JP6241087B2 - 糸条状態検出方法及び糸条状態検出装置 - Google Patents

糸条状態検出方法及び糸条状態検出装置 Download PDF

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    • B65H2701/31Textiles threads or artificial strands of filaments

Description

本発明は、走行する糸条の状態を光学的に検出する糸条状態検出方法及び糸条状態検出装置の技術に関する。
糸条の製造段階において、糸条に異物が含まれている場合がある。また、糸条の太さ(見かけ太さ)が実質的に一定でない場合もある。糸条に異物が含まれている場合や、太さが実質的に一定でない場合は、糸条の品質低下を招くことがある。
従来、糸条の太さ及び/又は異物の有無等の糸条の状態を光学的に検出する糸条状態検出装置が知られている。糸条状態検出装置は、糸条が配置される走行空間の周囲に投光部(光源)及び受光部を設け、受光部の受光量に基づいて、糸条の太さ及び/又は異物の有無等の糸条の状態を検出する。
糸条状態検出装置は、投光部と走行空間との間に投光面を有し、受光部と走行空間との間に受光面を有している。投光面は、投光部から照射された光が走行空間に入る入口面である。受光面は、投光部から照射された光(透過光だけでなく、糸条及び/又は周辺部材からの反射光も含む)であって、走行空間を通過した光が走行空間から出る出口面である。投光面と受光面は、例えば、走行空間の外周面を構成する、透光性を有する樹脂部材によって構成される。
糸条状態検出装置は、受光部の受光量に基づいて、糸条の状態を検出するが、投光面及び/又は受光面の汚れが発生すれば、受光部の受光量が正確に糸条の状態を示すものではなくなる。この汚れは、例えば空気中の粉塵や、ポリエステル等を原料とする糸条に付着されている油剤、あるいは綿繊維に含まれている綿糖によって生じる。また、投光部(光源)に温度ドリフトによる投光量の変動が発生した場合も、受光部の受光量が正確に糸条の状態を示すものではなくなる。例えば、投光部に用いられるLED(Light Emitting Diode)は、周囲温度が上昇すると光度が低下する特性がある。
このように、汚れ及び/又は温度ドリフトが発生した場合、受光部の受光量のみでは、糸条の状態を正確に検出することができない。従って、変動要因(汚れ及び/又は温度ドリフト)を特定し、変動要因に応じて適切な対処(例えば、汚れ除去)を行うことが求められる。
特許文献1には、光学的に糸直径を測定する装置が記載されている。例えば図1には、発光器側に基準ダイオード6を設け、それを用いて温度ドリフトの補償を行うことが記載されている。しかしながら、変動要因の特定については記載されていない。
特公平6−92941号公報
本発明の目的は、糸条の状態を正確に検出することを阻害する変動要因の有無(アラームの有無)を判定する、糸条状態検出方法及び糸条状態検出装置を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、第1の発明の糸条状態検出方法は、
糸条が配置される走行空間に向けて光を照射する投光部と、投光部から照射された光が走行空間に入る入口面である投光面と、投光部から照射された光であって、走行空間を通過した光が走行空間から出る出口面である受光面と、走行空間を通過した光を受光する第1受光部と、投光部から走行空間に向けて照射された光のうち、走行空間に入っていない光を受光する第2受光部と、投光部の駆動用制御値を制御する制御部と、を備える糸条状態検出装置に適用される糸条状態検出方法である。
糸条状態検出方法は、制御部が、第1受光部の受光量、及び、第2受光部の受光量に基づいて、アラームの有無を判定するステップを含む。
第2の発明の糸条状態検出装置は、
糸条が配置される走行空間に向けて光を照射する投光部と、
投光部から照射された光が走行空間に入る入口面である投光面と、
投光部から照射された光であって、走行空間を通過した光が走行空間から出る出口面である受光面と、
走行空間を通過した光を受光する第1受光部と、
投光部から走行空間に向けて照射された光のうち、走行空間に入っていない光を受光する第2受光部と、
投光部の駆動用制御値を制御する制御部と、を備える。
制御部は、第1受光部の受光量、及び、第2受光部の受光量に基づいて、アラームの有無を判定する。
第3の発明の糸条状態検出装置は、第2の発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、投光面及び/又は受光面が汚れている場合に、アラーム有りと判定する。
第4の発明の糸条状態検出装置は、第2又は第3の発明の糸条状態検出装置であって、
制御部がアラーム有りと判定した場合、その旨を報知する報知部を更に備える。
第5の発明の糸条状態検出装置は、第2又は第3の発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、第1受光部の受光量、第2受光部の受光量、及び、駆動用制御値に基づいて、第1受光部及び/又は第2受光部の受光量の変動要因を特定する特定処理を実行する。
第6の発明の糸条状態検出装置は、第5の発明の糸条状態検出装置であって、
制御部が変動要因を特定した場合、変動要因を報知する報知部を更に備える。
第7の発明の糸条状態検出装置は、第5又は第6の発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、特定処理において、第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御し、第1受光部の受光量が所定値となった場合の駆動用制御値、及び、第2受光部の受光量に基づいて、変動要因を特定する。
第8の発明の糸条状態検出装置は、第7の発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、特定処理において、第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御した場合の、比較用制御値に対する駆動用制御値の増減、及び、比較用受光量に対する第2受光部の受光量の増減に基づいて、変動要因を特定する。
第9の発明の糸条状態検出装置は、第8の発明の糸条状態検出装置であって、
比較用制御値は、走行空間に糸条が配置されていない状態において、第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御したときの駆動用制御値である。
