JP6237556B2 - 中間体データ作成補助装置および切削加工品の製造方法 - Google Patents

中間体データ作成補助装置および切削加工品の製造方法 Download PDF

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本発明は,中間体データ作成補助装置および切削加工品の製造方法に関する。さらに詳細には,切削加工品の取り代を適切に設けることのできる中間体データ作成補助装置および切削加工品の製造方法に関する。
切削加工品は,鋳造により製造された鋳物より,表面精度や寸法精度が要求される面を切削加工によって削り出すことで製造されることがある。このような鋳物に切削加工を行う場合,その切削加工がなされる鋳物の部分には,適切に取り代が設けられている必要がある。
例えば,特許文献1には,最終的構造物(切削加工品)の3次元形状データのうちの表面粗さを指定する仕上げ記号が付けられている部分にのみ取り代を設けて,切削加工前の中間的構造物(鋳物)の3次元形状データを作成する方法が開示されている。これにより,中間的構造物形状設計データを簡易に作製することができるとされている。
特開平9−16657号公報
しかしながら,上記の従来技術では,作成した鋳物の3次元形状データについて,取り代を付加するべき箇所に取り代が設けられていない場合に,これを適切に見つけることができない。すなわち,取り代の設け忘れがある場合にも,その取り代を設け忘れた鋳物の3次元形状データに基づいて,鋳物が製造されてしまう。この場合,取り代を設け忘れた鋳物より,良好な切削加工面が形成された切削加工品を製造することができないという問題があった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点の解決を目的としてなされたものである。すなわちその課題とするところは,中間体の切削加工箇所に適切に取り代を付加することのできる中間体データ作成補助装置および切削加工品の製造方法を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の一態様に係る中間体データ作成補助装置は,切削加工後の切削加工品の3次元形状データである切削加工品データをもとに,切削加工の取り代が付加された中間体の3次元形状データである中間体データを作成する中間体データ作成を補助する中間体データ作成補助装置であって,切削加工品データ中の切削加工面データを出力する切削面出力部と,切削面出力部が出力した切削加工面データの外周を構成するエッジの端点であるエッジ端点を出力する端点出力部と,未完成の中間体データである未完成中間体データ中の平面データである粗平面データを出力する粗平面出力部と,端点出力部が出力したエッジ端点を,粗平面出力部が出力した粗平面データの面内に,切削加工面データの法線方向または粗平面データの法線方向について投影した投影点を出力する投影点出力部と,投影点出力部が出力した投影点に基づいて,投影点が面内に投影された粗平面データが,取り代を設ける対象面であるか否かを判定する取り代判定部とを有し,取り代判定部は,投影点が切削加工面データ上の加工面上投影点である場合には,加工面上投影点を面内に投影した粗平面データを,取り代を設ける対象面であると判定し,取り代を設ける対象面であると判定しない粗平面データについては,取り代を設ける対象面ではないと判定するものであることを特徴とする中間体データ作成補助装置である。
本発明の中間体データ作成補助装置では,未完成中間体データ中の粗平面データの面内に切削加工品データの切削加工面データのエッジ端点を投影した投影点を作成する。そして,その投影点が加工面上投影点である場合,その加工面上投影点が面内に投影された粗平面データを,取り代を付加する対象面であると判定する。その取り代を付加する対象面であると判定された粗平面データに取り代を付加することにより,取り代が適切に付加された中間体データを作成することができる。よって,中間体の切削加工箇所に適切に取り代を付加することができる。
また上記に記載の中間体データ作成補助装置において,端点出力部は,切削加工面データのエッジ端点のすべてを出力するものであり,投影点出力部は,すべてのエッジ端点について,粗平面データの面内に投影した投影点を出力するものであり,取り代判定部は,粗平面データの面内に投影されたすべての投影点のうち,少なくとも1つが加工面上投影点である場合には,加工面上投影点を面内に投影した粗平面データを,取り代を設ける対象面であると判定するものであることが好ましい。エッジ端点のすべてを使用することにより,一部に取り代が付加されているが,その他の部分に取り代を付加する必要のある粗平面データについても適切に,取り代を設ける対象面であると判定することができるからである。
また上記に記載の中間体データ作成補助装置において,粗平面出力部は,未完成中間体データ中のすべての粗平面データを出力するものであり,投影点出力部は,すべての粗平面データについてそれぞれ,エッジ端点を面内に投影した投影点を出力するものであり,取り代判定部は,すべての粗平面データについてそれぞれ,取り代を設ける対象面であるか否かを判定するものであることが好ましい。すべての粗平面データについて,取り代を付加する対象面であるか否かの判定をすることができるからである。すなわち,取り代を付加する必要があるすべての粗平面データについて,取り代を付加する対象面であると判定することができるからである。
