JP6258794B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
従来、空気入りタイヤとして、主溝の溝底部分の主溝の下方域に、タイヤ周方向に延びる複数のコードを有するトレッド補強層を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1では、高速走行時のウェット性能、乗り心地性能及びドライ性能をバランス良くするために補強層を設けているに過ぎない。そして、この補強層が、主溝の溝底に歪が集中してグルーブクラックが発生することを防止する機能を備えているか否かは不明である。
特開2006−182200号公報
本発明は、主溝の溝底に歪が集中してグルーブクラックが発生することを効果的に防止することができる空気入りタイヤを提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
トレッド面にタイヤ周方向に延びる主溝を備えた空気入りタイヤであって、
前記主溝の溝底部に、タイヤ周方向に延び、2次元的に繰り返し形成された複数の四角形又は六角形からなる多角形部を有する基材を備えた補強層を設け、
前記補強層は、タイヤ幅方向の寸法が前記トレッド面に於ける主溝の幅寸法以上であり、
前記補強層は、前記多角形部が、間隔を空けて特定方向に延びるように配置された複数の線材により確定される捩合部と単線部とからなり、
前記各捩合部は、前記線材のうち、隣接して配置された線材同士を2回以上捩り合わせることにより形成され、
前記各単線部は、前記捩合部を構成する線材の一方であることを特徴とする空気入りタイヤを提供する。
この構成により、走行時等に主溝の溝底に歪が集中しようとしても、そこには複数の多角形部からなる補強層が形成されている。したがって、タイヤ幅方向及び周方向に歪を分散させて特定方向の大きな変形を防止することができる。この結果、溝底にグルーブクラックが発生することを効果的に防止することが可能となる。また、線材を2回以上捩り合わせて形成した捩合部で、線材同士の擦れを効果的に防止できる。したがって、線材同士が擦れて摩耗により破断する恐れを大幅に低減できる。また多角形部で多方向の剛性を高めることができる。さらに多角形部は同一平面上に連続的に形成されただけであるので多層化する必要がなく、軽量化が可能となる。つまり、補強層の耐久性を維持しつつ軽量化が可能となる。
前記補強層は、前記多角形部が、間隔を空けて特定方向に延びるように配置された複数の線材により確定される捩合部と単線部とからなり、
前記各捩合部は、前記線材のうち、隣接して配置された線材同士を2回以上捩り合わせることにより形成され、
前記各単線部は、前記捩合部を構成する線材の一方であるのが好ましい。
この構成により、線材を2回以上捩り合わせて形成した捩合部で、線材同士の擦れを効果的に防止できる。したがって、線材同士が擦れて摩耗により破断する恐れを大幅に低減できる。また多角形部で多方向の剛性を高めることができる。さらに多角形部は同一平面上に連続的に形成されただけであるので多層化する必要がなく、軽量化が可能となる。つまり、補強層の耐久性を維持しつつ軽量化が可能となる。
前記補強層は、前記主溝の幅領域からのはみ出し領域の寸法が、前記主溝の幅寸法の1.5倍以下であるのが好ましい。
前記補強層は、前記多角形部の密度を、前記主溝の幅領域に比べてはみ出し領域が粗となるように構成するのが好ましい。
この構成により、主溝の溝底中心部での変形を抑制してクラックの発生を効果的に防止することができる。また、幅領域・はみ出し領域・その他の領域における剛性差を緩和でき、接地を均一にすることができる。これにより偏摩耗の抑制が可能となる。
前記補強層は、前記多角形部の密度を、前記主溝の幅方向の内側に比べて外側が密となるように構成するのが好ましい。
この構成により、溝底の外側でのクラックの発生を効果的に防止することができる
前記補強層は、タイヤ幅方向の剛性がタイヤ周方向の剛性よりも大きいのが好ましい。
この構成により、補強層の軽量化を実現しつつ、所望の耐久性及び乗心地を得ることが可能となる。
前記補強層は、前記基材が帯状であり、両側部が長手方向に延びる縦線材でそれぞれ構成されているのが好ましい。
この構成により、基材の両側部の縦線材で、補強層を安定した形状に維持できる。
前記補強層は、前記基材が、前記縦線材を3本以上備え、前記各縦線材の間の各分割領域にそれぞれ複数の多角形部を形成されるのが好ましい。
この構成により、補強層にとって適切なものとなるように、各分割領域での剛性を変更することができる。
