JP2009104584A - 金型生成システム、有形物生成システム、3次元形状有形物生成方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

金型生成システム、有形物生成システム、3次元形状有形物生成方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Hirokazu Tanaka
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Mizuki Tanaka
瑞樹 田中
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Junichi Akio
純一 秋生
Sota Fujioka
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Takushi Totsuka
卓志 戸塚
Suguru Kino
卓 木野
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声喜 佐藤
Yuji Watanabe
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Abstract

【課題】従来、加工面の属性として部品種類別の形状の特長の情報を持っていなかったので、工具やプローブの形状や姿勢までを設定ファイルで持っておくことができなかった。
【解決手段】3次元金型CADデータをもとに金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成するシステムであって、3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性を製作された金型において実現させるために適した加工方法との関係を対応付けて記憶した、金型面属性・加工方法対応記憶手段と、金型面属性・加工方法対応記憶手段の金型面属性・加工方法を用いて金型面属性の各面の属性に対応する加工方法を導き出す金型加工方法導出手段と、金型加工方法導出手段によって導出された金型加工方法に従って金属素材を加工して金型を生成する金属素材加工手段とを備える、金型生成システム。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、製品設計、金型設計、金型製造、金型測定、金型修正、製品製造、製品測定、等の一連の作業において、製品設計時の製品各部に要求される属性に応じて、金型設計以降の作業条件を一義的に定めることによって、作業効率を向上させた金型生成システムに関する。また、有形物生成システム、3次元形状有形物生成方法、コンピュータプログラム及び記録媒体に関する。
図1に、従来の、典型的な金型製造フローを示す。
ステップS101において、本フローが開始される。
次いで、ステップS103において、金型の設計が実行される。金型の設計後、ステップS105のNC作成工程が行われる。そして、作成されたNCに基づいて、ステップS107で加工が実行される。
これらのNC作成工程(S105)、及び、加工工程(S107)と並行して、測定NC作成工程(S109)が実行される。この測定NC作成工程(S109)においては、加工工程(S107)によって製造された金型をどのように測定するか(例えば、測定ポイント、測定機動作パターン、測定条件等)が決定される。
次いで、測定工程(S111)において、上記測定NC作成工程で決定された測定方法に従って、製造された金型が測定される。
そして、ステップS113において、測定された結果が、所望の条件(例えば、形状についての設計値)を満たしているか否かが判断される。
この測定の結果が上記所望の条件を満たしていれば、本フローは終了する(ステップS117)。
一方、測定結果が、上記条件を満たしていなければ、補正工程(S115)によって、追加的に金型が成形される。そして、この成形によって得られた金型に対して、再度測定工程(S111)によって測定が為され、測定結果の判定(S113)が実行される。この結果が上記所望の条件を満たしていれば、本フローは終了し(S117)、さもなければ、再びステップS115以降の工程が反復される。
このような従来技術においては、次のような問題点が存在した(それぞれ、図1中の(ア)ないし(カ)を参照)。
(ア) 金型設計者が図面(型図)にて形状、寸法公差、要求面粗度を指示するため、3次元で型設計しても再度図面を出すと二度手間の工数が発生し、人によって指示の数値や箇所がばらつく上、曲面に対して公差の指示ができない
(イ) 金型設計者が測定指示書にて測定箇所、要求精度(公差)を指示するため、都度の判断と作業で工数がかかる。また、精度の悪い部品が型組み工程での手作業での調整工数を発生させ、さらに手作業のため熟練技術が必要であり調整に失敗をすると製品にバリがでる。
(ウ) 加工NC技術者が図面と3次元モデルを照らし合わせ、部品ごとに加工パターン、加工工程、加工条件を設定するため、都度の作業と判断で工数がかかり、人によって加工の品質がばらつく。更に、設計が指定した公差を狙うためのオフセット計算が煩雑でミスがでる。
(エ) 測定技術者が測定指示書を参照しながら、部品ごとに都度測定ポイント、測定機
動作パターン、測定条件を設定するため、都度の作業と判断で工数がかかり、人によって評価方法がばらつく。
(オ) 金型技術者が図面の公差情報と測定指示書の測定結果を照らし合わせて合否を判断するため、金型技術をもって判断できる人の工数がかかり、そのような人がいないと部品が滞留する上、基準が人によってばらつく。
(カ) 金型技術者が図面に追込み箇所に測定結果から計算した追込み量を指定し、追込み加工NCを作成するため、工数がかかり、人によって追い込み指示の箇所と量の正確さが
ばらつく。
特許文献1には、NCパスを自動的に作成することによりNCパス作成の工数を大幅に削減することを目的として、コンピュータを用いて、加工面の属性(金型の各加工面に要求される機能)に基づいて加工面を分類し、加工面の傾斜形状に基づいてさらに加工面を分類し、そして、これらの分類結果と加工に使用可能な工具とを関連付けて実際に切削に用いる工具及び加工軌跡を導出することを実現する発明が開示されている。当該発明は、前記分類を自動化し、これらの分類結果と工具選定を関連付けることにより、NCパスを迅速に特定できるようにしたものであり、当該発明によれば、金型形状の3次元モデルの情報から、また一定の場合には製品を構成する部品の3次元モデルの情報から、どの場所にどんなNCパスを作成するのかを自動的に判定することができる。
特許文献2には、素材形状や2次元図面を作成することなく、3次元CADデータを直接使用して加工箇所及び加工タイプ、公差などの加工情報を受け渡すことを狙いとした3次元CAD/CAMシステムが開示されている。
特開2007−109088号公報 特開2001−84018号公報
上記特許文献1に開示された発明においては、
(1)属性の持つ情報について:
属性は「加工面に要求される機能」の情報を持つ。この属性は部品種類別の形状の特長の情報を持たないので工具やプローブの形状や姿勢までを設定ファイルで持っておくことができない。
また、金型部品の品質を評価するための基準として必要な公差に言及しておらず、公差を利用した品質評価ができない。
(2)測定について:
公差に対する評価を行うために必要な部品精度を測定する方法をもたない。
(3)追込み加工について
一回の加工で部品精度が出なかったときに公差や測定結果などの情報を手動で集めて、手動で追込みのNCパスを作成する必要があった。
また、上記特許文献2に開示された発明においては、3次元CADデータによって実現される仮想空間における面の属性、例えば色属性、線属性(CADによって描かれる点線、破線、線の種類を示す)、つまり3次元CADデータ自体の属性と、製造上の処理または仕様とを関連付ける構成である。言い換えると、3次元CADデータに、対応する実世界における有形物の面、線又は点を特徴付ける属性は関連付けられておらず、該属性から有形物の生成方法、又は測定方法を導出する手段は開示されていない。従って、特許文献2に記載の3次元CADデータから、実世界の有形物を生成するための生成方法、又は測定方法を導出するとはできず、適切な生成方法、又は測定方法はあくまで人が判断し、決定する必要がある。
上記特許文献1の従来技術においては、以上のような解決課題が存在した。
そこで、本発明においては、これらの課題を解決し、例えば、請求項記載のいずれかの発明によって、
(1)属性の持つ情報について:
「属性」に「金型設計上の機能や部品別の面の部位の意味」の情報を持たせることによって、「属性」が、部品別の形状の特長の情報も持つので、工具やプローブの形状や姿勢などまでを「属性」として把握することができるようにする。
(2)測定について:
「属性」から設定ファイルに定義された測定指示要素、測定点、測定パターン、測定条件を呼び出すことで自動で測定NCパスを自動で作成し、測定をすることができるようにする。
(3)追込み加工について:
面の属性に関連して公差と測定結果の値をもっているので、追込み加工の必要な面に対して追い込み量を算出し、自動的に追込みNCパスを出力することができるようにする。
こと、のいずれかを実現することを目的とする。
(4)
また、3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性に基づいて、実世界における有形物の属性に適した生成方法で、該有形物を生成し、または実世界における有形物の属性に適した生成方法で、該有形物の測定方法することができる有形物生成システム、3次元形状有形物生成方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを主たる目的とする。
なお、本発明における「属性」は、金型に関する狭義の「属性」に限定されるものでは無い。「属性」は、実世界における有形物の特徴を示す情報であって、且つ該有形物の生成方法又は該有形物の測定方法を判断する要素となり得る情報をいう。
本発明は、上述のような課題を解決することを目的として、例えば、以下のような各発明を提供する。
(発明1)
3次元金型CADデータをもとに、金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成するシステムであって、
前記3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性を製作された金型において実現させるために適した加工方法との関係を対応付けて記憶した、金型面属性・加工方法対応記憶手段と、
前記金型面属性・加工方法対応記憶手段の金型面属性・加工方法を用いて、前記金型面属性の各面の属性に対応する加工方法を導き出す、金型加工方法導出手段と、
前記金型加工方法導出手段によって導出された金型加工方法に従って、金属素材を加工して金型を生成する、金属素材加工手段と、
を備える、金型生成システム。
このように構成することによって、部品別の形状の特徴の情報をも持つ「属性」にしたがって、当該「属性」に適した加工方法で金型を加工することが可能となる。
(発明2)
3次元金型CADデータをもとに、金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成するシステムであって、
所定の測定方法で、生成された金型の形状を測定する金型形状測定手段と、
前記3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性が製作された金型において実現された場合に、当該属性を持つ金型形状の測定に適した測定方法の関係を対応付けて記憶した、金型面属性・測定方法対応記憶手段と、
金型形状測定手段によって、前記金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された金型面属性・測定方法の対応関係を用いて、金型面属性に適した測定方法で、金型の形状を測定させるように制御する金型形状測定制御手段と、
を備える、金型生成システム。
このように構成することによって、所定の「属性」を持つ金型面の測定に適した測定方法で、当該金型面を測定することが容易となる。
(発明3)
所定の測定方法で、生成された金型の形状を測定する金型形状測定手段と、
前記3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性が製作された金型において実現された場合に、当該属性を持つ金型形状の測定に適した測定方法の関係を対応付けて記憶した、金型面属性・測定方法対応記憶手段と、
金型形状測定手段によって、前記金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された金型面属性・測定方法の対応関係を用いて、金型面属性に適した測定方法で、金型の形状を測定させるように制御する金型形状測定制御手段と、
を更に備える、発明1に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、所定の「属性」が実現された金型加工面を、当該「性」を持つ金型面の測定に適した測定方法で測定することが容易となる。
(発明4)
3次元製品CADデータをもとに前記3次元金型CADデータが生成される、発明1ないし3に記載の金型生成システムであって、
前記3次元製品CADデータにおける製品表面上の各面の属性の入力を受けて、3次元製品CADデータと関連付けて記憶する、製品面属性記憶手段と、
前記製品面属性記憶手段に記憶された製品面属性を、当該製品面属性に対応する金型面属性に変換して、3次元金型CADデータと対応付けて記憶する、金型面属性記憶手段と、
を更に備える、発明1ないし3に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、製品の所定の面における所望の「属性」に対応する、金型面の「属性」が対応付けられて記憶され、製品面の「属性」を指定すれば、当該「属性」を得るために必要な金型面の「属性」が自動的に決定され、製品の製造が容易になる。
