JP6151155B2 - 糸の異常部の検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、糸状物(以下、糸という)の太さ方向の異常と混入物の異常を検出する糸の異常部の検出装置に関するものである。
一般に、綿などの繊維を集合し、この集合体に撚りをかけて糸を仕上げる紡績機では、紡績された糸を糸を巻取りボビンにより巻き上げる糸巻機工程において、走行する糸に対し、糸の太さ方向の異常と混入物の異常を糸の異常部として検出する検出装置が配置されている。この検出装置によって糸の異常部が検出されると、切断器で走行糸を切断し、異常部を取り除いて巻き取りを続行して巻糸を仕上げる工程が行われる。
このような糸の異常部を検出する検出装置としては、例えば下記特許文献1に開示されるように、走行する糸に対し、2つの投光素子をほぼ90度の角度の位置に配置し、この2つの投光素子にそれぞれ対向して2つの受光素子を配置し、2つの投光素子を交互に点滅させ、一方の組の投光素子及び受光素子による透過光から糸の太さ方向の異常部を検出し、他方の組の投光素子及び受光素子による反射光から糸の混入物の異常を検出するものが知られている。
しかしながら、上述した特許文献1に開示される従来の検出装置では、反射光の変化信号に対し、糸の太さ方向の変化信号が異常部信号値(糸の太さに比例する値)として含まれてしまい、この異常部信号値を相殺しなければ正確な検出結果が得られないという問題点があった。
そこで、上述した異常部信号値を相殺する相殺手段として、例えば下記特許文献2や特許文献3に開示されるように、異なった波長の紫外線を糸に照射し、2つの光検出器で糸の異常部を判別する手段を備えた検出装置が知られている。また、上述した異常部信号値を糸の太さ方向の信号値で演算計算して補正する手段を備えた検出装置も知られている。尚、測定の場内の乱反射光による太さ方向の光で自然に異常部信号値が補正されている場合もある。
特開2004−225166号公報 特開2005−068568号公報 特開2005−068569号公報
このように、特許文献1に開示される従来の検出装置では、反射光で糸の混入物の異常を検出するので、糸の反射光に対し、糸の太さ方向の変化信号が異常部信号値として含まれてしまい、この異常部信号値が誤信号として検出されるため、正確な検出結果が得られないという問題点があった。
また、特許文献1の問題点を解決した特許文献2や特許文献3に開示される従来の検出装置では、紫外線を光源として用いているため、紫外線によって測定の場の材質が侵食し、素子そのものを劣化させてしまい、素子の寿命が短命化するという問題点があった。しかも、投光素子の発光波長によっては、異物としての混入物の色彩により、異物そのものが検出できないという問題点があった。さらに、異常部信号値を糸の太さ方向の信号値で演算計算して補正する従来の検出装置では、特別な演算計算が必要不可欠であり、簡単な構成により糸の太さ方向の異常と混入物の異常を検出することができないという問題点があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、糸の太さ方向の異常と混入物の異常を簡単な構成で安定して検出することができる糸の異常部の検出装置を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載された糸の異常部の検出装置は、走行する糸に対し、該糸を透過する光を投光する第1の投光素子と、
前記走行する糸に対し、該糸を反射する光を投光する第2の投光素子と、
前記第1の投光素子からの光に伴って前記糸を透過する透過光と前記第2の投光素子からの光に伴って前記糸の表面で反射する反射光を受光し、それぞれの受光量に応じて電気信号に変換された透過光信号と反射光信号を出力する受光素子と、
前記第1の投光素子及び前記第2の投光素子のそれぞれに接続され、一定のパルス信号を所定周期で時分割した時分割信号を出力する時分割回路を含み、前記第1の投光素子前記第2の投光素子を前記時分割信号による時分割タイミングで周期的に発光させる発振器と、
