JP2004105842A - 液体の塗布方法及び塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】適宜の粘度を有する塗布用液体を微小領域にドット単位で塗布が可能な塗布方法及び塗布装置を提供する。
【解決手段】撥水性又は親水性である側面と親水性又は撥水性である先端部2を有する針状部材1の先端4に塗布用液体7を付着させ、該先端4を基板8に接触させて前記液体7を前記基板8に転写して塗布する方法。塗布用液体7を収納した容器6、前記塗布用液体7を基板8に塗布するための前記針状部材1、前記針状部材1の移動機構14、及び前記針状部材1と前記基板8との間の距離を計測するためのセンサー機構15を有する塗布装置。
【選択図】図9
【解決手段】撥水性又は親水性である側面と親水性又は撥水性である先端部2を有する針状部材1の先端4に塗布用液体7を付着させ、該先端4を基板8に接触させて前記液体7を前記基板8に転写して塗布する方法。塗布用液体7を収納した容器6、前記塗布用液体7を基板8に塗布するための前記針状部材1、前記針状部材1の移動機構14、及び前記針状部材1と前記基板8との間の距離を計測するためのセンサー機構15を有する塗布装置。
【選択図】図9
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、工業用液体塗布分野における微細なパターン塗布を形成する技術に関するものであって、液体塗布用の針状部材の先端部の針先に塗布用液体の液滴を付着させ、該液滴を基板に転写して該基板の微小な領域へドット単位で塗布する方法に関する。より詳細には、本発明は、前記針状部材として撥水性又は親水性である側面と親水性又は撥水性である先端部を有する針状部材を用い、前記先端部の先端に親水性又は撥水性液体の液滴を付着させ、該液滴を前記基板に転写することにより該基板の微小な領域へドット単位で前記親水性又は撥水性液体を塗布する方法に関する。本発明は、該塗布方法を実施するための装置を包含する。
【0002】
【従来の技術】
近年、機能性材料のパターン膜を形成する方法として、インクジェット技術を利用して前記膜材料の溶液または分散液を直接的にパターン塗布する方法が提案され、実施されている。しかしながら従来のインクジェット技術による方法では、30cp以上の高粘度の液体を好適に吐出することは極めて難しい。またインクジェット技術による方法では、吐出液滴の大きさに限界があるため、着弾スポット径を10μm以下にすること、すなわち微細なパターン塗布は殆ど不可能である。特開2002−98707号公報は、精密分注機を用いて高粘度の液体を塗布する方法を開示している。しかしながら、この塗布方法は、液の吸い込み機構が複雑であり、また液の吸い込みに時間がかかるという難点がある。また当該塗布方法は、微小液滴を好適に吐出させることができないという欠点を有する。
【0003】
一方、微量の液体を塗布する簡易な塗布方法として、針状部材の先端部の針先に液滴を付着させ、該液滴を基板に転写することにより塗布する方法が提案されている。この塗布方法によれば、高粘度の液体でも基板に所望状態に塗布することが容易にできる。例えば特開平8−292442号公報には、先端の形状が平坦に形成された針にペーストを付着して所望の基板修復場所に接触させ、微小部分に前記ペーストを塗布することにより導電性膜のパタニングを行なうことを特徴とする液晶基板の欠陥修正方法が記載されている。また特開平11−142635号公報には、針状の塗布媒体に欠陥修正用カラーペーストを付着させ、続いてパターン欠陥部に転写し、転写したカラーペーストを部分硬化させることを特徴とする微小着色パターン欠陥修正方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−292442号公報には、先端の形状が平坦に形成された針の平坦面及び側面に液体を付着させた後、基板には前記針の平坦面部分に付着した液体のみが基板に転写される旨記載されている。しかし実際には、前記針の針先が比較的細い場合や前記液体の性質によっては、前記平坦面部分に付着した液体のみが転写されることはなく、前記針の側面部に付着した液体も重力により下方に移動し、前記平坦面部分に液溜まりを形成する場合があり、その場合転写液量が変動し、転写パターンの面積や乾燥後の膜の厚み或いはサイズにばらつきが生ずるといった問題がある。特開平11−142635号公報には、修正すべき欠陥の大きさに合わせて針先端径を変化させる旨記載され、実施例では前記針先端径を70μmにしている。このように針先端径が大きい場合には、塗布面積を針先端径の変化により制御可能であるが、針先端径が小さい場合には、そうした制御は難しく、塗布面積にばらつきが生じ易いといった問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来技術における上記問題点を解決し、粘度に係りなく、所望の塗布用液体を微小領域にドット単位で、高精度に塗布することを可能にする塗布方法および塗布装置を提供することを目的とする。
本発明の塗布方法は、以下に述べる二つの態様を包含する。
本発明の塗布方法の第一の態様は、針状部材の先端に塗布用液体を付着させ、該先端を基板に接触させて前記液体を前記基板に転写して塗布する方法において、前記針状部材として撥水性である側面と親水性である先端部を有する針状部材を用い、前記親水性である先端部の先端に塗布用液体としての親水性液体の液滴を付着させ、前記親水性液体を前記基板に転写することを特徴とする。
本発明の塗布方法の第二の態様は、針状部材の先端に塗布用液体を付着させ、該先端を基板に接触させて前記液体を前記基板に転写して塗布する方法において、前記針状部材としての親水性である側面と撥水性である先端部を有する針状部材を用い、前記撥水性である先端部の先端に塗布用液体としての撥水性液体の液滴を付着させ、前記撥水性液体を前記基板に転写することを特徴とする。
【0006】