(発明5)
前記測定された金型形状と、前記3次元金型CADデータを比較し、その差異が、所定の許容範囲内にあるか否かを判断する、測定結果判定手段を更に備える、発明2ないし4に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、製造された金型の金型形状が、所定の誤差範囲内にあるか、容易に判断することができる。
(発明6)
前記測定結果が、前記許容範囲内に無い場合、所定量だけ、追加的に金型を加工する、追い込み加工手段を更に備える、発明5に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、製造された金型の形状が、所定の誤差範囲内に無い場合に、所定の誤差範囲に修正することが容易になる。
(発明7)
前記金型面属性が、公差を含む、発明1ないし6に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、公差を判断基準として、製造された金型形状を評価できる。
(発明8)
前記金型面属性・加工方法対応記憶手段が、前記公差と、製作された金型が前記公差を満たすような加工方法との対応関係を記憶する、公差・加工方法対応記憶手段を含み、
前記金型加工方法導出手段が、前記公差に対応する加工方法を導出し、金型素材加工手段が、当該加工方法に従って金属素材を加工する、
発明7に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、公差を満たすように、金型素材を加工することが容易になる。
(発明9)
前記加工方法に、工具及び加工条件が含まれる、発明8に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、金型の「面属性」が指定されると、当該面を製造するために用いる工具及び加工条件を容易に得ることができる。
(発明10)
前記金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶される測定方法が、寸法公差測定方法及び幾何公差測定方法を含み、当該寸法公差測定方法及び幾何公差測定方法が、前記3次元金型CADデータ及び前記金型面属性に対応して設定される、発明2ないし9に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、金型面属性を持った金型面に適した、寸法公差、及び、幾何公差の測定方法が容易に得られる。
(発明11)
前記金型面属性に対して1対1で公差を記憶する、発明10に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、金型面の1つずつに対して、それぞれ1つの公差が記憶されるため、金型面に特有の公差を対応つけることが可能となる。
(発明12)
前記測定方法が、測定点作成パラメータを含む、発明2ないし11に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、金型面に適した測定点の作成が容易になる。
(発明13)
前記金型面属性を指定することによって、前記金型面属性に対応する測定方法を表示できる、金型面属性対応測定方法表示手段を更に備える、発明2ないし12に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、金型面に適した測定方法を、ビジュアル的にオペレータに提示することが可能となる。
(発明14)
前記測定方法を指定することによって、当該測定方法で使用される測定条件を表示できる、測定条件表示手段を更に備える、発明13に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、金型面に適した測定条件を、ビジュアル的にオペレータに提示することが可能となる。
(発明15)
前記所定範囲が、公差情報に基づいて定められる、発明5、又は、6に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、製造された金型が、受け入れ可能か否かを、公差情報を基準として判断できる。
(発明16)
前記所定量が、公差情報及び前記測定結果に基づいて定められる、発明6ないし9に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、公差を逸脱した量だけ、追加の加工を行うことが容易となる。
(発明17)
前記金型面属性は、製品部品、及び/又は、金型部品において、相嵌合する部品の種類、ならびに、当該嵌合の種類に基づいて設定される、以上のいずれかの発明に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、「金型面属性」を、容易に、かつ、部品に適した形で設定することが可能となる。
(発明18)
前記部品の種類が、キャビ、コア、スライド、及び、入れ子を含む、発明17に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、特に、キャビ、コア、スライド、及び、入れ子等のような、特徴的な部品構成に対して、適した「金型面属性」を、容易に設定することが可能となる。
(発明19)
前記嵌合の種類が、摺動、突き当て、食いきり、曲面合わせ、及び、天面合わせを含む、発明17に記載の金型生成システム。
このように構成することによって、摺動、突き当て、食いきり、曲面合わせ、及び、天面合わせ等の特徴的な嵌合の種類に対して、適した「金型面属性」を、容易に設定することが可能となる。
(発明20)
3次元金型CADデータをもとに、金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成する金型生成システムであって、
生成された金型の形状を複数の測定方法で測定する金型形状測定手段と、
前記3次元金型CADデータと関連させて規定された金型面属性と、制作された金型にて該金型面属性が実現された場合に、該金型面属性を持つ金型形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した金型面属性・測定方法対応記憶手段と、
該金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された金型面属性・測定方法を用いて、金型面属性に適した測定方法を導き出す金型測定方法導出手段と、
該金型測定方法導出手段によって導出された測定方法で、金型の形状を測定させるように制御する金型形状測定制御手段と
を備える金型生成システム。
このように構成することによって、金型の金型面属性に適した測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された測定方法で、当該金型の形状を測定することが可能になる。
(発明21)
3次元金型CADデータをもとに、金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成するシステムであって、
前記3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性を製作された金型において実現させるために適した加工方法との関係を対応付けて記憶した、金型面属性・加工方法対応記憶手段と、
前記金型面属性・加工方法対応記憶手段の金型面属性・加工方法を用いて、前記金型面属性の各面の属性に対応する加工方法を導き出す、金型加工方法導出手段と、
前記金型加工方法導出手段によって導出された金型加工方法に従って、金属素材を加工して金型を生成する、金属素材加工手段と、
生成された金型の形状を複数の測定方法で測定する金型形状測定手段と、
前記3次元金型CADデータと関連させて規定された金型面属性と、制作された金型にて該金型面属性が実現された場合に、該金型面属性を持つ金型形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した金型面属性・測定方法対応記憶手段と、
該金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された金型面属性・測定方法を用いて、金型面属性に適した測定方法を導き出す金型測定方法導出手段と、
該金型測定方法導出手段によって導出された測定方法で、金型の形状を測定させるように制御する金型形状測定制御手段と
を備える金型生成システム。
このように構成することによって、部品別の形状の特徴の情報をも持つ「属性」にしたがって、当該「属性」に適した加工方法で金型を加工することが可能となる。
また、金型の金型面属性に適した測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された測定方法で、当該金型の形状を測定することが可能になる。
(発明22)
3次元製品CADデータをもとに前記3次元金型CADデータが生成される、発明1ないし3のいずれか一つ、又は5ないし21のいずれか一つに記載の金型生成システムであって、
前記3次元製品CADデータにおける製品表面上の各面の属性の入力を受けて、3次元製品CADデータと関連付けて記憶する、製品面属性記憶手段と、
前記製品面属性記憶手段に記憶された製品面属性を、当該製品面属性に対応する金型面属性に変換して、3次元金型CADデータと対応付けて記憶する、金型面属性記憶手段と、
生成された金型を用いて成形された製品の形状を所定の測定方法で測定する製品形状測定手段と、
前記3次元製品CADデータと関連させて規定された製品面属性と、成形された製品にて該製品面属性が実現された場合に、該製品面属性を持つ製品形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した製品面属性・測定方法対応記憶手段と、
前記製品形状測定手段によって、前記製品面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された製品面属性・測定方法の対応関係を用いて、製品面属性に適した測定方法で、製品の形状を測定させるように制御する製品形状測定制御手段と
を備える金型生成システム。
このように構成することによって、製品の所定の面における所望の「属性」に対応する、金型面の「属性」が対応付けられて記憶され、製品面の「属性」を指定すれば、当該「属性」を得るために必要な金型面の「属性」が自動的に決定され、製品の製造が容易になる。
また、金型を用いて成形された製品の製品面属性に適した測定方法で、当該製品の形状を測定することが可能になる。
(発明23)
3次元製品CADデータをもとに前記3次元金型CADデータが生成される、発明1ないし3のいずれか一つ、又は5ないし21のいずれか一つに記載の金型生成システムであって、
前記3次元製品CADデータにおける製品表面上の各面の属性の入力を受けて、3次元製品CADデータと関連付けて記憶する、製品面属性記憶手段と、
前記製品面属性記憶手段に記憶された製品面属性を、当該製品面属性に対応する金型面属性に変換して、3次元金型CADデータと対応付けて記憶する、金型面属性記憶手段と、
生成された金型を用いて成形された製品の形状を複数の測定方法で測定する製品形状測定手段と、
前記3次元製品CADデータと関連させて規定された製品面属性と、成形された製品にて該製品面属性が実現された場合に、該製品面属性を持つ製品形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した製品面属性・測定方法対応記憶手段と、
該製品面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された製品面属性・測定方法を用いて、製品面属性に適した測定方法を導き出す製品測定方法導出手段と、
該製品測定方法導出手段によって導出された測定方法で、製品の形状を測定させるように制御する製品形状測定制御手段と
を備える金型生成システム。
このように構成することによって、製品の所定の面における所望の「属性」に対応する、金型面の「属性」が対応付けられて記憶され、製品面の「属性」を指定すれば、当該「属性」を得るために必要な金型面の「属性」が自動的に決定され、製品の製造が容易になる。
また、金型を用いて成形された製品の製品面属性に適した測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された測定方法で、当該製品の形状を測定することが可能になる。
(発明24)
3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する有形物生成システムであって、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性を実現させるために適した生成方法との関係を対応付けて記憶した属性・生成方法対応記憶手段と、
前記属性・生成方法対応記憶手段に記憶された属性・生成方法を用いて、属性に対応する生成方法を導き出す有形物生成方法導出手段と、
該有形物生成方法導出手段によって導出された有形物生成方法に従って、有形物を生成する手段と
を備える有形物生成システム。
(発明29)
3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する3次元形状有形物生成方法であって、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性を実現させるために適した生成方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
記憶した属性・生成方法を用いて、属性に対応する生成方法を導き出す有形物生成方法導出ステップと、
該有形物生成方法導出ステップによって導出された有形物生成方法に従って、有形物を生成するステップと
を有する3次元形状有形物生成方法。
