JP2014231407A - 巻取用リール及び電極の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】乾燥装置のスペースの増大を抑制しつつ、活物質合剤の乾燥効率を向上させ、電極の生産性を向上させることができる巻取用リール及び電極の製造方法を提供すること。【解決手段】巻取用リール24は、円筒状の内筒30と、内筒30を囲む円筒状の外筒40と、内筒30の外周面30aと外筒40の内周面40aとの間に区画された円環状の内部空間41と、を有する。さらに、巻取用リール24は、内筒30と外筒40の軸方向両端に開口し、内部空間41を巻取用リール24の外部に連通させる複数の開口部33を有する。そして、巻取用リール24は、外筒40の内周面40aにオフセットフィン57を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、少なくとも一面に活物質合剤の塗布された金属箔を巻取る巻取用リール、及び電極の製造方法に関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、電動機への供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン電池などの二次電池が搭載されている。この種の二次電池は、金属箔に活物質層を有する正極及び負極の電極の間をセパレータで絶縁して積層した電極組立体を有する。
上記電極の製造工程では、活物質とバインダを含むスラリー状又はペースト状の活物質合剤を長尺状の金属箔に塗布する工程が行われた後、活物質合剤を加熱、乾燥させる乾燥工程が行われる。塗布工程及び乾燥工程の一例を説明すると、塗布工程では、長尺状の金属箔は、供給リールから送り出されるとともに巻取用リールに巻取られることで搬送され、その搬送途中で活物質合剤が金属箔に塗布されていく。また、乾燥工程では、巻取用リールに巻取られた金属箔が、その巻取用リールごと乾燥装置内に収容され、巻取用リールごと加熱、乾燥されることで、活物質合剤中に残った溶媒の蒸発を促進する。
乾燥装置内で乾燥を促進する手段としては、例えば、乾燥装置内で、電極フィルムの送り出し及び巻取りを行う装置が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の装置は、ロールに電極フィルムが巻取られた状態では、そのロールの内側に巻かれた部分の乾燥が進みにくいことから、乾燥装置内に電極フィルムの繰出手段を備え、乾燥装置内にて、ロール内側の電極フィルムを露出させるものである。
ところで、特許文献1の技術では、乾燥装置内に取付ロールと巻回ロールを備え、さらに経由ロール等を備える必要があり、乾燥装置内に巻取用リールのみを収容する場合と比べて、数倍のスペースを必要とする。
本発明は、乾燥装置のスペースの増大を抑制しつつ、活物質合剤の乾燥効率を向上させ、電極の生産性を向上させることができる巻取用リール及び電極の製造方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の巻取用リールは、少なくとも一面に活物質合剤の塗布された金属箔を巻取る巻取用リールであって、円筒状の内筒と、前記内筒を囲む円筒状の外筒と、前記内筒の外周面と前記外筒の内周面との間に区画された内部空間と、前記内筒と前記外筒の軸方向両端側で前記内部空間を前記巻取用リールの外部に連通させる開口部と、を有し、少なくとも前記外筒の内周面に凹凸部を備えることを要旨とする。
この巻取用リールは、外筒を介した金属箔と熱媒体との熱交換を促進することができる。この巻取用リールに金属箔を巻取り、乾燥装置内に供した場合を考えると、巻取用リールの軸方向両端には開口部が設けられている。このため、熱媒体は、開口部から内部空間に送り込まれる。そして、内部空間に面する外筒の内周面には凹凸部が設けられている。このため、凹凸部が無い場合と比べると、外筒内周面の表面積が増えており、外筒と熱媒体との熱交換が効率良く行われ、熱媒体の熱を外筒に効率良く伝えることができる。したがって、乾燥装置内に巻取用リールだけを収容しても、凹凸部を利用して活物質合剤を効率良く乾燥することができる。
巻取用リールについて、前記凹凸部はオフセットフィンであるのが好ましい。
これによれば、オフセットフィンにより、内部空間では熱媒体の乱流が発生するとともに、凹凸部と熱媒体との衝突回数が増え、熱媒体の熱を凹凸部から外筒により伝えやすくなる。