本発明の塗布方法においては、前記針状部材の親水性である部分の表面エネルギーと撥水性である部分部の表面エネルギーとの差が15dyne/cm以上であるようにするのが好ましい。また、前記先端部の先端は、前記針状部材の中心軸に対して垂直な平面を有し、該平面が親水性または撥水性であるようにするのが好ましい。前記平面の面積は1000μm2以下であるのが好ましい。
本発明の塗布方法の好ましい態様においては、前記先端部の先端を前記基板の表面に前記液滴が接触するように接近させて前記液滴を前記基板の表面に転写した後、前記先端を前記基板から引き離す工程を有する。前記先端を前記基板から引き離す工程は、該先端を上下に微振動させながら行うようにすることができる。或いは前記先端を前記基板から引き離す工程は、該先端の平面部を加熱させながら行うようにすることができる。この場合、前記先端の平面部の加熱は、該先端に設けられた発熱体を瞬間発熱させることにより行うことができる。
【0007】
本発明の塗布方法は、前記塗布用液体を収納した容器に前記先端部の先端を浸漬した後、引き上げて、前記先端に前記液体を付着させる工程、前記先端を該先端が前記基板の表面に対し一定の距離を有する位置まで移動させる工程、前記先端を前記基板の表面に一定の速度で接近させ、前記先端に付着した前記液体の液滴を前記基板の表面に接触さて前記液滴を前記基板の表面に転写する工程、及び前記先端を前記基板から一定の速度で引き離す工程を有する態様を包含する。前記塗布用液体は、インクであることができる。
前記塗布用液体を前記先端に付着させて前記基板に転写する工程は、前記塗布用液体を構成する溶媒の蒸気雰囲気下で行なうのが好ましい。
【0008】
本発明の塗布装置は、代表的には、塗布用液体を収納した容器、前記塗布用液体を基板に塗布するための針状部材、前記針状部材の移動機構、及び前記針状部材と前記基板との間の距離を計測するためのセンサー機構を有し、前記針状部材は撥水性又は親水性である側面と親水性又は撥水性である先端部を有するることを特徴とする。前記塗布用液体は、インクであることができる。
【0009】
【実施態様例】
以下に図を用いて、本発明の実施態様例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は、本発明の塗布方法の一例の内容を模式的に示すものである。図1に示すように、円柱状の針状部材1の先端部2の周辺部は撥水性膜3により撥水性にされ、2先端部の先端4の平面(針状部材1の中心軸に対して垂直な平面)には親水性膜が設けられ親水性にされている。親水性の塗布用液体を前記先端部2に付着させると、該先端部の表面の表面エネルギーと前記液体の表面エネルギーが釣り合って、温度が一定であれば、常に一定の量の液滴5が先端4に付着する。これとは逆に、円柱状の針状部材1の先端部2の周辺部を親水性膜により親水性にし、先端部2の先端4を撥水性膜を設けて撥水性にし、撥水性の塗布用液体を前記先端部2に付着させると、該先端部の表面の表面エネルギーと前記液体の表面エネルギーが釣り合って、温度が一定であれば、常に一定の量の液滴5が先端4に付着する。いずれの場合においても、先端部2に塗布用液体を付着させる際、該液体中にある程度深く該先端部を浸漬させ、一定の速度で引き上げることが好ましい。また前記針状部材の親水性部分の表面エネルギーと撥水性部分の表面エネルギーの差が大きいほど、付着液体量の定量性は良好となる。
【0010】
円柱状の先端4を針状部材1の中心軸に対して垂直な円形平面を有するものとし、その直径を例えば数μmにすれば、数μmの微小なスポット単位の液体の塗布を、液体量のばらつきが無く高精度に行うことができる。但し、環境温度、塗布工程時間、液体粘度は常に一定であることを前提とする。
円柱状の針状部材1(先端部2と先端4を有し、先端4は針状部材1の中心軸に対して垂直な円形平面を有する)は、例えば分析機器である原子間力顕微鏡(STM)に使用するようなタングステン鋼等で形成された円柱状の針状部材を用意し、該針状部材の先端を平坦に研磨して所望の微細な先端形状を形成することにより作製することができる。
【0011】
本発明の塗布方法における塗布プロセスの一例を図3に示す。先ず図3(a)に示すように、針状部材1と塗布用液体7の入った液体容器6を用意する。次に図3(b)に示すように、針状部材1の先端部2を液体容器6中の塗布用液体7に浸漬する。次いで図3(c)に示すように、針状部材1を液体容器6から引き上げる。この際、塗布用液体7の液滴5が針状部材1の先端部2の先端に付着する。その後、図3(d)に示すように、塗布すべき基板8の表面に針状部材1の先端部2の先端を接近させる。次いで図3(e)に示すように、先端部2の先端に付着した液滴5を基板8に接触させる。最後に図3(f)に示すように、針状部材1を上方に上げることにより、液滴5は基板8の所定の位置に転写され、基板8への塗布用液体の塗布を終了する。
【0012】
本発明において使用する針状部材の形状としては、図4に示すように、丸棒状で先端が球状のもの[図4(a)]、丸棒状で先端が平坦なもの[図4(b)]、丸棒状で先端が円錐台状のもの[図4(c)]、四角棒状で先端が平坦なもの[図4(d)]等を挙げることができる。これらの形状は、針状部材の加工性、コスト、使用する塗布用液体の性質、塗布ドット形状等により適宜選択される。また針状部材の先端部の先端の面形形状は必ずしも平面でなくてもよい。即ち、図5に示すように、突面[図5(a)]、凹面[図5(b)]、凹凸面[図5(c)]等、塗布用液体の保持能力を有するものであれば何れの形状であってもよい。
【0013】
図3(e)乃至(f)の工程で液切れが悪い場合、すなわち液滴5(液体)が基板8側に転写し難い場合には、例えば図6に示すように、針状部材1の先端部2の先端に膜状の微小な電熱ヒーター9(10は配線を示す)を設け、図7(a)及び(b)に示すように、針状部材1の引き上げ時に、ヒーター9を瞬間加熱することにより先端部2の先端近傍の液体11(液滴)の粘度が一時的に低下し[図7(a)参照]、それにより液滴5が基板8側に容易に分離移行する[図7(b)参照]。前記微小な電熱ヒーター9としては、例えば、インクジェットに使用するヒータボードと同等なものが使用可能である。
