JP6250320B2 - 乾式メディア撹拌型粉砕機 - Google Patents

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Description

本発明は、粉粒体を粉砕メディアと共に撹拌して微細化する乾式メディア撹拌型粉砕機に関し、特に、バッチ処理を行うための乾式メディア撹拌型粉砕機に関する。
乾式メディア撹拌型粉砕機を用いる粉砕処理は、撹拌される粉砕メディア間に発生する剪断力や衝撃力を利用して粉粒体を微細化する処理である。また、金属粉末や金属酸化物を粉砕処理すると、粉砕と圧接が繰り返されて合金化が起こるために、メカニカルアロイングにも利用されている。粉砕処理方法としては、粉砕容器内に処理物を連続的に投入するとともに連続的に排出する連続処理の方法と、粉砕容器内に所定量の処理物を投入した後に所定時間の処理を行うバッチ処理の方法とがある。
特許文献1には、連続処理を行う乾式メディア撹拌型粉砕機が記載されている。図6に示すように、この乾式メディア撹拌型粉砕機110は、横型筒状の粉砕容器120内にその軸線に沿って位置する回転軸131に取り付けられたアジテータ130を備えている。また、粉砕容器120の一端側には処理物の供給口150を備え、他端側に処理物の排出口160を備えている。そして、処理物を連続的に又は断続的に供給するとともにアジテータ130を回転し、処理物を粉砕メディア190とともに撹拌することによって、粉砕処理を行うものである。粉砕容器120の排出口160には、粉砕メディア190を排出することなく処理物のみを排出するためのスクリーン169が設けられている。
連続式は、比較的処理が容易であって、短時間で大量に処理できる処理物を対象として用いられている。処理物の供給量を一定とすれば、処理条件が一定となって、品質が一定の製品を得ることができると期待される。しかしながら、粉砕容器120内に、一定量の処理物を滞留させることが難しいために、一定の処理条件を維持して処理することは必ずしも容易ではない。さらに、バッチ処理と比較して不均一な処理となり易く、シャープな粒度分布を得ることが難しい。
一方、バッチ処理を行う乾式メディア撹拌型粉砕機としては、竪型円筒状の粉砕容器の底面を挿通して垂直な回転軸を設け、この回転軸にアジテータを取付けたものが用いられている。しかしながら、この型の粉砕機では、処理物が粉砕容器の壁面に付着する問題がある。また、粉砕容器の底面では、粉砕メディアの重力によって処理物が強く押し付けられて、付着した処理物が堆積して成長する傾向があり、粉砕機を大型化した場合に大きな問題となることが多い。
このような問題は、アジテータの動きが水平な回転運動であるために、処理物及び粉砕メディアが十分な上下運動を与えられないためと考えられる。壁面に付着・堆積した処理物は、その後は粉砕処理を受ける機会が少なくなり、処理物全体に対して均一な粉砕処理が行われないことになる。
特許文献2には、バッチ処理を行う粉砕機の一例が記載されている。この乾式メディア撹拌型粉砕機210は、図7に示すように、竪型円筒状の粉砕容器220の底面を挿通して、垂直な同一軸線上に、二重の回転軸231、241が設けられている。そして、一方の回転軸231によってアジテータ230を回転するとともに、他方の回転軸241によって下部撹拌羽根240を低速で回転するようになっている。この結果、壁面に付着した処理物は、下部撹拌羽根240によって掻き落とされることになり、従来に比べて均一な粉砕処理を行うことができる。
しかしながら、乾式メディア撹拌型粉砕機210は、粉砕容器の底面における処理物の大きな堆積は防ぐものの、薄い付着を避けることはできない。底面と下部撹拌羽根240との間には1mm以上の隙間を生じるために処理物が薄い膜状となって付着する。また、容器の上部に付着した処理物には、粉砕処理を受ける機会がないことになる。このため、乾式メディア撹拌型粉砕機210は、従来の問題点が多少減少することにはなるものの、これを根本的に解消するものではない。
そこで、乾式メディア撹拌型粉砕機210における諸問題を解消するために、乾式メディア撹拌型粉砕機110と同様に横型筒状の粉砕容器とその軸線に沿って位置する回転軸とを備えて、バッチ処理を行う粉砕機が考えられる。そして、粉砕メディアの大きな運動エネルギーが、粉砕容器の全体に亘って与えられ、付着を起こすことなく均一な処理が可能となり、処理効率が改善されるのではないかと期待される。すなわち、粉砕メディア及び処理物の運動は、粉砕容器内の全ての壁面において、面と平行な運動となり易く、重力が作用する粉砕容器の下部周面においても、処理物の付着・堆積がなくなることが期待される。
