JP6242320B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

本発明は、吸気の騒音を抑える構成を有するコンバインに関する。
従来から、吸気通路に騒音を低減する装置を設けているコンバインが知られている。特許文献1及び2は、この種のコンバインを開示する。
特許文献1のコンバインは、エンジンルームの後方に設けられたグレンタンクとエンジン機枠との間に設けられた間隙に、前記エンジンの吸気ラインに介挿されるレゾネータ(消音器)を配置させた構成となっている。特許文献1は、この構成により、設計の自由度を向上させることができ、また、レゾネータを大型化させることができるとする。
特許文献2のコンバインは、原動機部の上方に運転部を配設し、同運転部の後方に穀粒貯留部を配設し、同穀粒貯留部の側方に脱穀部を配設しており、原動機部から伸延する吸気流路の吸気始端部を、穀粒貯留部と脱穀部との間に配設し、吸気流路の中途部に設けられた消音器を運転部と穀粒貯留部との間に配置した構成となっている。特許文献2は、この構成により、運転席に着座する作業者から耳障りな吸気音源となる吸気始端部を離隔させることができ、騒音レベルを低減ないし解消することができるとする。
特開2008−072906号公報 特開2009−153478号公報
上記特許文献1の構成は、レゾネータを運転座席とグレンタンクとの間に配置することにより、レゾネータを大型化させている。しかし、レゾネータを単純に大型化したとしても、吸気による振動及び騒音をオペレータが座る運転座席に伝達させない十分な効果を得られるとはいいがたい。
特許文献2の構成は、プレクリーナを運転座席から離れた場所に配置することにより吸気による騒音レベルを低減させる旨を開示しているが、プレクリーナの配置位置を移動させることにより、配管が長くなり、構成が複雑になる。一方、当該プレクリーナが排気口の近くに配置されているので、排気が吸気に混入するおそれがある。
上述のように、特許文献1及び特許文献2の構成は、消音器(レゾネータ)の大型化、プレクリーナの配置位置の変更等により、消音効果を向上させることを開示しているが、消音器の内部構造の観点から消音効果を向上することを開示していない。
近年、コンバインの小型化の要請に伴って、配置スペースの制限が少ないコンパクトな構造を追求しつつ、好適な消音効果を有する消音器が望まれている。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、コンパクトな構成で吸気騒音を効果的に低減できるコンバインを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のコンバインが提供される。即ち、エンジンの吸気通路に消音器が設けられている。前記消音器は、矩形に形成されるハウジングと、開口部が形成された仕切部材と、前記ハウジングの外部からそれぞれの前記空間に延伸された第1導管及び第2導管と、を備える。前記ハウジングの内部空間は前記仕切部材により少なくとも2つの空間に分けられる。複数の前記空間が、前記仕切部材の前記開口部により連通している。前記第1導管は、前記ハウジングの第1角部から前記空間内に入るとともに、第2角部まで延び、その端部に第1開口が形成される。前記第2導管の端部は、前記消音器の前記内部空間において、前記第1開口が配置された前記第2角部と対角線上で向かい合う第3角部に配置され、当該第2導管の端部に第2開口が形成される。吸気は前記第1開口を経由して前記ハウジングの内部に供給され、前記第2開口を経由して前記ハウジングから排出される。
これにより、消音器の内部空間を複数に分けることで、2つのヘルムホルツ共鳴器構造を持つことができ、少なくとも2つの異なる周波数の騒音を特に良好に抑制することができるので、吸気の騒音を効果的に低減できるとともに、消音器の省スペース化を実現することができる。また、消音器の内部への吸気の入口と出口とを離すことができ、消音器の内部の空間を効率良く利用することにより、消音効果を一層向上することができる。
前記のコンバインにおいては、前記仕切部材の中央部にパイプが設けられ、前記開口部は前記パイプに形成されていることが好ましい。
これにより、仕切部材の開口部をパイプに形成することによって消音の効果を一層向上させることができる。また、仕切部材の中央部に開口部を設けることにより、組立時に当該仕切部材の逆組付けを防止できるので、組立作業を正確かつ効率的に行うことができる。
前記のコンバインにおいては、前記消音器と、オペレータが座る運転座席と、の間に挟まれるように仕切板部材が配置されていることが好ましい。