また同様な目的で、図8(a)乃至(c)に示すように、針状部材1の引き上げ時に、針状部材1を上下方向に微振動させることにより[図8(b)参照]、液滴が容易に分離12して基板8側に移行する[図8(c)参照]。このように針状部材1を上下方向に微振動させる方法としては、例えば針状部材1をピエゾ素子で保持し、該ピエゾ素子に一定の周波数の交流電圧をかけることにより針状部材を上下方向に微振動させる方法を採用することができる。
【0014】
図9[図9(a)乃至図9(e)]に本発明の塗布装置の一例と該塗布装置による塗布プロセスの一連の動作を示す。本発明の塗布装置は、塗布用液体の貯留タンク13、貯留タンク13に連結した液体容器6、XZ方向駆動機構14及びを距離センサー15(例えばレーザー測長センサー)を有する[図9(a)及び図9(c)参照]。貯留タンク13内の塗布用液体は液体容器6内に供給される(7は塗布用液体を示す)。針状部材1(先端部2を有する)はXZ方向駆動機構14に取り付けられ、上下左右方向に精密に移動できるようにされている。同様に距離センサー15はXZ方向駆動機構14に取り付けられる[図9(c)参照]。該塗布装置による塗布プロセスは次のように行われる。貯留タンク13から液体容器6内に塗布用液体7を供給し、液体容器6内の塗布用液体7に針状部材1の先端部2の先端を浸漬する[図9(a)参照]。次に針状部材1を引き上げ、その先端部2の先端に付着した一定量の液滴5を作る[図9(b)参照]。次いで、針状部材1と一体的に備えられた距離センサー14(例えばレーザー測長センサー)により、基板8に対して一定距離の位置に針状部材1を移動する[図9(c)参照]。続いて、駆動機構14により、針状部材1の先端部2の先端(液滴5が付着している)を基板8に接近させて液滴5を基板面に接触させる[図9(d)参照]。最後に針状部材1を引き上げて、液滴5を基板面に転写塗布する。
【0015】
【実施例】
以下の実施例により、本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0016】
【実施例1】
直径0.5mmのタングステン細線の先端部の約0.3mm長の側面を機械研磨により、円錐状に先端を尖らせる様に加工した。さらにその先端部を電解研磨により、曲率半径10μmの滑らかな半球状に加工し、針状部材の母材を作成した。これとは別に、撥水性膜形用成材料としてフッ素系樹脂であるサイトップ(旭硝子製)を、フッ素系溶剤であるCTソルブ(旭硝子製)に3重量%になるように溶解し、撥水性膜形成用溶液を作成した。
前記針状部材の母材の先端部を洗浄後、該針状部材の母材の先端部を前記撥水膜形成用溶液に浸漬した後、引き上げ、乾燥した後、180℃で2分間加熱処理した。これにより先端部表面の全面を撥水処理した針状部材を得た。ここで、別に用意した平面基板面上に、上記撥水性膜形成用溶液を用いて撥水性膜を形成し、接触角法によりその表面エネルギーを測定したところ18dyne/cmであった。
次に上記針状部材の先端部を、電解研磨により該先端部の先端が平面になるように加工し、該先端部の形状を円錐台状にした。形成された円錐台状の先端部の先端の形状は円形で、直径は10μm(79μm2)であった。
【0017】
次いで、親水性膜形成用材料として水性ウレタン樹脂であるハイドランHW(大日本インキ化学工業製)を、溶剤としてのトルエンに5重量%になるように溶解し、親水性膜形成用溶液を作成した。上記針状部材の円錐台状先端部の先端のみを前記親水性膜形成用溶液に浸漬した後、引き上げ、80℃で10分間乾燥させ、図1に示すような本発明で用いる針状部材を得た。ここで、別に用意した平面基板面上に、上記親水性膜形成用溶液を用いて親水性膜を形成し、接触角法によりその表面エネルギーを測定したところ46dyne/cmであった。
【0018】
次に酸性カーボンブラックMA−8(三菱化成製)と次亜塩素酸ソーダより作成した顔料濃度l0重量%の顔料分散液30部、エチレングリコール10部、イソプロピルアルコール5部、水55部よりなる表面張力49dyne/cm、粘度6mPaのブラックインクを用意した。
湿度90%以上の過湿チャンバー内にて、このインクを満たした液体容器を用意し、その中に上記で作成した針状部材の先端を浸漬したあと、引き上げ、該針状部材の先端を直ちに清浄なガラス基板面に1秒間接触後、該針状部材を引き上げた。この際、前記先端に付着したインク滴はガラス基板面の所定の個所に転写した。転写したインク滴を有するガラス基板を乾燥後、転写ドット径を顕微鏡観察により測定したところ、直径が12.5μmであった。
以上の塗布操作を20回繰り返したところ、20個の転写ドットの直径のばらつきは12.0±2μmであった。
【0019】
【実施例2】
実施例1と同様にして作製した針状部材を、自動精密Z軸リニアステージに取り付け、前記ステージを電気的に制御可能な制御部を別に設置し、前記針状部材全体をμmオーダーの精密な位置決め及び移動できる塗布装置を作成した。
アルコール溶解性銀コロイドペースト(日本ペイント製)15部、ポリアクリル酸2部、エチレングリコール5部、水35部よりなり、表面張力が51dyne/cmで粘度が60mPaであるの銀ペーストを用意した。
湿度90%以上の過湿チャンバー内にて、銀ペーストを満たした容器を用意し、その中に上記塗布装置に取り付けた針状部材の先端を浸漬した後、引き上げ、前記針状部材の先端を直ちに清浄なガラス基板面に1秒間接触後、0.1mm/分の速度で引き上げた。この際、前記先端に付着した銀ペースト滴はガラス基板面の所定の個所に転写した。転写した銀ペースト滴を有するガラス基板を乾燥後、転写ドット径を顕微鏡観察により測定したところ、直径が8.3μmであった。以上の塗布操作を20回繰り返したところ、20個の転写ドットの直径のばらつきは8.5±3.5μmであった。
【0020】
【実施例3】
