以下に、本発明に係る表示装置について、その実施形態を示す図面に基づいて詳述する。以下では、本発明に係る表示装置を適用した電子白板装置を例に本発明について説明する。
(実施形態1)
以下に、実施形態1に係る電子白板装置について説明する。図1は実施形態1の電子白板装置の正面図であり、図2は、実施形態1の電子白板装置の構成例を示すブロック図である。本実施形態1の電子白板装置1は、矩形の表示画面を有する表示パネル(表示部)12aと、例えば表示パネル12aの表示画面側に配されたタッチパネル13aとを有する。表示パネル12aは、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。タッチパネル13aは、静電容量方式、抵抗膜方式、電磁誘導方式又は赤外線方式等のタッチセンサであり、タッチペン又はユーザの指等の操作体が接触又は近接した位置(操作位置)による入力操作(手書き入力)を受け付ける。なお、以下では、操作体によるタッチパネル13aに対する入力操作をタッチ操作(接触操作)と呼ぶこともある。
また、本実施形態1の電子白板装置1は、制御部10、記憶部11、表示制御部12、及びタッチパネル制御部13等を備え、これらのハードウェア各部はバスを介して相互に接続されている。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processor Unit)等である。制御部10は、記憶部11に記憶されている制御プログラムを適宜読み出して実行することにより上述のハードウェア各部の動作を制御し、電子白板装置1を、本発明に係る表示装置として動作させる。
記憶部11は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等である。記憶部11は、制御部10が実行すべき制御プログラム及び各種データを予め記憶している。また記憶部11は、制御部10による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。更に記憶部11は、ユーザがタッチペン又は自身の指にてタッチパネル13aに対して手書き入力した情報(手書きの軌跡)を表示パネル12aに表示させるために制御部10が実行すべき表示制御アプリケーションを記憶している。なお、表示制御アプリケーションは、予め記憶部11に記憶されている構成に限らない。例えば、制御部10が、通信部(図示せず)を介してネットワークに接続された外部装置から表示制御アプリケーションをダウンロードして記憶部11に記憶してもよい。また制御部10が、表示制御アプリケーションを格納している外部記憶媒体から読取部(図示せず)にて読み出して記憶部11に記憶してもよい。
表示制御部12には表示パネル12aが接続されている。表示制御部12は、制御部10からの指示に従って表示パネル12aを駆動し、制御部10から出力されてくる画像データ(映像データ)に基づく画像(映像)を表示パネル12aに表示する。
タッチパネル制御部13にはタッチパネル13aが接続されている。タッチパネル制御部13は、タッチパネル13aに対して操作体(タッチペン又はユーザの指等)による入力操作が行われたか否かを検出し、入力操作が行われた場合、タッチパネル13aの表面(表示パネル12aの表示画面)に対する操作位置に係る座標情報を算出する。なお、操作位置に係る座標情報は、例えば、タッチパネル13a(表示パネル12a)の正面視左上角を座標軸原点とし、左から右へ向かう方向をx軸正方向とし、上から下へ向かう方向をy軸正方向としたx座標値及びy座標値で示すことができる。タッチパネル制御部13は、算出した座標情報を制御部10へ送出する。なお、タッチパネル制御部13は、操作位置に係る座標情報の算出処理を所定時間間隔(例えば、数10m秒、数100m秒毎)で行っており、算出した座標情報を随時制御部10へ送出する。
上述した構成の電子白板装置1において、ユーザが起動指示を行った場合、制御部10は起動処理を行い、起動処理後、記憶部11に記憶してある表示制御アプリケーションを読み出して実行する。制御部10が表示制御アプリケーションを実行した場合、電子白板装置1は、図3に示すような状態となる。図3は、実施形態1の電子白板装置1の初期状態を示す模式図である。本実施形態1の電子白板装置1において、表示パネル12aの表示画面及びタッチパネル13aの表面は、右端に設けられた縦長のメニュー領域1bと、それ以外の描画領域1aとを有する。描画領域1aは、ユーザが操作体にて文字及び絵等を自由に描画できる領域である。メニュー領域1bは、電子白板装置1に予め用意されている画像(素材画像)又は電子白板装置1で実行可能な各機能をユーザが操作体にて選択するためのメニューが表示された領域である。
図3に示したメニュー領域1bには、ペンメニューM1、物差しメニューM2、三角定規メニューM3、分度器メニューM4、みかんメニューM5、りんごメニューM6、算盤メニューM7、拡大縮小メニューM8、移動メニューM9、倍率一致メニューM10、及び消しゴムメニューM11が表示されている。
ユーザが操作体にてタッチパネル13aに対して入力操作を行った場合、タッチパネル制御部13は、操作体によるタッチパネル13aに対する操作位置を検出(算出)する。そして制御部10は、タッチパネル制御部13にて検出された操作位置が、描画領域1a内であるかメニュー領域1b内であるかを判断し、メニュー領域1b内であれば、いずれのメニューに対する選択操作が行われたかを判断する。具体的には、制御部10は、操作位置がいずれのメニューの表示領域に含まれるかを判断し、表示領域に操作位置を含むメニューが選択されたと判断する。
ペンメニューM1は、描画領域1aに対する手書き入力の開始指示を行うためのメニューである。ペンメニューM1が選択操作された場合、制御部10は、描画領域1aに対する手書き入力待ち状態となり、ユーザが操作体にて描画領域1aに文字又は絵等を描画した場合、この操作位置に対応する位置を表示制御部12にて表示パネル12aにプロットする。タッチパネル制御部13は、描画領域1aに対する操作位置を所定時間間隔で検出しており、制御部10は、操作位置が検出される都度、表示パネル12aにプロットするので、描画領域1aに対して手書き入力された情報が逐次表示パネル12aに表示される。
物差しメニューM2、三角定規メニューM3、分度器メニューM4、みかんメニューM5、りんごメニューM6、及び算盤メニューM7は、物差し、三角定規、分度器、みかん、りんご及び算盤の画像(素材画像)をそれぞれ描画領域1aに表示する指示を行うためのメニューである。以下では、これらのメニューM2〜M7をまとめて素材表示メニューM2〜M7と呼ぶこともある。
拡大縮小メニューM8は、表示パネル12aの描画領域1aに表示された素材画像に対して変倍処理(拡大処理又は縮小処理)の実行を指示するためのメニューである。移動メニューM9は、描画領域1aに表示された素材画像に対して移動処理(表示位置の変更)の実行を指示するためのメニューである。倍率一致メニューM10は、描画領域1aに複数の素材画像を表示されている場合に、いずれかの素材画像に行われた変倍処理における変倍率(倍率)を他の素材画像にも反映させる処理の実行を指示するためのメニューである。消しゴムメニューM11は、描画領域1aに描画されて表示中の文字、絵、素材画像等の一部に対する消去を指示するためのメニューである。
