JP2005301450A - 二次元板金形状データの形状補正方法、その形状補正装置及びプログラム - Google Patents

二次元板金形状データの形状補正方法、その形状補正装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】三次元板金モデルから二次元展開された二次元板金形状を製造ノウハウの補正ルールを用い、迅速、かつ最適な状態で形状補正を行うことにある。
【解決手段】製造ノウハウに基づいて補正形状を表す補正フィーチャー毎に補正条件及び補正内容を規定した補正ルールを作成し記憶する補正ルール記憶手段2と、前記二次元板金形状から所要とするフィーチャーを認識する形状認識部8と、この認識されたフィーチャーに基づいて補正ルールを照合し、当該フィーチャーが前記補正ルールに規定する補正フィーチャー及び補正条件に合致する場合、補正対象フィーチャーと判定する補正ルール照合部9と、補正対象フィーチャーと判定した場合、補正ルールに規定する補正フィーチャの補正内容に従って前記二次元板金形状の形状補正を行う形状補正部10とを設けた二次元板金形状データの形状補正装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、三次元板金モデルからNC(Numerical Control)装置が使用する板金加工用NCデータを作成する二次元板金形状データの形状補正方法、その形状補正装置及びプログラムに関する。
工作機械であるNC装置が使用する板金加工用NCデータを作成するためには、三次元ソリッドモデルや三次元CAD(Computer Aided Design)モデルなどの三次元板金モデルから板金加工用NCデータに適用可能な二次元板金形状データを作成する必要がある。
従来、三次元板金モデルから二次元板金形状データを作成するには、幾つかの技術が考えられている。
その第1の技術は、コンピュータの記憶装置に書き込まれている三次元板金モデルの数値情報等を二次元CADで解読し、二次元に展開された二次元板金形状データを読み出し、ディスプレィ装置に表示する。しかる後、熟練者が過去の長い年月の間に身に付けた製造ノウハウをもとにマウスなどの手操作により、既に表示される二次元板金形状データを補正し、板金加工用NCデータに適用可能な二次元板金形状データを作成する方法である。
第2の技術としては、市販されている画像処理用コンピュータシステムにおいて、曲げ部が集中する曲げ突き合わせ部に発生する微小な自由曲線を直線補間する機能や予め設定されたスリット寸法以下の微小なスリットを削除する機能などを自動処理するものが提案されている。
また、第3の技術としては、予め特殊形状に類するエンボス加工や皿モミ加工などの形状変換データを規定する特殊形状変換テーブルを用意し、三次元CADデータから特殊加工を必要とする特殊形状データを認識すると、前記特殊形状変換テーブルを参照して通常三次元CAD装置で使用しない特殊なエンボス加工や皿モミ加工などの特殊寸法に変換する。そして、三次元CADデータを展開処理してNC加工用のCAM(Computer Aided Manufacturing)データを作成する際、板金展開データの中から特殊寸法を探索し、この探索した特殊寸法を前記特殊形状変換テーブルの元の特殊形状データに割り付ける板金部品の製造方法が提案されている(特許文献1)。
特開2001−60217号公報
しかしながら、以上のような従来技術では、曲げ部が集中する曲げ突合せ部や例えば曲げ部に形成されるスリットを表側から見えないようにする成形加工形状以外の形状の形状補正等については第1,第3の技術だけでなく、第2の技術でもシステム的に自動処理することが難しい。
例えば曲げ部が集中する曲げ突合せ部に関する形状補正は、例えば図7に示すようにエレベータ乗場に設置される乗場ドアの三方枠51を例にとって説明すると、三次元板金モデル同士を突き合わせて組み立てるような場合、加工機を用いて設計値のまま加工すると、その曲げ部が集中する曲げ突合せ部52が加工機等の誤差によって微小な隙間が生じてしまう。そのため、隙間を出さずに最適な状態で突き合わせるためには予め干渉寸法部53を作成しておく必要があるが、その自動化処理ができないことから、製造ノウハウに基づく熟練者の手操作に委ねられている。
