JP6024384B2 - ガレート型カテキン含有機能性飲料 - Google Patents

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Description

本発明は、ガレート型カテキン及び水不溶性機能性成分を含有する機能性飲料に関する。
機能性成分を含有する機能性飲料は、即効性・吸収性が高く、健康食品の中でも大きな市場を形成している。
しかし、プロポリス、コエンザイムQ10、還元型コエンザイムQ10、脂溶性ビタミン類、オメガ3脂肪酸、アスタキサンチンなどの水不溶性機能性成分は、飲料中で安定に分散させることが困難であることから、適切な乳化剤の添加が必要とされている。特殊な乳化処理により水に乳化分散可能にした水不溶性機能性成分の可溶化製剤も原料として販売されているが、高価な水不溶性機能性成分がさらに高価格な原料となってしまっているのが現状であった。
また、これらの水不溶性機能性成分は、酸化しやすく不安定な物質も多い。中でも還元型コエンザイムQ10は、非常に酸化しやすく、飲料中に安定に含有することは非常に困難であり、オメガ3脂肪酸に至っては不快な酸化臭を発生し、それらの安定性を維持することは大きな課題であった。
さらに、これらの水不溶性機能性成分の中には、特有の不快な風味を有するものも多くあり、嗜好性が求められる飲料に添加することは不向きであった。そのため、前記水不溶性機能性成分に特有の不快な風味を改善することを目的とする提案がいくつかなされている。例えば、DHA及び/又はEPA等の多価不飽和脂肪酸に、乳化剤、クリームフレーバー及びピーチフレーバーを含有する発酵乳飲食品(特許文献1)、不快臭味を有する生薬素材等と甘蔗由来の抽出物を含有する健康飲食品(特許文献2)、プロポリス等と卵殻膜を含有する飲食品(特許文献3)などが知られている。
そのような中、抗酸化作用・消臭作用が期待される成分として、緑茶に含まれるカテキン類が知られている。しかし、カテキンは特有の苦渋味を有するため、抗酸化剤として一定量以上の添加が困難であった。カテキン類の苦渋味をマスキングする技術提案に関しては、既にいくつかなされており、例えば、キナ酸を特定比率で併用する方法(特許文献4)、平均分子量500〜4500の哺乳類由来のコラーゲンペプチドを添加する方法(特許文献5)などがある。しかし、いずれの方法もカテキン類の苦渋味の低減は図れるものの、そのマスキング効果は十分なものとは言えなかった。
以上のように、水不溶性機能性成分に対しての技術提案は数多くされているが、これまで水不溶性機能性成分とカテキン類などの水溶性機能性成分を併用することによって新たな物理的効果が見出された飲料については知られていなかった。
特許文献6には、ジアシルグリセロールと非重合体カテキン類と乳化剤を含有する乳化飲料組成物が提案されているが、乳化剤なしではジアシルグリセロールの分離が起こってしまう。また、ジアシルグリセロールの構成脂肪酸中のオメガ3系不飽和脂肪酸が15質量%未満であることが好ましいと記載されているように、オメガ3脂肪酸の機能性が期待されるものではなく、ましてやオメガ3脂肪酸の不快臭を低減させるようなものではない。
特開2002−204656号公報 特開2001−086954号公報 特開2008−118887号公報 特許第3378577号公報 特開2011−15632号公報 特許第4832404号公報
本発明の目的は、水不溶性機能性成分を含有しながら、コラーゲン及び大豆多糖類及び強い抗酸化力をもつガレート型カテキンを含有することにより、これらの成分に由来する不快味や不快臭が低減され、分離、沈殿も生じない、物理化学的に安定な健康飲料を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ガレート型カテキン、コラーゲン、大豆多糖類の3成分を含有させることにより、飲料中に水不溶性機能性成分を物理化学的に安定に含有させることができ、しかも驚くべきことにガレート型カテキン、コラーゲン、水不溶性機能性成分などに由来する不快味や不快臭が低減させられることを発見し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、
[1](a)ガレート型カテキン、(b)コラーゲン、(c)大豆多糖類及び(d)水不溶性機能性成分を含有し、
前記(d)成分が、プロポリスエキス、コエンザイムQ10、還元型コエンザイムQ10、脂溶性ビタミン、オメガ3脂肪酸、ルテイン及びアスタキサンチンからなる群より選ばれる1種以上であり、
前記(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分の含有量[A]、[B]、[C]、[D](単位:重量%)が以下の式の範囲内にある機能性飲料、
i)0.02≦[A]≦0.5
ii)3.0≦([B]/[A])≦20
iii)([C]/[A])≧1.0
iv)0.0001≦[D]≦0.
