JP6238763B2 - 空気調和機の室内機及び空気調和機 - Google Patents

空気調和機の室内機及び空気調和機 Download PDF

Info

Publication number
JP6238763B2
JP6238763B2 JP2014009840A JP2014009840A JP6238763B2 JP 6238763 B2 JP6238763 B2 JP 6238763B2 JP 2014009840 A JP2014009840 A JP 2014009840A JP 2014009840 A JP2014009840 A JP 2014009840A JP 6238763 B2 JP6238763 B2 JP 6238763B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
heat exchanger
heat transfer
air conditioner
indoor unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014009840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015137806A (ja
Inventor
久保 和也
和也 久保
康巨 鈴木
康巨 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2014009840A priority Critical patent/JP6238763B2/ja
Priority to CN201420735469.5U priority patent/CN204329165U/zh
Publication of JP2015137806A publication Critical patent/JP2015137806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6238763B2 publication Critical patent/JP6238763B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)

Description

本発明は、空気調和機の室内機及び空気調和機に関するものである。
従来の空気調和機の室内機内部に設けられている熱交換器は、間隔をあけて配列された複数のフィンと、複数のフィンに挿通され、空気流の方向に対して交差する方向である段方向へと複数段設けられ、且つ、前記空気流の方向である列方向に複数列設けられた複数の伝熱管とを有している。伝熱管により構成される冷媒経路は、一方の端部が冷媒回路を構成する冷媒配管の液管側に接続され、他方の端部が冷媒配管のガス管側に接続される。運転時には、室内機内に設けられるクロスフローファンなどのファンにより空気流を生成すると共に、冷媒経路内に冷媒を循環させ、冷媒とフィンに接触する空気との間で熱交換を行わせ、冷却又は加熱した空気を送風口から室内へ排出する。
冷房運転時において蒸発器として機能する室内機用熱交換器においては、空気中に含まれる水分が凝縮水としてフィンに付着する。この凝縮水は自重によりフィンの表面を伝って下方に流下し、フィン下方に配置されるドレンパンに集められる。しかしながら、凝縮器内部の冷媒経路後半において、冷媒が完全に気化してガス層のみになっている可能性があり、この場合、冷媒経路後半の伝熱管における熱交換機能が低下し、その伝熱管周囲のフィン表面で除湿を行えず、フィン表面が乾燥する。
フィン表面が濡れた状態であれば、凝縮水は集合しながらフィン表面で空気流の方向に流されつつフィン表面に沿って下方に流される。しかし、その流される途中にフィン表面が乾燥している部分があると、その乾燥部分の入口で水滴状態となって滴下し易くなる。つまり、空気流下流側の伝熱管列が冷媒経路後半に相当すると、空気流下流側のフィン表面が乾燥することになり、空気流上流側のフィン表面に付着した凝縮水がフィン表面から剥離して滴下しやすくなる。
凝縮水が滴下した部分にドレンパンが配置されていれば問題ないが、ドレンパンは空気抵抗削減、スペース削減のために最小限の配置に留められる。具体的には、ドレンパンは熱交換器の下端のみに配置されており、熱交換器の直下にドレンパンが無い箇所がある。この場合、滴下した凝縮水は機外へと放出されてしまう。