しかしながら、バッチ処理を行う横型の粉砕機では、連続処理を行う粉砕機では見られない、特有の問題点が存在する。すなわち、処理物の投入部及び排出部において、これを開閉する手段が必要となる。ところが、開閉手段を備える投入部や排出部は、処理物及び粉砕メディアの溜まりを生じやすい構造となるために、むしろ均一な処理が困難となる。したがって、横型の粉砕容器を備えてバッチ処理を行う乾式メディア撹拌型粉砕機を実用化するためには、処理物の溜まりを防ぐ手段を開発する必要がある。
また、金属粉末の処理などでは、多くの場合に、処理物が大気に接触することを避けるために、粉砕容器内に不活性ガスを導入することになる。また、回転軸のシールに、ガスの導入が必要となる場合がある。竪型の粉砕容器を用いる場合には、図7に示すフィルタ291の設置などによって比較的容易にガスの排出を行うことができる。しかしながら、横型の粉砕容器を用いるバッチ処理では、粉砕容器内の全体が粉砕メディアによる大きな運動エネルギーを受けるために容器内にフィルタを設けることは難しく、上記の溜まりの問題と併せて新たな手段を開発する必要がある。
特開平6−47306号公報 特開2005−199124号公報
この発明の目的は、バッチ処理を行うための乾式メディア撹拌型粉砕機において、処理物が粉砕容器内の壁面に付着・堆積する問題を解決するとともに、粉砕容器内で処理物及び粉砕メディアの溜りを生ずる問題を解決することにある。そして、処理物の全体が均一な処理を受けることを可能として、処理効率の高い粉砕機を提供することにある。また、不活性ガス等のガスの導入及び排出に問題を生じない粉砕機を提供することにある。
本発明の請求項1に係る乾式メディア撹拌型粉砕機は、横型筒状の粉砕容器内に軸線に沿って位置する回転軸に取り付けられるアジテータを備えてバッチ処理を行う乾式メディア撹拌型粉砕機であって、前記粉砕容器の上部に開口する供給口に供給弁を備え、前記粉砕容器の下部に開口する排出口にスクリーン及び排出弁を備え、前記供給弁は、前記供給口に固定される弁座と、該弁座に対して近接・離間する弁体とを備え、前記排出弁は、前記排出口に固定される弁座と、該弁座に対して近接・離間する弁体とを備え、かつ、前記供給弁及び前記排出弁は、それぞれ「閉」の状態としたときに、それぞれの前記弁座及び前記弁体の先端が、前記粉砕容器の内部周壁面に合わせた曲面形状で位置する手段を採用している。
また、本発明の請求項2に係る乾式メディア撹拌型粉砕機は、請求項1に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機であって、前記供給弁の前記弁体が、弁棒に取り付けられ、該弁棒の軸線上を移動する手段を採用している。また、本発明の請求項3に係る乾式メディア撹拌型粉砕機は、請求項1又は2に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機であって、前記排出弁の前記弁体が、前記粉砕容器に固定される点を中心に回動する弁腕に取り付けられている手段を採用している。また、本発明の請求項4に係る乾式メディア撹拌型粉砕機は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機であって、前記排出弁の前記弁座が、前記スクリーンを兼ねている手段を採用している。
また、本発明の請求項5に係る乾式メディア撹拌型粉砕機は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機であって、前記粉砕容器が、その周壁面にガス排出管を備え、該ガス排出管から排出されるガスの流れ方向が、近傍を通過する前記アジテータの進行方向と逆向きである手段を採用している。また、本発明の請求項6に係る乾式メディア撹拌型粉砕機は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機であって、前記粉砕容器が、その側壁面にガス排出管を備え、該ガス排出管が搬送用のスクリューを備えている手段を採用している。
