JP6255847B2 - 湿気硬化型ウレタン組成物、被覆材及び土木建築構造体 - Google Patents

湿気硬化型ウレタン組成物、被覆材及び土木建築構造体 Download PDF

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Description

本発明は、土木建築材料として有用な湿気硬化型ウレタン組成物に関する。
一般に、モルタルやコンクリート等の無機質基材からなる土木建築物においては、無機質基材の腐食、劣化防止等を目的としてウレタン樹脂を用いた被覆材が使用され、近年、主剤と硬化剤の混合の必要がない一液型の湿気硬化型ウレタン組成物が作業性に優位な理由で用いられつつある。
従来の湿気硬化型ウレタン組成物としては、例えば、エチレンオキサイド単位を特定量含むポリオールと有機ジイソシアネートとを反応させて得られるプレポリマーからなるもの(例えば、特許文献1を参照。)が知られているが、この組成物は、硬化時に水分とイソシアネート基が反応する際に発生する炭酸ガスのためにしばしば塗膜の膨れが発生する問題がある。
従来膨れの原因となる炭酸ガスの発生を抑えるためにケチミン、エナミン、オキサゾリジン等の湿気解離型の架橋剤が提案されており、その中でもオキサゾリジンを用いた湿気硬化型ウレタン組成物(例えば、特許文献2ないし4を参照。)は炭酸ガスの発生がなく比較的性能バランスのとれた材料である。
しかしながら、これらの湿気硬化型ウレタン組成物は防水材やシーリング材といった柔軟性を有した高伸長形のものが多く、比較的強度の弱いものであった。近年、マンション、ビル、高速道路等の建築構造物は、建築されてから数十年が経過し、劣化が著しい状況にあるため、ひび割れ補修、剥落防止等コンクリート保護が可能な高強度の樹脂が求められていた。また、夏場は高温、冬場は低温にさらされるため、感温性が低く簡単に施工できる一液型の湿気硬化型ウレタン組成物が求められていた。
特開昭57−94056号公報 特開平6−293821号公報 特開平7−33852号公報 特開平7−10949号公報
本発明が解決しようとする課題は、低温時及び高温時でも優れた引張物性を有する湿気硬化型ウレタン組成物を提供することである。
本発明は、ポリオール(a−1)とポリイソシアネート(a−2)とを反応させて得られるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)、ポリオール(b−1)とポリイソシアネート(b−2)とN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b−3)とを反応させて得られるオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)、酸触媒(C)、及び、平均粒子径が10μm以下の微細化セルロース(D)を含有することを特徴とする湿気硬化型ウレタン組成物、それを用いて得られた被覆材及び土木建築構造体を提供するものである。
本発明の湿気硬化型ウレタン組成物は、低温時及び高温時でも優れた引張物性を有するものであり、収縮率も少なく、作業性にも優れるものである。従って、本発明の湿気硬化型ウレタン組成物は、土木建築材料として好適に使用することができる。
前記ポリオール(a−1)としては、例えば、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアクリルポリオール、ダイマージオール、ポリブタジエンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、後述するセルロースの微細化の容易性、得られる微細化セルロースの分散安定性及び湿気硬化型ウレタン組成物の引張物性をより一層向上できる点から、ポリオキシアルキレンポリオールを用いることが好ましい。
前記ポリオキシアルキレンポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等を用いることができる。これらのポリオキシアルキレンポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリオール(a−1)の数平均分子量としては、後述するセルロースの微細化の容易性、得られる微細化セルロースの分散安定性及び湿気硬化型ウレタン組成物の引張物性の点から、500〜5,000の範囲が好ましく、800〜4,000の範囲がより好ましい。なお、前記ポリオール(a−1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記ポリオール(a−1)には、必要に応じて数平均分子量が50〜450の範囲の低分子量ポリオールを併用してもよい。なお、前記低分子量ポリオールの数平均分子量は、前記ポリオール(a−1)の数平均分子量と同様に測定した値を示す。
前記低分子量ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環式ポリオール;ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールS、ビスフェノールSのアルキレンオキサイド付加物などを用いることができる。これらの低分子量ポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(b−1)としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド化ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ウレタンプレポリマー(A)の製造方法としては、例えば、前記ポリオール(a−1)が有する水酸基と前記ポリイソシアネート(a−2)が有するイソシアネート基とのモル比(NCO/OH)が、好ましくは1.1〜8の範囲、より好ましくは1.4〜5の範囲で、前記ポリオール(a−1)及び前記ポリイソシアネート(a−2)を反応させる方法が挙げられる。
