JP6242312B2 - 建設機械の油圧システム - Google Patents

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本発明は油圧ショベル等の建設機械の油圧システムに係わり、特に、第1〜第3油圧ポンプに接続された第1〜第3回路を有する制御弁ユニットの第3回路に合流切換弁を設け、第1若しくは第2油圧ポンプからの吐出油に第3油圧ポンプからの吐出油を合流させることで、ブームシリンダ等の油圧アクチュエータを増速して駆動するようにした油圧ショベル等の建設機械の油圧システムに関する。
建設機械の代表例である油圧ショベルは、左右の履帯を備えた下部走行体と、この下部走行体の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体と、この上部旋回体に上下方向に回動可能に取り付けられ、ブーム、アーム及びバケットからなる多関節型のフロント作業機とを備えている。このような建設機械に搭載される油圧システムの一例が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の油圧システムは、エンジンにより駆動される第1〜第3油圧ポンプと、第1〜第3油圧ポンプからブーム、アーム、バケット、上部旋回体、履体を含む複数の被駆動部材を駆動する複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の方向と流量をそれぞれ制御するオープンセンタ方式の複数の切換弁を備えた制御弁ユニットを備え、制御弁ユニットは、第1〜第3油圧ポンプにそれぞれ接続された第1〜第3回路を備える構成となっている。
第1回路は、履帯を駆動する左右の走行用油圧モータの一方に供給される圧油の方向と流量を制御する第1走行切換弁と、左右の走行用油圧モータ以外のアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御するその他の切換弁とを含む複数の第1切換弁を有し、複数の第1切換弁は、上流側が第1油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第1センタバイパス通路にタンデムに接続されている。第2回路は、左右の走行用油圧モータの他方に供給される圧油の方向と流量を制御する第2走行切換弁と、左右の走行用油圧モータ以外のアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御するその他の切換弁とを含む複数の第2切換弁を有し、複数の第2切換弁は、上流側が第2油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第2センタバイパス通路にタンデムに接続されている。第3回路は、合流切換弁と、左右の走行用油圧モータ以外の少なくとも1つのアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御する複数の第3切換弁とを有し、合流切換弁は第3回路の最上流位置において第3油圧ポンプに接続され、複数の第3切換弁は、上流側が合流切換弁を介して第3油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第3センタバイパス通路にタンデムに接続されている。
合流切換弁は、第3油圧ポンプの吐出油を前記第3センタバイパス通路に導く第1位置と、第3ポンプの吐出油を、複数の第1切換弁における第1走行切換弁以外の切換弁に供給する第2位置と、第3ポンプの吐出油を、複数の第1切換弁における第1走行切換弁以外の切換弁と複数の第2切換弁における第2走行切換弁以外の切換弁の両方に供給する第3位置とに切り換え可能である。
このように構成した油圧システムでは、第1回路の第1走行切換弁以外の切換弁を中立位置から切り換えたときは、合流切換弁を第2位置に切り換えることで、第1走行切換弁以外の切換弁に第1油圧ポンプからの吐出油に合流して第3油圧ポンプからの吐出油が供給され、油圧アクチュエータを増速して駆動することができる。
特許第4020878号公報
上記のように特許文献1に記載の油圧システムにおいては、走行複合操作では走行の直進性が維持され、第1回路の第1走行切換弁以外の切換弁を切り換えたときは、第3ポンプの吐出油によって当該切換弁に係わる油圧アクチュエータを増速して駆動することができる。
ここで、第1回路の第1走行切換弁以外の切換弁を切り換え、油圧アクチュエータを駆動して行う作業には、操作レバーを微操作しアクチュエータを微速制御して行う作業がある。例えば、水平引き作業はブーム上げとアームクラウドの組み合わせであり、ブーム上げはブーム用操作レバーをブーム上げ方向に微操作して行い、アームクラウドはアーム用操作レバーをアームクラウド方向にフル操作して行う。
このような操作レバーの微操作を伴う作業を特許文献1に記載の油圧システムで行った場合、操作レバーをブーム上げ方向に微操作したとたん、合流切換弁は第3位置に切り換わり、第3油圧ポンプの吐出油が合流してブームシリンダに供給されるため、ブームシリンダが第1油圧ポンプの吐出油のみで駆動した場合よりも増速し、ブーム上げの微操作性が悪化してしまう。
ブーム上げの微操作時に、第1油圧ポンプの吐出油のみでブームシリンダを駆動する場合と同様の操作性を確保するためには、ブーム用切換弁のブーム上げ微操作域のメータイン開口部を絞る設定とし(メータイン開口部の開口面積を小さくし)、ブーム用切換弁からブームシリンダへ供給される圧油の流量を抑える必要がある。この場合、ブーム用切換弁のメータイン開口部での圧損が増加してしまい、第1油圧ポンプはもちろん、第3油圧ポンプの負荷圧も増加してしまう。
油圧ショベルにおいて水平引き作業は頻繁に行う動作であり、特許文献1に記載の油圧システムでは、水平引き作業の都度、第1及び第2油圧ポンプの負荷圧の増加によって第1及び第3油圧ポンプは無駄な動力を消費しており、省エネ性を損なっていた。
