JP6242122B2 - 塗布ユニットと、それを用いた塗布装置および塗布方法 - Google Patents

塗布ユニットと、それを用いた塗布装置および塗布方法 Download PDF

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Description

本発明は、塗布ユニットと、それを用いた塗布方法および塗布装置に関し、特に、液晶画面用カラーフィルタ基板のRGB画素修正、電極パターン基板や半導体素子への電極ペーストの塗布、あるいはオーバコート材の塗布などに用いられる塗布ユニットと、それを用いた塗布装置および塗布方法に関するものである。
近年、FPD(フラットパネルディスプレイ)の大画面化により、カラーフィルタ基板の画素サイズが大型化し、液状材料である修正インクの塗布による修正が必要とされる画素欠陥の面積も拡大傾向となってきている。
現在では、直径が数百μmの面積に修正インクを塗布することが必要とされている。また、電極パターンや素子部品への塗布用途では、直径が数mmの面積に修正インクを塗布することが必要な場合もある。
従来の塗布装置としては、1本の塗布針の形状や大きさを変更したり、粘度などの修正インクの性質を変更することにより、欠陥部分に適応させて、塗布形状や膜厚などを調整するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
また、塗布針の先端面の形状を修正が必要とされる被塗布領域の形状に合わせて、長方形や正方形などの矩形状とする修正方法も知られている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2007−94341号公報 特開2002−258025号公報
しかしながら、特許文献1のように1本の塗布針を用いて、修正インクを塗布して欠陥の修正を行なうものでは、1回に塗布できる修正インクの分量が限られる。このため、欠陥に応じて被塗布領域が比較的大きな面積となる場合や、あるいは膜厚が一定寸法以上必要とされる場合は、塗布針を往復動させて繰返し修正インクを塗布しなければならない。このような塗布回数が増加すると、一箇所の被塗布領域の修正に必要とされるタクトタイムが長くなり、塗布作業の効率が悪くなる。
また、被塗布領域の面積が大きく、これに合わせて1本の塗布針の先端面の形状を設定した場合、修正インクの性状または、被塗布領域の形状によって相違するが、修正インクが目標とされる厚さよりも厚く塗布される傾向があり、目標の厚さに塗布することができない場合があった。また、被塗布領域が方形である場合は、塗布針の先端面の形状を円形のまま大きくしても、被塗布領域の角部などに塗布針の先端から塗布される修正インクを流入させにくく、行き渡らない場合があった。
また、特許文献2のように、塗布針の先端面の形状を被塗布領域の形状に合わせて正方形や長方形にする塗布方法では、修正インクの性状や塗布面積により、正方形や長方形に塗布することができず、塗布した修正インクが広がって円形や楕円形になるという問題があった。
そこで、この発明の目的は、比較的大きな面積の被塗布領域に液状材料を正確に塗布することが可能で、塗布作業の効率が良い塗布ユニットと、それを用いた塗布装置および塗布方法を提供することである。
この発明に係る塗布ユニットは、所定形状の被塗布領域に液状材料を塗布するものであって、それらの先端部に付着した液状材料を被塗布領域に塗布する複数の塗布針と、複数の塗布針を保持する針ベース部材とを備える。複数の塗布針の先端は被塗布領域に対応する形状に配列され、それらの基端は針ベース部材に固定されている。
本発明の塗布ユニットによれば、複数の塗布針の基端が針ベース部材に固定され、それらの先端が被塗布領域に対応する形状に配列される。このため、被塗布領域に対して同時に塗布を行なえる液状材料の分量を増大させることができ、被塗布領域が比較的大きな面積であっても、1回または少ない回数で均質な塗布を行なえてタクトタイムを短縮することができ、塗布作業の効率を向上させることができる。
また、被塗布領域に対応する形状に複数の塗布針を配列するので、塗布針単体の先端の寸法を大きく設定したり、あるいは形状を変更する必要がない。そして、液状材料の粘性等の性状も変更する必要がなく、従来塗布し難かった被塗布領域の角部などにも、直接塗布針から液状材料を塗布することにより、膜厚を容易にコントロールできる。したがって、比較的大きな面積の被塗布領域に液状材料を正確に塗布することができる。
本発明の実施の形態1による塗布装置の全体の構成と、塗布ユニットの要部とを示す図である。 図1に示した塗布ユニットの構成を示す図である。 被塗布領域が傾斜している場合における塗布ユニットの動作を説明するための図である。 図2に示した塗布ユニットを用いてワークの表面に修正インクを塗布する工程を示す図である。 実施の形態1の比較例1を示す図である。 実施の形態1の比較例2を示す図である。 実施の形態1の比較例3を示す図である。 実施の形態1の比較例4を示す図である。 本発明の実施の形態2による塗布ユニットの要部を示す側面図である。 図9に示した塗布ユニットを下方から見た図である。 本発明の実施の形態3による塗布ユニットの要部を示す側面図である。 図11に示した塗布ユニットを下方から見た図である。 本発明の実施の形態4による塗布ユニットの要部を示す図である。 本発明の実施の形態5による塗布ユニットの要部を示す図である。 本発明の実施の形態6による塗布ユニットの要部を示す図である。 本発明の実施の形態7による塗布ユニットの要部を示す図である。 実施の形態8の比較例を示す図である。 図17に示した塗布ユニットを用いて塗布された修正インクの形状を示す平面図である。 本発明の実施の形態8による塗布ユニットの要部を示す図である。 図19に示した塗布ユニットを用いて塗布された修正インクの形状を示す平面図である。 本発明の実施の形態9による塗布方法で用いられる2つの塗布ユニットの要部を示す図である。 図21に示した2つの塗布ユニットを用いた塗布方法を示す図である。 本発明の実施の形態10による塗布方法で用いられる塗布ユニットの要部を示す図である。 図23に示した塗布ユニットを用いた塗布方法を示す図である。 本発明の実施の形態11による塗布ユニットの目的を説明するための図である。 本発明の実施の形態11による塗布ユニットの目的を説明するための他の図である。 本発明の実施の形態11による塗布ユニットの目的を説明するためのさらに他の図である。 本発明の実施の形態11による塗布ユニットの要部を示す図である。 図28に示した塗布ユニットの動作を示す図である。 本発明の実施の形態12による塗布ユニットの要部の構成および動作を示す図である。 本発明の実施の形態13による塗布ユニットの要部を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はくり返さない。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1による塗布装置1は、図1に示すように、複数の塗布針3を用いて修正インク11を欠陥に塗布する塗布ユニット2と、カラーフィルタ基板(以下ワークWと記す)の表面を観察する観察光学系70と、観察光学系70を介してワークWの表面の欠陥をレーザカットするカット用レーザ部20と、装置全体を制御するホストコンピュータ30と、欠陥を持つワークWを搭載するXYステージ40と、観察光学系70やCCDカメラ50を塗布ユニット2と共に、上下方向へ駆動させるZステージ60とを備える。