また、成形加工形状以外の形状の形状補正としては、図8に示すように部材54の端部にスリットを形成し、ある曲率を有する曲げ部55を作成する場合、意匠上の観点から、曲げ始端から所要のスリット長さL1分だけ表側方向(図示矢印A方向)から見えないように加工する必要があるが、この点についても自動化処理ができないことから、製造ノウハウに基づく熟練者の手操作に委ねられている。
そこで、以上のような製造ノウハウの内容を三次元板金モデル側にもたせる方法も考えられるが、三次元板金モデルとしては幾何学的に矛盾が発生したり、ソリッドモデル同士が干渉しあう関係にあることから、三次元板金モデル側では製造上必要とする形状を正確に表現することは難しい。
従って、現状では、曲げ部が集中する曲げ突合せ部や成形加工形状以外の形状等の形状補正の場合、製造ノウハウに基づく熟練者の手操作に頼らざるを得ない状況にあり、大量の対象データを処理することが困難となっている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、三次元板金モデルから二次元展開された二次元板金形状を製造ノウハウの補正ルールを用い、迅速、かつ最適な状態で形状補正を行う二次元板金形状データの形状補正方法、その形状補正装置及びプログラムを提供することを目的とする。
(1) 上記課題を解決するために、本発明は、三次元板金モデルを二次元板金形状に展開し、この展開された二次元板金形状に対して形状補正を行う二次元板金形状データの形状補正方法において、製造ノウハウに基づいて補正形状を表す補正フィーチャー毎に補正条件及び補正内容を規定した補正ルールを作成するステップと、前記二次元板金形状から所要とするフィーチャーを認識する形状認識ステップと、この認識されたフィーチャーに基づいて前記補正ルールを照合し、当該フィーチャーが前記補正ルールに規定する補正フィーチャー及び補正条件に合致する場合、補正対象フィーチャーと判定する補正ルール照合ステップと、このステップによって補正対象フィーチャーと判定された場合、前記補正ルールに規定する補正フィーチャの補正内容に従って前記二次元板金形状の形状を補正し、板金加工用NCデータとして使用可能な補正済み二次元板金形状データを作成する形状補正ステップとを有する二次元板金形状データの形状補正方法である。
この発明は以上のような方法とすることにより、補正形状を表す補正フィーチャー毎に製造ノウハウに基づいて補正条件及び補正内容を規定した補正ルールを作成し、三次元板金モデルから二次元展開された二次元板金形状から外形の切欠きや穴などのごとき所要のフィーチャーを認識し、このフィーチャーが補正ルールに規定する補正フィーチャー及び補正条件に合致する場合、補正フィーチャの補正内容に従って、前記二次元板金形状の形状補正を行うので、規定設計値以外のどちらかといえば製造ノウハウに類する形状補正を自動処理することが可能であり、熟練者の手操作に頼ることなく大量の対象データを迅速に処理することができる。
(2) また、本発明は、前記(1)の二次元板金形状データの形状補正方法において、前記補正ルールに規定する補正フィーチャーがスリットである場合、この補正ルールのスリットに対応して曲げ線及びこの曲げ線からの距離を補正条件として規定し、認識されたフィーチャーが前記補正ルール照合ステップで当該補正条件に合致した場合、前記形状補正ステップは、前記補正内容に従って加工不要な微小スリットの長さを調整すれば、加工段階で当該加工不要な微小スリットの長さ分だけスリットを短く形成されるので、曲げ加工した後に不要なスリットが見えないように加工することが可能となる。
また、本発明は、前記(1)の二次元板金形状データの形状補正方法において、
スリット形状をレーザ加工機で加工する場合、前記補正ルールに規定する補正フィーチャーであるスリットに対応して曲げ線及びこの曲げ線からの距離を補正条件として規定し、前記認識されたフィーチャーが前記補正ルール照合ステップで当該補正条件に合致した場合、前記形状補正ステップは、前記補正内容に従い、前記レーザ加工機のレーザ光を用いて加工可能なスリット幅に形状補正すれば、レーザ加工機を用いて適切なスリットを加工することが可能である。