第10の発明の糸条状態検出装置は、第8又は第9の発明の糸条状態検出装置であって、
比較用受光量は、走行空間に糸条が配置されていない状態において、第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御したときの第2受光部の受光量である。
第11の発明の糸条状態検出装置は、第8から第10のいずれかの発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が増加、且つ、比較用受光量に対する第2受光部の受光量が変化なしの場合、汚れなし、且つ、温度上昇ありと判定する。
第12の発明の糸条状態検出装置は、第8から第11のいずれかの発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が変化なし、且つ、比較用受光量に対する第2受光部の受光量が変化なしの場合、汚れなし、且つ、温度変化なしと判定する。
第13の発明の糸条状態検出装置は、第8から第12のいずれかの発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が減少、且つ、比較用受光量に対する第2受光部の受光量が変化なしの場合、汚れなし、且つ、温度低下ありと判定する。
第14の発明の糸条状態検出装置は、第8から第13のいずれかの発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が変化なし、且つ、比較用受光量に対する第2受光部の受光量が増加の場合、汚れあり、且つ、温度低下ありと判定する。
第15の発明の糸条状態検出装置は、第8から第14のいずれかの発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が減少、且つ、比較用受光量に対する第2受光部の受光量が増加の場合、汚れあり、且つ、温度低下ありと判定する。
第16の発明の糸条状態検出装置は、第2から第15のいずれかの発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、走行空間に糸条が配置されている状態(糸走行状態)において、第2受光部の受光量に基づいて、駆動用制御値を制御する。
第17の発明の糸条状態検出装置は、第16の発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、走行空間に糸条が配置されている状態において、第2受光部の受光量が減少した場合、第2受光部の受光量が所定値となるように、駆動用制御値を増加させる。
第18の発明の糸条状態検出装置は、第16又は第17の発明の糸条状態検出装置であって、
制御部は、走行空間に糸条が配置されている状態において、第2受光部の受光量が増加した場合、第2受光部の受光量が所定値となるように、駆動用制御値を減少させる。
本発明の糸条状態検出方法及び糸条状態検出装置によれば、糸条の状態を正確に検出することを阻害する変動要因の有無(アラームの有無)を判定することができる。
実施形態1に係る糸条状態検出装置100の斜視簡略図。 配置される糸条Yと直交する方向に切断した糸条状態検出装置100の断面を示す簡略図。 他の例の糸条状態検出装置100の断面を示す簡略図。 制御部61、ユニットコントローラ(第1制御部210)、第2制御部110の構成を示す簡略図。 投光面32及び/又は受光面33の汚れが無く、周囲温度が上昇した場合を示すグラフ。 投光面32及び/又は受光面33の汚れが無く、周囲温度の変化なしの場合を示すグラフ。 投光面32及び/又は受光面33の汚れが無く、周囲温度が低下した場合を示すグラフ。 投光面32及び/又は受光面33の汚れが発生し、周囲温度が低下した場合を示すグラフ。 投光面32及び/又は受光面33の汚れが発生し、周囲温度が低下した場合の別の例を示すグラフ。 変動要因のパターン(汚れの有無、周囲温度の変化の組み合わせ)と、特定処理における比較用制御値に対する駆動用制御値の増減、及び、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量の増減の関係をまとめた表。 特定処理における比較用制御値に対する駆動用制御値の増減、及び、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量の増減の関係から、推定できる変動要因(汚れの有無、周囲温度の変化)の組み合わせをまとめた表。
本発明の実施形態に係る糸条状態検出装置100を図面に沿って説明する。糸条状態検出装置100は、繊維機械200に適用され、走行する糸条Yの状態を光学的に検出する。糸条Yの状態とは、太さ(見かけ太さ)及び/又は異物の有無である。糸条状態検出装置100が適用される繊維機械200は特に限定されない。例えば、自動ワインダー又は空気紡績機に適用できる。また、走行する糸条の状態を光学的に検査する検査装置に適用することもできる。
図1は、糸条Yの走行経路に沿って配置される糸条状態検出装置100を示している。図2は、配置される糸条Yと直交する方向に切断した糸条状態検出装置100の断面を示している。糸条状態検出装置100は、主にケーシング11、投光部21、投光面32、受光面33、第1受光部41、第2受光部51、制御部61、及び報知部71を備える。本実施形態の糸条状態検出装置100は、投光部21及び第1受光部41を2組備えた2軸タイプである。
ケーシング11は、投光部21、投光面32、受光面33、第1受光部41、及び第2受光部51を収容し、内部に糸条Yを配置する。ケーシング11の側部には開口部12が形成されている。開口部12からケーシング11の内側には糸条Yを配置する走行空間13が形成されている。糸条Yはケーシング11の開口部12から走行空間13の奥に案内されて配置され、その位置で図2の紙面の垂直方向に走行する。
ケーシング11の内部には、投光部21、及び第2受光部51を収容する収容空間14が形成されている。収容空間14は、投光部21から照射される光D1、D2を走行空間13へ案内する光路141、142を有している。本実施形態では、光路141と走行空間13は、透光性を有する後述の第1透過板311で仕切られている。光路142と走行空間13は、透光性を有する後述の第2透過板312で仕切られている。光路141、142は連通空間143によって連通している。
投光部21は、糸条Yが配置される走行空間13に光を照射する。投光部21は、第1光源211、及び第2光源212を備えている。第1光源211は光D1を照射し、第2光源212は光D2を照射する。第1光源211は光路141に配置される。第2光源212は光路142に配置される。第1光源211、及び第2光源212により、異なる方向から糸条Yに光D1、D2が照射される。