(発明34)
コンピュータに、3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成するための情報を作成させるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現させるために適した生成方法との関係を対応付ける属性・生成方法対応手段と、
対応付けられた属性・生成方法を用いて、属性に対応する生成方法を導き出す有形物生成方法導出手段と、
該有形物生成方法導出手段によって導出された有形物生成方法に従って、有形物を生成するための情報を作成する手段と
して機能させるコンピュータプログラム。
このように構成することによって、有形物の属性に適した生成方法で、当該有形物を生成することが可能になる。
(発明25)
3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する有形物生成システムであって、
生成された有形物の形状を所定の測定方法で測定する有形物形状測定手段と、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した属性・測定方法対応記憶手段と、
前記有形物形状測定手段によって、前記属性・測定方法対応記憶手段に記憶された属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御する有形物形状測定制御手段と
を備える有形物生成システム。
(発明30)
3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する3次元形状有形物生成方法であって、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
記憶した属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定するステップと
を有する3次元形状有形物生成方法。
(発明35)
コンピュータに、3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成するための情報を作成させるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付ける属性・測定方法対応手段と、
対応付けられた属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御するための情報を作成する手段と
して機能させるコンピュータプログラム。
このように構成することによって、有形物の属性に適した測定方法で、当該有形物の形状を測定することが可能になる。
(発明26)
3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する有形物生成システムであって、
生成された有形物の形状を複数の測定方法で測定する有形物形状測定手段と、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した属性・測定方法対応記憶手段と、
該属性・測定方法対応記憶手段に記憶された属性・測定方法を用いて、属性に適した測定方法を導き出す有形物測定方法導出手段と、
該有形物測定方法導出手段によって導出された測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御する有形物形状測定制御手段と
を備える有形物生成システム。
(発明31)
3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する3次元形状有形物生成方法であって、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
記憶した属性・測定方法を用いて、複数の測定方法の中から属性に適した測定方法を、導き出すステップと、
導出された測定方法で、有形物の形状を測定するステップと
を有する3次元形状有形物生成方法。
(発明36)
コンピュータに、3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成するための情報を作成させるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付ける属性・測定方法対応手段と、
対応付けられた属性・測定方法を用いて、複数の測定方法の中から属性に適した測定方法を導き出す有形物測定方法導出手段と、
該有形物測定方法導出手段によって導出された測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御するための情報を作成する手段と
して機能させるコンピュータプログラム。
このように構成することによって、有形物の属性に適した測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された測定方法で、当該有形物の形状を測定することが可能になる。
(発明27)
生成された有形物の形状を所定の測定方法で測定する有形物形状測定手段と、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した属性・測定方法対応記憶手段と、
前記有形物形状測定手段によって、前記属性・測定方法対応記憶手段に記憶された属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御する有形物形状測定制御手段と
を更に備える発明24に記載の有形物生成システム。
(発明32)
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
記憶した属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定するステップと
を更に有する発明29に記載の3次元形状有形物生成方法。
(発明37)
前記コンピュータを、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付ける属性・測定方法対応手段と、
対応付けられた属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御するための情報を作成する手段と
して機能させる発明34に記載のコンピュータプログラム。
このように構成することによって、有形物の属性に適した測定方法で、当該有形物の形状を測定することが可能になる。
(発明28)
生成された有形物の形状を複数の測定方法で測定する有形物形状測定手段と、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した属性・測定方法対応記憶手段と、
前記属性・測定方法対応記憶手段に記憶された属性・測定方法を用いて、属性に適した測定方法を導き出す有形物測定方法導出手段と、
該有形物測定方法導出手段によって導出された測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御する有形物形状測定制御手段と
を更に備える発明24に記載の有形物生成システム。
(発明33)
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
記憶した属性・測定方法を用いて、複数の測定方法の中から属性に適した測定方法を導き出すステップと、
導出された測定方法で、有形物の形状を測定するステップと
を更に有する発明29に記載の3次元形状有形物生成方法。
(発明38)
前記コンピュータを、
前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付ける属性・測定方法対応手段と、
対応付けられた属性・測定方法を用いて、複数の測定方法の中から属性に適した測定方法を導き出す有形物測定方法導出手段と、
該有形物測定方法導出手段によって導出された測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御するための情報を作成する手段と
して機能させる発明34に記載のコンピュータプログラム。
このように構成することによって、有形物の属性に適した測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された測定方法で、当該有形物の形状を測定することが可能になる。
(発明39)
発明34ないし発明38に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
このように構成することによって、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータに読み取らせ、コンピュータを発明34ないし38のいずれかに記載の手段として機能させることが可能になる。
ここで、本願明細書で用いられる用語とその意義を示す
Figure 2009104584
Figure 2009104584
Figure 2009104584
Figure 2009104584
例えば、上記(発明1)〜(発明19)記載のいずれかの発明によって、
(1)属性の持つ情報について:
「属性」に「金型設計上の機能や部品別の面の部位の意味」の情報を持たせることによって、「属性」が、部品別の形状の特長の情報も持つので、工具やプローブの形状や姿勢などまでを「属性」として把握することができるようにする。
(2)測定について:
「属性」から設定ファイルに定義された測定指示要素、測定点、測定パターン、測定条件を呼び出すことで自動で測定NCパスを自動で作成し、測定をすることができるようにする。
(3)追込み加工について:
面の属性に関連して公差と測定結果の値をもっているので、追込み加工の必要な面に対して追い込み量を算出し、自動的に追込みNCパスを出力することができるようにする。
こと、のいずれかを実現することが可能となる。
(4)
上記(発明20)〜(発明23)記載のいずれかの発明によって、金型、又は該金型から成形された有形物の属性に適した測定方法で、該有形物を測定することができる。
(5)
上記(発明20)、(発明21)記載のいずれかの発明によって、実世界における有形物の属性に適した生成方法で、該有形物を生成し、または実世界における有形物の属性に適した生成方法で、該有形物の測定方法することができる。
本発明の実施例における全体的なデータフローを、図2に示す。
本図において、A、B、C、D、及び、Eセクションは、それぞれ、図1のA(金型設計工程)、B(NC作成工程及び加工工程)、C(測定NC作成工程)、D(測定工程及び測定判定工程)、E(補正工程)に対応している。
(1) 各工程毎の作動
以下、本発明の実施例における、各工程毎の作動を説明する。
<A(金型設計工程)>
本工程Aでは、まず、製品の形状が規定された製品3Dデータ(3次元データ)が準備される(2A001)。そして、この製品3Dデータに、[最終製品の]その要求面粗度、要求寸法精度(公差)等の製品機能面属性が付加される(2A003)。
次に、その結果、製品3Dデータ、及び、当該製品3Dデータ中の各面に付加された製品機能面属性が、データとして得られる(2A005)。
次に、金型機能面属性設定ファイル(2A007)を参照しながら、製品3Dデータ中の各面に付加された製品機能面属性を、その各面に対応する金型の機能面属性に変換する(2A009)。この金型機能面属性設定ファイル(2A007)は、所定の製品機能面属性と、当該製品機能面属性を得るために適した金型機能面属性との対応関係をデータベース化したものである。このデータベースは、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の製品機能面属性と、当該製品機能面属性を得るために適した金型機能面属性との対応関係を蓄積することによって得られる。
さらに、上記製品機能面属性からの変換では設定されない、金型設計時の金型分割に伴う面に対して、嵌合などの金型設計上の機能や部品別の面の部位の意味をもつ金型機能面属性を付加する。ここで、金型面属性は、金型部品において、相嵌合する部品の種類、ならびに、当該嵌合の種類に基づいて設定することができるため、そのルールをデータベース化して自動で付加することもできる。ここでいう前記部品の種類とは、キャビ、コア、スライド、及び、入れ子等を含み、前記嵌合の種類とは、摺動、突き当て、食いきり、曲面合わせ、及び、天面合わせ等を含む。
この工程(2A009)によって、金型3Dデータ、及び、当該金型3Dデータ中の各面に付加された金型機能面属性が、データとして得られる(2A011)。
ここで得られた、金型機能面属性は、後続の「B(NC作成工程及び加工工程)」及び「C(測定NC作成工程)」で利用される。
<B(NC作成工程及び加工工程)>
本工程では、まず、 加工パターン設定ファイル(2B001)を参照しながら、<A(金型設計工程)>で得られた、金型の各面に与えられた金型機能面属性を、当該属性を実現するために適したその各面に対する加工パターンに変換する(2B003)。
この加工パターン設定ファイル(2B001)は、所定の金型機能面属性と、当該金型機能面属性を得るために適した加工パターンとの対応関係をデータベース化したものである。このデータベースは、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の金型機能面属性と、当該金型機能面属性を得るために適した金型加工パターンとの対応関係を蓄積することによって得られる。
この変換によって、得られた金型3Dデータ及び当該データに対応付けられた加工パターンが得られる(2B005)。
次に、加工条件設定ファイル(2B007)を参照しながら、2B005で得られた金型3Dデータ及び当該データに対応付けられた加工パターンを、当該加工パターンに適した加工NCファイル(2B011)に変換する(2B009)。
このようにして得られた加工NCファイル(2B011)は、加工工程(2F)で用いられる。
<F(加工)>
