JP6254781B2 - 情報処理装置、情報処理システム、制御方法、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理システム、制御方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、近距離無線通信機能と無線給電機能を備えた情報処理装置、情報処理システム、およびそれらの給電制御方法に関する。
近年、スマートフォンのような携帯型通信端末装置の普及が加速している。携帯型通信端末装置はNFCのような近接無線通信機能を備え、同じくNFCを備えた外部装置に近接させるだけで情報の送受信が行えるため、大変利便性が高い。このような携帯型通信端末装置使用時の課題の一つとして、バッテリー消費がある。たとえば、スマートフォンは、その利便性の高さから、ある程度小さいサイズであることが求められるため、搭載されるバッテリーの容量が限られる。そのため、ユーザの想定よりも早くバッテリー切れが発生してしまう可能性がある。このような課題への対策の一つとして、スマートフォンを置くだけでバッテリーが充電できるような無線給電システムが提案されている。無線給電システムの登場により、ユーザの手を煩わせることなく気軽にスマートフォンを充電することが可能となる。
このような無線給電機能が、仮に印刷装置に備えられた場合、スマートフォンと印刷装置の親和性は非常に高まることが想定される。例えば、特許文献1では、印刷装置から携帯型通信端末装置に対して無線で電力供給を行いつつ携帯型通信端末装置から印刷装置へ印刷データを通信するという技術が提案されている。
特開2006−229583号公報
しかしながら、上述した特許文献1では、携帯型通信端末装置から印刷装置へ印刷データを送信することと、印刷装置から携帯型通信端末装置へ無線で電力供給を行うことは1対1の関係となっている。しかし、ユーザにとって、スマートフォンから印刷装置へ印刷データを送信する場合であっても、スマートフォンへの給電を行いたくない場合が存在する。例えば、印刷装置が印刷動作を実行する場合には比較的大きな電力が消費されるため、特に印刷装置のバッテリーが残り少ない場合には、スマートフォンへの電力の送電を継続すると印刷途中でバッテリー切れなどの事態が発生する可能性がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、電力供給側のバッテリーが不用意に消費されることを回避可能にすることを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様による情報処理装置は、以下の構成を備える。すなわち、
近距離無線通信を行う通信手段と、
無線により送電された電力を受電する受電手段と、
外部装置に対して前記通信手段を用いて実行を指示する機能をユーザに指定させるユーザインターフェースを提供する提供手段と、
前記ユーザインターフェースを介して指定された機能に基づいて、前記受電手段による受電を制御する制御手段と、を備える。
本発明によれば、選択された機能に応じて無線給電が制御されるため、電力供給側のバッテリーが不用意に消費されることを回避することができる。
実施形態によるシステムを示す全体構成図。 携帯型通信端末装置200の構成例を示す外観図。 印刷装置300の構成例を示す外観図。 印刷装置における操作表示部305の平面図。 携帯型通信端末装置200の構成例を示すブロック図。 印刷装置300の構成例を示すブロック図。 NFCユニットの構成例を示すブロック図。 無線給電システムを説明する図。 携帯型通信端末装置200の表示部203における表示例を表した図。 印刷装置300の表示部406における表示例を表した図。 携帯型通信端末装置200の表示部203における表示例を表した図。 NFCユニットがイニシエータとして動作するための処理を示すフローチャート。 パッシブモードによるデータ交換を行う処理を示すシーケンス。 アクティブモードによるデータ交換を行う処理を示すシーケンス。 実施形態による携帯型通信端末装置200の処理を示すフローチャート。 NFCアプリ機能選択画面の一例を示す図。 無線給電無効化判定の判定基準を示す図。 他の実施形態による携帯型通信端末装置200と印刷装置300の処理を示すフローチャート。 他の実施形態による携帯型通信端末装置200と印刷装置300の処理を示すフローチャート。 他の実施形態における判定基準の一例を示す図。
以下に、図面を参照しながら、この発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素の相対配置、表示画面等は、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
本実施形態では、無線給電およびNFC(Near Field Communication)のような近接無線通信でデータ送信を行う際に、必要のない無線給電を行わない方法について説明する。なお、以下では近距離無線通信としてNFCを用いているが、Bluetooth(登録商標)など、他の無線通信を用いてもよい。また、無線給電についても、電磁誘導方式や共鳴方式など、いずれの方式を用いてもよい。また、本実施形態では、無線給電制御方法を実現するための情報処理システムを構成する情報処理装置としてスマートフォンのような携帯型通信端末装置と印刷装置を例示するが、本発明はこれらに限られないことは明らかである。
<基本動作>
図1は、本実施形態による無線通信システムの構成例を表した図である。サーバ装置101、携帯型通信端末装置200、印刷装置300はネットワーク100を介して相互に通信可能に接続されている。サーバ装置101は印刷用の画像データのストレージや、ユーザIDの管理装置、画像処理アプリケーションなどとして機能する。携帯型通信端末装置200は、少なくとも近距離無線通信の機能と無線給電における受電機能を有する。本実施形態では、携帯型通信端末装置200は認証方法、通信速度が異なる少なくとも2種類以上の無線通信部を有するものとする。但し、携帯型通信端末装置200としては、PDA(Personal Digital Assistant)などの個人情報端末、携帯電話、デジタルカメラなど、近距離無線通信機能と無線給電による受電機能を有する装置であれば良い。
本実施形態の印刷装置300は、原稿台に原稿を載せて原稿を読み取る読取機能と、インクジェットプリンタなどの印刷部を用いた印刷機能を有しており、その他、FAX機能や電話機能を有していても良い。ネットワーク100とサーバ装置101は有線LANで接続されている。ネットワーク100と印刷装置300は有線LANもしくは無線LAN(以下、WLAN)で接続されている。ネットワーク100と携帯型通信端末装置200はWLANで接続されている。携帯型通信端末装置200と印刷装置300は共にWLANの機能を有しており、相互認証をすることによってピアツーピア(以後、P2P)の通信が可能となる。なお、上述した各構成の通信形態は一例を示したものであり、これらに限られるものではない。たとえば、印刷装置300とネットワーク100がWLANで接続されてもよい。