次に、本実施形態1の電子白板装置1が行う処理について説明する。図4及び図5は、実施形態1の電子白板装置1による処理の手順を示すフローチャートであり、図6〜図8は、実施形態1の電子白板装置1による表示画面例を示す模式図である。
電子白板装置1の制御部10は、タッチパネル13aに対して入力操作が行われたか否かをタッチパネル制御部13にて判断しており、入力操作が行われたと判断した場合、メニュー領域1bに表示されたペンメニューM1に対する選択操作が行われたか否かを判断する(S1)。具体的には、タッチパネル制御部13が、タッチパネル13aの表面に対する操作体による操作位置を算出し、制御部10が、タッチパネル制御部13にて算出された操作位置が、ペンメニューM1の表示領域内であるか否かを判断する。
ペンメニューM1に対する選択操作が行われたと判断した場合(S1:YES)、制御部10は、描画領域1aに対する手書き入力の待ち状態となり、描画領域1aに対して手書き入力されたか否かを判断する(S2)。手書き入力されたと判断した場合(S2:YES)、即ち、ユーザが操作体にて描画領域1aに文字又は絵等を描画した場合、制御部10は、手書き入力された情報(手書き情報)を表示制御部12にて表示パネル12aに表示する(S3)。具体的には、制御部10は、タッチパネル制御部13にて算出された操作位置に対応する位置を表示制御部12にて表示パネル12aにプロットする。
ステップS3の処理後、又は、ステップS2で、手書き入力されていないと判断した場合(S2:NO)、制御部10は、タッチパネル13aに対する入力操作にて、メニュー領域1bに表示されたメニューのいずれかに対する選択操作が行われたか否かを判断する(S4)。具体的には、タッチパネル制御部13が、タッチパネル13aの表面に対する操作体による操作位置を算出し、制御部10が、タッチパネル制御部13にて算出された操作位置が、メニュー領域1b内であるか否かを判断する。
いずれかのメニューに対する選択操作が行われていないと判断した場合(S4:NO)、制御部10は、ステップS2の処理に戻り、描画領域1aに対して手書き入力される都度、手書き入力された情報を逐次表示パネル12aに表示する。
いずれかのメニューに対する選択操作が行われたと判断した場合(S4:YES)、制御部10は、ステップS1の処理に戻る。
ペンメニューM1に対する選択操作が行われていないと判断した場合(S1:NO)、制御部10は、素材表示メニューM2〜M7のいずれかに対する選択操作が行われたか否かを判断する(S5)。具体的には、制御部10は、メニュー領域1bに表示された物差しメニューM2、三角定規メニューM3、分度器メニューM4、みかんメニューM5、りんごメニューM6、又は算盤メニューM7のいずれかが選択操作されたかを判断する。なお、制御部10は、素材表示メニューM2〜M7を介して、複数の素材画像(素材画像データ)のいずれかに対する選択を受け付ける選択受付部として動作する。
素材表示メニューM2〜M7のいずれかに対する選択操作が行われたと判断した場合(S5:YES)、制御部10は、タッチパネル13aの描画領域1aに対するタッチ操作(入力操作)の待ち状態となり、描画領域1aに対してタッチ操作されたか否かをタッチパネル制御部13にて判断する(S6)。なお、ユーザは、選択した素材画像を表示すべき位置を、描画領域1aに対するタッチ操作にて指定する。よって、描画領域1aに対してタッチ操作されたと判断した場合(S6:YES)、制御部10は、表示パネル12aにおいて、タッチ操作された位置に、選択操作された素材表示メニューM2〜M7に対応する素材画像を表示制御部12にて表示する(S7)。なお、表示パネル12aに各素材画像を表示するための各素材画像データは、例えば表示制御アプリケーションに含まれており、記憶部(データ記憶部)11に記憶されている。よって、制御部10は、選択された素材表示メニューM2〜M7に対応する素材画像データを記憶部11から読み出して表示制御部12へ送出し、表示制御部12は、取得した素材画像データに基づいて表示パネル12aに素材画像を表示させる。このとき制御部10は、描画領域1aに対してタッチ操作された位置(操作位置)に素材画像を表示させるように表示制御部12に指示しており、これにより、ユーザによるタッチ操作にて指示された表示位置に素材画像が表示される。
図6Aには、物差しメニューM2が選択操作された場合の表示画面例を示している。図6Aに示すように、物差しメニューM2が選択操作された後に、描画領域1aに操作体(図6AではタッチペンP)を用いてタッチ操作された場合、タッチ操作された操作位置に物差しの画像(素材画像)が表示される。図6Aに示す例では、操作位置を中央として物差しの画像が表示されているが、操作位置を左端又は右端として物差しの画像(素材画像)を表示させてもよい。
また、三角定規メニューM3、分度器メニューM4、みかんメニューM5、りんごメニューM6、又は算盤メニューM7のいずれかが選択操作された場合も、その後に描画領域1aに対してタッチ操作された操作位置にそれぞれ三角定規、分度器、みかん、りんご又は算盤の画像が表示される。なお、みかん及びりんごの画像は、例えば、「みかんが2つ、りんごが3つあります…」のような算数の問題を教える場合に利用できる。
上述したように、本実施形態1の電子白板装置1は、素材表示メニューM2〜M7のいずれかが選択操作された場合、その後に描画領域1aに対してタッチ操作された操作位置に、選択された素材画像を表示する構成である。このほかに、描画領域1aに対して行われるタッチ操作を待たずに、素材表示メニューM2〜M7のいずれかが選択操作された時点で描画領域1aの所定位置に、対応する素材画像を表示させてもよい。この場合、素材表示メニューM2〜M7に対する選択操作のみで所望の素材画像を表示パネル12a(描画領域1a)に表示させることができるので操作性がよい。
ステップS7の処理後、又は、ステップS6で、描画領域1aに対してタッチ操作されていないと判断した場合(S6:NO)、制御部10は、ステップS4と同様に、メニュー領域1bに表示されたメニューのいずれかに対する選択操作が行われたか否かを判断する(S8)。いずれかのメニューに対する選択操作が行われていないと判断した場合(S8:NO)、制御部10は、ステップS6の処理に戻り、描画領域1aに対してタッチ操作される都度、選択操作された素材表示メニューM2〜M7に対応する素材画像を表示パネル12aに表示する。
いずれかのメニューに対する選択操作が行われたと判断した場合(S8:YES)、制御部10は、ステップS1の処理に戻る。
ステップS5で、素材表示メニューM2〜M7のいずれに対しても選択操作が行われていないと判断した場合(S5:NO)、制御部10は、拡大縮小メニューM8に対する選択操作が行われたか否かを判断する(S9)。拡大縮小メニューM8に対する選択操作が行われたと判断した場合(S9:YES)、制御部10は、描画領域1aに表示中のいずれかの素材画像に対する変倍処理(拡大処理又は縮小処理)の実行指示の待ち状態となる。そして制御部10は、描画領域1aに対する操作体による入力操作に基づいて、いずれかの素材画像に対する変倍処理の実行指示(変倍指示)を受け付けたか否かを判断する(S10)。
