JP6244348B2 - 主磁極とプラズモンジェネレータを含む熱アシスト磁気記録ヘッド - Google Patents

主磁極とプラズモンジェネレータを含む熱アシスト磁気記録ヘッド Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体に近接場光を照射して記録媒体の保磁力を低下させて情報の記録を行う熱アシスト磁気記録に用いられる熱アシスト磁気記録ヘッドに関する。
近年、磁気ディスク装置等の磁気記録装置では、高記録密度化に伴い、薄膜磁気ヘッドおよび記録媒体の性能向上が要求されている。薄膜磁気ヘッドとしては、基板に対して、読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magnetoresistive)素子とも記す。)を有する再生ヘッド部と書き込み用の誘導型電磁変換素子を有する記録ヘッド部とを積層した構造の複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられている。磁気ディスク装置において、薄膜磁気ヘッドは、記録媒体の表面からわずかに浮上するスライダに設けられる。スライダは、記録媒体に対向する媒体対向面を有している。この媒体対向面は、空気流入端(リーディング端)と空気流出端(トレーリング端)とを有している。
ここで、基準の位置に対して、よりリーディング端に近い位置をリーディング側と定義し、基準の位置に対して、よりトレーリング端に近い位置をトレーリング側と定義する。リーディング側は、スライダに対する記録媒体の進行方向の後側である。トレーリング側は、スライダに対する記録媒体の進行方向の前側である。
磁気記録装置において、記録密度を高めるためには、記録媒体の磁性微粒子を小さくすることが効果的である。しかし、磁性微粒子を小さくすると、磁性微粒子の磁化の熱安定性が低下するという問題が発生する。この問題を解消するには、磁性微粒子の異方性エネルギーを大きくすることが効果的である。しかし、磁性微粒子の異方性エネルギーを大きくすると、記録媒体の保磁力が大きくなって、既存の磁気ヘッドでは情報の記録が困難になるという問題が発生する。
上述のような問題を解決する方法として、いわゆる熱アシスト磁気記録という方法が提案されている。この方法では、保磁力の大きな記録媒体を使用し、情報の記録時には、記録媒体のうち情報が記録される部分に対して記録磁界と同時に熱も加えて、その部分の温度を上昇させ保磁力を低下させて情報の記録を行う。情報が記録された部分は、その後、温度が低下して保磁力が大きくなり、磁化の熱安定性が高まる。以下、熱アシスト磁気記録に用いられる磁気ヘッドを、熱アシスト磁気記録ヘッドと呼ぶ。
熱アシスト磁気記録では、記録媒体に対して熱を加える方法としては、近接場光を用いる方法が一般的である。近接場光を発生させる方法としては、レーザ光によって励起されたプラズモンから近接場光を発生する金属片であるプラズモンジェネレータを用いる方法が知られている。また、一般的に、近接場光の発生に利用されるレーザ光は、スライダに設けられた導波路によって、スライダの媒体対向面の近傍に設けられたプラズモンジェネレータに導かれる。
引用文献1には、主磁極と導波路とプラズモンジェネレータを備えた熱アシスト磁気記録ヘッドが開示されている。主磁極は、媒体対向面に配置された端面を有し、この端面から記録磁界を発生する。プラズモンジェネレータは、媒体対向面に配置された端面を有している。導波路は、コアとクラッドを含んでいる。このヘッドは、コアの表面とプラズモンジェネレータの表面がギャップを介して対向し、コアを伝搬する光に基づいてコアの表面で発生するエバネッセント光を用いて、プラズモンジェネレータに表面プラズモンを励起させ、この表面プラズモンに基づいて、プラズモンジェネレータの端面から近接場光を発生させるように構成されている。
特開2011−146097号公報
プラズモンジェネレータを備えた熱アシスト磁気記録ヘッドでは、プラズモンジェネレータによって、記録媒体上に近接場光のスポットが形成される。以下、近接場光のスポットのサイズを光スポットサイズと言う。従来は、記録密度を高めるためには、光スポットサイズを小さくすることが有効であると考えられていた。
記録媒体上には、近接場光のスポットによって、スポットの中心で最も温度が高く、中心から離れるに従って温度が低くなる温度分布が生じる。通常、磁気記録は、記録媒体上の、温度が400〜500℃のリング状の領域で行われる。以下、記録媒体上の、温度が400〜500℃の領域とその内側の領域を合わせた部分を熱スポットと言う。従来、トラック幅は、熱スポットサイズによって決まっていた。
プラズモンジェネレータの縮小や、近接場光の発生に利用されるレーザ光のパワーの低減により、光スポットサイズは、50nm程度まで小さくすることができる。しかし、近接場光による熱は、記録媒体上で伝導によって広がるため、熱スポットサイズは光スポットサイズよりも大きくなる。そのため、光スポットサイズを小さくする方法では、トラック幅を十分に小さくすることが困難であり、その結果、記録密度を十分に高めることが困難であった。
引用文献1には、主磁極または、主磁極をエッチングするためのマスクを用いて金属層をエッチングしてプラズモンジェネレータを形成する技術が開示されている。この技術では、主磁極の端面の幅とプラズモンジェネレータの端面の幅を共に小さくすると、主磁極が多くの磁束を通過させることができなくなり、主磁極の端面から十分な大きさの記録磁界を発生させることができなくなるという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、トラック幅を小さくし、且つ主磁極から十分な大きさの記録磁界を発生させることができるようにした熱アシスト磁気記録ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の熱アシスト磁気記録ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面と、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、主磁極と、導波路と、プラズモンジェネレータとを備えている。主磁極は、媒体対向面に配置された前端面を有している。導波路は、光を伝搬させるコアと、コアの周囲に配置されたクラッドとを有している。プラズモンジェネレータは、媒体対向面に配置された近接場光発生面を有している。
主磁極は、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、情報を記録媒体に記録するための記録磁界を前端面より発生するように構成されている。プラズモンジェネレータは、コアを伝搬する光に基づいてプラズモンジェネレータに表面プラズモンが励起され、この表面プラズモンに基づいて近接場光発生面より近接場光を発生するように構成されている。主磁極の前端面と近接場光発生面は、記録媒体の進行方向について互いに異なる位置に配置されている。主磁極の前端面は、第1の端面部分と、第1の端面部分に連続する第2の端面部分とを含んでいる。第2の端面部分は、第1の端面部分よりも近接場光発生面からより遠い位置にあり、且つ第1の端面部分よりもトラック幅方向についての幅が大きい。第1の端面部分は、トラック幅方向の両側に位置する第1および第2の端縁を有している。近接場光発生面は、トラック幅方向の両側に位置する第3および第4の端縁を有している。第1の端縁と第3の端縁は、第1の仮想の直線上に位置している。第2の端縁と第4の端縁は、第1の仮想の直線に平行な第2の仮想の直線上に位置している。
本発明の熱アシスト磁気記録ヘッドは、更に、主磁極とプラズモンジェネレータの間に配置された誘電体層を備えていてもよい。
また、本発明の熱アシスト磁気記録ヘッドにおいて、コアは、コアを伝搬する光に基づいてエバネッセント光を発生するエバネッセント光発生面を有し、プラズモンジェネレータは、エバネッセント光発生面に対して所定の間隔をもって対向するプラズモン励起部を有していてもよい。この場合、プラズモンジェネレータでは、プラズモン励起部において、エバネッセント光発生面より発生されるエバネッセント光と結合することによって表面プラズモンが励起され、この表面プラズモンが近接場光発生面に伝搬され、この表面プラズモンに基づいて近接場光発生面より近接場光が発生される。
また、本発明の熱アシスト磁気記録ヘッドにおいて、主磁極の前端面は、近接場光発生面に対して、記録媒体の進行方向の前側に配置されていてもよい。
また、本発明の熱アシスト磁気記録ヘッドにおいて、主磁極は、第1層と、第1層の上に積層された第2層とを有していてもよい。この場合、第1層は第1の端面部分を有し、第2層は第2の端面部分を有する。
第1層は、更に、媒体対向面から最も遠い第1の後端面部分を有していてもよく、第2層は、更に、媒体対向面から最も遠い第2の後端面部分を有していてもよい。この場合、媒体対向面から第1の後端面部分までの距離は、媒体対向面から第2の後端面部分までの距離と等しくてもよい。
本発明の熱アシスト磁気記録ヘッドは、更に、外面を有するヒートシンクを備えていてもよい。この場合、プラズモンジェネレータは、第1の領域と、第1の領域よりも媒体対向面からより遠い位置にある第2の領域とを含む上面を有していてもよい。また、主磁極の第1層は、プラズモンジェネレータの上面の第1の領域に対向する下面と、トラック幅方向の両端に位置する第1および第2の側面とを有していてもよい。また、主磁極の第2層は、トラック幅方向の両端に位置する第3および第4の側面を有していてもよい。また、ヒートシンクの外面は、プラズモンジェネレータの上面の第2の領域に対向する第1の部分と、第1の後端面部分に対向する第2の部分と、第2の後端面部分に対向する第3の部分と、第3の側面の少なくとも一部に対向する第4の部分と、第4の側面の少なくとも一部に対向する第5の部分とを含んでいてもよい。ヒートシンクの外面は、更に、第1の側面の少なくとも一部に対向する第6の部分と、第2の側面の少なくとも一部に対向する第7の部分とを含んでいてもよい。
また、本発明の熱アシスト磁気記録ヘッドは、更に、磁性材料よりなり、媒体対向面に配置された端面を有するシールドと、磁性材料よりなり、主磁極とシールドとを接続し、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させる帰磁路部とを備えていてもよい。
近接場光発生面は、主磁極の前端面とシールドの端面の少なくとも一部との間に配置されていてもよい。また、帰磁路部は、第1のヨーク部分と、第2のヨーク部分と、第1の柱状部分と、第2の柱状部分と、第3の柱状部分とを含んでいてもよい。第1のヨーク部分、第2のヨーク部分および第1の柱状部分は、コアに対して、記録媒体の進行方向における同じ側に配置されている。第1の柱状部分は、記録媒体の進行方向において互いに反対側に位置する第1の端部と第2の端部を有し、且つ媒体対向面から離れた位置にある。第2および第3の柱状部分は、第1の柱状部分よりも、媒体対向面により近い位置にある。第1のヨーク部分は、主磁極と第1の柱状部分の第1の端部とを接続している。第2の柱状部分と第3の柱状部分は、プラズモンジェネレータのトラック幅方向の両側に配置されて、シールドに接続されている。第2のヨーク部分は、第1の柱状部分の第2の端部に接続され、且つ第2および第3の柱状部分を介してシールドに接続されている。コイルは、第1の柱状部分の周りに巻回されている。
また、シールドの端面は、主磁極の前端面の第1の端面部分に対してトラック幅方向の両側に配置された第1のサイドシールド端面と第2のサイドシールド端面を含んでいてもよい。
本発明の熱アシスト磁気記録ヘッドの第1および第2の製造方法は、導波路を形成する工程と、プラズモンジェネレータおよび主磁極を形成する工程と、コイルを形成する工程とを含んでいる。
第1の製造方法では、主磁極は、第1層と、第1層の上に積層された第2層とを有するように形成され、第1層は第1の端面部分を有し、第2層は第2の端面部分を有する。第1の製造方法において、プラズモンジェネレータおよび主磁極を形成する工程は、初期プラズモンジェネレータを形成する工程と、主磁極の第1層を構成するための第1の磁性層を形成する工程と、エッチング後の初期プラズモンジェネレータによってプラズモンジェネレータが形成されるように、第1の磁性層をエッチングマスクとして用いて初期プラズモンジェネレータをエッチングする工程と、第1の磁性層の上に、主磁極の第2層を構成するための第2の磁性層を形成する工程とを含んでいる。
第2の製造方法では、プラズモンジェネレータおよび主磁極を形成する工程は、初期プラズモンジェネレータを形成する工程と、初期プラズモンジェネレータをパターニングするためのエッチングマスクを形成する工程と、エッチング後の初期プラズモンジェネレータによってプラズモンジェネレータが形成されるように、エッチングマスクを用いて初期プラズモンジェネレータをエッチングする工程と、プラズモンジェネレータおよびエッチングマスクの周囲に、誘電体材料よりなる周囲層を形成する工程と、プラズモンジェネレータおよび周囲層によって凹部が形成されるように、エッチングマスクを除去する工程と、一部が凹部内に収容されるように、主磁極を構成するための磁性層を形成する工程とを含んでいる。
