JP6257207B2 - 像振れ補正装置およびその制御方法、レンズ鏡筒、並びに撮像装置 - Google Patents
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Description
カメラ振動を検出するセンサの出力信号には、センサの個体差による基準電圧のバラツキ等の直流成分が含まれ、温度変化によってドリフトしていく。センサ出力に低周波成分ノイズが含まれる場合、補正精度が低下する可能性がある。そこで、オフセット成分を除去するために、HPF(ハイパスフィルタ)によってセンサの出力信号から低周波成分を除去し、像振れ補正用信号を得ることが一般的に行われている。
角速度計の出力に基づいて像振れ補正を行う場合、角速度計の出力に低周波数のノイズ成分が含まれていると、実際の振れに対して適切でない補正が行われてしまう。また、パンニング等において、2次HPFを含んだフィルタ特性の影響を受ける可能性がある。パンニング等による揺れの発生で大きな振幅の低周波成分が減衰され、例えばパンニング終了時にパンニング方向とは逆方向の信号が生じる(いわゆる揺り戻し現象)。この信号はその後、ゆっくりとゼロに収束していくが、この信号に基づいて像振れ補正を行った場合、実際の撮像装置の振れとは異なる信号によって補正量の演算が行われてしまう。よって、補正精度が低下する可能性がある。
また、特許文献2に開示の技術では、撮像直前に角速度のオフセットを固定する場合、固定した角速度のオフセットに誤差が生じると、実際の手振れとは異なる状態で補正が行われてしまう。つまり、撮像直前の角速度にオフセット誤差が生じた場合、撮像中はオフセット誤差分の角速度を、手振れ成分の信号に加算し続けた状態で像振れ補正が実行される。このため、像振れ補正が意図しない方向で行われると、補正効果が低下する。
本発明の目的は、パンニング等により大きな揺れが生じた場合でも安定した像振れ補正、および広い周波数帯域での像振れ補正を実現することである。
まず、像振れ補正装置に使用する角度算出フィルタ(後述の角度算出部に含まれる)について説明する。角速度計の出力をもとに像振れ補正を行う場合に使用する角度算出フィルタは、下式(1)の左辺に示すように積分器とHPFを組み合わせたフィルタである。これは、下式(1)の右辺に示すように、時定数Tのローパスフィルタ(LPF)に時定数Tを乗算した式と同じになる。
以下では、撮像中に広い周波数帯域で精度の高い振れ補正を行うための構成について、各実施形態に従って順次説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る像振れ補正装置を備える撮像装置を模式的に示す斜視図である。図2は撮像装置の撮像部の構成と、CPU(中央演算処理装置)105が実行する像振れ補正処理の機能ブロックを示す。
カメラ101の本体部はレリーズボタンを備え、該ボタンの操作によるスイッチ(レリーズSW)104の開閉信号がカメラ101のCPU105に送られる。撮像光学系の光軸102(図1のz軸)上には、振れ補正部108の補正レンズと撮像素子106が位置する。角速度計103は、矢印103pで示すピッチ方向、および矢印103yで示すヨー方向の角度振れを検出して振れ検出信号を出力する振れ検出手段である。図1のx軸はz軸に直交する第1軸(ピッチ回転軸)を示し、y軸はz軸およびx軸に直交する第2軸(ヨー回転軸)を示す。
本実施形態では、角度1算出部110を含む第1演算部による角度演算と並列に、第2の角度算出部(以下、角度2算出部という)117を含む第2演算部による角度演算が実行される。撮像(露光)前には角度1算出部110の出力に基づいて像振れが抑制され、撮像(露光)中には角度2算出部117の出力に基づいて像振れ補正制御が行われる。
図2に示す例では、算出された像振れ補正量に基づき、振れ補正手段として補正レンズを光軸に垂直な面内で移動させる、いわゆる光学防振が採用されている。これに限らず、像振れ補正方法には、撮像素子を光軸に垂直な面内で移動させる方法がある。また、撮像素子が出力する各撮影フレームの画像切り出し位置を変更することで、手振れ等の影響を軽減させる電子防振による方法がある。静止画撮影前に電子防振による振れ補正を行い、静止画撮影中に光学防振を行う等、複数の方法を組み合わせて像振れ補正を行うこともできる。
第1のオフセット算出部(以下、オフセット1算出部という)111は、角速度計103の出力に検出ノイズとして含まれる角速度オフセット成分を演算する。角速度オフセット成分である第1オフセットを「オフセット1」と記す。例えば、HPF通過後の角速度の振幅が小さいときや、角速度を微分した角加速度の振幅が小さいとき等のように、撮像装置に加わる手振れ振動が非常に小さいときの角速度計103の出力値が取得される。その出力値を、カットオフ周波数が非常に小さく設定されたLPFによって滑らかに繋げていく方法等により、DC成分であるオフセット1が算出される。
