JP6249281B2 - 圧縮着火式内燃機関 - Google Patents

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Description

この発明は圧縮着火式内燃機関に係り、特に、空気と燃料との混合気を燃焼室内で圧縮することで自発着火させる圧縮着火式内燃機関に関する。
内燃機関には、予め燃焼室内に燃料を供給しておき、燃焼開始が燃焼室内の混合気の圧縮自発着火による燃焼方式(予混合圧縮着火燃焼)を採用する圧縮着火式内燃機関がある。圧縮着火式内燃機関は、NOxの排出が少ない内燃機関であるが、内燃機関の運転状態によって自発着火ができない場合(特に、燃焼室内温度が低い場合に自発着火がし難い場合がある)があり、このような場合は、火花点火方式による着火が行われる。即ち、運転状態に基づき必要に応じて圧縮自発着火燃焼と火花点火燃焼とを切り換える燃焼制御が実行される。また、火花点火燃焼から圧縮自発着火燃焼への切り換えが行われる際、火花点火燃焼により燃焼室内温度が高くなっているため、圧縮自発着火燃焼時に早期着火やノッキングが発生するおそれがある。
そこで、従来の圧縮着火式内燃機関は、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態に応じて燃焼状態を特定するための燃焼領域マップとを備え、この燃焼領域マップに圧縮自発着火燃焼への切り替え前であることを検出するための切り替え準備燃焼領域が設定され、運転状態検出手段により燃焼状態が切り替え準備燃焼領域であると判断されると、内部EGRを減ずる制御又は外部EGR制御を行い、燃焼室内温度を低下させノッキングの防止を図っている。(特許文献1)
特開2009−97416号公報
ところで、圧縮着火式内燃機関の圧縮自発着火燃焼時のノッキングは、燃焼室内温度を原因とするものの他、多点同時着火を原因として発生することがある。この多点同時着火は、主に圧縮工程において燃焼室内の混合気が均質な状態となり、混合気が所定の圧縮比に達すると複数個所で同時に着火する現象のことをいう。この多点同時着火が発生すると、複雑な火炎伝播によりノッキングが生じるおそれがある。そして、この多点同時着火によるノッキングは、外部EGR制御などにより燃焼室内温度が低下しても、圧縮工程中にEGRで還流される排気ガス(還流ガス)と混合気とが均質化されると発生するため、上記の特許文献に開示される技術では解決が困難であった。
そこで、この本発明は、上記の問題に鑑みて成されたものであり、多点同時着火によるノッキングを防止できる圧縮着火式内燃機関を提供することを目的とする。
この発明は、燃焼室内の混合気を圧縮し自発的に着火させる圧縮着火式の内燃機関であって、前記内燃機関に接続され当該内燃機関のシリンダヘッドの底面に対し接続角度が大きいハイポートと、接続角度が小さいローポートとを備えた吸気通路と、前記内燃機関に接続され燃焼後のガスを排出するための排気通路と、前記排気通路内の排気ガスを還流ガスとして前記吸気通路へと導く排気還流通路と、前記吸気通路へと導かれる還流ガスの導入量を調整するEGRバルブと、吸気バルブ可変動弁機構と、排気バルブ可変動弁機構と、を備えた圧縮着火式内燃機関において、前記ローポートは、前記ハイポートと比較して吸気量が小さくなるように形成し、前記排気還流通路の吸気側接続部を前記ローポートに接続し、前記ローポートは、前記吸気通路から導入される新気量を調整する新気調整弁を備え、前記新気調整弁は、前記内燃機関の目標回転数に応じて新気量を調整し、前記内燃機関の負荷に応じて、前記EGRバルブにより還流ガスの導入量を減らしながら、前記新気調整弁の開度を調整して前記ローポートへの新気導入量を増加させ、圧縮自発着火燃焼領域では前記吸気バルブ可変動弁機構と前記排気バルブ可変動弁機構を制御して、負のバルブオーバーラップと低バルブリフト量とを実現したことを特徴とする。
この発明は、シリンダヘッドの底面に対して接続角度の異なるハイポートとローポートとを燃焼室に接続したので、燃焼室内においてハイポート側とローポート側との各タンブル流に偏差が生じる。このとき、排気還流通路で燃焼室に還流される排気ガスである還流ガスは、燃焼室内に吸入される際に、ハイポート側とローポート側とのいずれか一側のタンブル流によって還流ガス層が形成され、いずれか他側のタンブル流の影響を受けることがない。
