以下、開示の技術の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。
[第1の実施形態]
図1Aは、開示の技術の第1の実施形態に係る間隔管10の斜視図、図1Bは、図1Aにおける1B−1B線に沿った断面図である。
間隔管10は、円柱形状の外形を有しており、第1の導電体20、第2の導電体30、絶縁体40および絶縁体41を含んでいる。
第1の導電体20は、側面21および端面22A、22Bを有する管状(より具体的には円筒状)の外形を有している。
第2の導電体30は、側面31および端面32A、32Bを有する略円柱形状の外形を有し、第1の導電体20の内側にその全体が収容されている。
第1の導電体20と第2の導電体30は、互いの中心が一致するように配置されている。また、第1の導電体20と第2の導電体30は、互いに電気的に分離されている。すなわち、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管10の径方向において電気的に分離されている。ここで、径方向とは、図1Aに示す中心線Aと直交する面内において中心線Aから離間する方向(図1Bに示す矢印Bの方向)である。第1の導電体20および第2の導電体30の材料は、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウム等の導電性を有する金属を用いることができるが、これらの材料に限定されるものではない。
絶縁体41は、第1の導電体20と第2の導電体30とが接触しないように第1の導電体20と第2の導電体30との間に設けられている。また、絶縁体41は、第2の導電体30の端面32Aおよび32Bを部分的に覆っている。絶縁体40は、第1の導電体20の側面21の全体を覆っている。絶縁体40および41の材料は、例えば、絶縁性を有するゴムや樹脂を用いることができるが、これらの材料の限定されるものではない。
第1の導電体20の端面22A、22Bは、絶縁体40、41の端面40A、41Aおよび第2の導電体30の端面32A、32Bに対して間隔管10の高さ方向に突出しており、円環状の電気的接続部を形成している。
第2の導電体30は、両端部においてネジ等の締結部材と締結される被締結部を有する。すなわち、第2の導電体30の端面32A、32Bの中央部には、上記被締結部として、円柱形状の凹部33A、33Bが設けられており、凹部33A、33Bの内周面にはネジ溝60が形成されている。凹部33A、33Bは、第1の導電体20の端面22A、22Bに対しても凹んでいる。
なお、間隔管10は、開示の技術における間隔管の一例である。第1の導電体20および第2の導電体30は、それぞれ、開示の技術における第1の導電体および第2の導電体の一例である。絶縁体41は、開示の技術における第1の絶縁体の一例であり、絶縁体40は、開示の技術における第2の絶縁体の一例である。凹部33Aおよび33Bは、開示の技術における凹部の一例である。
図2は、開示の技術の第1の実施形態に係る配線板組立構造体100の部分的な構成を示す断面図である。配線板組立構造体100は、上述の間隔管10と、間隔管10の一方の端部に取り付けられたプリント配線板110と、間隔管10の他方の端部に取り付けられたプリント配線板120と、を含む。例えば、プリント配線板110およびプリント配線板120の一方がメインボードであり、他方がサブボードであってもよい。なお、配線板組立構造体100は、開示の技術における配線板組立構造体の一例である。プリント配線板110は、開示の技術における第1の配線板の一例であり、プリント配線板120は、開示の技術における第2の配線板の一例である。
プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管10を介して一定の間隔を保持しつつ平行な状態で接続されている。なお、図2に示す例では、1つの間隔管10のみが示されているが、2つ以上の間隔管10を用いてプリント配線板110とプリント配線板120との接続を行ってもよい。
プリント配線板110は、間隔管10の取り付け位置に貫通孔111を有する。プリント配線板110は、面110B側から貫通孔111に挿通されるとともに間隔管10の第2の導電体30の凹部33Aに締結されるネジ150Aによって間隔管10の一方の端部に取り付けられる。
プリント配線板110は、間隔管10が取り付けられる面110A側に形成された配線パターン112Aと、ネジ150Aが取り付けられる側の面110B側に形成された配線パターン112Bと、を有する。配線パターン112Aは、少なくとも貫通孔111の外周部分において表面に露出した電極113Aを有する。配線パターン112Aの電極113A以外の部分は、レジスト114で覆われている。同様に、配線パターン112Bは、少なくとも貫通孔111の外周部分において表面に露出した電極113Bを有し、配線パターン112Bの電極113B以外の部分は、レジスト114で覆われている。
ここで、図3Aは、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Aの一例を示す平面図である。電極113Aには、後述するように、間隔管10の第1の導電体20の端面22Aが当接される。電極113Aは、貫通孔111の外縁に沿って延在しており、間隔管10の第1の導電体20の端面22Aの外形形状に対応する円環状をなしている。なお、電極113Aは、図3Bに示すように、円環の一部を欠落させたパターンで形成されていてもよい。また、電極113Aは、図3Cに示すように、互いに分離した複数の電極片を有していてもよい。なお、電極113Aは、間隔管10を取り付けたときに、第1の導電体20の端面22Aが電極113Aに当接し得るように形成されていればよく、円環以外の形状、例えば矩形環状で形成されていてもよい。また、プリント配線板110の面110B側の電極113Bも電極113Aと同様の形態とすることができる。
図2の説明に戻る。間隔管10の第1の導電体20の端面22Aは、プリント配線板110の電極113Aに当接されている。すなわち、間隔管10の第1の導電体20は、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Aおよび配線パターン112Aに電気的に接続されている。第1の導電体の端面22Aは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Aと電極113Aとの接触性は、端面22Aが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管10の第2の導電体30は、電極113Aとは非接触である。
ネジ150Aは、プリント配線板110の面110B側から貫通孔111に挿通され、間隔管10の第2の導電体30の凹部33Aの内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって凹部33Aに締結される。ネジ150Aは導電性を有する。座金160Aは、ネジ150Aとプリント配線板110の面110Bとの間に設けられ、電極113Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管10の第2の導電体30は、座金160Aおよびネジ150Aを介してプリント配線板110の面110B側に設けられた電極113Bおよび配線パターン112Bに電気的に接続されている。なお、座金160Aは、ネジ150Aのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Aを設けない場合には、ネジ150Aが電極113Bに当接される。
一方、プリント配線板120は、プリント配線板110と同様、間隔管10の取り付け位置に貫通孔121を有する。プリント配線板120は、面120B側から貫通孔121に挿通されるとともに間隔管10の第2の導電体30の凹部33Bに締結されるネジ150Bによって間隔管10の他方の端部に取り付けられる。
プリント配線板120は、間隔管10が取り付けられる面120A側に形成された配線パターン122Aと、ネジ150Bが取り付けられる側の面120B側に形成された配線パターン122Bと、を有する。配線パターン122Aは、少なくとも貫通孔121の外周部分において表面に露出した電極123Aを有する。配線パターン122Aの電極123A以外の部分はレジスト124で覆われている。同様に、配線パターン122Bは、少なくとも貫通孔121の外周部分において表面に露出した電極123Bを有し、配線パターン122Bの電極123B以外の部分は、レジスト124で覆われている。なお、電極123Aおよび123Bの形態は、プリント配線板110に設けられた電極113Aと同様の形態とすることができる(図3A〜図3C参照)。
間隔管10の第1の導電体20の端面22Bは、プリント配線板120の電極123Aに当接されている。すなわち、間隔管10の第1の導電体20は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Aおよび配線パターン122Aに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Bは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Bと電極123Aとの接触性は、端面22Bが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管10の第2の導電体30は、電極123Aとは非接触である。
ネジ150Bは、プリント配線板120の面120B側から貫通孔121に挿通され、間隔管10の第2の導電体30の凹部33Bの内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって凹部33Bに締結される。ネジ150Bは導電性を有する。座金160Bは、ネジ150Bとプリント配線板120の面120Bとの間に設けられ、電極123Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管10の第2の導電体30は、座金160Bおよびネジ150Bを介してプリント配線板120の面120B側に設けられた電極123Bおよび配線パターン122Bに電気的に接続されている。なお、座金160Bは、ネジ150Bのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Bを設けない場合には、ネジ150Bが電極123Bに当接される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管10を介して機械的に接続されるのみならず、電気的にも接続される。具体的には、プリント配線板120は、間隔管10を介してプリント配線板110上に支持される。そして、プリント配線板110の面110A側の配線パターン112Aは、間隔管10の第1の導電体20を介して、プリント配線板120の面120A側の配線パターン122Aに電気的に接続される。プリント配線板110の面110B側の配線パターン112Bは、座金160A、ネジ150A、間隔管10の第2の導電体30、ネジ150Bおよび座金160Bを介して、プリント配線板120の面120B側の配線パターン122Bに電気的に接続される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120との間に間隔管10を介して2つの導電経路が形成されるので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、間隔管10を介して異なる2つの電位を伝達することが可能である。例えば、配線パターン112Aと配線パターン122Aとの間で、第1の導電体20を介して接地電位を伝達するとともに、配線パターン112Bと配線パターン122Bとの間で第2の導電体30を介して電源電位を伝達することが可能である。
図4Aは、配線板組立構造体100の全体的な構成の一例を示す上面図、図4Bは、側面図である。プリント配線板120は、一例として4つの間隔管10を用いてプリント配線板110の上方に支持される。プリント配線板110上にはコネクタ119が設けられており、プリント配線板120上にはコネクタ129が設けられている。コネクタ119およびコネクタ129には、それぞれコネクタ付きケーブル170の一方の端子と他方の端子が接続されている。プリント配線板110と、プリント配線板120は、コネクタ付きケーブル170を介して各種信号の送受信および必要に応じて電源供給がなされる。
