JP6414443B2 - 天然物由来成分を基材とするナノ粒子 - Google Patents
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Description
〔1〕タンニン酸を固形分として0.1重量%以上、ゼラチン、コラーゲン、およびこれらの分解物から選ばれる少なくとも1種の動物性タンパク質を固形分として0.1重量%以上含有し、且つ、タンニン酸の固形分と前記動物性タンパク質の固形分の重量比(動物性タンパク質/タンニン酸)が0.05〜8.0であり、且つ、平均粒子径が10〜100nmであることを特徴とするナノ粒子、
〔2〕前記タンニン酸と、前記動物性タンパク質とを混合して得られる混合液のpHを1.0〜8.0に調整することで作製される前記〔1〕に記載のナノ粒子、
〔3〕前記動物性タンパク質の平均分子量が39000以上である前記〔1〕または〔2〕記載のナノ粒子、
〔4〕前記動物性タンパク質が豚骨由来タンパク質および牛骨由来タンパク質以外の動物性タンパク質である前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のナノ粒子、
〔5〕固形分値0.2〜1.0重量%に調整したナノ粒子含有液を、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)を用い、分析設定を水として得られるゼータ電位の絶対値が10mV以上である前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のナノ粒子
に関する。
前記ナノ粒子の平均粒子径は、後述の実施例に記載のように、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)にて測定することができる。
タンニン酸と、前記動物性タンパク質とは、いずれも粉体状態で混合した後に、溶媒を混合して混合液にしてもよいが、効率よくナノ粒子を形成させることができ、また、操作性に優れる観点から、タンニン酸含有溶液または分散液と、前記動物タンパク質含有溶液または膨潤液とを混合し、得られる混合液中でナノ粒子を形成させることが好ましい。以下に、製造方法の各工程について説明する。
本工程では、前記タンニン酸またはタンニン酸を含む組成物を、水または含水溶媒または有機溶媒に溶解または分散させて、タンニン酸含有溶液または分散液を作製する。
本工程では、前記動物性タンパク質を、水または含水溶媒または有機溶媒に溶解または膨潤させて、動物性タンパク質含有溶液または膨潤液を作製する。
ただし、牛骨または豚骨由来のタンパク質が含まれている動物性タンパク質であっても、平均粒子径100nm以下のナノ粒子が作製できれば、特に限定はなく使用することができる。
なお、膨潤とは、動物性タンパク質に水、含水溶媒もしくは有機溶媒を添加してゲル状にすることをいう。
また、前記溶解または膨潤させる際には、効率的に溶解または膨潤させる観点から、前記溶媒の温度を20〜90℃に調整しておくことが好ましい。
なお、ゼラチンを使用する場合、前記固形分値が20重量%以上であれば液の粘度の上昇により扱いにくくなる。
本工程では、前記タンニン酸含有溶液又は分散液と、前記動物性タンパク質含有液または膨潤液とを、前記タンニン酸の固形分と前記動物性タンパク質の固形分との重量比(動物性タンパク質/タンニン酸)が、0.05〜8.0となるように混合し、pH1.0〜8.0に調整した混合液中でナノ粒子を形成させてナノ粒子含有液を作製する。
なお、前記タンニン酸含有溶液又は分散液と、前記動物性タンパク質含有液または膨潤液との混合時に所望の濃度となるよう調整してもよく、ナノ粒子を作製した後に濃縮してもよい。
なお、測定時におけるナノ粒子含有液の溶媒は、水、含水溶媒、有機溶媒のいずれでもよいが、測定誤差などが生じにくい観点から、水または含水溶媒であることが好ましい。
本発明のナノ粒子を医薬用途で使用する場合、例えば、その摂取量は、所望の改善、治療又は予防効果が得られるような量であれば特に制限されず、通常その態様、患者の年齢、性別、体質その他の条件、疾患の種類並びにその程度等に応じて適宜選択される。1日当たり約0.1mg〜1,000mg程度とするのがよく、これを1日に1〜4回に分けて摂取することができる。
本発明のナノ粒子を医薬部外品に添加する場合には、該医薬部外品中に、通常0.001〜30重量%添加するのが好ましい。
