JP6258812B2 - 水分散性プロポリス抽出物及びそれを含有するプロポリス含有飲料 - Google Patents
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Description
本実施形態の水分散性プロポリス抽出物に配合される乳化剤は、有機酸モノグリセリドとしてのジアセチル酒石酸モノステアリン酸グリセリン及びクエン酸モノステアリン酸グリセリンである。これらの乳化剤の中でも、水分散性の向上の観点からクエン酸モノステアリン酸グリセリンが好ましい。これらの乳化剤は単独で使用してもよく、これら2種を組み合わせて使用してもよい。水分散性の向上の観点から、これら2種の乳化剤を併用することが好ましい。乳化剤は、親水性有機溶媒を含有する溶媒により得られるプロポリス抽出物と混合される。
本実施形態の水分散性プロポリス抽出物は、前記プロポリス抽出物及び乳化剤を混合処理することにより得られる。プロポリス抽出物は、凍結乾燥等することにより、固体状(粉末状)の状態で乳化剤と混合してもよく、抽出処理により得られた液状のプロポリス抽出液又は濃縮処理したプロポリス抽出液に乳化剤を添加してもよい。水分散性プロポリス抽出物中における前記プロポリス抽出物の含有量に対する乳化剤の含有量の質量比の下限は、プロポリス抽出物の固形分1質量部に対して、乳化剤が好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上である。乳化剤の質量比を0.01質量部以上とすることにより、水分散性プロポリス抽出物を水溶液に添加した際の分散安定性をより向上させることができる。一方、質量比の上限は、プロポリス抽出物の固形分1質量部に対して、乳化剤が好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは2質量部以下である。乳化剤の質量比を10質量部以下とすることにより、水分散性プロポリス抽出物を水溶液に添加した際の分散安定性をより向上させることができる。
本実施形態の水分散性プロポリス抽出物は、特定の乳化剤を使用したことにより、水分散性プロポリス抽出物を水溶液に添加した場合、分散安定性をより向上させることができる。特に、水溶液が酸性水溶液の場合であっても、分散安定性の低下を抑制することができる。また、水分散性プロポリス抽出物を添加した水溶液を所定条件下において加熱処理したとしても、水溶液の分散安定性の低下を抑制することができる。
(1)本実施形態では、親水性有機溶媒を含有する溶媒により得られるプロポリス抽出物、乳化剤としてジアセチル酒石酸モノステアリン酸グリセリン及びクエン酸モノステアリン酸グリセリンの少なくともいずれか一方を混合することにより水分散性プロポリス抽出物を得た。したがって、水分散性プロポリス抽出物を水に添加した際のプロポリス抽出物の分散安定性を向上させることができる。よって、例えば、水分散性プロポリス抽出物を配合したプロポリス含有飲料において、長期の保存安定性に優れるため、経時的に抽出成分の析出等により、外観特性が低下するおそれがない。
・上記実施形態において、分散剤として、乳化剤としてジアセチル酒石酸モノステアリン酸グリセリン及びクエン酸モノステアリン酸グリセリンを使用した。しかしながら、本発明の効果を阻害しない範囲内において、上記以外の乳化剤が含有されてもよい。
・上記実施形態のプロポリス抽出物は、これまでプロポリスにおいて見出されている効能、例えば抗菌作用、抗炎症作用、抗酸化作用、免疫賦活作用等の発揮を目的とした各種用途に適用することができる。しかしながら、上記実施形態の水分散性プロポリス抽出物は、これらの効能の発揮を目的とした剤又は使用に限定されるものではない。
(試験例1:水分散性プロポリス抽出物の分散安定性試験)
(1)プロポリス抽出物
まず、原料としてプロポリス原塊の粉砕物150kgに、親水性有機溶媒を含有する溶媒としてエタノール濃度が95容量%の含水エタノール530Lを加えて室温(約25℃)で12時間攪拌して抽出した。そして、プロポリス粉砕物を含む抽出液を遠心分離することによって、固液分離、濃縮し、プロポリス抽出液110kg(固形分55質量%)を得た。
