JP2001192915A - 滑り止め加工手袋 - Google Patents

滑り止め加工手袋

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JP2001192915A
JP2001192915A JP37440299A JP37440299A JP2001192915A JP 2001192915 A JP2001192915 A JP 2001192915A JP 37440299 A JP37440299 A JP 37440299A JP 37440299 A JP37440299 A JP 37440299A JP 2001192915 A JP2001192915 A JP 2001192915A
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Toshimichi Shiromizu
利通 白水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業用手袋として十分な強度と、優れたグリ
ップ力を有し、作業性および安全性に富んだ作業用手袋
を提供する。 【解決手段】 本発明の滑り止め加工手袋10は、編布
または織布からなる手袋体12の、少なくとも掌14
と、掌側の指部16との表面に、スチレン−ブタジエン
ゴム粉末を配合したゴムラテックスまたは樹脂エマルジ
ョンを用いて形成された皮膜18を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に滑り止め加
工が施された、グリップ力の高い作業用手袋に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ゴム
または樹脂製の手袋には、例えば綿製等の手袋体を裏地
として有するいわゆるサポート型のものと、前記裏地を
有しないいわゆるノンサポート型のものとが知られてい
る。このうちサポート型の手袋は、例えば、手袋体(裏
地)を型に被せてゴムラテックスや樹脂エマルジョン等
の表面素材溶液に浸したり、あるいは手袋体を被せた型
に前記表面素材溶液をシャワー方式で滴下することによ
って作製されるものであって、ノンサポート型の手袋に
比べて強度が強いことから、特に土木、建築、漁業等
の、重・軽作業用手袋として好適に用いられる。
【0003】かかる作業用手袋においてグリップ力は重
要な因子であって、その作業性の優劣に大きな影響を及
ぼすものである。グリップ力が大きいほど、作業時に手
に係る負担が軽くなり、使用時の安全性も高くなる。そ
こで、グリップ力を高めるための種々の検討がなされて
おり、手袋体の表面に、ポリ塩化ビニル(PVC)、ウ
レタン樹脂等の合成樹脂や、天然ゴム、合成ゴムからな
る多数の突起を設けた手袋(登録実用新案第30560
42号公報)、手袋体の表面に軟質合成樹脂からなる複
数の凸部を設けた手袋(登録実用新案第3012349
号公報)、編織布からなる手袋表面に発泡剤入り塩化ビ
ニル樹脂ペーストを塗布した手袋(特開平5−5180
4号公報)が提案されている。
【0004】しかしながら、上記公報に記載の手袋のよ
うに、手袋体(裏地)の表面に、単に上記素材からなる
突起を設けただけであったり、あるいは単に樹脂やゴム
からなる皮膜を設けただけでは、優れたグリップ力を有
する手袋を得ることができなかった。また、グリップ力
を高めた手袋として、手袋体の表面に、炭酸カルシウム
またはタルク粒子を配合した熱可塑性ポリウレタン樹脂
を成膜して、表面に微細な突起を多数設けた手袋(特開
平11−140715号公報)が提案されているが、か
かる手袋は手袋体(裏地)を有するサポート型ではな
く、裏地を有しないノンサポート型であるため、土木、
建築、漁業等の、重・軽作業用手袋としてはその強度が
不十分である。
【0005】そこで、本発明の目的は、作業用手袋とし
て十分な強度と、優れたグリップ力を有し、作業性およ
び安全性に富んだ作業用手袋を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結
果、裏地としての、編布または織布からなる手袋体の表
面に、スチレン−ブタジエンゴム粉末を配合したゴムラ
テックスまたは樹脂エマルジョンの皮膜を形成したとき
は、グリップ力が高く、すなわち把持性が良好となり、
それゆえ作業性および安全性に富んだ作業用手袋を得る
ことができるという全く新たな事実を見出し、本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明に係る滑り止め加工手袋
は、編布または織布からなる手袋体の、少なくとも掌
と、掌側の指部との表面に、スチレン−ブタジエンゴム
粉末を配合したゴムラテックスまたは樹脂エマルジョン
を用いて形成された皮膜を有するものであることを特徴
とする。上記本発明に係る滑り止め加工手袋によれば、
手袋体の表面にゴムラテックスまたは樹脂エマルジョン
の皮膜が形成されることで、表面の摩擦係数が高められ
ており、さらに、当該皮膜がスチレン−ブタジエンゴム
粉末を含有するものであることから、表面の摩擦力がよ
り一層大きなものとなっている。その結果、本発明の滑
り止め加工手袋は、優れたグリップ力を示し、土木、建
築、漁業等の、重・軽作業時において優れた把持性を発
揮する。また、把持性に優れることから、作業性および
安全性についても優れたものとなる。
【0008】上記本発明の滑り止め加工手袋は、ゴムラ
テックスまたは樹脂エマルジョンに配合されるスチレン
−ブタジエンゴム粉末の平均粒径が100〜700μm