本発明の目的は、第1〜第3油圧ポンプに接続された第1〜第3回路を有する制御弁ユニットの第3回路に合流切換弁を設け、第1若しくは第2油圧ポンプからの吐出油に第3油圧ポンプからの吐出油を合流させることで、ブームシリンダ等の油圧アクチュエータを増速して駆動するようにした油圧ショベル等の建設機械の油圧システムにおいて、特定のアクチュエータであるブームシリンダを駆動するときの微操作性を確保しながら、微操作時の省エネ性を向上する建設機械の油圧システムを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、エンジンと、前記エンジンにより駆動される第1〜第3油圧ポンプと、前記第1〜第3油圧ポンプからブーム、アーム、バケット、上部旋回体、履帯を含む複数の被駆動部材を駆動する複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の方向と流量をそれぞれ制御するオープンセンタ方式の複数の切換弁を備えた制御弁ユニットと、前記エンジンにより駆動されるパイロットポンプと、前記複数のアクチュエータに対応して設けられ、前記パイロットポンプの吐出油に基づいて、前記複数の切換弁を中立位置から切り換えるための指令パイロット圧を生成する複数の操作レバー装置とを備えた建設機械の油圧システムにおいて、前記制御弁ユニットは、前記第1〜第3油圧ポンプにそれぞれ接続された第1〜第3回路を有し、前記第1回路は、前記履帯を駆動する左右の走行用油圧モータの一方に供給される圧油の方向と流量を制御する第1走行切換弁と、前記左右の走行用油圧モータ以外の少なくとも1つのアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御するその他の切換弁とを含む複数の第1切換弁を有し、前記複数の第1切換弁は、上流側が前記第1油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第1センタバイパス通路にタンデムに接続され、前記第2回路は、前記左右の走行用油圧モータの他方に供給される圧油の方向と流量を制御する第2走行切換弁と、前記左右の走行用油圧モータ以外の少なくとも1つのアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御するその他の切換弁とを含む複数の第2切換弁を有し、前記複数の第2切換弁は、上流側が前記第2油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第2センタバイパス通路にタンデムに接続され、前記第3回路は、合流切換弁と、前記左右の走行用油圧モータ以外の少なくとも1つのアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御する第3切換弁とを有し、前記合流切換弁は前記第3回路の最上流位置において前記第3油圧ポンプに接続され、前記第3切換弁は、上流側が前記合流切換弁を介して前記第3油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第3センタバイパス通路に接続され、前記合流切換弁は、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第3センタバイパス通路に導く第1位置と、前記第3油圧ポンプの吐出油を、前記第1回路の前記第1走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁と前記第2回路の前記第2走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁の一方に供給する第2位置と、前記第3ポンプの吐出油を、前記第1回路の前記第1走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁と前記第2回路の前記第2走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁の両方に供給する第3位置とに切り換え可能に構成され、前記合流切換弁は、前記第1回路及び前記第2回路の前記第1及び第2走行切換弁以外の特定の切換弁を中立位置から切り換える指令パイロット圧が生成されたときにその指令パイロット圧が導かれ、前記合流切換弁を前記第2位置に切り換える第1パイロット受圧部と、前記第1走行切換弁と前記第2走行切換弁の少なくとも一方と前記第1回路の前記第1走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁と前記第2回路の前記第2走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁の少なくとも一方を同時に中立位置から切り換える走行複合操作を行ったときに信号圧力が導かれ、前記合流切換弁を前記第3位置に切り換える第2パイロット受圧部とを有し、前記合流切換弁は、前記特定の切換弁を中立位置から切り換える前記指令パイロット圧が所定の圧力未満の場合、前記第2位置に切り換わらないように構成され、前記特定の切換弁は、前記ブームを駆動する油圧シリンダに供給される圧油の方向と流量を制御するブーム用切換弁であるものとする。
このように構成した本発明においては、特定の切換弁であるブーム用切換弁を中立位置から切り換えるよう操作レバー装置を操作しかつそのときの操作量が比較的大きく、生成される指令パイロット圧が所定の圧力よりも高い場合は、合流切換弁は第2位置に切り換えられ、第3ポンプの吐出油が第1回路及び第2回路の特定の切換弁(ブーム用切換弁)に供給されるため、特定の切換弁(ブーム用切換弁)に第1又は第2油圧ポンプの吐出油のみが供給される場合に比べて油圧アクチュエータに供給される圧油の流量が増加し、特定のアクチュエータであるブームシリンダを増速して駆動することができる。
また、特定の切換弁であるブーム用切換弁を中立位置から切り換えるよう操作レバー装置を微操作した場合は、指令パイロット圧が所定の圧力未満で、合流切換弁は第2位置に切り換わらないため、第3油圧ポンプの吐出油が第1又は第2油圧ポンプの吐出油に合流して特定の切換弁(ブーム用切換弁)を経由して特定のアクチュエータであるブームシリンダに供給されることはない。このためブームシリンダは増速せず、微操作時の操作性を確保することができる。また、特定の切換弁(ブーム用切換弁)の微操作域のメータイン開口部を絞る設定とする必要がないため、特定の切換弁(ブーム用切換弁)のメータイン開口部での圧損は増加せず、特定のアクチュエータであるブームシリンダの微操作時の省エネ性を向上することができる。