[2]前記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分によって構成される略球状粒子を分散質として含有するコロイド状飲料であって、前記粒子の平均粒子径が0.05〜50μmである前記[1]に記載の機能性飲料、
に関する。
本発明の機能性飲料は、ガレート型カテキン、コラーゲン及び水不溶性機能性成分などの機能性成分を安定に含有する飲料である。さらに本発明の機能性飲料は、水不溶性機能性成分の不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキンの苦渋味やコラーゲンの不快味のない嗜好性の高い飲料である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の機能性飲料は、(a)ガレート型カテキン、(b)コラーゲン、(c)大豆多糖類及び(d)水不溶性機能性成分の4成分を含有することを特徴とする。
〔(a)ガレート型カテキン〕
カテキンとは、緑茶、紅茶あるいはウーロン茶などのカメリア属に分類される植物の茶に多く含まれているポリフェノールの一種であり、主にエピカテキン(EC)、エピカテキンガレート(ECg)、エピガロカテキン(EGC)、エピガロカテキンガレート(EGCg)、カテキン(C)、カテキンガレート(Cg)などのフラバン−3−オール類の総称であるが、本発明において「(a)ガレート型カテキン」とは、分子内にガロイル基を有するカテキンであり、具体的には、ECg、EGCg、Cg、GCgなどを指す。これらは、精製品の他、粗製品でも良く、これらを含有する天然物もしくはその加工品でも良い。
本発明の機能性飲料中の(a)ガレート型カテキンの含有量([A])は、0.02〜0.5重量%である。前記含有量が0.02重量%未満では、ガレート型カテキンの十分な効果が期待できない。また、前記含有量が0.5重量%を超えると、ガレート型カテキンに由来する苦渋味を強く感じてしまう。前記含有量[A]は、0.03〜0.5重量%であることが好ましい。
〔(b)コラーゲン〕
本発明に用いられるコラーゲンとは、動物の骨や皮に多く含まれるタンパク質であるコラーゲンを加熱・変性させて得られるゼラチンや、それをさらに酸やアルカリあるいは酵素等で加水分解させたコラーゲンペプチドを総称して言う。本発明においてコラーゲンは、由来生物(豚、牛、魚など)や製法(酸処理、アルカリ処理など)に関して特に限定されずに使用することができる。
本発明において前記コラーゲンとしては、ゼラチンを使用することが、水不溶性機能性成分の安定化のために好ましい。通常、ゼラチンを飲料に使用した場合、粘度上昇やゲル化が起きることもあり、飲料としての適性を失ってしまう。しかし、本発明においては、驚くべきことに、ゼラチンを使用した場合でも前記のようなゲル化をすることなく低粘度の飲料が得られる。本発明では、ゼラチンを酵素処理等によってコラーゲンペプチドに加水分解する必要なく、ゼラチンから直接コラーゲン飲料が得られるため、コスト面で非常に有益である。
本発明の機能性飲料中の(b)コラーゲンの含有量([B])は、コラーゲンの効果を発揮し、ゲル化や粘度上昇を抑える観点から、0.2〜5.0重量%が好ましく、0.3〜3.0重量%であることがより好ましい。
〔(c)大豆多糖類〕
本発明において「大豆多糖類」とは、水溶性大豆食物繊維とも呼ばれ、大豆タンパク製造の際に生じる不溶性食物繊維(オカラ)から、弱酸性下で抽出、精製、殺菌、乾燥の工程を経て調製される水溶性の多糖類である。当該水溶性大豆食物繊維は、ガラクトース、アラビノース、ガラクツロン酸、ラムノース、キシロース、フコース、グルコースなどの糖から構成され、ラムノガラクツロン酸鎖にガラクタンとアラビナンが結合した構造が推定されている。
このような大豆多糖類としては、例えば、「SM−1200」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)、「ソヤファイブ(登録商標)−S」シリーズ(不二製油株式会社製)等の市販品を使用してもよい。
本発明の機能性飲料中の(c)大豆多糖類の含有量([C])は、凝集・沈殿の発生を抑えて安定性を発揮し、かつ飲料の嗜好性を好ましくする観点から、0.1〜1.0重量%が好ましく、0.1〜0.8重量%がより好ましい。
〔(d)水不溶性機能性成分〕
水不溶性機能性成分とは、水に不溶または難溶性の成分の中で、人体の生理学的機能に影響を与えるとされる成分を指し、生体機能の調節や成人病予防の機能が期待される成分である。具体的には、ポリフェノール類、カロテノイド、アルカロイド、不飽和脂肪酸類、天然物の有機溶媒抽出物、などを指す。中でも、本発明の飲料においては、プロポリスエキス、コエンザイムQ10、還元型コエンザイムQ10、脂溶性ビタミン(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、およびそれらの前駆体)、オメガ3脂肪酸(α−リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA))、ルテイン、アスタキサンチンが好適である。