これによれば、オフセットフィンにより、内部空間では熱媒体の乱流が発生するとともに、凹凸部と熱媒体との衝突回数が増え、熱媒体の熱を凹凸部から外筒により伝えやすくなる。
巻取用リールについて、前記凹凸部に向けて熱媒体を流すガイド部を備えていてもよい。
これによれば、ガイド部により、開口部を通過した熱媒体を凹凸部に向けて流すことができる。このため、軸方向一端側の開口部を通過した熱媒体が、凹凸部周辺を十分に流れず、内部空間外へ流出することを抑制できる。そして、ガイド部によって熱媒体が凹凸部に向けて流れることで、凹凸部と確実に熱交換を行うことができる。
これによれば、ガイド部により、開口部を通過した熱媒体を凹凸部に向けて流すことができる。このため、軸方向一端側の開口部を通過した熱媒体が、凹凸部周辺を十分に流れず、内部空間外へ流出することを抑制できる。そして、ガイド部によって熱媒体が凹凸部に向けて流れることで、凹凸部と確実に熱交換を行うことができる。
巻取用リールについて、前記内筒と前記外筒の軸方向両端で前記内筒と前記外筒を繋ぎ、かつ前記開口部を区画するスポークを備え、前記ガイド部は前記スポークに形成されていてもよい。
これによれば、スポークは開口部を区画しているため、熱媒体が開口部を通過するのと同時にガイド部によって熱媒体を凹凸部に向けて流すことができる。よって、熱媒体を内部空間の中央で凹凸部に向かうようにガイドする場合と比べると、熱媒体を凹凸部に向けて速やかにガイドすることができる。
請求項5に記載の電極の製造方法は、金属箔を巻取用リールに巻取りながら前記金属箔の少なくとも一面に活物質合剤を塗布する塗布工程と、前記金属箔を巻取った巻取用リールを乾燥装置に供して前記活物質合剤を乾燥する乾燥工程を含む電極の製造方法であって、前記巻取用リールは、円筒状の内筒と、前記内筒を囲む円筒状の外筒と、前記内筒の外周面と前記外筒の内周面との間に区画された内部空間と、前記内筒と前記外筒の軸方向両端側で前記内部空間を前記巻取用リールの外部に連通させる開口部と、を有するとともに、少なくとも前記外筒の内周面に凹凸部を備え、前記乾燥装置は、該乾燥装置内に熱媒体を供給する熱媒体供給装置を有し、前記乾燥装置内に配設された前記巻取用リールの軸方向一端側の開口部から、前記内部空間に前記熱媒体が供給されることを要旨とする。
これによれば、塗布工程では、送り出された金属箔は巻取用リールの外筒に巻取られながら搬送され、その搬送途中で金属箔に活物質合剤が塗布される。その後、金属箔を巻取った巻取用リールは、そのまま乾燥装置内に供される。そして、乾燥工程では、乾燥装置内に熱媒体供給装置から熱媒体が供給される。
熱媒体供給装置から開口部に向けて供給された熱媒体は、開口部から内部空間に送り込まれる。そして、内部空間に面する外筒の内周面には凹凸部が設けられている。このため、凹凸部が無い場合と比べると、外筒内周面の表面積が増えており、外筒と熱媒体との熱交換が効率良く行われ、熱媒体の熱を外筒に効率良く伝えることができる。よって、活物質合剤を効率良く乾燥させることができる。したがって、乾燥装置内に巻取用リールだけを収容しても、凹凸部を利用して活物質合剤を効率良く乾燥することができる。
本発明によれば、乾燥装置のスペースの増大を抑制しつつ、活物質合剤の乾燥効率を向上させ、電極の生産性を向上させることができる。
以下、巻取用リール及び電極の製造方法を具体化した一実施形態を図1〜図8にしたがって説明する。
図1に示すように、蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池に用いる電極の塗工装置12は、活物質の塗布されていない金属箔11の一面に活物質合剤15を塗布するための装置である。電極の塗工装置12は、正極電極を製造する場合には、例えばアルミニウム箔である正極用の金属箔11に、正極用の活物質合剤15を塗布し、正極用の活物質層を設けるための装置となる。正極用の活物質合剤15には、正極用の活物質、導電剤、バインダ、及び溶媒を混練したものが用いられる。
図1に示すように、蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池に用いる電極の塗工装置12は、活物質の塗布されていない金属箔11の一面に活物質合剤15を塗布するための装置である。電極の塗工装置12は、正極電極を製造する場合には、例えばアルミニウム箔である正極用の金属箔11に、正極用の活物質合剤15を塗布し、正極用の活物質層を設けるための装置となる。正極用の活物質合剤15には、正極用の活物質、導電剤、バインダ、及び溶媒を混練したものが用いられる。