本発明によれば、第1〜第3油圧ポンプに接続された第1〜第3回路を有する制御弁ユニットの第3回路に合流切換弁を設け、第1若しくは第2油圧ポンプからの吐出油に第3油圧ポンプからの吐出油を合流させることで、ブームシリンダ等の油圧アクチュエータを増速して駆動するようにした油圧ショベル等の建設機械の油圧システムにおいて、特定のアクチュエータであるブームシリンダを駆動するときの微操作性を確保しながら、微操作時の省エネ性を向上することができる。
本発明の実施の形態における建設機械の油圧システムの回路構成を示す図である。 合流切換弁のポンプポートと第1連通ポート、第2連通ポート及び中立ポート間の各通路の開口面積特性を示す図である。 本発明の適用対象であるミニショベルの全体構造を示す側面図である。 本発明の第1参考例における建設機械の油圧システムの回路構成を示す図である。 本発明の第2参考例における建設機械の油圧システムの回路構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
<実施の形態>
〜構成〜
図3は、本発明の適用対象であるミニショベルの全体構造を示す側面図である。なお、本明細書では、ミニショベルが図3に示す状態にて運転者が運転席123に着座した場合における運転者の前側(図3中左側)、後側(図3中右側)、左側(図3中紙面に向かって手前側)、右側(図3中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側左側、右側と称する。
この図3において、油圧ショベルは、左右の履帯(クローラ)101a,101bを備えた下部走行体102と、この下部走行体102の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体103と、この上部旋回体103の基礎下部構造をなす旋回フレーム104と、この旋回フレーム104の前部に水平方向に回動可能に取り付けられたスイングポスト105と、このスイングポスト105に上下方向に回動可能に取り付けられた多関節型のフロント作業機106と、旋回フレーム104上の左側に設けられた運転室107と、旋回フレーム104上の運転室107以外の大部分を覆う複数のカバー108とを備えている。上部旋回体103のカバー108内には、エンジン1等の機器が搭載されている。
下部走行体102は、上方から見て略H字形状をした走行体フレームの左右のトラックフレーム109a,109bと、このトラックフレーム109a,109bの後端部分に回転可能に支持された左右の駆動輪110a,110bと、トラックフレーム109a,109bの前端部分に回転可能に支持された左右の従動輪(アイドラ)113a,113bと、左右それぞれの駆動輪110a,110bと従動輪113a,113bとで掛けまわされた左右の履帯(クローラ)101a,101bとを備えており、左右の走行用油圧モータ111a,111bにより左右の駆動輪110a,110bが回転するようになっている。
走行体フレームの前側には排土用のブレード113が上下動可能に設けられており、このブレード113はブレード用油圧シリンダ114により上下動するようになっている。
走行体フレームの中央部には旋回輪が設けられ、この旋回輪を介し上部旋回体103が旋回可能に設けられており、上部旋回体103は旋回用油圧モータ115により旋回するようになっている。
スイングポスト105は、上部旋回体103の前側に左右方向に回動可能に設けられ、スイング用油圧シリンダ116により左右方向に回動するようになっている。これにより、フロント作業機106が左右にスイングするようになっている。
フロント作業機106は、スイングポスト105に上下方向に回動可能に連結されたブーム117と、このブーム117に上下方向に回動可能に連結されたアーム118と、このアーム118に上下方向に回動可能に連結されたバケット119とを備えている。ブーム117、アーム118及びバケット119は、ブーム用油圧シリンダ120、アーム用油圧シリンダ121及びバケット用油圧シリンダ122により上下方向に回動するようになっている。なお、バケット119は、例えばオプション用油圧アクチュエータが組み込まれたアタッチメントと交換可能になっている。
運転室107には、運転者が着座する運転席(座席)123が設けられている。運転席123の前方には左右の走行用油圧モータ111a,111bをそれぞれ駆動し油圧ショベルの前進又は後進走行等をさせるための手でも足でも操作可能な左右の走行用操作レバー124が設けられている。右の走行用操作レバー124のさらに右側の足元部分には、スイング用油圧シリンダ116を駆動しスイングポスト105(言い換えればフロント作業機106全体)を左右にスイングさせるためのスイング用操作ペダル(図示せず)が設けられている。
運転席123の左側には、前後方向に操作することでアーム用油圧シリンダ121の動作を指示し、左右方向に操作することで旋回用油圧モータ115の動作を指示する十字操作式のアーム・旋回用操作レバー125と、パイロットポンプP4(後述の図1参照)からの元圧を遮断可能な誤操作防止用のロックレバー126とが設けられている。運転席123の右側には、前後方向に操作することでブーム用油圧シリンダ120の動作を指示し、左右方向に操作することバケット用油圧シリンダ122の動作を指示する十字操作式のブーム・バケット用操作レバー127と、ブレード用油圧シリンダ114を駆動しブレード113を上下動させるためのブレード用操作レバー(図示せず)とが設けられている。
図1は、本発明の実施の形態における建設機械の油圧システムの回路構成を示す図である。
