JP6237518B2 - 回転電機の固定子 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等に搭載されて電動機や発電機として使用される回転電機の固定子に関する。
従来、車両に搭載されて使用される回転電機として、回転可能に設けられた回転子と、該回転子と径方向に対向して配置され周方向に配列された複数のスロットを有する固定子コア、及び該固定子コアのスロットに巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相の相巻線よりなる固定子巻線を有する固定子と、を備えたものが一般に知られている。
そして、固定子巻線として、例えばU字状の導体セグメントの開放端部を固定子コアのスロットに挿入して、異なるスロットから延出した所定の開放端部の端末同士を固定子コアの一端側で接続することにより固定子コアに巻装されるセグメント型のものが知られている。
また、特許文献1には、固定子コアの軸方向端面から外方に突出した固定子巻線のコイルエンド部の外周表面に、コイルエンド部に供給される冷却液を誘導するための誘導溝を設けることが開示されている。
特開2005−12961号公報
ところで、固定子コアに巻装される固定子巻線の巻き方として、巻線を一つのスロットに集中させずに複数のスロットに分布させて巻く「分布巻き」という方法が知られている。この分布巻きで固定子コアに巻装された固定子巻線は、特に電位差の大きい異相の相巻線同士がコイルエンド部上で近接した状態になる。そのため、導体線の外周面を覆う絶縁皮膜が異常発熱や熱劣化により絶縁性が低下したときに、絶縁不良を起こす恐れがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、固定子巻線の温度上昇を回避して、絶縁不良の発生を防止し得るようにした回転電機の固定子を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
周方向に配列された複数のスロット(31)を有する固定子コア(30)と、
導体セグメント(50)の開放端部を前記スロットに挿入して、異なる前記スロットから軸方向外方に延出した開放端部を周方向に捻った後、所定の前記開放端部の端末同士を前記固定子コアの一端側で接続することにより前記固定子コアに分布巻きで巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相,V相,W相)の相巻線(41U,41V,41W)よりなる固定子巻線(40)と、を備えた回転電機の固定子において、
前記導体セグメントは、矩形断面の導体(58)と前記導体の外周面を覆う絶縁皮膜(59)とを有し、
各前記相巻線は、前記固定子コアの軸方向の少なくとも一端側で電気的位相の異なる他の前記相巻線と平面状の外周面同士が近接して対向しているとともに、それぞれ並列接続された複数本の並列巻線(U1,U2,V1,V2,W1,W2)により構成されて、各前記相巻線の端部が導電性を有する放熱部材(61U,161U,261U,61V,161V,261V,61W,161W,261W)に電気的に接続されており、
各前記放熱部材は、前記固定子の径方向又は軸方向において互いに非接触に重なった状態で周方向に延出するように配置されるとともに、延出する周方向の全域において固定部材(65,65A,65B,65C)により互いに固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、各相巻線は、固定子コアの軸方向の少なくとも一端側で電気的位相の異なる他の相巻線と平面状の外周面同士が対向しているとともに、それぞれ並列接続された複数本の並列巻線により構成されて、各相巻線の端部が導電性を有する放熱部材に電気的に接続されている。これにより、固定子巻線への通電により固定子巻線が発熱したときに、放熱部材が各相巻線の熱を引いて外部に熱を逃がすことで各相巻線の温度を低下させる。これにより、各相巻線を構成する導体セグメントの絶縁皮膜の熱劣化や異常発熱による絶縁不良の発生を防止することができる。
また、各相巻線は、それぞれ並列接続された複数本の並列巻線により構成されていることから、各相巻線の表面積を増加させて放熱性を向上させることができるので、絶縁不良の発生をより確実に防止することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載された各部材や部位の後の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的な部材や部位との対応関係を示すものであり、特許請求の範囲に記載された各請求項の構成に何ら影響を及ぼすものではない。
実施形態1に係る固定子を搭載した回転電機の軸方向に沿う断面図である。 実施形態1に係る固定子の全体斜視図である。 図2のQ部の拡大図である。 実施形態1において固定子コアのスロットに導体セグメントを挿入する状態を示す説明図である。 実施形態1に係る固定子巻線を構成する導体セグメントの断面図である。 実施形態1に係る固定子巻線の結線図である。 実施形態1に係るモジュールの斜視図である。 実施形態1に係る3本の放熱部材の斜視図である。 変形例1に係る放熱部材が取り付けられた固定子を模式的に示す説明図である。 実施形態2に係る固定子を搭載した回転電機の軸方向に沿う断面図である。 実施形態2においてコイルエンド部に冷却液が供給される状態を示す軸方向から見た説明図である。 実施形態2においてコイルエンド部に冷却液が供給される状態を示す軸直角方向から見た説明図である。 変形例2に係る放熱部材の取り付け状態を示す説明図である。 変形例3に係る放熱部材の断面図である。 変形例4に係る放熱部材の断面図である。 変形例5に係る放熱部材の断面図である。
