以下に、本願に係る決定装置、決定方法、及び決定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る決定装置、決定方法、及び決定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(実施形態)
〔1.決定処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る決定処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る決定処理の一例を示す図である。図1に示す広告配信装置100は、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツとともに表示される広告を配信する配信サービスを提供する。以下では、コンテンツ配信装置50がコンテンツCT11〜CT14(図11参照)や広告表示領域AR11〜AR13(図11参照)が並ぶ一覧コンテンツVC10を配信する場合を例に説明する。以下では、一覧コンテンツVC10がウェブページである場合を例に説明する。なお、一覧コンテンツVC10は、所定のアプリケーションにより表示されるコンテンツであってもよい。この場合、所定のアプリケーションは、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツを表示するアプリケーションであってもよい。以下では、コンテンツCT11〜CT14を区別しない場合は、コンテンツCTとする場合がある。また、以下では、広告表示領域AR11〜AR13を区別しない場合は、広告表示領域ARとする場合がある。
図1に示すように、配信システム1には、端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、広告配信装置100とが含まれる。端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、広告配信装置100とは図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示した配信システム1には、複数台の端末装置10や、複数台のコンテンツ配信装置50や、複数台の広告配信装置100が含まれてもよい。
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図1に示す例においては、端末装置10がタッチパネル機能を有するスマートフォンである場合を示す。
また、端末装置10は、ユーザによる操作を受け付ける。図1に示す例において、端末装置10は、所定のブラウザアプリ(以下、単に「ブラウザ」とする場合がある)を起動する。そして、端末装置10は、ブラウザに表示するコンテンツ(一覧コンテンツVC10)をコンテンツ配信装置50へ要求する。また、端末装置10は、一覧コンテンツVC10に広告表示領域ARが含まれる場合、広告を広告配信装置100へ要求する。なお、端末装置10は、ブラウザに限らず、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツを表示するためのアプリケーションによりコンテンツを表示してもよい。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
広告配信装置100は、端末装置10を利用するユーザの行動履歴に関する情報に基づいて、端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する決定装置である。また、広告配信装置100は、広告要求に応じて広告を配信する広告配信サービスを提供する。また、図1では、広告配信装置100は、端末装置10によるコンテンツ配信装置50への時間帯ごとのアクセス数に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。
コンテンツ配信装置50は、コンテンツを配信する情報処理装置である。図1に示す例において、コンテンツ配信装置50は、端末装置10からの要求に応じて、端末装置10において起動されたブラウザに表示されるウェブページであるコンテンツを配信する。
以下、図1を用いて、決定処理の一例を説明する。図1に示す例においては、ユーザがユーザID「U1」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU1」とする場合がある)である場合を示す。また、図1では、広告配信装置100がユーザU1の行動履歴に関する情報(以下、単に「行動履歴」とする場合がある)を取得済みである場合を例に説明する。
図1に示すように、端末装置10は、コンテンツ配信装置50にコンテンツの配信要求を送信する(ステップS11)。例えば、端末装置10は、ユーザU1による操作に応じて、コンテンツ配信装置50にコンテンツの配信要求を送信する。
端末装置10から配信要求を受け付けたコンテンツ配信装置50は、端末装置10にコンテンツを配信する(ステップS12)。図1に示す例においては、コンテンツ配信装置50は、端末装置10に一覧コンテンツVC10を配信する。図1に示す例において、コンテンツ配信装置50が配信する一覧コンテンツVC10には、コンテンツCT11〜CT14や広告表示領域AR11〜AR13が所定の方向に並んで配置される。具体的には、一覧コンテンツVC10には、コンテンツCT11〜CT14や広告表示領域AR11〜AR13が、スクロール方向(図1では上下方向)に並んで配置される。
広告表示領域ARを含む一覧コンテンツVC10を受信した端末装置10は、受信した一覧コンテンツVC10に含まれる広告表示領域ARに表示する広告を要求する広告要求を広告配信装置100に送信する(ステップS13)。図1の例は、ステップS13において、端末装置10が18時台に広告要求を広告配信装置100に送信した場合を示す。
端末装置10から広告要求を取得した広告配信装置100は、一連の広告の配信に関する条件判定を行う(ステップS14)。具体的には、広告配信装置100は、端末装置10に一連の広告を配信するかどうかを決定する。ここで、広告配信装置100は、端末装置10を利用するユーザU1の行動履歴に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。
図1では、広告配信装置100は、アクセス数を計数する時間帯を、「8時」台、「9時」台などの1時間ごとの時間帯とする。なお、広告配信装置100は、アクセス数を計数する時間帯として目的に応じて種々の時間帯を適宜用いてもよい。例えば、広告配信装置100は、アクセス数を計数する時間帯を、「早朝(3〜7時)」「朝(7〜11時)」、「昼(11〜15時)」、「夕方(15〜19時)」、「夜(19〜23時)」、「深夜(23〜3時)」などの所定の長さの時間帯としてもよい。
図1では、広告配信装置100は、コンテンツ配信装置50に端末装置10がアクセスした回数をアクセス数として用いる。なお、広告配信装置100は、アクセス数として目的に応じて種々のアクセス数を適宜用いてもよい。例えば、広告配信装置100は、コンテンツ配信装置50にコンテンツの取得を要求した回数を用いてもよい。具体的には、広告配信装置100は、コンテンツ配信装置50に一覧コンテンツVC10等の一覧コンテンツの取得を要求した回数を用いてもよい。例えば、広告配信装置100は、Cookie(クッキー)情報に基づいて、アクセス数を計数してもよい。
図1に示す例において、広告配信装置100は、広告要求を受信した時間帯である18時台における端末装置10のアクセス履歴に基づく情報を、一連の広告を配信する条件とする。したがって、広告配信装置100は、ユーザU1の行動履歴のうち、広告要求を受信した時間帯における端末装置10のアクセス数が10(回)以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定する。
図1では、広告配信装置100は、行動履歴情報記憶部121に記憶されたユーザU1の行動履歴に関する情報に基づいて端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。図1中の行動履歴情報記憶部121には、ユーザU1の行動履歴に関する情報として、各時間帯における端末装置10のアクセス数が記憶される。例えば、行動履歴情報記憶部121には、10月24日の各時間帯における端末装置10のアクセス数が記憶される。
例えば、広告配信装置100は、ユーザU1の行動履歴に関する情報において所定期間における18時台のアクセス数の平均が10(回)以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定する。図1では、説明の簡略化のために、広告配信装置100は、図示する10月24日〜10月26日における18時台のアクセス数の平均が10(回)以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定する。