図5は、プリント配線板120の面120B側に形成された配線パターン122Bの一例を示す平面図である。なお、図5に示す配線パターンは、プリント配線板120の面120A側に形成された配線パターン122Aであってもよい。また、図5に示す配線パターンは、プリント配線板110に形成される配線パターン112Aまたは112Bであってもよい。
プリント配線板120の面120B側には、配線パターン122Bとして第1の電源パターン124a、第2の電源パターン124b、第3の電源パターン124cおよび第4の電源パターン124dが設けられている。4つの間隔管10は、それぞれ、第1〜第4の電源パターン124a〜124dと重なる位置に取り付けられている。プリント配線板120には、間隔管10の取り付け位置の各々に対応する部分に貫通孔121が設けられ、貫通孔121の外周部分に電極123Bが形成されている。第1〜第4の電源パターン124a〜124dは、電極123Bの各々に当接され、各貫通孔121に挿通されるネジを介して、間隔管10の第2の導電体30に電気的に接続される。また、プリント配線板120の面の120Bには、コネクタ129を搭載するためのコネクタ搭載領域125が確保されている。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る間隔管10および配線板組立構造体100によれば、プリント配線板110とプリント配線板120とを一定の間隔を保持しつつ機械的に接続するとともに電気的に接続することが可能である。また、間隔管10は、互いに電気的に分離された第1の導電体20と、第2の導電体30とを有するので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、異なる2つの電位を伝達することが可能である。
また、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管10の径方向において電気的に分離され且つ第2の導電体30の両端部において締結部材と締結される被締結部として凹部33Aおよび33Bを有する。これにより、間隔管10とプリント配線板110およびプリント配線板120との間隔管10の軸周り方向の位置合わせが不要となる。すなわち、ネジ150Aを用いてプリント配線板110に間隔管10を取り付けるだけで、間隔管10の第1の導電体20の端面22Aが自己整合的にプリント配線板110の電極113Aに当接される。間隔管10の第2の導電体30は、ネジ150Aを介してプリント配線板110の電極113Bおよび配線パターン112Bに電気的に接続される。同様に、ネジ150Bを用いてプリント配線板120に間隔管10を取り付けるだけで、間隔管10の第1の導電体20の端面22Bが自己整合的にプリント配線板120の電極123Aに当接される。また、間隔管10の第2の導電体30は、ネジ150Bを介してプリント配線板120の電極123Bおよび配線パターン122Bに電気的に接続される。間隔管10が自身の軸まわりに回転したとしても、間隔管10を介したプリント配線板110とプリント配線板120との間の電気的接続が変化することはない。すなわち、互いに異なる電位が与えられる配線パターン112Aと配線パターン112Bとの間、および配線パターン122Aと配線パターン122Bとの間で短絡を生じることはない。
ここで、図6Aは、比較例に係る間隔管とプリント配線板との電気的接続形態を示す模式図である。図6Aに示す例において、間隔管は、間隔管の端面の周方向において電気的に分離された図中破線で示される2つの導電体211および212を有する。なお、周方向とは、図6Aにおいて一点鎖線で示される間隔管の端面の外縁に沿った方向である。一方、プリント配線板は、ネジが挿通される貫通孔220の外周部において、間隔管の導電体211に対応する電極201と、間隔管の導電体212に対応する電極202を同一面内に有する。
間隔管とプリント配線板との電気的接続は、図6Aに示すように、間隔管の導電体211をプリント配線板の電極201に当接させ、間隔管の導電体212をプリント配線板の電極202に当接させることにより行われる。このとき、図6Bに示すように、間隔管が自身の軸回りに回転した場合には、導電体211および212が電極201および202の双方に接触して短絡が生じるおそれがある。従って、短絡が生じないように、間隔管の導電体211および212と、プリント配線板の電極201および202との間隔管の軸回り方向の位置合わせを厳密に行う必要がある。このように、間隔管の周方向において電気的に分離された複数の導電体を、プリント配線板の同一面内に設けられた複数の電極に接続する構成では、間隔管とプリント配線板との位置合わせに係る作業負担が大きい。
一方、本実施形態に係る間隔管10とプリント配線板110および120との電気的接続形態によれば、上記したように、第1の導電体20および第2の導電体30と各電極113A、113B、123Aおよび123Bとの厳密な位置合わせは不要である。
また、本実施形態に係る配線板組立構造体100によれば、第1の導電体20がプリント配線板の一方の面側の配線パターンに電気的に接続され、第2の導電体30がプリント配線板の他方の面側の配線パターンに締結部材を介して電気的に接続される。従って、一方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンと、他方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンとの電気的接続を、1つの間隔管10を介して行うことが可能となる。
また、図5に示すように、間隔管10は、第1〜第4の電源パターン124a〜124dと重なる位置に取り付けることが可能であり、間隔管10を取り付けるための専用の領域を、配線パターンの形成領域とは別に確保する必要がない。従って、専らプリント配線板間の機械的接続を目的とし、電気的接続部を有しない間隔管を用いる場合と比較して、プリント配線板の面積効率を向上させることができる。
また、プリント配線板110とプリント配線板120との間の電源供給を間隔管10を介して行うことにより、コネクタ付きケーブル170において電源配線を削減することができる。これにより、プリント配線板110上のコネクタ119およびプリント配線板120上のコネクタ129のサイズを縮小することができる。これにより、例えば、プリント配線板120においては、図5に示すコネクタ搭載領域125を縮小することができ、プリント配線板120の面積利用効率を向上させることができる。プリント配線板110についても同様に、コネクタ搭載領域を縮小することができ、面積利用効率を向上させることができる。また、電源供給のみに用いられるコネクタケーブルを有する構成においては、プリント配線板110とプリント配線板120との間の電源供給を間隔管10を介して行うことにより、当該コネクタケーブル全体を削減することができる。
ここで、図7は、プリント配線板間の電源供給を、間隔管ではなく、コネクタケーブルを介して行う場合の比較例に係るプリント配線板320に形成された配線パターンの一例を示す平面図である。
プリント配線板320は、コネクタケーブルに接続されるコネクタを搭載するためのコネクタ搭載領域325を有する。プリント配線板320には、配線パターンとして第1の電源パターン324a、第2の電源パターン324b、第3の電源パターン324cおよび第4の電源パターン324dが設けられている。また、プリント配線板320には、第1の電源パターン324a、第2の電源パターン324bおよび第3の電源パターン324cからコネクタ搭載領域325に向けて伸長する接続配線326a、326bおよび326cが設けられている。すなわち、第1〜第3の電源パターン324a〜324cは、接続配線326a〜326cを介してコネクタケーブルに接続される。
このように、プリント配線板間の電源供給をコネクタケーブルを介して行う場合には、第1〜第3の電源パターン324a〜324cと、コネクタ搭載領域325との間を繋ぐ接続配線326a〜326cを別途プリント配線板上に設ける必要がある。また、接続配線326a〜326cの幅を十分に確保することができない場合には、接続配線326a〜326cの抵抗値が大きくなり電圧降下を生じる。
一方、本実施形態では、プリント配線板110とプリント配線板120との間の電源供給を間隔管10を介して行うことにより、電源パターン124a〜124dから直接導電経路を引き出すことができる。従って、図5に示すように、コネクタ搭載領域125と電源パターン124a〜124dとの間を接続する接続配線が不要となる。これにより、プリント配線板上のスペースを節約することができ、また、上記の電圧降下の問題を回避することができる。
[第2の実施形態]
図8Aは、開示の技術の第2の実施形態に係る間隔管11の斜視図、図8Bは、図8Aにおける8B−8B線に沿った断面図である。
第2の実施形態に係る間隔管11は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様、第1の導電体20、第2の導電体30、絶縁体40および絶縁体41を含んでいる。
第2の実施形態に係る間隔管11は、第2の導電体30にネジ等の締結部材と締結される被締結部として、端面32Aから端面32Bに貫通する貫通孔34を有する。また、貫通孔34の内周面にはネジ溝60が形成されている。第1の導電体20と第2の導電体30は、互いの中心が一致するように配置されており、互いに電気的に分離されている。すなわち、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管11の径方向において電気的に分離されている。
第1の導電体20、絶縁体40および絶縁体41の構成は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様であるので、これらの構成部分の詳細な説明は省略する。なお、間隔管11は、開示の技術における間隔管の一例である。貫通孔34は、開示の技術における貫通孔の一例である。
図9は、開示の技術の第2の実施形態に係る配線板組立構造体101の部分的な構成を示す断面図である。配線板組立構造体101は、上述の間隔管11と、間隔管11の一方の端部に取り付けられたプリント配線板110と、間隔管11の他方の端部に取り付けられたプリント配線板120と、を含む。なお、配線板組立構造体101は、開示の技術における配線板組立構造体の一例である。
プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管11を介して一定の間隔を保持しつつ平行な状態で接続されている。なお、図9に示す例では、1つの間隔管11のみが示されているが、2つ以上の間隔管11を用いてプリント配線板110とプリント配線板120との接続を行ってもよい。プリント配線板110およびプリント配線板120の構成は、第1の実施形態と同様である。
プリント配線板110は、貫通孔111に挿通されるとともに間隔管11の第2の導電体30の貫通孔34に挿入されるネジ150Aによって間隔管11の一方の端部に取り付けられている。
間隔管11の第1の導電体20の端面22Aは、プリント配線板110の電極113Aに当接されている。すなわち、間隔管11の第1の導電体20は、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Aおよび配線パターン112Aに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Aは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Aと電極113Aとの接触性は、端面22Aが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管11の第2の導電体30は、電極113Aとは非接触である。
ネジ150Aは、プリント配線板110の面110B側から貫通孔111に挿通され、間隔管11の第2の導電体30の貫通孔34に挿入される。ネジ150Aは、貫通孔34の内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって第2の導電体30に締結される。ネジ150Aは導電性を有する。座金160Aは、ネジ150Aとプリント配線板110の面110Bとの間に設けられ、電極113Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管11の第2の導電体30は、座金160Aおよびネジ150Aを介してプリント配線板110の面110B側に設けられた電極113Bおよび配線パターン112Bに電気的に接続されている。なお、座金160Aは、ネジ150Aのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Aを設けない場合には、ネジ150Aが電極113Bに当接される。