従って、この発明は、ハイポートとローポートとから燃焼室内に吸入される吸気の混合を抑制し、燃焼室内の混合気を成層化し、燃焼室内の混合気が均質化することを防止でき、多点同時着火の発生を抑制することができる。
図1は圧縮着火式内燃機関の概略構成図である。(実施例) 図2は平面視による燃焼室の概略図である。(実施例) 図3は圧縮着火式内燃機関のバルブリフト特性を示す概略図である。(実施例) 図4は燃焼室内のタンブル流を示す概略図である。(実施例) 図5は燃焼室内の圧縮時の気体状態を示す概略図である。(実施例)
以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
図1〜図5は、この発明の実施例を示すものである。図1において、圧縮着火式内燃機関1は、シリンダブロック2にシリンダヘッド3を搭載し、シリンダブロック2にシリンダ4を囲むようにウォータジャケット5を形成し、シリンダ4に摺動可能に内蔵したピストン6によりシリンダヘッド3との間に燃焼室7を形成している。ピストン6は、コンロッド8によりクランク軸9に接続されている。圧縮着火式内燃機関1は、燃焼室7内の混合気を圧縮し自発的に着火させる燃焼方式である。
圧縮着火式内燃機関1は、燃焼室7に新気を供給するための吸気通路10を備えている。吸気通路10には、新気の流量を調整する絞り弁11を備えている。絞り弁11の下流側の吸気通路10は、分岐されたハイポート12とローポート13とを備えている。
ハイポート12は、吸気通路10の延長方向に延びてから、中心線C1がシリンダヘッド3の底面14に対し大きい接続角度θ1で燃焼室7に接続されている。ローポート13は、吸気通路10よりもシリンダヘッド3寄りの位置を延長方向に延びてから、中心線C2がハイポート12シリンダヘッド3の底面14に対しハイポート12よりも小さい接続角度θ2(θ1>θ2)で燃焼室7に接続されている。
ハイポート12は、図2に示すように、ローポート13に比べて、大きい断面積に形成されている。これより、ローポート13は、ハイポート12と比較して吸気量が小さくなるように形成されている。ローポート13には、吸気通路10と接続する部分に、吸気通路10からローポート13に導入される新気量を調整する新気調整弁15を備えている。
圧縮着火式内燃機関1は、燃焼室7から燃焼後のガスを排出するための排気通路16を備えている。排気通路16は、図2に示すように、燃焼室7に接続される2つの排気ポート17、18を備えている。2つの排気ポート17、18の下流側は、集合されて1本の排気通路16にまとめられる。
圧縮着火式内燃機関1は、シリンダヘッド3に、ハイポート12とローポート13とをそれぞれ開閉する吸気バルブ19、20を備え、2つの排気ポート17、18をそれぞれ開閉する2つの排気バルブ21、22を備えている。
圧縮着火式内燃機関1は、シリンダヘッド3に、クランク軸9に同期して回転される吸気カム軸23と排気カム軸24とを備えている。吸気カム軸23は、吸気カム25により吸気バルブ19、20を開閉駆動する。排気カム軸24は、排気カム26により排気バルブ21、22を開閉駆動する。
圧縮着火式内燃機関1は、吸気バルブ可変動弁機構27と排気バルブ可変動弁機構28とを備えている。吸気バルブ可変動弁機構27は、クランク軸6に対する吸気カム軸23の位相を変化させて、吸気バルブ19、20の開閉時期及びバルブリフト量を変更する。排気バルブ可変動弁機構28は、クランク軸9に対する排気カム軸24の位相を変化させて、排気バルブ21、22の開閉時期及びバルブリフト量を変更する。
圧縮着火式内燃機関1は、シリンダヘッド3に燃焼室7に臨ませて燃料噴射弁29を備えている。燃料噴射弁29は、燃焼室7内に燃料を噴射し、混合気を生成する。圧縮着火式内燃機関1は、シリンダヘッド3に燃焼室7に臨ませて点火プラグ30を備えている。点火プラグ30は、燃焼室7内に火花を発生させ、混合気に着火して燃焼させる。