また、本発明の請求項7に係る乾式メディア撹拌型粉砕機は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機であって、前記供給口が、供給する処理物を充填した供給容器を接続可能であるとともに前記供給容器から前記供給口に至る空間を不活性ガスで置換する置換手段を備え、前記排出口が、排出する処理物を受入れる排出容器を接続可能であるとともに前記排出口から前記排出容器に至る空間を不活性ガスで置換する置換手段を備えてなる手段を採用している。
本発明の乾式メディア撹拌型粉砕機は、上記の手段を採用したことにより、バッチ処理が可能であるとともに、処理物が粉砕容器内の壁面に付着・堆積することがなく、粉砕容器内で処理物及び粉砕メディアが溜まりを生ずることもない。そして、処理物は、全体が均一な処理を受けるとともに効率の高い処理を受けることを可能としている。また、不活性ガス等のガスの導入及び排出を容易に行うことができる。
本発明の乾式メディア撹拌型粉砕機の一例を示す概略断面図である。 本発明で用いる供給弁の一例を示す概略断面図である。 (a)は本発明で用いる排出弁の一例を示す概略断面図、(b)はスクリーンを兼ねる弁座の一例を示す概略断面図、(c)は弁体の一例を示す概略側面図である。 ガス排出口を示し、(a)は周壁面に設けた例であり、(b)は側壁面に設けた例である。 供給容器及び排出容器の接続と置換手段の一例を示す概略側面図である。 連続処理を行う乾式メディア撹拌型粉砕機の一例を示す概略断面図である。 バッチ処理を行う従来の乾式メディア撹拌型粉砕機の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5により説明する。乾式メディア撹拌型粉砕機10は、横型筒状の粉砕容器20の内部に軸線に沿って位置するように挿通される回転軸31を備え、この回転軸31にアジテータ30が取り付けられている。回転軸31は、図示しない軸受によって回転自在に支持され、図示しない駆動源によって回転駆動される。また、図示していないが、粉砕容器20は、処理物を冷却できるようにジャケットを備えていることが好ましい。回転軸31は、軸シール32によりシールされている。
乾式メディア撹拌型粉砕機10は、粉砕容器20内に粉砕メディア90を充填しておくことにより、繰り返し、バッチ処理を行うことができる粉砕機である。すなわち、処理の初めに処理物を粉砕容器20内に投入し、処理物が粉砕容器20内に閉じ込められた状態で粉砕処理を行い、処理の終了後には処理物を粉砕容器20から排出するとともに、粉砕メディア90は粉砕容器20内に留まるようにしている。すなわち、粉砕容器20の上部に開口する供給口50には供給弁55を備え、粉砕容器20の下部に開口する排出口60にはスクリーン69及び排出弁65を備えている。
本発明の特徴は、供給弁55が、供給口50に固定される弁座56と、弁座56に対して近接・離間する弁体57とを備えていることにある。すなわち、供給弁55を「閉」としたときは、供給口50を密閉することができるとともに、供給弁55を「開」としたときは、弁体57が弁座56から完全に離れることを特徴としている。供給弁55をこのような形態とすることによって、処理物の投入を繰り返し行うことが可能であり、粉砕容器20内に処理物及び粉砕メディア90の溜まりを生じない構造にすることができる。したがって、弁体が弁座の近傍に位置して、弁座に対して弁体が摺動する仕切弁やボール弁等は本発明の供給弁55には含まれない。
供給弁55について、図2によりさらに詳しく説明する。供給弁55は、筒状の弁本体51の軸線上に弁棒58が設けられ、弁棒58の一端には弁体57が、他端にはハンドル59が設けられている。弁棒58は、ハンドル59を操作することによって、弁棒58の軸線に沿って移動し、これによって弁体57が図の寸法Lの間を移動することができる。また、弁本体51は、端部に固定部52を備えて、ハンドル59を固定部52に螺合させることができる。
弁体57を弁座56に接近させて固定部52にハンドル59を螺合させることにより、弁体57が弁座56に密着した「閉」の状態として、この状態を維持することができる。必要であれば、弁体57が弁座56に密着した気密状態を形成することができる。また、O−リング95を用いて気密性を高めることもできる。また、必要であれば、気体が少量リークするような状態を形成することもできる。
弁座56は、ねじ孔54を備えているので、供給口50にねじ止めして固定することができる。そして、弁本体51の側部には、処理物を導入するための導入口53が設けられている。弁体57を弁座56から最大に離間させた状態では、導入口53から弁座56に至る間が完全に開放された「開」の状態となり、処理物を問題なく粉砕容器20内に投入することができる。