前記補強層は、前記基材を構成する各多角形部の形状を変更可能であるのが好ましい。
この構成により、必要とされる剛性に方向性がある場合であっても、それに応じて多角形部の形状を変更することにより対応することができる。例えば、剛性が必要とされる方向には短く、必要とされない方向には長くなるように形成すればよい。
前記補強層は、前記各分割領域間で形状の相違する多角形部をそれぞれ配置されるのが好ましい。
この構成により、各分割領域での剛性の高低を補強層に適した値に設定することができる。
前記補強層は、前記多角形部の形状が捩合部ピッチを変更することにより調整可能であればよい。
前記補強層は、前記捩合部ピッチが、線材同士の捩合回数、捩合部から延びる単線材の傾斜角度、又は、隣接する線材の間隔を変更することにより調整可能であればよい。
前記補強層は、前記基材の全体をコーティングする被覆部をさらに備えるようにすればよい。
本発明によれば、複数の多角形部を有する補強層によって主溝の溝底に発生するクラックを効果的に防止することができる。
本実施形態に係る空気入りタイヤの子午線に於ける半断面図である。 図1の主溝部分の断面図である。 図1の補強層の斜視図である。 図3の補強層の基材を示す平面図である。 図4に示す1つの多角形部の拡大図である。 図4の変形例を示す基材の平面図である。 図4の変形例を示す基材の平面図である。 図4の変形例を示す基材の平面図である。 図4の変形例を示す基材の平面図である。 他の実施形態に係る補強層の基材を示す平面図である。 他の実施形態に係る補強層の基材を示す平面図である。 他の実施形態に係る主溝部分の断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤの子午線に於ける半断面図を示す。この空気入りタイヤでは、外部構造は、トレッド部1、ショルダー部2、サイド部3及びビード部4で構成されている。
トレッド部1には、タイヤ周方向に延びる主溝5が4列(図1では、半分の2列のみ図示)形成されている。主溝5は、図2に示すように、トレッド面6から内部に向かうに従って徐々に幅寸法が狭くなるように側面が傾斜するように構成されている。溝底7は、平坦な外周面と、この外周面と前記両側面とを結ぶ円弧面9、11とで構成されている。すなわち、内径側の第1側面8と溝底7とは第1円弧面9で接続され、外径側の第2側面10と溝底7とは第2円弧面11で接続されている。各主溝5の間は、タイヤ周方向に延びる陸部12である。
また内部構造は、図1に示すように、トレッド部1からショルダー部2にかけて設けられるベルト13を備える。ベルト13の外周側に補強プライ14が設けられ、さらにその外周側には各主溝5に対応して補強層15がそれぞれ配置されている。補強層15については以下に詳述する。またベルト13の内周側にはカーカスプライ16が設けられている。カーカスプライ16はトレッド部1からビード部4に向かい、そこに内蔵されるビードコア17で折り返して外面側でビードフィラー18を超えてショルダー部2の下端領域に至る。なお、図1では、他の部材については省略している。
補強層15は、図3に示すように、基材19の表面を被覆部20で覆ってシート状としたものである。補強層15は、少なくともトレッド面6に於ける主溝5の幅寸法に対応する幅領域に配置される。具体的には、補強層15の幅寸法が最も小さい場合には幅領域と合致し、最も大きい場合には、内側及び外側に幅領域の幅寸法の1.5倍のはみ出し領域を有する。ここに、外側とは車両にタイヤを装着した際の車両側方を意味し、内側とはその反対側を意味する。
基材19は、複数本の線材21を所定位置で捩り合わせて複数の多角形部22を形成してシート状としたものである。
線材21には、スチール等の金属材料、ポリエステル、アラミド、レーヨン、ナイロン等の有機繊維からなる樹脂材料等を使用することができる。各線材21は、1本で構成してもよいが、より細い複数本を束ねてあるいは撚り合わせて1本とした構成とすることもできる。
基材19は、図3及び図4に示すように、1本の線材21を、上下方向(縦方向)に複数本並設し、隣り合う線材同士を上下方向に所定ピッチで捩り合わせたものである。すなわち、隣り合う線材同士が捩り合わされた捩合部23と、この捩合部23から延びる一方の線材21からなる単線部24とで囲まれた多角形部22が形成される。ここでは、多角形部22は正六角形で構成されている。また捩合部23は、線材同士を2回以上捩り合わせることにより形成する。ここでは、線材同士を2回半捩り合わせることで捩合部23を形成している(図3等では、捩合部23の中心位置に円形の空間部が示されているが、これは捩合状態をわかりやすくするためのものであって、実際には空間部は形成されない。)。両側部の線材21(縦線材25)は上下方向に真っ直ぐ延びたままで使用する。多角形部22は、縦線材25の間で同一平面上に連続的に形成され、ハニカム形態を構成する。
