JP6237567B2 - 倒立型移動体 - Google Patents

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Description

本発明は倒立型移動体に関する。
ユーザが搭乗して操作することが可能な倒立型移動体(以下、単に移動体とも記載)が提案されている。
例えば、特許文献1においては、搭乗者の足を乗せるステップ部を備えた同軸二輪車が開示されている。この同軸二輪車は、搭乗者が降車を行う場合に、搭乗者の降車方向に対するステップ部の傾斜角度を増加するように降車補助制御を実行する。具体的に、同軸二輪車は、搭乗者が後方に降りる場合には、ステップ部を後方に傾斜させ、搭乗者が前方に降りる場合には、ステップ部を前方に傾斜させている。同軸二輪車は、このようにして搭乗者の降りたい方向にステップ部が傾斜するため、搭乗者が容易に降車することができる。
特開2009−101760号公報
買い物等の際に搭乗者が移動体を利用するとき、搭乗者が荷物を持ったり、移動体の一部に荷物を引っ掛けることにより、移動体に荷物を搭載させることが考えられる。このとき、荷物が搭載された場合の搭乗者及び荷物の重心(合成重心)は、荷物が搭載されていない場合の搭乗者の重心と位置が変化することが多い。この重心位置の変化に応じて、移動体が予期せぬ動作をする可能性がある。特に、搭乗者の重心位置に応じて動きを制御する移動体においては、予期せぬ動作をする可能性が高くなる。
図7は、上述の状態を図示したものである。図7において、移動体100には、搭乗者Pだけでなく、荷物Bが搭載される。この荷物Bは、移動体100の前側に搭載されるため、搭乗者P及び荷物Bの合成重心Gは移動体100の前部(図7では移動体100の車輪よりも前方)に位置する。そして、この移動体100は、合成重心Gが位置する方向に動くように制御される。そのため、荷物Bが搭載される前は移動体100が停止した状態であっても、荷物Bが搭載されることにより、移動体100は前方に移動してしまう。
特許文献1にかかる同軸二輪車は、搭乗者が降車の際に、ステップ部が搭乗者の降車方向に傾斜するように制御されるものである。そのため、搭乗者が搭乗した同軸二輪車が停止している場合に、同軸二輪車上に搭乗者以外の荷重が搭載されて重心位置が移動したときでも同軸二輪車を停止させる制御を実行するものではなく、上述の課題を解決するものではない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、倒立型移動体に新たな荷重がかかった場合でも、予期せぬ動作を抑制することを可能とする倒立型移動体を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる倒立型移動体は、倒立制御により倒立状態を維持しつつ搭乗者を乗せて走行する倒立型移動体である。倒立型移動体は、前記倒立型移動体の速度を検出する速度検出センサと、前記搭乗者が操作可能な操作部と、ピッチ方向に傾斜可能であり、前記搭乗者が搭乗の際に足を乗せるステップ部と、前記操作部が操作されたとき、検出される前記速度が前方向の速度である場合には、前記ステップ部のピッチ方向の目標角を仰角方向に傾け、検出される前記速度が後方向の速度である場合には、前記目標角を俯角方向に傾ける制御を、検出される前記速度の大きさが所定値未満になるまで実行し、検出される前記速度の大きさが前記所定値未満になったときに、前記ステップ部の前記目標角をそのときの目標角に設定する制御部と、を備える。
この倒立型移動体において、制御部は、検出される倒立型移動体の速度の大きさが所定値未満になるまで、速度が前方向の速度である場合には、仰角方向(前部が後部よりも高くなる方向)にステップ部のピッチ方向の目標角を傾け、検出される速度が後方向の速度である場合には、俯角方向(後部が前部よりも高くなる方向)に目標角を傾ける。そして、倒立型移動体の速度の大きさが所定値未満になると、目標角をそのときの目標角に設定する。倒立型移動体が前方に動いている場合には、搭乗者や荷物等の合成重心は倒立型移動の前部に位置すると考えられる。そのため、倒立型移動体の速度の大きさが所定値未満になるまで、仰角方向に目標角を傾けることにより、搭乗者の重心を後ろに移動させることができる。そのため、合成重心を倒立型移動体の中央部(即ち倒立型移動体が動きにくくなる位置)に移動させることができる。従って、倒立型移動体が予期せぬ動作をすることを抑制することができる。逆に、倒立型移動体が後方に動いている場合には、搭乗者や荷物等の合成重心は倒立型移動の後部に位置すると考えられる。そのため、倒立型移動体の速度の大きさが所定値未満になるまで、俯角方向に目標角を傾けることにより、搭乗者の重心を前に移動させることができる。そのため、合成重心を倒立型移動体の中央部(即ち倒立型移動体が動きにくくなる位置)に移動させることができる。従って、倒立型移動体に新たな荷重がかかった場合でも、倒立型移動体が予期せぬ動作をすることを抑制することができる。
