JP6252757B2 - 電極の製造方法、及び加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属箔の少なくとも片面に活物質層を有する電極の製造方法、及び加熱装置に関する。
蓄電装置の一種である二次電池としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などが知られている。例えば、リチウムイオン二次電池は、ケースを備えるとともに、このケース内に、金属箔に活物質層を備える正極の電極及び負極の電極を積層、或いは捲回した電極組立体を備える。各極の電極の製造は、まず、活物質、導電剤、溶媒及びバインダを混合したペースト状の活物質ペーストを各極の金属箔の表面に塗布して活物質ペーストの塗工部を形成し、金属箔と、塗工部とを有する電極材料を形成する。そして、塗工部を乾燥及び加圧し、活物質層を形成した後、電極材料を電極の外形に沿う形状に切断する。すると、塗工部から活物質層が形成されるとともに、金属箔からタブ等が形成されて電極が製造される。
電極において、活物質層に溶媒や水分が残っていると電池性能が低下するため、塗工部を十分に乾燥させることが好ましい。このため、電極の各製造工程のうち、加圧して活物質層を形成した後、さらに、真空又は減圧乾燥により、活物質層に残った僅かな水分の除去を図ることも行われている。この場合、電池性能の向上と安定は図れるが、乾燥させる工程に長い時間を要する。このため、電極の生産性を高めるために、乾燥に要する時間を短縮することが望まれている。
例えば、特許文献1に開示の電極の製造方法では、図5に示すように、電極製造装置90を用いて行われる。この電極製造装置90は、帯状の集電体(金属箔)91に活物質ペーストを塗布する塗工機92と、集電体91の搬送方向における塗工機92の下流に配置され、活物質ペーストの塗布された集電体91を誘導加熱により加熱する誘導加熱装置93と、を備える。さらに、電極製造装置90は、集電体91の搬送方向における誘導加熱装置93の下流に配置され、活物質ペーストを熱風乾燥する熱風乾燥炉94を備える。
誘導加熱装置93は、図示しないが、電源と、電源からの電流を交流に変換して誘導電流とする共振周波数自動調整器と、誘導電流の調整を行うトランスと、誘導加熱を行う誘導コイルと、誘導コイルの磁束を集中させる磁気コアと、を有する。誘導加熱装置93において、誘導コイルは、集電体91の表面から間隔を空けた位置に配設されている。そして、誘導コイルに通電し、誘導コイルに磁束を発生させると、誘導コイルにおいて発生した磁束は、磁気コアによって集電体91の塗工部に集中し、集電体91を自己発熱させるとともに、塗工部を乾燥させる。その後、集電体91は、熱風乾燥炉94に導入され、熱風乾燥炉94で、塗工部がさらに乾燥される。
特許文献1の製造方法によれば、活物質ペーストの塗工部を熱風により外部から加熱・乾燥させることができるとともに、水分が残りやすい内側も集電体91からの加熱により、効率良く乾燥することができる。
特開2004−327203号公報
ところで、電極の集電体である金属箔の材質が、例えば、リチウムイオン二次電池で多用される銅箔といった電気抵抗の低いものであると、誘導加熱時、金属箔における自己発熱による発熱効率が悪い。このため、電気抵抗の低い集電体を用いた電極材料において、その塗工部の乾燥に要する時間を短縮するには、特許文献1では、誘導コイルや磁気コアを大型化して対応しなければならず、誘導加熱装置が大型化してしまう。
本発明は、装置を大型化せずに誘導加熱を行って電極の生産性を高めることができる蓄電装置の製造方法及び加熱装置を提供することにある。
上記問題点を解決するための電極の製造方法は、金属箔の少なくとも片面に活物質層を有する電極の製造方法であって、活物質を含む活物質ペーストを帯状金属箔の少なくとも片面に塗布して前記活物質ペーストの塗工部を形成し、前記帯状金属箔と前記塗工部を含む電極材料を形成する塗工工程と、乾燥装置内において前記塗工部を乾燥させる乾燥工程と、誘導コイルを内蔵した金属製の乾燥用ローラに前記乾燥装置から出た前記電極材料を接触させる接触工程と、を含むことを要旨とする。