図5に示すように、1つの多角形部22に着目してより詳細に説明する。この多角形部22は、隣接する2本の線材21を捩り合わせた捩合部23から分岐してそれぞれ延びる第1線材21Aからなる第1単線部24Aと、第2線材21Bからなる第2単線部24Bとを有する。また、第1線材21Aと、この第1線材21Aに対して第2線材21Bとは反対側に隣接する第3線材21Cとを捩り合わせた第1捩合部23Aを有する。さらに、第2線材21Bと、この第2線材21Bに対して第1線材21Aとは反対側に隣接する第4線材21Dとを捩り合わせた第2捩合部23Bを有する。さらにまた、第1捩合部23Aから分岐した第3線材21Cからなる第3単線部24Cと、第2捩合部23Bから分岐した第4線材21Dからなる第4単線部24Dとを有する。第3単線部24Cと第4単線部24Dとは捩り合わされて捩合部23となる。
多角形部22の形状は捩合部ピッチすなわちハニカム密度を変更することにより、縦長あるいは横長の形状に変更することができる。ここに、捩合部ピッチとは、図4に示すように、縦方向の捩合部23の間隔(ここでは中心位置の間隔を使用)である縦ピッチP1と、横方向の捩合部23の間隔である横ピッチP2とを意味する。
縦ピッチP1の調整は、捩合部23の捩合回数の増減、あるいは、単線部24の傾斜角度の調整により行うことができる。
捩合部23の捩合回数は増やせば増やすほど、線材同士が擦れにくい構成とすることができるが、前述の通り使用時の線材同士の擦れを十分に防止できる2回以上であればよい。捩合回数を調整することで、捩合部23の長さを変更して縦ピッチP1を調整することができる。例えば、図8に示すように、捩合回数を増やすことで、各正六角形を縦長の形状とすることができるし、捩合回数を減少させることで、図示しないが横長の形状とすることもできる。
また捩合部23から延びる単線部24の傾斜角度(図5の上下方向(縦方向)に対する単線部24の傾斜角度θ)を変更することによっても縦ピッチP1を調整することができる。図6では、捩合部23に対する傾斜角度、すなわち縦方向に対する傾斜角度θを大きくして横長形状としている。図7では、捩合部23に対する傾斜角度、すなわち縦方向に対する傾斜角度θを小さくして縦長形状としている。
横ピッチP2の調整は、線材21の間隔を調整することにより行うことができる。すなわち、線材21の間隔を広くすることにより多角形部22を横長とすることができ、狭くすることにより縦長とすることができる。
このように、捩合部23の捩合回数の増減又は単線部24の傾斜角度θの調整により正六角形を縦長又は横長のいずれの形状にも調整することができる。縦長形状とすることにより、横方向に比べて縦方向の剛性を小さくすることができる。一方、横長形状とすることにより、縦方向に比べて横方向の剛性を小さくすることができる。
また基材19の多角形部22の形状は六角形(正六角形のほか、縦長又は横長の六角形を含む)に限らず、図9に示す四角形としてもよい。すなわち、捩合部23に対して単線部24の長さを十分に大きくすることにより四角形とすることができる。図9では多角形部22は菱形形状となっている。
また、前記実施形態では、横方向に並設した複数本の線材21を、隣接する線材同士で縦方向の所定位置で捩り合わせることにより基材19を形成するようにしたが、互いに交差する斜め方向に延びる線材同士を互いに捩り合わせることによって基材19を形成するようにしてもよい。
また、図10に示すように、縦線材25を3本設けることにより2箇所の分割領域(第1分割領域26及び第2分割領域27)を有する構成とし、各分割領域26、27で多角形部22の形状やサイズを変更する等により、密度や剛性を相違させるようにしてもよい。
また、図11に示すように、縦線材25を4本設けることにより3箇所の分割領域(第1分割領域26、第2分割領域27及び第3分割領域28)を有する構成とし、前記同様にして各分割領域26、27、28で多角形部22の密度や剛性を相違させるようにしてもよい。
さらに、分割領域はこれら例示の数に限らず、用途に応じて分割数を自由に変更することも可能である。
