JP6246642B2 - 位相差測定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、液晶表示パネルの製造に使用される位相差マスクの位相差を測定する位相差測定装置に関する。
半導体製造装置の技術分野では、従来、露光装置の解像度を補う目的で、位相差マスクが使用されている。位相差マスクを使用した場合には、光の位相を変化させることにより、露光装置の解像度を向上させることが可能となる。この位相差マスクの位相差の絶対値は、露光プロセスに大きな影響を与えるため、この位相差を高精度に管理する必要がある。
このため、従来、位相差マスクの位相差を測定するための位相差測定装置が使用されている。この位相差測定装置は、コヒーレント光照射部と、互いに平行に配置された一対のスリットとを有するスリットマスクと、コヒーレント光照射部から照射された、位相差マスクを通過したコヒーレント光によって形成されたスリットマスクの回折パターンを検出する回折パターン検出部とを備えている(特許文献1参照)。
特許第3336358号公報
近年、液晶表示パネルを製造する技術分野でも、半導体製造装置と同様、露光装置の解像度を補う目的で位相差マスクの使用が開始されている。このとき、液晶表示装置の製造に使用される位相差マスクにおいては、孤立したパターンの輪郭部や他のパターンから離隔したパターンの輪郭部に、例えば7%程度の低透過率を有する位相差パターンを設けるパターンデザインが使用される。
このような液晶表示パネルの製造に使用される位相差マスクの位相差を、従来の位相差測定装置で測定した場合、位相差パターンの透過率が極めて低いことから、一対のスリットを通過する光量に大きな差が生ずることになる。例えば、位相差パターンのコヒーレント光の透過率が7%であり、位相差パターン以外の透過領域のコヒーレント光の透過率が100%であった場合には、一対のスリットを通過するコヒーレント光の光量比は1/14となることから、光量の大きなスリット単体の干渉パターンが顕著になって、一対のスリットによる干渉パターンを明瞭に確認することができず、位相差マスクの位相差を精度よく測定することが困難となるという問題が生じている。
また、位相差測定装置においては、測定系の基準位相差を特定するため、基準パターンの位相差を測定する必要がある。このような場合においても、位相差を精度よく測定し得ることが要求される。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、位相差パターンと位相差パターン以外の透過領域とを通過する光量が大きく異なるような、液晶表示パネルの製造に使用される位相差マスクに対しても、また、基準マスクに対しても、その位相差を正確に測定することが可能な位相差測定装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、液晶表示パネルの製造に使用される位相差マスクの位相差を測定する位相差測定装置において、コヒーレント光照射部と、前記位相差マスクにおける位相差パターンと対向配置される第1スリットと、前記位相差マスクにおける位相差パターン以外の透過領域と対向配置される前記第1スリットと平行に配置された第2スリットと、を有するスリットマスクと、前記コヒーレント光照射部から照射され、前記位相差マスクを通過したコヒーレント光によって形成された前記スリットマスクの回折パターンを検出する回折パターン検出部と、を備え、前記第1スリットを通過可能なコヒーレント光の光量に対する前記第2スリットを通過可能なコヒーレント光の光量の比は、前記位相差マスクにおける位相差パターン以外の透過領域単体のコヒーレント光の透過率に対する前記位相差マスクにおける位相差パターン単体のコヒーレント光の透過率の比より大きく、1より小さいことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記位相差マスクにおける位相差パターンのコヒーレント光の透過率をA、前記位相差マスクにおける位相差パターン以外の透過領域のコヒーレント光の透過率をBとし、前記第1スリットを通過可能なコヒーレント光の光量に対する、前記第2スリットを通過可能なコヒーレント光の光量の比をmとしたとき、前記比mは下記の式を満たす
[1/2]・[A/B]・[1/m]<m<2・[A/B]・[1/m]
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記第1スリットと前記第2スリットとが同一の幅を有し、前記第1スリットのコヒーレント光の透過率Cは略100%である。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明において、前記第2スリットは所定の間隔を隔てて一対配設されており、前記第1スリットは前記一対の第2スリットの間に配置される。