さらに、三次元板金モデル同士を突き合わせて組み立てる場合、前記補正ルールに規定する補正フィーチャーである斜め切欠きに対応して曲げ線及びこの曲げ線からの距離を補正条件として規定し、前記認識されたフィーチャーが前記補正ルール照合ステップで当該補正条件に合致した場合、前記形状補正ステップは、前記補正内容に従って設計値よりも大きな寸法に形状補正すれば、隙間を生じさせることなく三次元板金モデル同士を突き合わせることができる。
(3) なお、前記(1)の二次元板金形状データの形状補正方法に含む一連の処理手順等は、形状補正装置やプログラムでも同様に実現できる。
本発明は、製造ノウハウの補正ルールを用い、三次元板金モデルから二次元展開された二次元板金形状の所要のフィーチャーが補正ルールに存在する場合、本来の設計値とは異なる製造ノウハウに基づく補正ルールの補正内容に従って形状補正するので、迅速、かつ最適な状態で大量に形状補正を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る二次元板金形状データの形状補正方法を適用した二次元板金形状補正装置の一実施の形態を示す構成図である。
この二次元板金形状補正装置は、三次元ソリッドモデルや三次元CADモデルなどの三次元板金モデル1から二次元板金形状データ2を展開する板金展開部3と、製造ノウハウなどをもとに作成された補正ルールテーブル4と、前記板金展開部3によって二次元展開された二次元板金形状データ2を読み込み、この二次元板金形状の形状補正を行い、補正済み二次元板金形状データ5を作成する形状補正処理部6と、NCデータ生成部7とによって構成されている。
板金展開部3としては、三次元板金モデル1を表す数値等の情報から例えば曲げ部を認識し、当該曲げ部の数値等情報から三次元曲げ部を表現するために付加されている曲げ補正値を差し引いた二次元板金形状データ2に変換する機能をもっている。
前記補正ルールテーブル4は、形状補正を行うための補正ルールを記述したテーブルであって、図2に示すように特徴形状,属性等の補正フィーチャー、補正条件1、補正条件2、補正方向及び補正量等の項目から構成されている。
補正フィーチャーは、例えば形状の特徴を表す補正対象形状名に相当し、例えばスリットに関する形状の場合にはSLIT、斜め切欠きに関する形状の場合にはSLANTなどとし,いわゆる補正対象のキーワードを表現している。補正条件1は、例えば曲げ線であれば「BEND」で表現し、その他種々補正条件に対する表現が存在する。この補正ルール(1)の「SLIT」と「BEND」とが対応関係にあるが、これはスリットは曲げ線と直交しているというルールを表している。補正条件2は、補正ルール(1)に関し、「BEND」との距離が条件距離例えば1.0mm以下の場合に補正対象となることを意味している。このことは、二次元板金形状データ2から検出される補正対象フィーチャーが曲げ線近傍に無い場合、補正対象外であることを意味している。補正条件2の単位は例えばmmである。補正方向及び補正量は、形状をどのように変形させるかの補正内容を表現したものである。例えばSLITの場合、−Lはスリット長さ方向へマイナス(−)、+Wは幅方向へプラス(+)、+は図3に示すように二次元板金形状データ2である板金部品11に形成されている斜め切欠きであり、かつ例えば図7の如く曲げ部が集中する曲げ突合せ部52となる場合には、実線の設計値よりも板金部品のプラス方向に大きくし、ひいては切欠きを少なくすることを意味し、かつ補正量に記述される寸法に従って補正することを表している。なお、補正量のRは曲げR寸法、Hは曲げ補正値であって、曲げた時に何mm伸びるかを表す。0.5は実数であって、0.5mmを意味する。
これら形状補正に関する補正ルールは、データ化することにより、種々の補正対象フィーチャーを簡単に追加・変更することが可能である。
形状補正処理部6は、二次元板金形状データ2を読み込んで、形状の他、実線,破線などの線種、レイヤーなどの属性を認識する形状認識部8と、この形状認識部8によって認識された形状、属性に基づき、補正ルールテーブル4を照合し、テーブル4に該当する特徴形状(フィーチャー)及び属性が登録されているか否かを判断する補正ルール照合部9と、この補正ルール照合部9にて一致する特徴形状及び属性毎に定義する補正内容に従って形状補正を実施し、補正済み二次元板金形状データ5を作成する形状補正部10とによって構成されている。