また上記に記載の中間体データ作成補助装置において,切削面出力部が出力した切削加工面データと,そのエッジ端点について投影点出力部が出力した投影点との距離である投影点距離を算出して出力する投影点距離出力部を有し,取り代判定部は,投影点距離出力部が算出した投影点距離が予め定めた投影点距離閾値以下である場合には,投影点距離に係る投影点を,加工面上投影点であると判定し,投影点距離出力部が算出した投影点距離が投影点距離閾値を超えている場合には,投影点距離に係る投影点を,加工面上投影点ではないと判定するものであることが好ましい。十分な取り代が付加されていない粗平面データについても,取り代を付加する対象面であると判定することができるからである。
また,本発明の他の態様に係る切削加工品の製造方法は,中間体に切削加工を行うことにより切削加工品を製造する切削加工品の製造方法であって,予め作成された切削加工後の切削加工品の3次元形状データである切削加工品データをもとに,切削加工前の中間体の3次元形状データである中間体データを作成する中間体データ作成工程と,中間体データ作成工程で作成された中間体データに基づいて中間体を製造する中間体製造工程と,中間体製造工程で製造された中間体に切削加工を行うことで切削加工品を製造する切削加工工程とを有し,中間体データ作成工程では,中間体データの作成を補助する装置として,切削加工品データ中の切削加工面データを出力する切削面出力部と,切削面出力部が出力した切削加工面データの外周を構成するエッジの端点であるエッジ端点を出力する端点出力部と,未完成の中間体データである未完成中間体データ中の平面データである粗平面データを出力する粗平面出力部と,端点出力部が出力したエッジ端点を,粗平面出力部が出力した粗平面データの面内に,切削加工面データの法線方向または粗平面データの法線方向について投影した投影点を出力する投影点出力部と,投影点出力部が出力した投影点に基づいて,投影点が面内に投影された粗平面データが,取り代を設ける対象面であるか否かを判定する取り代判定部とを有し,取り代判定部が,投影点が切削加工面データ上の加工面上投影点である場合には,加工面上投影点を面内に投影した粗平面データを,取り代を設ける対象面であると判定し,取り代を設ける対象面であると判定しない粗平面データについては,取り代を設ける対象面ではないと判定するものである中間体データ作成補助装置を用い,少なくとも中間体データ作成補助装置により取り代を設ける対象面であると判定された未完成中間体データの粗平面データに取り代を設けて中間体データを作成し,切削加工工程では,中間体のうち,少なくとも中間体データ作成工程で取り代を付加した中間体データの箇所に切削加工を行うことを特徴とする切削加工品の製造方法である。
本発明によれば,中間体の切削加工箇所に適切に取り代を付加することのできる中間体データ作成補助装置および切削加工品の製造方法が提供されている。
第1の形態に係る鋳物データ作成補助装置を説明するための図である。 第1の形態に係る鋳物データ作成補助装置による取り代を付加する必要があるか否かを判定する手順を示すフローチャートである。 切削加工品データの一例を部分的に示す図である。 未完成鋳物データの一例を部分的に示す図である。 切削加工品データおよび未完成鋳物データの一部を重ねて示した断面図である。 切削加工品データおよび未完成鋳物データの図5とは異なる部分を重ねて示した断面図である。 切削加工品データおよび未完成鋳物データの図5および図6は異なる部分を重ねて示した断面図である。 図3とは異なる切削加工品データの一例を部分的に示す図である。 図4とは異なる未完成鋳物データの一例を部分的に示す図である。 第2の形態に係る鋳物データ作成補助装置を説明するための図である。 第2の形態に係る鋳物データ作成補助装置による取り代を付加する必要があるか否かを判定する手順を示すフローチャートである。 切削加工品データと未完成鋳物データとの位置に,取り代として十分でない程度の差がある場合を示した断面図である。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態では,切削加工が行われる前の中間体として鋳物を製造し,その鋳物に切削加工を行うことにより切削加工品を製造する方法について説明する。
[第1の形態]
第1の形態においては,以下に記載している手順により,切削加工品を製造する。
1.鋳物データの作成
2.鋳物の製造
3.鋳物の取り代の切削加工
本形態では,まず,「1.鋳物データの作成」を行う。本形態における鋳物データは,3次元形状データである。また,鋳物データは,切削加工後の切削加工品の3次元形状データである切削加工品データをもとに作成されたものである。さらに,本形態では,予め切削加工品データに基づいて作成された未完成の鋳物データである未完成鋳物データを使用する。
未完成鋳物データは,切削加工品前の鋳物を,できるだけ切削加工品に近い形状で製造できるように作成されたものである。すなわち,未完成鋳物データは,例えば,切削加工品のうち,鋳造では形成できない形状の穴などが形成されていない状態のものである。
ここで,部品には,高い寸法精度や表面精度が要求される面がある。このような高い精度が要求される面については,切削加工を行うことにより形成される。よって,鋳物には,切削加工品のうちの高い精度が要求される面に,適切に切削加工の取り代が設けられていなければならない。そのためには,鋳物データについても,切削加工が行われる部分に確実に取り代が設けられていることが重要である。よって,本形態では,未完成鋳物データに,切削加工の取り代を付加することにより鋳物データを作成する。この,未完成鋳物データに取り代を設けて鋳物データを作成する方法については,後に詳述する。