また、本発明のナノ粒子を化粧品として使用する場合には、化粧品中に0.1ppm〜2000ppmの濃度となるようにするのが好ましい。
G微粉(豚皮由来)、APH−250(豚皮由来)、FGL−250(魚由来)、GBL−250(豚骨由来)、A330(牛骨由来)、#250(牛骨由来)(いずれも新田ゼラチン株式会社製)、ニワトリゼラチン(鶏由来、日本ハム社製)などの平均分子量39000以上の動物性タンパク質0.1gを、50℃の水に溶かした7種類の動物性タンパク質含有水溶液をそれぞれ90gずつ作製した。
一方、タンニン酸(商品名:タンニン酸AL、富士化学工業社製)0.18gを50℃の水に溶かしたタンニン酸含有水溶液10gを7つ作製した。
次いで、7種類の前記動物性タンパク質含有水溶液90gに対して、それぞれタンニン酸含有水溶液10gを加え、混合したところ、いずれも凝集・沈殿のないコロイド状薄白色液体100g(pH3.2)となった。得られた液体の粒子の平均粒子径とゼータ電位を、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)にて測定した。結果を表1に示す。なお、ゼータ電位および平均粒子径は、分析設定を水として測定した。
一方、豚骨および牛骨由来の動物性タンパク質を用いた場合には、理由は不明であるが粒子の平均粒子径は100nmを超えるものとなった。
ナノ粒子作製においての動物性タンパク質とタンニン酸比率検討のために、混合するゼラチンとタンニン酸の比率のみを変更して実施例1に準じた方法で平均粒子径を測定した。ゼラチンとしてはG微粉を用いた。結果は表2に示す。なお、表中の「G微粉」、「タンニン酸」の数値の単位はいずれも重量%である。
ナノ粒子作製においてのpH検討のために、実施例1に準じた方法にてナノ粒子を作製し、その後、クエン酸、アンモニア水で混合液のpHを調整して平均粒子径を測定した。ゼラチンとしてはG微粉を用い、動物性タンパク質の固形分とタンニン酸の固形分の混合する重量比率は0.56とした。結果を表3に示す。
ナノ粒子作製におけるタンパク質の分子量検討のために、動物性タンパク質として3種類のコラーゲンペプチド(1)商品名:HBC―P20、新田ゼラチン株式会社製、分子量20000、(2)商品名:SCP―5200、新田ゼラチン株式会社製、分子量5000、(3)商品名:SCP―2000、新田ゼラチン株式会社製、分子量2000およびG微分(平均分子量100000)を用い、実施例1に準じた方法にて3種類のナノ粒子を作製した。動物性タンパク質の固形分とタンニン酸の固形分の混合する重量比率は0.55とした。結果を図1に示す。
公式:平均粒子径=(130331×平均分子量)−0.7246
そして、100nm以下の粒子を形成する平均分子量を算出するために、前記公式にナノ粒子の平均粒子径100nmを代入したところ、動物性タンパク質の平均分子量が39000と算出されたことから、平均分子量が39000以上のタンパク質を使用することで100nm以下のナノ粒子が形成できることが分かる。
Claims (5)
- タンニン酸を固形分として0.1重量%以上、ゼラチン、コラーゲン、およびこれらの分解物から選ばれる少なくとも1種の動物性タンパク質を固形分として0.1重量%以上含有し、且つ、タンニン酸の固形分と前記動物性タンパク質の固形分の重量比(動物性タンパク質/タンニン酸)が0.05〜8.0であり、且つ、平均粒子径が10〜100nmであることを特徴とするナノ粒子。
- 前記タンニン酸と、前記動物性タンパク質とを混合して得られる混合液のpHを1.0〜8.0に調整することで作製される請求項1に記載のナノ粒子。
- 前記動物性タンパク質の平均分子量が39000以上である請求項1または2記載のナノ粒子。
- 前記動物性タンパク質が豚骨由来タンパク質および牛骨由来タンパク質以外の動物性タンパク質である請求項1〜3のいずれかに記載のナノ粒子。
- 固形分値0.2〜1.0重量%に調整したナノ粒子含有液を、ゼータ電位・ナノ粒子径測定システム(ベックマン・コールター株式会社製、「DelsaMax PRO」)を用い、分析設定を水として得られるゼータ電位の絶対値が10mV以上である請求項1〜4のいずれかに記載のナノ粒子。
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