XYステージ40は、ワークWの表面の塗布修正が必要な位置を塗布ユニット2の下方に移動させたり、ワークWの表面の観察したい位置を観察光学系70の下方に移動させるものである。このXYステージ40は、ワークWそのものを動かす方式である。しかし、ワークWのサイズが大型化するのに伴って、非可動部となる固定したチャック部上にワークWを保持し、固定したチャック部上をガントリ型と呼ばれるXYステージが移動する方式が多く採用されている。ガントリ型は、門型形状のYステージがチャック部を跨ぐ形で設けられ、門型上部にX軸を搭載し、そのX軸ステージ上にZ軸に沿って駆動するZステージを搭載した構造である。XYステージ40とZステージ60の構成は限定されるものではなく、XYステージ40とZステージ60は、観察光学系70や塗布ユニット2を、ワークWに対して相対移動させることが可能なものと定義される。
これらの塗布ユニット2、XYステージ40、およびZステージ60などの動作は、制御部としてのホストコンピュータ30によって制御される。
このホストコンピュータ30には、駆動指令を入力する入力部としての操作パネル31などが接続されていて、所望の工程の駆動動作を可能としている。
図2は、塗布ユニット2の構成を示す図である。図2において、塗布ユニット2は、液状材料としての修正インク11を複数の塗布針3の先端3aに付着させて、被塗布物としてのカラーフィルタ基板(以下ワークWと記す)の被塗布領域に塗布するものである。この実施の形態1の塗布装置1に装着された塗布ユニット2は、ワークWの白欠陥などの欠陥部分を被塗布領域として、修正インク11をこの被塗布領域に塗布することにより欠陥部分の修正を行なう。
塗布ユニット2は、インク供給機構4と、複数の塗布針3が設けられた針ベース部材19と、針ベース部材19をワークWに対して近接離反させる方向(Z方向)へ移動させるベース移動機構5とを含む。
インク供給機構4は、リニアテーブル10と、リニアテーブル10の上面に載置されて、修正インク11を収容するインクタンク12とを有する。
リニアテーブル10は、針ベース部材19に対して相対的に左右方向(以下X方向と記す)および前後方向(以下Y方向と記す)の少なくともいずれか一方の水平方向(以下XY方向と記す)に移動できるように構成されている。リニアテーブル10には、インクタンク12の他に洗浄装置、エアパージ装置などが搭載されていても良く、それらの交換に伴う移動機構としては回転軸を中心として回転駆動される回転テーブルが搭載されていてもよい。
インクタンク12は、修正インク11を貯留して保持する平皿状に形成されており、上面側に開放された開口部を含む。この開口部は、針ベース部材19の面積に対応する大きさであり、針ベース部材19に固定された複数の塗布針3を同時に出入させることができるように形成されている。そして、同時に複数の塗布針3の先端3aにインクタンク12内の修正インク11を付着させることができる。
ベース移動機構5は、Z方向に沿って延設されるレール部15に沿って、スライダ部材16をスライドさせる。スライダ部材16の側面には可動ベース部材17が固定されている。
可動ベース部材17の下面には、弾性変形可能なゴム部材などで構成された弾性支持部18の上面が固定されている。さらにこの弾性支持部18の上面とは反対側に位置する下面には、針ベース部材19の上面が固定されている。この針ベース部材19の針支持面19a側には、複数の塗布針3が一定の間隔で配列されている。
したがって、複数の塗布針3は、弾性支持部18を介在させて吊下げられた針ベース部材19の針支持面19aから、それぞれの先端3aを下方に向けた状態で突設されている。そして、複数の塗布針3は、可動ベース部材17が固着されるスライダ部材16のZ方向へスライド駆動に伴ってZ方向へ移動して、インクタンク12または被塗布物に対して近接および離反可能に構成されている。
リニアテーブル10は、修正インク11を供給可能な位置と、退避位置との間でXY方向へ直線状に移動可能に構成されている。そして、リニアテーブル10のXY方向への直線状の移動により、インクタンク12の開口部は、複数の塗布針3の下方位置に移動する。その後、複数の塗布針3が、ベース移動機構5により駆動され、針ベース部材19と共に下降して、それぞれの先端3aに修正インク11が付着供給される。
図1に示すように、針ベース部材19の下面側に形成される針支持面19aからは、対象ワーク(被塗布物)Wに対向するように下方に向けて複数の塗布針3が突設されている。各塗布針3の基端3bは針支持面19aに固定されている。複数の塗布針3の先端3aが、針支持面19aから所定寸法離間した位置の同一平面上に位置するように、各塗布針3が突設されている。このため、針支持面19aに配列される複数の塗布針3の先端3aは、ワークWの表面を基準として同じ高さに揃えられている。
針ベース部材19は、スライダ部材16に固着された可動ベース部材17に、弾性部材で構成される弾性支持部18を介して支持されている。そして、このスライダ部材16が、ベース移動機構5の駆動により、上下方向へスライド移動されると、針支持面19aに配列される複数の塗布針3の先端3aが、ワークWまでの距離を等距離に保ちながら、ワークWに対して近接または離反可能に構成されている。ベース移動機構5によって複数の塗布針3をワークWに向けて下降させると、複数の塗布針3の先端に付着された修正インク11は、対象となるワークWの被塗布部形状と同一形状であるほぼ矩形形状となるように塗布される。
図3は、被塗布領域WVが傾斜している場合における塗布ユニット2の動作を示す図である。針ベース部材19の下面側に設けられた複数の塗布針3の先端3aのうち、一部の先端3aが他の先端3aよりも先に被塗布領域WVの表面に当接すると、先に先端3aが当接した塗布針3からの押圧力が針ベース部材19を介して弾性支持部18に伝達される。伝達された押圧力は、先に当接した塗布針3の直上の弾性支持部18の周縁を圧縮して弾性変形させる。よって、可動ベース部材17に対して、針ベース部材19は被塗布領域WVに沿って傾斜して、被塗布領域WVの表面と平行になる。このため、先に当接した塗布針3の先端3aと他の塗布針3の先端3aとを含みすべての塗布針3の先端3aは、被塗布領域WVの表面と均等に当接される。
したがって被塗布領域WVの表面が傾斜していても、全ての塗布針3の先端3aが均等に、しかも、弾性支持部18の弾性によって所望のクッション性を有して弾接される。
なお、弾性支持部18としては、ゴム製、板バネ製など、複数の塗布針3の先端3aが、被塗布領域の表面に均等に当接可能となるように弾性変形するものであればよく、弾性支持部18を構成する部材の形状、数量および材質が特に限定されるものではない。
図4(a1)〜(d2)は、塗布装置1の塗布動作を示す図である。図4(a1)(a2)に示すように、針ベース部材19の針支持面19aに複数の塗布針3が配列されて装着されている。まず複数の塗布針3の先端3aがインクタンク12の修正インク11の液面と対峙する位置にセットされる。
次にベース移動機構5を駆動させて針ベース部材19および複数の塗布針3を下降させ、図4(a1)に示すように、複数の塗布針3の先端3aをインクタンク12内の修正インク11に浸ける。このとき、各塗布針3の先端3aは、所望の深さで修正インク11に浸けられる。
次にベース移動機構5を駆動させて針ベース部材19および複数の塗布針3を上昇させ、各塗布針3の先端3aをインクタンク12の上方に移動させる。図4(b1)に示すように、インクタンク12内から引上げられた各塗布針3の先端3aの周囲には、所望の量の修正インク11が付着している。各塗布針3の先端3aの修正インク11は、他の塗布針3の先端3aの修正インク11と独立した状態で保持されている。
図4(b2)に示すように、インクタンク12内から引上げられた各塗布針3の先端3aには、ほぼ球形の修正インク11が付着している。