プリント配線板120は、貫通孔121に挿通されるとともに間隔管11の第2の導電体30の貫通孔34に挿入されるネジ150Bによって間隔管11の他方の端部に取り付けられる。
間隔管11の第1の導電体20の端面22Bは、プリント配線板120の電極123Aに当接されている。すなわち、間隔管11の第1の導電体20は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Aおよび配線パターン122Aに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Bは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Bと電極123Aとの接触性は、端面22Bが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管11の第2の導電体30は、電極123Aとは非接触である。
ネジ150Bは、プリント配線板120の面120B側から貫通孔121に挿通され、間隔管11の第2の導電体30の貫通孔34に挿入される。ネジ150Bは、貫通孔34の内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって第2の導電体30に締結される。ネジ150Bは導電性を有する。座金160Bは、ネジ150Bとプリント配線板120の面120Bとの間に設けられ、電極123Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管11の第2の導電体30は、座金160Bおよびネジ150Bを介してプリント配線板120の面120B側に設けられた電極123Bおよび配線パターン122Bに電気的に接続されている。なお、座金160Bは、ネジ150Bのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Bを設けない場合には、ネジ150Bが電極123Bに当接される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管11を介して機械的に接続されるのみならず、電気的にも接続される。具体的には、プリント配線板120は、間隔管11を介してプリント配線板110上に支持される。そして、プリント配線板110の面110A側の配線パターン112Aは、間隔管11の第1の導電体20を介して、プリント配線板120の面120A側の配線パターン122Aに電気的に接続される。プリント配線板110の面110B側の配線パターン112Bは、座金160A、ネジ150A、間隔管11の第2の導電体30、ネジ150Bおよび座金160Bを介してプリント配線板120の面120B側の配線パターン122Bに電気的に接続される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120との間に間隔管11を介して2つの導電経路が形成されるので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、間隔管11を介して異なる2つの電位を伝達することが可能である。例えば、配線パターン112Aと配線パターン122Aとの間で、第1の導電体20を介して接地電位を伝達するとともに、配線パターン112Bと配線パターン122Bとの間で第2の導電体30を介して電源電位を伝達することが可能である。
第2の実施形態に係る間隔管11および配線板組立構造体101によれば、第1の実施形態と同様、プリント配線板110とプリント配線板120とを、一定の間隔を保持しつつ機械的に接続するとともに電気的に接続することが可能である。また、間隔管11は、互いに電気的に分離された第1の導電体20と第2の導電体30とを有するので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、異なる2つの電位を伝達することが可能である。また、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管11の径方向において電気的に分離され且つ第2の導電体30の両端部において締結部材に締結される被締結部として貫通孔34を有する。これにより、第1の実施形態と同様、間隔管11とプリント配線板110およびプリント配線板120との間隔管11の軸周り方向の位置合わせが不要となる。
また、第1の導電体20がプリント配線板の一方の面側の配線パターンに電気的に接続され、第2の導電体30がプリント配線板の他方の面側の配線パターンに締結部材を介して電気的に接続される。従って、一方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンと、他方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンとの電気的接続を、1つの間隔管11を介して行うことが可能となる。
また、第2の実施形態に係る間隔管11は第2の導電体30に貫通孔34が設けられているので、図10に示すように、貫通孔34を貫通するネジ150Cと、ナット151Aを用いてプリント配線板110および120に間隔管11を取り付けることも可能である。このように、被締結部として貫通孔34を設けることにより、プリント配線板の取り付けを多用な方法によって行うことが可能となる。
[第3の実施形態]
図11Aは、開示の技術の第3の実施形態に係る間隔管12の斜視図である。図11Bは、図11Aにおける11B−11B線に沿った断面図である。
第3の実施形態に係る間隔管12は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様、第1の導電体20、第2の導電体30、絶縁体40および絶縁体41を含んでいる。
第3の実施形態に係る間隔管12は、第2の導電体30が、締結部材と締結される被締結部として、一方の端面32Aの中央部において端面32Aから間隔管12の高さ方向に突出した円柱形状の凸部35Aを有する。凸部35Aは、第1の導電体20の端面22Aに対しても突出している。凸部35Aの外周面にはネジ山61が形成されている。第2の導電体30の他方の端面32Bには、第1の実施形態に係る間隔管10と同様、被締結部として凹部33Bが設けられており、凹部33Bの内周面にはネジ溝60が形成されている。第1の導電体20と第2の導電体30は、互いの中心が一致するように配置されており、互いに電気的に分離されている。すなわち、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管12の径方向において電気的に分離されている。
第1の導電体20、絶縁体40および絶縁体41の構成は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様であるので、これらの構成部分の詳細な説明は省略する。なお、間隔管12は、開示の技術における間隔管の一例である。凸部35Aは、開示の技術における凸部の一例である。凹部33Bは開示の技術における凹部の一例である。
図12は、開示の技術の第3の実施形態に係る配線板組立構造体102の部分的な構成を示す断面図である。配線板組立構造体102は、上述の間隔管12と、間隔管12の一方の端部に取り付けられたプリント配線板110と、間隔管12の他方の端部に取り付けられたプリント配線板120と、を含む。なお、配線板組立構造体102は、開示の技術における配線板組立構造体の一例である。
プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管12を介して一定の間隔を保持しつつ平行な状態で接続されている。なお、図12に示す例では、1つの間隔管12のみが示されているが、2つ以上の間隔管12を用いてプリント配線板110とプリント配線板120との接続を行ってもよい。プリント配線板110およびプリント配線板120の構成は、第1の実施形態と同様である。
プリント配線板110の貫通孔111には間隔管12の第2の導電体30の凸部35Aが挿通される。プリント配線板110は、面110A側から貫通孔111に挿通されてプリント配線板110の面110Bから突き出した凸部35Aにナット151Aを締結することにより間隔管12の一方の端部に取り付けられる。ナット151Aは、導電性を有する。
座金160Aは、ナット151Aとプリント配線板110の面110Bとの間に設けられ、電極113Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管12の第2の導電体30は、座金160Aおよびナット151Aを介してプリント配線板110の面110B側に設けられた電極113Bおよび配線パターン112Bに電気的に接続されている。なお、座金160Aは、ナット151Aのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Aを設けない場合には、ナット151Aが電極113Bに当接される。
間隔管12の第1の導電体20の端面22Aは、プリント配線板110の電極113Aに当接されている。すなわち、間隔管12の第1の導電体20は、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Aおよび配線パターン112Aに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Aは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Aと電極113Aとの接触性は、端面22Aが突出していない場合と比較して良好となる。間隔管12の第2の導電体30は、電極113Aとは非接触である。
プリント配線板120は、面120B側から貫通孔121に挿通されるとともに間隔管12の第2の導電体30の凹部33Bに締結されるネジ150Bによって間隔管12の他方の端部に取り付けられる。
間隔管12の第1の導電体20の端面22Bは、プリント配線板120の電極123Aに当接されている。すなわち、間隔管12の第1の導電体20は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Aおよび配線パターン122Aに電気的に接続されている。第1の導電体の端面22Bは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Bと電極123Aとの接触性は、端面22Bが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管12の第2の導電体30は、電極123Aとは非接触である。
ネジ150Bは、プリント配線板120の面120B側から貫通孔121に挿通され、間隔管12の第2の導電体30の凹部33Bの内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって、凹部33Bに締結される。ネジ150Bは、導電性を有する。座金160Bは、ネジ150Bとプリント配線板120の面120Bとの間に設けられ、電極123Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管12の第2の導電体30は、座金160Bおよびネジ150Bを介してプリント配線板120の面120B側に設けられた電極123Bおよび配線パターン122Bに電気的に接続されている。なお、座金160Bは、ネジ150Bのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Bを設けない場合には、ネジ150Bが電極123Bに当接される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管12を介して機械的に接続されるのみならず、電気的にも接続される。具体的には、プリント配線板120は、間隔管12を介してプリント配線板110上に支持される。そして、プリント配線板110の面110A側の配線パターン112Aは、間隔管12の第1の導電体20を介して、プリント配線板120の面120A側の配線パターン122Aに電気的に接続される。プリント配線板110の面110B側の配線パターン112Bは、座金160A、ナット151A、間隔管12の第2の導電体30、ネジ150Bおよび座金160Bを介してプリント配線板120の面120B側の配線パターン122Bに電気的に接続される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120との間に間隔管12を介して2つの導電経路が形成されるので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、間隔管12を介して異なる2つの電位を伝達することが可能である。例えば、配線パターン112Aと配線パターン122Aとの間で、第1の導電体20を介して接地電位を伝達するとともに、配線パターン112Bと配線パターン122Bとの間で第2の導電体30を介して電源電位を伝達することが可能である。