この供給弁55では、弁座56と弁体57との接合部分が、筒状の弁座56内に棒状の弁体57が挿入される形態をなしている。弁座56と弁体57とは単純に当接するものであってもよいが、弁座56の開口を弁体57の先端で埋める構造とすることが好ましい。このような構造は、弁座56と弁体57との接触面において処理物及び粉砕メディア90との接触が防止され、供給弁55の機能を長期間維持することができる。
また、この構造は、供給弁55を「閉」の状態としたときに、弁座56及び弁体57の先端を、粉砕容器20の内部周壁面に合わせた曲面形状とすることが可能であり、周壁面に対して凹凸を生じない構造とすることが可能である。したがって、処理物及び粉砕メディア90の溜まりが生じないようにすることができる。なお、この供給弁55は、開閉を手動で行うものであるが、開閉を自動とすることもできる。また、手動と自動とを併用可能とすることもできる。
本発明の特徴は、排出弁65が、排出口60に固定される弁座66と、弁座66に対して近接・離間する弁体67とを備えていることにある。すなわち、排出弁65を「閉」としたときは、排出口60を密閉することができるとともに、排出弁65を「開」としたときは、弁体67が弁座66から完全に離れることを特徴としている。排出弁65をこのような形態とすることによって、処理物の排出を繰り返し行うことが可能であるとともに、粉砕容器20内に処理物及び粉砕メディア90の溜まりを生じない構造とすることができる。したがって、弁体が弁座の近傍に位置して、弁座に対して弁体が摺動する仕切弁やボール弁等は本発明の排出弁65には含まれない。
排出弁65について、図3によりさらに詳しく説明する。排出弁65は排出口60に取付けられて、粉砕容器20に対して固定される。箱状の弁本体61には回転軸62が設けられて、これを中心に回動する弁腕68を備え、弁腕68の先端に弁体67が設けられている。そして、弁本体61の外部には図示していないハンドルが設けられ、このハンドルによって弁腕68を回動させることができる。また、弁本体61の下部には、処理物の取出し口63が設けられている。
弁腕68を回動させることによって、弁体67を、排出口60に固定される弁座66に対して近接・離間させることができる。すなわち、図3(a)に示す、弁体67が弁座66に密着した「閉」の状態でハンドルを固定すると、気密状態を維持することができる。また、ハンドルの固定を解くと弁腕68が略90度回動し、弁座66の真下が開放された「開」の状態となって、処理物を問題なく粉砕容器20から排出することができる。
処理物を排出する際に、粉砕メディア90は粉砕容器20内に留めておく必要があるために、排出口60にはスクリーン69が設けられている。スクリーン69は、排出弁65とは別体であってもよいのであるが、これを一体とすることがより好ましい。すなわち、排出弁65の弁座66はスクリーン69を兼ねる構造であり、スクリーン69が排出弁65に組み込まれた構造となっている。
図3(b)は、スクリーン69を兼ねる弁座66の概略断面図を示し、図3(c)は、弁体67の概略側面図を示している。排出弁65の気密性は、弁座66の平面71と弁体67の平面72とを接触面として得ることができる。又は、斜面73と斜面74とを接触面として得ることができる。ここでは、O−リング96を用いることにより、気密性を高めている。
弁座66には、細長い長穴状の開口75が複数設けられ、開口75の幅は粉砕メディア90の直径よりも小さく形成されている。弁座66は排出口60に固定され、排出弁65の開閉によらず、粉砕メディア90が粉砕容器20から排出されないようになっている。
弁体67には細長い山脈状の突起76が複数設けられ、弁体67が弁座66に接合するときには、各突起76が各開口75に挿入され、各開口75を各突起76によって埋める構造に形成されている。開口75と突起76との噛み合わせにより、弁座66と弁体67との接触面には、処理物及び粉砕メディア90が接触することなく粉砕処理を行うことが可能であり、これによって、排出弁65の機能を長期間維持することができる。
また、この構造は、排出弁65を「閉」の状態としたときに、弁座66及び弁体67の先端を、粉砕容器20の内部周壁面に合わせた曲面形状とすることが可能であり、周壁面に対して凹凸を生じない構造とすることが可能である。したがって、処理物及び粉砕メディア90の溜まりが生じないようにすることができる。なお、この排出弁65は、開閉を手動で行うものであるが、開閉を自動とすることもできる。また、手動と自動とを併用可能とすることもできる。