図6B及び図6Cには、拡大縮小メニューM8が選択操作された場合の表示画面例を示しており、図6Bには変倍指示の開始時点での状態、図6Cには変倍指示の終了時点での状態をそれぞれ示す。図6Bに示すように、物差しの画像(素材画像)に対して拡大処理を行いたい場合、ユーザはまず、例えば自身の指F及びタッチペンPを用いて、描画領域1aに表示された物差しの画像の左右端をタッチ操作する。その後、ユーザは、所望サイズとなるまで自身の指F及びタッチペンPを描画領域1aに沿って移動操作(スライド操作)し、図6Cに示す状態で描画領域1aに対するタッチ操作及びスライド操作を終了する。
よって、制御部10は、描画領域1aに対して2箇所でタッチ操作された場合、タッチ操作された素材画像が変倍対象であると判断する。具体的には、制御部(変倍受付部)10は、2つの操作位置を含む素材画像を変倍対象の素材画像として受け付ける。また制御部10は、描画領域1aに対する操作位置をタッチパネル制御部13にて所定時間毎に検出しており、操作位置を検出する都度、所定時間前の2つの操作位置で指定されていた領域を、検出した2つの操作位置で指定される領域に変倍する変倍処理の実行指示を受け付ける。よって、制御部10は、描画領域1aに対する操作位置を検出する都度、タッチ操作された素材画像に対する変倍処理の実行指示を受け付ける。
いずれかの素材画像に対する変倍指示を受け付けたと判断した場合(S10:YES)、制御部(変倍処理部)10は、受け付けた変倍指示の処理内容に基づく変倍処理を実行する(S11)。具体的には、制御部10は、描画領域1aに対するタッチ操作にて選択された素材画像に対して、実行指示を受け付けた変倍処理を実行する。より具体的には、制御部10は、選択された素材画像の素材画像データに対して、実行指示された変倍率による変倍処理を行い、変倍処理後の素材画像データを表示制御部12へ送出する。そして表示制御部12が、取得した変倍処理後の素材画像データに基づいて表示パネル12aに素材画像を表示させることにより、変倍処理された素材画像が表示パネル12aに表示される。なお、制御部10は、描画領域1aに対するスライド操作(入力操作)が終了するまで、描画領域1aに対する操作位置の検出、及び操作位置に基づく変倍処理を行うので、描画領域1aに対するスライド操作(入力操作)に従って、対応する素材画像が随時変倍されて表示される。
上述したように、本実施形態1の電子白板装置1は、描画領域1aに対する2箇所の操作位置で示される領域への変倍処理の実行指示を受け付ける構成であるが、このような構成に限らない。例えば、拡大縮小メニューM8が選択操作された場合に、変倍率を指定する変倍率メニューが別途に表示され、変倍率メニューから変倍率が指定される構成としてもよい。この場合、例えば、変倍率メニューを介して変倍率が指定され、描画領域1aに対するタッチ操作によって変倍対象となる素材画像が選択されることにより、選択された素材画像に対して、指定された変倍率による変倍処理が行われるようにしてもよい。
ステップS11の処理後、又は、ステップS10で、変倍指示を受け付けていないと判断した場合(S10:NO)、制御部10は、ステップS4と同様に、メニュー領域1bに表示されたメニューのいずれかに対する選択操作が行われたか否かを判断する(S12)。いずれかのメニューに対する選択操作が行われていないと判断した場合(S12:NO)、制御部10は、ステップS10の処理に戻り、表示中のいずれかの素材画像に対する変倍指示を受け付ける都度、変倍指示に従った変倍処理を行う。
いずれかのメニューに対する選択操作が行われたと判断した場合(S12:YES)、制御部10は、ステップS1の処理に戻る。
ステップS9で、拡大縮小メニューM8に対する選択操作が行われていないと判断した場合(S9:NO)、制御部10は、移動メニューM9に対する選択操作が行われたか否かを判断する(S13)。移動メニューM9に対する選択操作が行われたと判断した場合(S13:YES)、制御部10は、描画領域1aに表示中のいずれかの素材画像に対する移動指示の待ち状態となる。そして制御部10は、描画領域1aに対する操作体による入力操作に基づいて、いずれかの素材画像に対する移動指示を受け付けたか否かを判断する(S14)。
図7A及び図7Bには、移動メニューM9が選択操作された場合の表示画面例を示しており、図7Aには移動指示の開始時点での状態、図7Bには移動指示の終了時点での状態をそれぞれ示す。図7Aに示すように、物差しの画像(素材画像)に対して移動処理を行いたい場合、ユーザはまず操作体(図7A,BではタッチペンP)を用いて、描画領域1aに表示された物差しの画像をタッチ操作する。その後、ユーザは、所望位置まで操作体を描画領域1aに沿ってスライド操作(移動操作)し、図7Bに示す状態で描画領域1aに対するタッチ操作及びスライド操作を終了する。
よって、制御部10は、描画領域1aに対してタッチ操作された場合、タッチ操作された素材画像が移動対象であると判断する。具体的には、制御部(移動受付部)10は、操作位置を含む素材画像を移動対象の素材画像として受け付ける。また制御部10は、描画領域1aに対する操作位置をタッチパネル制御部13にて所定時間毎に検出しており、操作位置を検出する都度、検出した操作位置に移動させる移動処理の実行指示を受け付ける。よって、制御部10は、描画領域1aに対する操作位置を検出する都度、タッチ操作された素材画像に対する移動処理の実行指示を受け付ける。
いずれかの素材画像に対する移動指示を受け付けたと判断した場合(S14:YES)、制御部10は、受け付けた移動指示の処理内容に基づく移動処理を実行する(S15)。具体的には、制御部10は、表示制御部12にて、描画領域1aに対するタッチ操作にて選択された素材画像を、移動指示された位置(描画領域1aに対応する操作位置)に移動(表示)させる。なお、制御部10は、描画領域1aに対するスライド操作が終了するまで、描画領域1aに対する操作位置の検出、及び操作位置に基づく移動処理を行うので、描画領域1aに対するスライド操作に従って、対応する素材画像の表示位置が随時変更される。
上述したように、本実施形態1の電子白板装置1は、描画領域1aに対するタッチ操作及びスライド操作にて移動処理の実行指示を受け付ける構成であるが、このような構成に限らない。例えば、移動メニューM9が選択操作された場合に、描画領域1aの左右方向及び上下方向への移動を指定する移動方向メニューが別途に表示され、移動方向メニューから移動方向が指定される構成としてもよい。この場合、例えば、移動方向メニューを介して移動方向が指定され、描画領域1aに対するタッチ操作によって移動対象となる素材画像が選択されることにより、選択された素材画像に対して、指定された移動方向による移動処理が行われるようにしてもよい。
ステップS15の処理後、又は、ステップS14で、移動指示を受け付けていないと判断した場合(S14:NO)、制御部10は、ステップS4と同様に、メニュー領域1bに表示されたメニューのいずれかに対する選択操作が行われたか否かを判断する(S16)。いずれかのメニューに対する選択操作が行われていないと判断した場合(S16:NO)、制御部10は、ステップS14の処理に戻り、いずれかの素材画像に対する移動指示を受け付ける都度、移動指示に従った移動処理を行う。