加工工程では、<B(NC作成工程及び加工工程)>で得られた加工NCファイル(2B011)を用いて、実際に金型が加工される。加工が為された金型の型部品(2F001)は、<C(測定NC作成工程)>で得られる測定NCを用いて、その形状等が測定(2D)される。
<C(測定NC作成工程)>
上記<A(金型設計工程)>で得られた、金型3Dデータ及び金型機能面属性(2A011)は、<C(測定NC作成工程)>でも利用される。
”C(測定NC作成工程)”では、大きく分けて、測定器動作パターンの導出(2C003→2C005)のフローと、測定点自動作成(2C009→2C011→2C015→2C017)のフローに分かれる。
[測定器動作パターンの導出]
このフローにおいては、まず、測定機動作パターン設定ファイル(2C001)を参照しながら、上記<A(金型設計工程)>で得られた、金型3Dデータ及び金型機能面属性(2A011)を、金型3Dデータ及び測定機動作パターン(2C005)に変換する(2C003)。
測定機動作パターン設定ファイル(2C001)も、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の金型機能面属性と、当該金型機能面属性を測定するために適した測定機動作パターンとの対応関係を蓄積することによって得られる。
[測定点自動作成]
このフローにおいては、まず、測定指示要素設定ファイル(2C007)を参照しながら、上記<A(金型設計工程)>で得られた、金型3Dデータ及び金型機能面属性(2A011)を、金型3Dデータ及び測定指示要素(2C011)に変換する(2C009)。
測定指示要素設定ファイル(2C007)も、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の金型機能面属性と、当該金型機能面属性を測定するために適した測定指示要素との対応関係を蓄積することによって得られる。
次に、測定点作成パラメータ設定ファイル(2C013)を参照しながら、上記金型3Dデータ及び測定指示要素(2C011)を、金型3Dファイル及び測定点(2C017)に変換する(2C015)。
測定点作成パラメータ設定ファイル(2C013)も、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の測定指示要素と、当該測定指示要素に対応する測定点との対応関係を蓄積することによって得られる。
[測定NC作成]
次に、測定条件設定ファイル(2C019)を参照しながら、上記[測定器動作パターンの導出]で得られた金型3Dファイル及び測定機動作パターン(2C005)、並びに、[測定点自動作成]で得られた金型3Dデータ及び測定点(2C017)を、測定NCファイル(2C023)に変換する(2C021)。
この測定条件設定ファイル(2C019)も、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の測定機動作パターン及び測定点と、当該測定機動作パターン及び測定点の組み合わせに対応する測定NCファイルとの対応関係を蓄積することによって得られる。
このようにして得られた測定NCファイル(2C023)は、<D(測定工程及び測定判定工程)>で用いられる。
<D(測定工程及び測定判定工程)>
加工工程(2F)で得られた金型は、測定NCファイル(2C023)を用いて、本工程で、その形状等が測定され(2D001)、その測定結果(2D003)が得られる。
得られた測定結果(2D003)は、<C(測定NC作成工程)>の[測定点自動作成]フローで得られている金型3Dデータ及び測定指示要素を参照して、所望の条件を満たしているか否かが判定される(2D005)。
判定の結果、所望の条件(測定指示要素(2C011)参照)を満たしていれば、次の、完成部品出庫指示(2D007)が出され、図2の工程は終了する。
一方、判定の結果、所望の条件(測定指示要素(2C011)参照)を満たしていなければ、<E(補正工程)>に進む。
<E(補正工程)>
本工程では、まず、<D(測定工程及び測定判定工程)>の測定判定工程(2D005)から得られる、金型3Dデータ、NG面の位置、及び、公差からのNG量(2E003)をもとに、追込み加工条件設定ファイル(2E005)を参照しつつ、追込み加工NC自動作成(2E007)が行われ、追込み加工NC(2E009)が得られる。
このようにして得られた追込み加工NC(2E009)をもとに、実際に追込み加工()がなされ、補正後の型部品(2F001’)が得られる。この補正後の型部品(2F001’)に対しては、上述と同様に、再度<D(測定工程及び測定判定工程)>が適用され、測定判定(2D005)が所定の条件を満足するまで、以上の工程(2D005→2E003→2E007→2E009→2E001→2F001→2D001)が反復される。
(2)部品の名称
図3は、本出願で用いる部品の名称を概説したものである。
製品3Dデータ(図2の2A001)の一例が、図3の301である。
また、金型3Dデータ(図2の2A011)の一例が、図3の303である。図3では、この金型3Dデータ(303)は、キャビ(303A)、コア(303B)、及び、スライド(303C)からなる。
(3)金型機能面属性(図2の2A011参照)
図4は、金型機能面属性について概説する。
「製品意匠面属性」等の属性は、本実施例では、面属性ID(例えば001)で定義される。
また、例えば、この面属性IDと、CAD上での特定の色を一意対応させることも可能である。
このようにすれば、CAD上で所定の面属性が要求される面が視覚的に把握することが容易になる。
(なお、以下、添付図面中では、赤、紫、シアン、青、緑、黄色、肌色、のそれぞれを、図4の「面の色」の欄の、各模様で代表させて表示する。)
図5も、金型機能面属性を説明する。
製品3Dデータ(501)を前提として、例えば、図5の携帯電話の表面に、製品意匠面属性(503)を与え、目に見えない面に製品一般面属性(505)を与える。本実施例では、図4で示されたように、製品意匠面属性(503)には、001の面属性ID並びに赤色が与えられ、製品一般面属性(505)には、002の面属性ID並びに紫色が与えられている。
図6は、製品機能面属性から、金型機能面属性への変換を説明する。
製品(601)において、製品機能面属性(601B)が付された製品3Dデータ(601A)を使用して、金型設計が実施される。
金型の製品面には、製品3Dデータに付加されている製品機能面属性がCAD上でソリッドの集合演算(引き算)と同時に対応する金型面の金型機能面属性に変換され、付加される。
製品面以外の金型機構面にはスライドなどの機構を構成する面ごとに定められた機能に従って自動または手動で金型機能面属性を付加する。
図6を参照すれば、製品機能面属性(601B)が付された製品3Dデータ(601A)を反転させ、得られるキャビ(603A)、コア(603B)、スライド(603C)のそれぞれに、金型面の機能面属性が与えられる。
図7は、金型の3Dデータに、金型機能面属性が付加された例である。キャビ(7A)、コア(7B)、スライド(7C)のそれぞれに対して、ID003(水平合わせ面属性)等の機能面属性が付加されている。
図8は、例として、各金型機能面属性について、面属性ID、要求面粗度、要求寸法精度(公差)の関係を示す。金型を構成する部品の面は、必要とされる機能で分類できる。そして、必要とされる機能ごとに要求精度、要求面粗度が変わる。ここでは具体例として5種類の機能面の分類を行った例を示す。(なお、図8において設定される公差は面の公差で法線に対してモデルから離れる方向をプラスとしている。)
このように、例えば、「製品意匠面属性」等の面属性が定まれば、当該属性に要求される「要求面粗度」及び「要求寸法精度(公差)」が一義的に決定でき、例えば図2の<B(NC作成工程及び加工工程)>や、<C(測定NC作成工程)>等において、当該「要求面粗度」及び「要求寸法精度(公差)」を満たすように、当該機能面に対する加工方法や測定方法等が定められる。
図9は、図8で例示された「要求寸法精度」が、3D金型CAD上の各機能面に割り当てられた状態を示す。図8に示されるようにして、金型機能面属性に従って、要求寸法精度(公差)が設定される。なお、この「要求寸法精度」は、製品CADデータを基準に面オフセットで定義する。
図9では、図8に示された対応関係に基づいて、3D金型CAD上で、
002(製品一般面属性):要求寸法精度(公差)=±0.030
003(水平合わせ面属性):要求寸法精度(公差)=±0.020
004(曲面合わせ面属性):要求寸法精度(公差)=−0.010〜−0.030
005(摺動面属性):要求寸法精度(公差)=0〜−0.010
が対応付けられて、付加される様子を示している。
(4)加工パターン設定ファイル(図2の2B001及び2B005参照)
図10は、加工パターン設定ファイルの例を示す。
図8で例示される、要求精度、要求面粗度が変わると、その面を加工するための加工パターンが異なる。図10に示されるように、1つの属性には、図8の要求精度と要求面粗度を実現する加工パターンが関連付けられている。
例えば、001(製品意匠面)属性には、±20μm、Ra4μmを実現するための「加工パターンA」がDBに登録されている。加工パターンは、複数の加工工程から定義され、加工工程はそれぞれ加工条件と工具で定義されている。これらもDBにあらかじめ登録されている。図10において例示される、加工パターンAの加工工程は、「粗加工⇒中仕上げ加工(2)⇒意匠面用仕上げ加工」である。即ち、面属性IDが定まると、対応する加工パターン、及び、当該加工パターンを構成する加工工程が導かれる。
他の面属性IDにおいても同様である。
図11も、加工パターン設定ファイルを説明する。図10により金型機能面属性から加工パターンが得られ、その面属性が付加されている面の加工工程が得られ、自動でNCパスが生成される。
図11は、コアを例にとっている。例えば、コアのうち、金型面属性ID=002の部分(図11の1102)に対しては、図10のID=002(製品一般面属性)という属性が与えられている。そして、図10の対応関係に従って、この面属性002に対しては、加工パターンBが対応し、この加工パターンAの加工工程は、粗加工⇒中仕上げ加工(1)⇒通常仕上げ加工、の一連の工程によって構成される。図11の他の金型機能面属性においても同様である。
図10に示される各加工工程中の、各個別の工程(例えば「粗加工」等)は、更に、図12に示されるように、当該個別の工程で用いられる工具及び加工条件に細分される。また、加工条件は、更に、加工方法、(工具の)回転数、(工具の)送り速度、に細分化される。(1つの個別の工程に対しては、1つあるいはそれより多い工具が存在する。)
図13は、図10から図12に示された、加工条件設定ファイルの機能をまとめて視覚的に示すものである。
これから加工を行う金型面に対して、図10の「ID=005」、即ち「摺動面属性」が与えられた場合、「摺動面属性」に対応する加工パターン(加工パターンE)が図10の加工パターン設定ファイルから決定され、更に、当該加工パターンEに対応する加工工程(粗加工⇒中仕上げ加工(3)⇒高精度仕上げ加工)が得られる。
更に、図12に基づいて、
粗加工(131)には、工具FEMΦ12L50、及び、工具FEMΦ12L60が用いられ、
(a−1)工具FEMΦ12L50を用いる工程では、加工方法は等高線加工を採用し、工具の回転数は10,000rpmを用い、送り速度は3000mm/sec)を採用する。また、
(b−1)工具FEMΦ12L60を用いる工程では、加工方法は等高線加工を採用し、工具の回転数は10,000rpmを用い、工具の送り速度は3000mm/sec)を用いる。
また、中仕上げ加工(3)(133)には、工具FEMΦ12L50、及び、FEMΦ12L60が用いられ、
(a−2)工具FEMΦ12L50を用いる工程では、加工方法は等高線加工を採用し、工具の回転数は20,000rpmを用い、送り速度は1000mm/sec)を採用する。また、
(b−2)工具FEMΦ12L60を用いる工程では、加工方法は等高線加工を採用し、工具の回転数は20,000rpmを用い、送り速度は1000mm/sec)を採用する。また、
更に、高精度仕上げ加工(135)には、工具、及び、が用いられ、
(a−3)工具を用いる工程では、加工方法は断面線加工を採用し、工具の回転数は40,000rpmを用い、送り速度は1000mm/sec)を採用する。また、
(b−3)工具を用いる工程では、加工方法は断面線加工を採用し、工具の回転数は40,000rpmを用い、送り速度は1000mm/sec)を採用する。
(5)測定指示要素設定ファイル(図2の2C007及び22C011参照)
図14は、測定指示要素ファイルの構成を示す。
測定指示要素とは、作成された金型の形状等を測定する際に、要求されている寸法精度(測定結果がこれを満たさなければ不合格となる)、どのように測定するか(指示要素種類)を示すものである。
測定時には、これ以外に、どこを測定するか(測定点)が必要であるが、これについては後述する。
図14では、例えば、金型面属性ID=001の「製品意匠面属性」の場合の、要求寸法精度(図8参照)、及び、当該「製品意匠面属性」を測定する場合の、指示要素種類(例えば「距離寸法」を測定等)が関連付けられて示されている。
図15は、3D金型CADに、測定指示要素が付加される様子を示す。3D金型CADの各面には、当該面の金型機能面属性(例えば「製品一般面」(15A))に対応する測定指示要素(例えば「上下限つき輪郭度=±0.030」(15A1))が関連付けられている。なお、距離寸法(2面の距離)については、公差属性に設定されている面の公差から幅の公差に変換するために、累積を自動計算する。例として、面の公差が0〜−0.010である摺動面属性が付加されている場合について説明する。
まず、面の公差の符号はその法線ベクトルが向いている方向、つまりモデルの内側から外側を正と定義する。