上記のようにオフセット1(角速度オフセット)とオフセット2(角度オフセット)がそれぞれ算出される。角速度計103の出力からオフセット1を減算した信号と、減算部114が角度2算出部117で演算された角度2からオフセット2を減算した信号が減算量算出部115に入力される。
図3は、手振れによる角速度が入力されたときの、図2に示す各部111ないし117における信号変化を例示する。図3(A)には、角速度計103の角速度出力301と、オフセット1算出部111が演算した角速度のオフセット値302を示す。角速度出力301を積分して角度を算出した信号は、図3(F)に示す信号308である。角度のオフセット値307を図3(F)に併せて示す。
パンニング動作で大きな角速度が生じた場合、角度算出フィルタの出力(信号308)は、オフセット値307から大きく外れた後、時間をかけてオフセット値307に収束する。算出された角度がオフセット値から大きく乖離した場合、信号308がオフセット値307付近に戻るまでに長い時間を要するので、像振れ補正が不能な状態になってしまう。特に、像振れ補正制御の周波数帯域を低域側まで拡大した場合、つまり角度算出フィルタのカットオフ周波数を小さく設定するほど、像振れ補正の性能が低下する時間が長くなってしまう。よって、角速度が大きい場合、補正対象としない不要な角速度成分をできるだけカットして角度算出フィルタに入力する。角度算出フィルタの出力が角度オフセット値を中心とする、ある角度範囲内で制御できるようにした方が、パンニング直後の像振れ補正性能は向上する。
角速度減算量については、減算量算出部115が以下の量から算出する。
・図3(A)の角速度出力301からオフセット値302を減算したオフセット除去後の角速度303(図3(B)参照)。
・角度2の前回サンプリング値から、オフセット値307を減算したオフセット除去後の角度信号309(図3(D)参照)。
・図3(G)および(H)に示すゲイン算出テーブル。
図3(H)では、横軸にオフセット除去後の角度信号309をとり、縦軸をゲイン係数βとする。オフセット除去後の角度信号309が第3閾値B1以上のとき、ゲイン係数βの値は0である。オフセット除去後の角度信号309が第4閾値B2以下のとき、ゲイン係数βの値は1である。オフセット除去後の角度信号309が閾値B1とB2との間に位置するとき、ゲイン係数βは0と1との間を線形補間した値となる。
[数2式]
角速度がプラスの場合
角速度減算量 = オフセット減算後の角速度 × α ・・・(2)
[数3式]
角速度がマイナスの場合
角速度減算量 = オフセット減算後の角速度 × β ・・・(3)
図4(A)は、撮像装置の振れ角度の波形401を示す。この場合、像振れ補正の目標角度は波形401と同様になることが好ましい。しかし、実際には像振れ補正装置の補正可能範囲に限りがあること、および振れ検出部の出力にオフセットが含まれ、そのオフセットが温度によってドリフトしてしまうという問題がある。このため、波形401に従って像振れ補正を実行することは難しい。
上記制御においては、HPF109を用いることなく角度を算出できる。しかし、ここで算出された角度には、角速度計103の出力ノイズ成分の影響によるオフセットが含まれている。そこで、以下では、オフセットを含んだ角度2算出部117の出力に基づいて、どのように像振れ補正の制御を行うかを説明する。
角度2の算出にはHPF109を使用しないため、電源投入時点から長時間が経過すると温度ドリフトの影響が現れる。例えば期間504にて角速度計103のオフセット温度ドリフトが生じ、ゼロ中心から離れた角度2が算出されることになる。
以上により、撮像期間中には、HPF109を含まないフィルタ構成により演算された角度に基づいて像振れ補正が実行される。よって、パンニングやチルティングの直後の揺り戻し現象を伴わずに、フィルタ特性を低周波数領域まで拡大できるので、像振れ補正効果が高まる。
まずS701でCPU105は、角速度計103の出力を取得する。次のS702でCPU105は、像振れ補正が可能な状態であるか否かを判定する。像振れ補正が可能な状態である場合、S703へ進み、振れ補正が可能な状態でない場合、S716へ処理を進める。S702の判定処理では、電源投入時点から角速度計103の出力が安定するまでの間、像振れ補正が可能な状態でないと判定される。角速度計103の出力が安定した後で、像振れ補正が可能な状態であると判定される。これにより、電源投入直後の出力値が不安定な状態で像振れ補正を行うことによる性能低下を防止できる。
S716へ移行した場合、駆動制御部120は補正レンズの駆動を停止し、像振れ補正サブルーチンを終了し、次回のサンプリング時点まで待ち処理となる。
次に本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態において第1実施形態の場合と同様の構成部については既に使用した符号を用いることで、それらの詳細な説明を省略し、主に相違点を説明する。このような説明の省略の仕方は後述の実施形態でも同様である。