これにより、振動が運転座席に直接的に伝達されることを仕切板部材によって防止でき、吸気の騒音を低減することができるので、オペレータの操作環境を快適にすることができる。
前記のコンバインにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、このコンバインは、前記運転座席の後方に配置されたフレームを備える。前記ハウジングに制振部材が貼り付けられる。前記消音器は、前記フレームの後方に配置されて、当該フレームに取り付けられている。
これにより、吸気の騒音や消音器の振動を一層好適に抑えることができるので、運転座席に座るオペレータの操作環境を一層快適にすることができる。
本発明の一実施形態に係るコンバインの構成を示す側面図。 本実施形態のコンバインのエンジンの吸気通路を示す背面図。 消音器の構成を示す背面側からみた斜視図。 運転座席、消音器、フレーム及びフレームカバーの位置関係を示す斜視図。 消音器の第1変形例を示す斜視図。 消音器の第2変形例を示す斜視図。 消音器の第3変形例を示す斜視図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本実施形態に係るコンバイン1の側面図である。なお、以下の説明で「左」及び「右」というときは、コンバイン1が前進する方向に向かって左及び右を意味するものとする。
本実施形態のコンバイン1は、いわゆるフロア仕様の自脱型コンバインとして構成されている。図1に示すように、本実施形態のコンバイン1においては、稲、麦などの作物の穀稈2の株元を刈り取るための刈取部10が機体の前方に配置されている。また、コンバイン1の機体の下部の左右側のそれぞれに、機体を走行させるためのクローラ部20が設けられている。
刈取部10の後方であって、コンバイン1の左側には、刈取部10で刈り取った穀稈2を脱穀するための脱穀装置30と、当該脱穀装置30で脱穀された穀粒を選別して取り出す選別装置40と、が設けられている。
コンバイン1の右上部には、穀粒を貯留するためのグレンタンク50が設けられている。選別装置40で選別された穀粒は、図略のコンベア機構により、グレンタンク50まで搬送され、当該グレンタンク50に貯留される。また、コンバイン1は、グレンタンク50内の穀粒を外部に排出するための排出オーガ60を備えている。
グレンタンク50の前方には、オペレータがコンバイン1を操縦する運転部70が設けられている。運転部70には、ステアリングハンドルなどの運転操作部72、及びオペレータが座るための運転座席73などが設けられている。オペレータは、運転操作部72を操作することにより、コンバイン1の刈取作業や走行など各種の指示を行うことができる。
運転座席73の下方には、コンバイン1の駆動源であるエンジン80が設けられている。運転座席73の後上方には、エンジン80に供給する空気を予備的に浄化するプレクリーナ81が設置されている。前記エンジン80には、プレクリーナ81を介して外部から吸い込まれた空気が供給される。
運転座席73の後方には、フレーム75と、フレームカバー(仕切板部材)74と、が設けられている。フレーム75は剛性の高い構造で門型に形成されており、このフレーム75の後面には、吸気の騒音を低減する消音器90が配置されている。フレームカバー74はフレーム75の前面に取り付けられ、フレーム75を覆っている。フレーム75及びフレームカバー74は、消音器90と、運転座席73と、の間に配置されている。
消音器90は、その右縁がフレーム75の右縁にほぼ沿うように配置され、図示しないボルトを介して当該フレーム75の後面に固定されている。
刈取部10は、複数の分草板11と、図略の刈刃と、を備えている。本実施形態のコンバイン1が有する刈取部10は、複数条分の穀稈2を同時に刈り取ることができる。
複数の分草板11は、刈取部10の前下部において、機体の左右方向に並べて設けられている。分草板11は、穀稈2の列と列との間に差し込まれることにより、穀稈2を刈り取るべき幅を規定している。また、倒れた状態の穀稈2を当該分草板11がすくい上げることによって、当該穀稈2の刈取りを容易にする。刈取部10において、分草板11の後方には、図略の刈刃が設けられている。分草板11の間に差し込まれた穀稈2は、刈刃によってその根元付近を切断され、刈り取られる。
刈取部10によって刈り取られた穀稈2は、図略の搬送装置により、脱穀装置30まで搬送され、脱穀される。以上のように構成された自脱型のコンバイン1を走行させながら刈取作業を行うことで、圃場に生えている穀稈2を刈り取り、脱穀して穀粒を取り出すことができる。