このような問題に対し、冷房運転時に空気流下流側の伝熱管列が冷媒経路の入口側(液側)となり、空気流上流側の伝熱管列が冷媒経路の出口側(ガス側)となるように構成した室内機用熱交換器がある(例えば、特許文献1参照)。この室内機用熱交換器では、フィン表面の空気流上流側においてフィン表面が乾燥しても、空気流下流側でフィン表面の水濡れ性を維持することで、空気流によって凝縮水が滴下するのを防止するようにしている(例えば、特許文献1参照。)
特開2001−4162号公報(第8頁、第2図)
上記従来の室内機用熱交換器では、空気流下流側の伝熱管列に液冷媒が通過する構成としているが、空気流下流側の伝熱管列の中で上段側から下段側に向かって冷媒が流れるようにした場合、その下段側で冷媒がガス化することがある。この場合、空気流下流側の伝熱管列において上段側のフィン表面に付着した凝縮水が、下段側の乾燥したフィン表面に達した際に水滴状態となって滴下する問題があった。
また、構造制約、空調性能向上のため、直方体状の熱交換器を重力方向に対して傾斜させて配置することがあるが、このように配置した場合、滴下した凝縮水が下部に設置されたドレンパンに回収されず機外へ放出される等の問題点があった。特に、混合冷媒を用いた場合には、混合した冷媒同士に沸点の差があることから、過熱度の検出が難しく熱交換器出口側での過熱度が大きくなりすぎることがあり、この場合もフィン表面の乾燥による凝縮水の滴下等の問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、冷房運転時に室内熱交換器出口の冷媒過熱度が大きくなったときでも、機外への凝縮水の滴下を防止することができる空気調和機の室内機及び空気調和機を得ることを目的とする。
本発明に係る空気調和機の室内機は、間隔をあけて配列された複数のフィンと、複数のフィンに挿通され、空気流の方向に対して交差する方向である段方向へと複数段設けられ、且つ、空気流の方向である列方向に複数列設けられた複数の伝熱管とを有する熱交換器を1又は複数備えて構成された室内熱交換器を備え、熱交換器は、重力方向に対して傾斜して配置されており、複数列のうち、重力方向最下列における下段側の伝熱管に熱交換器が蒸発器として機能する場合の冷媒入口が配置されており、冷媒入口から流入した冷媒が、重力方向最下列内を下段側から上段側の伝熱管に流れるように第1冷媒経路が構成されており、1又は複数の熱交換器のうち、一部の熱交換器の下方には、その熱交換器のフィンの表面に付着した凝縮水を受け止めるドレンパンが配置され、一部の熱交換器は、ドレンパン内に位置する複数の伝熱管を含む下方側の伝熱管群と、下方側の伝熱管群よりも上方側の伝熱管群とで、別々の冷媒経路を構成しており、上方側の伝熱管群で第1冷媒経路が構成され、下側の伝熱管群で第1冷媒経路とは別の冷媒入口を備えた第2冷媒経路が構成され、第2冷媒経路の冷媒入口は一部の熱交換器の重力方向最下列の伝熱管のうち、ドレンパンと干渉しない伝熱管に配置されているものである。
本発明によれば、重力方向に対して傾斜して配置された熱交換器における冷房運転時の冷媒入口を、重力方向最下列に設置し、同列内を下段側から上段側に冷媒が流れるように構成したので、冷媒経路の出口側で冷媒過熱度が大きくなったときでも、機外への凝縮水の滴下を防止できる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の冷媒回路を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の内部構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機に配置された室内熱交換器のフィン及び伝熱管を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機に配置された室内熱交換器における冷房運転時の冷媒経路の模式図である。 フィン表面の凝縮水が玉となって滴下する現象の説明図である。 図1の室内熱交換器を構成する熱交換器の変形例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の冷媒回路を示す図である。
図1の矢印は冷房運転時の冷媒の流れ方向を示している。図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の内部構成を示す断面図である。図2において白抜き矢印は、空気調和機の室内機に流入する空気流の方向を示し、実線太矢印は空気調和機の室内機内における空気流の方向を示している。図3は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機に配置された室内熱交換器のフィン及び伝熱管を示す図である。以下、冷房運転時の空気調和機の構成を説明する。