さらにまた、各分割領域の多角形部22は、全て六角形で構成したが、図9と同様に、四角形等の他の多角形で構成してもよい。また各分割領域で、多角形の形状を相違させてもよい。例えば、多角形部22を、第1分割領域26では六角形、第2領域27では四角形としてもよい。また、境界部分の縦線材25に形成される捩合部23の長さは同じでなくてもよく、位置も縦方向にずれていてもよい。これは、多角形部22がいずれの形状のものであっても同じである。
前記構成からなる基材19は、図示しない薄いゴム(トッピングゴム)で被覆したり、フィルム状の合成樹脂を熱溶着させてコーティングしたりして被覆部20を形成することにより補強層15となる。
前記構成からなる補強層15では、従来では調整が困難であった縦剛性と横剛性のバランスを自由に設定することができる。また線材同士の捩合部23は、2回以上の捩合回数で捩り合わせるようにしているので、使用(タイヤによる走行)状態で線材同士が擦れることがない。したがって、線材21が摩耗により損傷して切断に至る心配がない。
前記補強層15は、補強プライ14の外周に巻き付けた状態でさらにトレッド部1となるゴムを巻き付けられた後、加硫により主溝5を有するトレッド面6を形成される(図1では、補強層15と補強プライ14の間には隙間が形成されているが、図2に示すように密着させるのが好ましい。)。したがって、補強層15の巻付け位置は、主溝5を形成する位置に対応させておく必要がある。この場合、主溝5の形成位置と補強層15の巻付け位置の位置ズレを考慮して、補強層15の幅寸法を主溝5の幅寸法よりも大きく形成しておくのが好ましい。
次のような比較例と実施例の間で、以下のようにしてタイヤ性能について比較実験を行った。
比較例1:補強層15を設けないもの
比較例2:補強層15を主溝5と主溝5の間(陸部12に対応する位置)に形成したもの
比較例3:補強層15を主溝5の溝底7に対応する領域の一部に形成したもの
実施例1:補強層15を主溝5の幅領域から内側及び外側のはみ出し領域に、それぞれ主溝5の幅寸法の75%分延長したもの
実施例2:補強層15を主溝5の幅領域と同一範囲に形成したもの
実施例3:補強溝を主溝5の幅領域から内側及び外側のはみ出し領域に、それぞれ主溝5の幅寸法の150%分延長したもの
実施例4:補強層15の密度を主溝5の幅領域がはみ出し領域に比べて密になるように構成したもの
実施例5:補強層15の密度を主溝5の外側部分が内側部分に比べて密になるように構成したもの
テストタイヤ(タイヤサイズ205/60R16)を空気圧250kPaとし、装着するリムに16×6−JJのものを使用した。そして、ドライ路面走行及びウェット路面走行の官能評価により、比較例1の場合の指数を100として、操縦安定性能、及び、乗り心地性能を評価した。また溝底7にクラックが発生するまでの時間に基づいて耐クラック性能を評価した。数値が大きいほど、各性能が高いことを示す。
Figure 0006258794
比較実験の結果、補強層15が幅領域と同じかそれ以上の幅寸法を有することにより、耐クラック性能を大幅に改善することができた。特に、幅領域からはみ出させて形成することにより、操縦安定性能についても改善することができた。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、主溝5をタイヤ幅方向に位置ズレすることなくタイヤ周方向に延びる真っ直ぐな構成としたが、ジグザグ状等、他の形状の主溝5であっても、本発明に係る補強層15を設けることにより所望の効果を得ることができる。
また、前記実施形態では、補強層15の多角形部22の密度を均一としたが、主溝5に対する幅領域と、はみ出し領域とで相違させるようにしてもよい。すなわち、幅領域での多角形部22の密度がはみ出し領域の多角形部22の密度よりも密になるようにしてもよい。なお、多角形部22の密度は、捩合部ピッチを変更することにより、縦長あるいは横長の形状に変更したり、多角形部22のサイズ自体を変更したりすることにより変更するようにすればよい。
この構成によれば、補強層15の幅領域に位置する部分の多角形部22の密度を密とすることにより、主溝5の溝底部分での剛性を高めることができる。したがって、溝底部分に歪が集中しても変形量が抑制され、クラックの発生が防止される。また、走行時に陸部12が接地する場合、補強層15のはみ出し領域に位置する部分の多角形部22の密度を粗とすることにより、その弾性変形が妨げられず、所望の操縦安定性能を得ることができる。
また、補強層15の多角形部22の密度を、主溝5を幅方向に2分割して外側と内側とで相違させるようにしてもよい。すなわち、主溝5の中心線に対してショルダー部2が位置する外側部分での多角形部22の密度が、その反対側の内側部分よりも密になるようにしてもよい。