本発明により、倒立移動体に新たな荷重がかかった場合でも、予期せぬ動作を抑制することを可能とする倒立型移動体を提供することができる。
実施の形態1にかかる倒立型移動体の概略図である。 実施の形態1にかかる倒立型移動体の概略的なシステム構成を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる制御部の概略的なシステム構成を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる制御部の制御を示すフローチャートである。 実施の形態1において、図4に示す制御フローを実行した場合の移動体の状態を示した図である。 実施の形態2において、指示装置を感圧型の圧力センサで構成した場合の倒立型移動体の概略図である。 関連技術にかかる移動体の予期せぬ移動の状態を示す図である。
[実施の形態1]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。図1に示すように、倒立型移動体1(以下、移動体1とも記載)は、車両本体部11とグリップ部12と指示装置13とステップ部14と車輪15R及び15Lを備える。移動体1は、倒立制御により倒立状態を維持しつつ、車輪15R及び15Lをモータによって駆動することができる二輪車である。
なお、図1におけるx軸は前後方向、y軸は左右方向、z軸は上下方向を示す。また、図1において、水平方向(地面と平行な方向)を一点鎖線で示している。また、ピッチ方向(y軸を中心として回転する方向)において、水平面を基準としたときに、仰角方向(前部が後部よりも高くなる方向)を−(マイナス)で示し、俯角方向(後部が前部よりも高くなる方向)を+(プラス)で示している。以上の設定を、以下の説明及び図示においても用いる。
車両本体部11は、移動体1の前部を構成しているベースフレーム(支柱)である。グリップ部12は、車両本体部11の上部を構成する部品であり、搭乗者Pが搭乗の際に手で握るものである。指示装置13は、グリップ部12に設けられた押しボタン式のスイッチであり、搭乗者Pは押下する操作を行って「ON」と「OFF」を切り替える。
ステップ部14は、車両本体部11の後下部に連結されており、搭乗者Pが搭乗の際に両足を乗せて搭乗するものである。このステップ部14は、図1におけるピッチ方向に傾斜可能である。つまり、ステップ部14は、その前部14aが後部14bに対して高くなるか、又はその後部14bが前部14aに対して高くなる姿勢をとることができる。なお、図1においてステップ部14は水平な状態(前部14aと後部14bとの高さがほぼ同じ状態)にある。
車輪15Rは、車両本体部11の右下部に回転自在に支持された右駆動輪であり、車輪15Lは、車両本体部11の左下部に回転自在に支持された左駆動輪である。一対の車輪15R及び15Lは、車両本体部11の走行方向(x軸方向)と直交する方向(y軸方向)の両側において、同軸上に配置されている。
図2は、移動体1の概略的なシステム構成を示すブロック図である。移動体1は、指示装置13と制御ユニット20を備える。制御ユニット20は、ステップ部14の下部に設けられており、姿勢角センサ21と制御部22と駆動回路23R及び23Lと車輪駆動ユニット24R及び24Lとバッテリ25と速度センサ26R及び26Lとステップ傾斜部27を備える。以下、制御ユニット20の各部について説明する。
姿勢角センサ21は、車両本体部11の角度を検出し、検出結果を制御部22に出力する。例えば、姿勢角センサ21は、ジャイロセンサ、加速度センサ等から構成され、車両本体部11の傾斜角度、傾斜角速度、傾斜角加速度等の姿勢情報を検出することができる。姿勢角センサ21が測定可能な傾斜方向は、例えばピッチ方向やロール方向(x軸を中心として回転する方向)である。