第1光源211、及び第2光源212は制御部61(ユニットコントローラ(第1制御部210)。図2、図4参照)に接続されている。制御部61は、第1光源211、及び第2光源212の駆動を制御する時分割回路を備えている。制御部61は、時分割回路によって第1光源211と第2光源212を高速で切り替えて光D1、D2を交互に照射する。このため、太さ(見かけ太さ)の異なる部分、及び/又は異物が糸条Yの偏った位置に存在している場合でも確実に検出することができる。尚、本実施形態では、第1光源211と第2光源212としてCANタイプLEDを用いているが、これに限定されない。例えば、表面実装型LEDを用いることもできる。
第1受光部41は、走行空間13を通過した光を受光する。第1受光部41は、第11受光部411、及び第12受光部412を備えている。第11受光部411は、走行空間13に面し、かつ第1光源211から光D1が照射される位置に配置されている。第12受光部412は、走行空間13に面し、かつ第2光源212から光D2が照射される位置に配置されている。第11受光部411、及び第12受光部412は、制御部61(ユニットコントローラ(第1制御部210)。図2、図4参照)に接続されている。第11受光部411、及び第12受光部412は、受光した光の強度に応じた信号を制御部61に出力する。
ここで、第1受光部41(第11受光部411、第12受光部412)が受光する、「走行空間を通過した光」とは、投光部21から照射された光のうち、透過光、及び/又は、反射光である。透過光は、糸条Y及び/又は周辺部材に反射せずに投光部21から直接第1受光部41に到達する光である。反射光は、糸条Y及び/又は周辺部材から反射して第1受光部41に到達する光である。
本実施形態では、制御部61が、第1光源211と第2光源212の駆動を交互に切り替えるため、第1光源211が駆動しているときは、第11受光部411が透過光を受光し、第12受光部412が反射光を受光する。第2光源212が駆動しているときは、第12受光部412が透過光を受光し、第11受光部411が反射光を受光する。
投光面32は、投光部21(第1光源211、第2光源212)から照射された光が走行空間13に入る入口面である。受光面33は、投光部21(第1光源211、第2光源212)から照射された光であって、走行空間13を通過した光が走行空間13から出る出口面である。
本実施形態では、光路141と走行空間13との間、及び第12受光部412と走行空間13との間は、透光性を有する第1透過板311で仕切られている。光路142と走行空間13との間、及び第11受光部411と走行空間13との間は、透光性を有する第2透過板312で仕切られている。つまり、投光面32、及び受光面33は、第1透過板311、及び第2透過板312で構成されている。第1透過板311、及び第2透過板312は、透光性を有すればよく、透明板に限定されない。例えば、投光部21(第1光源211、第2光源212)の波長の光のみを透過するものであってもよい。
投光面32及び/又は受光面33には、例えば空気中の粉塵や、ポリエステル等を原料とする糸条に付着されている油剤、あるいは綿繊維に含まれている綿糖によって汚れが生じる。投光面32及び/又は受光面33の汚れは、受光量の変動を発生させる。受光量の変動が発生した場合、第1受光部41の受光量は、糸条Yの状態を正確に示すものではなくなる。従って、投光面32及び/又は受光面33の汚れは、第1受光部41にとっての変動要因となる。尚、「受光量」とは、投光部21(第1光源211、第2光源212)から照射された光が投光面32及び受光面33を通過して第1受光部41で受光される光量のことをいう。
また、投光面32及び/又は受光面33の汚れの有無に関わらず、投光部21には温度ドリフトによる投光量の変動が発生する。温度ドリフトによる投光量の変動が発生した場合、第1受光部41の受光量は、糸条Yの状態を正確に示すものではなくなる。従って、温度ドリフトによる投光量の変動は、第1受光部41にとっての変動要因となる。尚、「投光量」とは、投光部21(第1光源211、第2光源212)から照射される光の光量をいうものとする。つまり、投光部21から照射されて投光面32に到達する前の光の光量であり、投光面32の汚れの有無には影響を受けない。
第2受光部51は、投光部21(第1光源211、第2光源212)から照射された光D1、D2の一部であって、走行空間13を通過していない光D1、D2を受光する。第2受光部51は、投光モニタを構成する。第2受光部51は、制御部61(ユニットコントローラ(第1制御部210)。図2、図4参照)に接続されている。第2受光部51は、受光した光の強度に応じた信号を制御部61に出力する。
第2受光部51は、連通空間143に配置されている。このため、第2受光部51は、投光面32及び/又は受光面33の汚れの有無に関わらず、投光部21の投光量を正確に検出することができる。従って、投光面32及び/又は受光面33の汚れは、第2受光部51にとっての変動要因とならない。一方、温度ドリフトによる投光部21の投光量の変動は、第2受光部51にとっての変動要因となる。図2に示した第2受光部51は、投光部21(第1光源211、第2光源212)から照射された光D1、D2の一部を直接受光する位置に配置したが、配置する位置はこれに限定されない。例えば図3A、図3Bに示すように、反射板52を介して光D1、D2の一部を受光するようにしてもよい。また、光ファイバー等の導光体を介して光D1、D2の一部を受光するようにしてもよい。
制御部61は、投光部21(第1光源211、第2光源212)の駆動用制御値を制御する。駆動用制御値は、投光部21(第1光源211、第2光源212)を駆動する投光電流の値である。駆動用制御値を制御することで、投光量を制御することができる。
制御部61は、第1受光部41の受光量、及び、第2受光部51の受光量に基づいて、アラームの有無を判定する。アラームは、糸条Yの状態を正確に検出することを阻害する変動要因(温度ドリフト及び/又は汚れ)である。制御部61は、例えば、投光面32及び/又は受光面33が汚れている場合に、アラーム有りと判定する。
また、制御部61は、第1受光部41の受光量、第2受光部51の受光量、及び、駆動用制御値に基づいて、第1受光部41及び/又は第2受光部51の受光量の変動要因を特定する特定処理を実行する。特定処理は、走行空間13に糸条Yが配置されていない状態において行う。走行空間13に糸条Yが配置されていない状態は、起動時及び/又は糸切れ時である。