なお、形状補正処理部6は、CPUで構成されている場合、形状認識部8、補正ルール照合部9及び形状補正部10に関する一連の処理手順をプログラムとして記録媒体(図示せず)に格納すれば、CPUが当該記録媒体に格納されるプログラムを読み取って上記一連の機能を実現することが可能である。
前記NCデータ生成部7は、CAMシステムに相当し、補正済み二次元板金形状データ5に加工工程情報を加えて加工作業の自動化を可能とするNCデータを生成するものであって、このNCデータ生成部7で生成されたNCデータは加工機に転送され、板金加工が行われる。
次に、以上のような二次元板金形状補正装置の動作ないし本発明に係る二次元板金形状データの形状補正方法について図4を参照して説明する。
(a) 先ず、前述するように板金展開部3は、三次元板金モデル1を表す数値等の情報から例えば曲げ部を認識し、この曲げ部の数値等情報から三次元曲げ部を表現するために付されている曲げ補正値を差し引いて二次元板金形状データ2に変換し、適宜な記憶手段に格納する。
(b) このような状態において、形状補正処理部6を構成する形状認識部8は、適宜な記憶手段に記憶される二次元板金形状データ2を読み込んだ後、この二次元板金形状データ2から実線で表す外形形状・穴形状などを認識する(S11)。つまり、図形中に表現される閉ループ図形の外接矩形面積を計算し、最大面積を有する閉ループを外形形状(イ)とし、この外形形状(イ)内の他閉ループは穴形状(ロ)と認識する。また、破線などの属性を認識し、曲げ中心線(ハ)と認識する。
(c) 引き続き、補正ルール照合部9は、前処理段階として、図2に示すテーブル4に登録される補正フィーチャーを判定する処理を実行する(S12)。例えば直線の終点座標(ニ)と続く要素の始点座標(ホ)とが一致せず、かつ2つの直線のベクトルが90°である条件の時、スリット21であると検出し判定する。また、所定の条件のもとに斜め切欠き22であると検出し判定する。
(d) そこで、補正ルール照合部9は、以上のようにして補正フィーチャーを判定すると、その補正フィーチャー,例えばスリット21に関し、図2に記述するように補正条件1のBEND(曲げ線(ハ)近傍)に有り、かつ補正条件2の1.0mm以下で有るか否かを判定する(S13)。つまり、判定方法は、曲げ線をなす2つの頂点の何れかが補正フィーチャーを成す頂点座標の何れかと補正条件2に記述する距離以下の距離の位置関係であるかを判定し、補正条件1,2に合致する場合には補正対象スリット21Aであると判定する。斜め切欠き22についても、図2の補正ルール(3)に対応するSLANTに記述される補正条件1,2に合致する場合に補正対象斜め切欠き22Aであると判定する。
(e) さらに、形状補正処理部6を構成する形状補正部10は、補正対象フィーチャーであるスリット21A、斜め切欠き22Aに関し、これらスリット21A、斜め切欠き22Aの寸法に対して補正ルールに記述される補正方向及び補正寸法に基づいて補正する(S14)。
すなわち、スリット21Aの寸法補正は、ステップS13にてスリット21Aが補正フィーチャーと判定された場合、図2の補正ルール(1)の補正条件を満たす場合、図5(a)のごとくスリット寸法を長さ方向へマイナス(−L)し、曲げ中心線(ハ)まで短くする形状補正を行うことにより、実際に現物の曲げ加工後に表側から不要にスリットが見えなくすることができる。また、図2の補正ルール(2)の補正条件を満たす場合、レーザー加工機を用いてスリット加工を行うが、スリット隙間が0では加工できないので、図5(b)のごとくレーザー加工機を用いて実際に加工できるように形状補正する。つまり、図2の補正ルール(2)の補正方向として幅をプラスする,つまりレーザ光直径×2=0.5mmに補正し、図5(b)に示すような二次元板金形状を作成する。
また、図6(a)に示す斜め切欠き22Aの寸法補正は、図2の補正ルール(3)の補正条件を満たす場合、曲げ補正値Hの半分だけ部品形状を大きくするようにプラス(+)し(図6b参照)、結果として斜め切欠き22Aを小さくするように形状補正する。これは、破線の曲げ中心線(ハ)に従って曲げた時に部品が伸びるので、曲げ補正値Hの半分だけ形状補正を行う。