前記第1の投光素子と前記発振器との間に接続され、前記第1の投光素子及び前記第2の投光素子の点灯周期に同期して前記第1の投光素子の点灯光量を調整するもので、前記糸の反射光を受光する時分割信号の周期時に、前記受光素子が受光する反射光に含まれる直径方向の変動を相殺するレベルになるように、前記第1の投光素子の点灯光量を調整する調整器と、
前記受光素子と接続され、該受光素子からの信号を増幅・波形整形する増幅器と、
前記増幅器と接続され、前記発振器からの時分割信号に同期して前記透過光信号と前記反射光信号とに分配する分配器と、
前記分配器からの前記透過光信号と前記反射光信号により前記糸の太さ方向の異常と混入物の異常の有無を判別する判別器と、
前記判別器の判別結果を記録、表示または異常信号を出力する出力処理器とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載された糸の異常部の検出装置は、請求項1の糸の異常部の検出装置において、
前記第1の投光素子及び前記第2の投光素子は、各々ドミナント波長の異なった素子とし、前記糸からの反射光を検出する時の時分割信号に同期してそれぞれ前記調整器を介して発光し、
前記分配器は、前記時分割信号に同期して前記増幅器からの信号を前記透過光信号と前記反射光信号とに分配することを特徴とする。
本発明によれば、走行する糸に複数の光を照射し、1つの受光素子により糸からの透過光を受光して糸の太さ方向の変化を検出している。また、同一の受光素子で糸の反射光を検出し、同時に糸の太さに比例する透過光を重畳させることにより糸の異物混入を検出している。これにより、糸に混入する異物を正確に検出することができ、安定した性能が得られる。
また、1つの受光素子で透過光と反射光を検出するので、全体の回路構成が簡単となり、簡素な構成で廉価に制作することができる。
さらに、複数の波長光を糸に投光することにより、異物の色彩に応じた混入異物を判別して検出することができる。
本発明に係る糸の異常部の検出装置の第1実施の形態を示す全体構成図である。 図1の第1実施の形態の糸の異常部の検出装置の動作説明図である。 本発明に係る糸の異常部の検出装置の第2実施の形態を示す全体構成図である。 図3の第2実施の形態の糸の異常部の検出装置の動作説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明に係る糸の異常部の検出装置の第1実施の形態の構成について図1を参照しながら説明する。尚、この第1実施の形態の糸の異常部の検出装置は、本発明の請求項1に係る糸の異常部の検出装置として好ましい形態である。
第1実施の形態の検出装置1(1A)は、糸2の太さ方向の異常と混入物の異常を検出するため、筐体3、第1の投光素子4、第2の投光素子5(5a,5b)、受光素子6、発振器7、増幅器8、分配器9、判別器10、出力処理器11、調整器12を備えて概略構成される。
筐体3は、表面反射の少ない黒体からなる内部空間が測定の場3aを形成しており、受光素子6の出力端子T1と、第1の投光素子4の点灯端子T2と、第2の投光素子5(5a,5b)共通の点灯端子T3とを有している。また、点灯端子T2と発振器7の端子TL1とが接続され、点灯端子T3と発振器7の端子TL2とが接続され、点灯端子T2と発振器7との間に調整器12が接続されている。さらに、筐体3には、糸2からの透過光と反射光を受光素子6に与える位置に第1の投光素子4と第2の投光素子5(5a,5b)が設けられている。
第1の投光素子4は、受光素子6と対向して測定の場3aに配置されている。第1の投光素子4は、紙面と直交する方向に走行する糸2に対し、後述する発振器7の時分割回路7bからの時分割信号L1、又は時分割回路7bから調整器12を介しての時分割信号L2により赤外光を周期的に発光している。第2の投光素子5(5a,5b)は、第1の投光素子4と受光素子6を結ぶ光軸の中心に対して所定角度(例えば45度)傾斜して測定の場3aに対向配置されている。第2の投光素子5(5a,5b)は、走行する糸2に対し、後述する発振器7の時分割信号L2により可視光を周期的に発光している。受光素子6は、第1の投光素子4と対向して測定の場3aに配置されている。受光素子6は、第1の投光素子4からの赤外光に伴って糸2を透過する透過光と、第2の投光素子5a,5bからの可視光に伴って糸2の表面で反射する反射光とを受光し、それぞれの受光量に応じて電気信号に変換された透過光信号と反射光信号を出力している。