本発明では、主磁極の前端面は、第1の端面部分と、第1の端面部分よりもトラック幅方向についての幅が大きい第2の端面部分とを含み、トラック幅は、主磁極の前端面の第1の端面部分の幅で決まる。これにより、本発明によれば、トラック幅を小さくし、且つ主磁極から十分な大きさの記録磁界を発生させることが可能になるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す斜視図である。 図1における一部を拡大して示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態におけるコイルの第1層を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態におけるコイルの第2層を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法における一工程を示す断面図である。 図9Aおよび図9Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図9Aおよび図9Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図10Aおよび図10Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図10Aおよび図10Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図11Aおよび図11Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図11Aおよび図11Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図12Aおよび図12Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図12Aおよび図12Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図13Aおよび図13Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図13Aおよび図13Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図14Aおよび図14Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図14Aおよび図14Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図15Aおよび図15Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図15Aおよび図15Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図16Aおよび図16Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図16Aおよび図16Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図17Aおよび図17Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図17Aおよび図17Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図18Aおよび図18Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図18Aおよび図18Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図19Aおよび図19Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図19Aおよび図19Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図20Aおよび図20Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図20Aおよび図20Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図21Aおよび図21Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図21Aおよび図21Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図22Aおよび図22Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図22Aおよび図22Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法における一工程を示す断面図である。 図26Aおよび図26Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図26Aおよび図26Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図27Aおよび図27Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図27Aおよび図27Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図28Aおよび図28Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図28Aおよび図28Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図29Aおよび図29Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図29Aおよび図29Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図30Aおよび図30Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図30Aおよび図30Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図31Aおよび図31Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図31Aおよび図31Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図32Aおよび図32Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 図32Aおよび図32Bに示した工程に続く工程を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法における一工程を示す断面図である。 図34に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図35に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図36に示した工程に続く工程を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第4の実施の形態におけるコイルの第1層を示す平面図である。 本発明の第4の実施の形態におけるコイルの第2層を示す平面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す正面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す正面図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1ないし図8を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの構成について説明する。図1は、熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す斜視図である。図2は、図1における一部を拡大して示す斜視図である。図3は、熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す正面図である。図4は、熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す断面図である。図5は、熱アシスト磁気記録ヘッドの構成を示す断面図である。図6は、熱アシスト磁気記録ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。図7は、本実施の形態におけるコイルの第1層を示す平面図である。図8は、本実施の形態におけるコイルの第2層を示す平面図である。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、垂直磁気記録用であり、回転する記録媒体の表面から浮上するスライダの形態を有している。記録媒体が回転すると、記録媒体とスライダとの間を通過する空気流によって、スライダに揚力が生じる。スライダは、この揚力によって記録媒体の表面から浮上するようになっている。
図5に示したように、熱アシスト磁気記録ヘッドは、記録媒体90に対向する媒体対向面80を備えている。ここで、X方向、Y方向、Z方向を以下のように定義する。X方向は、記録媒体90のトラック横断方向すなわちトラック幅方向である。Y方向は、媒体対向面80に垂直な方向である。Z方向は、スライダから見た記録媒体90の進行方向である。X方向、Y方向、Z方向は互いに直交している。
図5および図6に示したように、熱アシスト磁気記録ヘッドは、アルミニウムオキサイド・チタニウムカーバイド(Al23・TiC)等のセラミック材料よりなり、上面1aを有する基板1と、この基板1の上面1a上に配置されたアルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる絶縁層2と、この絶縁層2の上に配置された磁性材料よりなる下部シールド層3と、下部シールド層3を覆うように配置された絶縁膜である下部シールドギャップ膜4と、この下部シールドギャップ膜4の上に配置された再生素子としてのMR(磁気抵抗効果)素子5と、このMR素子5に接続された2つのリード(図示せず)と、MR素子5の上に配置された絶縁膜である上部シールドギャップ膜6と、この上部シールドギャップ膜6の上に配置された磁性材料よりなる上部シールド層7とを備えている。Z方向は、基板1の上面1aに垂直な方向でもある。
MR素子5の一端部は、媒体対向面80に配置されている。MR素子5には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。GMR素子としては、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ平行な方向に流すCIP(Current In Plane)タイプでもよいし、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ垂直な方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)タイプでもよい。
下部シールド層3から上部シールド層7までの部分は、再生ヘッド部を構成する。熱アシスト磁気記録ヘッドは、更に、上部シールド層7の上に配置された絶縁層8と、この絶縁層8の上に配置された磁性材料よりなる中間シールド層9と、この中間シールド層9の上に配置された非磁性材料よりなる非磁性層10と、この非磁性層10の上に配置された記録ヘッド部とを備えている。中間シールド層9は、記録ヘッド部で発生する磁界からMR素子5をシールドする機能を有している。絶縁層8および非磁性層10は、例えばアルミナによって形成されている。
記録ヘッド部は、コイル50と、主磁極30とを備えている。コイル50は、記録媒体90に記録する情報に応じた磁界を発生する。図1、図3および図4に示したように、主磁極30は、媒体対向面80に配置された前端面30aを有している。主磁極30は、コイル50によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体90に記録するための記録磁界を前端面30aより発生するように構成されている。コイル50は、銅等の導電材料によって形成されている。
記録ヘッド部は、更に、磁性材料よりなるシールド12と、磁性材料よりなる帰磁路部Rとを備えている。図5に示したように、シールド12は、媒体対向面80に配置された端面12aを有している。帰磁路部Rは、主磁極30とシールド12とを接続し、コイル50によって発生された磁界に対応する磁束を通過させる。
帰磁路部Rは、リターン磁極層11と、2つの連結部13A,13Bと、連結層37,38,39と、第1のヨーク部分40とを含んでいる。リターン磁極層11は、非磁性層10の上に配置されている。また、リターン磁極層11は、媒体対向面80に配置された端面を有している。記録ヘッド部は、更に、リターン磁極層11の周囲に配置された図示しない絶縁層を備えている。図示しない絶縁層は、例えばアルミナによって形成されている。
シールド12は、リターン磁極層11の上面のうちの媒体対向面80の近傍の第1の部分の上に配置されている。2つの連結部13A,13Bは、リターン磁極層11の上面のうちの媒体対向面80から離れた位置にある2つの第2の部分の上に配置されている。連結部13A,13Bは、それぞれ、リターン磁極層11の上に配置された第1層と、この第1層の上に順に配置された第2層および第3層とを有している。連結部13Aの第1層と連結部13Bの第1層は、トラック幅方向(X方向)に並ぶように配置されている。
記録ヘッド部は、更に、リターン磁極層11の上面のうちの第1および第2の部分以外の部分および図示しない絶縁層の上に配置された絶縁層14を備えている。連結部13A,13Bの第1層は、絶縁層14に埋め込まれている。絶縁層14は、例えばアルミナによって形成されている。
記録ヘッド部は、更に、光を伝搬させるコア16と、コア16の周囲に配置されたクラッドとを有する導波路を備えている。特に図1、図3ないし図5に示したように、コア16は、媒体対向面80に向いた前端面16aと、上面であるエバネッセント光発生面16bと、下面16cと、2つの側面16d,16eとを有している。前端面16aは、媒体対向面80に配置されていてもよいし、媒体対向面80から離れた位置に配置されていてもよい。図1、図3ないし図6には、前端面16aが媒体対向面80に配置された例を示している。
クラッドは、クラッド層15,17,18を含んでいる。クラッド層15は、シールド12および絶縁層14の上に配置されている。コア16は、クラッド層15の上に配置されている。クラッド層17は、クラッド層15の上においてコア16の周囲に配置されている。クラッド層18は、コア16のエバネッセント光発生面16bおよびクラッド層17の上面の上に配置されている。
コア16は、近接場光の発生に用いられるレーザ光を通過させる誘電体材料によって形成されている。コア16には、図示しないレーザダイオードから出射されたレーザ光が入射され、このレーザ光はコア16内を伝搬する。クラッド層15,17,18は、コア16の屈折率よりも小さい屈折率を有する誘電体材料によって形成されている。コア16の材料としては、例えば、Ta等の酸化タンタルや酸窒化ケイ素(SiON)が用いられ、クラッド層15,17,18の材料としては、例えば、酸化ケイ素(SiO)やアルミナが用いられる。
連結部13A,13Bの第2層は、クラッド層15,17に埋め込まれている。連結部13Aの第2層と連結部13Bの第2層は、コア16のトラック幅方向(X方向)の両側において、コア16に対して間隔を開けて配置されている。
記録ヘッド部は、更に、媒体対向面80の近傍においてクラッド層18の上方に配置されたプラズモンジェネレータ20と、クラッド層18とプラズモンジェネレータ20との間に介在する密着層19とを備えている。なお、図5および図6では、密着層19を省略している。プラズモンジェネレータ20は、後で説明する原理によって表面プラズモンが励起されるものである。密着層19は、プラズモンジェネレータ20がクラッド層18から剥離するのを防止するための層である。密着層19の材料は、例えば、Zr、ZrN、Ru、Pt、Pd、Ti、Ta、Ni、W、Cr、NiCr、NiFe、Co、Cu、TiW、TiN、Mo、Hf、Rhのいずれかであってもよい。密着層19の厚みは、例えば0.3〜1nmの範囲内である。なお、密着層19は、熱アシスト磁気記録ヘッドの必須の構成要素ではなく、設けられていなくてもよい。プラズモンジェネレータ20については、後で詳しく説明する。