従って、以上のような実施の形態によれば、製造ノウハウなどに基づいて補正すべき形状である補正フィーチャーの補正ルールを設定し、二次元板金形状データから特定の形状のフィーチャーを認識し、補正ルールのフィーチャー及び補正条件に合致する場合に補正対象とし、製造ノウハウに基づく補正内容に従って形状補正を行うので、特定の形状に関し、製造ノウハウや加工状況を考慮しつつ、実際に即した形状補正を行うことが可能であり、また製造ノウハウの積み重ねに従って補正すべき形状であるフィーチャーの補正ルールを容易に追加することができる。
また、本来の成形加工形状以外の形状の場合、つまり加工不要な微小スリットを長さを調整するなどの場合、現実には自動的に加工することが難しいが、製造ノウハウに基づく補正ルールに従ってある一定の補正条件を満たす時、スリットの長さを短くすることにより、外側からスリットが見えない状態となり、意匠的な面から望ましい加工部品とすることができる。
さらに、スリット形状をレーザ加工機で加工するのであれば、スリット隙間0では加工ができないが、レーザ光の直径に依存するスリット幅に形状補正すれば、実際の加工機に応じて形状補正をすることができる。
従って、従来、製造ノウハウに係る処理は人間系の手操作による処理に頼っている場合が多いが、本発明では、製造ノウハウに係る処理を補正ルール化し、この補正ルールの条件に合致する場合に製造ノウハウに基づく補正内容にて形状するので、最も厄介な形状の補正を比較的容易に実現でき、大量のデータを扱う場合に時間的な短縮を図ることができ、製造リードタイムの短縮に非常に有効な手段となる。
さらに、製造ノウハウに係る補正ルールを用いてシステム化することにより、人間系操作で発生する操作ミスもなくなり、高品質の加工を保証することが可能となる。
なお、上記実施の形態では、全て自動的に処理するように説明したが、例えば補正ルールに未登録の場合、使用者にエラーリストなどのアラームを出すことにより、補正漏れを防止することができる。
また、上記実施の形態では、二次元図形から補正対象のフィーチャーを判定するようにしたが、三次元ソリッドモデルの属性として表現する方法や二次元図形上でCADのレイヤーや線種等の属性で個別することにより、補正形状の判定精度を上げる方法もある。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
また、各実施の形態は可能な限り組み合わせて実施することが可能であり、その場合には組み合わせによる効果が得られる。さらに、上記各実施の形態には種々の上位,下位段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得るものである。例えば問題点を解決するための手段に記載される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されうることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
本発明に係る二次元板金形状データの形状補正方法を適用した形状補正装置の一実施の形態を示す構成図。 図1に示す補正ルールテーブルの補正ルールを説明する図。 板金部品の斜め切欠きの形状補正を説明する図。 本発明に係る二次元板金形状データの形状補正方法の一実施の形態を説明する流れ図。 二次元板金形状データのスリットが補正ルールの補正フィーチャーであり、かつ補正条件に合致した場合の形状補正を説明する図。 二次元板金形状データの斜め切欠きが補正ルールの補正フィーチャーであり、かつ補正条件に合致した場合の形状補正を説明する図。 従来の設計値どおりで突合せ加工した場合の問題点を説明する図。 従来の設計値どおりでスリット加工した場合の問題点を説明する図。
符号の説明
1…三次元板金モデル、2…二次元板金形状データ、3…板金展開部、4…補正ルールテーブル、5…補正済み二次元板金形状データ、6…形状補正処理部、7…NCデータ生成部、8…形状認識部、9…補正ルール照合部、10…形状補正部。

Claims (6)

  1. 三次元板金モデルを二次元板金形状に展開し、この展開された二次元板金形状に対して形状補正を行う二次元板金形状データの形状補正方法において、
    製造ノウハウに基づいて補正形状を表す補正フィーチャー毎に補正条件及び補正内容を規定した補正ルールを作成するステップと、
    前記二次元板金形状から所要とするフィーチャーを認識する形状認識ステップと、