そうすると、2面の法線ベクトルが内側を向いた形状(コアのスライドポケットの幅寸法など)の距離寸法は、距離が広がる方向にそれぞれの面が0〜0.010の公差をもっているので、2面分の公差を累積させ、さらに符号も考慮すると、距離寸法の公差は0〜0.020となる。また2面の法線ベクトルが外側を向いた形状(スライドの幅寸法など)の距離寸法は、距離が狭くなる方向に0〜0.010の公差を持っているので、2面分の公差を累積させ、符号も考慮した距離寸法の公差は0〜−0.020となる。
(6)測定点作成パラメータ設定ファイル(図2の2C013及び2C017参照)
図16は、測定点作成パラメータ設定ファイルの構成を示す。これは、作成された金型の測定において、測定ポイントを指定するものである。
例えば、面属性ID=001の「製品意匠面属性」の場合には、当該意匠面のエッジ(外周)から、X軸方向に+20ミリ、−20ミリ、Y軸方向に+20ミリ、−20ミリ、Z軸方向に、+20、−20ミリだけ内側に入った位置で囲まれる領域を測定対象面とし(「エッジからの距離」参照)、当該測定対象面を、20×20×20の8,000個の格子点で均等に分割(「格子点数」参照)し、その格子点を測定ポイントにする。
図17も、測定点作成パラメータの設定を説明する。
図17では、各金型機能面属性に対して設定されたパラメータ(測定点の格子数、ピッチ等)に従い、測定点を作成している。
ID=005(摺動面属性)の例(17A)では、エッジからの距離X−(17A01)、エッジからの距離X+(17A03)、エッジからの距離Z−(17A05)、エッジからの距離Z+(17A07)、が規定され、これら4つの「距離」で画定される測定対象面を、3×3=9個の測定点でカバーしている。
ID=003(水平合わせ面属性)の例(17B)においては、距離X、Zの代わりに、距離X、Yの組が用いられる点を除けば、ID=005(摺動面属性)の例(17A)の場合と同様である。但し、この例では、平面にのっていない点は、削除される。
(7)測定機動作パターン設定ファイル(図2の2C001及び2C005参照)
図18は、測定機動作パターン設定ファイルの構成を示す。
例えば、ID=001(製品意匠面属性)等の面属性に対して、当該面属性を持つ金型面の測定に用いる測定機の動作パターン(例えば、「測定機動作パターン4」)を対応付けている。
図19も、測定機動作パターンについて説明する。測定機動作パターン設定ファイルのルールに従って、金型機能面属性から測定機動作パターンが決まる。
例えば、ID=005(摺動面属性)に対しては、測定機動作パターン4で測定を行い、ID=007(スライド摺動底面属性)に対しては、測定機動作パターン2で測定を行う。
(8)測定条件設定ファイル(図2の2C019参照)
図20は、測定条件設定ファイルの構成を説明する。
測定条件設定ファイルには、測定機動作パターン毎に、使用プローブ径、使用プローブ長さ、プローブ角度、移動速度、測定速度、アプローチ量、リトラクト量、逃げ量、が規定されている。図18及び19で説明したように、機能面属性毎に、測定機動作パターンが規定されており、その測定機動作パターン毎の具体的内容が、図20の測定条件設定ファイルに示される。
図21は、測定NC作成について説明する。
図16及び17で示される、いずれも、金型機能面属性に対応する、測定点作成パラメータ、及び、測定機動作パターン、の双方を用いて、測定条件設定ファイルが生成される。従って、この測定条件設定ファイルでは、機能面属性に対応する、測定点(群)と、当該測定点(群)に対する、測定機の動作パターンが対応付けられている。
図21の21A(「摺動面属性」の例)では、図示されるような測定点群に対し、図示されるアプローチ量、逃げ量、リトラクト量で測定機が作動す。21Bについても同様である。
(9)公差情報を用いた判定(図2の2D005参照)
図22は、公差情報を用いた判定を説明する。測定を実施した結果を3次元モデルに取り込み寸法公差に対しての合否を判定するものである。即ち、3D金型CAD情報と、実際の測定結果を比較し、その差が、公差以内にあるか否かを判定し、自動的に、CAD画面上に、OK又はNGの表示を行うものである。
(10)追込み加工NC作成(図2の2E007参照)
図23は、追込み加工NC作成を説明する。図22で示されるような、公差情報を用いた判定が行われた結果、NGとなった場合、許容範囲内に金型の形状を修正するためのNCを作成することを、追込み加工NC作成と呼ぶ。
図23の金型面(2301)についての、設計値(16.0000)(2303)、公差(0.0300/−0.0300)(2305)、測定値(16.0250)(2307)が表に示されている。
まず、公差の中心値を
16.000±0.030→16.000 (式23−1)
として求め、次に、追込み量を、
追込み量=測定値−公差の中央値
=16.025−16.000
=0.025 (式23−2)
として求める。
次に、このようにして求められた「追込み量」を用いて、追込み前の測定値(実線)(2309)から、追込み量(2311)だけ切削を行い、公差の中央値(点線)(2313)に成形する。
(11)面属性の決定(図2の2A007参照)
以上、所定の面属性が決定された場合に、当該面属性に対応する、加工パターン、測定機動作パターン、測定点、追込み加工NC、等を、各「設定ファイル」から求め、加工等を行うことを説明してきた。
ここで、各「設定ファイル」は、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の金型機能面属性と、
(a)当該金型機能面属性を持つように加工するために適した加工パターン、
(b)当該金型機能面属性を持つ面を測定するために適した測定機動作パターン、
(c)当該金型機能面属性を持つ面の追込み加工に適した条件、
との対応関係を蓄積すること、等によって作成される。
本項では、このような、「対応関係を蓄積」以外に考慮されるべき要因の一例を示す。
図24において、「部品種類:スライドとコア」(24A)で示される部分には、例として、スライド(24A01)及びコア(24A03)が示されている。(なお、金型には、これら以外にも、キャビ、入れ子、が存在する)
「接触の種類:スライド機構の摺動」(24B)で示される部分には、金型生成過程で、スライド(24A01)及びコア(24A03)が「摺動」されることが示されている。(なお、金型生成においては、これ以外にも、突き当て、食いきり、曲面合わせ、等が存在する。)
本図の例では、上述のように、「スライド(24A01)及びコア(24A03)が『摺動』されること」を元に、「摺動」という条件によって導かれる「コア:005(摺動面属性)」(24C1)、及び、「スライド:005(摺動面属性)」(24C03)という面属性が、それぞれ、コア及びスライドに与えられる。つまり、面属性は相対する部品(金型部品、製品を含む)の種類(キャビ、コア、スライドなど)の組み合わせと接触の種類をもとに決定される。
上述のように、このようにして決められた、面属性には、それに対応する加工パターン、測定機動作パターン、測定点、追込み加工NC等が存在することは勿論である。
以上、本発明に係る「属性」、すなわち、製品設計者もしくは金型設計者が後工程に伝達すべき情報や意図を3次元CADデータの各部品の面、線、点などの要素に割り付けた属性、の利用方法/利用態様の一実施例(以下、「実施例1」と呼ぶ)について説明した。
しかしながら、当業者には明らかなように、本発明に係る「属性」の利用方法/利用態様は、上記実施例1において説明したような実施形態に限定されるものではない。
本発明を具現化するための実施形態の各種パターンについて、図25のフローチャートを用いて、場合分けし、整理する。
図25は、本発明を具現化するための実施形態の各種パターンを場合分けにより説明するためのフローチャートである。
「パターン1」は、製造しようとしている製品の製造に金型が必要な場合であって、且つ、製造された金型のみならず、当該金型を利用して製造された製品についても測定を行う場合であって、且つ、これらの測定に用いることができる測定機が複数台用意されている場合(換言すれば、いずれの測定機で測定するかを選択する必要がある場合)である。この「パターン1」の実施形態において、本発明に係る「属性」は、金型加工、測定機の選択、金型測定、金型追込み加工、及び製品測定、に用いられる。
「パターン2」は、製造しようとしている製品の製造に金型が必要な場合であって、且つ、製造された金型のみならず、当該金型を利用して製造された製品についても測定を行う場合であって、且つ、これらの測定に用いることができる測定機が1台しか用意されていない場合(換言すれば、いずれの測定機で測定するかを選択する必要がない場合)である。この「パターン2」の実施形態において、本発明に係る「属性」は、金型加工、金型測定、金型追込み加工、及び製品測定、に用いられる。
「パターン3」は、製造しようとしている製品の製造に金型が必要な場合であって、且つ、製造された金型についてのみ測定を行い、当該金型を利用して製造された製品については測定しない場合であって、且つ、この測定に用いることができる測定機が複数台用意されている場合である。この「パターン3」の実施形態において、本発明に係る「属性」は、金型加工、測定機の選択、金型測定、及び金型追込み加工、に用いられる。
「パターン4」は、製造しようとしている製品の製造に金型が必要な場合であって、且つ、製造された金型についてのみ測定を行い、当該金型を利用して製造された製品については測定しない場合であって、且つ、この測定に用いることができる測定機が1台しか用意されていない場合である。この「パターン4」の実施形態において、本発明に係る「属性」は、金型加工、金型測定、及び金型追込み加工、に用いられる。
「パターン5」は、製造しようとしている製品の製造に金型が不要な場合であって、且つ、製造しようとしている製品の製造に加工機が必要な場合であって、且つ、製品の測定に用いることができる測定機が複数台用意されている場合である。この「パターン5」の実施形態において、本発明に係る「属性」は、製品(部品)加工、測定機の選択、及び製品(部品)測定、に用いられる。
「パターン6」は、製造しようとしている製品の製造に金型が不要な場合であって、且つ、製造しようとしている製品の製造に加工機が必要な場合であって、且つ、製品の測定に用いることができる測定機が1台しか用意されていない場合である。この「パターン6」の実施形態において、本発明に係る「属性」は、製品(部品)加工、及び製品(部品)測定、に用いられる。
「パターン7」は、製造しようとしている製品の製造に金型も加工機も不要な場合であって、且つ、製品の測定に用いることができる測定機が複数台用意されている場合である。この「パターン7」の実施形態において、本発明に係る「属性」は、測定機の選択、及び製品(部品)測定、に用いられる。
「パターン8」は、製造しようとしている製品の製造に金型も加工機も不要な場合であって、且つ、製品の測定に用いることができる測定機が1台しか用意されていない場合である。この「パターン8」の実施形態において、本発明に係る「属性」は、製品(部品)測定に用いられる。
これらパターン1〜8に係る実施形態の各々はいずれも、本発明に係る「属性」の利用方法/利用態様の一形態であって、本発明を具現化する実施形態に含まれるものである。なお、上述の「実施例1」は、本発明に係る「属性」を利用して金型を製造(加工)し、製造した金型を測定するものであって、当該金型を利用して製造された製品についても測定する工程や、製造された金型の測定に用いる測定機を選択する工程を含まないものであるから、上記「パターン4」の実施形態に対応するものである。以下、上記「パターン1」、「パターン5」、及び「パターン7」について、それぞれ、「実施例2」、「実施例3」、及び「実施例4」として詳細に説明する。
なお、上記「パターン2」は、本発明に係る「属性」を利用して金型を製造し、製造した金型及び当該金型を利用して製造された製品の双方を測定する点で上記「パターン1」と共通するとともに、本発明に係る「属性」を利用して測定機を選択する工程を含まない点で既述の実施例1(パターン4)と共通するため、詳しい説明を省略する。
また、上記「パターン3」は、本発明に係る「属性」を利用して金型を製造(加工)し、製造した金型については測定するが、当該金型を利用して製造された製品については測定しない点で既述の実施例1(パターン4)と共通するとともに、本発明に係る「属性」を利用して測定に用いる測定機を選択する工程を含む点で上記「パターン1」、「パターン5」、及び「パターン7」と共通するため、詳しい説明を省略する。また、上記「パターン6」は、本発明に係る「属性」を利用して、金型ではなく加工機を用いて製品を製造する点で上記「パターン5」と共通するとともに、本発明に係る「属性」を利用して測定に用いる測定機を選択する工程を含まない点で既述の実施例1(パターン4)と共通するため、詳しい説明を省略する。
さらに、上記「パターン8」は、本発明に係る「属性」を利用せず、金型も加工機も用いないで製品を製造する点で上記「パターン7」と共通するとともに、本発明に係る「属性」を利用して測定に用いる測定機を選択する工程を含まない点で既述の実施例1(パターン4)と共通するため、詳しい説明を省略する。
(実施例2)