図1では、10月24日〜10月26日におけるユーザU1の18時台のアクセス数の平均は18(=15+21+18)である。したがって、広告配信装置100は、ユーザU1の18時台のアクセス数の平均が10(回)以上であるため、端末装置10に一連の広告を配信すると決定する。なお、上記の10月24日〜10月26日のアクセス数の平均の使用は一例であり、例えば、広告配信装置100は、所定の日付(例えば、10月26日)の18時台のアクセス数が10(回)以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定してもよい。また、例えば、広告配信装置100は、ユーザU1の行動履歴に関する情報に含まれる全日付の18時台のアクセス数の平均が10(回)以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定してもよい。
その後、広告配信装置100は、端末装置10に配信する広告を決定する(ステップS15)。例えば広告配信装置100は、広告情報記憶部122に記憶された広告の中から端末装置10に配信する広告を決定する。図1中の広告情報記憶部122には、関連付ID「AS11」により関連付けられた一連の広告(以下、「一連の広告AS11」とする場合がある)が記憶される。また、図1中の広告情報記憶部122には、関連付ID「AS12」により関連付けられた一連の広告(以下、「一連の広告AS12」とする場合がある)や、他の広告との関連を有しない広告が記憶される。
例えば、一連の広告AS11は、広告主Aが提供する転職サイトAに関する一連の広告である。そして、一連の広告AS11には、広告ID「AC111」により識別される広告(以下、「広告AC111」とする場合がある)が含まれる。また、一連の広告AS11には、広告ID「AC112」により識別される広告(以下、「広告AC112」とする場合がある)や広告ID「AC113」により識別される広告(以下、「広告AC113」とする場合がある)が含まれる。
また、例えば、一連の広告AS12は、複数の広告主が提供するスポーツ関連の一連の広告である。そして、一連の広告AS12には、広告ID「AC121」により識別される広告(以下、「広告AC121」とする場合がある)が含まれる。このように、一連の広告に含まれる広告は、所定の関連を有すればよく、同じ広告主が提供する広告や関連性を有する商品やサービスに関する広告などであってもよい。
また、例えば、広告ID「AC131」により識別される広告(以下、「広告AC131」とする場合がある)や広告ID「AC132」により識別される広告(以下、「広告AC132」とする場合がある)は、いずれの一連の広告にも属さない広告である。
図1では、ステップS14において一連の広告を配信することが決定しているため、広告配信装置100は、広告情報記憶部122中の一連の広告AS11を端末装置10に配信する広告として決定する。具体的には、広告配信装置100は、一連の広告AS11に含まれる広告AC111〜AC113を端末装置10に配信する広告として決定する。なお、広告配信装置100は、種々の条件や目的に応じて一連の広告を決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、広告情報記憶部122中の一連の広告AS12を端末装置10に配信する広告として決定してもよい。
また、例えば、広告配信装置100は、広告要求を受信した日時や広告要求の送信元であるユーザU1に応じて一連の広告を決定してもよい。また、広告配信装置100は、予め決定された一連の広告を端末装置10に配信してもよい。なお、広告配信装置100は、端末装置10に一連の広告を配信しないと決定した場合、他の広告と関連を有しない広告AC131や広告AC132を端末装置10に配信する広告として決定してもよい。
その後、広告配信装置100は、ステップS15において決定した広告を端末装置10に配信する(ステップS16)。図1では、広告配信装置100は、一連の広告AS11を端末装置10に配信する。具体的には、広告配信装置100は、一連の広告AS11に含まれる広告AC111〜AC113を端末装置10に配信する。
そして、端末装置10は、コンテンツ配信装置50から受信した一覧コンテンツVC10を表示する(ステップS17)。図1では、ステップS17において、端末装置10は、一覧コンテンツVC10の先頭に位置するコンテンツCT11から順に、広告表示領域AR11、コンテンツCT12を表示する。また、端末装置10は、広告表示領域AR11にステップS16において取得した広告AC111を表示する。すなわち、ステップS17後の端末装置10中の一覧コンテンツVC10には、コンテンツCT11、広告AC111、コンテンツCT12の順に上下方向に並んで一覧表示される。
図1では、広告表示領域AR11に表示された広告AC111には、文字情報DS111や画像情報GR111が含まれる。文字情報DS111は、転職サイトAに関する文字情報であり、「転職サイトA 求人数が日本最大の転職サイト」と表示される文字情報である。画像情報GR111には、「自分のスキルを活かして、年収上がりました。」等の記載や転職成功を示すピクトグラムが含まれる。
なお、端末装置10中に表示されたコンテンツCT11、広告表示領域AR11、コンテンツCT12は、一覧コンテンツVC10の一部であり、ユーザは端末装置10の表示画面にタッチした指F1を下から上へ移動させるストローク操作(以下、「ユーザ操作」とする場合がある)をすることにより、表示を下へスクロールさせて、一覧コンテンツVC10において下に続く部分を表示させることができる。
ステップS17において一覧コンテンツVC10が表示された後、ユーザU1は、ユーザ操作を行う(ステップS18)。これにより、端末装置10は、一覧コンテンツVC10のコンテンツCT12以下の部分を表示させるように、表示を変更する(ステップS19)。
図1では、端末装置10は、コンテンツCT12、コンテンツCT13、広告表示領域AR12を表示するように表示を変更する。また、端末装置10は、広告表示領域AR12にステップS16において取得した広告AC112を表示する。すなわち、ステップS19後の端末装置10中の一覧コンテンツVC10には、コンテンツCT12、コンテンツCT13、広告AC112の順に上下方向に並んで一覧表示される。
図1では、広告表示領域AR12に表示された広告AC112には、文字情報DS112や画像情報GR112が含まれる。文字情報DS112は、転職サイトAに関する文字情報であり、「転職サイトA 求人数が日本最大の転職サイト」と表示される文字情報である。すなわち、図1では、文字情報DS112は、文字情報DS111と同様の内容を示す。また、画像情報GR112には、「私は、30代後半で、年収アップ出来ました。」等の記載や年収の上昇を示すピクトグラムが含まれる。このように、広告AC111と広告AC112とは、転職サイトAに関する内容の広告であって、互いに関連する広告である。このように、端末装置10は、関連する広告AC111〜AC113を続けて表示することにより、一連の広告AS11の情報を効果的にユーザU1に認識させることができる。
上述したように、広告配信装置100は、ユーザU1の行動履歴に基づいて、ユーザU1が利用する端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する。具体的には、広告配信装置100は、端末装置10によるコンテンツ配信装置50への時間帯ごとのアクセス数に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。これにより、広告配信装置100は、ユーザU1が集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置100は、一連の広告を配信するかを適切に決定することができる。また、各ユーザが1つの端末装置10に限らず、複数のデバイスを用いる場合、広告配信装置100は、ユーザを識別する情報を取得することにより、ユーザによる複数のデバイスにおけるアクセスの紐付けを行ってもよい。また、広告配信装置100は、ユーザによる複数のアプリケーションにおけるアクセスの紐付けを行ってもよい。この場合、広告配信装置100は、ユーザを識別する情報を取得することにより、ユーザによる複数のアプリケーションにおけるアクセスの紐付けを行ってもよい。例えば、広告配信装置100は、端末装置10において複数のアプリケーションにおけるアクセスが紐付けられた行動履歴を取得してもよい。
なお、図1では、広告配信装置100が一連の広告を配信するかの決定と、広告の配信とを行う場合を例に示したが、一連の広告を配信するかの決定と、広告の配信とは各々異なる装置により行われてもよい。例えば、配信システム1は、一連の広告を配信するかを決定する決定装置と、広告の配信を行う配信装置とを有してもよい。また、広告配信装置100は、ユーザの行動履歴に関する情報に基づいて、一連の広告を配信するかを決定するために用いるモデルを生成してもよい。この場合、広告配信装置100は、生成したモデルに基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、ユーザの行動パターン(アクセスのパターン)からユーザのアクセスの推移を予測するモデルに基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定してもよい。広告配信装置100は、上述したモデルとユーザの行動パターンとに基づいて、広告を集中して閲覧する可能性が高いと推定されるユーザの端末装置10に一連の広告を配信すると決定してもよい。また、図1では、コンテンツCTや広告表示領域ARが縦(高さ)方向に並んだ一覧コンテンツVC10の場合を例示したが、コンテンツCTや広告表示領域ARは縦方向及び横(幅)方向に連続して、すなわち面状(格子状)に配置されてもよい。この場合、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10に対するユーザ操作により縦方向や横方向に表示範囲を変更させてもよい。また、広告配信装置100は、格子状に配置された広告表示領域ARに表示する広告として一連の広告を配信するかを決定してもよい。