以下、本発明に係る回転電機の固定子の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
〔実施形態1〕
本実施形態に係る固定子20が搭載された回転電機1は、車両用電動機として使用されるものである。この回転電機1は、図1に示すように、有底筒状の一対のハウジング部材10a,10bが開口部同士で接合されてなるハウジング10と、ハウジング10に軸受け11,12を介して回転自在に支承される回転軸13と、回転軸13の外周に嵌合固定された回転子14と、回転子14の径方向外側に対向して配置された固定子20と、を備えている。
回転子14は、固定子20の内周側と径方向に対向する外周側に、周方向に所定距離を隔てて極性が交互に異なるように配置された複数の磁極を有する。これらの磁極は、回転子14の所定位置にV字状に配置された2個で対をなしそれぞれ一つの磁極を形成する複数対の永久磁石15(図8参照)により形成されている。回転子14の磁極の数は、回転電機により異なるため限定されるものではない。本実施形態では、8極(N極:4、S極:4)の回転子が用いられている。
次に、図2〜図8を参照して固定子20について説明する。固定子20は、図2及び図3に示すように、周方向に複数のスロット31を有する円環状の固定子コア30と、固定子コア30のスロット31に巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相、V相、W相)の相巻線41U,41V,41Wよりなる固定子巻線40と、各相巻線41U,41V,41Wと外部装置としてのインバータ(図示せず)を電気的に接続する3個の放熱部材61U,61V,61Wを有して固定子コア30に取り付けられたモジュール60と、を備えている。
固定子コア30は、円環状の複数の電磁鋼板を固定子コア30の軸方向に積層して形成れた一体型のものである。この固定子コア30は、円環状のバックコア33と、バックコア33から径方向内方へ突出し周方向に所定距離を隔てて配列された複数のティース34とからなり、隣り合うティース34の間にスロット31が形成されている(図4参照)。固定子コア30に形成されたスロット31の数は、回転子14の磁極数(8磁極)に対し、固定子巻線40の一相あたり2個の割合で形成されている。本実施形態では、8×3×2=48より、スロット数は48個とされている。即ち、48個のスロット31は、周方向に順番に繰り返し2個ずつ配置されたU相スロットUA,UB、V相スロットVA,VB及びW相スロットWA,WBよりなり(図3参照)、スロット倍数が2とされている。
固定子巻線40は、U字形状をなす複数の導体セグメント50の開放端側の端部同士を溶接で互いに接合することにより構成されている。この導体セグメント50は、図5に示すように、矩形断面の導体58と、内層59a及び外層59bを有し導体58の外周を被覆する絶縁皮膜59とからなる平角導線をU字形状に折り曲げて形成されている。
U字形状に形成された導体セグメント50は、図4に示すように、互いに平行な一対のストレート部51,51と、一対のストレート部51,51の一端を互いに連結するターン部52とからなる。ターン部52の中央部には、固定子コア30の軸方向端面30aに沿って延びる頭頂段部53が設けられており、頭頂段部53の両側には、固定子コア30の端面30aに対して所定の角度で傾斜した傾斜部54が設けられている。なお、符号24は、固定子コア30と固定子巻線40との間を電気絶縁するインシュレータである。
図4には、同一相の隣接する2個のスロット31A,31Bに挿入配置される2個で一組の導体セグメント50A,50Bが示されている。この場合、2個の導体セグメント50A,50Bは、それらの一対のストレート部51,51が、同一のスロット31ではなく、隣接した2個のスロット31A,31Bに別々に軸方向一端側(図4の上側)から挿入される。即ち、図4の右側にある2個の導体セグメント50A,50Bにおいて、一方の導体セグメント50Aは、一方のストレート部51が一のスロット31Aの最外層(第8層)に挿入され、他方のストレート部51が固定子コア30の反時計回り方向に1磁極ピッチ(NS磁極ピッチ)離れた他のスロット(図示せず)の第7層に挿入される。
そして、他方の導体セグメント50Bは、一方のストレート部51がスロット31Aと隣接したスロット31Bの最外層(第8層)に挿入され、他方のストレート部51が固定子コア30の反時計回り方向に1磁極ピッチ(NS磁極ピッチ)離れた他のスロット(図示せず)の第7層に挿入される。即ち、2個の導体セグメント50A,50Bは、周方向に1スロットピッチずれた状態に配置される。このようにして、全スロット31に対して偶数本の導体セグメント50のストレート部51が挿入配置される。本実施形態の場合には、各スロット31内に、合計8本のストレート部51が径方向1列に整列した状態で収容されている。
