JP6237097B2 - 球体研磨装置および球体研磨方法 - Google Patents
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Description
(請求項1)本発明の球体研磨装置は、第一盤体と、前記第一盤体に対して軸線方向に所定間隔をあけて対向配置され、前記軸線回りに相対回転可能且つ前記軸線方向に移動可能な第二盤体と、前記第一盤体および前記第二盤体を相対回転させる回転手段と、前記第一盤体に対して前記第二盤体を加圧により移動させる移動手段と、前記第一盤体の前記軸線方向の加速度を検出する加速度検出手段と、前記第一盤体と前記第二盤体との間に被加工球体を挟持した状態で、検出した前記加速度に基づいて、前記回転手段および前記移動手段の動作を制御し、前記第一盤体および前記第二盤体を前記軸線回りに相対回転させるとともに前記第二盤体を前記軸線方向に移動させて前記被加工球体を研磨加工する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記検出した加速度を入力して加速度振幅を求める加速度振幅演算手段と、予め求めた前記加速度振幅と前記被加工球体の真球度との相関関係を真球度データとして記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記真球度データを読み出し、前記加速度振幅演算手段で求めた前記加速度振幅が設定値に達したとき、前記被加工球体の研磨加工を停止する加工停止手段と、を備える。
(請求項3)本発明の球体研磨方法は、第一盤体と、前記第一盤体に対して軸線方向に所定間隔をあけて対向配置され、前記軸線回りに相対回転可能且つ前記軸線方向に移動可能な第二盤体と、を備え、前記第一盤体と前記第二盤体との間に被加工球体を挟持した状態で、前記第一盤体の前記軸線方向の加速度を検出し、検出した前記加速度に基づいて、前記第一盤体および前記第二盤体を前記軸線回りに相対回転させるとともに前記第二盤体を前記軸線方向に移動させて前記被加工球体を研磨加工する球体研磨方法であって、前記検出した加速度を入力して加速度振幅を求める工程と、予め求めた前記加速度振幅と前記被加工球体の真球度との相関関係を真球度データとして記憶する工程と、記憶した前記真球度データを読み出し、求めた前記加速度振幅が設定値に達したとき、前記被加工球体の研磨加工を停止する工程と、を備える。これにより、上述した請求項1の球体研磨装置における効果と同様の効果を奏する。
(球体研磨装置の機械構成)
第一の実施形態の球体研磨装置1の機械構成について図1を参照して説明する。この球体研磨装置1は、例えば、鋼球、セラミックス球等の複数の被加工球体Wの表面を研磨する装置であり、被加工球体Wの真球度が所定値に達したら自動的に研磨加工を停止できる装置である。図1に示すように、この球体研磨装置1は、固定盤体2(本発明の「第一盤体」に相当)と、移動盤体3(本発明の「第二盤体」に相当)と、回転装置4と、移動装置5と、加速度検出センサ6と、制御装置7等とから概略構成される。
図2に示すように、制御装置7は、加速度入力部71と、加速度振幅演算部72と、記憶部73と、加工停止部74と、回転制御部75と、油圧制御部76等とを備えて構成される。ここで、各部71〜76は、それぞれ個別のハードウエアにより構成することもできるし、ソフトウエアによりそれぞれ実現する構成とすることもできる。
加速度振幅演算部72は、加速度入力部71からの固定盤体2の加速度に基づいて、固定盤体2の加速度振幅を演算する。
回転制御部75は、回転装置4の電気モータ41の回転を開始し、移動盤体3を固定盤体2に対して回転軸線L回りに一定速度で回転させ、また、加工停止部74からの研磨加工中止指令を入力したら、電気モータ41の回転を停止する。
なお、回転装置4および回転制御部75等が、本発明の「回転手段」に相当し、移動装置5および油圧制御部76等が、本発明の「移動手段」に相当し、加速度検出センサ6および加速度入力部71等が、本発明の「加速度検出手段」に相当する。
次に、制御装置7による被加工球体Wの研磨加工の動作を図3のフローチャートを参照して説明する。ここで、複数の被加工球体Wは、図1に示すように、予め作業者により固定盤体2の円環溝部23内に並べて配置された後、固定盤体2の円環溝部23と移動盤体3の円環溝部33とに挟持されているものとする。
そして、固定盤体2の加速度振幅が所定値に達したか否かを判断する(ステップS4)。すなわち、加工停止部74は、記憶部73から真球度データを読み出し、加速度振幅演算部72で求めた固定盤体2の加速度振幅が設定値、すなわち狙いとする被加工球体Wの真球度に対応する加速度振幅に達したか否かを判断する。
被加工球体Wの真球度にばらつきがある場合、固定盤体2と移動盤体3との間に挟持した被加工球体Wは回転して向きが変わるので、固定盤体2と移動盤体3とに働く力が変動して振動が発生する。この振動から求まる加速度振幅は、被加工球体Wの真球度が向上するにつれて小さくなる。第一実施形態の球体研磨装置1によれば、加速度振幅が設定値に達したことを真球度データを参照することにより把握し、被加工球体の研磨加工を停止するようにしているので、所定の真球度の被加工球体Wを得ることができる。
(球体研磨装置の機械構成および制御装置の構成)
第二の実施形態の球体研磨装置11の機械構成および制御装置8の構成について図1および図2に対応させて示す図6および図7を参照して説明する。なお、図6および図7において、図1および図2の第一の実施形態の球体研磨装置1および制御装置7と同一の構成は同一番号を付してその詳細な説明を省略する。