〔2.広告配信装置の構成〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る広告配信装置100の構成について説明する。図2は、実施形態に係る広告配信装置100の構成例を示す図である。図2に示すように、広告配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、広告配信装置100は、広告配信装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、図2に示すように、行動履歴情報記憶部121と、広告情報記憶部122とを有する。
(行動履歴情報記憶部121)
実施形態に係る行動履歴情報記憶部121は、ユーザの行動履歴に関する情報を記憶する。図3に、実施形態に係る行動履歴情報記憶部121の一例を示す。図3に示す行動履歴情報記憶部121は、「ユーザID」、「日付」、「アクセス数」といった項目を有する。
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「日付」は、行動履歴を取得した日時を示す。「アクセス数」は、所定の期間ごとのアクセス数を示す。図3の例では、「アクセス数」は、「17時」や「18時」といった時間帯ごとの項目を有する。
例えば、図3に示す例において、ユーザID「U2」により識別されるユーザの行動履歴に関する情報は、「2015年10月24日」において、「8時」台のアクセス数が「2」であり、「9時」台のアクセス数が「12」であり、「10時」台のアクセス数が「15」であることを示す。また、ユーザID「U2」により識別されるユーザの行動履歴に関する情報は、「2015年10月24日」において、「17時」台のアクセス数が「5」であり、「18時」台のアクセス数が「2」であり、「19時」台のアクセス数が「0」であることを示す。
なお、行動履歴情報記憶部121は、ユーザの行動履歴に関する情報であれば、どのような情報を記憶してもよい。すなわち、行動履歴情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、行動履歴情報記憶部121は、ユーザが複数のデバイスを利用してコンテンツ配信装置50にアクセスする場合、ユーザの行動履歴に関する情報をユーザが利用するデバイスごとに分類して記憶してもよい。
(広告情報記憶部122)
実施形態に係る広告情報記憶部122は、広告に関する各種情報を記憶する。図4に、実施形態に係る広告情報記憶部122の一例を示す。図4に示す広告情報記憶部122は、「関連付ID」、「関連内容」、「広告ID」、「文字情報」、「画像情報」といった項目を有する。
「関連付ID」は、一連の広告を識別するための識別情報を示す。すなわち、「関連付ID」は、各広告の関連の有無を示す。「関連内容」は、一連の広告に含まれる広告間の関連の内容を示す。「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。また、「文字情報」は、広告IDにより識別される広告に含まれる文字情報を示す。また、「画像情報」は、広告IDにより識別される広告に含まれる画像情報を示す。図4では、説明のため画像IDにより識別される画像を図示するが、「画像情報」としては、画像情報の格納場所を示すファイルパス名などが格納されてもよい。
例えば、図4に示す例において、一連の広告AS11は、広告主Aが提供する転職サイトAに関する一連の広告であることを示す。そして、一連の広告AS11には、広告AC111や広告AC112や広告AC113が含まれることを示す。
また、例えば、図4に示す例において、一連の広告AS12は、複数の広告主が提供するスポーツ関連の一連の広告であることを示す。また、一連の広告AS12には、広告AC121等が含まれることを示す。また、例えば、図4に示す例において、広告AC131や広告AC132は、いずれの一連の広告にも属さない広告であることを示す。
なお、広告情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、広告情報記憶部122は、入札価格に関する情報等を記憶してもよい。また、例えば、広告情報記憶部122は、広告主を識別するための識別情報を記憶してもよい。なお、広告主は、入稿作業等を代理店に依頼する場合もあるため、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であるものとする。また、例えば、広告情報記憶部122は、各広告の対象となる商品名やサービス名を示す情報を記憶してもよい。なお、広告情報記憶部122は、各商品等を示す情報としては「商品名」に限らず、商品を識別するための「商品ID」等の情報を記憶してもよい。
(制御部130)
図2の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(決定プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図2に示すように、制御部130は、取得部131と、決定部132と、配信部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部131)
取得部131は、ユーザの行動履歴を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10からユーザの行動履歴を取得する。また、例えば、取得部131は、コンテンツ配信装置50からユーザの行動履歴を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10のコンテンツ配信装置50へのアクセスに関する情報をコンテンツ配信装置50から取得する。また、取得部131は、端末装置10から広告要求を取得する。また、例えば、取得部131は、取得したユーザの行動履歴を行動履歴情報記憶部121に記憶する。
また、取得部131は、広告主から広告の入稿を取得してもよい。なお、取得部131は、広告主から広告の入稿を依頼された代理店から広告の入稿を取得してもよい。この場合、例えば、取得部131は、広告主や代理店が利用する情報処理装置から広告の入稿を取得する。また、例えば、取得部131は、取得した広告を広告情報記憶部122に記憶する。
(決定部132)
決定部132は、取得部131により取得されたユーザの行動履歴に基づいて、ユーザが利用する端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する。図1では、決定部132は、ユーザU1の行動履歴に基づいて、ユーザU1が利用する端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する。例えば、決定部132は、所定の回数以上コンテンツにアクセスされた時間帯に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。例えば、決定部132は、広告の配信を要求された時間帯と、ユーザの行動履歴において所定の回数以上コンテンツにアクセスされた時間帯とに基づいて、広告として一連の広告を端末装置10に配信するかを決定する。
例えば、決定部132は、一連の広告として、一の広告主に関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。また、例えば、決定部132は、一連の広告として、所定の関連を有する商品またはサービスに関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。また、例えば、決定部132は、一連の広告として、一の商品または一のサービスに関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。
決定部132は、一連の広告を配信するかの決定に応じて、端末装置10に配信する広告を決定する。図1では、決定部132は、広告情報記憶部122中の一連の広告AS11を端末装置10に配信する広告として決定する。具体的には、決定部132は、一連の広告AS11に含まれる広告AC111〜AC113を端末装置10に配信する広告として決定する。なお、決定部132は、種々の条件や目的に応じて一連の広告を決定してもよい。例えば、決定部132は、広告情報記憶部122中の一連の広告AS12を端末装置10に配信する広告として決定してもよい。
また、例えば、決定部132は、広告要求を受信した日時や広告要求の送信元であるユーザU1に応じて一連の広告を決定してもよい。また、決定部132は、予め決定された一連の広告を端末装置10に配信してもよい。また、決定部132は、端末装置10に一連の広告を配信しないと決定した場合、いずれの一連の広告にも含まれない広告を端末装置10に配信してもよい。この場合、決定部132は、他の広告と関連を有しない広告AC131や広告AC132を端末装置10に配信する広告として決定してもよい。
(配信部133)