これによれば、誘導コイルに交流電流を流すと、誘導コイルの周りに磁力線が発生し、この磁力線の影響を受けて乾燥用ローラの中に渦電流が流れる。そして、乾燥用ローラの金属における電気抵抗に応じて乾燥用ローラが自己発熱する。接触工程にて、自己発熱した乾燥用ローラに電極材料を直接接触させる。すると、乾燥用ローラの熱が電極材料に直接伝わり、乾燥用ローラからの熱により塗工部を加熱し、乾燥させることができる。このため、電気抵抗が低い金属箔を使った電極の製造であっても、誘導加熱を用いて塗工部を乾燥することができ、誘導加熱を行う装置を大型化することなく電極の生産性を高めることができる。
また、電極の製造方法について、前記乾燥用ローラは、非磁性材料によって形成されているのが好ましい。
これによれば、誘導コイルに交流電流を流して磁力線を発生させると、その磁力線は乾燥用ローラだけでなく電極材料の帯状金属箔にも及び、帯状金属箔も自己発熱させることができる。このため、乾燥用ローラと帯状金属箔の両方から塗工部に熱を伝えることができ、塗工部を効率良く乾燥させることができる。
また、電極の製造方法について、前記乾燥装置から出た前記電極材料を巻取ロールによって巻き取る巻取工程を含み、前記電極材料は、前記乾燥装置から出て前記巻取ロールに巻き取られるまでの間において前記乾燥用ローラに接触するのが好ましい。
上記問題点を解決するための加熱装置は、帯状金属箔の少なくとも片面に活物質を含む活物質ペーストの塗工部を有する電極材料を乾燥させる乾燥装置の下流に設けられて乾燥後の前記電極材料を加熱する加熱装置であって、非磁性材料製であり、かつ前記乾燥装置から出た前記電極材料が接触される乾燥用ローラと、前記乾燥用ローラに内蔵された誘導コイルと、を有することを要旨とする。
これによれば、誘導コイルに交流電流を流すと、誘導コイルの周りに磁力線が発生し、この磁力線の影響を受けて乾燥用ローラ、及び帯状金属箔の中に渦電流が流れる。そして、乾燥用ローラ及び帯状金属箔における電気抵抗に応じて乾燥用ローラ及び帯状金属箔が自己発熱する。このため、自己発熱した乾燥用ローラに電極材料を直接接触させると、乾燥用ローラの熱が電極材料に直接伝わると同時に、帯状金属箔からも塗工部に熱を伝えることができる。このため、電気抵抗が低い金属箔を使った電極の製造であっても、誘導加熱を用いて塗工部を乾燥することができ、誘導加熱を行う装置を大型化することなく電極の生産性を高めることができる。
本発明によれば、装置を大型化せずに誘導加熱を行って電極の生産性を高めることができる。
電極を示す斜視図。 (a)は実施形態の電極の生産設備を示す図、(b)は乾燥用ローラ内を示す断面図。 誘導加熱装置を示す図。 乾燥用ローラの別例を示す断面図。 背景技術を示す図。
以下、蓄電装置の製造方法、及び加熱装置を二次電池の製造方法、及び加熱装置に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
蓄電装置としての二次電池は、図示しないが、外観が角型をなす角型電池であり、リチウムイオン電池である。二次電池は、ケース内に電極組立体を備える。電極組立体は、複数の正極の電極と、複数の負極の電極とが、両者の間を絶縁した状態で交互に積層されて構成されている。図1に示すように、正極及び負極の電極14は、それぞれ矩形状の金属箔15(正極はアルミニウム箔、負極は銅箔)の両面に活物質層16を備える。
次に、電極14の製造方法を説明する。ここで説明する電極14の製造方法は、電極14の片面にまず活物質層16を形成するための製造方法であり、塗布工程と、乾燥工程と、接触工程と、打ち抜き工程と、を有する。
まず、塗布工程、乾燥工程、及び接触工程を行う生産設備35について説明する。