本発明の機能性飲料中の(d)水不溶性機能性成分の含有量([D])は、0.0001〜0.6重量%である。前記含有量が0.0001重量%未満では、水不溶性機能性成分の十分な効果が期待できない。また、前記含有量が0.6重量%を超えると、水不溶性機能性成分に由来する味や臭いを強く感じてしまう。前記含有量[D]は、0.001〜0.2重量%であることが好ましい。
本発明の機能性飲料は、前記(a)ガレート型カテキンの含有量[A](重量%)と前記(b)コラーゲンの含有量[B](重量%)と前記(c)大豆多糖類の含有量[C](重量%)と前記(d)水不溶性機能性成分の含有量[D](重量%)とを、以下の式の範囲内に調整することにより、ガレート型カテキン、コラーゲン及び水不溶性機能性成分を含有しながら、これらの成分に由来する不快味や不快臭が低減され、しかも分離、沈殿などが生じない安定な状態の外観を有する飲料とすることができる。
i)0.02≦[A]≦0.5
ii)3.0≦([B]/[A])≦20
iii)([C]/[A])≧1.0
iv)0.0001≦[D]≦0.6
前記i)およびiv)については前述した通りである。
前記ii)について、([B]/[A])が3.0未満では、ガレート型カテキン由来の苦渋味のマスキングが不十分になる。また、([B]/[A])が20.0を超えるとゲル化や粘度上昇などの不都合な現象が起きる。([B]/[A])は、好ましくは4.0≦([B]/[A])≦17.0である。
前記iii)について、([C]/[A])が1.0未満では、物性に悪影響が出る。物性の安定性や風味、粘性の点で、好ましい範囲は1.0≦([C]/[A])≦20であり、より好ましくは1.0≦([C]/[A])≦5である。
〔任意成分〕
また、本発明の機能性飲料には、所望により、糖質、果汁、野菜汁、豆乳、乳製品、茶類、コーヒー、アルコール類、酸味料、炭酸ガス、香料、着色料、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸、油脂、乳化剤、高甘味度甘味料などの任意成分を含有してもよい。これらの任意成分を適宜選択することで、飲料の嗜好性の幅を広げることができる。尚、前記任意成分は、嗜好性や物理化学的安定性に悪影響を与えない範囲で使用すればよい。
〔粒子〕
本発明の機能性飲料は、前記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分によって構成される略球状粒子を分散質として含有するコロイド状飲料である。略球状粒子とは、球体、回転楕円体などのおおよそ球状の粒子を指し、光学顕微鏡によって確認できるものをいう。
また、その平均粒子径は、後述の実施例に記載のように、レーザー回析式粒度分布測定装置によって測定できる。前記平均粒子径は、飲料の安定性の観点から50μm以下であることが好ましい。
〔製造方法〕
前記のような構成を有する本発明の機能性飲料は、例えば(b)成分及び(c)成分を水に混合、加熱溶解し、次いで(a)成分、(d)成分を添加混合することで製造することができる。
また、前記(a)成分は予め水に混合、加熱溶解させておくことで速やかに混合しやすくすることができる。
また、予め加熱した水に(a)、(b)、(c)、(d)成分を添加混合してもよい。
その他の任意成分については、適宜任意の段階で添加すればよい。
以上のようにして本発明の機能性飲料を得ることができる。なお、本発明の機能性飲料のpHについては特に限定はない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
(実施例1)
ゼラチン(商品名:APH−250、新田ゼラチン株式会社製、以下同じ)1.0gと大豆多糖類(商品名:SM−1200、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、以下同じ)0.35gを60℃の水6gに溶かした。ここにEGCg(商品名:サンフェノンEGCg、ガレート型カテキン含有率95重量%以上(本実施例では前記含有率を100重量%として換算した)、太陽化学株式会社製、以下同じ)0.18gを80℃の水4gに溶かした水溶液を加え、その後、DHA(商品名:サンオメガDHA27、DHA含有量27重量%、日油株式会社製、以下同じ)0.04gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.2g、甘味料(商品名:サンスイートSA−5050、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、以下同じ)0.05g、グレープ香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gに調製し、85℃で30分加熱後、ガラス瓶に詰め、容器詰め飲料を作製した。得られた飲料は、成分の沈殿や分離がなく、ガレート型カテキン成分、コラーゲン成分、DHAの3つの機能性成分を摂取できる、安定性に優れた機能性飲料であった。また、得られた機能性飲料は、DHAに由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味のない嗜好性の高い飲料であった。