配信部133は、決定部132により決定された広告を端末装置10に配信する。例えば、配信部133は、決定部132により決定された一連の広告を端末装置10に配信する。図1では、配信部133は、決定部132により決定された一連の広告AS11を端末装置10に配信する。具体的には、配信部133は、決定部132により決定された一連の広告AS11に含まれる広告AC111〜AC113を端末装置10に配信する。
〔3.端末装置の構成〕
次に、図5を用いて、実施形態に係る端末装置10の構成について説明する。図5は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。図5に示すように、端末装置10は、通信部11と、記憶部12と、入力部13と、出力部14と、制御部15とを有する。
(通信部11)
通信部11は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部11は、図示しない所定の通信網と有線または無線で接続され、広告配信装置100やコンテンツ配信装置50との間で情報の送受信を行う。
(記憶部12)
記憶部12は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部12は、例えば、端末装置10にインストールされているアプリケーションに関する情報、例えばプログラム等を記憶する。
(入力部13)
入力部13は、ユーザからの各種操作を受け付ける。例えば、入力部13は、タッチパネル機能により表示面(例えば表示部153)を介してユーザからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部13は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
(出力部14)
出力部14は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。
(制御部15)
制御部15は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置10内部の記憶部12などの記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、インストールされているアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部15は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図5に示すように、制御部15は、要求部151と、受信部152と、表示部153とを有し、以下に説明する決定処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部15の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する決定処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部15が有する各処理部の接続関係は、図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
要求部151は、入力部13により受け付けたユーザ操作に従って、コンテンツ配信装置50へ配信要求を送信する。例えば、要求部151は、起動したブラウザ等のアプリからの配信要求をコンテンツ配信装置50へ送信する。また、要求部151は、入力部13により受け付けたユーザ操作に従って、広告配信装置100へ広告の配信を要求する。例えば、要求部151は、コンテンツ配信装置50から取得したコンテンツに広告表示領域ARが含まれる場合、広告配信装置100へ広告の配信を要求する。例えば、要求部151は、コンテンツ配信装置50から取得した一覧コンテンツVC10に広告表示領域ARが含まれる場合、広告配信装置100へ広告要求を送信する。
受信部152は、コンテンツ配信装置50から配信されたコンテンツを受信する。例えば、受信部152は、コンテンツ配信装置50からコンテンツCTや広告表示領域ARを含む一覧コンテンツVC10を受信する。また、受信部152は、広告配信装置100から配信された広告を受信する。また、例えば、受信部152は、広告配信装置100から広告表示領域ARに表示する広告を受信する。例えば、受信部152は、広告配信装置100から一連の広告を受信する。図1では、受信部152は、広告配信装置100から一連の広告AS11を受信する。具体的には、受信部152は、広告AC111〜AC113を受信する。
表示部153は、受信部152により受信されたコンテンツや広告を表示する。例えば、表示部153は、コンテンツCTや広告表示領域ARを含む一覧コンテンツVC10を表示する。
図1では、表示部153は、一覧コンテンツVC10の先頭に位置するコンテンツCT11から順に、広告表示領域AR11、コンテンツCT12を表示する。また、表示部153は、広告表示領域AR11に一連の広告AS11に含まれる広告AC111を表示する。具体的には、表示部153は、コンテンツCT11、広告AC111、コンテンツCT12の順に上下方向に並べて一覧表示する。
また、表示部153は、入力部13により受け付けたユーザ操作に従って、表示を変更する。図1では、表示部153は、ユーザ操作に従って、一覧コンテンツVC10のコンテンツCT12以下の部分を表示させるように、表示を変更する。具体的には、表示部153は、コンテンツCT12、コンテンツCT13、広告表示領域AR12を表示するように表示を変更する。また、表示部153は、広告表示領域AR12に一連の広告AS11に含まれる広告AC112を表示する。具体的には、表示部153は、コンテンツCT12、コンテンツCT13、広告AC112の順に上下方向に並べて一覧表示する。
なお、上述した制御部15による表示処理等の処理は、例えば、JavaScript(登録商標)などにより実現されてもよい。また、上述した表示処理が所定のアプリケーションにより行われる場合や表示処理が専用アプリにより行われる場合、制御部15は、例えば、所定のアプリや専用アプリを制御するアプリ制御部を有してもよい。
〔4.決定処理のフロー〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る配信システム1による決定処理の手順について説明する。図6は、実施形態に係る決定処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、広告配信装置100の取得部131は、端末装置10から行動履歴を取得する(ステップS101)。なお、取得部131は、端末装置10以外の情報処理装置から行動履歴を取得してもよい。例えば、取得部131は、コンテンツ配信装置50から行動履歴を取得してもよい。その後、取得部131は、端末装置10から広告要求を取得する(ステップS102)。
その後、広告配信装置100の決定部132は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯のアクセス数が条件を満たすかどうかを判定する(ステップS103)。例えば、決定部132は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯が、ユーザの行動履歴において所定の回数以上コンテンツにアクセスされた時間帯に対応するかを判定する。
決定部132は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯のアクセス数が条件を満たす場合(ステップS103:Yes)、関連する一連の広告を配信すると決定する(ステップS104)。図1では、決定部132は、広告情報記憶部122中の一連の広告AS11を端末装置10に配信する広告として決定する。具体的には、決定部132は、一連の広告AS11に含まれる広告AC111〜AC113を端末装置10に配信する広告として決定する。
一方、決定部132は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯のアクセス数が条件を満たさない場合(ステップS103:No)、通常の広告を配信すると決定する(ステップS105)。例えば、決定部132は、端末装置10に通常の広告を配信すると決定した場合、いずれの一連の広告にも含まれない広告を端末装置10に配信する。具体的には、決定部132は、他の広告と関連を有しない広告AC131や広告AC132を端末装置10に配信する広告として決定する。
その後、広告配信装置100の配信部133は、決定に基づく広告を配信する(ステップS106)。
〔5.一連の広告の配信〕
次に、図7を用いて配信システム1における一連の広告の表示までの処理の流れを示す。図7は、実施形態に係る一連の広告を配信する時間帯の一例を示す図である。
図7は、ユーザU11〜U15の5人のユーザに関するアクセス数に関する情報を時系列で示した時系列図TL11を示す。具体的には、時系列図TL11は、5人のユーザU11〜U15におけるコンテンツ配信装置50へのアクセス数を示す。例えば、図7では、ユーザU11は、0時台にPCで複数回コンテンツ配信装置50にアクセスしたことを示す。また、例えば、図7では、ユーザU11は、1時台〜7時台にコンテンツ配信装置50にアクセスしていないことを示す。また、例えば、図7では、ユーザU11は、8時台にスマートフォンやPCやその他のデバイスで複数回コンテンツ配信装置50にアクセスしたことを示す。