また、電極の塗工装置12は、負極電極を製造する場合には、例えば銅箔である負極用の金属箔11に、負極用の活物質合剤15を塗布し、負極用の活物質層を設けるための装置となる。負極用の活物質合剤15には、負極用の活物質、導電剤、バインダ、及び溶媒を混練したものが用いられる。
塗工装置12は、供給機構部14を備え、この供給機構部14には、長尺帯状の金属箔11が予め巻取られた供給用リール13がセットされている。供給機構部14は、供給用リール13をセットするためのシャフト14aを備える。また、供給機構部14の上方には、供給される金属箔11の一面に、ペースト状の活物質合剤15を塗布する塗布装置20が設けられている。
塗布装置20は、活物質合剤15を貯留するためのタンク20aと、コーティングロール20bと、活物質合剤15の厚さ(量)を調節する付着装置20cと、を備える。また、塗布装置20は、金属箔11を搬送するバッキングロール20dを備える。
コーティングロール20bは、バッキングロール20dの回転方向とは同方向に回転する。これにより、近接した表面同士は反対方向に移動し、コーティングロール20bの表面に付着した活物質合剤15を金属箔11の一面に転写する。付着装置20cは、コーティングロール20bから一定の間隔を空けて離間し、付着装置20cとコーティングロール20bの隙間の広さによって、コーティングロール20bに付着させる活物質合剤15の厚さを規定する。バッキングロール20dは、コーティングロール20bに付着させた活物質合剤15に金属箔11を接触させる位置と、金属箔11を活物質合剤15から離間させる位置に移動可能である。そして、バッキングロール20dを接触位置と離間位置との間で繰り返し移動させることにより、金属箔11に活物質合剤15が間欠的に転写される。
塗工装置12は、金属箔11を搬送しながら、活物質合剤15を一対のプレスローラ22により圧縮するプレス機構部23を備える。プレス機構部23により活物質合剤15が所定の厚みまで圧縮される。塗工装置12は、プレスローラ22よりも後方で、活物質合剤15の塗布された金属箔11を巻取る巻取機構部27を備え、この巻取機構部27には巻取用リール24がセットされている。巻取機構部27は、巻取用リール24をセットするためのシャフト27aを備える。塗工装置12は、供給用リール13よりも後方、及び巻取用リール24よりも前方にダンサーロール25を備える。ダンサーロール25は、搬送される金属箔11の張力を調節して、金属箔11の弛みを防止する。
次に、巻取用リール24について説明する。
図2、図3及び図4に示すように、巻取用リール24は、円筒状の内筒30を備え、内筒30はステンレス鋼管製である。この内筒30には、巻取機構部27のシャフト27aが挿通可能になっている。巻取用リール24の内筒30の中心軸Lに沿う方向(以下、軸方向とする)への長さは、金属箔11の短手方向への長さより長くなっている。
図2、図3及び図4に示すように、巻取用リール24は、円筒状の内筒30を備え、内筒30はステンレス鋼管製である。この内筒30には、巻取機構部27のシャフト27aが挿通可能になっている。巻取用リール24の内筒30の中心軸Lに沿う方向(以下、軸方向とする)への長さは、金属箔11の短手方向への長さより長くなっている。
巻取用リール24は、内筒30の軸方向両側(本実施形態においては軸方向両端)に円板状の側板31を備え、この側板31は内筒30の径方向に突出するように設けられている。一対の側板31において、内筒30の軸方向に対向する面を側板31の内面31bとし、この内面31bと反対側の面を外面31cとする。一対の側板31の対向する内面31b間の距離は、内筒30の周方向のいずれの位置でも同じである。側板31はステンレス鋼製であり、側板31は内周縁が、溶接によって内筒30の軸方向両端に接合されている。
また、側板31は、内周側に複数の開口部33を備える。また、側板31は、内筒30の周方向に隣り合う開口部33の間にスポーク50を備える。よって、内筒30の周方向には、開口部33とスポーク50が交互に配置されている。そして、スポーク50は、開口部33を区画している。