であるのが好ましい。また、スチレン−ブタジエンゴム
粉末の配合量は、ゴムラテックスのゴム固形分または樹
脂エマルジョンの樹脂固形分100重量部に対して、2
0〜120重量部であるのが好ましい。スチレン−ブタ
ジエンゴム粉末の粒径や配合量が上記範囲を満足するこ
とにより、作業用手袋のグリップ力、把持性をより一層
優れたものとすることができる。
【0009】上記本発明の滑り止め加工手袋は、少なく
とも掌と、掌側の指部とにおけるドライ時の静摩擦係数
が1.1以上であること、および/または、少なくとも
掌と、掌側の指部とにおけるウェット時の静摩擦係数が
0.4以上であること、がより好ましい態様である。ド
ライ時またはウェット時の静摩擦係数(測定方法につい
ては、後述の通りである。)が上記範囲を満たす手袋は
グリップ力が極めて高く、それゆえ、より一層確実な把
持性を発揮することとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る滑り止め加工
手袋について詳細に説明する。本発明の滑り止め加工手
袋10は、例えば図1に示すように、編布または織布か
らなる手袋体12の、少なくとも掌14と、掌側の指部
16(以下、これらをまとめて「掌部」という。)との
表面に、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)粉末を配
合したゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンの皮膜1
8が形成されたものである。
【0011】前記皮膜18は「掌部」のみに設けられる
ほか、例えば図2に示すように、手袋体12の表面全体
に設けられていてもよい。 〔手袋体〕本発明の作業用手袋にて裏地として用いられ
る手袋体については、特に限定されるものではなく、編
布からなるもの、または織布からなるもの等の、いずれ
であってもよい。また、縫い目のない(裁縫していな
い)ものや、縫い目を有するもののいずれであってもよ
い。
【0012】手袋体の材質も特に限定されるものではな
く、綿、木綿、麻、羊毛等の天然繊維;セルロース等の
再生繊維;アセテート、ポリアミド系繊維、ポリエステ
ル系繊維等の合成繊維等の、従来公知の種々の材質を用
いることができる。手袋体の形状についても特に限定さ
れるものではなく、例えば、図1に示すいわゆる直指形
のものであってもよく、図2に示すいわゆる曲がり指形
のものであってもよい。
【0013】〔皮膜〕本発明に係る作業用手袋の、少な
くとも掌部に設けられる皮膜は、前述のように、SBR
粉末を含有するゴムラテックスまたは合成樹脂エマルジ
ョンを用いて形成したものである。 (ゴムラテックス)上記皮膜に用いられるゴムラテック
スとしては、例えば天然ゴム(NR)ラテックス、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)ラテックス、
スチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス、メタ
クリル酸エチルグラフト(MG)ラテックス等の、従来
公知の種々のゴムラテックスが挙げられる。中でも、N
RラテックスやMGラテックスが、皮膜の強度や作業用
手袋の柔軟性等を優れたものにする上で好適である。
【0014】上記天然ゴム(NR)ラテックスは、フィ
ールドラテックス、アンモニアラテックス等の従来公知
の、種々の天然ゴムラテックスのほかに、ラテックス中
の蛋白質を除去する処理が施されたいわゆる脱蛋白天然
ゴム(DPNR)ラテックスであってもよい。 (樹脂エマルジョン)上記皮膜に用いられる樹脂エマル
ジョンとしては、例えば塩化ビニル樹脂エマルジョン、
ウレタン樹脂エマルジョン、メタクリル酸エチルグラフ
トラテックス(MGラテックス)等が挙げられる。
【0015】(添加剤)上記ゴムラテックスには、加硫
剤、加硫促進剤、加硫促進助剤等が配合され、さらに必
要に応じて他の添加剤が配合される。加硫剤としては、
例えば硫黄;トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチル
チオ尿素等の有機含硫黄化合物などが挙げられ、これら
は単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。加硫剤の配合量は、前加硫の程度や加硫促進剤等の
配合量と兼ね合いによって決定されるものであるが、通
常、ゴムラテックス中のゴム固形分100重量部に対し
て0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2重量部の範
囲で設定される。
【0016】加硫促進剤としては、例えばN−エチル−
N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛(PX)、ジメチ
ルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)、ジエチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛(EZ)、ジブチルジチオカルバミン酸
亜鉛(BZ)、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛
塩(MZ)、テトラメチルチウラムジスルフィド(T
T)等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。加硫促進剤の配合量は、
ゴムラテックスのゴム固形分100重量部に対して0.