図26は、金型生成システム(有形物生成システム)の構成を示すブロック図である。金型生成システムは、装置全体を制御する制御部10、例えばCPU(Central Processing Unit)を備えたコンピュータである。制御部10は、コンピュータの動作に必要なプログラムを記憶したROM11、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM12と、本発明の実施の形態に係るコンピュータプログラム19aを記録した記録媒体19、例えばCD−ROMからコンピュータプログラムを読み取る外部記憶装置13と、外部記憶装置13により読み取ったコンピュータプログラム19aを記録するハードディスク等の内部記憶装置14とが接続されている。また、金型生成システムは、キーボード、マウス等の入力装置15、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイ等の出力装置16、データベース17、及び通信装置18を備えている。通信装置18には、金型及び製品の寸法を測定するための複数の測定機、例えば接触型の三次元測定機、非接触型の三次元測定機が接続されている。なお、測定機の種類はこれに限定されない。また、制御部10は、金型及び製品の生成、並びに金型及び製品の各種測定に必要ファイルを構成し、データベースに格納している。制御部10は、内部記憶装置14からコンピュータプログラム19aをRAM12に読み出し、またデータベース17から各種ファイルをRAM12に読み出して各種演算処理を実行し、演算処理で得られた情報を通信装置18にて測定装置、加工装置等の外部装置へ出力することによって、本発明に係る3次元形状有形物生成方法を実施する。
なお、金型生成システムのハードウェア構成は、実施例1でも同様である。
図27は、実施例2に係る金型及び製品製造フローチャートである。製品設計工程(ステップS201)、金型設計工程(ステップS202)を含む工程A、NC作成工程(ステップS203)、加工工程(ステップS205)を含む工程B、補正工程Eは、実施例1の工程A、B、Eと同様であるため、詳細な説明を省略する。主に測定NC作成工程(ステップS204)、製品測定NC作成工程(ステップS216)の内容が異なるため、以下では主に上記相違点について説明する。
図28は、測定NC作成工程を示すフローチャートである。
<C(測定NC作成工程)>
上記<A(金型設計工程)>で得られた金型3Dデータ及び金型機能面属性(2A011)は、<C(測定NC作成工程)>で利用される。
”C(測定NC作成工程)”では、測定器動作パターンの導出(2C103→2C105→2C107→2C003→2C005)のフローと、測定点自動作成(2C009→2C011→2C015→2C017)のフローに分かれる。
[測定器動作パターンの導出]
測定器動作パターンの導出フローでは、まず、測定手法パターン設定ファイル(2C101)を参照して、金型の各面に与えられた金型機能面属性を測定手法パターンに変換する(2C103)。測定手法パターンは、金型の各面に与えられた金型機能面属性に適した測定機と、該測定機を用いた測定手法を特定するための測定手法パターン情報とを含む。以下、該測定手法パターン情報を、パターンという。
図29は、測定手法パターン設定ファイルの概念図、図30は測定NCの有無を示す測定NC有無判定テーブルである。測定手法パターン設定ファイル(2C101)は、金型の寸法測定のみならず、製品の寸法測定にも利用できる。測定手法パターン設定ファイル(2C101)は、所定の金型機能面属性又は製品機能面属性を示す面属性IDと、当該所定の金型機能面属性又は製品機能面属性が製作された金型又は製品にて実現された場合に、当該金型機能面属性を持つ金型形状又は製品機能面属性の測定に適した測定機及びパターンとの対応関係をデータベース化したものである。より詳細には、面属性IDに、指示要素種類、すなわち金型又は製品の形状の種類、要求面粗度、要求寸法制度及びNCの有無とが更に対応付けられている。このデータベースは、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の金型機能面属性又は製品機能面属性と、当該金型機能面属性又は製品機能面属性に適した測定手法パターンとの対応関係を蓄積することによって得られる。測定NC有無判定テーブルは、測定機と、測定NCの有無とを対応付けたものである。
2C103の処理によって、金型3Dデータ及び該金型3Dデータに対応付けられた測定手法パターンが得られる(2C105)。つまり、この処理によって、複数ある測定機の中から、金型機能面属性の測定に適した一の測定機が導出される。
次に、得られた測定手法パターンに基づいて、自動測定が可能か否か判定される(2C107)。自動測定が不能であると判定された場合(2C107:NO)、測定NCファイルを作成せず、測定工程を実行する(ステップS206)。
自動測定が可能であると判定された場合(2C107:YES)、測定機動作パターン設定ファイル(2C001)を参照し、上記2C105で得られた測定手法パターンを、測定機動作パターン(2C005)に変換する(2C003)。
図31は、測定機動作パターン設定ファイルの概念図である。測定機動作パターン設定ファイル(2C001)は、測定機と、パターンと、測定動作パターンとを対応付けたテーブルである。測定機動作パターン設定ファイルは、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の測定機及びパターンと、当該金型機能面属性を有する金型を測定するために適した測定機動作パターンとの対応関係を蓄積することによって得られる。
[測定点自動作成]
測定点自動作成フローでは、まず、測定指示要素設定ファイル(2C007)を参照しながら、上記<A(金型設計工程)>で得られた、金型3Dデータ及び金型機能面属性(2A011)を、金型3Dデータ及び測定指示要素(2C011)に変換する(2C009)。
次に、測定点作成パラメータ設定ファイル(2C013)を参照し、測定手法パターンファイル(2C105)及び測定指示要素(2C011)を、金型3Dファイル及び測定点(2C017)に変換する(2C015)。
図32は、測定点作成パラメータ設定ファイルの概念図である。測定点作成パラメータ設定ファイル(2C013)は、測定機と、パターンと、格子点数と、エッジからの距離とを対応付けたテーブルである。定点作成パラメータ設定ファイルは、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する金型の設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、測定機及びパターンと、当該測定機及びパターンに対応する測定点との対応関係を蓄積することによって得られる。
[測定NC作成]
次に、測定条件設定ファイル(2C019)を参照しながら、上記[測定器動作パターンの導出]で得られた金型3Dデータ及び測定機動作パターン(2C005)、並びに、[測定点自動作成]で得られた金型3Dデータ及び測定点(2C017)を、測定NCファイル(2C023)に変換する(2C021)。
このようにして得られた測定NCファイル(2C023)は、<D(測定工程及び測定判定工程)>で用いられる。
一方、金型を用いて成形された製品についても測定NCを作成すべく、製品測定NC作成工程が実行される(ステップS216)。
図33は、製品測定NC作成工程を示すフローチャートである。製品測定NC作成工程における処理は、測定NC作成工程と同様であり、製品3Dデータ及び製品機能面属性を用いる点が異なる。
<G(製品測定NC作成工程)>
上記<A(金型設計工程)>で得られた製品3Dデータ及び製品機能面属性(2A005)は、<G(製品測定NC作成工程)>で利用される。
[測定器動作パターンの導出]
測定器動作パターンの導出フローでは、まず、測定手法パターン設定ファイル(2C101)を参照して、製品の各面に与えられた製品機能面属性を測定手法パターンに変換する(2G103)。2C103の処理によって、製品3Dデータ及び該製品3Dデータに対応付けられた測定手法パターンが得られる(2G105)。つまり、この処理によって、複数ある測定機の中から、製品機能面属性の測定に適した一の測定機が導出される。
次に、得られた測定手法パターンに基づいて、自動測定が可能か否か判定される(2G107)。自動測定が不能であると判定された場合(2G107:NO)、測定NCファイルを作成せず、後述の製品測定工程を実行する。自動測定が可能であると判定された場合(2G107:YES)、測定機動作パターン設定ファイル(2C001)を参照し、上記2G105で得られた測定手法パターンを、測定機動作パターン(2G005)に変換する(2G003)。
[測定点自動作成]
測定点自動作成フローでは、まず、測定指示要素設定ファイル(2C007)を参照しながら、上記<A(金型設計工程)>で得られた、製品3Dデータ及び製品機能面属性(2A005)を、製品3Dデータ及び測定指示要素(2G011)に変換する(2G009)。次に、測定点作成パラメータ設定ファイル(2C013)を参照し、測定手法パターンファイル(2G105)及び測定指示要素(2G011)を、製品3Dデータ及び測定点(2G017)に変換する(2G015)。
[測定NC作成]
次に、測定条件設定ファイル(2C019)を参照しながら、上記[測定器動作パターンの導出]で得られた製品3Dデータ及び測定機動作パターン(2G005)、並びに、[測定点自動作成]で得られた製品3Dデータ及び測定点(2G017)を、測定NCファイル(2G023)に変換する(2G021)。
このようにして得られた測定NCファイル(2G023)は、後述の製品測定工程で用いられる。
<D(測定工程及び測定判定工程)>
測定工程及び測定判定工程では、複数の測定装置の中から、測定NCファイル(2C023)を用いて動作する一の測定機が特定され、加工工程(ステップS205)で得られた金型は、特定された前記一の測定機によって寸法等が測定される(ステップS206)。
得られた測定結果(2D003)は、金型3Dデータ及び測定指示要素を参照して、所望の条件を満たしているか否かが判定される(ステップS207)。所望の条件を満たしていないと判定した場合、補正工程が実行される(ステップS208)。補正工程は、実施例1の工程Eと同様である。所望の条件をみたしていると判定された場合、製造者は、製造された金型の型組を行う(ステップS209)。そして、型組された金型を用いて、製品が成形される(ステップS210)。
次いで、複数の測定装置の中から、測定NCファイル(2G023)を用いて動作する一の測定機が特定され、成形工程(ステップS210)で得られた製品は、特定された前記一の測定機によって寸法等が測定される(ステップS211)。得られた測定結果は、製品3Dデータ及び製品測定指示要素を参照して、所望の条件を満たしているか否かが判定される(ステップS212)。所望の条件を満たしていないと判定した場合、例えば金型設計工程の見直しが行われる。所望の条件を満たしていると判定した場合、製品の量産が行われる(ステップS213)。
次いで、ステップS211と同様の製品測定工程を実行し(ステップS214)、測定判定を実行する(ステップS215)。量産した製品について所望の条件を満たしていないと判定した場合、特別採用を要求するか否かを判定する(ステップS217)。特別採用の要求とは、公差から外れている部品ではあるが、許容して該部品を受け入れてもらえないかどうかをサプライヤ側からバイヤ側へ要求することをいう。特別採用を要求すると判定した場合(ステップS217:YES)、又はステップS215で所望の条件を満たしていると判定した場合、工程は終了する。特別採用を要求しないと判定した場合(ステップS217:NO)、量産工程における各種補正が行われる。
実施例2にあっては、金型の金型機能面属性に適した一の測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された一の測定方法を実現する測定機の測定NCファイルを作成することができ、金型の自動測定が可能になる。
また、金型を用いて生成された製品の製品機能面属性に適した一の測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された一の測定方法を実現する測定機の測定NCファイルを作成することができ、金型から成形された製品の自動測定が可能になる。
(実施例3)
図34は、実施例3に係る製品製造フローチャート、図35は、実施例3に係る製品フローの詳細を示すフローチャートである。実施例3では、金型を使用せず、製品を直接加工して成形する場合を説明する。まず、製品設計工程が実行される(ステップS301)。製品設計工程における工程2H001、2H003、2H005は、実施例1における工程2A001、2A003、2A005と同様である。また、工程G、工程Dは、実施例2における工程G、Dと同様であるため、該当箇所の詳細な説明を省略する。
ステップS301の工程を終えた場合、NC作成工程が実行され(ステップS302)、次いで、加工工程が実行される(ステップS303)。
<B(NC作成工程及び加工工程)>
本工程では、まず、加工パターン設定ファイル(2B201)を参照しながら、製品設計工程で得られた、製品の各面に与えられた製品機能面属性を、当該属性を実現するために適したその各面に対する加工パターンに変換する(2B203)。加工パターン設定ファイル(2B201)は、所定の製品機能面属性と、当該製品機能面属性を得るために適した加工パターンとの対応関係をデータベース化したものである。このデータベースは、過去に製造された種々の製品及び当該製品に対する設計、製造、測定、修正等の積み重ねから、所定の製品機能面属性と、当該製品機能面属性を得るために適した加工パターンとの対応関係を蓄積することによって得られる。
この変換によって、得られた製品3Dデータ及び当該データに対応付けられた加工パターンが得られる(2B205)。
次に、加工条件設定ファイル(2B207)を参照しながら、2B205で得られた製品3Dデータ及び当該データに対応付けられた加工パターンを、当該加工パターンに適した加工NCファイル(2B211)に変換する(2B209)。
このようにして得られた加工NCファイル(2B211)は、加工工程(2F201)で用いられる。
加工工程では、<B(NC作成工程及び加工工程)>で得られた加工NCファイル(2B211)を用いて、実際に製品が加工される。加工が為された製品部品(2F203)は、<G(測定NC作成工程)>で得られる測定NCを用いて、その形状等が測定される。