例えば、広告配信装置100は、各ユーザU11〜U15がコンテンツ配信装置50へ集中してアクセスしている時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置100は、各ユーザU11〜U15が集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定する。
図7では、広告配信装置100は、ユーザU11については、コンテンツ配信装置50へ集中してアクセスしている期間AT14に対応する時間帯に、ユーザU11が利用する端末装置10等のデバイスに一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置100は、ユーザU11については、21時台や22時台にユーザU11が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された場合、そのデバイスに一連の広告を配信するように決定する。
また、図7では、広告配信装置100は、ユーザU12については、コンテンツ配信装置50へ集中してアクセスしている期間AT12や期間AT15に対応する時間帯に、ユーザU12が利用する端末装置10等のデバイスに一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置100は、ユーザU12については、9時台〜13時台や20時台〜23時台にユーザU12が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された場合、そのデバイスに一連の広告を配信するように決定する。
また、図7では、広告配信装置100は、ユーザU13については、コンテンツ配信装置50へ集中してアクセスしている期間AT11に対応する時間帯に、ユーザU13が利用する端末装置10等のデバイスに一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置100は、ユーザU13については、0時台〜1時台にユーザU13が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された場合、そのデバイスに一連の広告を配信するように決定する。
また、図7では、広告配信装置100は、ユーザU14については、コンテンツ配信装置50へ集中してアクセスしている期間AT13に対応する時間帯に、ユーザU14が利用する端末装置10等のデバイスに一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置100は、ユーザU14については、20時台〜22時台にユーザU14が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された場合、そのデバイスに一連の広告を配信するように決定する。
また、図7では、広告配信装置100は、ユーザU15については、コンテンツ配信装置50へ集中してアクセスしている期間が無いため、ユーザU15が利用する端末装置10等のデバイスには、通常の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置100は、ユーザU15については、ユーザU15が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された時間帯に関わらず、そのデバイスに通常の広告を配信するように決定する。
〔6.変形例〕
端末装置10に一連の広告を配信するかの決定は、上述した実施形態の決定処理に限らず、種々の情報や条件に基づいて決定処理を行ってもよい。そこで、以下では、広告配信装置による他の決定処理について説明する。なお、実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔6−1.決定処理〕
まず、図8を用いて、変形例に係る決定処理の一例について説明する。図8は、変形例に係る決定処理の一例を示す図である。図8に示す広告配信装置200は、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツとともに表示される広告を配信する配信サービスを提供する。以下では、コンテンツ配信装置50がコンテンツCT11〜CT14(図11参照)や広告表示領域AR11〜AR13(図11参照)が並ぶ一覧コンテンツVC10を配信する場合を例に説明する。
図8に示すように、配信システム2には、端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、広告配信装置200とが含まれる。端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、広告配信装置200とは図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、図8に示した配信システム2には、複数台の端末装置10や、複数台のコンテンツ配信装置50や、複数台の広告配信装置200が含まれてもよい。
広告配信装置200は、端末装置10を利用するユーザの行動履歴に関する情報に基づいて、端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する決定装置である。また、広告配信装置200は、広告要求に応じて広告を配信する広告配信サービスを提供する。図8では、広告配信装置200は、端末装置10における時間帯ごとのコンテンツCTの閲覧範囲の平均に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。
以下、図8を用いて、決定処理の一例を説明する。図8に示す例においては、ユーザがユーザU1である場合を示す。また、図8では、広告配信装置200がユーザU1の行動履歴に関する情報を取得済みである場合を例に説明する。
図8に示すステップS21〜S22は、図1中のステップS11〜S12と同様であるため、説明を省略する。そして、広告表示領域ARを含む一覧コンテンツVC10を受信した端末装置10は、受信した一覧コンテンツVC10に含まれる広告表示領域ARに表示する広告を要求する広告要求を広告配信装置200に送信する(ステップS23)。図8は、ステップS23において、端末装置10は、19時台に広告要求を広告配信装置200に送信する場合を示す。
端末装置10から広告要求を取得した広告配信装置200は、一連の広告の配信に関する条件判定を行う(ステップS24)。図8では、広告配信装置200は、コンテンツCTの閲覧範囲を計数する時間帯を、「8時」台、「9時」台などの1時間ごとの時間帯とする。
図8では、広告配信装置200は、コンテンツCTの閲覧範囲として端末装置10に表示されたコンテンツCTを上下方向に閲覧した範囲に関する数値を用いる。具体的には、広告配信装置200は、コンテンツCTの閲覧範囲として、端末装置10に表示されたコンテンツCTのうちユーザU1に閲覧された個数を用いる。ここで言う、コンテンツCTが閲覧されたとは、例えば、コンテンツCTの50%、すなわち半分が端末装置10に1秒以上表示された場合をいう。例えば、端末装置10は、コンテンツCT11の50%が1秒以上表示された場合、コンテンツCT11がユーザU1に閲覧されたと計数する。この場合、端末装置10は、コンテンツCTの閲覧範囲を1増加させる。また、コンテンツCTの閲覧範囲を計測した端末装置10は、コンテンツCTの閲覧範囲に関する情報を定期的に広告配信装置200へ送信する。
なお、コンテンツCTの閲覧範囲を計数する際のコンテンツCTには、広告表示領域ARに表示された広告が含まれてもよい。例えば、端末装置10は、広告表示領域AR11に表示された広告の50%が1秒以上表示された場合、広告表示領域AR11に表示された広告がユーザU1に閲覧されたと計数する。この場合、端末装置10は、コンテンツCTの閲覧範囲を1増加させてもよい。
図8に示す例において、広告配信装置200は、ユーザU1の行動履歴のうち、広告要求を受信した時間帯における端末装置10のコンテンツCTの閲覧範囲が10以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定する。すなわち、広告配信装置200は、広告要求を受信した時間帯である19時台における端末装置10におけるコンテンツの閲覧に基づく情報を、一連の広告を配信する条件とする。
そのため、広告配信装置200は、行動履歴情報記憶部221に記憶されたユーザU1の行動履歴に関する情報に基づいて端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。図8中の行動履歴情報記憶部221には、ユーザU1の行動履歴に関する情報として、各時間帯における端末装置10のコンテンツCTの閲覧範囲が記憶される。例えば、行動履歴情報記憶部221には、10月24日の各時間帯における端末装置10のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が記憶される。