次いで図4(c1)に示すように、ホストコンピュータ30によって制御されるXYステージ40を用いて、針ベース部材19の針支持面19aの下方に、ワークWの被塗布領域を相対移動させる。そして、ベース移動機構5を駆動させて、針ベース部材19に固定された塗布針3を下降させると、各塗布針3の先端3aがワークWの表面に当接して、修正インク11は被塗布領域に塗布される。
この際、図3に示すように、針ベース部材19と可動ベース部材17との間に介挿される弾性支持部18が弾性変形して塗布針3の先端に加わる力が吸収される。よって、偏荷重により塗布針3の先端が変形するなどのおそれを減少させることができる。
すなわち、実施の形態1の塗布ユニット2では、図3に示すように、ワークWが傾斜している場合であっても弾性支持部18の弾性変形によって、ワークWの傾斜に追従して針ベース部材19が傾斜する。このため、塗布針3の先端3aがそれぞれワークWの被塗布領域の表面にほぼ均等に当接する。なお、図3では、正常な水平状態であるワークWを二点鎖線で示し、水平面に対して傾斜しているワークWを実線で示している。
よって、複数の塗布針3の先端3aの押圧力が均等になり、一部の塗布針3の先端3aに偏った負荷がかかることがない。したがって、複数の塗布針3の先端3aからワークWの表面の被塗布領域に修正インク11を均質に塗布することができる。
塗布直後、ベース移動機構5を駆動させて、塗布針3を上昇させると、図4(c2)に示すようにワークWの表面に修正インク11が、点状に残留する。
図4(d1)(d2)に示すように、塗布から所定時間が経過するとワークWの表面に塗布された修正インク11が流動して、隣接する修正インク11同士が合体、混合して一体となり、均一な厚さを有する膜状のインク層となる。最後に、そのインク層を乾燥、硬化させて、欠陥部分の修正が終了する。
[比較例1]
図5は、実施の形態1の比較例1を示す平面図である。
この比較例1では図5に示すように、1本の塗布針3を用いてワークWの表面の被塗布領域W1全体に塗布する。塗布針3により修正インク11を塗布する塗布径が被塗布領域W1に比べて小さい場合、多数回の塗布動作をくり返さなければならない。
このため、塗布修正を行なうために必要とされるタクトタイムが増大してしまうという問題がある。
[比較例2]
図6は、実施の形態1の比較例2を示す平面図である。
この比較例2では図6に示すように、ワークWの表面の被塗布領域W1に対して、修正インク11を1回塗布する面積を比較的大きくするため、塗布針3の先端面積を大きく設定するものである。
このように、塗布径を比較的大きなものとすると塗布膜厚が厚くなる傾向にあり、目標厚さに塗布できない場合がある。このため、従来使用している修正用インクをそのままでは使用しにくく、インクの性状を変更しなければならない。
また、図6に示すように、ワークWの表面の被塗布領域W1が矩形である場合、角部WC1や、修正インク11が塗布された部分の間に形成される間隙部分に修正インク11が流れ込みにくい。
角部WC1や、塗布された部分の間隙にインクを流し込むためには、インクの流動性や毛細管現象による流れ込みを利用するが、塗布針の先端面積を大きく設定すると角部WC1や間隙部分WC2の面積が広くなり、全域にインクを行き渡らすことが困難であった。
[比較例3]
図7は、実施の形態1の比較例3を示す図であり、四角柱状の塗布針13の正方形形状に形成されている先端と、それに付着したインクを示す端面図である。
この比較例3では、被塗布領域の角部などの形状に合わせて、塗布針13の先端面の形状を正方形または長方形などに形成する場合を示す。
このような塗布針13は、ワークWの表面の被塗布領域W1に対して、修正インク11を1回の塗布で塗布できるように、先端の形状を適合させようとするものである。しかし、修正インク11の粘性などの性状によっては、塗布針13の先端に付着した修正インク11の外形形状が円形または楕円形などになって、角部などに適合しなくなるといった問題があった。
すなわち、被塗布領域W1の角部に、流入し易いように修正インク11の性状を変えて流動性を向上させると、塗布針13の先端形状を矩形形状としても、修正インク11の塗布される形状が所望の長方形や正方形とならず、丸形や楕円形形状となってしまい、今度は塗布形状を特定しにくいといった問題が生じてしまう。
[比較例4]
図8は、実施の形態1の比較例4を示す図であり、円柱状の塗布針23の円形状の先端と、それに付着した修正インク11を示す端面図である。
この比較例4では、修正インク11の付着形状が、図8に示した塗布針23の外形形状とほぼ同じ円形となっていて、修正インク11がこの円形のまま、また被塗布領域の表面の保液性によってはこの円形と相似形で外側方へ拡大しながら塗布される。これらの比較例3の塗布針13,比較例4の塗布針23とを比較すると、先端面の形状が円形から方形などに変更されても、先端に付着した修正インク11の外形形状が円形になって、被塗布領域の角部などに適合しなくなる。
次に、この実施の形態1の塗布ユニット、それを用いた塗布装置および塗布方法の効果について説明する。図2に示すように、この塗布装置1の塗布ユニット2によれば、複数の塗布針3の基端3bがそれぞれ針ベース部材19の針支持面19aに固定されて、被塗布領域WVの形状に対応して複数の塗布針3の先端3aが所望の形状に配列される。
このため、複数の塗布針3の形状、サイズ、および配列のピッチを調整することにより、ワークW表面の被塗布領域の形状に容易に対応させることができる。たとえば、修正が必要とされる欠陥に対して薄膜の層を形成する場合、欠陥の大きさおよび形状に合わせて配列した複数本の塗布針3を用いることにより、一度に所望の分量の修正インク11を欠陥に塗布することができ、少ない塗布回数で、所望の膜厚の薄膜を正確に形成することが可能となる。
また、複数の塗布針3の先端3aに修正インク11を付着させている。このため、従来のように1本の塗布針を用いて修正インク11を塗布するものに比して、1回の塗布で付着させて塗布可能な修正インク11の分量を増大させることができる。
よって、比較的大きな面積の修正箇所であっても1回または少ない回数で所望の膜厚に塗布することができタクトタイムを短縮できる。また、等間隔をおいてXY方向に複数本、たとえば3×8=24本の塗布針3を配列することにより24本の塗布針3の先端3aの外形形状を長方形とした場合は、従来のように1本の塗布針の先端の面積を塗布領域に合わせて大きく設定する必要がなく、塗布しにくかった角部などにも塗布針13を位置させて直接接触させて塗布を行なえる。したがって、流入し易いように修正インク11の粘度などの性状を変える必要がなくなり、従来から用いられている修正インク11によって塗布作業を行なえて、修正工程の効率を向上させることができる。
[実施の形態2]
図9は、本発明の実施の形態2による塗布ユニットの要部を正面から見た図であり、図10は塗布ユニットを下方から見た図である。なお、他の構成、および作用効果については実施の形態1と同一符号を付して説明をくり返さない。この塗布ユニットでは、円柱形状の塗布針23が使用され、たとえば3×8=24本の塗布針23が、針ベース部材19の下面の針支持面19aに等間隔をおいて、XY方向に配列されている。24本の塗布針23は、同じ長さ方向寸法を有して、先端から基端に至るまで同じ太さ(径方向寸法)に形成されている。塗布針23の太さや塗布針23の間隔は、修正インクの粘度や性状、塗布時に必要とされる膜厚により適宜設定される。
[実施の形態3]
図11は、本発明の実施の形態3による塗布ユニットの要部を正面から見た図であり、図12は塗布ユニットを下方から見た図である。なお、他の構成、および作用効果については実施の形態1,2と同一符号を付して説明をくり返さない。この塗布ユニットの塗布針33は、実施の形態2に示す丸柱形状の塗布針23よりも太く形成されており、その先端部がテーパ状(基端側から先端に向かうに従って細くなる形状)に形成されている。