なお、作製した飲料の組成等について表1に示す(以下の実施例も同じ)。
(比較例1)
ゼラチン1.0gを60℃の水10gに溶かした。ここに、DHA0.04gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.2g、甘味料0.05g、グレープ香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gに調製し、85℃で30分加熱後、ガラス瓶に詰め、容器詰め飲料を作製した。得られた飲料は、静置するとDHAの油滴が上層に分離し、さらに室温下で一日放置するとゲル化してしまった。
(比較例2)
大豆多糖類0.35gを60℃の水10gに溶かした。ここに、DHA0.04gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.2g、甘味料0.05g、グレープ香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gに調製し、85℃で30分加熱後、ガラス瓶に詰め、容器詰め飲料を作製した。得られた飲料は、静置するとDHAの油滴が上層に分離してしまった。
(比較例3)
EGCg0.18gを80℃の水10gに溶かした。ここに、DHA0.04gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.2g、甘味料0.05g、グレープ香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gに調製し、85℃で30分加熱後、ガラス瓶に詰め、容器詰め飲料を作製した。得られた飲料は、静置するとDHAの油滴が上層に分離してしまった。
(比較例4)
ゼラチン1.0gと大豆多糖類0.35gを60℃の水10gに溶かした。ここに、DHA0.04gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.2g、甘味料0.05g、グレープ香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gに調製し、85℃で30分加熱後、ガラス瓶に詰め、容器詰め飲料を作製した。得られた飲料は、静置するとDHAの油滴が上層に分離し、さらに室温下で一日放置するとゲル化してしまった。
(比較例5)
ゼラチン1.0gを60℃の水6gに溶かした。ここにEGCg0.18gを80℃の水4gに溶かした水溶液を加え、その後、DHA0.04gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.2g、甘味料0.05g、グレープ香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gに調製し、85℃で30分加熱後、ガラス瓶に詰め、容器詰め飲料を作製した。得られた飲料は、静置するとDHAの油滴が上層に分離し、さらに凝集沈殿が生じてしまった。
(比較例6)
大豆多糖類0.35gを60℃の水6gに溶かした。ここにEGCg0.18gを80℃の水4gに溶かした水溶液を加え、その後、DHA0.04gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.2g、甘味料0.05g、グレープ香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gに調製し、85℃で30分加熱後、ガラス瓶に詰め、容器詰め飲料を作製した。得られた飲料は、静置するとDHAの油滴が上層に分離してしまった。
(比較例7)
DHA製剤(商品名:ネオリキッドDHA30、DHA含有量7.2重量%、日油株式会社製)0.15gを水100mLに溶かし、実施例1と同じDHA含有量となる飲料を作製した。
(実施例2、3)
実施例1と同様の原料を用い、(a)、(b)、(c)、(d)の4成分の含有量を表1に示す量に変えて、実施例1と同様に飲料を作製した。得られた飲料はガラス瓶に入れ密栓し、85℃で30分加熱殺菌し、1日静置して放冷した。いずれも安定性に優れた機能性飲料が得られた。また、得られた機能性飲料は、DHAに由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味のない嗜好性の高い飲料であった。
