JP6700547B2 - 没食子酸を用いたナノ粒子 - Google Patents

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本発明は、没食子酸とタンパク質を構成成分とする飲食品、医薬品、医薬部外品、化粧品などの分野において利用できるナノ粒子に関する。
近年、物質のナノ粒子化の技術が様々な分野で研究され、幅広い利用が期待されている。特に、医薬品、化粧品分野において活発に検討がなされ、多くの報告が出されている。
これまで、特に進んで研究されてきたのは医薬品分野であり、ナノ粒子化により、医薬品成分を目的の臓器や組織に提供するためのドラッグデリバリーシステム(DDS)に注目が集まっている。例えば、ガン組織において、血管新生が盛んであることから血管に間隙ができ、その間隙のサイズを利用したDDSなどにナノ粒子の利用が考えられてきた。これにより、医薬品成分を安定に効率的に運搬するだけでなく、副作用の軽減も可能となりうる。医薬品分野のDDSには例えば、リポソーム、ポリエチレングリコールなどの基材が検討されている(非特許文献1)。この抗ガン剤としての利用に適したナノ粒子のサイズは100〜200nmとされ、このサイズでの開発が活発であった。
ナノ粒子技術の応用化として例えば食品分野においては、食感や味の向上、フレーバーなどのリリース、溶解性や透明性、吸収性や反応性の向上などを目指して開発がなされている。
これまでに、食品や食品添加物の分野では、例えば、ナノ粒子の製造方法(特許文献1、2、3)が報告されており、また、シリカ、ナノクレイ、リポソーム、白金ナノ粒子なども報告されている(非特許文献2)。特許文献1の場合、キトサンを酸で溶解後に冷却する方法によってナノ粒子が得られており、その粒子径は800nm〜3100nmである。また特許文献2の場合、マイクロ流路を通過させることで100nm以下の粒子が形成されている。特許文献3はキトサンとタンニンを混合することでナノ粒子が得られている。
このようなナノ粒子製造方法が報告されている中で、本発明者らはこれまでガレート型カテキンとタンパク質を用いたナノ粒子の製造方法について報告している(特許文献4〜6)。この発明では、ガレート型カテキンとゼラチン、乳清タンパク質、またはこれらの分解物を規定の濃度とpHで混合することで平均粒子径200nm以下のナノ粒子が形成されている。さらにその製造方法を検討することにより、機能性成分を効率的に担持されたナノ粒子の開発にも成功している(特許文献7)。
以上のように様々な構成成分でのナノ粒子化技術が報告されているが、これはナノ粒子の特性がその構成成分に依存する可能性が大きいことを表している。たとえば、ナノ粒子表面にポリエチレングリコール(PEG)を配置することで、粒子の分散性が向上したり、ゼラチンを配置させることで、粒子の安定性が向上したりする。つまり、浸透性や溶解性、安定性などの性質の違いがナノ粒子の用途に大きく関わっていると予想される。
以上のように、ナノ粒子の用途拡大にむけてその構成成分のさらなる検討が必要である。
特許第05564200号公報 特開2009−090160号公報 米国特許第8,642,088号明細書 特願2014−160745号公報 特願2014−160749号公報 特願2014−223433号公報 特願2014−266838号公報
Drug Delivery System 26−1,2011 厚生労働省「ナノマテリアルの安全対策に関する検討会報告書」(平成21年3月31日)5−6頁
したがって、本発明は、従来知られていなかった新たな構成成分で作製されるナノ粒子を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記特許文献4〜7のように、これまでにガレート型カテキンとタンパク質の組み合わせにおいて、所定の濃度およびpH下で混合するだけで、ナノ粒子を形成できる画期的な方法を見出しており、前記製造方法は作業性やコストが大幅に低減される方法であるが、ナノ粒子を作製できる構成成分についての新たな組み合わせをさらに検討してきた。その結果、没食子酸またはその誘導体とタンパク質との組み合わせにより、ナノ粒子が作製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は、
〔1〕平均粒子径が10〜300nmであり、少なくとも没食子酸またはその誘導体とタンパク質とを構成成分として含むナノ粒子、
〔2〕前記ナノ粒子のタンパク質がゼラチン、コラーゲン、乳清タンパク質、ならびにこれらの分解物および精製物からなる群より選ばれる1種以上である前記〔1〕記載のナノ粒子、