本実施の形態の油圧システムは、エンジン1と、このエンジン1に接続され、エンジン1により駆動される第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2、第3油圧ポンプP3及びパイロットポンプP4を含むポンプ装置2と、第1から第3ポンプP1〜P3の吐出油を各アクチュエータへ供給し、吐出油の流れ(方向と流量)を制御する制御弁ユニット3と、パイロットポンプP4から吐出された吐出油の圧力を一定に保つリリーフバルブ4と、図3に示した左右の走行用操作レバー124、スイング用操作ペダル(図示せず)、アーム・旋回用操作レバー(図示せず)、ブーム・バケット用操作レバー127及びブレード用操作レバー(図示せず)をそれぞれが有し、パイロットポンプP4の吐出油に基づいて、制御弁ユニット3に内蔵された複数の切換弁6〜8,11,12,16〜18(後述)を中立位置から切り換えるための指令パイロット圧を生成する複数の操作レバー装置(図1ではブーム用の操作レバー装置127aのみ図示)と、図3に示したロックレバー126の操作に応じて切換えられるロック弁5とを備えている。
ブーム用の操作レバー装置127aは、パイロットポンプP4の吐出油が導かれ、その吐出油の圧力を元圧(一次圧)として操作レバー127の操作方向と操作量に応じて指令パイロット圧(二次圧)を生成する1対のパイロットバルブ(減圧弁)PVa,PVbを備えている。図示しない他の操作レバー装置も同様に1対のパイロットバルブ(減圧弁)を備えている。ロック弁5は、パイロットポンプP4の吐出油を複数の操作レバー装置127aのパイロットバルブPVa,PVb及びそれ以外の操作レバー装置のパイロットバルブに導く油路に配置されている。ロック弁5は、ロックレバー126がロック位置にあるときは図示の位置にあり、パイロットポンプP4の吐出油を複数の操作レバー装置127a・・・のパイロットバルブPVa,PVb・・・に導く油路を遮断し、指令パイロット圧を生成不能とする。これによりアクチュエータは動作不能となる。ロックレバー126がロック位置からロック解除位置に操作されると、ロック弁5は図示の位置から切り換えられ、パイロットポンプP4の吐出油を複数の操作レバー装置127a・・・のパイロットバルブPVa,PVb・・・に導き、指令パイロット圧を生成可能とする。これによりアクチュエータは動作可能となる。
第1油圧ポンプP1及び第2油圧ポンプP2は、スプリットフロー型で可変容量型の油圧ポンプ装置PAによって構成されている。すなわち、スプリットフロー型の油圧ポンプ装置PAは1つの容量変更部材(斜板)と2つの吐出ポートを有し、2つの吐出ポートのそれぞれが第1油圧ポンプP1及び第2油圧ポンプP2として機能する。なお、第1油圧ポンプP1及び第2油圧ポンプP2は、それぞれ、独立した2つのポンプであってもよい。
制御弁ユニット3は、第1油圧ポンプP1に接続された第1回路C1と、第2油圧ポンプP2に接続された第2回路C2と、第3油圧ポンプP3に接続された第3回路C3とを有している。
第1回路C1は、左右の走行用油圧モータ111a,111bの一方、例えば左走行用油圧モータ111aに接続され、左走行用油圧モータ111aに供給される圧油の方向と流量を制御する第1走行切換弁6と、ブームシリンダ120に接続され、ブームシリンダ120に供給される圧油の方向と流量を制御するブーム用切換弁7と、バケットシリンダ122に接続され、バケットシリンダ122に供給される圧油の方向と流量を制御するバケット用切換弁8とを有している。第1走行切換弁6、ブーム用切換弁7及びバケット用切換弁8はそれぞれオープンセンタ方式であり、上流側が第1油圧ポンプP1に接続され、下流側がタンク通路13を介してタンクに接続された第1センタバイパス通路9にタンデムに接続されている。すなわち、第1走行切換弁6は第1センタバイパス通路9の最上流に配置され、ブーム用切換弁7は第1走行切換弁6の下流側に配置され、バケット用切換弁8はブーム用切換弁7の更に下流側(最下流)に配置されている。また、第1走行切換弁6、ブーム用切換弁7及びバケット用切換弁8は、中立位置にあるときは第1センタバイパス通路9を全開し、フルに切り換えられたときは第1センタバイパス通路9を全閉し、中立位置からフルの切換位置の間にあるときは、各切換弁のスプール変位量に応じた開口面積で第1センタバイパス通路9を絞るように構成されている。更に、第1走行切換弁6、ブーム用切換弁7及びバケット用切換弁8は、それらのフィーダポートを第1センタバイパス通路9に接続することで、上流側の切換弁(第1走行切換弁6)に優先的に第1油圧ポンプP1の吐出油が供給されるように接続されるとともに、ブーム用切換弁7とバケット用切換弁8は、それらのフィーダポートをパラレル通路10に接続することで、第1走行切換弁6の下流側でパラレルに接続されている。また、パラレル通路10は第1合流通路23aに接続されている。
第2回路C2は、左右の走行用油圧モータ111a,111bの他方、例えば右走行用油圧モータ111bに接続され、右走行用油圧モータ111bに供給される圧油の方向と流量を制御する第2走行切換弁11と、アームシリンダ121に接続され、アームシリンダ121に供給される圧油の方向と流量を制御するアーム用切換弁12とを有している。第2走行切換弁11及びアーム用切換弁12はそれぞれオープンセンタ方式であり、上流側が第2油圧ポンプP2に接続され、下流側がタンクに接続された第2センタバイパス通路14にタンデムに接続されている。すなわち、第2走行切換弁11は第2センタバイパス通路14の最上流に配置され、アーム用切換弁12は第2走行切換弁11の下流側に配置されている。また、第2走行切換弁11及びアーム用切換弁12は、中立位置にあるときは第2センタバイパス通路14を全閉し、フルに切り換えられたときは第2センタバイパス通路14を全閉し、中立位置からフルの切換位置の間にあるときは、各切換弁のスプール変位量に応じた開口面積で第2センタバイパス通路14を絞るよう構成されている。更に、第2走行切換弁11及びアーム用切換弁12は、それらのフィーダポートを第2センタバイパス通路14に接続することで、上流側の切換弁(第2走行切換弁11)に優先的に第2油圧ポンプP2の吐出油が供給されるように接続されている。また、アーム用切換弁12のフィーダポートは第2合流通路23bに接続されている。
