JP6258876B2 - キレート官能性を有するコーティング組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、良好な色相強度、粘性及び凍結/融解安定性を有する水性不透明コーティング配合物に関する。これらの配合物は、水性溶媒と;無機顔料と;1種以上のアミノカルボキシレート化合物又はその塩に由来する単位、及び1種以上の他のモノマーとを含むキレート性ポリマーとを含む。
木、プラスチック、金属、陶器、石膏ボード(すなわち、石壁又はシートロック)、紙、繊維及びその他等の様々な基材の外観を、これら基材の表面を隠すことによって修正又は強化することがしばしば望ましく、これら基材は、例えばフローリング、内壁、外壁、天井、屋根、構造上の装飾、モーター車体、容器、ケーシング、配管など多くの目的に用いられる。不透明水性塗料、例えばペンキ、下塗り、マスチックシーラント及びその他の不透明コーティング等が塗布され不透明乾燥フィルムが形成されて、基材の表面の色、外観又はパターンを目立たなくする能力は、隠蔽力又は色相強度と呼ばれることがある。
水性不透明塗料の適用に起因する各種特徴を乾燥フィルムに付与するために、メタルカチオンを含む各種無機材料が用いる。例えば、顔料を添加して、不透明度、色相強度及び色彩を配合物及び乾燥フィルムに提供する。一方、水性不透明塗料から形成される乾燥フィルムの硬さ、流動学的性質及び他の特徴を調節するために、増量剤(別名充填剤)が一般に用いられる。これらの配合物のほとんどでは、配合物の適用に起因する乾燥フィルムの色相強度は、用いられる無機材料のタイプ及び品質に強く依存している。無機顔料の種類を変えれば、異なる色が乾燥フィルムに与えられる。無機顔料の例としては、二酸化チタン(TiO、白)、酸化亜鉛(ZnO、白)、スズ酸コバルト(II)(CoSnO、青)、セレン化カドミウム(CdSe、赤)、硫化カドミウム(CdS、黄)、カルシウムケイ酸銅(CaCuSi10、青)及び酸化クロム(III)水和物(Cr、緑)を含む。不透明塗料に典型的には用いられてもよい増量剤(充填剤)は、例えば、タルク(MgSi10(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、霞石閃長岩(NaO+KO)/SiO+(NaO+KO)/Alの高い比率を有するように特徴付けられる)、硫酸バリウム(BaSO)、カオリン水和物(AlSi(OH))、ムライト(AlSiO)、パイロフィライト(AlSi10(OH))、カヤナイト(AlOSiO)、シリマナイト(AlSiO)、アタパルジャイト((Mg,Al)Si20・4HO)及びマイカ並びに多数のその他を含む。前述の無機材料を塗料に使用することにより、塗料中に1種以上のメタルカチオンが存在することになり、その非限定的な例としては、Ca2+、Mg2+、Ba2+、Sr2+、V2+、Mn2+、Fe2+、Al3+、Zr2+、Co2+、Cd2+、Zn2+、TiO2+、Pb2+、Y3+、Pd2+、Ni2+、VO2+、Cu2+、Ga3+、Ti3+、Hg2+、Sc3+、Th4+、In3+、Fe3+、V3+及びその組合せを挙げることができる。
現在、例えば、TiOは、その高い屈折率及び優れた光散乱能力のため、塗料工業で主に用いられる白色の無機顔料であり、それは白さ、明るさ、不透明度、光散乱及び耐光性を与える。TiOは、しばしばペイント塗料中で最も高価な成分の一つであり、そのため、不透明度及び他の塗料性を維持又は改善しつつTiOの必要なレベルを低減することにより、水性コーティング組成物中でのTiOの有効利用を改善する技術には、顕著な関心が寄せられている。これを達成する1つの既知の方法としては、散乱光のために最適な平均粒度及び粒径分布を有するTiO粒子を使用することによる方法がある。例えば、米国特許第5,385,960号を参照すべきであり、ここには、最適な粒径は200〜250ナノメートル、最適な間隔は粒子径2〜3個分としてそれぞれ記載されている。
さらに、無機材料の構成粒子が凝集又は集合される場合は、完全に分散した状態よりも不透明度及び色相強度が低くなることがよく理解される。このように、無機材料を含んでいる塗料の色相強度性能を向上させる他の既知の方法では、塗料配合物の中に粒子をできるだけよく分散させることにより行われる。TiO粒子に対して、これを達成する1つの方法としては、例えば、ラテックスポリマーがTiO粒子の表面上に吸着するための機構を改良し、それによって、複合粒子を形成する方法を挙げることができる。この領域では、改善された隠蔽効率でラテックスポリマー顔料複合粒子の形成を促進するための、多種多様な官能性ラテックスの開発が、報告されている。カルボキシル酸官能基を含有する水性組成物は、無機粒子の表面上へラテックス粒子の吸着を促進することについては一般に効果がなく、劣った耐水性、低いスクラブ抵抗及び好ましくない粘性ドリフトを有する劣った塗料性と関連していた。
他のルートとしては、少なくとも1つのリン酸塩含有組成物を有するポリマーのラテックス粒子を用いて、TiO粒子の上へポリマーのラテックス粒子の吸着を促進することを挙げることができ、それは、複合粒子の水性分散液を開示する米国特許第5,385,960号に記載されている通りである。また、米国特許第7,179,531号にも、TiOを含有する複合粒子の水性分散液も開示されているが、ここでは、二水素リン酸塩官能基を含有する多段ポリマー粒子も、TiO粒子に吸着される。
ラテックス含有リン酸塩官能基を用いることで、塗料の隠蔽性能を高めることができるが、このアプローチでは、重合プロセスの複雑さの問題も生じ、一部のリン酸塩含有ラテックスポリマーでは、単一ポリマーのラテックス粒子により2つのTiO粒子が「ブリッジング」を生じる結果として凝集が起こるため、粘性が好ましくない増加を示すことが知られている。
近年、キレート官能性を有するアクリルポリマーは、各種用途で金属イオンを結合させるために有用であることが、認識されてきた。例えば、米国特許第3,331,773号は、カルシウム及びマグネシウムスケール形成を抑制するための水質調節剤として有用であるキレート官能性を有する水可溶性ポリマーの調製を教示する。これらのポリマーは、水溶性キレートモノマーを脂肪族ポリマーの主鎖を有する水可溶性ポリマーにグラフト化することによって形成される。ジエチレントリアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び他のポリアルキレンポリアミンポリ酢酸は、適切なキレート化モノマーの例として、米国特許第3,331,773号に特定される。
米国特許第5,426,142号は、アセトアセテート官能性を含有する膜形成ポリマーを教示し、アミノ官能性シランとさらに反応させることにより、木、ガラス及びコンクリート用のコーティング及びシーラントを有する各種用途に適する自己架橋、室温硬化の膜形成ポリマーを製造する。
米国特許出願番号第2008/00262192号は、洗剤、水質調節剤及び分散剤としての使用に適する高いキレート性能及び粘土分散性を有する水溶性高分子を記載する。これらのポリマーは、イミノ二酢酸(IDA)等のアミン化合物をアリルグリシジルエーテル(AGE)等のアリルモノマーに添加することにより得られるアミノ基含有アリルモノマーを、その非限定的な例としては不飽和モノカルボン酸モノマーが挙げられる他の重合性モノマーと、重合させることによって作製される。
さらに、米国特許出願公開番号第_____________号(米国特許出願番号第61/460,206号)は、TiO等の無機顔料及びその上に吸着した多相ポリマー粒子を含む複合粒子を記載する。多相ポリマー粒子は、(a)(i)酸性基及び(ii)アミン基を有する架橋高分子相と、(b)アミン基を実質的に有せず、かつ、リンの酸性基、含硫黄酸性基、又はカルボン酸の酸性基、又はその組合せ、又はその塩を、酸性基として有する第2の高分子相とを有する。
近年、ビニルアミノカルボキシレートモノマーが、アミンベースのキレート官能性を提供するために有用であることが見出された。ビニルアミノカルボキシレートモノマーは、アミンベースのキレート官能性を有する重合可能なアクリル単量体の種類全体であり、様々なアクリル単量体を製造するために典型的に用いられるエチレン性不飽和のモノマーとともに重合可能である。これは、前記の米国特許出願番号第2008/00262192号の中に記載される技術に関連があり、そこでは、AGE−IDAビニルアミノカルボキシレートモノマーが記載され、カルボン酸ベースの共重合体に取り込まれる。このビニルアミノカルボキシレートモノマーに由来する重合単位を含むポリマーは、効果的キレート剤として識別され、各種見込み用途に有用であることが予想される。米国特許出願公開番号_____________(米国特許出願番号第61/553626号、第61/553,642号、第61/553,658号)は、他のビニルアミノカルボキシレートモノマーを記載し、(IDA)、イミノジコハク酸(IDS)又はその塩と、ビニルエポキシベンゼンモノマーとの間の反応、又は、エチレンジアミントリ酢酸(ED3A)又はその塩と、例えばビニルエポキシベンゼン、アリルグリシジルエーテル又はグリシジル(メタ)アクリレート等の重合可能なビニルモノマーとの間の反応から生成されるビニルアミノカルボキシレートモノマーを有する。また、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)又はその塩と、ビニルエポキシベンゼン、アリルグリシジルエーテル又はグリシジル(メタ)アクリレート等の重合可能なビニルモノマーとの間の反応によって生成されるアミノカルボキシレートモノマーに由来する重合単位を含む、キレート官能性のポリマーが開示されている。