巻取用リール24は、内筒30を囲むように内筒30と同心円状に配置されたステンレス鋼製の外筒40を備えるとともに、外筒40と内筒30は、側板31によって軸方向両端で連結されている。外筒40は、その軸方向の両端が、側板31の内面31bにおいて開口部33の外周沿いに接合されている。外筒40の内周面40aと、内筒30の外周面30aとは、巻取用リール24の径方向において一定距離離れており、外筒40の内周面40aと内筒30の外周面30aとの間には、巻取用リール24の軸方向から見て円環状の内部空間41が区画されている。この内部空間41は、開口部33によって巻取用リール24の外と連通している。
図4、図5及び図6に示すように、外筒40の内周面40aには、オフセットフィン57が、内周面40aの全面に亘って設けられている。オフセットフィン57は巻取用リール24と別体形成されるとともに、ろう付け等により外筒40の内周面40aに接合されている。そして、オフセットフィン57は、外筒40と熱的に結合されている。オフセットフィン57は、薄い金属板が、高さ幅がそれぞれ一定の矩形波状に折り曲げ形成されたものが、隣り合う矩形波のピッチが半ピッチずれた状態で繰り返すように配置された構成となっている。したがって、外筒40の内周面40aからはオフセットフィン57が突出した部位と、突出していない部位が交互に配置され、外筒40の内周面40aは、周方向及び軸方向に凹凸状となっている。したがって、本実施形態では、オフセットフィン57が凹凸部を構成している。
図8(a)に示すように、巻取用リール24の径方向に延び、かつ中心軸Lを通過する直線を中心線Mとした場合、中心線Mより一方側の半分では、スポーク50を挟む一対の開口部33のうち、一方の開口部33から他方の開口部33に向けてスポーク50の厚みが薄くなっている。このため、スポーク50は、一方の開口部33側から他方の開口部33側に向けて傾斜し、この傾斜によってガイド部Gが形成されている。
また、中心線Mより他方側の半分では、スポーク50を挟む一対の開口部33のうち、他方の開口部33から一方の開口部33に向けてスポーク50の厚みが薄くなっている。このため、スポーク50は、他方の開口部33側から一方の開口部33側に向けて傾斜し、この傾斜によってガイド部Gが形成されている。中心線Mを境界として一方側のガイド部Gの傾斜方向と、他方側のガイド部Gの傾斜方向は逆になっている。
次に、巻取用リール24が供され、金属箔11に塗布された活物質合剤15を乾燥させる乾燥装置61について説明する。
図7に示すように、乾燥装置61は、乾燥炉61aを備え、この乾燥炉61a内に巻取用リール24を収納可能である。また、乾燥装置61は、熱媒体供給装置63を備え、この熱媒体供給装置63は、乾燥炉61a内に配設されたファン62と、乾燥炉61a外に配設された熱源64とから構成されている。乾燥炉61a内の空気は不活性ガスと置き換え可能とされており、熱媒体供給装置63は、熱源64周囲の不活性ガスをファン62によって送風することで温風R又は冷風を乾燥炉61a内に供給可能である。そして、活物質合剤15を乾燥させる場合は、熱媒体供給装置63は温風を乾燥炉61a内に供給し、巻取用リール24を冷ます場合は、熱媒体供給装置63は冷風を乾燥炉61a内に供給する。また、乾燥炉61a内では、巻取用リール24は、軸方向両端の開口部33のうち、軸方向一端側の開口部33がファン62に対向する状態に設置される。
図7に示すように、乾燥装置61は、乾燥炉61aを備え、この乾燥炉61a内に巻取用リール24を収納可能である。また、乾燥装置61は、熱媒体供給装置63を備え、この熱媒体供給装置63は、乾燥炉61a内に配設されたファン62と、乾燥炉61a外に配設された熱源64とから構成されている。乾燥炉61a内の空気は不活性ガスと置き換え可能とされており、熱媒体供給装置63は、熱源64周囲の不活性ガスをファン62によって送風することで温風R又は冷風を乾燥炉61a内に供給可能である。そして、活物質合剤15を乾燥させる場合は、熱媒体供給装置63は温風を乾燥炉61a内に供給し、巻取用リール24を冷ます場合は、熱媒体供給装置63は冷風を乾燥炉61a内に供給する。また、乾燥炉61a内では、巻取用リール24は、軸方向両端の開口部33のうち、軸方向一端側の開口部33がファン62に対向する状態に設置される。
次に、巻取用リール24の作用を電極の製造方法とともに記載する。
