JP6248664B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関する。
従来より、いわゆるトレンチゲート構造のパワーMOSFETやIGBTなどが用いられている。例えば、特許文献1には、パワー半導体装置として構成されるトレンチゲート型の半導体装置が開示されている。この半導体装置は、ベース領域3の表面にソース領域4が選択的に形成され、ソース領域4及びベース領域3を貫通してドリフト領域に達する構成でトレンチが設けられている。そして、トレンチ内には、ゲート電極7が埋め込まれている。
特開平10−173170号公報
ところで、この種の半導体装置では、特性として、オン抵抗が低く、且つ、アバランシェ耐量が高いことが望まれる。しかしながら、一般的にオン抵抗とアバランシェ耐量はトレードオフの関係にあり、例えば、トレンチ間隔を狭くしてチャネルの高密度化を進めると、オン抵抗は低減できるが、寄生トランジスタがオン動作し易くなるため、アバランシェ耐量が低くなり易いという問題がある。逆に、トレンチ間隔を広げてアバランシェ耐量を高めると、その分、チャネル密度が低下し、オン抵抗が増大してしまうことになる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、オン抵抗の上昇を抑えつつ、アバランシェ耐量を高めやすい半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、所定の表面(3a)と裏面(3b)とを備え、少なくとも前記表面(3a)側に複数の素子領域(Ca)が構成された半導体基板(3)と、
前記半導体基板(3)の前記表面(3a)側を覆う導電層(26)と、
前記導電層(26)の上方に配置され、前記導電層(26)の上面部(26a)の一部と電気的に接続される導電性の接続部(30a,50a)を有する接続部材(30、50)と、
を備え、
前記導電層(26)には、前記半導体基板(3)の各々の前記素子領域(Ca)に接続されるコンタクト部(26b)がそれぞれ設けられており、
前記半導体基板(3)において、前記接続部材(30、50)の前記接続部(30a)の直下に位置する直下領域(AR)の内部位置、又は前記直下領域(AR)の周縁部に隣接する位置、の少なくともいずれかの位置の所定領域には、当該所定領域よりも前記直下領域(AR)から遠ざかる側に配置される外側部(6)よりアバランシェ耐量が高い構造の高耐量部(5)が設けられ、前記半導体基板(3)内に設けられた第1導電型の第1半導体層(15)と、前記半導体基板(3)の前記表面(3a)側から掘り下げられて形成されるトレンチ部(19)と、前記トレンチ部(19)の内壁面に沿って形成されたゲート絶縁膜(21)と、前記トレンチ部(19)内において前記ゲート絶縁膜(21)よりも内側に形成されたゲート電極(23)と、前記第1半導体層(15)の上方において、少なくとも前記トレンチ部(19)に沿った位置に形成された第2導電型の第2半導体層(17)と、前記半導体基板(3)の前記表面(3a)側において、前記第2半導体層(17)の上方且つ前記トレンチ部(19)に隣接した位置に形成された第1導電型の第3半導体層(25)と、を備え、前記半導体基板(3)の内部は、前記トレンチ部(19)によって複数のセル部(Ca)に区画され、それぞれの前記セル部(Ca)が前記素子領域として構成され、前記導電層(26)の前記コンタクト部(26b)に電気的に接続される構成となっており、前記セル部(Ca)の表層部側には、前記トレンチ部(19)に隣接して前記第3半導体層(25)が設けられ、少なくとも前記第3半導体層(25)よりも当該セル部(Ca)の中心側に第2導電型の第4半導体層(18)が設けられており、 複数の前記セル部(Ca)のうちの前記高耐量部(5)を構成する高耐量セル部(C1)において、前記半導体基板(3)の厚さ方向に平面視したときの当該高耐量セル部(C1)の全体面積に対し、当該高耐量セル部(C1)において前記第4半導体層(18)が前記導電層(26)に接触する接触面積の割合を第1面積率とし、複数の前記セル部(Ca)のうちの前記外側部(6)を構成する低耐量セル部(C2)において、前記半導体基板(3)の厚さ方向に平面視したときの当該低耐量セル部(C2)の全体面積に対し、当該低耐量セル部(C2)において前記第4半導体層(18)が前記導電層(26)に接触する接触面積の割合を第2面積率とした場合、前記第2面積率よりも前記第1面積率のほうが大きくなり、トレンチコンタクト構造であり、前記第3半導体層(25)が前記アバランシェ耐量の高い領域も前記アバランシェ耐量の高くない領域も幅は同じであることを特徴とする。
請求項1の発明では、半導体基板において、接続部材の接続部の直下に位置する直下領域の内部位置、又は直下領域の周縁部に隣接する位置、の少なくともいずれかの位置に、その外側に配置される部分(外側部)よりもアバランシェ耐量が高い構造の高耐量部が設けられている。
誘導性負荷でのオフ動作時又はその直後にサージ電圧が生じ、そのサージ電圧が半導体装置に印加された場合、特に接続部材の接続部の直下領域付近にサージ電流が集中することが懸念される。これに対し、本発明では、電流が集中しやすい接続部材の接続部の直下領域付近に、アバランシェ耐量が相対的に高められた高耐量部が設けられるため、誘導性負荷でのオフ動作の際にサージ電圧が生じたとしても、懸念される直下領域付近でサージ電圧などに起因する破壊等が生じにくくなる。また、本発明では、サージ電流の集中が懸念される領域に選択的に高耐量部を設けているため、効果的にサージ対策を図りつつ、全ての領域を高耐量部と同一構造にする構成と比べてオン抵抗が抑制され易くなる。
図1は、第1実施形態に係る半導体装置を概略的に例示する平面図である。 図2は、図1の半導体装置を概念的に示す斜視図である。 図3は、図1の半導体装置を概念的に示す正面図である。 図4は、図1の半導体装置を厚さ方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図5は、図1の半導体装置を横方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図6は、図5の一部を拡大して説明する説明図である。 図7は、図1の半導体装置の一部を概念的に示す概念図であり、接続部材の直下領域を説明する説明図である。 図8は、第2実施形態に係る半導体装置を横方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図9は、第2実施形態に係る半導体装置を厚さ方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図10は、第3実施形態に係る半導体装置を横方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図11は、第3実施形態に係る半導体装置を厚さ方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図12は、第4実施形態に係る半導体装置を横方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図13は、第4実施形態に係る半導体装置を厚さ方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図14は、第5実施形態に係る半導体装置を横方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図15は、第5実施形態に係る半導体装置を厚さ方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図16は、第6実施形態に係る半導体装置を横方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図17は、図16の一部を拡大して示す拡大図である。 図18は、第6実施形態に係る半導体装置を厚さ方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図19は、第7実施形態に係る半導体装置を横方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図20は、第8実施形態に係る半導体装置を厚さ方向に切断した断面構成の一部を概念的に例示する断面図である。 図21は、他の実施形態に係る半導体装置の例1を説明する説明図であり、接続部材としてワイヤーパッドを用いた構成を概念的に示す斜視図である。 図22は、他の実施形態に係る半導体装置の例2を概略的に例示する平面図であり、図1の半導体装置の角部を湾曲させた構成を示す図である。 図23は、図22の半導体装置を概念的に示す斜視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、詳細に説明する。
(1.半導体装置の基本構造)
図1に示すように、本発明の半導体装置1は、例えば平面視矩形状の外観をなしており、図1、図2、図3のように、半導体チップ2の上面部に導電性の銅クリップ30が接合され、互いに電気的に接続されている。
この半導体装置1は、トレンチゲート型のMOSFETとして構成されている。図4に示すように、半導体装置1は、所定の表面3aと裏面3bとを備えた半導体基板3の表面3a(第1主面)側にゲート電極23を埋設するためのトレンチ部19が形成されたトレンチゲート構造となっている。
本明細書では、半導体基板3の厚さ方向をγ方向とし、図4ではこのγ方向を矢印で示している。また、半導体基板3の厚さ方向と直交する所定方向を横方向としており、この横方向をα方向とし、図4、図5では、このα方向を矢印で示している。また、上記厚さ方向及び横方向と直交する方向を縦方向としており、この縦方向をβ方向とし、図5ではこのβ方向を矢印で示している。図4は、図5のA2−A2位置での切断面を概略的に示した断面図であり、この切断面は、α方向(横方向)及びγ方向(厚さ方向)と平行な切断面となっている。また、図5は、図4のA1−A1位置での切断面を概略的に示した断面図となっており、この切断面は、α方向(横方向)及びβ方向(縦方向)と平行な切断面となっている。
図4等に示すように、半導体装置1は、主として、所定の表面3aと裏面3bとを備えた半導体基板3と、半導体基板3の表面3a側を覆うソース電極26と、ソース電極26に接続される銅クリップ30と、を備えている。
半導体基板3は、例えばN+型のシリコン基板の裏面側をドレイン層とし、その上に耐圧を保持するためのN−型ドリフト層を備え、その表面側にP型ベース領域(P型ボディ領域)を備えた構成となっている。なお、本明細書では、N導電型が第1導電型の一例に相当し、P導電型が第2導電型の一例に相当する。