スロット31から軸方向他端側(図4の下側)へ延出した一対のストレート部51,51の開放端部は、固定子コア30の端面30aに対して所定の角度をもって斜めに斜行するように互いに周方向反対側へ捻られて、略半磁極ピッチ分の長さの斜行部55(図2参照)が形成されている。そして、固定子コア30の軸方向他端側において、導体セグメント50の所定の斜行部55の端末同士が例えば溶接により接合されて所定のパターンで電気的に接続される。即ち、所定の導体セグメント50が直列に接続されることにより、固定子コア30のスロット31に沿って周方向に波巻きにて巻回された3本の相巻線41U,41V,41Wよりなる固定子巻線40が形成される。
なお、固定子巻線40の各相について、基本となるU字形状の導体セグメント50により、固定子コア30の周方向に8周する巻線(コイル)が形成される。しかし、固定子巻線40の各相について、出力用引き出し線及び中性点用引き出し線と接続されたセグメント、並びに1周目と2周目、・・・、7周目と8周目をそれぞれ接続するターン部を有するセグメントは、基本となる導体セグメント50とは異なる異形セグメント(図示せず)で構成される。これら異形セグメントを用いて、図6に示すように、固定子巻線40の各相巻線41U,41V,41Wの巻線端が星型結線により結線される。なお、本実施形態の各相巻線41U,41V,41Wは、それぞれ並列接続された2本の並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2により構成されている。
このようにして固定子コア30に巻装された固定子巻線40の軸方向一端側には、固定子コア30の軸方向一端側の端面30aから外方に突出した複数のターン部52により全体としてリング状の第1コイルエンド部40a(図2参照)が形成されている。また、固定子巻線40の軸方向他端側には、固定子コア30の軸方向他端側の端面30aからスロット31の外部に突出した複数の斜行部55及び接合部により全体としてリング状の第2コイルエンド部40b(図2参照)が形成されている。
なお、この固定子巻線40は、各相巻線41U,41V,41Wが一つのスロット31に集中させずに複数のスロット31に分布させて巻く「分布巻き」にて巻装されている。そのため、第1及び第2コイルエンド部40a,40bにおいて、隣接したスロット31から軸方向外方に延出する各相巻線41U,41V,41Wは、電気的位相の異なる他の相巻線41U,41V,41Wと平面状の外周面同士が近接して対向した状態になっており、高い相間絶縁が要求される。
モジュール60は、図7に示すように、3個の第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wと、中性線バスバー(図示せず)と、2個の取付ピン67を、樹脂(固定部材)65で一体成形することにより一体化されて円弧形状に形成されたものである。このモジュール60は、固定子コア30のバックコア33の円環形状に沿う円弧形状に形成されている。このモジュール60には、図8に示すように、第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wが、内周側から外周側に向かって順番に互いに非接触状態で配置されている。
第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wは、各相巻線41U,41V,41Wと外部装置としてのインバータ(図示せず)とをそれぞれ電気的に接続するものであって、それぞれ2個の枝部63U,63V,63Wと、2個の枝部63U,63V,63W同士を電気的に接続する1本の幹部62U,62V,62Wとを有する。
第1放熱部材61Uの幹部62Uの長手方向一端部(図8の右側端部)には、インバーと接続される端子部64Uが設けられている。また、幹部62Uの長手方向他端部(図8の左側端部)及び中央部には、U相巻線41Uの2本の並列巻線U1,U2と接続される2個の第1及び第2枝部63U1,63U2が設けられている。この第1放熱部材61Uの幹部62Uは、長手方向一端部の端子部64Uから長手方向他端部の第1枝部63U1まで、バックコア33の円環形状に沿って延びる円弧形状に形成されている。
また、第2放熱部材61Vには、第1放熱部材61Uと同様に、インバータと接続される端子部64Vと、V相巻線41Vの2本の並列巻線V1,V2と接続される2個の第1及び第2枝部63V1,63V2が設けられている。この第2放熱部材61Vの幹部62Vは、長手方向一端部の端子部64Vから長手方向他端部まで、バックコア33の円環形状に沿って延びる円弧形状に形成されている。
また、第3放熱部材61Wにも、第1放熱部材61Uと同様に、インバータと接続される端子部64Wと、W相巻線41Wの2本の並列巻線W1,W2と接続される2個の第1及び第2枝部63W1,63W2が設けられている。この第3放熱部材61Wの幹部62Wは、長手方向一端部の端子部64Wから長手方向他端部の第1枝部63W1まで、バックコア33の円環形状に沿って延びる円弧形状に形成されている。
なお、中性線バスバー(図示せず)は、3個の出力端子66を有し、これら3個の出力端子66は、図7に示すように、モジュール60の所定位置に先端部が露出している。