図8は本実施形態に係る撮像装置の撮像部の構成と、CPU105が実行する像振れ補正処理の機能ブロックを例示する。第1実施形態にて説明した図2の構成と、図8の構成との違いは以下の通りである。
・図8では、図2のHPF109と、角度1算出部110が削除されていること。
・図2では、信号切り替え部118に角度1算出部110の出力が入力されるが、図8では減算部114で角度2算出部117の出力値から角度オフセットを減算した信号が、信号切り替え部118に入力されること。つまり、第1演算部は、オフセット2算出部113および減算部114により構成される。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第1および第2実施形態で説明したように、HPF109を含まないフィルタ構成でも、パンニング等での大きな振れが発生した場合、パンニング直後における制御安定性を確保し、適切な像振れ補正を行える。しかし、オフセット算出に大きな誤差が生じた場合、角速度の減算処理での誤演算の影響により、パンニング直後の像振れ補正が安定するまでの時間がかかってしまう可能性がある。そこで、第3実施形態ではオフセットに誤差が生じた場合でも、パンニング直後に像振れ補正が安定するまでの時間を短縮するための処理を説明する。
図2と図9との構成上の違いは以下の通りである。
・図9では、オフセット2算出部113の代わりにローパスフィルタ(LPF)902を使用し、LPF902が角度オフセットを算出すること。
・図9では、揺れ判定部901が角速度計103の出力に基づいて揺れ判定を行い、判定結果をLPF902に出力すること。
まず、揺れ判定部901が算出する揺れ状態判定値について、図10を参照して説明する。揺れ判定部901には角速度計103の出力が入力される。図10(A)はオフセット除去後の角速度信号の波形を例示する。これは、角速度計103から出力された角速度信号に対してHPF109でオフセットを除去した信号、または角速度からオフセット1算出部111で算出したオフセットを除去した信号である。図10(B)はオフセット除去後の角速度信号を絶対値変換した、角速度の絶対値信号を示す。図10(C)は角速度絶対値信号を不図示のLPFに通した信号であり、これを揺れレベル量とする。期間ΔTime1と期間ΔTime3では、角速度信号の振幅量が小さく、手振れの小さい状態である。これは、例えば撮影者が撮像装置の振れが起きないように意識して手持ち撮影を行う状態である。期間ΔTime2の状態は、角速度信号の振幅量が大きく、手振れが非常に大きい状態である。期間ΔTime4の状態は、撮影者が構図を変えるためにパンニング動作等、意図的に撮像装置を移動させた状態の一例である。
このように、本実施形態では、揺れ判定結果に応じて、角度オフセットの、目標角度への追従性が変更される。大きな揺れが生じている場合、算出されるオフセットは急激に変化せず、また、揺れが小さい場合にはオフセットが変化し易くなる。
図11は、角速度計103から出力される角速度信号の時間的変化を示す。図12は揺れ判定部901の判定値を用いたLPF902のカットオフ周波数変更は行わず、LPF902のカットオフ周波数を固定値にした場合の角速度減算処理について説明する波形図である。図13は揺れ判定部901の出力を用いたLPF902のカットオフ周波数を変更する場合の角速度減算処理について説明する波形図である。図14はLPF902のカットオフ周波数を固定値にした場合と、揺れ判定部901の出力を用いてLPF902のカットオフ周波数を変更する場合と対比して、目標角度の演算結果を示す。
ここで、LPF902のカットオフ周波数を固定値とするとき、パンニング動作等での大きな揺れ状態において、LPF902で求める角度オフセットが角度2算出部117の出力に素早く追従してしまう。よってオフセット算出時の誤差を低減するために、LPF902は低いカットオフ周波数に設定される。例えば、期間1102Aで誤差の大きいオフセットが算出されてしまった場合、信号1205から離れた信号1207が算出されてしまう。この影響で、期間1102Bのように本来手振れ補正が安定している場合において、オフセットが大きいことによる補正への影響が問題となる。期間1102Bにて、信号1206は信号1205へとすぐに収束することが望ましい。しかし、オフセットの誤演算の影響によりプラス方向における角速度を減算するように角速度減算が行われてしまう。信号1206が信号1205に収束するまでの時間(収束時間)が長くかかると、制御が安定するまでの時間が長くなり、性能に影響を及ぼす可能性がある。
第1実施形態の図3を用いて説明したとおり、信号1203が閾値を超えたか否かに応じてゲイン係数α、βの値が算出される。信号1302に対し、算出したゲイン係数を乗算することで角速度減算量が算出される。