N−型ドリフト層15は、第1導電型の第1半導体層の一例に相当する部分であり、後述するトレンチ部19の底部よりも浅い位置(即ち、表面3a側の位置)からトレンチ部19の底部よりも深い位置(即ち、裏面3b側の位置)にまで及ぶように形成されている。そして、このN−型ドリフト層15よりも裏面3b側には、N−型ドリフト層15よりも不純物濃度が大きいN+型ドレイン層13が設けられており、このN+型ドレイン層13の外面が半導体基板3の裏面3bとして構成されている。そして、この裏面3bを覆う構成で、アルミ膜等の導電層などからなるドレイン電極11が形成されている。
N−型ドリフト層15よりも表面3a側には、P型のボディ層(ベース層)17が形成されている。このP型のボディ層17は、第2導電型の第2半導体層の一例に相当し、N−型ドリフト層15の上方において、少なくともトレンチ部19に沿った位置に形成されており。P型のボディ層17はチャネルとして機能する部分であり、本構成では、半導体基板3の内部において、トレンチ部19によって仕切られた領域を埋めるように、各トレンチ間の全域にわたってP型のボディ層17がそれぞれ形成されている。
更に、P型のボディ層17よりも表面3a側には、N+型ソース層25とP+型のコンタクト層18とが設けられている。P+型のコンタクト層18は、第2導電型の第4半導体層の一例に相当し、P型のボディ層17よりも不純物濃度が高い領域となっており、P型のボディ層17上に隣接し、且つ、後述するソース電極26と隣接して形成されている。このP+型のコンタクト層18は、後述する各セル部Caのそれぞれの表層部において、各セル部Caの周縁部をなすトレンチ部19に囲まれて配置されており、それぞれのコンタクト層18は、それぞれの周囲のトレンチ部19からある程度離れた中心側に形成されている。このようなコンタクト層18により、コンタクト抵抗が下げられている。
また、P+型のコンタクト層18の周縁部付近には、N+型ソース層25が形成されている。このN+型ソース層25は、第1導電型の第3半導体層の一例に相当する部分であり、半導体基板3の表面3a側において、P型のボディ層17の上方且つトレンチ部19の上端部に隣接した位置に形成されている。このN+型ソース層25は、後述する各セル部Caのそれぞれの表層部側において、各セル部Caの周縁部をなすトレンチ部19に囲まれて配置されている。具体的には、各セル部Caのそれぞれの表層部において、各セル部Caの周縁部をなすトレンチ部19の内側に隣接した構成で各N+型ソース層25がそれぞれ環状に配置されている。そして、このように各セル部Caに環状に配置される各N+型ソース層25の下方側において内側(各セル部Caの中心側)に隣接した形態でコンタクト層18が設けられている。
また、半導体基板3には、表面3a側からボディ層17を貫通する構成でトレンチ部19が溝状に掘り下げられて形成されている。図5、図6のように、このトレンチ部19は、縦方向(β方向)に延びる複数本の縦トレンチ19aと、横方向(α方向)に延びる複数本の横トレンチ19bとを有している。縦トレンチ19aは、縦方向の溝として構成され、複数の位置で横トレンチ19bと繋がっている。また、横トレンチ19bは横方向の溝として構成され、複数の位置で縦トレンチ19aと繋がっている。そして、これら縦トレンチ19aと横トレンチ19bとによって半導体基板3の表面3a側の表層部が複数の領域(平面視正方形状又は平面視長方形状の領域)に区切られている。なお、図5、図6では、トレンチ部19の領域をクロスハッチングにて概略的に示している。
そして、図4、図5、図6のように、半導体基板3の内部は、トレンチ部19によって複数のセル部Ca(セル部Caは素子領域の一例に相当)に区画されている。上述したように、半導体基板3には複数本の縦トレンチ19aと複数本の横トレンチ19bとが形成されており、縦トレンチ19aと横トレンチ19bとによって区切られた構成で平面視矩形状のセル部Caが複数形成されている。具体的には、各縦トレンチ19aの領域Wの横方向(幅方向)中心位置を通る各線L1の位置が各セル部Caの縦方向の境界となっており、各横トレンチ19bの領域Hの縦方向(幅方向)中心位置を通る各線L2の位置が各セル部Caの横方向の境界となっている。そして、半導体基板3において、このような境界L1、L2によって区切られる各領域(平面視矩形状の領域)が各セル部Caとなっている。そして、各セル部Caは、MOSFETのセルとして機能しており、いずれのセル部Caも、ゲート電圧の印加によってドレイン電極11とソース電極26との間に電流を流すことができるようになっている。
そして、溝状に形成されたトレンチ部19の内壁面全体に沿ってSiO等の酸化膜などからなるゲート絶縁膜21が形成されている。さらに、トレンチ部19内には、ゲート絶縁膜21よりも内側にゲート電極23が形成されている。また、ゲート電極23の上方は、ゲート絶縁膜21で覆われており、更に、ゲート電極23上に配置されるゲート絶縁膜21を覆う構成で、PSG(Phosphorus-Silicate Glass)膜などの絶縁膜24が形成されている。このように、トレンチ部19内のゲート電極23と半導体基板3との間(具体的には、N+型ソース層25、P型のボディ層17、N−型ドリフト層15のそれぞれと、ゲート電極23との間)には、ゲート絶縁膜21が介在して絶縁性が保たれ、ゲート電極23とソース電極26との間には、ゲート絶縁膜21及び絶縁膜24が介在して絶縁性が保たれている。
また、半導体基板3の表面3a側を覆う構成でソース電極26が形成されている。このソース電極26は、導電層の一例に相当する部分であり、N+型ソース層25及びコンタクト層18のそれぞれと接触している。そして、ソース電極26と、N+型ソース層25及びコンタクト層18とが電気的に接続されている。なお、ソース電極26において、半導体基板3の各々のセル部Caに接続される部分(具体的には、各々のセル部CaのN+型ソース層25及びコンタクト層18にそれぞれ接触する部分)がコンタクト部26bとなっている。
なお、図2、図3等では図示を省略しているが、図1のように、半導体装置1の上面部には、ゲートパッド23aが設けられている。このゲートパッド23aは、半導体装置1内に設けられた図示しないゲート配線を介してゲート電極23と導通している。
(2.接続部材及び直下領域の構成)
次に、接続部材及び直下領域について説明する。
図1等に示すように、半導体装置1には、接続部材としての銅クリップ30が設けられている。この銅クリップ30はソース電極26の上方に配置され、ソース電極26の上面部26aの一部と電気的に接続される導電性の接続部30aを備えている。そして、この接続部30aが、図示しない配線(例えば図略のリードフレーム等)と電気的に接続されている。このように、銅クリップ30は、図示しない配線とソース電極26とを導通させる役割を果たす。
銅クリップ30の接続部30aは、当該銅クリップ30の下面部の一部又は全部を構成しており、ソース電極26の上面部26aに接合されて互いに導通した構成となっている。図1、図2、図7のように、銅クリップ30においてソース電極26と接続する部分(即ち、上面部26aに接合される接続部30a)は、角部31a,31b,31c,31dを含んだ外形形状となっている。具体的には、接続部30aの外形は正方形状又は長方形状となっており、上面部26aと接続部30aとの接合面の外形も正方形状又は長方形状となっている。
直下領域ARは、図7にて概念的に示すように、半導体基板3において接続部30a(銅クリップ30においてソース電極26と接続される部分)の真下に位置する領域であり、図1のように平面視したときに接続部30aと重なる領域である。なお、図7では、直下領域ARの外縁枠を太線にて概念的に示しており、このような太線枠に囲まれる直方体状の領域が直下領域ARとなっている。
(3.各セル部の具体的構成)
次に、各セル部の具体的構成について詳述する。
図4、図5に示すように、半導体装置1は、半導体基板3において銅クリップ30の接続部30aの直下にストライプ構造の高耐量部5が設けられている。なお、本明細書では、半導体基板において高耐量部が設けられた領域が「所定領域」に相当する。例えば、第1実施形態の構成では、高耐量部5が設けられた領域が「所定領域」に相当する。この高耐量部5は、半導体装置1を構成する複数のセル部Caのうち、アバランシェ耐量が相対的に高められた所定の構造のセル部(高耐量セル部C1)が配列された構成となっている。一方、半導体基板3において接続部30aの直下から外れた位置且つ高耐量部5の外側の位置(半導体基板3を平面視したときの高耐量部5の外側の位置)には、低オン抵抗部6が設けられている。この低オン抵抗部6は、半導体装置1を構成する複数のセル部Caのうち、高耐量セル部C1よりもチャネル密度が大きいセル部(低耐量セル部C2)が配列された構成となっており、オン抵抗が抑えられている。なお、本明細書では、半導体基板において、高耐量部よりも直下領域から遠ざかる側の部分が「外側部」に相当する。例えば、第1実施形態の構成では、半導体基板3において、接続部30aの直下に位置する直下領域ARに高耐量部5が配置されており、このように高耐量部5が直下領域ARに配置されている場合、「外側部」は、高耐量部5よりも直下領域ARから遠ざかる側(具体的には、高耐量部5よりも直下領域ARの中心部から離れる側)に配置されていればよく、図5のように、一部が直下領域ARの周縁部に隣接していてもよい。そして、この「外側部」が、低オン抵抗部6によって構成されている。
本構成では、図5のように、直下領域ARの内部全体が所定構造の高耐量セル部C1によって構成されて高耐量部5として機能している。一方、直下領域ARの外側には、直下領域ARを取り囲むように低耐量セル部C2によって構成された低オン抵抗部6が設けられている。
図5のように、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1は、低オン抵抗部6を構成する低耐量セル部C2よりも領域が広くなっている。図5の例では、各高耐量セル部C1はいずれも、直下領域ARの横方向一端部から他端部まで及ぶように横方向に延びる長手状の構成となっている。そして、このような長手状の高耐量セル部C1が直下領域に並列に配置されている。この構成では、各高耐量セル部C1が延びる方向が横方向となっており、複数の高耐量セル部C1が並ぶ方向が縦方向となっている。高耐量セル部C1の長さは、低耐量セル部C2の長さの数倍程度となっている。また、高耐量セル部C1の幅は、低耐量セル部C2の幅と同程度となっている。なお、ここでは、半導体基板3を平面視したときの各セル部Caの長手方向をセル部の長さ方向とし、各セル部Caの短手方向をセル部の幅方向とする。
各高耐量セル部C1においてコンタクト部26bに接続される半導体領域の密度は、各低耐量セル部C2においてコンタクト部26bに接続される半導体領域の密度よりも大きくなっている。即ち、高耐量部5では、高耐量部5全体に占めるコンタクト領域(高耐量部5においてコンタクト部26bに接続される半導体基板3の接続領域)の割合が、低オン抵抗部6全体に占めるコンタクト領域(低オン抵抗部6においてコンタクト部26bに接続される半導体基板3の接続領域)の割合よりも大きくなっている。