次に,作成された鋳物データにより,「2.鋳物の製造」を行う。すなわち,まず,鋳型を作製し,その鋳型に溶融金属を流し込むことによって鋳物を製造する。鋳型は,その内部に流し込まれた溶融金属が,鋳物データの通りの形になるように作製されたものである。また,溶融金属を鋳型に流し込んだ後,その溶融金属を冷却する。鋳型内の溶融金属を冷却して固化させることにより,鋳物データの通りの形の鋳物が製造される。そして,鋳型より鋳物を取り出す。これにより,鋳物が製造される。
そして,「3.鋳物の取り代の切削加工」を行う。鋳物は鋳物データの通りに製造されたものである。このため,鋳物には,取り代が設けられている。よって,その取り代の部分について,フライスなどにより切削加工を行うことで切削加工品を製造する。なお,鋳物の取り代の部分以外の部分についても,切削加工を行っても良い。
ここで,本形態の鋳物データの作成方法について説明する。前述したように,本形態では,未完成鋳物データに取り代を付加することにより鋳物データを作成する。また,本形態では,鋳物データを,適切に取り代が設けられるように補助する装置を用いつつ作成する。
図1に,本形態の鋳物データの作成を補助する鋳物データ作成補助装置10を示す。鋳物データ作成補助装置10は,入力された切削加工品データと未完成鋳物データとにより,その未完成鋳物データに取り代を付加する必要があるか否かを判定するものである。また,本形態の鋳物データ作成補助装置10は,取り代判定部11,切削面出力部12,端点出力部13,粗平面出力部14,投影点出力部15を有している。そして,鋳物データ作成補助装置10は,未完成鋳物データに取り代を付加する必要があるか否かを,取り代判定部11によって判定するものである。
切削面出力部12は,鋳物データ作成補助装置10に入力された切削加工品データ中の切削加工面データをすべて取得して出力するものである。そのため,鋳物データ作成補助装置10に入力される切削加工品データ中の切削加工面データには,予め,その面が切削加工面であることを示す情報が付与されている。切削加工面であることを示す情報は,例えば,切削加工品データの切削加工面データに色情報や属性を付与しておくことなどにより行うことができる。
端点出力部13は,切削加工面データの外周を構成するエッジの端点であるエッジ端点をすべて取得して出力するものである。粗平面出力部14は,鋳物データ作成補助装置10に入力された未完成鋳物データ中の平面データである粗平面データをすべて取得して出力するものである。投影点出力部15は,すべてのエッジ端点をそれぞれ,そのエッジ端点に係る切削加工面の法線方向について,すべての粗平面データの面内に投影した投影点を取得して出力するものである。
ここで,図2のフローチャートにより,本形態の鋳物データ作成補助装置10による取り代を付加する必要があるか否かを判定する手順について説明する。まず,切削面出力部12は,入力された切削加工品データ中の切削加工面データを取得し,出力する(S101)。端点出力部13は,切削面出力部12が出力した切削加工面データについて,そのエッジ端点をすべて取得し,出力する(S102)。
続いて,粗平面出力部14は,入力された未完成鋳物データ中の粗平面データを取得し,出力する(S103)。投影点出力部15は,端点出力部13が出力したエッジ端点を,粗平面出力部14が出力した粗平面データの面内に投影した投影点を取得し,出力する(S104)。
そして,取り代判定部11は,投影点出力部15が出力した投影点が,切削面出力部12が出力した切削加工面データ上の点であるか否かを判定する(S105)。投影点が,切削加工面データ上の点,すなわち加工面上投影点であるか否かは,例えば,投影点と,その投影点に係るエッジ端点との距離が,0であるか否かにより判定することができる。
投影点が加工面上投影点であると判定される場合には(S105:YES),未完成鋳物データのうちの,加工面上投影点に係る粗平面データが,取り代を付加する対象面であると判定する(S106)。一方,投影点が加工面上投影点でないと判定される場合には(S105:NO),未完成鋳物データのうちの,その投影点に係る粗平面データが,取り代を付加する対象面ではないと判定する(S107)。
なお,投影点出力部15は,切削加工面にエッジ端点が複数ある場合,そのすべてのエッジ端点について,粗平面データの面内に投影して投影点を取得し,出力する。そして,取り代判定部11は,粗平面データに投影された投影点が複数あるとき,その複数の投影点のうちの少なくとも1つが加工面上投影点である場合に,その加工面上投影点が面内に投影された粗平面データについて,取り代を付加する対象面であると判定する。
また,粗平面出力部14は,すべての粗平面データを出力することができる。そして,鋳物データ作成補助装置10では,出力された粗平面データが複数ある場合には,粗平面データの数だけステップS103以降の手順を行う。そして,鋳物データ作成補助装置10では,すべての粗平面データについてそれぞれ,取り代を付加する対象面である(S106),または,取り代を付加する対象面ではない(S107)と判定することができる。
さらに,切削面出力部12は,すべての切削加工面データを出力することができる。そして,鋳物データ作成補助装置10では,切削加工面データが複数ある場合には,切削加工面データの数だけ図2の手順を行う。そして,鋳物データ作成補助装置10では,すべての切削加工面についてそれぞれ,取り代を付加する対象の粗平面がある(S106),または,取り代を付加する対象の粗平面がない(S107)と判定することができる。これにより,鋳物データ作成補助装置10は,未完成鋳物データについて,取り代を付加する必要があるか否かを判定する。