発振器7は、発振回路7aと時分割回路7bとを備えて構成される。発振回路7aは、高周波数で一定のパルス信号を発振出力している。時分割回路7bは、図2に示すように、発振回路7aが発振出力するパルス信号による入力信号Lを一定周期で交互に時分割した時分割信号L1,L2を出力している。
時分割回路7bは、第1の投光素子4が接続される点灯端子T2に端子TL1が接続され、第2の投光素子5(5a,5b)が接続される点灯端子T3に端子TL2が接続されている。そして、時分割回路7bの時分割信号L1は、端子TL1から点灯端子T2を介して第1の投光素子4に入力される。また、時分割回路7bの時分割信号L2は、端子TL2から点灯端子T3を介して第2の投光素子5(5a,5b)に入力される。これにより、第1の投光素子4と第2の投光素子5(5a,5b)を一定周期で点滅している。
また、時分割回路7bの端子TL2と点灯端子T2との間には、調整器12が接続されている。そして、時分割回路7bからの時分割信号L2は、端子TL2から調整器12と点灯端子T2を介して第1の発光素子4に入力される。これにより、受光素子6は、時分割信号L1,L2により一定周期に時分割された糸2からの透過光と反射光を受光し、糸2の透過光と反射光のそれぞれに対応した検出信号が入力信号として出力端子T1から増幅器8に入力される。
増幅器8は、受光素子6からの入力信号(透過光信号、反射光信号)を増幅し、波形整形してノイズを除去している。また、増幅器8には、図2に示すように、糸2の太さ方向に応じた閾値TH1と異物の種類に応じた閾値TH2が設定されており、閾値TH1を超える透過光信号sが受光素子6から入力されると、太さ異常部信号s2’を出力端子T4から出力して分配器9に入力している。また、増幅器8は、閾値TH2を超える反射光信号rが受光素子6から入力されると、異物混入信号r1’を出力端子T4から出力して分配器9に入力している。
分配器9は、時分割回路7bの端子TL1及び端子TL2に接続されている。分配器9は、図2に示すように、時分割回路7bの端子TL1,TL2から入力される時分割信号L1,L2に同期して増幅器8の出力端子T4からの信号を透過光信号s(太さ異常部信号s2’)と反射光信号r(異物混入信号r1’)とに分配し、これら分配した信号を判別器10に出力している。
判別器10は、太さ判別器10aと異物判別器10bとを備えて構成され、太さ判別器10aが時分割回路7bの端子TL1に接続され、異物判別器10bが時分割回路7bの端子TL2に接続されている。
太さ判別器10aは、時分割回路7bの端子TL1からの時分割信号L1と同期して分配器9から透過光信号sとして太さ異常部信号s2’が入力されると、糸2の太さ方向に異常有りと判別し、その判別結果による出力を出力処理器11に入力している。
異物判別器10bは、時分割回路7bの端子TL2からの時分割信号L2と同期して分配器9から反射光信号rとして異物混入信号r1’が入力されると、糸2に異物混入有りと判別し、その判別結果による出力を出力処理器11に入力している。
出力処理器11は、太さ判別器10aや異物判別器10bから入力された信号値(判別結果)を記録及び表示するとともに、除去すべき異常部と判別した場合はこの部分を除去する手段の信号を必要に応じて端子T5に出力している。
ここで、上述した構成において、糸2の太さ方向の異常部は従来技術と同様の手法により容易に判別できるが、異物混入を検出する反射光には糸2の太さ方向の信号値も含まれているため、この太さ方向の信号値により正確な検出が行えず誤動作することがある。
そこで、本例の検出装置1Aでは、上記誤動作の対策として、糸2の反射光を受光する時分割信号L2の周期時に、受光素子6が受光する反射信号に含まれる直径方向の変動信号を相殺するレベルになるように、調整器12により第1の投光素子4の点灯光量を調整して第1の投光素子4を発光し、相殺値に適応する透過光を受光素子6が検出することにより誤動作を防いでいる。
次に、上述した第1実施の形態の検出装置1Aの作用について図2を参照しながら説明する。尚、図2において、縦軸は各端子の信号レベルを表し、横軸は時間軸を表す。