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、位相差パターンと位相差パターン以外の透過領域とを通過する光量が大きく異なる位相差マスクに対しても、また、基準マスクに対しても、位相差の測定を正確に実行することが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、第1スリットと第2スリットとのコヒーレント光の透過率を異ならせることにより、位相差を正確に測定することが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、液晶表示パネルにおけるパターンに対応して遮光パターンの両側に配置された位相差パターン領域において、位相差マスクの位相差を効率的に測定することが可能となる。
この発明に係る位相差測定装置の要部を示す斜視図である。 この発明に係る位相差測定装置の分岐部の光学系を示す斜視図である。 この発明に係る位相差測定装置における位相差測定のための光学系を示す概要図である。 スリットマスク13と位相差マスク50とを示す平面図である。 位相差マスク50に対するスリットマスク13の配置を示す説明図である。 位相差マスク50に対するスリットマスク13の配置を示す説明図である。 回折パターンの輝度分布の一例を示すグラフである。 この発明の第1実施形態に係るスリットマスク13により位相差を測定する状態を示す模式図である。 この発明の第2実施形態に係るスリットマスク13により位相差を測定する状態を示す模式図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る位相差測定装置の要部を示す斜視図である。また、図2は、この発明に係る位相差測定装置の分岐部10の光学系を示す斜視図である。さらに、図3は、この発明に係る位相差測定装置における位相差測定のための光学系を示す概要図である。
この発明に係る位相差測定装置は、液晶表示パネルにおける線幅の測定機能が付加されたものである。この位相差測定装置は、位相差マスク50に対してコヒーレントな平行光を照射するための照明系40と、対物レンズ35およびチューブレンズ34に対して位相差マスク50と共役となる位置に配置されたスリットマスク13と、フーリエ変換レンズ15とを内蔵した分岐部10と、分岐部10に接続されたターンテーブル27と、位相差測定カメラ21と、線幅測定カメラ22と、モニターカメラ23とを備える。ターンテーブル27は、内部に回転部材(図示省略)を備え、モータ28の駆動によって対物レンズ35、チューブレンズ34の光軸を回転中心として回転可能となっている。
位相差測定カメラ21は、鏡筒24を介して分岐部10に接続されている。線幅測定カメラ22は、鏡筒25を介して分岐部10に接続されている。モニターカメラ23は鏡筒26を介して分岐部10に接続されている。なお、図2における符号31、32、33は、各々、位相差測定カメラ21、線幅測定カメラ22およびモニターカメラ23の撮像面を示している。
照明系40は、図3に示すように、ハロゲンランプ42と、レンズ43とレンズ44との間に交換可能な状態で配設された複数の干渉フィルター41a、41b、41c(これらを総称する場合には「干渉フィルター41」と呼ぶ)と、ピンホール45と、偏向ミラー46と、レンズ47とを備える。ハロゲンランプ42から照射された光は、干渉フィルター41により単色光となった後、ピンホール45を通過し、偏向ミラー46により位相差マスク50方向に偏向される。そして、この光は、レンズ47の作用によりコヒーレントな平行光となって、位相差マスク50に照射される。
なお、位相差マスク50に対する位相差の測定は、h線、i線、g線などの異なる波長の単色光を利用して実行する必要がある。このため、複数の干渉フィルター41a、41b、41cが選択的に使用され、ハロゲンランプ42から照射された光から、特定の輝線の単色光が取り出される。
分岐部10は、図2に示すように、チューブレンズ34を通過したコヒーレント光の一部を通過させ、一部を反射させるビームスプリッタ12を備える。ビームスプリッタ12を通過したコヒーレント光は、拡大レンズ16により拡大されて線幅測定カメラ22の撮像面32に照射され、線幅測定カメラ22の撮像面32上に結像画像を作成する。一方、ビームスプリッタ12により反射されたコヒーレント光は、スリットマスク13を通過した後、ミラー14により反射さる。そして、このコヒーレント光は、フーリエ変換レンズ15により位相差測定カメラ21の撮像面31上に干渉パターンを発生させる。さらに、スリットマスク13の画像は、投影レンズ11を介して、モニターカメラ23の撮像面33に投影される。