次に,本形態について,切削加工品データおよび未完成鋳物データの一例により説明する。図3は,切削加工品データの一例である切削加工品データX1の一部を示す図である。図4は,未完成鋳物データの一例である未完成鋳物データX2の一部を示す図である。未完成鋳物データX2は,切削加工品データX1をもとに作成されたものである。また図4には,未完成鋳物データX2のうち,図3に示す切削加工品データX1の部分となる部分について示している。
図3に示す切削加工品データX1は,ハッチングにより示している切削加工面データA,B,Cを有している。切削加工面データA,B,Cには,予め切削加工面であることを示す色情報が付与されている。よって,切削面出力部12は,切削加工品データX1が入力された場合に,切削加工面データA,B,Cを出力する。
図3の例の切削加工品データX1において,2つの円形が一部重なった形状である切削加工面データAは,その円形の交わる交点の箇所にエッジ端点A1,A2を有している。このため,端点出力部13は,切削加工面データAについて,エッジ端点A1,A2を出力する。また,外周が四角形である切削加工面データBは,その角部の箇所にそれぞれエッジ端点B1,B2,B3,B4を有している。このため,端点出力部13は,切削加工面データBについて,エッジ端点B1,B2,B3,B4を出力する。
また,円形である切削加工面データCは,円の外周上の対面する箇所にエッジ端点C1,C2を有している。本形態では,円形である切削加工面データCの外周が,2つの同一面内の半円を,その端点が一致するように合わせて構成されるソフトにより切削加工品データX1を作成しているからである。このため,端点出力部13は,切削加工面データCについて,エッジ端点C1,C2を出力する。
また,図4に示す未完成鋳物データX2は,ハッチングにより示している粗平面データD,E,Fを有している。よって,粗平面出力部14は,未完成鋳物データX2が入力された場合,粗平面データD,E,Fを出力する。
図5は,切削加工品データX1の切削加工面データAの部分と,未完成鋳物データX2の粗平面データDの部分とを重ねて示した断面図である。図5には,切削加工品データX1の断面をハッチングにより,未完成鋳物データX2の断面の外形を太い実線によりそれぞれ示している。
図5に示すように,未完成鋳物データX2の粗平面データDは,切削加工品データX1の切削加工面データAと同じ位置にある面データである。このため,未完成鋳物データX2は切削加工品データX1の切削加工面データAについての取り代がなく,粗平面データDは取り代を付加する必要のある面である。
そして,切削加工面データAのエッジ端点A1,A2をそれぞれ,切削加工面データAの法線方向について粗平面データDの面内DPに投影した点を,投影点D1,D2としている。よって,投影点出力部15は,投影点D1,D2を出力する。
なお,未完成鋳物データX2の粗平面データDは,切削加工品データX1の切削加工面データAと同じ位置にある。このため,取り代判定部11は,投影点D1,D2をともに切削加工面データA上の加工面上投影点であると判定する。つまり,投影点D1,D2を面内DPに投影した粗平面データDについて,取り代を付加する対象面であると判定することができる。これにより,取り代を付加する必要がある粗平面データDについて,取り代を付加する対象面であると判定することができる。
図6は,切削加工品データX1の切削加工面データBの部分と,未完成鋳物データX2の粗平面データEの部分とを重ねて示した断面図である。図6においても,切削加工品データX1の断面をハッチングにより,未完成鋳物データX2の断面の外形を太い実線によりそれぞれ示している。
図6に示すように,未完成鋳物データX2の粗平面データEは,切削加工品データX1の切削加工面データBとは異なる位置にある面データである。また,完成鋳物データX2は切削加工品データX1の切削加工面データBについての取り代がすでに設けられており,粗平面データEは取り代を付加する必要のない面である。
そして,切削加工面データBのエッジ端点B1,B2をそれぞれ,切削加工面データBの法線方向について粗平面データEの面内EPに投影した点を,投影点E1,E2として示している。また,カッコを付して示しているエッジ端点B3,B4についてもそれぞれ,切削加工面データBの法線方向について粗平面データEの面内EPに投影した点を,投影点E3,E4として示している。よって,投影点出力部15は,投影点E1,E2,E3,E4を出力する。
なお,未完成鋳物データX2の粗平面データEは,切削加工品データX1の切削加工面データBとは異なる位置にある。このため,取り代判定部11は,投影点E1,E2,E3,E4はいずれも切削加工面データB上の加工面上投影点ではないと判定する。つまり,投影点E1,E2,E3,E4を面内EPに投影した粗平面データEを,取り代を付加する対象面ではないと判定する。これにより,未完成鋳物データX2のすでに取り代が設けられている粗平面データEについて,取り代を付加する対象面ではないと判定することができる。
図7は,切削加工品データX1の切削加工面データCの部分と,未完成鋳物データX2の粗平面データFの部分とを重ねて示した断面図である。図7においても,切削加工品データX1の断面をハッチングにより,未完成鋳物データX2の断面の外形を太い実線によりそれぞれ示している。
図7に示すように,未完成鋳物データX2の粗平面データFは,切削加工品データX1の切削加工面データCとは異なる位置にある面データである。また,完成鋳物データX2は切削加工品データX1の切削加工面データCについての取り代を付加する必要がなく,粗平面データFは取り代を付加する必要のない面である。