そして、モジュール60の長手方向両端部には、2個の金属製の取付ピン67が設けられている。このモジュール60は、固定子コア30のバックコア33の軸方向一端面(図2の上方側端面)に周方向に離間して設けられた2個の取付穴35に2個の取付ピン67がそれぞれ圧入されることにより固定子コア30に取り付けられている。即ち、モジュール60に内蔵された第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wは、第1コイルエンド部40aの外周側に位置し、バックコア33の円環形状に沿って円弧状に延びた状態に配置されている。
以上のように構成された本実施形態の固定子20によれば、各相巻線41U,41V,41Wの端部が導電性を有する第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wに電気的に接続されている。これにより、固定子巻線40への通電により固定子巻線40が発熱したときに、第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wが各相巻線41U,41V,41Wの熱を引いて外部に熱を逃がすことで各相巻線41U,41V,41Wの温度を低下させる。これにより、各相巻線41U,41V,41Wを構成する導体セグメント50の絶縁皮膜59の熱劣化や異常発熱による絶縁不良の発生を防止することができる。特に、星型結線の場合は、各相巻線41U,41V,41Wの入り口に近いほど電位が高くなり絶縁性が重要になるが、本実施形態によれば各相巻線41U,41V,41Wの入り口に近い部位ほど第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wに近くなり、放熱性を向上できるので、熱劣化や異常発熱による絶縁不良の発生をより確実に防止できる。
また、各相巻線41U,41V,41Wは、それぞれ並列接続された2本の並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2により構成されていることから、各相巻線41U,41V,41Wの表面積を増加させて放熱性を向上させることができるので、絶縁不良の発生をより確実に防止することができる。
また、本実施形態の第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wは、電力入力部側の端部(端子部64U,64V,64W)から周方向に離間した位置にある各相巻線41U,41V,41Wと接続される側の端部まで延びる円弧形状に形成されている。そのため、第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wが周方向に大きくなり、表面積を増大することができるので、放熱性を向上させることができる。
また、本実施形態の第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wは、固定子巻線40の第1コイルエンド部40aの外周側に円弧状に延びるように配置されている。そのため、第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wを第1コイルエンド部40a上に配置する場合に比べて、第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wの円弧半径Rが大きくなり、周方向長さを長くすることができる。これにより、表面積を増大することができるので、放熱性を向上させることができる。
また、本実施形態の第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wは、樹脂(固定部材)65で一体成形することにより一体化されて互いに固定されている。そのため、第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wの冷媒との接触の仕方の違いによる放熱性のばらつきを抑えることができる。これにより、三相の相巻線41U,41V,41Wの全てで、安定して昇温を抑制することができる。
〔変形例1〕
上記の実施形態1では、第1〜第3放熱部材61U,61V,61Wは、樹脂(固定部材)65で一体成形することにより一体化されて互いに固定されていたが、図9に示すように、必ずしも第1〜第3放熱部材161U,161V,161Wを固定部材65などで互いに固定されていなくてもよい。この場合、第1〜第3放熱部材161U,161V,161Wは、例えば図5に示すような、矩形断面の導体58と、内層59a及び外層59bを有し導体58の外周を被覆する絶縁皮膜59とからなる平角導線で形成されている。
そして、第1放熱部材161Uは、U相巻線41Uの各並列巻線U1,U2の端部と接続され、第2放熱部材161Vは、V相巻線41Vの各並列巻線V1,V2の端部と接続され、第3放熱部材161Wは、W相巻線41Wの各並列巻線W1,W2の端部と接続されている。これら第1〜第3放熱部材161U,161V,161Wは、第1コイルエンド部40a上で周方向に延びる状態に配置されている。
変形例1では、第1〜第3放熱部材161U,161V,161Wの表面が空気中に露出しているので、各相巻線41U,41V,41Wから引いた熱をそれらの表面から空気中に放出する。
〔実施形態2〕