記録ヘッド部は、更に、媒体対向面80の近傍においてプラズモンジェネレータ20の一部の上に配置された誘電体層24と、プラズモンジェネレータ20の他の一部および誘電体層24の上に配置された非磁性金属膜25とを備えている。なお、図5および図6では、誘電体層24および非磁性金属膜25を省略している。誘電体層24は、例えば、クラッド層15,17,18と同じ材料によって形成されている。非磁性金属膜25は、プラズモンジェネレータ20を構成する材料が主磁極30に拡散することを防止して、主磁極30の磁気特性が劣化することを防止する機能を有している。非磁性金属膜25は、例えばRu、TaまたはTiによって形成されている。
本実施の形態では、主磁極30は、第1層31と、第1層31の上に積層された第2層32とを有している。第1層31は、非磁性金属膜25の上に配置されている。プラズモンジェネレータ20は、コア16と第1層31の間に位置している。記録ヘッド部は、更に、プラズモンジェネレータ20、誘電体層24、非磁性金属膜25および第1層31の周囲に配置された誘電体材料よりなる周囲層27と、プラズモンジェネレータ20、誘電体層24、非磁性金属膜25および第1層31と周囲層27との間に介在する誘電体膜26とを備えている。なお、図6では、誘電体膜26を省略している。誘電体膜26および周囲層27は、例えば、クラッド層15,17,18と同じ材料によって形成されている。
第2層32は、第1層31および周囲層27の上に配置されている。記録ヘッド部は、更に、第1層31の一部および第2層32の周囲においてプラズモンジェネレータ20および周囲層27の上方に配置されたヒートシンク34と、プラズモンジェネレータ20、主磁極30および周囲層27とヒートシンク34との間に介在する非磁性金属膜33とを備えている。なお、図5および図6では、非磁性金属膜33を省略している。ヒートシンク34は、プラズモンジェネレータ20において発生した熱と、プラズモンジェネレータ20から主磁極30に伝わった熱を、プラズモンジェネレータ20および主磁極30の外部に放散させる機能を有している。ヒートシンク34は、例えばAuまたはCuによって形成されている。非磁性金属膜33は、プラズモンジェネレータ20およびヒートシンク34を構成する材料が主磁極30に拡散することを防止して、主磁極30の磁気特性が劣化することを防止する機能を有している。非磁性金属膜33は、例えば非磁性金属膜25と同じ材料によって形成されている。
記録ヘッド部は、更に、ヒートシンク34の周囲に配置された誘電体層35を備えている。第2層32、ヒートシンク34および誘電体層35の上面は平坦化されている。誘電体層35は、例えば、クラッド層15,17,18と同じ材料によって形成されている。
連結部13A,13Bの第3層は、クラッド層18、周囲層27および誘電体層35に埋め込まれている。連結層37は、連結部13A,13Bの第3層および誘電体層35の上に配置されている。
第1のヨーク部分40は、第1層41と、第2層42と、第3層43と、第4層44とを有している。第1層41の一部は主磁極30の上に位置し、第1層41の他の一部はヒートシンク34の上方に位置している。第1層41は、媒体対向面80に配置された端面を有している。図7に示したように、第1層41は、第1層41の上記端面とその反対側の端部とを有する細幅部と、細幅部の端部に接続された幅広部とを含んでいてもよい。幅広部のトラック幅方向(X方向)の幅は、細幅部のトラック幅方向の幅よりも大きい。細幅部のトラック幅方向の幅は、媒体対向面80からの距離によらずにほぼ一定である。幅広部のトラック幅方向の幅は、細幅部との境界位置では細幅部のトラック幅方向の幅と等しく、媒体対向面80から離れるに従って、徐々に大きくなった後、一定の大きさになっている。
記録ヘッド部は、更に、ヒートシンク34と第1層41との間に介在する非磁性金属膜36と、第1層41および連結層37の周囲に配置された誘電体層45とを備えている。なお、非磁性金属膜36は、後で説明する図23Aおよび図23Bに示されている。非磁性金属膜36は、ヒートシンク34を構成する材料が第1層41に拡散することを防止する機能を有している。非磁性金属膜36は、例えば非磁性金属膜25と同じ材料によって形成されている。誘電体層45は、例えば、クラッド層15,17,18と同じ材料によって形成されている。
第1のヨーク部分40の第2層42は、第1層41の上に配置されている。第2層42は、媒体対向面80に向いた端面を有し、この端面は、媒体対向面80から離れた位置に配置されている。連結層38は、連結層37の上に配置されている。
コイル50は、第1層51と第2層52とを有している。記録ヘッド部は、更に、第1のヨーク部分40の第2層42、連結層38および誘電体層45とコイル50の第1層51との間に介在する絶縁膜53と、第1層51の巻線間ならびに第1層51および第2層42の周囲に配置された絶縁層54と、第1層51、絶縁膜53および絶縁層54の上に配置された絶縁層55とを備えている。絶縁膜53および絶縁層54,55は、例えばアルミナによって形成されている。
第1のヨーク部分40の第3層43は、第2層42の上に配置されている。第3層43は、媒体対向面80に向いた端面を有し、この端面は、媒体対向面80から離れた位置に配置されている。連結層39は、連結層38の上に配置されている。
記録ヘッド部は、更に、第1のヨーク部分40の第3層43、連結層39および絶縁層55とコイル50の第2層52との間に介在する絶縁膜56と、第2層52の巻線間ならびに第2層52および第3層43の周囲に配置された絶縁層57と、第2層52、絶縁膜56および絶縁層57の上に配置された絶縁層58とを備えている。絶縁膜56および絶縁層57,58は、例えばアルミナによって形成されている。
第1のヨーク部分40の第4層44は、第3層43、連結層39および絶縁層58の上に配置されている。第4層44は、媒体対向面80に向いた端面を有し、この端面は、媒体対向面80から離れた位置に配置されている。記録ヘッド部は、更に、第4層44の周囲に配置された絶縁層59を備えている。絶縁層59は、例えばアルミナによって形成されている。
熱アシスト磁気記録ヘッドは、更に、記録ヘッド部を覆うように配置された保護層60を備えている。保護層60は、例えばアルミナによって形成されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、媒体対向面80と再生ヘッド部と記録ヘッド部とを備えている。再生ヘッド部と記録ヘッド部は、基板1の上に積層されている。記録ヘッド部は、再生ヘッド部に対して、記録媒体90の進行方向(Z方向)の前側(トレーリング側)に配置されている。
記録ヘッド部は、コイル50と、主磁極30と、導波路と、プラズモンジェネレータ20と、シールド12と、帰磁路部Rと、誘電体層24と、ヒートシンク34とを備えている。導波路は、コア16とクラッドとを有している。クラッドは、クラッド層15,17,18を含んでいる。帰磁路部Rは、リターン磁極層11と、2つの連結部13A,13Bと、連結層37〜39と、第1のヨーク部分40とを含んでいる。誘電体層24は、主磁極30とプラズモンジェネレータ20の間に配置されている。
主磁極30は、媒体対向面80に配置された前端面30aを有している。シールド12は、媒体対向面80に配置された端面12aを有している。前端面30aと端面12aは、記録媒体90の進行方向(Z方向)について互いに異なる位置に配置されている。本実施の形態では特に、端面12aは、前端面30aに対して記録媒体90の進行方向の後側(リーディング側)に配置されている。
主磁極30は、コア16に対して、記録媒体90の進行方向の前側に配置されている。コア16は、媒体対向面80に配置された前端面16aを有している。前端面16aは、主磁極30の前端面30aとシールド12の端面12aの少なくとも一部との間に配置されている。
シールド12は、熱アシスト磁気記録ヘッドの外部から熱アシスト磁気記録ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む。これにより、外乱磁界が主磁極30に集中して取り込まれることによって記録媒体90に対して誤った記録が行なわれることを防止することができる。また、シールド12は、主磁極30の前端面30aより発生されて記録媒体90の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込んで、この磁束が記録媒体90に達することを阻止する機能を有している。これにより、記録磁界強度の勾配を大きくすることができる。また、シールド12と帰磁路部Rは、主磁極30の前端面30aより発生されて、記録媒体90の一部を磁化した磁束を、主磁極30に還流させる機能を有している。
次に、図7および図8を参照して、コイル50の形状および配置について詳しく説明する。図7に示したように、コイル50の第1層51は、連結層38の周りに約3回巻かれている。第1層51は、第1のヨーク部分40の第2層42と連結層38の間を通過するように延びる部分を含んでいる。また、第1層51は、コイル50の第2層52に電気的に接続されたコイル接続部51Eを有している。
図8に示したように、第2層52は、連結層39の周りに約3回巻かれている。第2層52は、第1のヨーク部分40の第3層43と連結層39の間を通過するように延びる部分を含んでいる。また、第2層52は、第1層51のコイル接続部51Eに電気的に接続されたコイル接続部52Sを有している。コイル接続部52Sは、絶縁層55および絶縁膜56(図5参照)を貫通してコイル接続部51Eに電気的に接続されている。図7および図8に示した例では、第1層51と第2層52は、直列に接続されている。
次に、図1ないし図4を参照して、プラズモンジェネレータ20について詳しく説明する。プラズモンジェネレータ20は、媒体対向面80に配置された近接場光発生面20aと、下面であるプラズモン励起部20bと、上面20cと、近接場光発生面20aとは反対側の後端面20dと、2つの側面20e,20fとを有している。プラズモン励起部20bは、コア16のエバネッセント光発生面16bに対して所定の間隔をもって対向している。クラッド層18は、エバネッセント光発生面16bとプラズモン励起部20bとの間に介在している。媒体対向面80に平行なプラズモンジェネレータ20の断面の形状は、例えば矩形である。近接場光発生面20aは、主磁極30の前端面30aとコア16の前端面16aの間に配置されている。近接場光発生面20aは、後で説明する原理によって近接場光を発生する。
また、図2および図4に示したように、プラズモンジェネレータ20は、多層膜部21と金属部22とを備えている。多層膜部21は、媒体対向面80に配置された前端面と、その反対側の後端部と、下面と、上面と、2つの側面とを有している。多層膜部21の前端面は、プラズモンジェネレータ20の近接場光発生面20aでもある。誘電体層24は、多層膜部21の上面の上に配置されている。
金属部22は、多層膜部21に対して近接場光発生面20aとは反対側に配置されている。金属部22は、多層膜部21の後端部に接続された前端部と、その反対側の後端面と、下面と、上面と、2つの側面とを有している。金属部22の上面は、多層膜部21に近い順に配置された傾斜部と平坦部を含んでいる。傾斜部は、多層膜部21に最も近い第1の端部と、その反対側の第2の端部とを有している。傾斜部は、その第2の端部がその第1の端部に対して記録媒体90の進行方向の前側に配置されるように傾斜している。平坦部は、実質的に媒体対向面80に垂直な方向に延在している。
トラック幅方向(X方向)についての多層膜部21の幅は、媒体対向面80からの距離によらずに一定であってもよいし、媒体対向面80に近づくに従って小さくなっていてもよい。金属部22の幅は、多層膜部21との境界の位置では多層膜部21における幅と等しく、多層膜部21から離れるに従って大きくなっている。
トラック幅方向(X方向)についての近接場光発生面20aの幅は、媒体対向面80における多層膜部21の幅によって規定される。近接場光発生面20aの幅は、例えば5〜40nmの範囲内である。
図2に示したように、多層膜部21は、少なくとも、第1の金属層M1と、第2の金属層M2と、中間層N1とを備えている。中間層N1は、第1の金属層M1と第2の金属層M2の間に介在している。第1の金属層M1、第2の金属層M2および中間層N1は、いずれも、近接場光発生面20aに位置する端部を有している。第1および第2の金属層M1,M2の各々は、金属材料によって構成されている。中間層N1の材料は、第1および第2の金属層M1,M2とは異なる金属材料であってもよいし、誘電体材料であってもよい。以下、第1の金属層M1を構成する金属材料と第2の金属層M2を構成する金属材料を金属層の材料と呼び、中間層N1を構成する材料を中間層の材料と呼ぶ。中間層の材料は、金属層の材料よりもビッカース硬度が大きい。中間層の材料が金属材料である場合、金属層の材料は、中間層の材料よりも電気伝導率が大きいことが好ましい。
図2に示した例では、第1の金属層M1の上に、中間層N1と第2の金属層M2が順に積層されている。この例では、多層膜部21は、更に、第2の金属層M2の上に順に積層された第2の中間層N2、第3の金属層M3および保護層N3を備えている。第2の中間層N2、第3の金属層M3および保護層N3は、いずれも、近接場光発生面20aに位置する端部を有している。金属層M3は、金属層の材料によって構成されている。中間層N2および保護層N3は、中間層の材料によって構成されている。保護層N3は、プラズモンジェネレータ20を保護する機能と、プラズモンジェネレータ20に対する誘電体層24の密着性を向上させる機能を有している。
金属層の材料は、例えば、Au、Ag、Al、Cuのいずれかであってもよい。中間層の材料のうち、金属材料は、例えば、Zr、ZrN、Ru、Pt、Pd、Ti、Ta、Ni、W、Cr、NiCr、NiFe、Co、Cu、TiW、TiN、Mo、Hf、Rhのいずれかであってもよい。中間層の材料のうち、誘電体材料は、例えば、SiO、アルミナ、MgO、アモルファスSiC、酸化タンタル、SiON、ZrO、HfO、NbO(ZrO、HfO、NbOにおけるxは0より大きい任意の数)のいずれかであってもよい。なお、金属層の材料がCuである場合には、中間層の材料はCu以外の材料である。
中間層の材料が金属層の材料よりもビッカース硬度が大きいという条件を満たす限り、金属層M1〜M3の各材料は、全て同じでもよいし、全て異なっていてもよいし、2つが同じでもよい。同様に、中間層N1,N2および保護層N3の各材料も、全て同じでもよいし、全て異なっていてもよいし、2つが同じでもよい。
中間層N1,N2および保護層N3は、金属層M1〜M3よりも厚みが小さくてもよい。金属層M1〜M3の厚みは、5〜25nmの範囲内であることが好ましく、中間層N1,N2および保護層N3の厚みは、0.5〜2nmの範囲内であることが好ましい。
金属部22は、金属材料によって構成されている。金属部22を構成する金属材料は、例えば、Au、Ag、Al、Cuのいずれかであってもよい。