第3回路C3は、合流切換弁15と、ブレードシリンダ114に接続され、ブレードシリンダ114に供給される圧油の方向と流量を制御するブレード用切換弁16と、旋回用油圧モータ115に接続され、旋回用油圧モータ115に供給される圧油の方向と流量を制御する旋回用切換弁17と、スイングシリンダ116に接続され、スイングシリンダ116に供給される圧油の方向と流量を制御するスイング用切換弁18とを有している。合流切換弁15は第3回路C3の最上流位置において第3油圧ポンプP3に接続さている。ブレード用切換弁16、旋回用切換弁17及びスイング用切換弁18はそれぞれオープンセンタ方式であり、上流側が合流切換弁15を介して第3油圧ポンプP3に接続され、下流側がタンク通路13を介してタンクに接続された第3センタバイパス通路19にタンデムに接続されている。すなわち、ブレード用切換弁16は合流切換弁15の下流側で第3センタバイパス通路19の最上流に配置され、旋回用切換弁17はブレード用切換弁16の下流側に配置され、スイング用切換弁18は旋回用切換弁17の更に下流側(最下流)に配置されている。また、ブレード用切換弁16、旋回用切換弁17及びスイング用切換弁18は、中立位置にあるときは第3センタバイパス通路19を全開し、フルに切り換えられたときは第3センタバイパス通路19を全閉し、中立位置からフルの切換位置の間にあるときは、各切換弁のスプール変位量に応じた開口面積で第3センタバイパス通路19を絞るよう構成されている。更に、ブレード用切換弁16、旋回用切換弁17及びスイング用切換弁18は、それらのフィーダポートが合流切換弁15よりも上流側の位置で第3油圧ポンプP3にパラレル通路20を介して接続されている。すなわち、合流切換弁15、ブレード用切換弁16、旋回用切換弁17及びスイング用切換弁18は、第3油圧ポンプP3に対してパラレルに接続されている。
合流切換弁15は、第3ポンプP3に接続されたポンプポート21と、第1合流通路23aに接続された第1連通ポート22と、第2合流通路23bに接続された第2連通ポート24と、第3センタバイパス通路19に接続された中立ポート25とを有している。
また、合流切換弁15は、ポンプポート21を中立ポート25に連通させ、第3油圧ポンプP3の吐出油を第3センタバイパス通路19に導く中立位置A(第1位置)と、ポンプポート21と中立ポート25の連通を遮断し、ポンプポート21を第1連通ポート22に連通させ、第3ポンプP3の吐出油を第1合流通路23aに導く合流位置B(第2位置)と、ポンプポート21と中立ポート25の連通を遮断し、ポンプポート21を第1連通ポート22と第2連通ポート24に連通させ、第3ポンプP3の吐出油を第1連通ポート22と第2連通ポート24の両方に導く走行直進位置C(第3位置)とに切り換え可能である。
更に合流切換弁15は、合流切換弁15を中立位置Aに弾性的に保持するスプリング26と、合流切換弁15を合流位置Bに切り換えるための第1パイロット受圧部27と、合流切換弁15を走行直進位置Cに切り換えるための第2パイロット受圧部28を有している。
第1パイロット受圧部27は、パイロット通路29aを介してブーム用の操作レバー装置127aのブーム上げ側のパイロットバルブPVaに接続されており、パイロットバルブPVaによってブーム用切換弁7(特定の切換弁)を中立位置からブーム上げ方向に切り換える指令パイロット圧(ブーム上げの指令パイロット圧)が生成され、その指令パイロット圧がブーム用切換弁7のブーム上げ側の受圧部に導かれたとき、同じ指令パイロット圧が合流切換弁15の第1パイロット受圧部27にも導かれ、その指令パイロット圧が所定の圧力Pa(後述)よりも高いとき、合流切換弁15は中立位置Aから合流位置Bに切り換えられる。
第2パイロット受圧部28は、絞り30を備えたパイロット通路31を介してパイロットポンプP4に接続された第1信号通路32に接続されている。第1信号通路32は、第2信号通路33と第3信号通路34とに分岐している。第2信号通路33は、左右の走行用油圧モータ111a,111bに供給される圧油を制御する第1及び第2走行切換弁6,11の両方が図示の中立位置にあるとき、タンク通路13に連通し、第1及び第2走行切換弁6,11の少なくとも一方が図示の中立位置から切り換えられると、タンク通路13との連通が遮断されるようになっている。第3信号通路34は、第1及び第2回路C1,C2の第1及び第2走行切換弁6,11以外の切換弁である切換弁7,8,12の全てが図示の中立位置にあるとき、タンク通路13に連通し、切換弁7,8,12の少なくとも1つが図示の中立位置から切り換えられると、タンク通路13との連通が遮断されるようになっている。これにより第1及び第2走行切換弁6,11の少なくとも一方が図示の中立位置から切り換えられ、かつ切換弁7,8,12の少なくとも1つが図示の中立位置から切り換えられたとき(すなわち走行複合操作が行われたとき)、パイロットリリーフバルブ4によって一定に保たれたパイロットポンプP4の吐出圧と同じ圧力が信号圧力として第1信号通路32に生成され、この信号圧力が第2パイロット受圧部28に導かれ、合流切換弁15は中立位置Aから走行直進位置Cに切り換えられる。
図2は、合流切換弁15のポンプポート21と第1連通ポート22、第2連通ポート24及び中立ポート25間の各通路の開口面積特性を示す図であり、横軸が合流切換弁15のスプール変位量を示し、縦軸が開口面積を示している。また、スプール変位量を示す横軸の下側にブーム上げの指令パイロット圧を補助的に示している。図中、Xは、ポンプポート21と中立ポート25間の通路の開口面積特性、Yは、ポンプポート21と第1連通ポート22間の通路の開口面積特性、Zは、ポンプポート21と第2連通ポート24間の通路の開口面積特性である。
合流切換弁15のスプールは、第1パイロット受圧部27にブーム上げの指令パイロット圧が印加された場合、最大でも変位量Sbまでしか変位せず、第2パイロット受圧部28に信号圧力が印加されたときのみ走行直進位置CのSmaxまで変位する構成となっている。
合流切換弁15のスプール変位量が0からSbまでの区間のうち、0からSaの間の区間Nにあるときは、ポンプポート21と中立ポート25間の通路のみを開放する。このとき、通路の開口面積はスプール変位量がSaに近づくと急峻に最大の開口面積Amaxから減少する。合流切換弁15のスプール変位量がSaになるときの第1パイロット受圧部27へ印加されるブーム上げの指令パイロット圧Paは、油圧ショベルが水平引き動作を行ったときのブーム上げ指令パイロット圧以上の値としている。