実施例1と同様にして作製した針状部材を、振動周波数1Hz〜5KHz、振幅5〜20μmのピエゾ型振動子を介して、自動精密Z軸リニアステージに取り付け、前記ピエゾ振動子及び前記ステージを共に電気的に制御可能な制御部を別に設置し、前記針状部材全体を微振動させ且つμmオーダーの精密な位置決め及び移動が可能な塗布装置を作成した。
湿度90%以上の過湿チャンバー内にて、実施例2で使用したのと同じ銀ペーストを満たした容器を用意し、その中に前記針状部材の先端を浸漬した後、引き上げ、前記針状部材の先端を直ちに清浄なガラス基板面に1秒間接触後、該針状部材に周波数50Hz、振幅50μmの振動を加えつつ、0.1mm/分の速度で引き上げた。この際、前記先端に付着した銀ペースト滴はガラス基板面の所定の個所に転写した。転写した銀ペースト滴を有するガラス基板を乾燥後、転写ドット径を顕微鏡観察により測定したところ、直径が10.5μmであった。
以上の塗布操作を20回繰り返したところ、20個の転写ドットの直径のばらつきは11.0±1.5μmであった。
【0021】
【実施例4】
直径0.5mmのタングステン細線の先端部の約0.3mm長の側面を機械研磨により、円錐状に先端を尖らせる様に加工した。さらにその先端部の先端を電解研磨により平面になるように加工し、先端部の形状を円錐台状にした。円錐台状の先端部の先端の形状は円形で、直径は35μm(962μm2)であった。
次いで図6に示すように、前記先端の平面部に、バブルジェット方式のインクジェット用ヒーターボード回路基板からヒーター部分だけを25μm角に切断したものを、エポキシ系接着剤により貼り付け、さらに両端のアルミ電極に導電性ペーストを塗布し、配線を施した。
かくして得られた針状部材の先端部を洗浄後、該先端部を実施例1で使用したのと同じ撥水膜形成溶液に浸漬した後、引き上げ、乾燥後、180℃で2分間加熱処理し、前記針状部材の先端部表面の全面を撥水処理した。
次に穴径が35μmで厚みが30μmであるのステンレス薄板よりなるマスクを用いて、前記針状部材の先端のヒーター部のみの表面をプラズマ放電処理により親水性化し親水性膜を形成し、表面状態が図1に示すようであり、図6に示すような機能を備えた針状部材を得た。
別に用意した平面基板面上に、上記撥水膜形成溶液を使用して撥水膜を形成後、この表面をプラズマ放電処理により親水性化し親水膜を形成し、接触角法によりその表面エネルギーを測定したところ52dyne/cmであった。
【0022】
湿度90%以上の過湿チャンバー内にて、実施例2で用いたのと同じ銀ペーストを満たした容器を用意し、その中に上記針状部材の先端を浸漬した後、引き上げ、該針状部材の先端を直ちに清浄なガラス基板面に1秒間接触後、図7に示すように、前記針状部材の先端ヒーターに15Vの電圧を1秒間印加しつつ、0.1mm/分の速度で針状部材を引き上げた。この際、前記先端に付着した銀ペースト滴はガラス基板面の所定の個所に転写した。転写した銀ペースト滴を有するガラス基板を乾燥後、転写ドット径を顕微鏡観察により測定したところ、直径が38μmであった。
以上の塗布操作を20回繰り返したところ、20個の転写ドットの直径のばらつきは39±3μmであった。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のインクジェットでは吐出することが出来なかった、高粘度の液体でも微小な面積に塗布が可能である。また従来のインクジェットでは達成できなかった、微小領域のドット塗布が可能である。更に、単純な機構で、再現性良く塗布用液体の一定の液滴量を微小領域にドット塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布方法において使用する針状部材の一例を示す略断面図である。
【図2】図1に示す針状部材の先端に付着した液滴の状態を示す略断面図である。
【図3】図1に示す針状部材を使用して基板への塗布用液体の塗布を行う塗布プロセスの説明図である。
【図4】本発明の塗布方法において使用する針状部材の形状を例示する図である。
【図5】本発明の塗布方法において使用する針状部材の先端形状を例示する図である。
【図6】本発明の塗布方法において使用する、ヒーターを備えた先端を有する針状部材の一例を示す略断面図である。
【図7】図6に示す針状部材を使用して塗布用液体の液滴を基板に転写する際の様子を説明するための図である。
【図8】図1に示す針状部材を使用して塗布用液体の液滴を該針状部材を上下方向に微振動させて基板に転写する際の様子を説明するための図である。
【図9】本発明の塗布装置の一例と該塗布装置による塗布プロセスの一連の動作を示す図である。
【符号の説明】
1 針状部材
2 針状部材の先端部
3 撥水性膜
4 針状部材の先端部の先端(親水性膜が設けられている)
5 液滴
6 液体容器
7 塗布用液体
8 基板
9 ヒーター
10 配線
11 ヒーターにより加熱された液滴
12 液滴分離部
13 塗布用液体貯留タンク
14 針状部材の駆動機構
15 基板距離センサー
【産業上の利用分野】
本発明は、工業用液体塗布分野における微細なパターン塗布を形成する技術に関するものであって、液体塗布用の針状部材の先端部の針先に塗布用液体の液滴を付着させ、該液滴を基板に転写して該基板の微小な領域へドット単位で塗布する方法に関する。より詳細には、本発明は、前記針状部材として撥水性又は親水性である側面と親水性又は撥水性である先端部を有する針状部材を用い、前記先端部の先端に親水性又は撥水性液体の液滴を付着させ、該液滴を前記基板に転写することにより該基板の微小な領域へドット単位で前記親水性又は撥水性液体を塗布する方法に関する。本発明は、該塗布方法を実施するための装置を包含する。
【0002】
【従来の技術】