さて、電極の製造方法は、塗布工程と、プレス工程と、乾燥工程と、打ち抜き工程と、を有する。
さて、電極の製造方法は、塗布工程と、プレス工程と、乾燥工程と、打ち抜き工程と、を有する。
図1に示すように、塗布工程では、塗布装置20は、付着装置20cによりコーティングロール20bの表面に、一定の厚みで活物質合剤15を付着させる。また、塗布装置20は、金属箔11を搬送しながら、バッキングロール20dを接触位置と離間位置に交互に移動させ、コーティングロール20bの表面に付着した活物質合剤15を金属箔11に間欠的に転写させる。すると、金属箔11の一面には活物質合剤15の層が間欠的に形成される。
次に、プレス工程では、金属箔11に塗布された活物質合剤15が一対のプレスローラ22により所定の厚みまで圧縮される。そして、プレス工程後の金属箔11は、巻取用リール24に巻取られる。
図7に示すように、乾燥工程では、金属箔11を巻取った巻取用リール24が乾燥装置61の乾燥炉61a内に供される。乾燥装置61による乾燥工程は、真空乾燥によって行われる。真空乾燥では、まず、図示しない減圧機によって乾燥炉61a内を減圧した後、不活性ガスで置換する。その後、熱媒体供給装置63によって温風Rを乾燥炉61a内に供給し、乾燥炉61a内を昇温させ、昇温後、活物質合剤15の乾燥が所定温度で所定時間行われる。
このとき、熱媒体供給装置63によって、温風Rが巻取用リール24の軸方向一端側の開口部33に向けて供給される。すると、温風Rは、開口部33を通過して内部空間41に流れる。
図8(a)及び図8(b)に示すように、開口部33を通過した温風Rは、スポーク50のガイド部Gによって案内され、外筒40の内周面40a、すなわちオフセットフィン57に向けて流れる。そして、ガイド部Gによって案内された温風Rは、オフセットフィン57に衝突して乱流となり、内部空間41に滞留する。温風Rはオフセットフィン57と熱交換し、温風Rの熱はオフセットフィン57から外筒40を伝わって金属箔11に伝わる。さらに、金属箔11に伝わった熱は、活物質合剤15に伝わり、活物質合剤15が加熱される。すると、活物質合剤15に残存する溶媒が蒸発するとともに、バインダが硬化し、活物質層が形成される。また、内部空間41を通過した温風Rは、巻取用リール24の軸方向他端側の開口部33から内部空間41外へ流出し、乾燥装置61内を循環する。
活物質合剤15を乾燥させた後、熱媒体供給装置63から冷風が巻取用リール24に向けて供給される。すると、冷風は、巻取用リール24の軸方向一端側の複数の開口部33から内部空間41内に送り込まれる。このときも、冷風は、ガイド部Gに沿って流れることで、オフセットフィン57に向かって流れる。その後、冷風は、巻取用リール24の軸方向他端側の開口部33から内部空間41外へ流出し、乾燥装置61内を循環する。
そして、内部空間41に送り込まれた冷風は、オフセットフィン57と熱交換し、冷風には金属箔11、活物質層、及び巻取用リール24の持つ熱が伝わる。金属箔11、活物質層、及び巻取用リール24が所定温度にまで冷めると、巻取用リール24が乾燥装置61内から取り出される。
打ち抜き工程では、巻取用リール24に巻取られた金属箔11を引出ながら、図示しない金型を用いて打ち抜くことにより行われ、電極が製造される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)巻取用リール24において、外筒40の内周面40aにはオフセットフィン57が設けられ、オフセットフィン57は外筒40と熱的に結合されている。オフセットフィン57が無い場合と比べると、オフセットフィン57による凹凸形状によって、外筒40の内周面の表面積が増えている。その結果として、活物質合剤15を効率良く乾燥させることができ、電極の生産性を向上させることができる。そして、乾燥装置61の乾燥炉61a内には、巻取用リール24だけが収容されており、他のリール等を収容する場合と比べると乾燥炉61aのスペース増大を抑制しつつ、活物質合剤15の乾燥効率を向上させることができる。
(2)外筒40の内周面40aの表面積を増加させるために、オフセットフィン57を利用することで、内部空間41内では、オフセットフィン57と温風R又は冷風との衝突回数が増加するとともに、乱流が発生する。これにより、外筒40の温風R又は冷風との熱交換がさらに促進される。