このように、水性コーティング組成物中の二酸化チタン等の無機材料の有効利用を改善することにより、コーティング組成物の不透明度及び他の性能性を改善するための、継続した要求が存在する。
本発明は、無機粒子及びポリマーのラテックス粒子を含有する複合粒子の水性分散液を提供することにより、無機材料含有塗料配合物の隠蔽効率を最大にする要求に対応するものであり、ポリマーのラテックス粒子は、顔料面の表面上へのポリマーのラテックス粒子の吸着を促進するため、アミノカルボン酸の官能基を含有する。具体的には、アミノカルボン酸の官能基の存在は、「キレート化剤状」能力をラテックスに提供し、すなわち、不透明コーティング配合物中の無機材料に対する結合性を向上させる。
本発明は、(A)水性溶媒と(B)無機材料と、(C)キレートポリマーとを含む水性不透明コーティング配合物を提供するものである。キレートポリマー(C)は、(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩と、(2)ビニル基、アリル基の一方又はその双方と、任意のエポキシ基とを含む1種以上の重合性モノマーと、(3)1種以上のエチレン性不飽和モノマー、に以下に由来する重合単位を含む。
無機材料は、二酸化チタン(TiO)、スズ酸コバルト(II)(CoSnO)、セレン化カドミウム(CdSe)、硫化カドミウム(CdS)、カルシウムケイ酸銅(CaCuSi10)、酸化クロム(III)水和物(Cr)、タルク(MgSi10(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、霞石閃長岩(NaO+KO)/SiO+(NaO+KO)/Alを高い比率で有することを特徴とする)、硫酸バリウム(BaSO)、カオリン水和物(AlSi(OH))、ムライト(AlSiO)、パイロフィライト(AlSi10(OH))、カヤナイト(AlOSiO)、シリマナイト(AlSiO)、アタパルジャイト((Mg,Al)Si20・4HO)、マイカ、及びその組合せから成る群より選択される1種以上の物質であってもよい。
(C)(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩から誘導される重合単位は、以下の構造の少なくとも1つのアミノカルボン酸基を有する構造を含み、
Figure 0006258876
式中、R及びRは、各々独立して、水素、COOX又はCOOXであり、
、X、X及びXは、各々独立して、水素又は一価カチオンであり、Rは、水素又は重合性モノマーから誘導される単位であり、
*は、アミノカルボン酸基が、重合性モノマーから誘導される単位、又は、エチレン性不飽和のモノマーから誘導される単位でキレートポリマーに結合する位置である。
一部の実施形態では、(C)(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩は、イミノ二酢酸(IDA)は、イミノジコハク酸(IDS)、エチレンジアミントリ酢酸(ED3A)、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、及びその塩から成る群より選択されてもよい。
さらに、一部の実施形態では、(C)(2)1種以上の重合性モノマーは、メタクリル酸グリシジル(GMA)、アリルグリシジルエーテル(AGE)、ビニルベンジルクロライド(VBC)、臭化アリル、及びそれらの誘導体から成る群より選択さてもよい。
水性不透明コーティング配合物の一部の実施形態は、(C)(3)カルボン酸、カルボン酸エステル、マレイン酸、スチレン、スルホン酸、及びその組合せから成る群より選択される1種以上のエチレン性不飽和のモノマー、に由来する単位を含む。
一部の実施形態では、例えば、水性不透明コーティング配合物は、水性不透明コーティング配合物の全重量に基づき、(A)1重量%〜95重量%の水性溶媒、(B)0.1重量%〜85重量%の無機材料、(C)5重量%〜80重量%のキレートポリマーを有する。
また、本発明は、上記のように(A)水性溶媒と、(B)無機顔料と、(C)キレートポリマーとを有する水性不透明コーティング配合物を、基材の表面に塗布する工程を有する、表面を有する基材を被覆するための不透明膜を提供するための方法を提供する。
ここに述べられるすべてのパーセンテージは、特に明記しない限り、重量百分率(重量%)である。特に明記しない限り、温度は、摂氏度(℃)であり、「雰囲気温度」は20℃と25℃の間を意味する。
ここで用いられる例では、「(メタ)アクリル」という語は、アクリル酸及びメタアクリル酸を含む。「ポリマー」とは、同じ又は異なるタイプであるかどうかにかかわらず、モノマーを重合させることによって調製される高分子化合物又は「樹脂」を意味する。ホモポリマーは、1種類の単一モノマーから調製された高分子化合物であると一般に理解されている。同様に、共重合体は、少なくとも2種類の異なるモノマーから調製される高分子化合物のことである。例えば、アクリル酸モノマーに由来する重合単位のみを有するアクリル酸ポリマーは、ホモポリマーであり、他方、アクリル酸、メタアクリル酸及びアクリル酸ブチルから誘導される重合単位を有するポリマーは、共重合体である。ここで用いられる例では、総称「ポリマー」は、語「ホモポリマー」、「共重合体」並びに「ランダムな」ポリマー及び「ブロック」ポリマーを含む。
ここで用いられる語「由来する重合単位」とは、重合技術に従って合成されるポリマー分子のことをいい、製品ポリマーは、重合反応のための出発原料である構成モノマーに「由来する重合単位」を含有する。重合反応のための出発原料として用いられる構成モノマーの、すべての構成モノマーの合計に基づく割合は、それぞれの構成モノマーから誘導される各単位の割合が同じであるポリマー製品を与えると仮定される。例えば、アクリル酸モノマーが80重量%、メタアクリル酸モノマーが20重量%、を重合反応に提供する場合、得られたポリマー製品は、アクリル酸に由来する80重量%の単位及びメタアクリル酸に由来する20重量%の単位を含む。これはしばしば、80%AA/20%MAAとしての省略形で記載される。同様に、例えば、50重量%アクリル酸、40重量%メタアクリル酸及び10重量%イタコン酸(すなわち、50%のAA/40%のMAA/10%のIA)に由来する単位を含む特定のポリマーであると考えられる場合、重合反応に提供される構成モノマーの割合は、すべての3つの構成モノマーの全重量に基づいて、50重量%のアクリル酸、40重量%のメタアクリル酸及び10重量%のイタコン酸であったと仮定することができる。
一般に「重合性モノマー」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有するモノマー又は他の分子を意味し、通常の重合条件の下で、その種類の他のモノマー又は分子、他の重合性モノマー又は分子、又は、重合可能な側基を有するポリマーと追加の共有結合を形成して、製品ポリマー中に取り入れられ得る。