圧縮着火式内燃機関1は、排気通路16内の排気ガスを吸気通路10へと導く排気還流通路31を備えている。排気還流通路31は、排気側接続部32を排気通路16に接続し、吸気側接続部33を吸気通路10のハイポート12又はローポート13のいずれか一方、この実施例ではローポート13に接続している。排気還流通路31には、還流ガスを冷却するEGRクーラ34と、還流ガスの流量を調整するEGRバルブ35とを備えている。排気還流通路31は、EGRクーラ34により冷却した排気ガスをEGRバルブ35により流量調整し、還流ガスとして吸気通路10へと導く。
圧縮着火式内燃機関1は、新気調整弁15と、吸気バルブ可変動弁機構27と、排気バルブ可変動弁機構28と、燃料噴射弁29と、点火プラグ30と、EGRバルブ35とを、制御装置36に接続している。制御装置36には、圧縮着火式内燃機関1の運転負荷や目標回転数を算出するための情報(例えば、吸気圧、吸気流量、吸気温度、機関回転速度、アクセル開度等)を入力する情報入力手段37を接続している。
制御装置36は、情報入力手段37から入力する情報に基づいて算出した圧縮着火式内燃機関1の目標回転数に応じて、新気調整弁15によりローポート13に導入される新気量を制御し、吸気バルブ可変動弁機構27と排気バルブ可変動弁機構28とによる吸気バルブ19、20と排気バルブ21、22との開閉時期及びバルブリフト量を制御し、燃料噴射弁29の燃料噴射量を制御し、点火プラグ30の点火時期を制御し、EGRバルブ35による還流ガスの流量を制御する。
制御装置36は、情報入力手段37から入力する情報により運転状態を判定し、必要に応じて圧縮自発着火燃焼と火花点火燃焼とを切り換える燃焼制御を実行する。
この圧縮着火式内燃機関1は、燃焼室7内において混合気の濃度分布及び温度分布を形成させて、圧縮による自発着火のタイミング及び燃焼速度を制御する。そこで、圧縮着火式内燃機関1は、燃焼を精度よく制御するために、ハイポート12から導入される高酸素濃度の新気と、ローポート13から導入される冷却された還流ガスを含む低酸素濃度の新気とを、燃焼室7に別々に導入する。
圧縮着火式内燃機関1は、シリンダヘッド3の底面14に対して接続角度の異なるハイポート12とローポート13とを燃焼室7に接続し、新気導入用のハイポート12をローポート13に比べて大きい断面積に形成している。ローポート13には、新気調整弁15を設置し、運転負荷に応じてローポート13から燃焼室7に導入される還流ガスを含む新気の酸素濃度を調整できるように、ローポート13に供給される新気量を制御する。
圧縮着火式内燃機関1は、図3に示すように、通常のカムリフトカーブに対して、燃焼室7内に燃焼ガスを残留させる負のバルブオーバーラップ(NVO)と低バルブリフト量となるカムリフトカーブを使用する。負のバルブオーバーラップは、排気行程から吸気行程にかけて吸気バルブ19、20と排気バルブ21、22とが共に閉じている区間(EVC’−IVO’)である。圧縮着火式内燃機関1は、吸気バルブ可変動弁機構27と排気バルブ可変動弁機構28とを用いることで、運転負荷に応じて吸気バルブ19、20と排気バルブ21、22との開閉時期やバルブリフト量を可変な状態とし、負のバルブオーバーラップ(NVO)と低バルブリフト量とを実現する。
圧縮着火式内燃機関1は、運転時に吸気バルブ19、20のバルブリフト量が低くなり、吸入空気が絞られて、燃焼室7内へ導入できる空気量が大きく低減する。また、燃焼室7内に残留する燃焼ガスにより新気の充填効率が悪化し、燃焼室7内全域にわたって均質な燃料が分布すると、混合気の酸素濃度が低下して着火性の低下に繋がる。従って、自発着火性及び燃焼安定性を向上するために、燃焼室7内の一部の領域のみに高酸素濃度混合気を形成させなければならない。
吸気バルブ19、20は、バルブリフト量が小さいほど燃焼室7内に強力な気体流動を発生させる。図2に示すように、ハイポート12では、ローポート13に比べて大きい断面積とし、吸入空気の流量を向上させる。また、断面積がより大きいハイポート12を配置することにより、燃焼室7内の過剰な気体流動の発達を抑制し、新気で形成する高酸素濃度混合気の拡散を防ぎ、高酸素濃度の混合気を筒内の一部の領域に配置する。よって、ハイポート12では、新気を燃焼室7内に導いて、燃焼室7内に噴射された燃料と混合し、着火性が良い混合気層を確保できる。