〔3〕固形分値0.2〜1.0重量%に調整したナノ粒子含有液を、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)を用い、分析設定を水として得られるゼータ電位の絶対値が10mV以上である前記〔1〕または〔2〕記載のナノ粒子
に関する。
本発明のナノ粒子は、没食子酸またはその誘導体とタンパク質という天然物由来の原料を構成成分としており、有害な共雑物が含まれる可能性が低いため安全性に優れたナノ粒子である。さらに、本発明のナノ粒子は、平均粒子径が10〜300nmであり、生体への吸収性が優れていることは公知の事実であり、没食子酸またはその誘導体が有する抗酸化作用を奏するため、その利用用途は飲食品、医薬品、医薬部外品、化粧品などの分野において幅広く好適に使用できる。
本発明のナノ粒子は、平均粒子径が10〜300nmであり、少なくとも没食子酸またはその誘導体とタンパク質とを構成成分として含むことを特徴とする。
本発明のナノ粒子の平均粒子径は、10〜300nmであり、分散安定性および体内への吸収性の観点から、好ましくは50〜200nmである。
前記ナノ粒子の平均粒子径は、後述の実施例に記載のように、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)にて測定することができる。
本発明でいう体内への吸収性とは、ナノ粒子を口から摂取もしくは皮膚などの表面に塗布したときにナノ粒子が体内に入ることを言う。
本発明では、没食子酸またはその誘導体をナノ粒子の構成成分として使用する。没食子酸を構成成分とすることで、本発明のナノ粒子が体内に吸収されると、抗酸化物質として作用し、体内の酸化を抑制する作用効果が期待できる。
没食子酸は、天然由来もしくは合成物いずれでもよい。没食子酸の誘導体としては、没食子酸メチル、没食子酸ドデシル、没食子酸プロピル、没食子酸イソアミル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。また、没食子酸や没食子酸の誘導体を含む組成物も使用することができ、例えば、五倍子、没食子、茶、オーク樹皮等の植物体から得られる抽出物が挙げられる。これらの、没食子酸や没食子酸の誘導体を含む組成物は没食子酸または没食子酸の誘導体の含有量が高いものが好ましく、前記含有量が10重量%以上のものがより好ましい。但し、ナノ粒子の形成に使用できるのであれば特に限定はない。
なお、本発明において「構成成分」とは、ナノ粒子を構成するための基材となる成分をいう。
本発明のナノ粒子中、前記没食子酸及びその誘導体の含有量は、粒子形成を効率的に行う観点から、固形分で5〜80重量%であることが好ましく、30〜70重量%であることがより好ましい。
本発明では、タンパク質をナノ粒子の構成成分として使用する。タンパク質を構成成分とする。
前記タンパク質としては、例えば、ゼラチン、コラーゲンおよびそれら分解物が挙げられる。ゼラチンの由来は、牛、豚、魚、ニワトリ等、および遺伝子組み換え体のいずれかを用いることができる。なお、牛骨または豚骨由来のゼラチンは、300nm以下の粒子径のナノ粒子が一部形成されるものの、凝集および沈殿が起こり、ナノ粒子の安定性が低いため、本発明では使用することが難しい。ただし、牛骨または豚骨由来のタンパク質が含まれている動物性タンパク質であっても、平均粒子径300nm以下の粒子が形成され、かつその内圧が10気圧以上のナノ粒子が作製できれば、特に限定はなく使用することができる。
コラーゲンとしては、前記ゼラチンを酵素などで分解したものが挙げられ、コラーゲンペプチドも含まれる。
前記ゼラチンまたはコラーゲンの分解物としては、コラーゲンやコラーゲンペプチド以外の分解物が含まれる。
また、前記ゼラチンまたはコラーゲンの精製物としては、前記コラーゲンペプチドの精製物や、ゼラチンまたはコラーゲンの分解物を公知の方法で精製処理を施した精製物も使用することができる。
本発明では、前記ゼラチン、コラーゲンまたはこれらの分解物や精製物のいずれかを単独で使用してもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、本発明で使用するタンパク質として乳清タンパク質が挙げられる。乳清タンパク質は精製物であってもよいし、乳清タンパク質を含む粗製物であってもよい。好ましくは、乳より精製されたアルブミンおよびカゼインが挙げられる。
また、前記乳清タンパク質を公知の方法で分解処理を施した分解物も使用することができる。
これらの乳清タンパク質は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。またタンパク質は乳化されていてもよい。前記乳化には、食品用乳化剤を用いればよい。
本発明のナノ粒子中、前記タンパク質の含有量は、粒子形成を効率的に行う観点から、固形分で2〜50重量%であることが好ましく、10〜40重量%であることがより好ましい。