空気調和機100は、冷媒を圧縮、搬送する圧縮機101と、圧縮機101の冷媒吐出側に配置され、冷媒と室外空気との熱交換を行う室外熱交換器103と、圧縮機101の冷媒吸入側に配置され、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器13と、室外熱交換器103と室内熱交換器13との間に配置され、高圧液冷媒を減圧し、低圧の二相状態とする減圧装置102とを有する。
また、空気調和機100は、室内熱交換器13の冷房運転時の冷媒入口側に配置された冷媒入口温度センサTinと、冷媒出口側に配置された冷媒出口温度センサTout(Touta1〜Touta5、Toutb)と、室内熱交換器13の冷媒経路の略中央に設置された冷媒中間温度センサTmeとを備える。冷媒出口温度センサToutは室内熱交換器13内の冷媒経路が複数の場合には、図1の丸で囲んだように、それぞれの冷媒経路の出口に設置される(Touta1〜Touta5)。なお、冷媒出口温度センサToutは冷媒出口温度の各冷媒経路間の温度差を十分小さくできる場合には集合部に設置しても良い(Toutb)し、冷媒経路の出口のうち1箇所のみでもよい(例えば、Touta1のみ)。
図2に示すように、室内機1は、壁面に取付けられる背面側フレーム3と、この背面側フレーム3の前面に取付けられる前面側フレーム4とを有する本体ケーシング2を備えている。前面側フレーム4には、室内機1の前面に位置して前面吸込口5と上面吸込口6とが設けられている。前面吸込口5及び上面吸込口6にはそれぞれ、格子パネル7,8が取付けられている。また、前面吸込口5及び上面吸込口6に沿って防塵用フィルタ9が装着されている。
本体ケーシング2の下部前面側には吹出口11が形成されており、吹出口11には水平フラップ(図示せず)及び垂直フラップ(図示せず)が設けられている。本体ケーシング2の内部中央部には、例えばクロスフローファンで構成された送風機12が配置されている。クロスフローファンは、長さ方向(図2の紙面に直交する方向)に平行な羽根が円周方向に沿って設けられる略円筒形状のものであり、回転軸に対して直交する方向に空気流を生成することが可能な送風機である。
本体ケーシング2内には、送風機12によって生成される空気流中に室内熱交換器13が配置されている。室内熱交換器13は、間隔をあけて配列された複数のフィン20と、各フィン20に挿通されると共に、フィン20の配列方向両端部において順次接続されて冷媒経路を構成する複数の伝熱管21とを備えている。そして、冷媒経路の一方の端部が冷媒回路の液管110に接続され、他方の端部がガス管120に接続されている。
室内熱交換器13は、送風機12によって生成される空気流と接触し、接触した空気と伝熱管21を通過する冷媒との間で熱交換することによってこの空気を冷却する。この室内熱交換器13は、前面側熱交換器13Aと背面側熱交換器13Bとを逆V字形状に組み合わせた構成を有している。
前面側熱交換器13Aは前面吸込口5に対向して配置され、前面吸込口5及び上面吸込口6からの空気流の下流側に開いた“く”の字形状に構成されている。更に詳しくは、前面側熱交換器13Aは、下方部位に位置する前面下方熱交換器13ALと上方部位に位置する前面上方熱交換器13AUとを備えている。そして、前面下方熱交換器13ALは上部側が空気流上流側に傾斜して配置されており、前面上方熱交換器13AUは上部側が空気流下流側に傾斜して配置されている。
背面側熱交換器13Bは、前面側熱交換器13Aの背面側に配置され、上部側が上面吸込口6からの空気流の下流側に傾斜して配置されている。そして、前面側熱交換器13Aと背面側熱交換器13Bとの間に送風機12が配置されている。
本体ケーシング2には、前面側熱交換器13Aの下端部下方に位置して、前面側熱交換器13Aで発生した凝縮水を受け取るためのドレンパン14が設けられている。同様にして、本体ケーシング2には、背面側熱交換器13Bの下端部下方に位置して、背面側熱交換器13Bで発生した凝縮水を受け取るためのドレンパン15が設けられている。
空気調和機100は更に、空気調和機全体を制御する制御装置104を備えている。制御装置104は例えばマイクロコンピュータで構成され、CPU、RAM及びROM等を備えている。制御装置104には、冷媒入口温度センサTin、冷媒出口温度センサTout(Touta1〜Touta5、Toutb)、冷媒中間温度センサTmeの検出信号が入力され、その検出信号に基づいて減圧装置102を制御したり、また、送風機12を制御したりする。