なお、プラズモンジェネレータ20の構成は、上記の例に限られない。例えば、プラズモンジェネレータ20は、多層膜部21の代わりに、単一の金属材料によって構成された単一層部分を備えていてもよい。単一層部分は、多層膜部21と同様の形状を有していてもよい。単一層部分を構成する金属材料は、例えば、Au、Ag、Al、Cuのいずれかであってもよい。単一層部分を構成する金属材料は、金属部22を構成する金属材料と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、プラズモンジェネレータ20は、その全体が、金属層の材料よりなる金属層と中間層の材料よりなる中間層とを交互に積層した多層膜によって構成されていてもよい。
次に、図1ないし図4を参照して、主磁極30と、主磁極30とプラズモンジェネレータ20の位置関係について詳しく説明する。図1、図3および図4に示したように、主磁極30の前端面30aとプラズモンジェネレータ20の近接場光発生面20aは、記録媒体90の進行方向(Z方向)について互いに異なる位置に配置されている。本実施の形態では、前端面30aは、近接場光発生面20aに対して、記録媒体90の進行方向の前側(トレーリング側)に配置されている。
図4に示したように、プラズモンジェネレータ20の上面20cは、第1の領域20c1と、第1の領域20c1よりも媒体対向面80からより遠い位置にある第2の領域20c2とを含んでいる。
主磁極30の前端面30aは、第1の端面部分31aと、第1の端面部分31aに連続する第2の端面部分32aとを含んでいる。第2の端面部分32aは、第1の端面部分31aよりも近接場光発生面20aからより遠い位置にあり、且つ第1の端面部分31aよりもトラック幅方向についての幅が大きい。本実施の形態では、第2の端面部分32aは、第1の端面部分31aに対して、記録媒体90の進行方向の前側に配置されている。
図3に示したように、第1の端面部分31aは、トラック幅方向の両側に位置する第1の端縁E1および第2の端縁E2を有している。近接場光発生面20aは、トラック幅方向の両側に位置する第3の端縁E3および第4の端縁E4を有している。ここで、図3に示したように、第1の仮想の直線L1と第2の仮想の直線L2を想定する。第1の仮想の直線L1は、Z方向に延びている。第2の仮想の直線L2は、第1の仮想の直線L1に平行である。第1の端縁E1と第3の端縁E3は、第1の仮想の直線L1上に位置する。第2の端縁E2と第4の端縁E4は、第2の仮想の直線L2上に位置する。
第1の端縁E1と第2の端縁E2の間隔は、トラック幅方向についての第1の端面部分31aの幅と等しい。また、第3の端縁E3と第4の端縁E4の間隔は、トラック幅方向についての近接場光発生面20aの幅と等しい。従って、第1の端面部分31aの幅は、近接場光発生面20aの幅と等しい。
このように、本実施の形態では、第1の端面部分31aと近接場光発生面20aは、幅が等しく、且つ第1の端縁E1と第3の端縁E3が第1の仮想の直線L1上に位置し、第2の端縁E2と第4の端縁E4が第2の仮想の直線L2上に位置するように正確に位置合わせされている。
前述のように、主磁極30は、第1層31と第2層32とを有している。図2ないし図4に示したように、第1層31は、前記第1の端面部分31aと、媒体対向面80から最も遠い第1の後端面部分31bと、トラック幅方向の両端に位置する第1の側面31cおよび第2の側面31dとを有している。図1、図3および図4に示したように、第2層32は、前記第2の端面部分32aと、媒体対向面80から最も遠い第2の後端面部分32bと、トラック幅方向の両端に位置する第3の側面32cおよび第4の側面32dとを有している。図4に示したように、本実施の形態では、媒体対向面80から第1の後端面部分31bまでの距離は、媒体対向面80から第2の後端面部分32bまでの距離と等しい。
図1および図2に示したように、第1層31は、第1の端面部分31aとその反対側の端部とを有する第1の細幅部と、第1の細幅部の端部に接続された第1の幅広部とを含んでいてもよい。第1の幅広部のトラック幅方向(X方向)の幅は、第1の細幅部のトラック幅方向の幅よりも大きい。第1の細幅部のトラック幅方向の幅は、媒体対向面80からの距離によらずにほぼ一定である。第1の幅広部のトラック幅方向の幅は、第1の細幅部との境界位置では第1の細幅部のトラック幅方向の幅と等しく、媒体対向面80から離れるに従って大きくなっている。なお、第1層31は、第1の細幅部を含んでいなくてもよい。この場合、第1の幅広部が第1の端面部分31aを有する。
図1に示したように、第2層32は、第2の端面部分32aとその反対側の端部とを有する第2の細幅部と、第2の細幅部の端部に接続された第2の幅広部とを含んでいてもよい。第2の幅広部のトラック幅方向(X方向)の幅は、第2の細幅部のトラック幅方向の幅よりも大きい。第2の細幅部のトラック幅方向の幅は、媒体対向面80からの距離によらずにほぼ一定である。第2の幅広部のトラック幅方向の幅は、第2の細幅部との境界位置では第2の細幅部のトラック幅方向の幅と等しく、媒体対向面80から離れるに従って、徐々に大きくなった後、一定の大きさになっている。なお、第2層32は、第2の細幅部を含んでいなくてもよい。この場合、第2の幅広部が第2の端面部分32aを有する。
図2および図4に示したように、第1層31は、更に、上面31eと、下面31fとを有している。図4に示したように、下面31fは、プラズモンジェネレータ20の上面20cの第1の領域20c1に対向している。上面31eは、媒体対向面80に近い順に配置された第1の平坦部31e1、傾斜部31e2および第2の平坦部31e3を含んでいる。傾斜部31e2は、第1の平坦部31e1に接続された第1の端部と、第2の平坦部31e3に接続された第2の端部とを有している。傾斜部31e2は、その第2の端部がその第1の端部に対して記録媒体90の進行方向の前側に配置されるように傾斜している。第1および第2の平坦部31e1,31e3は、実質的に媒体対向面80に垂直な方向に延在している。
第1層31の下面31fとコア16のエバネッセント光発生面16bとの間の距離は、媒体対向面80から離れるに従って大きくなっている。これにより、本実施の形態によれば、コア16を伝搬する光の一部が主磁極30に吸収されることを防止することができると共に、プラズモン励起部20bに励起された表面プラズモンの一部が主磁極30に吸収されることを防止することができる。
次に、図3および図4を参照して、ヒートシンク34について説明する。ヒートシンク34は、外面を有し、この外面は、プラズモンジェネレータ20ならびに主磁極30の第1層31および第2層32に対向する以下の第1ないし第5の部分を有している。第1の部分は、プラズモンジェネレータ20の上面20cの第2の領域20c2に対向している。第2の部分は、第1層31の第1の後端面部分31bに対向している。第3の部分は、第2層32の第2の後端面部分32bに対向している。第4の部分は、第2層32の第3の側面32cの少なくとも一部に対向している。第5の部分は、第2層32の第4の側面32dの少なくとも一部に対向している。図3には、第4の部分が第3の側面32cの全体に対向し、第5の部分が第4の側面32dの全体に対向している例を示している。プラズモンジェネレータ20、第1層31および第2層32と、ヒートシンク34の外面の第1ないし第5の部分との間には、非磁性金属膜33が介在している。
次に、本実施の形態における近接場光発生の原理と、近接場光を用いた熱アシスト磁気記録の原理について詳しく説明する。図示しないレーザダイオードから出射されたレーザ光はコア16に入射される。図5に示したように、レーザ光150は、コア16内を媒体対向面80に向けて伝搬して、プラズモンジェネレータ20の近傍に達する。コア16のエバネッセント光発生面16bは、コア16を伝搬するレーザ光150に基づいてエバネッセント光を発生する。すなわち、エバネッセント光発生面16bにおいてレーザ光150が全反射することによって、エバネッセント光発生面16bは、クラッド層18にしみ出すエバネッセント光を発生する。プラズモンジェネレータ20では、プラズモン励起部20bにおいて、上記エバネッセント光と結合することによって表面プラズモンが励起され、この表面プラズモンが近接場光発生面20aに伝搬され、この表面プラズモンに基づいて近接場光発生面20aより近接場光を発生する。
近接場光発生面20aより発生された近接場光は、記録媒体90に向けて照射され、記録媒体90の表面に達し、記録媒体90の磁気記録層の一部を加熱する。これにより、その磁気記録層の一部の保磁力が低下する。熱アシスト磁気記録では、このようにして保磁力が低下した磁気記録層の一部に対して、主磁極30より発生される記録磁界を印加することによってデータの記録が行われる。
次に、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッド特有の作用および効果について説明する。記録媒体90上には、近接場光のスポットが形成され、この近接場光のスポットによって熱スポットが生じる。記録媒体90上の熱スポットサイズは、記録媒体90上の光スポットサイズおよび近接場光発生面20aの幅よりも大きくなる。一方、主磁極30の前端面30aにおいて、第1の端面部分31aと第2の端面部分32aのうち、第1の端面部分31aの方が近接場光発生面20aにより近い位置にある。第1の端面部分31aの幅は、近接場光発生面20aの幅と等しい。第1の端面部分31aから発生される磁界の広がり方は、一般的に、記録媒体90上での熱の広がり方に比べて小さい。そのため、本実施の形態では、トラック幅は、第1の端面部分31aの幅で決まる。また、上記のように、第1の端面部分31aから発生される磁界の広がり方が、記録媒体90上での熱の広がり方に比べて小さいことから、本実施の形態によれば、光スポットサイズを小さくする方法に比べて、トラック幅を小さくして、記録密度を高めることができる。
また、主磁極30の前端面30aは、第1の端面部分31aよりもトラック幅方向についての幅が大きい第2の端面部分32aを含んでいる。これにより、本実施の形態によれば、前端面30aが第1の端面部分31aのみからなる場合に比べて、主磁極30が多くの磁束を通過させることが可能になる。
以上のことから、本実施の形態によれば、トラック幅を小さくし、且つ主磁極30から十分な大きさの記録磁界を発生させることが可能になる。
次に、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法について説明する。この熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法は、複数の熱アシスト磁気記録ヘッドの基板1となる部分を含むウェハ上に、複数の熱アシスト磁気記録ヘッドの基板1以外の構成要素を形成して、それぞれ後に熱アシスト磁気記録ヘッドとなるヘッド予定部が複数列に配列された基礎構造物を作製する工程と、この基礎構造物を切断することによって複数のヘッド予定部を互いに分離すると共に、複数のヘッド予定部の各々に媒体対向面80を形成する工程(以下、媒体対向面80を形成する工程と言う。)とを備えている。このようにして、複数の熱アシスト磁気記録ヘッドが作製される。
以下、1つの熱アシスト磁気記録ヘッドに注目して、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法を更に詳しく説明する。この熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法では、まず、基板1の上に、絶縁層2、下部シールド層3および下部シールドギャップ膜4を順に形成する。次に、下部シールドギャップ膜4の上にMR素子5と、MR素子5に接続される図示しない2つのリードとを形成する。次に、MR素子5およびリードを覆うように上部シールドギャップ膜6を形成する。次に、上部シールドギャップ膜6の上に、上部シールド層7、絶縁層8、中間シールド層9および非磁性層10を順に形成する。
次に、非磁性層10の上にリターン磁極層11を形成する。次に、リターン磁極層11を覆うように図示しない絶縁層を形成する。次に、例えば化学機械研磨(以下、CMPと記す。)によって、リターン磁極層11が露出するまで図示しない絶縁層を研磨する。次に、リターン磁極層11の上に、シールド12および連結部13A,13Bのそれぞれの第1層を形成する。次に、積層体の上面全体の上に絶縁層14を形成する。次に、例えばCMPによって、シールド12および連結部13A,13Bのそれぞれの第1層が露出するまで絶縁層14を研磨する。
次に、積層体の上面全体の上にクラッド層15を形成する。次に、クラッド層15を選択的にエッチングして、クラッド層15に、連結部13A,13Bのそれぞれの第1層の上面を露出させる2つの開口部を形成する。次に、連結部13A,13Bのそれぞれの第1層の上に、連結部13A,13Bのそれぞれの第2層を形成する。次に、クラッド層15の上にコア16を形成する。次に、積層体の上面全体の上にクラッド層17を形成する。次に、例えばCMPによって、コア16および連結部13A,13Bのそれぞれの第2層が露出するまでクラッド層17を研磨する。次に、積層体の上面全体の上にクラッド層18を形成する。
以下、図9Aないし図23Bを参照して、クラッド層18を形成した後、連結層37、第1のヨーク部分40の第1層41および誘電体層45を形成するまでの工程について説明する。図9Aないし図23Bは、熱アシスト磁気記録ヘッドの製造過程における積層体を示している。なお、図9Aないし図23Bでは、クラッド層18よりも下の部分を省略している。図nA(nは9以上23以下の整数)は、主磁極30の前端面30aと交差し、媒体対向面80および基板1の上面1aに垂直な断面を示している。図nBは、積層体における媒体対向面80が形成される予定の位置の断面を示している。
図9Aおよび図9Bは、クラッド層18を形成した後の工程を示している。この工程では、まず、例えばスパッタ法によって、クラッド層18の上に密着層19を形成する。次に、例えばスパッタ法によって、密着層19の上に、それぞれ後にプラズモンジェネレータ20の多層膜部21の各層となる複数の膜を順に形成して、これら複数の膜よりなる初期多層膜部21Pを形成する。
次に、初期多層膜部21Pの上に誘電体層24を形成する。次に、誘電体層24の上に、多層膜部21の後端部の位置を規定するためのフォトレジストマスク81を形成する。フォトレジストマスク81は、フォトリソグラフィによってフォトレジスト層をパターニングして形成する。なお、これ以降の工程で形成されるフォトレジストマスクも、フォトレジストマスク81と同様の方法で形成される。
図10Aおよび図10Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、フォトレジストマスク81を用いて、例えば反応性イオンエッチング(以下、RIEと記す。)またはイオンビームエッチング(以下、IBEと記す。)によって、初期多層膜部21Pをエッチングする。次に、フォトレジストマスク81を除去する。