そして,切削加工面データCのエッジ端点C1,C2をそれぞれ,切削加工面データCの法線方向について粗平面データFの面内FPに投影した点を,投影点F1,F2として示している。よって,投影点出力部15は,投影点F1,F2を出力する。
なお,未完成鋳物データX2の粗平面データFは,切削加工品データX1の切削加工面データCとは異なる位置にある。このため,取り代判定部11は,投影点F1,F2はいずれも切削加工面データC上の加工面上投影点ではないと判定する。つまり,投影点F1,F2を面内FPに投影した粗平面データFを,取り代を付加する対象面ではないと判定する。これにより,未完成鋳物データX2の取り代を付加する必要がない粗平面データFについて,取り代を付加する対象面ではないと判定することができる。
上記のように,本形態の鋳物データ作成補助装置10により,未完成鋳物データX2について,取り代を付加する必要がある粗平面データDを適切に,取り代を付加する対象面であると判定することができる。これにより,その後,未完成鋳物データX2の粗平面データDに適切に取り代を付加し,切削加工品データX1の鋳物データを作成することができる。
次に,図8は,切削加工品データの一例である切削加工品データY1の一部を示す図である。図9は,未完成鋳物データの一例である未完成鋳物データY2の一部を示す図である。未完成鋳物データY2は,切削加工品データY1をもとに作成されたものである。また図9には,未完成鋳物データY2のうち,図8に示す切削加工品データY1の部分となる部分について示している。
図8に示す切削加工品データY1は,ハッチングにより示している切削加工面データGを有している。切削加工面データGについても,予め切削加工面であることを示す色情報が付与されている。よって,切削面出力部12は,切削加工品データY1が入力された場合に,切削加工面データGを出力する。
図8の切削加工品データY1において,切削加工面データGは,8つのエッジ端点G1〜G8を有している。このため,端点出力部13は,切削加工面データGについて,すべてのエッジ端点G1〜G8を出力する。
また,図9に示す未完成鋳物データY2は,ハッチングにより示している粗平面データHを有している。よって,粗平面出力部14は,未完成鋳物データY2が入力された場合,粗平面データHを出力する。
ここで,図9に示す粗平面データHは,図8に示す切削加工面データGと同一面内にある。つまり,粗平面データHは,切削加工面データGの一部と同じ位置にある。このため,未完成鋳物データY2は切削加工品データY1の切削加工面データGについての取り代の一部がなく,粗平面データHは取り代を付加する必要のある面である。
そして,図9には,切削加工面データGのエッジ端点G1〜G8をそれぞれ,切削加工面データGの法線方向について粗平面データHの面内に投影した点を,投影点H1〜H8として示している。よって,投影点出力部15は,投影点H1〜H8を出力する。
なお,未完成鋳物データY2の粗平面データHは,切削加工品データY1の切削加工面データGの一部と同じ位置にある。このため,取り代判定部11は,投影点H1〜H8をともに切削加工面データG上の加工面上投影点であると判定する。つまり,投影点H1〜H8を面内に投影した粗平面データHを,取り代を付加する対象面であると判定する。
これにより,鋳物データ作成補助装置10は,未完成鋳物データY2の粗平面データHが切削加工品データY1の切削加工面データGの一部のみと同一面である場合にも,粗平面データHについて適切に,取り代を付加する対象面であると判定することができる。すべてのエッジ端点に基づいて,粗平面データが取り代を設ける対象面か否かを判断しているからである。そして,その後,未完成鋳物データY2の粗平面データHに適切に取り代を付加し,切削加工品データY1の鋳物データを作成することができる。
一方,例えば,取り代を付加するか否かの判定を,本形態とは異なる装置を用い,切削加工面データGのエッジ端点G6やG7のみを用いて行った場合,粗平面データHを,適切に取り代を付加する対象面であると判定できないおそれがある。つまり,図9に示すように,切削加工面データGのエッジ端点G6やG7の箇所については,未完成鋳物データY2の内部に位置している。このため,切削加工面データGについての取り代が,すでに付加されていると判定されかねないからである。よって,切削加工品データY1の鋳物データを,適切に作成できないおそれがある。
上記のように,本形態の鋳物データ作成補助装置10は,未完成鋳物データについて,取り代を付加する必要がある粗平面データを適切に判定した結果を出力することができる。鋳物データ作成補助装置10の使用者は,鋳物データ作成補助装置10の出力した判定結果に基づいて適切に,未完成鋳物データに取り代を付加することができる。また,すべての粗平面データについて,取り代を設ける対象面であるか否かを判定することができるため,取り代を漏れなく付加することができる。すなわち,鋳物データ作成補助装置10を用いた「1.鋳物データの作成」により,取り代が適切に付加された鋳物データを作成することができる。
また,作成された鋳物データに基づいて,「2.鋳物の製造」を行うことで,取り代が適切に付加された鋳物が製造される。そして,製造された鋳物のうちの上記「1.鋳物データの作成」により付加された取り代の箇所の切削加工を行う「3.鋳物の取り代の切削加工」により,切削加工面が良好に形成された切削加工品を製造することができる。