(実施例4)
ゼラチン0.6gと大豆多糖類0.2gを60℃の水6gに溶かした。ここに緑茶抽出物(商品名:サンフェノン90S、ガレート型カテキン含有率65重量%、太陽化学株式会社製、以下同じ)0.15gを80℃の水5gに溶かした水溶液を加え、その後、還元型コエンザイムQ10(商品名:カネカQH、株式会社カネカ製、以下同じ)0.02gを加え、100℃に加熱して攪拌混合した。そしてビタミンCを0.2g、甘味料0.05g、レモン香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gの飲料を作製した。これをガラス瓶に入れ密栓し、85℃で30分加熱殺菌し、1日静置して放冷した。得られた飲料は、成分の沈殿や分離がなく、ガレート型カテキン成分、コラーゲン成分、還元型コエンザイムQ10の3つの機能性成分が摂取できる、安定性に優れた機能性飲料であった。また、得られた機能性飲料は、還元型コエンザイムQ10に由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味のない嗜好性の高い飲料であった。
(比較例8)
100℃の水100mLに還元型コエンザイムQ10を0.02g添加した。しかし還元型コエンザイムQ10は溶解しなかった。
(実施例5)
コラーゲンペプチド(商品名:SCP−5200、新田ゼラチン株式会社製)1.6gと大豆多糖類0.4gを60℃の水5gに溶かした。ここにEGCg0.2gを80℃の水2gに溶かした水溶液を加え、その後、プロポリスエキス(商品名:EEP−B20、プロポリス含有量20重量%、アピ株式会社製)0.06gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.1g、はちみつ8g、レモン香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gの飲料を作製した。これをガラス瓶に入れ密栓し、85℃で30分加熱殺菌し、1日静置して放冷した。得られた飲料は、成分の沈殿や分離がなく、ガレート型カテキン成分、コラーゲン成分、プロポリスの3つの機能性成分を摂取できる、安定性に優れた機能性飲料であった。また、得られた機能性飲料は、プロポリスエキスに由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味のない嗜好性の高い飲料であった。
(実施例6)
ゼラチン1.0gと大豆多糖類0.35gを60℃の水3gに溶かした。ここにEGCg0.18gを80℃の水2gに溶かした水溶液を加え、その後、プロポリスエキス(商品名:EEP−B20、プロポリス含有量20重量%、アピ株式会社製)1.0gを加え、攪拌混合した。そしてクエン酸0.1g、はちみつ8g、レモン香料0.1gを加え、最後に水を加えて総重量100gの飲料を作製した。これをガラス瓶に入れ密栓し、85℃で30分加熱殺菌し、1日静置して放冷した。得られた飲料は、成分の沈殿や分離がなく、ガレート型カテキン成分、コラーゲン成分、プロポリスの3つの機能性成分を摂取できる、安定性に優れた機能性飲料であった。また、得られた機能性飲料は、プロポリスエキスに由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味のない嗜好性の高い飲料であった。
(実施例7)
ゼラチン1.0gと大豆多糖類0.35gを60℃の水3gに溶かした。ここにEGCg0.18gを80℃の水2gに溶かした水溶液を加え、その後、ルテイン(ルテイン含有量40重量%、バイオアクティブズジャパン株式会社製)0.01gを加え、100℃に加熱して攪拌混合し、最後に水を加えて総重量100gの飲料を作製した。これをガラス瓶に入れ密栓し、85℃で30分加熱殺菌し、1日静置して放冷した。得られた飲料は、成分の沈殿や分離がなく、ガレート型カテキン成分、コラーゲン成分、ルテインの3つの機能性成分を摂取できる、安定性に優れた機能性飲料であった。また、得られた機能性飲料は、ルテインに由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味のない嗜好性の高い飲料であった。
(実施例8)
ゼラチン1.3gと大豆多糖類0.4gを60℃の水6gに溶かした。ここにEGCg0.3gを80℃の水3gに溶かした水溶液を加え、その後、ビタミンE(理研Eオイル705、総トコフェロール含有量68重量%以上、理研ビタミン株式会社製)0.005gを加え、攪拌混合し、最後に水を加えて総重量100gの飲料を作製した。これをガラス瓶に入れ密栓し、85℃で30分加熱殺菌し、1日静置して放冷した。得られた飲料は、成分の沈殿や分離がなく、ガレート型カテキン成分、コラーゲン成分、ビタミンEの3つの機能性成分を摂取できる、安定性に優れた機能性飲料であった。また、得られた機能性飲料は、ビタミンEに由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味のない嗜好性の高い飲料であった。