次に、本実施形態のコンバイン1におけるエンジン80の吸気通路の構成について図2を参照して説明する。なお、以下の説明で「上流」及び「下流」というときは、プレクリーナ81からエンジン80へ供給される空気(吸気)が流れる方向における上流及び下流を意味するものとする。
本実施形態のコンバイン1においては、図2に示すように、プレクリーナ81とエンジン80との間の吸気通路に、上流側から下流側(上側から下側)へ向かって順に、消音器90と、エアクリーナ82と、が配置されている。
消音器90は、エアクリーナ82とプレクリーナ81との間に配置されている。この消音器90は、ハウジング91と、仕切部材92と、第1パイプ(第1導管)93と、第2パイプ(第2導管)94と、から構成されており、吸気の騒音及び吸気による振動を低減することができる。
ハウジング91は、厚みが小さく左右に幅広な中空の箱状に形成されており、この厚み方向が機体前後方向に向くように配置されている。言い換えれば、このハウジング91は、左右に幅広な矩形となるように形成されたほぼ同一形状の板状部材を前後に1対で配置することで前後壁を形成し、矩形の4辺に相当する部分を覆うように上下壁及び左右壁を設けた形状になっている。従って、機体の前後方向で見たとき、ハウジング91は矩形に形成されている。
ハウジング91の内部空間は、仕切部材92により2つの空間(第1空間91a及び第2空間91b)に分けられている。仕切部材92は、中央部に開口部92aが形成された板状の部材であって、ハウジング91の前後壁及び上下壁を相互に接続するようにして斜めに配置されている。仕切部材92により分けられた2つの空間は、開口部92aを介して連通されている。
なお、本実施形態では、開口部92aが仕切部材92の中央に配置されている。これにより、仕切部材92の形状が対称になるので、当該仕切部材92をハウジング91に取り付けるときの逆組付けを防止でき、消音器90の組立作業を効率良く行うことができる。
第1パイプ93は、吸気をハウジング91の内部に供給する通路であって、一端である上端がプレクリーナ81と接続され、他端である下端がハウジング91の内部に延伸されるように配置されている。プレクリーナ81により吸い込んだ空気は、当該第1パイプ93を介して消音器90に導入される。
第2パイプ94は、吸気をハウジング91から排出する通路であって、一端である上端がハウジング91の内部に延伸され、他端である下端がエアクリーナ82と接続されるように配置されている。消音器90内部の空気は、当該第2パイプ94を介して排出され、エアクリーナ82へ導入される。
エアクリーナ82は、消音器90の下流側に配置され、空気内に含まれる粉塵等を分離し、清浄な空気をエンジン80に供給する。
上述の構成により、本実施形態のコンバイン1は、外部の空気を吸い込んで、空気内のやや大きな塵埃等をプレクリーナ81により除去し、第1パイプ93を介して上側から消音器90に導入する。そして、消音器90によって吸気の圧力変動及び騒音を消去した後、消音器90内部の空気が第2パイプ94を介して下側へ導出され、エアクリーナ82に導入される。そして、エアクリーナ82で浄化された空気が、エンジン80の燃焼のために供給される。
続いて、本実施形態のコンバイン1に設けられた消音器90の構成について詳しく説明する。
上記で説明したように、本実施形態のコンバイン1に設けられた消音器90は、仕切部材92により、ハウジング91の内部空間が第1空間91aと第2空間91bに分けられている。即ち、本実施形態の消音器90は、少なくとも2つの消音空間を有する。
図2及び図3に示すように、消音器90において、仕切部材92がハウジング91の内部に斜めに配置されることにより、ハウジング91の直方体状の内部空間が、前後方向でみたときに何れも台形状に構成された第1空間91a及び第2空間91bに分けられている。
そして、第1パイプ93が、ハウジング91の背面視(図2)において、右上に位置する角部である第1角部91cから第1空間91aに上下方向に挿入され、ハウジング91の右下に位置する角部である第2角部91dまで、ハウジング91の右縁に沿って延長されている。また、第1パイプ93の一端の開口部である吸気導入口(第1開口)93aが第2角部91dに配置されている。
即ち、当該第1パイプ93は、台形状の第1空間91aの比較的広い部分から第1空間91aに挿入され、当該第1空間91aの比較的狭い部分まで延長されている。