なお、分岐部10と照明系40とは、チューブレンズ34や対物レンズ35等とともに、位相差マスク50が載置された図示しないテーブルに対して、X、Y二方向に相対的に移動可能となっている。
図4は、スリットマスク13と位相差マスク50とを示す平面図である。
図3および図4に示すように、位相差マスク50は、ベース部53と、このベース部53上に形成された位相差パターン52と、この位相差パターン52上に形成された遮光パターン51とを備える。ベース部53は、コヒーレント光の透過率が略100%である透光板から構成される。また、遮光パターン51は、非透光性のクロム(Cr)薄膜より構成される。この遮光パターン51は、液晶表示パネルのパターンに対応した形状を有する。そして、位相差パターン52は、ベース部53と遮光パターン51との間に、平面視において遮光パターン51の外縁に突出する状態で配設されている。この位相差パターン52は、例えば、タンタルオキサイド(TaO)薄膜より構成され、コヒーレント光の透過率は、例えば、7%となっている。なお、この実施形態においては、図3に示すように、位相差パターン52をベース部53と遮光パターン51との間の全域に形成しているが、この位相差パターン52を、遮光パターン51の外縁部にのみ形成してもよい。
また、図4に示すように、スリットマスク13は、互いに平行に配置された第1スリット91と第2スリット92とを有する。2スリット92は所定の間隔を隔てて一対配設されており、第1スリット91は、これら一対の第2スリット92の間に配置される。これらの第1、第2スリット91、92の幅は、例えば、位相差マスク50上の寸法で0.7μmであり、これらの第1、第2スリット91、92の間隔は、例えば、位相差マスク50上の寸法で5μmとなっている。また、第1スリット91のコヒーレント光の透過率は略100%であり、第2スリット92のコヒーレント光の透過率は、25%である。なお、図4において破線で示す矩形は、モニターカメラ23の視野を示している。ここで、この明細書において「コヒーレント光の透過率が略100%」とは、コヒーレント光のほぼ全てを透過することを意味する。
図5および図6は、位相差マスク50に対するスリットマスク13の配置を示す説明図である。
これらの図や、図4にも示すように、位相差の測定時には、第1スリット91は位相差マスク50における位相差パターン52と対向する位置に配置される。このとき、第1スリット91の両側に第2スリット92が配置されていることから、一対の第2スリット92のうちの一方は、位相差マスク50における遮光パターン51と対向する位置に配置されるとともに、一対の第2スリット92のうちの他方は、位相差マスク50における「位相差パターン52以外の透過領域」であるベース部53と対向する位置に配置されることになる。
このとき、位相差マスク50における位相差パターン52の配置が、図5(a)に示された状態から図5(b)、図6(a)、図6(b)のいずれかに示された状態となった場合には、図1に示すモータ28の駆動により、分岐部10をターンテーブル27に対して回転させることにより、スリットマスク13を位相差マスク50に対して、光学的に回転させればよい。
ここで、図5および図6に示すように、位相差マスク50においては、一般的に、位相差パターン52は遮光パターン51の両側に配置されている。このため、遮光パターン51に対して左側の位相差パターン52の位相差を測定するときには、スリットマスク13における第1スリット91と左側の第2スリット92を使用して位相差の測定を行うとともに、遮光パターン51に対して右側の位相差パターン52の位相差を測定するときには、スリットマスク13における第1スリット91と右側の第2スリット92を使用して位相差の測定を行うことにより、スリットマスク13と位相差マスク50とを一方向に相対的に移動させるだけで、遮光パターン51の左右両側の位相差パターン52に対する位相差の測定を実行することができる。このため、液晶表示パネルにおけるパターンに対応して遮光パターン51の両側に配置された位相差パターン52領域において、位相差を効率的に測定することが可能となる。
次に、上述した位相差測定装置による位相差の測定の基本的な考え方について説明する。
測定対象となる位相差マスク50に位相差を有するパターンが形成されていないと仮定した場合には、スリットマスク13における第1スリット91および第2スリット92を通過したコヒーレント光の回折パターンは、図3において符号P1で示すように、位相差測定カメラ21の撮像面31において、フーリエ変換レンズ15の光軸に相当する位置に現れる0次光の他、特定の間隔h0をおいて1次回折光、2次回折光というように、高い輝度を表すピーク部分が現れる。