このような構成の空気調和機100の室内機1において、送風機12が駆動されると、室内の空気が前面吸込口5及び上面吸込口6から吸込まれ、防塵用フィルタ9を介して本体ケーシング2内部に吸込まれる。前面吸込口5から吸込まれた室内空気は、前面下方熱交換器13ALを通過し、このときに所定の温度に冷却されて温度調整される。また、上面吸込口6から吸込まれた室内空気は、前面上方熱交換器13AUと背面側熱交換器13Bとを通過し、このときに所定の温度に冷却されて温度調整される。このように温度調整された空気は、送風機12によって吹出口11を介して室内に排出される。
なお、この空気調和機100は冷房運転可能に構成されているが、四方切換弁等を用いて冷媒流れを切り換えられるようにし、冷房運転と暖房運転とを選択的に実行可能に構成してもよい。
図4は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機に配置された室内熱交換器における冷房運転時の冷媒経路の模式図である。なお、図4において伝熱管21同士を繋ぐ点線は紙面に直交する方向の奥側で冷媒が折り返される流路部分、実線は紙面に直交する方向の手前側で冷媒が折り返される流路部分を示している。
室内熱交換器13は、伝熱管21が、空気流の方向に対して交差する重力方向である段方向へと複数段設けられ、且つ、空気流の方向である列方向に2列以上(ここでは2列)、設けられた構成を有している。
次に、伝熱管21により構成される冷媒経路について説明する。まず、室内熱交換器全体の冷媒の流れについて説明し、続いて各熱交換器における冷媒の流れについて説明する。
室内熱交換器13を蒸発器として用いる冷房運転時に、減圧装置102(図1参照)から流出した二相冷媒は5つの冷媒経路に分配され、前面下方熱交換器13AL、前面上方熱交換器13AU及び背面側熱交換器13Bのそれぞれに設けられた入口a1〜a5から流入する。入口a1〜a5から流入した冷媒は、前面下方熱交換器13AL、前面上方熱交換器13AU及び背面側熱交換器13Bのそれぞれを通過し、各出口b1〜b5から流出する。そして、各出口b1〜b5から流出した冷媒は合流した後、ガス管120(図1参照)を通過して圧縮機101に向かう。
このように冷房運転中、室内熱交換器13の入口側の冷媒が二相冷媒、出口側の冷媒がガス冷媒となる。つまり、室内熱交換器13の出口側のフィン表面が乾く可能性が高くなる。
次に、フィン表面において凝縮水が玉となって滴下する現象について説明する。
図5は、フィン表面の凝縮水が玉となって滴下する現象の説明図である。
図5に示すように、フィン表面で発生した凝縮水は、その下方のフィン表面において乾いた部分があると、その乾いた部分に差し当たって玉となり、フィン表面から剥離して滴下する。
この現象を鑑み、本発明においては、凝縮水の流れ方向(つまり重力方向)のフィン表面に乾燥が生じるのを避けるように、室内熱交換器13の前面上方熱交換器13AU、前面下方熱交換器13AL及び背面側熱交換器13Bのそれぞれにおける冷媒の流れ方向を設定している。
以下、前面上方熱交換器13AU、前面下方熱交換器13AL及び背面側熱交換器13Bのそれぞれにおける冷房運転時の冷媒の流れ方向について説明する。
前面上方熱交換器13AU、前面下方熱交換器13AL及び背面側熱交換器13Bのそれぞれにおいて、複数の伝熱管列のうち、重力方向最下列L1、L2、L3に冷媒入口を設ける。そして、重力方向最下列L1、L2、L3のそれぞれに流入した冷媒が、同列内を段方向の下から上へ流れるように冷媒経路(第1冷媒経路)を設定する。つまり、重力方向最下列L1で言えば、冷媒は伝熱管21a→伝熱管21b→伝熱管21c→伝熱管21d→伝熱管21e→伝熱管21fの順で流れることになる。
但し、ドレンパン14、15のすぐ上に位置する冷媒経路(第2冷媒経路)については、配管取り回しの関係上、図4に示したように重力方向最下列L2、L3内において上段側から下段側へ冷媒が流れるように伝熱管21の端部同士を接続するようにしてもよい。すなわち、下端にドレンパン14、15を有する前面下方熱交換器13AL及び背面側熱交換器13Bについては、ドレンパン14、15との干渉を回避可能な伝熱管21g、21hに上記第1冷媒経路とは別の冷媒経路(第2冷媒経路)の入口a3、a5を設ける。そして、その入口a3、a5から流入して流入段の伝熱管21g、21hを通過した冷媒を、流入段よりも下段側の伝熱管21i、21jを経て、他の列に流入するように第2冷媒経路を設けるようにしてもよい。