第1パイプ93のハウジング91の内部に挿入された端部(即ち、吸気導入口93aが形成される側)は、取付部材93bを介してハウジング91に固定されている。これにより、第1パイプ93のビビリを防止することができる。
取付部材93bは、第1パイプ93の吸気導入口93aが形成された端部の近傍部分をハウジング91に固定している。取付部材93bは、ハウジング91の前後壁を互いに接続するように構成されており、取付部材93bの端部は、仕切部材92との間である程度の間隔を形成するように配置されている。これにより、取付部材93bは、第1空間91aを部分的に上下に仕切っている。
第1空間91aは吸気の拡張室としての役割を果たしている。第1パイプ93(吸気導入口93a)からハウジング91内に導入された吸気が、取付部材93bの下側の相対的に狭い空間から、上側の相対的に広い空間に導入されるときに、拡散することで音圧レベルが小さくなる。そして、仕切部材92に形成された開口部92aに相当する部分のエネルギーだけが通過して、残りは第1空間91a内の反射により減衰する。これにより、吸気が有する音圧エネルギーを低減することができる。
また、当該第1空間91aは、共鳴室としての機能をも有している。即ち、第1空間91a内部の空気がバネとして働き、吸気導入口93a内の空気が激しく振動することで、第1空間91a内の空気と吸気導入口93aの空気の質量による共振周波数において摩擦損失による大きな吸音作用が生じる。言い換えれば、騒音が第1空間91aで共鳴することにより空気振動が生じて、吸気導入口93a内の振動する空気と吸気導入口93aの内周面との間に発生する粘性抵抗により、消音効果が生じる。
そして、第1空間91a内の空気が開口部92aを介して第2空間91bに流入する。
第2空間91bにおいては、下縁の中央付近の位置から第2パイプ94が上下方向に挿入され、当該第2パイプ94は真っ直ぐ上方へ延びた後、緩やかに折れ曲がって仕切部材92とほぼ平行に斜めに延びている。そして、第2パイプ94の上端に形成された開口部である吸気導出口(第2開口)94aは、第2空間91bの左上角部(即ち、ハウジング91の第3角部91e)に配置されている。
第2パイプ94の端部は、取付部材94bを介してハウジング91に取り付けられている。取付部材94bは、第2パイプ94の吸気導出口94aが形成された端部の近傍部分をハウジング91に固定している。これにより、第2パイプ94のビビリを低減することができる。
取付部材94bは、ハウジング91の前後壁を互いに接続するように構成されており、取付部材94bの端部は、仕切部材92との間である程度の間隔を形成するように配置されている。これにより、取付部材94bは、第2空間91bを部分的に上下に仕切っている。
第2パイプ94は、第2空間91bの相対的に広い側から第2空間91bに挿入され、第2空間91bの相対的に狭い側に向けて延長されている。これにより、第2空間91bの広い空間を十分に利用して消音を行うことができる。
そして、本実施形態の消音器90において、仕切部材92の開口部92aは、当該仕切部材92に固定された第3パイプ92bに形成されている。当該第3パイプ92bは、第1パイプ93及び第2パイプ94より短く、かつ、仕切部材92の厚みより長く形成されている。
当該第2空間91bは第1空間91aと同じように、吸気の拡張室及び共鳴室としての役割を果たしている。即ち、吸気が仕切部材92に取り付けられた第3パイプ92bを介して第2空間91bに流入するとき、相対的に広い第2空間91bに拡散することで、吸気の音圧エネルギーを更に低減することができる。そして、取付部材94bと仕切部材92との間の隙間に相当する部分のエネルギーだけが通過して、残りは第2空間91b内の反射により減衰する。また、騒音が第2空間91bで共鳴することにより空気振動を生じさせるとともに、第3パイプ92b内の振動する空気と第3パイプ92bの内周面との粘性抵抗による吸音作用を生じさせる。
仕切部材92及び2つの取付部材93b,94bをハウジング91に取り付ける方法としては、図3に示すように、それぞれの部材の縁部を垂直になるように折り曲げてL字状に形成し、このL字部分をハウジング91の前後壁に図略のボルト等で取り付ける方法が考えられる。しかし、これに限らず、他の方法で仕切部材92をハウジング91に取り付けることもできる。