図2は、携帯型通信端末装置200の外観を表した図である。本実施形態ではスマートフォンを例にしている。スマートフォンとは、携帯電話の機能の他に、カメラやネットブラウザ、メール機能などを搭載した多機能型の携帯電話のことである。NFCユニット201は、NFCを用いた通信を行う。実際にNFCユニット201を通信相手となるNFCユニットの約10cm以内に近づけることで通信を行うことができる。無線受電ユニット206は、電力供給元となる無線送電ユニットの約10cm以内に近づけることでその無線送電ユニットからの電力を受電する。無線受電ユニット206により受電された電力によりバッテリーを充電することができる。無線受電ユニット206は、装置内のNFCユニット201の近傍に配置されており、NFC通信と無線受電を同時に行うことができるようになっている。
WLANユニット202はWLANで通信を行うためのユニットであり、装置内に配置されている。表示部203はLCD方式の表示機構を備えたディスプレイである。操作部204はタッチパネル方式の操作機構を備えており、ユーザの押下操作を検知して押下情報を出力する。このような操作部204における代表的な操作方法は、表示部203でボタン状の表示を行い、ユーザが操作部204におけるボタンの表示個所を押下することによってボタンが押下されたイベントを発行することである。電源キー205は電源のオンおよびオフを切り替える際に用いられる。
図3は、印刷装置300の外観を表した図である。原稿台301はガラス状の透明な台であり、不図示のスキャナによる読み取りの対象の原稿が載せられる。原稿蓋302はスキャナで読み取りを行う際に読取光が外部に漏れないようにするための蓋である。印刷用紙挿入口303は様々なサイズの用紙をセットする挿入口である。ここにセットされた用紙は一枚ずつ印刷部に搬送され、所望の印刷を行って印刷用紙排出口304から排出される。原稿蓋302の上部には操作表示部305、無線送電ユニット306、NFCユニット308が配置されている。操作表示部305については図4を参照して後述する。NFCユニット308はNFCによる近接無線通信を行うためのユニットである。無線送電ユニット306は、送電先となる無線受電ユニットとの距離が約10cm以内になることで、その無線受電ユニットに対して電力の送電を行うことができる。また、無線送電ユニット306は、装置内のNFCユニット308の近傍に配置されており、NFC通信と無線受電を同時に行うことができるようになっている。WLANユニット307にはWLANで通信するためのアンテナが埋め込まれている。
図4は操作表示部305の平面図である。表示部406は、画像や操作メニュー等を表示する表示画面であり、例えばドットマトリクスLCDが例に挙げられる。十字キー401は表示部上のカーソル移動などに用いる。セットキー402は設定入力の為のキーであり、機能キー403は機能設定などに用いる。スタートキー404は印刷記録の開始など機能の実行を行う。
図5は携帯型通信端末装置200のブロック図を表した図である。携帯型通信端末装置200は装置のメインの制御を行うメインボード501と、WLAN通信を行うWLANユニット517と、外部装置との通信を行うための通信部とを備える。通信部は、NFC通信を行うNFCユニット518とBluetooth(商標登録)通信を行うBTユニット521を有する。メインボード501においてCPU502は、システム制御部であり、携帯型通信端末装置200の全体を制御する。ROM503は、CPU502が実行する制御プログラムや組み込みオペレーティングシステム(OS)プログラム等を格納する。本実施形態では、ROM503に格納されている各制御プログラムは、ROM503に格納されている組み込みOSの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ等のソフトウェア制御を行う。
RAM504は、SRAM(static RAM)等で構成され、プログラム制御変数等を格納し、また、ユーザが登録した設定値や携帯型通信端末装置200の管理データ等を格納し、各種ワーク用バッファ領域が設けられている。画像メモリ505は、DRAM(dynamic RAM)等で構成され、通信部を介して受信した画像データや、データ蓄積部512から読み出した画像データをCPU502で処理するために一時的に格納する。不揮発性メモリ522は、フラッシュメモリ(flash memory)等で構成され、電源がオフされた後でも保存しておきたいデータを格納する。例えば電話帳データや、過去に接続したデバイス情報などがある。なお、メモリ構成は上述した構成に限定されるものではない。例えば画像メモリ505とRAM504を共有させてもよいし、データ蓄積部512にデータのバックアップなどを行ってもよい。また、例えば本実施形態では画像メモリ505としてDRAMを用いているが、ハードディスクや不揮発性メモリ等を使用してもよい。
データ変換部506は、ページ記述言語(PDL)等の解析や、色変換、画像変換などのデータ変換を行う。電話部507は電話回線の制御を行い、スピーカ部513を介して入出力される音声データを処理することで電話による通信を実現している。操作部508は図2で説明した操作部204の信号を制御している。GPS(Global Positioning System)509は、携帯型通信端末装置200が位置している現在の緯度や経度などを取得する。表示部510は図2で説明した表示部203の表示内容を電子的に制御しており、各種入力操作や、印刷装置300の動作状況、ステータス状況の表示等を行う事ができる。カメラ部511はレンズを介して入力された画像を電子的に記録して符号化する機能を有している。カメラ部511で撮影された画像はデータ蓄積部512に保存される。スピーカ部513は電話機能のための音声を入力または出力する機能や、その他アラーム通知などの機能を実現している。電源部514は携帯可能な電池と、その制御をおこなう箇所である。電源部514の電源状態には、電池に残量が無い電池切れ状態、電源キー205を押下していない電源オフ状態、通常起動している起動状態、起動しているが省電力になっている省電力状態がある。無線受電ユニット523は電源部514に接続されており、近接した無線送電ユニットから受電した電力を電源部514に供給する。電源部514は、無線受電ユニット523から供給される電力により充電され得る。無線受電ユニット523の詳細は図8を用いて後ほど行う。
携帯型通信端末装置200の通信部は、WLANユニット517、NFCユニット518、BTユニット521を有し、外部装置とWLAN、NFC、BlueTooth(商標登録)の3種類の通信形態で無線通信することができる。通信部の各ユニットは、データをパケットに変換し、他デバイスにパケット送信を行ったり、逆に、外部の他デバイスからのパケットをデータに変換してCPU502に対して送信したりする。WLANユニット517、NFCユニット518、BTユニット521はそれぞれバスケーブル515,516,620によりシステムバス519に接続されている。また、WLANユニット517、NFCユニット518、BTユニット521は規格に準拠した通信を実現するためのユニットである。NFCユニットの詳細は図7を用いて後ほど行う。以上の各構成要素は、CPU502が管理するシステムバス519を介して、相互に接続されている。