ローポート13では、ハイポート12よりも断面積を小さくし、小径化された吸気バルブ20を採用し、ローポート13との組み合わせで燃焼室7内に強い気体流動(端プル)を発生させる。これは、冷却された還流ガスを大量に導入する際に、均一な希薄混合気を形成し、安定した希薄燃焼を実現できる。
圧縮着火式内燃機関1は、高酸素濃度の新気を導入するハイポート12と冷却された還流ガスを含む低酸素濃度の新気を導入するローポート13とを用いることにより、燃焼室7内に吸入される混合気を成層化させて、不均一な濃度と温度分布を持った混合気層の形成を可能にする。図4に示すように、ハイポート12とローポート13とから燃焼室7内に吸入される2種類の気体がそれぞれの流速で燃焼室7内に噴射された燃料と混合し、燃焼室7内に酸素濃度分布の異なる混合気が形成される。
圧縮上死点では、酸素濃度分布の異なる混合気が、比熱比の相違により混合気の温度上昇率が異なり、着火タイミングの早遅が現れてくる。着火性の高い新気混合気層は、上死点において圧縮され高温にさらされた際に、圧縮自発着火を始める。燃焼による燃焼室7内の温度上昇に伴い、火炎伝播により着火性が低い冷却された還流ガスを含む混合気層が着火に至る。これは、図5に示すように、可燃混合気を中心部分に偏在させることにより、急峻な圧縮自発着火燃焼に成層燃焼を混合し、燃焼時間を延長させ、燃焼室7内の急激な圧力上昇を抑制するためである。これにより、ノッキングが発生しにくくなり、圧縮自発着火燃焼をより高負荷領域に拡大できる。
圧縮着火式内燃機関1の高負荷圧縮自発着火燃焼領域では、燃焼安定性を向上させるために、冷却された還流ガス導入用のローポート13に設けた新気調整弁15を運転負荷の目標回転数に応じて開放作動させて一部の新気を導入し、吸気効率の悪化を防ぐ。運転負荷の上昇につれ、ローポート13への新気調整弁15の開口面積を増大させ、運転負荷に応じた新気を導入し、吸気バルブ19、20の低リフトバルブ量に起因する新気充填量不足を補い、混合気の酸素濃度を高める。さらに、高負荷時には、ローポート13からの吸気流速がハイポート12よりも相対的に強いため、ハイポート12及びローポート13の両方のタンブルが衝突しても、燃焼室7内には気体流動が維持され、燃焼の改善に寄与する。
一方、圧縮着火式内燃機関1は、冷却された還流ガスを大量に導入することにより、混合気の酸素濃度が低減し、高熱効率の希薄燃焼ができるが、高負荷圧縮自発着火燃焼時に燃焼温度が低下し、失火や不完全燃焼が発生してしまう。よって、安定した燃焼を確保するために、圧縮着火式内燃機関1は、運転負荷の上昇に応じて、新気調整弁15の開度を調整して、冷却された還流ガスの導入量を減らしながら、ローポート13への新気導入量を増加させ、冷却された還流ガス中の酸素濃度を高める。
これにより、圧縮着火式内燃機関1は、安定した自発着火の確保及び燃焼室7内の圧力上昇率の制御を両立させて、急峻な圧縮自発着火燃焼を制御し、自発着火の燃焼範囲を拡大することができる。
このように、圧縮着火式内燃機関1は、排気通路16内の排気ガスを還流ガスとして吸気通路10へと導く排気還流通路31の排気側接続部32を排気通路16に接続し、吸気側接続部33を吸気通路10のハイポート12又はローポート13のいずれか一方、この実施例ではローポート13に接続している。
圧縮着火式内燃機関1は、シリンダヘッド3の底面14に対して接続角度の異なるハイポート12とローポート13とを燃焼室7に接続したので、図4に示すように、燃焼室7内においてハイポート12側とローポート13側との各タンブル流に偏差が生じる。このとき、排気還流通路31で燃焼室7に還流される排気ガスである還流ガスは、燃焼室7内に吸入される際に、ハイポート12側とローポート13側とのいずれか一側のタンブル流によって還流ガス層が形成され、いずれか他側のタンブル流の影響を受けることがない。
従って、圧縮着火式内燃機関1は、ハイポート12とローポート13とから燃焼室7内に吸入される吸気の混合を抑制し、燃焼室7内の混合気を成層化し、燃焼室内の混合気が均質化することを防止でき、多点同時着火の発生を抑制することができる。