以上に示すように、本実施形態のコンバイン1に設けられた消音器90は、第1空間91aの部分と第2空間91bの部分とで、2つのヘルムホルツ共鳴器構造を有している。知られているように、ヘルムホルツ共鳴器が低減できる騒音の周波数は、共鳴室に音波を導入する導管の断面積、導管の長さ、及び共鳴室の容積等によって定まる。この点、本実施形態の消音器90においては、仕切部材92の位置を設計段階で調整することで、消音したい周波数に合わせて第1空間91a及び第2空間91bの大きさを容易に調整し、少なくとも2つの異なる周波数の騒音を特に良好に抑制することができる。
上記で説明したように、強い圧力変動を伴って急速に吸い込まれる空気(吸気)は、比較的に狭い第1パイプ93から、比較的に広い第1空間91aの内部に流入することで、広い空間に拡散され、音圧レベルが減衰される。そして、仕切部材92に取り付けられた第3パイプ92bを介して、第2空間91bに流入することで、音圧レベルが更に減衰される。このように、当該消音器90を介して、吸気に起因する騒音及び振動を好適に抑制することができる。
上述のように、吸気導入口93a及び吸気導出口94aは、ハウジング91の内部空間の対角の位置にある第2角部91d及び第3角部91eのそれぞれに配置されている。言い換えれば、吸気導入口93aはハウジング91の左右方向及び上下方向における一側に配置され、吸気導出口94aは他側に配置されている。また、ハウジング91に上側から吸気を供給する吸気導入口93aよりも、ハウジング91から下側へ吸気を排出する吸気導出口94aの方が、高い位置に配置されている。これにより、吸気は、図3に示すように、消音器90の内部で回折するように流れることができるので、ハウジング91の内部空間を効率良く利用することができ、騒音を一層好適に低減することができる。
そして、本実施形態のコンバイン1においては、消音器90が運転座席73の後方のフレーム75に取り付けられている。剛性の高いフレーム75に消音器90を取り付けているので、消音器90に発生する振動を好適に抑えることができ、オペレータの乗り心地を快適にすることができる。
また、消音器90と運転座席73との間にフレームカバー74が設けられているので、吸気の騒音及び振動が運転座席73に伝播することを一層好適に防止することができ、快適な操作環境をオペレータに提供することができる。なお、このフレームカバー74に防振部材が取り付けられていると、振動及び騒音が運転座席73に伝達されることを一層好適に防止することができるので、好ましい。
また、図2に示すように、消音器90の表面(ハウジング91の前方を向く面)には、当該消音器90の少なくとも一部を覆うように板状の制振部材95が貼り付けられている。これにより、吸気による振動及び騒音を一層効果的に低減することができる。ただし、制振部材95を消音器90の前面に貼り付ける構成に限定せず、後面や上下面、左右面に貼り付ける構成としても良い。
以上に説明したように、本実施形態のコンバイン1においては、エンジン80の吸気通路に消音器90が設けられている。消音器90は、ハウジング91と、開口部92aが形成された仕切部材92と、を備える。ハウジング91の内部空間は、仕切部材92により第1空間91aと第2空間91bとに分けられる。第1空間91aと第2空間91bとが、仕切部材92の開口部92aにより連通している。
これにより、消音器90の内部空間を複数に分けることで、吸気の騒音を効果的に低減できるとともに、消音器90の省スペース化を実現することができる。
また、本実施形態のコンバイン1において、消音器90は、ハウジング91の外部から第1空間91a及び第2空間91bのそれぞれに延伸された第1パイプ93と第2パイプ94とを備える。ハウジング91は、矩形に形成されている。第1パイプ93は、ハウジング91の第1角部91cから第1空間91a内に入るとともに、第2角部91dまで延びた端部に吸気導入口93aが形成されている。第2パイプ94の端部は、消音器90の内部空間において、吸気導入口93aが配置された第2角部91dと対角線上で向かい合う第3角部91eに配置され、当該第2パイプ94の端部に吸気導出口94aが形成されている。吸気は、吸気導入口93aを経由してハウジング91の内部に供給され、吸気導出口94aを経由してハウジング91から排出される。
これにより、消音器90の内部への吸気の入口と出口とを離すことができ、消音器90の内部の空間を効率良く利用することにより、消音効果を一層向上することができる。
また、本実施形態のコンバイン1においては、仕切部材92の中央部に第3パイプ92bが設けられる。開口部92aは第3パイプ92bに形成されている。
これにより、仕切部材92の開口部92aを第3パイプ92bに形成することによって、消音の効果を一層向上させることができる。また、仕切部材92の中央部に開口部92aを設けることにより、組立時に当該仕切部材92の逆組付けを防止できるので、組立作業を正確かつ効率的に行うことができる。
