JP6242205B2 - 工作機械 - Google Patents
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Description
したがって本発明によれば、主軸を平面内で自在に移動可能に支持することができるコンパクト化された工作機械を提供できる。
また、従来の送りねじを利用した二次元移動機構を備えた工作機械では、主軸とコラムを含む比較的大きい質量の移動対象を大きい駆動力で移動させることになるため、高速移動の場合には送りねじや摺動面の耐久性が低下するおそれがある。これに対し、本発明では、従来よりも移動対象が軽量となるため、駆動力が小さくて済み、耐久性を確保しつつ高速移動が可能となる。
また、前記第2リンクにおいて主軸を閉リンクの外側の方にずらすことで、主軸と他のリンクとの干渉を抑制して、主軸のより広い可動範囲を確保することができる。
また、主軸の可動範囲をより広く確保しながら、コンパクトな閉リンク構造を形成することができる。
なお、以下に示す図面において、同一の部材または相当する部材には同一の参照符号を付し、重複した説明を適宜省略する。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のため、変形または誇張して模式的に表す場合がある。
まず、図1〜図11を参照して、本発明の第1実施形態に係る工作機械100について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る工作機械100の概略斜視図であり、(a)は正面側から見た概略斜視図、(b)は背面側から見た概略斜視図である。図2(a)は図1に示される工作機械100の平面図、図2(b)は同側面図、図2(c)は同正面図、図2(d)は同背面図である。なお、図1および図2において、X軸方向は左右方向(横方向)、Y軸方向は上下方向(鉛直方向)、Z軸方向は前後方向(奥行き方向)に相当している。また、図2(c)では、テーブル120を仮想線で示し、その背景の主軸111等を表示している。
図3は、第1例に係るリンク構造1aの全体構成を模式的に示す正面図である。
図3に示すように、リンク構造1aは、移動対象である主軸111を互いに直交するX軸およびY軸により規定されるXY平面内で自在に移動可能に支持する二次元移動閉リンク構造である。
図4(a)に示す例では、リンク70は、該リンク70が連結される両端の関節部71,72と、該両端の関節部71,72を一体として結合するバー部73とを有している。また、図4(b)に示す例では、リンク80は、該リンク80が連結される両端の関節部81,82と、該両端の関節部81,82を一体として結合するバー部83とを有している。リンク80において、関節部81,82は、リンク80の長手方向端部の外面を外周面の一部とする仮想的な円筒部分をいうものとする。
回転駆動装置M1,M2が例えば制御装置(図示せず)の指令にしたがって作動されると、XY平面内において、第1リンク10が一端の関節部11のまわりで所定の回転方向角度位置に回転させられるとともに、第4リンク40が他端の関節部42のまわりで所定の回転方向角度位置に回転させられる。これにより、第1リンク10の第2リンク20との連結点であるピンP1の位置、および第4リンク40の第3リンク30との連結点であるピンP3の位置が定まる。
次に、図5を参照して、第2例に係るリンク構造1bについて、前記した第1例に係るリンク構造1aと相違する点を中心に説明し、共通する点についての説明を省略する。
図5に示すように、第2例では、主軸111が、第2リンク20aの一端に設けられる関節部21と他端に設けられる関節部22を結ぶ線L1から閉リンクの外側の方に所定のずらし量だけずらして配置されている。
このような構成によれば、第2リンク20aにおいて主軸111を閉リンクの外側の方にずらすことで、主軸111と他のリンク20,30,40,50との干渉を抑制して、主軸111のより広い可動範囲を確保することができる。
このような構成によれば、主軸111の可動範囲をより広く確保しながら、コンパクトな閉リンク構造を形成することができる。
次に、図6〜図8を参照して、第3例に係るリンク構造1cについて、前記した第2例に係るリンク構造1bと相違する点を中心に説明し、共通する点についての説明を省略する。
したがって、第3例によれば、工作機械100の中央を通る対称面の両側でより均等に、具体的には、固定リンク50の中央(センタ)を通りY軸に平行な線の両側、すなわちベース部材60の左右両側でより均等に、主軸111のより広い可動範囲Rcを確保することができる。
次に、図9〜図11を参照して、第4例に係るリンク構造1dについて、前記した第3例に係るリンク構造1cと相違する点を中心に説明し、共通する点についての説明を省略する。
次に、本実施形態に係る工作機械100の作用効果について説明する。
前記したように、本実施形態に係る工作機械100は、主軸111を平面内で自在に移動可能に支持するリンク構造1を備える。このリンク構造1は、固定リンク50,50aと、固定リンク50,50aの一端に対して一端が回動自在に連結された第1リンク10と、第1リンク10の他端に対して一端が回動自在に連結された第2リンク20,20aと、第2リンク20,20aの他端に対して一端が回動自在に連結された第3リンク30と、第3リンク30の他端に対して一端が回動自在に連結され固定リンク50,50aの他端に対して他端が回動自在に連結された第4リンク40とを備える。そして、第2リンク20,20aは、両端の関節部21,22を一体として結合するバー部23,23aを有し、第2リンク20,20aのバー部23,23aに主軸111が配置されている。