図2(a)に示すように、生産設備35は、帯状金属箔11の一方の面である塗布面11aに活物質ペースト12を塗布して活物質ペースト12の層である塗工部13を形成するとともに、帯状金属箔11と塗工部13とを有する電極材料20を形成するための設備である。
生産設備35は、正極の電極14を製造する場合には、正極用の帯状金属箔(本実施形態ではアルミニウム箔)11に、正極用の活物質ペースト12を塗布し、塗布面11aに正極用の塗工部13を設けるための設備となる。正極用の活物質ペースト12には、正極活物質、導電剤、バインダ、及び溶媒を混練したものが用いられる。なお、正極の電極14において、金属箔15は、帯状金属箔11の両面への活物質ペースト12の塗工後に、その帯状金属箔11を所定形状に切断して形成され、活物質層16は塗工部13を所定形状に切断して形成される。
また、生産設備35は、負極の電極14を製造する場合には、負極用の帯状金属箔(本実施形態では銅箔)11に、負極用の活物質ペースト12を塗布し、塗布面11aに負極用の塗工部13を設けるための設備となる。負極用の活物質ペースト12には、負極活物質、導電剤、バインダ、及び溶媒を混練したものが用いられる。なお、負極の電極14において、金属箔15は、帯状金属箔11の両面への活物質ペースト12の塗工後に、その帯状金属箔11を所定形状に切断して形成され、活物質層16は塗工部13を所定形状に切断して形成される。
生産設備35は、帯状金属箔11を供給する供給装置36と、帯状金属箔11に活物質ペースト12を塗布して、活物質ペースト12の層である塗工部13を形成する塗工装置37と、塗工部13を乾燥させる乾燥装置38と、を備える。さらに、生産設備35は、乾燥後の電極14を加熱する加熱装置50と、塗工部13が形成された帯状金属箔11、すなわち電極材料20を巻き取る巻取装置39と、を備える。
供給装置36は、帯状金属箔11が巻装された供給ロール36aを備える。帯状金属箔11は長手方向が供給ロール36aの周方向に延びる状態で供給ロール36aに巻装され、この帯状金属箔11の長手方向に直交する短手方向を帯状金属箔11の幅方向とする。供給ロール36aは、図示しない支持装置によって回転可能に支持されている。
また、巻取装置39は、帯状金属箔11を巻き取る巻取ロール39aを備える。帯状金属箔11は長手方向が巻取ロール39aの周方向に延びる状態で巻取ロール39aに巻き取られる。巻取ロール39aは、図示しない支持装置によって回転可能に支持されている。巻取ロール39aは、一定の回転速度で回転し、塗工部13が形成された帯状金属箔11、すなわち電極材料20を巻き取る。よって、供給ロール36aから供給された帯状金属箔11が、巻取ロール39aに巻き取られることにより、帯状金属箔11は、搬送方向Xに沿って搬送される。
帯状金属箔11の搬送方向Xにおける供給装置36の下流には塗工装置37が配置されている。塗工装置37は、活物質ペースト12の貯留タンク44を備える。また、塗工装置37は、帯状金属箔11を支持し、回転することで帯状金属箔11を搬送する円柱状のバックアップロール45を備える。塗工装置37は、貯留タンク44から供給される活物質ペースト12を帯状金属箔11の片面である塗布面11aに付着させるとともに、活物質ペースト12の厚さ(量)を調節する略円柱状のコンマロール47を有する。コンマロール47は、帯状金属箔11の塗布面11aから一定の間隔を空けて離間し、コンマロール47と帯状金属箔11の塗布面11aとの隙間の広さによって、帯状金属箔11に付着させる活物質ペースト12の厚さ、すなわち塗工部13の厚さを規定する。
帯状金属箔11の搬送方向Xにおける塗工装置37の下流には乾燥装置38が配置されている。乾燥装置38は乾燥機38aを備え、乾燥機38aは熱源からの熱により空気を加熱し、熱風を供給する。