軸シール32としては、オイルシール又はガスシールが使用される。ガスシールは、回転軸31と、これが挿通される粉砕容器20の開口部との間にガスを導入してシールし、ここに処理物が入り込むトラブルを防止する。ガスシールを行う軸シール32の構造については、従来から多くの例が紹介されている。そして、通常は圧縮空気を導入するが、不活性ガス雰囲気での粉砕処理を行う場合には、窒素ガスなどの不活性ガスを導入することになる。
本発明の乾式メディア撹拌型粉砕機10において困難な問題は、導入したガスの排出方法である。粉砕容器20の内部は、全体が粉砕メディア90によって大きな運動エネルギーを受けるために、図7に示したフィルタ291のように、粉砕容器20に直接フィルタを設けることは困難である。そこで、本発明では、図4に2つの例を示すように、粉砕容器20に特殊なガス排出管40a(又は40b)を設けることを特徴としている。
図4(a)は、粉砕容器20の周壁面に、接線方向に向けてガス排出管40aを設けた場合を示している。ガス排出管40aの特徴は、ここから排出されるガスの流れ方向が、近傍を通過するアジテータ30の進行方向とは逆向きになっていることである。アジテータ30によって撹拌された処理物は、周壁面に沿ってガス排出口40aを通過することになるので、ガス排出管40a内には入り難いことになる。
また、ガス排出管40aは、複数の板材によって形成されるスクリーン41aを備えている。板材の間隔は、粉砕メディア90の直径よりも小さく形成されている。このため、粉砕メディア90がガス排出管40aの中に入ることはない。処理物はガスに同伴されて入る可能性があるが、運転中は粉砕メディア90がスクリーン41aに当たってこれを叩き落とすことになり、板材に付着する確率は低く、処理物の溜まりとなることはない。
排出されるガスは、ガス排出管40aからフィルタ45を経由して大気に放出される。また、フィルタ45の接続口46の下流において分岐を形成し、後述の真空装置に接続できるようにすることもできる。
図4(b)は、粉砕容器20の側壁面に、傾斜したガス排出管40bを設けた場合を示している。ガス排出管40bの特徴は、複数の板材によって形成されるスクリーン41bを備えているとともに、搬送用のスクリュー42を備えていることである。すなわち、スクリーン41aと同様に、スクリーン41bによって粉砕メディア90がガス排出管40aの中に入ることを防止している。また、処理物はガスに同伴されて管内に入る可能性があるが、回転するスクリュー42により逆向きに搬送され、粉砕容器20に戻されるようになっている。
排出されるガスは、ガス排出管40bからフィルタ45を経由して大気に放出される。また、フィルタ45の接続口46の下流において分岐を形成し、後述の真空装置に接続できるようにすることもできる。
本発明の乾式メディア撹拌型粉砕機10は、特に、不活性ガス雰囲気で粉砕処理を行う場合には、図5に示すように、専用の保管容器80を接続して使用することが好ましい。そして、複数の保管容器80を用意して、処理前の処理物を充填した供給容器として使用するとともに、処理後に排出する処理物を受け入れる排出容器としても使用することが好ましい。さらに、各保管容器80に、開閉弁81を設けて、内部のガスを密閉可能とすることが好ましい。また、各開閉弁81の先には、フェルール等の接続部品82を設けて、容易に接続できる構造とすることが好ましい。
不活性ガスによるガスの置換は、粉砕容器20内の空間、供給容器(保管容器80)から供給口50に至る空間、及び排出口60から排出容器(保管容器80)に至る空間が、それぞれ単独でも、同時にでも置換できることが好ましい。置換手段としては、各空間においてガス入口、及びガス出口を設けて、ガス入口からガス出口に向けて、所定の時間不活性ガスを流動させる方法がある。
また、真空装置を用意して、ガス出口から所定の圧力まで吸引した後に、ガス入口から不活性ガスを導入して、その空間を大気圧に近い圧力とする置換手段を用いることも好ましい。あるいは、ガス入口とガス出口とを兼用した接続口として、真空装置に接続して所定の圧力とした後に、不活性ガスラインに切り替えて所定の圧力とする置換手段とすることもできる。図5は、兼用した接続口85、86、87を設けた場合を示している。