ここで面積率について説明する。複数のセル部Caのうちの高耐量部5を構成する高耐量セル部C1において、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該高耐量セル部C1の全体面積X1(即ち、高耐量セル部C1を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該高耐量セル部C1においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y1の割合を第1面積率Y1/X1とする。そして、複数のセル部Caのうちの低オン抵抗部6を構成する低耐量セル部C2において、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該低耐量セル部C2の全体面積X2(即ち、低耐量セル部C2を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該低耐量セル部C2においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y2の割合を第2面積率Y2/X2とする。このように定義した場合、本構成の半導体装置1では、第2面積率Y2/X2よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。つまり、高耐量セル部C1は、単位面積当たりのコンタクト面積(コンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積)が、低耐量セル部C2での単位面積当たりのコンタクト面積(コンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積)よりも大きくなっているため、低耐量セル部C2よりもアバランシェ耐量を高めやすい構造となる。
逆に言えば、低オン抵抗部6の低耐量セル部C2は、高耐量部5の高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が相対的に低くなる。しかしながら、低オン抵抗部6の低耐量セル部C2は、高耐量セル部C1よりもピッチが狭く、高耐量セル部C1よりも微細化されており、高耐量セル部C1よりもチャネル密度(セル全体に占めるチャネル領域の割合)が大きくなっているため、高耐量セル部C1よりもオン抵抗を抑えやすい構造となる。より具体的には、高耐量部5内のトレンチ部19の密度よりも、低オン抵抗部6内のトレンチ部19の密度のほうが大きく、トレンチ部19に沿って形成されるチャネル領域(ボディ層17においてトレンチ部19に隣接する部分)の密度も低オン抵抗部6のほうが大きくなるため、低オン抵抗部6のほうが単位面積当たりのチャネル抵抗を下げることができ、オン抵抗を抑えやすくなる。
このように、本構成では、半導体基板3において、銅クリップ30の接続部30aの直下に位置する直下領域ARの内部位置に、セル部が所定の構造である高耐量部5が設けられている。
誘導性負荷でのオフ動作時又はその直後にサージ電圧が生じ、そのサージ電圧が半導体装置1に印加された場合、特に銅クリップ30の接続部30aの直下領域付近にサージ電流が集中することが懸念される。これに対し、本構成では、電流が集中しやすい接続部30aの直下領域付近に、アバランシェ耐量が相対的に高められた高耐量部5が設けられるため、誘導性負荷でのオフ動作の際にサージ電圧が生じたとしても、懸念される直下領域付近でブレークダウンが生じにくくなる。
更に本構成では、接続部30aの直下領域ARの外側且つ高耐量部5の外側の位置に、高耐量部5よりもチャネル密度の大きいセル部(低耐量セル部C2)が配列されてなる低オン抵抗部6が設けられ、高耐量部5との作り分けがなされている。このため、全て高耐量部5と同一のセル構造にする場合と比べて、オン抵抗を確実に低減することができる。また、低オン抵抗部6は、電流集中が相対的に緩和され易い領域(接続部30aの直下領域ARの外側且つ高耐量部5の外側の位置)に設けられているため、このようにオン抵抗を低減し得る領域を設けたとしても、この領域(低オン抵抗部6)ではブレークダウンは生じ難くなる。
なお、図5等の構成では、接続部30aの直下に位置する直下領域ARの内部位置に高耐量部5が設けられた構成を例示したが、この例に限られない。例えば、直下領域ARの外側であっても、直下領域AR寄りの位置(即ち、直下領域ARの周縁部付近)であれば電流集中が懸念されるため直下領域ARの外側において直下領域AR寄りの位置(例えば、直下領域ARの周縁部に隣接する位置)に高耐量部5を設けても同様の効果が得られる。この場合、「外側部」に相当する低オン抵抗部6は、直下領域ARの周縁部に隣接して配置される高耐量部5よりも直下領域ARから遠ざかる側に配置すればよい。
また、「外側部」に相当する低オン抵抗部6は、少なくとも直下領域ARの外側において高耐量部5よりも直下領域ARから遠ざかる側に配置されていればよく、低オン抵抗部6と同等の構成のセル部が直下領域AR内に部分的に配置されていてもよい。
また、本構成では、同一半導体基板内において電流集中が特に懸念される領域とその外部の領域とでセル部を作り分け、コンタクト領域の面積率を変えるという簡易且つ製造し易い構成により、電流集中が懸念される領域のアバランシェ耐量を効果的に高め、且つセル全体のオン抵抗の上昇を抑えることができる。
また、本構成では、銅クリップ30においてソース電極26と接続する接続部30aは、角部31a,31b,31c,31dを含んだ外形形状となっており、半導体基板3における角部31a,31b,31c,31dの直下位置付近に高耐量部5が設けられている。直下領域ARの中でも、角部31a,31b,31c,31dの直下位置付近には特に電流が集中しやすいため、少なくとも角部31a,31b,31c,31dの直下位置付近の耐量を高めれば、素子全体の耐量を効果的に高めることができる。なお、角部31a,31b,31c,31dの直下位置は、半導体基板3において、角部31a,31b,31c,31dの頂点の角位置を通る厚さ方向(γ方向)の直線上の位置である。図5、図6の例では、半導体基板3の上面部において角部31a,31b,31c,31dの直下となる位置を符号B1,B2,B3,B4で概念的に示している。
なお、上述した構成では、図5のように、半導体基板3における角部31a,31b,31c,31dの直下位置及び直下位置に隣接する内側位置に高耐量部5が設けられた例を示したが、この例に限られない。例えば、角部31a,31b,31c,31dの直下位置に隣接する外側位置であっても、直下位置付近であれば電流集中が懸念されるため、直下位置に隣接する外側位置に高耐量部5を設けても同様の効果が得られる。
また、本構成では、半導体基板3の直下領域ARを構成する全部のセル部Caが、高耐量部5を構成している。このように、電流が集中しやすい直下領域ARの全体を高耐量部5とすることで、装置全体のアバランシェ耐量をより一層効果的に高めることができる。
また、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1は、低耐量セル部C2と比べて製造工程で用いるトレンチゲートのマスク開口率を小さくすることができ、高耐量セル部C1に隣接するトレンチ部19の方が、高耐量セル部C1に隣接せずに低耐量セル部C2のみに隣接するトレンチ部19よりも深くなるように構成できる。このように高耐量セル部C1に隣接するトレンチ部19を隣接しないトレンチ部19よりも深くすることで高耐量セル部C1のオン抵抗の上昇を抑えることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る半導体装置201について、図8、図9を用いて説明する。第2実施形態の半導体装置201は、各セル部の配列及びセル部の具体的な構成が第1実施形態の半導体装置1と主に異なる。なお、半導体装置201は、第1実施形態で上述した(1.半導体装置の基本構造)の特徴、及び(2.接続部材及び直下領域の構成)の特徴を全て含んでいる。例えば、各セル部Caの基本構成は、(1.半導体装置の基本構造)で説明した通りである。従って、(1.半導体装置の基本構造)及び(2.接続部材及び直下領域の構成)に関する説明は省略する。また、図8、図9では、第1実施形態の半導体装置1と実質的に同一の機能の部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。また、図1〜図3、図7の構成については第1実施形態と同一であるため、適宜これらの図を参照することとする。
また、図8、図9の例でも、半導体基板3の厚さ方向をγ方向とし、図9ではこのγ方向を矢印で示している。また、半導体基板3の厚さ方向と直交する所定方向を横方向としており、この横方向をα方向とし、図8、図9では、このα方向を矢印で示している。また、上記厚さ方向及び横方向と直交する方向を縦方向としており、この縦方向をβ方向とし、図8ではこのβ方向を矢印で示している。図9は、図8のB2−B2位置での切断面を概略的に示した断面図であり、この切断面は、α方向(横方向)及びγ方向(厚さ方向)と平行な切断面となっている。また、図8は、図9のB1−B1位置での切断面を概略的に示した断面図となっており、この切断面は、α方向(横方向)及びβ方向(縦方向)と平行な切断面となっている。
本構成の半導体装置201は、半導体基板3において銅クリップ30の接続部30aの直下に位置する直下領域ARの一部(周縁部)に高耐量部5が設けられている。この高耐量部5は、半導体装置201を構成する複数のセル部Caのうち、アバランシェ耐量が相対的に高められた所定の構造のセル部Ca(高耐量セル部C1)が配列された構成となっている。一方、半導体基板3において接続部30aの直下に位置する直下領域ARから外れた位置且つ高耐量部5の外側の位置には、低オン抵抗部6が設けられている。この低オン抵抗部6は、半導体装置201を構成する複数のセル部Caのうち、高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きいセル部(低耐量セル部C2)が配列された構成となっており、オン抵抗が抑えられている。
本構成では、図8のように、半導体基板3の直下領域ARの周縁全周に沿うように、アバランシェ耐量が相対的に高められる所定構造のセル部(高耐量セル部C1)が配列された構成で高耐量部5が設けられている。なお、図8では、直下領域ARの周縁部が二点鎖線による矩形図形として示されており、この二点鎖線の位置が直下領域ARの周縁位置(外縁位置)となっている。そして、このような周縁位置に沿うように、直下領域AR内に環状に高耐量部5が構成されている。