図6は、印刷装置300の概略構成を示すブロック図である。印刷装置300は装置のメインの制御を行うメインボード601と外部装置と通信を行うための通信部とを備えている。通信部は、WLAN通信を行うWLANユニット613と、NFC通信を行うNFCユニット617とBluetooth(商標登録)通信を行うBTユニット618を有する。WLANユニット613、NFCユニット617、BTユニット618はそれぞれバスケーブル620、621、622を介してシステムバス619に接続されている。メインボード601においてCPU602は、システム制御部であり、印刷装置300の全体を制御する。ROM603は、CPU602が実行する制御プログラムや組み込みオペレーティングシステム(OS)プログラム等を格納する。本実施形態では、ROM603に格納されている各制御プログラムは、ROM603に格納されている組み込みOSの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ等のソフトウェア制御を行う。
RAM604は、SRAM(static RAM)等で構成され、プログラム制御変数等を格納し、また、ユーザが登録した設定値や印刷装置300の管理データ等を格納し、各種ワーク用バッファ領域が設けられている。不揮発性メモリ605は、フラッシュメモリ(flash memory)等で構成され、電源がオフされた時でも保持していたいデータを格納する。具体的にはネットワーク接続情報、ユーザデータなどである。画像メモリ606は、DRAM(dynamic RAM)等で構成され、各通信ユニットを介して受信した画像データや、符号復号化処理部612で処理した画像データなどを蓄積する。また、携帯型通信端末装置200のメモリ構成と同様に、印刷装置300のメモリ構成は、上述したメモリ構成に限定されるものではない。
データ変換部607は、ページ記述言語(PDL)等の解析や、画像データからプリントデータへの変換などを行う。読取制御部608は読取部610を制御して、光学的に読み取って得られた画像データを出力する。読取部610は、CISイメージセンサ(密着型イメージセンサ)によって原稿を光学的に読み取る。また、読取部610は、電気的な画像データに変換した画像信号を、図示しない画像処理制御部を介して、2値化処理や中間調処理等の各種画像処理を施し、高精細な画像データを出力する。操作部609、表示部611は、図4に示した操作表示部305を構成しており、ユーザが操作を行うキーや、表示を行うLCDを有する。符号復号化処理部612は、印刷装置300で扱う画像データ(JPEG、PNG等)を符号復号化処理や、拡大縮小処理を行う。給紙部614は印刷のための用紙を保持し、記録制御部616の制御下で記録部615への給紙を行う。なお、給紙部614は複数種類の用紙を一つの装置に保持できるように複数の給紙部から構成されてもよい。この場合、記録制御部616により、どの給紙部から給紙を行うかの制御を行うことができる。
記録制御部616は、印刷される画像データに対し、図示しない画像処理制御部を介して、スムージング処理や記録濃度補正処理、色補正等の各種画像処理を施し、高精細な画像データに変換し、記録部615に出力する。記録部615は、記録制御部616から供給された画像データに従って、給紙部614から供給された記録紙に画像を記録する。また、記録制御部616は印刷部の情報を定期的に読み出してRAM604の情報を更新する役割も果たす。具体的にはインクタンクの残量やプリントヘッドの状態などを更新することである。電源部623は携帯可能な電池もしくは外部電源と、その制御をおこなう箇所である。電源部623の電源状態には、電池に残量が無い電池切れ状態、操作表示部305による電源オンボタンを押下していない電源オフ状態、通常起動している起動状態、起動しているが省電力になっている省電力状態がある。無線送電ユニット624は、電源部623に接続されており、近接した無線受電ユニットへ電源部623を通じて電力を供給することができる。無線受電ユニットの詳細は図8を用いて後述する。
図7は、携帯型通信端末装置200や印刷装置300で使用されているNFCユニット518、NFCユニット617の詳細を説明した図である。以下、NFCユニット518やNFCユニット617を総称してNFCユニット700と称する。図7の説明に先立って、NFC通信について説明をしておく。NFCユニットによる近接無線通信を行う場合、初めにRF(Radio Frequency)フィールドを出力して通信を開始する装置をイニシエータと呼ぶ。また、イニシエータの発する命令に応答し、イニシエータとの通信を行う装置をターゲットと呼ぶ。ここでパッシブモードとアクティブモードについて説明する。NFCユニットの通信モードには、パッシブモードとアクティブモードが存在する。パッシブモードでは、ターゲットは、イニシエータの命令に対し、負荷変調を行うことで応答する。そのため、ターゲットには電力の供給が不要である。一方、アクティブモードでは、ターゲットは、イニシエータの命令に対し、ターゲット自らが発するRFフィールドによって応答する。そのため、アクティブモードはターゲットに電力の供給が必要となるが、パッシブモードと比較して通信速度を高速にできるという特徴もある。
図7において、NFCユニット700は、NFCコントローラ部701と、アンテナ部702と、RF部703と、送受信制御部704と、NFCメモリ705と、電源706と、デバイス接続部707を有する。電源706には電源部514、623を用いることができる。アンテナ部702は、他のNFCデバイスから電波やキャリアを受信したり、他のNFCデバイスに電波やキャリアを送信したりする。RF部703はアナログ信号をデジタル信号に変復調する機能を備えている。また、RF部703はシンセサイザを備えていて、バンド、チャネルの周波数を識別し、周波数割り当てデータによるバンド、チャネルの制御をしている。送受信制御部704は送受信フレームの組み立て及び分解、プリアンブル付加及び検出、フレーム識別など、送受信に関する制御をおこなう。送受信制御部704はNFCメモリ705の制御も行い、各種データやプログラムを読み書きする。送受信制御部704は、デバイス接続部707を通じてデバイスのシステムバスと通信を行う。アクティブモードで動作する場合、NFCユニット700は、電源706を介して電力の供給を受け、アンテナ部702を介して送受信されるキャリアにより通信可能な範囲にある他のNFCデバイスと通信する。また、NFCユニット700は、パッシブモードで動作する場合、アンテナ部702を介して他のNFCデバイスからキャリアを受信して電磁誘導により他のNFCデバイスから電力の供給を受ける。そして、NFCユニット700は、キャリアの変調により当該他のNFCデバイスとの間で通信を行ってデータを送受信する。