帯状金属箔11の搬送方向Xにおける乾燥装置38の下流には加熱装置50が配置されている。詳しくは、加熱装置50は、乾燥機38aの出口より搬送方向Xの下流に配置されている。加熱装置50は、搬送方向Xにおいて、乾燥機38aより下流で、かつ巻取装置39より上流に配置された乾燥用ローラ51と、誘導加熱装置52とを有する。乾燥用ローラ51は、円筒状であり、非磁性材料製、具体的には非磁性の金属材料製である。本実施形態では、非磁性材料としてのオーステナイト鋳鉄によって形成されている。オーステナイト鋳鉄は、ニッケル、クロム、銅、シリコン等の元素を含み、耐食性、耐熱性に優れる材質を有する。
また、乾燥用ローラ51は、中央に円筒状の支持部51aを備え、乾燥用ローラ51は、支持部51aに挿通された回転軸51bによって回転可能に支持されている。また、乾燥用ローラ51は、外周壁と支持部51aとの間に収容空間51dを有するとともに、その収容空間51dは、乾燥用ローラ51の軸方向一端が閉塞されるとともに、軸方向他端で開口されている。
図3に示すように、誘導加熱装置52は、電力を供給する電源53と、電源53からの電流を交流に変換して誘導電流とする共振周波数自動調整器54と、誘導電流の調整を行うトランス55と、誘導加熱を行う誘導コイル56と、を有する。
共振周波数自動調整器54は、電源53から供給された電力を交流電流に変換する。トランス55は、誘導電流の電圧の低下や電圧の増加を行うことで、誘導電流を所定の範囲内とする。誘導加熱装置52において、誘導コイル56以外の電源53と、共振周波数自動調整器54と、トランス55は、乾燥用ローラ51の外部に配置されている。
図2(b)に示すように、誘導コイル56は、乾燥用ローラ51の軸方向他端の開口から収容空間51dに収容されるとともに、乾燥用ローラ51の内周面に沿って複数配置されている。また、誘導コイル56は、軸方向が乾燥用ローラ51の軸方向に延びる状態で乾燥用ローラ51に内蔵されている。なお、誘導コイル56は、円柱状の鉄心56aと、この鉄心56aに巻装されたコイル56bとを有する。
図2(a)に示すように、生産設備35は、第1のテンションローラ39b及び第2のテンションローラ39cを備え、第1のテンションローラ39bと第2のテンションローラ39cにより、帯状金属箔11(電極材料20)は、テンションが付与された状態で乾燥用ローラ51に接触する。また、第2のテンションローラ39cは、帯状金属箔11(電極材料20)にテンションを付与した状態で帯状金属箔11(電極材料20)を巻取ロール39aに巻き取らせる。
次に、生産設備35を用いた電極の製造方法を作用とともに説明する。
まず、誘導加熱装置52において、電源53をオンし、共振周波数自動調整器54によって電源53からの電流を交流に変換して誘導電流とするとともに、トランス55によって誘導電流の調整を行う。そして、誘導コイル56に交流電流が流れると、誘導コイル56の周りに磁力線が発生し、磁力線の影響を受けて乾燥用ローラ51の中に渦電流が流れ、乾燥用ローラ51にジュール熱が発生して、乾燥用ローラ51が自己発熱する。その結果、乾燥用ローラ51が加熱された状態になる。
塗布工程では、供給ロール36aから送り出された帯状金属箔11の塗布面11aに活物質ペースト12が連続的に塗布され、塗布面11aに塗工部13が形成されるとともに、電極材料20が形成される。次に、塗工部13が乾燥装置38の乾燥機38a内を通過すると、乾燥工程では、塗工部13が乾燥され、ペースト状の塗工部13が硬化する。
電極材料20が乾燥機38aの出口から出た後、巻取ロール39aによる電極材料20の巻き取り(搬送)の最中、電極材料20は乾燥用ローラ51の外周面に面接触し、接触工程が行われる。すると、乾燥用ローラ51の熱が電極材料20に伝わり、塗工部13が加熱される。また、電極材料20が乾燥用ローラ51の外周面に接触している間、誘導コイル56より発生し、かつ非磁性体である乾燥用ローラ51を通過した磁力線の影響を受けて帯状金属箔11の中にも渦電流が流れ、帯状金属箔11にジュール熱が発生して帯状金属箔11も自己発熱する。すると、帯状金属箔11の熱が塗工部13に伝わり、塗工部13が加熱される。その結果、塗工部13は、乾燥用ローラ51及び帯状金属箔11から熱を受けて加熱され、塗工部13から溶媒が無くなって塗工部13の乾燥が完了する。