一方、直下領域ARの外側において、高耐量部5の外側(半導体基板3を平面視したときの直下領域ARの外側)には直下領域ARを取り囲むように低耐量セル部C2によって構成された低オン抵抗部6が設けられている。なお、低耐量セル部C2の構成は、第1実施形態の半導体装置1の低耐量セル部C2の構成と同一とすることができる。
また、図8のように、半導体基板3において高耐量部5よりも直下領域ARの中心側(半導体基板3を平面視したときの直下領域ARの中心側)には、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1よりもチャネル密度が大きい構造のセル部(オン抵抗抑制セル部C3)が配列された内部側抑制部7が設けられている。図8の例では、内部側抑制部7を構成するオン抵抗抑制セル部C3は、低耐量セル部C2と同一の構成となっており、セル単位でのオン抵抗及びアバランシェ耐量が低耐量セル部C2と同程度となっている。
この例でも、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1は、低オン抵抗部6を構成する低耐量セル部C2よりも領域が広くなっている。具体的には、高耐量セル部C1は、第1種類のセル部C11及び第2種類のセル部C12のいずれかによって構成されている。第1種類のセル部C11はいずれも、直下領域ARの横方向一端部から他端部まで及ぶように横方向に延びる長手状の構成となっている。第2種類のセル部C12は、平面視したときの長さが第1種類のセル部C11よりも短い長さとなっているが、オン抵抗抑制セル部C3や低耐量セル部C2よりも長くなっている。なお、ここでも、半導体基板3を平面視したときの各セル部Caの長手方向をセル部の長さ方向とし、各セル部Caの短手方向をセル部の幅方向とする。
そして、第1種類のセル部C11及び第2種類のセル部C12のいずれも、コンタクト部26bに接続される半導体領域の密度は、各低耐量セル部C2においてコンタクト部26bに接続される半導体領域の密度よりも大きくなっており、各オン抵抗抑制セル部C3においてコンタクト部26bに接続される半導体領域の密度よりも大きくなっている。即ち、高耐量部5では、高耐量部5(第1種類のセル部C11及び第2種類のセル部C12が配列された領域)全体に占めるコンタクト領域(高耐量部5においてコンタクト部26bに接続される半導体基板3の接続領域)の割合が、低オン抵抗部6(低耐量セル部C2が配列された領域)全体に占めるコンタクト領域(低オン抵抗部6において、コンタクト部26bに接続される半導体基板3の接続領域)の割合よりも大きくなっており、更に、内部側抑制部7(オン抵抗抑制セル部C3が配列された領域)全体に占めるコンタクト領域(内部側抑制部7において、コンタクト部26bに接続される半導体基板3の接続領域)の割合よりも大きくなっている。
ここで面積率について説明する。高耐量部5を構成するいずれの高耐量セル部C1においても、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該高耐量セル部C1の全体面積X1(即ち、高耐量セル部C1を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該高耐量セル部C1においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y1の割合を第1面積率Y1/X1とする。そして、複数のセル部Caのうちの低オン抵抗部6を構成するいずれの低耐量セル部C2においても、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該低耐量セル部C2の全体面積X2(即ち、低耐量セル部C2を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該低耐量セル部C2においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y2の割合を第2面積率Y2/X2とする。更に、複数のセル部Caのうちの内部側抑制部7を構成するいずれのオン抵抗抑制セル部C3においても、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該オン抵抗抑制セル部C3の全体面積X3(即ち、オン抵抗抑制セル部C3を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該オン抵抗抑制セル部C3においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y3の割合を第3面積率Y3/X3とする。このように定義した場合、本構成の半導体装置201では、いずれの高耐量セル部C1と、いずれの低耐量セル部C2との関係でも、第2面積率Y2/X2よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。また、いずれの高耐量セル部C1と、いずれのオン抵抗抑制セル部C3との関係でも、第3面積率Y3/X3よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。つまり、第1種類のセル部C11及び第2種類のセル部C12のいずれも、単位面積当たりのコンタクト面積(コンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積)が、いずれの低耐量セル部C2での単位面積当たりのコンタクト面積(コンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積)よりも大きく、いずれのオン抵抗抑制セル部C3での単位面積当たりのコンタクト面積(コンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積)よりも大きくなっているため、低耐量セル部C2及びオン抵抗抑制セル部C3よりもアバランシェ耐量を高めやすい構造となる。
逆に言えば、低耐量セル部C2やオン抵抗抑制セル部C3は、第1種類のセル部C11及び第2種類のセル部C12のいずれよりもアバランシェ耐量が相対的に低い構造となる。しかしながら、低耐量セル部C2やオン抵抗抑制セル部C3は、第1種類のセル部C11及び第2種類のセル部C12のいずれよりもピッチが狭く、高耐量セル部C1よりも微細化されており、いずれも、高耐量セル部C1よりもチャネル密度(セル全体に占めるチャネル領域の割合)が大きくなっているため、高耐量セル部C1よりもオン抵抗を抑えやすい構造となる。より具体的には、高耐量部5内のトレンチ部19の密度よりも、低オン抵抗部6内のトレンチ部19の密度や、内部側抑制部7内のトレンチ部19の密度のほうが大きく、トレンチ部19に沿って形成されるチャネル領域(ボディ層17においてトレンチ部19に隣接する部分)の密度も低オン抵抗部6や内部側抑制部7のほうが大きくなるため、低オン抵抗部6や内部側抑制部7のほうが単位面積当たりのチャネル抵抗を下げることができ、オン抵抗を抑えやすくなる。
本構成でも、第1実施形態と同様の効果が得られる。
更に、本構成では、半導体基板3の直下領域ARの周縁全周に沿うように、アバランシェ耐量が相対的に高められる所定構造のセル部(高耐量セル部C1)が配列された高耐量部5が設けられている。そして、半導体基板3において高耐量部5よりも直下領域ARの中心側には、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造のセル部(オン抵抗抑制セル部C3)が配列された内部側抑制部7が設けられている。この構成では、直下領域ARの中でも特に電流が集中しやすいに周縁部に選択的に高耐量部5を設けることができるため、素子全体の耐量を効率的に高めることができる。一方、高耐量部5の外側だけでなく、直下領域ARの中心側にもオン抵抗を低減し得るセル部(オン抵抗抑制セル部C3)を配列することができるため、素子全体のオン抵抗をより一層低減しやすくなる。
なお、図8の例では、半導体基板3において高耐量部5の一部が直下領域ARの外側にはみ出ているが、高耐量部5が全て直下領域AR内に収まっていてもよい。或いは、高耐量部5が直下領域ARの外側において、直下領域ARの周縁部に沿って配置されていてもよい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る半導体装置301について、図10、図11を用いて説明する。第3実施形態の半導体装置301は、各セル部の配列及びセル部の具体的な構成が第1実施形態の半導体装置1と主に異なる。なお、半導体装置301は、第1実施形態で上述した(1.半導体装置の基本構造)の特徴、及び(2.接続部材及び直下領域の構成)の特徴を全て含んでいる。例えば、各セル部Caの基本構成は、(1.半導体装置の基本構造)で説明した通りである。従って、(1.半導体装置の基本構造)及び(2.接続部材及び直下領域の構成)に関する説明は省略する。また、図10、図11では、第1実施形態の半導体装置1と実質的に同一の機能の部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。また、図1〜図3、図7の構成については第1実施形態と同一であるため、適宜これらの図を参照することとする。
なお、図11は、図10のC2−C2位置での切断面を概略的に示した断面図であり、この切断面は、α方向(横方向)及びγ方向(厚さ方向)と平行な切断面となっている。また、図10は、図11のC1−C1位置での切断面を概略的に示した断面図となっており、この切断面は、α方向(横方向)及びβ方向(縦方向)と平行な切断面となっている。
本構成の半導体装置301は、半導体基板3において銅クリップ30の接続部30aの直下に位置する直下領域ARに、メッシュ構造の高耐量部5が設けられている。この高耐量部5は、半導体装置301を構成する複数のセル部Caのうち、アバランシェ耐量が相対的に高められた所定の構造のセル部(高耐量セル部C1)が配列された構成となっている。一方、半導体基板3において接続部30aの直下に位置する直下領域ARから外れた位置且つ高耐量部5の外側の位置には、低オン抵抗部6が設けられている。この低オン抵抗部6は、半導体装置301を構成する複数のセル部Caのうち、高耐量セル部C1よりもチャネル密度が大きいセル部(低耐量セル部C2)が配列された構成となっており、オン抵抗が抑えられている。この構成では、半導体基板3の直下領域ARを構成する全部のセル部Caが、高耐量部5を構成している。また、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1は、複数種類のセル部Caによって構成されており、直下領域ARの中央部付近には、チャネル密度が相対的に大きい種類のセル部C13が配置されている。中央付近のセル部C13は、その周囲に配置される他種の高耐量セル部C1よりもコンタクト領域の面積率が小さく且つチャネル密度が大きくなっており、直下領域ARの周囲において高耐量部5の周囲に配置される低耐量セル部C2よりはチャネル密度が小さくコンタクト領域の面積率が大きくなっている。この構成では、直下領域ARの中央付近においてオン抵抗をある程度低減しつつ耐量を高めることができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る半導体装置401について、図12、図13を用いて説明する。第4実施形態の半導体装置401は、各セル部の配列及びセル部の具体的な構成が第1実施形態の半導体装置1と主に異なる。なお、半導体装置401は、第1実施形態で上述した(1.半導体装置の基本構造)の特徴、及び(2.接続部材及び直下領域の構成)の特徴を全て含んでいる。例えば、各セル部Caの基本構成は、(1.半導体装置の基本構造)で説明した通りである。従って、(1.半導体装置の基本構造)及び(2.接続部材及び直下領域の構成)に関する説明は省略する。また、図12、図13では、第1実施形態の半導体装置1と実質的に同一の機能の部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。また、図1〜図3、図7の構成については第1実施形態と同一であるため、適宜これらの図を参照することとする。