図8は無線受電ユニット801と無線送電ユニット804を用いた無線給電システムの構成の一例を示した図である。本システムでは、無線送電ユニット804から無線受電ユニット801へ無線により電力が送信されることで、無線受電ユニット801に接続されたバッテリーを充電することが可能である。具体的には、無線送電ユニット804は、共振素子805とコイル切り替えスイッチ806を有する。また、無線送電ユニット804には、バッテリーが接続されており、コイル切り替えスイッチ806をオン状態にし、共振素子805に電流を流すことで、磁束が発生する。無線受電ユニット801は、共振素子802とコイル切り替えスイッチ803を有する。無線受電ユニット801の共振素子802を共振素子805から発生している磁束に近づけると、電磁誘導により共振素子802にも電流が発生する。この状態で、コイル切り替えスイッチ803がオン状態である場合、無線受電ユニット801に接続されたバッテリーを充電することができる。上述の方法は、電磁誘導方式によるものであるが、本実施形態による無線給電は電磁誘導方式に限るものではなく、磁界共鳴方式やその他の方式による無線電力伝送を用いてもよい。
図9は携帯型通信端末装置200に印刷候補ファイルのサムネイルを表示した例を表した図である。サムネイル901は携帯型通信端末装置200内に保存してあるファイルのサムネイルであったり、サーバ装置101内に保存してあるファイルのサムネイルであったりする。印刷を行いたい画像を押下するとフォーカス902が表示され、印刷対象になったことを示す。印刷対象の画像は複数選択することができ、フォーカス902は表示部203上に複数存在しても良い。また、サムネイルを一画面で表示しきれない場合は、スクロールによりサムネイルを順次に表示可能にしても良い。印刷をする所望の画像を選択し終わったら印刷開始キー903を押下することで印刷装置300にNFC通信によって印刷ジョブを送信する。なお、印刷ジョブ(画像データ)の送信は、携帯型通信端末装置200と印刷装置300との間の通信をWLANへハンドオーバーして行ってもよい。或いは、がサーバ装置101に保持されている画像データのアドレスを携帯型通信端末装置200からNFC通信により印刷装置300へ送信し、印刷装置300がサーバ装置101から画像データを取得するようにしてもよい。
図10は印刷装置300の表示部406の表示例を表した図である。携帯型通信端末装置200から印刷ジョブを受信した場合、表示部406には印刷ジョブ確認画面1001が表示される。また、原稿台301に置かれた原稿を光学的に読み取るための読取ジョブ(スキャンジョブ)を受信した場合は読取ジョブ確認画面1002が表示される。スキャンジョブでは、原稿を光学的に読み取る走査機能が実行される。
図11は携帯型通信端末装置200の表示部203の表示例を表した図である。プリンタ選択画面1101は印刷するプリンタを選択する画面を表した例である。印刷状態表示画面1102は印刷ジョブを投入した印刷装置300の現在の状態をリアルタイムに表示している例である。
図12は、NFCユニット700がイニシエータとして動作するためのフローチャートである。まず初めにステップS1201において、NFCユニット700はターゲットとして動作し、イニシエータからの命令を待っている状態になる。次にステップS1202において、NFCユニット700は、NFC規格による通信を制御するアプリケーションからの要求でイニシエータに切り替わることができる。NFCユニット700がイニシエータに切り替わる要求に応じた場合、ステップS1203において、アプリケーションは、アクティブモードまたはパッシブモードのどちらかを選択し、伝送速度を決める。ステップS1204において、イニシエータは自装置以外が出力するRFフィールドの存在を検知する。外部のRFフィールドが存在した場合は、イニシエータは自らのRFフィールドは発生させない。外部のRFフィールドが存在しなかった場合には、処理はステップS1205に進み、イニシエータは自らのRFフィールドを発生させる。以上のステップを経て、NFCユニットはイニシエータとして動作を開始する。
図13は、パッシブモードによるデータ交換を行うシーケンスを示している。ここでは、第一のNFCユニット1301がイニシエータ、第二のNFCユニット1302がターゲットとして動作している場合について説明する。まずステップS1301において、第一のNFCユニット1301は、単一デバイス検知を行い、第二のNFCユニット1302を特定する。次にステップS1302において、第一のNFCユニット1301は、属性要求として自身の識別子や送受信のビット伝送速度、有効データ長などを送信する。また、属性要求は汎用バイトを有しており、任意に選択して使用することができる。有効な属性要求を受信した場合、第二のNFCユニット1302はステップS1303において、属性応答を送信する。ここで、第二のNFCユニット1302からの送信は負荷変調によって行われており、図中では負荷変調によるデータ送信は点線の矢印で表現している。
有効な属性応答を確認した後、第一のNFCユニット1301は、ステップS1304として、パラメータ選択要求を送信して引き続く伝送プロトコルのパラメータを変更することができる。パラメータ選択要求に含まれるパラメータは、伝送速度と有効データ長である。第二のNFCユニット1302は、有効なパラメータ選択要求を受信した場合、ステップS1305においてパラメータ選択応答を送信し、パラメータを変更する。なお、ステップS1304およびS1305は、パラメータ変更を行わない場合は省略しても良い。次にステップS1306において、第一のNFCユニット1301と第二のNFCユニット1302は、データ交換要求およびデータ交換応答によってデータの交換を行う。データ交換要求および応答は、通信相手が有するアプリケーションに対する情報などをデータとして伝送することができ、データサイズが大きい場合には分割して送信することもできる。
データ交換が終了するとステップS1307に移行し、第一のNFCユニット1301は、選択解除要求または解放要求のどちらか送信する。選択解除要求を送信した場合、第二のNFCユニット1302はステップS1308で選択解除応答を送信する。第一のNFCユニット1301は、選択解除応答を受け取ると、第二のNFCユニット1302を示す属性を解放してステップS1301に戻る。解放要求を送信した場合、第二のNFCユニット1302は、ステップS1308で解放応答を送信して初期状態へ戻る。第一のNFCユニット1301は、解放応答を受け取れば、ターゲットは完全に解放されており、初期状態へ戻ってもよい。
図14は、アクティブモードによるデータ交換を行うシーケンスを示している。ここでは、第一のNFCユニット1401がイニシエータ、第二のNFCユニット1402がターゲットとして動作している場合について説明する。まずステップS1401において、第一のNFCユニット1401は、属性要求として自身の識別子や送受信のビット伝送速度、有効データ長などを送信する。第二のNFCユニット1402は、有効な属性要求を受信した場合、ステップS1402において属性応答を送信する。ここで、第二のNFCユニット1402からの送信は、自らの発したRFフィールドによって行われる。このため、第一および第二のNFCユニットは、データ送信が終了するとRFフィールドの出力を停止する。