ここで、第1スリット91と第2スリット92との間隔をd、コヒーレント光の波長をλ、回折角をθ、0次光と1次回折光のピーク部分の間隔をh0とした場合において、回折の関係より次の式(1)が成立する。
d・sinθ=λ ・・・ (1)
θが十分小さいときには、θとsinθとは近似すると考えられることから、下記の式(2)が成立する。
θ=λ/d ・・・ (2)
フーリエ変換レンズ15の焦点距離をfとすると、レンズの結像の関係から、以下の式(3)が成立する。
h0=f・θ=f・λ/d ・・・ (3)
一方、位相差マスク50に位相差パターン52が形成され、第1スリット91が位相差パターン52と対向配置され、第2スリット92がベース部53と対向する位置に配置された場合には、第1スリット91と第2スリット92とを通過した光は、位相差パターン52の位相差によりフーリエ変換レンズ15の光軸方向には進行せず、位相差delayの大きさに応じて偏向される。例えば、位相差delayが0.5λであった場合には、回折パターンは、図3において符号P2で示すように、位相差測定カメラ21の撮像面31において、2個の山から4個の山を示すような分布となり、0次光成分は、フーリエ変換レンズ15の光軸からh1だけ離隔した位置に現れる。
図7は、回折パターンの輝度分布の一例を示すグラフである。このグラフにおいては、縦軸は光の強度を示し、横軸は光軸からの距離(μm)を示している。
このグラフにおいては、位相差のない場合の回折パターンの輝度分布を符号100で、位相差delay=0.4λのときの回折パターンの輝度分布を符号101で、位相差delay=0.5λのときの回折パターンの輝度分布を符号102で、位相差delay=0.6λのときの回折パターンの輝度分布を符号103で、各々、示している。このグラフからも明らかなように、位相差delayが大きくなるにつれて、0次光成分の位置が光軸から偏っていくのが理解できる。
ここで、位相差delayの単位をλとした場合には、以下の式(4)が成立する。
h1=f・λ・delay/d ・・・ (4)
このため、h1/h0の値に基づいて、位相差マスク50における位相差を測定することが可能となる。
次に、この発明の特徴部分であるスリットマスク13の構成について説明する。上述したように、位相差マスク50における位相差パターン52のコヒーレント光の透過率が7%であり、ベース部53のコヒーレント光の透過率が100%であった場合には、第1スリット91を通過するコヒーレント光と第2スリット92を通過するコヒーレント光の光量比は1/14となることから、第2スリット92単体の干渉パターンが顕著になって、一対のスリット91、92による干渉パターンを明瞭に確認することができず、位相差マスク50の位相差を精度よく測定することが困難となるという問題が生じている。このため、この発明の第1実施形態においては、第1スリット91におけるコヒーレント光の透過率と第2スリット92におけるコヒーレント光の透過率とを異ならせている。
図8は、この発明の第1実施形態に係るスリットマスク13により位相差を測定する状態を示す模式図である。
図8(a)は、第1実施形態に係るスリットマスク13により位相差マスク50の位相差を測定する状態を示している。このときには、上述したように、スリットマスク13における第1スリット91と位相差マスク50における位相差パターン52とを対向配置し、スリットマスク13における第2スリット92と位相差マスク50におけるベース部53とを対向配置する。ここで、符号Aは位相差パターン52のコヒーレント光の透過率を示し、符号Bはベース部53のコヒーレント光の透過率を示し、符号Cは第1スリット91のコヒーレント光の透過率を示し、符号Dは第2スリット92のコヒーレント光の透過率を示している。
なお、図8に示すように、位相差パターン52とベース部53とが積層された構成とした場合、位相差パターン52の透過率Aは、位相差パターン52そのものの透過率とベース部53の透過率Bとの積となる。但し、ベース部53の透過率Bは実質100%であることから、位相差パターン52そのものの透過率が位相差パターン52の透過率Aとなる。なお、ベース部53の透過率Bが100%でない場合には、位相差パターン52の透過率Aとは、位相差パターン52そのものの透過率とベース部53の透過率Bとの積により表されることとする。
また、図8(b)は、第1実施形態に係るスリットマスク13により基準マスク59の位相差を測定する状態を示している。位相差の測定を実行する前には、測定系の位相差を特定する必要がある。このときには、平面度および平行度が良好な基準マスク59の位相差を測定することになる。このときには、スリットマスク13における第1スリット91と第2スリット92とを基準マスク59とを対向配置する。ここで、符号Gは基準マスク59のコヒーレント光の透過率を示している。この透過率は、一般的には、略100%である。