また、前面上方熱交換器13AU、前面下方熱交換器13AL及び背面側熱交換器13Bにおいては、重力方向最下列以外の列から重力方向最下列に冷媒が戻る経路を持たないようにしている。すなわち、例えば、重力方向最下列から流入して隣の列に流入したのち、再度、重力方向最下列に戻る経路構成とはしない。その理由は、伝熱管内の冷媒がガス化し易い冷媒経路の出口側を重力方向最下列に配置することを避け、重力方向最下列のフィン表面を濡れた状態に保つためである。
次に動作について説明する。
このように構成された空気調和機100において、制御装置104は、室内機1の室内熱交換器13の冷媒出口における冷媒過熱度を演算し、冷媒過熱度が、予め設定された目標の冷媒過熱度となるように減圧装置102の開度を制御する。冷媒過熱度は、冷媒中間温度センサTmeと冷媒出口温度センサToutとの検出温度差SH1、又は冷媒入口温度センサTinと冷媒出口温度センサToutとの検出温度差SH2で求められる。
冷媒出口温度センサToutを、冷媒経路毎に冷媒出口温度センサTouta1〜Touta5のように複数設置した場合には、それぞれの検出値によって演算した冷媒過熱度のうち、最も大きい冷媒過熱度を制御対象とする。なお、冷媒出口温度センサToutと、冷媒中間温度センサTme又は冷媒入口温度センサTinとは、本発明に係る過熱度検出手段を構成している。
そして、前面上方熱交換器13AU、前面下方熱交換器13AL及び背面側熱交換器13Bのそれぞれにおける第1冷媒経路において、重力方向最下列L1、L2、L3に設けた冷媒入口a1、a2、a4から流入した冷媒は、同列内を下段側から上段側に向かって流れる。このため、重力方向最下列L1、L2、L3において冷媒が過熱ガス状態となる場合でも、重力方向最下列において下段側から上段側に向かうに連れ、フィン表面が乾いた状態となる。つまり、フィン表面が乾燥する可能性のある部分が、フィン表面が湿った状態となる部分よりも上方に位置するため、フィン表面で生成された凝縮水が、その落下途中で、乾燥したフィン表面に差し当たって玉となり、表面から剥離して滴下することを抑制することができる。
そして、前面上方熱交換器13AU及び背面側熱交換器13Bについては、重力方向最下列L1、L3を通過後の冷媒は、空気流上流側の列に流入して上段から下段に向けて流れた後、出口b1、b4から流出する。前面下方熱交換器13ALにおいては、重力方向最下列L2を通過後の冷媒は、空気流下流側の列に流入して上段から下段に向けて流れた後、出口b2から流出する。
また、ドレンパン14、15のすぐ上に位置する第2冷媒経路については、上述したように、重力方向最下列L2、L3に設けた冷媒入口a3、a5から冷媒が流入し、その流入段よりも下段の伝熱管21へ流れる構成としてもよい。このため、ドレンパン14、15を比較的小さく構成しても、伝熱管21g、21hに接続される冷媒入口配管(図示せず)とドレンパン14、15との干渉を回避することができる。また、ドレンパン14、15のすぐ上に位置する第2冷媒経路において冷媒が過熱ガス状態となり、フィン表面が乾燥することによって凝縮水がフィン表面から離れて滴下した場合でも、直下にドレンパン14、15があるため、その凝縮水を受け取ることができ、機外への放出を防止できる。
以上のように、本実施の形態1では、室内熱交換器13を構成する前面上方熱交換器13AU、前面下方熱交換器13AL及び背面側熱交換器13Bのそれぞれの複数列のうち、重力方向最下列L1、L2、L3内に、冷房運転時に液冷媒が流入する冷媒入口を設けると共に、同列において冷媒が下段側から上段側へ流れるようにした。よって、フィン表面が乾燥しやすくなる領域を、重力方向最下列L1、L2、L3内において上段側とすることができる。したがって、重力方向最下列L1、L2、L3において冷媒が過熱ガス状態となる場合でも、フィン表面が乾燥する可能性のある部分が、フィン表面が湿った状態となる部分よりも上方に位置する。よって、冷房運転時に重力方向最下列L1、L2、L3内において重力方向下側におけるフィン表面の乾燥を抑制できるため、凝縮水が重力方向に流れ落ちる際に、乾燥したフィン表面に差し当たって玉となり、表面から剥離して滴下することを防止することができる。
また、前面上方熱交換器13AU及び背面側熱交換器13Bにおいては更に、フィン表面が乾燥しやすくなる領域を、空気流に対して上流側の列にすることができる。このため前面上方熱交換器13AU及び背面側熱交換器13Bのそれぞれの冷媒出口の冷媒過熱度が過大となっても、空気流下流側のフィン表面の乾燥を防止できるため、空気流によって凝縮水が機外へ滴下することを防止できる。