「エチレン性不飽和のモノマー」は1種以上の二重の炭素−炭素結合を有する分子を意味し、この二重結合は、この分子を重合可能にする。モノエチレン性不飽和のモノマーは1個の炭素−炭素二重結合を有し、マルチエチレン性不飽和のモノマーは、2個以上の炭素−炭素二重結合を有する。ここで用いられる場合、エチレン性不飽和のモノマーの非限定的な例としては、カルボン酸、カルボン酸のエステル、マレイン酸類、スチレン及びスルホン酸を挙げることができる。カルボン酸モノマーは、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸及びそれらの混合物を含む。マレイン酸モノマーは、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸及びその置換形式を含む。スルホン酸モノマーは、例えば、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、4−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリル酸、2−スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸及び4−スルホブチル(メタ)アクリル酸を含む。エチレン性不飽和のモノマーのさらなる非限定的な例としては、イタコン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、アクリロキシプロピオン酸、メチルアクリレート、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メチルメタクリレート、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル及びイソブチルメタクリレート;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート及びヒドロキシプロピルメタクリレート等の、アクリル又はメタアクリル酸のヒドロキシアルキルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−第三級ブチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アリルアルコール、アリルスルホン酸、アリルホスホン酸、ビニルホスホン酸、ジメチルアミノエチルアクリレート、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、リン酸エチルメタクリレート、ホスホノエチルメタクリレート(PEM)、並びに、スルホノエチルメタクリレート(SEM)、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルイミダゾール、エチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、フタル酸ジアリル、酢酸ビニル、スチレン、2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸(AMPS)及びその塩又はこれら組合せを挙げることができる。
用語「ビニルモノマー」とは、−CH=CH基を含有するモノマーのことをいう。ビニルモノマーの例としては、酢酸ビニル、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム及びビニルネオデカノエート等長鎖ビニルアルカノアート並びにステアリン酸ビニルを含むが、これに限定されるものではない。
用語「アリルモノマー」とは、−CHCH=CH基を含有するモノマーのことをいう。アリルモノマーの例は、アリルグリシジルエーテル(AGE)、フェニルグリシジルエーテル、ビニルベンジルクロライド(VBC)及び臭化アリルを含むが、これに限定されるものではない。
当該技術分野において通常の技術を有する者に認識されるように、キレート化合物をポリマーに結合させるためには、アクリルポリマーを製造する 重合反応の後のアクリルポリマーに対して、アミン又はアミン誘導体等のキレート基をグラフト化することにより、達成することができる。米国特許第3,331,773号を参照されたい。一般に、キレート化合物は、金属イオンで安定した可溶性複合体を形成する能力を有するため、この沈降を防止する。
キレート化は、キレート化合物の金属イオンと官能基との間の平衡反応によって特徴付けられる。最も効果的なキレート化合物は、多数の金属イオンを結合する能力を有し、形成された錯体に関連するより大きな安定性を有する。
キレート化合物は周知であり、ポリアミンのアルキロール置換基のポリ酸を含む、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び他のポリアルキレンポリアミンポリ酢酸等の、アミノ酸及びそれらの誘導体組成物を含む。他のキレート化合物は、カルボニルラジカル、スルホン酸ラジカル、アミンラジカル、ホスホン酸ラジカル等からなる活性基を有する。
本出願人らは、1種以上のアミノカルボキシレートタイプキレート化合物が重合中に直接ポリマーに取り込まれた、キレート官能性を有するポリマー(すなわち、「キレートポリマー」)は、水性不透明コーティング配合物に用いたとき、後重合の際にグラフト化されたキレート化合物を有するポリマーと比較して、実際に、改良された性能を提供することを見出した。このことは、キレートポリマーの形成が、キレート化合物又はその塩と特定の重合性モノマー及び1種以上のエチレン性不飽和のモノマーとのインシチュウでの重合により行われるのか、あるいは、最初にキレート化合物を特定の重合性モノマーと反応により結合させて、重合可能なアミノカルボン酸モノマー又はその塩を形成し、次いで、これらのアミノカルボン酸モノマー又はその塩を1種以上のエチレン性不飽和のモノマーで重合させることにより行われるのかの、いずれにも関係無く、当てはまると思われる。水性不透明コーティング配合物としての使用に適するキレートポリマーを形成する2つの方法及び本発明の方法は、さらに詳細に以下に記載される。
一実施形態では、本発明は、塗料及び他の膜形成組成物として適した水性不透明コーティング配合物を提供し、これは、優れた隠蔽強度を有するのみならず、色相強度、粘性、凍結/融解安定性及び耐汚染性等の性能が、水性不透明コーティング配合物の中にあらかじめ用いられる伝統的なカルボン酸ベースの複合粒子のそれらに匹敵する、又はそれらに比べて良好である。
より詳しくは、本発明の水性不透明コーティング配合物は、(A)水性溶媒;(B)無機材料;及び(C)キレートポリマーを含み、このキレートポリマーは、(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩、(2)ビニル基、アリル基の一方又は両方と、任意のエポキシ基とを含む1種以上の重合性モノマー、及び(3)1種以上のエチレン性不飽和のモノマー、に由来される重合単位として含まれている。
一部の実施形態では、例えば、本発明の水性不透明コーティング配合物は、水性不透明コーティング配合物の全重量に基づいて、水性溶媒を、1重量%〜95重量%;無機顔料を、0.1%から85%まで;キレートポリマーを、5重量%〜80重量%、含む。
例えば、限定するものではないが、水性不透明コーティング配合物は、水性不透明コーティング配合物の全重量に基づき、水性溶媒を、少なくとも3重量%、又は少なくとも10重量%、又は少なくとも30重量%を含んでもよい。さらに、例えば、水性不透明コーティング配合物は、水性不透明コーティング配合物の全重量に基づいて、水性溶媒を、多くとも70%重量、又は多くとも80重量%、又は多くとも90重量%、含んでもよい。
例えば、限定するものではないが、水性不透明コーティング配合物は、水性不透明コーティング配合物の全重量に基づき、無機顔料を、少なくとも0.3重量%、又は少なくとも2重量%、又は少なくとも10重量%、又は少なくとも30重量%、含んでもよい。さらに、例えば、水性不透明コーティング配合物は、水性不透明コーティング配合物の全重量に基づいて、無機顔料を、多くとも80%重量、又は多くとも70重量%、又は多くとも60重量%、又は多くとも45重量%、含んでもよい。
加えて、水性不透明コーティング配合物は、例えば、限定するものではないが、水性不透明コーティング配合物の全重量に基づき、キレートポリマーを、少なくとも10重量%、又は少なくとも15重量%、又は少なくとも20重量%、含んでもよい。さらに、例えば、水性不透明コーティング配合物は、水性不透明コーティング配合物の全重量に基づき、キレートポリマーを、多くとも65重量%、又は多くとも70重量%、又は多くとも75重量%、含んでもよい。
適切な水性溶媒は、例えば限定するものではないが、水性溶媒の全重量に基づき、5重量%〜95重量%の水と、1重量%〜50重量%の1種以上の他の溶媒とを含む。
一部の実施形態では、例えば、限定するものではないが、水性溶媒は、水性溶媒の全重量に基づき、水を、少なくとも5重量%、又は少なくとも10重量%、又は少なくとも20重量%含んでもよい。また、水性溶媒は例えば、水性溶媒の全重量に基づき、水を、多くとも50重量%、又は多くとも70重量%、又は多くとも85重量%、含んでもよい。
さらに、一部の実施形態では、例えば、限定するものではないが、水性溶媒は、水性溶媒の全重量に基づき、1種以上の他の溶媒を、少なくとも2重量%、又は少なくとも5重量%、又は少なくとも10重量%、含んでもよい。また、例えば、水性溶媒は、水性溶媒の全重量に基づき、水を、多くとも20重量%、又は多くとも25重量%、又は多くとも35重量%、含んでもよい。
