材2に固定して、試験用部材2に対する試料20Aまたは20Bの滑りを計測することができる。この場合、試験用部材2に固定された滑りセンサ3Aまたは3Bは、試験用部材2の荷重方向の動きを計測する変位計とみなすことができる。試料変位計21は、押圧機構に対する試料20Aまたは20Bの滑りを計測する滑り計測部である。
実施の形態5.
図12は、本発明の実施の形態5に係る滑り試験装置の構成図である。図12は、滑り試験装置1を上からみた平面図である。実施の形態5では、試験用部材2は、水平方向に移動可能に支持される。試験用部材2の荷重方向は水平方向である。試験用部材2が水平方向に移動可能に支持されている点を除けば、実施の形態5の滑り試験装置1は、実施の形態3と同様である。押圧機4の押圧方向と、荷重機6の荷重方向はいずれも水平方向であり、互いに直交している。試験用部材2は、ローラ18でガイドされ、荷重機6の荷重方向に自由に移動しうる。
実施の形態5の滑り試験装置1では、保持部11は水平方向に自在に移動させうるが、自重では落下しないように支持されることが望ましい。実施の形態5においても、保持部11は、試料20に張力をかけられるようになっていてもよい。
図13は、実施の形態5に係る滑り試験装置の構造断面図である。図13は、滑り試験装置1を押圧機4の押圧方向に見た断面図である。試験用部材2は、ローラ17で水平方向に移動可能に支持部16に支持されている。試験用部材2は、荷重方向に直線に移動できるように、少なくともローラ17に接する面は、柱状の側面であることが望ましい。
試験用部材2は、荷重がかからなければ動かないので、滑り試験の動作は、実施の形態3と同じである。実施の形態5の滑り試験装置1でも、実施の形態3の図8の動作と同様に、押圧力を減少させながら変位と滑りを計測する動作を繰り返し行うことができる。
実施の形態5の滑り試験装置1において、実施の形態3と同様に、荷重機6は荷重方向の力だけではなく、荷重方向の軸の周りに試験用部材2を回転させるトルクを加えるようにしてもよい。その場合、試験用部材2は円柱であることが望ましい。少なくとも、試験用部材2の支持部16および対向部9に接する部分を円柱面とする。そして、支持部16および対向部9は、ローラではなく、全方向に回転しうるボールで試験用部材2に接して、試験用部材2の荷重方向に直交する方向の位置を保持する。
実施の形態5においても、実施の形態2のように、滑りセンサ3に代えて試料変位計21を用いることができる。その場合、試料変位計21は水平方向に向けて配置され、押圧機構に対する保持部11の、荷重方向である水平方向の滑りを計測する。また、滑りセンサ3と試料変位計21を併用してもよい。あるいは、試料変位計21で押圧機構に対する試料20の滑りを計測し、滑りセンサ3を試験用部材2に固定して、試験用部材2に対する試料20の滑りを計測することができる。この場合、試験用部材2に固定された滑りセンサ3は、試験用部材2の荷重方向の動きを計測する変位計とみなすことができる。試料変位計21は、押圧機構に対する試料20の滑りを計測する滑り計測部である。
実施の形態6.