いずれかのメニューに対する選択操作が行われたと判断した場合(S16:YES)、制御部10は、ステップS1の処理に戻る。
ステップS13で、移動メニューM9に対する選択操作が行われていないと判断した場合(S13:NO)、制御部10は、倍率一致メニューM10に対する選択操作が行われたか否かを判断する(S17)。倍率一致メニューM10に対する選択操作が行われたと判断した場合(S17:YES)、制御部10は、タッチパネル13aの描画領域1aに対するタッチ操作の待ち状態となり、描画領域1aに対してタッチ操作されたか否かをタッチパネル制御部13にて判断する(S18)。なお、表示中の素材画像のいずれかにおける変倍率を他の素材画像にも反映させる処理を行いたい場合、ユーザは、表示中の素材画像のいずれかの表示領域に対してタッチ操作を行うことにより、基準とすべき素材画像を指定する。従って、倍率一致メニューM10が選択操作された後に、描画領域1aに対してタッチ操作された場合、制御部(指示受付部)10は、タッチ操作によって選択(指定)された素材画像を基準とし、この素材画像における変倍率を他の素材画像にも反映させる処理の実行指示を受け付ける。
描画領域1aに対してタッチ操作されたと判断した場合(S18:YES)、制御部10は、タッチ操作にて選択された素材画像を特定し、この素材画像に対して既に行われている変倍処理における変倍率を特定する(S19)。なお、表示中の各素材画像に対して既に行われている変倍処理における変倍率は、制御部10が変倍処理を行う都度、各素材画像に対応付けて記憶部11に記憶されていてもよい。また、記憶部11に記憶してある素材画像データに基づく素材画像と、描画領域1aに表示中の素材画像とを比較することによって制御部10が変倍率を算出してもよい。
制御部(変倍処理部)10は、特定した変倍率による変倍処理を、描画領域1aに表示中の他の素材画像に対して実行する(S20)。これにより、それぞれ変倍処理された素材画像が表示パネル12aに表示され、描画領域1aに表示中の全ての素材画像における変倍率を一致させる(統一する)ことができる。
図8A及び図8Bには、倍率一致メニューM10が選択操作された場合の表示画面例を示している。図8Aに示すように、倍率一致メニューM10が選択操作された後に、描画領域1aに操作体(図8AではタッチペンP)を用いてタッチ操作された場合、タッチ操作にて選択された素材画像(図8Aでは三角定規の画像)に既に行われている変倍処理における変倍率を、他の素材画像(図8Aでは物差しの画像)にも反映させることができる。よって、図8Bに示すように、例えば物差しの目盛の数値と、三角定規の目盛の数値とを一致させることができる。
上述したように、本実施形態1の電子白板装置1は、倍率一致メニューM10が選択操作された場合、その後に描画領域1aに対するタッチ操作にて選択された素材画像における変倍率を他の素材画像にも反映させる構成である。このほかに、倍率一致メニューM10が選択操作された時点で、描画領域1aに表示中の全ての素材画像を、例えば、元の素材画像(記憶部11に記憶してある素材画像データに基づく素材画像)、又は元の素材画像に対して所定の変倍率による変倍処理を行った素材画像に表示を切り替える構成でもよい。この場合、倍率一致メニューM10に対する選択操作のみで、描画領域1aに表示中の全ての素材画像における変倍率を一致させることができるので操作性がよい。
ステップS20の処理後、又は、ステップS18で、描画領域1aに対してタッチ操作されていないと判断した場合(S18:NO)、制御部10は、ステップS4と同様に、メニュー領域1bに表示されたメニューのいずれかに対する選択操作が行われたか否かを判断する(S21)。いずれかのメニューに対する選択操作が行われていないと判断した場合(S21:NO)、制御部10は、ステップS18の処理に戻り、描画領域1aに対してタッチ操作される都度、タッチ操作にて選択された素材画像における変倍率を他の素材画像にも反映させる処理を行う。
いずれかのメニューに対する選択操作が行われたと判断した場合(S21:YES)、制御部10は、ステップS1の処理に戻る。
ステップS17で、倍率一致メニューM10に対する選択操作が行われていないと判断した場合(S17:NO)、即ち、消しゴムメニューM11に対する選択操作が行われた場合、制御部10は、描画領域1aに対するタッチ操作の待ち状態となる。そして制御部10は、描画領域1aに対してタッチ操作されたか否かをタッチパネル制御部13にて判断する(S22)。なお、ユーザは、消去したい文字又は絵(手書き情報)、若しくは素材画像を、描画領域1aに対するタッチ操作にて指定する。よって、描画領域1aに対してタッチ操作されたと判断した場合(S22:YES)、制御部(消去部)10は、描画領域1aに対してタッチ操作された箇所に基づく消しゴム処理を実行する(S23)。具体的には、制御部(消去受付部)10は、描画領域1aに対するタッチ操作によって、タッチ操作された箇所に表示中の文字又は絵(手書き情報)、若しくは素材画像に対する消去指示を受け付け、消去指示された文字、絵、又は素材画像を消去(表示を終了)する。
なお、消しゴムメニューM11を設けずに、例えば、タッチパネル13a(描画領域1a)に対する操作体のタッチ領域が所定サイズ以上である場合に、このタッチ領域に含まれる文字、絵、素材画像等を消去するようにしてもよい。この場合、例えば黒板消しのように、タッチパネル13aに対するタッチ領域が所定サイズ以上となる操作体をユーザが用いることにより消しゴム処理を行うことができる。
ステップS23の処理後、又は、ステップS22で、描画領域1aに対してタッチ操作されていないと判断した場合(S22:NO)、制御部10は、ステップS4と同様に、メニュー領域1bに表示されたメニューのいずれかに対する選択操作が行われたか否かを判断する(S24)。いずれかのメニューに対する選択操作が行われていないと判断した場合(S24:NO)、制御部10は、ステップS22の処理に戻り、描画領域1aに対してタッチ操作される都度、タッチ操作された箇所に基づく消しゴム処理を行う。
いずれかのメニューに対する選択操作が行われたと判断した場合(S24:YES)、制御部10は、ステップS1の処理に戻る。
電子白板装置1の制御部10は、例えば電源ボタン(図示せず)がオフされることによって動作終了が指示されるまで上述した処理を行う。よって、本実施形態1の電子白板装置1は、描画領域1aに対して手書き入力された情報を表示パネル12aに表示させることができ、メニュー領域1bに表示された素材表示メニューM2〜M7を介して選択された素材画像を表示パネル12aに表示させることができる。また本実施形態1の電子白板装置1は、メニュー領域1bに表示された拡大縮小メニューM8が選択操作された場合、描画領域1aに表示中の任意の素材画像を拡大又は縮小して表示させることができる。また本実施形態1の電子白板装置1は、メニュー領域1bに表示された移動メニューM9が選択操作された場合、描画領域1aに表示中の任意の素材画像の表示位置を移動(変更)することができる。また本実施形態1の電子白板装置1は、メニュー領域1bに表示された倍率一致メニューM10が選択操作された場合、描画領域1aに表示中の任意の素材画像における変倍率を他の素材画像にも反映させて表示させることができる。更に本実施形態1の電子白板装置1は、メニュー領域1bに表示された消しゴムメニューM11が選択操作された場合、描画領域1aに表示中の任意の文字、絵又は素材画像を消去することができる。