1種以上の他の溶媒として適切な化合物は、例えば、凝集溶剤、可塑化溶媒又はその組合せから選択されてもよい。適切な凝集溶剤は、例えば、ブトキシエチルPROPASOL(商標)、ブチルCARBITOL(商標)、ブチルCELLOSOLVE(商標)アセテート、ブチルCELLOSOLVE(商標)、ブチルDIPROPASOL(商標)、ブチルPROPASOL(商標)、CARBITOL(商標)PM−600、CARBITOL(商標)Low Gravity、CELLOSOLVE(商標)アセテート、CELLOSOLVE(商標)、エステルEEP(商標)、FILMER IBT(商標)、ヘキシルCARBITOL(商標)、ヘキシルCELLOSOLVE(商標)、メチルCARBITOL(商標)、メチルCELLOSOLVE(商標)アセテート、メチルCELLOSOLVE(商標)、メチルDIPROPASOL(商標)、メチルPROPASOL(商標)アセテート、メチルPROPASOL(商標)、プロピルCARBITOL(商標)、プロピルCELLOSOLVE(商標)、プロピルDIPROPASOL(商標)及びプロピルPROPASOL(商標)、DOWANOL(商標)PM、DOWANOL(商標)DPM、DOWANOL(商標)PMA、DOWANOL(商標)DPMA、DOWANOL(商標)DPnP、DOWANOL(商標)PnBなどより選択されてもよく、これらすべては、米国ミシガン州ミッドランドのダウケミカル社から商業的に入手可能である。
適切な可塑化溶媒は、例えば、エチレングリコールフェニルエーテル(ダウケミカル社からのDOWANOL(商標)EPhとして商業的に入手可能)、プロピレングリコールフェニルエーテル(ダウケミカル社からのDOWANOL(商標)PPhとして商業的に入手可能)、DALPAD A(ダウケミカル社から商業的に入手可能);2,2,4−トリメチル−1、3−ペンタンジオールジイソブチレート;リン酸三ブトキシエチル;ジメチルアジパート、コハク酸ジメチル、ジメチルグルタル酸エステル、マロン酸ジメチル、アジピン酸エチル、琥珀酸ジエチル、ジエチルグルタル酸エステル、琥珀酸ジブチル及びジブチルグルタル酸エステル等の二塩基性エステル(米国デラウェア州ウィルミントンのE.I.デュポンデヌムール社から商業的に入手可能な、取引名称DBE、DBE−3、DBE−4、DBE−5、DBE−6、DBE−9、DBE−IB、及びDBE−MEの各製品を含む);例えば炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、ジプロピル炭酸塩、ジイソプロピル炭酸塩及びジブチル炭酸塩等の炭酸ジアルキル;例えばジブチルフタレート、ジエチルヘキシルフタレート及びフタル酸ジエチル等のフタル酸エステルなどから選択されてもよい。
(B)無機材料は、例えば、限定するものではないが顔料、増量剤及び充填剤等、水性不透明コーティング配合物に典型的に用いられる組成物を含む。適切な無機顔料の例は、限定するものではないが、二酸化チタン(TiO、白)、スズ酸コバルト(II)(CoSnO、青)、セレン化カドミウム(CdSe、赤)、硫化カドミウム(CdS、黄)、カルシウムケイ酸銅(CaCuSi10、青)及び酸化クロム(III)水和物(Cr、緑)を含む。典型的には水性不透明コーティング配合物に用いられる増量剤又は充填剤の非限定的な例としては、タルク(MgSi10(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、霞石閃長岩[(NaO+KO)/SiO+(NaO+KO)/Alの比率が高いことを特徴とする]、硫酸バリウム(BaSO)、カオリン水和物(AlSi(OH))、ムライト(AlSiO)、パイロフィライト(AlSi10(OH))、カヤナイト(AlOSiO)、シリマナイト(AlSiO)、アタパルジャイト((Mg,Al)Si20・4HO)及びその他を挙げることができる。
キレートポリマー(C)では、(C)(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩から誘導される重合単位は、以下の構造の少なくとも1つのアミノカルボン酸基を有する構造を含み、
Figure 0006258876
式中、R及びRは、各々独立して、水素、COOX又はCOOXであり、
、X、X及びXは、独立して、各々水素又は一価カチオンであり、Rは、水素又は重合性モノマーから誘導される単位であり、
*は、アミノカルボン酸基が、重合性モノマーから誘導される単位、又は、エチレン性不飽和のモノマーから誘導される単位でキレートポリマーに結合する位置である。
適切な一価カチオンの非限定的な例としては、Na、K、NH の1種以上である。一価カチオンは、キレートポリマーが無機材料に結合することを可能にし、この無機材料としては例えば、Ca2+、Mg2+、Ba2+、Sr2+、V2+、Mn2+、Fe2+、Al3+、Zr2+、Co2+、Cd2+、Zn2+、TiO2+、Pb2+、Y3+、Pd2+、Ni2+、VO2+、Cu2+、Ga3+、Ti3+、Hg2+、Sc3+、Th4+、In3+、Fe+、V3+等のカチオン及びその組合せを挙げることができる。
キレートポリマーの構成モノマーとして適切なアミノカルボン酸化合物又はその塩の非限定的な例としては、例えば、イミノ二酢酸(IDA)は、イミノジコハク酸(IDS)、エチレンジアミントリ酢酸(ED3A)、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)又はその塩を挙げることができる。無論、異なる種類のアミノカルボン酸又はその塩の混合物及び組合せが、同様に、適切に含まれてもよい。
これらの典型的なアミノカルボン酸の組成物は、以下の前反応構造を有する。
イミノ二酢酸(IDA)又はその塩は、例えば、以下の一般構造を有する。
Figure 0006258876
式中、X及びXは、それぞれ独立して、水素又は上記のそれら等の一価カチオンである。
他方、イミノジコハク酸(IDS)又はその塩は、以下の一般構造を有する。
Figure 0006258876
式中、X、X、X及びXは、それぞれ独立して、水素又は上記のそれら等の一価カチオンである。
エチレンジアミントリ酢酸(ED3A)又はその塩は、以下の一般構造を有する。
Figure 0006258876
式中、X、X及びXは、それぞれ独立して、水素又は上記のそれら等の一価カチオンである。
エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)又はその塩は、以下の一般構造を有し、式中、X、X、X及びXは、それぞれ独立して、水素又は上記のそれら等の一価カチオンである。
Figure 0006258876
(C)(2)1種以上の重合性モノマーに由来するキレートポリマーの単位は、ビニル基(−CH=CH)、アリル基(−CHCH=CH)、又はその両方、並びに任意選択で、エポキシ基を含む。これらの単位は、例えば、限定するものではないが、以下の構造の1種以上を有してもよい。
Figure 0006258876
Figure 0006258876
式中、Y及びYは、それぞれ独立して存在して、水素、COOX又はCOOXであり、X及びXは、それぞれ独立して、水素又は一価カチオンである。適切な一価カチオンの非限定的な例としては、Na、K、NH の1種以上である。
さらに、当該技術分野において通常の知識を有する者によって容易に認識されるように、キレートポリマーのこれらの単位(C)(2)を誘導するために適切なモノマーの非限定的な例としては、例えば、メタクリル酸グリシジル(GMA)(アリルグリシジルエーテル(AGE)、ビニルベンジルクロライド(VBC)及び臭化アリル)及びそれらの誘導体を挙げることができる。
キレートポリマーの単位(C)(3)へと誘導するエチレン性不飽和のモノマーの非限定的な例としては、上掲のものを挙げることができる。好適なエチレン性不飽和のモノマーは、カルボン酸、カルボン酸のエステル、マレイン酸、スチレン、スルホン酸及びその組合せを含む。
特に適切なエチレン性不飽和のモノマーは、例えば、カルボキシル基、スルホン基及びホスホン基から選択される一つ以上を有するものを挙げることができる。例えば、適切なカルボキシル基をもつ酸性モノマーは、限定するものではないが、例えば不飽和のモノカルボン酸モノマー及びジカルボン酸モノマー等の、モノエチレン不飽和(C〜C)カルボ酸モノマーを挙げることができる。例えば、不飽和のモノカルボン酸は、アクリル酸(AA)、メタアクリル酸(MAA)、アルファ−エタクリル酸、ベータ−ジメチルアクリル酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、エチリデン酢酸、プロピリデン酢酸、クロトン酸、アクリロキシプロピオン酸及びそのアルカリ及び金属塩を含む。適切な不飽和ジカルボン酸モノマーの例としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、メチレンマロン酸及びこれらのアルカリ金属塩を挙げることができる。
追加の適切なモノエチレン性不飽和のモノマーは、スルホン酸基又はホスホン基を含有するものであり、その例としては、例えば、2−アクリルアミド−2メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリル−アミド−2ヒドロキシプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、メタリロキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−(2−プロペニルオキシ)プロパンスルホン酸、2−メチル−2−プロペン−1スルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート、3−スルホプロピルアクリレート、3−スルホプロピルメタクリレート、スルホメチルアクリルアミド、スルホメチルメタクリルアミド及びリン酸エチルメタクリレートを挙げることができる。