変位演算部82は、油圧供給装置52からの油圧信号が所定値になったときを加圧開始位置(本発明の「所定位置」に相当)とし、変位入力部81からの移動盤体2の変位に基づいて、移動盤体2の加圧開始位置からの変位を演算する。
次に、制御装置8による被加工球体Wの研磨加工の動作を図3に対応させて示す図8を参照して説明する。なお、図8において、図3の第一の実施形態の球体研磨装置1の研磨加工動作と同一のステップは同一番号を付してその詳細な説明を省略する。
研磨加工前の被加工球体Wの直径から研磨量を減算することにより、研磨加工後の被加工球体Wの直径を得ることができる。第二実施形態の球体研磨装置11によれば、所定位置からの変位が設定値に達したことを第一研磨量データを参照することにより把握し、被加工球体の研磨加工を停止するようにしているので、所定の研磨量の被加工球体Wを得ることができる。
第一実施形態では、固定盤体2に取り付けられた加速度検出センサ6からの固定盤体2の加速度振幅により被加工球体Wの真球度を判断する制御装置7としたが、加速度検出センサ6をスリップリングを介して移動盤体3に取り付け、この加速度検出センサ6からの移動盤体3の加速度に基づいて移動盤体3の変位を求め、第二実施形態の制御装置8のように、求めた移動盤体3の変位により被加工球体Wの研磨量を判断する制御装置9としてもよい。なお、記憶部73には、予め求めた移動盤体2の変位と被加工球体Wの研磨量との相関関係を研磨量データ(本発明の「第二研磨量データ」に相当)として記憶しておく。
第二実施形態では、移動盤体3に取り付けられた変位検出センサ16からの移動盤体3の加圧開始位置からの変位により被加工球体Wの研磨量を判断する制御装置8としたが、変位検出センサ16からの移動盤体3の加圧開始位置からの変位に基づいて移動盤体3の加速度を求め、第一実施形態の制御装置7のように、求めた移動盤体3の加速度により被加工球体Wの真球度を判断する制御装置10としてもよい。
上述の実施形態では、加速度検出センサ6を備えた球体研磨装置1と、変位検出センサ16を備えた球体研磨装置11とを説明したが、加速度検出センサおよび変位検出センサを備えた球体研磨装置としてもよい。
Claims (4)
- 第一盤体と、
前記第一盤体に対して軸線方向に所定間隔をあけて対向配置され、前記軸線回りに相対回転可能且つ前記軸線方向に移動可能な第二盤体と、
前記第一盤体および前記第二盤体を相対回転させる回転手段と、
前記第一盤体に対して前記第二盤体を加圧により移動させる移動手段と、
前記第一盤体の前記軸線方向の加速度を検出する加速度検出手段と、
前記第一盤体と前記第二盤体との間に被加工球体を挟持した状態で、検出した前記加速度に基づいて、前記回転手段および前記移動手段の動作を制御し、前記第一盤体および前記第二盤体を前記軸線回りに相対回転させるとともに前記第二盤体を前記軸線方向に移動させて前記被加工球体を研磨加工する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記検出した加速度を入力して加速度振幅を求める加速度振幅演算手段と、
予め求めた前記加速度振幅と前記被加工球体の真球度との相関関係を真球度データとして記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から前記真球度データを読み出し、前記加速度振幅演算手段で求めた前記加速度振幅が設定値に達したとき、前記被加工球体の研磨加工を停止する加工停止手段と、
を備える、球体研磨装置。 - 前記球体研磨装置は、
前記第二盤体の移動に伴う変位を検出する変位検出手段を備え、
前記制御装置は、
検出した前記変位を入力して所定位置からの変位を求める変位演算手段を備え、
前記記憶手段は、予め求めた前記所定位置からの変位と前記被加工球体の研磨量との相関関係を研磨量データとして記憶し、
前記加工停止手段は、前記記憶手段から前記研磨量データを読み出し、前記変位演算手段で求めた前記所定位置からの変位が設定値に達したとき、前記被加工球体の研磨加工を停止する、請求項1の球体研磨装置。 - 第一盤体と、前記第一盤体に対して軸線方向に所定間隔をあけて対向配置され、前記軸線回りに相対回転可能且つ前記軸線方向に移動可能な第二盤体と、を備え、前記第一盤体と前記第二盤体との間に被加工球体を挟持した状態で、前記第一盤体の前記軸線方向の加速度を検出し、検出した前記加速度に基づいて、前記第一盤体および前記第二盤体を前記軸線回りに相対回転させるとともに前記第二盤体を前記軸線方向に移動させて前記被加工球体を研磨加工する球体研磨方法であって、
前記検出した加速度を入力して加速度振幅を求める工程と、
予め求めた前記加速度振幅と前記被加工球体の真球度との相関関係を真球度データとして記憶する工程と、
記憶した前記真球度データを読み出し、求めた前記加速度振幅が設定値に達したとき、
前記被加工球体の研磨加工を停止する工程と、を備える、球体研磨方法。 - 前記球体研磨方法は、
前記第二盤体の移動に伴う所定位置からの変位を求める工程と、
予め求めた前記所定位置からの変位と前記被加工球体の研磨量との相関関係を研磨量データとして記憶する工程と、
記憶した前記研磨量データを読み出し、求めた前記所定位置からの変位が設定値に達したとき、前記被加工球体の研磨加工を停止する工程と、を備える、請求項3の球体研磨方法。
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