また、軸シール32にガスシールを採用する場合には、接続口88から不活性ガスを供給することになる。この場合、例えば、供給弁55を多少リークする状態に設定して、接続口88から接続口86に向かってガスを流すことができる。すなわち、接続口88に不活性ガスを接続し、接続口86から大気に放出することもできる。
しかしながら、図4に示したように、粉砕容器20にガス排出管40a(又は40b)及びフィルタ45を設けて、ここから大気に放出することが好ましい。そして、フィルタ45の接続口46の下流において分岐を形成し、切り替えによって、真空装置への接続と大気へのガス放出を可能とすることが好ましい。
粉砕メディア90を粉砕容器20に充填するときは、供給弁55を介して充填することが多いが、粉砕容器20の上部に専用の充填口を設けることもできる。また、粉砕メディア90の抜出しは、通常は、専用の排出口を設けているが、スクリーン69を取外し可能として取出し口63から抜出すようにすることもできる。粉砕メディア90の粒子1個の大きさは、その直径を通常2〜15mmとしている。
粉砕メディア90の充填量は、粉砕容器20内容積からアジテータ30等の容積を差し引いた実容積に対する容積比として、60〜90%とすることができる。アジテータ30の回転数は、先端の周速度で1〜5m/sとすることが好ましい。本発明の乾式メディア撹拌型粉砕機10は、処理効率が高いので短時間で処理を完了させることが可能であり、また均一粉砕が可能であるためにシャープな粒度分布とすることができる。
10……乾式メディア撹拌型粉砕機
20……粉砕容器
30……アジテータ
31……回転軸
40a、40b……ガス排出管
42……スクリュー
50……供給口
55……供給弁
56……弁座
57……弁体
58……弁棒
60……排出口
65……排出弁
66……弁座
67……弁体
68……弁腕
69……スクリーン
80……保管容器(供給容器、排出容器)

Claims (7)

  1. 横型筒状の粉砕容器内に軸線に沿って位置する回転軸に取り付けられるアジテータを備えてバッチ処理を行う乾式メディア撹拌型粉砕機であって、
    前記粉砕容器の上部に開口する供給口に供給弁を備え、
    前記粉砕容器の下部に開口する排出口にスクリーン及び排出弁を備え、
    前記供給弁は、前記供給口に固定される弁座と、該弁座に対して近接・離間する弁体とを備え、
    前記排出弁は、前記排出口に固定される弁座と、該弁座に対して近接・離間する弁体とを備え、かつ、
    前記供給弁及び前記排出弁は、それぞれ「閉」の状態としたときに、それぞれの前記弁座及び前記弁体の先端が、前記粉砕容器の内部周壁面に合わせた曲面形状で位置することを特徴とする乾式メディア撹拌型粉砕機。
  2. 前記供給弁の前記弁体が、弁棒に取り付けられ、該弁棒自身の軸線上を移動することを特徴とする請求項1に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機。
  3. 前記排出弁の前記弁体が、前記粉砕容器に固定される点を中心に回動する弁腕に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機。
  4. 前記排出弁の前記弁座が、前記スクリーンを兼ねていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機。
  5. 前記粉砕容器が、その周壁面にガス排出管を備え、該ガス排出管から排出されるガスの流れ方向が、近傍を通過する前記アジテータの進行方向と逆向きであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機。
  6. 前記粉砕容器が、その側壁面にガス排出管を備え、該ガス排出管が搬送用のスクリューを備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機。
  7. 前記供給口が、供給する処理物を充填した供給容器を接続可能であるとともに前記供給容器から前記供給口に至る空間を不活性ガスで置換する置換手段を備え、
    前記排出口が、排出する処理物を受入れる排出容器を接続可能であるとともに前記排出口から前記排出容器に至る空間を不活性ガスで置換する置換手段を備えてなることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の乾式メディア撹拌型粉砕機。
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