さらなる例として、1種以上のモノエチレン性不飽和モノマーは、ヒドロキシ、チオール及びアミノ基から選択される1種以上のペンダント反応性官能基を含む1種以上の(メタ)アクリルモノマーを含んでもよい。適切なヒドロキシ官能性(メタ)アクリルモノマーは、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びヒドロキシプロピルアクリレート等のヒドロキシル(C−C)アルキル(メタ)アクリレートを含んでいる。適切なアミノ官能性(メタ)アクリルモノマーは、例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート及びジメチルアミノプロピルアクリレートを含んでいる。適切なチオール官能性(メタ)アクリルモノマーは、例えば、2−メルカプトプロピルメタクリレートを含んでいる。
なおさらなる例として、1種以上のモノエチレン性不飽和モノマーは、1種以上の(C−C20)アルキル(メタ)アクリレートエステルモノマーを含んでもよく、この例としては、例えば、限定するものではないが、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、第二級ブチルアクリレート、第三級ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、シクロプロピル、メタクリレート、ブチルメタクリレート及びイソブチルメタクリレート、ヘキシル及びシクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(別名ラウリル(メタ)アクリレート)、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート(別名ミリスチル(メタ)アクリレート)、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート(別名セチル(メタ)アクリレート)、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート(別名ステアリル(メタ)アクリレート)、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート及びその組合せを挙げることができる。典型的には、(C−C20)アルキル(メタ)アクリレートエステルは、(C−C)アルキル(メタ)アクリレートエステルであり、好ましくは(C−C)アルキルアクリレートエステルであり;より好ましくは、(C−C20)アルキル(メタ)アクリレートエステルは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートから選択され;最も好ましくは、アクリレートエステルは、ブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートから選択される。
水不溶性高分子バインダを調製するために用いられる1種以上のモノエチレン性不飽和モノマーは、1種以上のビニル芳香族モノマーを含んでもよく、この例としては例えば、スチレン、α−メチルスチレン、並びに、ビニルトルエン、2−ブロモスチレン、4−クロロスチレン、2−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、アルファ−シアノスチレン、アリルフェニルエーテル及びアリルトリルエーテル等の置換スチレンを挙げることができる。
また、水不溶性ポリマー樹脂が、重合単位として、1種以上の他の共重合性単量体を、0〜50%の範囲で、例えば0〜25%等で含むことも可能である。適切な他の共重合性モノマーの例としては、例えば、ブタジエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロトノニトリル、アルファ−クロロアクリロニトリル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチレン、メチルビニルチオエーテル及びプロピルビニルチオエーテル、ビニルアルコールのエステル、並びに、エチレン性不飽和(C−C)カルボン酸のアミド、窒素の位置で1つ又は2つの(C−C)アルキル基で置換したエチレン性不飽和(C−C)カルボン酸のアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド及びN−メチロール(メタ)アクリルアミドを挙げることができる。
キレートポリマーを誘導するための構成モノマー(C)(1)、(C)(2)及び(C)(3)は、キレートポリマーを製造するための重合反応プロセスに対して、例えば個々に、又は、各種混合物として、提供されてもよい。これは、キレートポリマーを調製する「インシチュウの」方法として、ここでは呼ぶこととし、すなわち、構成モノマーのすべての3つのカテゴリが一緒に供給され重合が行われる場合をいう。
代替的には、キレートポリマーは、(C)(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩と(C)(2)1種以上の重合性モノマーとの反応生成物である重合可能なアミノカルボン酸モノマー又はその塩を、エチレン性不飽和モノマーに1種以上の(C)(3)とともに、重合反応に提供することによって、製造されてもよい。換言すれば、ビニル基、アリル基の一方又はこれら両方を含み、並びに任意のエポキシ基を含む1種以上の重合性モノマーは、(C)(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩との反応によって、まず改質され、それによって、重合可能なアミノカルボン酸モノマー又はその塩を生成する。次いで、重合可能なアミノカルボン酸モノマー又はその塩は、1種以上のエチレン性不飽和モノマーとの重合が行われて、水性不透明コーティング配合物及び本出願の方法で使用するために適切なキレートポリマーを製造する。
一部の実施形態では、例えば、重合可能なアミノカルボン酸モノマー又はその塩は、重合性モノマーと、イミノ二酢酸;イミノジコハク酸;エチレンジアミントリ酢酸;及びエチレンジアミン二コハク酸から成る群より選択される少なくとも1つのキレート化合物とから調製される。この実施形態では、1種以上の重合性モノマーは、例えば限定するものではないが、メタクリル酸グリシジル(GMA)、アリルエーテル(AGE)、ビニルベンジルクロライド(VBC)又はそれらの混合物でもよい。得られた重合可能なアミノカルボン酸モノマー又はその塩は、1種以上のエチレン性不飽和モノマーで次いで重合させられる。好適なエチレン性不飽和モノマーとしては、ブチルアクリレート(BA)、メチルメタクリレート(MMA)、メタアクリル酸(MAA)、イタコン酸(IA)、スチレン(STY)及びその塩及び誘導体を挙げることができる。
さらにまた、一部の実施形態で、水性不透明コーティング配合物中のキレートポリマー(C)は、キレートポリマー(C)の全重量に基づき、(1)1種以上のビニルアミノカルボン酸モノマーを1重量%〜99重量%;及び、(2)1種以上のエチレン性不飽和モノマーを1重量%〜99重量%含む。
本発明に従った水性不透明コーティング配合物の一部の実施形態では、キレートポリマーは、1種以上の架橋用モノマーに由来する単位をさらに含んでもよい。架橋用モノマーは、二つ以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーであり、例えば、限定するものではないが、ジビニル芳香族化合物、ジ,トリ,及びテトラ(メタ)アクリレートエステル、ジ,トリ,及びテトラアリルエーテル又はエステル化合物及びアリル(メタ)アクリレートを有してもよい。本発明に用いられる好適な架橋用モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン(DVB)、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、テトラアリルペンタエリスリトール、トリアリルペンタエリスリトール、ジアリルペンタエリスリトール、フタル酸ジアリル、ジアリルマレエート、シアヌル酸トリアリル、ビスフェノールAジアリルエーテル、アリルスクロース、メチレンビスアクリルアミド、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルメタクリレート(ALMA)、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、ヘキサン−1,6−ジオールジアクリレート(HDDA)及びブチレングリコールジメタクリレート(BGDMA)を挙げることができる。特に好適な架橋用モノマーとしては、DVB、ALMA、EGDMA、HDDA及びBGDMAを挙げることができる。存在する一部の実施形態では、1種以上の架橋用モノマーは、バイ,トリ又はテトラエチレン性不飽和物、又は、その組合せであってもよい。