期間1304では、LPF902のカットオフ周波数は低く設定されているので、急激なオフセット変化が起こらない。期間1305では、LPF902のカットオフ周波数が高く設定されている。例えば期間1304で仮にオフセット演算時の誤差が大きくなったとしても、期間1305への移行時点から、信号1307が信号1308に追従し易くなる。よって、信号1205の近傍への収束時間が短くなるので、安定制御までの時間を短縮できる。期間1305においては、信号1307と信号1308との差が小さくなるので、信号1302が大きくならず、ゲインα、βの値は大きくならない。よって、信号1308が信号1205に収束する時間を短くするように角速度減算が実行されてしまうこと(図12参照)はない。よって、像振れ補正の性能が向上する。
信号1205は、図12(G)、図13(K)に示した通りであり、信号1401は、角速度減算処理を行わずに角速度計103の出力1104(図11(C)参照)をそのまま積分処理した場合の目標角度を示す。信号1206は、図12(G)に示した通り、揺れ判定値に応じたLPF902のカットオフ周波数の変更を行わない場合の目標角度を示す。信号1308は、図13(K)に示した通り、揺れ判定結果に応じてLPF902のカットオフ周波数を変更した場合の目標角度を示す。
図15は、第4実施形態に係る撮像装置の撮像部の構成と、CPU105が実行する像振れ補正処理の機能ブロックを示す。
図2と図15に示す構成上の違いは以下の通りである。
・図15では、図2のオフセット2算出部113が削除され、代わりにオフセット2算出部1501が設けられること。
・オフセット2算出部1501にはオフセット1算出部111の出力が入力され、オフセット2算出部1501の出力は減算部114に出力されること。
オフセット1算出部111が算出した角速度オフセットは、オフセット2算出部1501に入力され、下式(4)を用いて角度オフセットが演算される。
[数式4]
角度オフセット = 角速度オフセット × T ・・・(4)
式(1)にて説明したように、角度2算出部117は、時定数をTに設定したLPFにTを乗算したフィルタで角度信号を演算する。角度2算出部117で演算される信号のオフセットは、LPFのゲイン特性が0dB(デシベル)となる低周波数での角速度オフセットに時定数Tを乗算すれば求められる。角度2算出部117の入力信号のオフセット量は、オフセット1算出部111ですでに算出されているので、オフセット1算出部111の出力に時定数Tを乗算すれば、角度2算出部117を通過した後の角度オフセットを算出できる。
第1乃至4実施形態では、振れ補正手段としての補正レンズを光軸に垂直な面内で移動させる、いわゆる光学防振を説明した。これに限らず、以下の構成を用いても構わない。
・撮像素子を光軸に垂直な面内で移動させることで像振れ補正を行う構成。
・撮像素子が出力する各撮影フレームの画像切り出し位置を変更することで振れの影響を軽減させる電子防振による構成。
・複数の制御を組み合わせて像振れ補正を行う構成。
103 角速度計
104 レリーズスイッチ
105 CPU
108 振れ補正部
110 角度1算出部
111 オフセット1算出部
113 オフセット2算出部
115 減算量算出部
117 角度2算出部
Claims (16)
- 振れ検出手段の出力する振れ検出信号を取得して像振れ補正量を算出する演算手段と、
前記演算手段により算出された前記像振れ補正量に従って像振れを補正する振れ補正手段と、を備え、
前記演算手段は、
前記振れ検出信号から、角速度オフセット成分である第1オフセットを算出する第1オフセット算出手段および角度オフセット成分である第2オフセットを算出する第2オフセット算出手段と、
前記振れ検出信号から前記第1オフセットを減算した信号、および前記像振れ補正量から前記第2オフセットを減算した信号を用いて、前記振れ検出信号に対する角速度の減算量を算出する減算量算出手段を有しており、
前記演算手段は、前記振れ検出信号から前記減算量算出手段の算出した前記減算量が減算された信号を積分することで前記像振れ補正量を算出することを特徴とする像振れ補正装置。 - 前記減算量算出手段は、前記像振れ補正量から前記第2オフセット算出手段の出力を減算した信号を閾値と比較してゲイン係数を演算し、前記振れ検出信号から前記第1オフセットを減算した信号に前記ゲイン係数を乗算して前記減算量を算出することを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
- 前記減算量算出手段は、前記像振れ補正量から前記第2オフセット算出手段の出力を減算した信号と前記閾値との差が大きいほど、前記ゲイン係数を大きく設定することを特徴とする請求項2に記載の像振れ補正装置。