その後、帯状金属箔11のもう一方の塗布面11aにも塗工部13が塗工され、乾燥させた後、電極材料20は、図示しないプレス装置でロールプレスされてプレス工程が行われる。さらに、打ち抜き工程によって電極材料20が正極又は負極の電極14の形状に切断され、塗工部13から活物質層16が形成されるとともに正極又は負極の電極14が製造される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)加熱装置50において、乾燥用ローラ51に誘導コイル56を内蔵し、乾燥用ローラ51を誘導加熱により自己発熱させた。そして、乾燥機38aを通過した直後に、帯状金属箔11を乾燥用ローラ51に接触させた。このため、自己発熱した乾燥用ローラ51の熱を帯状金属箔11に直接伝えて塗工部13を加熱することができる。したがって、帯状金属箔11が、電気抵抗の極めて低い材料(特に銅箔)であっても、誘導加熱により発生する熱を乾燥用ローラ51から帯状金属箔11に伝えることで塗工部13を効率良く乾燥することができる。よって、装置を大型化しなくても、誘導加熱によって塗工部13を乾燥することができる。
(2)搬送方向Xにおける乾燥機38aの下流に乾燥用ローラ51を設け、乾燥工程の直後に接触工程を行い、電極材料20を巻取ロール39aで巻き取りながら乾燥用ローラ51で加熱した。接触工程を設けることで、塗工部13の乾燥を促進させ、塗工部13の乾燥を完了させることができる。よって、巻取ロール39aで電極材料20を巻き取った後に、塗工部13を乾燥させるベーク工程を行う必要が無くなる。
ベーク工程は、減圧した焼成炉内に巻き取られた電極材料20を複数配置し、熱風を供給して行われる。このため、焼成炉内の配置によって、熱風が十分に当たらない電極材料20が生じ、塗工部13の品質にばらつきが生じる虞がある。上記実施形態においては、発熱した乾燥用ローラ51が電極材料20の各部に均等に接触する構造であり、電極材料20において積極的に加熱されない箇所は生じない。また、接触工程は、塗工工程後に電極材料20を搬送して行く途中に行われ、電極材料20の搬送は電極14の生産性を左右しない工程である。そして、この生産性を左右しない電極材料20の搬送の最中に塗工部13の乾燥を行うことで、電極14の生産性を高めることができる。
(3)電極材料20は、巻取ロール39aで巻き取られる前、第2のテンションローラ39cによって折り曲げられている。このため、電極材料20は、乾燥用ローラ51に対し接触面積を増やすことができ、乾燥用ローラ51の熱を帯状金属箔11に効率良く伝えることができる。
(4)乾燥用ローラ51の内周面に沿って誘導コイル56が複数配置されている。このため、誘導コイル56によって乾燥用ローラ51の外周面の全体を自己発熱させることができる。よって、乾燥用ローラ51の周方向に沿った温度分布をほぼ無くすことができ、乾燥用ローラ51の周方向のどの位置に電極材料20が接触しても加熱することができ、熱を受ける電極材料20の長手方向に温度分布をほぼ無くすことができる。
(5)乾燥用ローラ51は、非磁性材料で形成されている。このため、誘導コイル56に磁力線が発生すると、磁力線が乾燥用ローラ51を通過して帯状金属箔11にも及び、乾燥用ローラ51に加え、帯状金属箔11も誘導加熱により自己発熱させることができる。このため、乾燥用ローラ51と帯状金属箔11の両方から塗工部13に熱が伝わり、塗工部13を効率良く乾燥させることができる。
(6)電極材料20を巻き取る巻取ロール39aではなく、電極材料20を搬送する乾燥用ローラ51に誘導コイル56を内蔵した。電極材料20は乾燥用ローラ51の外周面に接触するだけであり、乾燥用ローラ51には巻き取られない。したがって、巻き取りによって塗工部13が積み重なることもなく、塗工部13を効率良く加熱し、乾燥することができる。