    この認識されたフィーチャーに基づいて前記補正ルールを照合し、当該フィーチャーが前記補正ルールに規定する補正フィーチャー及び補正条件に合致する場合、補正対象フィーチャーと判定する補正ルール照合ステップと、
    このステップによって補正対象フィーチャーと判定された場合、前記補正ルールに規定する補正フィーチャの補正内容に従って前記二次元板金形状の形状を補正し、板金加工用NCデータとして使用可能な補正済み二次元板金形状データを作成する形状補正ステップとを有することを特徴とする二次元板金形状データの形状補正方法。
  2. 請求項1に記載する二次元板金形状データの形状補正方法において、
    前記補正ルールに規定する補正フィーチャーがスリットである場合、この補正ルールのスリットに対応して曲げ線及びこの曲げ線からの距離を補正条件として規定し、前記認識されたフィーチャーが前記補正ルール照合ステップで当該補正条件に合致した場合、前記形状補正ステップは、前記補正内容に従って加工不要な微小スリットの長さを調整し、曲げ加工後に不要なスリットが見えないように形状補正することを特徴とする二次元板金形状データの形状補正方法。
  3. 請求項1に記載する二次元板金形状データの形状補正方法において、
    スリット形状をレーザ加工機で加工する場合、
    前記補正ルールに規定する補正フィーチャーであるスリットに対応して曲げ線及びこの曲げ線からの距離を補正条件として規定し、前記認識されたフィーチャーが前記補正ルール照合ステップで当該補正条件に合致した場合、前記形状補正ステップは、前記補正内容に従い、前記レーザ加工機のレーザ光を用いて加工可能なスリット幅に形状補正することを特徴とする二次元板金形状データの形状補正方法。
  4. 請求項1に記載する二次元板金形状データの形状補正方法において、
    三次元板金モデル同士を突き合わせて組み立てる場合、
    前記補正ルールに規定する補正フィーチャーが斜め切欠きである場合、この補正ルールの斜め切欠きに対応して曲げ線及びこの曲げ線からの距離を補正条件として規定し、前記認識されたフィーチャーが前記補正ルール照合ステップで当該補正条件に合致した場合、前記形状補正ステップは、前記補正内容に従って設計値よりも大きな寸法に形状補正することを特徴とする二次元板金形状データの形状補正方法。
  5. 三次元板金モデルを二次元板金形状に展開し、この展開された二次元板金形状に対して形状補正を行う二次元板金形状データの形状補正装置において、
    製造ノウハウに基づいて補正形状を表す補正フィーチャー毎に補正条件及び補正内容を規定した補正ルールを作成し記憶する補正ルール記憶手段と、
    前記二次元板金形状から所要とするフィーチャーを認識する形状認識手段と、
    この認識されたフィーチャーに基づいて前記補正ルールを照合し、当該フィーチャーが前記補正ルールに規定する補正フィーチャー及び補正条件に合致する場合、補正対象フィーチャーと判定する補正ルール照合手段と、
    この補正ルール照合手段によって補正対象フィーチャーと判定された場合、前記補正ルールに規定する補正フィーチャの補正内容に従って前記二次元板金形状の形状を補正し、板金加工用NCデータとして使用可能な補正済み二次元板金形状データを作成する形状補正手段とを備えたことを特徴とする二次元板金形状データの形状補正装置。
  6. 製造ノウハウに基づいて補正形状を表す補正フィーチャー毎に補正条件及び補正内容を規定した補正ルールが記憶され、三次元板金モデルから二次元展開された二次元板金形状を形状補正するコンピュータに、
    前記二次元板金形状から所要とするフィーチャーを認識する形状認識機能と、この認識されたフィーチャーに基づいて前記補正ルールを照合し、当該フィーチャーが前記補正ルールに規定する補正フィーチャー及び補正条件に合致する場合、補正対象フィーチャーと判定する補正ルール照合機能と、この照合機能によって補正対象フィーチャーと判定された場合、前記補正ルールに規定する補正フィーチャの補正内容に従って前記二次元板金形状の形状を補正し、板金加工用NCデータとして使用可能な補正済み二次元板金形状データを作成する形状補正機能を実現させることを特徴とするプログラム。
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