具体的には、制御部61は、特定処理において、第1受光部41の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御し、第1受光部41の受光量が所定値となった場合の駆動用制御値、及び、第2受光部51の受光量に基づいて、変動要因を特定する。
更に具体的には、制御部61は、特定処理において、第1受光部41の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御した場合の、比較用制御値に対する駆動用制御値の増減、及び、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量の増減に基づいて、変動要因を特定する。
ここで、走行空間13に糸条Yが配置されていない状態において、第1受光部41の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御することをゼロ点補正処理とする。
比較用制御値は、走行空間13に糸条Yが配置されていない状態において、第1受光部41の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御して取得される駆動用制御値(投光電流)である。比較用制御値はゼロ点補正処理時に取得される駆動用制御値である。比較用制御値は、特定処理を行う時点より前の時点において取得される。比較用制御値を取得するゼロ点補正処理を第1のゼロ点補正処理とする。
比較用受光量は、走行空間に糸条が配置されていない状態において、第1受光部41の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御したときの第2受光部51の受光量である。比較用受光量はゼロ点補正処理時に取得される第2受光部51の受光量である。比較用受光量は、特定処理を行う時点より前の時点において取得される。比較用受光量を取得するゼロ点補正処理を第1のゼロ点補正処理とする。
つまり、制御部61は、特定処理を行う時点より前の時点において第1のゼロ点補正処理を行い、比較用制御値、及び比較用受光量を取得する。特定処理では、ゼロ点補正処理(第2のゼロ点補正処理)を行って、その時点での駆動用制御値、及び第2受光部51の受光量を取得し、比較用制御値、及び比較用受光量と比較する。この結果により、制御部61は、投光面32及び/又は受光面33が汚れているか否か、及び/又は、投光部21に温度ドリフトが生じているか否か、を判定する。比較用制御値、及び比較用受光量の取得は、前回の特定処理において行われるゼロ点補正処理(第1のゼロ点補正処理)、N回前の特定処理において行われるゼロ点補正処理(第1のゼロ点補正処理)で取得してもよく、あるいは工場出荷時等に設定されていてもよく、特に限定されない。
制御部61は、糸条状態検出装置100のケーシング11外に設けられる場合と、糸条状態検出装置100のケーシング11内に設けられる場合がある。図4に示すように、本実施形態では、制御部61は、繊維機械200のユニットコントローラ(第1制御部210)であり、糸条状態検出装置100のケーシング11外に設けられる。糸条状態検出装置100のケーシング11内の制御部(第2制御部110)が駆動用制御値(投光電流)の制御を行い、ユニットコントローラ(第1制御部210)が特定処理を行うようにしてもよい。この場合、制御部61は、ケーシング11外のユニットコントローラ(第1制御部210)と、ケーシング11内の制御部(第2制御部110)の両方により構成される。
報知部71は、制御部61がアラーム有りと判定した場合、その旨をオペレータに報知する。あるいは、制御部61が変動要因を特定した場合、変動要因をオペレータに報知する。報知部71は、例えば表示部である。報知部71は、機台端部の表示部(ディスプレイ)、ユニットごとの表示部(LEDランプ及び/又は7セグランプ等)、又は、糸条状態検出装置100のケーシング11に設けられる表示部(LEDランプ及び/又は7セグランプ等)のいずれか、あるいは、組合せとすることができる。例えば、制御部61が、汚れありと判定した場合、オペレータに対して投光面32及び/又は受光面33の汚れの除去を促すメッセージを表示する。
次に、糸条状態検出装置100による変動要因の特定処理について説明する。ここで特定する変動要因は、糸条Yの状態の検出に関係する、第1受光部41にとっての変動要因である。具体的には、投光面32及び/又は受光面33の汚れの有無、及び/又は温度ドリフトによる投光部21(第1光源211、第2光源212)の投光量の変動の有無である。
まず、図5から図9に沿って、変動要因のパターン(汚れの有無、周囲温度の変化の組み合わせ)毎に説明する。
図5は、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度が上昇した場合を示している。縦軸は第1受光部41及び第2受光部51(投光モニタ)の受光量である。横軸は、投光部21(第1光源211、第2光源212)の周囲温度である。実線Aは、第1のゼロ点補正処理時点の第1受光部41及び第2受光部51の受光量を示す。実線Bは、特定処理を行った時点(第2のゼロ点補正処理時点)の第1受光部41及び第2受光部51の受光量を示す。実線Aの駆動用制御値(投光電流)より実線Bの駆動用制御値のほうが高い。実線A、実線Bともに右下がりになっているのは、温度ドリフトにより周囲温度が上昇するほど、同じ駆動用制御値であっても投光部21の投光量が減少するためである。
実線AのP1に示すように、制御部61は、第1のゼロ点補正処理時点において、周囲温度T1で、第1受光部41が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。このときの駆動用制御値A1は比較用制御値A1として取得され、第2受光部51の受光量L21は比較用受光量L21として取得される。
第1のゼロ点補正処理時点から時間が経過し、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、周囲温度T2(T1<T2)となり、投光部21の投光量が低下したとする(P1からP2に低下)。
実線Bに示すように、制御部61は、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、周囲温度T2で、第1受光部41の受光量が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。具体的には、制御部61は、駆動用制御値を増加(A1からA2に増加)させることで、投光部21の投光量を増加させ(P2からP3に増加)、第1受光部41の受光量を所定値(受光量L11)に戻す。このとき第2受光部51の受光量も受光量L21に戻る。