前記ウレタンプレポリマー(A)はイソシアネート基を有するものであり、そのイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、低温時及び高温時の引張物性の点から、1〜20質量%の範囲であることが好ましい。
前記ウレタンプレポリマー(A)を製造する際には、必要に応じて、有機溶剤を用いてもよい。
前記有機溶剤としては、例えば、キシレン、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ブタノール、エタノール等を用いることができる。これらの有機溶剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記有機溶剤を用いる場合の使用量としては、前記ウレタンプレポリマー(A)の製造に用いる原料の合計質量に対し、0.5〜50質量%の範囲であることが好ましい。
前記ウレタンプレポリマー(A)の数平均分子量としては、下地(特に、無機質基材)への接着性及び硬化速度がより一層向上する点から、500〜10,000の範囲であることが好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマー(A)の数平均分子量は、前記ポリオール(a−1)と同様に測定した値を示す。
前記ポリオール(b−1)及び前記ポリイソシアネート(b−2)としては、それぞれ、前記ポリオール(a−1)及び前記ポリイソシアネート(a−2)と同様のものを用いることができる。
前記N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b−3)としては、例えば、アルデヒド化合物とジヒドロキシアルキルアミン化合物とを反応させたものを用いることができる。
前記アルデヒド化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ジヒドロキシアルキルアミン化合物としては、例えば、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ウレタン化合物(B)は、前記ポリオール(b−1)、前記ポリイソシアネート(b−2)及び前記N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b−3)を公知の方法で反応させたものであるが、そのオキサゾリジン基の数としては、低温時及び高温時の引張物性の点から、1〜4の範囲であることが好ましく、1〜3の範囲がより好ましい。
前記ウレタン化合物(B)の数平均分子量としては、下地(特に、無機質基材)への接着性及び硬化速度がより一層向上する点から、500〜15,000の範囲であることが好ましい。なお、前記ウレタン化合物(B)の数平均分子量は、前記ポリオール(a−1)と同様に測定した値を示す。
前記ウレタン化合物(B)の使用量としては、低温時及び高温時での引張物性をより一層向上できる点から、前記ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、10〜100質量部の範囲であることが好ましく、30〜55質量部の範囲がより好ましく、51〜53質量部の範囲が更に好ましい。
前記酸触媒(C)は、前記ウレタン化合物(B)が有するオキサゾリジン基の解離を促進するものであり、例えば、硫酸、塩酸、燐酸、炭酸、アルキルベンゼンスルホン酸、安息香酸、サリチル酸、蟻酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸等の有機又は無機酸;それらの塩などを用いることができる。これらの酸触媒は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、硬化性がより一層向上する点から、燐酸、サリチル酸、燐酸塩を用いることが好ましい。
前記酸触媒(C)の使用量としては、硬化性の点から、前記ウレタン化合物(B)100質量部に対して、0.01〜1質量部の範囲であることが好ましい。
前記平均粒子径が10μm以下の微細化セルロース(D)は、低温時及び高温時でも優れた引張物性を付与するうえで必須の成分である。前記微細化セルロース(D)を得る方法としては、セルロースの微細化の容易性及び得られる微細化セルロースの分散安定性をより一層向上できる点から、前記ポリオール(a−1)中でセルロースを微細化する方法を用いることが好ましく、前記ポリオール(a−1)としては、前述のポリオキシアルキレンポリオールを用いることが好ましい。
前記微細化セルロース(D)の原料である前記セルロースとしては、例えば、パルプ、綿、紙、レーヨン・キュプラ・ポリノジック・アセテート等の再生セルロース繊維;バクテリア産生セルロース、ホヤ等の動物由来セルロース;再生セルロース繊維、動物由来セルロースの表面を化学修飾処理したもの;セルロース微粉末などを用いることができる。