一方、前面下方熱交換器13ALにおいては、重力方向最下列L2は空気流上流側となり、前面上方熱交換器13AU及び背面側熱交換器13Bとは逆となるが、暖房運転時に以下の効果が得られる。すなわち、暖房運転時は冷房運転時と冷媒の流れ方向が逆となるため、前面下方熱交換器13ALにおける空気流の向きと冷媒流の向きとが対向流となり暖房性能の向上を図ることができる。
また、減圧装置102の制御は、室内熱交換器13の各冷媒経路のうち、最も過熱度の大きい冷媒経路の過熱度を用いて行っているため、他の冷媒経路は制御対象の冷媒経路の過熱度以下にできる。したがって、冷媒が過熱ガス状態となることによるフィン表面の乾燥を抑制することができ、凝縮水の滴下を防止することができる。よって、混合冷媒を用いた場合でも新たにドレンパンを拡大する等の対応が不要となり、冷媒の選択自由度を高くすることができる。
また、以上のようにして凝縮水の滴下を防止できるようになるため、機外に水分が滴下することによって室内機下部に電気機器があった場合などの漏電、地絡などの危険を防止することができる。
また、熱交換器を傾斜させて配置することができるため、配置の自由度が高くなり機内の空間を効率良く利用でき、室内機のサイズアップを抑制しながら、機外への凝縮水滴下を防止することができる室内熱交換器13を得ることができる。
なお、室内熱交換器13を、ここでは前面側熱交換器13Aと背面側熱交換器13Bとで構成し、更に前面側熱交換器13Aを前面下方熱交換器13ALと前面上方熱交換器13AUとで構成した例を示したが、この構成に限られたものではない。例えば、前面下方熱交換器13ALを省略した構成としてもよい。この場合、ドレンパン14は前面上方熱交換器13AUの下端に配置すればよい。また、背面側熱交換器13Bを省略し、前面下方熱交換器13ALと前面上方熱交換器13AUのみの構成としてもよい。
図6は、図1の室内熱交換器を構成する熱交換器の変形例を示す図である。
上記の図4では熱交換器の伝熱管列を2列で構成する例を示したが、図6では熱交換器を3列で構成した例を示している。このような場合の熱交換器でも同様に、重力方向に対して傾斜した熱交換器の重力方向最下列L4に冷房運転時の冷媒入口を配置し、同列内を下段側から上段側の伝熱管21に冷媒が流れるように伝熱管21を接続する。また、3列の場合も上記2列の場合と同様、重力方向最下列以外の列から重力方向最下列に冷媒が流入する経路を持たないようにする。なお、重力方向最下列L4以外の列については、冷媒経路を自由に取って構わない。例えば、図6の例では、重力方向最上列の伝熱管21kからそれより重力方向下側の列の伝熱管21lに冷媒が流入する経路を有する構成としている。
図6の場合でも、重力方向最下列L4且つ下段部が最も冷媒がガス化するリスクが小さく、表面の濡れ性が確保できるため、凝縮水が滴下することを防止することができる。
1 室内機、2 本体ケーシング、3 背面側フレーム、4 前面側フレーム、5 前面吸込口、6 上面吸込口、7、8 格子パネル、9 防塵用フィルタ、11 吹出口、12 送風機、13 室内熱交換器、13A 前面側熱交換器、13AL 前面下方熱交換器、13AU 前面上方熱交換器、13B 背面側熱交換器、14 ドレンパン、15 ドレンパン、20 フィン、21 伝熱管、21a〜21l 伝熱管、100 空気調和機、101 圧縮機、102 減圧装置、103 室外熱交換器、104 制御装置、110 液管、120 ガス管、L1〜L4 重力方向最下列、Tin 冷媒入口温度センサ、Tme 冷媒中間温度センサ、Tout(Touta1〜Touta5、Toutb) 冷媒出口温度センサ、a1〜a5 入口、b1〜b5 出口。

Claims (7)

  1. 間隔をあけて配列された複数のフィンと、前記複数のフィンに挿通され、空気流の方向に対して交差する方向である段方向へと複数段設けられ、且つ、前記空気流の方向である列方向に複数列設けられた複数の伝熱管とを有する熱交換器を1又は複数備えて構成された室内熱交換器を備え、
    前記熱交換器は、重力方向に対して傾斜して配置されており、前記複数列のうち、重力方向最下列における下段側の前記伝熱管に前記熱交換器が蒸発器として機能する場合の冷媒入口が配置されており、前記冷媒入口から流入した冷媒が、前記重力方向最下列内を下段側から上段側の前記伝熱管に流れるように第1冷媒経路が構成されており、