上述したように、位相差マスク50における位相差パターン52のコヒーレント光の透過率Aが7%であり、ベース部53のコヒーレント光の透過率Bが100%であった場合において、この第1実施形態においては、スリットマスク13における第1スリット91のコヒーレント光の透過率Cを100%とし、第2スリット92のコヒーレント光の透過率Dを25%としている。
このような構成を採用した場合においては、位相差パターン52と第1スリット91とを通過したコヒーレント光の透過率は7%となり、ベース部53と第2スリット92とを通過したコヒーレント光の透過率は25%となる。すなわち、このときの透過率の比は、0.07:0.25となる。そして、このときのコヒーレント光の複素振幅の比は、0.27:0.50であり、おおよそ1:2となる。この場合には、第1スリット91と第2スリット92とによる干渉パターンが明確に現れることになる。
すなわち、第1スリット91を通過可能なコヒーレント光の光量に対する第2スリット92を通過可能なコヒーレント光の光量の比(25/100)を、位相差マスク50における位相差パターン52以外のベース部53単体のコヒーレント光の透過率に対する位相差パターン52単体のコヒーレント光の透過率の比(7/100)より大きく、1より小さい値とした場合には、干渉パターンが明確化することになる。
一方、このような条件の下で基準マスク59の位相差を測定する場合には、コヒーレント光の透過率Gが100%の基準マスク59と第1スリット91とを通過したコヒーレント光の透過率は100%となり、基準マスク59と第2スリット92とを通過したコヒーレント光の透過率は25%となる。すなわち、このときの透過率の比は、1.00:0.25となる。そして、このときのコヒーレント光の複素振幅の比は、1:2となる。このため、位相差マスク50の位相差を測定するときと同等の条件で基準マスク59の位相差を測定することが可能となる。
なお、スリットマスク13における第1スリット91のコヒーレント光の透過率Cを7%とし、第2スリット92のコヒーレント光の透過率Dを100%とした場合には、位相差マスク50の位相差を測定する場合には、好適な干渉パターンを生じさせることが可能となるが、基準マスク59の位相差を測定する場合に、第1スリット91を通過するコヒーレント光と第2スリット92を通過するコヒーレント光の光量比は14/1となり、第2スリット92単体の干渉パターンが顕著になって、一対のスリット91、92による干渉パターンを明瞭に確認することができず、基準マスク59の位相差を精度よく測定することが困難となるという問題が生じる。
上述した実施形態においては、第1スリット91を通過可能なコヒーレント光の光量と第2スリット92を通過可能なコヒーレント光の光量との比、すなわち、第1スリット91の透過率Cに対する第2スリット92の透過率Dの比をm=D/Cとした場合、B・mとAとの比が、BとB・mとの比と等しくなることが理想である。このような条件の下で、位相差マスク50を測定したときと、基準マスク59を測定したときとにおいて、コヒーレント光の複素振幅の比を等しくすることができる。これは、下記の式(5)が成立するときとなる。
B・m/A=B/B・m ・・・ (5)
この式を変形すると、下記の式(6)となる。
[A/B]・[1/m]=m ・・・ (6)
従って、[A/B]・[1/m]とmとが近い値となるときに、位相差マスク50と基準マスク59との位相差の測定を正確に実行することが可能となる。
ここで、m=D/Cであることから、式(6)は、下記の式(7)で表すことができる。
[A・C/B・D]=[D/C] ・・・ (7)
このため、[A・C/B・D]と[D/C]とが近い値となるときに、位相差マスク50と基準マスク59との位相差の測定を正確に実行することが可能となる。
なお、実験的に求めた結果によると、好ましくは、mが[A/B]・[1/m]の半分より大きく、2倍より小さいときに、位相差マスク50と基準マスク59との位相差の測定を正確に実行することが可能となる。すなわち、下記の式(8)が成立する場合において、位相差マスク50と基準マスク59との位相差の測定を正確に実行することが可能となる。
[1/2]・[A/B]・[1/m]<m<2・[A/B]・[1/m]・・・(8)
次に、この発明の他の実施形態について説明する。図9は、この発明の第2実施形態に係るスリットマスク13により位相差を測定する状態を示す模式図である。なお、図8に示す第1実施形態と同様の部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