また、この圧縮着火式内燃機関1は、排気還流通路31の吸気側接続部33をタンブル流が大きいローポート13側へ接続したため、図5に示すように、燃焼室7内の圧縮時において、排気還流通路31で還流された還流ガスはハイポート12からの混合気を取り囲むように還流ガス層を形成する。詳細に説明すれば、燃焼室7内の中央部分に混合気層が形成され、この混合気層の周囲を取り囲むように還流ガス層が形成される。
従って、膨張時においては、中央部分の混合気層から着火が発生し、その後、外周部分の還流ガス層に火炎伝播が行われるため、ノッキングが生じにくくなる。また、混合気は、その周囲を還流ガス層に覆われるため、混合気中の燃料が燃焼室7の隅部分に付着し、不燃焼やノッキングの原因となることを防止できる。
さらに、この圧縮着火式内燃機関1は、ローポート13の吸気通路10との接続部分に、吸気通路10からローポート13に導入される新気量を調整する新気調整弁15を備えている。新気制御弁15は、制御装置36によって、圧縮着火式内燃機関1の目標回転数に応じてローポート13に導入される新気量を調整する。
これにより、圧縮着火式内燃機関1の運転状態が低負荷から高負荷にかけて変化する場合であっても、吸気量を増減させ燃焼状態を安定させることができる。
また、この圧縮着火式内燃機関1は、ローポート13を、ハイポート12と比較して吸気量が小さくなるように形成しているので、ローポート13の流速はハイポート12の流速と比較して早くなる。従って、還流ガス層は、混合気を素早く取り囲むことができ、確実な成層化を実現することができる。
この発明は、圧縮着火式内燃機関において、多点同時着火によるノッキングを防止できるものであり、シリンダヘッドの底面に対して接続角度の異なるハイポートとローポートとを燃焼室に接続した吸気通路を備える内燃機関に適用可能である。
1 圧縮着火式内燃機関
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
7 燃焼室
10 吸気通路
12 ハイポート
13 ローポート
14 底面
15 新気調整弁
16 排気通路
17、18 排気ポート
19、20 吸気バルブ
21、22 排気バルブ
23 吸気カム軸
24 排気カム軸
27 吸気バルブ可変動弁機構
28 排気バルブ可変動弁機構
31 排気還流通路
32 排気側接続部
33 吸気側接続部
34 EGRクーラ
35 EGRバルブ
36 制御装置
37 情報入力手段

Claims (1)

  1. 燃焼室内の混合気を圧縮し自発的に着火させる圧縮着火式の内燃機関であって、
    前記内燃機関に接続され当該内燃機関のシリンダヘッドの底面に対し接続角度が大きいハイポートと、接続角度が小さいローポートとを備えた吸気通路と、
    前記内燃機関に接続され燃焼後のガスを排出するための排気通路と、
    前記排気通路内の排気ガスを還流ガスとして前記吸気通路へと導く排気還流通路と、
    前記吸気通路へと導かれる還流ガスの導入量を調整するEGRバルブと、
    吸気バルブ可変動弁機構と、
    排気バルブ可変動弁機構と、
    を備えた圧縮着火式内燃機関において、
    前記ローポートは、前記ハイポートと比較して吸気量が小さくなるように形成し、
    前記排気還流通路の吸気側接続部を前記ローポートに接続し、
    前記ローポートは、前記吸気通路から導入される新気量を調整する新気調整弁を備え、
    前記新気調整弁は、前記内燃機関の目標回転数に応じて新気量を調整し、
    前記内燃機関の負荷に応じて、前記EGRバルブにより還流ガスの導入量を減らしながら、前記新気調整弁の開度を調整して前記ローポートへの新気導入量を増加させ、
    圧縮自発着火燃焼領域では前記吸気バルブ可変動弁機構と前記排気バルブ可変動弁機構を制御して、負のバルブオーバーラップと低バルブリフト量とを実現したことを特徴とする圧縮着火式内燃機関。
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