制御部22は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算回路22aと、各種制御プログラムやデータなどが格納されたRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶部22bを備えている。制御部22は、姿勢角センサ21の検出結果や速度センサ26R及び26Lからの速度情報等に基づいて所定の演算処理を実行し、駆動回路23R及び23Lに必要なトルク情報を生成する。制御部22は、生成したトルク情報をトルク指令信号として駆動回路23R及び23Lに出力する。このトルク指令信号により制御部22が駆動モータ24a及び24cの駆動を制御することで、移動体1は倒立状態を維持しつつ所望の走行を行う。
例えば、搭乗者Pが搭乗姿勢を変化することにより搭乗者Pや荷物等の合成重心位置を変化させた場合、姿勢角センサ21は、車両本体部11の傾斜角度が変化したことを検出し、検出結果を制御部22に出力する。制御部22は、検出結果に基づき、合成重心位置が移動したことを検出して、合成重心位置が移動した方向に移動体1を動かすように、駆動回路23R及び23Lに必要なトルク情報を生成する。具体的には、合成重心位置がステップ部14の中央から前側に移動した場合に、制御部22は、移動体1を前方に動かすようなトルク情報を生成する。逆に、合成重心位置がステップ部14の中央から後側に移動した場合に、制御部22は、移動体1を後方に動かすようなトルク情報を生成する。なお、合成重心位置がステップ部14の中央にある場合には、制御部22は移動体1を移動させない。換言すれば、制御部22は、合成重心位置を車輪15R及び15Lが追い越そうとするように、移動体1の動作を制御する。
また、制御部22は、速度センサ26R及び26Lからの回転情報等に基づき、ステップ部14のピッチ方向の傾斜角を変更させるような制御をする。この詳細については後述する。
駆動回路23Rは、制御部22からのトルク指令信号に基づいて、車輪駆動ユニット24Rを駆動する駆動電流を出力し、駆動回路23Lは、制御部22からのトルク指令信号に基づいて、車輪駆動ユニット24Lを駆動する駆動電流を出力する。各駆動回路23R、23Lは、各車輪15R、15Lの回転速度や回転方向等を独立して制御するものであり、これらに各車輪駆動ユニット24R、24Lが個別に接続されている。
車輪駆動ユニット24Rは、車輪15Rを独立して回転駆動し、車輪駆動ユニット24Lは、車輪15Lを独立して回転駆動することができる。各車輪駆動ユニット24R、24Lは、例えば、各駆動モータ24a、24cと、その各駆動モータ24a、24cの回転軸に動力伝達可能に連結された各減速ギア24b、24dによって構成することができる。なお、各駆動モータ24a、24cは、車両本体部11に連結されたフレームにより、その位置が固定されている。
バッテリ25は、制御部22、車輪駆動ユニット24R及び24L、その他の電子機器、電気装置等に対して電力を供給する。
速度センサ26Rは、車輪15Rの速度情報を検出して制御部22に出力し、速度センサ26Lは、車輪15Lの速度情報を検出して制御部22に出力する。例えば、各速度センサ26R、26Lは、各駆動モータ24a、24cの回転情報(例えば回転数、回転角速度等の情報)を取得し、その回転情報に基づいて、各車輪15R、15Lの速度情報を検出する。なお、後述の通り、速度センサ26R及び26Lの検出結果から移動体1の速度が測定できるため、速度センサ26R及び26Lは、移動体1の速度を検出するセンサとして機能するといえる。
ステップ傾斜部27は、制御部22が指示したピッチ方向の目標角(以下、単に目標角と記載)に追従するように、ステップ部14のピッチ方向の角度(以下、傾斜角と記載)を変更する。
図3は、制御部22の概略的なシステム構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御部22は、速度判定部31と目標角設定部32を有する。速度判定部31及び目標角設定部32は、それぞれ演算回路22a及び記憶部22bにより構成される。以下、ステップ部14の目標角及び傾斜角を変更する制御について説明する。
速度判定部31は、指示装置13が「ON」になり、搭乗者Pから指示がなされたことを示す信号を指示装置13から受信すると、各速度センサ26R、26Lから出力された各車輪15R、15Lの速度情報に基づき、現在の移動体1が前進しているか又は後退しているかを判定する。例えば、速度センサ26Rから出力された車輪15Rの前後方向の速度がV1、速度センサ26Lから出力された車輪15Lの前後方向の速度がV2である場合、速度判定部31は、移動体1の前後方向の速度Vを、
V=(V1+V2)/2・・・(式1)
の通り求める。そして、速度判定部31は、速度Vが閾値v1以上であるか否かを判定する。このv1は、移動体1が前進しているか又は後退しているかを判定するための閾値であり、例えば0に近い値である。