有効な属性応答を確認した後、第一のNFCユニット1401は、ステップS1403として、パラメータ選択要求を送信して伝送プロトコルのパラメータを変更することができる。パラメータ選択要求に含まれるパラメータは、伝送速度と有効データ長である。第二のNFCユニット1402は、有効なパラメータ選択要求を受信した場合、ステップS1404においてパラメータ選択応答を送信し、パラメータを変更する。なおパッシブモードの場合と同様に、ステップS1403およびS1404は、パラメータ変更を行わない場合は省略しても良い。次にステップS1405において、第一のNFCユニット1401と第二のNFCユニット1402は、データ交換要求およびデータ交換応答によってデータの交換を行う。データ交換要求および応答は、アプリケーションに対する情報などをデータとして伝送することができ、データサイズが大きい場合には分割して送信することもできる。
データ交換が終了するとステップS1406に移行し、第一のNFCユニット1401は、選択解除要求または解放要求のどちらか送信する。選択解除要求を送信した場合、第二のNFCユニット1402はステップS1407で選択解除応答を送信する。第一のNFCユニット1401は、選択解除応答を受け取ると、第二のNFCユニット1402を示す属性を解放する。その後ステップS1408において、第一のNFCユニット1401は、識別子が既知な別のターゲットに対して起動要求を送信する。起動要求を受けたターゲットは、起動応答をステップS1409において送信し、ステップS1401に戻る。解放要求を送信した場合、第二のNFCユニット1402は、ステップS1408で解放応答を送信して初期状態へ戻る。第一のNFCユニット1401は、解放応答を受け取れば、ターゲットは完全に解放されており、初期状態へ戻ってもよい。
図15は携帯型通信端末装置200上のNFCアプリ機能選択を選択して、印刷装置300とNFC通信を行うまでの処理を示したフローチャートである。はじめに、ステップS1501において、携帯型通信端末装置200のCPU502は、表示部203にNFCアプリ機能選択画面を表示し、ユーザに所望の機能を選択させるためのユーザインターフェースを提供する。図16は、ステップS1501において表示部203に表示されるNFCアプリ機能選択画面の一例である。なお、この表示の詳細については後述する。ステップS1502において、CPU502は、ステップS1501で選択された機能に関する設定を行う。例えば、選択された機能が印刷に関するものであれば、図9のような印刷候補ファイルのサムネイルを表示部203に画面表示して印刷対象のファイルをユーザに選択させるユーザインターフェースを提供するように機能設定を行う。
ステップS1503において、CPU502は、ステップS1701で選択された機能に応じて、携帯型通信端末装置200の無線給電を有効にするか無効にするかを判定する。図17は、そのような無線給電無効化の判定基準の一例であり、詳細については後述する。CPU502は、S1503で無線給電機能を無効化すると判定した場合は、ステップS1504にて、無線給電無効化処理を行う。具体的には、CPU502の制御により携帯型通信端末装置200の無線受電ユニット801のコイル切り替えスイッチ803をオフ状態に切り換えことにより無線受電を無効化するとともに、携帯型通信端末装置200から、印刷装置300へNFC通信を行い、無線給電機能が無効化である旨を送信する。印刷装置300は、メッセージを受信したら、CPU602の制御により印刷装置300の無線充電ユニット804のコイル切り替えスイッチ306をオフ状態に切り替えることにより無線送電を無効化し、無線給電を無効化する。最後に、ステップS1505にてNFC通信を開始する。パッシブモードによるデータ交換の場合、NFC通信は図13のシーケンス図に従って行われる。また、アクティブモードによるデータ交換の場合、NFC通信は図14のシーケンス図に従って行われる。
図16はステップS1501で携帯型通信端末装置200の表示部203により提示される画面(ユーザインターフェース)の一例である。表示部203には複数種類の機能に対応したいくつかのアイコン1601が提示される。ユーザが実行したいアイコンを押下するとフォーカス1602が表示され、実行対象になったことを示す。フォーカス1602が表示された状態で機能選択キー1603を押下することで、フォーカス1602が表示されたアイコン1601に対応するアプリケーションが選択され、NFCアプリ機能選択処理が完了する。
次に、ステップS1503の無線給電の無効化判定方法の一例について説明する。ステップS1503において、CPU502は、図16に示すようなユーザインターフェースを介して指定された機能に基づいて、無線受電ユニット801による電力の受電機能を有効にするか無効にするかを判断する。本実施形態では、このような有効/無効の判断を行うために、上記ユーザインターフェースにおいて選択が可能な複数種類の機能のそれぞれについて電力の受電機能を有効にすべきか無効にすべきかが記述されたテーブルが用いられる。
図17(a)は、NFCアプリの機能に応じて、無線給電機能が有効か無効化を判定するために参照されるテーブル1701を表した図である。テーブル1701の内容はNFC通信をともなう機能の種類と、無線給電機能を有効にするか無効にするかを対応付けて記憶したものである。このテーブル1701は、携帯型通信端末装置200のROM503に保持される。なお、後述のように、テーブル1701を編集可能賭した場合には、フラッシュメモリである不揮発性メモリ522に格納されることになる。ステップS1503においてCPU502は、ステップS1501で選択されたNFCアプリの機能とこのテーブル1701を参照することにより、無線給電機能を無効化するか否かを決定する。例えば、ステップS1501で機能Aが選択された場合は、ステップS1503において無線給電機能を無効化すると判定されることになり、無線給電無効化処理(ステップS1504)が実行される。
例えば、機能Aは、携帯型通信端末装置200から印刷装置300へ印刷ジョブを送信し、印刷装置300は受け取った印刷ジョブを印刷する機能を含む。印刷処理は機械的な動作をともなうため、電力の消費が激しく、印刷装置300のバッテリーを消費してしまう可能性がある。そのため、機能AによってNFC通信を行う場合には、携帯型通信端末装置200への無線送電を無効とする。また、機能Bは、携帯型通信端末装置200から印刷装置300へクリーニング命令を送信し、印刷装置300は命令を受け取ったら、クリーニング処理を行う機能を含む。クリーニング処理も印刷処理と同様に機械的な動作をともなうため、機能BによってNFC通信を行う場合には、携帯型通信端末装置200への無線送電を無効とする。