    前記1又は複数の熱交換器のうち、一部の熱交換器の下方には、その熱交換器の前記フィンの表面に付着した凝縮水を受け止めるドレンパンが配置され、
    前記一部の熱交換器は、前記ドレンパン内に位置する複数の伝熱管を含む下方側の伝熱管群と、前記下方側の伝熱管群よりも上方側の伝熱管群とで、別々の冷媒経路を構成しており、前記上方側の伝熱管群で前記第1冷媒経路が構成され、前記下側の伝熱管群で前記第1冷媒経路とは別の冷媒入口を備えた第2冷媒経路が構成され、前記第2冷媒経路の前記冷媒入口は前記一部の熱交換器の重力方向最下列の伝熱管のうち、前記ドレンパンと干渉しない伝熱管に配置されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
  2. 前記第2冷媒経路は、その冷媒入口から流入した冷媒が前記重力方向最下列において前記冷媒が流入した流入段の伝熱管を通過した後、前記流入段よりも下段側の伝熱管を経て、他の列に流入するように構成されている
    ことを特徴とする請求項記載の空気調和機の室内機。
  3. 前面及び上面に吸込口、下面に吹出口が設けられた本体ケーシングを備え、
    前記本体ケーシング内に前記熱交換器が複数配置されており、
    前記複数の熱交換器の一つが、前面吸込口に対向して配置され、前記前面吸込口及び上面吸込口からの空気流の下流側に開いた“く”の字形状の前面側熱交換器であり、
    その他の一つが、前記前面側熱交換器の背面側に配置され、上部側が、前記上面吸込口からの空気流の下流側に傾斜した背面側熱交換器である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気調和機の室内機。
  4. 前記一部の熱交換器は、前記前面側熱交換器及び前記背面側熱交換器である
    ことを特徴とする請求項記載の空気調和機の室内機。
  5. 前記冷媒は、混合冷媒である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項の何れか一項に記載の空気調和機の室内機。
  6. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載の空気調和機の室内機を備えた
    ことを特徴とする空気調和機。
  7. 減圧装置と、制御装置と、蒸発器として機能する前記室内熱交換器に設けられた複数の冷媒経路のそれぞれの冷媒出口の過熱度を検出する過熱度検出手段とを備え、
    前記制御装置は、前記過熱度検出手段で検出された各過熱度のうち、最も大きい過熱度を有する冷媒経路の過熱度が予め設定した値となるように前記減圧装置を制御する
    ことを特徴とする請求項記載の空気調和機。
JP2014009840A 2014-01-22 2014-01-22 空気調和機の室内機及び空気調和機 Active JP6238763B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014009840A JP6238763B2 (ja) 2014-01-22 2014-01-22 空気調和機の室内機及び空気調和機
CN201420735469.5U CN204329165U (zh) 2014-01-22 2014-11-28 空调机的室内机以及空调机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014009840A JP6238763B2 (ja) 2014-01-22 2014-01-22 空気調和機の室内機及び空気調和機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015137806A JP2015137806A (ja) 2015-07-30
JP6238763B2 true JP6238763B2 (ja) 2017-11-29

Family

ID=53165517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014009840A Active JP6238763B2 (ja) 2014-01-22 2014-01-22 空気調和機の室内機及び空気調和機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6238763B2 (ja)