図11Aおよび図11Bは、次の工程を示す。この工程では、例えばスパッタ法によって、密着層19および初期多層膜部21Pの上に、後にプラズモンジェネレータ20の金属部22となる初期金属部22Pを形成する。なお、初期金属部22Pは、積層体を300〜400℃の範囲内の温度に加熱しながら形成してもよい。これにより、熱アシスト磁気記録ヘッドの使用時に、プラズモンジェネレータ20が発生する熱に起因して、プラズモンジェネレータ20の金属部22が変形することを防止することができる。
図12Aおよび図12Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、媒体対向面80が形成される予定の位置から離れた位置において、初期金属部22Pの上に、フォトレジストマスク82を形成する。フォトレジストマスク82は、初期金属部22Pのうち、密着層19の上に形成された部分のうちの一部のみを覆っている。次に、フォトレジストマスク82を用いて、例えばRIEまたはIBEによって、初期金属部22Pに傾斜面が形成されるように、初期金属部22Pをテーパーエッチングする。このエッチングは、誘電体層24が露出するまで行う。傾斜面は、後に金属部22の上面の傾斜部となる部分を含んでいる。次に、フォトレジストマスク82を除去する。図9Aないし図12Bに示した一連の工程により、初期多層膜部21Pと初期金属部22Pよりなる初期プラズモンジェネレータが形成される。
図13Aおよび図13Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばスパッタ法によって、初期金属部22Pおよび誘電体層24の上に、非磁性金属膜25を形成する。次に、例えばスパッタ法によって、非磁性金属膜25の上に、主磁極30の第1層31を構成するための第1の磁性層31Pを形成する。第1の磁性層31Pは、その上面が、後に形成される第1層31の上面31eの第2の平坦部31e3(図4参照)よりも上方に配置されるように形成される。第1の磁性層31Pは、第1層31よりも大きな平面形状(上方から見た形状)を有している。
図14Aおよび図14Bは、次の工程を示す。この工程では、第1の磁性層31Pの上に、第1のマスク層83および第2のマスク層84を順に形成する。第1のマスク層83は、例えばアルミナによって形成されている。第2のマスク層84は、例えば炭素によって形成されている。第1および第2のマスク層83,84は、プラズモンジェネレータ20の平面形状に対応した平面形状を有している。
図15Aおよび図15Bは、次の工程を示す。この工程では、例えばRIEまたはIBEによって、以下のように第1の磁性層31Pと初期プラズモンジェネレータをエッチングして、これらをパターニングする。まず、第1および第2のマスク層83,84をエッチングマスクとして用いて、第1の磁性層31Pをエッチングし、続けて、エッチング後の第1の磁性層31Pと第1および第2のマスク層83,84をエッチングマスクとして用いて、非磁性金属膜25、誘電体層24、初期プラズモンジェネレータおよび密着層19をエッチングする。エッチング後の第1の磁性層31Pは、第1層31の第1の側面31cを含む側面と、第1層31の第2の側面31dを含む側面とを有している。エッチング後の初期多層膜部21Pと初期金属部22Pは、それぞれ多層膜部21と金属部22になる。このようにして、エッチング後の初期プラズモンジェネレータによって、プラズモンジェネレータ20が形成される。
図16Aおよび図16Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、密着層19、プラズモンジェネレータ20、誘電体層24、非磁性金属膜25、第1の磁性層31P、第1のマスク層83および第2のマスク層84を覆うように、誘電体膜26を形成する。次に、積層体の上面全体の上に周囲層27を形成する。
図17Aおよび図17Bは、次の工程を示す。この工程では、例えばCMPによって、後に形成される第1層31の上面31eの第2の平坦部31e3の位置に達するまで、第1の磁性層31P、誘電体膜26、周囲層27、第1のマスク層83および第2のマスク層84を研磨する。
図18Aおよび図18Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、媒体対向面80が形成される予定の位置から離れた位置において、第1の磁性層31Pの上に、フォトレジストマスク85を形成する。次に、フォトレジストマスク85を用いて、例えばRIEまたはIBEによって、第1の磁性層31Pに第1層31の上面31eの第1の平坦部31e1および傾斜部31e2が形成されるように、誘電体膜26、周囲層27および第1の磁性層31Pのそれぞれの一部をエッチングする。次に、フォトレジストマスク85を除去する。
図19Aおよび図19Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、クラッド層18および周囲層27を選択的にエッチングして、クラッド層18および周囲層27に、連結部13A,13B(図5参照)のそれぞれの第2層の上面を露出させる2つの開口部を形成する。次に、連結部13A,13Bのそれぞれの第2層の上に、連結部13A,13Bのそれぞれの第3層を形成する。また、周囲層27および第1の磁性層31Pの上に、主磁極30の第2層32を構成するための第2の磁性層32Pを形成する。連結部13A,13Bのそれぞれの第3層および第2の磁性層32Pは、その上面が後に形成される第2層32の上面よりも上方に配置されるように形成される。第2の磁性層32Pは、第2層32の平面形状に対応した平面形状を有している。また、第2の磁性層32Pは、第2層32の第2の後端面部分32bを含む後端面と、第2層32の第3の側面32cを含む側面と、第2層32の第4の側面32dを含む側面とを有している。
図20Aおよび図20Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、第2の磁性層32Pをエッチングマスクとして用いて、例えばIBEによって、第1の磁性層31Pをエッチングする。これにより、第1の磁性層31Pに第1の後端面部分31bが形成されて、第1の磁性層31Pは第1層31となる。次に、プラズモンジェネレータ20の金属部22、周囲層27、第1層31および第2の磁性層32Pを覆うように、非磁性金属膜33を形成する。
図21Aおよび図21Bは、次の工程を示す。この工程では、プラズモンジェネレータ20の金属部22、周囲層27および第2の磁性層32Pを覆うように、非磁性金属膜33の上に、ヒートシンク34を構成するための非磁性金属層34Pを形成する。
図22Aおよび図22Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に誘電体層35(図5および図6参照)を形成する。次に、例えばCMPによって、第2層32の上面の位置に達するまで、連結部13A,13Bのそれぞれの第3層、第2の磁性層32P、非磁性金属膜33、非磁性金属層34Pおよび誘電体層35を研磨する。これにより、第2の磁性層32Pは第2層32となり、主磁極30が完成する。また、これにより、非磁性金属層34Pはヒートシンク34となる。
図23Aおよび図23Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、ヒートシンク34の上に非磁性金属膜36を形成する。次に、第2層32、誘電体層35および非磁性金属膜36の上に第1のヨーク部分40の第1層41を形成し、連結部13A,13Bのそれぞれの第3層および誘電体層35の上に連結層37(図5参照)を形成する。次に、積層体の上面全体の上に誘電体層45(図5および図6参照)を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層41および連結層37が露出するまで、誘電体層45を研磨する。
以下、図5および図6を参照して、図23Aおよび図23Bに示した工程よりも後の工程について説明する。この工程では、まず、第1のヨーク部分40の第1層41の上に第2層42を形成し、連結層37の上に連結層38を形成する。次に、積層体の上面全体の上に絶縁膜53を形成する。次に、絶縁膜53の上に、コイル50の第1層51を形成する。次に、積層体の上面全体の上に絶縁層54を形成する。次に、例えばCMPによって、第2層42、連結層38および第1層51が露出するまで、絶縁膜53および絶縁層54を研磨する。
次に、コイル50の第1層51および絶縁層54の上に、絶縁層55を形成する。次に、第1のヨーク部分40の第2層42の上に第3層43を形成し、連結層38の上に連結層39を形成する。次に、積層体の上面全体の上に絶縁膜56を形成する。次に、絶縁層55および絶縁膜56を選択的にエッチングして、絶縁層55および絶縁膜56に、コイル50の第1層51のコイル接続部51E(図7参照)を露出させる開口部を形成する。次に、絶縁膜56およびコイル接続部51Eの上に、コイル50の第2層52を形成する。次に、積層体の上面全体の上に絶縁層57を形成する。次に、例えばCMPによって、第3層43、連結層39および第2層52が露出するまで、絶縁膜56および絶縁層57を研磨する。
次に、コイル50の第2層52および絶縁層57の上に、絶縁層58を形成する。次に、第1のヨーク部分40の第3層43、連結層39および絶縁層58の上に、第1のヨーク部分40の第4層44を形成する。次に、積層体の上面全体の上に絶縁層59を形成する。次に、例えばCMPによって、第4層44が露出するまで絶縁層59を研磨する。次に第4層44および絶縁層59を覆うように保護層60を形成する。次に、保護層60の上面に配線や端子等を形成する。このようにして、基礎構造物が完成したら、媒体対向面80を形成する工程が行われる。この後、媒体対向面80を覆う保護膜を形成してもよい。媒体対向面80が形成されることによって、ヘッド予定部は熱アシスト磁気記録ヘッドとなる。
媒体対向面80を形成する工程は、基礎構造物を切断することによってヘッド予定部に形成された面を研磨する工程と、研磨された面に、スライダを浮上させるためのレールを形成する工程とを含んでいる。
上記研磨する工程では、媒体対向面80に露出する複数の層の材料の違いに起因して複数の層の研磨量が異なって、媒体対向面80に凹凸が生じる場合がある。
また、上記研磨する工程では、金属材料の研磨くずが延びてスメアが発生する場合がある。そこで、媒体対向面80を形成する工程は、上記研磨する工程の後で、スメアを除去するために、例えばIBEによって、研磨面をわずかにエッチングする工程を含んでいてもよい。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法では、主磁極30の第1層31を構成するための第1の磁性層31Pをエッチングマスクとして用いて、初期多層膜部21Pと初期金属部22Pよりなる初期プラズモンジェネレータをエッチングして、プラズモンジェネレータ20を形成する。これにより、本実施の形態によれば、主磁極30の前端面30aの第1の端面部分31aの第1および第2の端縁E1,E2と、プラズモンジェネレータ20の近接場光発生面20aの第3および第4の端縁E3,E4が、前述の位置関係になるように、プラズモンジェネレータ20および主磁極30を自己整合的に形成することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図24および図25を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドについて説明する。図24は、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す正面図である。図25は、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す断面図である。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの構成は、以下の点で第1の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、プラズモンジェネレータ20および主磁極30の第1層31の周囲に配置されたヒートシンク46を備えている。ヒートシンク46は、プラズモンジェネレータ20において発生した熱と、プラズモンジェネレータ20から第1層31に伝わった熱を、プラズモンジェネレータ20および第1層31の外部に放散する機能を有している。ヒートシンク46は、例えば、第1の実施の形態で説明したヒートシンク34と同じ材料によって形成されている。ヒートシンク34,46は、いずれも、本発明におけるヒートシンクに対応する。
本実施の形態では、周囲層27の上面の位置が、第1の実施の形態と異なっている。図24に示したように、本実施の形態では、周囲層27の上面は、第1の実施の形態よりも、基板1の上面1a(図5および図6参照)により近い位置にある。ヒートシンク46は、周囲層27の上に配置されている。
ヒートシンク46は、外面を有し、この外面は、以下の第6および第7の部分を有している。第6の部分は、第1層31の第1の側面31cの少なくとも一部に対向する。第7の部分は、第1層31の第2の側面31dの少なくとも一部に対向する。図24には、第6の部分が第1の側面31cの全体に対向し、第7の部分が第2の側面31dの全体に対向している例を示している。本実施の形態では、第6の部分はプラズモンジェネレータ20の側面20e(図2参照)の一部にも対向し、第7の部分はプラズモンジェネレータ20の側面20f(図2参照)の一部にも対向している。プラズモンジェネレータ20および第1層31と、ヒートシンク34の外面の第6および第7の部分との間には、誘電体膜26が介在している。
ヒートシンク34の一部は、ヒートシンク46の上方に位置している。ヒートシンク34の他の一部は、プラズモンジェネレータ20および周囲層27の上方に位置している。ヒートシンク46、プラズモンジェネレータ20および周囲層27と、ヒートシンク34の間には、非磁性金属膜33が介在している。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、更に、主磁極30の第2層32とヒートシンク46との間に介在する非磁性金属膜47を備えている。非磁性金属膜47は、ヒートシンク46を構成する材料が第2層32に拡散することを防止して、主磁極30の磁気特性が劣化することを防止する機能を有している。非磁性金属膜47は、例えば、第1の実施の形態で説明した非磁性金属膜25と同じ材料によって形成されている。
また、熱アシスト磁気記録ヘッドは、第1の実施の形態で説明した非磁性金属膜36の代わりに、誘電体層48を備えている。なお、誘電体層48は、後で説明する図33Aおよび図33Bに示されている。誘電体層48は、ヒートシンク34と第1のヨーク部分40の第1層41との間に介在している。誘電体層48は、例えばアルミナによって形成されている。また、本実施の形態では、第1層41の媒体対向面80に向いた端面は、媒体対向面80から離れた位置に配置されている。