次に、補正工程について説明する。
<E(補正工程)>
本工程では、まず、<D(測定工程及び測定判定工程)>の測定判定工程(2D205)から得られる製品3Dデータ、NG面の位置、及び、公差からのNG量(2E203)をもとに、追込み加工条件設定ファイル(2E205)を参照し、追込み加工NC自動作成(2E207)が行われ、追込み加工NC(2E209)が得られる。
このようにして得られた追込み加工NC(2E209)をもとに、実際に追込み加工(2E201)がなされ、補正後の製品部品(2F203)が得られる。この補正後の製品部品(2F203)に対しては、上述と同様に、再度<D(測定工程及び測定判定工程)>が適用され、測定判定(2D205)が所定の条件を満足するまで、以上の工程が反復される。
実施例3にあっては、製品の各面に与えられた製品機能面属性と、加工パターン設定ファイルとに基づいて、製品機能面属性を得るのに適した加工パターンを導き出すことができる。また、加工条件設定ファイルを用いて、加工NCファイルを作成し、製品部品を加工成形することができる。更に、製品の製品機能面属性に適した一の測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された一の測定方法を実現する測定機の測定NCファイルを作成することができる。複数の測定方法の中から、製品機能面属性に適した一の測定方法を特定することによって、測定方法の違いによるばらつきを排除することができる。従って、作業者が、複数ある測定方法の中から最適な測定方法を考え、一の測定方法を選択する手間を削減することができると共に、製品の品質を向上させることができる。
(実施例4)
図36は、実施例4に係る製品製造フローチャート、図37は、実施例4に係る製品フローの詳細を示すフローチャートである。実施例4における工程H、G、Dは、実施例3における工程H、G、Dと同様であるため、該当箇所の詳細な説明を省略する。
実施例3と同様、製品設計工程を実行し(ステップS401)、その処理を終えた場合、造形工程を実行する(ステップS402)。造形工程では、図37に示すように、製品3Dデータ及び製品機能面属性を造形装置に与え、直接的に製品部品を造形し(2F301)、製品部品(2F303)が得られる。例えば、透明部分及び不透明部分の製品機能面属性を製品3Dデータに与えることによって、透明部分及び不透明部分を有する製品部品を造形することもできる。
次に、補正工程を説明する。まず、<D(測定工程及び測定判定工程)>の測定判定工程(2D205)から得られる製品3Dデータ、NG面の位置、及び、公差からのNG量(2E203)をもとに、造形装置による造形を修正し、補正後の製品部品(2F303)が得られる。この補正後の製品部品(2F303)に対しては、実施例3と同様、所定の条件を満足するまで、測定工程及び補正工程が反復される。
実施例4にあっては、製品の各面に与えられた製品機能面属性に基づいて、製品機能面属性を実現するための製品を直接的に造形することができる。また、製品の製品機能面属性に適した一の測定方法を、複数の測定方法の中から導出し、導出された一の測定方法を実現する測定機の測定NCファイルを作成することができる。複数の測定方法の中から、製品機能面属性に適した一の測定方法を特定することによって、測定方法の違いによるばらつきを排除することができる。従って、作業者が、複数ある測定方法の中から最適な測定方法を考え、一の測定方法を選択する手間を削減することができると共に、製品の品質を向上させることができる。
このように、上記実施例1〜4によれば、実世界における有形物の属性に適した生成方法で、該有形物を生成し、または実世界における有形物の属性に適した生成方法で、該有形物の測定方法することができる。
なお、上記実施例1〜4にあっては、「金型機能面属性」、「製品機能面属性」を用いた例を説明したが、属性は、金型、製品等の有形物を構成する面の属性に限るものではなく、有形物の線、又は点の属性を用いて、上述の実施例を実現しても良い。
本発明は、例えば、携帯電話等の製造用の金型の設計、製造、測定、適否の判定、追込み加工等に広く利用可能である。また、各種有形物の設計、製造、測定、適否の判定、追込み加工等に広く利用可能である。
従来の、典型的な金型製造フロー。 本発明の実施例における全体的なデータフロー。 本出願で用いる部品の名称の概説。 金型機能面属性についての概説。 金型機能面属性の説明。 製品機能面属性から金型機能面属性への変換の説明。 金型の3Dデータに、金型機能面属性が付加された例。 各金型機能面属性についての、面属性ID、要求面粗度、要求寸法精度(公差)の関係。 図8で例示された「要求寸法精度」が、3D金型CAD上の各機能面に割り当てられた状態を示す。 加工パターン設定ファイルの例。 加工パターン設定ファイルの説明。 図10に示される各加工工程中の、各個別の工程(例えば「粗加工」等)を、更に、当該個別の工程で用いられる工具及び加工条件に細分化した様子。 図10から図12に示された、加工条件設定ファイルの機能をまとめて視覚的に示すもの。 測定指示要素ファイルの構成。 3D金型CADに、測定指示要素が付加される様子。 測定点作成パラメータ設定ファイルの構成。 測定点作成パラメータの設定。 測定機動作パターン設定ファイルの構成。 測定機動作パターンについての説明。 測定条件設定ファイルの構成。 測定NC作成についての説明。 公差情報を用いた判定の説明。 追込み加工NC作成の説明。 面属性の決定方法。 本発明を具現化するための実施形態の各種パターンを場合分けにより説明するためのフローチャートである。 金型生成システム(有形物生成システム)の構成を示すブロック図である。 実施例2に係る金型及び製品製造フローチャートである。 測定NC作成工程を示すフローチャートである。 測定手法パターン設定ファイルの概念図である。 測定NCの有無を示す測定NC有無判定テーブルである。 測定機動作パターン設定ファイルの概念図である。 測定点作成パラメータ設定ファイルの概念図である。 製品測定NC作成工程を示すフローチャートである。 実施例3に係る製品製造フローチャートである。 実施例3に係る製品フローの詳細を示すフローチャートである。 実施例4に係る製品製造フローチャートである。 実施例4に係る製品フローの詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
301 製品3Dデータ(図2の2A001)の一例
303 金型3Dデータ(図2の2A011)の一例
303A キャビ
303B コア
303C スライド
501 製品3Dデータ
503 製品意匠面属性
505 製品一般面属性
601 製品
603A キャビ
603B コア
603C スライド
7A キャビ
7B コア
7C スライド
1102 コアのうち、金型面属性ID=002の部分15A 製品一般面
2301 金型面
24A01 スライド
24A03 コア

Claims (39)

  1. 3次元金型CADデータをもとに、金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成するシステムであって、
    前記3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性を製作された金型において実現させるために適した加工方法との関係を対応付けて記憶した、金型面属性・加工方法対応記憶手段と、
    前記金型面属性・加工方法対応記憶手段の金型面属性・加工方法を用いて、前記金型面属性の各面の属性に対応する加工方法を導き出す、金型加工方法導出手段と、
    前記金型加工方法導出手段によって導出された金型加工方法に従って、金属素材を加工して金型を生成する、金属素材加工手段と、
    を備える、金型生成システム。
  2. 3次元金型CADデータをもとに、金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成するシステムであって、
    所定の測定方法で、生成された金型の形状を測定する金型形状測定手段と、
    前記3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性が製作された金型において実現された場合に、当該属性を持つ金型形状の測定に適した測定方法の関係を対応付けて記憶した、金型面属性・測定方法対応記憶手段と、
    金型形状測定手段によって、前記金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された金型面属性・測定方法の対応関係を用いて、金型面属性に適した測定方法で、金型の形状を測定させるように制御する、金型形状測定制御手段と、
    を備える、金型生成システム。
  3. 所定の測定方法で、生成された金型の形状を測定する金型形状測定手段と、
    前記3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性が製作された金型において実現された場合に、当該属性を持つ金型形状の測定に適した測定方法の関係を対応付けて記憶した、金型面属性・測定方法対応記憶手段と、
    金型形状測定手段によって、前記金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された金型面属性・測定方法の対応関係を用いて、金型面属性に適した測定方法で、金型の形状を測定させるように制御する、金型形状測定制御手段と、
    を更に備える、請求項1に記載の金型生成システム。
  4. 3次元製品CADデータをもとに前記3次元金型CADデータが生成される、請求項1ないし3に記載の金型生成システムであって、
    前記3次元製品CADデータにおける製品表面上の各面の属性の入力を受けて、3次元製品CADデータと関連付けて記憶する、製品面属性記憶手段と、
    前記製品面属性記憶手段に記憶された製品面属性を、当該製品面属性に対応する金型面属性に変換して、3次元金型CADデータと対応付けて記憶する、金型面属性記憶手段と、
    を更に備える、請求項1ないし3に記載の金型生成システム。
  5. 前記測定された金型形状と、前記3次元金型CADデータを比較し、その差異が、所定の許容範囲内にあるか否かを判断する、測定結果判定手段を更に備える、請求項2ないし4に記載の金型生成システム。
  6. 前記測定結果が、前記許容範囲内に無い場合、所定量だけ、追加的に金型を加工する、追い込み加工手段を更に備える、請求項5に記載の金型生成システム。
  7. 前記金型面属性が、公差を含む、請求項1ないし6に記載の金型生成システム。
  8. 前記金型面属性・加工方法対応記憶手段が、前記公差と、製作された金型が前記公差を満たすような加工方法との対応関係を記憶する、公差・加工方法対応記憶手段を含み、
    前記金型加工方法導出手段が、前記公差に対応する加工方法を導出し、金型素材加工手段が、当該加工方法に従って金属素材を加工する、
    請求項7に記載の金型生成システム。
  9. 前記加工方法に、工具及び加工条件が含まれる、請求項8に記載の金型生成システム。
  10. 前記金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶される測定方法が、寸法公差測定方法及び幾何公差測定方法を含み、当該寸法公差測定方法及び幾何公差測定方法が、前記3次元金型CADデータ及び前記金型面属性に対応して設定される、請求項2ないし9に記載の金型生成システム。
  11. 前記金型面属性に対して1対1で公差を記憶する、請求項10に記載の金型生成システム。
  12. 前記測定方法が、測定点作成パラメータを含む、請求項2ないし11に記載の金型生成システム。
  13. 前記金型面属性を指定することによって、前記金型面属性に対応する測定方法を表示できる、金型面属性対応測定方法表示手段を更に備える、請求項2ないし12に記載の金型生成システム。
  14. 前記測定方法を指定することによって、当該測定方法で使用される測定条件を表示できる、測定条件表示手段を更に備える、請求項13に記載の金型生成システム。
  15. 前記所定範囲が、公差情報に基づいて定められる、請求項5、又は、6に記載の金型生成システム。
  16. 前記所定量が、公差情報及び前記測定結果に基づいて定められる、請求項6ないし9に記載の金型生成システム。
  17. 前記金型面属性は、製品部品、及び/又は、金型部品において、相嵌合する部品の種類、ならびに、当該嵌合の種類に基づいて設定される、以上のいずれかの請求項に記載の金型生成システム。
  18. 前記部品の種類が、キャビ、コア、スライド、及び、入れ子を含む、請求項17に記載の金型生成システム。
  19. 前記嵌合の種類が、摺動、突き当て、食いきり、曲面合わせ、及び、天面合わせを含む、請求項17に記載の金型生成システム。
  20. 3次元金型CADデータをもとに、金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成する金型生成システムであって、
    生成された金型の形状を複数の測定方法で測定する金型形状測定手段と、
    前記3次元金型CADデータと関連させて規定された金型面属性と、制作された金型にて該金型面属性が実現された場合に、該金型面属性を持つ金型形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した金型面属性・測定方法対応記憶手段と、
    該金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された金型面属性・測定方法を用いて、金型面属性に適した測定方法を導き出す金型測定方法導出手段と、
    該金型測定方法導出手段によって導出された測定方法で、金型の形状を測定させるように制御する金型形状測定制御手段と
    を備える金型生成システム。