前記パルプとしては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ等を用いることができる。前記木材パルプとしては、機械パルプと化学パルプを用いることができ、リグニン含有量が少ない点から化学パルプを用いることが好ましい。また、前記化学パルプとしては、サルファイドパルプ、クラフトパルプ、アルカリパルプ等を用いることができる。前記非木材パルプとしては、藁、バガス、ケナフ、竹、葦、楮、亜麻等を用いることができる。
前記綿は、主に衣料用繊維に用いられる植物であり、綿花、綿繊維、綿等を用いることができる。
前記紙は、パルプから繊維を取り出し漉いたもので、新聞紙、廃牛乳パック、コピー済み用紙等の古紙などを用いることができる。
前記セルロース微粉末の平均粒子径としては、平均粒子径が10μm以下の微細化セルロースを製造しやすく、低温時及び高温時の引張り物性をより一層向上できる点から、20〜50μmの範囲であることが好ましい。なお、前記セルロース微粉末の平均粒子径は、株式会社島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−7000」を用いて測定した、D50の値(μm)を示す。
前記セルロース微粉末は、例えば、「KCフロック」(日本製紙ケミカル株式会社製)、「セオラス」(旭化成ケミカルズ株式会社製)、「アビセル」(FMC社製)等を市販品として入手することができる。
前記ポリオール(a−1)中で、前記セルロースを微細化する方法としては、例えば、前記ポリオール(a−1)中に前記セルロースを添加し、機械的に箭断力を与える方法が挙げられる。前記箭断力を与える方法としては、例えば、ビーズミル、超音波ホモジナイザー、一軸押出機、二軸押出機等の押出機;バンバリーミキサー、グラインダー、加圧ニーダー、2本ロール等の混練機などを用いる方法が挙げられる。これらの中でも、前記ポリオール(a−1)中でも安定した剪断力を得られる点から、加圧ニーダーを用いることが好ましい。
加圧ニーダーを用いる際の回転数としては、好ましくは10rpm以上、より好ましくは30〜100rpmの範囲であり、解繊時間としては、60〜600分程度行うことが好ましい。
前記した微細化方法により、前記セルロースは、平均粒子径10μm以下、好ましくは0.01〜10μmの微細化セルロースに解繊され、セルロースナノファイバー(CNF)となる。前記微細化セルロースの平均粒子径が10μm以下とならない場合には、所望の繰り返し圧縮耐久性が得られない問題がある。なお、前記微細化セルロースの平均粒子径は、株式会社島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−7000」を用いて測定した、D50の値(μm)を示す。
また、前記微細化方法では、例えば、走査型電子顕微鏡の10,000倍の観察において、長軸方向に100nm〜1,000,000nmの範囲、短軸方向に5nm〜1,000nmの範囲までに前記セルロースを微細化し、セルロースナノファイバー(CNF)とすることが可能である。
前記微細化セルロース(D)の含有量としては、微細化セルロースの分散安定性、低温時及び高温時の引張物性の点から、湿気硬化型ウレタン組成物中0.5〜10質量部の範囲であることが好ましく、1〜4質量部の範囲がより好ましい。
本発明の湿気硬化型ウレタン組成物は、前記ウレタンプレポリマー(A)、前記ウレタン化合物(B)、前記酸触媒(C)及び前記微細化セルロース(D)を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、可塑剤、充填剤、顔料、チキソ性付与剤、プロセスオイル、紫外線防止剤、補強材、骨材、硬化促進剤、難燃剤等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、2−エチルヘキシルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジオクチルセバケート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等を用いることができる。これらの可塑剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記可塑剤を用いる場合の使用量としては、湿気硬化型ウレタン組成物中1〜10質量%の範囲であることが好ましい。
前記充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、硫酸アルミニウム、カオリン、硅そう土、ガラスバルーン等を用いることができる。これらの充填剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記充填剤を用いる場合の使用量としては、湿気硬化型ウレタン組成物中1〜40質量%の範囲であることが好ましい。
本発明の湿気硬化型ウレタン組成物を塗布する基材(下地材)としては、コンクリート、アスファルト、モルタル等の無機質基材;金属、木材、布帛、プラスチックなどを用いることができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[合成例1]ウレタンプレポリマー(A−1)の合成
ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)80質量部、及び、平均粒子径が23μmのセルロース微粉末20質量部を、株式会社モリヤマ製加圧ニーダー(DS1−5GHH−H)を用いて60rpmで480分間混練を行ってセルロースの微細化処理を行い、微細化セルロースを含むポリテトラメチレングリコール(以下、「CNF含有PTMG」と略記する。)を得た。ここで、得られたCNF含有PTMGを走査型電子顕微鏡(10,000倍)にて観察し、セルロースの微細化状態を確認したところ、100nmより細かく解れているセルロースナノファイバーが存在し、平均粒子径も3.5μmであったことから、良好なセルロースナノファイバーが作製できていることを確認した。
次いで、前記CNF含有PTMGを250質量部、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量;3,000、オキシエチレン構造の含有量;10質量%)を38.73質量部、ジプロピレングリコールを19.47質量部を混合し、そこへトリレンジイソシアネートを124.45質量部加え、窒素気流下、90℃で8時間反応させた後キシレンを26.3質量部加え、NCO%;6.55質量%のウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
[合成例2]ウレタンプレポリマー(A−2)の合成
ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)を200質量部、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量;3,000、オキシエチレン構造の含有量;10質量%)を38.73質量部、ジプロピレングリコールを19.47質量部を混合し、そこへトリレンジイソシアネートを124.45質量部加え、窒素気流下、90℃で8時間反応させた後キシレンを26.3質量部加え、NCO%;7.35質量%のウレタンプレポリマー(A−2)を得た。
[合成例3]ウレタン化合物(B−1)の合成
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量;3,000、オキシエチレン構造の含有量;10質量%)を150質量部、トリレンジイソシアネートを80質量部を反応させ、NCO%;15質量%のウレタンプレポリマーを得た。次いで、キシレンを40質量部加えて撹拌しながら、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジン131質量部を発熱を抑えながらゆっくり滴下した。発熱が収まったのを確認した後、70℃にて8時間撹拌させ、オキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B−1)を得た。
[実施例1〜4、比較例1]
密閉した混合容器内で所定量のウレタンプレポリマー(A)とウレタン化合物(B)、更に予め乾燥した炭酸カルシウム(日東粉化製「NS−200」)225質量部、2−エチルヘキシルフタレート50質量部、キシレン50質量部、及び、サリチル酸0.4質量部を均一に混合して湿気硬化型ウレタン組成物を得た。配合表及び試験結果を表−1に示す。
[引張物性の評価方法]
四方を枠で囲い離型紙を貼ったガラス板(30×30cm)上に厚さが2mmとなるように実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタン組成物を流し、25℃×50%の条件下で7日間硬化養生させた。その後、JISA6021に準拠して、−20℃、23℃及び60℃における引張物性(引張強度(MPa)及び引張伸び率(%))を測定した。
Figure 0006255847
本発明の湿気硬化型ウレタン組成物である実施例1〜4は、23℃の常温時のみならず、−20℃の低温時及び60℃の高温時においても優れた引張物性を示すことが分かった。
一方、比較例1は、微細化セルロース(D)を含有しない態様であるが、−20℃における引張伸び率及び60℃の高温時における引張強度が、JISA6021に規定する高強度形規格を満足するものではなかった。

Claims (5)

  1. ポリオール(a−1)とポリイソシアネート(a−2)とを反応させて得られるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)、
    ポリオール(b−1)とポリイソシアネート(b−2)とN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b−3)とを反応させて得られるオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)、
    酸触媒(C)、及び、
    平均粒子径が10μm以下の微細化セルロース(D)を含有する湿気硬化型ウレタン組成物であって、前記ポリオール(a−1)がポリオキシアルキレンポリオールであり、前記微細化セルロース(D)が、該ポリオキシアルキレンポリオール中でセルロースを微細化して得られたものであることを特徴とする湿気硬化型ウレタン組成物。
  2. 前記微細化セルロース(D)の含有量が、湿気硬化型ウレタン組成物中0.5〜10質量%の範囲である請求項1記載の湿気硬化型ウレタン組成物。
  3. 請求項1又は2記載の湿気硬化型ウレタン組成物を用いて得られたことを特徴とする被覆材。
  4. 少なくとも、無機質基材(i)、及び、請求項記載の被覆材からなる被覆材層(ii)を有することを特徴とする土木建築構造体。
  5. 無機質基材(i)上に被覆材層(ii)を有するものである請求項記載の土木建築構造体。
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