第3の実施形態に係る間隔管12および配線板組立構造体102によれば、プリント配線板110とプリント配線板120とを、一定の間隔を保持しつつ機械的に接続するとともに電気的に接続することが可能である。また、間隔管12は、互いに電気的に分離された第1の導電体20と、第2の導電体30とを有するので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、異なる2つの電位を伝達することが可能である。また、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管12の径方向において電気的に分離され且つ第2の導電体30の両端部において締結部材に締結される被締結部として凸部35Aおよび凹部33Bを有する。これにより、第1の実施形態と同様、間隔管12とプリント配線板110およびプリント配線板120との間隔管12の軸周り方向の位置合わせが不要となる。
また、第1の導電体20がプリント配線板の一方の面の配線パターンに電気的に接続され、第2の導電体30がプリント配線板の他方の面の配線パターンに締結部材を介して電気的に接続される。従って、一方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンと、他方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンとの電気的接続を、1つの間隔管12を介して行うことが可能となる。
[第4の実施形態]
図13Aは、開示の技術の第4の実施形態に係る間隔管13の斜視図、図13Bは、図13Aにおける13B−13B線に沿った断面図である。
第4の実施形態に係る間隔管13は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様、第1の導電体20、第2の導電体30、絶縁体40および絶縁体41を含んでいる。
第4の実施形態に係る間隔管13は、第2の導電体30が、締結部材と締結される被締結部として、第2の導電体30の端面32Aおよび32Bの中央部において端面32A、32Bから間隔管13の高さ方向に突出した円柱形状の凸部35A、35Bを有する。凸部35Aは、第1の導電体20の端面22Aに対しても突出し、凸部35Bは、第1の導電体20の端面22Bに対しても突出している。凸部35Aおよび35Bの外周面にはネジ山61が形成されている。なお、凸部35Aおよび35Bは、開示の技術における凸部の一例である。第1の導電体20と第2の導電体30は、互いの中心が一致するように配置されており、互いに電気的に分離されている。すなわち、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管13の径方向において電気的に分離されている。
第1の導電体20、絶縁体40および絶縁体41の構成は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様であるので、これらの構成部分の詳細な説明は省略する。
図14は、開示の技術の第4の実施形態に係る配線板組立構造体103の部分的な構成を示す断面図である。配線板組立構造体103は、上述の間隔管13と、間隔管13の一方の端部に取り付けられたプリント配線板110と、間隔管13の他方の端部に取り付けられたプリント配線板120と、を含む。なお、配線板組立構造体103は、開示の技術における配線板組立構造体の一例である。
プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管13を介して一定の間隔を保持しつつ平行な状態で接続されている。なお、図14に示す例では、1つの間隔管13のみが示されているが、2つ以上の間隔管13を用いてプリント配線板110とプリント配線板120との接続を行ってもよい。また、プリント配線板110およびプリント配線板120の構成は、第1の実施形態と同様である。
プリント配線板110の貫通孔111には間隔管13の第2の導電体30の凸部35Aが挿通される。プリント配線板110は、面110A側から貫通孔111に挿通されて面110Bから突き出した凸部35Aにナット151Aを締結することにより間隔管13の一方の端部に取り付けられる。ナット151Aは、導電性を有する。
座金160Aは、ナット151Aとプリント配線板110の面110Bとの間に設けられ、電極113Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管13の第2の導電体30は、座金160Aおよびナット151Aを介してプリント配線板110の面110B側に設けられた電極113Bおよび配線パターン112Bに電気的に接続されている。なお、座金160Aは、ナット151Aのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Aを設けない場合には、ナット151Aが電極113Bに当接される。
間隔管13の第1の導電体20の端面22Aは、プリント配線板110の電極113Aに当接されている。すなわち、間隔管13の第1の導電体20は、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Aおよび配線パターン112Aに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Aは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Aと電極113Aとの接触性は、端面22Aが突出していない場合と比較して良好となる。間隔管13の第2の導電体30は、電極113Aとは非接触である。
プリント配線板120の貫通孔121には間隔管13の第2の導電体30の凸部35Bが挿通される。プリント配線板120は、面120A側から貫通孔121に挿通されて面120Bから突き出した凸部35Bにナット151Bを締結することにより間隔管13の他方の端部に取り付けられる。ナット151Bは、導電性を有する。
座金160Bは、ナット151Bとプリント配線板120の面120Bとの間に設けられ、電極123Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管13の第2の導電体30は、座金160Bおよびナット151Bを介してプリント配線板120の面120B側に設けられた電極123Bおよび配線パターン122Bに電気的に接続されている。なお、座金160Bは、ナット151Bのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Bを設けない場合には、ナット151Bが電極123Bに当接される。
間隔管13の第1の導電体20の端面22Bは、プリント配線板120の電極123Aに当接されている。すなわち、間隔管13の第1の導電体20は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Aおよび配線パターン122Aに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Bは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Bと電極123Aとの接触性は、端面22Bが突出していない場合と比較して良好となる。間隔管13の第2の導電体30は、電極123Aとは非接触である。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管13を介して機械的に接続されるのみならず、電気的にも接続される。具体的には、プリント配線板120は、間隔管13を介してプリント配線板110上に支持される。プリント配線板110の面110A側の配線パターン112Aは、間隔管13の第1の導電体20を介して、プリント配線板120の面120A側の配線パターン122Aに電気的に接続される。プリント配線板110の面110B側の配線パターン112Bは、座金160A、ナット151A、間隔管13の第2の導電体30、ナット151Bおよび座金160Bを介して、プリント配線板120の面120B側の配線パターン122Bに電気的に接続される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120との間に間隔管13を介して2つの導電経路が形成されるので、プリント配線板110と、プリント配線板120との間で、間隔管13を介して異なる2つの電位を伝達することが可能である。例えば、配線パターン112Aと配線パターン122Aとの間で、第1の導電体20を介して接地電位を伝達するとともに、配線パターン112Bと配線パターン122Bとの間で第2の導電体30を介して電源電位を伝達することが可能である。
第4の実施形態に係る間隔管13および配線板組立構造体103によれば、プリント配線板110とプリント配線板120とを、一定の間隔を保持しつつ機械的に接続するとともに電気的に接続することが可能である。また、間隔管13は、互いに電気的に分離された第1の導電体20と第2の導電体30とを有するので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、異なる2つの電位を伝達することが可能である。また、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管13の径方向において電気的に分離され且つ第2の導電体30の両端部において締結部材に締結される被締結部として凸部35Aおよび35Bを有する。これにより、第1の実施形態と同様、間隔管13とプリント配線板110およびプリント配線板120との間隔管13の軸周り方向の位置合わせが不要となる。
また、第1の導電体20がプリント配線板の一方の面の配線パターンに電気的に接続され、第2の導電体30がプリント配線板の他方の面の配線パターンに締結部材を介して電気的に接続される。従って、一方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンと、他方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンとの電気的接続を、1つの間隔管13を介して行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る間隔管13によれば、配線板組立構造体103を組み立てるとき、間隔管13の凸部35A(35B)をプリント配線板110(120)の貫通穴111(121)に挿通し、ナット151A(151B)で締結することになる。間隔管の凹部と、プリント配線板の貫通穴とを位置合わせしてから、ネジで締結するよりも、作業性に優れているといえる。
[第5の実施形態]
図15Aは、開示の技術の第5の実施形態に係る間隔管14の斜視図、図15Bは、図15Aにおける15B−15B線に沿った断面図である。
第5の実施形態に係る間隔管14は、第1の導電体20と第2の導電体30との間に第3の導電体50を更に有する。第1の導電体20と第2の導電体30の構成は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様であるのでこれらの構成部分の詳細な説明は省略する。なお、間隔管14は開示の技術における間隔管の一例である。第3の導電体50は、開示の技術における第3の導電体の一例である。
第3の導電体50は、第1の導電体20と同様、側面51および端面52A、52Bを有する管状(より具体的には円筒状)の外形を有し、第1の導電体20の内側に設けられている。第1の導電体20、第2の導電体30および第3の導電体50は、互いの中心が一致するように配置されている。また、第1の導電体20、第2の導電体30および第3の導電体50は、互いに電気的に分離されている。すなわち、第1の導電体20、第2の導電体30および第3の導電体50は、間隔管14の径方向において互いに電気的に分離されている。