機能Cは、携帯型通信端末装置200から印刷装置300へインク残量確認命令を送信し、印刷装置300は命令を受け取ったら、インク残量を携帯型通信端末装置200へ送信する機能を含む。印刷装置300はインク残量を確認するのに機械的な動作をともなわないため、電力の消費はそれほど激しくなく、印刷装置300のバッテリーはほとんど消費されないはずである。そのため、機能CによってNFC通信を行う場合には、携帯型通信端末装置200への無線送電を有効とする。機能Dは、携帯型通信端末装置200から印刷装置300へ印刷設定確認命令を送信し、印刷装置300は命令を受け取ったら、印刷設定を携帯型通信端末装置200へ送信する機能を含む。印刷装置300は印刷設定を確認するのに機械的な動作をともなわないため、機能DによってNFC通信を行う場合には、携帯型通信端末装置200への無線送電は有効とする。
なお、図17(a)に示したテーブル1701の各機能に対する無線給電機能の無効/有効をユーザが編集できる構成としてもよい。そのような編集機能は、たとえば、図17(b)に示すような設定画面を携帯型通信端末装置200により提供することで実現できる。この設定画面では、NFCアプリの機能実行時の無線給電機能が有効か無効かをユーザが設定できるようにし、選択された結果に基づいて、テーブル1701の「有効」「無効」が設定される。なお、この編集において、特定の機能についてユーザによる編集を禁止するようにしてもよい。たとえば、電力の消費が大きい印刷機能については、「無効」以外の選択を行えないようにしてもよい。
以上の方法により、携帯型通信端末装置200で選択されたNFCアプリの機能に応じて、印刷装置300から携帯型通信端末装置200への無線給電が実質的に停止された状態となり、印刷装置300のバッテリーを温存することができる。なお、図17(a)、図17(b)以外の方法によって無線給電無効化判定を行っても構わない。たとえば、図17(a)では、印刷装置300の機械的な動作の有無を基準として無線給電無効化判定を行ったが、それ以外の基準でも構わない。たとえば、NFC通信時に携帯型通信端末装置200から印刷装置300へ課金処理を行った場合に無線給電機能を有効化し、未課金の場合には無線給電機能を無効化するようにしてもよい。
また、NFC通信により印刷装置300の電源状態を取得し、これに基づいて無線給電機能の有効、無効を切り替えるようにしてもよい。たとえば、印刷装置300のバッテリーがある閾値以上であれば無線給電機能を有効とし、閾値未満であれば無線給電機能を無効とするようにしてもよい。或いは電源状態が、バッテリーによる給電であるかAC電源による給電であるかに応じて有効/無効を判断してもよい。もちろん、上述した課金や電源状態による判断を、図17(a)に示した判断基準と組み合わせてもよい。たとえば、
・バッテリーが閾値未満の場合は図17(a)に示されるどの機能が選択されても無線給電機能を無効にする、
・AC電源による給電の場合は図17(a)に示されるどの機能が選択されても無線給電機能を有効とする、
などのように判断してもよい。なお、課金や電源状態といった、NFC通信の通信内容を無線給電機能の無効化/有効化に用いる場合、図15に示したステップS1503、S1504の処理を、ステップS1505の後に配置することが望ましい。
また、図17(a)の判定基準では、NFCアプリの機能によって無線給電機能が有効か無効かを判断していたが、携帯型通信端末装置200のアプリケーションの単位で、無線給電無効化判定を行ってもよいものとする。具体的には、プリントアプリケーションのように、NFC通信を通じた印刷処理を行うアプリケーションであれば、印刷時に機械的な動作をともなうことが想定されるため、無線給電機能を無効とする。同様にスキャンアプリケーションのように、NFC通信を通じたスキャン処理を行うアプリケーションであれば、原稿を光学的に読み取る走査機能を用いた処理が実行される。したがって、原稿のスキャン時に機械的な動作をともなうことが想定されるため、無線給電機能を無効化する。しかし、インターネットブラウザアプリケーションやメールアプリケーションのように、印刷装置300とは関連がないアプリケーションに関しては、無線給電機能を有効化する、という判断をしてもよい。いずれにしても、印刷装置300に対して実行を指示する機能の種類に基づいて無線給電機能の有効/無効が判断されればよい。
なお、無効化された無線給電機能を有効にするタイミングは、たとえば、NFCユニット518を介して印刷装置300から印刷の終了の通知を受信したときとする。或いは、NFC通信や無線給電が不能になったことにより携帯型通信端末装置200が印刷装置300から離れたことを検出したタイミングで無線給電機能を有効な状態に復帰させてもよい。
<その他の実施形態>
上記実施形態では、実行する機能を指示する側あるいは受電側である携帯型通信端末装置200において無線給電を有効にするか無効にするかを判定し、無線給電の無効化を制御したが、これに限られるものではない。すなわち、実行すべき機能を受信する側あるいは送電側である印刷装置300において無線給電を有効にするか無効にするかを判定し、無線給電の無効化を実行するようにしてもよい。以下、印刷装置300において無線給電の無効化の要否を判定し、無線給電の無効化を制御する構成を説明する。
図18A、図1は携帯型通信端末装置200上のNFCアプリ機能選択を選択して、印刷装置300へのデータ送信を完了するまでの処理を示したフローチャートである。なお、ステップS1801とステップS1802は、図15のステップS1501とステップS1502と同様である。携帯型通信端末装置200を印刷装置300に近づけることによるNFC通信開始をトリガとして、処理はステップS1803へ移行する。ステップS1803〜ステップS1806では、携帯型通信端末装置200と印刷装置300が単一デバイス検知(図13のS1301)を行い、お互いのデバイスを特定する。次に、ステップS1807〜ステップS1810では、携帯型通信端末装置200が印刷装置300へ属性要求を送信し、印刷装置300から属性応答を受信する(図13のS1302、S1303、図14のS1401、S1402)。属性要求は、以降のNFC通信で用いられる自身の識別子や送受信のビット伝送速度、有効データ長などを含む。
携帯型通信端末装置200のCPU502は印刷装置300から有効な属性応答を受信すると、必要に応じて伝送プロトコルのパラメータ変更を実行する(ステップS1811〜S1815)。パラメータの変更は、図13のS1304、S1305、図14のS1403、S1404で説明したとおりである。すなわち、携帯型通信端末装置200から印刷装置300へパラメータ選択要求を送信し(ステップS1812)、印刷装置300から携帯型通信端末装置200へパラメータ選択応答を返送する(ステップS1813、S1814、S1815)ことでなされる。パラメータ選択要求に含まれるパラメータは、伝送速度と有効データ長である。なお、パラメータ変更を行わない場合は、処理はステップS1811から直ちにステップS1816へ進む。