以下に、算盤メニューM7が選択操作された場合に電子白板装置1が行う処理について説明する。図9は、実施形態1の電子白板装置1による表示画面例を示す模式図であり、算盤メニューM7が選択操作された場合の表示画面例を示している。図9Aに示すように、算盤メニューM7が選択操作された場合、制御部10は、表示パネル12aにおいて、タッチパネル13aに対する操作位置に算盤の素材画像を表示する。表示された算盤を操作したいユーザは、移動させたい珠の表示領域に対してタッチ操作を行う。従って、算盤の素材画像を表示している場合、制御部(算盤操作受付部)10は、表示中の算盤の各珠に対するタッチ操作によって、タッチ操作された珠に対する移動指示を受け付ける。従って、制御部10は、タッチパネル制御部13にて、描画領域1aに表示してある算盤のいずれかの珠に対してタッチ操作されたか否かを判断しており、いずれかの珠に対してタッチ操作されたと判断した場合、タッチ操作された珠を適切に移動させる。例えば、図9A中にハッチングを付した珠がタッチ操作された場合、図9Bに示すように、タッチ操作された珠が移動される(図9Bでは上方に移動)。
算盤は、所定の規則に従ってユーザが各珠を移動(操作)して使用される。従って、所定の規則に従って移動すべき方向を予め設定しておくことにより、いずれかの珠に対してタッチ操作された場合に、所定の規則に従って、タッチ操作された珠の移動方向を決定することができる。なお、算盤の珠(タッチパネル13a)に対するタッチ操作だけでなく、タッチ操作と、タッチ操作からのスライド操作とに従って、各珠を移動させる構成としてもよい。例えば、ある珠に対してタッチ操作が行われ、タッチ操作された箇所から描画領域1aに沿って上方向へのスライド操作が行われた場合、この珠の表示位置を上方向に変更するように構成してもよい。
図9A及び図9Bに示すように算盤の素材画像が表示された状態においても、ユーザが拡大縮小メニューM8を選択操作し、描画領域1aに対する入力操作にて変倍指示を行うことによって、算盤の素材画像に対する変倍処理の実行が可能である。
本実施形態1の電子白板装置1では、素材表示メニューとして、物差しメニューM2、三角定規メニューM3、分度器メニューM4、みかんメニューM5、りんごメニューM6、算盤メニューM7がメニュー領域1bに表示されていた。そして、ユーザがそれぞれの素材表示メニューM2〜M7を選択することにより、物差し、三角定規、分度器、みかん、りんご、算盤の素材画像が表示パネル12(描画領域1a)に表示される構成であった。表示パネル12に表示される素材画像としては、これらのほかに例えば、コンパス、計算尺、方眼紙、グラフ用紙、五線譜、英語用罫線、及び原稿用紙等の各素材画像が考えられる。よって、コンパス、計算尺、方眼紙、グラフ用紙、五線譜、英語用罫線、及び原稿用紙等の各素材画像を表示パネル12aに表示するための各素材画像データを記憶部11に記憶させておき、メニュー領域1bにこれらの各素材画像を描画領域1aに表示する指示を行うための各メニューを表示させる構成としてもよい。
(実施形態2)
以下に、実施形態2に係る電子白板装置について説明する。本実施形態2の電子白板装置は、上述の実施形態1の電子白板装置1と同様の構成を有するので、構成についての説明を省略する。また、本実施形態2の電子白板装置1は、上述の実施形態1の電子白板装置1と同様の処理を行うと共に、以下の処理を行う。
以下に、タッチパネル13aに対して手書き入力される際に、本実施形態2の電子白板装置1が行う処理について説明する。図10は、実施形態2の電子白板装置1による処理の手順を示すフローチャートである。
本実施形態2の電子白板装置1において、メニュー領域1bに表示されたペンメニューM1に対して選択操作が行われた場合、制御部10は、描画領域1aを介した手書き入力の待ち状態となり、描画領域1aに対して手書き入力されたか否かを判断する(S31)。手書き入力されていないと判断した場合(S31:NO)、制御部10は、手書き入力されるまで待機する。
手書き入力されたと判断した場合(S31:YES)、即ち、ユーザが操作体にて描画領域1aに対して文字又は絵等を描画した場合、制御部10は、描画された情報(タッチ操作された位置)が、描画領域1aに表示中のいずれかの素材画像における直線部分に一致するか否かを判断する(S32)。具体的には、制御部10は、タッチパネル制御部13にて算出された操作位置が、描画領域1aに表示中のいずれかの素材画像(例えば物差し、三角定規又は分度器の画像)における直線部分の近傍(より具体的には、直線部分から所定範囲内)にあるか否かを判断する。そして制御部10は、操作位置が前記直線部分の近傍にあると判断した場合、描画された情報が表示中の素材画像における直線部分に一致すると判断する。
描画された情報がいずれかの素材画像における直線部分に一致すると判断した場合(S32:YES)、制御部10は、この直線部分に一致するまっすぐな線分(直線)を表示制御部12にて表示パネル12aに表示する(S33)。具体的には、制御部10は、描画された情報が一致すると判断された直線部分において、タッチパネル制御部13にて算出された操作位置から最も近い位置を表示位置とし、この表示位置を表示パネル12aにプロットする。描画された情報が、表示中の素材画像における直線部分に一致しないと判断した場合(S32:NO)、制御部10は、手書き入力された情報(手書き情報)を表示制御部12にて表示パネル12aに表示する(S34)。
制御部10は、描画領域1aに対して手書き入力されている間、所定時間毎に操作位置を算出し、算出した操作位置がいずれかの素材画像における直線部分に一致するか否かを判断し、判断結果に応じて直線又は手書き情報の表示を行う。これにより、表示中の素材画像における直線部分をなぞった線分が手書き入力された場合に、まっすぐな線分を表示させることができる。よって、フリーハンドによる手書き入力で線分を描いた場合にまっすぐな線分を描くことは困難であるが、表示中の素材画像における直線部分に基づいてまっすぐな線分を描く(表示する)ことができる。また、表示中の素材画像に関係なく手書き入力された情報も表示させることができる。
なお、一画分の手書き入力が行われた場合に、手書きされた一画分の情報(軌跡)がいずれかの素材画像における直線部分に一致するか否かを判断してもよい。即ち、一画分の手書き入力が終了した時点で、描画された情報がいずれかの素材画像における直線部分に一致するか否かの判断を行ってもよい。この場合、一画分の情報がいずれかの素材画像における直線部分に一致する場合に、手書きされた一画分の情報を、まっすぐな線分で表示パネル12aに表示することができる。
以下に、移動メニューM9が選択操作された場合に、本実施形態2の電子白板装置1が行う処理について説明する。図11は、実施形態2の電子白板装置1による処理の手順を示すフローチャートである。