例えば、広告配信装置200は、ユーザU1の行動履歴に関する情報において所定期間における19時台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が10以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定する。図8では、説明の簡略のために、広告配信装置200は、図示する10月24日〜10月26日における19時台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が10以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定する。
図8では、10月24日〜10月26日におけるユーザU1の19時台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均は12.67(=12+15+11)である。したがって、広告配信装置200は、ユーザU1の19時台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が10以上であるため、端末装置10に一連の広告を配信すると決定する。なお、上記の10月24日〜10月26日のコンテンツCTの閲覧範囲の平均の使用は一例であり、例えば、広告配信装置200は、所定の日付(例えば、10月25日)の19時台のコンテンツCTの閲覧範囲が10以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定してもよい。また、例えば、広告配信装置200は、ユーザU1の行動履歴に関する情報に含まれる全日付の19時台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が10以上である場合、端末装置10に一連の広告を配信すると決定してもよい。
その後、広告配信装置200は、端末装置10に配信する広告を決定する(ステップS25)。図8に示すステップS25〜S29は、図1中のステップS15〜S19と同様であるため、説明を省略する。
上述したように、広告配信装置200は、ユーザU1の行動履歴に基づいて、ユーザU1が利用する端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する。具体的には、広告配信装置200は、端末装置10における時間帯ごとのコンテンツCTの閲覧範囲に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。これにより、広告配信装置200は、ユーザU1が集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置200は、一連の広告を配信するかを適切に決定することができる。
なお、端末装置10のコンテンツCTの閲覧範囲を計測する機能は、どのように実現されてもよい。例えば、端末装置10のコンテンツCTの閲覧範囲を計測する機能は、コンテンツCTがブラウザにより表示される場合、例えば、JavaScript(登録商標)などにより実現されてもよい。また、端末装置10のコンテンツCTの閲覧範囲を計測する機能は、コンテンツCTが所定のアプリケーションにより表示される場合、そのアプリケーションのプログラムなどにより実現されてもよい。
また、広告配信装置200は、端末装置10における時間帯ごとのコンテンツCTの閲覧時間に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定してもよい。例えば、端末装置10に配信されたコンテンツCTが動画コンテンツである場合、広告配信装置200は、端末装置10によるアクセス数やコンテンツCTの閲覧範囲に基づいて、ユーザU1がどれだけ集中してコンテンツCTを閲覧したかを判別することは難しい。しかしながら、広告配信装置200は、端末装置10における時間帯ごとのコンテンツCTの閲覧時間を用いることにより、ユーザU1がどれだけ集中してコンテンツCTを閲覧したかに基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定することができる。
また、広告配信装置200が用いるコンテンツCTの閲覧範囲は、ユーザU1に閲覧されたコンテンツCTの個数に限らず、ユーザU1により閲覧された範囲の大きさに関する数値であってもよい。例えば、コンテンツCTの閲覧範囲は、一覧コンテンツVC10のうち端末装置10に表示された範囲の上下方向の長さ、すなわち縦幅であってもよい。また、図8では、広告配信装置200が一連の広告を配信するかの決定と、広告の配信とを行う場合を例に示したが、一連の広告を配信するかの決定と、広告の配信とは各々異なる装置により行われてもよい。例えば、配信システム2は、一連の広告を配信するかを決定する決定装置と、広告の配信を行う配信装置とを有してもよい。
〔6−2.広告配信装置の構成〕
次に、図9を用いて、変形例に係る広告配信装置200の構成について説明する。図9は、変形例に係る広告配信装置200の構成例を示す図である。図9に示すように、広告配信装置200は、通信部110と、記憶部220と、制御部230とを有する。なお、広告配信装置200は、広告配信装置200の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(記憶部220)
記憶部220は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。変形例に係る記憶部220は、図9に示すように、行動履歴情報記憶部221と、広告情報記憶部122とを有する。
(行動履歴情報記憶部221)
変形例に係る行動履歴情報記憶部221は、ユーザの行動履歴に関する情報を記憶する。図10に、変形例に係る行動履歴情報記憶部221の一例を示す。図10に示す行動履歴情報記憶部221は、「ユーザID」、「日付」、「閲覧態様(閲覧範囲平均)」といった項目を有する。
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「日付」は、行動履歴を取得した日時を示す。「閲覧態様(閲覧範囲平均)」は、所定の期間ごとのコンテンツCTの閲覧範囲を示す。図10の例では、「閲覧態様(閲覧範囲平均)」は、「9時」や「10時」といった時間帯ごとの項目を有する。
例えば、図10に示す例において、ユーザU1の行動履歴に関する情報は、「2015年10月24日」において、「17時」台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が「4」であり、「18時」台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が「2」であり、「19時」台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が「12」であることを示す。また、ユーザU1の行動履歴に関する情報は、「2015年10月25日」において、「17時」台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が「0」であり、「18時」台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が「3.5」であり、「19時」台のコンテンツCTの閲覧範囲の平均が「15」であることを示す。
なお、行動履歴情報記憶部221は、ユーザの行動履歴に関する情報であれば、どのような情報を記憶してもよい。すなわち、行動履歴情報記憶部221は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、行動履歴情報記憶部221は、ユーザが複数のデバイスを利用してコンテンツ配信装置50にアクセスする場合、ユーザの行動履歴に関する情報をユーザが利用するデバイスごとに分類して記憶してもよい。
(制御部230)
図9の説明に戻って、制御部230は、例えば、CPUやMPU等によって、広告配信装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(決定プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図9に示すように、制御部230は、取得部131と、決定部232と、配信部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、図9に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、図9に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(決定部232)
決定部232は、取得部131により取得されたユーザの行動履歴に基づいて、ユーザが利用する端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する。図8では、決定部232は、ユーザU1の行動履歴に基づいて、ユーザU1が利用する端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する。例えば、決定部232は、広告の配信を要求された時間帯と、ユーザU1の行動履歴において所定の条件を満たすコンテンツの閲覧が行われた時間帯とに基づいて、広告として一連の広告を端末装置10に配信するかを決定する。例えば、決定部232は、ユーザの行動履歴において所定の時間以上コンテンツが閲覧される時間帯に基づいて、広告として一連の広告を端末装置10に配信するかを決定してもよい。また、例えば、決定部232は、所定の方向に並んで一覧表示されるコンテンツが閲覧された範囲が所定の閾値以上の時間帯に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定してもよい。