5〜3重量部程度に調整するのが好ましい。
【0017】加硫促進助剤としては、例えば亜鉛華等が
挙げられる。加硫促進助剤の配合量は、ゴムラテックス
のゴム固形分100重量部に対して0.5〜3重量部程
度に調整するのが好ましい。一方、上記樹脂エマルジョ
ンには、樹脂の架橋性を十分なものとし、かつ手袋の強
度を向上させるために、架橋剤を含有するのが好まし
い。樹脂エマルジョンが自己架橋性を有する場合には架
橋剤を配合しなくても成膜できるが、架橋剤を配合する
ことによって手袋の強度をより一層向上させることがで
きる。
【0018】上記架橋剤としては、例えば亜鉛華、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂等の、ポリマーの加工用に用い
られる従来公知の種々の架橋剤が挙げられる。架橋剤の
配合量は特に限定されないが、樹脂エマルジョンの樹脂
固形分100重量部に対して1〜10重量部、特に1〜
5重量部であるのが好ましい。 (他の添加剤)本発明において、皮膜を形成するゴムラ
テックスまたは樹脂エマルジョンには、上記添加剤のほ
かに、例えば老化防止剤、充填剤、分散剤等の、従来公
知の種々の添加剤を配合してもよい。
【0019】老化防止剤としては、一般に、非汚染性の
フェノール類が好適に用いられるが、アミン類を使用し
てもよい。その配合量は、ゴム固形分または樹脂固形分
100重量部に対して0.5〜3重量部程度であるのが
好ましい。充填剤としては、例えばカオリンクレー、ハ
ードクレー、炭酸カルシウム等があげられる。その配合
量は、ゴム固形分または樹脂固形分100重量部に対し
て10重量部以下であるのが好ましい。また、上記各添
加剤のゴムラテックスまたは樹脂エマルジョン中への分
散を良好にするために分散剤を配合してもよい。かかる
分散剤としては、例えば各種陰イオン系界面活性剤等が
挙げられる。分散剤の配合量は、分散対象である成分に
おける重量の0.3〜1.0重量%程度であるのが好ま
しい。
【0020】(スチレン−ブタジエンゴム粉末)本発明
の滑り止め加工手袋における皮膜を形成するゴムラテッ
クスまたは樹脂エマルジョンには、前述のように、SB
R粉末が配合される。かかるSBR粉末については特に
限定されるものではないが、その平均粒径が100〜7
00μmであるのが好ましい。平均粒径が上記範囲にあ
るSBR粉末を用いることによって、グリップ力がより
一層優れた滑り止め加工手袋を得ることができる。SB
R粉末の平均粒径が小さくなり過ぎると、グリップ力を
向上させる効果が得られなくなるおそれがあり、逆に、
平均粒径が大きくなり過ぎると、手袋表面の凹凸が顕著
になって、手袋の取扱性が低下するおそれがある。
【0021】SBR粉末の平均粒径は、上記範囲の中で
も特に200〜500μmであるのが好ましく、300
〜400μmであるのがより好ましい。SBR粉末の配
合量は、ゴムラテックスのゴム固形分または樹脂エマル
ジョンの樹脂固形分100重量部に対して20〜120
重量部であるのが好ましく、50〜80重量部であるの
がより好ましい。SBR粉末の配合量が上記範囲に設定
されることにより、グリップ力がより一層優れた滑り止
め加工手袋を得ることができる。SBR粉末の配合量が
少なくなり過ぎると、グリップ力を向上させる効果が得
られなくなるおそれがあり、逆に、配合量が多くなり過
ぎると、手袋表面の柔軟性が低下するなどして、手袋の
取扱性が低下するおそれがある。
【0022】〔作業用手袋の製造方法〕本発明に係る作
業用手袋は、前述の手袋体を、SBR粉末を含有するゴ
ムラテックスまたは樹脂エマルジョンに浸漬して、ある
いは当該ゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンを前述
の手袋体に吹付けるなどして、手袋体の所望の領域に前
記ゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンを付着させた
後、加硫または加熱、乾燥の処理を施すことによって製
造される。
【0023】本発明の滑り止め加工手袋10において、
ゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンを手袋体の表面