近年、機能性材料のパターン膜を形成する方法として、インクジェット技術を利用して前記膜材料の溶液または分散液を直接的にパターン塗布する方法が提案され、実施されている。しかしながら従来のインクジェット技術による方法では、30cp以上の高粘度の液体を好適に吐出することは極めて難しい。またインクジェット技術による方法では、吐出液滴の大きさに限界があるため、着弾スポット径を10μm以下にすること、すなわち微細なパターン塗布は殆ど不可能である。特開2002−98707号公報は、精密分注機を用いて高粘度の液体を塗布する方法を開示している。しかしながら、この塗布方法は、液の吸い込み機構が複雑であり、また液の吸い込みに時間がかかるという難点がある。また当該塗布方法は、微小液滴を好適に吐出させることができないという欠点を有する。
【0003】
一方、微量の液体を塗布する簡易な塗布方法として、針状部材の先端部の針先に液滴を付着させ、該液滴を基板に転写することにより塗布する方法が提案されている。この塗布方法によれば、高粘度の液体でも基板に所望状態に塗布することが容易にできる。例えば特開平8−292442号公報には、先端の形状が平坦に形成された針にペーストを付着して所望の基板修復場所に接触させ、微小部分に前記ペーストを塗布することにより導電性膜のパタニングを行なうことを特徴とする液晶基板の欠陥修正方法が記載されている。また特開平11−142635号公報には、針状の塗布媒体に欠陥修正用カラーペーストを付着させ、続いてパターン欠陥部に転写し、転写したカラーペーストを部分硬化させることを特徴とする微小着色パターン欠陥修正方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−292442号公報には、先端の形状が平坦に形成された針の平坦面及び側面に液体を付着させた後、基板には前記針の平坦面部分に付着した液体のみが基板に転写される旨記載されている。しかし実際には、前記針の針先が比較的細い場合や前記液体の性質によっては、前記平坦面部分に付着した液体のみが転写されることはなく、前記針の側面部に付着した液体も重力により下方に移動し、前記平坦面部分に液溜まりを形成する場合があり、その場合転写液量が変動し、転写パターンの面積や乾燥後の膜の厚み或いはサイズにばらつきが生ずるといった問題がある。特開平11−142635号公報には、修正すべき欠陥の大きさに合わせて針先端径を変化させる旨記載され、実施例では前記針先端径を70μmにしている。このように針先端径が大きい場合には、塗布面積を針先端径の変化により制御可能であるが、針先端径が小さい場合には、そうした制御は難しく、塗布面積にばらつきが生じ易いといった問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来技術における上記問題点を解決し、粘度に係りなく、所望の塗布用液体を微小領域にドット単位で、高精度に塗布することを可能にする塗布方法および塗布装置を提供することを目的とする。
本発明の塗布方法は、以下に述べる二つの態様を包含する。
本発明の塗布方法の第一の態様は、針状部材の先端に塗布用液体を付着させ、該先端を基板に接触させて前記液体を前記基板に転写して塗布する方法において、前記針状部材として撥水性である側面と親水性である先端部を有する針状部材を用い、前記親水性である先端部の先端に塗布用液体としての親水性液体の液滴を付着させ、前記親水性液体を前記基板に転写することを特徴とする。
本発明の塗布方法の第二の態様は、針状部材の先端に塗布用液体を付着させ、該先端を基板に接触させて前記液体を前記基板に転写して塗布する方法において、前記針状部材としての親水性である側面と撥水性である先端部を有する針状部材を用い、前記撥水性である先端部の先端に塗布用液体としての撥水性液体の液滴を付着させ、前記撥水性液体を前記基板に転写することを特徴とする。
【0006】
本発明の塗布方法においては、前記針状部材の親水性である部分の表面エネルギーと撥水性である部分部の表面エネルギーとの差が15dyne/cm以上であるようにするのが好ましい。また、前記先端部の先端は、前記針状部材の中心軸に対して垂直な平面を有し、該平面が親水性または撥水性であるようにするのが好ましい。前記平面の面積は1000μm2以下であるのが好ましい。
本発明の塗布方法の好ましい態様においては、前記先端部の先端を前記基板の表面に前記液滴が接触するように接近させて前記液滴を前記基板の表面に転写した後、前記先端を前記基板から引き離す工程を有する。前記先端を前記基板から引き離す工程は、該先端を上下に微振動させながら行うようにすることができる。或いは前記先端を前記基板から引き離す工程は、該先端の平面部を加熱させながら行うようにすることができる。この場合、前記先端の平面部の加熱は、該先端に設けられた発熱体を瞬間発熱させることにより行うことができる。
【0007】
本発明の塗布方法は、前記塗布用液体を収納した容器に前記先端部の先端を浸漬した後、引き上げて、前記先端に前記液体を付着させる工程、前記先端を該先端が前記基板の表面に対し一定の距離を有する位置まで移動させる工程、前記先端を前記基板の表面に一定の速度で接近させ、前記先端に付着した前記液体の液滴を前記基板の表面に接触さて前記液滴を前記基板の表面に転写する工程、及び前記先端を前記基板から一定の速度で引き離す工程を有する態様を包含する。前記塗布用液体は、インクであることができる。
前記塗布用液体を前記先端に付着させて前記基板に転写する工程は、前記塗布用液体を構成する溶媒の蒸気雰囲気下で行なうのが好ましい。
【0008】
本発明の塗布装置は、代表的には、塗布用液体を収納した容器、前記塗布用液体を基板に塗布するための針状部材、前記針状部材の移動機構、及び前記針状部材と前記基板との間の距離を計測するためのセンサー機構を有し、前記針状部材は撥水性又は親水性である側面と親水性又は撥水性である先端部を有するることを特徴とする。前記塗布用液体は、インクであることができる。
【0009】
【実施態様例】