本実施形態2の電子白板装置1において、メニュー領域1bに表示された移動メニューM9に対して選択操作が行われた場合、制御部10は、描画領域1aに表示中のいずれかの素材画像に対する移動指示の待ち状態となる。そして制御部10は、描画領域1aに対する操作体による入力操作に基づいて、いずれかの素材画像に対する移動指示を受け付けたか否かを判断する(S41)。具体的には、制御部10は、ユーザが操作体にて描画領域1aに表示中のいずれかの素材画像に対してタッチ操作し、その後スライド操作を行ったか否かを判断する。移動指示を受け付けていないと判断した場合(S41:NO)、制御部10は、移動指示を受け付けるまで待機する。
いずれかの素材画像に対する移動指示を受け付けたと判断した場合(S41:YES)、制御部10は、受け付けた移動指示に基づく移動処理の基準となる素材画像(基準素材)があるか否かを判断する(S42)。具体的には、制御部10は、描画領域1aに対するタッチ操作にて移動対象に選択された素材画像が、描画領域1aに表示中の他の素材画像に接しているか否かを判断し、選択された素材画像が他のいずれかの素材画像に接している場合、基準素材があると判断する。基準素材があると判断した場合(S42:YES)、制御部10は、基準素材の周縁に沿った移動処理を実行する(S43)。具体的には、制御部10は、表示制御部12にて、移動対象に選択された素材画像を基準素材の周縁に沿って、移動指示された位置まで移動させて表示する。基準素材がないと判断した場合(S42:NO)、制御部10は、受け付けた移動指示の処理内容に従った移動処理を実行する(S44)。
上述した処理により、ユーザが移動させたい素材画像が他の素材画像に接している場合に、この他の素材画像の周縁に沿って移動させることができる。よって、ユーザが移動させたい素材画像が他の素材画像における直線部分に接している場合、この直線部分に沿った移動が可能となる。
図12は、実施形態2の電子白板装置1による表示画面例を示す模式図である。上述した処理を行うことにより、本実施形態2の電子白板装置1では、例えば、図12Aに示すように、物差し及び三角定規の素材画像がそれぞれの直線部分で接して表示されている状態で、ペンメニューM1が選択操作され、描画領域1aに表示中の三角定規の上下方向の直線部分をなぞった線分が手書き入力された場合、この直線部分に一致するまっすぐな線分が表示パネル12aに表示される。次に、描画領域1aに表示中の三角定規の素材画像に対して図12Bに示すように移動指示が行われた場合、三角定規の素材画像は、物差しの素材画像における直線部分に沿って移動される。更に、図12Cに示すように、移動後の三角定規の上下方向の直線部分をなぞった線分が手書き入力された場合、この直線部分に一致するまっすぐな線分が表示パネル12aに表示される。よって、本実施形態2の電子白板装置1を用いることにより、まっすぐな線分だけでなく平行線も容易に描くことが可能となる。
(実施形態3)
以下に、実施形態3に係る電子白板装置について説明する。本実施形態3の電子白板装置は、上述の実施形態1,2の電子白板装置1と同様の構成を有するので、構成についての説明を省略する。また、本実施形態3の電子白板装置1は、上述の実施形態1,2の電子白板装置1のそれぞれと同様の処理を行うと共に、以下の処理を行う。
本実施形態3の電子白板装置1は、表示パネル12a(描画領域1a)に表示される素材画像として任意の画像を登録できる構成を有する。
以下に、任意の画像が素材画像として登録される際に、本実施形態3の電子白板装置1が行う処理について説明する。図13は、実施形態3の電子白板装置1による処理の手順を示すフローチャートであり、図14は、実施形態3の電子白板装置1による表示画面例を示す模式図である。
本実施形態3の電子白板装置1において、制御部10は、任意の画像を素材画像として登録する指示(素材画像登録指示)を受け付けたか否かを判断する(S51)。なお、素材画像の登録指示は、例えば、電子白板装置1の外面の適宜箇所に設けられた素材画像登録ボタン(図示せず)をユーザが操作することによって行われる。また、ユーザが電子白板装置1の外面の適宜箇所に設けられたメニュー表示ボタン(図示せず)を操作することによって、所定のメニュー欄が表示パネル12a(描画領域1a)に表示され、このメニュー欄を介して素材画像の登録指示が行われる構成でもよい。
制御部10は、素材画像の登録指示を受け付けていない場合(S51:NO)、待機し、素材画像の登録指示を受け付けたと判断した場合(S51:YES)、登録すべき画像の入力欄を表示制御部12にて表示パネル12aに表示する(S52)。図14Aは、入力欄が表示された状態を示しており、ユーザは、表示された入力欄内に素材画像として登録したい画像を手書き入力する。また、入力欄の近傍に登録ボタンが表示してあり、ユーザは、登録したい画像の入力が終了した場合に登録ボタンをタッチ操作する。なお、図14Aには、入力欄にいちごの画像が描かれている状態を示している。
制御部10は、入力欄に対して手書き入力されたか否かを判断しており(S53)、手書き入力されたと判断した場合(S53:YES)、手書き入力された情報(手書き情報)を表示制御部12にて入力欄(描画領域1a)に表示する(S54)。なお、手書き入力されていないと判断した場合(S53:NO)、制御部10は、ステップS54の処理をスキップする。
制御部10は、登録ボタンに対するタッチ操作が行われたか否かに基づいて、入力欄に対する手書き入力の終了を指示されたか否かを判断しており(S55)、手書き入力の終了を指示されていないと判断した場合(S55:NO)、ステップS53の処理に戻る。手書き入力の終了を指示されたと判断した場合(S55:YES)、制御部10は、入力欄に対して手書き入力された画像を素材画像として記憶部11に記憶する(S56)。具体的には、制御部(画像データ受付部、記憶制御部)10は、入力欄に手書き入力された情報を電子データとして取り込み、素材画像データとして記憶部11に記憶させる。
上述した処理により、上述の登録処理後、又は次に電子白板装置1が起動した場合に、図14Bに示すように、ユーザが任意に登録した素材画像を描画領域1aに表示する指示を行うためのメニューM6がメニュー領域1aに表示される。なお、図14Aには、いちごの画像が素材画像として登録される例を示しており、この場合、図14Bに示すように、いちごメニューM6がメニュー領域1aに表示される。なお、図14Bに示す例では、図3に示した例におけるりんごメニューM6に代わっていちごメニューM6が表示されているが、登録されている全ての素材画像に対応する全てのメニューをメニュー領域1aに表示させてもよい。
本実施形態3の電子白板装置1を用いることにより、任意の画像を素材画像として登録することができるので、ユーザが好みの画像を素材画像として登録でき、操作性がより向上する。また、このように任意に登録された素材画像に対しても、ユーザが拡大縮小メニューM8を選択操作し、描画領域1aに対する入力操作にて変倍指示を行うことによって変倍処理の実行が可能である。よって、任意に登録された素材画像も任意の大きさで表示させることができる。
(実施形態4)