この塗布ユニットでは、たとえば3×8=24本の塗布針33が、針ベース部材19の針支持面19aに、XY方向に配列されている。塗布針33の先端33aには円形の平坦面が形成されている。24本の塗布針33は、同じ長さ方向寸法を有して、先端のテーパ形状の終了部分から基端に至るまでを同じ太さ(径方向寸法)に形成されている。また、24本の塗布針33のテーパ部は、同一傾斜角度で同一長さに形成されている。また、24本の塗布針33の先端33aの平坦面は同じ面積となるように形成されている。
塗布針33の太さや隣接配置される塗布針33と塗布針33との間隔、または、形状、数量および材質は、修正インクの粘度や性状、塗布時に必要とされる膜厚により設定される。
また、塗布針33の先端33aの平坦面の形状は、円形に限るものではなく、正方形、長方形、平行四辺形、台形を含む方形形状、三角形または、五角形以上の他の多角形形状などであっても良い。
[実施の形態4]
図13(a)は、本発明の実施の形態4による塗布ユニットの要部を正面から見た図であり、図13(b)は塗布ユニットを下方から見た図である。図13(a)(b)において、この塗布ユニットでは、針ベース部材19の下面に3つの塗布針連結体80が設けられている。各塗布針連結体80は、針ベース部材19の下面に等間隔で配列された複数の塗布針23を含む。各塗布針連結体80において、各隣接配置された2本の塗布針23の間は連結部81によって連結されている。
各連結部81の両側面には、凹部82,82がそれぞれ形成されていて、図13(b)に示すように、被塗布領域に対向する端面の形状を、規則的に狭くくびれるように形成されたライン状としている。
この実施の形態4では、塗布針23が一本づつ独立して固定される実施の形態2と比して、隣接配置された2本の塗布針23の間が連結部81によって連結されて相互に補強されている。また、連結部81の各々の基端部を塗布針23の基部と共に、針ベース部材19の下面に固定すれば、さらに補強される。したがって、塗布ユニットの強度を増大させて耐久性を向上させることができる。
さらに、連結部81の両側面に凹部82,82が形成されている。このため、凹部82,82によって修正インク11の量を調整することにより膜厚をコントロールすることができる。なお、他の構成、および作用効果については実施の形態2の塗布針23と同一符号を付して説明をくり返さない。
[実施の形態5]
図14(a)は、本発明の実施の形態4による塗布ユニットの要部を正面から見た図であり、図14(b)は塗布ユニットを下方から見た図である。図14(a)(b)において、この塗布ユニットでは、針ベース部材19の下面に3つの塗布針連結体90が設けられている。各塗布針連結体90は、針ベース部材19の下面に等間隔で配列された複数の塗布針13を含む。各塗布針13は、四角柱状に形成されている。各塗布針連結体90において、各隣接配置された2本の塗布針13の間は連結部91によって連結されている。
各連結部91の両側面には、凹部92,92がそれぞれ形成されている。また各連結部91には、被塗布領域と対向する下面側の端面に凹部93が形成されている。
この実施の形態5では、各隣接する2本の塗布針13を連結部91によって連結して強度を向上させ、耐久性を高めている。
さらに、連結部91の両側面に形成された凹部92と、下面側に形成された凹部93とにより、修正インク11の量を調整することができ、膜厚をコントロールすることができる。なお、他の構成、および作用効果については実施の形態1の塗布針13および実施の形態4の塗布針連結体80と同様であるので、同一符号を付して説明をくり返さない。
[実施の形態6]
図15(a)(b)は、本発明の実施の形態6による塗布ユニットに含まれるインク供給機構4の構成および動作を示す図である。
図15(a)(b)において、修正インク11を複数の塗布針3などに供給するインク供給機構4は、修正インク11の塗布針3への供給量を調整する調整部として、底面部12aを平面状として上面を開放したインクタンク12と、インクタンク12内に収容された修正インク11の表面11fを平坦にならして底面部12aから表面11fまでの膜厚の寸法を調整して、均一とするスキージ14とを含む。
図15(a)(b)に示すように、スキージ14を用いて、修正インク11の表面11fが平坦にならされることにより、インクタンク12の底面部12aから修正インク11の表面11fまでの膜厚が均等な寸法に整う。
このため、複数の塗布針3をインクタンク12内に上方から挿入して、修正インク11を付着させる際、複数の塗布針3の先端3aを底面部12aに突当てることで、修正インク11に浸される長さ寸法が均等となる。これにより、一度の付着作業で、複数の塗布針3の先端3aに同量の修正インク11を付着させることができる。他の構成、および作用効果については実施の形態1乃至実施の形態5と同様であるので、同じ説明をくり返さない。
[実施の形態7]
図16(b1)(b2)は、本発明の実施の形態7による塗布ユニットの要部を示す図である。図6(b1)はその側面図であり、図6(b2)はそれを下方から見た図である。なお、図9に示す実施の形態2の塗布針23および針ベース部材19と同一の構成を用いる部分については、同一符号を付して説明をくり返さない。
図16(a1)(a2)に示す実施の形態2の塗布ユニットでは、針ベース部材19に基端が固定された複数の塗布針23によって付着される修正インク11の分量が、所望の分量より少ない場合がある。
このような場合、塗布針23の先端23aの面積を増大させるか、または、修正インク11を付着させる能力が高い、いわゆる保液性を向上させた材質で、塗布針23の先端23aを構成することにより、塗布針23の先端23aに付着する修正インク11の分量を増やすことが可能である。
この実施の形態7では、図16(b1)(b2)に示すように、各塗布針23の先端部23aに所定厚さのメッキ層100が形成されている。
また、各塗布針23の基端側の露出する部分の保液性が比較的低くなるように、予め撥液性を有する材質で塗布針23を形成するかまたは、塗布針23の外表面に撥液性を発揮できるように撥液処理が行なわれる。
また、塗布針23の先端部23aでメッキ層100が形成された部分は、保液性(濡れ性)が向上している。このため、各塗布針23の先端部23aの保液性はその基端部の保液性よりも高く設定されている。
この実施の形態7では、塗布針23の先端部23aに所定厚さのメッキ層100が形成されている。このメッキ層100の厚みによって先端部23aの表面積を増大させ、1回で塗布可能な修正インク11の分量を増加させることができる。
さらに、塗布針23の先端部23aの保液性が、メッキ層100が施されず、露出している基端部よりも高くなるように設定されている。このため、先端部23aに付着される修正インク11の量を増大させるとともに、余分な修正インク11が基端部に付着することを防止することができる。
したがって、被塗布領域へ修正インク11を塗布する際に、塗布針23に付着したまま残留する修正インク11の量を減少させることができ、効率良く適量の修正インク11を被塗布領域に塗布することができる。
[実施の形態8]
図17(a)は、本発明の実施の形態8の比較例となる塗布ユニットの要部を示す側面図であり、図17(b)は、それを下面側から見た図である。
この比較例では、図17(a)に示すように、複数の塗布針13の長さが一定に揃うように、各々の基端13bを針支持面19aに固定する。これにより、同一平面内に、複数の塗布針13の先端13aが収まる。
この塗布ユニットでは、図17(a)に示すように、複数の塗布針13の先端13aに修正インク11を付着させたときに、隣接する2本の塗布針13の先端13aに保持される修正インク11が連結するように、修正インク11の粘性が設定されるとともに、各塗布針13間の寸法が所定の大きさに設定されている。