に付着させる領域を、図1に示すように、少なくとも掌
部(すなわち、掌14と、掌側の指部16)に限定する
場合には、例えば、手袋体を取り付けた手袋の型を斜め
にして上記ゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンに浸
漬させればよい。このような浸漬方法を採用すること
で、直接的に把持性に影響を及ぼすことのない手袋体の
甲部20には、余分な皮膜18を設けることがなく、製
造コストの削減を図ることができる。
【0024】ゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンの
付着量は、作業用手袋の用途等に応じて適宜設定される
ものであるが、通常、手袋の片方1本当たり35〜50
g程度であって、好ましくは40〜45g程度である。
ゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンを手袋体の表面
に付着させた後の加硫、加熱または乾燥の処理は、常法
に従って行えばよい。手袋体の表面に形成された皮膜に
は、SBR粉末による表面の凹凸をより顕著なものとす
ることを目的として、さらに研摩処理を施してもよい。
【0025】皮膜の形成方法としては、上記の方法によ
るほか、上記ゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンを
あらかじめ膜状に成形して、これを接着剤により手袋体
に接着させたり、手袋体の縫製時に同時に縫着させる方
法を採用することもできる。
【0026】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
説明する。 実施例1 (手袋本体用ラテックスの調製)天然ゴムラテックス
〔NRラテックス,全固形分濃度(TSC)60重量
%〕のゴム固形分100重量部に対して、亜鉛華(Zn
O)1重量部、ジブチルカルバミン酸亜鉛(加硫促進
剤,BZ)1重量部、硫黄1重量部、および水酸化カリ
ウム1重量部を添加し、水で希釈して全固形分濃度(T
SC)を50重量%に調製した。次いで、十分に撹拌
し、50℃で5時間、前加硫を行って、手袋本体用のラ
テックスとした。
【0027】(粉体配合ラテックスの調製)25%−メ
タクリル酸グラフトラテックス(MGラテックス,TS
C50%)のゴム固形分100重量部に対して、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)の粉末(粒径200〜4
50μm,クワタプロダクツ製)100重量部と、水2
00重量部とを添加し、十分に撹拌して、粉体配合ラテ
ックスとした。 (滑り止め加工手袋の製造)陶器製の型に綿製の編み手
袋(手袋本体)を被せて、これを140℃のオーブンに
て加熱してから手袋本体用ラテックスに1秒間浸漬し、
型を引き上げてから60秒間放置した。こうして、前記
編み手袋の表面全体に手袋本体用ラテックスの皮膜を形
成した。
【0028】次いで、手袋の型を粉体配合ラテックスに
3秒間浸漬して、手袋本体用ラテックスからなる皮膜の
表面全体に、前記粉体配合ラテックスの皮膜を形成し
た。さらに、手袋の型を100℃のオーブンに入れて、
編み手袋の表面に形成された皮膜を60分間加硫、乾燥
させて、乾燥後、編み手袋を反転脱型することによっ
て、表面に前記ラテックスからなる皮膜が形成された、
綿製の編み手袋(滑り止め加工手袋)を得た。
【0029】(静摩擦係数の測定)静摩擦係数μs の測
定は、上記編み手袋(滑り止め加工手袋)から切り出さ
れた30mm×80mmのサンプルを使用し、ドライ表
面については図3に示すようにして、ウェット表面につ
いては図4に示すようにして行った。すなわち、上記サ
ンプル1の、ラテックスからなる皮膜が形成されている
面2を上側にして、摩擦試験機ヘイドン10型〔新東化
学(株)製の「トライボギア」、TYPE:HEIDO
N−10DR〕の測定台3上に設置し、さらにサンプル
1の表面(ラテックスからなる皮膜側)にステンレス製
のスライド台4(30mm×80mm)と、200gの
錘5とを載せた。
【0030】次に、上記の状態で、前記スライド台を島