以下に、実施形態4に係る電子白板装置について説明する。本実施形態4の電子白板装置は、上述の実施形態1〜3の電子白板装置1と同様の構成を有するので、構成についての説明を省略する。また、本実施形態4の電子白板装置1は、上述の実施形態1〜3の電子白板装置1のそれぞれと同様の処理を行うと共に、以下の処理を行う。
本実施形態4の電子白板装置1は、表示パネル12a(描画領域1a)に表示された情報(手書き情報)及び素材画像に対して、消しゴム機能を無効にする(消しゴム処理が行われない)消去不可登録を行うことができる。
以下に、消去不可登録が行われる際に、本実施形態4の電子白板装置1が行う処理について説明する。図15は、実施形態4の電子白板装置1による処理の手順を示すフローチャートであり、図16は、実施形態4の電子白板装置1による表示画面例を示す模式図である。
本実施形態4の電子白板装置1において、制御部10は、消去不可登録を行う指示(消去不可登録指示)を受け付けたか否かを判断する(S61)。なお、消去不可登録の指示は、例えば、電子白板装置1の外面の適宜箇所に設けられた消去不可登録ボタン(図示せず)をユーザが操作することによって行われる。また、ユーザが電子白板装置1の外面の適宜箇所に設けられたメニュー表示ボタン(図示せず)を操作することによって、所定のメニュー欄が表示パネル12a(描画領域1a)に表示され、このメニュー欄を介して消去不可登録の指示が行われる構成でもよい。
制御部10は、消去不可登録の指示を受け付けていない場合(S61:NO)、待機し、消去不可登録の指示を受け付けたと判断した場合(S61:YES)、描画領域1aに対する手書き入力の待ち状態となる。ユーザは、消去不可登録の指示を行った後、消去不可登録したい情報(文字、絵等)を描画領域1aに対して手書き入力する。なお、消去不可登録したい情報の入力が終了した場合に、ユーザは、消去不可登録ボタンを再度操作することによって、消去不可登録したい情報の入力の終了を指示する。
制御部10は、描画領域1aに対して手書き入力されたか否かを判断しており(S62)、手書き入力されたと判断した場合(S62:YES)、手書き入力された情報(手書き情報)を表示制御部12にて描画領域1aに表示する(S63)。なお、手書き入力されていないと判断した場合(S62:NO)、制御部10は、ステップS63の処理をスキップする。
制御部10は、消去不可登録ボタンに対するタッチ操作が行われたか否かに基づいて、手書き入力の終了を指示されたか否かを判断しており(S64)、手書き入力の終了を指示されていないと判断した場合(S64:NO)、ステップS62の処理に戻る。手書き入力の終了を指示されたと判断した場合(S64:YES)、制御部10は、描画領域1aに対して手書き入力された情報(手書き情報)を、消去不可情報として記憶部11に記憶する(S65)。具体的には、制御部(消去不可受付部)10は、描画領域1aに手書き入力された情報を電子データとして取り込み、消去不可データとして記憶部11に記憶させる。
上述した処理により、上述の登録処理後、又は次に電子白板装置1が起動した場合に、図16に示すように、ユーザが消去不可登録した情報が、常に描画領域1aに表示される。なお、図16には、「月 日( )」及び「日直」の文字が消去不可登録された例を示しており、このような状態で、消しゴムメニューM11が選択操作され、「月 日( )」及び「日直」の文字に対してタッチ操作された場合であっても、これらの文字は消去されない。
よって、本実施形態4の電子白板装置1では、消去不可登録された情報は、消しゴムメニューM11が選択操作されることによって実行される消しゴム機能によって消去されないので、消去したくない情報を消去不可登録しておくことにより利便性が向上する。
(実施形態5)
以下に、実施形態5に係る電子白板装置について説明する。本実施形態5の電子白板装置は、上述の実施形態4の電子白板装置1と同様の構成を有するので、構成についての説明を省略する。また、本実施形態5の電子白板装置1は、上述の実施形態4の電子白板装置1と同様の処理を行うと共に、以下の処理を行う。
本実施形態5の電子白板装置1は、複数の使用モードの切り替えが可能に構成されており、使用モード毎に表示パネル12aに表示される画像(表示画面)が異なるように構成されている。例えば、第1モードが選択された場合に、図3に示す表示画面が表示パネル12aに表示され、第2モードが選択された場合に、図17に示す表示画面が表示パネル12aに表示されるように構成することができる。図17は、実施形態5の電子白板装置1による表示画面例を示す模式図である。図17に示す例では、表示パネル12a(タッチパネル13a)の右下にメニュー領域1bが設けてあり、メニュー領域1bにはペンメニューM1及び消しゴムメニューM11のみが表示されている。また、図17に示す例では、描画領域1aの右端に「月 日( )」及び「日直」の文字が表示されており、これらの文字は、上述の実施形態4で説明した消去不可登録が行われたものとする。
このような構成により、本実施形態5の電子白板装置1では、例えば、算数の授業を行う際にユーザが第1モードを選択して、表示パネル12aの表示画面を図3に示す状態に切り替えることにより、算数の授業に使用される各メニューM2〜M10を表示させることができ利便性がよい。また、算数の授業以外のときにはユーザが第2モードを選択して、表示パネル12aの表示画面を図17に示す状態に切り替えることにより、使用しないメニューM2〜M10が表示されず、広い描画領域1aを確保できる。
なお、各使用モードの選択は、例えば、電子白板装置1の外面の適宜箇所に設けられた使用モード切替ボタン(図示せず)をユーザが操作することによって行われる。また、ユーザが電子白板装置1の外面の適宜箇所に設けられたメニュー表示ボタン(図示せず)を操作することによって、所定のメニュー欄が表示パネル12a(描画領域1a)に表示され、このメニュー欄を介して各使用モードの切り替え指示(選択)が行われる構成でもよい。
上述の実施形態1〜5では、表示パネル12aの表示画面側(前面側)にタッチパネル13aが設けられている構成の電子白板装置1について説明した。このほかに、電子白板装置1は、表示パネル12aの背面側にタッチパネル13aが設けられた構成でもよく、タッチパネル13a及び表示パネル12aが一体に構成されていてもよい。
上述の実施形態1〜5では、本発明に係る表示装置を電子白板装置1に適用した例について説明した。このほかに、本発明に係る表示装置は、画像を表示させる機能、タッチパネル又はペンタブレット等のように手書き入力できる機能等を備えた装置に適用できる。例えば、本発明に係る表示装置は、タブレット型のコンピュータ、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、表示パネルを有する画像形成装置等に適用できる。また、本発明に係る表示装置は、パーソナルコンピュータとの接続が可能であり、パーソナルコンピュータに記憶してあるデータを表示できる電子白板装置にも適用できる。この場合、接続されたパーソナルコンピュータから取得した教材の映像(画像)を表示パネル12aに表示させつつ、タッチパネル13aを介して手書き入力された情報を表示させることができる。また、電子白板装置1がパーソナルコンピュータとの接続が可能である場合、上述した実施形態1〜5では記憶部11に記憶してあった表示制御アプリケーションを、パーソナルコンピュータの記憶部(図示せず)に記憶させておいてもよい。そして、パーソナルコンピュータの制御部(図示せず)が表示制御アプリケーションを実行することにより、電子白板装置1の動作を制御し、上述した実施形態1〜5の電子白板装置1の機能を実現するようにしてもよい。このように構成した場合にも、上述した実施形態1〜5の電子白板装置1と同様の効果が得られる。