なお、図13は、図12のD2−D2位置での切断面を概略的に示した断面図であり、この切断面は、β方向(縦方向)及びγ方向(厚さ方向)と平行な切断面となっている。また、図12は、図13のD1−D1位置での切断面を概略的に示した断面図となっており、この切断面は、α方向(横方向)及びβ方向(縦方向)と平行な切断面となっている。
本構成の半導体装置401は、半導体基板3において銅クリップ30の接続部30aの直下に位置する直下領域ARに、メッシュ構造且つ環状の高耐量部5が設けられている。この高耐量部5は、半導体装置401を構成する複数のセル部Caのうち、アバランシェ耐量が相対的に高められた所定の構造のセル部(高耐量セル部C1)が配列された構成となっている。この構成では、直下領域ARの周縁部に沿って同一構造の高耐量セル部C1が環状に配置されている。そして、環状に構成される高耐量部5の内側には、第2実施形態の同様のオン抵抗抑制セル部C3が配列されてなる内部側抑制部7が設けられている。この内部側抑制部7は、高耐量セル部C1よりもチャネル密度が大きく且つコンタクト領域の面積率が小さいオン抵抗抑制セル部C3が配列された構成となっており、オン抵抗が抑えられている。
一方、半導体基板3において接続部30aの直下に位置する直下領域ARから外れた位置且つ高耐量部5の外側の位置には、第2実施形態と同様の低耐量セル部C2が配列されてなる低オン抵抗部6が設けられている。この低オン抵抗部6は、半導体装置401を構成する複数のセル部Caのうち、高耐量セル部C1よりもチャネル密度が大きく且つコンタクト領域の面積率が小さい低耐量セル部C2が配列された構成となっており、オン抵抗が抑えられている。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態に係る半導体装置501について、図14、図15を用いて説明する。第5実施形態の半導体装置501は、各セル部の配列及びセル部の具体的な構成が第1実施形態の半導体装置1と主に異なる。なお、半導体装置501は、第1実施形態で上述した(1.半導体装置の基本構造)の特徴、及び(2.接続部材及び直下領域の構成)の特徴を全て含んでいる。例えば、各セル部Caの基本構成は、(1.半導体装置の基本構造)で説明した通りである。従って、(1.半導体装置の基本構造)及び(2.接続部材及び直下領域の構成)に関する説明は省略する。また、図14、図15では、第1実施形態の半導体装置1と実質的に同一の機能の部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。また、図1〜図3、図7の構成については第1実施形態と同一であるため、適宜これらの図を参照することとする。
また、図14、図15の例でも、半導体基板3の厚さ方向をγ方向とし、図15ではこのγ方向を矢印で示している。また、半導体基板3の厚さ方向と直交する所定方向を横方向としており、この横方向をα方向とし、図14では、このα方向を矢印で示している。また、上記厚さ方向及び横方向と直交する方向を縦方向としており、この縦方向をβ方向とし、図14、図15ではこのβ方向を矢印で示している。図15は、図14のE2−E2位置での切断面を概略的に示した断面図であり、この切断面は、β方向(縦方向)及びγ方向(厚さ方向)と平行な切断面となっている。また、図14は、図15のE1−E1位置での切断面を概略的に示した断面図となっており、この切断面は、α方向(横方向)及びβ方向(縦方向)と平行な切断面となっている。
本構成の半導体装置501でも、半導体基板3において銅クリップ30の接続部30aの直下に位置する直下領域ARの一部(周縁部)に高耐量部5が設けられている。この高耐量部5は、半導体装置501を構成する複数のセル部Caのうち、アバランシェ耐量が相対的に高められた所定の構造のセル部Ca(高耐量セル部C1)が配列された構成となっている。一方、半導体基板3において接続部30aの直下に位置する直下領域ARから外れた位置且つ高耐量部5の外側の位置には、低オン抵抗部6が設けられている。この低オン抵抗部6は、半導体装置501を構成する複数のセル部Caのうち、高耐量セル部C1よりもチャネル密度が大きいセル部(低耐量セル部C2)が配列された構成となっており、オン抵抗が抑えられている。
本構成でも、第1実施形態と同様、図1〜図3、図7のように、銅クリップ30の接続部30aは、角部31a,31b,31c,31d)を含んだ外形形状となっている。図14では、直下領域ARの周縁部を二点鎖線による矩形図形として示しており、この二点鎖線の位置が直下領域ARの周縁位置(外縁位置)となっている。そして、本構成では、半導体基板3における角部31a,31b,31c,31dの直下位置(図14における符号B1,B2,B3,B4の位置)及び直下位置に隣接する位置に選択的に高耐量部5が設けられている(図14の領域CR付近を参照)。直下領域ARの中でも、角部31a,31b,31c,31dの直下位置付近には特に電流が集中しやすいため、角部31a,31b,31c,31dの直下位置付近に選択的に高耐量部5を配置して耐量を高めれば、素子全体の耐量を効率的に高めることができる。なお、角部31a,31b,31c,31dの直下位置は、半導体基板3において、角部31a,31b,31c,31dの頂点の角位置を通る厚さ方向(γ方向)の直線上の位置である。図14の例では、角部31a,31b,31c,31dの直下となる位置を符号B1,B2,B3,B4で概念的に示しており、このような各直下位置寄りに選択的に高耐量部5が設けられている。また、図14のように、直下領域ARの周縁部において、角部31a,31b,31c,31dの直下位置から離れた位置に、高耐量部5よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造のセル部(オン抵抗抑制セル部C4)が配置された周縁部側抑制部8が設けられている。図14、図15の例では、周縁部側抑制部8を構成するオン抵抗抑制セル部C4は、低耐量セル部C2と同一の構成となっており、セル単位でのオン抵抗及びアバランシェ耐量が低耐量セル部C2と同程度となっている。
また、図14のように、半導体基板3において高耐量部5よりも直下領域ARの中心側(半導体基板3を平面視したときの直下領域ARの中心側)には、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造のセル部(オン抵抗抑制セル部C3)が配列された内部側抑制部7が設けられている。図14の例では、内部側抑制部7を構成するオン抵抗抑制セル部C3は、低耐量セル部C2と同一の構成となっており、セル単位でのオン抵抗及びアバランシェ耐量が低耐量セル部C2と同程度となっている。
そして、直下領域ARの外側において、高耐量部5の外側(半導体基板3を平面視したときの直下領域ARの外側)には直下領域ARを取り囲むように低耐量セル部C2によって構成された低オン抵抗部6が設けられている。なお、低耐量セル部C2の構成は、第1実施形態における半導体装置1の低耐量セル部C2の構成と同一とすることができ、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造となっている。
ここで面積率について説明する。高耐量部5を構成するいずれの高耐量セル部C1においても、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該高耐量セル部C1の全体面積X1(即ち、高耐量セル部C1を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該高耐量セル部C1においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y1の割合を第1面積率Y1/X1とする。そして、複数のセル部Caのうちの低オン抵抗部6を構成するいずれの低耐量セル部C2においても、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該低耐量セル部C2の全体面積X2(即ち、低耐量セル部C2を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該低耐量セル部C2においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y2の割合を第2面積率Y2/X2とする。更に、複数のセル部Caのうちの内部側抑制部7を構成するいずれのオン抵抗抑制セル部C3においても、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該オン抵抗抑制セル部C3の全体面積X3(即ち、オン抵抗抑制セル部C3を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該オン抵抗抑制セル部C3においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y3の割合を第3面積率Y3/X3とする。そして、複数のセル部Caのうちの周縁部側抑制部8を構成するいずれのオン抵抗抑制セル部C4においても、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該オン抵抗抑制セル部C4の全体面積X4(即ち、オン抵抗抑制セル部C4を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該オン抵抗抑制セル部C4においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y4の割合を第4面積率Y4/X4とする。