CN (1) CN204329165U (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018098887A1 (zh) * 2016-11-29 2018-06-07 美的集团武汉制冷设备有限公司 多折式换热器和空调器
JPWO2020161783A1 (ja) * 2019-02-05 2021-09-09 三菱電機株式会社 空気調和機
DE112019006837T5 (de) * 2019-02-07 2021-10-21 Mitsubishi Electric Corporation Inneneinheit einer klimaanlage und klimaanlage
CN112432333B (zh) * 2020-12-04 2021-11-09 珠海格力电器股份有限公司 空调系统的控制方法、装置、存储介质及空调器
JP7208558B1 (ja) * 2021-09-27 2023-01-19 ダイキン工業株式会社 熱交換器および空気調和装置
CN114278993B (zh) * 2022-01-04 2023-05-26 广东美的制冷设备有限公司 换热器组件、空调室内机和空调器

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS626675U (ja) * 1985-06-25 1987-01-16
JPS63297947A (ja) * 1987-05-27 1988-12-05 Sharp Corp 空調装置の室内ユニット
JP5371364B2 (ja) * 2008-10-20 2013-12-18 東芝キヤリア株式会社 空気調和機の室内機
JP5014372B2 (ja) * 2009-04-14 2012-08-29 三菱電機株式会社 フィンチューブ型熱交換器並びに空調冷凍装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015137806A (ja) 2015-07-30
CN204329165U (zh) 2015-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6238763B2 (ja) 空気調和機の室内機及び空気調和機
EP3026168A1 (en) Clothes drying device
KR101615445B1 (ko) 공기 조화기
US9696044B2 (en) Air conditioner units and methods for providing make-up air
JP6745898B2 (ja) 空気調和機の室内機及び空気調和機
KR20150067526A (ko) 제습기
US20150159890A1 (en) Dehumidifier
WO2016071953A1 (ja) 空気調和装置の室内機
JP2008256305A (ja) 空気調和装置の室内ユニット
CN107435228A (zh) 干衣机
CN107815813B (zh) 衣物处理装置
JP6253513B2 (ja) 空気調和機の室内ユニット
JP6370399B2 (ja) 空気調和装置の室内機
CN205775467U (zh) 热泵系统的基座和用于干衣机或洗干一体机的热泵系统
JP2012167913A (ja) 空気調和機
JP2010007939A (ja) 凝縮器およびこれを備える圧縮空気除湿装置
JP5940895B2 (ja) パラレルフロー型熱交換器及びそれを搭載した空気調和機
CN105986453A (zh) 烘干系统
KR102436120B1 (ko) 토출공기의 온도를 저감시킬 수 있는 제습기
TWI791060B (zh) 除濕裝置
KR101987788B1 (ko) 제습 장치
JP5994317B2 (ja) 冷凍サイクル装置
WO2016047196A1 (ja) 乾燥機
CN207321100U (zh) 一种变频器内部散热除湿装置
JP2019086263A (ja) 除湿装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160527

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170321

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6238763

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250