本発明に係る表示装置(1)は、手書き入力を受け付けるタッチパネル(13a)と、該タッチパネル(13a)が受け付けた手書き入力に係る情報を表示する表示部(12a)とを備える表示装置(1)において、それぞれ異なる複数の素材画像データを記憶するデータ記憶部(11)と、前記複数の素材画像データからいずれかの選択を受け付ける選択受付部(10)と、選択された素材画像データを前記データ記憶部(11)から読み出し、読み出した素材画像データに基づく素材画像を前記表示部(12a)に表示する表示制御部(12)と、前記表示部(12a)に表示されている素材画像に対する変倍指示を受け付ける変倍受付部(10)と、該変倍受付部(10)が受け付けた変倍指示に従って、前記表示部(12a)に表示されている素材画像における素材画像データに変倍処理を行う変倍処理部(10)とを備え、前記表示制御部(12)は、前記変倍処理部(10)にて変倍処理された素材画像データに基づく素材画像を前記表示部(12a)に表示するようにしてあることを特徴とする。
本発明によれば、予め用意してある素材画像データのいずれかが選択された場合に、選択された素材画像データに基づく素材画像が表示部(12a)に表示される。また、表示部(12a)に表示されているいずれかの素材画像に対する変倍指示が行われた場合に、変倍指示された素材画像における素材画像データに変倍処理が行われ、変倍処理された素材画像データに基づく素材画像が表示部(12a)に表示される。よって、タッチパネル(13a)を介して手書き入力された情報が表示パネル(12a)に表示される表示装置(1)において、予め用意された素材画像を表示できると共に、表示された素材画像を任意の大きさに変倍して表示することができる。
本発明に係る表示装置(1)は、前記素材画像データは、物差し、三角定規、分度器、コンパス、方眼紙、五線譜、英語用罫線、及び原稿用紙をそれぞれ表示するための画像データのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
本発明によれば、物差し、三角定規、分度器、コンパス、方眼紙、五線譜、英語用罫線、及び原稿用紙をそれぞれ表示するための画像データのうちの少なくとも1つを含む素材画像データが予め用意してある。よって、選択された素材画像データに基づいて、物差し、三角定規、分度器、コンパス、方眼紙、五線譜、英語用罫線、又は原稿用紙の画像を表示部(12a)に表示することができる。これにより、学校及び塾等の教育施設における利便性がよい。
本発明に係る表示装置(1)は、前記表示部(12a)に複数の素材画像が表示されている場合に、表示されている素材画像のいずれかの選択、及び選択された素材画像に行われた変倍処理における変倍率を他の素材画像に反映させる指示を前記タッチパネル(13a)を介して受け付ける指示受付部(10)を備え、前記変倍処理部(10)は、前記指示受付部(10)が選択を受け付けた素材画像における素材画像データに行われた変倍処理を、前記他の素材画像における素材画像データに行うようにしてあることを特徴とする。
本発明によれば、表示部(12a)に表示された各素材画像に対して個別に行われた変倍処理における変倍率を一致させる(統一する)ことができる。よって、表示部(12a)に複数の素材画像が表示されている場合に、任意の素材画像における変倍率を他の素材画像にも適用できるので、各素材画像を見易く表示することができる。
本発明に係る表示装置(1)は、前記表示部(12a)に表示されている素材画像のいずれかの選択、及び選択された素材画像の表示位置を移動させる指示を前記タッチパネル(13a)を介して受け付ける移動受付部(10)を備え、前記表示制御部(12)は、前記移動受付部(10)が選択を受け付けた素材画像の表示位置を、前記移動受付部(10)が受け付けた指示に応じて変更するようにしてあることを特徴とする。
本発明によれば、表示部(12a)に表示されている素材画像のいずれかに対する選択、選択された素材画像の表示位置を移動させる指示をタッチパネル(13a)を介して受け付ける。よって、選択された素材画像の表示位置が、タッチパネル(13a)を介した移動指示に応じて変更され、任意の位置に素材画像が表示される。
本発明に係る表示装置(1)は、前記素材画像データは、算盤を表示するための画像データを含み、前記表示部(12a)に表示されている算盤に対する操作を前記タッチパネル(13a)を介して受け付ける算盤操作受付部(10)を備え、前記表示制御部(12)は、前記算盤操作受付部(10)が受け付けた操作に基づいて、前記算盤の各珠の表示位置を変更するようにしてあることを特徴とする。
本発明によれば、算盤の画像を表示部(12a)に表示することができ、表示された算盤の画像に対する操作に従って、算盤の各珠を移動させることができる。よって、表示部(12a)に表示された算盤を操作することができる。また、表示された算盤の画像を任意の大きさに変倍して表示することができるので、学校及び塾等の教育施設において算盤の使い方を教える際の利便性がよい。
本発明に係る表示装置(1)は、前記表示部(12a)に表示されている手書き入力に係る情報及び素材画像に対する消去指示を受け付ける消去受付部(10)と、前記表示部(12a)に表示されている手書き入力に係る情報及び素材画像に対する消去不可指示を受け付ける消去不可受付部(10)と、前記消去受付部(10)が消去指示を受け付けた情報及び素材画像を、前記表示部(12a)に表示されている情報及び素材画像から消去する消去部(10)とを備え、該消去部(10)は、前記消去不可受付部(10)が消去不可指示を受け付けた情報及び素材画像を消去しないようにしてあることを特徴とする。
本発明によれば、表示部(12a)に表示されている手書き入力に係る情報又は素材画像に対して消去指示が行われた場合、消去指示された情報又は素材画像が表示部(12a)から消去される。また表示部(12a)に表示されている手書き入力に係る情報又は素材画像に対して消去不可指示が行われた場合、消去不可指示された情報又は素材画像に対して誤って消去指示された場合であっても消去されない。
本発明に係る表示装置(1)は、画像データを受け付ける画像データ受付部(10)と、該画像データ受付部(10)が受け付けた画像データを素材画像データとして前記データ記憶部(11)に記憶する記憶制御部(10)とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、任意の画像データを素材画像データとして登録することができる。よって、教師及び先生等のユーザに応じて任意の素材画像を用意することができ、より利便性を向上させることができる。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、各実施形態で記載されている技術的特徴は、互いに組み合わせることが可能である。