ステップS1816では、携帯型通信端末装置200が選択した機能に関する情報を送信する。送信するパラメータは、例えば機能のIDであるとする。ステップS1817にて、印刷装置300は選択機能情報を受信する。そして、ステップS1818において印刷装置300のCPU602は無線給電無効化判定を行う。図19は、そのような無線給電無効化の判定基準が登録されたテーブル1901の一例であり、詳細については後述する。
ステップS1818において、CPU602は、印刷装置300のROM603に保存されたテーブル1901とステップS1817で携帯型通信端末装置200から受信した選択機能情報から、無線給電機能を無効化するか否かを判定する。ここで、印刷装置300の無線給電機能とは、無線送電ユニット804による送電機能である。無線給電機能を無効化すると判定された場合は、ステップS1819にて、CPU602は無線給電無効化処理を行う。具体的には、印刷装置300の無線送電ユニット804のコイル切り替えスイッチ806をオフ状態に切り換える。その後、処理はステップS1820へ進む。ステップS1818で、無線給電機能が有効であると判定した場合は、処理はそのままステップS1820へ進む。ステップS2020で、CPU602は、無線給電判定の完了通知を送信する。そして、ステップS1821で、携帯型通信端末装置200は無線給電判定完了通知を印刷装置300から受信する。
続いて、ステップS1822〜ステップS1825では、携帯型通信端末装置200から印刷装置300へ、データを送信する。例として、ステップS2001で選択した機能が印刷に関するものであれば、印刷ジョブとなる。このとき、携帯型通信端末装置200から印刷装置300へのデータ送信を、WLANへハンドオーバーして行うようにしてもよい。データの送信が完了し次第、ステップS2026〜ステップS2029でNFC通信の解放を行う。NFC通信の解放は、図13のS1307,S1308、図14のS1406、S1407で説明したとおりである。
図19はステップS1818の無線給電を無効にするか有効にするかを判定する際に参照されるテーブルの一例である。図19(a)は、携帯型通信端末装置200から受信した選択機能情報が示すNFCアプリの機能に応じて、無線給電機能を有効にするか無効にするかを判定するテーブルを表した図である。テーブル1901の内容は、選択機能情報が示すNFCアプリの機能の種類と、無線給電機能を有効にするか無効にするかを対応付けて記憶したものである。このテーブル1901は、印刷装置300のROM603に保持される。なお、ユーザによりテーブル1901の内容を編集可能賭した場合には、たとえば、フラッシュメモリである不揮発性メモリ605に保持される。印刷装置300のCPU602は、NFC通信により受信した選択機能情報を用いてテーブル1901を参照することにより、無線給電機能を無効化するか否かを判定する。なお、テーブルの機能A、機能B、機能C、機能Dは図17(a)で説明した内容と同様の機能であるとする。
また、なお、テーブル1901の各機能に対する無線給電機能の無効/有効は、印刷装置300上でユーザにより編集可能としてもよい。図19(b)は、選択機能情報が示すNFCアプリの機能実行時の無線給電機能を有効にするか無効にするかをユーザが設定するための印刷装置300の設定画面の一例である。印刷装置300において選択された結果に基づいて、無線給電無効化判定を行うというものである。以上の方法により、携帯型通信端末装置200で選択されたNFCアプリの機能によっては、印刷装置300から携帯型通信端末装置200への無線給電が実行されず、印刷装置300のバッテリーが温存されることになる。
なお、図19(a)、図19(b)以外の方法によって無線給電無効化判定を行っても構わない。例えば、印刷装置300の電源状態(バッテリーの残量、電力供給はバッテリーかAC電源か)や課金状態を加味して判断を行うようにしてもよい。
なお、無効化された無線給電機能を有効にするタイミングは、たとえば、印刷装置300において印刷動作を終えたタイミング、あるいは、原稿の読み取り走査を終えたタイミングとすればよい。或いは、NFC通信や無線給電が不能になったことにより印刷装置300が携帯型通信端末装置200から離れたことを検出したタイミングで無線給電機能を有効な状態に復帰させてもよい。
また以上の説明では、ユーザが指示した機能に応じて、受電、もしくは送電の有効、無効を判断していた。しかしこれに限らず、例えばユーザが指示した機能に応じて、受電または送電される電力の量を調整するようにしてもよい。例えば送電側の装置で電力の消費量が多い機能が実行される場合、電力の消費量が少ない機能よりも受電側の装置への送電量を少なくする。
なお、本実施形態の機能は以下の構成によっても実現することができる。つまり、本実施形態の処理を行うためのプログラムコードをシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)がプログラムコードを実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することとなり、またそのプログラムコードを記憶した記憶媒体も本実施形態の機能を実現することになる。
また、本実施形態の機能を実現するためのプログラムコードを、1つのコンピュータ(CPU、MPU)で実行する場合であってもよいし、複数のコンピュータが協働することによって実行する場合であってもよい。さらに、プログラムコードをコンピュータが実行する場合であってもよいし、プログラムコードの機能を実現するための回路等のハードウェアを設けてもよい。またはプログラムコードの一部をハードウェアで実現し、残りの部分をコンピュータが実行する場合であってもよい。

Claims (23)

  1. 情報処理装置であって、
    線通信を行う通信手段と、
    無線により送電された電力を受電する受電手段と、
    外部装置に対して前記通信手段を用いて実行を指示する機能をユーザに指定させるユーザインターフェースを提供する提供手段と、
    前記ユーザインターフェースを介して指定された機能に基づいて、前記受電手段による受電を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 情報処理装置であって、
    無線通信を行う通信手段と、
    無線により送電された電力を受電する受電手段と、
    外部装置に実行させる機能をユーザに指定させるユーザインターフェースを提供する提供手段と、
    前記提供手段により提供されたユーザインターフェースを介して指定された機能に関する情報を、前記通信手段により前記外部装置に送信する送信手段と、
    前記ユーザインターフェースを介して指定された機能に基づいて、前記受電手段による受電を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  3. 前記通信手段は、近距離無線通信である第1の無線通信と、前記第1の無線通信とは通信方式が異なる第2の無線通信とが可能であり、