(3)巻取用リール24において、内筒30と外筒40を連結する側板31には開口部33が設けられ、肉抜きされている。これにより、巻取用リール24の軽量化を図ることができる。このため、巻取用リール24の慣性重量も減少し、外筒40にテンションをかけなくても金属箔11が巻き易くなる。
(4)金属箔11、活物質層及び巻取用リール24を冷ます場合、熱媒体供給装置63から供給された冷風を、開口部33から巻取用リール24の内部空間41に効率良く供給することができるとともに、オフセットフィン57によって冷風と熱交換を効率良く行うことができる。よって、冷風によって金属箔11、及び活物質合剤15を効率良く冷ますことができる。さらに、活物質合剤15を乾燥させる前に、巻取用リール24を昇温させる場合、及び活物質合剤15を乾燥させた後に、巻取用リール24を降温させる場合も、その昇温及び降温に要する時間を短縮することができる。したがって、巻取用リール24を用いることで、活物質合剤15の乾燥から冷却までの乾燥工程全体を効率良く行うことができ、電極の生産性を向上させることができる。
(5)スポーク50にはガイド部Gが形成されている。そして、ガイド部Gにより温風R又は冷風をオフセットフィン57に向けて流すことができ、温風R又は冷風とオフセットフィン57とを確実に熱交換させることができる。また、ガイド部Gにより、開口部33を通過した温風R又は冷風が、そのまま内部空間41を流れて軸方向他端側の開口部33から内部空間41外へ流出してしまうことを抑制できる。
(6)ガイド部Gはスポーク50の厚みを利用して形成されている。このため、温風R又は冷風が開口部33を通過するのと同時にガイド部Gによって温風R又は冷風をオフセットフィン57に向けて流すことができる。よって、ガイド部Gを設ける位置を例えば、内部空間41の中央とする場合と比べると、温風R又は冷風をオフセットフィン57に向けて速やかにガイドすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 側板31は、外周側にも肉抜き用の開口を設けてもよい。
○ スポーク50に設けたガイド部Gの形状は適宜変更してもよい。
○ 側板31は、外周側にも肉抜き用の開口を設けてもよい。
○ スポーク50に設けたガイド部Gの形状は適宜変更してもよい。
○ ガイド部Gは無くてもよい。
○ スポーク50にガイド部Gを設けたが、スポーク50(側板31)とは別にガイドフィンを設けてもよい。このガイドフィンは、内部空間41内に配置し、開口部33を通過した温風R又は冷風をオフセットフィン57に向けて流すようにしてもよい。なお、ガイドフィンは、断面丸型や断面自然層流翼型であってもよい。
○ スポーク50にガイド部Gを設けたが、スポーク50(側板31)とは別にガイドフィンを設けてもよい。このガイドフィンは、内部空間41内に配置し、開口部33を通過した温風R又は冷風をオフセットフィン57に向けて流すようにしてもよい。なお、ガイドフィンは、断面丸型や断面自然層流翼型であってもよい。
○ 乾燥装置61において、巻取用リール24の軸方向両端の開口部33に対向するように熱媒体供給装置63を設け、巻取用リール24の軸方向の両側から内部空間41に温風R又は冷風を供給してもよい。
○ 金属箔11の巻取り前の搬送途中となる位置にヒータを配置し、乾燥工程は、乾燥炉61aによる乾燥に加え、巻取用リール24に巻取られる前のヒータによる加熱を行ってもよい。
○ 開口部33の数は適宜変更してもよい。
○ 巻取用リール24は、乾燥工程での加熱に耐えることができるとともに、活物質合剤15に含まれる溶剤に耐えることができるのであれば、ステンレス鋼以外の金属材料やセラミックスで製造されていてもよい。
○ 巻取用リール24は、乾燥工程での加熱に耐えることができるとともに、活物質合剤15に含まれる溶剤に耐えることができるのであれば、ステンレス鋼以外の金属材料やセラミックスで製造されていてもよい。
○ 凹凸部としてオフセットフィン57に具体化したが、凹凸部の形状は適宜変更してもよい。例えば、ピンフィンを複数設けたり、プレートフィンをサイン波状の形状としたり、斜めに延びる直線部が波状に屈曲する形状としたり、上下方向に延びる直線部と斜めに延びる直線部とが接続された形状としてもよい。さらに、凹凸部として、外筒40の内周面40aを凹凸状に変形させたものとしてもよい。すなわち、外筒40の内周面40aにおける表面積が増えれば、凹凸部の形状はどのような形状であってもよい。