速度Vが閾値v1以上である場合には、速度判定部31は移動体1が前進していると判定し、判定結果を目標角設定部32に出力する。速度Vが閾値v1未満である場合には、速度判定部31は移動体1が後退していると判定し、判定結果を目標角設定部32に出力する。
また、速度判定部31は、移動体1が停止しているとみなせるか否かを判定することも行う。具体的には、移動体1の速度Vの絶対値(大きさ)が閾値v2(v2>0)以上であるか否かを判定し、速度Vの絶対値が閾値v2以上であれば移動体1は動いていると判定し、速度Vの絶対値が閾値v2未満であれば移動体1は停止していると判定する。ここで閾値v2は、例えば0に近い値である。
なお、速度判定部31は、V1及びV2の値から、V’(=(|V1|+|V2|)/2)の値を算出し、V’が閾値v2(v2>0)以上であれば移動体1は動いており、V’が閾値v2未満であれば移動体1は停止していると判定してもよい。ここで|V1|、|V2|はそれぞれV1、V2の絶対値である。
目標角設定部32は、速度判定部31から出力された判定結果に基づいて、ステップ部14の目標角を変更する。そして、変更後の目標角をステップ傾斜部27に出力する。
具体的には、移動体1が前進していると判定された場合、ステップ部14の目標角が現在の目標角よりもマイナス方向に傾くように目標角を設定する。新たに設定する目標角をs1、現在の目標角をs0とすると、目標角設定部32は、
s1=s0−α・・・(式2)
となるように目標角s1を設定する。
移動体1が後退していると判定された場合、目標角設定部32は、ステップ部14の目標角が現在の目標角よりもプラス方向に傾くように目標角を設定する。新たに設定する目標角s1は、現在の目標角s0を用いると
s1=s0+α・・・(式3)
と設定される。以上のように設定した目標角を、目標角設定部32はステップ傾斜部27に出力する。ステップ傾斜部27は、ステップ部14の実際の傾斜角を、以上のように設定された目標角に合わせる制御を行う。なお、(式2)及び(式3)でαは0以上の値であり、1回の制御で変更される角度の値である。角度のプラス方向及びマイナス方向の定義は上述の通りである。
次に、制御部22が実行するステップ部14の目標角及び傾斜角の具体的な制御について、図3を参照して説明する。図4には、移動体1に搭乗者Pが乗車して倒立制御がなされてから降車するまでの間にループして実行される移動体1の制御方法が示されている。なお、上述で既に説明した箇所については、詳細な説明を省略する。
まず、速度判定部31は、指示装置13が「ON」になったか否かを判定する(ステップS1)。指示装置13が「OFF」である場合(ステップS1のNo)、速度判定部31はステップS1の判定を繰り返し実行する。
指示装置13が「ON」である場合(ステップS1のYes)、速度判定部31は各速度センサ26R、26Lから各車輪15R、15Lの速度情報をそれぞれ取得し、取得した速度情報に基づいて、移動体1が前進しているか否かを判定する(ステップS2)。この判定の詳細については上述の通りである。
移動体1が前進していると判定した場合(ステップS2のYes)、速度判定部31は、その判定結果を目標角設定部32に出力する。目標角設定部32は、その判定結果に応じて、目標角を現在の目標角よりもマイナス方向に傾けるように設定する(ステップS3)。例えば、目標角設定部32は、現在の目標角が0°である場合に、目標角を−α°(α>0)に設定する。
移動体1が後退していると判定した場合(ステップS2のNo)、速度判定部31は、その判定結果を目標角設定部32に出力する。目標角設定部32は、その出力結果に応じて、目標角を現在の目標角よりもプラス方向に傾けるように設定する(ステップS4)。例えば、目標角設定部32は、現在の目標角が0°である場合に、目標角を+α°(α>0)に設定する。
目標角設定部32は、以上のように変更した目標角をステップ傾斜部27に出力し、ステップ傾斜部27は、ステップ部14の傾斜角を、出力された目標角に合わせるように制御する。
そして、速度判定部31は、移動体1が停止しているか否かを、取得した車輪15R及び15Lの速度情報に基づいて判定する(ステップS5)。この判定の詳細については上述の通りである。