絶縁体42は、第1の導電体20と第3の導電体50とが接触しないように、第1の導電体20と第3の導電体50との間に設けられている。絶縁体43は、第3の導電体50と第2の導電体30とが接触しないように、第3の導電体50と第2の導電体30との間に設けられている。また、絶縁体43は、第2の導電体30の端面32Aおよび32Bを部分的に覆っている。絶縁体40は、第1の導電体20の側面21の全体を覆っている。
第1の導電体20の端面22A、22Bおよび第3の導電体50の端面52A、52Bは、絶縁体40、42、43の端面40A、42A、43Aおよび第2の導電体30の端面32A、32Bに対して突出しており、円環状の電気的接続部を形成している。
図16は、開示の技術の第5の実施形態に係る配線板組立構造体104の部分的な構成を示す断面図である。配線板組立構造体104は、上述の間隔管14と、間隔管14の一方の端部に取り付けられたプリント配線板110と、間隔管14の他方の端部に取り付けられたプリント配線板120と、を含む。なお、配線板組立構造体104は、開示の技術における配線板組立構造体の一例である。
プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管14を介して一定の間隔を保持しつつ平行な状態で接続されている。なお、図16に示す例では、1つの間隔管14のみが示されているが、2つ以上の間隔管14を用いてプリント配線板110とプリント配線板120との接続を行ってもよい。
プリント配線板110は、間隔管14の取り付け位置に貫通孔111を有する。プリント配線板110は、面110B側から貫通孔111に挿通されるとともに間隔管14の第2の導電体30の凹部33Aに締結されるネジ150Aによって間隔管14の一方の端部に取り付けられる。
プリント配線板110は、間隔管14が取り付けられる面110A側に形成された配線パターン112Aおよび112Cと、ネジ150Aが取り付けられる側の面110B側に形成された配線パターン112Bと、を有する。配線パターン112Cは、少なくとも貫通孔111の外周部分において表面に露出した電極113Cを有する。また、配線パターン112Aは、電極113Cの外側において表面に露出した電極113Aを有する。配線パターン112A、112Cの電極113A、113C以外の部分は、レジスト114で覆われている。配線パターン112Bは、少なくとも貫通孔111の外周部分において表面に露出した電極113Bを有し、配線パターン112Bの電極113B以外の部分は、レジスト114で覆われている。
間隔管14の第1の導電体20の端面22Aは、プリント配線板110の電極113Aに当接されている。すなわち、間隔管14の第1の導電体20は、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Aおよび配線パターン112Aに電気的に接続されている。間隔管14の第3の導電体50の端面52Aは、プリント配線板110の電極113Cに当接されている。すなわち、間隔管14の第3の導電体50は、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Cおよび配線パターン112Cに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Aは、絶縁体40、42、43の端面40A、42A、43Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Aと電極113Aとの接触性は、端面22Aが突出していない場合と比較して良好となる。また、第3の導電体50の端面52Aは、絶縁体40、42、43の端面40A、42A、43Aに対して突出しているので、第3の導電体50の端面52Aと電極113Cとの接触性は、端面52Aが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管14の第2の導電体30は、電極113Aおよび113Cとは非接触である。
ネジ150Aは、プリント配線板110の面110B側から貫通孔111に挿通され、間隔管14の第2の導電体30の凹部33Aの内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって、凹部33Aに締結される。ネジ150Aは、導電性を有する。座金160Aは、ネジ150Aとプリント配線板110の面110Bとの間に設けられ、電極113Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管14の第2の導電体30は、座金160Aおよびネジ150Aを介してプリント配線板110の面110B側に設けられた電極113Bおよび配線パターン112Bに電気的に接続されている。なお、座金160Aは、ネジ150Aのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Aを設けない場合には、ネジ150Aが電極113Bに当接される。
プリント配線板120は、上述のプリント配線板110と同様、間隔管14の取り付け位置に貫通孔121を有する。プリント配線板120は、面120B側から貫通孔121に挿通されるとともに間隔管14の第2の導電体30の凹部33Bに締結されるネジ150Bによって間隔管14の他方の端部に取り付けられる。
プリント配線板120は、間隔管14が取り付けられる面120A側に形成された配線パターン122Aおよび122Cと、ネジ150Bが取り付けられる側の面120B側に形成された配線パターン122Bと、を有する。配線パターン122Cは、少なくとも貫通孔121の外周部分において表面に露出した電極123Cを有する。配線パターン122Aは、電極123Cの外側において表面に露出した電極123Aを有する。配線パターン122A、122Cの電極123A、123C以外の部分は、レジスト124で覆われている。配線パターン122Bは、少なくとも貫通孔121の外周部分において表面に露出した電極123Bを有し、配線パターン122Bの電極123B以外の部分は、レジスト124で覆われている。
間隔管14の第1の導電体20の端面22Bは、プリント配線板120の電極123Aに当接されている。すなわち、間隔管14の第1の導電体20は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Aおよび配線パターン122Aに電気的に接続されている。間隔管14の第3の導電体50の端面52Bは、プリント配線板120の電極123Cに当接されている。すなわち、間隔管14の第3の導電体50は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Cおよび配線パターン122Cに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Bは、絶縁体40、42、43の端面40A、42A、43Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Bと電極123Aとの接触性は、端面22Bが突出していない場合と比較して良好となる。また、第3の導電体50の端面52Bは、絶縁体40、42、43の端面40A、42A、43Aに対して突出しているので、第3の導電体50の端面52Bと電極123Cとの接触性は、端面52Bが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管14の第2の導電体30は、電極123Aおよび123Cとは非接触である。
ネジ150Bは、プリント配線板120の面120B側から貫通孔121に挿通され、間隔管14の第2の導電体30の凹部33Bの内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって、凹部33Bに締結される。ネジ150Bは、導電性を有する。座金160Bは、ネジ150Bとプリント配線板120の面120Bとの間に設けられ、電極123Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管14の第2の導電体30は、座金160Bおよびネジ150Bを介してプリント配線板120の面120B側に設けられた電極123Bおよび配線パターン122Bに電気的に接続されている。なお、座金160Bは、ネジ150Bのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Bを設けない場合には、ネジ150Bが電極123Bに当接される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管14を介して機械的に接続されるのみならず、電気的にも接続される。具体的には、プリント配線板120は、間隔管14を介してプリント配線板110上に支持される。そして、プリント配線板110の面110A側の配線パターン112Aは、間隔管14の第1の導電体20を介してプリント配線板120の面120A側の配線パターン122Aに電気的に接続される。また、プリント配線板110の面110A側の配線パターン112Cは、間隔管14の第3の導電体50を介してプリント配線板120の面120A側の配線パターン122Cに電気的に接続される。プリント配線板110の面110B側の配線パターン112Bは、座金160A、ネジ150A、間隔管14の第2の導電体30、ネジ150Bおよび座金160Bを介して、プリント配線板120の面120B側の配線パターン122Bに電気的に接続される。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120との間に間隔管14を介して3つの導電経路が形成されるので、プリント配線板110と、プリント配線板120との間で間隔管14を介して異なる3つの電位を伝達することが可能である。例えば、配線パターン112Aと配線パターン122Aとの間で第1の導電体20を介して第1の電源電位を伝達し、配線パターン112Cと配線パターン122Cとの間で第3の導電体50を介して第2の電源電位を伝達することができる。さらに、配線パターン112Bと配線パターン122Bとの間で第2の導電体30を介して接地電位を伝達することが可能である。
第5の実施形態に係る間隔管14および配線板組立構造体104によれば、プリント配線板110とプリント配線板120とを、一定の間隔を保持しつつ機械的に接続するとともに電気的に接続することが可能である。また、間隔管14は、互いに電気的に分離された第1の導電体20と、第2の導電体30と、第3の導電体50と、を有するので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、異なる3つの電位を伝達することが可能である。また、第1の導電体20、第2の導電体30および第3の導電体50は、間隔管14の径方向において互いに電気的に分離されて且つ第2の導電体30の両端部において締結部材に締結される被締結部として凹部33Aおよび33Bを有する。これにより、第1の実施形態と同様、間隔管14とプリント配線板110およびプリント配線板120との間隔管14の軸周り方向の位置合わせが不要となる。
また、第1の導電体20および第3の導電体50がプリント配線板の一方の面の配線パターンに電気的に接続され、第2の導電体30がプリント配線板の他方の面の配線パターンに締結部材を介して電気的に接続される。従って、一方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンと、他方のプリント配線板の各面に形成された配線パターンとの電気的接続を、1つの間隔管14を介して行うことが可能となる。
なお、本実施形態において、間隔管14の第2の導電体30が、被締結部として凹部33Aおよび33Bを有する構成を例示したが、上記第2〜第4の実施形態に係る間隔管11、12、13における第2の導電体30の構成を適用することも可能である。また、本実施形態では、第3の導電体50を第1の導電体20と第2の導電体30との間に設けることとしたが、第3の導電体50を第1の導電体20の外側に設けてもよい。また、第1の導電体20と第2の導電体30との間または第1の導電体20の外側に、互いに電気的に分離された2つ以上の管状の導電体を設けてもよい。
[第6の実施形態]