(実施例9)
ゼラチン2.6gと大豆多糖類0.8gを60℃の水6gに溶かした。ここにEGCg0.5gを80℃の水3gに溶かした水溶液を加え、その後、アスタキサンチン(アスタリールオイル50F、アスタキサンチン含有量5重量%、富士化学工業株式会社製)0.002gを加え、攪拌混合し、最後に水を加えて総重量100gの飲料を作製した。これをガラス瓶に入れ密栓し、85℃で30分加熱殺菌し、1日静置して放冷した。得られた飲料は、成分の沈殿や分離がなく、ガレート型カテキン成分、コラーゲン成分、アスタキサンチンの3つの機能性成分を摂取できる、安定性に優れた機能性飲料であった。また、得られた機能性飲料は、アスタキサンチンに由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味のない嗜好性の高い飲料であった。
Figure 0006024384
(試験例1:官能評価試験)
続いて、以下の官能試験を行なった。
(1)生臭味に関する評価
実施例1と比較例7の飲料の生臭味について、5人のパネラーによる2点比較法による試験を行なった。その結果、5人中4人が実施例1の飲料をより生臭味が弱いと判断した。
(2)苦渋味に関する評価
実施例1と比較例3の飲料の苦渋味について、5人のパネラーによる2点比較法による試験を行なった。その結果、5人全員が実施例1の飲料をより苦渋味が弱いと判断した。
(試験例2:粒子の形状及び平均粒子径の測定)
各飲料を1,000倍の倍率の光学顕微鏡(「BX41」、オリンパス株式会社製)で観察したところ、実施例1の飲料にのみ略球状の粒子が存在することが確認できた。このことから、(a)、(b)、(c)、(d)の4成分によって粒子が構成されていると考えられる。
続いて、実施例1の飲料に関して、レーザー回析式粒度分布測定装置(「SALD−2000J」、島津製作所(株)製)を用い、公知の方法によって平均粒子径を測定した。具体的な操作としては、飲料を10倍の水に希釈してサンプラ攪拌槽に投入し、ポンプ速度調整ツマミを6の位置にして攪拌させながら粒度分布を測定した。分布基準は、体積基準(全粒子の体積の総和中で特定粒子径の粒子がどれだけの体積を占めるか)を用いた。平均粒子径は、当該装置用のソフトウェア(Wing−SALD−2000J、島津製作所(株)製)によって算出した。
その結果、実施例1の飲料中の粒子の平均粒子径は0.14μmであった。
また、同様にして実施例2〜9で得られた飲料を測定したところ、これらの飲料中にも略球状粒子が確認でき、平均粒子径は全て0.05〜50μmであった。
(試験例3:物理化学的安定性)
実施例4で作製した、ガラス瓶の容器に入れて密栓した機能性飲料を、そのままの状態で約3ヶ月間室温下にて保管した。保管後のガラス瓶内の飲料の様子を観察したところ、作製直後と同様に、成分の沈殿や分離がなかった。また、ガラス瓶を開封して機能性飲料を実際に飲んだところ、還元型コエンザイムQ10に由来する不快味や不快臭が低減され、ガレート型カテキン成分に由来する苦渋味やコラーゲン成分に由来する不快味もなく、作製直後と同様に嗜好性の高い飲料のままであった。
したがって、実施例4で得られた機能性飲料が有する物理化学的な安定性は、長期保存時でも維持されている点で非常に優れた性質であることがわかった。

Claims (2)

  1. (a)ガレート型カテキン、(b)コラーゲン、(c)大豆多糖類及び(d)水不溶性機能性成分を含有し、
    前記(d)成分が、プロポリスエキス、コエンザイムQ10、還元型コエンザイムQ10、脂溶性ビタミン、オメガ3脂肪酸、ルテイン及びアスタキサンチンからなる群より選ばれる1種以上であり、
    前記(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分の含有量[A]、[B]、[C]、[D](単位:重量%)が以下の式の範囲内にある機能性飲料。
    i)0.02≦[A]≦0.5
    ii)3.0≦([B]/[A])≦20
    iii)([C]/[A])≧1.0
    iv)0.0001≦[D]≦0.6
  2. 前記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分によって構成される略球状粒子を分散質として含有するコロイド状飲料であって、前記粒子の平均粒子径が0.05〜50μmである請求項1に記載の機能性飲料。
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