以上詳細に説明したように,本形態に係る鋳物データ作成補助装置10は,取り代判定部11,切削面出力部12,端点出力部13,粗平面出力部14,投影点出力部15を有している。そして,鋳物データ作成補助装置10により,入力した未完成鋳物データ中の粗平面データについて,取り代を付加する対象面であるか否かを適切に判定することができる。このため,未完成鋳物データに適切に取り代が付加された鋳物データを作成することができる。そして,その鋳物データに基づいて鋳物を製造し,鋳物の取り代の箇所について切削加工を行うことで,切削加工面が良好に形成された切削加工品を製造することができる。よって,中間体の切削加工箇所に適切に取り代を付加することのできる中間体データ作成補助装置および切削加工品の製造方法が実現されている。
[第2の形態]
次に,第2の形態について説明する。第2の形態においては,第1の形態の鋳物データ作成補助装置10とは異なる鋳物データ作成補助装置を用いる。なお,本形態においても,第1の形態と同様,以下に記載している手順により,切削加工品を製造する。
1.鋳物データの作成
2.鋳物の製造
3.鋳物の取り代の切削加工
また,本形態においても,「2鋳物の製造」,「3.鋳物の取り代の切削加工」については,第1の形態と同様である。また,「1.鋳物データの作成」においても,予め切削加工品データをもとに作成された未完成鋳物データに取り代を設けて鋳物データを作成する。そして,本形態では,第1の形態の鋳物データ作成補助装置10(図1)とは異なる,図10に示す鋳物データ作成補助装置20を用いつつ鋳物データを作成する。
本形態の鋳物データ作成補助装置20についても,入力された切削加工品データと未完成鋳物データとにより,その未完成鋳物データに取り代を付加する必要があるか否かを判定するものである。また,図10に示すように,本形態の鋳物データ作成補助装置20は,取り代判定部21,切削面出力部22,端点出力部23,粗平面出力部24,投影点出力部25,投影点距離出力部26を有している。
鋳物データ作成補助装置20の切削面出力部22,端点出力部23,粗平面出力部24,投影点出力部25はそれぞれ,第1の形態の鋳物データ作成補助装置10の切削面出力部12,端点出力部13,粗平面出力部14,投影点出力部15と同じである。つまり,本形態の鋳物データ作成補助装置20の取り代判定部21は,第1の形態の鋳物データ作成補助装置10の取り代判定部11とは異なるものである。さらに,鋳物データ作成補助装置20は,第1の形態の鋳物データ作成補助装置10とは異なり,投影点距離出力部26を有する。
投影点距離出力部26は,切削面出力部22が出力した切削加工面データと,その切削加工面データのエッジ端点について投影点出力部25が出力した投影点との距離である投影点距離を算出し,出力するものである。そして,本形態の鋳物データ作成補助装置20の取り代判定部21は,投影点距離出力部26が出力した投影点距離により,未完成鋳物データに取り代を付加する必要があるか否かを判定するものである。
ここで,図11のフローチャートにより,本形態の鋳物データ作成補助装置20による取り代を付加する必要があるか否かを判定する手順について説明する。まず,切削面出力部22は,入力された切削加工品データ中の切削加工面データを取得し,出力する(S201)。端点出力部23は,切削面出力部22が出力した切削加工面データについて,そのエッジ端点をすべて取得し,出力する(S202)。
続いて,粗平面出力部24は,入力された未完成鋳物データ中の粗平面データを取得し,出力する(S203)。投影点出力部25は,端点出力部23が出力したエッジ端点を,粗平面出力部24が出力した粗平面データの面内に投影した投影点を取得し,出力する(S204)。
次に,投影点距離出力部26は,切削面出力部22が出力した切削加工面データと投影点出力部25が出力した投影点との距離を算出し,出力する(S205)。切削加工面データと投影点との距離は,例えば,投影点と,その投影点に係るエッジ端点との距離により算出することができる。
そして,取り代判定部21は,投影点距離出力部26が出力した投影点距離が,予め定めた閾値以下である場合(S206:YES),その投影点距離に係る投影点が加工面上投影点であると判定する。これにより,未完成鋳物データ中の,加工面上投影点に係る粗平面データを,取り代を付加する対象面であると判定する(S207)。なお,閾値は,その長さが取り代として十分な長さとなる値に設定されている。
一方,投影点距離出力部26が出力した投影点距離が,予め定めた閾値を超えている場合(S206:NO),その投影点距離に係る投影点が加工面上投影点でないと判定する。これにより,未完成鋳物データ中の,加工面上投影点でないと判定した投影点に係る粗平面データを,取り代を付加する対象面ではないと判定する(S208)。
すなわち,鋳物データ作成補助装置20は,切削加工面データと粗平面データとの位置が異なる場合にも,その切削加工面データと粗平面データとの差が取り代として十分でない場合には,その粗平面データを取り代の対象面として判定することができる。
図12は,図3で説明した切削加工品データX1の切削加工面データAの部分を断面により示した図である。また,図12には,図4とは異なる未完成鋳物データX3についても,その断面の外形を太い実線により示している。図12の未完成鋳物データX3は,図4とは異なり,その粗平面データIの位置が,切削加工面データAの位置とわずかに異なる。
このような粗平面データIと切削加工面データAとのわずかな差は,例えば,切削加工品データX1あるいは未完成鋳物データX3を異なる形式のデータに変換した場合の変換過程において生じることがある。また,切削加工面データAについての取り代を付加したときに,その付加した取り代が十分ではなかった場合にも生じることがある。しかし,粗平面データIと切削加工面データAとの差はわずかであるため,未完成鋳物データX3には切削加工面データAについての十分な取り代がなく,粗平面データIは取り代を付加する必要のある面である。