本実施の形態では、ヒートシンク46は、ヒートシンク34よりも、プラズモンジェネレータ20および第1層31により近い位置に配置されている。これにより、本実施の形態によれば、プラズモンジェネレータ20において発生した熱と、プラズモンジェネレータ20から第1層31に伝わった熱を、より効果的に、プラズモンジェネレータ20および第1層31の外部に放散させることができる。
次に、図26Aないし図33Bを参照して、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法について説明する。図26Aないし図33Bは、熱アシスト磁気記録ヘッドの製造過程における積層体を示している。なお、図26Aないし図33Bでは、クラッド層18よりも下の部分を省略している。図nA(nは26以上33以下の整数)は、主磁極30の前端面30aと交差し、媒体対向面80および基板1の上面1a(図5および図6参照)に垂直な断面を示している。図nBは、積層体における媒体対向面80が形成される予定の位置の断面を示している。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法は、図17Aおよび図17Bに示した工程までは、第1の実施の形態と同様である。図26Aおよび図26Bは、次の工程を示す。この工程では、例えばウエットエッチングによって、周囲層27の一部をエッチングする。このエッチングは、エッチング後の周囲層27の上面が、後に形成される主磁極30の第1層31の上面31eの第1の平坦部31e1(図25参照)よりも、基板1の上面1a(図5および図6参照)により近い位置に達するまで行う。図26Aおよび図26Bに示した例では、エッチング後の周囲層27の上面は、プラズモンジェネレータ20の多層膜部21の上面よりも、基板1の上面1aからより遠い位置にある。
図27Aおよび図27Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、プラズモンジェネレータ20の金属部22、周囲層27および第1の磁性層31Pを覆うように、ヒートシンク46を構成するための非磁性金属層46Pを形成する。なお、第1の実施の形態で説明したように、第1の磁性層31Pは、主磁極30の第1層31を構成するための磁性層である。次に、例えばCMPによって、第1の磁性層31Pが露出するまで、非磁性金属層46Pを研磨する。
図28Aおよび図28Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、媒体対向面80が形成される予定の位置から離れた位置において、第1の磁性層31Pおよび非磁性金属層46Pの上に、フォトレジストマスク86を形成する。フォトレジストマスク86は、フォトリソグラフィによってフォトレジスト層をパターニングして形成する。次に、フォトレジストマスク86を用いて、例えばRIEまたはIBEによって、第1の磁性層31Pに第1層31の上面31eの第1の平坦部31e1および傾斜部31e2が形成されるように、誘電体膜26、第1の磁性層31Pおよび非磁性金属層46Pのそれぞれの一部をエッチングする。これにより、非磁性金属層46Pはヒートシンク46となる。次に、フォトレジストマスク86を除去する。
図29Aおよび図29Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、図19Aおよび図19Bに示した工程と同様に、クラッド層18および周囲層27をエッチングした後、図5に示した連結部13A,13Bのそれぞれの第3層を形成する。次に、ヒートシンク46の上に、第1の磁性層31Pの上面を露出させる開口部を有する非磁性金属膜47を形成する。次に、第1の磁性層31Pおよび非磁性金属膜47の上に、主磁極30の第2層32を構成するための第2の磁性層32Pを形成する。第2の磁性層32Pの形状は、第1の実施の形態と同じである。
図30Aおよび図30Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、第2の磁性層32Pをエッチングマスクとして用いて、例えばIBEによって、第1の磁性層31Pおよび非磁性金属膜47をエッチングする。これにより、第1の磁性層31Pは第1層31となる。次に、プラズモンジェネレータ20の金属部22、周囲層27、第1層31、第2の磁性層32Pおよびヒートシンク46を覆うように、非磁性金属膜33を形成する。
図31Aおよび図31Bは、次の工程を示す。この工程では、プラズモンジェネレータ20の金属部22、周囲層27、第2の磁性層32Pおよびヒートシンク46を覆うように、非磁性金属膜33の上に、ヒートシンク34を構成するための非磁性金属層34Pを形成する。
図32Aおよび図32Bは、次の工程を示す。この工程では、図22Aおよび図22Bに示した工程と同様に、誘電体層35を形成した後、連結部13A,13Bのそれぞれの第3層、非磁性金属膜33、第2の磁性層32P、非磁性金属層34Pおよび誘電体層35を研磨する。これにより、第2の磁性層32Pは第2層32となり、主磁極30が完成する。また、これにより、非磁性金属層34Pはヒートシンク34となる。
図33Aおよび図33Bは、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に誘電体層48を形成する。次に、誘電体層48を選択的にエッチングして、誘電体層48に、第2層32の上面を露出させる開口部と、連結部13A,13Bのそれぞれの第3層の上面を露出させる開口部を形成する。次に、第2層32および誘電体層48の上に第1のヨーク部分40の第1層41を形成し、連結部13A,13Bのそれぞれの第3層および誘電体層35の上に連結層37(図5参照)を形成する。次に、積層体の上面全体の上に誘電体層45を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層41および連結層37が露出するまで、誘電体層45を研磨する。その後の工程は、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドについて説明する。本実施の形態では、主磁極30は、第1層31と第2層32によって構成されずに、1つの磁性層によって構成されている。本実施の形態における主磁極30の形状および配置は、第1の実施の形態における主磁極30と同じである。
第1の実施の形態と同様に、本実施の形態においても、図3に示したように、主磁極30の第1の端面部分31aの第1の端縁E1と近接場光発生面20aの第3の端縁E3は、第1の仮想の直線L1上に位置し、第1の端面部分31aの第2の端縁E2と近接場光発生面20aの第4の端縁E4は、第2の仮想の直線L2上に位置している。
以下、図34ないし図37を参照して、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法について説明する。図34ないし図37は、熱アシスト磁気記録ヘッドの製造過程における積層体を示している。なお、図34ないし図37では、クラッド層18よりも下の部分を省略している。図34ないし図37は、それぞれ、積層体における媒体対向面80が形成される予定の位置の断面を示している。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法は、図12Aおよび図12Bに示した工程までは、第1の実施の形態と同様である。図34は、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばスパッタ法によって、後にプラズモンジェネレータ20の金属部22となる初期金属部22P(図12B参照)と誘電体層24の上に、非磁性金属膜25を形成する。次に、非磁性金属膜25の上に、初期多層膜部21Pと初期金属部22Pよりなる初期プラズモンジェネレータをパターニングするためのエッチングマスク87を形成する。エッチングマスク87は、フォトリソグラフィによってフォトレジスト層をパターニングして形成する。エッチングマスク87は、プラズモンジェネレータ20の平面形状に対応した平面形状を有している。
図35は、次の工程を示す。この工程では、まず、エッチング後の初期プラズモンジェネレータによってプラズモンジェネレータ20が形成されるように、エッチングマスク87を用いて、例えばRIEまたはIBEによって、非磁性金属膜25、誘電体層24、初期プラズモンジェネレータおよび密着層19をエッチングする。
次に、密着層19、プラズモンジェネレータ20(多層膜部21および金属部22)、誘電体層24、非磁性金属膜25およびエッチングマスク87を覆うように、誘電体膜26を形成する。次に、プラズモンジェネレータ20およびエッチングマスク87の周囲に、周囲層27を形成する。具体的には、まず、エッチングマスク87を残したまま、積層体の上面全体の上に、後に周囲層27となる誘電体層を形成する。次に、例えばCMPによって、非磁性金属膜25のうち、プラズモンジェネレータ20の金属部22の上面の平坦部(図4参照)の上に配置された部分が露出するまで、誘電体膜26、誘電体層およびエッチングマスク87を研磨する。誘電体層のうち、プラズモンジェネレータ20およびエッチングマスク87の周囲に残った部分が、周囲層27となる。
図35は、次の工程を示す。この工程では、プラズモンジェネレータ20および周囲層27によって凹部88が形成されるように、エッチングマスク87を除去する。
図36は、次の工程を示す。この工程では、まず、クラッド層18および周囲層27を選択的にエッチングして、クラッド層18および周囲層27に、図5に示した連結部13A,13Bのそれぞれの第2層の上面を露出させる2つの開口部を形成する。次に、連結部13A,13Bのそれぞれの第2層の上に、連結部13A,13Bのそれぞれの第3層を形成する。また、一部が凹部88内に収容されるように、周囲層27および非磁性金属膜25の上に、本実施の形態における主磁極30を構成するための磁性層130Pを形成する。連結部13A,13Bのそれぞれの第3層および磁性層130Pは、その上面が後に形成される本実施の形態における主磁極30の上面よりも上方に配置されるように形成される。
次に、図20Aおよび図20Bに示した工程と同様に、非磁性金属膜25、周囲層27および磁性層130Pを覆うように、非磁性金属膜33を形成する。次に、図21Aおよび図21Bに示した工程と同様に、プラズモンジェネレータ20の金属部22、周囲層27および磁性層130Pを覆うように、非磁性金属膜33の上に、ヒートシンク34を構成するための非磁性金属層34Pを形成する。次に、図22Aおよび図22Bに示した工程と同様に、積層体の上面全体の上に誘電体層35を形成した後、例えばCMPによって、主磁極30の上面の位置に達するまで、連結部13A,13Bのそれぞれの第3層、非磁性金属膜33、磁性層130P、非磁性金属層34Pおよび誘電体層35を研磨する。これにより、磁性層130Pは本実施の形態における主磁極30となり、非磁性金属層34Pはヒートシンク34となる。その後の工程は、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、プラズモンジェネレータ20のパターニングに用いたエッチングマスク87を除去して凹部88を形成し、一部が凹部88内に収容されるように、主磁極30を構成するための磁性層130Pを形成する。これにより、本実施の形態によれば、本実施の形態における主磁極30の前端面30aの第1の端面部分31aの第1および第2の端縁E1,E2と、プラズモンジェネレータ20の近接場光発生面20aの第3および第4の端縁E3,E4が、前述の位置関係になるように、プラズモンジェネレータ20および主磁極30を自己整合的に形成することができる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第4の実施の形態]
次に、図38ないし図42を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドについて説明する。図38は、熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す斜視図である。図39は、熱アシスト磁気記録ヘッドの構成を示す断面図である。図40は、熱アシスト磁気記録ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。図41は、本実施の形態におけるコイルの第1層を示す平面図である。図42は、本実施の形態におけるコイルの第2層を示す平面図である。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの構成は、以下の点で第1の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、シールド12の代わりに、磁性材料よりなるシールド61を備えている。また、本実施の形態では、第1の実施の形態における帰磁路部Rの構成要素のうち、第1のヨーク部分40以外の構成要素、すなわち、リターン磁極層11、連結部13A,13Bおよび連結層37〜39が設けられていない。代わりに、本実施の形態における帰磁路部Rは、第2のヨーク部分69Aと、第1の柱状部分70と、第2の柱状部分63と、第3の柱状部分64とを含んでいる。また、本実施の形態では、リターン磁極層11の周囲に配置された図示しない絶縁層および絶縁層14が設けられていない。
シールド61は、非磁性層10の上に配置されている。図38に示したように、シールド61は、媒体対向面80に配置された端面61aと、この端面61aとは反対側の後端面61bと、上面61cとを有している。主磁極30の前端面30aとシールド61の端面61aは、記録媒体90の進行方向について互いに異なる位置に配置されている。本実施の形態では、シールド61の端面61aは、主磁極30の前端面30aに対して、記録媒体90の進行方向の後側に配置されている。
また、シールド61は、中央部分61Aと、この中央部分61Aのトラック幅方向(X方向)の両側に配置された第1の側方部分61Bおよび第2の側方部分61Cとを有している。中央部分61Aにおける媒体対向面80に垂直な方向の長さは、トラック幅方向の位置によらずに一定である。媒体対向面80に垂直な方向についての側方部分61B,61Cのそれぞれの最大の長さは、同方向についての中央部分61Aの長さよりも大きい。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、非磁性層10の上においてシールド61の周囲に配置された絶縁層62を備えている。絶縁層62は、例えばアルミナによって形成されている。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、更に、磁性材料よりなる磁性層69を備えている。磁性層69は、誘電体層45に埋め込まれている。また、磁性層69は、第1のヨーク部分40の第1層41に対して所定の間隔を開けて配置されている。