キレートポリマーは、キレートポリマーの全重量に基づき、0.3重量%から3重量%までの1種以上の架橋用モノマーに由来する単位を含んでもよい。例えば、一部の実施形態では、キレートポリマーの全重量に基づき、キレートポリマーは、少なくとも0.4重量%、又は少なくとも0.6重量%、又は少なくとも0.8重量%、又は少なくとも0.9重量%、又は少なくとも1.1重量%、含んでもよい。同様に、例えば、一部の実施形態では、キレートポリマーの全重量に基づき、キレートポリマーは、多くとも2.8重量%、又は多くとも2.5重量%、又は多くとも2.1重量%、又は多くとも1.8重量%、又は多くとも1.5重量%、含んでもよい。
重合可能なアミノカルボン酸モノマー又はその塩を、ブチルアクリレート(BA)、メチルメタクリレート(MMA)、メタアクリル酸(MAA)、イタコン酸(IA)及びスチレン(STY)等の伝統的なエチレン性不飽和モノマーと共重合することにより、キレートポリマー(C)を含むユニークな水性エマルジョン組成物を製造し、これは、高さ配合物レベルで金属と結合するができ、そのため、優れた色相強度並びに最適な粘性、凍結/融解安定性及び耐汚染性を有する水性不透明コーティング配合物への使用が適切である。
本出願人らは、キレートポリマー中のアミノカルボキシレート基の存在が、水性不透明コーティング配合物中のTiO粒子等の無機材料に吸着するラテックスポリマー粒子の能力を改良することを見出した。調製及び評価される重合可能なキレートモノマーは、イミノ二酢酸(IDA)又はエチレンジアミントリ酢酸(ED3A)(すなわち、アミン化合物)のメタクリル酸グリシジル(GMA)、アリルエーテル(AGE)又はビニルベンジルクロライド(VBC)で、又は、それらの誘導体(すなわち、伝統的なビニルモノマー)との反応に基づき、ビニルアミノカルボキシレートモノマーを含んでいた。
上記のキレート化剤官能化ラテックスポリマーの比較的新しい種類は、TiO等の無機材料の表面上への吸着性を向上する。より重要なことは、前述のキレートポリマー粒子によって包囲される無機粒子を含む複合粒子が、本発明の不透明コーティング配合物の中に含まれるとき、従来のカルボキシル基をもつ酸性の官能化ラテックス吸着装置と比較して改良された隠蔽効率が見られることである。水性不透明コーティング配合物の中に上記のキレートポリマーを用いたさらなる利点としては、粘度安定性は、少なくともPEM−含有ラテックスポリマー等のリン酸塩−含有複合粒子と比較して、維持されていることである。
ここに記載されるように、重合可能なアミノカルボン酸モノマー[(C)(1)+(C)(2)]を合成でき、かつ、伝統的なビニルモノマー(C)(3)と良好に重合を行って、不透明コーティング配合物の中に有用なキレートポリマーを製造することができることが、実証された。具体的に、これらの新しいアミノカルボキシレート基の存在が、TiO表面でのラテックス吸着を改良することを、我々は発見した。
無機材料へのキレートポリマーの吸着能の評価は、1種以上のエチレン性不飽和モノマー(C)(3)及び重合可能なアミノカルボキシレートモノマーから合成されるキレートポリマーを用いて実行され、これは、イミノ二酢酸(IDA)(すなわち、アミノカルボン酸化合物又はその塩(C)(1))と、メタクリル酸グリシジル(GMA)、アリルエーテル(AGE)又は塩化ビニルエポキシ(VBC)(すなわち、重合性モノマー(C)(2))との反応生成物である。
重合可能なアミノカルボキシレートモノマーは、その後1種以上のエチレン性不飽和モノマー(C)(3)と重合可能であるが、この合成のさらなる可能性としては、上記のように、エチレンジアミントリ酢酸(ED3A)(C)(1)又はその塩の、AGE又は他の重合性モノマー(C)(2)との合成を挙げることができる。これらの反応のための反応スキームは、例えば、以下の通りである。
Figure 0006258876
上記の重合可能なアミノカルボキシレートモノマーの合成スキームは、1)IDAによるGMAのエポキサイド開環、2)IDAによるAGEのエポキサイド開環、3)IDAによるVBClの求核置換、及び4)ED3AによるAGEのエポキサイド開環、である。
前述の合成反応中反応物は、いわゆる当業者によって容易に決定可能な、あらゆる適切な比率で提供されてもよい。合成反応は、重合可能なアミノカルボキシレートモノマーを作るための雰囲気温度で実行されてもよい。相間移動触媒はしばしば有用であるが、特に限定されていない。上記の反応に有用な各種相間移動触媒は、当該技術分野において通常の知識を有する者に知られている。例えば、限定するものではないが、適切な相間移動触媒は、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、塩化メチル三オクチルアンモニウム、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロミド、ヨウ化ジメチルジフェニルホスホニウム及びヨウ化メチル三フェノキシホスホニウムを含む。
当然、当業者によって認識されるように、重合可能なアミノカルボキシレートモノマーは、それらの酸の形として、又は、その塩として製造されてもよく、その際、1種以上の水素原子が一価カチオンに置換される。一価カチオンは、例えば、Na、K、NH の1種以上であってもよい。
水性不透明コーティング配合物の中に有用なキレートポリマーを調製するために使用される重合の方法及び本発明の方法は、特に限定されず、現在、又は、将来に、当業者に知られているあらゆる方法、すなわち例えば限定するものではないが、乳化重合、溶液重合、付加重合及びラジカル重合の技術等でもあってもよい。このことは、キレートポリマーの3つの成分を別々に提供してインシチュウに重合するのか、あるいは、1種以上のアミノカルボン酸又はその塩を1種以上の重合性モノマーとまず反応させて1種以上の重合可能なアミノカルボキシレートモノマーを製造し、次いで1種以上のエチレン性不飽和モノマーと重合するかの、いずれかを問わず、当てはまる。
例えば、一部の実施形態では、ラジカル重合反応を実行することによってキレートポリマーを調製してもよい。これらの実施形態のいくつかには、1種以上の開始剤の使用が関与する。開始剤は、分子又は分子の混合物であり、これは特定の状況で、ラジカル重合反応を開始させることが可能な少なくとも1つのフリーラジカルを生成する。光重合開始剤、熱開始剤及び「レドックス」開始剤その他は、本発明に関連しての使用に適している。特定の開始剤の選択は、相互に重合する特定のモノマー次第であり、当該技術分野において通常の知識を有する者の能力の中にある。適切な開始剤の他のカテゴリは、例えば、過硫酸ナトリウムを含むペルオキソ硫酸塩の基である。一部の実施形態では、1種以上のペルオキソ硫酸塩は1種以上の還元剤の存在下で用いられ、この還元剤としては、例えば、金属イオン(例えば第一鉄イオン)、含硫黄イオン(例えばS(=)、HSO(−)、SO(=)、S(=)及びそれらの混合物)、並びにそれらの混合物を挙げることができる。
本発明に係るキレート官能性を有するポリマーの生成には、チェインレギュレーターが使用されてもよい。チェインレギュレーターとは、成長中のポリマー鎖の長さを制限するように作用する組成物である。一部の適切なチェインレギュレーターは、例えば、メルカプトエタノール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、チオグリコール酸及びドデシルメルカプタン等の硫黄化合物である。一部の実施形態では、チェインレギュレーターは、メタ重亜硫酸ナトリウムを含む。他の適切なチェインレギュレーターは、例えば限定するものではないが、OH−含有化合物を有し、これは、水との混合に用いて溶媒(イソプロパノール及びプロピレングリコール等)を形成するために適切である。
さらに、一部の実施形態では、キレートポリマーは、水性乳化重合技術によって製造されてもよい。一般に、水性乳化重合では、モノマー、開始剤及び界面活性剤が、水の存在下で関与する。乳化重合は、水を任意選択で他の成分と共に収容する容器に、1種以上のモノマー(水を含まない、水性エマルジョン中、 溶液中又はその組合せで)を添加するステップを含む方法によって実行されてもよい。