このように定義した場合、本構成の半導体装置501では、いずれの高耐量セル部C1と、いずれの低耐量セル部C2との関係でも、第2面積率Y2/X2よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。また、いずれの高耐量セル部C1と、いずれのオン抵抗抑制セル部C3との関係でも、第3面積率Y3/X3よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。また、いずれの高耐量セル部C1と、いずれのオン抵抗抑制セル部C4との関係でも、第4面積率Y4/X4よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。
このように、高耐量セル部C1のいずれも、単位面積当たりのコンタクト面積(コンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積)が、いずれの低耐量セル部C2での単位面積当たりのコンタクト面積よりも大きく、いずれのオン抵抗抑制セル部C3での単位面積当たりのコンタクト面積よりも大きく、いずれのオン抵抗抑制セル部C4での単位面積当たりのコンタクト面積よりも大きくなっているため、低耐量セル部C2、オン抵抗抑制セル部C3、オン抵抗抑制セル部C4よりもアバランシェ耐量を高めやすい構造となる。一方、低耐量セル部C2、オン抵抗抑制セル部C3、オン抵抗抑制セル部C4は、高耐量セル部C1よりもピッチが狭く、微細化されており、いずれも、高耐量セル部C1よりもチャネル密度(セル全体に占めるチャネル領域の割合)が大きくなっているため、高耐量セル部C1よりもオン抵抗を抑えやすい構造となる。
本構成でも、第1実施形態と同様の効果が得られる。
更に、本構成では、直下領域ARの周縁全周ではなく、角部付近に選択的に高耐量部5が設けられており、直下領域ARの周縁部において直下位置から離れた位置に、高耐量部5よりもチャネル密度が大きいセル部(オン抵抗抑制セル部C4)が配置された周縁部側抑制部8が設けられている。この構成では、直下領域ARの周縁部の中でも特に電流が集中しやすいに角部直下位置に選択的に高耐量部5を設けることができるため、素子全体の耐量を効率的に高めることができる。一方、高耐量部5の外側や直下領域ARの中心側だけでなく、周縁部の一部にもオン抵抗を低減し得るセル部(オン抵抗抑制セル部C4)を配列することができるため、素子全体のオン抵抗をより一層低減しやすくなる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る半導体装置601について、図16〜図18を用いて説明する。第6実施形態の半導体装置601は、各セル部の配列及びセル部の具体的な構成が第1実施形態の半導体装置1と主に異なる。なお、半導体装置601は、第1実施形態で上述した(1.半導体装置の基本構造)の特徴、及び(2.接続部材及び直下領域の構成)の特徴を全て含んでいる。例えば、各セル部Caの基本構成は、(1.半導体装置の基本構造)で説明した通りである。従って、(1.半導体装置の基本構造)及び(2.接続部材及び直下領域の構成)に関する説明は省略する。また、図16〜図18では、第1実施形態の半導体装置1と実質的に同一の機能の部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。また、図1〜図3、図7の構成については第1実施形態と同一であるため、適宜これらの図を参照することとする。
図16〜図18の例でも、半導体基板3の厚さ方向をγ方向とし、図18ではこのγ方向を矢印で示している。また、半導体基板3の厚さ方向と直交する所定方向を横方向としており、この横方向をα方向とし、図16、図17では、このα方向を矢印で示している。また、上記厚さ方向及び横方向と直交する方向を縦方向としており、この縦方向をβ方向とし、図16〜図18ではこのβ方向を矢印で示している。図18は、図17のF2−F2位置での切断面を概略的に示した断面図であり、この切断面は、β方向(縦方向)及びγ方向(厚さ方向)と平行な切断面となっている。また、図16は、図18のF1−F1位置での切断面を概略的に示した断面図となっており、この切断面は、α方向(横方向)及びβ方向(縦方向)と平行な切断面となっている。
本構成の半導体装置601でも、半導体基板3において銅クリップ30の接続部30aの直下に位置する直下領域ARの一部(周縁部)に高耐量部5が設けられている。この高耐量部5は、半導体装置601を構成する複数のセル部Caのうち、アバランシェ耐量が相対的に高められた所定の構造のセル部(高耐量セル部C1)が配列された構成となっている。一方、半導体基板3において接続部30aの直下に位置する直下領域ARから外れた位置且つ高耐量部5の外側の位置には、低オン抵抗部6が設けられている。この低オン抵抗部6は、半導体装置601を構成する複数のセル部Caのうち、高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が小さく且つチャネル密度が大きいセル部(低耐量セル部C2)が配列された構成となっており、オン抵抗が抑えられている。
本構成でも、第1実施形態と同様、銅クリップ30の接続部30aは、図1〜図3、図7のように、角部31a,31b,31c,31d)を含んだ外形形状となっている。図16では、直下領域ARの周縁部を二点鎖線による矩形図形として示しており、この二点鎖線の位置が直下領域ARの周縁位置(外縁位置)となっている。そして、本構成では、半導体基板3における角部31a,31b,31c,31dの直下位置(図16における符号B1,B2,B3,B4の位置)及び直下位置に隣接する位置に選択的に高耐量部5が設けられている。また、図16のように、直下領域ARの周縁部において、直下位置から離れた位置に、高耐量部5よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造のセル部(オン抵抗抑制セル部C4)が配置された周縁部側抑制部8が設けられている。図16〜図18の例では、周縁部側抑制部8を構成するオン抵抗抑制セル部C4は、低耐量セル部C2と同一の構成となっており、セル単位でのオン抵抗及びアバランシェ耐量が低耐量セル部C2と同程度となっている。
また、図16のように、半導体基板3において高耐量部5よりも直下領域ARの中心側(半導体基板3を平面視したときの直下領域ARの中心側)には、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造のセル部(オン抵抗抑制セル部C3)が配列された内部側抑制部7が設けられている。図16の例では、内部側抑制部7を構成するオン抵抗抑制セル部C3は、低耐量セル部C2と同一の構成となっており、セル単位でのオン抵抗及びアバランシェ耐量が低耐量セル部C2と同程度となっている。
そして、直下領域ARの外側において、高耐量部5の外側(半導体基板3を平面視したときの直下領域ARの外側)には直下領域ARを取り囲むように低耐量セル部C2によって構成された低オン抵抗部6が設けられている。なお、低耐量セル部C2の構成は、第1実施形態の半導体装置1の低耐量セル部C2と同一の構成とすることができ、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造となっている。
更に、本構成では、高耐量部5は、複数種類のセル部Caを有しており、第1高耐量部5aと第2高耐量部5bとによって構成されている。第1高耐量部5aは、半導体基板3において角部31a,31b,31c,31dの直下位置(B1,B2,B3,B4の位置)及び直下位置に隣接する位置に設けられており、半導体基板3に構成される複数種類のセル部Caの中で最もアバランシェ耐量が大きい第1セル部Ca1によって構成されている。また、第2高耐量部5bは、第1高耐量部5aよりも直下領域ARの中心側に形成されており、第1高耐量部5aの第1セル部Ca1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造の1又は複数種類の第2セル部Ca2が配置されてなる部分である。なお、図16の例では、1種類の第2セル部Ca2によって第2高耐量部5bが構成されているが、第1セル部Ca1よりもアバランシェ耐量が低く低耐量セル部C2よりもアバランシェ耐量が高い複数種類のセル部によって構成されていてもよい。
本構成でも、第5実施形態と同様に面積率を定義した場合、いずれの高耐量セル部C1(第1セル部Ca1、第2セル部Ca2)の第1面積率Y1/X1と、いずれの低耐量セル部C2の第2面積率Y2/X2との関係でも、第2面積率Y2/X2よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。また、いずれの高耐量セル部C1の第1面積率Y1/X1と、いずれのオン抵抗抑制セル部C3の第3面積率Y3/X3との関係でも、第3面積率Y3/X3よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。また、いずれの高耐量セル部C1の第1面積率Y1/X1と、いずれのオン抵抗抑制セル部C4の第4面積率Y4/X4との関係でも、第4面積率Y4/X4よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。
また、第1セル部Ca1において、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該第1セル部Ca1の全体面積X5(即ち、第1セル部Ca1を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該第1セル部Ca1においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y5の割合を第5面積率Y5/X5とする。そして、第2セル部Ca2において、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該第2セル部Ca2の全体面積X6(即ち、第2セル部Ca2を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該第2セル部Ca2においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y6の割合を第6面積率Y6/X6とする。このように定義した場合、いずれの第1セル部Ca1の第5面積率Y5/X5と、いずれの第2セル部Ca2の第6面積率Y6/X6との関係でも、第6面積率Y6/X6よりも第5面積率Y5/X5のほうが大きくなっている。