図17は、開示の技術の第6の実施形態に係る配線板組立構造体105の部分的な構成を示す断面図である。配線板組立構造体105は、第3の実施形態に係る間隔管12の一方の端部に取り付けられたプリント配線板110と、第1の実施形態に係る間隔管10の一方の端部に取り付けられたプリント配線板120とを含む。配線板組立構造体105は、さらに、間隔管10と間隔管12と間に挟まれたプリント配線板130を含む。なお、配線板組立構造体105は開示の技術における配線板組立構造体の一例である。間隔管12は、開示の技術における第1の間隔管の一例であり、間隔管10は、開示の技術における第2の間隔管の一例である。間隔管12の第1の導電体20は、開示の技術における第1の導電体の一例であり、間隔管12の第2の導電体30は、開示の技術における第2の導電体の一例である。間隔管10の第1の導電体20は、開示の技術における第3の導電体の一例であり、間隔管10の第2の導電体30は、開示の技術における第4の導電体の一例である。プリント配線板110は、開示の技術における第1の配線板の一例であり、プリント配線板120は、開示の技術における第2の配線板の一例である。また、プリント配線板130は、開示の技術における第3の配線板の一例である。
プリント配線板110は、面110B側から貫通孔111に挿通されるとともに間隔管12の第2の導電体30の凹部33Bに締結されるネジ150Aによって間隔管12の一方の端部に取り付けられる。
間隔管12の第1の導電体20の端面22Bは、プリント配線板110の電極113Aに当接されている。すなわち、間隔管12の第1の導電体20は、プリント配線板110の面110A側に設けられた配線パターン112Aに電気的に接続されている。間隔管12の第1の導電体20の端面22Bは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Bと電極113Aとの接触性は、端面22Bが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管12の第2の導電体30は、電極113Aとは非接触である。
ネジ150Aは、プリント配線板110の面110B側から貫通孔111に挿通され、間隔管12の第2の導電体30の凹部33Bに締結される。ネジ150Aは、導電性を有する。座金160Aは、ネジ150Aとプリント配線板110の面110Bとの間に設けられ、電極113Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管12の第2の導電体30は、座金160Aおよびネジ150Aを介してプリント配線板110の面110B側に設けられた電極113Bおよび配線パターン112Bに電気的に接続されている。なお、座金160Aは、ネジ150Aのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Aを設けない場合には、ネジ150Aが電極113Bに当接される。
プリント配線板130の貫通孔131には面130A側から間隔管12の凸部35Aが挿通される。プリント配線板130の面130Bから突き出した間隔管12の凸部35Aは、間隔管10の第2の導電体30の凹部33Aに締結される。プリント配線板130は、連結された間隔管12と間隔管10との間に挟まれる。
間隔管12の第1の導電体20の端面22Aは、プリント配線板130の電極133Aに当接されている。すなわち、間隔管12の第1の導電体20は、プリント配線板130の面130A側に設けられた電極133Aおよび配線パターン132Aに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Aは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Aと電極133Aとの接触性は、端面22Aが突出していない場合と比較して良好となる。間隔管12の第2の導電体30は、電極133Aとは非接触である。
間隔管12に連結された間隔管10の第1の導電体20の端面22Aは、プリント配線板130の電極133Bに当接されている。すなわち、間隔管10の第1の導電体20は、プリント配線板130の面130B側に設けられた電極133Bおよび配線パターン132Bに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Aは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Aと電極133Bとの接触性は、端面22Aが突出していない場合と比較して良好となる。間隔管10の第2の導電体30は、電極133Bとは非接触である。
プリント配線板120は、面120B側から貫通孔121に挿通されるとともに間隔管10の第2の導電体30の凹部33Bに締結されるネジ150Bによって間隔管10の一方の端部に取り付けられる。
間隔管10の第1の導電体20の端面22Bは、プリント配線板120の電極123Aに当接されている。すなわち、間隔管10の第1の導電体20は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Aおよび配線パターン122Aに電気的に接続されている。第1の導電体20の端面22Bは、絶縁体40の端面40Aおよび絶縁体41の端面41Aに対して突出しているので、第1の導電体20の端面22Bと電極123Aとの接触性は、端面22Bが突出していない場合と比較して良好となる。一方、間隔管10の第2の導電体30は、電極123Aとは非接触である。
ネジ150Bは、プリント配線板120の面120B側から貫通孔121に挿通され、間隔管10の第2の導電体30の凹部33Bに締結される。ネジ150Bは、導電性を有する。座金160Bは、ネジ150Bとプリント配線板120の面120Bとの間に設けられ、電極123Bに当接されており、導電性を有する。すなわち、間隔管10の第2の導電体30は、座金160Bおよびネジ150Bを介してプリント配線板120の面120B側に設けられた電極123Bおよび配線パターン122Bに電気的に接続されている。なお、座金160Bは、ネジ150Bのゆるみ防止のために、必要に応じて設けられる部材であり、省略することが可能である。座金160Bを設けない場合には、ネジ150Bが電極123Bに当接される。
このように、プリント配線板110、120および130は、間隔管10および間隔管12を介して機械的に接続されるのみならず、電気的にも接続される。具体的には、プリント配線板130は、間隔管12を介してプリント配線板110上に支持され、プリント配線板120は、間隔管10を介してプリント配線板130上に支持される。そして、プリント配線板110の面110A側の配線パターン112Aは、間隔管12の第1の導電体20を介してプリント配線板130の面130A側の配線パターン132Aに電気的に接続される。プリント配線板110の面110B側の配線パターン112Bは、座金160A、ネジ150A、間隔管12、10の第2の導電体30、ネジ150B、座金160Bを介してプリント配線板120の面120B側の配線パターン122Bに電気的に接続される。また、プリント配線板130の面130B側の配線パターン132Bは、間隔管10の第1の導電体20を介してプリント配線板120の面120A側の配線パターン122Aに電気的に接続される。
例えば、配線パターン112Aと132Aとの間で間隔管12の第1の導電体20を介して第1の電源電位を伝達し、配線パターン132Bと122Aとの間で間隔管10の第1の導電体20を介して第2の電源電位を伝達することができる。さらに、配線パターン112Bと122Bとの間で間隔管12の第2の導電体30および間隔管10の第2の導電体30を介して例えば接地電位を伝達することができる。
第6の実施形態に係る配線板組立構造体105によれば、上記第1〜第5の実施形態に係る配線板組立構造体100〜104と同様の効果を得ることができる。また、間隔管10と間隔管12とを連結して用いることにより、配線板組立構造体に3つ以上のプリント配線板を含めることが可能となる。
なお、本実施形態に係る配線板組立構造体105において、間隔管10に代えて第2の実施形態に係る間隔管11または第3の実施形態に係る間隔管12を用いることも可能である。また、本実施形態に係る配線板組立構造体105において、間隔管12に代えて第4の実施形態に係る間隔管13を用いることも可能である。また、間隔管10、11、12、13、14を適宜連結させて4つ以上のプリント配線板の接続を行ってもよい。
[第7の実施形態]
図18Aは、開示の技術の第7の実施形態に係る配線板組立構造体106の上面図、図18Bは、図18Aにおける18B−18B線に沿った断面図である。
配線板組立構造体106は、プリント配線板110と、光モジュール400と、これらの間に設けられた複数の間隔管10を含む。光モジュール400は、光信号の送受信機の構成部品であり、送信用のレーザーダイオード、受信用のフォトダイオード、波長分割多重用のフィルタなど光信号の送受信に必要な部品を一体化したものある。
光モジュール400は、光信号の送受信に必要な上記の各部品が実装されたプリント配線板410と、プリント配線板410を封止する封止部420とを含む。プリント配線板410は、プリント配線板110と同様、一方の面側に形成された配線パターン412Aおよび電極413Aと、他方の面側に形成された配線パターン412Bおよび電極413Bと、を含む。また、プリント配線板410は、間隔管10の取り付け位置に貫通孔411を有する。電極413Aおよび413Bは貫通孔411の外周部に延在している。封止部420は、間隔管10の取り付け面とは反対側において、間隔管10の取り付け位置に対応する部分に切り欠き部421を有する。切り欠き部421において貫通孔411および電極413Bが露出している。また、封止部420は、間隔管10の取り付け面側にも切り欠き部を有し、当該切り欠き部を介して貫通孔411および電極413Aが露出している。間隔管10およびプリント配線板110の構成は、第1の実施形態に係る配線板組立構造体100と同様であるのでこれらの詳細な説明は省略する。なお、配線板組立構造体106は、開示の技術における配線板組立構造体の一例である。プリント配線板110は、開示の技術における第1の配線板の一例であり、プリント配線板410は、開示の技術における第2の配線板の一例である。
プリント配線板410とプリント配線板110との間隔管10を介した電気的および機械的接続の態様は、上述の第1の実施形態に係る配線板組立構造体100におけるプリント配線板110とプリント配線板120との間隔管10を介した接続態様と同様である。光モジュール400は、封止部420の切り欠き部421において露出した貫通孔411に挿通され間隔管10の第2の導電体30に締結されるネジ150Bによって間隔管10に取り付けられる。
例えば、光モジュール400には、間隔管10を介してプリント配線板110から電源供給がなされる。具体的には、プリント配線板410の配線パターン412Bには、ネジ150B、間隔管10の第2の導電体30およびネジ150Aを介してプリント配線板110の配線パターン112Bに接続されることによりプリント配線板110から電源電位が伝達される。一方、プリント配線板410の配線パターン412Aには、間隔管10の第1の導電体20を介してプリント配線板110の配線パターン112Aに接続されることによりプリント配線板110から接地電位が伝達される。
第7の実施形態に係る配線板組立構造体106によれば、プリント配線板110と光モジュール400とを一定の間隔を保持しつつ機械的に接続するとともに電気的に接続することが可能である。また、間隔管10は、互いに電気的に分離された第1の導電体20と、第2の導電体30とを有するので、プリント配線板110と光モジュール400との間で、間隔管1つにつき異なる2つの電位を伝達することが可能である。また、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管10の径方向において電気的に分離され且つ第2の導電体30の両端部において締結部材に締結される被締結部として凹部33Aおよび33Bを有する。これにより、間隔管10とプリント配線板110およびプリント配線板410との間隔管10の軸周り方向の位置合わせが不要となる。
なお、本実施形態では、第1の実施形態に係る間隔管10を用いてプリント配線板110と光モジュール400との接続を行う場合を例示したが、間隔管10に代えて第2〜第5の実施形態に係る間隔管11〜14を用いてもよい。
[第8の実施形態]
図19は、開示の技術の第8の実施形態に係る間隔管15の断面図である。第8の実施形態に係る間隔管15は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様、第1の導電体20、第2の導電体30、絶縁体40および絶縁体41を含んでいる。