図17(b)に示すように、修正インク11が複数の塗布針13の先端13aに付着した状態では、修正インク11が中央に集まり、外周縁に位置する塗布針13の先端13aが半分位露出している。
また、図18は、比較例の塗布ユニットを用いて、被塗布領域WVを有するガラス基板からなるワークWに塗布された修正インク11の形状を示す平面図である。
図17(a)(b)に示す複数の塗布針13の先端13aに付着されている修正インク11が纏めてワークWの被塗布領域WVに塗布される。
この比較例では、複数の塗布針13の先端13aに保持される修正インク11が連結し、一塊になって塗布される。したがって、1回で塗布される修正インク11の総量を多くすることが可能となる。
しかし、この比較例では、外周縁に位置する複数の塗布針13が、所望の被塗布領域WVの外周縁とほぼ一致するように配列されている。このような場合、図17(a)(b)に示すように複数の塗布針13の先端13aに付着した修正インク11が中央に集まり、外周縁に位置する修正インク11が半分位露出してしまう。この状態で塗布が行なわれると図18中の実線で示すように、所望の被塗布領域WVの面積よりも一廻り小さな塗布面積で修正インク11が塗布されてしまう。
図19(a1)〜(b2)は、本発明の実施の形態8による塗布ユニットの要部を示す図であり、特に同図(a1)(a2)はその側面図であり、同図(b1)(b2)はそれを下方から見た図である。
この塗布ユニットでは、図19(a1)(b1)に示すように、外側に位置する複数の塗布針13よりも外側に所定間隔を空けて、複数の塗布針13の外側を囲むように、全周に配列され、それらの基端43bが針ベース部材19の針支持面19aに固定される複数の補助針43を備えている。複数の補助針43の各々の長さは、複数の塗布針13の各々の長さよりも短く設定されている。
図19(a2)(b2)に示すように、修正インク11が全塗布針13の先端13および全補助針43の先端43aに付着した状態では、修正インク11が中央に集まり、各塗布針13の先端13aは修正インク11で完全に覆われ、各補助針43の先端43aが半分位露出している。なお、補助針43は塗布針13に比して短いので、塗布針13の先端13aが被塗布領域WVの表面に当接した状態でも、補助針43の先端43aが被塗布領域WVの表面に直接当接することはない。
この状態で、図20に示すように、修正インク11を被塗布領域WVを有するガラス基板からなるワークWに塗布すると、所望の被塗布領域WVの形状に、実線で示す修正インク11の形状がほぼ一致する。
この実施の形態8では、被塗布領域WVにあわせて複数の塗布針13を配列し、複数の塗布針13の周りに複数の補助針43を配列したので、全塗布針13の先端13aを修正インク11で覆うことができ、被塗布領域WVに修正インク11を正確に塗布することができる。
[実施の形態9]
図21(a1)〜(b2)は、本発明の実施の形態9による塗布方法を示す図である。この塗布方法では、2つの塗布ユニット2A,2Bを使用する。図21(a1)は塗布ユニット2Aの要部を示す側面図であり、図21(b1)はそれを下方から見た図である。また、図21(a2)は塗布ユニット2Bの要部を示す側面図であり、図21(b2)はそれを下方から見た図である。
2つの塗布ユニット2A,2Bは、ともに、針ベース部材19の下面に複数の塗布針13を所定の間隔を開けて、千鳥状に配列したものである。ただし、塗布ユニット2A,2Bにおける塗布針13の配列パターンは互いに2分の1周期ずれている。
図22(c1)〜(c3)は、塗布ユニット2A,2Bを用いた塗布方法を示す図である。塗布工程の順序に沿って説明すると、まず一方の塗布ユニット2Aの複数の塗布針13の先端部に修正インク11を付着させ、その修正インク11をワークWの表面の被塗布領域に塗布する。これにより、図22(c1)に示すように、修正インク11の液滴11aが塗布針13の配列パターンと同じパターンでワークWの被塗布領域に点状または斑状に塗布される。
次に、他方の塗布ユニット2Bの複数の塗布針13の先端部に修正インク11を付着させ、その修正インク11をワークWの表面の被塗布領域に塗布する。これにより、図22(c2)に示すように、一方の塗布ユニット2Aによって被塗布領域内に塗布した部分以外の未塗布部分に、修正インク11の液滴11bが塗布針13の配列パターンと同じパターンで点状または斑状に塗布される。
そして、図22(c3)に示す最終の塗布状態では、塗布された修正インク11がワークWの表面に沿って拡がり、各隣接する2つの液滴11a,11bが一体化されて、薄膜状の修正インク11cが形成される。
この実施の形態9では、一方の塗布ユニット2Aを用いて被塗布領域に修正インク11の液滴11aを点状または斑状に塗布した後、他方の塗布ユニット2Bを用いて被塗布領域のうちの液滴11aが塗布されていない部分に修正インク11の液滴11bを点状または斑状に塗布する。したがって、被塗布領域WVに修正インク11を正確に塗布することができる。
[実施の形態10]
図23(a1)〜(b2)は、本発明の実施の形態10による塗布方法を示す図である。この塗布方法では、塗布ユニット2Aを用いて塗布した後、塗布針13の配列パターンの2分の1周期分だけ塗布ユニット2Aをずらせて再度塗布する。図23(a1)は塗布ユニット2Aの要部を示す側面図であり、図23(b1)はそれを下方から見た図である。また、図23(a2)は、2分の1周期分だけずらせた塗布ユニット2Aの要部を示す側面図であり、図23(b2)はそれを下方から見た図である。
この塗布ユニット2Aでは、図23(a1)(b1)に示すように、針ベース部材19の針支持面19a(下面)に複数の塗布針13が所定の間隔を空けて、千鳥状に配列されている。
この塗布方法では、塗布ユニット2Aの被塗布領域に対する相対位置を、図23(a2)(b2)の二点鎖線で示す位置から実線で示す位置に移動させて、この二点鎖線で示す位置と実線で示す位置との両方で修正インク11を被塗布領域に塗布する。
図24(c1)〜(c3)は、塗布ユニット2A,2Bを用いた塗布方法を示す図である。塗布工程の順序に沿って説明すると、まず塗布ユニット2Aの複数の塗布針13の先端部に修正インク11を付着させ、その修正インク11をワークWの表面の被塗布領域に塗布する。これにより、図24(c1)に示すように、修正インク11の液滴11aが塗布針13の配列パターンと同じパターンでワークWの被塗布領域に点状または斑状に塗布される。
次に、塗布ユニット2Aの複数の塗布針13の先端部に修正インク11を付着させ、塗布ユニット2Aを2分の1周期分だけ移動させて、修正インク11をワークWの表面の被塗布領域に塗布する。これにより、図24(c2)に示すように、最初に塗布ユニット2Aによって被塗布領域内に塗布した部分以外の未塗布部分に、修正インク11の液滴11bが点状または斑状に塗布される。
そして、図24(c3)に示す最終の塗布状態では、塗布された修正インク11の液滴11a,11bがワークWの表面に沿って拡がり、各隣接する2つの液滴11a,11bが一体化されて、薄膜状の修正インク11dが形成される。
この実施の形態10では、実施の形態9のように2つの塗布ユニット2A,2Bを必要とするものに比して、塗布ユニット2Aの数量および種類を増大させることなく、1つの塗布ユニット2AによってワークWの被塗布領域WVに膜厚が薄い層状の修正インク11dを正確に塗布することができる。
[実施の形態11]
実施の形態1の塗布ユニット2では、複数の塗布針3の先端3aが沿う平面と被塗布領域WVとが平行でない場合、弾性支持部18の弾性変形により傾きを吸収し、複数の塗布針3の先端3aを被塗布領域WVの表面に均等に当接させた。
しかし、厳密に言えば、傾きを吸収するには、塗布針3の先端3aが被塗布領域WVに対して滑るように移動をするか、塗布針3の基端3bが水平方向に移動する必要がある。