    前記送信手段は、前記第1の無線通信から前記第2の無線通信へのハンドオーバーにより、前記情報を送信することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記第2の無線通信は、無線LANによる無線通信であることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記外部装置は、画像を印刷する印刷機能を備え、
    前記ユーザインターフェースを介して前記印刷機能が指定された場合、前記送信手段は、前記外部装置により印刷される画像に対応する画像データを送信することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記通信手段は、近距離無線通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記近距離無線通信は、NFCによる通信であることを特徴とする請求項3または6に記載の情報処理装置。
  8. 前記ユーザインターフェースは、前記外部装置により実行可能な複数種類の機能を提示し、該複数種類の機能の少なくとも一つをユーザに選択させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記制御手段は、前記複数種類の機能うちの第1の機能がユーザにより選択された場合、前記受電手段による受電が有効になり、前記複数種類の機能うちの第2の機能がユーザにより選択された場合、前記受電手段による受電が無効になるように、前記受電手段による受電を制御することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記複数種類の機能のうちの前記受電手段を有効にする前記第1の機能もしくは無効にする前記第2の機能を特定するための情報が記述された、前記制御手段によって参照されるテーブルを更に備えることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  11. 前記複数種類の機能のうちの前記受電手段を有効にする前記第1の機能もしくは無効にする前記第2の機能をユーザに編集させる編集手段を更に備えることを特徴とする請求項または10に記載の情報処理装置。
  12. 前記制御手段は、前記指定された機能が前記外部装置において機械的な動作を伴う場合に、前記受電手段による電力の受電機能を無効にすることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  13. 前記機械的な動作を伴う機能は、印刷機能または原稿を読み取るための走査機能の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
  14. 前記通信手段を用いた通信により前記外部装置の電源状態を取得する手段を更に備え、
    前記制御手段は、さらに、取得された前記電源状態に基づいて前記受電手段による電力の受電機能を有効にするか判断することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  15. 前記通信手段を用いた通信により課金状態を取得する手段を更に備え、
    前記制御手段は、さらに、取得された前記課金状態に基づいて前記受電手段による電力の受電機能を有効にするか判断することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の情報処理装置
  16. 情報処理装置であって、
    線通信を行う通信手段と、
    無線により電力を送電する送電手段と、
    前記通信手段を介して外部装置より受信した情報が実行を指示する機能に基づいて、前記送電手段による送電を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  17. 前記制御手段は、前記外部装置から実行の指示を受け付け可能な複数種類の機能うちの第1の機能が指示された場合、前記送電手段による送電が有効になり、前記複数種類の機能うちの第2の機能が指示された場合、前記送電手段による送電が無効になるように、前記送電手段による送電を制御することを特徴とする請求項16に記載の情報処理装置。
  18. 記送電手段を有効にする前記第1の機能もしくは無効にする前記第2の機能をユーザに編集させる編集手段を更に備えることを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
  19. 第1の情報処理装置と第2の情報処理装置を有する情報処理システムであって、
    前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置との間の無線通信を行う通信手段と、
    前記第2の情報処理装置から前記第1の情報処理装置へ無線による電力伝送を行う電力伝送手段と
    前記第1の情報処理装置前記第2の情報処理装置、該第2の情報処理装置に実行させる機能を前記通信手段を介して指示する指示手段と、
    前記指示手段により指示される機能に基づいて、前記電力伝送手段による電力伝送を制御手段と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
  20. 線通信を行う通信手段と、無線により送電された電力を受電する受電手段とを有する情報処理装置による制御方法であって、
    外部装置に対して前記通信手段を用いて実行を指示する機能をユーザに指定させるユーザインターフェースを提供する提供工程と、
    前記ユーザインターフェースを介して指定された機能に基づいて、前記受電手段の受電を制御する制御工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  21. 線通信を行う通信手段と、無線により電力を送電する送電手段とを有する情報処理装置による制御方法であって、
    前記通信手段を介して外部装置より受信した情報が実行を指示する機能に基づいて、前記送電手段による送電を制御する制御工程を有することを特徴とする制御方法
  22. 第1の情報処理装置と第2の情報処理装置との間で無線通信を行う通信手段と、前記第2の情報処理装置から前記第1の情報処理装置へ無線による電力伝送を行う電力伝送手段とを有する情報処理システムにおける制御方法であって、
    前記第1の情報処理装置前記第2の情報処理装置、該第2の情報処理装置に実行させる機能を前記通信手段を介して指示する指示工程と、
    前記指示工程で指示された機能に基づいて、前記電力伝送手段による電力伝送を制御する制御工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  23. コンピュータを、請求項1乃至18のいずれか1項に記載された情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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