さらに説明すると、図2の縦軸のLは発振回路7aのパルス信号、横軸は発振回路7a及び時分割回路7bのパルス周期を表す。また、糸2の状態における「N」は正常時の時間帯、「D」は太さ方向の異常部時間帯、「R」は異物混入の異常部時間帯をそれぞれ示し、L1/L2は時分割回路7bの時分割信号L1,L2の出力時間帯を示すものである。さらに、T1は受光素子6の検出信号の出力端子T1の信号であり、マイナス側に透過光信号、プラス側に反射光信号が重畳されて出力される。
まず、図2の正常時の時間帯「N」において、時分割信号L1による糸2の透過光検出時間帯には、受光素子6の出力端子T1に糸2の透過光信号s1が出力される。この糸2の透過光信号s1は、増幅器8に予め設定された閾値TH1と比較される。図2の例では、透過光信号s1が閾値TH1よりも小さいため、増幅器8の出力端子T4には信号が出力しない。また、時分割信号L2による糸2の反射光検出時間帯には、糸2の反射光信号r0と透過光信号s0が重畳されて出力されるが、調整器12により受光素子6の出力がゼロになるように第1の投光素子4の点灯光量が調整されるので、糸2の反射光信号r0と透過光信号s0とが等しくなって重畳相殺され、増幅器8の出力端子T4には信号が出力されない。
次に、太さ方向の異常部時間帯「D」において、時分割信号L1による糸2の透過光検出時間帯には、受光素子6の出力端子T1に糸2の透過光信号s2が出力される。この糸2の透過信号s2は、増幅器8に予め設定された閾値TH1と比較される。図2の例では、透過光信号s2が閾値TH1よりも大きいため、増幅器8の出力端子T4には糸2の太さ方向の異常部を示す太さ異常部信号s2’が出力される。また、時分割信号L2による糸2の反射光検出時間帯には、上述した正常時の時間帯「N」と同様に、糸2の透過光信号s02も変動するが透過光信号r02が重畳相殺され、増幅器8の出力端子T4には信号が出力されない。
次に、異物混入の異常部時間帯「R」において、時分割信号L1による糸2の透過光検出時間帯には、受光素子6の出力端子T1に糸2の透過光信号s1が出力される。図2の例では、正常時の時間帯「N」と同様に、透過光信号s1が閾値TH1よりも小さいため、増幅器8の出力端子T4には信号が出力されない。また、時分割信号L2による糸2の反射光検出時間帯には、受光素子6の出力端子T1に糸2の反射光信号r1が出力される。この反射光信号r1は、透過光信号s0と重畳され、その差分が予め設定された閾値TH2と比較される。図2の例では、反射光信号r1と透過光信号s0との差分が閾値TH2よりも大きいため、増幅器8の出力端子T4には糸2の異物混入の異常部を示す異物混入信号r1’が出力される。
そして、増幅器8の出力信号は分配器9に入力され、時分割信号L1,L2により同期処理され、太さ判別器10aと異物判別器10bに出力される。すなわち、増幅器8から入力される太さ異常部信号s2’は、時分割信号L1に同期して太さ判別器10aに出力される。また、増幅器8から入力される異物混入信号r1’は、時分割信号L2に同期して異物判別器10bに出力される。そして、太さ判別器10aと異物判別器10bは、それぞれの異常部信号(太さ異常部信号s2’、異物混入信号r1’)を判別し、その判別結果を出力処理器11に出力する。出力処理器11は、判別結果に基づく情報を記録、表示し、必要に応じて端子T5に信号を出力する。
次に、本発明に係る糸の異常部の検出装置の第2実施の形態の構成について図3を参照しながら説明する。尚、第2実施の形態の検出装置において、第1実施の形態の検出装置1Aと同一の構成については同一番号を付し、その説明を簡略している。この第2実施の形態の糸の異常部の検出装置は、本発明の請求項2に係る糸の異常部の検出装置として好ましい形態である。
第2実施の形態の検出装置1(1B)は、図3における測定の場3aの構成が図1の第1実施の形態の検出装置1Aの構成と同様であるが、第1の投光手段4と第2の投光手段5(5a,5b)とが各々異なった波長と時分割タイミングで発光するものである。
さらに説明すると、第1の投光素子4は、点灯端子T2を介して時分割回路7bの端子TL1に接続されている。第1の投光素子4は、紙面と直交する方向に走行する糸2に対し、時分割回路7bの端子TL1からの時分割信号L1、時分割回路7bの端子TL2から調整器12aを介しての時分割信号L2、時分割回路7bの端子TL3から調整器12bを介しての時分割信号L3により赤外光を周期的に発光している。