たとえば、図25に示すように、弾性支持部18の変形が傾きだけを吸収するものとし、弾性支持部18の上部の中心に支点Pがあるとする。なお、図25では図面および説明の簡単化のため、針ベース部材19の図示を省略し、複数の塗布針3を1つの四角形で示している。この場合、傾いたワークWに向けて弾性支持部18および塗布針3を垂直に下降させると、ワークWの傾きに応じて、弾性支持部18および塗布針3の傾きが変動する。このとき、ワークWの表面に対する塗布針3の先端3aの接触位置は、図25に示すように、塗布前から塗布時までにある距離d1だけ移動する。また、塗布針3の先端3aが移動しなければワークWの傾きは吸収されない。
しかし、塗布針3の先端3aの接触位置が移動すると、塗布位置の精度が低下し、塗布形状が楕円になるなどの悪影響が発生する。塗布精度の低下、塗布形状の変動を改善するには、図26に示すように、最初に接触した塗布針3の先端3aを支点として、弾性支持部18をある距離だけ移動させる必要がある。
ワークWの傾きや塗布針3の基端3bの移動を吸収できるような素材、たとえばゴムや圧縮バネなどのように柔らかく長い素材で弾性支持部18を構成することにより、ワークWの傾きや塗布針3の基端3bの移動を吸収することも考えられる。
しかし、図27(a)(b)に示すように、ワークWから塗布針3の先端3aに対する反力F1は、傾きを吸収するのに使用できる力F2と、位置の移動を吸収するのに使用できる力F3に分割され、F2に比べてF3は極端に小さい。そのため、軽い力で位置の移動を吸収する弾性支持部18を使用する必要があるが、そのような弾性支持部18には、塗布動作時の振動の影響を受け易く、また、弾性力が弱く元の位置に戻り難いという短所がある。
また、振動の影響を受け難い程度の硬さの弾性支持部18を使用し、押圧力を強くすることにより、位置の移動を吸収する力を強くすることも考えられるが、塗布針3の先端3aが傾いた状態で強く押すとワークWが破損する恐れがある。
そこで、本実施の形態11では、軽い押圧力で、安定して高精度に修正インク11を塗布することが可能な塗布ユニットを提供する。
図28は、本発明の実施の形態11による塗布ユニットの要部を示す図であって、図2と対比される図である。図28を参照して、この塗布ユニットが図2の塗布ユニットと異なる点は、可動ベース部材17と弾性支持部18の間にXYガイド部111が追加されている点である。
XYガイド部111は、レール部112,114とスライド部113,115を含む。レール部112は、Y方向(前後方向)に向けて、可動ベース部材17の下面に固定されている。スライド部113は、レール部112に取り付けれ、レール部112の下面に沿ってY方向にスライド可能に設けられている。レール部114は、X方向(左右方向)に向けて、スライド部113の下面に固定されている。スライド部115は、レール部114に取り付けれ、レール部114の下面に沿ってX方向にスライド可能に設けられている。
図29(a)(b)は、この塗布ユニットの動作を示す図である。図29(a)(b)において、ワークWは水平面に対して若干傾斜している。図では、ワークWの右側が左側よりも若干高い場合が示されている。この場合、ベース移動機構5によって可動ベース部材17を下降させると、図29(a)に示すように、まず右端の塗布針3の先端3aがワークWの表面に接触する。さらに下降させると、右端の塗布針3の先端3aを支点Pとしてスライド部115が図中の左方向(矢印の方向)に移動するとともに弾性支持部18が変形し、全塗布針3の先端3がワークWの表面に接触する。
なお、図29(a)(b)では、ワークWがX方向にのみ傾斜している場合について説明したが、ワークWがY方向にのみ傾斜している場合はスライド部113が移動し、ワークWがX方向およびY方向に傾斜している場合はスライド部113,115の両方が移動する。
この実施の形態11では、弾性支持部18をXY方向に移動可能に支持するXYガイド部111設けたので、塗布針3の先端3aが被塗布領域WVに接触して移動することによる塗布位置精度の低下を防止することができる。また、針ベース部材19が容易に傾斜できるようになり、先に当接した塗布針3の先端3aにかかる押圧力を弱くすることができる。
[実施の形態12]
図30(a)〜(d)は、本発明の実施の形態12による塗布ユニットの要部およびその動作を示す図であって、図29(a)(b)と対比される図である。図30(a)〜(d)を参照して、この塗布ユニットが図29(a)(b)の塗布ユニットと異なる点は、4組のアクチュエータ120およびアーム121が追加されている点である。
4組のアクチュエータ120およびアーム121は、塗布針30を基準位置にリセットするリセット部を構成する。なお、図30(a)〜(d)では、図面および説明の簡単化のため、X方向(左右方向)に配列された2組のアクチュエータ120およびアーム121のみが示され、Y方向(前後方向)に配列された2組のアクチュエータ120およびアーム121のの図示は省略されている。
すなわち、可動ベース部材17、弾性支持部18、および針ベース部材19の各々は、直方体状に形成されている。可動ベース部材17の図中の左右の側面の各々にアクチュエータ120がX方向に伸縮可能に固定されている。各アクチュエータ120の先端部の下端にL字型のアーム121の一方端が固定され、アーム121の他方端は弾性支持部18の側面に対向している。
各アクチュエータ120が縮むとスライド部113,115の各々の位置が原点にリセットされ、各アクチュエータ120が伸びるとスライド部113,115の各々が2つのアーム121間で移動可能となる。スライド部113,115の原点は、それぞれレール部112,114の長さ方向の中心である。スライド部113,115の各々が原点に位置すると、弾性支持部18が基準位置に配置される。
次に、この塗布ユニットの動作について説明する。図30(a)(b)において、ワークWは水平面に対して若干傾斜している。図では、ワークWの右側が左側よりも若干高い場合が示されている。塗布前は図30(a)に示すように、各アクチュエータ120が伸びてスライド部112,115は移動可能になっている。また、弾性支持部18は基準位置に配置されている。ベース移動機構5によって可動ベース部材17を下降させると、まず右端の塗布針3の先端3aがワークWの表面に接触する。
さらに可動ベース部材17を下降させると、図30(b)に示すように、右端の塗布針3の先端3aを支点Pとしてスライド部115が図中の左方向に移動するとともに弾性支持部18が変形し、全塗布針3の先端3aがワークWの表面に接触する。
塗布後は図30(c)に示すように、ベース移動機構5によって可動ベース部材17を上昇させる。このとき、スライド部115が原点(レール部114の中心)から左側にずれ、弾性支持部18が基準位置から左側にずれている。この状態で次回の塗布を行なうと塗布位置が目標位置からずれてしまう。
そこで図30(d)に示すように、塗布終了後に4つのアクチュエータ120を縮める。これにより、4本のアーム121の間隔が縮まり、スライド部113,115の各々の位置が原点にリセットされ、弾性支持部18が基準位置に戻される。これにより、次回の塗布において塗布位置が目標位置からずれることが防止される。
なお、図30(a)〜(d)では、ワークWがX方向にのみ傾斜している場合について説明したが、ワークWがY方向にのみ傾斜している場合はスライド部113が移動し、ワークWがX方向およびY方向に移動している場合はスライド部113,115の両方が移動する。
この実施の形態12では、塗布終了後にスライド部113,115の各々の位置を原点にリセットして弾性支持部18を基準位置に戻すので、塗布位置がずれるのを防止することができる。
[実施の形態13]