したがって本実施形態によれば、主軸111をXY平面内で自在に移動可能に支持することができるコンパクト化された工作機械100を提供できる。
また、従来の送りねじを利用した二次元移動機構を備えた工作機械では、主軸とコラムを含む比較的大きい質量の移動対象を大きい駆動力で移動させることになるため、高速移動の場合には送りねじや摺動面の耐久性が低下するおそれがある。これに対し、本実施形態では、従来よりも移動対象が軽量となるため、駆動力が小さくて済み、耐久性を確保しつつ高速移動が可能となる。
次に、図12および図13を参照して、本発明の第2実施形態に係る工作機械100aについて、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点についての説明を適宜省略する。
このような第2実施形態によっても、前記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、図14および図15を参照して、本発明の第3実施形態に係る工作機械100bについて、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点についての説明を適宜省略する。
このような第3実施形態によっても、前記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。また、第3実施形態のような立形の工作機械においては、主軸111等に生じる重力がリンク構造1による主軸111の位置決め動作に与える影響を考慮しなくても済む。
次に、図16および図17を参照して、本発明の第4実施形態に係る工作機械100cについて、前記した第3実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点についての説明を適宜省略する。
このような第4実施形態によっても、前記した第3実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、図18および図19を参照して、本発明の第5実施形態に係る工作機械100dについて、前記した第4実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点についての説明を適宜省略する。
このような第5実施形態によっても、前記した第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
[第6実施形態]
次に、図20および図21を参照して、本発明の第6実施形態に係る工作機械100eについて、前記した第5実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点についての説明を適宜省略する。
このような第6実施形態によっても、前記した第5実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
10 第1リンク
11 一端の関節部
12 他端の関節部
13 バー部
20,20a 第2リンク
21 一端の関節部
22 他端の関節部
23,23a バー部
24 曲折部
25 第1バー部
26 第2バー部
30 第3リンク
31 一端の関節部
32 他端の関節部
33 バー部
40 第4リンク
41 一端の関節部
42 他端の関節部
43 バー部
50,50a 固定リンク
51 一端の関節部
52 他端の関節部
60 ベース部材
100,100a〜100e 工作機械
102 加工工具
110 主軸装置
111 主軸
120 テーブル
130 移動機構
L0 固定リンクの一端と他端を結ぶ線
L1 第2リンクの一端と他端を結ぶ線
M1,M2 回転駆動装置
W ワーク
Claims (4)
- 加工工具を着脱可能な主軸と、
前記主軸を平面内で自在に移動可能に支持する二次元移動閉リンク構造と、
前記加工工具により加工されるワークを装着するためのテーブルと、を備え、
前記二次元移動閉リンク構造は、
固定リンクと、
該固定リンクの一端に対して一端が回動自在に連結された第1リンクと、
該第1リンクの他端に対して一端が回動自在に連結された第2リンクと、
該第2リンクの他端に対して一端が回動自在に連結された第3リンクと、
該第3リンクの他端に対して一端が回動自在に連結され前記固定リンクの他端に対して他端が回動自在に連結された第4リンクと、を備え、
前記第2リンクは、該第2リンクが連結される両端の関節部と、該両端の関節部を一体として結合するバー部と、を有し、
前記第2リンクに閉リンクの外方へ向けて、くの字状に屈曲した曲折部が設けられており、
前記第2リンクの前記バー部における前記曲折部と前記第2リンクの前記他端との間に前記主軸が配置されている
ことを特徴とする工作機械。 - 前記主軸と前記テーブルに装着するワークとを前記平面に直交する方向に相対移動させる移動機構をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
- 前記第1リンクの長さと前記第4リンクの長さとが同じであり、
前記曲折部から前記第2リンクの前記一端までの長さと、前記第3リンクの長さとが同じである
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の工作機械。 - 前記固定リンクの前記一端と前記他端を結ぶ線は、該固定リンクの前記一端よりも前記他端が前記平面内において前記主軸に近くなるように、前記工作機械の左右方向、前後方向、または上下方向に沿う方向に対して傾けて配設されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の工作機械。
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