このように、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度が上昇した場合、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、比較用制御値に対する駆動用制御値は増加(例えばA1からA2に増加)、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量は変化なし(例えば受光量L21で変化なし)となる。
このため、制御部61は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が増加、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が変化なしの場合、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度が上昇したと判定することができる。
図6は、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度の変化なしの場合を示している。実線Aは、第1のゼロ点補正処理時点の第1受光部41及び第2受光部51の受光量、及び、特定処理を行った時点(第2のゼロ点補正処理時点)の第1受光部41及び第2受光部51の受光量を示す。
実線AのP1に示すように、制御部61は、第1のゼロ点補正処理時点において、周囲温度T1で、第1受光部41が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。このときの駆動用制御値A1は比較用制御値A1として取得され、第2受光部51の受光量L21は比較用受光量L21として取得される。
第1のゼロ点補正処理時点から時間が経過し、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、周囲温度T1のままであり、投光部21の投光量も変化なしとする(P1のまま)。
実線Aに示すように、制御部61は、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、周囲温度T1で、第1受光部41の受光量が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。具体的には、制御部61は、駆動用制御値を変化させず(A1のまま)、投光部21の投光量を変化させず(P1のまま)、第1受光部41の受光量を所定値(受光量L11)のままとする。このとき第2受光部51の受光量も受光量L21のままとなる。
このように、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度の変化なしの場合、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、比較用制御値に対する駆動用制御値は変化せず(例えばA1のまま)、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量は変化なし(例えば受光量L21で変化なし)となる。
このため、制御部61は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が変化なし、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が変化なしの場合、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度の変化なしと判定することができる。
図7は、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度が低下した場合を示している。実線Aは、第1のゼロ点補正処理時点の第1受光部41及び第2受光部51の受光量を示す。実線Bは、特定処理を行った時点(第2のゼロ点補正処理時点)の第1受光部41及び第2受光部51の受光量を示す。
実線AのP1に示すように、制御部61は、第1のゼロ点補正処理時点において、周囲温度T1で、第1受光部41が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。このときの駆動用制御値A1は比較用制御値A1として取得され、第2受光部51の受光量L21は比較用受光量L21として取得される。
第1のゼロ点補正処理時点から時間が経過し、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、周囲温度T3(T1>T3)となり、投光部21の投光量が増加したとする(P1からP2に増加)。
実線Bに示すように、制御部61は、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、周囲温度T3で、第1受光部41の受光量が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。具体的には、制御部61は、駆動用制御値を減少(A1からA3に減少)させることで、投光部21の投光量を低下させ(P2からP3に低下)、第1受光部41の受光量を所定値(受光量L11)に戻す。このとき第2受光部51の受光量も受光量L21に戻る。
このように、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度が低下した場合、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、比較用制御値に対する駆動用制御値は減少(例えばA1からA3に減少)、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量は変化なし(例えば受光量L21で変化なし)となる。
このため、制御部61は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が減少、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が変化なしの場合、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れは無く、周囲温度が低下したと判定することができる。