津(株)製のオートグラフ6によって水平方向に50m
m/分の速度で引っ張ることにより、ドライ表面での静
摩擦係数の測定を行った。一方、ウェット表面での測定
に際しては、さらにサンプルの表面全面を水7に浸した
状態にした上で測定を行った。測定は、さらに、錘の重
さを700g、1200gおよび1700gに変えて行
い、合計4つの測定値の平均を静摩擦係数μs とした。
【0031】比較例1 粉体配合ラテックスとして、25%−MGラテックス
(TSC50%)のゴム固形分100重量部に対し、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)粉末〔平均
粒径50μm、ショーワ社製の商品名「ニトローブ」〕
100重量部と、水200重量部とを添加したものを用
いたほかは、実施例1と同様にして、綿製の編み手袋
(滑り止め加工手袋)を得た。
【0032】比較例2 粉体配合ラテックスとして、25%−MGラテックス
(TSC50%)のゴム固形分100重量部に対し、天
然ゴム(NR)粉末〔平均粒径45μm、ナンカイ社製
の商品名「ハイロン」〕100重量部と、水200重量
部とを添加したものを用いたほかは、実施例1と同様に
して、綿製の編み手袋(滑り止め加工手袋)を得た。
【0033】比較例3 粉体配合ラテックスとして、25%−MGラテックス
(TSC50%)のゴム固形分100重量部に対し、ブ
タジエンゴム(BR)粉末〔平均粒径280μm、アト
ム社製の商品名「ラバーセイバー」〕100重量部と、
水200重量部とを添加したものを用いたほかは、実施
例1と同様にして、綿製の編み手袋(滑り止め加工手
袋)を得た。
【0034】上記比較例1〜3で得られた編み手袋につ
いて、実施例1と同様にして静摩擦係数を測定した。上
記実施例1および比較例1〜3での静摩擦係数の測定結
果を表1に示す。
【0035】
【表1】 表1より明らかなように、実施例1の滑り止め加工手袋
では、ドライ表面およびウェット表面のいずれにおいて
も、比較例1〜3の手袋に比べて高い静摩擦係数が得ら
れた。また、実施例1の手袋は、優れたグリップ力を有
しており、その把持性は極めて優れたものであることが
分かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る滑り止め加工手袋の一実施形態を
示す図であって、(a) はその側面図、(b) は手袋の掌部
側を示す正面図である。
【図2】本発明に係る滑り止め加工手袋の他の実施形態
を示す図であって、(a) は手袋の甲側を示す背面図、
(b) は左側面図、(c) は手袋の掌部側を示す正面図であ
る。
【図3】ドライ時の静摩擦係数の測定方法を示す模式図
である。
【図4】ウェット時の静摩擦係数の測定方法を示す模式
図である。
【符号の説明】
10 滑り止め加工手袋 12 手袋体 14 掌 16 掌側の指部 18 皮膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】編布または織布からなる手袋体の、少なく
    とも掌と、掌側の指部との表面に、スチレン−ブタジエ
    ンゴム粉末を配合したゴムラテックスまたは樹脂エマル
    ジョンを用いて形成された皮膜を有する滑り止め加工手
    袋。
  2. 【請求項2】スチレン−ブタジエンゴム粉末の平均粒径
    が100〜700μmである請求項1記載の滑り止め加
    工手袋。
  3. 【請求項3】スチレン−ブタジエンゴム粉末の配合量
    が、ゴムラテックスのゴム固形分または樹脂エマルジョ
    ンの樹脂固形分100重量部に対して、20〜120重
    量部である請求項1または2記載の滑り止め加工手袋。
  4. 【請求項4】少なくとも掌と、掌側の指部とにおけるド
    ライ時の静摩擦係数が1.1以上である請求項1〜3の
    いずれかに記載の滑り止め加工手袋。
  5. 【請求項5】少なくとも掌と、掌側の指部とにおけるウ
    ェット時の静摩擦係数が0.4以上である請求項1〜4
    のいずれかに記載の滑り止め加工手袋。
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