本構成でも、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、直下領域ARの周縁部の中でも特に電流が集中しやすい角部直下位置に近づくにつれてアバランシェ耐量が大きくなるように少なくとも2段階に高耐量セル部を設けることができるため、素子全体の耐量をより効率的に高めつつ、オン抵抗の上昇を効果的に抑えることができる。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態に係る半導体装置701について、図19を用いて説明する。第7実施形態の半導体装置701は、各セル部の配列及びセル部の具体的な構成が第1実施形態の半導体装置1と主に異なる。なお、半導体装置701は、第1実施形態で上述した(1.半導体装置の基本構造)の特徴、及び(2.接続部材及び直下領域の構成)の特徴を全て含んでいる。例えば、各セル部Caの基本構成は、(1.半導体装置の基本構造)で説明した通りである。従って、(1.半導体装置の基本構造)及び(2.接続部材及び直下領域の構成)に関する説明は省略する。また、図19では、第1実施形態の半導体装置1と実質的に同一の機能の部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。また、図1〜図3、図7の構成については第1実施形態と同一であるため、適宜これらの図を参照することとする。
図19の例でも、半導体基板3の厚さ方向をγ方向(図示略)とする。また、半導体基板3の厚さ方向と直交する所定方向を横方向としており、この横方向をα方向とし、図19では、このα方向を矢印で示している。また、上記厚さ方向及び横方向と直交する方向を縦方向としており、この縦方向をβ方向とし、図19ではこのβ方向を矢印で示している。なお、図19は、第6実施形態の図16と同様の位置で切断した切断面である。
本構成の半導体装置701でも、半導体基板3において銅クリップ30の接続部30aの直下に位置する直下領域ARの一部(周縁部)に高耐量部5が設けられている。この高耐量部5は、半導体装置701を構成する複数のセル部Caのうち、アバランシェ耐量が相対的に高められた所定の構造のセル部(高耐量セル部C1)が配列された構成となっている。一方、半導体基板3において接続部30aの直下に位置する直下領域ARから外れた位置且つ高耐量部5の外側の位置には、低オン抵抗部6が設けられている。この低オン抵抗部6は、半導体装置701を構成する複数のセル部Caのうち、高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が小さく且つチャネル密度が大きいセル部(低耐量セル部C2)が配列された構成となっており、オン抵抗が抑えられている。
本構成でも、第1実施形態と同様、銅クリップ30の接続部30aは、図1〜図3、図7のように、角部31a,31b,31c,31d)を含んだ外形形状となっている。図19では、直下領域ARの周縁部を二点鎖線による矩形図形として示しており、この二点鎖線の位置が直下領域ARの周縁位置(外縁位置)となっている。そして、本構成では、このように構成される直下領域ARの周縁全周に沿って高耐量部5が環状に設けられている。
また、図19のように、半導体基板3において高耐量部5よりも直下領域ARの中心側(半導体基板3を平面視したときの直下領域ARの中心側)には、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造のセル部(オン抵抗抑制セル部C3)が配列された内部側抑制部7が設けられている。図19の例では、内部側抑制部7を構成するオン抵抗抑制セル部C3は、低耐量セル部C2と同一の構成となっており、セル単位でのオン抵抗及びアバランシェ耐量が低耐量セル部C2と同程度となっている。
そして、直下領域ARの外側において、高耐量部5の外側(半導体基板3を平面視したときの直下領域ARの外側)には直下領域ARを取り囲むように低耐量セル部C2によって構成された低オン抵抗部6が設けられている。なお、低耐量セル部C2の構成は、第1実施形態の半導体装置1の低耐量セル部C2と同一の構成とすることができ、高耐量部5を構成する高耐量セル部C1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造となっている。
更に、本構成では、高耐量部5は、複数種類のセル部Caを有しており、第1高耐量部5cと第2高耐量部5dとによって構成されている。第1高耐量部5cは、半導体基板3に構成される複数種類のセル部Caの中で最もアバランシェ耐量が大きい構造の第1セル部Ca1によって構成された部分であり、このような第1セル部Ca1が半導体基板3の直下領域ARの周縁全周に沿って環状に配置されている。第2高耐量部5dは、第1高耐量部5cの第1セル部Ca1よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造の1又は複数種類の第2セル部Ca2が配置された部分であり、半導体基板3において第1高耐量部5cよりも直下領域ARの中心側において、環状の第1高耐量部5cの内縁に沿って環状に構成されている。なお、図19の例では、1種類の第2セル部Ca2によって第2高耐量部5dが構成されているが、第1セル部Ca1よりもアバランシェ耐量が低く低耐量セル部C2よりもアバランシェ耐量が高い複数種類のセル部によって構成されていてもよい。
本構成でも、第5実施形態と同様に面積率を定義した場合、いずれの高耐量セル部C1(第1セル部Ca1、第2セル部Ca2)の第1面積率Y1/X1と、いずれの低耐量セル部C2の第2面積率Y2/X2との関係でも、第2面積率Y2/X2よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。また、いずれの高耐量セル部C1の第1面積率Y1/X1と、いずれのオン抵抗抑制セル部C3の第3面積率Y3/X3との関係でも、第3面積率Y3/X3よりも第1面積率Y1/X1のほうが大きくなっている。
また、第1セル部Ca1において、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該第1セル部Ca1の全体面積X7(即ち、第1セル部Ca1を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該第1セル部Ca1においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y7の割合を第7面積率Y7/X7とする。そして、第2セル部Ca2において、半導体基板3の厚さ方向に平面視したときの当該第2セル部Ca2の全体面積X8(即ち、第2セル部Ca2を、縦方向及び横方向と平行な仮想平面に正投影した図形の面積)に対し、当該第2セル部Ca2においてコンタクト層18がソース電極26に接触する接触面積Y8の割合を第8面積率Y8/X8とする。このように定義した場合、いずれの第1セル部Ca1の第7面積率Y7/X7と、いずれの第2セル部Ca2の第8面積率Y8/X8との関係でも、第8面積率Y8/X8よりも第7面積率Y7/X7のほうが大きくなっている。
本構成でも、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、直下領域ARの中でも電流が集中しやすい周縁部に近づくにつれてアバランシェ耐量が大きくなるように少なくとも2段階に高耐量セル部を設けることができるため、素子全体の耐量をより効率的に高めつつ、オン抵抗の上昇を効果的に抑えることができる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、半導体装置1をDMOSに適用した例を示したが、これに限らず、IGBT等の他種の半導体装置に適用することもできる。図20は、図4に示す第1実施形態の半導体装置1の構成に対し、P+型コレクタ層63を追加した点のみが構成面で異なり、それ以外は図4の構成と同様となっている。図20の半導体装置801の横断面は、例えば図5と同様である。図20に示す半導体装置801は、各セル部Caは、公知のトレンチゲート型IGBTのセルとして構成されており、図4のソース電極26に代えてこれと同構成のエミッタ電極67が用いられ、ドレイン電極11に代えてこれと同構成のコレクタ電極64が用いられている。また、半導体基板3において、N+型ソース層25に代えてこれと同構成のN+型エミッタ層65が用いられており、P型ボディ層17、N−型ドリフト層15(エピタキシャル層)、トレンチ部19、ゲート絶縁膜21、ゲート電極23、絶縁膜24、銅クリップ30などは、第1実施形態の図4の構成と同様となっている。また、N−型ドリフト層15(エピタキシャル層)よりも裏面3b側には、N+型フィールドストップ層61が設けられ、フィールドストップ層61よりも裏面3b側に、P+型コレクタ層63が設けられている。そして、P+型コレクタ層63に接続された構成でコレクタ電極64が設けられている。
このようなIGBT構造の半導体装置801であっても、半導体基板3において、銅クリップ30(接続部材)の接続部30aの直下に位置する直下領域ARの内部位置、又は直下領域ARの外側における直下領域AR寄りの位置(例えば、直下領域ARの周縁部に隣接する位置)、の少なくともいずれかの位置に、高耐量部5を設けることができる。なお、高耐量部5の配置やセル部の構成は、上述したいずれの実施形態の構成を用いてもよい。また、半導体基板3において、少なくとも直下領域ARの外側且つ高耐量部5の外側の位置には低オン抵抗部6が設けられる。低オン抵抗部6の配置やセル部の構成も、高耐量部5のセル部Caよりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造のセル部Caが配置された構成であれば、上述したいずれの実施形態の構成を用いてもよい。
上記実施形態では、接続部材として銅クリップ30を用いた構成、及びその一例を示したが、接続部材の構成や配置は上述した例に限定されない。また接続部の形状もこれに限定されるものではなく、接続部の外形形状は多角形状、円形状、楕円形状などであってもよい。例えば、図21に示す半導体装置901のように、銅クリップ30の代わりにボンディングパッド50などの他の接続部材を用いる構成としてもよい。このようにボンディングパッド50を用いた構成でも、上述した実施形態と同様、半導体基板3においてボンディングパッド50の直下に位置する領域が直下領域ARとなる。なお、図21の例では、ボンディングパッド50においてソース電極26と接続する接続部50aの外形形状が楕円形状となる例を示したが、接続部50aの外形形状が正方形状或いは長方形状となるように構成してもよい。この場合、半導体チップ2の構成としては、上述したいずれの実施形態の構成も適用できる。また、図1、図2等の例では、銅クリップ30における接続部30aの角部31a,31b,31c,31dの形状が、平面視したときに直角又は略直角の形状である例を示したが、図22、図23の半導体装置1のように、接続部30aの角部31a,31b,31c,31dの形状が、平面視したときに湾曲した形状(平面視円弧形状)であってもよい。なお、図22、図23の半導体装置1は、接続部30aの角部31a,31b,31c,31dの形状が湾曲した形状となっている点以外は第1実施形態の構成と同一である。また、接続部30aがこのように構成される場合、半導体チップ2の構成としては、上述したいずれの実施形態の構成も適用できる。このような接続部30aを各実施形態の構成に適用した場合、図5、図8、図10、図12、図14、図16、図17、図19等に示す直下領域ARは、角部31a,31b,31c,31dの直下位置が若干湾曲した領域構造となるが、この場合も、各セル部Caは、これら図5、図8、図10、図12、図14、図16、図17、図19と同様に構成すればよく、このようにしても、上記各実施形態と同様の効果が得られる。