乳化重合プロセスで使用するために適切な開始剤の例としては、例えば、過硫酸ナトリウム又は過硫酸アンモニウム等の水溶性過酸化物;ペルオキソ硫酸塩又は過酸化水素等の酸化剤、この場合は亜硫酸水素ナトリウム又はイソアスコルビン酸及び/又は多価金属イオン等の還元剤の存在下で含むことで酸化/還元のペアを形成して広範な温度範囲でフリーラジカルを発生させる;2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)二塩化水素化物等のカチオンのアゾ開始剤を含む水溶性アゾ開始剤、を挙げることができる。さらにまた、乳化重合プロセスでは、例えば、油溶性アゾ開始剤を含む1種以上の油溶性開始剤を使用してもよい。
1種以上の界面活性剤を、乳化重合中に使用してもよい。例えば、界面活性剤の少なくとも1つは、アルキルスルフェート、アルキルアリール硫酸塩、アルキル又はアリールポリオキシエチレン非イオン性界面活性剤及びそれらの混合物から選択されてもよい。
本発明の使用、用途及び利益は、本発明の典型的な実施形態の以下の議論及び説明によって明らかにされる。
下記の例で用いる省略形は、下記の表1の中に列挙され、そこに記載された意味を有すると理解されよう。
下記のように、異なるラテックスポリマーを合成し、分析した。実施例1及び2はともに、本発明に従ったキレートポリマーの例である。比較例Aは、キレート官能性を一切有せず、かつ、リン含有モノマーも一切含有しないポリマーの一例である。比較例B及びCの各々は、ポリマーであり、これらは、2−リン酸エチルメタクリレート、リン酸塩含有モノマーを含み、キレート官能性を有していないが、異なるプロセスで生成されており、比較例Cのポリマーは、多段形ポリマーである。
表2は、実施例1及び2並びに比較例A及びBのラテックスポリマーを合成するために用いられる各種物質及びプロセス流れ組成物の組成の一覧を示す。
Figure 0006258876
Figure 0006258876
Figure 0006258876
実施例1:
温度計、凝縮器及びスターラを備える適切な反応器内での初期リアクタチャージを、窒素雰囲気生成下で85〜86℃まで加熱する一方、表2に記載の供給A〜Mを調製した。85℃で、供給C及びリンスを一度に反応器に加え、温度を80〜85℃に合わせた後、供給Dのケトルチャージを行った。2分以内に、3℃〜5℃の温度上昇によって重合の開始が合図され、反応混合物の外観(色及び不透明度)に変化が現れた。発熱が止まったとき、残留モノマー混合物、供給A、及び同時供給触媒液、供給F、が、約85℃で125分間をかけて反応器に徐々に加えられた。同時に、供給Bは、約85℃で60分間かけて、同時に反応器に加えられた。供給Bの終了の後60分後に、供給Bを収容する容器にすすぎを行い、そのすすぎ液はリアクタに加えられた。すすぎの後、供給Eは、供給Bの残りに供給され、同時にリアクタに供給された。この供給が終了した後、リアクタ内容物は85℃で15分間静置された。次いでリアクタは60℃に冷却された後、供給Gのショットを添加して追跡し、その後、供給H及びIのショットを加えた。2回目の追跡では、15分後に、25分間かけて、第2のレドックスペア、供給J及びKを徐々に供給した。追跡の後、リアクタの内容物は、40℃に冷却された。供給Lが、10分間かけてリアクタに加えられた。次いで供給Lが、20分間かけて反応器に加えられ、ラテックスのpHを8.0に調整した。この後に、供給Mの添加が数分間続いた。次いで、リアクタの内容物は、100メッシュ及び325メッシュの篩に通され、固形物、pH、粘性及び粒径の特性評価を行った。
実施例2:
GMA−IDAモノマーを4.0重量%加えた以外は、実施例1と同様に、実施例2のアクリル分散物を調製した。ただし、ポリマーは、表2に記載されるモノマーの比率を有するモノマーエマルジョンを用いて調製された。
比較例A:
GMA−IDAモノマーを加えなかった以外は、実施例1と同様に、比較例Aのアクリル分散物を調製した。ポリマーは、表2に記載されるモノマーの比率を有するモノマーエマルジョンを用いて調製された。
比較例B:
GMA−IDAモノマーを加えた以外は、比較例Aと同様に、比較例Bのアクリル分散物を調製した。その代わりに、2.0%のPEMを用いた。ポリマーは、表2に記載されるモノマーの比率を有するモノマーエマルジョンを用いて調製された。
比較例C:
脱イオン水(545g)、Disponil FES−993界面活性剤(82.5g(30%アクティブ))、Ba(456g)、EA(570g)、MMA(802.75g)、PEM(38g(65%アクティブ))、メタアクリル酸(4.75g)、UMA(57g(50%アクティブ))及びn−DDM(2.38g)を混合して、第1のモノマーエマルジョン(ME1)を調製した。脱イオン水(25g)、Disponil FES−993界面活性剤(アクティブ30%、2.6g)、BA(20g)及びMMA(80g)を混合して、第2のモノマーエマルジョン(ME2)を調製した。
パドルスターラ、温度計、窒素入口及び還流冷却器を備える5リットルの四つ首の丸底フラスコに、脱イオン水(700g)及びDisponil FES−993界面活性剤(アクティブ30%、13.4g)を加えた。フラスコの内容物を、撹拌しながら、86℃の窒素雰囲気下で加熱した。脱イオン水(25g)中に溶解する重炭酸アンモニウム(3.2g)のバッファ溶液を、フラスコに加えた。次いで、ME1の一部(81g)を加えた後、脱イオン水(27g)に溶解させたAPSの溶液(4g)を添加した。反応温度がピークに達した後、水(19.8g)中0.15%の硫酸第一鉄七水和物の溶液及び水(2.9g)中EDTAの1%溶液から生成される混合物を加えた。次いで、2つの同時供給溶液を、85分間にわたってフラスコに供給したが、このうち第1の同時供給溶液は、t−AHP(アクティブ85%、4.0g)、Disponil FES−993界面活性剤(1.2g)及び脱イオン水(95g)から生成され、第2の同時供給溶液は、IAA(3.08g)及び脱イオン水(100g)から生成されたものである。同時供給の開始の2分後に、温度を86℃に維持しながら、残りのME1を、80分間かけてフラスコに供給した。ME1供給が終了した後、残りのME1を収容する容器を脱イオン水で洗浄し、そのすすぎ液をフラスコに加えた。フラスコの内容物を、86℃で15分の間静置し、その後、フラスコの内容物を60℃に冷却した。次いで、ME2をフラスコに5分間かけて加えた。残りのME2を収容する容器を、脱イオン水で洗浄した後、すすぎ液をフラスコに加え、続いて、t−BHP(アクティブ70%、0.5g)を脱イオン水(8g)に加え、次いで、IAA(0.4g)の溶液を脱イオン水(12g)に加えた。次いで、脱イオン水(30.0g)中t−BHP(アクティブ70%、1.0g)の溶液と、脱イオン水(30.0g)中IAA(1.0g)の溶液とを、リアクタに45分間にわたって添加して、残存モノマーを低減し、その後、ポリマーを、pH8.0の水酸化アンモニウム水で中和した。
ポリマーの各種特性を測定し、下の表3に示す。ラテックスポリマーの各々の粘度は、Brookfield DV−II+Pro粘度計を用いてセンチポアズ(cP)で測定した。
オートサンプラを備えるTA Instruments DSC(モデルQ1000)を用いて、ガラス転移温度(Tg)の測定を、10℃/分の加熱速度で実行し、冷凍冷却装置を用いて冷却した。Tgは、2回目の加熱の間の移行中間点として報告した。
Figure 0006258876
色相強度のための塗料配合物の評価
前述の5つのサンプルポリマーの各々を、水性不透明コーティング配合物に配合し、その後、色相強度、粘度及び凍結/融解強度等の特性に関してペイント塗料としての性能を評価した。下記のように、水性コーティング配合物はバインダとしてポリマーを含んでおり、0gm/LVOCの半光沢塗料であった。
より具体的には、サンプル塗料配合物のすべては、表4に掲げられる物質を用い、掲げられる順序で容器に加えることにより、調製された。表6に、サンプル塗料配合物に関する配合物の詳細をまとめた。表4では、「PVC」は顔料体積率のことである。表4及び5の双方では、RM−5000は、ACRYSOL(商標)RM−5000 Rheology Modifierであり;Ultra Eは、ROPAQUE(商標)Ultra E Opaque Polymerであり;RM−895は、ACRYSOL(商標)RM−895 Rheology Modifierであり;Tamol 165Aは、TAMOL(商標)DISPERSANTである(これらすべては、米国ミシガン州ミッドランドのダウケミカル社から商業的に入手可能である)。
Figure 0006258876
Figure 0006258876
色相強度(すなわち、隠蔽力)について、ASTM D2745−89に準拠した以下の方法によって、半光沢塗料配合物を評価した。
1.比較するそれぞれの塗料は、2.00oz/ガロン又は他の所望のレベルのレベルで、所望の着色剤で着色された。
2.容器を手で振動させて、着色剤が塗料に確実に沈殿するようにした。
3.サンプルを、機械式振とう機に5分間置いた。
4.厚い(3ミルのバードフィルムアプリケータ又はそれ以上)の着色塗料のドローダウンが生成され、制御条件(75°F/50%RH)の下で、1日間乾燥させた。