図38に示したように、磁性層69は、媒体対向面80に向いた前端面69aと、下面69bと、上面69cとを有している。磁性層69の前端面69aは、第1の部分69a1と、第1の部分69a1のトラック幅方向の両側に位置する第2の部分69a2および第3の部分69a3とを含んでいる。第1の部分69a1は、そのトラック幅方向における中心が最も媒体対向面80から遠くなるように凹んだ形状を有している。第1の部分69a1は、第1のヨーク部分40の第1層41を囲むように配置されている。第2および第3の部分69a2,69a3は、媒体対向面80に配置されている。
磁性層69は、主要部分である第2のヨーク部分69Aを含んでいる。磁性層69は、更に、第2のヨーク部分69Aに連結され、媒体対向面80の近傍において第1のヨーク部分40の第1層41のトラック幅方向の両側に配置された2つの連結部69B,69Cを含んでいる。図38では、第2のヨーク部分69Aと連結部69B,69Cとの境界を点線で示している。連結部69Bは、前端面69aの第2の部分69a2を含んでいる。連結部69Cは、前端面69aの第3の部分69a3を含んでいる。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、更に、それぞれ磁性材料よりなる4つの磁性層65,66,67,68を備えている。磁性層65,67は、クラッド層15,17に埋め込まれている。また、磁性層65,67は、媒体対向面80の近傍においてコア16のトラック幅方向の両側に配置されている。磁性層66,68は、それぞれ磁性層65,67の上に配置され、クラッド層18、周囲層27および誘電体層35に埋め込まれている。また、磁性層66,68は、媒体対向面80の近傍においてプラズモンジェネレータ20および主磁極30のトラック幅方向の両側に配置されている。
磁性層65,66は、クラッド層15,17,18、周囲層27および誘電体層35を貫通して、シールド61の一部と磁性層69の一部とを接続している。磁性層65,66は、それぞれ、媒体対向面80に配置された前端面と、上面と、下面とを有している。磁性層65の下面は、シールド61の上面61cのうち、第1の側方部分61Bに属する部分に接している。磁性層65の上面は、磁性層66の下面に接している。磁性層66の上面は、磁性層69の下面69bのうち、連結部69Bに属する部分に接している。
また、磁性層67,68は、クラッド層15,17,18、周囲層27および誘電体層35を貫通して、シールド61の他の一部と磁性層69の他の一部とを接続している。磁性層67,68は、それぞれ、媒体対向面80に配置された前端面と、上面と、下面とを有している。磁性層67の下面は、シールド61の上面61cのうち、第2の側方部分61Cに属する部分に接している。磁性層67の上面は、磁性層68の下面に接している。磁性層68の上面は、磁性層69の下面69bのうち、連結部69Cに属する部分に接している。
第2の柱状部分63は、磁性層65,66と、磁性層69の連結部69Bとによって構成されている。第3の柱状部分64は、磁性層67,68と、磁性層69の連結部69Cとによって構成されている。図38および図40に示したように、第2の柱状部分63と第3の柱状部分64は、プラズモンジェネレータ20および主磁極30のトラック幅方向の両側に、それぞれプラズモンジェネレータ20および主磁極30に対して間隔を開けて配置されている。
前述のように、磁性層65〜69は、いずれも磁性材料によって形成されていることから、第2および第3の柱状部分63,64も、それぞれ磁性材料によって形成されている。
第1の柱状部分70は、記録媒体90の進行方向において互いに反対側に位置する第1の端部70aと第2の端部70bを有している。本実施の形態では、第1の端部70aは、第1の柱状部分70における記録媒体90の進行方向の前側(トレーリング側)の端に位置し、第2の端部70bは、第1の柱状部分70における記録媒体90の進行方向の後側(リーディング側)の端に位置している。
また、第1の柱状部分70は、第1層71と第2層72とを有している。第1層71は、第2の端部70bを含み、主磁極30よりも媒体対向面80からより遠い位置において磁性層69の上面69cの一部の上に配置されている。第2層72は、第1の端部70aを含み、第1層71の上に配置されている。
本実施の形態では、コイル50の第1層51は、第1の柱状部分70の第1層71の周りに約3回巻かれている。コイル50の第2層52は、第1の柱状部分70の第2層72の周りに約3回巻かれている。第1のヨーク部分40の第4層44は、第1のヨーク部分40の第3層43、第1の柱状部分70の第2層72および絶縁層58の上に配置されている。
以上説明したように、本実施の形態における帰磁路部Rは、第1のヨーク部分40と、第2のヨーク部分69Aと、第1の柱状部分70と、第2の柱状部分63と、第3の柱状部分64とを含んでいる。図38および図39に示したように、第1のヨーク部分40、第2のヨーク部分69Aおよび第1の柱状部分70は、コア16に対して、記録媒体90の進行方向における同じ側に配置されている。本実施の形態では、第1のヨーク部分40、第2のヨーク部分69Aおよび第1の柱状部分70は、コア16に対して、記録媒体90の進行方向の前側(トレーリング側)に位置している。第1の柱状部分70は、第1の端部70aと第2の端部70bを有し、且つ媒体対向面80から離れた位置にある。図38に示したように、第2および第3の柱状部分63,64は、第1の柱状部分70よりも、媒体対向面80により近い位置にある。
第1のヨーク部分40は、主磁極30と、第1の柱状部分70の第1の端部70aとを接続している。第2の柱状部分63と第3の柱状部分64は、プラズモンジェネレータ20のトラック幅方向の両側に配置されて、シールド61に接続されている。第2のヨーク部分69Aは、第1の柱状部分70の第2の端部70bに接続され、且つ第2および第3の柱状部分63,64を介してシールド61に接続されている。
シールド61は、第1の実施の形態で説明したシールド12の機能と同様の機能を有している。すなわち、シールド61は、熱アシスト磁気記録ヘッドの外部から熱アシスト磁気記録ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む機能と、主磁極30の前端面30aより発生されて記録媒体90の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込んで、この磁束が記録媒体90に達することを阻止する機能と、主磁極30の前端面30aより発生されて、記録媒体90の一部を磁化した磁束を、主磁極30に還流させる機能を有している。
次に、図41および図42を参照して、本実施の形態におけるコイル50の形状および配置について詳しく説明する。図41に示したように、コイル50の第1層51は、第1の柱状部分70の第1層71の周りに約3回巻かれている。また、第1層51は、第1の実施の形態で説明したコイル接続部51Eの他に、第1の柱状部分70の第1層71と媒体対向面80との間に配置されて媒体対向面80に平行に直線的に延びる3つの導体部分(以下、直線的導体部分と言う。)51A,51B,51Cを有している。直線的導体部分51A〜51Cは、媒体対向面80側からこの順に、媒体対向面80に垂直な方向に並んでいる。直線的導体部分51A〜51Cは、それぞれ、媒体対向面80に垂直な方向(Y方向)について一定の幅を有している。図41では、直線的導体部分51A〜51Cのそれぞれのトラック幅方向(X方向)の両端の位置を点線で示している。これは、他の直線的導体部分を示す他の図においても同様である。
図42に示したように、コイル50の第2層52は、第1の柱状部分70の第2層72の周りに約3回巻かれている。また、第2層52は、第1の実施の形態で説明したコイル接続部52Sの他に、第1の柱状部分70の第2層72と媒体対向面80との間に配置された3つの直線的導体部分52A,52B,52Cを有している。直線的導体部分52A〜52Cは、それぞれ、媒体対向面80に垂直な方向(Y方向)について一定の幅を有している。
次に、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッド特有の作用および効果について説明する。本実施の形態では、プラズモンジェネレータ20の近接場光発生面20aは、主磁極30の前端面30aとシールド61の端面61aの間に配置されている。コア16の一部は、プラズモンジェネレータ20の近傍に位置する。コア16と帰磁路部Rは、互いに接触することなく横切るように構成されている。より具体的に説明すると、帰磁路部Rのうち第2および第3の柱状部分63,64は、コア16に接触することなく、コア16のトラック幅方向の両側に配置されている。
本実施の形態では、第1のヨーク部分40、第2のヨーク部分69Aおよび第1の柱状部分70が、コア16に対して、記録媒体90の進行方向における同じ側に配置され、コイル50は、第1の柱状部分70の周りに巻回されている。本実施の形態では、第2および第3の柱状部分63,64におけるトラック幅方向外側の端部同士の距離に関わらず、第1の柱状部分70のトラック幅方向の幅を小さくすることができる。これにより、本実施の形態によれば、コイル50の全長を短くすることができる。
また、高周波帯域における記録特性を向上させるためには、主磁極30および帰磁路部Rによって形成される磁路の長さを短くすることが望ましい。そのためには、第1の柱状部分70を、媒体対向面80に近づけることが効果的である。本実施の形態では、コイル50は、トラック幅方向の幅が小さい第1の柱状部分70の周りに巻回されている。そのため、第1の柱状部分70を媒体対向面80に近づけても、第1の柱状部分70の第1層71と媒体対向面80との間に配置されたコイル50の第1層51の直線的導体部分51A〜51Cと、第1の柱状部分70の第2層72と媒体対向面80との間に配置されたコイル50の第2層52の直線的導体部分52A〜52Cが長くなることを防止できる。これにより、本実施の形態によれば、コイル50の抵抗値が大きくなりすぎることなく、第1の柱状部分70を媒体対向面80に近づけることが可能になる。以上のことから、本実施の形態によれば、磁路の長さを短くしながら、コイル50の全長を短くすることが可能になる。その結果、本実施の形態によれば、高周波帯域における記録特性に優れ、且つコイル50の抵抗値が小さい熱アシスト磁気記録ヘッドを実現することができる。
また、本実施の形態によれば、コイル50の抵抗値を小さくすることによって、コイル50の発熱量を少なくすることができる。これにより、本実施の形態によれば、コイル50の周辺の要素が膨張して、媒体対向面80の一部が記録媒体90に向けて突出し、記録媒体90に衝突しやすくなるという問題が発生することを防止することができる。また、本実施の形態によれば、媒体対向面80と記録媒体90との距離を小さくして、オーバーライト特性等の記録特性を向上させることができる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第5の実施の形態]
次に、図43を参照して、本発明の第5の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドについて説明する。図43は、熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す正面図である。なお、図43では、第1の実施の形態で説明した密着層19、非磁性金属膜25,33および誘電体膜26を省略している。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの構成は、以下の点で第1の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、第1の実施の形態におけるシールド12の代わりに、磁性材料よりなるシールド120を備えている。シールド120は、リーディングシールド121と、第1のサイドシールド124と、第2のサイドシールド125と、第1の連結部122と、第2の連結部123とを含んでいる。
リーディングシールド121は、コア16に対して記録媒体90の進行方向の後側(リーディング側)に配置されている。本実施の形態では、リーディングシールド121は、図5および図6に示したリターン磁極層11の上に配置されている。また、リーディングシールド121は、媒体対向面80に配置された端面121aと、上面と、下面とを有している。端面121aは、コア16の前端面16aに対して記録媒体90の進行方向の後側(リーディング側)に配置されている。リーディングシールド121のその他の特徴は、第1の実施の形態におけるシールド12と同様である。
第1および第2のサイドシールド124,125は、主磁極30の第1層31のトラック幅方向(X方向)の両側に配置されている。本実施の形態では、第1および第2のサイドシールド124,125は、クラッド層18および周囲層27に埋め込まれている。第1および第2のサイドシールド124,125と第1層31との間には、周囲層27と誘電体膜26(図3参照)が介在している。また、第1のサイドシールド124は、媒体対向面80に配置された第1のサイドシールド端面124aと、上面と、下面とを有している。第2のサイドシールド125は、媒体対向面80に配置された第2のサイドシールド端面125aと、上面と、下面とを有している。第1および第2のサイドシールド端面124a,125aは、主磁極30の前端面30aの第1の端面部分31aに対して、トラック幅方向の両側に配置されている。
第1および第2の連結部122,123は、コア16のトラック幅方向の両側に配置されている。第1の連結部122は、クラッド層15,17を貫通して、リーディングシールド121と第1のサイドシールド124を連結している。第1の連結部122は、媒体対向面80に配置された前端面と、上面と、下面とを有している。第1の連結部122の下面は、リーディングシールド121の上面の一部に接している。第1の連結部122の上面は、第1のサイドシールド124の下面に接している。
第2の連結部123は、クラッド層15,17を貫通して、リーディングシールド121と第2のサイドシールド125を連結している。第2の連結部123は、媒体対向面80に配置された前端面と、上面と、下面とを有している。第2の連結部123の下面は、リーディングシールド121の上面の他の一部に接している。第2の連結部123の上面は、第2のサイドシールド125の下面に接している。
また、シールド120は、媒体対向面80に配置された端面を有している。シールド120の端面は、リーディングシールド121の端面121a、第1のサイドシールド124の第1のサイドシールド端面124aおよび第2のサイドシールド125の第2のサイドシールド端面125aを含んでいる。本実施の形態では、プラズモンジェネレータ20の近接場光発生面20aは、主磁極30の端面30aとリーディングシールド121の端面121aとの間に配置されている。