本発明のナノ粒子は、前記没食子酸またはその誘導体と前記タンパク質とを構成成分として含むが、例えば、没食子酸またはその誘導体と前記タンパク質とを溶媒中で混合することで作製することができる。
前記溶媒としては、水、有機溶媒、含水有機溶媒が挙げられる。
水としては、純水、蒸留水、水道水、市販の飲料水などが挙げられるが特に限定はない。
また、前記有機溶媒としては、水と混和するものであればよく、特に限定はない。また、得られたナノ粒子の使用用途に適した溶媒を選択することが好ましく、例えば、飲食品用途に適した溶媒としては、グリセリン、プロピレングリコール、エタノール等が挙げられ、医薬品用途に適した溶媒としては、上記に加えてメタノール、アセトン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
また、前記含水有機溶媒とは、前記有機溶媒と水との混合溶媒をいう。なお、含水有機溶媒中の有機溶媒と水との比率については特に限定はない。
前記溶媒で前記没食子酸またはその誘導体と前記タンパク質を混合する手段としては、例えば、前記没食子酸またはその誘導体と、前記タンパク質と、前記溶媒に溶解または分散させることが挙げられる。
また、前記没食子酸、その誘導体および前記タンパク質は、それぞれ粉末状態で混合してから前記溶媒中で溶解もしくは分散させてもよいし、各没食子酸、その誘導体および前記タンパク質の溶液もしくは分散液を作製してから混合してもよい。また、前記溶解または分散させる際には、没食子酸、その誘導体および前記タンパク質の溶解性の観点から、前記溶媒の温度を40〜90℃に調整しておくことが好ましく、50〜70℃がより好ましいが、溶解もしくは分散すれば特に限定はない。
また、前記没食子酸またはその誘導体と前記タンパク質とを含む混合液のpHは8未満、好ましくはpH3〜6に調整することが望ましい。pHが8以上ではナノ粒子形成が不安定になるため好ましくない。
前記混合液中で形成されたナノ粒子は濃縮したり、精製したりするために、限外濾過、透析等を施してもよい。透析をすれば、粒子化していない成分を分離しやすい。限外濾過膜としては、例えば、ペンシル型UF膜(旭化成社製)、透析膜としてはSnakeSkin(ピアス社製)が挙げられる。これ以外にもナノ粒子を失わずに限外ろ過および透析ができれば特に限定はない。
本発明のナノ粒子は、安定性に優れたものである。例えば、ナノ粒子の安定性を示す指標にナノ粒子表面のゼータ電位を測定する方法が知られており、このゼータ電位の絶対値が大きいほど安定性に優れるといえる。例えば、本発明で得られるナノ粒子としては、固形分値0.2〜1.0重量%に調整したナノ粒子含有液を、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)を用い、分析設定を水として得られるゼータ電位の絶対値が10mV以上であるものが好ましい。
なお、測定時におけるナノ粒子含有液の溶媒は、水、含水溶媒、有機溶媒のいずれでもよいが、測定誤差などが生じにくい観点から、水または含水溶媒であることが好ましい。
また、前記ナノ粒子は、飲食品、医薬品、医薬部外品、化粧品などに配合することで、吸収性・浸透性・分散性・安定性等のナノ粒子の特性を生かした製品とすることが出来る。
本発明で得られるナノ粒子は、前記溶媒などの条件を飲食品に利用可能な条件にして作製した場合は、飲食品に配合することができる。飲食品としては、特に限定されず、例えば、飲料、アルコール飲料、ゼリー、菓子、機能性食品、健康食品、健康志向食品等が挙げられる。保存性、携帯性、摂取の容易さ等を考慮すると、菓子類が好ましく、菓子類の中でも、ハードキャンディ、ソフトキャンディ、グミキャンディ、タブレット、チューイングガム等が好ましい。
本発明のナノ粒子を飲食品に配合する場合、ナノ粒子の含有量は、構成成分である没食子酸またはその誘導体が有する抗酸化作用が期待できる量であればよい。通常1日あたり10〜10000mg、より好ましくは100〜3000mg摂取できるように配合量を決定することが好ましい。例えば、固形状食品の場合には5〜50重量%、飲料等の液状食品の場合には0.01〜10重量%が好ましい。
また、本発明のナノ粒子は、安全性に優れたものであると考えられるので、ヒトに対してだけでなく、非ヒト動物、例えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジー等の哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類等の治療剤又は飼料に配合してもよい。飼料としては、例えばヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ニワトリ等に用いる家畜用飼料、ウサギ、ラット、マウス等に用いる小動物用飼料、ウナギ、タイ、ハマチ、エビ等に用いる魚介類用飼料、イヌ、ネコ、小鳥、リス等に用いるペットフードが挙げられる。