そして,まず,本形態の鋳物データ作成補助装置20の切削面出力部22は,切削加工品データX1が入力された場合に,切削加工面データAを出力する。また,端点出力部23は,エッジ端点A1,A2を出力する。さらに,粗平面出力部24は,未完成鋳物データX3が入力された場合,粗平面データIを出力する。加えて,投影点出力部25は,切削加工面データAのエッジ端点A1,A2をそれぞれ,切削加工面データAの法線方向について粗平面データIの面内IPに投影した投影点I1,I2を出力する。
次に,投影点距離出力部26は,投影点I1,I2についてそれぞれ,切削加工面データAとの距離である投影点距離Lを算出して出力する。また,図12には,投影点距離の閾値Kを示している。つまり,投影点距離Lは,閾値Kよりも短い。よって,取り代判定部21は,投影点距離Lが閾値K以下であることにより,その投影点距離Lに係る投影点I1,I2が加工面上投影点であると判定する。これにより,未完成鋳物データX3中の,加工面上投影点である投影点I1,I2に係る粗平面データIを,取り代を付加する対象面であると判定することができる。
よって,本形態の鋳物データ作成補助装置20は,切削加工面データと粗平面データとに取り代として十分ではない程度の差がある場合にも,その粗平面データを適切に,取り代を付加する対象面として判定することができる。すなわち,本形態の鋳物データ作成補助装置20を用いることにより,適切な大きさの取り代が設けられた鋳物データを作成することができる。
上記のように,本形態の鋳物データ作成補助装置20は,未完成鋳物データの取り代を付加する必要がある粗平面データに,十分な取り代が適切に付加されているか否かを判定した結果を出力することができる。すなわち,使用者は,鋳物データ作成補助装置20を用いた「1.鋳物データの作成」により,十分な取り代が適切に付加された鋳物データを作成することができる。
また,作成された鋳物データに基づいて,「2.鋳物の製造」を行うことで,十分な取り代が適切に付加された鋳物が製造される。そして,製造された鋳物のうちの上記「1.鋳物データの作成」により付加された取り代の箇所の切削加工を行う「3.鋳物の取り代の切削加工」により,切削加工面が良好に形成された切削加工品を製造することができる。
以上詳細に説明したように,本形態に係る鋳物データ作成補助装置20は,取り代判定部21,切削面出力部22,端点出力部23,粗平面出力部24,投影点出力部25,投影点距離出力部26を有している。そして,鋳物データ作成補助装置20によっても,入力した未完成鋳物データ中の粗平面データについて,取り代を付加する対象面であるか否かを適切に判定することができる。また,鋳物データ作成補助装置20により,良好な切削加工面を形成するために十分な取り代が付加された鋳物データを作成することができる。そして,その鋳物データに基づいて鋳物を製造し,鋳物の取り代の箇所について切削加工を行うことで,切削加工面が良好に形成された切削加工品を製造することができる。よって,本形態においても,中間体の切削加工箇所に適切に取り代を付加することのできる中間体データ作成補助装置および切削加工品の製造方法が実現されている。
なお,上記の実施形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲で種々の改良,変形が可能である。すなわち,例えば,上記の実施形態では,投影点出力部15,25について,エッジ端点を,切削加工面データの法線方向について,粗平面データの面内に投影した投影点を取得して出力するものとして説明した。しかし,投影点出力部15,25は,エッジ端点を,粗平面データの法線方向について,粗平面データの面内に投影した投影点を取得して出力するものであってもよい。その投影点に基づいて,投影点が面内に投影された粗平面データが取り代を設ける対象面であるか否かを適切に判定することができることに変わりはないからである。
また例えば,切削面出力部12,22は,切削加工品データ中の切削加工面データをすべて取得して出力するものに限らず,切削加工面データのうちの使用者が指定した一部の切削加工面データについてのみ出力するものであっても良い。使用者が指定した切削加工面データの箇所について,未完成鋳物データに適切に取り代が付加されているかを判定できるからである。
また例えば,上記の実施形態では,未完成鋳物データを,切削加工品前の鋳物をできるだけ切削加工品に近い形状で製造できるように作成されたもの,すなわち,鋳造では形成できない形状の穴などが形成されていない状態のものとして説明した。しかし,未完成鋳物データとして,切削加工品データを直接,用いることもできる。また例えば,本発明は,中間体を鋳造により製造する場合に限られるものではなく,鍛造により中間体が製造される場合にも適用することができる。
10 鋳物データ作成補助装置
11 取り代判定部
12 切削面出力部
13 端点出力部
14 粗平面出力部
15 投影点出力部
X1 切削加工品データ
X2 未完成鋳物データ
A,B,C 切削加工面データ
A1,A2,B1,B2,B3,B4,C1,C2 エッジ端点
D,E,F 粗平面データ
D1,D2,E1,E2,E3,E4,F1,F2 投影点

Claims (5)

  1. 切削加工後の切削加工品の3次元形状データである切削加工品データをもとに,切削加工の取り代が付加された中間体の3次元形状データである中間体データを作成する中間体データ作成を補助する中間体データ作成補助装置において,
    前記切削加工品データ中の切削加工面データを出力する切削面出力部と,