また、本実施形態のコンバイン1において、消音器90と、オペレータが座る運転座席73と、の間に挟まれるようにフレームカバー74が配置されている。
これにより、消音器90の振動が運転座席73に直接的に伝達されることをフレームカバー74によって防止でき、吸気の騒音を低減することができるので、オペレータの操作環境を快適にすることができる。
また、本実施形態のコンバイン1においては、運転座席73の後方に配置されたフレーム75を備える。ハウジング91に制振部材が貼り付けられ、消音器90は、フレーム75の後方に取り付けられている。
これにより、吸気の騒音や消音器90の振動を一層好適に抑えることができるので、オペレータの操作環境を一層快適にすることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態の消音器90においては、仕切部材92に第3パイプ92bが取り付けられているが、パイプを省略した単なる開口部を設けても良い。また、図5の第1変形例の消音器90xに示すように、多数の開口部を有するパンチングメタル92cを仕切部材92の中央部に取り付けても良い。
上記実施形態の消音器90においては、仕切部材92に1つの第3パイプ92bが取り付けられているが、これに代えて、図6の第2変形例の消音器90yに示すように、複数の小径のパイプ92dを束ねて仕切部材92の中央部に固定する構成としても良い。また、図7の第3変形例の消音器90zに示すように、複数の第3パイプ92bを適宜の間隔をあけて並べて設けてもよい。
消音器90の内部空間を分割する構成は上記に限られず、例えば、仕切部材92がハウジング91の内部空間を3つ以上に分割するように変更しても良い。
開口部92aや第3パイプ92bは、仕切部材92の中央部ではなく、一方に偏った位置に配置されても良い。
また、消音器90においては、第1パイプ93及び第2パイプ94が図2のように配置される構成に限定されない。例えば、プレクリーナ81及びエアクリーナ82との位置関係等を考慮して、他の配置とすることも可能である。
1 コンバイン
73 運転座席
74 フレームカバー(仕切板部材)
75 フレーム
80 エンジン
90 消音器
91 ハウジング
91a 第1空間
91b 第2空間
91c 第1角部
91d 第2角部
91e 第3角部
92 仕切部材
92a 開口部
92b 第3パイプ(パイプ)
93 第1パイプ(第1導管)
93a 吸気導入口(第1開口)
94 第2パイプ(第2導管)
94a 吸気導出口(第2開口)
95 制振部材

Claims (4)

  1. エンジンの吸気通路に消音器が設けられているコンバインであって、
    前記消音器は、矩形に形成されるハウジングと、開口部が形成された仕切部材と、前記ハウジングの外部からそれぞれの前記空間に延伸された第1導管及び第2導管と、を備え、
    前記ハウジングの内部空間は前記仕切部材により少なくとも2つの空間に分けられ、
    複数の前記空間が、前記仕切部材の前記開口部により連通しており、
    前記第1導管は、前記ハウジングの第1角部から前記空間内に入るとともに、第2角部まで延び、その端部に第1開口が形成され、
    前記第2導管の端部は、前記消音器の前記内部空間において、前記第1開口が配置された前記第2角部と対角線上で向かい合う第3角部に配置され、当該第2導管の端部に第2開口が形成され、
    吸気は前記第1開口を経由して前記ハウジングの内部に供給され、前記第2開口を経由して前記ハウジングから排出されることを特徴とするコンバイン。
  2. 請求項に記載のコンバインであって、
    前記仕切部材の中央部にパイプが設けられ、前記開口部は前記パイプに形成されていることを特徴とするコンバイン。
  3. 請求項1又は2に記載のコンバインであって、
    前記消音器と、オペレータが座る運転座席と、の間に挟まれるように仕切板部材が配置されていることを特徴とするコンバイン。
  4. 請求項1からまでの何れか一項に記載のコンバインであって、
    オペレータが座る運転座席の後方に配置されたフレームを備え、
    前記ハウジングに制振部材が貼り付けられ、
    前記消音器は、前記フレームの後方に配置されて、当該フレームに取り付けられていることを特徴とするコンバイン。
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