上記プロポリス抽出物を、表1の各例に示される乳化剤と混合することにより、水分散性プロポリス抽出物を調製した。混合撹拌処理は、連続式乳化分散機であるプライミクス社製のパイプラインホモミクサーを用いて行った。パイプラインホモミクサーと攪拌羽根を有する撹拌機は、パイプラインにより結ばれ、対象物を連続的に乳化処理することができる。乳化剤として、実施例1〜3は、それぞれ有機酸モノグリセリドとしてのジアセチル酒石酸モノステアリン酸グリセリンを使用した。実施例4〜6は、それぞれ有機酸モノグリセリドとしてのクエン酸モノステアリン酸グリセリンを使用した。実施例7〜12は、上記両乳化剤をそれぞれ使用した。各比較例は、それぞれ各種ポリグリセリン脂肪酸エステルを使用した。
上記のように得られた各例の水分散性プロポリス抽出物からプロポリス含有飲料を調製した。まず、各例の水分散性プロポリス抽出物4g、ブドウ糖果糖液糖30gを、水に混合し、クエン酸を添加して表1に示されるpHにそれぞれ調整した。その後、全量が100mLとなるように水を改めて添加することにより、プロポリス含有飲料を調製した。得られたプロポリス含有飲料を75℃20分間の殺菌処理を行うことにより、各例のプロポリス含有飲料を製造した。尚、殺菌処理後のプロポリス含有飲料のpHが表1記載の値から変動していないことを確認している。
保存後のプロポリス含有飲料について、外観特性について以下の基準により評価した。保存期間1週間の試験結果を表1に示し、保存期間1ヶ月、4ヶ月の各試験結果を表2に示す。尚、評価試験を行っていない場合を「−」として示す。各比較例は、1週間の保存安定性の評価に劣るため、保存期間1ヶ月、4ヶ月の試験は行っていない。
目視にて外観特性を評価した。“5”は、沈殿及びネックリング(液面に浮上した乳化粒子が飲料容器の上部壁面にリング状に付着する現象)が全く見られない場合、“4”は、微量の沈殿が見られるが容器の振とうにより再分散する場合、“3”は、沈殿が見られるが容器の振とうにより再分散する場合、“2”は、沈殿、ネックリング、油滴が生じ、容器の振とうしても析出成分が僅かに残る場合、“1”は、ヤニ状の沈殿、ネックリングが生じ、容器の振とうしても析出成分が残る場合として評価した。
(a)前記プロポリス含有飲料は、60℃以上の温度で5分以上処理されている前記プロポリス含有飲料。従って、この(a)に記載の発明によれば、同条件で例えば加熱殺菌処理したとしても、ヤニ等析出することがなく、外観特性を低下させることがない。
Claims (5)
- 親水性有機溶媒を含有する溶媒により得られるプロポリス抽出物、乳化剤としてジアセチル酒石酸モノステアリン酸グリセリン及びクエン酸モノステアリン酸グリセリンの少なくともいずれか一方を含有する水分散性プロポリス抽出物。
- 前記水分散性プロポリス抽出物は、前記プロポリス抽出物及び親水性有機溶媒含有溶液を混合することにより得られるプロポリス抽出物含有溶液と、水系溶媒含有溶液と、を混合することにより得られ、
ジアセチル酒石酸モノステアリン酸グリセリンが、前記プロポリス抽出物含有溶液及び水系溶媒含有溶液の少なくともいずれか一方に含有され、
クエン酸モノステアリン酸グリセリンが、前記プロポリス抽出物含有溶液に含有される請求項1に記載の水分散性プロポリス抽出物。 - 前記水分散性プロポリス抽出物は、酸性飲料に配合して適用される請求項1又は請求項2に記載の水分散性プロポリス抽出物。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の水分散性プロポリス抽出物を含有し、pHが酸性であるプロポリス含有飲料。
- 前記プロポリス含有飲料は、さらに、増粘剤を含有する請求項4に記載のプロポリス含有飲料。
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