この構成によれば、主溝5の外側部分に於ける多角形部22の密度が密になっているので、溝底7の外側部分での変形を抑制することができる。したがって、溝底7の外側部分に歪が集中しても、クラックの発生を防止することができる。
また、前記実施形態では、主溝5を、平坦な外周面からなる溝底7を有する構成としたが、図12に示すように、この溝底7は第1円弧面9及び第2円弧面11のみで構成するようにしてもよい。この場合、第1円弧面9の曲率半径R1は、第2円弧面11の曲率半径R2に比べて大きくしてもよい。そして、多角形部22の密度は、第1円弧面9と第2円弧面11の境界線を中心として、外側を密とし、内側を粗としてもよい。
1…トレッド部
2…ショルダー部
3…サイド部
4…ビード部
5…主溝
6…トレッド面
7…溝底
8…第1側面
9…第1円弧面
10…第2側面
11…第2円弧面
12…陸部
13…ベルト
14…補強プライ
15…補強層
16…カーカスプライ
17…ビードコア
18…ビードフィラー
19…基材
20…被覆部
21…線材
22…多角形部
23…捩合部
24…単線部
25…縦線材
26…第1分割領域
27…第2分割領域
28…第3分割領域

Claims (12)

  1. トレッド面にタイヤ周方向に延びる主溝を備えた空気入りタイヤであって、
    前記主溝の溝底部に、タイヤ周方向に延び、2次元的に繰り返し形成された複数の四角形又は六角形からなる多角形部を有する基材を備えた補強層を設け、
    前記補強層は、タイヤ幅方向の寸法が前記トレッド面に於ける主溝の幅寸法以上であり、
    前記補強層は、前記多角形部が、間隔を空けて特定方向に延びるように配置された複数の線材により確定される捩合部と単線部とからなり、
    前記各捩合部は、前記線材のうち、隣接して配置された線材同士を2回以上捩り合わせることにより形成され、
    前記各単線部は、前記捩合部を構成する線材の一方であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記補強層は、前記主溝の幅領域からのはみ出し領域の寸法が、前記主溝の幅寸法の1.5倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補強層は、前記多角形部の密度を、前記主溝の幅領域に比べてはみ出し領域が粗となるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記補強層は、前記多角形部の密度を、前記主溝の幅方向の内側に比べて外側が密となるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記補強層は、タイヤ幅方向の剛性がタイヤ周方向の剛性よりも大きいことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記補強層は、前記基材が帯状であり、両側部が長手方向に延びる縦線材でそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記補強層は、前記基材が、前記縦線材を3本以上備え、前記各縦線材の間の各分割領域にそれぞれ複数の多角形部を形成されることを特徴とする請求項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記補強層は、前記基材を構成する各多角形部の形状を変更可能であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記補強層は、前記各分割領域間で形状の相違する多角形部をそれぞれ配置されることを特徴とする請求項に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記補強層は、前記多角形部の形状が捩合部ピッチを変更することにより調整可能であることを特徴とする請求項又はに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記補強層は、前記捩合部ピッチが、線材同士の捩合回数、捩合部から延びる単線材の傾斜角度、又は、隣接する線材の間隔を変更することにより調整可能であることを特徴とする請求項10に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記補強層は、前記基材の全体をコーティングする被覆部をさらに備えたことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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