5.Y−反射率(R)を、塗料ドローダウンの3つの領域で測定し、平均数を報告した。
色合い強度(TS)は、以下の方程式を用いて算出した。
TS=[(R)/(1−R]x[(1−R/(R)]×100
式中、Rは標準を表し、Rは試験された塗料を表す。本実施例では、Rは比較例Aの反射率(63.46)であり、これは、比較例Aが「標準」として用いられたことを意味するものである。
Rの差(デルタR)が0.5、及び色合い強度の違いが2%は、産業界では顕著であると典型的には考えられる。
Figure 0006258876
表6に例示されるように、GMA−IDAのレベルが増加すれば、色合い強度も向上する。これらの結果は、アミノカルボン酸官能化ポリマーバインダ(すなわちキレートポリマー)を用いた場合、MAA官能化ポリマーバインダと比較して、色合い強度が増加したことを示している。実施例1及び2の色合い強度はPEMを含有する比較例B及びCほど高くないが、ポリマー中のキレート官能性のレベル(すなわち、GMA−IDA内容物)が増加すれば、色合い強度は明らかに大きく向上する。ポリマーバインダ中のキレート官能性の量がさらに増加すれば、その色合い強度が、PEM含有ポリマーバインダの色合い強度を越えてさらに向上することが予想される。
凍結/融解安定性のための塗料配合物の評価
また、凍結融解挙動に関して、以下の凍結/融解試験方法によって、半光沢塗料配合物を以下のように評価した。0.5パイントの金属コンテナの75%を特定のサンプル配合物で満たすことにより、試料を調製した。初期粘度を、Brookfield KU−1粘度計を用いたクレブス単位(KU値)で測定した。次いで容器を密閉し、0°F(−18℃)のフリーザ内に16時間(h)配置した。容器を取り出し、雰囲気条件で8h融解させた。水性コーティングを手でこそげ取り、外観について、1〜5のスケールで評価したが、評価5は、コーティングは滑らかでクリーム状、評価3は、コーティングが使えたがもはや滑らかでなくクリーム状、評価1は、コーティングが非常に高い粗粒状を示した、とした。次いで、コーティングのKU粘度を測定し記録した。結果を、下記の表7に示す。KUは、KU値の初期粘度のことである。
Figure 0006258876
凍結/融解の1サイクルの後の塗料が、より低いデルタKU及び外観を示したように、GMA−IDAを添加することで、凍結/融解抵抗が改良された。
粘度安定性のための塗料配合物の評価
また、半光沢塗料配合物に対して、一晩静置している間の塗料配合物の粘度の変化を解析する以下の方法により、粘度安定性の評価も行った。0.5パイントの金属コンテナの75%を特定のサンプル配合物で満たすことにより、試料を調製した。初期粘度を、Brookfield KU−1粘度計を用いたクレブス単位(KU値)で測定した。次いで容器を密閉し、雰囲気温度(20〜25℃)の部屋の中に16時間放置した。容器を開け、それぞれの塗料配合物を手でこそげ取り、外観について、1〜5のスケールで評価したが、評価5は、コーティングは滑らかでクリーム状、評価3は、コーティングが使えたがもはや滑らかでなくクリーム状、評価1は、コーティングが非常に高い粗粒状を示した、とした。一晩通した塗料KU粘度(KU O/N)を、Brookfield KU−1粘度計を用いて測定し、記録した。結果を、下記の表8に示した。KUは、初期粘度のことであり、KU O/Nは、一晩の粘度のことであり、ともにクレブス単位である。「デルタKU」は、一晩の粘度の変化を示し、単純にシールをしただけで未使用の場合の塗料配合物の粘度の変化は好ましくないので、デルタKUは、最小の値が好適である。
Figure 0006258876
表8に示すデータは、本発明のように、アミノカルボキシレート官能性を有するキレートポリマーの使用は、塗料配合物の中にバインダとしてPEMを含有していないポリマーではなく、同様の方法で調製されたPEMを含むポリマーバインダを有する塗料配合物に匹敵する粘度安定性を提供することを示している。場合により、PEM−含有ポリマーは、表8で示すように、劣った粘度安定性を示す。換言すれば、本発明に従ったリン酸塩含有ポリマーの代わりに塗料配合物中にキレートポリマーで置換することは、塗料の粘度安定性に悪影響を与えるような干渉をしない。

Claims (6)

  1. 水性不透明コーティング配合物であって、
    (A)水性溶媒と、
    (B)二酸化チタン、酸化亜鉛、スズ酸コバルト(II)、セレン化カドミウム、硫化カドミウム、カルシウムケイ酸銅、酸化クロム(III)水和物、タルク、炭酸カルシウム、霞石閃長岩、硫酸バリウム、カオリン水和物、ムライト、パイロフィライト、カヤナイト、シリマナイト、アタパルジャイト、マイカ、及びこれらの組合せから成る群より選択される、無機顔料と、
    (C)キレートポリマーのラテックス粒子
    を含み、前記キレートポリマーは、
    (1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩と、
    (2)ビニル基、アリル基の一方又はその双方と、任意のエポキシ基とを含む1種以上の重合性モノマーと、
    (3)1種以上のエチレン性不飽和モノマーと
    に由来する重合単位を含み、
    前記(C)(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩の重合単位は、以下の構造の少なくとも1つのアミノカルボン酸基を有するものを含み、
    Figure 0006258876
    式中、R 及びR は、各々独立して、水素、COOX 及びCOOX から成る群より選択されるものであり、
    、X 、X 及びX は、各々独立して、水素及び一価カチオンから成る群より選択されるものであり、
    前記一価カチオンはNa 、K 、及びNH から成る群より選択されるものであり、
    は、水素及び重合性モノマーから誘導される単位から成る群より選択されるものであり、
    *は、アミノカルボン酸基が、重合性モノマーから誘導される単位、又は、エチレン性不飽和のモノマーから誘導される単位において、キレートポリマーに結合して重合単位を形成する位置であり、
    前記(C)(2)ビニル基、アリル基の一方又は両方、及び任意のエポキシ基を含む1種以上の重合性モノマーに由来する単位は、以下の構造の1つ以上を有し、
    Figure 0006258876
    Figure 0006258876
    式中、Y 及びY は、それぞれ独立して、水素、COOX 及びCOOX から成る群より選択されるものであり、X 及びX は、それぞれ独立して、水素及び一価カチオンから成る群より選択されるものであり、前記一価カチオンはNa 、K 、及びNH から成る群より選択されるものであり、
    前記キレートポリマーの前記単位(C)(3)を誘導する前記1種類以上のエチレン性不飽和モノマーが、1又は複数の炭素−炭素二重結合を有するカルボン酸、1又は複数の炭素−炭素二重結合を有するカルボン酸エステル、マレイン酸、スチレン、1又は複数の炭素−炭素二重結合を有するスルホン酸並びにそれらの組合せから成る群より選択されるものである、
    水性不透明コーティング配合物。
  2. (C)(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩は、イミノ二酢酸、イミノジコハク酸、エチレンジアミントリ酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、及びそれらの塩から成る群より選択される請求項1に記載の水性不透明コーティング配合物。
  3. (C)(2)1種以上の重合性モノマーは、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、ビニルベンジルクロライド、臭化アリル、及びそれらの誘導体から成る群より選択される請求項に記載の水性不透明コーティング配合物。
  4. (C)キレートポリマーは、(3)1種以上のエチレン性不飽和モノマーと;(1)1種以上のアミノカルボン酸化合物又はその塩と(2)ビニル基、アリル基の一方又は両方と任意のエポキシ基とを含む1種以上の重合性モノマーとの反応生成物と;に由来する重合単位を含む請求項1に記載の水性不透明コーティング配合物。
  5. 水性不透明コーティング配合物の全重量に基づき、
    (A)1重量%〜95重量%の水性溶媒と、
    (B)0.1重量%〜85重量%の無機顔料と、
    (C)5重量%〜80重量%のキレートポリマーと
    を含む請求項1に記載の水性不透明コーティング配合物。
  6. 表面を有する基材を被覆するための不透明膜を提供する方法であって、請求項1に記載の水性不透明コーティング配合物を基材の表面に塗布することを含む方法。
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