合流切換弁15のスプール変位量がSaを超えると、合流切換弁15は合流位置Bに切り換わり、この合流位置Bの区間において、スプール変位量が増えるにしたがってポンプポート21と中立ポート25間の通路は閉じていき、Sbの直前で全閉する。一方、ポンプポート21と第1連通ポート22間の通路は開き始め、その開口面積は次第に増加する。このように合流切換弁15は、ブーム用切換弁7(特定の切換弁)を中立位置からブーム上げ側に切り換える指令パイロット圧が所定の圧力であるPa未満の場合、合流位置Bに切り換わらないように構成されている。
合流切換弁15のスプールが走行直進位置CのSmaxまで最大に変位すると、ポンプポート21と第1連通ポート22間の通路及びポンプポート21と第2連通ポート24間の通路の両方が最大の開口面積Amaxとなる。
〜動作〜
次に、以上のように構成した油圧システムにおける合流切換弁15の動作を説明する。
ブーム上げ操作を行わず、かつ走行操作とブーム操作若しくはアーム操作若しくはバケット操作とが同時に行われなかった場合、合流切換弁15はスプリング26により中立位置Aに保持され、第3油圧ポンプP3からの吐出油は、パラレル通路20を介して第3回路C3の切換弁16〜18に供給されるとともに、ポンプポート21と中立ポート25間の通路から第3センタバイパス通路19に供給される。第3回路C3の切換弁16〜18が図1の中立位置にあるとき、第3センタバイパス通路19は全開しており、第3センタバイパス通路19に送られた圧油は、タンク通路13を介してタンクTに還流する。
ブーム用の操作レバー装置127aの操作レバー127が微操作でブーム上げ方向に操作され、ブーム上げ操作の指令パイロット圧が所定の圧力Pa未満である場合は、合流切換弁15のスプールは、第1パイロット受圧部27にブーム上げの指令パイロット圧が印加されることで、スプリング26の保持力に抗して図2の区間Nの位置に移動する。このときポンプポート21と中立ポート25間の通路が部分的に閉じるが、ポンプポート21と第1連通ポート22間の通路は開いておらず、合流切換弁15は合流位置Bに切り換わらない。これにより第3油圧ポンプP3からの吐出油は、パラレル通路20を介して第3回路C3の切換弁16〜18に供給されるとともに、ポンプポート21と中立ポート25間の通路から第3センタバイパス通路19に送られる。第3回路C3の切換弁16〜18が図1の中立位置にあるとき、第3センタバイパス通路19は全開しており、第3センタバイパス通路19に送られた圧油は、タンク通路13を介してタンクTに還流する。
ブーム用の操作レバー装置127aの操作レバー127がブーム上げ方向にフルに操作され、ブーム上げ操作の指令パイロット圧が所定の圧力Pa以上となる場合は、合流切換弁15のスプールは、スプリング26の保持力に抗して図2の合流位置Bの区間に変位する。このときポンプポート21と中立ポート25間の通路が閉じ、ポンプポート21と第1連通ポート22間の通路が開く。したがって、第3油圧ポンプP3の吐出油は、パラレル通路20を介して第3回路C3の切換弁16〜18に供給されるだけでなく、ポンプポート21と第1連通ポート22間の通路、第1合流通路23a及びパラレル通路10を介して、第1回路C1の切換弁7,8にも供給される。
走行操作とブーム操作若しくはアーム操作若しくはバケット操作の少なくとも1つの操作が同時に行われたとき、第1信号通路32とタンク通路13との連通が遮断される。第1信号通路32とタンク通路13との連通が遮断されると、第1信号通路32に信号圧力が生成され、この信号圧力が第2パイロット受圧部28に印加され、その圧力作用によって合流切換弁15のスプールがスプリング26の保持力にさらに抗して走行直進位置Cに切り換わる。合流切換弁15のスプールが走行直進位置Cに切り換わると、ポンプポート21と第1連通ポート22間の通路に加え、ポンプポート21と第2連通ポート24間の通路が開く。したがって、第3油圧ポンプP3の吐出油は、第3回路C3の切換弁16〜18及び第1回路C1の切換弁7,8に供給されるだけでなく、さらに、ポンプポート21と第2連通ポート24間の通路及び第2合流通路23bを介して第2回路C2の切換弁12にも供給される。
〜効果〜
本実施の形態によれば以下の効果が得られる。
ブーム上げ操作を、ブーム上げの指令パイロット圧が所定の圧力Pa未満の微操作にて行った際、合流切換弁15は合流位置Bに切り換わらず、ブーム用切換弁7には第1油圧ポンプP1から吐出された圧油のみが供給される。その結果、ブーム用切換弁7からブームシリンダ120に供給される圧油は、第1油圧ポンプP1から吐出された圧油のみとなり、ブーム上げ速度は増速せず、微操作時の操作性を確保することができる。また、ブーム上げ操作に係わるポンプ消費動力は第1油圧ポンプP1のみの消費動力となり、かつブーム用切換弁7のブーム上げ微操作域のメータイン開口部を不要に絞る設定とする必要がないため、ブーム用切換弁7のブーム上げ微操作域のメータイン開口部での圧損は増加せず、第3油圧ポンプP3だけでなく第1油圧ポンプP1の消費動力も抑えられ、省エネ性を向上することできる。
また、ブーム上げ操作をブーム上げの指令パイロット圧が所定の圧力Pa以上の操作にて行った場合は、合流切換弁15は合流位置Bに切り換わり、ブーム用切換弁7には第1油圧ポンプP1からの吐出油と第3油圧ポンプP3からの吐出油が合流して供給される。その結果、ブーム用切換弁7からブームシリンダ120に供給される圧油は、第1油圧ポンプP1からの吐出油と第3油圧ポンプP3からの吐出油の合流油量となり、ブーム上げ速度を増速し、作業効率を向上することができる。
さらに、第1及び第2走行切換弁6,11を共に切り換えている場合、第1及び第2油圧ポンプP1,P2の吐出油が第1及び第2走行切換弁6,11の下流側の各切換弁7,8,12に供給されることがない。したがって、各切換弁7,8,12から圧油が供給されるアクチュエータの負荷圧によって左右の走行用油圧モータ111a,111bに供給される圧油の流量が変化せず、走行の直進性が損なわれることがなく、優れた走行性能を確保することができる。
第1及び第2参考例
以上の実施の形態においては、合流切換弁15が合流位置Bに切り換えられたときに第3油圧ポンプP3からの吐出油が合流して供給される切換弁(特定の切換弁)がブーム用切換弁7である場合について説明したが、当該特定の切換弁は他の切換弁であってもよい。
図4は、特定の切換弁がアーム用の切換弁12である場合の第2参考例を示す、図1と同様な油圧システムの回路構成を示す図である。