図31は、本発明の実施の形態13による塗布ユニットの要部を示す図であって、図29(a)(b)と対比される図である。図31を参照して、この塗布ユニットが図29(a)(b)の塗布ユニットと異なる点は、可動ベース部材17が可動ベース部材17Aで置換され、XYガイド部111がXYガイド部111Aで置換されている点である。
可動ベース部材117Aは、直方体状の可動ベース部材117の下端部を斜めに削った形状を有する。すなわち、可動ベース部材117Aは、その下端面の一角が他の3つの角よりも低くなるように形成されている。なお、図31では、図面の簡単化のため、可動ベース部材17Aの下面がX方向にのみ傾斜し、下面の右端が左端よりも低くなっている状態が示されている。
また、XYガイド部111Aは、XYガイド部111のレール部112,114をレール部112A,114Aで置換したものである。レール部112Aは、レール部112の両端にストッパ(図示せず)を設けたものである。レール部114Aは、レール部114の両端にストッパ(斜線を施した部分)を設けたものである。
このため、可動ベース部材17AがワークWの上方に配置されている場合は、重力によってスライド部113の位置がレール部112Aの一方端部である原点にリセットされるとともに、重力によってスライド部115の位置がレール部114Aの一方端部である原点にリセットされる。スライド部113,115の各々が原点に位置すると、弾性支持部18が基準位置に配置される。他の構成および動作は、実施の形態11の塗布ユニットと同じであるので、その説明は繰り返さない。
この実施の形態12では、塗布終了後にスライド部113,115の各々の位置を原点にリセットして弾性支持部18を基準位置に戻すので、塗布位置がずれるのを防止することができる。
なお、スライド部113,115が自重のみでは原点に戻りきらない場合は、スライド部113,115を原点に押圧するバネ等を設けてもよい。
以上説明した実施の形態について、最後に再び図面を参照しながら総括する。
図1および図2に示すように、この塗布装置1の塗布ユニット2では、複数の塗布針3の基端3bがそれぞれ針ベース部材19の針支持面19aに固定されて、被塗布領域の形状に対応して複数の塗布針3の先端3aが所望の形状に配列される。
このため、塗布針3の形状、サイズ、および配列のピッチを調整することにより、被塗布領域の形状に容易に対応させることができる。たとえば、修正が必要とされる欠陥箇所に対して、薄膜の層を所望の膜厚で少ない塗布回数で塗布することができる。
また、複数本の塗布針3などに修正インク11を付着させているので、従来のように1本の塗布針を用いて修正インク11を塗布するものに比して、1回の塗布で塗布可能な修正インク11の分量を増大させることができる。
このため、比較的大きな面積の修正箇所であっても、1回または少ない回数で所望の膜厚に塗布することができ、タクトタイムを短縮できる。また、配列される複数の塗布針13は、各塗布針13の先端を大きく加工するなど形状を被塗布領域に合わせて設定する必要がない。したがって、従来塗布しにくかった角部などにも直接、塗布針13から塗布を行なえ、流入し易いように修正インク11の粘度などの性状を変える必要がなくなり塗布作業の効率を向上させることができる。
また、図19に示すように、さらに複数の塗布針13の外側を囲むように配列され、それらの基端43bが針ベース部材19に固定された複数の補助針43を備える。複数の補助針43の各々の長さは、複数の塗布針13の各々の長さよりも短く設定されている。これにより、塗布針13の先端13aを露出させることなく、修正インク11を所望の被塗布領域WVの形状に合わせて維持できる。
さらに、図1および図2に示すように針ベース部材19を支持する弾性支持部18を備える。図3に示すように弾性支持部18は、複数の塗布針3の先端3aが被塗布領域WVに当接される際、弾性変形によって針ベース部材19と被塗布領域の表面との間に存在する傾斜を吸収する。
このため、被塗布領域WVを構成する部品が傾斜して載置されていても、均等に塗布針3の先端3aが被塗布領域の表面に当接されて、均等な塗布を行なうことができる。
さらに、図28に示すように、複数の塗布針3が延在する方向と直交する方向に弾性支持部18を移動可能に支持するXYガイド部111を備える。XYガイド部111は、複数の塗布針3が延在する方向と直交する方向に弾性支持部18を移動させることにより、複数の塗布針3の先端を被塗布領域に当接させる。
さらに、図30(a)〜(d)に示すように、複数の塗布針3の先端3aが被塗布領域から離間している場合に弾性支持部18を基準位置に戻すリセット部を備える。この場合は、塗布位置が目標位置からずれるのを防止することができる。
さらに、図13および図14では、塗布針連結体80(または90)を構成する複数の塗布針13(または23)が針ベース部材19に行列状に配列されているとともに、各隣接する2本の塗布針13,13(または23,23)の間が連結部81(または91)によって連結されている。この場合は、連結部81(または91)によって塗布針13,13(または23,23)を補強して、塗布針13,13(または23,23)の強度および耐久性を高めることができる。
さらに、連結部81(または91)の端面または下面のうちの少なくともいずれか一方に凹部82(または92,93)を形成することにより、修正インク11の塗布量を調整することができる。実施の形態4(または5)では、塗布針連結体80(または90)は、針ベース部材19の下面に、等間隔で三列のライン状に形成されて配列されているが、特にこれに限らず、三角形、正方形、長方形などの多角形形状や画素の形状、または、Cの字状やLの字状であっても良い。塗布針連結体80(または90)は、複数の塗布針3(または13)を連結したものであれば良く、数量、形状および材質が特に限定されるものではない。
そして、この塗布針連結体80は、図13(a)に示すように、隣接配置された塗布針23の間が、ほぼ直方体状となるように連結部81によって列ごとに連結されている。
各連結部81の両側面には、凹部82,82がそれぞれ形成されていて、図13(b)に示すように、被塗布領域に対向する端面の形状を、規則的に狭くくびれるように形成されたライン状としている。
さらに、図16(b1)(b2)に示すように、塗布針23の先端部23aに所定厚さのメッキ層100が形成されている。メッキ層100によって先端部23aの表面積は増大して、さらに、1回で塗布可能な修正インク11の量を増加させることができる。
さらに、塗布針23の先端部23aの保液性はその基端部の保液性よりも、高く設定されている。このため、先端部23aに付着される修正インク11の量を増大させるとともに、余分な修正インク11が基端部に付着されることがない。
さらに、図2に示す塗布ユニット2は、修正インク11を塗布針3,13などに供給する液状材料供給機構としてのインクタンク12を備える。インクタンク12は、修正インク11の塗布針3への供給量を調整する調整部を含む。調整部では、複数の塗布針3に付着される修正インク11の供給量を調整して均等にする。実施の形態では、調整部の一例としてのスキージ14によって、修正インク11の膜厚が調整されている。
また、図1に示す塗布装置1は、複数の塗布針3を用いて修正インク11を欠陥に塗布する塗布ユニット2と、ワークWの表面を観察する観察光学系70と、観察光学系70を介して基板表面の欠陥をレーザカットするカット用レーザ部20と、装置全体を制御するホストコンピュータ30とから主に構成されている。また、この実施の形態1では、塗布装置1はワークWの欠陥に塗布ユニット2などを位置決めする位置決め部としてXYステージ40およびZステージ60を備えている。