移動体1が停止していない(前方又は後方に動いている)場合(ステップS5のNo)、制御部22は、ステップS2〜S5のフローを再度実行する。例えば、搭乗者Pや荷物等の合成重心が移動体1の前側に位置していて移動体1が前進しているため、ステップS2で移動体1が前進していると判定され、ステップS3で目標角が0°から−α°(α>0)に変更された場合を仮定する。このとき、目標角が変更されることにより、ステップ部14の傾斜角は、水平の状態からα°だけマイナス方向に傾く状態に変更される。しかしながら、ステップ部14の傾斜角がこのように変更されても、搭乗者Pの姿勢が十分に変更されない(搭乗者Pの重心位置が十分に移動しない)ため、合成重心位置が移動体1の前側に位置したままとなることも考えられる。この場合、移動体1は前進したままの状態になるため、ステップS5において、移動体1は停止していないと判定される。この場合に、制御部22は、ステップS2及びS3のフローを再度実行することにより、目標角を−α°から−β°(β=2α)に変更する。これにより、ステップ部14の傾斜角はβ°となって、さらにマイナス方向に傾く状態に変更される。
ステップS5の時点において、移動体1が後退したままの状態にあるような場合には、制御部22はステップS2及びS4のフローを再度実行することにより、目標角を+α°から+β°(β=2α)に変更する。つまり、ステップ部14の傾斜角は、さらにプラス方向に傾く状態に変更される。このようにして、制御部22は、移動体1が停止するまで、ステップ部14の目標角及び傾斜角を変更する制御を実行する。
移動体1が停止している場合(ステップS5のYes)、目標角設定部32は、直前のフローで設定した目標角を変更しない(ステップS6)。これにより、ステップ部14の目標角は、最後に設定された目標角になるように制御される。制御部22は、ステップS1に戻ってフローを再度実行する。
以上のように、本発明にかかる移動体1では、移動体1が停止するとみなされるまで、ステップ部14の目標角を変更するような制御を実行している。これにより、搭乗者Pや荷物等の合成重心を、移動体1が動きにくくなる位置まで移動させることができる。
図5は、図4の制御フローを実行した場合の移動体1の状態を示したものである。仮に制御フローが実行されず、ステップ部14が傾いていない(水平の状態にある)場合には、荷物Bが移動体1の前部に搭載されているため、搭乗者P及び荷物Bの合成重心Gは移動体1の前側(特に車輪15R及び15Lの前方)に位置する。そのため、搭乗者Pが自身の重心を移動体1の前側に移動していないにも関わらず、姿勢角センサ21の検出結果に基づいて、制御部22は移動体1を前進する制御を実行してしまう。この状態は図7に示した通りである。また、搭乗者Pが移動体1を停止させようとした場合、合成重心Gの位置を後側にずらす必要がある。そのため、搭乗者Pは、荷物Bの搭載場所を変更したり、自身の姿勢を変更したり、あるいは手動でステップ部14の傾斜角を調整する必要がある。
これに対し、図4の制御フローを実行した場合には、詳述した通り、ステップ部14は傾いていない状態からマイナス方向に傾く状態に変化する。図5では、ステップ部14は水平状態から−θ(θ>0)だけ傾いている。そのため、搭乗者P及び荷物Bの合成重心Gは移動体1の中央(車輪15R及び15Lの軸上)に位置する。このとき、制御部22は、姿勢角センサ21の検出結果に基づいて、停止する制御を実行する。そのため、移動体1に搭乗者以外の荷重がかかった場合でも、予期せぬ動作を抑制することができる。また、搭乗者Pは、荷物がある場合でも、荷物がない場合と同じ姿勢を保ちつつ、移動体1を動かし、倒立走行や倒立停止の動作を実行させることができる。
また、指示装置13が「ON」になった場合に制御部22は初めて上述の制御を実行するため、搭乗者Pが希望していないにも関わらずステップ部14の傾斜角が変更されることを防ぐことができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、グリップ部12に指示装置13として押しボタン式のスイッチが設けられている例を説明した。しかしながら、指示装置13の例は以上に限られない。実施の形態2では、指示装置13のバリエーションについて説明する。
例えば、押しボタン式のスイッチである指示装置13は、車両本体部11に設けられていてもよい。具体的には、指示装置13は、搭乗者Pの腰の高さに設けられることができる。また、指示装置13は、移動体1に複数設けられてもよい。指示装置13を押しボタン式のスイッチで構成することにより、指示装置13を安価に実現することができる。