第2の投光素子5aは、点灯端子T3が時分割回路7bの端子TL2に接続されている。第2の投光素子5aは、走行する糸2に対し、時分割回路7bの端子TL2からの時分割信号L2により可視光を周期的に発光している。
第2の投光素子5bは、点灯端子T3’が時分割回路7bの端子TL3に接続されている。第2の投光素子5bは、走行する糸2に対し、時分割回路7bの端子TL3’からの時分割信号L3により可視光を周期的に発光している。このように、糸2には、第1の投光素子4、第2の投光素子5a、第2の投光素子5bの順にそれぞれ異なった波長の可視光領域の波長が投光される。
時分割回路7bは、発振回路7aのパルス信号を時分割し、出力信号を3分割した時分割信号L1,L2,L3を定周期で出力し、第1の投光素子4、第2の投光素子5(5a,5b)、分配器9、太さ判別器10a、異物判別器10bにそれぞれ時分割信号を与える。図3の例では、第1の投光素子4、分配器9、太さ判別器10aに時分割信号L1を与え、第1の投光素子4、第2の投光素子5a、分配器9、異物判別器10bに時分割信号L2を与え、第1の投光素子4、第2の投光素子5b、分配器9、異物判別器10bに時分割信号L3を与える。
測定の場3aに収納されている受光素子6は、時分割回路7bの時分割信号L1,L2,L3で第1の投光素子4及び第2の投光素子5(5a,5b)が発光すると、時分割信号L1のタイミングで糸2の透過光信号を出力し、時分割信号L2,L3のタイミングで糸2の反射光信号を出力している。
時分割回路7bの時分割信号L2,L3を出力する各端子TL2,TL3と点灯端子T2の間には、それぞれ調整器12(12a,12b)が接続されている。これにより、第1の投光素子4は、調整器12(12a,12b)で調整された信号で点灯される。すなわち、調整器12aは、糸2の反射光を受光する時分割信号L2の周期時に、受光素子6が受光する反射信号に含まれる直径方向の変動信号を相殺するレベルになるように第1の投光素子4の点灯光量を調整して第1の投光素子4を発光している。同様に、調整器12bは、糸2の反射光を受光する時分割信号L3の周期時に、受光素子6が受光する反射信号に含まれる直径方向の変動信号を相殺するレベルになるように第1の投光素子4の点灯光量を調整して第1の投光素子4を発光している。
受光素子6の出力端子T1は、増幅器8に接続されており、出力端子T1から増幅器8に検出信号を出力している。増幅器8は、受光素子6の出力端子T1から入力される検出信号の信号値を増幅・波形整形し、予め設定された閾値TH1,TH2を超えた信号(太さ異常部信号s2’、異物混入信号r1’,r2’)を分配器9に出力している。
分配器9は、時分割回路7bからの時分割信号L1,L2,L3に同期して増幅器8からの信号を透過光信号s(太さ異常部信号s2’)と反射光信号r(異物混入信号r1’,r2’)とに分配し、これら分配した信号を太さ判別器10aや異物判別器10bに出力している。
太さ判別器10aは、時分割信号L1と同期して分配器9から透過光信号sとして太さ異常部信号s2’が入力されると、糸2の太さ方向に異常有りと判別し、その判別結果による出力を出力処理器11に入力している。異物判別器10bは、時分割信号L2と同期して分配器9から反射光信号rとして異物混入信号r1’,r2’が入力されると、糸2に異物混入有りと判別し、その判別結果による出力を出力処理器11に入力している。
出力処理器11は、太さ判別器10aや異物判別器10bから入力された信号値(判別結果)を記録及び表示するとともに、除去すべき異常部と判別した場合はこの部分を除去する手段の信号を端子T5に出力している。
次に、上述した第2実施の形態の検出装置1Bの作用について図4を参照しながら説明する。尚、図4において、縦軸は各端子の信号レベルを表し、横軸は時間軸を表す。
さらに説明すると、図4において、縦軸のLは発振回路7aのパルス信号、糸2の状態における「N」は糸2の正常時の時間帯、「D」は太さ方向の異常部時間帯、「R」は異物混入の異常部時間帯、L1/L2/L3は時分割回路7bの時分割信号L1,L2,L3の出力時間帯、T1は受光素子6の出力信号、T4は増幅器8の出力信号をそれぞれ示している。