例えば、決定部232は、一連の広告として、一の広告主に関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。また、例えば、決定部232は、一連の広告として、所定の関連を有する商品またはサービスに関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。また、例えば、決定部232は、一連の広告として、一の商品または一のサービスに関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。
決定部232は、一連の広告を配信するかの決定に応じて、端末装置10に配信する広告を決定する。図8では、決定部232は、広告情報記憶部122中の一連の広告AS21を端末装置10に配信する広告として決定する。具体的には、決定部232は、一連の広告AS21に含まれる広告AC111〜AC113を端末装置10に配信する広告として決定する。なお、決定部232は、種々の条件や目的に応じて一連の広告を決定してもよい。例えば、決定部232は、広告情報記憶部122中の一連の広告AS12を端末装置10に配信する広告として決定してもよい。
また、例えば、決定部232は、広告要求を受信した日時や広告要求の送信元であるユーザU1に応じて一連の広告を決定してもよい。また、決定部232は、予め決定された一連の広告を端末装置10に配信してもよい。また、決定部232は、端末装置10に一連の広告を配信しないと決定した場合、いずれの一連の広告にも含まれない広告を端末装置10に配信してもよい。この場合、決定部232は、他の広告と関連を有しない広告AC131や広告AC132を端末装置10に配信する広告として決定してもよい。
〔6−3.コンテンツの閲覧範囲〕
次に、図11を用いて、コンテンツの閲覧範囲の計数の一例について説明する。図11は、一覧コンテンツにおけるスクロール方向の範囲の一例を示す図である。なお、図11中の一覧コンテンツVC10は、図1及び図8中の一覧コンテンツVC10と同様である。
図11に示す例において、一覧コンテンツVC10には、コンテンツCT11〜CT14や広告表示領域AR11〜AR13が所定の方向に並んで配置される。すなわち、一覧コンテンツVC10には、コンテンツCT11〜CT14や広告表示領域AR11〜AR13が、スクロール方向MT10(図11では上下方向)に並んで配置される。具体的には、一覧コンテンツVC10には、コンテンツCT11、広告表示領域AR11、コンテンツCT12〜CT13、広告表示領域AR12、コンテンツCT14、広告表示領域AR13の順に並んで配置される。
なお、広告表示領域AR11には、広告AC111が表示され、広告表示領域AR12には、広告AC112が表示され、広告表示領域AR13には、広告AC113が表示される。図11では、広告表示領域AR13に表示された広告AC113には、文字情報DS113や画像情報GR113が含まれる。文字情報DS113は、転職サイトAに関する文字情報であり、「転職サイトA 求人数が日本最大の転職サイト」と表示される文字情報である。画像情報GR113には、「年収アップに加え、福利厚生も充実しています。」等の記載や転職成功を示すピクトグラムが含まれる。
また、図11に示す位置SC0〜SC10は、スクロール方向MT10に等間隔に並ぶ。以下では、位置SC0〜SC10を区別しない場合は、位置SCとする場合がある。例えば、図11では、コンテンツCT11は、位置SC0と位置SC1との間に位置する。このように、図11では、各コンテンツCTは、1つ分の位置SC間の縦幅で表示される。また、図11では、広告AC111は、位置SC1と位置SC3との間に位置する。このように、図11では、各広告ACは、2つ分の位置SC間の縦幅で表示される。
図11に示す例においては、コンテンツCT11の50%、すなわち位置SC0から位置SC1までの間の半分以上が1秒以上表示された場合、ユーザU1はコンテンツCT11を閲覧したと判定される。なお、コンテンツCT11の50%であれば、位置SC0から位置SC1までのいずれの範囲が表示されてもよい。また、広告AC111の50%、すなわち位置SC1から位置SC3までの間の半分以上が1秒以上表示された場合、ユーザU1は広告AC111を閲覧したと判定される。なお、広告AC111の50%であれば、位置SC1から位置SC3までのいずれの範囲が表示されてもよい。
例えば、ユーザU1がスクロール方向MT10に沿って上から順にコンテンツCTの閲覧し、位置SC9まで表示位置を変更した状態で1秒以上経過した場合、ユーザU1はコンテンツ広告AC113を閲覧したと判定される。また、例えば、ユーザU1がスクロール方向MT10に沿って下から順にコンテンツCTの閲覧し、位置SC6まで表示位置を変更した状態で1秒以上経過した場合、ユーザU1はコンテンツ広告AC112を閲覧したと判定される。
なお、コンテンツの閲覧範囲は、閲覧を開始した位置SCから閲覧を終了した位置SCまでの範囲であってもよい。例えば、ユーザU1が位置SC0から位置SC6までを閲覧した場合、位置SC0から位置SC6までをユーザU1によるコンテンツの閲覧範囲としてもよい。
〔6−4.決定処理のフロー〕
次に、図12を用いて、変形例に係る配信システム2による決定処理の手順について説明する。まず、図12を用いて広告配信装置200における広告の決定までの処理の流れを示す。図12は、変形例に係る決定処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、広告配信装置200の取得部131は、端末装置10から行動履歴を取得する(ステップS201)。なお、取得部131は、端末装置10以外の情報処理装置から行動履歴を取得してもよい。例えば、取得部131は、コンテンツ配信装置50から行動履歴を取得してもよい。その後、取得部131は、端末装置10から広告要求を取得する(ステップS202)。
その後、広告配信装置200の決定部232は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯のコンテンツの閲覧が条件を満たすどうかを判定する(ステップS203)。例えば、決定部232は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯が、ユーザの行動履歴において所定の条件を満たすコンテンツの閲覧が行われた時間帯に対応するかを判定する。具体的には、決定部232は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯が、所定の方向に並んで一覧表示されるコンテンツCTの閲覧範囲が所定の閾値以上の時間帯に対応するかを判定する。
決定部232は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯のコンテンツCTの閲覧範囲が条件を満たす場合(ステップS203:Yes)、関連する一連の広告を配信すると決定する(ステップS204)。図8では、決定部232は、広告情報記憶部122中の一連の広告AS21を端末装置10に配信する広告として決定する。具体的には、決定部232は、一連の広告AS21に含まれる広告AC111〜AC113を端末装置10に配信する広告として決定する。
一方、決定部232は、広告要求を取得した時刻に対応する時間帯のコンテンツCTの閲覧範囲が条件を満たさない場合(ステップS203:No)、通常の広告を配信すると決定する(ステップS205)。例えば、決定部232は、端末装置10に通常の広告を配信すると決定した場合、いずれの一連の広告にも含まれない広告を端末装置10に配信する。具体的には、決定部232は、他の広告と関連を有しない広告AC131や広告AC132を端末装置10に配信する広告として決定する。
その後、広告配信装置200の配信部133は、決定に基づく広告を配信する(ステップS206)。
〔6−5.一連の広告の配信〕
次に、図13を用いて配信システム2における一連の広告の表示までの処理の流れを示す。図13は、変形例に係る一連の広告を配信する時間帯の一例を示す図である。
図13は、ユーザU11〜U15の5人のユーザに関するコンテンツCTの閲覧範囲に関する情報を時系列で示した時系列図TL21を示す。具体的には、時系列図TL21は、一連の広告を配信するように決定する期間である期間AT21〜AT24以外は、図7に示す時系列図TL11と同様である。すなわち、図13中の時系列図TL21は、図7中の時系列図TL11と同様に、ユーザU11〜U15の5人のユーザに関するアクセス数に関する情報を時系列で示す。
例えば、広告配信装置200は、各ユーザU11〜U15によるコンテンツの閲覧範囲が所定の閾値以上となる時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置200は、各ユーザU11〜U15が集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定する。