実施形態2に係る固定子20は、固定子巻線40に冷却液を供給して冷却する冷却液供給手段(図示せず)を備えた回転電機2に搭載されている。実施形態2の回転電機2は、上記の冷却液供給手段を備えている点と、各相巻線41U,41V,41Wと外部装置としてのインバータ(図示せず)を電気的に接続する3個の放熱部材261U,261V,261Wの構成が実施形態1のものと異なる。よって、実施形態1と共通する部材や構成については、同じ符号を付して詳しい説明は省略し、以下、異なる点及び重要な点について説明する。
実施形態2の回転電機2に搭載された冷却液供給手段は、固定子巻線40に冷却液を供給する一対の管路15,16を備えている。一対の管路15,16は、ハウジング10の内部と外部を連通するようにして、ハウジング部材10a,10bにそれぞれ貫通した状態で取り付けられている。各管路15,16の先端部には、冷却液を吐出する吐出口15a,16aが設けられている。吐出口15a,16aは、ハウジング10内に収容された固定子巻線40の第1及び第2コイルエンド部40a,40bのそれぞれの鉛直上方に開口している。
なお、この回転電機2には、吐出口15a,16aから第1及び第2コイルエンド部40a,40bに吐出した液体冷媒を回収して再度吐出口15a,16aから吐出するように循環させる回収手段(図示せず)や、加熱された冷却液を冷却する冷却器(図示せず)等が循環経路の途中に設けられており、これらの機器により固定子巻線40(固定子20)を冷却する冷却装置が構成されている。また、冷却液として、本実施形態ではATFを用いているが、従来の回転電機において使用される公知の液体冷媒を用いてもよい。
実施形態2の第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wは、固定部材などで互いに固定されていない点と、図5に示すような、矩形断面の導体58と絶縁皮膜59とからなる平角導線で形成されている点で、変形例1と同じである。また、実施形態2の第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wと変形例1の第1〜第3放熱部材161U,161V,161Wとは、電力入力部側の端部から周方向に離間した位置にある各相巻線41U,41V,41Wと接続される側の端部まで円弧状に延びるように形成されている点で同じである。
しかし、変形例1では、第1〜第3放熱部材161U,161V,161Wが第1コイルエンド部40a上で周方向に延びる状態に配置されているのに対して、実施形態2の第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wは、第1コイルエンド部40aの外周側に円弧状に延びるように配置されている点で異なる。即ち、実施形態2の第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wは、第1コイルエンド部40aの鉛直上方の外周面に沿って配置されている。これにより、図11及び図12に示すように、管路15の吐出口15aから第1コイルエンド部40aの鉛直上方部に吐出される冷却液(ATF)で、第1コイルエンド部40aとともに第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wが冷却されるようになっている。
以上のように構成された実施形態2の固定子20によれば、各相巻線41U,41V,41Wの端部が導電性を有する第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wに電気的に接続されているので、各相巻線41U,41V,41Wを構成する導体セグメント50の絶縁皮膜59の熱劣化や異常発熱による絶縁不良の発生を防止することができるなど実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。
特に、実施形態2では、第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wが、第1コイルエンド部40aの鉛直上方の外周面に沿って配置されているので、管路15の吐出口15aから第1コイルエンド部40aの鉛直上方部に吐出される冷却液(ATF)で、第1コイルエンド部40aとともに第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wを冷却することができる。これにより、第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wの冷却効率を向上させることができる。
〔変形例2〕
上記の実施形態2において、第1コイルエンド部40aの鉛直上方の外周面に沿って配置されている第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wは、図13に示す変形例2のように、第1コイルエンド部40aの鉛直上方側で周方向180°以上の範囲に亘って配置するのが好ましい。このようにすれば、第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wの冷却効率を更に向上させることができる。
〔変形例3〕