- 前記第2オフセット算出手段は、前回のサンプリングにおける前記像振れ補正量を取得して前記第2オフセットを算出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の像振れ補正装置。
- 前記第2オフセット算出手段は装置の揺れ判定を行い、判定値に応じて前記像振れ補正量への追従性を変更して前記第2オフセットを算出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の像振れ補正装置。
- 前記第2オフセット算出手段は、前記振れ検出信号を取得して装置の揺れ判定を行う判定手段と、ローパスフィルタを備え、前記判定手段による揺れ判定の判定値により前記ローパスフィルタのカットオフ周波数を変更することを特徴とする請求項5に記載の像振れ補正装置。
- 前記判定手段により装置の揺れが閾値より大きいと判定された場合、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数が低く設定され、前記判定手段により装置の揺れが閾値より小さいと判定された場合、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数が高く設定されることを特徴とする請求項6に記載の像振れ補正装置。
- 前記第2オフセット算出手段は、前記第1オフセット算出手段の出力を取得し、時定数を乗算することで前記第2オフセットを算出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の像振れ補正装置。
- 前記演算手段は、
前記振れ検出信号を取得して積分することにより第1の像振れ補正量を演算する第1演算部と、
前記振れ検出信号を取得して前記振れ検出信号から前記減算量が減算された信号を積分することにより第2の像振れ補正量を演算する第2演算部と、
前記第1の像振れ補正量と第2の像振れ補正量を切り替える切り替え部を備え、
前記第1の像振れ補正量または第2の像振れ補正量に基づいて像振れ補正を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の像振れ補正装置。 - 前記第1演算部は、前記振れ検出信号からオフセットを除去した信号を積分することで前記第1の像振れ補正量を算出し、
前記第2演算部は、前記振れ検出信号から前記第1オフセット算出手段の出力を減算した信号と、前回のサンプリングで取得した前記第2の像振れ補正量から前記第2オフセット算出手段の出力を減算した信号により前記減算量を演算し、前記振れ検出信号から前記減算量を減算した信号を積分することで前記第2の像振れ補正量を算出することを特徴とする請求項9に記載の像振れ補正装置。 - 前記第1演算部は、ハイパスフィルタを用いて前記振れ検出信号からオフセットを除去することを特徴とする請求項10に記載の像振れ補正装置。
- 前記第1演算部は、前回のサンプリングで取得した前記第2の像振れ補正量から前記第2オフセット算出手段の出力を減算して前記第1の像振れ補正量を算出し、
前記第2演算部は、前記振れ検出信号から前記第1オフセット算出手段の出力を減算した信号と、前回のサンプリングで取得した前記第2の像振れ補正量から前記第2オフセット算出手段の出力を減算した信号により前記減算量を演算し、前記振れ検出信号から前記減算量を減算した信号を積分することで前記第2の像振れ補正量を算出することを特徴とする請求項9に記載の像振れ補正装置。 - 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の像振れ補正装置を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
- 請求項13に記載のレンズ鏡筒を備えることを特徴とする撮像装置。
- 請求項9ないし12のいずれか1項に記載の像振れ補正装置を備え、
撮像期間中には前記切り替え部が前記第2の像振れ補正量を選択し、撮像前には前記切り替え部が前記第1の像振れ補正量を選択して、前記振れ補正手段により像振れ補正を行うことを特徴とする撮像装置。 - 振れ検出手段の出力する振れ検出信号を取得して像振れ補正量を算出する演算手段と、
前記演算手段により算出された前記像振れ補正量に従って像振れを補正する振れ補正手段と、を備える像振れ補正装置にて実行される制御方法であって、
前記演算手段により、
前記振れ検出信号から、角速度オフセット成分である第1オフセットおよび角度オフセット成分である第2オフセットを算出するステップと、
前記振れ検出信号から前記第1オフセットを減算した信号、および前記像振れ補正量から前記第2オフセットを減算した信号を用いて、前記振れ検出信号に対する角速度の減算量を算出するステップと、
前記振れ検出信号から前記減算量が減算された信号を積分することで前記像振れ補正量を算出するステップを有することを特徴とする像振れ補正装置の制御方法。
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