そして、観察光学系70により、被塗布領域の欠陥形状が観察されると、CCDカメラ50で撮像された画像に基づいて、レーザカットによる欠陥の除去や被塗布領域の周縁の形状の整形が行なわれる。この際、XYステージ40によって位置決め動作を行なうことにより、レーザカット位置と、塗布ユニット2による塗布位置とを容易に位置合わせすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 塗布装置、2,2A,2B 塗布ユニット、3,13,23,33 塗布針、3a 先端、3b 基端、4 インク供給機構、5 ベース移動機構、10 リニアテーブル、11 修正インク、12 インクタンク、14 スキージ、15 レール部、16 スライダ部材、17 可動ベース部材、18 弾性支持部、19 針ベース部材、19a 針支持面、20 カット用レーザ部、30 ホストコンピュータ、31 操作パネル、40 XYステージ、43 補助針、50 CCDカメラ、60 Zステージ、70 観察光学系、80,90 塗布針連結体、81,91 連結部、82,92,93 凹部、100 メッキ層、111,111A XYガイド部、112,112A,114,114A レール部、113,115 スライド部、120 アクチュエータ、121 アーム。

Claims (15)

  1. 塗布対象となる所定形状の被塗布領域に対して液状材料を塗布する塗布ユニットであって、
    それらの先端部に付着した前記液状材料を前記被塗布領域に塗布する複数の塗布針と、
    前記複数の塗布針を保持する針ベース部材と
    前記複数の塗布針の外側を囲むように配列され、それらの基端が前記針ベース部材に固定された複数の補助針とを備え、
    前記複数の塗布針の先端は前記被塗布領域に対応する形状に配列され、それらの基端は前記針ベース部材に固定されており、
    前記複数の補助針の各々の長さは、前記複数の塗布針の各々の長さよりも短く設定されている、塗布ユニット。
  2. さらに、前記針ベース部材を介して前記複数の塗布針を移動させて、前記複数の塗布針の先端に付着した前記液状材料を前記塗布領域に塗布する駆動部を備える、請求項1に記載の塗布ユニット。
  3. さらに、前記針ベース部材を支持する弾性支持部を備え、
    前記駆動部は、前記弾性支持部を介して前記複数の塗布針を移動させ、
    前記弾性支持部は、弾性変形することによって前記複数の塗布針の先端を前記被塗布領域に当接させる、請求項に記載の塗布ユニット。
  4. さらに、前記複数の塗布針が延在する方向と直交する方向に前記弾性支持部を移動可能に支持するXYガイド部を備え、
    前記駆動部は、前記XYガイド部を介して前記複数の塗布針を移動させ、
    前記XYガイド部は、前記複数の塗布針が延在する方向と直交する方向に前記弾性支持部を移動させて前記複数の塗布針の先端を前記被塗布領域に当接させる、請求項に記載の塗布ユニット。
  5. さらに、前記複数の塗布針の先端が前記被塗布領域から離間している場合に前記弾性支持部を基準位置に戻すリセット部を備える、請求項に記載の塗布ユニット。
  6. 塗布対象となる所定形状の被塗布領域に対して液状材料を塗布する塗布ユニットであって、
    それらの先端部に付着した前記液状材料を前記被塗布領域に塗布する複数の塗布針と、
    前記複数の塗布針を保持する針ベース部材と、
    前記針ベース部材を介して前記複数の塗布針を移動させて、前記複数の塗布針の先端に付着した前記液状材料を前記被塗布領域に塗布する駆動部と、
    前記針ベース部材を支持する弾性支持部と、
    前記複数の塗布針が延在する方向と直交する方向に前記弾性支持部を移動可能に支持するXYガイド部とを備え、
    前記複数の塗布針の先端は前記被塗布領域に対応する形状に配列され、それらの基端は前記針ベース部材に固定されており、
    前記駆動部は、前記弾性支持部を介して前記複数の塗布針を移動させ、
    前記弾性支持部は、弾性変形することによって前記複数の塗布針の先端を前記被塗布領域に当接させ、
    前記駆動部は、前記XYガイド部を介して前記複数の塗布針を移動させ、
    前記XYガイド部は、前記複数の塗布針が延在する方向と直交する方向に前記弾性支持部を移動させて前記複数の塗布針の先端を前記被塗布領域に当接させ、
    前記XYガイド部は、
    前記駆動部に結合され、一方端部が他方端部よりも低い位置に配置された第1のレール部と、
    前記第1のレール部に沿って移動する第1のスライド部と、
    前記第1のスライド部に固定され、一方端部が他方端部よりも低い位置に配置された第2のレール部と、
    前記弾性支持部を保持し、前記第2のレール部に沿って移動する第2のスライド部とを備え、
    前記複数の塗布針の先端が前記被塗布領域から離間している場合、重力によって前記第1および第2のスライド部がそれぞれ前記第1および第2のレール部の一方端部に移動し、前記弾性支持部が基準位置に戻される塗布ユニット。
  7. 前記複数の塗布針は前記針ベース部材に行列状に配列され、
    さらに、各隣接する2本の塗布針の間を連結する連結部を備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布ユニット。
  8. 前記連結部の側面または端面のうち、少なくともいずれか一方には凹部が形成されている、請求項に記載の塗布ユニット。
  9. 各塗布針の先端部に所定厚さのメッキ層が形成されている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布ユニット。
  10. 各塗布針の先端部の保液性はその基端部の保液性よりも高くされている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布ユニット。
  11. さらに、前記液状材料を前記塗布針に供給する液状材料供給機構を備え、
    前記液状材料供給機構は、前記液状材料の前記塗布針への供給量を調整する調整部を含む、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の塗布ユニット。
  12. 前記調整部は、前記液状材料の膜厚を調整するスキージを有する、請求項11に記載の塗布ユニット。
  13. 塗布対象となる所定形状の被塗布領域に対して液状材料を塗布する塗布ユニットを2組設け、
    前記塗布ユニットは、
    それらの先端部に付着した前記液状材料を前記被塗布領域に塗布する複数の塗布針と、
    前記複数の塗布針を保持する針ベース部材とを備え、
    前記複数の塗布針の先端は前記被塗布領域に対応する形状に配列され、それらの基端は前記針ベース部材に固定されており、
    2組の前記塗布ユニットにおける前記複数の塗布針の配列パターンは互いに異なり、一方の前記塗布ユニットを用いて前記液状材料を前記被塗布領域に塗布するステップと、
    他方の前記塗布ユニットを用いて前記被塗布領域の未塗布部分に前記液状材料を塗布するステップとを備える、塗布方法。
  14. 請求項1に記載の塗布ユニットを設け、
    前記複数の塗布針を所定の間隔を空けて配列し、
    前記塗布ユニットを用いて前記液状材料を前記被塗布領域に塗布するステップと、
    前記塗布ユニットの位置を移動させて、前記被塗布領域の未塗布部分に前記液状材料を塗布するステップとを備える、塗布方法。
  15. 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の塗布ユニットと、
    前記被塗布領域の表面を観察するための観察光学部と、
    前記被塗布領域に前記塗布ユニットを位置決めする位置決め部とを備える、塗布装置。
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