図8は、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れが発生し、周囲温度が低下した場合を示している。実線Aは、第1のゼロ点補正処理時点の第1受光部41及び第2受光部51の受光量、及び特定処理を行った時点(第2のゼロ点補正処理時点)の第2受光部51の受光量を示す。破線A´は、特定処理を行った時点(第2のゼロ点補正処理時点)の第1受光部41の受光量を示す。
実線AのP1に示すように、制御部61は、第1のゼロ点補正処理時点において、周囲温度T1で、第1受光部41が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。このときの駆動用制御値A1は比較用制御値A1として取得され、第2受光部51の受光量L21は比較用受光量L21として取得される。
第1のゼロ点補正処理時点から時間が経過し、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、投光面32及び/又は受光面33の汚れが発生し、且つ、周囲温度T3(T1>T3)に変化したとする。
破線A´のP2に示すように、投光面32及び/又は受光面33の汚れにより、第1受光部41の受光量は低下する(L11からL12に低下)。一方、破線A´のP3に示すように、周囲温度がT3(T1>T3)に低下することにより、第1受光部41の受光量は増加する(L12からL11に増加)。このように図8では、投光面32及び/又は受光面33の汚れによる第1受光部41の受光量の低下と、周囲温度が低下することによる第1受光部41の受光量の増加とが相殺され、第1受光部41の受光量は変化しない(L11のまま)。
一方、実線AのP4に示すように、投光面32及び/又は受光面33の汚れは、第2受光部51の受光量に影響せず、周囲温度がT3(T1>T3)に低下することにより、第2受光部51の受光量は増加する(L21からL22に増加)。
実線A、及び破線A´に示すように、制御部61は、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、周囲温度T3で、第1受光部41の受光量が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。具体的には、制御部61は、駆動用制御値を変化させず(A1のまま)、投光部21の投光量を変化させず(P3のまま)、第1受光部41の受光量を所定値(受光量L11)のままとする。このとき第2受光部51の受光量は受光量L22に増加したままとなる。
このように、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れがあり、周囲温度が低下した場合、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、比較用制御値に対する駆動用制御値は変化せず(例えばA1のまま)、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が増加する場合がある(例えば受光量L21からL22に増加)。
このため、制御部61は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が変化せず、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が増加の場合、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れがあり、周囲温度が低下したと判定することができる。
図9は、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れが発生し、周囲温度が低下した場合の別の例を示している。実線Aは、第1のゼロ点補正処理時点の第1受光部41及び第2受光部51の受光量を示す。破線A´は、特定処理を行った時点(第2のゼロ点補正処理時点)の第1受光部41の受光量を示す。破線B´は、特定処理を行った時点(第2のゼロ点補正処理時点)の第1受光部41の受光量を示す。実線Bは、特定処理を行った時点(第2のゼロ点補正処理時点)の第2受光部51の受光量を示す。
実線AのP1に示すように、制御部61は、第1のゼロ点補正処理時点において、周囲温度T1で、第1受光部41が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。このときの駆動用制御値A1は比較用制御値A1として取得され、第2受光部51の受光量L21は比較用受光量L21として取得される。
第1のゼロ点補正処理時点から時間が経過し、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、投光面32及び/又は受光面33の汚れが発生し、且つ、周囲温度T3(T1>T3)に変化したとする。
破線A´のP2に示すように、投光面32及び/又は受光面33の汚れにより、第1受光部41の受光量は低下する(L11からL12に低下)。一方、破線A´のP3に示すように、周囲温度がT3(T1>T3)に低下することにより、第1受光部41の受光量は増加する(L12からL13に増加)。このように図9では、投光面32及び/又は受光面33の汚れによる第1受光部41の受光量の低下のほうが、周囲温度が低下することによる第1受光部41の受光量の増加より小さいため、第1受光部41の受光量は増加する(L11からL13に増加)。
一方、実線AのP5に示すように、投光面32及び/又は受光面33の汚れは、第2受光部51の受光量に影響せず、周囲温度がT3(T1>T3)に低下することにより、第2受光部51の受光量は増加する(L21からL22に増加)。
実線B、及び破線B´に示すように、制御部61は、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、周囲温度T3で、第1受光部41の受光量が所定値(受光量L11)となるように駆動用制御値を制御する。具体的には、制御部61は、駆動用制御値を減少(A1からA3に減少)させることで、投光部21の投光量を減少させ(P3からP4に減少)、第1受光部41の受光量を所定値(受光量L11)に戻す。このとき第2受光部51の受光量は受光量L22からL23に減少する。
このように、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れがあり、周囲温度が低下した場合、特定処理時点(第2のゼロ点補正処理時点)において、比較用制御値に対する駆動用制御値は減少(例えばA1からA3に減少)、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が増加する場合がある(例えば受光量L21からL23に増加)。