間隔管15は、第2の導電体30の端面32Aが第1の導電体20の端面22Aと同一面内に延在し、第2の導電体30の端面32Bが第1の導電体20の端面22Bと同一面内に延在している。各端面22A、22B、32Aおよび32Bは、絶縁体40の端面および絶縁体41の端面41Aに対して突出している。第2の導電体30の端面32Aおよび32Bは、第1の導電体20の内側において、円環状の電気的接続部を形成している。第2の導電体30は、被締結部として、両端部に凹部33Aおよび33Bを有する点は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様である。第1の導電体20と第2の導電体30は、互いの中心が一致するように配置されており、互いに電気的に分離されている。すなわち、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管15の径方向において電気的に分離されている。
第1の導電体20、絶縁体40および絶縁体41の構成は、第1の実施形態に係る間隔管10と同様であるので、これらの構成部分の詳細な説明は省略する。
図20は、開示の技術の第8の実施形態に係る配線板組立構造体107の部分的な構成を示す断面図である。配線板組立構造体107は、上述の間隔管15と、間隔管15の一方の端部に取り付けられたプリント配線板110と、間隔管15の他方の端部に取り付けられたプリント配線板120と、を含む。
プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管15を介して一定の間隔を保持しつつ平行な状態で接続されている。なお、図20に示す例では、1つの間隔管15のみが示されているが、2つ以上の間隔管15を用いてプリント配線板110とプリント配線板120との接続を行ってもよい。
プリント配線板110は、間隔管15の取り付け位置に貫通孔111を有する。プリント配線板110は、面110B側から貫通孔111に挿通されるとともに間隔管15の第2の導電体30の凹部33Aに締結されるネジ150Aによって間隔管15の一方の端部に取り付けられる。
プリント配線板110は、間隔管15が取り付けられる面110A側に形成された配線パターン112Aおよび112Bを有する。配線パターン112Bは、貫通孔111の外周部分において表面に露出した電極113Bを有する。配線パターン112Aは、電極113Bの外側において表面に露出した電極113Aを有する。配線パターン112A、112Bの電極113A、113B以外の部分は、レジスト114で覆われている。
間隔管15の第1の導電体20の端面22Aは、プリント配線板110の電極113Aに当接されている。すなわち、第1の導電体20は、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Aおよび配線パターン112Aに電気的に接続されている。一方、間隔管15の第2の導電体30の端面32Aは、プリント配線板110の電極113Bに当接されている。すなわち、間隔管15の第2の導電体30は、プリント配線板110の面110A側に設けられた電極113Bおよび配線パターン112Bに電気的に接続されている。
ネジ150Aは、プリント配線板110の面110B側から貫通孔111に挿通され、間隔管10の第2の導電体30の凹部33Aの内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって凹部33Aに締結される。
一方、プリント配線板120は、プリント配線板110と同様、間隔管15の取り付け位置に貫通孔121を有する。プリント配線板120は、面120B側から貫通孔121に挿通されるとともに間隔管15の第2の導電体30の凹部33Bに締結されるネジ150Bによって間隔管15の他方の端部に取り付けられる。
プリント配線板120は、間隔管15が取り付けられる面120A側に形成された配線パターン122Aおよび122Bを有する。配線パターン122Bは、貫通孔121の外周部分において表面に露出した電極123Bを有する。配線パターン122Aは、電極123Bの外側において表面に露出した電極123Aを有する。配線パターン122A、122Bの電極123A、123B以外の部分は、レジスト124で覆われている。
間隔管15の第1の導電体20の端面22Bは、プリント配線板120の電極123Aに当接されている。すなわち、第1の導電体20は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Aおよび配線パターン122Aに電気的に接続されている。一方、間隔管15の第2の導電体30の端面32Bは、プリント配線板120の電極123Bに当接されている。すなわち、間隔管15の第2の導電体30は、プリント配線板120の面120A側に設けられた電極123Bおよび配線パターン122Bに電気的に接続されている。
ネジ150Bは、プリント配線板120の面120B側から貫通孔121に挿通され、間隔管15の第2の導電体30の凹部33Bの内周面に形成されたネジ溝60と噛み合うことによって凹部33Bに締結される。座金160Aは、ネジ150Aとプリント配線板110の面110Bとの間に設けられる。
このように、プリント配線板110とプリント配線板120との間に間隔管15を介して2つの導電経路が形成されるので、プリント配線板110と、プリント配線板120との間で、間隔管15を介して異なる2つの電位を伝達することが可能である。例えば、配線パターン112Aと配線パターン122Aとの間で、第1の導電体20を介して接地電位を伝達するとともに、配線パターン112Bと配線パターン122Bとの間で第2の導電体30を介して電源電位を伝達することが可能である。
第8の実施形態に係る間隔管15および配線板組立構造体107によれば、プリント配線板110とプリント配線板120とを、一定の間隔を保持しつつ機械的に接続するとともに電気的に接続することが可能である。また、間隔管15は、互いに電気的に分離された第1の導電体20と第2の導電体30とを有するので、プリント配線板110とプリント配線板120との間で、異なる2つの電位を伝達することが可能である。また、第1の導電体20と第2の導電体30は、間隔管15の径方向において電気的に分離され且つ第2の導電体30の両端部において締結部材に締結される被締結部として凹部33Aおよび33Bを有する。これにより、第1の実施形態と同様、間隔管15とプリント配線板110およびプリント配線板120との間隔管15の軸周り方向の位置合わせが不要となる。
また、第8の実施形態に係る間隔管15および配線板組立構造体107によれば、第1の導電体20および第2の導電体30がプリント配線板の一方の面に形成された配線パターンに電気的に接続される。従って、片面にのみ配線パターンが形成されたプリント配線板同士の電気的接続を行うことが可能である。なお、本実施形態において、第2の導電体30に設けられる被締結部として凹部33A、33Bを有する構成を例示したが、被締結部として上記各実施形態で例示した貫通孔や凸部を設けてもよい。
また、本実施例において、ネジ150A(150B)は配線板同士の電気的接続には関与しない。したがって、たとえばネジ150A(150B)に、導電性のない樹脂等の素材を用いることもできる。こうすることにより、たとえば、接地電位とは異なる2つの電位を導通させる場合でも、プリント配線板110の面110B側、および、プリント配線板120の面120B側には、導電体が露出せず、通電時の作業者の安全性の確保が可能である。
[第9の実施形態]
図21Aおよび図21Bは、開示の技術の第9の実施形態に係る電子装置500の斜視図である。電子装置500は、複数の配線板組立構造体100と、これら複数の配線板組立構造体100を収容するシェルフ510と、を含んでいる。なお、電子装置500は、開示の技術における電子装置の一例であり、シェルフ510は、開示の技術における収容体の一例である。
複数の配線板組立構造体100の各々において、プリント配線板110とプリント配線板120は、間隔管10を介して電気的および機械的に接続されている。また、プリント配線板110上には、シェルフ510の背面板512に設けられたコネクタ(図示せず)に嵌合されるコネクタ180が設けられている。
シェルフ510は、複数の配線板組立構造体100を収容し得る収容空間を有し、前面側の開口部511から配線板組立構造体100が挿入される。シェルフ510の背面板512には、複数の配線板組立構造体100の各々に対応する複数のコネクタ(図示せず)が設けられている。当該コネクタにプリント配線板110上のコネクタ180が嵌合されることにより、配線板組立構造体100上に形成された回路と、シェルフ510の背面板512上に形成された回路とが電気的に接続される。
電子装置500は、図21Bに示すように、ラック520に取り付けられていてもよい。図21Bには、1つの電子装置500のみが示されているが、複数の電子装置500がラック520に取り付けられていてもよい。
電子装置500は、例えば、光信号の送受信を行う光伝送装置であってもよい。この場合には、シェルフ510に収容される配線板組立構造体は、上述の光モジュール400を含み得る。
なお、本実施形態では、上述の第1の実施形態に係る配線板組立構造体100を含む場合を例示したが、上述の第2〜第8の実施形態に係る配線板組立構造体101〜107を含む電子装置500を構成してもよい。
開示の技術は上記した各実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、上記した各実施形態において間隔管の外形形状を円柱状としたが、例えば角柱状としてもよい。また、間隔管の第2の導電体30の外形形状についても適宜改変することが可能である。また、上記した各実施形態において間隔管の第1の導電体20の外形形状を円筒状としたが、例えば角筒状としてもよい。また、第1の導電体20の側面21および端面22A、22Bは、図22に示すように断裂部25を有していてもよい。すなわち、第1の導電体20の外形形状における「管状」とは、図22に示すような形態も含み得る。また、電気的接続部を形成する第1の導電体20の端面22Aおよび22Bの外形形状における「環状」とは、図22に示すような形態も含み得る。また、上記した各実施形態において、第1の導電体20と第2の導電体30との間に絶縁体41を設けているが、第1の導電体と第2の導電体との間に空間を設けてもよい。すなわち、第1の導電体20と第2の導電体30とが「電気的に分離されている」とは、第1の導電体20と第2の導電体30との間に空間または絶縁体が介在している場合を含む。また、上記した各実施形態において、複数のプリント配線板間で間隔管を介して電源供給を行う場合を例示したが、複数のプリント配線板間で間隔管を介して信号伝送を行ってもよい。
以上の第1〜第9の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
両端面が電気的接続部を形成する管状の第1の導電体と、前記第1の導電体の内側に前記第1の導電体と電気的に分離されて設けられ、両端部において締結部材と締結される被締結部を有する第2の導電体と、を含む間隔管と、前記被締結部に締結される締結部材によって前記間隔管の一方の端部と他方の端部にそれぞれ取り付けられ、前記第1の導電体および前記第2の導電体を介して電気的に接続された第1の配線板および第2の配線板と、を含む電子装置。
(付記2)
前記第2の導電体は、少なくとも一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有する付記1に記載の電子装置。
(付記3)
前記第2の導電体は、両側の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有する付記1に記載の電子装置。
(付記4)
前記間隔管は、前記凹部の内周面にネジ溝を有する付記2または付記3に記載の電子装置。
(付記5)
前記第2の導電体は、一方の端部から他方の端部に貫通する貫通孔を前記被締結部として有する付記1に記載の電子装置。
(付記6)
前記間隔管は、前記貫通孔の内周面にネジ溝を有する付記5に記載の電子装置。
(付記7)
前記第2の導電体は、少なくとも一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有する付記1に記載の電子装置。
(付記8)