図4において、複数の操作レバー装置としてアーム用の操作レバー装置125aのみが示されている。アーム用の操作レバー装置125aは1対のパイロットバルブ(減圧弁)PVc,PVdを備え、PVcはアームクラウド側、PVdはアームダンプ側のパイロットバルブである。
合流切換弁15の第1パイロット受圧部27は、パイロット通路29bを介してアーム用の操作レバー装置125aのアームクラウド側のパイロットバルブPVcに接続されており、パイロットバルブPVcによってアーム用切換弁12(特定の切換弁)を中立位置からアームクラウド方向に切り換える指令パイロット圧(アームクラウドの指令パイロット圧)が生成され、その指令パイロット圧がアーム用切換弁12のアームクラウド側の受圧部に導かれたとき、同じ指令パイロット圧が合流切換弁15の第1パイロット受圧部27にも導かれ、その指令パイロット圧が所定の圧力Paよりも高いとき、合流切換弁15は中立位置Aから合流位置Bに切り換えられる。
その他の構成は上述した本発明の一実施の形態と同じである。
このように構成した本実施の形態においては、アームクラウド操作を、アームクラウドの指令パイロット圧が所定の圧力Pa未満の微操作にて行った際は、合流切換弁15は合流位置Bに切り換わらず、アーム用切換弁12には第2油圧ポンプP2から吐出された圧油のみが供給される。その結果、アーム用切換弁12からアームシリンダ121に供給される圧油は、第2油圧ポンプP2から吐出された圧油のみとなり、アームクラウド速度は増速せず、微操作時の操作性を確保することができる。また、アームクラウド操作に係わるポンプ消費動力は第2油圧ポンプP2のみの消費動力となり、かつアーム用切換弁12のアームクラウド微操作域のメータイン開口部を不要に絞る設定とする必要がないため、微操作域での圧損は増加せず、第3油圧ポンプP3だけでなく第2油圧ポンプP2の消費動力が抑えられ、省エネ性を向上することできる。
また、アームクラウド操作を指令パイロット圧が所定の圧力Pa以上の操作にて行った場合は、合流切換弁15は合流位置Bに切り換わり、アーム用切換弁12には第2油圧ポンプP2からの吐出油と第3油圧ポンプP3からの吐出油が合流して供給される。その結果、アーム用切換弁12からアームシリンダ121に供給される圧油は、第2油圧ポンプP2からの吐出油と第3油圧ポンプP3からの吐出油の合流油量となり、アームクラウド速度を増速し、作業効率を向上することができる。
図5は、特定の切換弁がバケット用の切換弁8である場合の第2参考例を示す、図1と同様な油圧システムの回路構成を示す図である。
図5において、複数の操作レバー装置としてバケット用の操作レバー装置127bのみが示されている。バケット用の操作レバー装置127bは1対のパイロットバルブ(減圧弁)PVe,PVfを備え、PVeはバケットクラウド側、PVfはバケットダンプ側のパイロットバルブである。
合流切換弁15の第1パイロット受圧部27は、シャトル弁29c及びパイロット通路29dを介してバケット用の操作レバー装置127aのバケットクラウド側のパイロットバルブPVeとバケットダンプ側のパイロットバルブPVfに接続されており、パイロットバルブPVe又はPVfによってバケット用切換弁8(特定の切換弁)を中立位置からバケットクラウド方向或いはバケットダンプ方向に切り換える指令パイロット圧(バケットクラウド又はバケットダンプの指令パイロット圧)が生成され、その指令パイロット圧がバケット用切換弁8のバケットクラウド側又はバケットダンプ側の受圧部に導かれたとき、同じ指令パイロット圧が合流切換弁15の第1パイロット受圧部27にも導かれ、その指令パイロット圧が所定の圧力Paよりも高いとき、合流切換弁15は中立位置Aから合流位置Bに切り換えられる。
その他の構成は上述した本発明の一実施の形態と同じである。
このように構成した本実施の形態では、バケットクラウド又はダンプ操作を、アームクラウドクラウド又はダンプの指令パイロット圧が所定の圧力Pa未満の微操作にて行った際は、合流切換弁15は合流位置Bに切り換わらず、バケット用切換弁8には第1油圧ポンプP1から吐出された圧油のみが供給される。その結果、バケット用切換弁8からバケットシリンダ122に供給される圧油は、第1油圧ポンプP1から吐出された圧油のみとなり、バケットクラウド又はダンプ速度は増速せず、微操作時の操作性を確保することができる。また、バケットクラウド又はダンプ操作に係わるポンプ消費動力は第1油圧ポンプP1のみの消費動力となり、かつバケット用切換弁8のバケットクラウド又はダンプ微操作域のメータイン開口部を不要に絞る設定とする必要がないため、微操作域での圧損は増加せず、第3油圧ポンプP3だけでなく第1油圧ポンプP1の消費動力が抑えられ、省エネ性を向上することできる。
また、バケットクラウド又はダンプ操作を指令パイロット圧が所定の圧力Pa以上の操作にて行った場合は、合流切換弁15は合流位置Bに切り換わり、バケット用切換弁8には第1油圧ポンプP1からの吐出油と第3油圧ポンプP3からの吐出油が合流して供給される。その結果、バケット用切換弁8からバケットシリンダ122に供給される圧油は、第1油圧ポンプP1からの吐出油と第3油圧ポンプP3からの吐出油の合流油量となり、バケットクラウド又はダンプ速度を増速し、作業効率を向上することができる。
<その他>
なお、以上の実施の形態では、第1及び第2走行切換弁6,11を、それぞれ、第1及び第2回路C1,C2において、第1及び第2センタバイパス通路9,14の最上流に配置したが、第1及び第2走行切換弁6,11は他の切換弁の下流側に配置されていてもよい。この場合は、例えば第1及び第2走行切換弁6,11のフィーダポートを走行連通弁を介して接続し、直進走行時に走行連通弁を開くことで、走行の直進性を維持することができる。
1・・・エンジン
6,11・・・第1及び第2走行切換弁
7・・・ブーム用切換弁(図1:特定の切換弁)
8・・・バケット用切換弁(図5:特定の切換弁)
9・・・第1センタバイパス通路
10・・・パラレル通路
12・・・アーム用切換弁(図4:特定の切換弁)
14・・・第2センタバイパス通路
15・・・合流切換弁
16,17,18・・・切換弁
19・・・第3バイパスセンタ通路
20・・・パラレル通路