上記の実施形態2の第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wは、固定部材などで互いに固定されていないが、図14に示す変形例3のように、ワニス65Aで互いに固定されるようにしてもよい。このようにすれば、第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wの冷媒との接触の仕方の違いによる放熱性のばらつきを抑えることができるので、三相の相巻線41U,41V,41Wの全てで、安定して昇温を抑制することができる。
〔変形例4〕
図15に示す変形例4のように、第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wをモールド樹脂65Bで一体化することにより、互いに固定されるようにしてもよい。変形例4の場合にも、第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wの冷媒との接触の仕方の違いによる放熱性のばらつきを抑えることができるので、三相の相巻線41U,41V,41Wの全てで、安定して昇温を抑制することができる。
〔変形例5〕
図16に示す変形例5のように、第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wを互いに固定するモールド樹脂65Cに、多数のフィン68を設けて表面積を増大させるようにしてもよい。このようにすれば、第1〜第3放熱部材261U,261V,261Wの冷却効率を更に向上させることができる。
〔他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態1,2に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
例えば、上記の実施形態では、本発明に係る回転電機の固定子を車両用電動機に適用した例を説明したが、本発明は、車両に搭載される回転電機としての発電機あるいは電動機、さらには両者を選択的に使用し得る回転電機にも適用することができる。
1…車両用電動機(回転電機)、 20…固定子、 30…固定子コア、 31…スロット、 40…固定子巻線、 40a,40b…コイルエンド部、 41U…U相巻線、 41V…V相巻線、 41W…W相巻線、 50…導体セグメント、 58…導体、 59…絶縁皮膜、 61U,161U,261U…第1放熱部材、 61V,161V,261V…第2放熱部材、 61W,161W,261W…第3放熱部材、 65,65A,65B,65C…樹脂(固定部材)。

Claims (6)

  1. 周方向に配列された複数のスロット(31)を有する固定子コア(30)と、
    導体セグメント(50)の開放端部を前記スロットに挿入して、異なる前記スロットから軸方向外方に延出した開放端部を周方向に捻った後、所定の前記開放端部の端末同士を前記固定子コアの一端側で接続することにより前記固定子コアに分布巻きで巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相,V相,W相)の相巻線(41U,41V,41W)よりなる固定子巻線(40)と、を備えた回転電機の固定子において、
    前記導体セグメントは、矩形断面の導体(58)と前記導体の外周面を覆う絶縁皮膜(59)とを有し、
    各前記相巻線は、前記固定子コアの軸方向の少なくとも一端側で電気的位相の異なる他の前記相巻線と平面状の外周面同士が近接して対向しているとともに、それぞれ並列接続された複数本の並列巻線(U1,U2,V1,V2,W1,W2)により構成されて、各前記相巻線の端部が導電性を有する放熱部材(61U,161U,261U,61V,161V,261V,61W,161W,261W)に電気的に接続されており、
    各前記放熱部材は、前記固定子の径方向又は軸方向において互いに非接触に重なった状態で周方向に延出するように配置されるとともに、延出する周方向の全域において固定部材(65,65A,65B,65C)により互いに固定されていることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記放熱部材は、電力入力部側の端部から周方向に離間した位置にある各前記相巻線と接続される側の端部まで延びる円弧形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 前記放熱部材は、前記固定子コアの軸方向端面から外方に突出した前記固定子巻線のコイルエンド部(40a)の外周側に円弧状に延びるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機の固定子。
  4. 前記放熱部材は、前記コイルエンド部の鉛直上方部に供給される冷却液で前記コイルエンド部とともに冷却されることを特徴とする請求項3に記載の回転電機の固定子。
  5. 前記放熱部材は、前記コイルエンド部の鉛直上方側で周方向180°の範囲内に収められて配置されていることを特徴とする請求項4に記載の回転電機の固定子。
  6. 前記固定部材(65C)は、径方向外周面側に前記固定子の周方向に延出するとともに互いに軸方向に重なって配置される複数のフィンを有し、
    前記冷却液は、前記複数のフィンの間に滴下されることを特徴とする請求項4又は5に記載の回転電機の固定子。
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