前記第2の導電体は、両側の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有する付記1に記載の電子装置。
(付記9)
前記凸部の外周面にネジ山を有する付記7または付記8に記載の電子装置。
(付記10)
前記第2の導電体は、一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有し、他方の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有する付記1に記載の電子装置。
(付記11)
前記第2の導電体は、前記凹部の内周面にネジ溝を有し、前記凸部の外周面にネジ山を有する付記10に記載の電子装置。
(付記12)
前記間隔管は、前記第1の導電体と前記第2の導電体との間に設けられた第1の絶縁体と、前記第1の導電体の側面を覆う第2の絶縁体と、を更に含む付記1から付記11のいずれか1つに記載の電子装置。
(付記13)
前記第1の導電体の両端面は、前記第1の絶縁体および前記第2の絶縁体の両端面に対して突出している付記12に記載の電子装置。
(付記14)
前記間隔管は、前記第1の導電体と前記第2の導電体との間または前記第1の導電体の外側に、両端面が電気的接続部を形成し、且つ前記第1の導電体および前記第2の導電体と電気的に分離された管状の第3の導電体を更に含む付記1から付記13のいずれか1つに記載の電子装置。
(付記15)
前記第1の配線板および前記第2の配線板の各々は、前記間隔管の取り付け面側に設けられた第1の配線パターンと、前記間隔管の取り付け面とは反対の面側に設けられた第2の配線パターンと、を含み、前記第1の配線板の第1の配線パターンと前記第2の配線板の第1の配線パターンは、前記第1の導電体を介して電気的に接続され、前記第1の配線板の第2の配線パターンと前記第2の配線板の第2の配線パターンは、前記第2の導電体を介して電気的に接続されている付記1に記載の電子装置。
(付記16)
前記第2の導電体は、少なくとも一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の少なくとも一方の第2の配線パターンは、前記凹部に締結された締結部材を介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記15に記載の電子装置。
(付記17)
前記第2の導電体は、前記凹部の内周面にネジ溝を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板は、前記間隔管の取り付け位置に貫通孔を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の少なくとも一方の第2の配線パターンは、前記間隔管の取り付け面とは反対側から前記貫通孔に挿通され前記凹部に締結されたネジを介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記16に記載の電子装置。
(付記18)
前記第2の導電体は、両側の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の各々の第2の配線パターンは、前記凹部の各々に締結された締結部材を介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記15に記載の電子装置。
(付記19)
前記第2の導電体は、前記凹部の各々の内周面にネジ溝を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板は、前記間隔管の取り付け位置に貫通孔を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の各々の第2の配線パターンは、前記間隔管の取り付け面とは反対側から前記貫通孔に挿通され前記凹部の各々に締結されたネジを介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記18に記載の電子装置。
(付記20)
前記第2の導電体は、一方の端部から他方の端部に貫通する貫通孔を前記被締結部として有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の各々の第2の配線パターンは、前記貫通孔に挿入された締結部材を介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記15に記載の電子装置。
(付記21)
前記第2の導電体は、少なくとも一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の少なくとも一方の第2の配線パターンは、前記凸部に締結された締結部材を介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記15に記載の電子装置。
(付記22)
前記第2の導電体は、前記凸部の外周面にネジ山を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板は、前記間隔管の取り付け位置に貫通孔を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の少なくとも一方の第2の配線パターンは、前記間隔管の取り付け面側から前記貫通孔に挿通され前記間隔管の取り付け面とは反対側の面から突出した前記凸部に締結されたナットを介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記21に記載の電子装置。
(付記23)
前記第2の導電体は、両側の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の各々の第2の配線パターンは、前記凸部に締結された締結部材を介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記15に記載の電子装置。
(付記24)
前記第2の導電体は、前記凸部の各々の外周面にネジ山を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板は、前記間隔管の取り付け位置に貫通孔を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板の各々の第2の配線パターンは、前記間隔管の取り付け面側から前記貫通孔に挿通され前記間隔管の取り付け面とは反対側の面から突出した前記凸部の各々に締結されたナットを介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記23に記載の電子装置。
(付記25)
前記第2の導電体は、一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有し、他方の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板のいずれか一方の第2の配線パターンは、前記凹部に締結された締結部材を介して前記第2の導電体に電気的に接続され、前記第1の配線板および前記第2の配線板のいずれか他方の第2の配線パターンは、前記凸部に締結された締結部材を介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記15に記載の電子装置。
(付記26)
前記第2の導電体は、前記凹部の内周面にネジ溝を有し、前記凸部の外周面にネジ山を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板は、前記間隔管の取り付け位置に貫通孔を有し、前記第1の配線板および前記第2の配線板のうちの一方の第2の配線パターンは、前記間隔管の取り付け面とは反対側から前記貫通孔に挿通され前記凹部に締結されたネジを介して前記第2の導電体に電気的に接続され、前記第1の配線板および前記第2の配線板のうちの他方の第2の配線パターンは、前記間隔管の取り付け面側から前記貫通孔に挿通され前記間隔管の取り付け面とは反対側の面から突出した前記凸部に締結されたナットを介して前記第2の導電体に電気的に接続されている付記25に記載の電子装置。
(付記27)
両端面が電気的接続部を形成する管状の第1の導電体と、前記第1の導電体の内側に前記第1の導電体と電気的に分離されて設けられ両端部において締結部材と締結される被締結部を有する第2の導電体と、を含む第1の間隔管と、両端面が電気的接続部を形成する管状の第3の導電体と、前記第3の導電体の内側に前記第3の導電体と電気的に分離されて設けられ両端部において締結部材と締結される被締結部を有し且つ前記第1の間隔管の第2の導電体に締結された第4の導電体と、を含む第2の間隔管と、締結部材によって前記第1の間隔管の一方の端部に取り付けられ且つ両面に配線パターンを有する第1の配線板と、締結部材によって前記第2の間隔管の一方の端部に取り付けられ且つ両面に配線パターンを有する第2の配線板と、前記第1の間隔管と第2の間隔管の間に挟まれ且つ両面に配線パターンを有する第3の配線板と、を含み、前記第1の配線板の一方の面の配線パターンと前記第3の配線板の一方の面の配線パターンは、第1の導電体を介して電気的に接続され、前記第2の配線板の一方の面の配線パターンと前記第3の配線板の他方の面の配線パターンは、前記第3の導電体を介して電気的に接続され、前記第1の配線板の他方の面の配線パターンと前記第2の配線板の他方の面の配線パターンは前記第2の導電体および前記第4の導電体を介して電気的に接続されている電子装置。
(付記28)
両端面が電気的接続部を形成する管状の第1の導電体と、前記第1の導電体の内側に前記第1の導電体と電気的に分離されて設けられ、両端部において締結部材と締結される被締結部を有する第2の導電体と、を含む間隔管。
(付記29)
前記第2の導電体は、少なくとも一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有する付記28に記載の間隔管。
(付記30)
前記第2の導電体は、両側の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有する付記28に記載の間隔管。
(付記31)
前記凹部の内周面にネジ溝を有する付記29または付記30に記載の間隔管。
(付記32)
前記第2の導電体は、一方の端部から他方の端部に貫通する貫通孔を前記被締結部として有する付記28に記載の間隔管。
(付記33)
前記貫通孔の内周面にネジ溝を有する付記32に記載の間隔管。
(付記34)
前記第2の導電体は、少なくとも一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有する付記28に記載の間隔管。
(付記35)
前記第2の導電体は、両側の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有する付記28に記載の間隔管。
(付記36)
前記凸部の外周面にネジ山を有する付記34または付記35に記載の間隔管。
(付記37)
前記第2の導電体は、一方の端部において前記第1の導電体の端面に対して凹んだ凹部を前記被締結部として有し、他方の端部において前記第1の導電体の端面に対して突出した凸部を前記被締結部として有する付記28に記載の間隔管。
(付記38)
前記第2の導電体は、前記凹部の内周面にネジ溝を有し、前記凸部の外周面にネジ山を有する付記37に記載の間隔管。
(付記39)
前記第1の導電体と前記第2の導電体との間に設けられた第1の絶縁体と、前記第1の導電体の側面を覆う第2の絶縁体と、を更に含む付記28から付記38のいずれか1つに記載の間隔管。
(付記40)
前記第1の導電体の両端面は、前記第1の絶縁体および前記第2の絶縁体の両端面に対して突出している付記39に記載の間隔管。
(付記41)
前記第1の導電体と前記第2の導電体との間または前記第1の導電体の外側に、両端面が電気的接続部を形成し、且つ前記第1の導電体および前記第2の導電体と電気的に分離された管状の第3の導電体を更に含む付記28から付記40のいずれか1つに記載の間隔管。
(付記42)
両端面が電気的接続部を形成する管状の第1の導電体と、前記第1の導電体の内側に前記第1の導電体と電気的に分離されて設けられ、両端部において締結部材と締結される被締結部を有する第2の導電体と、を含む間隔管と、前記被締結部に締結される締結部材によって前記間隔管の一方の端部と他方の端部にそれぞれ取り付けられ、前記第1の導電体および前記第2の導電体を介して電気的に接続された第1の配線板および第2の配線板と、を含む配線板組立構造体。