上述した第1実施形態においては、第1スリット91の透過率Cと第2スリット92の透過率Dとを異ならすことにより、第1スリット91を通過可能なコヒーレント光の光量と第2スリット92を通過可能なコヒーレント光の光量との比を変更する構成を採用している。これに対して、この第2実施形態においては、第1スリット91のスリット幅Eと第2スリット92のスリット幅Fとを異ならすことにより、第1スリット91を通過可能なコヒーレント光の光量と第2スリット92を通過可能なコヒーレント光の光量との比を変更する構成を採用している。
より具体的には、上述した第1実施形態においては、第1スリット91のコヒーレント光の透過率を100%とし、第2スリット92のコヒーレント光の透過率を25%とすることで、第1スリット91を通過可能なコヒーレント光の光量と第2スリット92を通過可能なコヒーレント光の光量との比を4:1としているが、この第2実施形態においては、例えば、第1スリット91のスリット幅Eを20μmとし、第2スリット92のスリット幅Fを5μmとすることで、第1スリット91を通過可能なコヒーレント光の光量と第2スリット92を通過可能なコヒーレント光の光量との比を4:1とする。このような構成を採用した場合においても、第1実施形態と同様、位相差マスク50と基準マスク59との位相差の測定を正確に実行することが可能となる。
なお、この実施形態においては、第1スリット91を通過可能なコヒーレント光の光量に対する、第2スリット92を通過可能なコヒーレント光の光量の比mは、m=F/Eである。このため、上述した式(6)は、下記の式(9)で表すことができる。
[A・E/B・F]=[F/E] ・・・(9)
このため、[A・E/B・F]と[F/E]とが近い値となるときに、第1実施形態と同様、位相差マスク50と基準マスク59との位相差の測定を正確に実行することが可能となる。
10 分岐部
11 投影レンズ
12 ビームスプリッタ
13 スリットマスク
15 フーリエ変換レンズ
21 位相差測定カメラ
24 鏡筒
27 ターンテーブル
28 モータ
31 撮像面
34 チューブレンズ
35 対物レンズ
40 照明系
41 干渉フィルター
42 ハロゲンランプ
47 レンズ
50 位相差マスク
51 遮光パターン
52 位相差パターン
53 ベース部
59 基準マスク
91 第1スリット
92 第2スリット
A 位相差パターン52のコヒーレント光の透過率
B ベース部53のコヒーレント光の透過率
C 第1スリット91のコヒーレント光の透過率
D 第2スリット92のコヒーレント光の透過率
E 第1スリットのスリット幅
F 第2スリットのスリット幅
G 基準マスク59のコヒーレント光の透過率

Claims (4)

  1. 液晶表示パネルの製造に使用される位相差マスクの位相差を測定する位相差測定装置において、
    コヒーレント光照射部と、
    前記位相差マスクにおける位相差パターンと対向配置される第1スリットと、前記位相差マスクにおける位相差パターン以外の透過領域と対向配置される前記第1スリットと平行に配置された第2スリットと、を有するスリットマスクと、
    前記コヒーレント光照射部から照射され、前記位相差マスクを通過したコヒーレント光によって形成された前記スリットマスクの回折パターンを検出する回折パターン検出部と、を備え、
    前記第1スリットを通過可能なコヒーレント光の光量に対する前記第2スリットを通過可能なコヒーレント光の光量の比は、前記位相差マスクにおける位相差パターン以外の透過領域単体のコヒーレント光の透過率に対する前記位相差マスクにおける位相差パターン単体のコヒーレント光の透過率の比より大きく、1より小さいことを特徴とする位相差測定装置。
  2. 請求項1に記載の位相差測定装置において、
    前記位相差マスクにおける位相差パターンのコヒーレント光の透過率をA、前記位相差マスクにおける位相差パターン以外の透過領域のコヒーレント光の透過率をBとし、前記第1スリットを通過可能なコヒーレント光の光量に対する、前記第2スリットを通過可能なコヒーレント光の光量の比をmとしたとき、前記比mは下記の式を満たす位相差測定装置。
    [1/2]・[A/B]・[1/m]<m<2・[A/B]・[1/m]
  3. 請求項に記載の位相差測定装置において、
    前記第1スリットと前記第2スリットとが同一の幅を有し、前記第1スリットのコヒーレント光の透過率Cは略100%である位相差測定装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載の位相差測定装置において、
    前記第2スリットは所定の間隔を隔てて一対配設されており、前記第1スリットは前記一対の第2スリットの間に配置される位相差測定装置。
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