図4において、時分割信号L1の時間帯では、糸2の太さ方向の異常部を検出する。また、時分割信号L2,L3の時間帯では、糸2の異物混入の異常部を検出するものであるが、異物の種類によりその色が異なる。
例えば綿の葉カスは黄褐色、科学的ガスによる綿糸の変色は青色、その他作業中に混入するマーキング色等があり、これらを検出するには異なる波長帯の投光素子を必要とする。そこで、本例では、異なるドミナント波長帯のLEDを第2の投光素子5a,5bとして用いている。
尚、糸2の状態の正常時の時間帯「N」、太さ方向の異常部時間帯「D」、異物混入の異常部時間帯「R」における時分割信号L1による糸2の透過光検出時間帯のそれぞれの検出信号の処理に関しては前述した第1実施の形態と同様なので、その説明を省略している。
まず、正常時の時間帯「N」における時分割信号L2による糸2の反射光検出時間帯では、糸2の反射光信号r01と透過光信号s01が重畳されて出力されるが、調整器12aにより受光素子6の出力がゼロになるように第1の投光素子4の点灯光量が調整されるので、糸2の反射光信号r01と透過光信号s01とが等しくなって重畳相殺され、増幅器8の出力端子T4には信号が出力されない。尚、時分割信号L3による糸2の反射光検出時間帯でも同様に、調整器12bにより受光素子6の出力がゼロになるように第1の投光素子4の点灯光量が調整される。
次に、太さ方向の異常部時間帯「D」における時分割信号L1による糸2の透過光検出時間帯では、第1実施の形態でも説明したように、閾値TH1を超える糸2の太さ方向の異常部を示す透過光信号s2が発生し、増幅器8の出力端子T4に太さ異常部信号s2’が出力される。また、太さ方向の異常部時間帯「D」における時分割信号L2,L3による糸2の反射光検出時間帯では、図2の太さ方向の異常部時間帯「D」と同様に、増幅器8の出力端子T4には信号が出力されない。
次に、異物混入の異常部時間帯「R」における時分割信号L2による糸2の反射光検出時間帯では、受光素子6の出力端子T1に糸2の反射光信号r1が出力される。この反射光信号r1は、透過光信号s01と重畳され、その差分が予め設定された閾値TH2と比較される。図4の例では、反射光信号r1と透過光信号s01との差分が閾値TH2よりも大きいため、増幅器8の出力端子T4には糸2の異物混入の異常部を示す異物混入信号r1’が出力される。また、時分割信号L3による糸2の反射光検出時間帯では、受光素子6の出力端子T1に糸2の反射光信号r2が出力される。この反射光信号r2は、透過光信号s02と重畳され、その差分が予め設定された閾値TH2と比較される。図4の例では、反射光信号r2と透過光信号s02との差分が閾値TH2よりも大きいため、増幅器8の出力端子T4には糸2の異物混入の異常部を示す異物混入信号r2’が出力される。
このように、異物混入の異常部時間帯「R」における時分割信号L2,L3による糸2の反射光検出時間帯では、異物の反射光に対応して閾値TH2を超える反射光信号r1,r2が検出され、増幅器8の出力端子T4に異物混入信号r1’,r2’が出力される。この異物混入信号r1’,r2’は、時分割信号L2,L3に同期して分配器9により異物判別器10bに分配され、出力処理器11で適宜処理される。
以上説明したように、本例による糸2の異常部の検出装置1(1A,1B)によれば、走行する糸2に複数の光を照射し、1つの受光素子6により糸2からの透過光を受光して糸2の太さ方向の変化を検出している。また、同一の受光素子6で糸からの反射光を検出し、同時に糸2の太さに比例する透過光を重畳させることにより糸2の異物混入を検出している。これにより、糸2に混入する異物の種類を正確に検出することができ、安定した性能が得られる。
また、1つの受光素子(検出素子)6で透過光と反射光を検出するので、全体の回路構成が簡単となり、検出装置を簡素な構成で廉価に制作することができる。
さらに、複数の波長光を糸2に投光することにより、異物の色彩に応じた混入異物を判別して検出することができる。
ところで、上述した各実施の形態では、1つの第1の投光素子4に対して2つの第2の投光素子5を備えた構成として説明したが、第2の投光素子は少なくとも1つ備えた構成であれば良く、その数を増加することによってさらに精度の向上を図ることができる。