以下に図を用いて、本発明の実施態様例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は、本発明の塗布方法の一例の内容を模式的に示すものである。図1に示すように、円柱状の針状部材1の先端部2の周辺部は撥水性膜3により撥水性にされ、2先端部の先端4の平面(針状部材1の中心軸に対して垂直な平面)には親水性膜が設けられ親水性にされている。親水性の塗布用液体を前記先端部2に付着させると、該先端部の表面の表面エネルギーと前記液体の表面エネルギーが釣り合って、温度が一定であれば、常に一定の量の液滴5が先端4に付着する。これとは逆に、円柱状の針状部材1の先端部2の周辺部を親水性膜により親水性にし、先端部2の先端4を撥水性膜を設けて撥水性にし、撥水性の塗布用液体を前記先端部2に付着させると、該先端部の表面の表面エネルギーと前記液体の表面エネルギーが釣り合って、温度が一定であれば、常に一定の量の液滴5が先端4に付着する。いずれの場合においても、先端部2に塗布用液体を付着させる際、該液体中にある程度深く該先端部を浸漬させ、一定の速度で引き上げることが好ましい。また前記針状部材の親水性部分の表面エネルギーと撥水性部分の表面エネルギーの差が大きいほど、付着液体量の定量性は良好となる。
【0010】
円柱状の先端4を針状部材1の中心軸に対して垂直な円形平面を有するものとし、その直径を例えば数μmにすれば、数μmの微小なスポット単位の液体の塗布を、液体量のばらつきが無く高精度に行うことができる。但し、環境温度、塗布工程時間、液体粘度は常に一定であることを前提とする。
円柱状の針状部材1(先端部2と先端4を有し、先端4は針状部材1の中心軸に対して垂直な円形平面を有する)は、例えば分析機器である原子間力顕微鏡(STM)に使用するようなタングステン鋼等で形成された円柱状の針状部材を用意し、該針状部材の先端を平坦に研磨して所望の微細な先端形状を形成することにより作製することができる。
【0011】
本発明の塗布方法における塗布プロセスの一例を図3に示す。先ず図3(a)に示すように、針状部材1と塗布用液体7の入った液体容器6を用意する。次に図3(b)に示すように、針状部材1の先端部2を液体容器6中の塗布用液体7に浸漬する。次いで図3(c)に示すように、針状部材1を液体容器6から引き上げる。この際、塗布用液体7の液滴5が針状部材1の先端部2の先端に付着する。その後、図3(d)に示すように、塗布すべき基板8の表面に針状部材1の先端部2の先端を接近させる。次いで図3(e)に示すように、先端部2の先端に付着した液滴5を基板8に接触させる。最後に図3(f)に示すように、針状部材1を上方に上げることにより、液滴5は基板8の所定の位置に転写され、基板8への塗布用液体の塗布を終了する。
【0012】
本発明において使用する針状部材の形状としては、図4に示すように、丸棒状で先端が球状のもの[図4(a)]、丸棒状で先端が平坦なもの[図4(b)]、丸棒状で先端が円錐台状のもの[図4(c)]、四角棒状で先端が平坦なもの[図4(d)]等を挙げることができる。これらの形状は、針状部材の加工性、コスト、使用する塗布用液体の性質、塗布ドット形状等により適宜選択される。また針状部材の先端部の先端の面形形状は必ずしも平面でなくてもよい。即ち、図5に示すように、突面[図5(a)]、凹面[図5(b)]、凹凸面[図5(c)]等、塗布用液体の保持能力を有するものであれば何れの形状であってもよい。
【0013】
図3(e)乃至(f)の工程で液切れが悪い場合、すなわち液滴5(液体)が基板8側に転写し難い場合には、例えば図6に示すように、針状部材1の先端部2の先端に膜状の微小な電熱ヒーター9(10は配線を示す)を設け、図7(a)及び(b)に示すように、針状部材1の引き上げ時に、ヒーター9を瞬間加熱することにより先端部2の先端近傍の液体11(液滴)の粘度が一時的に低下し[図7(a)参照]、それにより液滴5が基板8側に容易に分離移行する[図7(b)参照]。前記微小な電熱ヒーター9としては、例えば、インクジェットに使用するヒータボードと同等なものが使用可能である。
また同様な目的で、図8(a)乃至(c)に示すように、針状部材1の引き上げ時に、針状部材1を上下方向に微振動させることにより[図8(b)参照]、液滴が容易に分離12して基板8側に移行する[図8(c)参照]。このように針状部材1を上下方向に微振動させる方法としては、例えば針状部材1をピエゾ素子で保持し、該ピエゾ素子に一定の周波数の交流電圧をかけることにより針状部材を上下方向に微振動させる方法を採用することができる。
【0014】
図9[図9(a)乃至図9(e)]に本発明の塗布装置の一例と該塗布装置による塗布プロセスの一連の動作を示す。本発明の塗布装置は、塗布用液体の貯留タンク13、貯留タンク13に連結した液体容器6、XZ方向駆動機構14及びを距離センサー15(例えばレーザー測長センサー)を有する[図9(a)及び図9(c)参照]。貯留タンク13内の塗布用液体は液体容器6内に供給される(7は塗布用液体を示す)。針状部材1(先端部2を有する)はXZ方向駆動機構14に取り付けられ、上下左右方向に精密に移動できるようにされている。同様に距離センサー15はXZ方向駆動機構14に取り付けられる[図9(c)参照]。該塗布装置による塗布プロセスは次のように行われる。貯留タンク13から液体容器6内に塗布用液体7を供給し、液体容器6内の塗布用液体7に針状部材1の先端部2の先端を浸漬する[図9(a)参照]。次に針状部材1を引き上げ、その先端部2の先端に付着した一定量の液滴5を作る[図9(b)参照]。次いで、針状部材1と一体的に備えられた距離センサー14(例えばレーザー測長センサー)により、基板8に対して一定距離の位置に針状部材1を移動する[図9(c)参照]。続いて、駆動機構14により、針状部材1の先端部2の先端(液滴5が付着している)を基板8に接近させて液滴5を基板面に接触させる[図9(d)参照]。最後に針状部材1を引き上げて、液滴5を基板面に転写塗布する。
【0015】
【実施例】
以下の実施例により、本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0016】
【実施例1】