図14は、本発明の実施の形態6に係る滑り試験装置の構成図である。実施の形態6の滑り試験装置1は、実施の形態5の構成に、実施の形態4の押圧機構を組み合わせたものである。試験用部材2は、実施の形態5と同様に、水平方向に移動可能に支持される。
実施の形態6の滑り試験装置1は、実施の形態4と同様に、試験用部材2を間に挟んで対向する2つの滑りセンサ3A、3Bを備える。滑り試験装置1は、それぞれの滑りセンサ3A、3Bに対応して、それぞれ試料20A、20Bを保持する2つの保持部11A、11Bを備える。図14の構成では、押圧機構は、2つの押圧機4A、4B、2つの押圧力計5A、5Bおよび2つの押圧部12A、12Bを備え、試験用部材2の荷重方向に直交する方向の一方の端面に、試料20Aおよび滑りセンサ3Aを押しつけ、かつ、試験用部材2の荷重方向に直交する方向の他方の端面に、試料20Bおよび滑りセンサ3Bを押しつける。
実施の形態6の滑り試験装置1では、保持部11A、11Bは水平方向に自由に移動しうるが、自重では落下しないように支持されることが望ましい。実施の形態6においても、保持部11A、11Bは、試料20A、20Bに張力をかけられるようになっていてもよい。
実施の形態6でも、対向して平行な2つのラックが1つのピニオンに噛み合って互いに逆向きに動くラックとピニオンを用いることができる。押圧部12Aと押圧部12Bそれぞれを互いに逆向きに動くラックに固定し、ピニオンでラックを動かして、押圧部12Aと押圧部12Bで試験用部材2を挟む構造とすることができる。押圧機構をラックとピニオンで構成する場合は、モータおよびラックとピニオンを含む押圧機構全体が、押圧力の方向に自由に移動しうるように構成してもよい。
試験用部材2は、荷重がかからなければ動かないので、滑り試験の動作は、実施の形態4と同じである。実施の形態6の滑り試験装置1でも、実施の形態3の図8の動作と同様に、押圧力を減少させながら変位と滑りを計測する動作を繰り返し行うことができる。
実施の形態6でも、荷重機6は荷重方向の力だけではなく、荷重方向の軸の周りに試験用部材2を回転させるトルクを加えるようにしてもよい。その場合、試験用部材2は円柱であることが望ましい。少なくとも、試験用部材2の支持部16に接する部分を円柱面とする。そして、支持部16はローラ17ではなく、全方向に回転しうるボールで試験用部材2に接して、試験用部材2の鉛直方向の位置を保持する。
実施の形態6においても、実施の形態2のように、滑りセンサ3A、3Bの少なくとも1つに代えて試料変位計21を用いることができる。また、滑りセンサ3Aまたは3Bと試料変位計21を併用してもよい。あるいは、試料変位計21で押圧機構に対する試料20Aまたは20Bの滑りを計測し、滑りセンサ3Aまたは3Bを試験用部材2に固定して、試験用部材2に対する試料20Aまたは20Bの滑りを計測することができる。この場合、試験用部材2に固定された滑りセンサ3Aまたは3Bは、試験用部材2の荷重方向の動きを計測する変位計とみなすことができる。試料変位計21は、押圧機構に対する試料20Aまたは20Bの滑りを計測する滑り計測部である。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。保持部11は、押圧部12に固定されてもよい。この場合、滑りセンサ3は、試料20の荷重方向の伸びを、押圧機構または試験用部材2に対する試料20の荷重方向の滑りとして、計測する。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態および変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
1 滑り試験装置
2 試験用部材
3、3A、3B 滑りセンサ
4、4A、4B 押圧機
5、5A、5B 押圧力計
6 荷重機
7 荷重計
8 変位計
9 対向部
10 制御部
11、11A、11B 保持部
12、12A、12B 押圧部
13 ワイヤ
14 錘
15 滑車
16 支持部
17、18 ローラ
20、20A、20B 試料
21 試料変位計
23 ワイヤ
24 錘
25 滑車

Claims (12)

  1. 試験用部材と、
    前記試験用部材の荷重方向の動きが拘束され、前記試験用部材の前記荷重方向に直交する方向の端面との間に試料を挟んで、前記試料を前記端面に押しつけ得る押圧機構と、
    前記試験用部材の前記端面と前記押圧機構の間に前記試料を保持する保持部と、
    前記押圧機構が前記試料を前記試験用部材の前記端面に押しつける力を計測する押圧力計と、
    前記試験用部材の前記荷重方向の動きを計測する変位計と、
    前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記試料の前記荷重方向の滑りを計測する滑り計測部と、
    を備える滑り試験装置。