このため、制御部61は、特定処理において、比較用制御値に対する駆動用制御値が減少、且つ、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が増加の場合、変動要因として、投光面32及び/又は受光面33の汚れがあり、周囲温度が低下したと判定することができる。
図10は、変動要因のパターン(汚れの有無、周囲温度の変化の組み合わせ)と、特定処理における比較用制御値に対する駆動用制御値の増減、及び、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量の増減の関係をまとめた表である。図11は、特定処理における比較用制御値に対する駆動用制御値の増減、及び、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量の増減の関係から、推定できる変動要因(汚れの有無、周囲温度の変化)の組み合わせをまとめた表である。
図10、図11からは、特定処理時点において、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が変化していなければ、投光面32及び/又は受光面33の汚れは発生していないと判定できる。また、特定処理時点において、比較用受光量に対する第2受光部51の受光量が増加していれば、投光面32及び/又は受光面33の汚れは発生していると判定できる。
糸条状態検出装置100は、糸条Yの走行中は基本的には駆動用制御値を一定値(ゼロ点補正処理によって決めた値)に維持するが、以下のように変動させてもよい。
制御部61は、走行空間13に糸条Yが配置されている状態(糸走行状態)において、第2受光部51の受光量に基づいて、駆動用制御値を制御する。
この場合、糸走行中の温度変動を補償できる。
具体的には、制御部61は、走行空間13に糸条Yが配置されている状態において、第2受光部51の受光量が減少した場合、第2受光部51の受光量が所定値となるように、駆動用制御値を増加させる。
また、制御部61は、走行空間13に糸条Yが配置されている状態において、第2受光部51の受光量が増加した場合、第2受光部51の受光量が所定値となるように、駆動用制御値を減少させる。
以上説明した本発明の実施形態にかかる糸条状態検出装置100によれば、次のような効果を有する。
糸条状態検出装置の制御部は、第1受光部の受光量、及び、第2受光部の受光量に基づいて、アラームの有無、すなわち、糸条の状態を正確に検出することを阻害する変動要因の有無を判定することができる。
糸条状態検出装置の制御部は、投光面及び/又は受光面が汚れている場合に、アラーム有りと判定する。このため、投光面及び/又は受光面の汚れを変動要因として把握することができる。
糸条状態検出装置は、制御部がアラーム有りと判定した場合、その旨を報知する報知部を備える。このため、投光面及び/又は受光面が汚れている場合に、オペレータにその旨を報知することができ、オペレータは適切な対処を行うことができる。
糸条状態検出装置の制御部は、第1受光部の受光量、第2受光部の受光量、及び、駆動用制御値に基づいて、第1受光部及び/又は第2受光部の受光量の変動要因を特定する特定処理を実行する。このため、変動要因を区別して特定することができる。
糸条状態検出装置は、制御部が変動要因を特定した場合、変動要因を報知する報知部を備える。このため、オペレータは変動要因を区別して把握することができ、変動要因に応じた適切な対処を行うことができる。
糸条状態検出装置の制御部は、特定処理において、第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御し、第1受光部の受光量が所定値となった場合の駆動用制御値、及び、第2受光部の受光量に基づいて、変動要因を特定する。このため、糸条の状態を正確に検出できる状態にするとともに、変動要因を区別して特定することができる。
糸条状態検出装置の制御部は、第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御した場合の、比較用制御値に対する駆動用制御値の増減、及び、比較用受光量に対する第2受光部の受光量の増減に基づいて、変動要因を特定する。このため、駆動用制御値の増減、及び第2受光部の受光量の増減によって、変動要因を区別して特定することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、糸条状態検出装置100は、1段の例で説明したが、糸条Yの走行速度を検出する目的やその他の目的のために2段構成とした検出装置にも適用できる。
糸条状態検出装置100は、投光部21及び第1受光部41を2組備えた2軸タイプとしたが、2軸タイプには限定されない。1組のみの投受光部(投光モニタ用以外)を備えた1軸タイプでもよい。或いは、投光部21が1つ、受光部(投光モニタ用以外)が2つ又は3つでもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
100 糸条状態検出装置
11 ケーシング
12 開口部
13 走行空間
14 収容空間
141、142 光路
143 連通空間
21 投光部
211 第1光源
212 第2光源
32 投光面
33 受光面
311 第1透過板
312 第2透過板
41 第1受光部
411 第11受光部
412 第12受光部
51 第2受光部
52 反射板
61 制御部
10 報知部
200 繊維機械
210 第1制御部
110 第2制御部
Y 糸条

Claims (18)

  1. 糸条が配置される走行空間に向けて光を照射する投光部と、前記投光部から照射された光が前記走行空間に入る入口面である投光面と、前記投光部から照射された光であって、前記走行空間を通過した光が走行空間から出る出口面である受光面と、前記走行空間を通過した光を受光する第1受光部と、前記投光部から前記走行空間に向けて照射された光のうち、前記走行空間に入っていない光を受光する第2受光部と、前記投光部の駆動用制御値を制御する制御部と、を備える糸条状態検出装置に適用される糸条状態検出方法であって、
    前記制御部が、前記第1受光部の受光量、及び、前記第2受光部の受光量に基づいて、アラームの有無を判定するステップを含む、糸条状態検出方法。
  2. 糸条が配置される走行空間に向けて光を照射する投光部と、