また、指示装置13は、押しボタン式のスイッチでなくてもよい。例えば、指示装置13は、感圧型の圧力センサで構成することもできる。この感圧型の圧力センサは、車両本体部11に設けられていてもよいし、グリップ部12に設けられていてもよい。また、このセンサは、移動体1に複数設けられてもよい。例えば、図6のように、車両本体部11及びグリップ部12の全面を覆う領域Aに感圧型の圧力センサが設けられていてもよい。このように、指示装置13を感圧型の圧力センサで構成することにより、搭乗者Pは指示装置13を強く握れば制御部22に対して指示を出すことができる。そのため、指示装置13を押しボタン式のスイッチで構成する場合と比較して、より弱い力で指示装置13の操作が可能となるため、指示装置13の使いやすさをより向上することができる。
また、指示装置13は、IC(Integrated Circuit)読み取り装置で構成されてもよい。このIC読み取り装置は、車両本体部11に設けられていてもよいし、グリップ部12に設けられていてもよい。IC読み取り装置が車両本体部11に設けられる場合には、車両本体部11の上端(グリップ部12近傍)から下端(ステップ部14近傍)までのどの位置に設けられてもよい。また、IC読み取り装置は、移動体1に複数設けられてもよい。移動体1の起動トリガや、移動体1のユーザ認証に際してIC読み取り装置が用いられる場合には、そのIC読み取り装置を指示装置13としても用いることができるため、新たに機器の追加をする必要がなくなる。
また、指示装置13は、タッチパネル式のディスプレイで構成されてもよい。このディスプレイは、車両本体部11に設けられていてもよいし、グリップ部12に設けられていてもよい。ディスプレイが車両本体部11に設けられる場合には、車両本体部11の上端(グリップ部12近傍)に設けることもできる。また、ディスプレイは、移動体1に複数設けられてもよい。広告の配信や搭乗者に有益な情報を表示する機能を移動体1に備える場合には、移動体1にディスプレイを設けることが一般的である。その場合には、そのディスプレイを指示装置13としても用いることができるため、新たに機器の追加をする必要がなくなる。
また、指示装置13は、無線の通信機器で構成されてもよい。通信機器の規格には、例えばBluetooth(登録商標)やWi−Fi(登録商標)を用いることができる。この通信機器は、車両本体部11に設けられていてもよいし、グリップ部12に設けられていてもよい。例えば、通信機器は、車両本体部11の上端(グリップ部12近傍)から下端(ステップ部14近傍)までのどの位置に設けられてもよい。他の場所として、通信機器を制御ユニット20の近傍に設けてもよい。また、通信機器は、移動体1に複数設けられてもよい。搭乗者は、自身が持っている無線の通信機器(例えば携帯電話)で制御部22への指示を送信するような場合に、通信機器である指示装置13を介して、制御ユニット20に指示を出力することができる。この場合、指示装置13はデータ通信の機能を有していればよいため、安価に構成することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、制御部22が実行する処理は、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現させることも可能である。
1 倒立型移動体
11 車両本体部
12 グリップ部
13 指示装置
14 ステップ部
15R、15L 車輪
16R、16L 速度センサ
20 制御ユニット
21 姿勢角センサ
22 制御部
22a 演算回路
22b 記憶部
23R、23L 駆動回路
24R、24L 車輪駆動ユニット
24a、24c 駆動モータ
24b、24d 減速ギア
25 バッテリ
26R、26L 速度センサ
27 ステップ傾斜部
31 速度判定部
32 目標角設定部

Claims (1)

  1. 倒立制御により倒立状態を維持しつつ搭乗者を乗せて走行する倒立型移動体であって、
    前記倒立型移動体の速度を検出する速度検出センサと、
    前記搭乗者が操作可能な操作部と、
    ピッチ方向に傾斜可能であり、前記搭乗者が搭乗の際に足を乗せるステップ部と、
    前記操作部が操作されたとき、検出される前記速度が前方向の速度である場合には、前記ステップ部のピッチ方向の目標角を仰角方向に傾け、検出される前記速度が後方向の速度である場合には、前記目標角を俯角方向に傾ける制御を、検出される前記速度の大きさが所定値未満になるまで実行し、
    検出される前記速度の大きさが前記所定値未満になったときに、前記目標角をそのときの目標角に設定する制御部と、を備える
    倒立型移動体。
JP2014213490A 2014-10-20 2014-10-20 倒立型移動体 Active JP6237567B2 (ja)

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