  2. 前記保持部は、前記試験用部材の前記端面と前記押圧機構の間に、前記試験用部材および前記押圧機構に対して前記荷重方向に移動可能に前記試料を保持する、請求項1に記載の滑り試験装置。
  3. 前記試験用部材が前記荷重方向に動かない大きさの押しつける力を前記端面と前記試料との間に前記押圧機構で掛け、前記押圧機構で掛ける力を減少させながら、前記変位計で前記試験用部材の前記荷重方向の動きを計測し、かつ、前記滑り計測部で前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記試料の滑りを計測する制御部を備える、請求項1または2に記載の滑り試験装置。
  4. 前記制御部は、前記試験用部材の前記荷重方向の動き、および、前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記試料の滑りを計測し始めてから、定めた条件に達したのち、
    再び前記試験用部材が前記荷重方向に動かない大きさの押しつける力を前記端面と前記試料との間に前記押圧機構で掛け、前記押圧機構で掛ける力を減少させながら、前記変位計で前記試験用部材の前記荷重方向の動きを計測し、かつ、前記滑り計測部で前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記試料の滑りを計測する、請求項3に記載の滑り試験装置。
  5. 前記押圧機構で押しつける方向に直交する前記荷重方向に移動可能に、前記試験用部材を支持する支持機構と、
    前記試験用部材に、前記押圧機構で押しつける方向に直交する前記荷重方向の力を加え得る荷重機と、
    を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の滑り試験装置。
  6. 前記荷重機は、前記荷重方向の力に加えて、前記試験用部材を前記荷重方向の軸の周りに回転させるトルクを加え得る、請求項5に記載の滑り試験装置。
  7. 前記支持機構は、前記荷重方向を鉛直に保って、前記試験用部材を懸垂支持し、
    前記押圧機構は、前記試験用部材の前記端面に前記試料および前記滑り計測部を水平方向に押しつけ、
    前記変位計は、前記試験用部材の鉛直方向の動きを計測する、
    請求項5または6に記載の滑り試験装置。
  8. 前記試験用部材は柱状であって、前記荷重方向は前記柱状の中心軸の方向であり、
    前記押圧機構は、前記柱状の中心軸に直交する方向に前記試料を前記試験用部材の側面に押しつけ、
    前記変位計は、前記試験用部材の前記中心軸の方向の動きを計測する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の滑り試験装置。
  9. 前記保持部は、前記試料に前記押圧機構で押しつける方向に直交する方向の張力を与える機構を備える、請求項1から8のいずれか1項に記載の滑り試験装置。
  10. 前記試験用部材を挟んで前記試料に対向し、前記試験用部材の前記荷重方向の動きを許容し、かつ、前記試料を押しつける力に抗して前記試験用部材の前記荷重方向に直交する方向の位置を保持する対向部を、前記押圧機構は含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の滑り試験装置。
  11. 前記押圧機構は、前記試験用部材の前記荷重方向に直交する方向の一方の端面に、第1の前記試料を押しつけ、かつ、前記試験用部材の前記荷重方向に直交する方向の他方の端面に、第2の前記試料を押しつけ、
    前記保持部は、前記第1の試料を保持する第1の保持部、および、前記第2の試料を保持する第2の保持部を含み、
    前記滑り計測部は、前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記第1の試料の前記荷重方向の滑りを計測する第1の滑り計測部、および、前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記第2の試料の前記荷重方向の滑りを計測する第2の滑り計測部を含む、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の滑り試験装置。
  12. 試験用部材の荷重方向に直交する方向の端面に、前記荷重方向の動きが拘束された押圧機構で、試料を前記荷重方向に直交する方向に押しつけ、
    前記押圧機構が前記試料を前記試験用部材の前記端面に押しつける力を、押圧力計で計測し、
    前記試験用部材が前記荷重方向に動かない大きさの押しつける力を前記端面と前記試料との間に前記押圧機構で加えた状態から、前記押しつける力を減少させながら、変位計で前記試験用部材の前記荷重方向の動きを計測し、かつ、滑り計測部で前記押圧機構または前記試験用部材に対する前記試料の前記荷重方向の滑りを計測する、
    滑り試験方法。
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