    前記投光部から照射された光が前記走行空間に入る入口面である投光面と、
    前記投光部から照射された光であって、前記走行空間を通過した光が走行空間から出る出口面である受光面と、
    前記走行空間を通過した光を受光する第1受光部と、
    前記投光部から前記走行空間に向けて照射された光のうち、前記走行空間に入っていない光を受光する第2受光部と、
    前記投光部の駆動用制御値を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記第1受光部の受光量、及び、前記第2受光部の受光量に基づいて、アラームの有無を判定する、糸条状態検出装置。
  3. 請求項2に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記投光面及び/又は前記受光面が汚れている場合に、アラーム有りと判定する、糸条状態検出装置。
  4. 請求項2又は3に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部がアラーム有りと判定した場合、その旨を報知する報知部を更に備える、糸条状態検出装置。
  5. 請求項2又は3に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記第1受光部の受光量、前記第2受光部の受光量、及び、駆動用制御値に基づいて、前記第1受光部及び/又は前記第2受光部の受光量の変動要因を特定する特定処理を実行する、糸条状態検出装置。
  6. 請求項5に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部が変動要因を特定した場合、変動要因を報知する報知部を更に備える、糸条状態検出装置。
  7. 請求項5又は6に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記特定処理において、前記第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御し、前記第1受光部の受光量が所定値となった場合の駆動用制御値、及び、前記第2受光部の受光量に基づいて、変動要因を特定する、糸条状態検出装置。
  8. 請求項7に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記特定処理において、前記第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御した場合の、比較用制御値に対する駆動用制御値の増減、及び、比較用受光量に対する前記第2受光部の受光量の増減に基づいて、変動要因を特定する、糸条状態検出装置。
  9. 請求項8に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記比較用制御値は、前記走行空間に糸条が配置されていない状態において、前記第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御したときの駆動用制御値である、糸条状態検出装置。
  10. 請求項8又は9に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記比較用受光量は、前記走行空間に糸条が配置されていない状態において、前記第1受光部の受光量が所定値となるように駆動用制御値を制御したときの前記第2受光部の受光量である、糸条状態検出装置。
  11. 請求項8から10のいずれか1項に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記特定処理において、前記比較用制御値に対する駆動用制御値が増加、且つ、前記比較用受光量に対する前記第2受光部の受光量が変化なしの場合、汚れなし、且つ、温度上昇ありと判定する、糸条状態検出装置。
  12. 請求項8から11のいずれか1項に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記特定処理において、前記比較用制御値に対する駆動用制御値が変化なし、且つ、前記比較用受光量に対する前記第2受光部の受光量が変化なしの場合、汚れなし、且つ、温度変化なしと判定する、糸条状態検出装置。
  13. 請求項8から12のいずれか1項に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記特定処理において、前記比較用制御値に対する駆動用制御値が減少、且つ、前記比較用受光量に対する前記第2受光部の受光量が変化なしの場合、汚れなし、且つ、温度低下ありと判定する、糸条状態検出装置。
  14. 請求項8から13のいずれか1項に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記特定処理において、前記比較用制御値に対する前記駆動用制御値が変化なし、且つ、前記比較用受光量に対する前記第2受光部の受光量が増加の場合、汚れあり、且つ、温度低下ありと判定する、糸条状態検出装置。
  15. 請求項8から14のいずれか1項に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記特定処理において、前記比較用制御値に対する前記駆動用制御値が減少、且つ、前記比較用受光量に対する前記第2受光部の受光量が増加の場合、汚れあり、且つ、温度低下ありと判定する、糸条状態検出装置。
  16. 請求項2から15のいずれか1項に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記走行空間に糸条が配置されている状態(糸走行状態)において、前記第2受光部の受光量に基づいて、駆動用制御値を制御する、糸条状態検出装置。
  17. 請求項16に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記走行空間に糸条が配置されている状態において、前記第2受光部の受光量が減少した場合、前記第2受光部の受光量が所定値となるように、前記駆動用制御値を増加させる、糸条状態検出装置。
  18. 請求項16又は17に記載の糸条状態検出装置であって、
    前記制御部は、前記走行空間に糸条が配置されている状態において、前記第2受光部の受光量が増加した場合、前記第2受光部の受光量が所定値となるように、駆動用制御値を減少させる、糸条状態検出装置。
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