また、本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、媒体対向面80の近傍において主磁極30の第2層32の周囲に配置された非磁性材料よりなる非磁性層49を備えている。本実施の形態では、図3ないし図6に示したヒートシンク34は、媒体対向面80から離れた位置において第1層31および第2層32のそれぞれの一部と非磁性層49の周囲に配置されている。非磁性層49を構成する非磁性材料は、絶縁材料でもよいし、非磁性金属材料でもよい。非磁性層49を構成する絶縁材料としては、例えば酸化ケイ素(SiO)やアルミナが用いられる。非磁性層49を構成する非磁性金属材料としては、例えばRuやNiCrが用いられる。
なお、図43に示した例では、主磁極30の前端面30aの第2の端面部分32aのトラック幅方向(X方向)についての幅は、第1の端面部分31aから離れるに従って大きくなっている。しかし、第2の端面部分32aの幅は、第1の実施の形態と同様に、第1の端面部分31aからの距離によらずに一定であってもよい。
本実施の形態では、シールド120の端面は、主磁極30の前端面30aの第1の端面部分31aに対してトラック幅方向の両側に配置された第1および第2のサイドシールド端面124a,125aを含んでいる。そのため、本実施の形態におけるシールド120は、主磁極30の前端面30aの第1の端面部分31aより発生されてトラック幅方向に広がる磁束を取り込んで、この磁束が記録媒体90に達することを阻止することができる。これにより、本実施の形態によれば、第1および第2のサイドシールド端面124a,125aがない場合に比べて、トラック幅方向における記録磁界の強度の分布を急峻にすることができ、その結果、トラック密度を高めることができる。また、本実施の形態によれば、第1および第2のサイドシールド端面124a,125aがない場合に比べて、記録媒体90上に湾曲した形状に形成される磁化遷移領域を直線的な形状に近づけることができ、その結果、線記録密度を高めることができる。以上説明した作用および効果と第1の実施の形態で説明した作用および効果とが相俟って、本実施の形態によれば、記録密度をより高めることができる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第6の実施の形態]
次に、図44を参照して、本発明の第6の実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドについて説明する。図44は、熱アシスト磁気記録ヘッドの要部を示す正面図である。なお、図44では、第4の実施の形態(第1の実施の形態)で説明した密着層19、非磁性金属膜25,33および誘電体膜26を省略している。
本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドの構成は、以下の点で第4の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る熱アシスト磁気記録ヘッドは、第4の実施の形態におけるシールド61の代わりに磁性材料よりなるシールド160を備え、第4の実施の形態における磁性層66の代わりに磁性材料よりなる磁性層162,163を備え、第4の実施の形態における磁性層68の代わりに磁性材料よりなる磁性層164,165を備えている。また、熱アシスト磁気記録ヘッドは、第5の実施の形態で説明した非磁性層49を備えている。
シールド160は、リーディングシールド161と、第1のサイドシールド162Aと、第2のサイドシールド164Aとを含んでいる。リーディングシールド161は、コア16に対して記録媒体90の進行方向の後側(リーディング側)に配置されている。本実施の形態では、リーディングシールド161は、図39および図40に示した非磁性層10の上に配置されている。また、リーディングシールド161は、媒体対向面80に配置された端面161aと、上面と、下面とを有している。端面161aは、コア16の前端面16aに対して記録媒体90の進行方向の後側(リーディング側)に配置されている。リーディングシールド161のその他の特徴は、第4の実施の形態におけるシールド61と同様である。
第1および第2のサイドシールド162A,164Aは、主磁極30の第1層31のトラック幅方向(X方向)の両側に配置されている。本実施の形態では、第1および第2のサイドシールド162A,164Aは、周囲層27に埋め込まれている。第1および第2のサイドシールド162A,164Aと第1層31との間には、周囲層27と誘電体膜26(図3参照)が介在している。また、第1のサイドシールド162Aは、媒体対向面80に配置された第1のサイドシールド端面162Aaを有している。第2のサイドシールド164Aは、媒体対向面80に配置された第2のサイドシールド端面164Aaを有している。第1および第2のサイドシールド端面162Aa,164Aaは、主磁極30の前端面30aの第1の端面部分31aに対して、トラック幅方向の両側に配置されている。
また、シールド160は、媒体対向面80に配置された端面を有している。シールド160の端面は、リーディングシールド161の端面161a、第1のサイドシールド162Aの第1のサイドシールド端面162Aaおよび第2のサイドシールド164Aの第2のサイドシールド端面164Aaを含んでいる。本実施の形態では、プラズモンジェネレータ20の近接場光発生面20aは、主磁極30の端面30aとリーディングシールド161の端面161aとの間に配置されている。
磁性層162は、前記第1のサイドシールド162Aと、連結部162Bとを含んでいる。図44では、第1のサイドシールド162Aと連結部162Bの境界を点線で示している。磁性層65,163および連結部162Bは、クラッド層15,17,18、周囲層27、非磁性層49および誘電体層35(図39参照)を貫通して、リーディングシールド161の一部と磁性層69の一部とを接続している。磁性層65,163および連結部162Bは、それぞれ、媒体対向面80に配置された前端面と、上面と、下面とを有している。磁性層65の下面は、リーディングシールド161の上面の一部に接している。磁性層65の上面は、連結部162Bの下面に接している。連結部162Bの上面は、磁性層163の下面に接している。磁性層163の上面は、磁性層69の下面69b(図38参照)のうち、連結部69Bに属する部分に接している。
磁性層164は、前記第2のサイドシールド164Aと、連結部164Bとを含んでいる。図44では、第2のサイドシールド164Aと連結部164Bの境界を点線で示している。磁性層67,165および連結部164Bは、クラッド層15,17,18、周囲層27、非磁性層49および誘電体層35(図39参照)を貫通して、リーディングシールド161の他の一部と磁性層69の他の一部とを接続している。磁性層67,165および連結部164Bは、それぞれ、媒体対向面80に配置された前端面と、上面と、下面とを有している。磁性層67の下面は、リーディングシールド161の上面の他の一部に接している。磁性層67の上面は、連結部164Bの下面に接している。連結部164Bの上面は、磁性層165の下面に接している。磁性層165の上面は、磁性層69の下面69b(図38参照)のうち、連結部69Cに属する部分に接している。
本実施の形態では、帰磁路部Rの第2の柱状部分63は、磁性層65,163と、磁性層162の連結部162Bと、磁性層69の連結部69Bとによって構成されている。帰磁路部Rの第3の柱状部分64は、磁性層67,165と、磁性層164の連結部164Bと、磁性層69の連結部69Cとによって構成されている。第2の柱状部分63は、リーディングシールド161と第1のサイドシールド162Aに接続されている。第3の柱状部分64は、リーディングシールド161と第2のサイドシールド164Aに接続されている。
なお、図44に示した例では、主磁極30の前端面30aの第2の端面部分32aのトラック幅方向(X方向)についての幅は、第1の端面部分31aから離れるに従って大きくなっている。しかし、第2の端面部分32aの幅は、第1の実施の形態と同様に、第1の端面部分31aからの距離によらずに一定であってもよい。
本実施の形態では、シールド160の端面は、主磁極30の前端面30aの第1の端面部分31aに対してトラック幅方向の両側に配置された第1および第2のサイドシールド端面162Aa,164Aaを含んでいる。これにより、本実施の形態によれば、第5の実施の形態で説明した第1および第2のサイドシールド端面124a,125aに基づく作用および効果と同様の作用および効果が得られる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1、第4または第5の実施の形態と同様である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、請求の範囲の要件を満たす限り、主磁極30およびプラズモンジェネレータ20の形状および配置は、各実施の形態に示した例に限られず、任意である。
20…プラズモンジェネレータ、20a…近接場光発生面、30…主磁極、30a…前端面、31a…第1の端面部分、32a…第2の端面部分。

Claims (2)

  1. 熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法であって、
    前記熱アシスト磁気記録ヘッドは、
    記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された前端面を有する主磁極と、
    光を伝搬させるコアと、前記コアの周囲に配置されたクラッドとを有する導波路と、
    前記媒体対向面に配置された近接場光発生面を有するプラズモンジェネレータとを備えた熱アシスト磁気記録ヘッドであって、
    前記主磁極は、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を前記前端面より発生するように構成され、
    前記プラズモンジェネレータは、前記コアを伝搬する光に基づいて前記プラズモンジェネレータに表面プラズモンが励起され、この表面プラズモンに基づいて前記近接場光発生面より近接場光を発生するように構成され、
    前記主磁極の前記前端面と前記近接場光発生面は、前記記録媒体の進行方向について互いに異なる位置に配置され、
    前記主磁極の前記前端面は、第1の端面部分と、前記第1の端面部分に連続する第2の端面部分とを含み、
    前記第2の端面部分は、前記第1の端面部分よりも前記近接場光発生面からより遠い位置にあり、且つ前記第1の端面部分よりもトラック幅方向についての幅が大きく、
    前記第1の端面部分は、トラック幅方向の両側に位置する第1および第2の端縁を有し、
    前記近接場光発生面は、矩形であり、且つトラック幅方向の両側に位置する第3および第4の端縁を有し、
    前記第1の端縁と前記第3の端縁は、第1の仮想の直線上に位置し、
    前記第2の端縁と前記第4の端縁は、前記第1の仮想の直線に平行な第2の仮想の直線上に位置し、
    前記製造方法は、
    前記導波路を形成する工程と、
    前記プラズモンジェネレータおよび前記主磁極を形成する工程と、
    前記コイルを形成する工程とを含み、
    前記主磁極は、第1層と、前記第1層の上に積層された第2層とを有するように形成され、前記第1層は前記第1の端面部分を有し、前記第2層は前記第2の端面部分を有し、
    前記プラズモンジェネレータおよび前記主磁極を形成する工程は、
    初期プラズモンジェネレータを形成する工程と、
    前記主磁極の前記第1層を構成するための第1の磁性層を形成する工程と、
    エッチング後の前記初期プラズモンジェネレータによって前記プラズモンジェネレータが形成されるように、前記第1の磁性層をエッチングマスクとして用いて前記初期プラズモンジェネレータをエッチングする工程と、
    前記第1の磁性層の上に、前記主磁極の前記第2層を構成するための第2の磁性層を形成する工程とを含むことを特徴とする熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法。
  2. 熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法であって、
    前記熱アシスト磁気記録ヘッドは、
    記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された前端面を有する主磁極と、
    光を伝搬させるコアと、前記コアの周囲に配置されたクラッドとを有する導波路と、
    前記媒体対向面に配置された近接場光発生面を有するプラズモンジェネレータとを備えた熱アシスト磁気記録ヘッドであって、
    前記主磁極は、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を前記前端面より発生するように構成され、
    前記プラズモンジェネレータは、前記コアを伝搬する光に基づいて前記プラズモンジェネレータに表面プラズモンが励起され、この表面プラズモンに基づいて前記近接場光発生面より近接場光を発生するように構成され、
    前記主磁極の前記前端面と前記近接場光発生面は、前記記録媒体の進行方向について互いに異なる位置に配置され、
    前記主磁極の前記前端面は、第1の端面部分と、前記第1の端面部分に連続する第2の端面部分とを含み、
    前記第2の端面部分は、前記第1の端面部分よりも前記近接場光発生面からより遠い位置にあり、且つ前記第1の端面部分よりもトラック幅方向についての幅が大きく、
    前記第1の端面部分は、トラック幅方向の両側に位置する第1および第2の端縁を有し、
    前記近接場光発生面は、矩形であり、且つトラック幅方向の両側に位置する第3および第4の端縁を有し、
    前記第1の端縁と前記第3の端縁は、第1の仮想の直線上に位置し、
    前記第2の端縁と前記第4の端縁は、前記第1の仮想の直線に平行な第2の仮想の直線上に位置し、
    前記製造方法は、
    前記導波路を形成する工程と、
    前記プラズモンジェネレータおよび前記主磁極を形成する工程と、
    前記コイルを形成する工程とを含み、
    前記プラズモンジェネレータおよび前記主磁極を形成する工程は、
    初期プラズモンジェネレータを形成する工程と、
    前記初期プラズモンジェネレータをパターニングするためのエッチングマスクを形成する工程と、
    エッチング後の前記初期プラズモンジェネレータによって前記プラズモンジェネレータが形成されるように、前記エッチングマスクを用いて前記初期プラズモンジェネレータをエッチングする工程と、
    前記プラズモンジェネレータおよび前記エッチングマスクの周囲に、誘電体材料よりなる周囲層を形成する工程と、
    前記プラズモンジェネレータおよび前記周囲層によって凹部が形成されるように、前記エッチングマスクを除去する工程と、
    一部が前記凹部内に収容されるように、前記主磁極を構成するための磁性層を形成する工程とを含むことを特徴とする熱アシスト磁気記録ヘッドの製造方法。
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