  21. 3次元金型CADデータをもとに、金属素材を加工して所望の3次元形状の金型を生成するシステムであって、
    前記3次元金型CADデータと関連させて規定された所定の金型面属性と、当該所定の金型面属性を製作された金型において実現させるために適した加工方法との関係を対応付けて記憶した、金型面属性・加工方法対応記憶手段と、
    前記金型面属性・加工方法対応記憶手段の金型面属性・加工方法を用いて、前記金型面属性の各面の属性に対応する加工方法を導き出す、金型加工方法導出手段と、
    前記金型加工方法導出手段によって導出された金型加工方法に従って、金属素材を加工して金型を生成する、金属素材加工手段と、
    生成された金型の形状を複数の測定方法で測定する金型形状測定手段と、
    前記3次元金型CADデータと関連させて規定された金型面属性と、制作された金型にて該金型面属性が実現された場合に、該金型面属性を持つ金型形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した金型面属性・測定方法対応記憶手段と、
    該金型面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された金型面属性・測定方法を用いて、金型面属性に適した測定方法を導き出す金型測定方法導出手段と、
    該金型測定方法導出手段によって導出された測定方法で、金型の形状を測定させるように制御する金型形状測定制御手段と
    を備える金型生成システム。
  22. 3次元製品CADデータをもとに前記3次元金型CADデータが生成される、請求項1ないし3のいずれか一つ、又は5ないし21のいずれか一つに記載の金型生成システムであって、
    前記3次元製品CADデータにおける製品表面上の各面の属性の入力を受けて、3次元製品CADデータと関連付けて記憶する、製品面属性記憶手段と、
    前記製品面属性記憶手段に記憶された製品面属性を、当該製品面属性に対応する金型面属性に変換して、3次元金型CADデータと対応付けて記憶する、金型面属性記憶手段と、
    生成された金型を用いて成形された製品の形状を所定の測定方法で測定する製品形状測定手段と、
    前記3次元製品CADデータと関連させて規定された製品面属性と、成形された製品にて該製品面属性が実現された場合に、該製品面属性を持つ製品形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した製品面属性・測定方法対応記憶手段と、
    前記製品形状測定手段によって、前記製品面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された製品面属性・測定方法の対応関係を用いて、製品面属性に適した測定方法で、製品の形状を測定させるように制御する製品形状測定制御手段と
    を備える金型生成システム。
  23. 3次元製品CADデータをもとに前記3次元金型CADデータが生成される、請求項1ないし3のいずれか一つ、又は5ないし21のいずれか一つに記載の金型生成システムであって、
    前記3次元製品CADデータにおける製品表面上の各面の属性の入力を受けて、3次元製品CADデータと関連付けて記憶する、製品面属性記憶手段と、
    前記製品面属性記憶手段に記憶された製品面属性を、当該製品面属性に対応する金型面属性に変換して、3次元金型CADデータと対応付けて記憶する、金型面属性記憶手段と、
    生成された金型を用いて成形された製品の形状を複数の測定方法で測定する製品形状測定手段と、
    前記3次元製品CADデータと関連させて規定された製品面属性と、成形された製品にて該製品面属性が実現された場合に、該製品面属性を持つ製品形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した製品面属性・測定方法対応記憶手段と、
    該製品面属性・測定方法対応記憶手段に記憶された製品面属性・測定方法を用いて、製品面属性に適した測定方法を導き出す製品測定方法導出手段と、
    該製品測定方法導出手段によって導出された測定方法で、製品の形状を測定させるように制御する製品形状測定制御手段と
    を備える金型生成システム。
  24. 3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する有形物生成システムであって、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性を実現させるために適した生成方法との関係を対応付けて記憶した属性・生成方法対応記憶手段と、
    前記属性・生成方法対応記憶手段に記憶された属性・生成方法を用いて、属性に対応する生成方法を導き出す有形物生成方法導出手段と、
    該有形物生成方法導出手段によって導出された有形物生成方法に従って、有形物を生成する手段と
    を備える有形物生成システム。
  25. 3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する有形物生成システムであって、
    生成された有形物の形状を所定の測定方法で測定する有形物形状測定手段と、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した属性・測定方法対応記憶手段と、
    前記有形物形状測定手段によって、前記属性・測定方法対応記憶手段に記憶された属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御する有形物形状測定制御手段と
    を備える有形物生成システム。
  26. 3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する有形物生成システムであって、
    生成された有形物の形状を複数の測定方法で測定する有形物形状測定手段と、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した属性・測定方法対応記憶手段と、
    該属性・測定方法対応記憶手段に記憶された属性・測定方法を用いて、属性に適した測定方法を導き出す有形物測定方法導出手段と、
    該有形物測定方法導出手段によって導出された測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御する有形物形状測定制御手段と
    を備える有形物生成システム。
  27. 生成された有形物の形状を所定の測定方法で測定する有形物形状測定手段と、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した属性・測定方法対応記憶手段と、
    前記有形物形状測定手段によって、前記属性・測定方法対応記憶手段に記憶された属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御する有形物形状測定制御手段と
    を更に備える請求項24に記載の有形物生成システム。
  28. 生成された有形物の形状を複数の測定方法で測定する有形物形状測定手段と、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶した属性・測定方法対応記憶手段と、
    前記属性・測定方法対応記憶手段に記憶された属性・測定方法を用いて、属性に適した測定方法を導き出す有形物測定方法導出手段と、
    該有形物測定方法導出手段によって導出された測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御する有形物形状測定制御手段と
    を更に備える請求項24に記載の有形物生成システム。
  29. 3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する3次元形状有形物生成方法であって、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性を実現させるために適した生成方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
    記憶した属性・生成方法を用いて、属性に対応する生成方法を導き出す有形物生成方法導出ステップと、
    該有形物生成方法導出ステップによって導出された有形物生成方法に従って、有形物を生成するステップと
    を有する3次元形状有形物生成方法。
  30. 3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する3次元形状有形物生成方法であって、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
    記憶した属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定するステップと
    を有する3次元形状有形物生成方法。
  31. 3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成する3次元形状有形物生成方法であって、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
    記憶した属性・測定方法を用いて、複数の測定方法の中から属性に適した測定方法を、導き出すステップと、
    導出された測定方法で、有形物の形状を測定するステップと
    を有する3次元形状有形物生成方法。
  32. 前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
    記憶した属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定するステップと
    を更に有する請求項29に記載の3次元形状有形物生成方法。
  33. 前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付けて記憶するステップと、
    記憶した属性・測定方法を用いて、複数の測定方法の中から属性に適した測定方法を導き出すステップと、
    導出された測定方法で、有形物の形状を測定するステップと
    を更に有する請求項29に記載の3次元形状有形物生成方法。
  34. コンピュータに、3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成するための情報を作成させるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現させるために適した生成方法との関係を対応付ける属性・生成方法対応手段と、
    対応付けられた属性・生成方法を用いて、属性に対応する生成方法を導き出す有形物生成方法導出手段と、
    該有形物生成方法導出手段によって導出された有形物生成方法に従って、有形物を生成するための情報を作成する手段と
    して機能させるコンピュータプログラム。
  35. コンピュータに、3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成するための情報を作成させるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付ける属性・測定方法対応手段と、
    対応付けられた属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御するための情報を作成する手段と
    して機能させるコンピュータプログラム。
  36. コンピュータに、3次元有形物CADデータをもとに、3次元形状の有形物を生成するための情報を作成させるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付ける属性・測定方法対応手段と、
    対応付けられた属性・測定方法を用いて、複数の測定方法の中から属性に適した測定方法を導き出す有形物測定方法導出手段と、
    該有形物測定方法導出手段によって導出された測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御するための情報を作成する手段と
    して機能させるコンピュータプログラム。
  37. 前記コンピュータを、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付ける属性・測定方法対応手段と、
    対応付けられた属性・測定方法の対応関係を用いて、属性に適した測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御するための情報を作成する手段と
    して機能させる請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  38. 前記コンピュータを、
    前記3次元有形物CADデータと関連させて規定された属性と、生成された有形物にて該属性が実現された場合に、該属性を持つ有形物形状の測定に適した測定方法との関係を対応付ける属性・測定方法対応手段と、
    対応付けられた属性・測定方法を用いて、複数の測定方法の中から属性に適した測定方法を導き出す有形物測定方法導出手段と、
    該有形物測定方法導出手段によって導出された測定方法で、有形物の形状を測定させるように制御するための情報を作成する手段と
    して機能させる請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  39. 請求項34ないし請求項38に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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