○ オフセットフィン57を外筒40の内周面40aに設けたが、オフセットフィン57を、外筒40の内周面40aに加え、内筒30の外周面30aに設けてもよい。
○ 巻取用リール24において、内筒30と外筒40を同心円状に配置し、内部空間41を円環状としたが、内筒30と外筒40は同心円状に配置されていなくてもよく、内筒30の外周面30aと外筒40の内周面40aとの距離が、軸方向に沿って一定でなくてもよい。
○ 巻取用リール24において、内筒30と外筒40を同心円状に配置し、内部空間41を円環状としたが、内筒30と外筒40は同心円状に配置されていなくてもよく、内筒30の外周面30aと外筒40の内周面40aとの距離が、軸方向に沿って一定でなくてもよい。
○ 巻取用リール24は、供給用リール13に使用してもよいし、その他の工程での金属箔11の巻取りに使用してもよい。
○ 塗布装置20によって金属箔11の両面に活物質合剤15を塗布した金属箔11を巻取用リール24で巻取り、乾燥装置61で乾燥させてもよい。
○ 塗布装置20によって金属箔11の両面に活物質合剤15を塗布した金属箔11を巻取用リール24で巻取り、乾燥装置61で乾燥させてもよい。
G…ガイド部、11…金属箔、15…活物質合剤、24…巻取用リール、30…内筒、30a…外周面、33…開口部、40…外筒、40a…内周面、41…内部空間、50…スポーク、57…凹凸部としてのオフセットフィン、61…乾燥装置、63…熱媒体供給装置。
Claims (5)
- 少なくとも一面に活物質合剤の塗布された金属箔を巻取る巻取用リールであって、
円筒状の内筒と、
前記内筒を囲む円筒状の外筒と、
前記内筒の外周面と前記外筒の内周面との間に区画された内部空間と、
前記内筒と前記外筒の軸方向両端側で前記内部空間を前記巻取用リールの外部に連通させる開口部と、を有し、
少なくとも前記外筒の内周面に凹凸部を備えることを特徴とする巻取用リール。 - 前記凹凸部はオフセットフィンである請求項1に記載の巻取用リール。
- 前記凹凸部に向けて熱媒体を流すガイド部を備える請求項1又は請求項2に記載の巻取用リール。
- 前記内筒と前記外筒の軸方向両端で前記内筒と前記外筒を繋ぎ、かつ前記開口部を区画するスポークを備え、前記ガイド部は前記スポークに形成されている請求項3に記載の巻取用リール。
- 金属箔を巻取用リールに巻取りながら前記金属箔の少なくとも一面に活物質合剤を塗布する塗布工程と、
前記金属箔を巻取った巻取用リールを乾燥装置に供して前記活物質合剤を乾燥する乾燥工程を含む電極の製造方法であって、
前記巻取用リールは、円筒状の内筒と、前記内筒を囲む円筒状の外筒と、前記内筒の外周面と前記外筒の内周面との間に区画された内部空間と、前記内筒と前記外筒の軸方向両端側で前記内部空間を前記巻取用リールの外部に連通させる開口部と、を有するとともに、少なくとも前記外筒の内周面に凹凸部を備え、
前記乾燥装置は、該乾燥装置内に熱媒体を供給する熱媒体供給装置を有し、
前記乾燥装置内に配設された前記巻取用リールの軸方向一端側の開口部から、前記内部空間に前記熱媒体が供給されることを特徴とする電極の製造方法。
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JP2013112153A JP2014231407A (ja) | 2013-05-28 | 2013-05-28 | 巻取用リール及び電極の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105668343A (zh) * | 2016-04-10 | 2016-06-15 | 河南金阳铝业有限公司 | 均匀干燥的铝箔储存辊轮 |
WO2018117405A1 (ko) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | 주식회사 엘지화학 | 전극의 건조 방법 |
CN112534615A (zh) * | 2018-11-19 | 2021-03-19 | 株式会社Lg化学 | 制造圆柱形电池的方法以及用于执行该方法的干燥设备 |
-
2013
- 2013-05-28 JP JP2013112153A patent/JP2014231407A/ja active Pending
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