図13では、広告配信装置200は、ユーザU11については、コンテンツの閲覧範囲が所定の閾値以上となる期間が無いため、ユーザU11が利用する端末装置10等のデバイスには、通常の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置200は、ユーザU11については、ユーザU11が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された時間帯に関わらず、そのデバイスに通常の広告を配信するように決定する。
また、図13では、広告配信装置200は、ユーザU12については、コンテンツの閲覧範囲が所定の閾値以上となる期間AT22に対応する時間帯に、ユーザU12が利用する端末装置10等のデバイスに一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置200は、ユーザU12については、6時台にユーザU12が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された場合、そのデバイスに一連の広告を配信するように決定する。
また、図13では、広告配信装置200は、ユーザU13については、コンテンツの閲覧範囲が所定の閾値以上となる期間AT24に対応する時間帯に、ユーザU13が利用する端末装置10等のデバイスに一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置200は、ユーザU13については、21時台にユーザU13が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された場合、そのデバイスに一連の広告を配信するように決定する。
また、図13では、広告配信装置200は、ユーザU14については、コンテンツの閲覧範囲が所定の閾値以上となる期間AT21に対応する時間帯に、ユーザU14が利用する端末装置10等のデバイスに一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置200は、ユーザU14については、2時台〜3時台にユーザU14が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された場合、そのデバイスに一連の広告を配信するように決定する。
また、図13では、広告配信装置200は、ユーザU15については、コンテンツの閲覧範囲が所定の閾値以上となる期間AT23に対応する時間帯に、ユーザU15が利用する端末装置10等のデバイスに一連の広告を配信するように決定する。すなわち、広告配信装置200は、ユーザU15については、11時台にユーザU15が利用する端末装置10等のデバイスから広告を要求された場合、そのデバイスに一連の広告を配信するように決定する。
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200は、取得部131と、決定部132、232とを有する。取得部131は、ユーザの行動履歴に関する情報を取得する。決定部132、232は、取得部131により取得されたユーザの行動履歴に関する情報に基づいて、ユーザが利用する端末装置10に互いに関連する一連の広告を配信するかを決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200は、ユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置100、200は、一連の広告を配信するかを適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100において、決定部132は、広告の配信を要求された時間帯と、ユーザの行動履歴において所定の回数以上コンテンツにアクセスされた時間帯とに基づいて、広告として一連の広告を端末装置10に配信するかを決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、コンテンツへのユーザのアクセスに基づいて推定されるユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置100は、一連の広告を配信するかを適切に決定することができる。
また、変形例に係る広告配信装置200において、決定部232は、広告の配信を要求された時間帯と、ユーザの行動履歴において所定の条件を満たすコンテンツの閲覧が行われた時間帯とに基づいて、広告として一連の広告を端末装置10に配信するかを決定する。
これにより、変形例に係る広告配信装置200は、所定の条件を満たすコンテンツの閲覧に基づいて推定されるユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置200は、一連の広告を配信するかを適切に決定することができる。
また、変形例に係る広告配信装置200において、決定部232は、ユーザの行動履歴において所定の時間以上コンテンツが閲覧される時間帯に基づいて、広告として一連の広告を端末装置10に配信するかを決定する。
これにより、変形例に係る広告配信装置200は、所定の時間以上のコンテンツの閲覧に基づいて推定されるユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置200は、一連の広告を配信するかを適切に決定することができる。
また、変形例に係る広告配信装置200において、決定部232は、所定の方向に並んで一覧表示されるコンテンツ(例えば一覧コンテンツVC10)が閲覧された範囲が所定の閾値以上の時間帯に基づいて、端末装置10に一連の広告を配信するかを決定する。
これにより、変形例に係る広告配信装置200は、所定の方向に並んで一覧表示されるコンテンツの閲覧範囲に基づいて推定されるユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置200は、一連の広告を配信するかを適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200において、決定部132、232は、一連の広告として、一の広告主に関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200は、ユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一の広告主に関する広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置100、200は、一の広告主に関する広告を配信するかを適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200において、決定部132、232は、一連の広告として、所定の関連を有する商品またはサービスに関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200は、ユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に所定の関連を有する商品またはサービスに関する広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置100、200は、所定の関連を有する商品またはサービスに関する広告を配信するかを適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200において、決定部132、232は、一連の広告として、一の商品または一のサービスに関する広告を端末装置10に配信するかを決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200は、ユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一の商品または一のサービスに関する広告を配信するように決定することができる。したがって、広告配信装置100、200は、一の商品または一のサービスに関する広告を配信するかを適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200は、配信部133を有する。配信部133は、決定部132、232により一連の広告を配信すると決定された場合、一連の広告を端末装置10に配信する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200は、ユーザが集中してコンテンツを閲覧する可能性が高い時間帯に、端末装置10に一連の広告を配信することができる。したがって、広告配信装置100、200は、一連の広告を適切に配信することができる。
〔8.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200は、例えば図14に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図14は、広告配信装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信装置100及び変形例に係る広告配信装置200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130、230の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔9.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。