(7)誘導コイル56は、乾燥用ローラ51の軸方向に延びている。このため、乾燥用ローラ51の軸方向のどの位置に電極材料20が接触しても加熱することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図4に示すように、誘導コイル56は、軸方向が乾燥用ローラ51の径方向に延びる状態で乾燥用ローラ51に内蔵されていてもよい。この場合、誘導コイル56は、乾燥用ローラ51の軸方向に複数配列されるとともに、乾燥用ローラ51の周方向にも複数配置される。
○ 活物質ペースト12の塗工方法は、バックアップロール45とコンマロール47を有する塗工装置37を用いたものでなくてもよい。例えば、転写装置を用いて帯状金属箔11に活物質ペースト12を転写する塗工方法でもよい。
○ 活物質ペースト12は、連続塗工でなく間欠塗工で帯状金属箔11に塗工されてもよく、この場合、塗工部13は、帯状金属箔11の長手方向に連続して形成されず、長手方向に間隔を空けて形成される。
○ 乾燥用ローラ51は回転不能であってもよい。この場合、誘導コイル56は、電極材料20が接触する部分だけに配置してもよい。
○ 第1のテンションローラ39bや第2のテンションローラ39cにも誘導コイル56を内蔵し、誘導コイル56によって第1のテンションローラ39bや第2のテンションローラ39cを自己発熱させる。そして、乾燥用ローラ51、第1のテンションローラ39b、及び第2のテンションローラ39cに電極材料20を接触させて接触工程としてもよい。
○ 乾燥用ローラ51は非磁性材料でなくてもよく、金属材料であり、誘導加熱によって発熱する材料であれば適宜変更してもよい。
○ 電極14は、金属箔15の片面だけに活物質層16を有するものであってもよい。この場合、帯状金属箔11の片方の塗布面11aだけに塗工部13が形成される。
○ ニッケル水素二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電装置に用いる電極の製造方法、及び電極の製造装置に具体化してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記誘導コイルは、前記加熱用ローラの周方向の全体に亘って配置されている電極の製造方法。
(ロ)前記誘導コイルは、前記加熱用ローラの周方向に等間隔おきに配置されている電極の製造方法。
11…帯状金属箔、12…活物質ペースト、13…塗工部、14…電極、15…金属箔、16…活物質層、20…電極材料、50…加熱装置、51…乾燥用ローラ、56…誘導コイル。

Claims (4)

  1. 金属箔の少なくとも片面に活物質層を有する電極の製造方法であって、
    活物質を含む活物質ペーストを帯状金属箔の少なくとも片面に塗布して前記活物質ペーストの塗工部を形成し、前記帯状金属箔と前記塗工部を含む電極材料を形成する塗工工程と、
    乾燥装置内において前記塗工部を乾燥させる乾燥工程と、
    誘導コイルを内蔵した金属製の乾燥用ローラに前記乾燥装置から出た前記電極材料を接触させる接触工程と、を含む電極の製造方法。
  2. 前記乾燥用ローラは、非磁性材料によって形成されている請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 前記乾燥装置から出た前記電極材料を巻取ロールによって巻き取る巻取工程を含み、
    前記電極材料は、前記乾燥装置から出て前記巻取ロールに巻き取られるまでの間において前記乾燥用ローラに接触する請求項1又は2に記載の電極の製造方法。
  4. 帯状金属箔の少なくとも片面に活物質を含む活物質ペーストの塗工部を有する電極材料を乾燥させる乾燥装置の下流に設けられて乾燥後の前記電極材料を加熱する加熱装置であって、
    非磁性材料製であり、かつ前記乾燥装置から出た前記電極材料が接触される乾燥用ローラと、
    前記乾燥用ローラに内蔵された誘導コイルと、を有することを特徴とする加熱装置。
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