また、上述した各実施の形態では、閾値TH1,TH2を予め増幅器8に設定しておき、受光素子6からの検出信号(透過光信号、反射光信号)と閾値TH1,TH2とを増幅器8で比較する構成としているが、これに限定されるものではなく、閾値TH1,TH2を予め判別器10に設定しておくこともできる。この場合、受光素子6からの検出信号は、増幅器8で増幅・波形整形されて分配器9に出力される。分配器9では、増幅器8からの信号を時分割回路7bからの時分割信号T1,T2,T3に同期させて透過光信号sと反射光信号rに分配して判別器10に出力する。判別器10では、太さ判別器10aに閾値TH1が設定され、異物判別器10bに閾値TH2が設定されており、分配器9で分配された透過光信号と閾値TH1を比較し、透過光信号sが閾値TH1を超えたときに、糸2の太さ方向に異常有りと判別し、太さ異常部信号s2’を出力処理器11に出力する。また、分配器9で分配された反射光信号と閾値TH2を比較し、反射光信号rが閾値TH2を超えたときに、糸2に異物混入有りと判別し、異物混入信号r1’を出力処理器11に出力する。
さらに、上述した各実施の形態では、第1の投光素子4、第2の投光素子5(5a,5b)に入力される時分割信号L1,L2,L3を等間隔としているが、それぞれが異なる間隔であっても良い。また、第1の投光素子4が赤外光、第2の投光素子5(5a,5b)が可視光に限定されるものではない。
以上、本発明に係る糸の異常部の検出装置1(1A,1B)の最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
1(1A,1B) 検出装置
2 糸
3 筐体
3a 測定の場
4 第1の投光素子
5(5a,5b) 第2の投光素子
6 受光素子
7 発振器
7a 発振回路
7b 時分割回路
8 増幅器
9 分配器
10 判別器
10a 太さ判別器
10b 異物判別器
11 出力処理器
12(12a,12b) 調整器

Claims (2)

  1. 走行する糸に対し、該糸を透過する光を投光する第1の投光素子と、
    前記走行する糸に対し、該糸を反射する光を投光する第2の投光素子と、
    前記第1の投光素子からの光に伴って前記糸を透過する透過光と前記第2の投光素子からの光に伴って前記糸の表面で反射する反射光を受光し、それぞれの受光量に応じて電気信号に変換された透過光信号と反射光信号を出力する受光素子と、
    前記第1の投光素子及び前記第2の投光素子のそれぞれに接続され、一定のパルス信号を所定周期で時分割した時分割信号を出力する時分割回路を含み、前記第1の投光素子前記第2の投光素子を前記時分割信号による時分割タイミングで周期的に発光させる発振器と、
    前記第1の投光素子と前記発振器との間に接続され、前記第1の投光素子及び前記第2の投光素子の点灯周期に同期して前記第1の投光素子の点灯光量を調整するもので、前記糸の反射光を受光する時分割信号の周期時に、前記受光素子が受光する反射光に含まれる直径方向の変動を相殺するレベルになるように、前記第1の投光素子の点灯光量を調整する調整器と、
    前記受光素子と接続され、該受光素子からの信号を増幅・波形整形する増幅器と、
    前記増幅器と接続され、前記発振器からの時分割信号に同期して前記透過光信号と前記反射光信号とに分配する分配器と、
    前記分配器からの前記透過光信号と前記反射光信号により前記糸の太さ方向の異常と混入物の異常の有無を判別する判別器と、
    前記判別器の判別結果を記録、表示または異常信号を出力する出力処理器とを備えたことを特徴とする糸の異常部の検出装置。
  2. 前記第1の投光素子及び前記第2の投光素子は、各々ドミナント波長の異なった素子とし、前記糸からの反射光を検出する時の時分割信号に同期してそれぞれ前記調整器を介して発光し、
    前記分配器は、前記時分割信号に同期して前記増幅器からの信号を前記透過光信号と前記反射光信号とに分配することを特徴とする請求項1記載の糸の異常部の検出装置。
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