前記ナノ粒子は医薬品、医薬部外品に配合してもよい。前記医薬品としては、湿布薬やクリーム等が挙げられる。医薬部外品としては、口腔に用いられる医薬部外品、例えば、歯磨き、マウスウオッシュ、マウスリンス等が挙げられる。
ナノ粒子の含有量は、構成成分である没食子酸またはその誘導体が有する抗酸化作用が期待できる量であればよく、通常1日あたり10〜10000mg、より好ましくは100〜3000mg配合できるように配合量を決定することが好ましい。
前記ナノ粒子を医薬部外品に添加する場合には、該医薬部外品中に、通常0.001〜30重量%添加するのが好ましい。
前記ナノ粒子は化粧品に配合してもよい。前記化粧品としては、ローション、乳液、クリーム、パック剤、仕上げ化粧品、頭髪用化粧品、洗顔剤、浴剤、制汗剤等が挙げられる。これらの化粧品では、抗酸化効果から美容効果が期待され、抗菌効果から防菌の目的で利用することができる。
また、前記ナノ粒子を化粧品として使用する場合には、化粧品中に0.1ppm〜2000ppmの濃度となるようにするのが好ましい。また、例えば、クリームのような固形状製品の場合には5〜50重量%、化粧水等の液状製品の場合には0.01〜10重量%が好ましい。
次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はかかる実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1:ナノ粒子の作製)
ゼラチン(商品名:G微粉、新田ゼラチン社製)1gを蒸留水899gに添加し、60℃で加温して溶解させた。溶解させたゼラチン溶液は60℃で保温した。没食子酸(和光純薬社製)1.8gを蒸留水98.2gに溶解させた。没食子酸溶液をゼラチン溶液に均一に混合してナノ粒子を形成させた(本発明品1)。得られたナノ粒子溶液のpHは4.3であった。なお、ナノ粒子の形成は、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)を用いて測定することで確認した。
(実施例2)
没食子酸に代わり、没食子酸プロピル(和光純薬社製)を使用した以外は、実施例1と同様にしてナノ粒子を作製した(本発明品2)。
(実施例3)
ゼラチンに代わり、乳清タンパク質(製品名:エンラクトSAT、日本新薬社製)を使用した以外は、実施例1と同様にしてナノ粒子を作製した(本発明品3)。
(比較例1〜4)
比較品として没食子酸(比較品1)、没食子酸プロピル(比較品2)、ゼラチン(比較品3)、乳清タンパク質(比較品4)をそれぞれ単品で用いた。
実施例1〜3および比較例1〜4で得られた本発明品1〜3および比較品1〜4の平均粒子径とゼータ電位をゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)を用いて測定した。
なお、ゼータ電位については、本発明品1〜3および比較品4において、固形分値0.2〜1.0重量%に調整したサンプルを、前記ゼータ電位・ナノ粒子径測定システムを用いて、分析設定を水として、ゼータ電位の絶対値を測定した。
得られた結果を表1に示す。なお、比較品1〜3では、粒子が観測されなかったことから、表1では、平均粒粒子径、Z電位共に「−」で示す。
Figure 0006700547
表1に示す結果から、本発明品1〜3のように、没食子酸、没食子酸プロピルとタンパク質の組み合わせによってナノ粒子が形成されることがわかる。
また、本発明品1〜3のナノ粒子は、平均粒子径が300nm以下であり、またZ電位が10mV以上であることから、いずれも形成されたナノ粒子は吸収性や浸透性などに有用であることが示唆される。
また、本発明品1〜3のナノ粒子は、没食子酸またはその誘導体と、タンパク質とを構成成分としており、前記のように体内への吸収性に優れることから、これらの機能性、中でも没食子酸またはその誘導体が有する抗酸化作用を発揮しやすいことがわかる。

Claims (1)

  1. 平均粒子径が10〜300nmであり、没食子酸または没食子酸プロピルとタンパク質とから構成されたナノ粒子であって、
    前記タンパク質がゼラチンおよび乳清タンパク質からなる群より選ばれる1種以上であり、
    固形分値0.2〜1.0重量%に調整したナノ粒子含有液を、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)を用い、分析設定を水として得られるゼータ電位の絶対値が10mV以上であるナノ粒子。
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