上記実施形態では、セル部Caが平面視矩形状となる構成を例示したが、セル領域の形状はこれに限定されず、例えば、多角形状、円形状、楕円形状などであってもよい。
上記実施形態では、高耐量部5のセル部として所定構造の高耐量セル部C1を例示し、低オン抵抗部6のセル部として、これよりもチャネル密度が大きくなる低耐量セル部C2を例示したが、上述した例に限られない。高耐量部5のセル部よりも低オン抵抗部6のセル部の方が、チャネル密度が大きく、低オン抵抗部6のセル部よりも高耐量部5のセル部の方が、コンタクト領域の面積率が大きくなる構成であれば公知の他の構成を用いてもよい。
上記実施形態では、Nチャネル型のMOSFETやIGBTを例示し、N導電型を第1導電型とし、P導電型を第2導電型としたが、Pチャネル型のMOSFETやIGBTに同様に適用してもよい。
上記実施形態では、半導体基板3において、接続部材の接続部の直下に位置する直下領域の内部位置の一部又は全部のみに高耐量部が設けられた構成、及び直下領域の内部位置と直下領域の外側における直下領域寄りの位置(直下領域の周縁部に隣接する外部位置)とに高耐量部が設けられた構成を例示したが、直下領域の外部において直下領域の周縁部に隣接する位置のみに高耐量部5が設けられていてもよい。この場合、その高耐量部5よりも直下領域から遠ざかる側に「外側部」に相当する低オン抵抗部6が設けられていればよく、高耐量部5よりも内側(直下領域の中心に近づく側)のセル構造は、低オン抵抗部6と同等のセル構造であってもよく、低オン抵抗部6よりもやや耐量の大きいセル構造であってもよい。
1、201、301、401、501、601、701、801,901…半導体装置
3…半導体基板
5…高耐量部
6…低オン抵抗部
15…N−型ドリフト層(第1導電型の第1半導体層)
17…P型ボディ層(第2導電型の第2半導体層)
19…トレンチ部
25…N+型ソース層(第1導電型の第3半導体層)
26…ソース電極(導電層)
30…銅クリップ(接続部材)
Ca…セル部(素子領域)

Claims (8)

  1. 所定の表面(3a)と裏面(3b)とを備え、少なくとも前記表面(3a)側に複数の素子領域(Ca)が構成された半導体基板(3)と、
    前記半導体基板(3)の前記表面(3a)側を覆う導電層(26)と、
    前記導電層(26)の上方に配置され、前記導電層(26)の上面部(26a)の一部と電気的に接続される導電性の接続部(30a,50a)を有する接続部材(30、50)と、
    を備え、
    前記導電層(26)には、前記半導体基板(3)の各々の前記素子領域(Ca)に接続されるコンタクト部(26b)がそれぞれ設けられており、
    前記半導体基板(3)において、前記接続部材(30、50)の前記接続部(30a)の直下に位置する直下領域(AR)の内部位置、又は前記直下領域(AR)の周縁部に隣接する位置、の少なくともいずれかの位置の所定領域には、当該所定領域よりも前記直下領域(AR)から遠ざかる側に配置される外側部(6)よりアバランシェ耐量が高い構造の高耐量部(5)が設けられ
    前記半導体基板(3)内に設けられた第1導電型の第1半導体層(15)と、
    前記半導体基板(3)の前記表面(3a)側から掘り下げられて形成されるトレンチ部(19)と、
    前記トレンチ部(19)の内壁面に沿って形成されたゲート絶縁膜(21)と、
    前記トレンチ部(19)内において前記ゲート絶縁膜(21)よりも内側に形成されたゲート電極(23)と、
    前記第1半導体層(15)の上方において、少なくとも前記トレンチ部(19)に沿った位置に形成された第2導電型の第2半導体層(17)と、
    前記半導体基板(3)の前記表面(3a)側において、前記第2半導体層(17)の上方且つ前記トレンチ部(19)に隣接した位置に形成された第1導電型の第3半導体層(25)と、
    を備え、
    前記半導体基板(3)の内部は、前記トレンチ部(19)によって複数のセル部(Ca)に区画され、それぞれの前記セル部(Ca)が前記素子領域として構成され、前記導電層(26)の前記コンタクト部(26b)に電気的に接続される構成となっており、
    前記セル部(Ca)の表層部側には、前記トレンチ部(19)に隣接して前記第3半導体層(25)が設けられ、少なくとも前記第3半導体層(25)よりも当該セル部(Ca)の中心側に第2導電型の第4半導体層(18)が設けられており、
    複数の前記セル部(Ca)のうちの前記高耐量部(5)を構成する高耐量セル部(C1)において、前記半導体基板(3)の厚さ方向に平面視したときの当該高耐量セル部(C1)の全体面積に対し、当該高耐量セル部(C1)において前記第4半導体層(18)が前記導電層(26)に接触する接触面積の割合を第1面積率とし、複数の前記セル部(Ca)のうちの前記外側部(6)を構成する低耐量セル部(C2)において、前記半導体基板(3)の厚さ方向に平面視したときの当該低耐量セル部(C2)の全体面積に対し、当該低耐量セル部(C2)において前記第4半導体層(18)が前記導電層(26)に接触する接触面積の割合を第2面積率とした場合、前記第2面積率よりも前記第1面積率のほうが大きくなり、
    トレンチコンタクト構造であり、
    前記第3半導体層(25)が前記アバランシェ耐量の高い領域も前記アバランシェ耐量の高くない領域も幅は同じであることを特徴とする半導体装置(1、201、301、401、501、601、701、801,901)。
  2. 前記外側部(6)を構成する前記低耐量セル部(C2)は、前記高耐量部(5)を構成する前記高耐量セル部(C1)よりもチャネル密度が大きい構造となっていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置(1、201、301、401、501、601、701、801,901)。
  3. 前記接続部材(30)の前記接続部(30a)は、角部(31a,31b,31c,31d)を含んだ外形形状となっており、
    前記半導体基板(3)における前記角部(31a,31b,31c,31d)の直下位置、又は前記半導体基板(3)における前記直下位置に隣接する位置、の少なくともいずれかの位置に前記高耐量部(5)が設けられていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の半導体装置(1、201、301、401、501、601、701)。
  4. 前記半導体基板(3)の前記直下領域(AR)の周縁全周に沿って前記高耐量部(5)が設けられ、
    前記半導体基板(3)において前記高耐量部(5)よりも前記直下領域(AR)の中心側に、前記高耐量部(5)の前記セル部(Ca)よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造の前記セル部(Ca)が配置された内部側抑制部(7)が設けられていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の半導体装置(201、301、401、501,601,701)。
  5. 前記高耐量部(5)は、アバランシェ耐量が異なる複数種類の前記セル部(Ca)を有し、
    前記半導体基板(3)の前記直下領域(AR)の周縁全周に沿って、前記複数種類の前記セル部(Ca)の中で最もアバランシェ耐量が大きい構造の第1セル部(Ca1)によって構成される第1高耐量部(5c)が設けられ、
    前記半導体基板(3)において前記第1高耐量部(5c)よりも前記直下領域(AR)の中心側に、前記第1高耐量部(5c)の前記第1セル部(Ca1)よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造の1又は複数種類の第2セル部(Ca2)が配置された第2高耐量部(5d)が設けられていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の半導体装置(701)。
  6. 前記接続部材(30)の前記接続部(30a)は、角部(31a,31b,31c,31d)を含んだ外形形状となっており、
    前記半導体基板(3)における前記角部(31a,31b,31c,31d)の直下位置、又は前記半導体基板(3)における前記直下位置に隣接する位置、の少なくともいずれかの位置に前記高耐量部(5)が設けられ
    前記直下領域(AR)の周縁部において、前記直下位置から離れた位置に、前記高耐量部(5)のセル部(Ca)よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造のセル部(Ca)が配置された周縁部側抑制部(8)が設けられていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の半導体装置(501,601)。
  7. 前記高耐量部(5)は、複数種類の前記セル部(Ca)を有し、
    前記半導体基板(3)における前記角部(31a,31b,31c,31d)の直下位置、又は前記半導体基板(3)における前記直下位置に隣接する位置、の少なくともいずれかの位置に、前記複数種類の前記セル部(Ca)の中で最もアバランシェ耐量が大きい第1セル部(Ca1)によって構成される第1高耐量部(5a)が設けられ、
    前記半導体基板(3)において前記第1高耐量部(5a)よりも前記直下領域(AR)の中心側に、前記第1高耐量部(5a)の前記第1セル部(Ca1)よりもアバランシェ耐量が低く且つチャネル密度が大きい構造の1又は複数種類の第2セル部(Ca2)が配置された第2高耐量部(5b)が設けられていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置(601)。
  8. 前記半導体基板(3)の前記直下領域(AR)の全部の前記セル部(Ca)が、前記高耐量部(5)として構成されていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の半導体装置(1、301)。
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