直径0.5mmのタングステン細線の先端部の約0.3mm長の側面を機械研磨により、円錐状に先端を尖らせる様に加工した。さらにその先端部を電解研磨により、曲率半径10μmの滑らかな半球状に加工し、針状部材の母材を作成した。これとは別に、撥水性膜形用成材料としてフッ素系樹脂であるサイトップ(旭硝子製)を、フッ素系溶剤であるCTソルブ(旭硝子製)に3重量%になるように溶解し、撥水性膜形成用溶液を作成した。
前記針状部材の母材の先端部を洗浄後、該針状部材の母材の先端部を前記撥水膜形成用溶液に浸漬した後、引き上げ、乾燥した後、180℃で2分間加熱処理した。これにより先端部表面の全面を撥水処理した針状部材を得た。ここで、別に用意した平面基板面上に、上記撥水性膜形成用溶液を用いて撥水性膜を形成し、接触角法によりその表面エネルギーを測定したところ18dyne/cmであった。
次に上記針状部材の先端部を、電解研磨により該先端部の先端が平面になるように加工し、該先端部の形状を円錐台状にした。形成された円錐台状の先端部の先端の形状は円形で、直径は10μm(79μm2)であった。
【0017】
次いで、親水性膜形成用材料として水性ウレタン樹脂であるハイドランHW(大日本インキ化学工業製)を、溶剤としてのトルエンに5重量%になるように溶解し、親水性膜形成用溶液を作成した。上記針状部材の円錐台状先端部の先端のみを前記親水性膜形成用溶液に浸漬した後、引き上げ、80℃で10分間乾燥させ、図1に示すような本発明で用いる針状部材を得た。ここで、別に用意した平面基板面上に、上記親水性膜形成用溶液を用いて親水性膜を形成し、接触角法によりその表面エネルギーを測定したところ46dyne/cmであった。
【0018】
次に酸性カーボンブラックMA−8(三菱化成製)と次亜塩素酸ソーダより作成した顔料濃度l0重量%の顔料分散液30部、エチレングリコール10部、イソプロピルアルコール5部、水55部よりなる表面張力49dyne/cm、粘度6mPaのブラックインクを用意した。
湿度90%以上の過湿チャンバー内にて、このインクを満たした液体容器を用意し、その中に上記で作成した針状部材の先端を浸漬したあと、引き上げ、該針状部材の先端を直ちに清浄なガラス基板面に1秒間接触後、該針状部材を引き上げた。この際、前記先端に付着したインク滴はガラス基板面の所定の個所に転写した。転写したインク滴を有するガラス基板を乾燥後、転写ドット径を顕微鏡観察により測定したところ、直径が12.5μmであった。
以上の塗布操作を20回繰り返したところ、20個の転写ドットの直径のばらつきは12.0±2μmであった。
【0019】
【実施例2】
実施例1と同様にして作製した針状部材を、自動精密Z軸リニアステージに取り付け、前記ステージを電気的に制御可能な制御部を別に設置し、前記針状部材全体をμmオーダーの精密な位置決め及び移動できる塗布装置を作成した。
アルコール溶解性銀コロイドペースト(日本ペイント製)15部、ポリアクリル酸2部、エチレングリコール5部、水35部よりなり、表面張力が51dyne/cmで粘度が60mPaであるの銀ペーストを用意した。
湿度90%以上の過湿チャンバー内にて、銀ペーストを満たした容器を用意し、その中に上記塗布装置に取り付けた針状部材の先端を浸漬した後、引き上げ、前記針状部材の先端を直ちに清浄なガラス基板面に1秒間接触後、0.1mm/分の速度で引き上げた。この際、前記先端に付着した銀ペースト滴はガラス基板面の所定の個所に転写した。転写した銀ペースト滴を有するガラス基板を乾燥後、転写ドット径を顕微鏡観察により測定したところ、直径が8.3μmであった。以上の塗布操作を20回繰り返したところ、20個の転写ドットの直径のばらつきは8.5±3.5μmであった。
【0020】
【実施例3】
実施例1と同様にして作製した針状部材を、振動周波数1Hz〜5KHz、振幅5〜20μmのピエゾ型振動子を介して、自動精密Z軸リニアステージに取り付け、前記ピエゾ振動子及び前記ステージを共に電気的に制御可能な制御部を別に設置し、前記針状部材全体を微振動させ且つμmオーダーの精密な位置決め及び移動が可能な塗布装置を作成した。
湿度90%以上の過湿チャンバー内にて、実施例2で使用したのと同じ銀ペーストを満たした容器を用意し、その中に前記針状部材の先端を浸漬した後、引き上げ、前記針状部材の先端を直ちに清浄なガラス基板面に1秒間接触後、該針状部材に周波数50Hz、振幅50μmの振動を加えつつ、0.1mm/分の速度で引き上げた。この際、前記先端に付着した銀ペースト滴はガラス基板面の所定の個所に転写した。転写した銀ペースト滴を有するガラス基板を乾燥後、転写ドット径を顕微鏡観察により測定したところ、直径が10.5μmであった。
以上の塗布操作を20回繰り返したところ、20個の転写ドットの直径のばらつきは11.0±1.5μmであった。
【0021】
【実施例4】
直径0.5mmのタングステン細線の先端部の約0.3mm長の側面を機械研磨により、円錐状に先端を尖らせる様に加工した。さらにその先端部の先端を電解研磨により平面になるように加工し、先端部の形状を円錐台状にした。円錐台状の先端部の先端の形状は円形で、直径は35μm(962μm2)であった。
次いで図6に示すように、前記先端の平面部に、バブルジェット方式のインクジェット用ヒーターボード回路基板からヒーター部分だけを25μm角に切断したものを、エポキシ系接着剤により貼り付け、さらに両端のアルミ電極に導電性ペーストを塗布し、配線を施した。
かくして得られた針状部材の先端部を洗浄後、該先端部を実施例1で使用したのと同じ撥水膜形成溶液に浸漬した後、引き上げ、乾燥後、180℃で2分間加熱処理し、前記針状部材の先端部表面の全面を撥水処理した。
次に穴径が35μmで厚みが30μmであるのステンレス薄板よりなるマスクを用いて、前記針状部材の先端のヒーター部のみの表面をプラズマ放電処理により親水性化し親水性膜を形成し、表面状態が図1に示すようであり、図6に示すような機能を備えた針状部材を得た。