21・・・ポンプポート
22・・・第1連通ポート
23a・・・第1合流通路
23b・・・第2合流通路
24・・・第2連通ポート
25・・・中立ポート
27・・・第1パイロット受圧部
28・・・第2パイロット受圧部
29a・・・ブーム上げパイロット通路
32,33,34・・・第1〜第3信号通路
101a,101b・・・左右の履帯(クローラ)
111a,111b・・・左右走行用油圧モータ
117・・・ブーム
118・・・アーム
119・・・バケット
120・・・ブームシリンダ
121・・・アームシリンダ
122・・・バケットシリンダ
125a・・・アーム用操作レバー装置
127a・・・ブーム用操作レバー装置
127b・・・バケット用操作レバー装置
PA・・・スプリットフロー型で可変容量型の油圧ポンプ装置
P1・・・第1油圧ポンプ
P2・・・第2油圧ポンプ
P3・・・第3油圧ポンプ
C1・・・第1回路
C2・・・第2回路
C3・・・第3回路
A・・・合流切換弁15の中立位置(第1位置)
B・・・合流切換弁15の合流位置(第2位置)
C・・・合流切換弁15の走行直進位置(第3位置)
Pa・・・所定の圧力

Claims (2)

  1. エンジンと、
    前記エンジンにより駆動される第1〜第3油圧ポンプと、
    前記第1〜第3油圧ポンプからブーム、アーム、バケット、上部旋回体、履帯を含む複数の被駆動部材を駆動する複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の方向と流量をそれぞれ制御するオープンセンタ方式の複数の切換弁を備えた制御弁ユニットと、
    前記エンジンにより駆動されるパイロットポンプと、
    前記複数のアクチュエータに対応して設けられ、前記パイロットポンプの吐出油に基づいて、前記複数の切換弁を中立位置から切り換えるための指令パイロット圧を生成する複数の操作レバー装置とを備えた建設機械の油圧システムにおいて、
    前記制御弁ユニットは、前記第1〜第3油圧ポンプにそれぞれ接続された第1〜第3回路を有し、
    前記第1回路は、前記履帯を駆動する左右の走行用油圧モータの一方に供給される圧油の方向と流量を制御する第1走行切換弁と、前記左右の走行用油圧モータ以外の少なくとも1つのアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御するその他の切換弁とを含む複数の第1切換弁を有し、前記複数の第1切換弁は、上流側が前記第1油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第1センタバイパス通路にタンデムに接続され、
    前記第2回路は、前記左右の走行用油圧モータの他方に供給される圧油の方向と流量を制御する第2走行切換弁と、前記左右の走行用油圧モータ以外の少なくとも1つのアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御するその他の切換弁とを含む複数の第2切換弁を有し、前記複数の第2切換弁は、上流側が前記第2油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第2センタバイパス通路にタンデムに接続され、
    前記第3回路は、合流切換弁と、前記左右の走行用油圧モータ以外の少なくとも1つのアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御する第3切換弁とを有し、前記合流切換弁は前記第3回路の最上流位置において前記第3油圧ポンプに接続され、前記第3切換弁は、上流側が前記合流切換弁を介して前記第3油圧ポンプに接続され、下流側がタンクに接続された第3センタバイパス通路に接続され、
    前記合流切換弁は、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第3センタバイパス通路に導く第1位置と、前記第3油圧ポンプの吐出油を、前記第1回路の前記第1走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁と前記第2回路の前記第2走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁の一方に供給する第2位置と、前記第3ポンプの吐出油を、前記第1回路の前記第1走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁と前記第2回路の前記第2走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁の両方に供給する第3位置とに切り換え可能に構成され、
    前記合流切換弁は、前記第1回路及び前記第2回路の前記第1及び第2走行切換弁以外の特定の切換弁を中立位置から切り換える指令パイロット圧が生成されたときにその指令パイロット圧が導かれ、前記合流切換弁を前記第2位置に切り換える第1パイロット受圧部と、前記第1走行切換弁と前記第2走行切換弁の少なくとも一方と前記第1回路の前記第1走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁と前記第2回路の前記第2走行切換弁以外の少なくとも1つの切換弁の少なくとも一方を同時に中立位置から切り換える走行複合操作を行ったときに信号圧力が導かれ、前記合流切換弁を前記第3位置に切り換える第2パイロット受圧部とを有し、
    前記合流切換弁は、前記特定の切換弁を中立位置から切り換える前記指令パイロット圧が所定の圧力未満の場合、前記第2位置に切り換わらないように構成され
    前記特定の切換弁は、前記ブームを駆動する油圧シリンダに供給される圧油の方向と流量を制御するブーム用切換弁であることを特徴とする建設機械の油圧システム。
  2. 請求項1記載の建設機械の油圧システムにおいて、
    前記第1回路及び前記第2回路において、前記第1走行切換弁及び前記第2走行切換弁は、それぞれ、前記第1センタバイパス通路及び前記第2センタバイパス通路の最上流に配置されていることを特徴とする建設機械の油圧システム。
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