    前記切削面出力部が出力した切削加工面データの外周を構成するエッジの端点であるエッジ端点を出力する端点出力部と,
    未完成の前記中間体データである未完成中間体データ中の平面データである粗平面データを出力する粗平面出力部と,
    前記端点出力部が出力した前記エッジ端点を,前記粗平面出力部が出力した前記粗平面データの面内に,前記切削加工面データの法線方向または前記粗平面データの法線方向について投影した投影点を出力する投影点出力部と,
    前記投影点出力部が出力した前記投影点に基づいて,前記投影点が面内に投影された前記粗平面データが,取り代を設ける対象面であるか否かを判定する取り代判定部とを有し,
    前記取り代判定部は,
    前記投影点が前記切削加工面データ上の加工面上投影点である場合には,前記加工面上投影点を面内に投影した前記粗平面データを,取り代を設ける対象面であると判定し,
    取り代を設ける対象面であると判定しない前記粗平面データについては,取り代を設ける対象面ではないと判定するものであることを特徴とする中間体データ作成補助装置。
  2. 請求項1に記載の中間体データ作成補助装置において,
    前記端点出力部は,前記切削加工面データの前記エッジ端点のすべてを出力するものであり,
    前記投影点出力部は,すべての前記エッジ端点について,前記粗平面データの面内に投影した前記投影点を出力するものであり,
    前記取り代判定部は,
    前記粗平面データの面内に投影されたすべての前記投影点のうち,少なくとも1つが前記加工面上投影点である場合には,前記加工面上投影点を面内に投影した前記粗平面データを,取り代を設ける対象面であると判定するものであることを特徴とする中間体データ作成補助装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の中間体データ作成補助装置において,
    前記粗平面出力部は,前記未完成中間体データ中のすべての前記粗平面データを出力するものであり,
    前記投影点出力部は,すべての前記粗平面データについてそれぞれ,前記エッジ端点を面内に投影した前記投影点を出力するものであり,
    前記取り代判定部は,
    すべての前記粗平面データについてそれぞれ,取り代を設ける対象面であるか否かを判定するものであることを特徴とする中間体データ作成補助装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の中間体データ作成補助装置において,
    前記切削面出力部が出力した前記切削加工面データと,その前記エッジ端点について前記投影点出力部が出力した前記投影点との距離である投影点距離を算出して出力する投影点距離出力部を有し,
    前記取り代判定部は,
    前記投影点距離出力部が算出した前記投影点距離が予め定めた投影点距離閾値以下である場合には,前記投影点距離に係る前記投影点を,前記加工面上投影点であると判定し,
    前記投影点距離出力部が算出した前記投影点距離が前記投影点距離閾値を超えている場合には,前記投影点距離に係る前記投影点を,前記加工面上投影点ではないと判定するものであることを特徴とする中間体データ作成補助装置。
  5. 中間体に切削加工を行うことにより切削加工品を製造する切削加工品の製造方法において,
    予め作成された切削加工後の切削加工品の3次元形状データである切削加工品データをもとに,切削加工前の中間体の3次元形状データである中間体データを作成する中間体データ作成工程と,
    前記中間体データ作成工程で作成された前記中間体データに基づいて前記中間体を製造する中間体製造工程と,
    前記中間体製造工程で製造された前記中間体に切削加工を行うことで前記切削加工品を製造する切削加工工程とを有し,
    前記中間体データ作成工程では,
    前記中間体データの作成を補助する装置として,
    前記切削加工品データ中の切削加工面データを出力する切削面出力部と,
    前記切削面出力部が出力した切削加工面データの外周を構成するエッジの端点であるエッジ端点を出力する端点出力部と,
    未完成の前記中間体データである未完成中間体データ中の平面データである粗平面データを出力する粗平面出力部と,
    前記端点出力部が出力した前記エッジ端点を,前記粗平面出力部が出力した前記粗平面データの面内に,前記切削加工面データの法線方向または前記粗平面データの法線方向について投影した投影点を出力する投影点出力部と,
    前記投影点出力部が出力した前記投影点に基づいて,前記投影点が面内に投影された前記粗平面データが,取り代を設ける対象面であるか否かを判定する取り代判定部とを有し,
    前記取り代判定部が,
    前記投影点が前記切削加工面データ上の加工面上投影点である場合には,前記加工面上投影点を面内に投影した前記粗平面データを,取り代を設ける対象面であると判定し,
    取り代を設ける対象面であると判定しない前記粗平面データについては,取り代を設ける対象面ではないと判定するものである中間体データ作成補助装置を用い,
    少なくとも前記中間体データ作成補助装置により取り代を設ける対象面であると判定された前記未完成中間体データの前記粗平面データに取り代を設けて前記中間体データを作成し,
    前記切削加工工程では,
    前記中間体のうち,少なくとも前記中間体データ作成工程で取り代を付加した前記中間体データの箇所に切削加工を行うことを特徴とする切削加工品の製造方法。
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