別に用意した平面基板面上に、上記撥水膜形成溶液を使用して撥水膜を形成後、この表面をプラズマ放電処理により親水性化し親水膜を形成し、接触角法によりその表面エネルギーを測定したところ52dyne/cmであった。
【0022】
湿度90%以上の過湿チャンバー内にて、実施例2で用いたのと同じ銀ペーストを満たした容器を用意し、その中に上記針状部材の先端を浸漬した後、引き上げ、該針状部材の先端を直ちに清浄なガラス基板面に1秒間接触後、図7に示すように、前記針状部材の先端ヒーターに15Vの電圧を1秒間印加しつつ、0.1mm/分の速度で針状部材を引き上げた。この際、前記先端に付着した銀ペースト滴はガラス基板面の所定の個所に転写した。転写した銀ペースト滴を有するガラス基板を乾燥後、転写ドット径を顕微鏡観察により測定したところ、直径が38μmであった。
以上の塗布操作を20回繰り返したところ、20個の転写ドットの直径のばらつきは39±3μmであった。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のインクジェットでは吐出することが出来なかった、高粘度の液体でも微小な面積に塗布が可能である。また従来のインクジェットでは達成できなかった、微小領域のドット塗布が可能である。更に、単純な機構で、再現性良く塗布用液体の一定の液滴量を微小領域にドット塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布方法において使用する針状部材の一例を示す略断面図である。
【図2】図1に示す針状部材の先端に付着した液滴の状態を示す略断面図である。
【図3】図1に示す針状部材を使用して基板への塗布用液体の塗布を行う塗布プロセスの説明図である。
【図4】本発明の塗布方法において使用する針状部材の形状を例示する図である。
【図5】本発明の塗布方法において使用する針状部材の先端形状を例示する図である。
【図6】本発明の塗布方法において使用する、ヒーターを備えた先端を有する針状部材の一例を示す略断面図である。
【図7】図6に示す針状部材を使用して塗布用液体の液滴を基板に転写する際の様子を説明するための図である。
【図8】図1に示す針状部材を使用して塗布用液体の液滴を該針状部材を上下方向に微振動させて基板に転写する際の様子を説明するための図である。
【図9】本発明の塗布装置の一例と該塗布装置による塗布プロセスの一連の動作を示す図である。
【符号の説明】
1 針状部材
2 針状部材の先端部
3 撥水性膜
4 針状部材の先端部の先端(親水性膜が設けられている)
5 液滴
6 液体容器
7 塗布用液体
8 基板
9 ヒーター
10 配線
11 ヒーターにより加熱された液滴
12 液滴分離部
13 塗布用液体貯留タンク
14 針状部材の駆動機構
15 基板距離センサー
Claims (16)
- 針状部材の先端に塗布用液体を付着させ、該先端を基板に接触させて前記液体を前記基板に転写して塗布する方法において、前記針状部材として撥水性である側面と親水性である先端部を有する針状部材を用い、前記親水性である先端部の先端に塗布用液体としての親水性液体の液滴を付着させ、前記親水性液体を前記基板に転写することを特徴とする塗布方法。
- 針状部材の先端に塗布用液体を付着させ、該先端を基板に接触させて前記液体を前記基板に転写して塗布する方法において、前記針状部材としての親水性である側面と撥水性である先端部を有するが針状部材を用い、前記撥水性である先端部の先端に塗布用液体としての撥水性液体の液滴を付着させ、前記撥水性液体を前記基板に転写することを特徴とする塗布方法。
- 前記液滴を付着して基板に転写する工程を、前記塗布用液体を構成する溶媒の蒸気雰囲気下で行う請求項1及び2の塗布方法。
- 前記針状部材の親水性である部分の表面エネルギーと撥水性である部分部の表面エネルギーとの差が、15dyne/cm以上である請求項1乃至3のいずれかに記載の塗布方法。
- 前記先端部の先端は、前記針状部材の中心軸に対して垂直な平面を有し、該平面が親水性または撥水性である請求項1乃至4のいずれかに記載の塗布方法。
- 前記平面の面積が1000μm2以下である請求項5に記載の塗布方法。
- 前記先端部は発熱体を備えている請求項1乃至6のいずれかに記載の塗布方法。
- 前記先端部の先端を前記基板の表面に前記液滴が接触するように接近させて前記液滴を前記基板の表面に転写した後、該先端を前記基板から引き離す工程を有する請求項1乃至7のいずれかに記載の塗布方法。
- 前記先端を前記基板から引き離す工程を、該先端を上下に微振動させながら行う請求項8に記載の塗布方法。
- 前記先端を前記基板から引き離す工程を、該先端の平面部を加熱させながら行う請求項8に記載の塗布方法。
- 前記先端の平面部の加熱は、該先端に設けられた発熱体を瞬間発熱させることにより行う請求項10に記載の塗布方法。
- 前記塗布用液体を収納した容器に前記先端部の先端を浸漬した後、引き上げて、前記先端に前記液体を付着させる工程、前記先端を該先端が前記基板の表面に対し一定の距離を有する位置まで移動させる工程、前記先端を前記基板の表面に一定の速度で接近させ、前記先端に付着した前記液体の液滴を前記基板の表面に接触させて前記液滴を前記基板の表面に転写する工程、及び前記先端を前記基板から一定の速度で引き離す工程を有する請求項1または2に記載の塗布方法。
- 前記塗布用液体を前記先端に付着させて前記基板に転写する工程を、前記塗布用液体を構成する溶媒の蒸気雰囲気下で行なう請求項12に記載の塗布方法。
- 前記塗布用液体がインクである請求項12または13に記載の塗布方法。
- 塗布用液体を収納した容器、前記塗布用液体を基板に塗布するための針状部材、前記針状部材の移動機構、及び前記針状部材と前記基板との間の距離を計測するためのセンサー機構を有し、前記針状部材は撥水性又は親水性である側面と親水性又は撥水性である先端部を有することを特徴とする塗布装置。
- 前記塗布用液体がインクである請求項15に記載の塗布装置。
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